JP2019181753A - コルク成形品、コルク複合品及びコルク成形品の製造方法 - Google Patents

コルク成形品、コルク複合品及びコルク成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】難燃性に優れると共に、コルク自体の特性を維持することができるコルク成形品、コルク複合品及びコルク成形品の製造方法を提供する。【解決手段】難燃化されたコルク成形品10,11であって、複数のコルク粒と、コルク粒同士の間に介在する硬化性樹脂及び無機系難燃剤と、からなり、硬化性樹脂がコルク粒同士を連結固定しており、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するコルク成形品10,11である。【選択図】図1

Description

本発明は、コルク成形品、コルク複合品及びコルク成形品の製造方法に関し、更に詳しくは、難燃化されたコルク成形品、それを用いたコルク複合品及び難燃化されたコルク成形品の製造方法に関する。
コルクガシの樹皮であるコルク組織は、弾力性、断熱性、防水性、通気性、吸音性を有し、更に、滑り難い、ダニが発生し難い等の特性も有することから、コルク栓の他にも、コースター、コルクボード、コルクマット、断熱材等の様々な用途に用いられている。
これらの用途においては、コルク栓のようにコルク組織を打ち抜いて成形するものだけでなく、コルク樹皮を一旦粉砕してコルク粒とし、その後、コルク粒を接着剤と共に接着して、その用途に好適な形状に成形されるものがある。
ところで、近年、コルク粒を用いて成形したコルク成形品は、生活用品だけでなく、内装材等にも用途が拡大してきており、それに伴って、難燃化したものが求められるようになっている。
例えば、適度に製粒されたコルク粒と、パーライトと、ケイ酸ソーダと、塩化カルシウムとを主成分として用い、これらを混合した後加熱して硬化せしめた難燃性断熱材の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、粒度5〜30メッシュ程度のコルク粒に、リン酸塩化合物、ハロゲン化合物、スルフォアミド化合物、窒素化合物の何れかあるいはこれらの混合物と、塩と、接着剤とを混合し、これを加圧して形成した難燃性コルク材が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特公平04−17916号公報 特開平05−24009号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の難燃性断熱材においては、ケイ酸ソーダを接着剤として用いているため、硬化により、コルク特有の弾力性が失われ、全体的にも脆くなるという欠点がある。
上記特許文献2記載の難燃性コルク材においては、リン酸塩化合物、スルフォアミド化合物又は窒素化合物を採用した場合、難燃性が十分とはいえない。
また、リン酸塩化合物を採用した場合、べたつき感が生じるという欠点がある。
また、ハロゲン化合物、スルフォアミド化合物又は窒素化合物を採用した場合、難燃性コルク材から悪臭が発生する場合があり、難燃性コルク材が変色する恐れもある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、難燃性に優れると共に、コルク自体の特性を維持することができるコルク成形品、コルク複合品及びコルク成形品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、接着剤として硬化性樹脂を選択し、且つ、難燃剤として無機系難燃剤を選択し、これらの組合せをコルク粒同士の間に介在させ、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するものとすることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、(1)難燃化されたコルク成形品であって、複数のコルク粒と、該コルク粒同士の間に介在する硬化性樹脂及び無機系難燃剤と、からなり、硬化性樹脂がコルク粒同士を連結固定しており、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するコルク成形品に存する。
本発明は、(2)コルク粒の平均粒径が0.5mm〜8mmである上記(1)記載のコルク成形品に存する。
本発明は、(3)硬化性樹脂が熱硬化性樹脂であり、該熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂又はウレタン樹脂であり、無機系難燃剤が硼酸及び硼砂からなる群より選ばれる少なくとも1種のホウ素化合物を含有するものである上記(1)又は(2)に記載のコルク成形品に存する。
本発明は、(4)コルク粒の配合割合が、硬化性樹脂1質量部に対して、2〜10質量部であり、無機系難燃剤の配合割合が、硬化性樹脂1質量部に対して、0.1〜5質量部である上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載のコルク成形品に存する。
本発明は、(5)硬化性樹脂がコルク粒を被覆しており、コルク粒同士の間に形成された空隙に無機系難燃剤が存在している上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のコルク成形品に存する。
本発明は、(6)無機系難燃剤がコルク粒を被覆しており、硬化性樹脂が無機系難燃剤を介して、コルク粒同士を連結固定している上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載のコルク成形品に存する。
本発明は、(7)上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載のコルク成形品からなるコルク層と、ボード状の基材からなる基材層と、コルク層及び基材層の間に積層された接着剤層と、からなり、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するコルク複合品に存する。
本発明は、(8)上記(5)記載のコルク成形品の製造方法であって、硬化性樹脂が熱硬化性樹脂であり、コルク粒及び熱硬化性樹脂を混合して圧縮成形することにより成形体とする成形工程と、成形体を、容器に貯留された、無機系難燃剤及び水を含む難燃液に浸漬する浸漬工程と、容器内を負圧にすることにより、コルク粒同士の間に形成された空隙の空気と、難燃液とを置換する置換工程と、を有するコルク成形品の製造方法に存する。
本発明は、(9)上記(6)記載のコルク成形品の製造方法であって、硬化性樹脂が熱硬化性樹脂であり、コルク粒を、容器に貯留された、無機系難燃剤及び水を含む難燃液に浸漬する浸漬工程と、無機系難燃剤が付着したコルク粒及び熱硬化性樹脂を混合して圧縮成形する成形工程と、を有するコルク成形品の製造方法に存する。
本発明のコルク成形品においては、接着剤として硬化性樹脂を選択し、且つ、難燃剤として無機系難燃剤を選択し、これらの組合せをコルク粒同士の間に介在させた構造とすることにより、コルク自体の特性を維持しつつ、難燃化させることが可能となる。すなわち、上記コルク成形品においては、コルク粒同士の間に介在する無機系難燃剤が有機系難燃剤よりもコルク粒に化学的な作用を及ぼすことが少ないため、硬化してコルク特有の弾力性が失われること、全体的に脆くなること、コルク成形品にべたつき感が生じること、悪臭が発生すること、変色すること等を防止することができる。
その上で、上記コルク成形品においては、無機系難燃剤によるコルク粒の難燃化効果が発揮される。
また、上記コルク成形品においては、無機系難燃剤が硬化性樹脂と共にコルク粒同士の間に介在しているため、炎天下や雨風に晒された場合であっても、無機系難燃剤が流出することを抑制でき、耐久性に優れるものとなる。
そして、上記コルク成形品においては、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するものとすることにより、上述したコルク自体の特性を維持しつつ、十分な難燃性を発揮することが可能となる。
なお、上記コルク成形品においては、コルク粒の平均粒径を0.5mm〜8mmとすることにより、コルク自体の特性の維持と難燃性とを高レベルで両立させることが可能となる。
本発明のコルク成形品においては、硬化性樹脂として熱硬化性樹脂を用いることにより、作業性が向上する。
また、熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂又はウレタン樹脂であることが好ましい。例えば、熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂であると、他の熱硬化性樹脂を用いる場合よりも難燃性が向上する。また、熱硬化性樹脂がウレタン樹脂であると、他の熱硬化性樹脂を用いる場合よりも弾力性が向上し、コルクの特性が損なわれ難いという利点がある。
また、上記コルク成形品においては、無機系難燃剤が硼酸及び硼砂からなる群より選ばれる少なくとも1種のホウ素化合物を含有するものであることが好ましい。理由は定かではないが、無機系難燃剤の中でも、これらのホウ素化合物を採用することにより、コルク粒の難燃化効果をより向上させることができる。
本発明のコルク成形品においては、硬化性樹脂1質量部に対するコルク粒の配合割合を2〜10質量部とすることにより、十分な耐久性を発揮することができ、硬化性樹脂1質量部に対する無機系難燃剤の配合割合を0.1〜5質量部とすることにより、無機系難燃剤が雨等により流出することを抑制することができる。
本発明のコルク成形品においては、硬化性樹脂がコルク粒を被覆しており、コルク粒同士の間に形成された空隙に無機系難燃剤が存在している場合、コルク粒同士を確実に連結固定することができるため、耐久性が向上する。
また、上記コルク成形品においては、空隙に無機系難燃剤が保持されるため、雨等による無機系難燃剤の流出も抑制することができる。
なお、本発明のコルク成形品の製造方法においては、成形工程と、浸漬工程と、置換工程とを順次行うことにより、かかるコルク成形品を製造することができる。
本発明のコルク成形品においては、無機系難燃剤がコルク粒を被覆しており、硬化性樹脂が無機系難燃剤を介して、コルク粒同士を連結固定している場合、無機系難燃剤が均一に付与されることになるため、難燃化効果を効率良く発揮することができる。
また、上記コルク成形品においては、無機系難燃剤自体も硬化性樹脂により連結固定されるため、雨等による無機系難燃剤の流出も抑制することができる。
なお、本発明のコルク成形品の製造方法においては、浸漬工程と、成形工程とを順次行うことにより、かかるコルク成形品を製造することができる。
本発明のコルク複合品は、コルク層が上述したコルク成形品であるので、コルク自体の特性を維持しつつ、積層される基材の特性も付与することができる。
そして、上記コルク複合品においては、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するものとすることにより、上述したコルク及び基材の特性を維持しつつ、十分な難燃性を発揮することが可能となる。
図1は、第1実施形態に係るコルク成形品を模式的に示す側面図である。 図2は、第1実施形態に係るコルク成形品の一部を拡大して示す概略断面図である。 図3は、第1実施形態に係るコルク複合品を示す概略断面図である。 図4は、第1実施形態に係るコルク成形品の製造方法を示すフローチャートである。 図5は、第2実施形態に係るコルク成形品の一部を拡大して示す概略断面図である。 図6は、第2実施形態に係るコルク成形品の製造方法を示すフローチャートである。 図7は、実施例の評価で得られた結果を示す図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本発明に係るコルク成形品は、難燃化されたコルク製品である。
なお、本発明において、難燃とは、少なくとも燃焼し難いことを意味する。すなわち、本発明の難燃化されたコルク成形品には、コルク成形品に難燃性を付与したものだけでなく、コルク成形品に不燃性を付与したものも含まれる。また、難燃性の基準については、後述する。
(第1実施形態)
まず、本発明に係るコルク成形品の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係るコルク成形品を模式的に示す側面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係るコルク成形品10は、後述するコルク粒が集合して成形されたボード状となっている。
図2は、図1のコルク成形品の一部を拡大して示す概略断面図である。
図2に示すように、第1実施形態に係るコルク成形品10は、複数のコルク粒1と、該コルク粒1同士の間に介在する硬化性樹脂2及び無機系難燃剤3と、からなる。
具体的には、コルク成形品10は、硬化性樹脂2が各コルク粒1を被覆すると共にコルク粒1同士を連結固定しており、硬化性樹脂2により被覆されたコルク粒1同士の間に形成された空隙3aに無機系難燃剤3が存在している。
コルク成形品10においては、コルク粒1が硬化性樹脂2に被覆されているため、コルク粒1同士の接着性に優れ、耐久性に優れるものとなっている。
そして、これらの空隙3aに無機系難燃剤3が存在しているため、炎天下や雨風に晒された場合であっても、無機系難燃剤3が流出することを抑制できる。
また、空隙3aに存在する酸素が、無機系難燃剤3に置換されているので、火がコルク成形品10の内部に侵入し難く、仮に、侵入したとしても空隙3aに存在する無機系難燃剤3の難燃化効果により、燃焼が抑制される。
コルク成形品10は、その密度が、0.25〜0.4g/cmであることが好ましい。コルク成形品10の密度が、0.25g/cm未満であると、密度が上記範囲内にある場合と比較して、コルク成形品10の難燃レベルが十分でなくなる恐れがある。一方、コルク成形品10の密度が、0.4g/cmを超えると、密度が上記範囲内にある場合と比較して、コルク成形品10が硬くなり、コルク成形品10の特性を十分に得られなくなる。
コルク成形品10において、空隙3aの最大径は、0.3mm以下であることが好ましく、0.1〜0.3mmであることがより好ましい。なお、空隙3aの最大径とは、空隙3aに引いた任意の直線の距離のうち、最大のものを意味する。
コルク成形品10において、コルク粒1は、天然のコルクガシの樹皮を粉砕機で粉砕したものであってもよく、使用済みのコルク栓等のコルク製品を粉砕機で粉砕したものであってもよい。なお、かかる粉砕機や粉砕の方法は、公知の方法で行われる。
粉砕して得られるコルク粒1は、その平均粒径が、0.5mm〜8mmであることが好ましい。コルク粒1の平均粒径が、0.5mm未満であると、平均粒径が上記範囲内にある場合と比較して、弾力性等のコルクの特性が失われる恐れがある。一方、コルク粒1の平均粒径が8mmを超えると、平均粒径が上記範囲内にある場合と比較して、コルク粒自体が多くの空気を含み、無機系難燃剤3の難燃化効果が低下する恐れがある。また、コルク粒1の平均粒径は、難燃性の観点から、0.5〜2mmがより好ましく、コルクの特性を維持する観点から、4〜8mmがより好ましい。
なお、平均粒径とは、コルク粒の重心を通る直線のうち、最大となる直線の長さ(最大径)の平均値である。
コルク成形品10においては、コルク粒1の密度が、0.15〜0.25g/cmであることが好ましい。コルク粒1の密度が0.15g/cm未満であると、密度が上記範囲内にある場合と比較して、コルク粒自体が多くの空気を含み、無機系難燃剤3の難燃化効果が低下する恐れがある。一方、コルク粒1の密度が0.25g/cmを超えると、密度が上記範囲内にある場合と比較して、十分な量の無機系難燃剤3を空隙3aに保持できない場合があり、また、弾力性等のコルクの特性が失われる恐れがある。
コルク成形品10においては、コルク粒1同士や無機系難燃剤3の接着に硬化性樹脂2を採用している。これにより、コルク粒1同士や無機系難燃剤3が確実に固定されるので、熱可塑性樹脂を採用した場合のように、熱によりコルク成形品10が軟化し、無機系難燃剤3が流出することを防止することができる。
硬化性樹脂2としては、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂が挙げられる。これらの中でも、硬化性樹脂2としては、作業性の観点から、熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。また、コルクは、耐熱性に優れるため、熱硬化による悪影響は受け難いという利点がある。
上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケイ素樹脂、ビニルエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、熱硬化性樹脂は、難燃性及び透明性の観点からは、不飽和ポリエステル樹脂又はエポキシ樹脂であることが好ましく、不飽和ポリエステル樹脂であることがより好ましい。また、熱硬化性樹脂は、弾力性の観点からは、ウレタン樹脂であることが好ましい。
熱硬化性樹脂は、硬化温度が常温〜160℃であるものを採用することが好ましい。硬化温度が160℃を超えると、硬化温度が上記範囲内にある場合と比較して、樹脂を硬化させるための熱でコルクが変色又は炭化するおそれがある。
上記光硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂や可視光硬化性樹脂が挙げられる。具体的には、紫外線により重合したエポキシ系やアクリル系の化合物や可視光線により重合したエポキシ系やアクリル系の化合物が挙げられる。
コルク成形品10においては、無機系難燃剤3を採用している。すなわち、無機系難燃剤3が有機系難燃剤のようにコルク粒1に化学的な作用を及ぼすことが極めて少ないため、コルク成形品10は、難燃化されるだけでなく、コルク自体の特性を維持することが可能となる。
無機系難燃剤3としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、メラミンシアヌレート等の窒素化合物、硼酸、硼砂等のホウ素化合物等を主成分として含有するものが挙げられる。なお、主成分とは、水以外で含まれる複数の成分のうち、最も配合量の多い成分を意味する。これらの中でも、無機系難燃剤3は、硼酸及び硼砂からなる群より選ばれる少なくとも1種のホウ素化合物を含有するものであることが好ましく、硼酸及び硼砂を含有するものであることがより好ましい。ホウ素化合物を含有する無機系難燃剤3は、コルク粒1に対する難燃化効果が極めて優れる。
なお、無機系難燃剤3が硼酸及び硼砂を含有する場合、これらの配合割合(硼酸:硼砂)は、1:0.96〜1.53であることが好ましい。
無機系難燃剤3は、造膜性を向上させるため、シランカップリング剤を含有することが好ましい。
シランカップリング剤としては、メトキシシラン、エトキシシラン等のアルコキシシラン、ビニル系アルコキシシラン、アミノ系アルコキシシラン、エポキシ系アルコキシシラン、シラザン等が挙げられる。
なお、シランカップリング剤の配合割合は、ホウ素化合物の0.1〜5質量%であることが好ましい。
無機系難燃剤3は、ホウ素化合物を含有する場合、多価フェノール化合物を更に含有することが好ましい。この場合、乾燥時に、多価フェノール化合物がホウ素化合物に吸着することで、水への再溶解を抑制することができる。
多価フェノール化合物としては、フラボノイド、イソフラボン、カテキン、アントシアニン、タンニン、ルチン、ケルセチン等が挙げられる。これらの中でも、多価フェノール化合物は、タンニンであることが好ましい。
なお、多価フェノール化合物の配合割合は、ホウ素化合物の0.5〜40質量%であることが好ましい。
無機系難燃剤3は、後述するように、水に溶解した状態でコルク粒1に付与される。このとき、無機系難燃剤がホウ素化合物を含有する場合、ホウ素化合物の水への溶解を促進させるため、助剤として無機酸及び/又は金属塩を含むことが好ましい。
無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。これらの中でも、無機酸は、作業安全性の観点から、リン酸を採用することが好ましい。
金属塩としては、フッ化ナトリウム、亜燐酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硼フッ化ナトリウム等が挙げられる。これらの中でも、金属塩は、汎用性の観点から、フッ化ナトリウムを採用することが好ましい。
なお、無機酸及び/又は金属塩の配合割合は、ホウ素化合物の1〜10質量%であることが好ましい。
無機系難燃剤3は、これらの他にも、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、濃染化剤、防腐剤、防黴剤、脱気剤、消泡剤又は還元防止剤等の添加剤を含んでいてもよい。
また、少量であれば、ハロゲン化合物、リン酸エステル等のリン化合物等の有機系難燃剤を含有していてもよい。
コルク成形品10において、コルク粒1の配合割合は、硬化性樹脂2を1質量部とした場合に、2〜10質量部であることが好ましい。硬化性樹脂2を1質量部とした場合のコルク粒1の配合割合が2質量部未満であると、配合割合が上記範囲内にある場合と比較して、コルクの特性を十分に発揮できない場合があり、硬化性樹脂2を1質量部とした場合のコルク粒1の配合割合が10質量部を超えると、配合割合が上記範囲内にある場合と比較して、耐久性が不十分となる恐れがある。
コルク成形品10において、無機系難燃剤3の配合割合は、硬化性樹脂2を1質量部とした場合に、0.1〜5質量部であることが好ましい。硬化性樹脂2を1質量部とした場合の無機系難燃剤3の配合割合が0.1質量部未満であると、配合割合が上記範囲内にある場合と比較して、難燃化効果を十分に発揮できない場合がある。一方、硬化性樹脂2を1質量部とした場合の無機系難燃剤3の配合割合が5質量部を超えると、配合割合が上記範囲内にある場合と比較して、余分な無機系難燃剤が、コルク成形品10の表面に付着し、汚染の原因となる恐れがある。
コルク成形品10は、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有する。
ここで、UL94規格は、プラスチックス材料の燃焼性試験の規格であり、世界的規格として普及され、日本でも法的な拘束力はないものの成形品材料の使用可否判断として一般的に用いられている。すなわち、コルク成形品10は、難燃性の基準として、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1又はV−0の難燃性を有するものである。なお、コルク成形品10は、UL94規格の難燃レベルにおいてV−0の難燃性を有するものであることがより好ましい。もちろん、コルク成形品10は、UL94規格の難燃レベルにおいてV−0よりも高い難燃性を有していてもよい。
したがって、コルク成形品10は、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するものとすることにより、コルク自体の特性を維持しつつ、十分な難燃性を発揮することが可能となる。
コルク成形品10は、住宅、車両、船舶等の内装材の用途に好適に用いられる。
次に、第1実施形態に係るコルク成形品10を用いたコルク複合品について説明する。
図3は、第1実施形態に係るコルク複合品を示す概略断面図である。
図3に示すように、第1実施形態に係るコルク複合品20は、上述したコルク成形品10からなるコルク層10aと、基材からなる基材層5と、コルク層10a及び基材層5の間に積層された接着剤層7と、からなる。すなわち、コルク複合品20は、コルク成形品10からなるコルク層10aの一面に接着剤層7を介して、基材層5が貼着された構造となっている。
基材層5は、ボード状の基材からなる。かかる基材としては、木板、プラスチック板、ガラス板、金属板等が挙げられる。なお、基材の材質は、用途に応じて適宜選択することができる。これらの中でも、基材は、難燃性の観点から、V−1以上の難燃性を有する基材を採用することが好ましい。
コルク複合品20においては、コルク層10aにより、コルク自体の特性を維持しつつ、積層される基材層5による特性も付与することができる。
接着剤層7は、コルク層10aと基材層5とを接着するための層である。
接着剤層7を構成する接着剤としては、コルク層10aと基材層5との接着に適した公知の接着剤が適宜用いられる。
なお、接着剤の代わりに、両面テープ等を採用することも可能である。
コルク複合品20は、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有する。なお、かかるUL94規格は、上述したものと同義である。
コルク複合品は、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するものとすることにより、上述したコルク及び基材の特性を維持しつつ、十分な難燃性を発揮することが可能となる。
コルク複合品20は、住宅、車両、船舶等の内装材等の用途に好適に用いられる。
次に、第1実施形態に係るコルク成形品10の製造方法について説明する。なお、コルク成形品10の製造方法においては、硬化性樹脂として熱硬化性樹脂が用いられる。
図4は、第1実施形態に係るコルク成形品の製造方法を示すフローチャートである。
図4に示すように、第1実施形態に係るコルク成形品10の製造方法は、成形工程S1と、浸漬工程S2と、置換工程S3と、を有する。すなわち、コルク成形品10の製造方法においては、成形工程S1と、浸漬工程S2と、置換工程S3とを順次行うことにより、図1及び図2に示すコルク成形品10を製造することができる
成形工程S1は、コルク粒1及び硬化前の熱硬化性樹脂を混合して圧縮成形することにより成形体とする工程である。
具体的には、コルク粒1及び硬化前の熱硬化性樹脂をキャビティに投入し、圧縮成形機で、圧力が40〜100kgf/cm、温度が常温〜160℃、時間が8分〜24時間の条件下で圧縮成形する。これにより、硬化した熱硬化性樹脂がコルク粒1同士を連結固定した成形体が得られる。
浸漬工程S2は、成形工程S1で得られた成形体を、容器に貯留された、無機系難燃剤及び水を含む難燃液に浸漬する工程である。なお、かかる難燃液は、上述したシランカップリング剤、多価フェノール化合物、助剤、添加剤等を含んでいてもよい。
置換工程S3は、容器内を負圧にすることにより、コルク粒同士の間に形成された空隙の空気と、難燃液とを置換する工程である。
ここで、容器内を負圧にする方法としては、容器自体を密閉した後、その容器内を負圧にする方法や、容器を槽に配置して、槽を密閉した後、その槽内を負圧にすることにより容器内も負圧にする方法が挙げられる。
置換工程S3においては、−0.1〜−0.07MPaの負圧で、5〜10分維持することが好ましい。これにより、容器内及び難燃液中の空気だけでなく、成形体(特に空隙3a)に含まれる空気も除かれ、除かれた部分に、難燃液が浸入することになる。
そして、得られた成形体を乾燥することにより、空隙3aに無機系難燃剤3が存在するコルク成形品10が得られる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係るコルク成形品の第2実施形態について説明する。
第2実施形態に係るコルク成形品11は、上述した第1実施形態に係るコルク成形品10と同様にボード状となっている(図1参照)。
図5は、第2実施形態に係るコルク成形品の一部を拡大して示す概略断面図である。
図5に示すように、第2実施形態に係るコルク成形品11は、複数のコルク粒1と、該コルク粒1同士の間に介在する硬化性樹脂2及び無機系難燃剤3と、からなる。
具体的には、コルク成形品11は、無機系難燃剤3が各コルク粒1を被覆しており、硬化性樹脂2が無機系難燃剤3を介して、コルク粒1同士を連結固定している。
コルク成形品11においては、コルク粒1が無機系難燃剤3に被覆されているため、無機系難燃剤がコルク粒1に対して均一に付与されることになる。これにより、無機系難燃剤によるコルク粒の難燃化効果を効率良く発揮させることが可能となる。
また、コルク粒1だけでなく、無機系難燃剤自体も熱硬化性樹脂により連結固定されることになるため、耐久性に優れ、雨等による無機系難燃剤の流出も抑制することができる。
なお、コルク成形品11において、コルク粒1、硬化性樹脂2及び無機系難燃剤3は、それぞれ、上述した第1実施形態に係るコルク成形品10のコルク粒1、硬化性樹脂2及び無機系難燃剤3と同じであるので、説明を省略する。
次に、第2実施形態に係るコルク成形品11を用いたコルク複合品について説明する。
第2実施形態に係るコルク複合品は、上述したコルク成形品11からなるコルク層11aと、基材からなる基材層5と、コルク層11a及び基材層5の間に積層された接着剤層7と、からなる。すなわち、第2実施形態に係るコルク複合品は、第1実施形態に係るコルク成形品10の代わりに、第2実施形態に係るコルク成形品11を用いたこと以外は、第1実施形態に係るコルク複合品20と同じである(図3参照)。
次に、第2実施形態に係るコルク成形品11の製造方法について説明する。なお、コルク成形品11の製造方法においては、硬化性樹脂として熱硬化性樹脂が用いられる。
図6は、第2実施形態に係るコルク成形品の製造方法を示すフローチャートである。
図6に示すように、第2実施形態に係るコルク成形品11の製造方法は、浸漬工程S4と、成形工程S5と、を有する。すなわち、コルク成形品11の製造方法においては、浸漬工程S4と、成形工程S5とを順次行うことにより、図1及び図5に示すコルク成形品11を製造することができる。
浸漬工程S4は、コルク粒1を、容器に貯留された、無機系難燃剤及び水を含む難燃液に浸漬する工程である。なお、かかる難燃液は、上述したシランカップリング剤、多価フェノール化合物、助剤、添加剤等を含んでいてもよい。
そして、浸漬したコルク粒1を乾燥することにより、コルク粒1が無機系難燃剤により被覆された状態となる。
成形工程S5は、無機系難燃剤が付着したコルク粒及び熱硬化性樹脂を混合して圧縮成形する工程である。
具体的には、無機系難燃剤が付着したコルク粒1及び硬化前の熱硬化性樹脂をキャビティに投入し、圧縮成形機で、圧力が40〜100kgf/cm、温度が常温〜160℃、時間が8分〜24時間の条件下で圧縮成形する。これにより、硬化した熱硬化性樹脂が無機系難燃剤を介して、コルク粒1同士を連結固定したコルク成形品11が得られる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
第1実施形態に係るコルク成形品10及び第2実施形態に係るコルク成形品11は、共に、コルク粒が集合して成形されたボード状となっているが、形状はこれに限定されない。
例えば、シート状、ブロック状等であってもよい。
第1実施形態に係るコルク複合品20及び第2実施形態に係るコルク複合品において、基材層5は、ボード状の基材からなっているが、コルク成形品に積層可能であれば、基材の形状はこれに限定されない。
例えば、シート状、ブロック状等であってもよい。
第1実施形態に係るコルク成形品10の製造方法及び第2実施形態に係るコルク成形品11の製造方法においては、硬化性樹脂として、熱硬化性樹脂を採用しているが、光硬化性樹脂を採用することも可能である。なお、この場合は、圧縮成形の代わりに、光照射(紫外線照射、可視光照射)が行われる。
第2実施形態に係るコルク複合品の製造方法の浸漬工程S4においては、コルク粒1を、容器に貯留された、無機系難燃剤及び水を含む難燃液に単に浸漬しているが、コルク粒1を浸漬した状態で容器内を負圧にしてもよい。これにより、コルク粒1への難燃液の侵入が促進される。
このときの条件は、−0.1〜−0.07MPaの負圧で、5〜10分維持することが好ましい。
第2実施形態に係るコルク成形品11の製造方法においては、浸漬工程S4の前に、コルク粒1をアルカリ処理するアルカリ処理工程を更に有していてもよい。
具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化マグネシウムを含むpH10〜13の水溶液に、コルク粒を浸漬させ、その状態で10分維持することにより行われる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
平均粒径1mmのコルク粒300質量部と、ウレタン樹脂(熱硬化性樹脂)36質量部とを混合して圧力60kgf/cmPa、温度150℃の条件下で圧縮成形機にて圧縮成形することにより棒状の成形体を得た(成形工程S1)。
そして、硼酸(無機系難燃剤)100質量部、硼砂(無機系難燃剤)100質量部、メトキシシラン(シランカップリング剤)1質量部、タンニン(多価フェノール化合物)2質量部、リン酸(助剤)10質量部、フッ化ナトリウム(助剤)10質量部、及び、水1000質量部からなる難燃液を、容器に貯留させ、これに成形体を浸漬させた(浸漬工程S2)。
次に、容器を密閉し、容器内を0.08MPaの負圧となるように脱気し、その状態で5分維持することにより、空気の代わりに、難燃剤を成形体の内部に浸透させた(置換工程S3)。
そして、風乾することにより、棒状のコルク成形品を得た。なお、コルク成形品の密度は、0.4g/cmであった。
(実施例2)
コルク粒の平均粒径を6mmとしたこと以外は、実施例1と同様にして棒状のコルク成形品を得た。なお、コルク成形品の密度は、0.4g/cmであった。
(実施例3)
実施例1で用いた難燃液を、容器に貯留させ、これに平均粒径6mmのコルク粒300質量部を浸漬させた(浸漬工程S4)。
風乾した後、無機系難燃剤が付着したコルク粒400質量部と、ウレタン樹脂(熱硬化性樹脂)36質量部とを混合して圧力60kgf/cm、温度150℃の条件下で圧縮成形機にて圧縮成形することにより棒状のコルク成形品を得た。なお、コルク成形品の密度は、0.3g/cmであった。
(実施例4)
コルク粒の平均粒径を9mmとしたこと以外は、実施例3と同様にして棒状のコルク成形品を得た。なお、コルク成形品の密度は、0.25g/cmであった。
(比較例1)
平均粒径6mmのコルク粒300質量部と、ウレタン樹脂(熱硬化性樹脂)36質量部とを混合して圧力60kgf/cm、温度150℃の条件下で圧縮成形機にて圧縮成形することにより棒状のコルク成形品を得た。なお、コルク成形品の密度は、0.2g/cmであった。
(評価)
実施例1〜4及び比較例1で得られたコルク成形品に対し、UL94規格に基づいて、燃焼性試験を行った。
得られた結果を図7に示す。
図7に示すように、実施例1〜4のコルク成形品は、UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するものであることが確認された。特に、コルク粒の平均粒径を1mm又は6mmとした実施例1〜3のコルク成形品は、UL94規格の難燃レベルにおいてV−0の難燃性を有する優れたものであった。
一方、無機系難燃剤を含まないコルク成形品は、UL94規格の判定基準を満たすものではなかった。
本発明に係るコルク成形品、コルク複合品又はコルク成形品の製造方法は、内装材等、難燃性が求められる用途に好適に用いられる。
本発明に係るコルク成形品、コルク複合品又はコルク成形品の製造方法によれば、難燃性に優れると共に、コルク自体の特性を維持することができる。
1・・・コルク粒
2・・・硬化性樹脂
3・・・無機系難燃剤
3a・・・空隙
5・・・基材層
7・・・接着剤層
10,11・・・コルク成形品
10a,11a・・・コルク層
20・・・コルク複合品
S1,S5・・・成形工程
S2,S4・・・浸漬工程
S3・・・置換工程

Claims (9)

  1. 難燃化されたコルク成形品であって、
    複数のコルク粒と、
    該コルク粒同士の間に介在する硬化性樹脂及び無機系難燃剤と、からなり、
    前記硬化性樹脂が前記コルク粒同士を連結固定しており、
    UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するコルク成形品。
  2. 前記コルク粒の平均粒径が0.5mm〜8mmである請求項1記載のコルク成形品。
  3. 前記硬化性樹脂が熱硬化性樹脂であり、
    該熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂又はウレタン樹脂であり、
    前記無機系難燃剤が硼酸及び硼砂からなる群より選ばれる少なくとも1種のホウ素化合物を含有するものである請求項1又は2に記載のコルク成形品。
  4. 前記コルク粒の配合割合が、前記硬化性樹脂1質量部に対して、2〜10質量部であり、
    前記無機系難燃剤の配合割合が、前記硬化性樹脂1質量部に対して、0.1〜5質量部である請求項1〜3のいずれか1項に記載のコルク成形品。
  5. 前記硬化性樹脂が前記コルク粒を被覆しており、
    前記コルク粒同士の間に形成された空隙に前記無機系難燃剤が存在している請求項1〜4のいずれか1項に記載のコルク成形品。
  6. 前記無機系難燃剤が前記コルク粒を被覆しており、
    前記硬化性樹脂が前記無機系難燃剤を介して、前記コルク粒同士を連結固定している請求項1〜4のいずれか1項に記載のコルク成形品。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のコルク成形品からなるコルク層と、
    ボード状の基材からなる基材層と、
    前記コルク層及び前記基材層の間に積層された接着剤層と、からなり、
    UL94規格の難燃レベルにおいてV−1以上の難燃性を有するコルク複合品。
  8. 請求項5記載のコルク成形品の製造方法であって、
    前記硬化性樹脂が熱硬化性樹脂であり、
    前記コルク粒及び前記熱硬化性樹脂を混合して圧縮成形することにより成形体とする成形工程と、
    前記成形体を、容器に貯留された、前記無機系難燃剤及び水を含む難燃液に浸漬する浸漬工程と、
    前記容器内を負圧にすることにより、前記コルク粒同士の間に形成された空隙の空気と、前記難燃液とを置換する置換工程と、
    を有するコルク成形品の製造方法。
  9. 請求項6記載のコルク成形品の製造方法であって、
    前記硬化性樹脂が熱硬化性樹脂であり、
    前記コルク粒を、容器に貯留された、前記無機系難燃剤及び水を含む難燃液に浸漬する浸漬工程と、
    前記無機系難燃剤が付着した前記コルク粒及び前記熱硬化性樹脂を混合して圧縮成形する成形工程と、
    を有するコルク成形品の製造方法。
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