JP2019182744A - Ga2O3系単結晶基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】形状性に優れたGa2O3系単結晶基板を再現性よく安定的に提供する。【解決手段】一実施形態において、Ga2O3系単結晶のb軸もしくはc軸に平行な主面を有し、前記b軸もしくはc軸に垂直な方向の結晶構造のばらつきを抑制するSnを0.003〜1.0mol%含有し、前記主面のWARPが25μm以下であるGa2O3系単結晶基板を提供する。【選択図】図5

Description

本発明は、Ga系単結晶基板に関する。
従来、酸化ガリウム単結晶の(100)面を研磨する酸化ガリウム単結晶基板の製造方法が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1によれば、酸化ガリウム単結晶の(100)面を研磨して薄型化するラッピング加工と、平滑に研磨するポリッシング加工とを行い、更に化学機械研磨することで酸化ガリウム単結晶の(100)面にステップとテラスとを形成することが可能である。
また、従来、チッピングやクラック、剥離等を無くした、酸化ガリウム基板の製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2によれば、(100)面に対して90±5度で交わり、かつ(100)面を除く面で構成される主面に対しても90±5度で交わり、更に形成予定の酸化ガリウム基板の主面中心点を通る法線を回転軸として、回転角度にして±5度の誤差内で、第1のオリエンテーションフラットを主面の周縁部に形成し、更に酸化ガリウム基板の主面中心点を対称点にして、第2のオリエンテーションフラットを、第1のオリエンテーションフラットと点対称に配置されるように他方の主面周縁に形成し、次に、第1のオリエンテーションフラット及び第2のオリエンテーションフラットが残存するように酸化ガリウム単結晶を円抜き加工し、酸化ガリウム基板の直径をWD、第1のオリエンテーションフラットと第2のオリエンテーションフラットのそれぞれの直径方向における奥行きをOLと表したとき、OLが0.003×WD以上0.067×WD以下の範囲となるように酸化ガリウム基板を製造することによりチッピングやクラック、剥離等をなくすことが可能である。
特開2008−105883号公報 特開2013−67524号公報
現在、半導体デバイスに使用されている半導体基板もしくは半導体支持基板は、Si基板(立方晶系、ダイヤモンド構造)、GaAs基板(立方晶系、閃亜鉛鉱型構造)、SiC基板(立方晶系、六方晶系)、GaN基板(六方晶系、ウルツ鉱構造)、ZnO基板(六方晶系、ウルツ鉱構造)、サファイア基板(正確には菱面体晶であるが、一般的には六方晶で近似的に表される)等であり、これらは対称性の良い結晶系に属している。しかし、酸化ガリウム基板は、単斜晶系という対称性の良くない結晶系に属していることや劈開性が非常に強いことから形状性に優れた基板が安定的に製造できるかどうかもわからなかった。そのため、直径2インチのGa単結晶基板を切り出した場合、当該基板中心の基準面に対する高さ(BOW)、当該基板の基準面に対する最高点及び最低点の距離の絶対値の和(WARP)、あるいは当該基板の平坦にされた裏面に対する当該基板の厚みむら(TTV)が所定の値を超えることも考えられた。
また、特許文献1及び2に開示されている酸化ガリウム基板の製造方法では、商業的に使用される2インチサイズ以上での製造方法の記載がない。
本発明は、形状性に優れたGa系単結晶基板を再現性よく安定的に提供することに目的を有する。
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、[1]〜[3]のGa系単結晶基板を提供する。
[1]Ga系単結晶のb軸もしくはc軸に平行な主面を有し、前記b軸もしくはc軸に垂直な方向の結晶構造のばらつきを抑制するSnを0.003〜1.0mol%含有し、前記主面のWARPが25μm以下であるGa系単結晶基板。
[2]前記主面のBOWが−13μm〜0である請求項1に記載のGa系単結晶基板。
[3]X線回折のロッキングカーブ測定の半値幅が17秒以下である[1]あるいは[2]に記載のGa系単結晶基板。
本発明によれば、優れた形状性を有するGa系単結晶基板を再現性よく安定的に提供することができる。
図1は、実施の形態に係るEFG結晶製造装置の一部の垂直断面図である。 図2は、β−Ga系単結晶の成長中の様子を表す斜視図である。 図3は、β−Ga系単結晶基板において、3点基準平面を定義するための3点基準R1、R2、R3を示す説明図である。 図4は、β−Ga系単結晶基板において、BOWの測定基準を示す説明図である。 図5は、β−Ga系単結晶基板において、WARPの測定基準を示す説明図である。 図6は、β−Ga系単結晶基板において、TTVの測定基準を示す説明図である。 図7は、BOWとWARPと基板形状の関係を示す説明図である。 図8は、本発明の実施の形態に係るβ−Ga系単結晶基板のX線回折ロッキングカーブに基づく半幅値(FWHM)を示すグラフである。 図9は、β−Ga系単結晶からβ−Ga系単結晶基板を製造する工程を示す説明図である。 図10は、本発明の実施の形態に係るβ−Ga系単結晶基板を示す説明図である。
〔実施の形態〕
本実施の形態においては、種結晶を用いて、Snが添加された平板状のβ−Ga系単結晶をb軸もしくはc軸方向に成長させる。これにより、b軸もしくはc軸方向に垂直な方向の結晶品質のばらつきが小さいβ−Ga系単結晶を得ることができる。
従来、多くの場合、Ga結晶に添加される導電型不純物として、Siが用いられている。SiはGa結晶に添加される導電型不純物の中でGa単結晶の成長温度における蒸気圧が比較的低く、結晶成長中の蒸発量が少ないため、Si添加量の調整によるGa結晶の導電性の制御が比較的容易である。
一方、SnはSiよりもGa単結晶の成長温度における蒸気圧が高く、結晶成長中の蒸発量が多いため、Ga結晶に添加される導電型不純物としては少々扱いづらい。
しかしながら、本発明の発明者等は、平板状のβ−Ga系単結晶をb軸もしくはc軸方向に成長させるという特定の条件下において、Siを添加することにより、b軸もしくはc軸方向の結晶構造は一定になるが、b軸もしくはc軸に垂直な方向の結晶構造に大きなばらつきが生じるという問題を見出した。そして、本発明の発明者等は、Siの代わりにSnを添加することにより、その問題を解消できることを見出した。
(β−Ga系単結晶の成長)
以下に、平板状のβ−Ga系単結晶を成長させる方法の一例として、EFG(Edge-defined film-fed growth)法を用いる場合の方法について説明する。なお、本実施の形態の平板状のβ−Ga系単結晶の成長方法はEFG法に限られず、他の成長方法、例えば、マイクロPD(pulling-down)法等の引き下げ法を用いてもよい。また、ブリッジマン法にEFG法のダイのようなスリットを有するダイを適用し、平板状のβ−Ga系単結晶を育成してもよい。
図1は、本実施の形態に係るEFG結晶製造装置の一部の垂直断面図である。このEFG結晶製造装置10は、Ga系融液12を受容するルツボ13と、このルツボ13内に設置されたスリット14aを有するダイ14と、スリット14aの開口部14bを含むダイ14の上部を露出させるようにルツボ13の上面を閉塞する蓋15と、β−Ga系種結晶(以下、「種結晶」という)20を保持する種結晶保持具21と、種結晶保持具21を昇降可能に支持するシャフト22とを有する。
ルツボ13は、Ga系粉末を溶解させて得られたGa系融液12を収容する。ルツボ13は、Ga系融液12を収容しうる耐熱性を有するイリジウム等の材料からなる。
ダイ14は、Ga系融液12を毛細管現象により上昇させるためのスリット14aを有する。
蓋15は、ルツボ13から高温のGa系融液12が蒸発することを防止し、さらにスリット14aの上面以外の部分にGa系融液12の蒸気が付着することを防ぐ。
種結晶20を下降させて、スリット14aの開口部14bまで上昇したGa系融液12に接触させ、Ga系融液12と接触した種結晶20を引き上げることにより、平板状のβ−Ga系単結晶25を成長させる。β−Ga系単結晶25の結晶方位は種結晶20の結晶方位と等しく、β−Ga系単結晶25の結晶方位を制御するためには、例えば、種結晶20の底面の面方位及び水平面内の角度を調整する。
図2は、β−Ga系単結晶の成長中の様子を表す斜視図である。図2中の面26は、スリット14aのスリット方向と平行なβ−Ga系単結晶25の主面である。成長させたβ−Ga系単結晶25を切り出してβ−Ga系基板を形成する場合は、β−Ga系基板の所望の主面の面方位にβ−Ga系単結晶25の面26の面方位を一致させる。例えば、(−201)面を主面とするβ−Ga系基板を形成する場合は、面26の面方位を(−201)とする。また、成長させたβ−Ga系単結晶25は、新たなβ−Ga系単結晶を成長させるための種結晶として用いることができる。図1、2に示される結晶成長方向は、β−Ga系単結晶25のb軸に平行な方向(b軸方向)である。なお、Ga系基板の主面は、(−201)面に限定するものではなく、他の面であっても良い。
β−Ga系単結晶25及び種結晶20は、β−Ga単結晶、又は、Al、In等の元素が添加されたGa単結晶である。例えば、Al及びInが添加されたβ−Ga単結晶である(GaAlIn(1−x−y)(0<x≦1、0≦y≦1、0<x+y≦1)単結晶であってもよい。Alを添加した場合にはバンドギャップが広がり、Inを添加した場合にはバンドギャップが狭くなる。
β−Ga系原料に、所望の濃度のSnが添加されるような量のSn原料を加える。例えば、LED用基板を切り出すためのβ−Ga系単結晶25を成長させる場合は、濃度0.003mol%以上かつ1.0mol%以下のSnが添加されるような量のSnOをβ−Ga系原料に加える。濃度0.003mol%未満の場合、導電性基板として十分な特性が得られない。また、1.0mol%を超える場合、ドーピング効率の低下、吸収係数増加、歩留低下等の問題が生じやすい。
以下に、本実施の形態のβ−Ga系単結晶25の育成条件の一例について述べる。
例えば、β−Ga系単結晶25の育成は、窒素雰囲気下で行われる。
図1、2に示される例では、水平断面の大きさがGa系単結晶25とほぼ同じ大きさの種結晶20を用いている。この場合、Ga系単結晶25の幅を広げる肩広げ工程を行わないため、肩広げ工程において発生しやすい双晶化を抑えることができる。
なお、この場合、種結晶20は通常の結晶育成に用いられる種結晶よりも大きく、熱衝撃に弱いため、Ga系融液12に接触させる前の種結晶20のダイ14からの高さは、ある程度低いことが好ましく、例えば、10mmである。また、Ga系融液12に接触させるまでの種結晶20の降下速度は、ある程度低いことが好ましく、例えば、1mm/minである。
種結晶20をGa系融液12に接触させた後の引き上げるまでの待機時間は、温度をより安定させて熱衝撃を防ぐために、ある程度長いことが好ましく、例えば、10minである。
ルツボ13中の原料を溶かすときの昇温速度は、ルツボ13周辺の温度が急上昇して種結晶20に熱衝撃が加わることを防ぐために、ある程度低いことが好ましく、例えば、11時間掛けて原料を溶かす。
(β−Ga系単結晶基板の切り出し)
図3は、平板状に成長させられたβ−Ga系単結晶25を切り出して形成されたβ−Ga系単結晶基板100を示す。当該基板100は直径が2インチであり、後述するBOW及びWARPを測定するための3点基準平面を形成するときの3点基準R1、R2、及びR3が、外周より直径の3%内側の位置であって120°の間隔で定義される。
次に、育成したβ−Ga系単結晶25からβ−Ga系単結晶基板100を製造する方法の一例について述べる。
図9は、β−Ga系単結晶基板の製造工程の一例を表すフローチャートである。以下、このフローチャートを用いて説明する。
まず、例えば、平板状の部分の厚さが18mmのβ−Ga系単結晶25を育成した後、単結晶育成時の熱歪緩和と電気特性の向上を目的とするアニールを行う(ステップS1)。雰囲気は窒素雰囲気が好ましいが、アルゴンやヘリウム等の他の不活性雰囲気でもよい。アニール保持温度は1400〜1600℃の温度が好ましい。保持温度でのアニール時間は6〜10時間程度が好ましい。
次に、種結晶20とβ−Ga系単結晶25の分離を行うため、ダイヤモンドブレードを用いて切断を行う(ステップS2)。まず、カーボン系のステージに熱ワックスを介してβ−Ga系単結晶25を固定する。切断機にカーボン系ステージに固定されたβ−Ga系単結晶25をセッティングし、切断を行う。ブレードの粒度は#200〜#600(JISB4131による規定)程度であることが好ましく、切断速度は毎分6〜10mmくらいが好ましい。切断後は、熱をかけてカーボン系ステージからβ−Ga系単結晶25を取外す。
次に、超音波加工機やワイヤー放電加工機を用いてβ−Ga系単結晶25の縁を丸形に加工する(ステップS3)。また、縁の所望の場所にオリエンテーションフラットを形成することも可能である。
次に、マルチワイヤーソーにより、丸形に加工されたβ−Ga系単結晶25を1mm程度の厚さにスライスし、β−Ga系単結晶基板100を得る(ステップS4)。この工程において、所望のオフセット角にてスライスを行うことができる。ワイヤーソーは固定砥粒方式のものを用いることが好ましい。スライス速度は毎分0.125〜0.3mm程度が好ましい。
次に、加工歪緩和、及び電気特性向上、透過性向上を目的とするアニールをβ−Ga系単結晶基板100に施す(ステップS5)。昇温時には酸素雰囲気でのアニールを行い、昇温後に温度を保持する間は窒素雰囲気に切替えてアニールを行う。温度を保持する間の雰囲気はアルゴンやヘリウム等の他の不活性雰囲気でも良い。保持温度は1400〜1600℃が好ましい。
次に、β−Ga系単結晶基板100のエッジに所望の角度にて面取り(べベル)加工を施す(ステップS6)。
次に、ダイヤモンドの研削砥石を用いて、所望の厚さになるまでβ−Ga系単結晶基板を研削する(ステップS7)。砥石の粒度は#800〜1000(JISB4131による規定)程度であることが好ましい。
次に、研磨定盤とダイヤモンドスラリーを用いて、所望の厚さになるまでβ−Ga系単結晶基板を研磨する(ステップS8)。研磨定盤は金属系やガラス系の材質のものが好ましい。ダイヤモンドスラリーの粒径は0.5μm程度が好ましい。
次に、ポリシングクロスとCMP(Chemical Mechanical Polishing)用のスラリーを用いて、原子レベルの平坦性が得られるまでβ−Ga系単結晶基板100の片方の面のみを研磨する(ステップS9)。ポリッシングクロスはナイロン、絹繊維、ウレタン等の材質のものが好ましい。スラリーにはコロイダルシリカを用いることが好ましい。CMP工程後のβ−Ga系単結晶基板100の主面の平均粗さRaは0.05〜1nmくらいである。一方、主面の反対面の平均粗さRaは、0.1μm以上である。
図10は、上記の工程によりβ−Ga系単結晶25から製造されたβ−Ga系単結晶基板100の写真である。β−Ga系単結晶基板100は双晶を含まず、また、主面の平坦性に優れるため、透けて見えるβ−Ga系単結晶基板100の下の“β−Ga”の文字に途切れや歪みが見られない。
上記において、裏面ポリッシュを行わないため、β−Ga系単結晶基板の裏面(主面の反対面)は、前述したように0.1μm以上の表面の平均粗さRaを有したβ−Ga系単結晶基板100として形成される。
表1は、β−Ga系単結晶基板100の試料1〜14のBOW、WARP、及びTTVの測定結果を示す。
表1において、−13μm≦BOW≦0、WARP≦25μm、TTV≦10μmを満たすβ−Ga系単結晶基板100が好ましい。
表1に示した測定結果、及びこの測定を行うための測定基準については以下に述べる。
図4は、β−Ga系単結晶基板100のBOWの測定基準を示す。図4において、点線Rは、図3に示した基板100の3点基準R1、R2、及びR3を通る平面によって定義される3点基準平面であり、BOWは基板100の中心0の基準平面Rまでの垂直距離Hである。図4では、中心0が基準平面Rの下側に位置するので、BOWの値はマイナスになる。一方、基板100の中心0が基準平面Rの上側に位置するときは、BOWの値はプラスになる。
図5は、β−Ga系単結晶基板100のWARPの測定基準を示す。図5において、WARPは、3点基準平面Rに対する基板100の最高点までの距離D1と、基準表面Rに対する基板100の最低点までの距離D2とを測定し、これら測定値の絶対値の和から決定される。つまり、WARP=|D1|+|D2|である。
図6は、β−Ga系単結晶基板100のTTVの測定基準を示す。図6において、TTVは、吸着チャック(図示せず)による吸着によってβ−Ga系単結晶基板100の裏面100Bを平面とし、裏面100Bから最高点までの距離T1から裏面100Bから最低点までの距離T2を減算した値Tである。つまり、TTV=T=|T1−T2|である。
図7は、BOWとWARPと黒線で示す基板形状の関係を示す。ここで、BOWが正の値を有する場合は、基板100が凸状に湾曲していることを表し、そのとき、WARPの値が大になれば、湾曲の度合が大きくなっていくのが一般的である。
また、BOWが0の場合、WARPが小さい値であれば、基板100が平坦に近い形状であり、WARPが大きな値であれば基板100の湾曲が中心を境にして反対方向になるのが一般的である。
また、BOWが負の場合、基板100が凹状に湾曲していることを表し、そのとき、WARPの値が大になれば、湾曲の度合が大きくなっていくのが一般的である。
前述した表1において、試料1〜5について、BOW、WARP、及びTTVの測定値を記載した。このBOW、WARP、及びTTVは、レーザー光の斜め入射方式に基づく平面度測定解析装置(コーニング・トロペル社製)によって測定した。
これらの試料1〜5について、(−402)のX線回折のロッキングカーブの測定により、結晶性が評価された。
図8は、その結晶性の評価の結果を示す。当該評価は、半値幅(FWHM)が17秒という良好なものであった。
(実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、双晶がなく、クラックや粒界が発生しない結晶性に非常に優れたβ−Ga系単結晶の育成が可能になった。そのため、スライスや丸加工、研磨条件の検討が可能となり、BOW、WARP、あるいはTTVが所定の値を超えない、形状性に優れたβ−Ga系単結晶基板を初めて提供できるようになった。
一例として、Snを添加して、長さ65.8mm、幅52mm以上の平板状のβ−Ga系単結晶を成長させることにより、種結晶からの距離が40mmの点を中心とする領域から、直径2インチの結晶品質に優れた導電性基板を得ることができる。
なお、本実施の形態の効果はSnの添加濃度には依らず、少なくとも1.0mol%まではβ−Ga系単結晶のb軸に垂直な方向の結晶構造のばらつきがほぼ変化しないことが確認されている。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
また、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
10…EFG結晶製造装置、 20…種結晶、 25…β−Ga系単結晶
100…β−Ga系単結晶基板

Claims (3)

  1. Ga系単結晶のb軸もしくはc軸に平行な主面を有し、前記b軸もしくはc軸に垂直な方向の結晶構造のばらつきを抑制するSnを0.003〜1.0mol%含有し、前記主面のWARPが25μm以下であるGa系単結晶基板。
  2. 前記主面のBOWが−13μm〜0である請求項1に記載のGa系単結晶基板。
  3. X線回折のロッキングカーブ測定の半値幅が17秒以下である請求項1あるいは2に記載のGa系単結晶基板。
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