JP2019178348A - ターゲット供給装置および表面処理設備 - Google Patents

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【課題】PVD法に用いるターゲットを容易にメンテナンスできるターゲット供給装置およびこれを用いた表面処理設備を提供する。【解決手段】PVD法に用いるターゲットTをチャンバ201の内部に供給するターゲット供給装置101であって、上記ターゲットTを保持するターゲット保持部121と、2個以上の上記ターゲット保持部121を回転自在に支持し、1個の上記ターゲット保持部121が上記チャンバ201の内部に位置するときに、別の上記ターゲット保持部121を上記チャンバ201の外部に位置させる回転機構と、を備えるターゲット供給装置101。【選択図】図2

Description

本発明は、ターゲット供給装置および表面処理設備に関する。
方向性電磁鋼板は、変圧器および発電機等の鉄心材料として用いられる軟磁性材料である。方向性電磁鋼板は、鉄の磁化容易軸である〈001〉方位が、鋼板の圧延方向に高度に揃った結晶組織を有することが特徴である。このような集合組織は、方向性電磁鋼板の製造工程において、いわゆるGoss方位と称される{110}〈001〉方位の結晶粒を優先的に巨大成長させる、仕上げ焼鈍を通じて形成される。方向性電磁鋼板の製品の磁気特性としては、磁束密度が高く、鉄損が低いことが要求される。
方向性電磁鋼板の磁気特性は、鋼板表面に引張応力(張力)を印加することによって良好になる。鋼板に引張応力を印加する従来技術としては、鋼板表面に厚さ2μm程度のフォルステライト被膜を形成し、その上に、厚さ2μm程度の珪リン酸塩を主体とする被膜を形成する技術が一般的である。
すなわち、鋼板と比べて低い熱膨張率を有する珪リン酸塩被膜を高温で形成し、それを室温まで低下させ、鋼板と珪リン酸塩被膜との熱膨張率の差によって、鋼板に引張応力を印加する。
この珪リン酸塩被膜は、方向性電磁鋼板に必須の絶縁被膜としても機能する。すなわち、絶縁によって、鋼板中の局部的な渦電流の発生が防止される。
仕上げ焼鈍後の方向性電磁鋼板の表面を化学研磨または電解研磨により平滑化し、その後、鋼板上の被膜により引張応力を印加することにより、鉄損を大きく低下できる。
しかし、鋼板と珪リン酸塩被膜との間にあるフォルステライト被膜は、アンカー効果により鋼板に密着する。そのため、必然的に鋼板表面の平滑度は劣化する。また、珪リン酸塩と金属との密着性は低く、表面を鏡面化した鋼板に直接珪リン酸塩被膜を成膜できない。このように、従来の方向性電磁鋼板の被膜構造(鋼板/フォルステライト被膜/珪リン酸塩被膜)においては、鋼板の表面を平滑化することはできない。
そこで、特許文献1には、鋼板表面の平滑度を維持し、更に鋼板に大きな引張応力を印加するために、鋼板上に、CVD法またはPVD法を用いて、TiNなどからなるセラミックス被膜を成膜する技術が開示されている。特許文献2には、PVD法の1種であるイオンプレーティング法を用いて成膜するための設備が開示されている。
特開平01−176034号公報 特開昭62−040368号公報
特許文献2においては、チャンバ内を搬送される被成膜材に対して、片面ずつ成膜している。片面側だけに成膜されることにより、被成膜材に反りが発生し、この反り等の影響から、成膜が不均一になる場合がある。
このため、被成膜材に連続的に成膜する場合、被成膜材の両面側から同時に成膜する技術は、製品の品質安定化等の観点から、非常に重要である。
そこで、本発明者らは、図1に示すように、PVD法に用いるターゲットを、チャンバ内を搬送される被成膜材の両面側に配置する態様を検討した。
図1は、ターゲットTを被成膜材Sの両面側に固定した態様を示す斜視図である。図1においては、金属帯などの被成膜材Sが、チャンバ(図示せず)の内部を、図1中右側から左側に向けて搬送されている。チャンバは、表面処理設備などの設備に、その一部として組み込まれている。
チャンバの内部には、搬送される被成膜材Sの上面側に配置された上面側部材C1と、搬送される被成膜材Sの下面側に配置された下面側部材C2とが固定的に設けられている。複数個のターゲットTが、被成膜材Sの搬送方向と直交する方向(被成膜材Sの幅方向)に沿って、上面側部材C1および下面側部材C2に埋設されて保持されている。こうして、ターゲットTは、搬送される被成膜材Sの両面側に固定されている。
図1に示す態様によれば、搬送される被成膜材Sに対して、両面側を同時に成膜でき、均一な被膜が得られる。
しかし、PVD法を用いて成膜するためには、ターゲットTの裏側(被成膜材Sとは反対側)にプラズマ誘導用の磁石(図示せず)を設置するため、ターゲットTとして巨大な金属塊は使えず、比較的に小さいターゲットTを用いる。このため、ターゲットTの消耗が早くなり、ターゲットTの交換などのメンテナンスを頻繁に行なう必要がある。
更に、ターゲットTは、チャンバ内を減圧(真空を含む)かつ高温にした条件で使用される。このため、ターゲットTをメンテナンスするたびに、表面処理設備の操業を停止して、チャンバ内を開放したり冷却したりする必要がある。そうすると、表面処理設備の稼働率などが低下し、生産性が劣る。
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、PVD法に用いるターゲットを容易にメンテナンスできるターゲット供給装置およびこれを用いた表面処理設備を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を採用することにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[8]を提供する。
[1]PVD法に用いるターゲットをチャンバの内部に供給するターゲット供給装置であって、上記ターゲットを保持するターゲット保持部と、2個以上の上記ターゲット保持部を回転自在に支持し、1個の上記ターゲット保持部が上記チャンバの内部に位置するときに、別の上記ターゲット保持部を上記チャンバの外部に位置させる回転機構と、を備えるターゲット供給装置。
[2]上記回転機構が、2個以上の上記ターゲット保持部を有する回転基体と、上記回転基体を回転自在に支持する軸と、を備える、上記[1]に記載のターゲット供給装置。
[3]上記回転基体は、4個の上記ターゲット保持部を有する、上記[2]に記載のターゲット供給装置。
[4]搬送される被成膜材に対して、ターゲットを用いてPVD法により連続的に表面処理を施すためのチャンバと、上記ターゲットを保持するターゲット保持部と、2個以上の上記ターゲット保持部を回転自在に支持し、1個の上記ターゲット保持部が上記チャンバの内部に位置するときに、別の上記ターゲット保持部を上記チャンバの外部に位置させる回転機構と、を備える表面処理設備。
[5]上記回転機構が、2個以上の上記ターゲット保持部を有する回転基体と、上記回転基体を回転自在に支持する軸と、を備える、上記[4]に記載の表面処理設備。
[6]上記回転基体は、4個の上記ターゲット保持部を有する、上記[5]に記載の表面処理設備。
[7]上記被成膜材が、金属帯である、上記[4]〜[6]のいずれかに記載の表面処理設備。
[8]上記被成膜材が、フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板である、上記[4]〜[7]のいずれかに記載の表面処理設備。
本発明によれば、PVD法に用いるターゲットを容易にメンテナンスできるターゲット供給装置およびこれを用いた表面処理設備を提供することができる。
ターゲットを被成膜材の両面側に固定した態様を示す斜視図である。 ターゲット供給装置をチャンバと共に示す模式図である。 図2のA−A線断面図である。 表面処理設備を概略的に示す模式図である。 前処理室にターゲット供給装置を用いた態様を示す模式図である。 実施例1の膜厚の時間変化を示すグラフである。 比較例1の膜厚の時間変化を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態を説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されない。まず、図2および図3に基づいて、本発明のターゲット供給装置の一実施形態を説明する。
[ターゲット供給装置]
図2は、ターゲット供給装置101をチャンバ201と共に示す模式図である。図3は、図2のA−A線断面図である。
図2および図3中の右側から左側に向けて、チャンバ201の内部を、被成膜材Sが、搬送されている。チャンバ201の内部では、搬送される被成膜材Sに対して、PVD法により、ターゲットTを用いて成膜などが行なわれる。成膜に際しては、チャンバ201の内部において、ターゲットTにスパッタリングやアーク放電が施される。ターゲット供給装置101は、チャンバ201の内部にターゲットTを供給する装置である。
本実施形態のターゲット供給装置101は、リング状の回転基体111を主体に構成されている。回転基体111は、搬送される被成膜材Sの下面側に配置されている。
回転基体111は、ターゲットTを保持するターゲット保持部121を有する。本実施形態のターゲット保持部121は、回転基体111を構成する板状の部材である。
本実施形態の回転基体111においては、4個のターゲット保持部121が円周方向に等間隔で設けられている。ターゲット保持部121の個数は、2個以上であればよく、個数は4個に限定されない。ターゲット保持部121の個数については、後述する。
ターゲット保持部121は、3個のターゲットTを保持している。例えば、板状のターゲット保持部121の一面側にターゲットTが取り付けられることにより、ターゲットTはターゲット保持部121に保持される。ターゲット保持部121ごとのターゲットTの個数は、3個に限定されない。
ターゲットTの形状は特に規定されないが、取り回しの自由度および原料の使用効率の観点から、丸型が好ましい。
回転基体111は、ターゲット保持部121どうしの間に、基部131を有する。基部131は、ターゲット保持部121と同様に、回転基体111を構成する板状の部材である。本実施形態の回転基体111においては、4個の基部131が円周方向に等間隔で設けられている。基部131の個数は、ターゲット保持部121の個数と同じであることが好ましい。
回転基体111の中心には、軸151が設けられている。軸151は、例えば、チャンバ201の外面に固定された図示しない軸保持部材によって、保持されている。
回転基体111は、軸151を支点にして、回転自在に支持されている。このとき、回転基体111と軸151とが固定され、この軸151が軸保持部材に対して回転自在であってもよいし、軸151が軸保持部材に固定され、この軸151に対して回転基体111が回転自在であってもよい。
チャンバ201の本体202には、回転基体111と並行に、チャンバ201の内部と外部とを貫通する間隙203が形成されている。間隙203は、回転基体111が通り抜け自在な形状を有する。
回転基体111が軸151を中心に回転することにより、ターゲット保持部121がチャンバ201の内部に入ったり、チャンバ201の外部に出たりする。
こうして、回転基体111および軸151などによって、1個のターゲット保持部121(ターゲット保持部121c)がチャンバ201の内部に位置するときは、別のターゲット保持部121(ターゲット保持部121a)をチャンバ201の外部に位置させる回転機構が実現されている。
このような構成において、まず、チャンバ201の外部(大気中)の位置P1にあるターゲット保持部121aに、ターゲットTを取り付ける。このとき、チャンバ201の内部の位置P3にあるターゲット保持部121cのターゲットTは、被成膜材Sに対する成膜に使用されている。チャンバ201の内部における位置P3を含む空間は、図示しない排気口によって排気され、かつ、位置P3にあるターゲットTは、図示しないヒータによって加熱される。
また、このとき、チャンバ201の間隙203は、基部131(基部131aおよび基部131d)によって塞がれている。これにより、チャンバ201の内部に間隙203から空気が流入すること、および、この空気の流入によりチャンバ201の内部の排気が困難になることが抑制される。
したがって、回転基体111において、基部131は、対向する一対のターゲット保持部121が位置P1および位置P3にあるときに、間隙203に挟まる位置に設けられている。基部131を含む回転基体111の形状(厚さなど)は、間隙203を、チャンバ201の内部の排気が困難になることを抑制できる程度に隙間なく埋める形状である。
ターゲットTの交換等のメンテナンスが必要なタイミングで、回転基体111を時計回りに90度だけ回転させる。この回転により、位置P2にあったターゲット保持部121bが位置P3に移動し、ターゲット保持部121bのターゲットTが成膜に使用され始める。このとき、ターゲット保持部121aは位置P2に移動し、基部131dおよび基部131cが間隙203に挟まれる。
チャンバ201の内部において、位置P2を含む空間は、位置P3を含む空間と界壁204によって隔たれている。位置P2を含む空間も、位置P3と同様に、図示しない排気口から排気され、かつ、図示しないヒータにより加熱されている。
もっとも、位置P2は、成膜前の位置であることから、位置P3よりも、排気量や加熱量は、弱くてもよい。
次に、ターゲットTの交換等のメンテナンスが必要なタイミングで、更に、回転基体111を時計回りに90度だけ回転させる。この回転により、位置P2にあったターゲット保持部121aが位置P3に移動し、ターゲット保持部121aのターゲットTが成膜に使用され始める。このとき、基部131cおよび基部131bが、間隙203を塞いでいる。
その後、更に、回転基体111を時計回りに90度だけ回転させる。この回転により、位置P3にあったターゲット保持部121aは位置P4に移動し、基部131bおよび基部131aが間隙203に挟まれる。
位置P4を含む空間は、位置P3を含む空間と界壁205によって隔たれている。位置P4を含む空間は、排気されておらず大気圧条件であり、かつ、加熱されておらず、位置P4のターゲットTは冷却される。
そして、更に、回転基体111を時計回りに90度だけ回転させる。この回転により、位置P4にあったターゲット保持部121aは位置P1に戻り、基部131aおよび基部131dが間隙203を塞ぐ。位置P1に戻ったターゲット保持部121aに対して、ターゲットTの交換などのメンテナンスが行なわれる。
こうして、操業を停止することなしに、ターゲットTを容易にメンテナンスできる。
上記効果を得るためには、少なくとも2個のターゲット保持部121が必要である。すなわち、成膜に使用されるターゲット保持部121(位置P3)と、メンテナンスされるターゲット保持部121(位置P1)とが必要である。
本実施形態のように、4個のターゲット保持部121があると、位置P3での成膜の前に、位置P2にて、事前に予備的に排気および加熱を行なうことができる。更に、位置P1でのメンテナンスの前に、位置P4にて、事前に冷却を行なうことができる。これにより、よりスムーズにターゲットTを供給し、かつ、交換することができる。
ターゲット保持部121の個数の上限は、特に限定されないが、30個以下が好ましい。この範囲であれば、メンテナンスの作業範囲が十分に確保され、作業性が良好である。
[表面処理設備]
次に、図4に基づいて、本発明の表面処理設備の一実施形態を説明する。
〈概要〉
図4は、表面処理設備1を概略的に示す模式図である。表面処理設備1は、ペイオフリール19を有する。ペイオフリール19には、被成膜材Sの通板前コイル11が掛けられている。ペイオフリール19から引き出された被成膜材Sは、表面処理設備1の各部を通板され、巻取りリール20で再び巻き取られて、通板後コイル18となる。
被成膜材Sの組成や材質は、特に限定されず、被成膜材Sとしては、例えば、金属帯、フィルム、半導体などが挙げられる。
本実施形態においては、被成膜材Sが、金属帯の1種である、仕上げ焼鈍後の方向性電磁鋼板である場合を例に説明する。すなわち、ペイオフリール19には、仕上げ焼鈍後の方向性電磁鋼板S(以下、単に「鋼板S」とも表記する)の通板前コイル11が掛けられている。
仕上げ焼鈍を経た方向性電磁鋼板は、通常、フォルステライト被膜を有する。
以下では、通板前コイル11として巻き取られている仕上げ焼鈍後の方向性電磁鋼板Sは、フォルステライト被膜を有するものとして説明するが、フォルステライト被膜などの酸化物被膜を有しないものであってもよい。
後者の場合、後述する研磨設備13を省略できるため、低コスト化できる。前者の場合も、研磨設備13での研磨量を減らして低コスト化するためには、フォルステライト被膜などの酸化物被膜は極薄であることが好ましい。
表面処理設備1は、鋼板Sの搬送方向順に、入側ルーパー12、研磨設備13、水洗設備14、乾燥設備15、入側減圧設備21、前処理設備31、成膜設備41、出側減圧設備51、出側ルーパー16、および、シャー17を有する。
入側減圧設備21は、複数段の入側減圧室22を有する。前処理設備31は、前処理室32を有する。成膜設備41は、成膜室42を有する。出側減圧設備51は、複数段の出側減圧室52を有する。
入側減圧室22、前処理室32、成膜室42、および、出側減圧室52の内部を除き、鋼板Sは、大気圧雰囲気内を搬送される。
通板前コイル11から引き出されたフォルステライト被膜を有する鋼板Sは、入側ルーパー12を通り、研磨設備13に導入される。
研磨設備13は、導入された鋼板Sの表面を研磨する。この研磨によりフォルステライト被膜は除去され、鋼板Sは、フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板となる。
研磨設備13における研磨としては、特に限定されず、機械研磨、電解研磨および化学研磨のいずれを用いてもよく、これら研磨の2つ以上を組み合わせた研磨であってもよいが、研削などの機械研磨を最初に施すことが好ましい。そうすることにより、電解研磨および化学研磨では鋼板Sの地鉄より被研磨速度が遅い酸化物被膜を容易に除去でき、最終的な表面粗さを低減できる。研磨後の鋼板Sの表面粗さは、算術平均粗さRaで0.4μm以下が好ましい。
研磨設備13での研磨の際には、鋼板Sから研磨屑が発生する。水洗設備14および乾燥設備15は、鋼板Sを水洗した後に乾燥することにより、鋼板Sから発生した研磨屑を取り除く。水洗および乾燥には、従来公知の技術が用いられる。
研磨屑が取り除かれた鋼板S(フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板)は、入側減圧設備21の入側減圧室22に導入される。複数段の入側減圧室22の内圧は、前処理室32および成膜室42に接近するに従い、段階的に減少する。こうして、鋼板Sにかかる圧が、大気圧から、前処理室32および成膜室42の内圧に近づく。
段階的に内圧を変化させることにより、圧力差による鋼板Sの蛇行を抑制できる。入側減圧室22の段数は、3段以上が好ましい。
入側減圧室22を通過した鋼板S(フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板)は、前処理設備31の前処理室32に導入され、減圧条件下で前処理が施されて、表面に付着した不純物が除去される。
前処理が施された鋼板S(フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板)は、成膜設備41の成膜室42に導入される。成膜室42を通板される鋼板Sの表面上に、減圧条件下で成膜が行なわれる。
成膜後の鋼板Sは、出側減圧設備51の出側減圧室52に導入される。複数段の出側減圧室52の内圧は、成膜室42から離反するに従い、段階的に上昇する。こうして、鋼板Sにかかる圧が、前処理室32および成膜室42の内圧から、大気圧に戻される。
段階的に内圧を変化させることにより、圧力差による鋼板Sの蛇行を抑制できる。出側減圧室52の段数は、3段以上が好ましい。
出側減圧設備51を出た鋼板Sは、その後、出側ルーパー16を通り、シャー17に導入される。シャー17は、鋼板Sの端部を切り落とし整形する。整形後の鋼板Sは、巻取りリール20に巻き取られて、通板後コイル18となる。
次に、前処理設備31および成膜設備41をより詳細に説明する。先に成膜設備41を説明する。
〈成膜設備(成膜室)〉
成膜設備41の成膜室42の内部を通板される鋼板S(フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板)の表面上に、減圧条件下で、PVD(Physical Vapor Deposition)法により、成膜が行なわれる。
成膜室42には、例えば、窒素ガスなどの成膜のための原料ガス(雰囲気ガス)が導入される。鋼板Sは、加熱され、窒化物被膜などの被膜が、鋼板Sの表面上に形成される。
鋼板Sを加熱する手段としては、成膜室42の内部が排気されて減圧条件にあることから、必然的にバーナーなどは使用できないが、代わりに、例えば、誘導加熱(IH)、電子ビーム照射、レーザー、赤外線などの酸素を必要としない手段であれば特に限定されず、適宜用いられる。
PVD法は、イオンプレーティング法が好ましい。成膜温度は、製造の都合上、300〜600℃が好ましく、成膜室42の内部の圧力(内圧)は、0.1〜100Paが好ましい。成膜に際しては、鋼板Sを陰極として−10〜−100Vのバイアス電圧を印加することが好ましい。原料のイオン化にプラズマを用いることにより、成膜速度を上げることができる。
鋼板Sに成膜される被膜としては、窒化物被膜が好ましく、金属窒化物被膜がより好ましく、Zn、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ti、Y、Nb、Mo、Hf、Zr、WおよびTaからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含む金属窒化物被膜が更に好ましい。これらは岩塩型構造をとりやすく、鋼板Sの地鉄の体心立方格子と整合しやすいため、被膜の密着性を向上させることができる。
鋼板Sに成膜される被膜は、単層からなる被膜であってもよく、複数の層からなる被膜であってもよい。
成膜室42においては、鋼板Sの表面での反応により生成するガス量、および、投入される原料ガス量などが支配的となる。一方、排気を強めすぎると、原料ガスが鋼板Sまで十分にたどり着かないことがある。これらの事項を考慮して、所望の内圧となるように排気する(前処理室32においても同様)。
成膜室42が有する排気口および原料ガスの投入口などは、図示を省略している(前処理室32においても同様)。
成膜に際しては、被膜の原料等になるターゲットが用いられる。
本実施形態においては、チャンバである成膜室42の内部にターゲットを供給する装置として、図2および図3に基づいて説明したターゲット供給装置101を用いる。成膜室42の内部を搬送される鋼板Sの下面側および上面側に、上述した回転基体111が、軸151を支点にして、回転自在に支持されている。
鋼板Sの下面側の回転基体111においては、ターゲット保持部121(図4では図示せず)の上面側に、ターゲットT(図4では図示せず)を取り付ける。一方、鋼板Sの上面側の回転基体111においては、ターゲット保持部121の下面側に、ターゲットTを取り付ける。こうして、鋼板Sの両面側から同時に成膜できる。
そして、適宜必要なタイミングで、回転基体111を回転させることにより、表面処理設備1の操業を停止することなしに、容易にターゲットTの交換等のメンテナンスをし、かつ、別のターゲットTを成膜室42の内部に供給できる。
〈前処理設備(前処理室)〉
次に、成膜設備41(成膜室42)の上流側に配置された前処理設備31(前処理室32)を説明する。
入側減圧室22を経た鋼板Sは、前処理設備31の前処理室32に導入され、減圧条件下で、鋼板Sの表面上に付着した酸化物等の不純物を除去する前処理が施される。
成膜前に前処理することにより、成膜設備41で形成される被膜(例えば、窒化物被膜)の鋼板Sに対する密着性が顕著に向上する。このため、前処理設備31は、必須の設備ではないが、設けることが好ましい。
前処理の方法としては、イオンスパッタリングが好ましい。イオンスパッタリングの場合、使用するイオン種としては、アルゴンおよび窒素などの不活性ガスのイオン、または、TiおよびCrなどの金属のイオンを用いることが好ましい。
前処理室32の内部は減圧され、スパッタリングイオンの平均自由工程を上げるために、前処理室32の内圧は0.0001〜1Paが好適である。
鋼板Sを陰極として、−100〜−1000Vのバイアス電圧を印加することが好ましい。
図5は、前処理室32にターゲット供給装置101を用いた態様を示す模式図である。図5においては、表面処理設備1の一部の図示を省略している。
前処理室32での前処理に、TiおよびCrなどの金属のイオンを用いる場合、金属のターゲットを用いて、PVD法により前処理できる。この場合、図5に示すように、チャンバである前処理室32の内部にターゲットを供給する装置として、図2および図3に基づいて説明したターゲット供給装置101を用いることができる。
図5においては、前処理室32の内部を搬送される鋼板Sの下面側および上面側に、上述した回転基体111が、軸151を支点にして、回転自在に支持されている。
鋼板Sの下面側の回転基体111においては、ターゲット保持部121(図5では図示せず)の上面側に、ターゲットT(図5では図示せず)を取り付ける。一方、鋼板Sの上面側の回転基体111においては、ターゲット保持部121の下面側に、ターゲットTを取り付ける。こうして、鋼板Sの両面側から同時に前処理できる。
そして、適宜必要なタイミングで、回転基体111を回転させることにより、表面処理設備1の操業を停止することなしに、容易にターゲットTの交換等のメンテナンスをし、かつ、別のターゲットTを前処理室32の内部に供給できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
<実施例1>
仕上げ焼鈍後の方向性電磁鋼板S(板厚:0.23mm)の通板前コイル11(総質量8t)を、図4に基づいて説明した表面処理設備1に供し、成膜した。鋼板Sの搬送速度は30m/minとした。
より詳細には、研磨設備13にて機械研磨によりフォルステライト被膜を除去した後、前処理室32にてArイオンスパッタリングにより表面の不純物を除去し、次いで、成膜室42にてPVD法によりTiN被膜を、膜厚が0.3μmとなるように成膜した。PVD法は、イオンプレーティング法とし、成膜温度は400℃とした。
実施例1においては、図4に示すように、成膜室42にターゲット供給装置101を設置した。ターゲットT(図4では図示せず)の形状は、φ100mm、高さ50mmとした。このようなターゲットTを、鋼板Sの幅方向に3個並ぶように、回転基体111のターゲット保持部121(図4では図示せず)に取り付けた。8時間に一度、回転基体111を回転させて、ターゲットTを交換した。
成膜室42の出側にて、鋼板Sの両面側に形成されたTiN被膜の膜厚を検査した。膜厚は、蛍光X線でTi強度を測定することにより検査した。
図6は、実施例1の膜厚の時間変化を示すグラフである。鋼板Sに表裏の区別はないが、通板後コイル18として巻き取った際の外側の面をA面、内側の面をB面とした。図6のグラフに示すように、全体として膜厚の変動が非常に少なかった。
1000時間の試験を行なったが、その間に、成膜室42の内部を開放したり冷却したりするほどのメンテナンスは不要であった。このため、試験中の表面処理設備1の稼働率を極限まで高めることができた。具体的には、稼働率は98%程度であった。
<比較例1>
成膜室42にターゲット供給装置101を設置せずにターゲットTを成膜室42の内部に固定した以外は、実施例1と同様にして成膜を行ない、成膜室42の出側にて、鋼板Sの両面側に形成されたTiN被膜の膜厚を検査した。
図7は、比較例1の膜厚の時間変化を示すグラフである。図7のグラフに示すように、成膜の初期は両面で膜厚の差はほとんど見られず均一に被膜を形成できたが、成膜の開始から約8時間で膜厚が減少し始め、10時間でほぼ成膜されなくなった。つまり、ターゲットTを成膜室42の内部に固定した比較例1においては、8時間ごとにメンテナンスを要することが分かった。
1000時間の試験を行なったが、8時間ごとのメンテナンスに際しては、成膜室42の開放および冷却に約3時間、再排気および再加熱に約5時間を要したことから、試験中の表面処理設備1の稼働率は、50%程度であった。
1:表面処理設備
11:通板前コイル
12:入側ルーパー
13:研磨設備
14:水洗設備
15:乾燥設備
16:出側ルーパー
17:シャー
18:通板後コイル
19:ペイオフリール
20:巻取りリール
21:入側減圧設備
22:入側減圧室
31:前処理設備
32:前処理室(チャンバ)
41:成膜設備
42:成膜室(チャンバ)
51:出側減圧設備
52:出側減圧室
101:ターゲット供給装置
111:回転基体
121:ターゲット保持部
121a、121b、121c、121d:ターゲット保持部
131:基部
131a、131b、131c、131d:基部
151:軸
201:チャンバ
202:本体
203:間隙
C1:上面側部材
C2:下面側部材
S:被成膜材、仕上げ焼鈍後の方向性電磁鋼板
T:ターゲット
P1、P2、P3、P4:位置

Claims (8)

  1. PVD法に用いるターゲットをチャンバの内部に供給するターゲット供給装置であって、
    前記ターゲットを保持するターゲット保持部と、
    2個以上の前記ターゲット保持部を回転自在に支持し、1個の前記ターゲット保持部が前記チャンバの内部に位置するときに、別の前記ターゲット保持部を前記チャンバの外部に位置させる回転機構と、を備えるターゲット供給装置。
  2. 前記回転機構が、2個以上の前記ターゲット保持部を有する回転基体と、前記回転基体を回転自在に支持する軸と、を備える、請求項1に記載のターゲット供給装置。
  3. 前記回転基体は、4個の前記ターゲット保持部を有する、請求項2に記載のターゲット供給装置。
  4. 搬送される被成膜材に対して、ターゲットを用いてPVD法により連続的に表面処理を施すためのチャンバと、
    前記ターゲットを保持するターゲット保持部と、
    2個以上の前記ターゲット保持部を回転自在に支持し、1個の前記ターゲット保持部が前記チャンバの内部に位置するときに、別の前記ターゲット保持部を前記チャンバの外部に位置させる回転機構と、を備える表面処理設備。
  5. 前記回転機構が、2個以上の前記ターゲット保持部を有する回転基体と、前記回転基体を回転自在に支持する軸と、を備える、請求項4に記載の表面処理設備。
  6. 前記回転基体は、4個の前記ターゲット保持部を有する、請求項5に記載の表面処理設備。
  7. 前記被成膜材が、金属帯である、請求項4〜6のいずれか1項に記載の表面処理設備。
  8. 前記被成膜材が、フォルステライト被膜を有しない方向性電磁鋼板である、請求項4〜7のいずれか1項に記載の表面処理設備。
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