JP4206527B2 - ドライプレーティング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、ドライプレーティング装置に関し、特に高真空槽内でコイル状の鋼帯をドライプレーティング処理する場合に、その容易化および連続化を可能ならしめると同時に、装置自体のコンパクト化を実現したものである。
この発明は、例えば一方向性けい素鋼帯の表面にドライプレーティングによる極薄張力被膜を被成して、その鉄損を低減する場合などに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、スパッタリング等のドライプレーティングを利用して、基材の表面を改質する技術が注目を浴びている。
例えば、一方向性けい素鋼帯の分野においては、かようなドライプレーティングを利用して一方向性けい素鋼帯の表面に極薄張力被膜を被成することにより、鉄損の低減が図られている。
【0003】
一般に、一方向性けい素鋼板は、変圧器その他の電機機器の鉄心として利用され、磁化特性として磁束密度(B8 値で代表される)が高く、鉄損(W17/50 で代表される)が低いことが要求される。
とくに、十数年前のエネルギー危機を境として電力損失を極力低減することへの要請が著しく強まり、それに伴って鉄心材料の用途でも鉄損のより一層の改善が望まれている。
【0004】
上記の要請に有利に応えるものとして、仕上げ焼鈍後の鋼板表面にレーザー照射やプラズマ照射を施し、人為的に 180°磁区幅を減少させて鉄損を低減する方法(磁区細分化技術)が開発され、この技術の開発により、一方向性けい素鋼板の鉄損は大幅に改善された。
しかしながら、この技術は、高温での焼鈍には耐え得ないという欠点があり、用途が歪取焼鈍を必要としない積鉄心変圧器のみに限定されるという問題があった。
【0005】
この点、発明者らは先に、上記の不利を解消するものとして、特公昭63-54767号公報等において、研磨により平滑化した一方向性けい素鋼板上にCVDやイオンプレーティング, イオンインプランテーション等のドライプレーティングにより、Si, Mn, Cr, Ni, Mo, W,V,Ti, Nb, Ta, Hf, Al,Cu, ZrおよびBの窒化物、炭化物のうちから選んだ1種または2種以上の張力被膜を被成させることによって超低鉄損が得られることを開示した。
また、最近では、平滑化した一方向性けい素鋼板の表面にセラミック張力被膜を被成するに際し、2層以上の被膜を形成するものとし、それらの熱膨張係数を外層側にいくほど小さくし、かつ最外層のセラミック被膜には絶縁性を付与することによって、占積率と共に鉄損を一層改善した超低鉄損一方向性電磁鋼板を提案した(特願平9−231235号明細書)。
【0006】
ところで、上記のような張力被膜を被成する装置としては、たとえば特公平2-48621号公報に、仕上げ焼鈍を経た一方向性けい素鋼帯を、鏡面化処理した後、予備排気槽列を介してエア・トウ・エア(Air-to-Air)で高真空処理槽内に導いて、イオンプレーティングにより極薄張力被膜を被成する仕組みになる連続処理設備が提案されている。
しかしながら、上記の設備には、以下に述べるような問題があった。
(1) イオンプレーティングを行う高真空処理槽内へ鋼帯を連続して通板させる必要上、長大な設備を必要とする。
(2) 外部から高真空処理槽内への鋼帯の導入方式が、高価な差圧シール装置を必要とするエア・トウ・エア方式であるためコストが嵩む。
(3) 鋼帯を表裏反転させ、それぞれ個別に処理する必要があることから、少なくとも上下2段の処理装置を必要とする。
(4) 多数のガイドロール群を用いて鋼帯を迂曲通板させる必要があることから、途中で破断するおそれが大きく、しかも破断が生じた場合には、その復旧に膨大な労力と時間を必要とする。
【0007】
この点、特公平5-38067号公報では、イオンプレーティングをコイル単位で行うことを提案しているが、この方法では、上記(1), (2)の問題は解決されるにしても、(3), (4)の問題は依然として残っており、さらに
(5) 処理をコイル単位で行うことから、作業能率が低い
という新たな問題が生じた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記の問題を有利に解決するもので、鋼帯を迂曲通板させる必要なしに、直線状の1パスで鋼板表裏面を同時に処理することができ、従って設備自体がコンパクトで、処理中における破断のおそれが少なく、しかもコイル単位で処理するにしてもその連続性を向上させて、作業能率も連続通板の場合に較べて遜色のないドライプレーティング装置を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
連続して処理するためには、先行コイルに続いて、後行コイルを、複雑で狭い装置の中をスムーズに通過させる必要がある。このため、従来は先行コイルの尾端に後行コイルの先端を溶接して連続通板させる方式が採用されている。
しかしながら、高真空槽内で連続的に溶接するとなると、溶接施工自体が難しく、また設備も高価になる。
【0010】
そこで、発明者らは、連続処理を中断することなく、しかも溶接もしないで、鋼帯を複雑で狭い装置の中をスムーズに通過させる手段について鋭意検討を重ねた結果、コイルの両エッジ部をガイドで支持して通板させることが極めて有効であることの知見を得た。
しかも、ドライプレーティング手段として特にマグネトロンスパッタリングを利用すれば、鋼帯の通板ラインを直線状の1パスとすることができ、装置のコンパクト化は勿論、操業中における破断のおそれを大幅に軽減できることも併せて見出した。
この発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0011】
すなわち、この発明は、コイル状の鋼帯を、高真空槽内で巻解し、再巻取りする間に該鋼帯の片面または両面に同時にドライプレーティングを施す装置であって、
高真空槽の入側および出側にそれぞれ、該高真空槽の真空度近くまで真空減圧可能なコイルの搬入用予備真空室および搬出用予備真空室を付設し、
また、該高真空槽内には、巻解された鋼帯の表裏面側それぞれに1対または複数対のマグネトロンスパッタリング装置を配置すると共に、該高真空槽の入側から出側まで連続して延びる支持ガイドであって、巻解された鋼帯を再巻取り位置まで誘導する支持ガイドを、該鋼帯のエッジ部に対し前進、後退移動可能に設置したことを特徴とするドライプレーティング装置である。
【0012】
この発明では、鋼帯の通板は、直線状の1パスとすることが好ましい。
また、この発明では、マグネトロンスパッタリング装置を複数対配置し、それぞれのターゲットを異種材料とすることにより、複数層からなる被膜を形成することもできる。
特に、この発明は、コイル状の鋼帯として、表面を平滑化した仕上げ焼鈍済みの一方向性けい素鋼帯を対象とし、その表面に極薄張力被膜を被成する場合に、特に有利に適合する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のドライプレーティング装置として、一方向性けい素鋼帯の表面に極薄張力被膜を被成する場合を例にとって具体的に説明する。
図1に、この発明に従う好適なドライプレーティング装置すなわち鉄損低減装置を平面で示す。図中番号1は高真空槽、2はコイル搬入用の予備真空室、3はコイル搬出用の予備真空室であり、この例では高真空槽1の入側および出側にそれぞれコイル搬入用および搬出用の予備真空室2,3を2室づつ付設している。また、4は予備真空室2,3の真空排気口、5は高真空槽1の真空排気口、6はガス導入口であり、7は搬入用予備真空室2内に装入された鏡面仕上げ済みのコイル、8はドライプレーティング処理直前のコイル、9はドライプレーティング処理直後のコイル、10は搬出用予備真空室3内に移されたドライプレーティング処理済みのコイルである。さらに、11は予熱室、12はドライプレーティング室、13はドライプレーティング室12内に設置されたマグネトロンスパッタリング装置であり、このマグネトロンスパッタリング装置13はターゲット14およびマグネット15からなっている。
【0014】
そして、16が鋼帯の通板支持ガイドであり、この通板支持ガイド16は、鋼帯のエッジ部に対して前進、後退移動が自在な仕組みになっている。
また、この通板支持ガイド16の少なくとも鋼帯導入側端部については、図示したように、ラッパ状としておくことが、鋼帯の先端を通板支持ガイド16内に導く上でより有利である。
【0015】
さて、図1に示した装置において、ドライプレーティング処理は次の順序で行う。
まず、仕上げ焼鈍後の方向性けい素鋼板の表面酸化物を除去し、ついで化学研磨または電解研磨によって鋼板表面を平滑(Ra≦0.1 μm )に仕上げたのち、コイルを搬入用予備真空室2内に入れる。
この搬入用予備真空室2(搬出用予備真空室3も同じ)では、真空排気口4を通じて真空ポンプにより10-2〜10-3Torrの真空度まで排気したのち、矢印で示すようにコイル7を10-3〜10-6Torrの高真空に保持された高真空槽1内へ移動させ、ついでこのコイル8を巻解してその先端を通板支持ガイド16に挿入する。
なお、コイルの巻解しおよび再巻取り手段については、磁石や粘着テープを利用するなど従来公知のいかなる方法でも良い。
【0016】
この時、通板支持ガイド16は、鋼帯が安定して通板できるようにその間隔を鋼帯の幅に合わせて予め調整しておく。
通板支持ガイド16の形状は特に限定されることはないが、図2に示すように、断面をコの字状にして、鋼帯のエッジ部に軽く押しつけるようにするのが好ましい。また、特に鋼帯の通板ラインを水平1パスとする場合には、図2(b) に示すように鋼帯が上に凸となるような形状にすることが、安定した通板を行う上で好ましい。
さらに、この通板支持ガイド16には、先端部の進行がよりスムーズに行えるように、例えばこのガイドの導入部近傍にピンチロールを設置しておき、このピンチロールで挟みながら先端部を送給するようにしても良い。また鋼帯との接触抵抗を下げるために、通板支持ガイド16の接触部にころがりロールを設置することも有利である。
【0017】
かくして、先端がこの通板支持ガイド16内に挿入されたのちは、鋼帯先端は反対側の巻取り位置までスムーズに進む。
ここに、鋼帯の通板姿勢は、図1に示したように、板幅方向が鉛直方向と一致するいわゆる垂直姿勢でも、また一般的な水平姿勢でもいずれでも良いが、鋼帯の通板ラインについては、通板性および付加張力の印加性など通板の安定性を考慮すると、直線状の1パスとすることが好ましい。
かようにして先端部が巻取り位置に到達したのちは、従来公知の方法により巻取りドラムに接続する。
【0018】
かくして、鋼帯の通板を開始するわけであるが、鋼帯の先端部が巻取りドラムに接続された後は、通板支持ガイド16は退避位置まで後退させて、ドライプレーティング処理の邪魔にならないようにしておく。
さて、鋼帯は、まず予熱室11で所定の温度まで加熱されたのち、ドライプレーティング室12に送られる。このドライプレーティング室12には、鋼帯の表裏面側それぞれに1対または複数対のマグネトロンスパッタリング装置13(この例で3対)が配置されている。
ここに、マグネトロンスパッタリングとは、高密度プラズマを利用して高速のスパッタリングを可能にしたもので、高真空槽1内に導入したアルゴンやネオン等の不活性ガスをイオン化および高エネルギー化し、そのイオンをターゲット14に衝突させ、ターゲット14の原子や分子等をはじき出して基板上に付着させるものであり、導入ガスとして酸素や窒素およびメタン等の反応ガスを用いることにより、ターゲット金属の酸化物、窒化物および炭化物等の化合物を合成することもできる。
【0019】
また、このマグネトロンスパッタリング装置13は、鋼帯の下方は勿論のこと、上方または側方いずれに配置しても、その性能に支障をきたすことはない。従って、鋼帯を挟んでその上下または左右に設置しても何ら問題がないので、鋼帯の通板姿勢の如何にかかわらず、鋼帯の表裏面を同時に処理することができるのである。
この点、前述したイオンプレーティング装置は蒸発源の金属を溶解する必要があるので、鋼帯の下方にしか設置できず、それ故、鋼帯の表裏面にドライプレーティングする場合には、鋼帯の表裏を反転させてそれぞれの面に対して処理できるよう、少なくとも上下2段の処理装置を必要としたのである。
【0020】
かくして、鋼帯のドライプレーティング処理が終わりに近づいたならば、通板支持ガイド16を所定の位置まで前進させて、コイルの尾端を支持すると同時に、予め高真空槽1内に装入しておいた次のコイルの先端部を該支持ガイド16に導き、先行コイルの尾端に続いて後行コイルの先端部を同様にして通板させる。
なお、後行コイルの先端部が、これも予め巻取り位置に準備しておいた別の巻取りドラムに接続させた後は、通板支持ガイド16を退避位置まで後退させることは前回と同じである。また、ドライプレーティング処理が終了して巻き取られたコイル9は、搬出用予備真空室3に移動させたのち、系外に取り出す。
【0021】
このように、搬入用予備真空室2→高真空槽1→搬出用予備真空室3のルートを少なくとも2組確保されていれば、先行コイルに対してドライプレーティング処理が施されている間に、次のコイルを用意しておくことにより、途切れることなしにコイルを連続して処理することができるので、その操業性は、従来溶接接合により連続して処理していた場合に較べても、何ら見劣りすることはない。
【0022】
なお、鋼帯の表裏面とも、均一な極薄張力被膜を被成するには、鋼帯のパスラインを一定に保持することが肝要である。
このためには、例えば図3(a) に示すように、コイル径の減少に応じてコイルを矢印の方向に移動させるようにしても良いし、また同図(b) に示すように、通板支持ガイド16の入、出側にそれぞれ一対の位置決めロール17, 18を設置することにより、一定のパスラインを確保するような仕組みにしても良い。
【0023】
さらに、ドライプレーティング処理前の鋼帯表面を高清浄度に維持するためには、図4(a) に示すように、予熱室11の前後に高真空室19, 20を設けることが好ましい。なお、図中番号21はそれぞれ、高真空室19, 20の真空排気口である。
そして、これらの高真空室19, 20には、クリアランス可動のシール装置を設けておくことがより有利である。
ここに、シール装置のクリアランスdは、1〜10mm好ましくは2〜6mm程度とすることが望ましい。
また、各高真空室19, 20の長さLは 0.3〜2.0 m好ましくは 0.5〜1.5 m程度とすることが望ましい。
さらに、各高真空室19, 20内の真空度は高いほど好ましいが、実用上は10-4〜10-6Torr程度とすることが望ましい。
【0024】
またさらに、真空排気口21からの排気に際しては、実際の吸引口(図4(a) におけるA−A′面)を、図4(b) に示すような細孔を直列に並べた形状または図4(c) に示すような狭幅スリット形状とすることが好ましい。
というのは、かような狭幅の吸引口から真空引きすることが、鋼帯表面を高清浄に維持する上で一層有利だからである。
【0025】
以上、一方向性けい素鋼帯の表面に極薄張力被膜を被成する場合について主に説明したが、この発明装置は、低炭素冷延鋼帯やステンレス鋼帯など一般的な鋼帯に対して、その片面または両面に同時に、金属、合金さらにはセラミック被膜を被成する場合などにも好適に使用できるのはいうまでもない。
【0026】
【実施例】
実施例1
C:0.004 wt%, Si:0.20wt%, Mn:0.20wt%, P:0.011 wt%, Cr:17.8wt%を含有し、残部は実質的にFeの組成になるステンレス鋼板(LC SUS 430, BA処理材, 0.25mm厚)のコイル(約7トン)4個の表面に、図1に示したような、ドライプレーティング装置を用いて、ラインスピード:18 m/minで Si3N4(膜厚:0.35μm )を成膜した。
上記のドライプレーティングに際し、先行コイルから後行コイルへの移行はスムーズに行うことができ、処理の途中で鋼帯が破断することもなかった。
また、表1に、得られた各コイルの先端部および後端部の膜厚について調査した結果を示すが、いずれのコイルについても、その全長にわたって均一な被膜を形成することができた。
【0027】
【表1】
Figure 0004206527
【0028】
実施例2
鋼帯の幅方向に線状溝を形成する磁区細分化処理を施した一方向性けい素鋼帯(厚み:0.20mm)を、酸洗して表面の酸化物を除去したのち、電解研磨により鋼帯表面をRa:0.08μm の平滑面に仕上げた。
ついで、かようなコイル(約5トン)3個について、図1に示したような、ドライプレーティング装置を用いて、下記の条件で連続して処理し、各鋼帯の表面にTiN(0.2 〜0.3 μm 厚)+Si3N4 (0.8〜0.7 μm )の2層からなる極薄張力被膜を被成した。
・ラインスピード:20 m/min
・ターゲット金属 第1段:Ti、第2および第3段:Si
・導入ガス:窒素
【0029】
上記のドライプレーティングに際し、先行コイルから後行コイルへの移行はスムーズに行うことができ、また処理の途中で鋼帯が破断することもなかった。
さらに、表2に、得られた各コイルの磁気特性について調べた結果を示すが、いずれのコイルについても、その全長にわたって良好な磁気特性を得ることができた。
【0030】
【表2】
Figure 0004206527
【0031】
【発明の効果】
かくして、この発明のドライプレーティング装置によれば、装置自体の大きさを従来に較べて大幅に小型化することができ、また処理中における鋼帯の破断のおそれを格段に軽減することができ、さらには作業能率についても従来の連続通板の場合と較べて遜色ない高い作業性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う好適ドライプレーティング装置の平面図である。
【図2】(a)は、通板支持ガイドの好適形状を示した図、(b)は、この通板支持ガイドによる鋼帯の好適支持状態を示した図である。
【図3】鋼帯のパスラインを一定に保持するための機構についての説明図である。
【図4】(a)は、予熱室の前後に高真空室を設けた場合を示した図、(b),(c)は吸引口の好適形状を示した図である。
【符号の説明】
1 高真空槽
2 コイル搬入用の予備真空室
3 コイル搬出用の予備真空室
4 予備真空室の真空排気口
5 高真空槽の真空排気口
6 ガス導入口
7 鏡面仕上げ済みのコイル
8 ドライプレーティング処理直前のコイル
9 ドライプレーティング処理直後のコイル
10 ドライプレーティング処理済みのコイル
11 予熱室
12 ドライプレーティング室
13 マグネトロンスパッタリング装置
14 ターゲット
15 マグネット
16 鋼帯の通板支持ガイド
17 位置決めロール
18 位置決めロール
19 予熱室の前の高真空室
20 予熱室の後の高真空室
21 高真空室の真空排気口

Claims (4)

  1. コイル状の鋼帯を、高真空槽内で巻解し、再巻取りする間に該鋼帯の片面または両面に同時にドライプレーティングを施す装置であって、
    高真空槽の入側および出側にそれぞれ、該高真空槽の真空度近くまで真空減圧可能なコイルの搬入用予備真空室および搬出用予備真空室を付設し、
    また、該高真空槽内には、巻解された鋼帯の表裏面側それぞれに1対または複数対のマグネトロンスパッタリング装置を配置すると共に、該高真空槽の入側から出側まで連続して延びる支持ガイドであって、巻解された鋼帯を再巻取り位置まで誘導する支持ガイドを、該鋼帯のエッジ部に対し前進、後退移動可能に設置したことを特徴とするドライプレーティング装置。
  2. 請求項1において、鋼帯の通板ラインが、直線状の1パスであることを特徴とするドライプレーティング装置。
  3. 請求項1または2において、マグネトロンスパッタリング装置を複数対配置し、それぞれのターゲットを異種材料としたことを特徴とするドライプレーティング装置。
  4. 請求項1,2または3において、コイル状の鋼帯が、表面を平滑化した仕上げ焼鈍済みの一方向性けい素鋼帯であることを特徴とするドライプレーティング装置。
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