JP2019183016A - ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄光材を配合したポリカーボネート樹脂組成物であって、蓄光性樹脂組成物特有の光照射時の黄みや黒ずみを抑制し、かつ白色度(明度)が向上した高意匠性のポリカーボネート樹脂組成物を提供する。【解決手段】ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に、平均粒径D501μm以上100μm未満の蓄光材(B)1〜30質量部と、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)0.1〜2質量部と、アルキルアシッドホスフェート、アルケニルアシッドホスフェート及びこれらの金属塩より選ばれる1種以上のホスフェート系安定剤(D)0.01〜1質量部とを含有するポリカーボネート樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品に係り、詳しくは、ポリカーボネート樹脂に蓄光材を配合して蓄光性を付与したポリカーボネート樹脂組成物であって、蓄光性樹脂組成物特有の光照射時の黄みや黒ずみを抑制し、かつ白色度(明度)が向上した高意匠性のポリカーボネート樹脂組成物と、このポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品に関する。
太陽光や人工光などに含まれる紫外線や可視光などの光が照射されるとその光を吸収して蓄え、光照射を停止した後でも、即ち暗所においても、放光という形で所定の時間発光し続ける蓄光材を配合したポリカーボネート樹脂組成物が、道路標識や看板などの蓄光発光部材の成形材料として種々提案され、またその改良についての検討がなされている。
しかし、蓄光材をポリカーボネート樹脂に配合すると、光照射時の初期色相が黄みや黒ずみを帯びたものとなる。光照射時の初期色相が黄みや黒ずみが発生した場合、外観が著しく劣るものとなり、意匠性が要求される用途には適用し得ない。
この問題を解決するものとして、アルミ箔添加などが検討されてきたが、蓄光特有の黄みや黒ずみの初期色を変えることはできても輝度が大きく低下する問題がある。
また、組成物の溶融混練ないしは成形時に蓄光材に起因して起こる黒ずみを、樹脂の加工温度を下げることで防止するために、ABSとのアロイ化も検討されているが、この場合には基材樹脂が不透明になるため、黄みや黒ずみは抑えられても、やはり輝度が低下する問題がある。
特許文献1には、ポリカーボネート樹脂に蓄光材を配合したポリカーボネート樹脂組成物の溶融混練時ないしは成形時に起こる黒ずみの問題を改善するために、安定剤であるアルキルアシッドホスフェート及び/又はアルキルアシッドホスフェート金属塩と、離型剤である脂肪酸エステル化合物を所定の割合で併用して配合することが提案されているが、これらの安定剤と離型剤を配合するのみでは、黄みや黒ずみの問題を解決することはできなかった。
2016−28111号公報
本発明は、ポリカーボネート樹脂に蓄光材を配合して蓄光性を付与したポリカーボネート樹脂組成物であって、蓄光材による光遮断時の輝度を低下させることなく蓄光性樹脂組成物特有の光照射時の黄みや黒ずみを抑制し、かつ白色度(明度)が向上した高意匠性のポリカーボネート樹脂組成物と、このポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリカーボネート樹脂に蓄光材を配合して蓄光性を付与したポリカーボネート樹脂組成物に、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタンを所定の割合で配合すると共に、この表面処理酸化チタンに最適な安定剤を組み合わせて配合することにより、蓄光材による輝度を低下させることなく、光照射時の黄みや黒ずみを効果的に抑制し、かつ白色度(明度)が向上させることができることを見出した。
本発明はこのような知見に基づいて達成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、平均粒径D50が1μm以上100μm未満の蓄光材(B)1〜30質量部と、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)0.1〜2質量部と、アルキルアシッドホスフェート、アルケニルアシッドホスフェート及びこれらの金属塩より選ばれる1種又は2種以上のホスフェート系安定剤(D)0.01〜1質量部とを含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
[2] [1]において、前記アルキルアシッドホスフェート又はアルケニルアシッドホスフェートが、下記式(I)で表されることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
O=P(OH)(OR)3−n …(I)
(式(I)中、Rは炭素数9〜30のアルキル基又はアルケニル基であり、nは1又は2の整数を表す。nが1の場合、2つのRは同一であってもよく異なるものであってもよい。)
[3] [2]において、前記式(I)におけるRが炭素数13,18,24のいずれかのアルキル基又はアルケニル基であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
[4] [3]において、前記ホスフェート系安定剤(D)が、下記式(II)で表され、式(II)におけるn=1のジステアリルアシッドホスフェートとn=2のモノステアリルアシッドホスフェートとの混合物であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
O=P(OH)(OC18373−n …(II)
[5] [1]ないし[4]のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
本発明によれば、ポリカーボネート樹脂に蓄光材を配合して蓄光性を付与したポリカーボネート樹脂組成物における、光照射時の黄みや黒ずみを、蓄光材による光遮断時の輝度を低下させることなく、効果的に抑制し、かつ白色度(明度)が向上した高意匠性のポリカーボネート樹脂組成物及びその成形品を提供することができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる本発明の成形品は、蓄光性能に優れると共に、光照射時の色相も良好であり、電飾看板、商品ディスプレイ、液晶バックライト、照明ディスプレイ、照明器具カバー、交通標識、安全標識、夜間視認性向上部材、サインボード、スクリーン、反射板やメーター部品等の自動車部品、娯楽施設の遊具や玩具、ノートパソコン、携帯電話などのモバイル機器をはじめ、自動車室内や建物内の標示ボタン、時計の文字盤、アクセサリー類、文具類、スポーツ用品、各種の電気・電子・OA機器等の分野における筐体やスイッチ、ボタン類などと幅広い用途に用いることができる。
以下、本発明について実施形態及び例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施することができる。
〔ポリカーボネート樹脂組成物〕
本発明のポリカーボネート樹脂組成物(以下、「本発明の樹脂組成物」と称す場合がある。)は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、平均粒径D50が1μm以上100μm未満の蓄光材(B)1〜30質量部と、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)0.1〜2質量部と、アルキルアシッドホスフェート、アルケニルアシッドホスフェート及びこれらの金属塩より選ばれる1種又は2種以上のホスフェート系安定剤(D)0.01〜1質量部とを含有することを特徴とする。
[作用機構]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物において、蓄光材(B)による蓄光性、残光輝度を低下させることなく、黄みや黒ずみを抑制することができる作用機構については、次のように推定される。
即ち、本発明の樹脂組成物において、所定の割合で配合される酸化チタン(C)は、白色度の高い白色顔料であり、このような酸化チタン(C)を含むことにより、酸化チタン(C)による光輝性の付与で蓄光材(B)に起因する光照射時の黄みが相殺され、かつ白色度(明度)が向上する。また、本発明では、光を遮断しない少量の酸化チタン(C)を添加することにより、半透明となり紫外線を含む光を完全吸収しないので、蓄光材(B)による蓄光性や残光輝度を低下させることがない。
このように蓄光材(B)と酸化チタン(C)とをポリカーボネート樹脂(A)に配合した場合、蓄光材(B)、酸化チタン(C)に起因して溶融混練時の金属片(押出機で溶融混練する際に蓄光材(B)や酸化チタン(C)がバレルやスクリュー表面を摩耗させ、この摩耗により発生した金属片)の混入や、蓄光材(B)の構成成分である希土類元素が、高温条件下でポリカーボネート樹脂(A)を分解させることなどにより黒ずみが発生するおそれがあるが、本発明ではホスフェート系安定剤(D)を配合することで、また、酸化チタン(C)をハイドロジェンシロキサンで表面処理することで、この問題を解決することができる。
本発明によれば、これらの効果が相乗的に作用することで、蓄光材による光遮断時の輝度を低下させることなく、光照射時の黄みや黒ずみを効果的に抑制し、かつ白色度(明度)が向上させることができる。
[ポリカーボネート樹脂(A)]
本発明で用いるポリカーボネート樹脂(A)としては、透明性、耐衝撃性、耐熱性等の面から、芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましい。
芳香族ポリカーボネート樹脂は、芳香族ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物を、ホスゲン又は炭酸ジエステルと反応させることによって得られる、分岐していてもよい熱可塑性重合体又は共重合体である。芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知のホスゲン法(界面重合法)や溶融法(エステル交換法)により製造したものを使用することができる。また、溶融法を用いた場合には、末端基のOH基量を調整した芳香族ポリカーボネート樹脂を使用することができる。
原料の芳香族ジヒドロキシ化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(=ビスフェノールA)、テトラメチルビスフェノールA、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4−ジヒドロキシジフェニル等が挙げられ、好ましくはビスフェノールAが挙げられる。また、上記の芳香族ジヒドロキシ化合物にスルホン酸テトラアルキルホスホニウムが1個以上結合した化合物を使用することもできる。
分岐した芳香族ポリカーボネート樹脂を得るには、上述した芳香族ジヒドロキシ化合物の一部を、以下の分岐剤、即ち、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニルヘプテン−3、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のポリヒドロキシ化合物や、3,3−ビス(4−ヒドロキシアリール)オキシインドール(=イサチンビスフェノール)、5−クロルイサチン、5,7−ジクロルイサチン、5−ブロムイサチン等の化合物で置換すればよい。これら置換する化合物の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物に対して、通常0.01〜10モル%であり、好ましくは0.1〜2モル%である。
芳香族ポリカーボネート樹脂としては、上述した中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネート樹脂、又は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと他の芳香族ジヒドロキシ化合物とから誘導されるポリカーボネート共重合体が好ましい。また、シロキサン構造を有するポリマー又はオリゴマーとの共重合体等の、ポリカーボネート樹脂を主体とする共重合体であってもよい。
上述した芳香族ポリカーボネート樹脂は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量を調節するには、一価の芳香族ヒドロキシ化合物を用いればよく、この一価の芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えば、m−及びp−メチルフェノール、m−及びp−プロピルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−長鎖アルキル置換フェノール等が挙げられる。
本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量は用途により任意であり、適宜選択して決定すればよいが、粘度平均分子量(Mv)で、好ましくは20,000〜50,000である。粘度平均分子量が20,000より小さいと、得られる成形品の耐衝撃性等の機械的強度が低下し、50,000より大きいと、流動性が悪くなり、成形性に問題が生じる。芳香族ポリカーボネート樹脂のより好ましい粘度平均分子量は20,000〜40,000であり、さらに好ましくは21,000〜30,000である。なお、粘度平均分子量の異なる2種類以上の芳香族ポリカーボネート樹脂を混合して用いてもよく、この場合には、粘度平均分子量が上記の好適な範囲外である芳香族ポリカーボネート樹脂を混合してもよい。
なお、粘度平均分子量(Mv)とは、溶媒としてメチレンクロライドを使用し、ウベローデ粘度計を用いて温度20℃での極限粘度(η)(単位dl/g)を求め、Schnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−4Mv0.83、から算出される値を意味する。また極限粘度(η)とは、各溶液濃度(C)(g/dl)での比粘度(ηsp)を測定し、下記式により算出した値である。
Figure 2019183016
[蓄光材(B)]
蓄光材(B)は、太陽光や人工光などに含まれる紫外線や可視光などの光が照射されるとその光を吸収して蓄え、光照射を停止した後でも、即ち暗所においても、放光という形で所定の時間発光し続けるものである。蓄光材は、光励起終了後は、数分〜数十時間程度の残光持続性を持ち、光照射を停止した後速やかに発光が減衰する一般の蛍光増白剤などとは区別される。
本発明で使用される蓄光材(B)は、上記の特性を有するものであればよく、特に制限はないが、CaS:Bi、CaSrS:Bi、ZnCdS:Cuなどの硫化物系蓄光材、ZnS:Cuなどの硫化亜鉛系蓄光材、SrMgSi:Eu,Dyなどのケイ酸系蓄光材、MAl:X(Mはカルシウム、ストロンチウム及びバリウムから選ばれる1種以上の金属元素。Xは、賦活剤であり、ユウロピウム、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテニウム、マンガン、スズ、ビスマスから選ばれる1種以上の元素。Xの含有量は、Mで表される金属元素に対して通常10モル%以下、例えば0.001〜10モル%。)で表されるアルミン酸系化合物などが挙げられる。好ましくは、耐加水分解性、残光特性の観点から、MAl:Xで表されるアルミン酸系化合物であり、アルミン酸系化合物としては、例えば、GMgAl1627:Eu、GMgAl1627:Eu,Mn、GMgAl1017:Eu、GMgAl1017:Eu,Mn(ここでGはSrまたはBaであり、これらを組み合わせてもよい)、SrAl:Eu、SrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Ndなどが挙げられるが、これらのうち、特に、SrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Ndが好ましい。
蓄光材(B)の平均粒径D50は、1μm以上100μm未満であり、好ましくは15〜70μm、より好ましくは20〜50μmである。蓄光材の粒径が大き過ぎると、得られる成形品の引張破断伸び、衝撃強度、外観等が低下する問題があるため、平均粒径D50は100μm未満とする。一方で、蓄光材は一般に粒径が小さ過ぎると発光特性が低下する傾向があるため、平均粒径D50は1μm以上とする。
なお、本発明における平均粒径D50は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定されるメジアン径D50をいい、例えば、島津製作所製「レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2100」を用いて測定されるが、市販品についてはカタログ値を採用することができる。
本発明においては、蓄光材(B)の1種を単独で用いてもよく、化学組成や粒径の異なるものの2種以上を組み合わせて用いてもよい。
蓄光材(B)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して1〜30質量部、好ましくは2〜25質量部、より好ましくは3〜20質量部である。蓄光材(B)の配合量が上記下限よりも少ないと、蓄光材(B)を配合したことによる蓄光効果を十分に得ることができない。蓄光材(B)の配合量は多い程、蓄光効果の面で好ましいが、多過ぎると成形性、熱安定性や成形品の機械的強度等が損なわれる。
[ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)]
本発明で用いるハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)の酸化チタンとしては、一般に市販されているもののなかで白色度と隠蔽性の点で、酸化チタンを80重量%以上含有するものを用いるのが好ましい。本発明で使用する酸化チタンとしては、例えば、一酸化チタン(TiO)、三酸化二チタン(Ti)、二酸化チタン(TiO)などが挙げられ、これらのいずれを使用してもよいが、二酸化チタンが好ましい。また、酸化チタンとしては、ルチル型の結晶構造を有するものが好ましく使用される。
酸化チタンの平均一次粒子径は、1μm以下であることが好ましく、0.001〜0.5μmの範囲内であることがより好ましく、0.002〜0.1μmの範囲内であることがさらに好ましい。酸化チタンの平均粒径をこのような範囲とし、配合量を後述の範囲内とすることにより、優れた光照射時の黄みや黒ずみの抑制効果を得ることができる。
本発明では、このような酸化チタンをハイドロジェンシロキサンで表面処理したものを用いる。
表面処理に用いるハイドロジェンシロキサンの分子量については特に制限されず、オリゴマー及びポリマーのいずれの群に属するものであっても良い。より具体的には、特公昭63−26140号公報に記載されている式(イ)〜式(ハ)で表されるポリオルガノハイドロジェンシロキサン類などが好ましい。ハイドロジェンシロキサンは、例えば、下記式(e−1)を繰り返し単位とするポリシロキサン、ならびに下記式(e−2)又は(e−3)で表される化合物を用いるのが好ましい。
(Rα(H)βSiO …(e−1)
(上記式中、Rは炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、α及びβの合計は2である。)
Figure 2019183016
(上記式中、A及びBは各々以下の群から選ばれる基であり、rは1〜500の整数である。)
Figure 2019183016
Figure 2019183016
(上記式中、A及びBは前記式(e−2)中におけるそれぞれと同義であり、tは1〜50の整数である。)
ハイドロジェンシロキサンとしては市販品のシリコーンオイル、例えば、SH1107(東レ・ダウコーニング(株)製品)を用いることができる。
これらのハイドロジェンシロキサンは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用してもよい。
酸化チタンへのハイドロジェンシロキサンの付着量は、酸化チタンに対して0.1〜5質量%程度が好ましい。
ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)は、市販されているものを使用することができ、例えば、レジノカラー社製「CP−K」等を用いることができる。
本発明の樹脂組成物において、上記ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)の含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して0.1〜2質量部、好ましくは0.15〜1質量部、より好ましくは0.2〜0.5質量部である。ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)の配合量が上記下限よりも少ないと、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)を配合したことによる光照射時の黄みや黒ずみの抑制効果を十分に得ることができず、多過ぎると得られる成形品の耐衝撃性が劣るものとなる。
[ホスフェート系安定剤(D)]
本発明で用いるホスフェート系安定剤(D)のアルキルアシッドホスフェート又はアルケニルアシッドホスフェートは、下記式(I)で表されるものであることが好ましい。即ち、アルキルアシッドホスフェート又はアルケニルアシッドホスフェートは、下記式(I)で表され、アルキルアシッドホスフェート金属塩又はアルケニルアシッドホスフェート金属塩は下記式(I)で表されるアルキルアシッドホスフェート又はアルケニルアシッドホスフェートの亜鉛塩、アルミニウム塩等の金属塩であることが好ましい。
O=P(OH)(OR)3−n …(I)
(式(I)中、Rは炭素数9〜30のアルキル基又はアルケニル基であり、nは1又は2の整数を表す。nが1の場合、2つのRは同一であってもよく異なるものであってもよい。)
上記式(I)中のRで示されるアルキル基は直鎖アルキル基であってもよく、分岐を有していてもよい。Rのアルキル基としては、具体的には、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル(ステアリル)、エイコシル、テトラコシル基等が挙げられる。また、Rで示されるアルケニル基についても直鎖アルケニル基であってもよく、分岐を有していてもよい。Rのアルケニル基としては、具体的には、オレイル基等が挙げられる。nは、1又は2であり、その混合物であっても良い。
上記式(I)中のRで示されるアルキル基又はアルケニル基の炭素数は、13,18,24のいずれかであることがより好ましく、アルキルアシッドホスフェートとしては、特に、下記式(II)で表され、式(II)におけるn=1のジステアリルアシッドホスフェートとn=2のモノステアリルアシッドホスフェートとの混合物であるものが好ましい。
O=P(OH)(OC18373−n …(II)
また、アルキルアシッドホスフェートの金属塩としては、下記式(IIIa)で表されるジステアリルアシッドホスフェート亜鉛塩と、下記式(IIIb)で表されるモノステアリルアシッドホスフェート亜鉛塩との混合物が好ましい。
Figure 2019183016
これらのホスフェート系安定剤(D)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ホスフェート系安定剤(D)の配合量は、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して0.01〜1質量部、好ましくは0.02〜0.5質量部、より好ましくは0.03〜0.1質量部である。ホスフェート系安定剤(D)の配合量が上記下限よりも少ないと、ホスフェート系安定剤(D)を配合したことによるポリカーボネート樹脂(A)の分解抑制効果を十分に得ることができず、ホスフェート系安定剤(D)の配合量が上記上限よりも多いと、耐衝撃性が低下し、また、成形品の外観が損なわれるおそれがある。
[紫外線吸収剤]
本発明の樹脂組成物は、紫外線吸収剤を含有していてもよい。
樹脂成形品は、太陽光や蛍光灯のような光線下に長期間曝されると、紫外線によって黄色味を帯びる傾向があるが、紫外線吸収剤を添加することで、このような黄変を防止又は遅延させることができる。紫外線吸収剤としては、マロン酸エステル系紫外線吸収剤、シュウ酸アニリド紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
<マロン酸エステル系紫外線吸収剤>
マロン酸エステル系紫外線吸収剤としては、従来公知の任意の、マロン酸エステル系化合物を使用できるが、中でも2−(アルキリデン)マロン酸エステル類、特に2−(1−アリールアルキリデン)マロン酸エステル類が樹脂組成物の初期色相の点から好ましい。本発明に使用する2−(1−アリールアルキリデン)マロン酸エステル類としては、中でも下記式(A)で示されるものが好ましい。
Figure 2019183016
(式(A)中、Qは、水素原子、置換基を有していてもよい、炭素数1〜8の、アルキル基、アルコキシ基、または炭素数2〜10のアルケニル基を示し、R11およびR12はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
式(A)中、Qとしては、水素原子、炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4の、アルキル基、アルコキシ基、またはアルケニル基であることが好ましい。Qで表される、アルキル基またはアルコキシ基におけるアルキル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられる。
また、アルケニル基としては、置換基としてエステル基を有するものが好ましく、その炭素数は置換基における炭素数も含めて3〜10、好ましくは4〜8である。中でもQ自体が、上述の式(A)のマロン酸エステル部分である、2−(アルキリデン)マロン酸エステル類であるものが好ましく、中でも、式(A)のベンゼン環を中心として、同じマロン酸エステル類残基を有するもの、特にこれらをパラ位に有するものが好ましい。
式(A)中、R11およびR12としては、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。R11およびR12で表されるアルキル基は、それぞれ直鎖状であっても分岐状であってもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などが挙げられる。R11およびR12は、それぞれメチル基であることが好ましい。
このようなマロン酸エステル系紫外線吸収剤の市販品としては、下記構造式で表される、クラリアント社製「Hostavin B−CAP」(テトラエチル−2,2−(1,4−フェニレンジメチリデン)−ビスマロネート、分子量:418,融点:137〜139℃)や、同「Hostavin PR−25」(p−メトキシベンジリデンマロン酸ジメチルエステル、分子量:250,融点:55〜59℃)が挙げられる。
Figure 2019183016
これらのマロン酸エステル系紫外線吸収剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
<シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤>
シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤としては、従来公知の任意のシュウ酸アニリド系化合物を使用でき、その具体例としては、2−エトキシ−2’−エチルシュウ酸ビスアニリド、2−エトキシ−5−t−ブチル-2’−エチルシュウ酸ビスアニリド、2−エトキシ−3’−ドデシルシュウ酸ビスアニリド等が挙げられ、好ましくは2−エトキシ−2’−エチルシュウ酸ビスアニリドである。
このようなシュウ酸アニリド系紫外線吸収剤の市販品としては、下記構造式で表されるクラリアント社製「Hostavin VSU」(2−エトキシ−2’−エチルシュウ酸ビスアニリド、分子量:312,融点:123〜127℃)が挙げられる。
Figure 2019183016
これらのシュウ酸アニリド系紫外線吸収剤は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
また、マロン酸エステル系紫外線吸収剤の1種又は2種以上と、シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤の1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の樹脂組成物が上記の紫外線吸収剤を含有する場合、その含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、0.001〜1質量部であることが好ましく、0.005〜0.8質量部であることがより好ましく、0.01〜0.5質量部であることがさらに好ましい。紫外線吸収剤の含有量が上記範囲であると、蓄光材(B)による蓄光性やハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)による光輝性や偏光性の低下が生じず、且つ成形品表面にブリードアウト等を発生させずに、耐候性を改善できるので好ましい。
[その他の配合成分]
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の添加剤から選ばれる1種又は2種以上を含有していてもよい。このような添加剤としては、着色剤、離型剤、難燃剤、酸化防止剤、前述のマロン酸エステル系紫外線吸収剤及びシュウ酸アニリド系紫外線吸収剤以外の紫外線吸収剤(以下、「その他の紫外線吸収剤」と称す。)などが挙げられる。また、本発明の樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂(A)以外の他の樹脂を含有していてもよい。
<着色剤>
本発明の樹脂組成物は、所望によって着色剤として各種の染顔料を含有していてもよい。染顔料を含有することで、本発明の樹脂組成物の隠蔽性、耐候性を向上できるほか、本発明の樹脂組成物を成形して得られる成形品のデザイン性を向上させることができる。
染顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料、有機染料などが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、カドミウムイエロー等の硫化物系顔料;群青などの珪酸塩系顔料;パール、亜鉛華、弁柄、酸化クロム、鉄黒、チタンイエロー、亜鉛−鉄系ブラウン、チタンコバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック等の酸化物系顔料;黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸系顔料;紺青などのフェロシアン系顔料などが挙げられる。
有機顔料及び有機染料としては、例えば、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系染顔料;ニッケルアゾイエロー等のアゾ系染顔料;チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などの縮合多環染顔料;アンスラキノン系、複素環系、メチル系の染顔料などが挙げられる。
これらの中では、熱安定性の点から、パール、カーボンブラック、シアニン系、キノリン系、アンスラキノン系、フタロシアニン系化合物などが好ましい。
上記の着色剤は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
また、着色剤は、押出時のハンドリング性改良、樹脂組成物中への分散性改良の目的のために、ポリカーボネート樹脂(A)や他の樹脂とマスターバッチ化されたものも用いてもよい。
本発明の樹脂組成物が着色剤を含有する場合、その含有量は、必要な意匠性に応じて適宜選択すればよいが、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、通常0.001質量部以上、好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、また、通常3質量部以下、好ましくは2質量部以下、より好ましくは1質量部以下、さらに好ましくは0.5質量部以下である。着色剤の含有量が前記範囲の下限値未満の場合は、着色効果が十分に得られない可能性があり、着色剤の含有量が前記範囲の上限値を超える場合は、モールドデボジット等が生じ、金型汚染を引き起こす可能性がある。
<離型剤>
本発明の樹脂組成物は、離型性を高め、成形品の表面平滑性を高めるために、離型剤を含有していてもよい。
好ましい離型剤は、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸エステル、及び数平均分子量200〜15000の脂肪族炭化水素化合物から選ばれる化合物である。中でも、脂肪族カルボン酸、及び脂肪族カルボン酸エステルから選ばれる化合物が好ましく用いられる。
脂肪族カルボン酸としては、飽和又は不飽和の脂肪族モノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカルボン酸を挙げることができる。本明細書では、脂肪族カルボン酸の用語は、脂環式カルボン酸も包含する意味で用いる。脂肪族カルボン酸の中でも、炭素数6〜36のモノ又はジカルボン酸が好ましく、炭素数6〜36の脂肪族飽和モノカルボン酸がより好ましい。このような脂肪族カルボン酸の具体例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、吉草酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モンタン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸等を挙げることができる。
脂肪族カルボン酸エステルを構成する脂肪族カルボン酸成分としては、前記脂肪族カルボン酸と同じものが使用できる。一方、脂肪族カルボン酸エステルを構成するアルコール成分としては、飽和又は不飽和の1価アルコール、飽和又は不飽和の多価アルコール等を挙げることができる。これらのアルコールは、フッ素原子、アリール基等の置換基を有していても良い。これらのアルコールのうち、炭素数30以下の1価又は多価の飽和アルコールが好ましく、さらに炭素数30以下の脂肪族飽和1価アルコール又は多価アルコールが好ましい。ここで脂肪族アルコールは、脂環式アルコールも包含する。これらのアルコールの具体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等を挙げることができる。これらの脂肪族カルボン酸エステルは、不純物として脂肪族カルボン酸及び/又はアルコールを含有していても良く、複数の化合物の混合物であっても良い。脂肪族カルボン酸エステルの具体例としては、蜜ロウ(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸オクチルドデシル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレートを挙げることができる。
これらの離型剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
本発明の樹脂組成物が離型剤を含有する場合、その含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.01〜1質量部であることが好ましい。離型剤の含有量が上記範囲であると、耐加水分解性の低下がなく、離型効果が得られるので好ましい。
<難燃剤>
本発明の樹脂組成物は、難燃性を得るために難燃剤を含有していてもよい。難燃剤としては、ポリカーボネート樹脂(A)の透明性を維持して組成物の難燃性を向上させるものであれば特に限定されないが、有機スルホン酸金属塩、シリコーン化合物が好適である。
難燃剤用の有機スルホン酸金属塩としては、好ましくは脂肪族スルホン酸金属塩及び芳香族スルホン酸金属塩等が挙げられ、これらは、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。有機スルホン酸金属塩を構成する金属としては、好ましくは、アルカリ金属、アルカリ土類金属などが挙げられ、アルカリ金属及びアルカリ土類金属としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウム等が挙げられる。
脂肪族スルホン酸塩としては、好ましくは、フルオロアルカン−スルホン酸金属塩、より好ましくは、パーフルオロアルカン−スルホン酸金属塩が挙げられる。フルオロアルカン−スルホン酸金属塩としては、好ましくは、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などが挙げられ、より好ましくは、炭素数4〜8のフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などが挙げられる。フルオロアルカン−スルホン酸金属塩の具体例としては、パーフルオロブタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタン−スルホン酸カリウム、パーフルオロメチルブタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロメチルブタン−スルホン酸カリウム、パーフルオロオクタン−スルホン酸ナトリウム、パーフルオロオクタン−スルホン酸カリウムなどが挙げられる。
また、芳香族スルホン酸金属塩としては、好ましくは、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などが挙げられる。芳香族スルホンスルホン酸アルカリ金属塩、芳香族スルホン酸金属塩の具体例としては、3,4−ジクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、2,4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸のナトリウム塩、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸のカリウム塩、4,4’−ジブロモジフェニル−スルホン−3−スルホン酸のナトリウム塩、4,4’−ジブロモフェニル−スルホン−3−スルホン酸のカリウム塩、4−クロロ−4’−ニトロジフェニルスルホン−3−スルホン酸のカルシウム塩、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸のジナトリウム塩、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸のジカリウム塩などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物がこれらの有機スルホン酸金属塩を含有する場合、その含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.01〜3質量部であることが好ましく、0.02〜2質量部であることがより好ましく、0.03〜1質量部であることがさらに好ましい。難燃剤としての有機スルホン酸金属塩の含有量が上記範囲であると、難燃性があり、且つ熱安定性が良好な樹脂組成物となるので好ましい。有機スルホン酸金属塩の含有量が上記範囲より多いと、樹脂組成物の透明性を損なうことがあり、少ないと十分な難燃性を得ることができない。
難燃剤用のシリコーン化合物としては、特開2006−169451公報に記載の、直鎖状もしくは分岐状の構造を有するポリオルガノシロキサンが好ましい。該ポリオルガノシロキサンが有する有機基は、炭素数が1〜20のアルキル基及び置換アルキル基のような炭化水素又はビニル及びアルケニル基、シクロアルキル基、ならびにフェニル、ベンジルのような芳香族炭化水素基などの中から選ばれる。
該ポリジオルガノシロキサンは、官能基を含有していなくても、官能基を含有していても良い。官能基を含有しているポリジオルガノシロキサンの場合、官能基はメタクリル基、アルコキシ基又はエポキシ基であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物がこれらの難燃剤用シリコーン化合物を含有する場合、その含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.5〜10質量部であることが好ましい。難燃剤としてのシリコーン化合物の含有量が上記範囲であると、透明性、外観及び弾性率等を損なうことなく、難燃性が良好となるので好ましい。
なお、上記有機スルホン酸金属塩とシリコーン化合物を併用しても良い。
<酸化防止剤>
本発明の樹脂組成物は、酸化防止剤を含有していてもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤が好ましく、より具体的には、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェニル)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]、及び3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,6]ウンデカン等が挙げられる。中でも、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが好ましい。
これらの酸化防止剤は1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明の樹脂組成物が酸化防止剤を含有する場合、その含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、0.02〜0.5質量部であることが好ましい。この範囲であると、本発明の効果を阻害せずに、酸化防止性を改善できるので好ましい。
<その他の紫外線吸収剤>
本発明の樹脂組成物は、前述のマロン酸エステル系紫外線吸収剤及びシュウ酸アニリド系紫外線吸収剤以外のその他の紫外線吸収剤を含有してもよい。その他の紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具体例としては、2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシ−ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−ベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシ−ベンゾフェノン等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の具体例としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルメチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラブチル)フェノール、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラブチル)フェノール]等が挙げられる。
サリチル酸フェニル系紫外線吸収剤の具体例としては、フェニルサルチレート、2,4−ジターシャリ−ブチルフェニル−3,5−ジターシャリ−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
ヒンダードアミン系紫外線吸収剤の具体例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)セバケート等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
本発明の樹脂組成物がこれらのその他の紫外線吸収剤を含有する場合、その含有量は、前述の紫外線吸収剤におけると同様の理由から、前述のマロン酸エステル系紫外線吸収剤及びシュウ酸エステル系紫外線吸収剤との合計で、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して、0.001〜1質量部であることが好ましく、0.005〜0.8質量部であることがより好ましく、0.01〜0.5質量部であることがさらに好ましい。
<他の樹脂成分>
本発明の樹脂組成物には、ポリカーボネート樹脂(A)以外の樹脂成分が含まれていてもよく、その場合、他の樹脂成分としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ハイインパクトポリスチレン樹脂、水添ポリスチレン樹脂、ポリアクリルスチレン樹脂、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ABS樹脂、AS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、SMA樹脂、ポリアルキルメタクリレート樹脂、(メタ)アクリレート共重合体、ポリメタクリルメタクリレート樹脂、ポリフェニルエーテル樹脂、非晶性ポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、非晶性ポリアミド樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1、環状ポリオレフィン樹脂、非晶性ポリアリレート樹脂、ポリエーテルサルフォン、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマーが挙られる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ただし、ポリカーボネート樹脂(A)本来の優れた特性を発揮させると共に、蓄光材(B)、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)、ホスフェート系安定剤(D)を配合することによる本発明の効果が顕著に得られる点において、これらの他の樹脂成分を配合する場合、その含有量は、ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対して50質量部以下であることが好ましい。
<その他>
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で、上記成分のほかに、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、アンチブロッキング剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、防菌剤などを配合することができる。
これらは、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
[製造方法]
本発明の樹脂組成物は、従来から知られている方法で各成分を混合し、溶融混練することにより製造することができる。具体的な混合方法としては、ポリカーボネート樹脂(A)、蓄光材(B)、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)、ホスフェート系安定剤(D)及び必要に応じて配合されるその他の添加成分を所定量秤量し、タンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用いて混合した後、バンバリーミキサー、ロール、プラペンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどを用いて溶融混練する方法が挙げられる。
〔成形品〕
本発明の成形品は、上述のような本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなるものである。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる本発明の成形品を製造する場合の成形方法としては、熱可塑性樹脂材料から成形品を成形する従来から知られている方法が、制限なく適用できる。具体的には、一般的な射出成形法、超高速射出成形法、射出圧縮成形法、二色成形法、ガスアシストなどの中空成形法、断熱金型を用いた成形法、急速加熱金型を用いた成形法、発泡成形(超臨界流体も含む)、インサート成形、インモールドコーティング(IMC)成形法、押出成形法、シート成形法、熱成形法、回転成形法、積層成形法、プレス成形法などが挙げられる。
[用途]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる本発明の成形品は、意匠性に優れたものであり、塗装を施すことなく製品化することができ、電気・電子機器、OA機器、情報端末機器、機械部品、家電製品、車輌部品、建築部材、各種容器、遊具、玩具やレジャー用品・スポーツ用品、化粧品、アクセサリー類、文具類等の雑貨類等の各種用途に適用することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例及び比較例において使用した樹脂組成物の構成成分は、以下の通りである。
<ポリカーボネート樹脂(A)>
三菱エンジニアリングプラスチックス社製 芳香族ポリカーボネート樹脂「ユーピロンS−3000F」(粘度平均分子量=21500)
<蓄光材(B)>
YG−025:(株)菱晃社製「クライトブライト YG−025」(平均粒径D50=25μm、ジスプロシウム、ユーロピウム付活アルミン酸ストロンチウム(SrO・aAl:Eu,Dy(0.8<a<3)、SrO・aAl>99質量%,Eu>1、Dy<1質量%)
<ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)>
CP−K:レジノカラー社製「CP−K」(メチルハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン)
<ホスフェート系安定剤(D)>
AX−71:ADEKA社製「アデカスタブAX−71」(前記式(II)で表されるモノステアリルアシッドホスフェートとジステアリルアシッドホスフェートとの混合物)
JP−513:城北化学社製「JP−513」(下記式(IV)で表されるイソトリデシルアシッドホスフェート)
Figure 2019183016
JP−518−O:城北化学社製「JP−518−O」(下記式(V)で表されるオレイルアシッドホスフェート)
Figure 2019183016
JP−524R:城北化学社製「JP−524R」(下記式(VI)で表されるテトラコシルアシッドホスフェート)
Figure 2019183016
<離型剤>
VPG861:エメリーオレオケミカルズジャパン社製「ロキシオールVPG861」(ペンタエリスリトールテトラステアリレート)
[実施例1〜5及び比較例1]
ポリカーボネート樹脂及び各種添加剤を表1に示す割合で配合し、タンブラーで20分混合後、スクリュー径40mmのベント付き単軸押出機(田辺プラスチック社製「VS−40」)により、シリンダー温度280℃、スクリュー回転数80rpmで混練し、押出されたストランドを切断してペレットを作製した。
得られたペレットを、120℃で5時間乾燥後、射出成形機(東洋金属社製「Si80−6」)にて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、成形サイクル45秒の条件で射出成形を行って、各種の試験片を作製した。
得られたペレット又は試験片について、以下の評価を行い、結果を表3に示した。
(1) 流れ値(Q値)
JIS K7210付属書Cに記載の方法にてペレットの流れ値(Q値)を評価した。測定は島津製作所社製「フローテスターCFD500D」を用いて、穴径1.0mmφ、長さ10mmのダイを用い、試験温度278℃、試験力160kg/cm、余熱時間420secの条件で排出された溶融樹脂量(単位:cc/sec)を測定した。
(2)シャルピー衝撃強度(ノッチ付き)
ISO規格多目的試験片(ISO 3167 typeA、厚さ3mm)をノッチングマシーン(東洋精機製「ノッチングツールA−4型」)を用いて、一枚歯Vカッター(45°、R=0.25mm)、ノッチ回転速度300rpm、ノッチ切削回数を2回としてノッチ加工し、同時にスライサーにより中心部を80mm切り出した。得られたノッチ付きシャルピー試験片を用いてシャルピー衝撃試験をISO 179に準拠して行った。測定は、シャルピー衝撃試験機(東洋精機製「DG−CB」)を用い、ハンマー容量:4.0J、測定温度:23℃で行った。
(3) 初期色相
射出成形により得られた試験片(50mm(幅)×90mm(長さ)で厚みが1mm、2mm、及び3mmの3段プレート)の3mm厚みの部分について、色差計(日本電色工業社製「SE6000」)を用いて下記条件でL*、b*を測定した。b*値が小さい程黄色みが少ないことを示し、L*値が大きいほど反射光が明るく輝度が良好であることを示す。b*値は15以下であることが好ましく、L*値は80以上であることが好ましい。
反射測定:D65光源10度視野
測定口:30φ
試料押さえ:白
(4) 残光輝度
上記初期色相の測定におけると同様の試験片の3mm厚みの部分について、24時間光を遮断後、D65光源で20分照射した(200Lx)。この光照射して光を遮断したした直後と、光照射してから光を遮断後30分経過後と60分経過後の残光輝度の状況(明るさの感覚)を外観の目視観察により調べ、下記基準で評価した。
<評価基準>
◎:非常に明るく、試験片の輪郭をはっきり確認することができる
○:通常の明るさであり、試験片の輪郭を確認できる
△:薄ぼやけるが、試験片の輪郭をわずかに確認することができる
×:試験片の輪郭は殆ど確認できない
Figure 2019183016
表1より、ポリカーボネート樹脂(A)に蓄光材(B)とハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)とホスフェート系安定剤(D)を所定の割合で配合した実施例1〜5の本発明の樹脂組成物は、残光輝度が高く、またL*値(明度(白さ))が高く、b*値が低く、黄みも抑制されており、蓄光性を維持した上で初期色相が改善されていることが分かる。
これに対して、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)を配合していない比較例1では初期色相が劣る。
特に、比較例1と実施例1,2との対比から、これらはいずれも残光輝度に大きな差異がなく、本発明では、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)を配合しても蓄光材(B)による蓄光性はほとんど損なわれていないことが分かる。

Claims (5)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)100質量部に対し、平均粒径D50が1μm以上100μm未満の蓄光材(B)1〜30質量部と、ハイドロジェンシロキサンで表面処理された酸化チタン(C)0.1〜2質量部と、アルキルアシッドホスフェート、アルケニルアシッドホスフェート及びこれらの金属塩より選ばれる1種又は2種以上のホスフェート系安定剤(D)0.01〜1質量部とを含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 請求項1において、前記アルキルアシッドホスフェート又はアルケニルアシッドホスフェートが、下記式(I)で表されることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
    O=P(OH)(OR)3−n …(I)
    (式(I)中、Rは炭素数9〜30のアルキル基又はアルケニル基であり、nは1又は2の整数を表す。nが1の場合、2つのRは同一であってもよく異なるものであってもよい。)
  3. 請求項2において、前記式(I)におけるRが炭素数13,18,24のいずれかのアルキル基又はアルケニル基であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 請求項3において、前記ホスフェート系安定剤(D)が、下記式(II)で表され、式(II)におけるn=1のジステアリルアシッドホスフェートとn=2のモノステアリルアシッドホスフェートとの混合物であることを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
    O=P(OH)(OC18373−n …(II)
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
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