JP2019180451A - 生体センサーの配置構造及びシート - Google Patents
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Abstract
Description
前記生体センサーは、異なる周波数の電磁波を人に向かって発する第一センサー及び第二センサーを有し、前記第一センサーと前記第二センサーは、隣り合って配置されていることを特徴とする。
前記生体センサーは、前記シートのうち少なくとも二箇所に、互いに離間して配置されていることを特徴とする。
前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を備えており、
前記生体センサーは、前記シートクッションと前記シートバックのうち少なくとも一方に設けられ、前記第一センサー及び前記第二センサーは、前記シートの着座面における面方向に隣り合って配置されていることを特徴とする。
前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を備えており、
前記生体センサーは、前記シートクッションと前記シートバックのうち少なくとも一方に設けられ、前記第一センサー及び前記第二センサーは、前記シートクッションと前記シートバックのうち少なくとも一方の厚み方向に隣り合って配置されていることを特徴とする。
前記第一センサーと前記第二センサーが、部分的にオーバーラップするようにして配置されていることを特徴とする。
前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、前記シートクッション及び前記シートバックのいずれかに付属し、前記シートクッション及び前記シートバックのいずれかに対して動作する可動部と、を備えており、
前記生体センサーは、前記シートクッションと、前記シートバックと、前記可動部のうちの、少なくともいずれかに設けられていることを特徴とする。
前記生体センサーは、前記第一センサーと前記第二センサーとが隣り合って配置された状態となるようにユニット化されていることを特徴とする。
前記生体センサーは、前記第一センサーと前記第二センサーがそれぞれ発する電磁波を受信する受信部を有しており、
前記受信部は、前記第一センサー及び前記第二センサーと並んで設けられていることを特徴とする。
前記生体センサーは、前記シートの着座面における中心に沿って、又は前記シートの着座面における片側に片寄って設けられていることを特徴とする。
さらに、第一センサー及び第二センサーは、シートの着座面における面方向に隣り合って配置されているので、例えばシートクッション又はシートバックの内部構造や、シート着座時の座り心地を考慮して、第一センサーと第二センサーを前後や上下、左右、又は斜め方向に隣り合うように配置できる。
さらに、第一センサー及び第二センサーは、シートクッションとシートバックのうち少なくとも一方の厚み方向に隣り合って配置されているので、面方向に隣り合って配置しにくい場合に、第一センサーと第二センサーとを隣り合って配置できる。
本実施形態のシートクッション11は、さらにクッションパッド12と表皮13との間に設けられたシートヒーター20を備えている。
本実施形態のシートバック14は、さらにクッションパッド15と表皮16との間に設けられたシートヒーター30を備えている。
なお、本実施形態のヒーター線22は、前後方向に略平行に蛇行して基材21上に固定されているが、これに限定されることなく、ヒーター線22の配置を適宜変更しても良い。また、ヒーター線22は、接着剤によって基材21上に固着されているが、ヒーター線22が基材21の内部に折り込まれるように固定されても良い。
また、ヒーター線32は、図3に示すように、クッションパッド15前面の上方側の区画に位置する上方ヒーター線32aと、中央側の区画に位置する中央ヒーター線32bと、下方側の区画に位置する下方ヒーター線32cと、上方ヒーター線32a、中央ヒーター線32b、下方ヒーター線32c同士を連結し、溝15a内部に差し込まれる溝部ヒーター線33とから構成されている。
また、手動運転のみで走行可能な車両の場合も停車時には、シート10をリクライニングさせることができる。
運転制御部は、例えば高速道路から一般道路へと車両を移す際や、複雑な形状の道路に差し掛かった際に、自動運転から手動運転に切り替える制御を行う。このような場合に、運転者の健康状態に異常が発生していると、強制的に手動運転に切り替えられるのは好ましくない。また、反対に、手動運転中に運転者の健康状態が悪化した場合には、手動運転から自動運転に切り替えることも考えられ、以上のような場合には事前に健康状態を把握しておく必要がある。
手動運転のみで走行可能な車両を採用した場合も、停車時におけるシート10の動作をシート制御部によって自動で制御してもよい。そして、停車時に、健康状態を把握できるようにしてもよい。
なお、説明の便宜上、以下では、自動運転と手動運転とを切り替えて走行可能な車両の場合について説明するが、これに限られるものではなく、手動運転のみで走行可能な車両を採用してもよい。
運転制御部は、生体センサー1,2から伝達された生体情報に係るデータに基づいて自動運転と手動運転とを切り替えるようにし、シート制御部が、シート10の形態を適宜変更する。
運転制御部は、生体センサー1,2から伝達された生体情報に係るデータに基づいて自動運転と手動運転とを切り替えるようにし、シート制御部が、シート10の形態を適宜変更する。
より詳細に説明すると、本実施形態における生体センサー1,2は、異なる周波数の電磁波を人に向かって発する第一センサー1と第二センサー2とを有する。また、第一センサー1及び第二センサー2の基本的な機能は、人の身体に照射した電磁波の反射で、拍動による体表面の微細な振動を検出するものである。このような第一センサー1及び第二センサー2は、対象物の速度に応じ、ドップラー効果による反射波の周波数変化を利用するため、ドップラーセンサーともいう。このようなドップラーセンサーは、例えば呼吸時などの僅かな体動も検出するため、脈波以外の体動がノイズとして検出されてしまう場合があるが、第一センサー1及び第二センサー2を用いることで、ノイズ要素を除去し、脈波だけを抽出できるようになっている。
また、第一センサー1は、ヘモグロビン量の検出時における体表面の微細な振動を検出する。すなわち、第一センサー1によって得られる検出データの波形には、脈波とノイズ要素とが含まれることになる。
なお、血液まで到達する電磁波の周波数は、例えば270MHzとされているが、血液まで到達してヘモグロビン量を検出できる周波数であればよく、特に限定されない。
受信部は、図示しない演算部(本実施形態では運転制御部が備える)との間でデータ通信可能に接続されており、検出した脈波とノイズ要素に係るデータは演算部に送信されて記憶される。
なお、体表面の微細な振動を検出する電磁波の周波数は、例えば10GHzとされているが、体表面の微細な振動を検出できればよく、特に限定されるものではない。
受信部は、図示しない演算部(本実施形態では運転制御部が備える)との間でデータ通信可能に接続されており、検出したノイズ要素に係るデータは演算部に送信されて記憶される。
そのため、第一センサー1と第二センサー2とが、大きく間隔をあけて配置されてしまうと、ノイズ要素の整合が取りにくくなってしまう(誤差が生じる)場合があるため、これら第一センサー1と第二センサー2は隣り合って配置される。すなわち、第一センサー1と第二センサー2は、極力近くに寄せて配置されるか、互いに接するように配置されている。
このような電磁波は、例えば鉄や銅、アルミ等を始めとする種々の金属を通過しにくいという特徴がある。そのため、本実施形態における生体センサー1,2は、図4に示すように、シート10に対し、電磁波の通過を妨害する(おそれのある)部材A1〜A3を避けた位置に配置されている。
すなわち、第一センサー1及び第二センサー2をシート10に設ける場合は、第一センサー1及び第二センサー2から照射される電磁波の照射範囲R内に、妨害する部材A1が入らないことが、生体情報を正確に検出する上での一つの条件となる。
すなわち、第一センサー1及び第二センサー2をシート10に設ける場合は、第一センサー1及び第二センサー2から照射される電磁波の照射中心Cが、妨害する部材A2を避ける位置であればよく、照射範囲R内に入っていても構わない。この点も、生体情報を検出しやすくする上での一つの条件となる。
上記した妨害する部材A1,A2のように、第一センサー1及び第二センサー2よりも人の近くに配置されていても、生体情報を検出することはできるが、第一センサー1及び第二センサー2が妨害する部材A1,A2よりも人の近くに配置されている方が当然電磁波を妨害されにくいため、望ましい。この点も、生体情報を正確に検出する上での一つの条件となる。
また、図4はシート10を側方から見た状態の例である。補足説明すると、部材A1,A2,A3は、側面視で生体センサー1,2に近い位置取りであっても、水平方向(左右方向)にずれて配置されていれば、電磁波の通過を妨害しにくくなるので好ましい。
そこで、第一センサー1及び第二センサー2は、シート10の着座面における面方向に隣り合って配置されている。また、本実施形態においては、第一センサー1及び第二センサー2の電磁波を発する部位の正面部分が、シート10の着座面に平行又は略平行するようにして配置されている。
なお、シート10の着座面とは、シートクッション11の場合は、図2に示すように、人の臀部及び大腿部が接する面を指し、シートバック14の場合は、図3に示すように、人の背中(胸部側、腰部側)が接する面を指す。シートクッション11の場合、第一センサー1と第二センサー2は、前後方向、左右方向、又は斜め方向に隣り合って配置される。シートバック14の場合、第一センサー1と第二センサー2は、上下方向、左右方向、又は斜め方向に隣り合って配置される。
このように、第一センサー1及び第二センサー2を、シートクッション11とシートバック14のうち少なくとも一方の厚み方向に隣り合って配置する場合は、血液まで到達する周波数の電磁波を発する第一センサー1を着座面側(前側)とし、体表面の微細な振動を検出する周波数の電磁波を発する第二センサー2を着座面から遠い側(後側)に配置すると、電磁波の照射距離が揃うので好ましい。
第一センサー1及び第二センサー2は、シート10のうち少なくとも二箇所に、互いに離間して配置されている。より詳細には、第一センサー1及び第二センサー2は、シートクッション11とシートバック14の双方に設けられている。
このように、第一センサー1と第二センサー2が、シート10のうち少なくとも二箇所に、互いに離間して配置されていると、シート10に着座する人の心臓の位置(心臓があると推定される位置)から、少なくとも二箇所の生体センサー1,2までの距離が算出できるため、脈波を検出する上で好ましい。
なお、被計測者の血圧を算出するためには動脈の長さを考慮する必要があるが、人の身体には個体差があるため、このようにシート10を基準として脈波を検出している。
また、動脈の長さを判別しやすくして脈波検出の精度を上げるために、少なくとも二箇所の生体センサー1,2の配置位置をシートクッション11のみに限定したり、シートバック14のみに限定したりしてもよい。シートクッション11の少なくとも二箇所に生体センサー1,2を配置する場合は、左右いずれかの大腿部に沿って配置することが好ましい。シートバック14の少なくとも二箇所に生体センサー1,2を配置する場合は、背骨の位置(中心)を外して左右いずれかに配置するか、又は背骨に沿って配置してもよい。
すなわち、図2において符号P1,P2は、第一センサー1及び第二センサ−2を配置する候補となる箇所であり、当該候補となる箇所P1は、シート10に着座した人の大腿部の位置に対応しており、候補となる箇所P2は、人の臀部における左側の坐骨の位置に対応している。
なお、大腿部には、膝窩動脈が通っており、生体センサー1,2によって血流状態を計測するのに好適である。
裏を返せば、シートバック14に設けられたシートヒーター30のヒーター線32は、第一センサー1及び第二センサー2を配置し、当該第一センサー1及び第二センサー2による計測精度を向上させるために、人の心臓の位置を避けて配置されていることになる。すなわち、電磁波の通過を妨害するヒーター線32(22)には、シート10の内部に、粗密差があるように配設されており、第一センサー1及び第二センサー2は、ヒーター線32(22)の密度が粗い箇所に配置された状態となっている。なお、ヒーター線32(22)の密度が高い箇所は温度が高くなりやすい。ただし、ヒーター線32(22)よりも着座面側に第一センサー1及び第二センサー2が配置されていれば、生体情報の検出に問題は生じにくい。
すなわち、図3において符号P3,P4は、第一センサー1及び第二センサ−2を配置する候補となる箇所であり、当該候補となる箇所P3は、人の腰部の中心位置に対応しており、候補となる箇所P4は、人の腰部における左側の位置に対応している。
また、シートクッション11のクッションパッド12における溝12aの位置と、シートバック14のクッションパッド15における溝15aの位置には、表皮13,16の吊り込み部(図7に示す吊り込み部49参照。)を形成するための金属ワイヤーが設けられるため、第一センサー1及び第二センサー2は、溝12a,15a(すなわち、吊り込み部)の位置は避けて配置されている。
また、シート10に着座する人の声を集音するマイクを採用し、第一センサー1及び第二センサー2とマイクを併用して、意識の有無を確認できるようにしてもよい。すなわち、シート10に着座する人に対して発話を促し、応答がない場合は、意識が無いと判断する。
さらに、第一センサー1及び第二センサー2は、シート10の着座面における面方向に隣り合って配置されているので、例えばシートクッション11又はシートバック14の内部構造や、シート10着座時の座り心地を考慮して、第一センサー1と第二センサー2を前後や上下、左右、又は斜め方向に隣り合うように配置できる。
一方、生体センサー1,2が、シート10の着座面における片側に片寄って設けられていると、臀裂や背骨の位置を外して生体センサー1,2が配置された状態となるので、生体センサー1,2と人の身体との間隔が狭まり、生体情報を検出しやすい。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。
本変形例におけるシート40は、図5に示すようなシートフレーム41が内蔵されている。シートフレーム41は、シートクッションを構成するクッションフレーム42と、シートバックを構成するシートバックフレーム43、を有している。
クッションフレーム42及びシートバックフレーム43には、それぞれクッションパッド42aが設けられ、さらに表皮42bが被せられることで、シート40を構成している。
そして、パンフレーム45と連結パイプ46との間には、シートスプリング47が架設されている。
クッションフレーム42におけるシートスプリング47は、前後に長く延びるとともに左右に並んだ4つのバネ部材47A〜47Dにより構成されている。
各バネ部材47A〜47Dは、金属線が屈曲されてなり、後端に連結パイプ46に引っ掛けるためのフック部47Aa〜47Daが形成され、このフック部47Aa〜47Daから前方に向けて延びるとともに左右にジグザグに屈曲している。各バネ部材47A〜47Dの前端は、図5に示すようにパンフレーム45に連結されており、各バネ部材47A〜47Dの位置ずれを防いでいる。
より具体的に説明すると、第一センサー1及び第二センサー2は、図5に示すように、バネ部材47C,47D同士を連結する樹脂製の連結部材48A,48Bに対して設けられている。すなわち、連結部材48Aに対して第一センサー1が設けられ、連結部材48Bに対して第二センサー2が設けられている。
第一センサー1及び第二センサー2の位置は、人の臀部における左右の坐骨の中央部に対応する箇所か、大腿部の位置に対応する箇所となっている。大腿部の位置に対応するように設けられる場合、片方の大腿部の位置でもよいし、両方の大腿部の位置に対応するように設けられてもよい。
第一センサー1及び第二センサー2は、連結部材48A,48B、各バネ部材47A〜47Dよりも人に近い位置に配置されるものであり、第一センサー1及び第二センサー2は、このような連結部材48A,48Bに設けられているため、第一センサー1及び第二センサー2によって計測を行う上で、各バネ部材47A〜47Dによる影響を受けにくくなっている。
連結部材48Aは、図5においては、隣り合うバネ部材47C,47D(47A,47B)のうち、遠い位置にあるジグザグ部分同士を連結している。この連結部材48A上に設けられる第一センサー1及び第二センサー2は、バネ部材47C,47D(47A,47B)と重ならないように配置することができる。
連結部材48Bは、図5においては、隣り合うバネ部材47C,47D(47A,47B)のうち、近い位置にあるジグザグ部分同士を連結している。この連結部材48B上に設けられる第一センサー1及び第二センサー2は、バネ部材47C,47D(47A,47B)と重なるように配置される場合がある。
上述の連結部材48A〜48Cは、換言すれば、板状に形成された箇所を有し、その箇所の上面が第一センサー1及び第二センサー2の設置面とされた被設置板である。つまり、本変形例においては、このように連結部材48A〜48Cに対して第一センサー1及び第二センサー2が配置されるものとしたが、これに限られるものではなく、クッションパッド42aよりも下方に位置し、かつ、上面が第一センサー1及び第二センサー2の設置面とされた板状体(すなわち、連結部材48A〜48Cとは異なる形態の被設置板を指す。)を採用してもよい。
パンフレーム45上面に第一センサー1及び第二センサー2を配置する場合は、パンフレーム45中央側の平らな箇所でもよいし、周縁側の傾斜した箇所であってもよい。
ただし、図5に示すように、パンフレーム45に開口部45aが形成され、この開口部45aの位置に対応する場合であれば、第一センサー1及び第二センサー2を、パンフレーム45よりも人に遠い位置に配置してもよい。このように第一センサー1及び第二センサー2が配置されることで、開口部45aを通じて電磁波を人に向かって照射できるようになっている。
つまり、第一センサー1及び第二センサー2をクッションパッド42aに埋め込むようにして設ける際は、取り外し部422を取り外し、凹部421に第一センサー1及び第二センサー2を収容し、取り外し部422を嵌め込んで元に戻すことで、第一センサー1及び第二センサー2をクッションパッド42aに埋め込むことができる。
なお、本変形例においては、取り外し部422は、クッションパッド42aの下面側から取り外せる形態となっているが、上面側から取り外せる形態としてもよい。
また、クッションパッド42a内には、第一センサー1及び第二センサー2の他にも、第一センサー1及び第二センサー2と外部装置(例えば発電素子や記憶装置、制御装置等。)とを電気的に接続するハーネス(図示せず)を配線できる空間が形成されているものとする。
シートバックフレーム43は、図5に示すように、上下に長く延びるとともに左右に離間して配置された一対のサイドフレーム43aと、一対のサイドフレーム43aの上端部間に架け渡されて設けられた上部フレーム43bと、一対のサイドフレーム43aの下端部間に架け渡されて設けられた板状のロアメンバー43cと、を備えている。また、上部フレーム43bと、ロアメンバー43cとの間には、一対のサイドフレーム43a間に架け渡されるようにして複数のバネ部材からなるシートスプリング43dが設けられている。
シートスプリング43dを構成する複数のバネ部材は、左右に向けて延びるとともに上下にジグザグに屈曲している。
以上のように構成されたシートバックフレーム43に対しても、上述のクッションフレーム42側と同様に、第一センサー1及び第二センサー2を設けることができる。
すなわち、第一センサー1及び第二センサー2は、一対のサイドフレーム43aのうち、いずれか一方もしくは両方に対して設けられてもよい。その場合、サイドフレーム43aの内側の面に取り付けられてもよいし、外側の面に取り付けられてもよい。
また、第一センサー1及び第二センサー2は、ロアメンバー43cの前面に設けられてもよい。また、ロアメンバー43cが金属製とされ、第一センサー1及び第二センサー2をロアメンバー43cの後面側に配置する場合は、ロアメンバー43cに対して開口部(図示せず)を形成し、その開口部の位置に対応するようにして配置する。
さらに、第一センサー1及び第二センサー2は、シートスプリング43dに設けられてもよい。その場合、図5に示すように、第一センサー1は、上記の連結部材48Bと同様に構成されてバネ部材同士を連結する連結部材48Dに設けられている。第二センサー2は、上記の連結部材48Aと同様に構成されてバネ部材同士を連結する連結部材48Eに設けられている。各バネ部材に粗密差がある場合には、各バネ部材の密度が粗い箇所に配置してもよい。
また、図示はしないが、シートバックフレーム43の前面側にもクッションパッドが設けられるが、上述のクッションフレーム42側と同様に、このクッションパッドに対して第一センサー1及び第二センサー2を埋設するようにして設けてもよい。
また、第一センサー1及び第二センサー2が、シート40に対し、シート40を構成する部材のうち電磁波の通過を妨害する部材47A〜47Dを避けた位置に配置されているので、電磁波の通過を妨害する部材47A〜47Dによって、第一センサー1及び第二センサー2による電磁波の照射が妨害されにくくなり、生体情報を正確に検出しやすくなる。
また、クッションフレーム42に設けられた第一センサー1及び第二センサー2が、人の臀部における左右の坐骨の中央部に対応して配置されているので、坐骨が当たらない位置に第一センサー1及び第二センサー2を配置でき、シート着座時の快適性を損なわない。さらに、クッションフレーム42に設けられた第一センサー1及び第二センサー2が、大腿部の位置に対応して配置されているので、膝窩動脈の血流状態を把握できる。そのため、例えば血流量の少ない細い血管を利用して生体情報を検出する場合に比して、生体情報を検出しやすい。
また、電磁波の通過を妨害する部材47A〜47D,43dに対し、当該部材47A〜47D,43dよりも人に近い位置に配置されるようにして取り付けられた樹脂製の被設置板(連結部材48A〜48E)に第一センサー1及び第二センサー2が配置されているので、第一センサー1及び第二センサー2が電磁波の通過を妨害する部材47A〜47D,43dの近傍に配置されても、当該電磁波の通過を妨害する部材47A〜47D,43dの影響を受けにくくなる。
さらに、第一センサー1及び第二センサー2が、シート40のうち、電磁波の通過を妨害する部材(パンフレーム45,ロアメンバー43c)よりも人に遠い位置であって、かつ電磁波の通過を妨害する部材45,43cに形成された開口部45aの位置に対応して配置されているので、第一センサー1及び第二センサー2が、シート40のうち、電磁波の通過を妨害する部材45,43cよりも人に遠い位置に配置されても、電磁波の通過を妨害する部材45,43cの影響を受けにくくなる。
加えて、電磁波の通過を妨害する部材47A〜47D,43dが、シート40の内部に、粗密差があるように配設されており、第一センサー1及び第二センサー2が、電磁波の通過を妨害する部材47A〜47D,43dの密度が粗い箇所に配置されているので、電磁波の通過を妨害する部材47A〜47D,43dの密度が高い箇所に配置された場合に比して、電磁波の通過を妨害する部材47A〜47D,43dの影響を受けにくくなる。
しかも、シート40におけるクッションパッド42aが、当該クッションパッド42aの一部(取り外し部422)が取り外し可能に構成されるとともに、当該一部422に対応する位置に第一センサー1及び第二センサー2を収容する凹部421を備えているので、シート40内に、第一センサー1及び第二センサー2を配置するスペースを確保できる。
その上、シート40におけるクッションパッド42aが、第一センサー1及び第二センサー2が埋設された状態で形成されているので、第一センサー1及び第二センサー2がクッションパッド42aに埋設された状態でシート40の設置作業を行うことができるようになり、効率が良い。
本変形例におけるシート50は、図8に示すようなシートフレーム51が内蔵されている。シートフレーム51は、シートクッションを構成するクッションフレーム52と、シートバックを構成するシートバックフレーム53、を有している。
クッションフレーム52及びシートバックフレーム53には、それぞれクッションパッドが設けられ、さらに表皮が被せられることで、シート50を構成している。
シートバックフレーム53は、板金フレーム54の下部同士を連結する連結部材および支持部としてのロアフレーム56と、パイプフレーム55の左右を連結する架橋部材としての架橋フレーム57とを有している。
ロアフレーム56は、上縁および下縁が少し前方に延出した断面形状を有する板金からなる部材であり、左右の端部が板金フレーム54の左右内側に延出した部分に溶接により固着されている。
ランバーサポート装置LSは、乗員の背中からの荷重を、図示しないクッション部材を介して受ける樹脂製の受圧板60と、受圧板60を支持し、かつ受圧板60の形状を変化させる支持部材61と、支持部材61(ランバーサポート装置LS)の下部をロアフレーム56に固定するための下側掛止部62と、支持部材61の上端部を架橋フレーム57に固定するためのワイヤー63と、を備える。
より具体的に説明すると、ランバーサポート装置LSにおける樹脂製の受圧板60に対して、第一センサー1及び第二センサー2を装着させるための装着部64が一体形成されている。換言すれば、第一センサー1及び第二センサー2は、ランバーサポート装置LSにおける受圧板60を含んでユニット化された状態となっている。
装着部64は、第一センサー1を嵌め込むようにして装着可能な第一凹部と、第二センサー2を嵌め込むようにして装着可能な第二凹部と、を備えている。使用時には、第一凹部に対して第一センサー1が嵌め込まれて装着され、第二凹部に対して第二センサー2が嵌め込まれて装着されている。
なお、第一センサー1及び第二センサー2が同一の形状であって、第一凹部及び第二凹部も同一の形状に形成されていれば、第一センサー1と第二センサー2の装着位置を反対にしてもよい。
また、生体センサー1,2が、第一センサ1ーと第二センサー2とが隣り合って配置された状態となるようにユニット化されているので、第一センサー1と第二センサー2の取り扱いがしやすく、シート50への取り付けが容易となる。
本変形例における生体センサー1,2は、図9に示すように、第一センサー1と第二センサー2とが隣り合って配置された状態となるようにユニット化されている。
すなわち、本変形例においては、第一センサー1と第二センサー2とを装着させるための筐体70が用いられている。筐体70は、第一センサー1を嵌め込むようにして装着可能な第一凹部71と、第二センサー2を嵌め込むようにして装着可能な第二凹部72と、を備えている。
使用時には、第一凹部71に対して第一センサー1が嵌め込まれて装着され、第二凹部72に対して第二センサー2が嵌め込まれて装着されている。
第一センサー1及び第二センサー2が同一の形状であって、第一凹部71及び第二凹部72も同一の形状に形成されていれば、第一センサー1と第二センサー2の装着位置を反対にしてもよい。
上記の実施形態において、生体センサーは、第一センサー1と第二センサー2がそれぞれ発する電磁波を受信する受信部を一体に備えたものとして構成されていたが、本変形例における生体センサー1,2は、受信部3が別体となっている。
別体とされた受信部3は、図10に示すように、第一センサー1及び第二センサー2と並んで設けられている。なお、受信部3は、一つで第一センサー1及び第二センサー2が発した電磁波の反射波を受信するものでもよいし、第一センサー1と第二センサー2にそれぞれ対応できるように複数用いられてもよい。
なお、本変形例におけるシート80は、シートクッション81と、シートバック84と、を備えている。
図10における双方向矢印Yは、シート80を側面視した場合の着座面の広がり(面方向)を表している。
受信部3も、第一センサー1及び第二センサー2と同様に、シート80の着座面に対して平行又は略平行に配置されていてもよいし、シート80の着座面に対して非平行となるように配置されてもよい。
図10(b)に示す例では、第一センサー1及び第二センサー2が、シート80の着座面に対して非平行となるように配置され、受信部3が、シート80の着座面に対して非平行となるように配置されている。また、この例では、第一センサー1及び第二センサー2の電磁波の照射方向と、受信部3の電磁波の受信方向が交差するように配置されている。
図10(c)に示す例では、第一センサー1及び第二センサー2が、シート80の着座面に対して平行となるように配置され、受信部3も、シート80の着座面に対して平行となるように配置されている。
図10(d)に示す例では、第一センサー1及び第二センサー2が、シート80の着座面に対して非平行となるように配置され、受信部3が、シート80の着座面に対して平行となるように配置されている。
また、本変形例における第一センサー1及び第二センサー2と受信部3との配置構造は、シートクッションにも適用できるものとする。
さらに、第一センサー1及び第二センサー2と受信部3における、シート80の着座面に対する角度を適宜変更することによって、受信部3による電磁波の受信精度を調整することができるので、生体情報をより正確に検出しやすくなる。
上記の実施形態においては、生体センサー1,2が、シート10のうち少なくとも二箇所に、互いに離間して配置されているものとし、シートクッション11及びシートバック14のうち、少なくとも二箇所に設けられるものとした。
すなわち、シートクッション11に一組以上の第一センサー1及び第二センサー2を設けた上で、シートバック14に一組以上の第一センサー1及び第二センサー2を設けてもよいし、シートクッション11だけに二組以上の第一センサー1及び第二センサー2を設けてもよいし、シートバック14だけに二組以上の第一センサー1及び第二センサー2を設けてもよい、というものである。
これに対して、本変形例においては、図11,図12に示すように、シート90が、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッション91と、下端部がシートクッション91に支持されたシートバック94と、シートクッション91及びシートバック94のいずれかに付属し、シートクッション91及びシートバック94のいずれかに対して動作する可動部95〜99と、を備える。
そして、生体センサー1,2は、シートクッション91と、シートバック94と、可動部95〜99のうちの、少なくともいずれかに設けられている。
可動部95〜99には、シート90に着座する人の腕部P13を支持するアームレスト95と、頭部P14を支持するヘッドレスト12と、乗員Pの頸部P15を支持するネックレスト13と、脚部P16を支持するオットマン14と、足部P17を支持するフットレスト15と、が含まれている。
そして、本変形例においては、シートクッション91、シートバック94、可動部95〜99のいずれにも生体センサー1,2が設けられている。なお、本変形例においては、第一センサー1及び第二センサー2が、シート90の左右方向に並んで配置されているものとする。
図12に示す例においては、シート90をリクライニングさせた状態で生体センサー1,2によって生体情報を検出することができる。この場合は、シート90全体に設けられた生体センサー1,2によって生体情報の検出を行うことができる。又は、適宜選択された二箇所以上の生体センサー1,2によって生体情報の検出を行ってもよい。
また、可動部95〜99が、シートクッション91及びシートバック94に対して可動する構成となっているため、シート90をリクライニングさせない場合と、リクライニングさせた場合の双方において生体情報の検出を行うことができる。これにより、例えばシート90が搭載される車両が、自動運転と手動運転とを切り替えて走行可能なものである場合に好適に対応できる。
A2 電磁波の通過を妨害する部材
A3 電磁波の通過を妨害する部材
R 照射範囲
C 照射中心
P1 候補箇所
P2 候補箇所
P3 候補箇所
P4 候補箇所
1 第一センサー
2 第二センサー
10 シート
11 シートクッション
12 クッションパッド
12a 溝
13 表皮
14 シートバック
15 クッションパッド
15a 溝
16 表皮
17 ヘッドレスト
20 シートヒーター
21 基材
22 ヒーター線
22a 前方ヒーター線
22b 中央ヒーター線
22c 後方ヒーター線
23 溝部ヒーター線
30 シートヒーター
31 基材
32 ヒーター線
32a 上方ヒーター線
32b 中央ヒーター線
32c 下方ヒーター線
33 溝部ヒーター線
Claims (10)
- 人が着座するシートに対し、電磁波によって人の生体情報を検出する非接触型の生体センサーが設けられており、
前記生体センサーは、異なる周波数の電磁波を人に向かって発する第一センサー及び第二センサーを有し、前記第一センサーと前記第二センサーは、隣り合って配置されていることを特徴とする生体センサーの配置構造。 - 前記生体センサーは、前記シートのうち少なくとも二箇所に、互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の生体センサーの配置構造。
- 前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を備えており、
前記生体センサーは、前記シートクッションと前記シートバックのうち少なくとも一方に設けられ、前記第一センサー及び前記第二センサーは、前記シートの着座面における面方向に隣り合って配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体センサーの配置構造。 - 前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、を備えており、
前記生体センサーは、前記シートクッションと前記シートバックのうち少なくとも一方に設けられ、前記第一センサー及び前記第二センサーは、前記シートクッションと前記シートバックのうち少なくとも一方の厚み方向に隣り合って配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体センサーの配置構造。 - 前記第一センサーと前記第二センサーが、部分的にオーバーラップするようにして配置されていることを特徴とする請求項4に記載の生体センサーの配置構造。
- 前記シートは、人の臀部及び大腿部を支持するシートクッションと、下端部が前記シートクッションに支持されたシートバックと、前記シートクッション及び前記シートバックのいずれかに付属し、前記シートクッション及び前記シートバックのいずれかに対して動作する可動部と、を備えており、
前記生体センサーは、前記シートクッションと、前記シートバックと、前記可動部のうちの、少なくともいずれかに設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体センサーの配置構造。 - 前記生体センサーは、前記第一センサーと前記第二センサーとが隣り合って配置された状態となるようにユニット化されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造。
- 前記生体センサーは、前記第一センサーと前記第二センサーがそれぞれ発する電磁波を受信する受信部を有しており、
前記受信部は、前記第一センサー及び前記第二センサーと並んで設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造。 - 前記生体センサーは、前記シートの着座面における中心に沿って、又は前記シートの着座面における片側に片寄って設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の生体センサーの配置構造を備えたことを特徴とするシート。
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