JP2019183048A - 光熱併用硬化型樹脂組成物、接着剤及びその硬化物 - Google Patents

光熱併用硬化型樹脂組成物、接着剤及びその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】毒性金属を含まず、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート塩と同等以上のカチオン重合性能や架橋反応性能を有し、かつ、硬化物中に残存する酸発生剤に由来する成分による樹脂あるいは部材等の腐食が起こらない酸発生剤を利用した、熱及びエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物を提供すること【解決手段】(A)酸発生剤と(B)オキセタン化合物を含む組成物であって、該(A)酸発生剤が下記式(1)(式(1)中、R1乃至R4はそれぞれ独立に炭素数1乃至18のアルキル基又は炭素数6乃至14のアリール基を表す。但し、R1乃至R4の少なくとも一つは炭素数6乃至14のアリール基を表す。)で表されるアニオンとカチオンからなる塩を含有する組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、特定構造のアニオンを有する酸発生剤とオキセタン化合物を含有する熱及びエネルギー線硬化性組成物、該組成物の硬化物及び該組成物を含む電子部品用接着剤に関する。
近年、液晶や有機ELを用いた表示装置が各種携帯機器に搭載され、携帯機器の小型化、薄型化、軽量化が進められている。液晶や有機ELを用いた表示装置の基板や表示部分には、ガラス、アルミニウム等の金属、PET等の合成樹脂、アセチルセルロース等の半合成樹脂等の様々な材料が様々な形状で使用されており、これらの材料同士を短時間で接着し得る接着剤が望まれている。
前記の要望を満たすために、熱あるいは光、電子線等の活性エネルギー線硬化型の接着剤が従来から用いられてきた。活性エネルギー線硬化型接着剤としては、エポキシ基やビニル基を有するカチオン重合性化合物及び活性エネルギー線の照射によりカチオンを発生するカチオン重合開始剤を含むカチオン重合型と、ラジカル重合性不飽和基を有するラジカル重合性化合物及び活性エネルギー線照射によりラジカルを発生するラジカル重合開始剤を含むものが知られている。しかしながら、ラジカル重合型の接着剤は硬化速度が比較的速いという利点がある反面、酸素による表面の硬化阻害を防ぐために窒素封入などの設備が必要なことが問題であった。
一方、カチオン重合型の接着剤は、ラジカル重合型の接着剤と比較して材料への密着性や加工性が良好で窒素封入などの設備も必要としないなどの利点がある反面、硬化速度が遅いことが問題であった。
カチオン重合型の接着剤の硬化速度にはカチオン重合開始剤の構造が影響することが知られている。例えば特許文献1乃至9には、ヨードニウム塩やスルホニウム塩等のオニウム塩を有するカチオン重合開始剤(酸発生剤)の硬化性能や架橋反応性能はアニオンの種類に依存し、BF 塩<PF 塩<AsF 塩<SbF 塩の順に良くなることが記載されている。しかしながら、重合や架橋性能の良いAsF やSbF を含有するカチオン重合開始剤は、AsやSbの毒性の問題からSbF 塩が光造形などの限定された用途で使用されているのみである。安全性の観点からは一般的には重合や架橋性能の劣るPF 塩が利用されるが、例えばPF 塩を用いてSbF 塩と同程度の硬化速度を得るにはSbF 塩の10倍近い量を用いる必要があり、カチオン重合開始剤を溶解するために必要に応じて使用される溶剤量や硬化物中に残存する開始剤の分解物の量が多くなるために硬化物の物性が損なわれることが問題であった。
この様な市場要求に対して、特許文献10にはフッ素化アルキルリン酸オニウム塩系の酸発生剤が記載されているが、同文献の酸発生剤を用いて得られた硬化物は、耐熱試験後の透明性の低下が著しく、光学特性が必要な分野への適用が進んでいなかった。
カチオン重合開始剤からは分解時に多量の酸が発生することから、カチオン重合開始剤を含む組成物を用いて得られた硬化物に耐湿熱性の指標であるプレッシャークッカー試験(以降、「PCT試験」)を行うとその抽出水は高い導電率及び低いpHを示し、金属部品等を腐食させる原因となるため電子部品等の用途への適用に制限を強いられるのみならず、湿熱環境下または耐水環境下において酸性溶出物による汚染を招く恐れがあった。その一方で、この問題を解決するために残存する強酸の量を低減すると、硬化が不十分となり、湿熱信頼性が低下するという二律背反の関係になっていた。
特開昭50−151997号公報 特開昭50−158680号公報 特開平2−178303号公報 米国特許4069054号公報 米国特許4450360号公報 米国特許4576999号公報 米国特許4640967号公報 カナダ国特許1274646号公報 欧州公開特許2033829号公報 再公表特許2005/116038
本発明は上記の背景を鑑みてなされたものであり、毒性金属を含まず、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート塩と同等以上のカチオン重合性能や架橋反応性能を有し、かつ、硬化物中に残存する酸発生剤に由来する成分による樹脂あるいは部材等の腐食が起こらない酸発生剤を利用した、熱及びエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは前記した課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定構造のアニオンを有する光酸発生剤とオキセタン化合物を含む組成物が上記性能を同時に満足させることを見出し、本発明を完成させたものである。即ち本発明は、
(1)(A)酸発生剤と(B)オキセタン化合物を含む組成物であって、該(A)酸発生剤が下記式(1)
Figure 2019183048
(式(1)中、R乃至Rはそれぞれ独立に炭素数1乃至18のアルキル基又は炭素数6乃至14のアリール基を表す。但し、R乃至Rの少なくとも一つは炭素数6乃至14のアリール基を表す。)で表されるアニオンとカチオンからなる塩を含有する組成物、
(2)R乃至Rがそれぞれ独立にパーフルオロアルキル基を置換基として有するフェニル基又はフッ素原子を置換基として有するフェニル基である前項(1)に記載の組成物、
(3)R乃至Rがそれぞれ独立にペンタフルオロフェニル基又はビス(トリフルオロメチル)フェニル基である前項(2)に記載の組成物、
(4)(A)酸発生剤が、式(1)で表されるアニオンと硫黄原子、ヨウ素原子、窒素原子又はリン原子を有するカチオンからなる塩を含有する前項(1)に記載の組成物、
(5)(B)オキセタン化合物のオキセタン当量が、150乃至600g/eq.である前項(1)に記載の組成物、
(6)更にエポキシ化合物を含む前項(1)に記載の組成物、
(7)エポキシ化合物のエポキシ当量が、130乃至1000g/eq.である前項(6)に記載の組成物、
(8)エポキシ化合物の含有量が、オキセタン化合物100質量部に対して5乃至95質量部である前項(6)に記載の組成物、
(9)前項(1)乃至(8)のいずれか一項に記載の組成物を含む電子部品用接着剤、及び
(10)前項(1)乃至(8)のいずれか一項に記載の組成物の硬化物、
に関する。
本発明の組成物は硬化性に優れ、その硬化物は基材との密着性や接着強度及びシール剤として用いた場合のシール性に優れ、かつ耐マイグレーション性等の電気信頼性にも優れるため、電子部品等の接着剤用途等に好適に用いられる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の組成物に含まれる(A)酸発生剤は前記式(1)で表されるアニオンとカチオンからなる塩を含有する。
式(1)中、R乃至Rはそれぞれ独立に炭素数1乃至18のアルキル基又は炭素数6乃至14のアリール基を表すが、R乃至Rの少なくとも一つは炭素数6乃至14のアリール基を表す。即ち、式(1)におけるR乃至Rは以下いずれかの組合せである。
(i)R乃至Rのうちの一つがアリール基で残りの三つがアルキル基の組合せ。
(ii)R乃至Rのうちの二つがアリール基で残りの二つがアルキル基の組合せ。
(iii)R乃至Rのうちの三つがアリール基で残りの一つがアルキル基の組合せ。
(iv)R乃至Rの全てがアリール基の組合せ。
上記の組合せのうち、(iii)又は(iv)のアニオンが好ましく、(iv)のアニオンがより好ましい。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基は直鎖状、分岐鎖状又は環状の何れにも限定されず、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、t−ペンチル基、sec−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−ヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、sec−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等が挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基は置換基を有していてもよい。ここで言う「置換基を有するアルキル基」とは、アルキル基がその構造中に有する水素原子が置換基で置換されたアルキル基を意味し、置換基の位置及び置換基の数は特に限定されない。尚、置換基が炭素原子を有する場合、R乃至Rが表すアルキル基の炭素数には置換基が有する炭素原子の数は含まれない。具体的には、例えばフェニル基を置換基として有するエチル基の場合、炭素数2のアルキル基となる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が有していてもよい置換基は特に限定されない(但し、アルキル基は除く)が、例えばアルコキシ基、芳香族基、複素環基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、ニトロ基、アルキル置換アミノ基、アリール置換アミノ基、非置換アミノ基(NH基)、シアノ基、イソシアノ基等が挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が置換基として有していてもよいアルコキシ基とは、酸素原子とアルキル基が結合した置換基であり、アルコキシ基が有するアルキル基としては、例えば式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基の項に記載したアルキル基と同じものが挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が置換基として有していてもよい芳香族基とは、芳香族化合物の芳香環から水素原子を一つ除いた残基であれば特に限定されず、例えばフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、トリル基、インデニル基、ナフチル基、アントリル基、フルオレニル基、ピレニル基、フェナンスニル基及びメスチル基等が挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が置換基として有していてもよい複素環基とは、複素環化合物の複素環から水素原子を一つ除いた残基であれば特に限定されず、例えばフラニル基、チエニル基、チエノチエニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、N−メチルイミダゾリル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、キノリル基、インドリル基、ベンゾピラジル基、ベンゾピリミジル基、ベンゾチエニル基、ナフトチエニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチアゾリル基、ピリジノチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピリジノイミダゾリル基、N−メチルベンゾイミダゾリル基、ピリジノ−N−メチルイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ピリジノオキサゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ピリジノチアジアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ピリジノオキサジアゾリル基、カルバゾリル基、フェノキサジニル基及びフェノチアジニル基等が挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が置換基として有していてもよいハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が置換基として有していてもよいアルキル置換アミノ基は、モノアルキル置換アミノ基及びジアルキル置換アミノ基の何れにも制限されず、これらアルキル置換アミノ基におけるアルキル基としては、例えば式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基の項に記載したアルキル基と同じものが挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が置換基として有していてもよいアリール置換アミノ基は、モノアリール置換アミノ基及びジアリール置換アミノ基の何れにも制限されず、これらアリール置換アミノ基におけるアリール基としては、式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が置換基として有していてもよい芳香族基と同じものが挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数6乃至14のアリール基の具体例としては、式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が有していてもよい置換基としての芳香族基と同じものが挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数6乃至14のアリール基は置換基を有していてもよい。ここで言う「置換基を有するアリール基」とは、アリール基がその構造中に有する水素原子が置換基で置換されたアリール基を意味し、置換基の位置及び置換基の数は特に限定されない。尚、置換基が炭素原子を有する場合、R乃至Rが表すアリール基の炭素数には置換基が有する炭素原子の数は含まれない。具体的には、例えばエチル基を置換基として有するフェニル基の場合、炭素数6のアリール基となる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数6乃至14のアリール基が有していてもよい置換基は特に限定されないが、例えばアルキル基、アルコキシ基、芳香族基、複素環基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、ニトロ基、アルキル置換アミノ基、アリール置換アミノ基、非置換アミノ基(NH基)、シアノ基、イソシアノ基等が挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数6乃至14のアリール基が置換基として有していてもよいアルキル基としては、例えば式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基の項に記載したアルキル基と同じものが挙げられる。
式(1)のR乃至Rが表す炭素数6乃至14のアリール基が置換基として有していてもよいアルコキシ基、芳香族基、複素環基、ハロゲン原子、アルキル置換アミノ基及びアリール置換アミノ基の具体例としては、式(1)のR乃至Rが表す炭素数1乃至18のアルキル基が置換基として有していてもよいアルコキシ基、芳香族基、複素環基、ハロゲン原子、アルキル置換アミノ基及びアリール置換アミノ基と同じものが挙げられる。
式(1)におけるR乃至Rとしては、ハロゲン原子を置換基として有する炭素数1乃至18のアルキル基又はハロゲン原子を置換基として有する炭素数6乃至14のアリール基であることが好ましく、フッ素原子を置換基として有する炭素数1乃至18のアルキル基又はフッ素原子を置換基として有する炭素数6乃至14のアリール基であることがより好ましく、
式(1)で表されるアニオンと塩を形成するカチオンは一価の陽イオンであれば特に限定されないが、オキソニウムイオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン又はヨードニウムイオンが好ましく、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、スルホニウムイオン又はヨードニウムイオンがより好ましく、スルホニウムイオン又はヨードニウムイオンが更に好ましい。
オキソニウムイオンとしては、例えばトリメチルオキソニウム、ジエチルメチルオキソニウム、トリエチルオキソニウム及びテトラメチレンメチルオキソニウム等のオキソニウム、4−メチルピリリニウム、2,4,6−トリメチルピリリニウム、2,6−ジ−t−ブチルピリリニウム及び2,6−ジフェニルピリリニウム等のピリリニウム、2,4−ジメチルクロメニウム及び1,3−ジメチルイソクロメニウム等のクロメニウムやイソクロメニウム等が挙げられる。
アンモニウムイオンとしては、例えばN,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム及びN,N−ジエチルピロリジニウム等のピロリジニウム、N,N’−ジメチルイミダゾリニウム、N,N’−ジエチルイミダゾリニウム、N−エチル−N’−メチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム及び1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム等のイミダゾリニウム、N,N’−ジメチルテトラヒドロピリミジニウム等のテトラヒドロピリミジニウム、N,N’−ジメチルモルホリニウム等のモルホリニウム、N,N’−ジエチルピペリジニウム等のピペリジニウム、N−メチルピリジニウム、N−ベンジルピリジニウム及びN−フェナシルピリジウム等のピリジニウム、N,N’−ジメチルイミダゾリウム等のイミダゾリウム、N−メチルキノリウム、N−ベンジルキノリウム及びN−フェナシルキノリウム等のキノリウム、N−メチルイソキノリウム等のイソキノリウム、ベンジルベンゾチアゾニウム及びフェナシルベンゾチアゾニウム等のチアゾニウム、ベンジルアクリジウム及びフェナシルアクリジウム等のアクリジウム等が挙げられる。
ホスホニウムイオンとしては、例えばテトラフェニルホスホニウム、テトラ−p−トリルホスホニウム、テトラキス(2−メトキシフェニル)ホスホニウム、テトラキス(3−メトキシフェニル)ホスホニウム及びテトラキス(4−メトキシフェニル)ホスホニウム等のテトラアリールホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム、トリフェニルフェナシルホスホニウム、トリフェニルメチルホスホニウム及びトリフェニルブチルホスホニウム等のトリアリールホスホニウム、トリエチルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリエチルフェナシルホスホニウム及びトリブチルフェナシルホスホニウム等のテトラアルキルホスホニウム等が挙げられる。
スルホニウムイオンとしては、例えばトリフェニルスルホニウム、トリ−p−トリルスルホニウム、トリ−o−トリルスルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、1−ナフチルジフェニルスルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、トリス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、トリ−1−ナフチルスルホニウム、トリ−2−ナフチルスルホニウム、トリス(4−ヒドロキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(p−トリルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−(4−メトキシフェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルビス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−(フェニルチオ)フェニルジ−p−トリルスルホニウム、[4−(4−ビフェニリルチオ)フェニル]−4−ビフェニリルフェニルスルホニウム、[4−(2−チオキサントニルチオ)フェニル]ジフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド、ビス〔4−{ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホニオ}フェニル〕スルフィド、ビス{4−[ビス(4−フルオロフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メチルフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、ビス{4−[ビス(4−メトキシフェニル)スルホニオ]フェニル}スルフィド、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウム、4−(4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジ−p−トリルスルホニウム、7−イソプロピル−9−オキソ−10−チア−9,10−ジヒドロアントラセン−2−イルジフェニルスルホニウム、2−[(ジ−p−トリル)スルホニオ]チオキサントン、2−[(ジフェニル)スルホニオ]チオキサントン、4−(9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イル)チオフェニル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イルフェニルスルホニウム、4−[4−(4−t−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(4−t−ブチルベンゾイル)フェニルチオ]フェニルジフェニルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジ−p−トリルスルホニウム、4−[4−(ベンゾイルフェニルチオ)]フェニルジフェニルスルホニウム、5−(4−メトキシフェニル)チアアンスレニウム、5−フェニルチアアンスレニウム、5−トリルチアアンスレニウム、5−(4−エトキシフェニル)チアアンスレニウム及び5−(2,4,6−トリメチルフェニル)チアアンスレニウム等のトリアリールスルホニウム、ジフェニルフェナシルスルホニウム、ジフェニル4−ニトロフェナシルスルホニウム、ジフェニルベンジルスルホニウム及びジフェニルメチルスルホニウム等のジアリールスルホニウム、フェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−アセトカルボニルオキシフェニルメチルベンジルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニル(2−ナフチルメチル)メチルスルホニウム、2−ナフチルメチルベンジルスルホニウム、2−ナフチルメチル(1−エトキシカルボニル)エチルスルホニウム、フェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−メトキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、4−アセトカルボニルオキシフェニルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルメチルフェナシルスルホニウム、2−ナフチルオクタデシルフェナシルスルホニウム及び9−アントラセニルメチルフェナシルスルホニウム等のモノアリールスルホニウム、ジメチルフェナシルスルホニウム、フェナシルテトラヒドロチオフェニウム、ジメチルベンジルスルホニウム、ベンジルテトラヒドロチオフェニウム及びオクタデシルメチルフェナシルスルホニウム等のトリアルキルスルホニウム等が挙げられる。
ヨードニウムイオンとしては、例えばジフェニルヨードニウム、ジ−p−トリルヨードニウム、ビス(4−ドデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−メトキシフェニル)ヨードニウム、(4−オクチルオキシフェニル)フェニルヨードニウム、ビス(4−デシルオキシ)フェニルヨードニウム、4−(2−ヒドロキシテトラデシルオキシ)フェニルフェニルヨードニウム、4−イソプロピルフェニル(p−トリル)ヨードニウム及び4−イソブチルフェニル(p−トリル)ヨードニウム等のヨードニウムイオン等が挙げられる。
式(1)で表されるアニオンとカチオンからなる塩は、例えば特開2013−043864号公報等に記載の公知の方法に準じて合成することが可能であり、また市販されているCPI−310FG(商品名、光カチオン重合開始剤、サンアプロ社製)等を入手して用いてもよい。
以下に、本発明の組成物に含まれる(A)酸発生剤が含有する式(1)で表されるアニオンとカチオンからなる塩の具体例を例示するが、式(1)で表されるアニオンとカチオンからなる塩はこれらの具体例に限定されるものではない。
Figure 2019183048
Figure 2019183048
Figure 2019183048
本発明の組成物における(A)酸発生剤の含有量は、後述する(B)オキセタン化合物及び任意成分であるオキセタン化合物以外のカチオン重合性化合物の合計100質量部に対して、通常0.01乃至10質量部、好ましくは0.1乃至5質量部、より好ましくは0.2乃至3質量部である。(A)酸発生剤の含有量を上記の範囲とすることにより、硬化性と硬化物の諸物性に優れた組成物が得られる。
また、(A)酸発生剤中の式(1)で表されるアニオンとカチオンからなる塩の含有量は、本発明の効果が損なわれない限り特に限定されるものではないが、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。
本発明の組成物に含まれる(B)オキセタン化合物は、一分子中にオキセタン基を一つ以上有する化合物であれば特に限定されないが、その具体例としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、4−メトキシ−[1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、[1−(3−エチル−3−オキセタニルメト キシ)エチル]フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル及びボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等の一官能オキセタン化合物、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル及びEO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等の多官能オキセタン化合物が挙げられる。これらのオキセタン化合物は本発明の組成物に一種のみを用いてもよく、また二種以上を併用してもよい。
これらのオキセタン化合物のなかでも、硬化速度の観点からオキセタン環を1又は2個有する化合物が好ましく、その具体例としては、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3’−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン等が挙げられる。
本発明の組成物に含まれる(B)オキセタン化合物のオキセタン当量は、150乃至600g/eq.が好ましく、180乃至500g/eq.がより好ましい。(B)オキセタン化合物のオキセタン当量を前記の範囲とすることにより、硬化性に優れた組成物が得られる。
尚、本発明におけるオキセタン当量とは、化合物中のオキセタン基1当量当たりの分子量のことであり、JISK7236:2001(ISO3001:1999に対応)に準じて測定した値を意味する。
本発明の組成物には(B)オキセタン化合物以外のカチオン重合性化合物を併用してもよい。併用し得るカチオン重合性化合物は(A)酸発生剤から発生したカチオンの作用により重合し得る化合物で有りさえすれば特に限定されないが、グリシジルエーテル化合物、グリシジルエステル化合物及びグリシジルアミン化合物等のエポキシ化合物が好ましい。これらのエポキシ化合物は一種のみを併用してもよく、二種以上を併用してもよい。
本発明の組成物に(B)オキセタン化合物以外のカチオン重合性化合物を併用する場合の(B)オキセタン化合物以外のカチオン重合性化合物の含有量は、(B)オキセタン化合物100質量部に対して通常99質量部以下、好ましくは5乃至95質量部、より好ましくは20乃至95質量部である。
グリシジルエーテル化合物としては、例えば1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ペンタエリスリトール等の多価アルコールのグリシジルエーテル化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェニルフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、フェノール化ポリブタジエン等のポリフェノール類のグリシジルエーテル化合物、フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック樹脂、フルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、フラン骨格含有フェノールノボラック樹脂等の各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化合物等が挙げられる。
グリシジルエステル化合物としては、例えばヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のカルボン酸類からなるエポキシ樹脂が挙げられる。またグリシジルアミン化合物としては、例えばアニリン、トルイジン等のアミン類をグリシジル化したエポキシ樹脂が挙げられる。
これらのエポキシ化合物のなかでも、グリシジルエーテル化合物を併用することがより好ましく、好ましいグリシジルエーテル化合物の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、1,4−ブタンジオール型エポキシ樹脂、1,6−ヘキサンジオール型エポキシ樹脂、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ペンタエリスリトール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール骨格とナフトール骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂、フェノール骨格とビフェニル骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂及びジシクロペンタジエン骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明の組成物に併用するエポキシ化合物のエポキシ当量は、130乃至1000g/eq.が好ましく、160乃至400g/eq.がより好ましい。併用するエポキシ化合物のエポキシ当量が前記の範囲よりも小さい場合は、架橋点間分子量が小さくなり過ぎることで接着強度が低下し、一方、エポキシ当量前記の範囲よりも大きい場合は、樹脂の軟化点が高すぎて基材との濡れ性を十分確保できず、満足な接着性が得られない等の問題を生じる可能性がある。
尚、本発明におけるエポキシ当量とは、化合物中のエポキシ基1当量当たりの分子量のことであり、JISK7236:2001(ISO3001:1999に対応)に準じて測定した値を意味する。
本発明の組成物には、必要に応じ、物性を損なわない範囲で他の添加物を加えることができる。例えば天然ワックス類、合成ワックス類および長鎖脂肪族酸の金属塩類等の可塑剤、酸アミド類、エステル類、パラフィン類などの離型剤、ニトリルゴム、ブタジエンゴム等の応力緩和剤、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化錫、水酸化錫、酸化モリブデン、硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウム、赤燐、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミン酸カルシウム等の無機難燃剤、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、ヘキサブロモベンゼン、ブロム化フェノールノボラック等の臭素系難燃剤、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等のカップリング剤、溶融シリカ、結晶性シリカ、低α線シリカ、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスバルーン、タルク、アルミナ、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マグネシア、窒化ケイ素、窒化ホウ素、フェライト、希土コバルト、金、銀、ニッケル、銅、鉛、鉄粉、酸化鉄、砂鉄等の金属粉、黒鉛、カーボン、弁柄、黄鉛等の無機質充填剤または導電性粒子等、染料や顔料等の着色剤、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイト繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維などの無機系繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、炭素繊維などの有機系繊維、酸化安定剤、光安定剤、耐湿性向上剤、チキソトロピー付与剤、希釈剤、消泡剤、他の各種の樹脂、粘着付与剤、帯電防止剤、滑剤、紫外線吸収剤等を配合することもできる。
本発明の組成物には溶媒を併用してもよく、併用し得る溶媒としては、例えばメチルエチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン及びプロピレングリコールジアセテート等の有機溶媒が挙げられる。
本発明の組成物は、必須成分である(A)酸発生剤と(B)オキセタン化合物を配合した後、必要により任意成分を添加して、通常の方法で均一に混合、攪拌することにより得られる。あるいは必要に応じディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用い分散、混合させてもよい。また、混合した後で、さらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いてろ過してもよい。
本発明の組成物は、基材の表面に塗布して使用することが出来る。使用し得る基材としては、ポリカーボネート類及びポリカーボネートブレンド、ポリ(メタクリル酸メチル)を始めとするアクリル系樹脂類、ポリ(エチレンテレフタレート)やポリ(ブチレンテレフタレート)のようなポリエステル類、ポリアミド類、ポリイミド類、アクリロニトリル−スチレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルのブレンド、セルロースアセテートブチレート、ポリエチレン等のポリマー基材、更に、金属基材、塗料塗布面、ガラス、セラミック、コンクリート、スレート板及び布地等が挙げられる。
本発明の組成物を基材に塗布する方法は特に限定されず、例えばバーコート、スプレーコート、カーテンコート、ロールコート、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等の従来公知の方法が用いられる。また、適当な粘度になるよう各種溶媒で希釈し、スピンコーター、ダイコーター等用いて塗布した後に加熱により溶媒を除去しても良い。基材上に設けられる本発明の組成物層の厚さは特に限定されないが、例えば1乃至500μmとすることができ、10乃至200μmが好ましい。
基材上に設けられた本発明の組成物からなる接着剤にエネルギー光を照射した後、該組成物層上に基材を設置し、次いで加熱することにより基材同士の接着体を得ることが出来る。貼り合わせる際は適当な圧力をかけてもよく、加温しながら貼り合わせてもよい。
照射に用いるエネルギー光は、(A)酸発生剤の吸収波長の光を発するものであれば特に限定されず、可視光線、紫外線、X線又は電子線等の活性エネルギー線を使用することができるが、紫外線が好ましい。
加熱温度及び加熱時間は、組成物が熱硬化し、基材同士が接着する温度及び時間であれば特に限定されないが、好ましくは80℃以上で30分間以上である。加熱温度及び加熱時間は、基材の耐熱温度を考慮して選択することが好ましい。
紫外線の光源としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、ハロゲンランプ、パルスキセノンランプ、LED等が挙げられる。LEDのピーク波長は、特に限定されないが、365nm、405nm、375nm、385nm及び395nmが挙げられる。LED以外の光源から発せられる光は、光学フィルターを通すことによって、特定の波長の光に調整してもよい。
エネルギー線は、エネルギー線の積算光量が100乃至500mJ/cmとなる量を照射することが好ましい。 エネルギー線の積算光量が大き過ぎると貼りあわせ前に組成物がタックフリーとなって貼り合せ時に基材の表面にうまく密着せず、熱硬化後の接着強度が低くなってしまう可能性がある。
本発明の硬化物の用途は特に限定されものではなく、光学部品材料をはじめ各種用途に使用できる。光学用材料とは、可視光、赤外線、紫外線、X線、レーザーなどの光をその材料中を通過させる用途に用いる材料一般を示す。より具体的には、液晶ディスプレイ分野における基板材料、導光板、プリズムシート、偏向板、位相差板、視野角補正フィルム、偏光子保護フィルムなどの液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料である。また有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイにおける前面ガラスの保護フィルム、前面ガラス等の周辺材料、ハードディスク装置、カメラモジュール、ディスプレイ装置バックライトユニット、光ピックアップ装置等の製造に使用することができる。ハードディスク装置の製造においては、例えば、本発明の組成物を使用して、磁気ヘッド部位に部品を接着することができ、カメラモジュールの製造においては、本発明の組成物を使用して、レンズユニットと台座(筐体)、フィルター(IRカットフィルター)と台座(筐体)の接着を行うことができ、ディスプレイバックライトユニットの製造においては光学レンズと基板の接着を行うことができ、光ピックアップ装置の製造においては、レーザーダイオードとハウジング、フォトディテクターとハウジング、受発光素子とハウジングの接着を行うことができる。
以下、更に実施例を以て本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例中、%および部は特記しない限り質量基準である。
実施例1及び比較例1乃至3(本発明及び比較用の組成物の調製)
表1に記載した量(単位は質量部)のA−1及びA−2成分を100℃で10分間撹拌混合した後、B−1乃至B−3成分を加えて撹拌溶解した。放冷後、孔径50μmのメンブランフィルターによって濾過を施し、本発明及び比較用の樹脂組成物を得た。
(組成物の硬化性の評価)
実施例1及び比較例1乃至3で得られた各組成物を、バーコーターを用いて厚さが50μmとなるようポリフェニレンエーテル基材上に塗工した。次いで、メタルハライドランプを用いて、180mJ/365nmのエネルギーを照射後、100℃の熱風式乾燥機で1時間硬化を行った。アセトンを浸みこませた綿棒で得られた硬化膜の表面を往復10回こすり、以下の基準で硬化性を評価した。結果を表1に示した。
・評価の基準
○:外観変化なし
×:艶が消失や膜の溶解等の外観変化有り
(硬化物の抽出水の電気伝導度の評価)
上記「組成物の硬化性の評価」の手法に準じて得られた硬化膜をポリフェニレンエーテル基材より剥がして約0.2部を精秤して試験片とした。前記で得られた試験片とイオン交換蒸留水10部を入れたテフロン(登録商標)製のPCT容器をSUS製の圧力容器で密閉し、121℃、2気圧の条件下に20時間放置した後、室温まで放冷してから抽出水を取り出して導電率を測定し、以下の基準で電気伝導度を評価した。結果を表1に示した。
・評価基準
導電率が50μS/cm未満;〇
導電率が50μS/cm以上100μS/cm未満;△
導電率が100μS/cm以上;×
Figure 2019183048
尚、表1におけるA−1乃至B−3は、それぞれ以下のものを示す。
(A−1):商品名 RE−303S−L(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量167g/eq.、日本化薬株式会社製)
(A−2):商品名 アロンオキセタン OXT−121(キシリレンビスオキセタン、東亜合成株式会社製)
(B−1):商品名 CPI−310FG(アリールスルホニウムーテトラキスペンタフルオロガレイト、サンアプロ株式会社製)
(B−2):商品名 CPI−210S(4−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、サンアプロ株式会社製)
(B−3):商品名 Irgacure 290(トリス[4−(4−アセチルフェニル)スルホニルフェニル]スルホニウムテトラキス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)ボレート、BASF社製)
表1の結果のとおり、本発明の組成物は硬化性に優れ、また、硬化物のPCT抽出水の電気伝導度が低いので、低溶出性で低汚染性の硬化物を得ることが出来る。
本発明の樹脂組成物は、毒性金属を含まず、硬化性、接着性に優れると共に、該組成物の硬化物は湿熱溶出汚染が極めて低いため、腐食を嫌う配線が施されている基板周辺材料に好適に用いることが出来る。


Claims (10)

  1. (A)酸発生剤と(B)オキセタン化合物を含む組成物であって、該(A)酸発生剤が下記式(1)
    Figure 2019183048
    (式(1)中、R乃至Rはそれぞれ独立に炭素数1乃至18のアルキル基又は炭素数6乃至14のアリール基を表す。但し、R乃至Rの少なくとも一つは炭素数6乃至14のアリール基を表す。)で表されるアニオンとカチオンからなる塩を含有する組成物。
  2. 乃至Rがそれぞれ独立にパーフルオロアルキル基を置換基として有するフェニル基又はフッ素原子を置換基として有するフェニル基である請求項1に記載の組成物。
  3. 乃至Rがそれぞれ独立にペンタフルオロフェニル基又はビス(トリフルオロメチル)フェニル基である請求項2に記載の組成物。
  4. (A)酸発生剤が、式(1)で表されるアニオンと硫黄原子、ヨウ素原子、窒素原子又はリン原子を有するカチオンからなる塩を含有する請求項1に記載の組成物。
  5. (B)オキセタン化合物のオキセタン当量が、150乃至600g/eq.である請求項1に記載の組成物。
  6. 更にエポキシ化合物を含む請求項1に記載の組成物。
  7. エポキシ化合物のエポキシ当量が、130乃至1000g/eq.である請求項6に記載の組成物。
  8. エポキシ化合物の含有量が、オキセタン化合物100質量部に対して5乃至95質量部である請求項6に記載の組成物。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の組成物を含む電子部品用接着剤。
  10. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の組成物の硬化物。


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