JP2019182128A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019182128A JP2019182128A JP2018073820A JP2018073820A JP2019182128A JP 2019182128 A JP2019182128 A JP 2019182128A JP 2018073820 A JP2018073820 A JP 2018073820A JP 2018073820 A JP2018073820 A JP 2018073820A JP 2019182128 A JP2019182128 A JP 2019182128A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- radial direction
- rim
- tire radial
- apex
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
【課題】 リムの損傷防止を目的として、サイドウォール部にタイヤ幅方向外側に突出するリムガードを設けるにあたって、耐ピンチカット性及び操縦安定性を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供する。【解決手段】 空気入りタイヤを正規リムに装着し、正規内圧を充填し、無負荷状態とする条件下でのタイヤ子午線断面において、リムガード10はそのタイヤ幅方向最外側端が正規リム20のタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向外側に位置する突起であり、リムガード10は少なくとも1つの頂点Pを有し、リムガード10の外輪郭線OLは少なくとも1つの頂点Pのうちタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piからタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分Liを含み、該直線部分Liの長さが5mm以上15mm以下であり、リムガード10のタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piからリムフランジ21のタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離Hが2mm以上40mm以下である。【選択図】 図2
Description
本発明は、サイドウォール部にタイヤ幅方向外側に突出するリムガードが形成された空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、耐ピンチカット性及び操縦安定性を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいて、リムの損傷防止を目的として、サイドウォール部にタイヤ幅方向外側に突出するリムガードを設けることが行われている。リムガードは、そのタイヤ幅方向最外側端がリムのタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向外側に位置する帯状の突起であり、タイヤ子午線断面において少なくとも1つの頂点を有すると共に、リムフランジよりもタイヤ径方向外側に位置に配置されている。
上述のようなリムガードを備えた空気入りタイヤにおいて、リムガードの外輪郭線がタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する曲線部分を有し、その曲線部分がタイヤ外側に曲率中心を持つ円弧形状を有し、その円弧形状の曲率半径が5mm以上40mm以下となる構造を採用することにより、リムガードによるリムの保護効果を保持しつつ、タイヤの転がり抵抗を低減することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述のようにリムガードの外輪郭線に上述のような曲率を付与した場合、ゴムボリュームの減少により耐ピンチカット性が低下し、また、高速走行時の操縦安定性が低下するという問題がある。つまり、ゴムボリュームが低減されたリムガードでは、タイヤが縁石等に乗り上げた際にサイドウォール部にピンチカットを生じ易くなり、サイドウォール部の剛性が低下して操縦安定性を悪化させる要因となる。
本発明の目的は、リムの損傷防止を目的として、サイドウォール部にタイヤ幅方向外側に突出するリムガードを設けるにあたって、耐ピンチカット性及び操縦安定性を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記サイドウォール部にタイヤ幅方向外側に突出するリムガードが形成された空気入りタイヤにおいて、
前記空気入りタイヤを正規リムに装着し、正規内圧を充填し、無負荷状態とする条件下でのタイヤ子午線断面において、前記リムガードはそのタイヤ幅方向最外側端が前記正規リムのタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向外側に位置する突起であり、前記リムガードは少なくとも1つの頂点を有し、前記リムガードの外輪郭線は前記少なくとも1つの頂点のうちタイヤ径方向最内側に位置する頂点からタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分を含み、該直線部分の長さが5mm以上15mm以下であり、前記リムガードのタイヤ径方向最内側に位置する頂点からリムフランジのタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離が2mm以上40mm以下であることを特徴とするものである。
前記空気入りタイヤを正規リムに装着し、正規内圧を充填し、無負荷状態とする条件下でのタイヤ子午線断面において、前記リムガードはそのタイヤ幅方向最外側端が前記正規リムのタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向外側に位置する突起であり、前記リムガードは少なくとも1つの頂点を有し、前記リムガードの外輪郭線は前記少なくとも1つの頂点のうちタイヤ径方向最内側に位置する頂点からタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分を含み、該直線部分の長さが5mm以上15mm以下であり、前記リムガードのタイヤ径方向最内側に位置する頂点からリムフランジのタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離が2mm以上40mm以下であることを特徴とするものである。
本発明では、サイドウォール部にタイヤ幅方向外側に突出するリムガードが形成された空気入りタイヤにおいて、リムガードの外輪郭線がタイヤ径方向最内側に位置する頂点からタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分を含む構造を採用し、該直線部分の長さを5mm以上15mm以下とすることにより、リムガードのリムフランジ側の部分のゴムボリュームを十分に確保するので、転がり抵抗を悪化させることなく、耐ピンチカット性及び操縦安定性を改善することができる。また、リムガードのタイヤ径方向最内側に位置する頂点からリムフランジのタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離を2mm以上40mm以下とすることにより、加硫時のゴム流れの悪化に起因する操縦安定性の悪化を回避しながら、リムの損傷防止効果を十分に確保することができる。
本発明において、リムガードのタイヤ径方向最内側に位置する頂点からタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分のタイヤ幅方向に対する傾斜角度αは5°以上40°以下であることが好ましい。これにより、加硫時のゴム流れの悪化に起因する操縦安定性の悪化とゴムボリュームの増大による転がり抵抗の悪化を回避することができる。
また、リムガードの外輪郭線は少なくとも1つの頂点のうちタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する他の直線部分を含むことが好ましい。これにより、リムガードのタイヤ径方向外側の部分のゴムボリュームを十分に確保し、操縦安定性を改善することができる。
リムガードのタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する他の直線部分のタイヤ幅方向に対する傾斜角度βは60°以上110°以下であることが好ましい。これにより、加硫時のゴム流れの悪化に起因する操縦安定性の悪化とゴムボリュームの増大による転がり抵抗の悪化を回避することができる。
或いは、リムガードの外輪郭線は少なくとも1つの頂点のうちタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する曲線部分を含むことが好ましい。より具体的には、リムガードのタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する曲線部分はタイヤ外側に曲率中心を持つ円弧形状を有し、該円弧形状の曲率半径が30mm以上であることが好ましい。この場合、リムガードのタイヤ径方向外側の部分のゴムボリュームを低減し、転がり抵抗の低減に寄与する。
更に、リムガードのタイヤ径方向最内側に位置する頂点よりもタイヤ径方向内側に位置する内側傾斜部の断面積Aとリムガードのタイヤ径方向最外側に位置する頂点よりもタイヤ径方向外側に位置する外側傾斜部の断面積Bとの比B/Aが1.2〜2.0の範囲にあることが好ましい。これにより、加硫時のゴム流れの悪化に起因する操縦安定性の悪化とゴムボリュームの増大による転がり抵抗の悪化を回避することができる。
本発明において、リムガードの各種寸法は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填し、無負荷状態とする条件下で測定されるものである。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車用である場合には180kPaとする。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示し、図2はそのリムガードを示すものである。図1及び図2において、Trはタイヤ径方向を示し、Twはタイヤ幅方向(即ち、タイヤ軸方向)を示す。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2,2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3,3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。カーカス層4において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば75°〜90°の範囲に設定されている。カーカス層4の補強コードとしては、レーヨン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等からなる有機繊維コードが好ましく使用される。カーカス層4はビードコア5を境とする本体部4aと巻き上げ部4bを有している。
各ビード部3において、ビードコア5の外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部4aと巻き上げ部4bとで挟み込まれている。このビード部3には、タイヤ周方向に対して傾斜する有機繊維コードを含む有機繊維補強層7がビードコア5及びビードフィラー6を包み込むように埋設されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層8が埋設されている。これらベルト層8はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層8において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層8の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層8の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して例えば5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層9が配置されている。ベルトカバー層9の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
上記空気入りタイヤにおいて、各サイドウォール部2にはタイヤ幅方向外側に突出すると共にタイヤ周方向に沿って連続的に延在する帯状のリムガード10が形成されている。図2に示すように、空気入りタイヤを正規リム20に装着し、正規内圧を充填し、無負荷状態とする条件下でのタイヤ子午線断面において、リムガード10はそのタイヤ幅方向最外側端が正規リム20のタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向外側に位置する突起である。図2において、リムガード10は概ね三角形の断面形状を有し、それ故、1つの頂点Pを有している。リムガード10が1つの頂点Pを有する場合、この頂点Pはタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piであると同時にタイヤ径方向最外側に位置する頂点Poでもある。リムガード10の外輪郭線OLはタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piからタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分Liを含み、該直線部分Liの長さが5mm以上15mm以下に設定されている。また、リムガード10のタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piから正規リム20のリムフランジ21のタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離Hが2mm以上40mm以下に設定されている。
上述した空気入りタイヤでは、サイドウォール部2にタイヤ幅方向外側に突出するリムガード10が形成される場合に、リムガード10の外輪郭線OLがタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piからタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分Liを含む構造を採用し、その直線部分Liの長さを5mm以上15mm以下とすることにより、リムガード10のリムフランジ21側の部分のゴムボリュームを十分に確保するので、転がり抵抗を悪化させることなく、耐ピンチカット性及び操縦安定性を改善することができる。ここで、直線部分Liの長さが5mmよりも小さいとゴムボリュームが少な過ぎるため操縦安定性が悪化し、逆に15mmよりも大きいとゴムボリュームが多過ぎるため転がり抵抗が悪化する。
また、リムガード10のタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piからリムフランジ21のタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離Hを2mm以上40mm以下とすることにより、加硫時のゴム流れの悪化に起因する操縦安定性の悪化を回避しながら、リム20の損傷防止効果を十分に確保することができる。ここで、リムガード10の頂点Piからリムフランジ21のタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離Hが2mmよりも小さいと加硫時のゴム流れが悪化し、カーカス層4の張力が下がるため操縦安定性が悪化し、逆に40mmよりも大きいとリムガード10がリム20から離れてしまうためリム20の保護効果が低下することになる。
上記空気入りタイヤにおいて、リムガード10のタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piからタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分Liのタイヤ幅方向に対する傾斜角度αは5°以上40°以下、より好ましくは、15°以上30°以下であると良い。これにより、加硫時のゴム流れの悪化に起因する操縦安定性の悪化とゴムボリュームの増大による転がり抵抗の悪化を回避することができる。ここで、直線部分Liのタイヤ幅方向に対する傾斜角度αが5°よりも小さいと加硫時のゴム流れの悪化により操縦安定性が悪化し、逆に40°よりも大きいとゴムボリュームの増大により転がり抵抗が悪化する。
上記空気入りタイヤにおいて、図2に示すように、リムガード10の外輪郭線OLはタイヤ径方向最外側に位置する頂点Poからタイヤ径方向外側に向かって延在する他の直線部分Loを含んでいるのが良い。これにより、リムガード10のタイヤ径方向外側の部分のゴムボリュームを十分に確保し、操縦安定性を改善することができる。直線部分Loの長さは直線部分Liと同様に5mm以上15mm以下にあると良い。
特に、リムガード10のタイヤ径方向最外側に位置する頂点Poからタイヤ径方向外側に向かって延在する他の直線部分Loのタイヤ幅方向に対する傾斜角度βは60°以上110°以下、より好ましくは、75°以上95°以下であると良い。これにより、加硫時のゴム流れの悪化に起因する操縦安定性の悪化とゴムボリュームの増大による転がり抵抗の悪化を回避することができる。ここで、直線部分Loのタイヤ幅方向に対する傾斜角度βが60°よりも小さいと加硫時のゴム流れの悪化により操縦安定性が悪化し、逆に110°よりも大きいとゴムボリュームの増大により転がり抵抗が悪化する。
更に、上記空気入りタイヤにおいて、リムガード10のタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piよりもタイヤ径方向内側に位置する内側傾斜部10Aの断面積Aとリムガード10のタイヤ径方向最外側に位置する頂点Poよりもタイヤ径方向外側に位置する外側傾斜部10Bの断面積Bとの比B/Aが1.2〜2.0の範囲にあると良い。リムガード10の内側傾斜部10Aの断面積Aは、サイドウォール部2の仮想外表面(破線)とリムガード10の外輪郭線OLとで囲まれたリムガード10の総断面積のうち、頂点Piを通ってタイヤ幅方向に延びる直線よりもタイヤ径方向内側に位置する部分の断面積である。リムガード10の外側傾斜部10Bの断面積Bは、サイドウォール部2の仮想外表面(破線)とリムガード10の外輪郭線OLとで囲まれたリムガード10の総断面積のうち、頂点Poを通ってタイヤ幅方向に延びる直線よりもタイヤ径方向外側に位置する部分の断面積である。また、サイドウォール部2の仮想外表面(破線)はリムガード10のタイヤ径方向内側及び外側におけるサイドウォール部2の外表面の延長線に基づいて特定される仮想線である。
リムガード10の内側傾斜部10Aの断面積Aと外側傾斜部10Bの断面積Bとの比B/Aを上記範囲に設定することにより、加硫時のゴム流れの悪化に起因する操縦安定性の悪化とゴムボリュームの増大による転がり抵抗の悪化を回避することができる。ここで、比B/Aが1.2よりも小さいと加硫時のゴム流れの悪化により操縦安定性が悪化し、逆に2.0よりも大きいとゴムボリュームの増大により転がり抵抗が悪化する。
図3はリムガードの変形例を示すものである。図3において、リムガード10の外輪郭線OLはタイヤ径方向最外側に位置する頂点Poからタイヤ径方向外側に向かって延在する曲線部分Coを含んでいる。より具体的には、リムガード10のタイヤ径方向最外側に位置する頂点Poからタイヤ径方向外側に向かって延在する曲線部分Coはタイヤ外側に曲率中心を持つ円弧形状を有し、該円弧形状の曲率半径Rが30mm以上、より好ましくは、45mm以上に設定されている。この場合、リムガード10のタイヤ径方向外側の部分のゴムボリュームを低減し、転がり抵抗を低減することができる。ここで、曲線部分Coの曲率半径Rが30mmよりも小さいと加硫時のゴム流れの悪化により操縦安定性が悪化する。
図4はリムガードの他の変形例を示すものである。図4において、リムガード10は概ね台形の断面形状を有し、それ故、2つの頂点Pを有している。リムガード10が2つの頂点Pを有する場合、これら頂点Pはタイヤ径方向最内側に位置する頂点Piとタイヤ径方向最外側に位置する頂点Poを含んでいる。リムガード10の外輪郭線OLはタイヤ径方向最外側に位置する頂点Poからタイヤ径方向外側に向かって延在する曲線部分Coを含んでいる。このようにリムガード10はその断面形状が限定されるものではなく、2つ以上の頂点Pを有することが可能である。
タイヤサイズが205/45R17 84Vであり、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、サイドウォール部にタイヤ幅方向外側に突出する断面三角形状のリムガードが形成された空気入りタイヤにおいて、リムガードの頂点からタイヤ径方向内側における外輪郭線の形状、直線部分の長さ・角度α又は曲線部分の曲率半径、リムガードの頂点からリムフランジのタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離H、リムガードの頂点からタイヤ径方向外側における外輪郭線の形状、その直線部分の長さ・角度β又は曲線部分の曲率半径、リムガードの内側傾斜部の断面積Aと外側傾斜部の断面積Bとの比B/Aを表1及び表2のように種々異ならせた従来例、比較例1,2及び実施例1〜12のタイヤを作製した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、操縦安定性、耐ピンチカット性、転がり抵抗を評価し、その結果を表1及び表2に併せて示した。
操縦安定性:
各試験タイヤをリムサイズ17×7JJのホイールに組み付けて空気圧を240kPaとして試験車両に装着し、ドライ路面からなるテストコースにおいて、速度140km/hでテストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ17×7JJのホイールに組み付けて空気圧を240kPaとして試験車両に装着し、ドライ路面からなるテストコースにおいて、速度140km/hでテストドライバーによる官能評価を実施した。評価結果は、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
耐ピンチカット性:
各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けて空気圧を240kPaとして試験車両に装着し、高さ10cmの縁石に対して30度の角度でタイヤを進入させて乗り越したときのタイヤサードウォール部における損傷度合い(長さ及び深さ)を調べて数値化した。この試験を各タイヤについてそれぞれ速度を3段階(30km/h、50km/h、70km/h)に変化させて行った。評価結果は、損傷度合いの逆数を用い、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど耐ピンチカット性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けて空気圧を240kPaとして試験車両に装着し、高さ10cmの縁石に対して30度の角度でタイヤを進入させて乗り越したときのタイヤサードウォール部における損傷度合い(長さ及び深さ)を調べて数値化した。この試験を各タイヤについてそれぞれ速度を3段階(30km/h、50km/h、70km/h)に変化させて行った。評価結果は、損傷度合いの逆数を用い、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど耐ピンチカット性が優れていることを意味する。
転がり抵抗:
各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けてドラム試験機に装着し、ISO28580に準拠して、空気圧210kPa、荷重3.92kN、速度80km/hの条件で転がり抵抗を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けてドラム試験機に装着し、ISO28580に準拠して、空気圧210kPa、荷重3.92kN、速度80km/hの条件で転がり抵抗を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。
表1及び表2から明らかなように、実施例1〜12のタイヤは、いずれも、従来例との対比において、転がり抵抗が良好であると共に、耐ピンチカット性及び操縦安定性が改善されていた。一方、比較例1のタイヤでは、耐ピンチカット性及び操縦安定性の改善効果が殆ど得られなかった。比較例2のタイヤでは、転がり抵抗の増大が顕著であった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 有機繊維補強層
8 ベルト層
9 ベルトカバー層
10 リムガード
10A 内側傾斜部
10B 外側傾斜部
20 リム
21 リムフランジ
Li,Lo 直線部分
Co 曲線部分
OL 外輪郭線
P,Pi,Po 頂点
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 有機繊維補強層
8 ベルト層
9 ベルトカバー層
10 リムガード
10A 内側傾斜部
10B 外側傾斜部
20 リム
21 リムフランジ
Li,Lo 直線部分
Co 曲線部分
OL 外輪郭線
P,Pi,Po 頂点
Claims (7)
- タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備え、前記サイドウォール部にタイヤ幅方向外側に突出するリムガードが形成された空気入りタイヤにおいて、
前記空気入りタイヤを正規リムに装着し、正規内圧を充填し、無負荷状態とする条件下でのタイヤ子午線断面において、前記リムガードはそのタイヤ幅方向最外側端が前記正規リムのタイヤ幅方向最外側端よりもタイヤ幅方向外側に位置する突起であり、前記リムガードは少なくとも1つの頂点を有し、前記リムガードの外輪郭線は前記少なくとも1つの頂点のうちタイヤ径方向最内側に位置する頂点からタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分を含み、該直線部分の長さが5mm以上15mm以下であり、前記リムガードのタイヤ径方向最内側に位置する頂点からリムフランジのタイヤ径方向最外点までのタイヤ径方向距離が2mm以上40mm以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記リムガードのタイヤ径方向最内側に位置する頂点からタイヤ径方向内側に向かって延在する直線部分のタイヤ幅方向に対する傾斜角度αが5°以上40°以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記リムガードの外輪郭線は前記少なくとも1つの頂点のうちタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する他の直線部分を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記リムガードのタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する他の直線部分のタイヤ幅方向に対する傾斜角度βが60°以上110°以下であることを特徴とする請求項3に記載の空気入りタイヤ。
- 前記リムガードの外輪郭線は前記少なくとも1つの頂点のうちタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する曲線部分を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記リムガードのタイヤ径方向最外側に位置する頂点からタイヤ径方向外側に向かって延在する曲線部分はタイヤ外側に曲率中心を持つ円弧形状を有し、該円弧形状の曲率半径が30mm以上であることを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
- 前記リムガードのタイヤ径方向最内側に位置する頂点よりもタイヤ径方向内側に位置する内側傾斜部の断面積Aと前記リムガードのタイヤ径方向最外側に位置する頂点よりもタイヤ径方向外側に位置する外側傾斜部の断面積Bとの比B/Aが1.2〜2.0の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018073820A JP2019182128A (ja) | 2018-04-06 | 2018-04-06 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018073820A JP2019182128A (ja) | 2018-04-06 | 2018-04-06 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019182128A true JP2019182128A (ja) | 2019-10-24 |
Family
ID=68338997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018073820A Pending JP2019182128A (ja) | 2018-04-06 | 2018-04-06 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019182128A (ja) |
-
2018
- 2018-04-06 JP JP2018073820A patent/JP2019182128A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5756486B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4163244B1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5556841B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
CN108473004B (zh) | 充气轮胎 | |
US20120006460A1 (en) | Pneumatic tire | |
US10870318B2 (en) | Pneumatic tire | |
US20170355230A1 (en) | Pneumatic Tire | |
JP7135331B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6007551B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
US10926584B2 (en) | Pneumatic tire | |
CN108473006B (zh) | 充气轮胎 | |
JP6910284B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2010120479A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2009255753A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2019182128A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4675710B2 (ja) | 自動二輪車用タイヤ | |
JP2020196347A (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2021079634A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP7315818B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP7151627B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5695412B2 (ja) | 乗用車用空気入りタイヤ | |
JP7448796B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2021100302A1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4515124B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
WO2021095357A1 (ja) | 空気入りタイヤ |