JP2019178271A - 電気伝導性熱膨張制御組成物、電気伝導性熱膨張制御部材、電子機器および電気伝導性熱膨張制御組成物の製造方法 - Google Patents

電気伝導性熱膨張制御組成物、電気伝導性熱膨張制御部材、電子機器および電気伝導性熱膨張制御組成物の製造方法 Download PDF

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國信 隆史
Takashi Kuninobu
隆史 國信
研人 氏家
Kento Ujiie
研人 氏家
和宏 滝沢
Kazuhiro Takizawa
和宏 滝沢
武 藤原
Takeshi Fujiwara
武 藤原
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Abstract

【課題】電気伝導性を有し、かつ、負の熱膨張率を有する電気伝導性熱膨張制御組成物および電気伝導性熱膨張制御材を提供すること。【解決手段】第1のフィラーと、カップリング剤Bの一端に第2のフィラーが結合し、他端に重合性化合物が結合した複合材B2とを含む、電気伝導性熱膨張制御組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、電気伝導性熱膨張制御組成物、その製造方法、電気伝導性熱膨張制御部材および電子機器に関する。
固体材料のほとんどは、温度の上昇とともに体積が大きくなる、いわゆる「熱膨張」する性質を有している。このように、固体材料は熱膨張するため、この熱膨張による寸法変化や位置ずれが起こり問題となっている。
近年、半導体デバイス、電子機器、電子部品、光通信などの分野では、高密度大容量化等に伴う各種位置制御の高精度化などにより、ナノスケールでの精度が必要とされるようになってきたため、前記問題が深刻化している。
また、電子機器では、様々な部材が用いられているが、低温から高温まで、幅広い温度で使用される電子機器では、これらの電子機器を構成する部材の熱膨張率(線膨張係数)の違いにより、各部材同士の界面(接着面)での剥がれや、部材の反りなどが起こり、電子機器の信頼性が低下することが分かってきた。
前記問題を解決するアプローチとして、温度を上げると体積が収縮する負の熱膨張率を有する部材や体積が膨張しにくい低熱膨張率の部材を用い、熱膨張を制御する手法がある。
このような負の熱膨張率を有する部材としては、例えば、立方晶系ペロブスカイトである、(株)高純度化学研究所製の熱膨張抑制剤(Smartec)や、特許文献1に記載の部材が知られている。
また、特許文献2には、低熱膨張材を用いる電力用半導体装置が開示されている。
国際公開第2016/031888号 特開2015−090884号公報
しかしながら、前記立方晶系ペロブスカイトなどの無機材料は、負の熱膨張率を示す温度範囲が狭く(例:〜100℃)、この温度範囲を超える温度下で使用される電子機器等では、該無機材料を使用しても、依然として該電子機器の信頼性は向上しない。
一方で、前記特許文献1に記載の部材の一態様では、約200℃までの温度範囲において、負の熱膨張率を示しているが、絶縁部材であった。
電気、電子部品などには絶縁部材も使用されているが、このような絶縁部材は静電気が蓄積しやすく、該静電気により、誤作動や故障、さらには、不純物の付着等の様々な問題が引き起こされる。
従って、電気伝導性を有しながらも、負の熱膨張率を有する部材が求められているが、従来このような部材は存在しなかった。
例えば特許文献2では、半導体装置に低熱膨張材を組み込み、熱歪を吸収させているが、負の熱膨張率を有する部材を用いることにより、より小さな部材で能動的に熱歪を吸収することができ、さらに、該負の熱膨張率を有する部材が導電性を有し、クラックなどにより電気抵抗が増加するような場合、このような電気抵抗の増加を検知することで、半導体装置内部の劣化を検知することもできる。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、電気伝導性を有し、かつ、負の熱膨張率を有する電気伝導性熱膨張制御組成物および電気伝導性熱膨張制御材を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の構成例は以下のとおりである。
[1] 第1のフィラーと、
カップリング剤Bの一端に第2のフィラーが結合し、他端に重合性化合物が結合した複合材B2と
を含む、電気伝導性熱膨張制御組成物。
[2] 第1のフィラーにカップリング剤Aを結合させた複合材A1と、
前記複合材B2と
を含み、
前記カップリング剤Aが、前記複合材B2における重合性化合物と反応し得る化合物である、
[1]に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
[3] 第1のフィラーにカップリング剤Aを結合させた複合材A1と、
第2のフィラーにカップリング剤Bを結合させた複合材B1と
を含み、
前記カップリング剤Aが、前記カップリング剤Bと反応し得る化合物である、
電気伝導性熱膨張制御組成物。
[4] 前記第1および第2のフィラーは、窒化物、炭化物、および炭素材料から選ばれる無機フィラーである、[1]〜[3]のいずれかに記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
[5] 前記第1および第2のフィラーは、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素炭素、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノチューブ、およびグラフェンから選ばれる少なくとも一つである、[1]〜[4]のいずれかに記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
[6] 第3のフィラー、
第3のフィラーにカップリング剤Cを結合させた複合材C1、および、
カップリング剤Cの一端に第3のフィラーが結合し、他端に重合性化合物が結合した複合材C2
から選ばれる少なくとも一つを含み、
前記第3のフィラーが、前記第1および第2のフィラーと異なる熱膨張率を有する、
[1]〜[5]のいずれかに記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
[7] 前記第1〜3のフィラーのいずれにも結合していない有機化合物を含む、
[6]に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
[8] 前記重合性化合物は、両末端にオキシラニル基またはオキセタニル基を含む構造を有する重合性化合物である、
[1]または[2]に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
[9] 前記重合性化合物は、式(1)で表される少なくとも1種の重合性液晶化合物である、
[1]または[2]に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
a1−Z−(A−Z)m1−Ra1 ・・・(1)
[式(1)中、Ra1はそれぞれ独立して、下記式(2−1)または(2−2)で表される重合性基であり;
Aは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルまたはビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイルであり、
これらの環において、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、シアノ、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、該アルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく;
Zはそれぞれ独立して、単結合または炭素数1〜22のアルキレンであり、
該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−N(O)=N−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
m1は、1〜6の整数である。]
[式(2−1)〜(2−2)中、Rbはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、−CF3または炭素数1〜5のアルキルであり、qは0または1である。]
[10] 前記式(1)中、Aは、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンもしくはメチル基で置き換えられた1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、または、任意の水素がハロゲンもしくはメチル基で置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルである、
[9]に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
[11] 前記式(1)中、
Zは、単結合、−(CH2a−、−O(CH2a−、−(CH2aO−、−O(CH2aO−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH2CH2−COO−、−OCO−CH2CH2−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−OCF2−または−CF2O−であり、
該aが1〜20の整数である、
[9]または[10]に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
[12] [1]〜[11]のいずれかに記載の電気伝導性熱膨張制御組成物を硬化させて得られる、電気伝導性熱膨張制御部材。
[13] [12]に記載の電気伝導性熱膨張制御部材と、
[12]に記載の電気伝導性熱膨張制御部材とは異なる熱膨張率の部材と
を備える、
電子機器。
[14] 第1のフィラーとカップリング剤Aとを結合させる工程aと、
第2のフィラーとカップリング剤Bの一端とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を重合性化合物と結合させる工程b2−1、または、カップリング剤Bの一端と重合性化合物とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を第2のフィラーと結合させる工程b2−2と、
前記工程aで得られた複合材A1と、前記工程b2−1またはb2−2で得られた複合材B2との混合物を硬化させる工程c2と
を含む、
電気伝導性熱膨張制御組成物の製造方法。
[15] 第1のフィラーとカップリング剤Aとを結合させる工程aと、
第2のフィラーとカップリング剤Bとを結合させる工程b1と、
前記工程aで得られた複合材A1と、前記工程b1で得られた複合材B1との混合物を硬化させる工程c1と
を含む、
電気伝導性熱膨張制御組成物の製造方法。
本発明によれば、電気伝導性を有し、かつ、負の熱膨張率、特に、広い温度範囲で負の熱膨張率を有し、熱安定性に優れる電気伝導性熱膨張制御組成物および電気伝導性熱膨張制御材を提供することができる。
このような電気伝導性熱膨張制御組成物または電気伝導性熱膨張制御材によれば、所望の温度範囲で、固体材料の熱膨張、特に正の熱膨張率を有する部材の熱膨張を抑制でき、また、半導体パッケージ等の機器、装置等に用い、例えば、電気抵抗の増分を測定することで、これらの機器、装置等の劣化を検知できる。
図1は、実施例1で製造した電気伝導性熱膨張制御材の寸法変化量の温度依存を示すグラフである。 図2は、実施例2で製造した電気伝導性熱膨張制御材の寸法変化量の温度依存を示すグラフである。 図3は、実施例3で製造した電気伝導性熱膨張制御材の寸法変化量の温度依存を示すグラフである。 図4は、実施例4で製造した電気伝導性熱膨張制御材の寸法変化量の温度依存を示すグラフである。 図5は、比較例1で製造した成形体の寸法変化量の温度依存を示すグラフである。
本発明を以下の詳細な説明により具体的に説明するが、以下の記載に制限されるものではない。
≪電気伝導性熱膨張制御組成物≫
本発明に係る電気伝導性熱膨張制御組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、
第1のフィラーと、カップリング剤Bの一端に第2のフィラーが結合し、他端に重合性化合物が結合した複合材B2とを含む組成物(以下「本組成物1」ともいう。)、または、
第1のフィラーにカップリング剤Aを結合させた複合材A1と、第2のフィラーにカップリング剤Bを結合させた複合材B1とを含み、
前記カップリング剤Aが、前記カップリング剤Bと反応し得る化合物である組成物(以下「本組成物2」ともいう。)である。
本組成物2では、前記カップリング剤Aと、前記カップリング剤Bとの少なくとも一部が結合していることが好ましい。
本組成物は、予めフィラーとカップリング剤等とを結合させた複合材を含むことを特徴とするため、このような複合材を含まず、単に、フィラーとカップリング剤等とを混合することで調製される組成物とは異なる、前述の効果を奏する。
本組成物1の一態様は、第1のフィラーにカップリング剤Aを結合させた複合材A1と、前記複合材B2とを含み、
前記カップリング剤Aが、前記複合材B2における重合性化合物と反応し得る化合物である組成物(以下「本組成物3」ともいう。)であってもよい。
本組成物3では、前記カップリング剤Aと、前記複合材B2における重合性化合物との少なくとも一部が結合していることが好ましい。
また、本組成物1の別の態様は、カップリング剤Aの一端に第1のフィラーが結合し、他端に重合性化合物が結合した複合材A2と、前記複合材B2とを含み、
前記複合材A2における重合性化合物が、前記複合材B2における重合性化合物と反応し得る化合物である組成物(以下「本組成物4」ともいう。)であってもよい。
本組成物4では、前記複合材A2における重合性化合物と、前記複合材B2における重合性化合物との少なくとも一部が結合していることが好ましい。
本組成物2〜4では、フィラー同士が、カップリング剤同士を介して、カップリング剤と重合性化合物とを介して、または、重合性化合物同士を介して結合することができるため、電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れ、特に、広い温度範囲で負の熱膨張率を有し、熱安定性に優れる。
なお、例えば、前記のように、フィラー同士が、カップリング剤同士を介して、カップリング剤と重合性化合物とを介して、または、重合性化合物同士を介して結合した複合体は、一例として、本組成物を(部分)硬化させることで得ることができるため、本組成物と、本組成物を硬化させて得られる電気伝導性熱膨張制御部材(以下「本部材」ともいう。)とは、実質的に同じ対象を規定している場合がある。
本組成物は、所望の用途に応じ、所定の熱膨張率を有する本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、前記第1および第2のフィラーと異なる熱膨張率を有する第3のフィラー、該第3のフィラーにカップリング剤Cを結合させた複合材C1、および、カップリング剤Cの一端に前記第1および第2のフィラーと異なる熱膨張率を有する第3のフィラーが結合し、他端に重合性化合物が結合した複合材C2から選ばれる少なくとも一つを含んでもよい。
複合材C1やC2を用いない場合、本組成物や本部材の物性に異方性が生じる場合があるが、複合材C1やC2を用いることにより、第1および第2のフィラーの配向性が緩和し、前記異方性を低減しやすくなる傾向にある。さらに、複合材C1やC2を用いることで、本組成物および本部材の熱膨張率を所望の範囲に制御しやすくなる傾向にある。
<フィラー>
第1および第2のフィラーとしては特に制限されず、無機フィラーでも、有機フィラーでもよいが、電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、窒化物、炭化物および炭素材料から選ばれる無機フィラーが好ましく、窒化物および炭素材料が好ましい。第1および第2のフィラーの少なくとも一方は、熱膨張率が負であることが好ましく、第1および第2のフィラーの少なくとも一方は、電気伝導性であることが好ましく、第1および第2のフィラーの両方が、熱膨張率が負であり、かつ、電気伝導性であることが好ましい。
第1および第2のフィラーは、異なったフィラーでもよいが、文言の明確化のために、「第1」や「第2」を付したにすぎないため、同一のフィラーであってもよい。
前記熱膨張率が負であるフィラーとしては、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素炭素、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノチューブ、およびグラフェンを挙げることができる。これらのフィラーは、高熱伝導性でもあるため、これらのフィラーを用いることで、放熱性に優れる本組成物および本部材を得ることもできる。
第1および第2のフィラーのどちらか一方が、熱膨張率が負であるフィラーを含む場合、電気伝導性であり、熱膨張率が正であるフィラーを用いてもよい。
前記電気伝導性のフィラーとしては、例えば、炭化ホウ素、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラフェン、およびこれらの混合物などの熱膨張率が負であるフィラー;金、銀、銅、白金、鉄、錫、鉛、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、モリブデン、ステンレスなどの金属フィラー等の熱膨張率が正であるフィラーが挙げられる。
第1および第2のフィラーとしては、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素炭素、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノチューブ、およびグラフェンが好ましい。第1および第2のフィラーとしては、特に六方晶系の窒化ホウ素(h−BN)および黒鉛が好ましく、電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、第1および第2のフィラーの一方が黒鉛であり、他方が窒化ホウ素(h−BN)または黒鉛であることがより好ましい。
第3のフィラーは、第1および第2のフィラーと異なる熱膨張率を有すれば特に制限されず、熱膨張率が正であるフィラーでもよく、熱膨張率が負であるフィラーでもよいが、電気伝導性のフィラーであることが好ましい。
第3のフィラーは、1種でもよく、2種以上でもよい。
第3のフィラーとしては、前記第1および第2のフィラーとして挙げたフィラーと同様のフィラー、窒化珪素、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、珪素、ベリリア、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化珪素、酸化銅、酸化チタン、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化錫、酸化ホルミニウム、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの無機フィラー、ガラス、カーボンファイバーなどの無機繊維やクロス、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミドなどからなる繊維または粒子などの有機フィラー等が挙げられる。
フィラーの種類、形状、大きさ等は、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、フィラーの形状としては、板状、球状、無定形、繊維状、棒状、筒状等が挙げられる。
フィラーの平均粒径は、電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、好ましくは0.1〜200μm、より好ましくは1〜100μmである。
なお、本明細書における平均粒径は、レーザー回折・散乱法による粒度分布測定に基づくメジアン径である。また、前記平均粒径は、フィラーの形状が板状の場合、その長辺の長さの平均値のことをいい、繊維状や棒状の場合、その繊維長や棒の長さの平均値のことをいう。
本組成物中のフィラーの含有量は、好ましくは50〜99重量%、より好ましくは60〜99重量%であり、さらに好ましくは70〜99重量%である。
フィラーの含有量が前記範囲にある本組成物は、樹脂等の有機成分にフィラーを添加する従来の組成物とは異なり、フィラー間に、カップリング剤および反応性化合物等の有機成分が存在する、より具体的には、該有機成分がフィラー間をつなげる態様の組成物であるといえる。
電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、本組成物中の、電気伝導性であり、かつ、熱膨張率が負であるフィラーの含有量は、好ましくは1〜99重量%、より好ましくは10〜99重量%である。
<カップリング剤>
本組成物に用いるカップリング剤(カップリング剤A〜C)は、少なくとも2つの反応性基を有し、フィラーと結合できる化合物であり、本組成物2におけるカップリング剤Aは、カップリング剤Bと反応し得る化合物であり、本組成物3におけるカップリング剤Aは、複合材B2における重合性化合物と反応し得る化合物である。
カップリング剤A〜Cは、異なったカップリング剤でもよいが、文言の明確化のために、「A」や「B」等を付したにすぎないため、同一のカップリング剤であってもよい。
カップリング剤としては特に制限されず、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤等の公知のカップリング剤を使用できるが、これらの中でも、シラン系カップリング剤が好ましい。
カップリング剤は、少なくとも2つの反応性基を有する化合物であり、フィラーと結合できる反応性基と、カップリング剤と結合できる(例:カップリング剤AとBとが結合できる)反応性基、または、重合性化合物、具体的には、重合性化合物が有する官能基(例:オキシラニル基)と結合できる反応性基を有することが好ましい。
前記反応性基としては、アルコキシ基などの加水分解性基、アミノ基、ウレイド基、オキシラニル基、オキセタニル基、カルボキシ基、酸無水物基、メルカプト基、イソシアネート基、イミダゾール基、ビニル基や(メタ)アクリロイル基などのエチレン性不飽和結合基等が挙げられる。
重合性化合物として、オキシラニル基またはオキセタニル基を有する化合物を用いる場合には、アミノ基を有するカップリング剤が好ましい。このようなカップリング剤としては、例えば、JNC(株)製の、サイラエース(商品名)S310、S320、S330、S360、信越化学工業(株)製の、KBM903、KBE903が挙げられる。
重合性化合物として、アミノ基を有する化合物を用いる場合には、オキシラニル基またはオキセタニル基を有するカップリング剤が好ましい。このようなカップリング剤としては、例えば、JNC(株)製の、サイラエース(商品名)S510、S530が挙げられる。
本組成物2において、カップリング剤同士を結合できる官能基の組み合わせとしては特に制限されないが、例えば、オキシラニル基とアミノ基、ビニル基同士、メタクリロイル基同士、カルボキシ基またはカルボン酸二無水物とアミノ基、イミダゾール基とオキシラニル基等の組合せが挙げられる。これらの中でも、反応後の構造が、耐熱性の高い構造となる組合せがより好ましい。
フィラーに対するカップリング剤の反応量は、主にフィラーの大きさや使用するカップリング剤の反応性等により変化するため、規定しにくい。
フィラーにできるだけ多くのカップリング剤を結合させることが好ましく、フィラーが有する反応基の数に対し、カップリング剤が有する該反応基と反応する反応性基の数が、同数か少し多くなるようにカップリング剤を使用することが好ましい。
フィラー100重量部に対するカップリング剤の結合量は、電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れ、熱安定性および耐久性に優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは1〜25重量部である。
<重合性化合物>
前記重合性化合物としては、カップリング剤と結合でき、重合性の化合物であれば特に制限されないが、本組成物4では、複合材A2における重合性化合物が、複合材B2における重合性化合物と反応し得る化合物である。
本組成物に用いる重合性化合物は、1種でもよく、2種以上でもよい。また、本組成物4の複合材A2における重合性化合物と、前記複合材B2における重合性化合物とは、同一の化合物でもよく、異なる化合物でもよい。
本組成物の原料として用いる重合性化合物は、電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れ、熱安定性および耐久性に優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、2官能以上の重合性化合物であることが好ましく、3官能以上または4官能以上であってもよい。
本組成物4に用いる重合性化合物としては、4官能以上の重合性化合物を用いることが好ましい。
重合性化合物は、直線的な結合を形成できるため、その主鎖の両端に官能基を有する化合物であることが好ましく、カップリング剤と容易に結合することができ、電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、両末端にオキシラニル基またはオキセタニル基を含む構造を有する重合性化合物であることがより好ましい。
オキシラニル基またはオキセタニル基を含む構造としては、具体的には、下記式(2−1)または(2−2)で表される構造が挙げられる。
重合性化合物としては、前記フィラーの間を効率よく結合できる形状および長さを有していることが好ましく、前記効果とともに、熱伝導性に優れ、放熱特性を有する本部材を得ることができる等の点から、重合性液晶化合物を用いることが好ましく、熱硬化性であり、フィラーの量に影響を受けずに硬化させることができ、耐熱性に優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、化合物(1)がより好ましい。
なお、「液晶化合物」は、ネマチック相やスメクチック相などの液晶相を発現する化合物のことをいう。下記「液晶性化合物」も同様である。
[化合物(1)]
化合物(1)は式(1)で表される化合物を意味し、式(1)で表される化合物の少なくとも1種を意味することもある。以下、他の式で表される化合物も同様の表記をする。
a1−Z−(A−Z)m1−Ra1 ・・・(1)
化合物(1)は、液晶骨格と重合性基とを有し、高い重合反応性、広い液晶相温度範囲、良好な混和性などを有する。この化合物(1)は他の液晶性の化合物や重合性の化合物などと混合するとき、容易に均一になりやすい。
化合物(1)の末端基Ra1、環構造Aおよび結合基Zの種類、数等を適宜選択することによって、液晶相発現領域などの物性を任意に調整することができ、目的の物性を有する化合物を得ることができる。
・末端基Ra1
a1はそれぞれ独立して、下記式(2−1)または(2−2)で表される重合性基である。
「Ra1はそれぞれ独立して」とは、化合物(1)が有する2つのRa1は同一でも異なっていてもよいことを意味する。本明細書におけるある式において、同一の符号が2つ以上存在する場合、繰り返し単位により同一の符号が2つ以上存在しうる場合(例えば、−(X)p−において、pが2のときに存在する2つのX)、または、異なる式に同一の符号が2つ以上存在する場合、これらの符合で表される基は同一でも異なっていてもよい。
[式(2−1)〜(2−2)中、Rbはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、−CF3または炭素数1〜5のアルキルであり、qは0または1である。]
bにおける炭素数1〜5のアルキルとしては、炭素数1〜3のアルキルが好ましく、メチルがより好ましい。
bとしては、化合物(1)の合成の容易さ等の点から、水素であることが好ましい。
qは、0が好ましい。
・環構造A
Aは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルまたはビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイルであり、
これらの環において、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、シアノ、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、該アルキル(前記ハロゲン化アルキルにおけるアルキルを含む)において、任意の−CH2−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。
前記「任意の」という語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味するが、通常、この分野の常識に基づいて採り難い構造、例えば、酸素と酸素とが隣接した−O−O−は含まない方が好ましい。
化合物(1)が、1,4−フェニレンを少なくとも1つ有する場合、配向秩序パラメーター(orientational order parameter)および磁化異方性が大きい化合物となる傾向にある。
化合物(1)が、1,4−フェニレンを少なくとも2つ有する場合、液晶相の温度範囲が広く、さらに透明点が高い化合物となる傾向にある。
化合物(1)が、1,4−フェニレン環上の少なくとも1つの水素をシアノ、ハロゲン、−CF3または−OCF3で置換した基である場合、誘電率異方性が高い化合物となる傾向にある。
また、化合物(1)が、1,4−シクロヘキシレンを少なくとも2つ有する場合、透明点が高く、かつ粘度が小さい化合物となる傾向にある。
化合物(1)の分子の直線性がより高くなる等の点から、好ましいAは、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンもしくはメチル基で置き換えられた1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、または、任意の水素がハロゲンもしくはメチル基で置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルである。
好ましいAとしては、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、2,2−ジフルオロ−1,4−シクロへキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、3−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル、9−エチルフルオレン−2,7−ジイル、9−フルオロフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジフルオロフルオレン−2,7−ジイル等が挙げられる。
1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置は、シスよりもトランスが好ましい。2−フルオロ−1,4−フェニレンおよび3−フルオロ−1,4−フェニレンは構造的に同一であるので、後者は例示していない。この規則は、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレンと3,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンとの関係などにも適用される。
より好ましいAとしては、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン等である。特に好ましいAは、1,4−シクロへキシレンおよび1,4−フェニレンである。
・結合基Z
Zはそれぞれ独立して、単結合または炭素数1〜22のアルキレンであり、
該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−N(O)=N−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
Zが、単結合、−(CH22−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−CF=CF−または−(CH24−である場合、特に、単結合、−(CH22−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−または−(CH24−である場合、粘度が小さい化合物となる傾向にある。
Zが、−CH=CH−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−または−CF=CF−である場合、液晶相の温度範囲が広い化合物となる傾向にあり、炭素数4〜10程度のアルキルの場合、化合物の融点が低下する傾向にある。
所望の物性を有し、合成および取り扱いに優れる化合物となる等の点から、好ましいZは、単結合、−(CH2a−、−O(CH2a−、−(CH2aO−、−O(CH2aO−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH2CH2−COO−、−OCO−CH2CH2−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−OCF2−または−CF2O−であり、該aは1〜20の整数である。
好ましいZとしては、単結合、−(CH22−、−(CF22−、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH24−、−(CH23O−、−O(CH23−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−等が挙げられる。
より好ましいZとしては、単結合、−(CH22−、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CH=CH−、−C≡C−等が挙げられる。
特に好ましいZは、単結合、−(CH22−、−COO−または−OCO−である。
化合物(1)が3つ以下の環を有するときは粘度が低く、3つ以上の環を有するときは透明点が高い傾向にある。なお、本明細書においては、基本的に6員環および6員環を含む縮合環等を環とみなし、たとえば3員環、4員環および5員環単独のものは環とみなさない。また、ナフタレン環やフルオレン環などの縮合環は1つの環とみなす。
化合物(1)は、光学活性であってもよいし、光学的に不活性でもよい。化合物(1)が光学活性である場合、該化合物(1)は不斉炭素を有する場合と軸不斉を有する場合がある。不斉炭素の立体配置はRでもSでもよい。不斉炭素はRa1またはAのいずれに位置していてもよい。不斉炭素を有すると、他の成分との相溶性に優れる化合物となる傾向にある。化合物(1)が軸不斉を有する場合、ねじれ誘起力が大きい化合物となる傾向にある。また、施光性はいずれでも構わない。
化合物(1)は、下記式(1−a)または(1−b)のように表すこともできる。
P−Y−(A−Z)m−Ra (1−a)
P−Y−(A−Z)m−Y−P (1−b)
式(1−a)および(1−b)中、AおよびZはそれぞれ独立して、式(1)中のAおよびZと同義であり、RaおよびPはそれぞれ独立して、式(2−1)〜(2−2)で表される重合性基であり、Yは単結合または炭素数1〜22のアルキレン、好ましくは炭素数1〜10のアルキレンであり、これらのアルキレンにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−または−CH=CH−で置き換えられてもよい。特に好ましいYとしては、炭素数1〜10のアルキレンの片末端もしくは両末端の−CH2−が−O−で置き換えられたアルキレンである。mは1〜6の整数、好ましくは2〜6の整数、さらに好ましくは2〜4の整数である。
式(1−b)において、2つのPは同一の基であることが好ましく、2つのYも同一の基であることが好ましく、−(A−Z)m−の両側は左右対称となることが好ましい。
但し、式(1−b)における「−Z−Y−」は、この基が式(1)中のZと同義となる。
好ましい化合物(1)の例としては、以下に示す化合物(a−1)〜(g−5)が挙げられる。
式(a−1)〜(g−5)において、Ra、PおよびYはそれぞれ独立に、式(1−a)および(1−b)におけるRa、PおよびYと同義である。
1はそれぞれ独立して、単結合、−(CH22−、−(CF22−、−(CH24−、−CH2O−、−OCH2−、−(CH23O−、−O(CH23−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−C≡C−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−C≡C−CH=CH−、−CH=CH−C≡C−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−OCF2−または−CF2O−である。
2はそれぞれ独立して、−(CH22−、−(CF22−、−(CH24−、−CH2O−、−OCH2−、−(CH23O−、−O(CH23−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−C≡C−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−C≡C−CH=CH−、−CH=CH−C≡C−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−OCF2−または−CF2O−である。
3はそれぞれ独立して、単結合、炭素数1〜10のアルキル、−(CH2a−、−O(CH2aO−、−CH2O−、−OCH2−、−O(CH23−、−(CH23O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−(CH22COO−、−OCO(CH22−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−OCF2−または−CF2O−である。ここで、aは1〜20の整数である。
Xは、任意の水素が、ハロゲン、アルキル、フッ化アルキルで置き換えられてもよい基である。
式(1−a)および(1−b)におけるYおよび−(A−Z)m−のより好ましい組み合わせの具体例を以下に示す。
・化合物(1)の合成方法
化合物(1)は、有機合成化学における公知の手法を組合せることにより合成できる。出発物質に目的の末端基、環構造および結合基を導入する方法は、たとえば、ホーベン−ワイル(Houben-Wyle, Methods of Organic Chemistry, Georg Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセシーズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などの成書に記載されている。また、特開2006−265527号公報を参照してもよい。
重合性化合物は、前記重合性液晶化合物以外に液晶性を示さない重合性化合物であってもよい。たとえば、ポリエーテルのジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ビフェノールのジグリシジルエーテルが挙げられる。
これらの重合性化合物は、有機合成化学における公知の手法を組合せることにより合成できる。
[重合性化合物の含有量]
重合性化合物の使用量は、該化合物が結合する対象(例:本組成物1ではカップリング剤B)1モルに対し、1モルか少し多くなるように使用することが好ましい。
本組成物中のカップリング剤および重合性化合物の含有量は、電気伝導性と負の熱膨張率とにバランスよく優れ、熱安定性および耐久性に優れる本組成物および本部材を容易に得ることができる等の点から、好ましくは0.2〜50重量%、より好ましくは1.0〜40重量%である。
<その他の成分>
本組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに、フィラーに結合していない有機化合物、重合開始剤、溶媒、安定剤等を含んでいてもよい。
これらのその他の成分は、それぞれ1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
[フィラーに結合していない有機化合物]
前記フィラーに結合していない有機化合物としては、重合性化合物、非重合性化合物、高分子化合物等が挙げられ、重合性化合物(以下「未結合重合性化合物」ともいう。)、非重合性の液晶性化合物、高分子化合物等が好ましい。
なお、前記フィラーに結合していない有機化合物とは、本組成物に配合する際に、フィラーに結合していない有機成分のことをいい、本部材中では、フィラーに結合している場合がある。
フィラーの粒径を大きくするにつれて、本部材中の空隙率が高くなる場合があるが、フィラーに結合していない有機化合物を用いることで、その空隙を減少させることができ、電気伝導性や水蒸気遮断性能などにより優れる本部材を容易に得ることができる傾向にある。
フィラーに結合していない有機化合物の使用量は、まず、該化合物を使用しないで本部材を作製し、得られた本部材に空隙が存在した場合、その空隙量を測定して、その空隙を埋められる量とすることが望ましい。
・未結合重合性化合物
前記未結合重合性化合物としては特に制限されず、前記複合材を形成する重合性化合物であってもよく、液晶性を有さない化合物でも、液晶性を有する化合物でもよい。該未結合重合性化合物は、単官能でもよく、2官能以上でもよい。
前記未結合重合性化合物としては、本組成物の成形性および機械的強度を低下させない化合物が好ましい。
前記液晶性を有さない重合性化合物としては、ビニル誘導体、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、ソルビン酸誘導体、フマル酸誘導体、イタコン酸誘導体等が挙げられ、前記液晶性を有する重合性化合物としては、前記化合物(1)等が挙げられる。
・非重合性の液晶性化合物
前記非重合性の液晶性化合物としては特に制限されないが、液晶性化合物のデータベースであるリクリスト(LiqCryst, LCI Publisher GmbH, Hamburg, Germany)などに記載されている化合物等が挙げられる。これらの中でも、本部材が使用される温度領域で、流動しないような特性を有する化合物が好ましい。
前記非重合性の液晶性化合物を含有する組成物を重合することで、例えば、化合物(1)の重合体と該液晶性化合物との複合材料を得ることができる。この複合材料の一態様では、高分子分散型液晶のような高分子網目中に非重合性の液晶性化合物が存在している。
前記非重合性の液晶性化合物を用いる場合には、本組成物を硬化させた後で、等方相を示す温度領域でその空隙に非重合性の液晶性化合物を注入してもよく、非重合性の液晶性化合物を含む本組成物を重合してもよい。
・高分子化合物
前記高分子化合物としては、本組成物の成形性および機械的強度を低下させない化合物が好ましい。この高分子化合物は、前記複合材と反応しない高分子化合物であることが好ましく、具体的には、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイタコン酸系樹脂等が挙げられる。
[重合開始剤]
前記重合開始剤は、前記重合性化合物の種類等に応じて適宜選択すればよく、具体的には、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、熱重合開始剤等が挙げられるが、前記重合性化合物としては化合物(1)が好ましいため、熱重合開始剤が好ましい。
熱重合開始剤としては、好ましくは、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド(DTBP)、t−ブチルパーオキシジイソブチレート、過酸化ラウロイル、2,2’−アゾビスイソ酪酸ジメチル(MAIB)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(ACN)等が挙げられる。
[溶媒]
本組成物を重合させる必要がある場合、該重合は溶媒中で行っても、無溶媒で行ってもよい。前者の場合や、本組成物を基板上に塗布する場合には、本組成物は溶媒を含んでいてもよい。
前記溶媒としては、好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)等が挙げられる。
溶媒の使用量は特に制限されず、重合効率、溶媒コスト、エネルギーコスト等を考慮して、個々のケースごとに決定すればよい。
[安定剤]
前記安定剤を用いることで、本組成物の取扱いがより容易になる傾向にある。
前記安定剤としては、公知の安定剤を制限なく使用でき、例えば、ハイドロキノン、4−エトキシフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)が挙げられる。
≪電気伝導性熱膨張制御組成物の製造方法≫
本組成物の製造方法(以下「本方法」ともいう。)は、少なくとも、フィラーとカップリング剤とを結合させる工程を含む。
具体的には、本組成物1の製造方法は、
第2のフィラーとカップリング剤Bの一端とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を重合性化合物と結合させる工程b2−1、または、カップリング剤Bの一端と重合性化合物とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を第2のフィラーと結合させる工程b2−2と、
前記工程b2−1またはb2−2で得られた複合材と、第1のフィラーとを混合する工程dと
を含む。
本組成物2の製造方法は、
第1のフィラーとカップリング剤Aとを結合させる工程a1と、
第2のフィラーとカップリング剤Bとを結合させる工程b1と、
前記工程a1で得られた複合材A1と、前記工程b1で得られた複合材B1との混合物を硬化させる工程c1と
を含む。
本組成物3の製造方法は、
第1のフィラーとカップリング剤Aとを結合させる工程a1と、
第2のフィラーとカップリング剤Bの一端とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を重合性化合物と結合させる工程b2−1、または、カップリング剤Bの一端と重合性化合物とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を第2のフィラーと結合させる工程b2−2と、
前記工程a1で得られた複合材A1と、前記工程b2−1またはb2−2で得られた複合材B2との混合物を硬化させる工程c2と
を含む。
本組成物4の製造方法は、
第1のフィラーとカップリング剤Aの一端とを結合させ、次いで該カップリング剤Aの他端を重合性化合物と結合させる工程a2−1、または、カップリング剤Aの一端と重合性化合物とを結合させ、次いで該カップリング剤Aの他端を第1のフィラーと結合させる工程a2−2と、
第2のフィラーとカップリング剤Bの一端とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を重合性化合物と結合させる工程b2−1、または、カップリング剤Bの一端と重合性化合物とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を第2のフィラーと結合させる工程b2−2と、
前記工程a2−1またはa2−2で得られた複合材A2と、前記工程b2−1またはb2−2で得られた複合材B2との混合物を硬化させる工程c3と
を含む。
・フィラーとカップリング剤とを結合させる工程
前記フィラーとカップリング剤とを結合させる工程としては特に制限されず、公知の方法を用いることができる。この工程により、複合材A1やB1等を得ることができる。
前記フィラーとカップリング剤とを結合させる工程としては、以下の方法が好ましい。
フィラーとカップリング剤とを溶媒の存在下で混合し、スターラー等を用いて撹拌した後、乾燥する。溶媒乾燥後に、真空乾燥機等を用いて、真空条件下等で保持する。必要により、前記保持した後に溶媒を加え、超音波処理および延伸分離等を行うことで、固形分に付着している(結合していない)カップリング剤を遊離除去する精製工程を行う。この精製工程は、複数回行ってもよい。さらにオーブン等を用いて精製後の複合材を乾燥させてもよい。
前記溶媒としては特に制限されないが、カップリング剤を溶解可能な溶媒であることが好ましく、フィラーを分散可能な溶媒であることが好ましい。
フィラーとカップリング剤とを混合、攪拌する時間としては特に制限されず、例えば、1分〜24時間が挙げられる。
前記乾燥条件(例:乾燥時間、乾燥温度、乾燥雰囲気)は、用いる溶媒が乾燥すれば特に制限されず、用いる溶媒に応じて適宜設定すればよい。
前記真空条件下等で保持する際における条件は、例えば、脱水縮合するような条件であることが好ましく、具体的には、保持温度は、好ましくは20〜300℃であり、保持時間は1分〜24時間である。
・カップリング剤と重合性化合物とを結合させる工程
前記カップリング剤(フィラーと結合したカップリング剤を含む)と重合性化合物とを結合させる工程としては特に制限されず、公知の方法を用いることができる。この工程において、フィラーと結合したカップリング剤を用いる場合には、複合材A2やB2等を得ることができる。
前記カップリング剤と重合性化合物とを結合させる工程としては、以下の方法が好ましい。
カップリング剤と重合性化合物とを、メノウ乳鉢等を用いて混合した後、2軸ロール等を用いて混練する。その後、必要により、超音波処理および遠心分離等によって、分離精製(カップリング剤に結合していない重合性化合物を除去)する。
・混合工程
前記本組成物1の製造方法では、工程dとして、フィラーと複合材とを混合する混合工程を含み、本組成物2〜4の製造方法における工程c1〜3では、これらの工程で用いる複合材同士を混合する混合工程を含む。
前記混合工程としては特に制限されないが、例えば、以下の方法が挙げられる。
第1のフィラーと第2のフィラーとの混合比が下記範囲になるように量り取り、メノウ乳鉢等で混合する。その後、2軸ロール等を用いて混合する。
前記第1のフィラーと第2のフィラーの混合比は、所望の反応が十分に起こるように、各成分の反応点となる反応性の基の数に応じて決定すればよいが、具体的には、重量比で、好ましくは1:0.01〜1:30、より好ましくは1:0.01〜1:10である。
・硬化工程
本組成物2〜4の製造方法における工程c1〜3では、得られた混合物を硬化させる。本組成物1の製造方法でも、工程dの後や工程dを行いながら得られた混合物を硬化させることが好ましい。この際の硬化は、部分硬化でもよく、完全硬化でもよい。
該硬化の具体的な方法としては、下記本部材の製造方法と同様の方法等が挙げられる。
この硬化工程により、
本組成物2では、前記工程a1後のカップリング剤Aと、前記工程b1後のカップリング剤Bとが結合すると考えられ、
本組成物3では、前記工程a1後のカップリング剤Aと、前記工程b2−1またはb2−2後の重合性化合物とが結合すると考えられ、
本組成物4では、前記工程a2−1またはa2−2後の重合性化合物と、前記工程b2−1またはb2−2後の重合性化合物とが結合すると考えられる。
≪電気伝導性熱膨張制御部材≫
本部材は、本組成物を硬化させて得られる。該硬化の程度は所望の用途に応じて選択すればよく、完全硬化であってもよく、部分硬化であってもよい。
本部材は、電気伝導性を有するとともに、負の熱膨張率を有し、化学的安定性、耐熱性、硬度および機械的強度などに優れている。なお、前記機械的強度とは、ヤング率、引っ張り強度、引き裂き強度、曲げ強度、曲げ弾性率、衝撃強度などである。
このため、本部材は、半導体デバイス、電子機器、電子部品、光通信等における、寸法変化を抑制することが要求され、かつ、電気伝導性が要求される部材、具体的には、静電気などの帯電が問題になる機器(例:アース等を必要とする機器、装置)として好適に使用できる。
具体的には、半導体のパッケージ、半導体の基板、精密光学機器、精密計測機器、精密制御機器、レーザー機器、各種(例:半導体、液晶ディスプレイ、有機EL、ハードディスク)製造装置、高温炉、原子力、天体望遠鏡、航空機、ロケット、人工衛星等に用いられる部材、前記機器や装置等に用いられるカーボン抵抗等が挙げられる。
特に本部材は、負の熱膨張を示す温度範囲が広く、例えば、50〜200℃の範囲において、負の熱膨張を示すため、これらの温度下で使用される用途に好適に使用することができる。
また、本部材は、該部材を含む前記機器や装置等の劣化検知材として使用することもできる。
本部材の形状、大きさ、厚み等は特に制限されず、所望の用途に応じて適宜選択すればよい。
本部材の形状としては、シート、フィルム、薄膜などの板状体、繊維、所望の用途に応じた成形体(例:筐体)等が挙げられる。
前記シートの膜厚は、好ましくは1mm以上であり、前記フィルムの膜厚は、好ましくは5μm以上、より好ましくは10〜500μm、特に好ましくは20〜300μmであり、前記薄膜の膜厚は5μm未満である。膜厚は、用途に応じて適宜変更すればよい。
膜厚450μmのフィルム状の本部材の、下記実施例に記載の方法で測定した抵抗値は、好ましくは1〜1000Ωであり、より好ましくは1〜900Ωである。
本明細書では、抵抗値が前記範囲にある本部材(本組成物)を、電気伝導性を有するという。
[本部材の製造方法]
本部材は、本組成物を硬化させて得ることができ、必要により、成形してもよい。
前記硬化の方法としては特に制限されず、重合性化合物が硬化すれば特に制限されないが、熱硬化が好ましい。
該硬化の際の温度としては、例えば室温〜350℃、好ましくは室温〜250℃、より好ましくは50〜200℃であり、硬化時間は、例えば5秒〜50時間、好ましくは1分〜30時間、より好ましくは5分〜20時間である。
熱をかけて硬化した後は、応力ひずみなど抑制するために徐冷することが好ましい。また、加熱を2回以上行い、応力ひずみなどを緩和させてもよい。
フィルム状の本部材を製造する方法としては、以下の方法が好ましい。
本組成物を所定の板中に挟み、圧縮成形機を用いて加熱加圧し、圧縮成形により配向・硬化成形する。さらに、オーブン等を用いて後硬化を行う。
前記加熱時の温度や後硬化の温度としては、前記硬化の際の温度と同様の温度が挙げられ、加圧時の圧力としては、基本的には高い方が好ましく、具体的には、好ましくは1〜300MPa、より好ましくは10〜300MPaである。
フィルム状の本部材を製造する方法としては、前述の方法の他に、溶媒を含む本組成物を用いた以下の方法も好ましい。
溶媒を含む本組成物を基板上に塗布した後、溶媒を除去してから光重合する。その後、適当な温度に加温して熱硬化により後処理を行う。
≪電子機器≫
本発明に係る電子機器は、前記本部材を含むことを特徴とし、好ましくは、本部材と、本部材とは異なる熱膨張率の部材(以下「他の部材」ともいう。)とを備える。
前記電子機器が本部材と他の部材とを備える場合、これらの部材は、熱膨張率の違いにより反りおよび変形の少なくとも一方を抑えるように配置することが好ましい。前記反りや変形は、電子機器全体としての反りや変形のことをいい、具体的には、本部材と他の部材とを接触させ、熱により反りやすい部材を他方の部材が保持することで全体としての反りを抑制する態様、熱による他の部材の変形(例:膨張)に対し、本部材が他の部材の変形とは逆の変形(例:収縮)をすることで、これら全体としての変形を抑制する態様等が挙げられる。
従来の電子機器を構成する部材のほとんどは、正の熱膨張率を有する部材であるため、電子機器の使用で発せられた熱によりこれらの部材は膨張し、電子機器に反りや変形が生じていた。一方で、これらの他の部材に接して本部材を配置することで、他の部材の膨張分を、負の熱膨張率を有する本部材が吸収することで、電子機器全体として、反りや変形を抑制することができる。
以下に、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。しかし本発明は、以下の実施例に記載された内容に限定されるものではない。
本発明の実施例に用いた、電気伝導性熱膨張制御材を構成する成分材料は次のとおりである。
<フィラー>
・「窒化ホウ素粒子」:h−BN粒子、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン(同)製、PolarTherm PTX−25(商品名)
・「グラファイト」:Superior Graphite Company社製、ABG1010(商品名)
<カップリング剤>
・「シランカップリング剤」:N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、JNC(株)製、サイラエース(登録商標)S320
<重合性化合物>
・「化合物(1−1)」:重合性オキシラニル化合物、JNC(株)製、下記式(1−1)で表される化合物
なお、化合物(1−1)は、特開2006−265527号公報に記載の方法で合成することができる。
<硬化剤>
・「硬化剤」:4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、和光純薬工業(株)製
[実施例1]
<複合材B1の作製>
シランカップリング剤1.5gを純水150mLに加え、スターラーを用いて500rpmで15時間攪拌した。次いで、15時間攪拌後の溶液に窒化ホウ素粒子15gを投入し、スターラーを用いて500rpmで1時間攪拌し、得られた混合物を50℃で5時間乾燥し、さらに、80℃に設定した真空オーブンを用いて、真空条件下で5時間加熱処理を行った。
得られた粒子を複合材B1とする。
<複合材B2の作製>
複合材B1粒子2gと、化合物(1−1)3.2gとを取り、これらを2本ロール((株)井元製作所製、IMC−AE00型)を用いて120℃で10分間混合した。この混合の際の重量比は複合材B1粒子が有するアミノ基に対するオキシラニル環の個数が2倍以上となる量であり、かつ、2本ロール上で複合材B1粒子と化合物(1−1)とを十分に練り合わすことができる量である。
得られた混合物をテトラヒドロフラン45mLに加え、十分攪拌した後、遠心分離機(日立工機(株)製、高速冷却遠心機CR22N形、4,000回転×10分×25℃)で不溶分を沈降させ、デカンテーションで未反応の化合物(1−1)を含む溶液を取り除いた(以下「洗浄工程」ともいう。)。続いて、得られた沈降物に対し、テトラヒドロフラン45mLの代わりにアセトン45mLを用いた以外は前述の洗浄工程と同様の操作を行った。さらに、テトラヒドロフランとアセトンとを順に用いた前述の洗浄工程を繰り返した。
一連の洗浄工程後の沈降物を乾燥することで、複合材B2を得た。複合材B2は、窒化ホウ素粒子にシランカップリング剤が結合し、該シランカップリング剤にさらに化合物(1−1)が結合した状態の粒子であった。
<電気伝導性熱膨張制御材の作製>
1gのグラファイト(第1のフィラー)と、4gの複合材B2とを混合した。得られた混合物(電気伝導性熱膨張制御組成物)0.7gを2枚のステンレス製板の間に挟み、この2枚の板を150℃に設定した圧縮成形機((株)井元製作所製、IMC−19EC)を用いて30MPaまで加圧し、10分間加熱状態を続けることで、配向処理と前硬化を行った。窒化ホウ素粒子は板状粒子であるため、ステンレス板の間を混合物が広がる際に、該粒子の面方向とステンレス板表面とが略平行になるように配向した。
冷却後、2枚のステンレス製板から取り外した試料を、150℃に設定した真空オーブン(ヤマト科学(株)製、DP300)を用いて真空条件下で15時間の後硬化を行い、電気伝導性熱膨張制御材を得た。
<熱伝導率評価>
予め電気伝導性熱膨張制御材の比熱((株)リガク製、DSC型高感度示差走査熱量計Thermo Plus EVO2 DSC−8231で測定した)と比重(新光電子(株)製、電子はかり式比重計DME−220により測定した)とを求めておき、その値と、(株)アイフェイズ製、ai−Phase Mobile 1u熱拡散率測定装置により求めた熱拡散率とを掛け合わせることで、電気伝導性熱膨張制御材の厚み方向の熱伝導率を求めた。また、電気伝導性熱膨張制御材の膜厚も(株)アイフェイズ製、ai−Phase Mobile 1u熱拡散率測定装置により求めた。結果を表1に示す。
<電気伝導性評価>
電気伝導性熱膨張制御材を長方形に切り出して試験片とし、長さ、幅、および厚さを測定した。幅と厚さで決まる両側の表面と2枚の銅箔(古河電気工業(株)製、F2−WS、厚さ18μm)の片側表面にそれぞれ導電性ペースト(藤倉化成(株)製、TYPE D−362)を塗り、導電性ペースト塗布面が対向するように、2枚の銅箔で電気伝導性熱膨張制御材を挟み、室温で5時間乾燥した後、ケースレー・インスツルメンツ社製、デジタルマルチメーター型番2110で銅箔間の抵抗を測定した。表2に試験片の長さ、幅、厚さ、抵抗値、および比抵抗を示す。
また、電気伝導性熱膨張制御材を長方形に切り出して試験片とし、長さと幅で決まる表面から厚さ方向にカッターナイフで傷をつけることでクラックを有する試験片を得た。この傷を段差計(KLA-Tencor社製、段差計 アルファーステップ)で測定した。クラックを有する試験片の抵抗を測定した。
更に、前記試験片をカッターナイフで切断すると抵抗値は1×108Ω(測定限界)以上となり、サンプルが切断されたことを抵抗値から検出できた。
結果を表3に示す。
<寸法変化量および熱膨張率評価>
電気伝導性熱膨張制御材から、幅4mmの試験片を切り出し、SII(株)製、TMA−SS6100熱機械分析装置を用い、50〜200℃における寸法変化を求めた。50℃における試験片の長さを0μmとし、200℃まで昇温する過程の所定の温度において、試験片の長さを測定し、50℃における試験片の長さからの変化量(μm)を算出した。結果を図1に示す。なお、寸法変化の評価は、前記評価を3回繰り返した。具体的には、前記で得られた電気伝導性熱膨張制御材を200℃まで加熱した(1回目)後、50℃まで冷却し、再度200℃まで加熱し(2回目)、50℃まで冷却し、次いで、200℃まで加熱(3回目)した。昇温速度は20℃/分とした。
また、表1には、試験の片の長さと、昇温時の50〜200℃での試験片の長さの変化量とから算出した熱膨張率を示す。
[実施例2]
窒化ホウ素粒子の代わりに、グラファイトを使用した以外は複合材B1の作製と同様にして、複合材を作製した。以下、得られた複合材を「複合材A1」という。
グラファイトの代わりに、複合材A1を使用した以外は実施例1と同様にして、複合材A1と複合材B2との混合物(電気伝導性熱膨張制御組成物)としてから、電気伝導性熱膨張制御材を作製し、熱伝導率評価、電気伝導性評価、寸法変化量および熱膨張率評価を行った。結果を表1〜3に示す。なお、寸法変化評価は、2回目まで行った。結果を図2に示す。
[実施例3]
実施例2で得られた複合材A1を用いた以外は複合材B2の作製と同様にして、複合材を作成した。以下、得られた複合材を「複合材A2」という。
グラファイトの代わりに複合材B1を用い、複合材B2の代わりに複合材A2を使用した以外は実施例1と同様にして、複合材B1と複合材A2との混合物(電気伝導性熱膨張制御組成物)としてから、電気伝導性熱膨張制御材を作製し、熱伝導率評価、電気伝導性評価、寸法変化量および熱膨張率評価を行った。結果を表1〜3に示す。なお、寸法変化評価の結果を図3に示す。
[実施例4]
グラファイトの代わりに複合材A1を用い、複合材B2の代わりに複合材A2を使用した以外は実施例1と同様にして、複合材A1と複合材A2との混合物(電気伝導性熱膨張制御組成物)としてから、電気伝導性熱膨張制御材を作製し、熱伝導率評価、電気伝導性評価、寸法変化量および熱膨張率評価を行った。結果を表1〜3に示す。なお、寸法変化評価は、2回目まで行った。結果を図4に示す。
[比較例1]
フィラー混合物の作成および評価
化合物(1−1)0.774gと、硬化剤0.223gとをメノウ乳鉢に入れ、十分にすりつぶしながら混合した。この混合物の重量比率は、化合物(1−1)のエポキシ当量と硬化剤の活性水素当量とから求めた、これらが1:1となる比率である。
この混合物の0.997gと、窒化ホウ素粒子5gとをアルミ容器に入れて、55℃のホットプレートで適宜かき混ぜながら10分加熱することで、PTX−25混合物を得た。なお55℃は化合物(1−1)が液晶状態になる温度である。
実施例1で得られた混合物の代わりに、PTX−25混合物をステンレス板に挟み込んだ以外は実施例1と同様にして、成形体を作製し、熱伝導率評価、電気伝導性評価、寸法変化量および熱膨張率評価を行った。結果を表1〜3に示す。なお、寸法変化評価は、2回目まで行った。結果を図5に示す。
表1〜3および図1〜4に示す通り、実施例1〜4で得られた部材は、電気伝導性を示し、広い温度範囲において負の熱膨張を有する。また、図1〜4に示す通り、複数回の加熱において、同様の熱膨張特性を示すため、熱安定性にも優れることが分かる。このため、実施例1〜4は電気伝導性の熱膨張制御材として使用できることがわかる。また、例えば、特許文献2に示されたような半導体パッケージに、実施例1〜4で得られた部材を用いる場合、例えば、電気抵抗の増分を測定することで、例えば半導体パッケージにクラックが生じたことを検出できる。
これに対して、例えば、半導体パッケージに、比較例1で得られた部材を用いる場合、比較例1で得られた部材は、電気絶縁性(測定限界以上)であるため、例えば、半導体パッケージにクラックが生じたことを、電気抵抗の増分により検出できない。また、正の熱膨張であるため、他の正の熱膨張を持つ部材の熱ひずみを緩和することが困難であった。

Claims (15)

  1. 第1のフィラーと、
    カップリング剤Bの一端に第2のフィラーが結合し、他端に重合性化合物が結合した複合材B2と
    を含む、電気伝導性熱膨張制御組成物。
  2. 第1のフィラーにカップリング剤Aを結合させた複合材A1と、
    前記複合材B2と
    を含み、
    前記カップリング剤Aが、前記複合材B2における重合性化合物と反応し得る化合物である、
    請求項1に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
  3. 第1のフィラーにカップリング剤Aを結合させた複合材A1と、
    第2のフィラーにカップリング剤Bを結合させた複合材B1と
    を含み、
    前記カップリング剤Aが、前記カップリング剤Bと反応し得る化合物である、
    電気伝導性熱膨張制御組成物。
  4. 前記第1および第2のフィラーは、窒化物、炭化物、および炭素材料から選ばれる無機フィラーである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
  5. 前記第1および第2のフィラーは、窒化ホウ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素炭素、黒鉛、炭素繊維、カーボンナノチューブ、およびグラフェンから選ばれる少なくとも一つである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
  6. 第3のフィラー、
    第3のフィラーにカップリング剤Cを結合させた複合材C1、および、
    カップリング剤Cの一端に第3のフィラーが結合し、他端に重合性化合物が結合した複合材C2
    から選ばれる少なくとも一つを含み、
    前記第3のフィラーが、前記第1および第2のフィラーと異なる熱膨張率を有する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
  7. 前記第1〜3のフィラーのいずれにも結合していない有機化合物を含む、
    請求項6に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
  8. 前記重合性化合物は、両末端にオキシラニル基またはオキセタニル基を含む構造を有する重合性化合物である、
    請求項1または2に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
  9. 前記重合性化合物は、式(1)で表される少なくとも1種の重合性液晶化合物である、
    請求項1または2に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
    a1−Z−(A−Z)m1−Ra1 ・・・(1)
    [式(1)中、Ra1はそれぞれ独立して、下記式(2−1)または(2−2)で表される重合性基であり;
    Aは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルまたはビシクロ[3.1.0]ヘキス−3,6−ジイルであり、
    これらの環において、任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は、−N=で置き換えられてもよく、任意の水素は、ハロゲン、シアノ、炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数1〜10のハロゲン化アルキルで置き換えられてもよく、該アルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく;
    Zはそれぞれ独立して、単結合または炭素数1〜22のアルキレンであり、
    該アルキレンにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−N(O)=N−または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    m1は、1〜6の整数である。]
    [式(2−1)〜(2−2)中、Rbはそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、−CF3または炭素数1〜5のアルキルであり、qは0または1である。]
  10. 前記式(1)中、Aは、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンもしくはメチル基で置き換えられた1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、または、任意の水素がハロゲンもしくはメチル基で置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルである、
    請求項9に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
  11. 前記式(1)中、
    Zは、単結合、−(CH2a−、−O(CH2a−、−(CH2aO−、−O(CH2aO−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH2CH2−COO−、−OCO−CH2CH2−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−OCF2−または−CF2O−であり、
    該aが1〜20の整数である、
    請求項9または10に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の電気伝導性熱膨張制御組成物を硬化させて得られる、電気伝導性熱膨張制御部材。
  13. 請求項12に記載の電気伝導性熱膨張制御部材と、
    請求項12に記載の電気伝導性熱膨張制御部材とは異なる熱膨張率の部材と
    を備える、
    電子機器。
  14. 第1のフィラーとカップリング剤Aとを結合させる工程aと、
    第2のフィラーとカップリング剤Bの一端とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を重合性化合物と結合させる工程b2−1、または、カップリング剤Bの一端と重合性化合物とを結合させ、次いで該カップリング剤Bの他端を第2のフィラーと結合させる工程b2−2と、
    前記工程aで得られた複合材A1と、前記工程b2−1またはb2−2で得られた複合材B2との混合物を硬化させる工程c2と
    を含む、
    電気伝導性熱膨張制御組成物の製造方法。
  15. 第1のフィラーとカップリング剤Aとを結合させる工程aと、
    第2のフィラーとカップリング剤Bとを結合させる工程b1と、
    前記工程aで得られた複合材A1と、前記工程b1で得られた複合材B1との混合物を硬化させる工程c1と
    を含む、
    電気伝導性熱膨張制御組成物の製造方法。
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