JP2019182932A - 硬化性樹脂組成物及び積層体 - Google Patents
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Abstract
Description
以下に本発明を詳述する。
上記イミド化合物は、トリマートリアミン残基を有する多官能マレイミド化合物(以下、「本発明にかかる多官能マレイミド化合物」ともいう)を含む。
本発明にかかる多官能マレイミド化合物を含有することにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、耐熱性、機械的強度、及び、誘電特性に優れる硬化物を得ることができるものとなる。
なお、本明細書において上記「残基」は、結合に供された官能基以外の部分の構造を意味し、例えば、「トリマートリアミン残基」は、トリマートリアミンにおけるアミノ基以外の部分の構造を意味する。
上記トリマー酸としては、例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミトレイン酸、エライジン酸等の炭素数10以上30以下の脂肪族酸の三量体や、該脂肪酸の三量体が更に水添されたもの等が挙げられる。
上記トリマートリアミンのうち市販されているものとしては、例えば、PRIAMINE 1071(クローダジャパン社製)等が挙げられる。なお、トリマートリアミンの市販品では、トリマートリアミンの含有量が通常15〜20質量%程度であり、該市販品中にダイマージアミンが80質量%を超えて含まれていることがある。
また、本発明にかかる多官能マレイミド化合物の分子量の好ましい下限は特にないが、実質的な下限は310である。
なお、本明細書において上記「分子量」は、分子構造が特定される化合物については、構造式から求められる分子量であるが、重合度の分布が広い化合物及び変性部位が不特定な化合物については、数平均分子量を用いて表す場合がある。本明細書において上記「数平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で溶媒としてテトラヒドロフランを用いて測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による数平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、JAIGEL−2H−A(日本分析工業社製)等が挙げられる。
なお、上記無水マレイン酸が置換基を有している場合の置換基としては、例えば、メチル基等が挙げられる。
まず、予め上記トリマートリアミンと触媒量のテトラ−n−ブチルアンモニウムクロライドを、反応により得られるマレインアミド酸が可溶な溶媒(例えば、トルエン等)に溶解させる。得られた溶液に上記無水マレイン酸を添加して還流下で2時間反応させてマレインアミド酸溶液を得る。次いで、ディーンスタークトラップを取り付け、混合物を12時間還流してマレインアミド酸を脱水環化させることにより、本発明にかかる多官能マレイミド化合物を得ることができる。
上記他のイミド化合物としては、例えば、ダイマージアミン残基を有するビスマレイミド化合物等が挙げられる。
上記他の硬化剤としては、例えば、フェノール系硬化剤、チオール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、シアネート系硬化剤、活性エステル系硬化剤等が挙げられる。なかでも、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、シアネート系硬化剤、活性エステル系硬化剤が好ましい。
上記硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、フェノール樹脂、活性エステル樹脂、カルボジイミド樹脂、及び、ベンゾオキサジン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。なかでも、上記硬化性樹脂は、エポキシ樹脂を含むことがより好ましい。
また、上記硬化性樹脂は、フィルム加工する場合等の加工性をより良好にするために、25℃において液状又は半固形形状であることが好ましく、液状であることがより好ましい。
上記フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、PT−30、PT−60(いずれもロンザジャパン社製)等が挙げられる。
上記ビスフェノール型シアネートエステル樹脂が一部三量化されたプレポリマーのうち市販されているものとしては、例えば、BA−230S、BA−3000S、BTP−1000S、BTP−6020S(いずれもロンザジャパン社製)等が挙げられる。
上記シアネート樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記ノボラック型フェノール樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、TD−2091(DIC社製)等が挙げられる。
上記ビフェニルノボラック型フェノール樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、MEH−7851(明和化成社製)等が挙げられる。
上記アラルキル型フェノール化合物のうち市販されているものとしては、例えば、MEH−7800(明和化成社製)等が挙げられる。
上記アミノトリアジン骨格を有するフェノール樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、LA1356、LA3018−50P(いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記フェノール樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記活性エステル樹脂は、例えば、カルボン酸化合物又はチオカルボン酸化合物と、ヒドロキシ化合物又はチオール化合物との縮合反応等によって得られる。
上記芳香族環を含む基としては、例えば、置換基を有していてもよいベンゼン環、置換基を有していてもよいナフタレン環等が挙げられる。上記置換基としては、炭化水素基等が挙げられる。該炭化水素基の炭素数は、12以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましくは、4以下であることが更に好ましい。
上記活性エステル樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、HPC−8000−65T、EXB9416−70BK、EXB8100−65T、HPC−8150−60T(いずれもDIC社製)等が挙げられる。上記活性エステル樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記日清紡ケミカル社製のカルボジイミド樹脂としては、例えば、カルボジライト V−02B、カルボジライト V−03、カルボジライト V−04K、カルボジライト V−07、カルボジライト V−09、カルボジライト 10M−SP、カルボジライト 10M−SP(改)等が挙げられる。
上記ラインケミー社製のカルボジイミド樹脂としては、例えば、スタバクゾールP、スタバクゾールP400、ハイカジル510等が挙げられる。
上記カルボジイミド樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記ベンゾオキサジン樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、P−d型(四国化成工業社製)等が挙げられる。
上記硬化促進剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記過酸化物のうち市販されているものとしては、例えば、ジクミルペルオキシド(東京化成工業社製)、パーヘキシル25B(日油社製)等が挙げられる。
また、接着性等の観点から、上記硬化促進剤の含有量の好ましい上限は20重量%、より好ましい上限は10重量%である。
上記無機粒子を含有することにより、本発明の硬化性樹脂組成物は、硬化物の熱線膨張率、誘電率、及び、誘電正接がより低くなり、層間絶縁材料等としてより優れるものとなる。
上記無機粒子は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が組み合わせて用いられてもよい。
また、上記無機粒子の平均粒子径の好ましい上限は20μmである。上記無機粒子の平均粒子径が20μm以下であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物を層間絶縁材料等として用いる場合に絶縁フィルムの表面の平坦性がより一層良好になる。上記無機粒子の平均粒子径のより好ましい上限は10μm、更に好ましい上限は5μm、特に好ましい上限は2μmである。また、パターンへの絶縁フィルムの埋め込み追従性及び絶縁層の表面の平坦性をより一層良好にする観点から、上記無機粒子の平均粒子径は、1μm以下であることが好ましい。
なお、本明細書において、上記無機粒子の平均粒子径は、50%となるメディアン径の値が採用され、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することにより得られる。上記レーザー回折式粒度分布測定装置としては、マスターサイザー2000(マルバーン社製)等を用いることができる。
上記無機粒子が球状である場合には、上記無機粒子のアスペクト比の好ましい上限は2、より好ましい上限は1.5である。
上記シランカップリング剤としては、例えば、アミノシラン、イミダゾールシラン、ビニルシラン、エポキシシラン等が挙げられる。
上記有機粒子としては、例えば、シリコーンゴム粒子、アクリルゴム粒子、ウレタンゴム粒子、ポリアミド粒子、ポリアミドイミド粒子、ポリイミド粒子、ベンゾグアナミン粒子、及び、これらのコアシェル粒子等が挙げられる。なかでも、ポリアミド粒子、ポリアミドイミド粒子、ポリイミド粒子が好ましい。
上記有機粒子は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記難燃剤としては、例えば、ベーマイト型水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水和物、ハロゲン系化合物、りん系化合物、窒素化合物等が挙げられる。なかでも、ベーマイト型水酸化アルミニウムが好ましい。
上記難燃剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が組み合わせて用いられてもよい。
上記反応性官能基としては、例えば、アミノ基、ウレタン基、イミド基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等が挙げられる。
上記溶媒としては、塗工性や貯蔵安定性等の観点から、沸点が160℃以下の非極性溶媒又は沸点が160℃以下の非プロトン性極性溶媒が好ましい。
上記沸点が160℃以下の非極性溶媒又は沸点が160℃以下の非プロトン性極性溶媒としては、例えば、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン系溶媒、エーテル系溶媒、含窒素系溶媒等が挙げられる。
上記ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
上記エステル系溶媒としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル等が挙げられる。
上記炭化水素系溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ノルマルヘプタン等が挙げられる。
上記ハロゲン系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチレン等が挙げられる。
上記エーテル系溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、アニソール等が挙げられる。
上記含窒素系溶媒としては、例えば、アセトニトリル等が挙げられる。
なかでも、取り扱い性やイミド化合物の溶解性等の観点から、沸点が60℃以上のケトン系溶媒、沸点が60℃以上のエステル系溶媒、及び、沸点が60℃以上のエーテル系溶媒からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。このような溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
なお、上記「沸点」は、101kPaの条件で測定される値、又は、沸点換算図表等で101kPaに換算された値を意味する。
上記反応性希釈剤としては、接着信頼性の観点から、1分子中に2つ以上の反応性官能基を有する反応性希釈剤が好ましい。
なお、本明細書において上記「硬化前のガラス転移温度」は、示差走査熱量計を用い、昇温速度10℃/分で測定を行ったときの、ガラス転移に伴う吸熱ピークの変曲点より求められる値である。
上記示差走査熱量計としては、例えば、示差走査熱量計測定機DSC7000シリーズ(日立ハイテクサイエンス社製)等が挙げられる。
また、上記硬化前のガラス転移温度の測定は、厚さを400μmとした後述する硬化性樹脂組成物フィルムについて行う。
なお、本明細書において上記「硬化物のガラス転移温度」は、動的粘弾性測定装置を用い、昇温速度10℃/分、周波数10Hz、チャック間距離24mmで−0℃から300℃までの昇温条件で測定した際に得られるtanδカーブのピーク温度として求められる値である。上記動的粘弾性測定装置としては、例えば、レオバイブロン動的粘弾性自動測定器DDV−GPシリーズ(エー・アンド・デイ社製)等が挙げられる。
また、上記「硬化物のガラス転移温度」を測定する硬化物は、厚さを400μmとした後述する硬化性樹脂組成物フィルムを190℃で1時間加熱することにより得ることができる。
即ち、押出機を用いて、本発明の硬化性樹脂組成物を溶融混練して押出した後、Tダイやサーキュラーダイ等によりフィルム状に成形する押出成形法や、本発明の硬化性樹脂組成物を有機溶剤等の溶剤に溶解又は分散させた後、キャスティングしてフィルム状に成形するキャスティング成形法等が挙げられる。なかでも、薄型化に対応可能であることから、押出成形法又はキャスティング成形法が好ましい。
なお、上記「フィルム」には、「シート」が含まれる。
以下、上述のような乾燥工程により得ることができる半硬化物をBステージフィルムと称する。上記Bステージフィルムは、完全に硬化しておらず、硬化が更に進行され得る。
基材と、上記基材上に積層された本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物とを有する積層体もまた、本発明の1つである。
上記ポリエステル樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリブチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
上記オレフィン樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
上記金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。
上記基材の表面は、必要に応じて、離型処理されていてもよい。
上記Bステージフィルムの片面又は両面に金属箔を積層する方法としては、例えば、平行平板プレス機又はロールラミネーター等の装置を用いて、加熱しながら又は加熱せずに加圧する方法等が挙げられる。
上記凹凸の形成方法としては、例えば、公知の薬液を用いた処理による形成方法等が挙げられる。
上記多層基板の一例としては、回路基板と、該回路基板の表面上に積層された硬化物層とを備える多層基板が挙げられる。即ち、この多層基板の硬化物層が、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させることにより好適に形成される。この場合、上記硬化物層は、回路基板の回路が設けられた表面上に積層されていることが好ましい。上記硬化物層の一部は、上記回路間に埋め込まれていることが好ましい。
上記硬化物層の表面は、上記粗化処理の前に膨潤処理されていてもよい。
図1に示す多層基板11では、回路基板12の上面12aに、複数の硬化物層13〜16が積層されている。硬化物層13〜16は、絶縁層である。回路基板12の上面12aの一部の領域には、金属層17が形成されている。複数の硬化物層13〜16のうち、回路基板12側とは反対の外側の表面に位置する硬化物層16以外の硬化物層13〜15には、上面の一部の領域に金属層17が形成されている。金属層17は配線である。回路基板12と硬化物層13との間、及び、積層された硬化物層13〜16の各層間に、金属層17がそれぞれ配置されている。下方の金属層17と上方の金属層17とは、図示しないビアホール接続及びスルーホール接続のうちの少なくとも一方により互いに接続されている。
上記硬化物は、予備硬化の後、かつ、粗化処理される前に、膨潤処理されており、更に、粗化処理の後に硬化されていることが好ましい。ただし、予備硬化物は、必ずしも膨潤処理されなくてもよい。
上記膨潤処理に用いる膨潤液は、一般にpH調整剤等として、アルカリを含む。上記膨潤液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。具体的には例えば、上記膨潤処理は、40重量%エチレングリコール水溶液等を用いて、処理温度30℃〜85℃で1〜30分間、予備硬化物を処理することにより行なわれる。上記膨潤処理の温度は50℃〜85℃の範囲内であることが好ましい。上記膨潤処理の温度が低すぎると、膨潤処理に長時間を要し、更に硬化物と金属層との接着強度が低くなる傾向がある。
上記粗化液は、一般にpH調整剤等としてアルカリを含む。上記粗化液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。
上記クロム化合物としては、例えば、重クロム酸カリウム、無水クロム酸カリウム等が挙げられる。
上記過硫酸化合物としては、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
上記デスミア処理液は、一般にアルカリを含む。上記デスミア処理液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。
ダイマージアミンとトリマートリアミンとの混合物(クローダジャパン社製、「PRIAMINE 1071」)140重量部、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド5重量部、トルエン(和光純薬工業社製)800重量部に溶解させた。該ダイマージアミンとトリマートリアミンとの混合物は、下記式(4)で表されるダイマージアミンと下記式(5)で表されるトリマートリアミンとを、ダイマージアミン:トリマートリアミン=80:20(重量比)の割合で含有する混合物である。
得られた溶液に無水マレイン酸(東京化成工業社製)58.8重量部を添加し、還流下で2時間撹拌して反応させてマレインアミド酸溶液を得た。次いで、ディーンスタークトラップを取り付け、得られたマレインアミド酸溶液を還流下で12時間撹拌して反応させてマレインアミド酸を脱水環化させた。室温に冷却し純水1000重量部で3回抽出洗浄を行い、硫酸マグネシウム100重量部にて乾燥させた後、トルエンを減圧除去することにより、マレイミド組成物Aを得た。
なお、1H−NMR、GPC、GC−MS及び、FT−IR分析により、得られたマレイミド組成物Aは、本発明にかかる多官能マレイミド化合物として上記式(1)で表されるトリスマレイミド化合物を20重量%含み、他のイミド化合物として下記式(6)で表されるビスマレイミド化合物を80重量%含むことを確認した。
ダイマージアミンとトリマートリアミンとの混合物140重量部に代えて、上記式(4)で表されるダイマージアミン(クローダジャパン社製、「PRIAMINE 1074」)136重量部を用いたこと以外は、合成例1と同様にしてマレイミド組成物Bを得た。
なお、1H−NMR、GPC、GC−MS及び、FT−IR分析により、得られたマレイミド組成物Bは、本発明にかかる多官能マレイミド化合物を含まず、上記式(6)で表されるビスマレイミド化合物を99重量%含むことを確認した。
表1に記載された配合比に従い、各材料を撹拌混合し、実施例1、2、比較例1、2の各硬化性樹脂組成物を作製した。
得られた各硬化性樹脂組成物を厚みが約20μmとなるように基材PETフィルム上に塗工し、乾燥させることにより、硬化性樹脂組成物フィルムを得た。
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物及び各硬化性樹脂組成物フィルムについて以下の評価を行った。結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物フィルムから基材PETフィルムを剥離し、ラミネーターを用いて積層した後、190℃で1時間加熱することにより硬化させ、厚さ400μmの硬化物を作製した。得られた硬化物について、動的粘弾性測定装置(エー・アンド・デイ社製、「レオバイブロンDDV−25GP」)を用い、昇温速度10℃/分、周波数10Hz、チャック間距離24mmで0℃から300℃まで昇温した際に得られたtanδカーブのピーク温度をガラス転移温度として求めた。
ガラス転移温度が120℃以上であった場合を、「○」、120℃未満で100℃以上であった場合を「△」、100℃未満であった場合を「×」とした。
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物フィルムから基材PETフィルムを剥離し、190℃で1時間加熱することにより硬化させ、硬化物を作製した。
得られた硬化物について、熱重量測定装置(日立ハイテクサイエンス社製、「TG/DTA6200」)を用いて、30℃〜500℃の温度範囲、10℃/minの昇温条件で1%重量減少温度を測定した。
1%重量減少温度が390℃以上であった場合を、「○」、390℃未満で370℃以上であった場合を「△」、370℃未満であった場合を「×」とした。
実施例及び比較例で得られた各硬化性樹脂組成物フィルムから基材PETフィルムを剥離し、幅2mm、長さ80mmの大きさに裁断し、ラミネーターを用いて積層した後、190℃で1時間加熱することにより硬化させ、厚さ400μmの硬化物を作製した。得られた硬化物について、25℃において、誘電率測定装置(関東電子応用開発社製、「空洞共振摂動法誘電率測定装置CP521」及びネットワークアナライザー(キーサイトテクノロジー社製、「ネットワークアナライザーN5224A PNA」)を用いて、空洞共振法で5.8GHzの条件で誘電正接を測定した。
誘電正接が0.0035未満であった場合を、「○」、0.0035以上で0.0040未満であった場合を「△」、0.0040以上であった場合を「×」とした。
12 回路基板
12a 上面
13〜16 硬化物層
17 金属層(配線)
Claims (6)
- 硬化性樹脂とイミド化合物とを含有し、
前記イミド化合物は、トリマートリアミン残基を有する多官能マレイミド化合物を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - 前記イミド化合物中における、前記トリマートリアミン残基を有する多官能マレイミド化合物の含有量が5重量%以上50重量%以下である請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記硬化性樹脂と前記イミド化合物との合計100重量部中における前記イミド化合物の含有量が0.1重量部以上50重量部以下である請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、フェノール樹脂、活性エステル樹脂、カルボジイミド樹脂、及び、ベンゾオキサジン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む請求項1、2又は3記載の硬化性樹脂組成物。
- 無機粒子を含有する請求項1、2、3又は4記載の硬化性樹脂組成物。
- 基材と、前記基材上に積層された請求項1、2、3、4又は5記載の硬化性樹脂組成物の硬化物とを有する積層体。
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