JP2019177443A - 切削工具用カートリッジ、切削工具 - Google Patents

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【課題】切刃の傾斜角度の調整を高精度に行うことができる切削工具用カートリッジ、およびこのような切削工具用カートリッジを備えた切削工具を提供する。【解決手段】切削工具用カートリッジ10は、工具本体2のヘッド部材3に形成されたカートリッジ取付部8に装着されるカートリッジ本体11と、切刃30aを有した切削インサート30が着脱可能に取り付けられる切刃取付座12と、カートリッジ本体11を取付面8aに固定する取付ネジ20が挿通される取付孔13と、取付孔13と交差する方向に延びるネジ孔14と、ネジ孔14内に配置されて先端部15bがカートリッジ取付部8の基準面8bに突き当たり、ネジ孔14内で進退可能に設けられた角度調整ネジ15と、取付孔13を挟んで角度調整ネジ15とは反対側に配置され、基準面8bに突き当たる突き当て部16と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、切削工具用カートリッジ、および切削工具に関する。
例えば4サイクルエンジンのシリンダーヘッドにおけるバルブシートを仕上げ加工するのに用いられる切削工具が知られている。このような切削工具として、例えば特許文献1には、軸線回りに回転される工具本体の先端部外周に、バルブシート(バルブ穴の開口部)を切削加工する切刃を備えたカートリッジが周方向に間隔をあけて複数(例えば3つ)取り付けられた構成が記載されている。
特開2015−213968号公報
上記のようなバルブシートでは、バルブヘッドの裏面が当接するテーパ面の傾斜角度に、特に高い加工精度が要求される。テーパ面の傾斜角度がバルブヘッドの裏面の傾斜角度と正確に一致していないと、バルブヘッドの裏面がバルブシートのテーパ面に密着せず、エンジンで発生した燃焼ガスの吹き抜けを生じるおそれがあるためである。
しかしながら、切刃で加工を行う際の切削負荷、加工対象物(バルブシート)と切刃の材質の相関関係等により、切刃による加工精度が影響を受ける場合がある。このような場合、切刃の傾斜角度を、例えば1°以内といった微少な角度で微調整することが要求される。これに対し、特許文献1には、カートリッジを介して切刃の軸線方向の位置を微調整する調整機構については記載されているが、このような切刃の軸線に対する傾斜角度を調整する調整機構については記載が無い。したがって、切刃の傾斜角度は、切刃が形成された切削インサートの成形精度やカートリッジの成形精度、取付精度等によって精度を確保せざるを得ない。このような構成においては、切刃の傾斜角度の調整を高精度に行うのは困難である。
本発明は、切刃の傾斜角度の調整を高精度に行うことができる切削工具用カートリッジ、およびこのような切削工具用カートリッジを備えた切削工具を提供することを目的の一つとする。
本発明の一態様による切削工具用カートリッジは、軸線回りに回転される切削工具本体に形成されたカートリッジ取付部に着脱可能に取り付けられ、前記カートリッジ取付部の取付面に対向するベース面を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体に形成され、切刃が着脱可能に取り付けられる切刃取付座と、前記ベース面に交差する方向に延び、前記カートリッジ本体を前記取付面に固定する取付ネジが挿通される取付孔と、前記取付孔と交差する方向に延び、前記カートリッジ本体を貫通するネジ孔と、前記ネジ孔内に配置され、先端部が前記カートリッジ取付部において前記取付面に略直交する基準面に接触可能な調整ネジと、前記カートリッジ本体において前記基準面に対向する側面に形成され、前記軸線方向において前記取付孔を挟んで前記調整ネジとは反対側に配置され、前記基準面に突き当たる突き当て部と、を備える。
このように構成された切削工具用カートリッジでは、カートリッジ本体の取付孔に取付ネジを挿通させ、切削工具本体のカートリッジ取付部に取付ネジを締結することで、切削工具用カートリッジが切削工具本体に固定される。取付ネジを緩めた状態では、カートリッジ本体は、カートリッジ取付部の取付面に沿って移動可能となる。この状態で、ネジ孔内に配置され、先端部をカートリッジ取付部の基準面に突き当てた調整ネジを、ネジ孔内で進退させると、カートリッジ本体が、取付孔を挟んで調整ネジとは反対側に配置された突き当て部を支点として回動する。これにより、切刃取付座に取り付けられる切刃の傾斜角度を調整することができる。このように調整ネジをネジ孔内で進退させることによって、切刃の傾斜角度を高精度に調整することができる。
前記突き当て部は、前記カートリッジ本体の外側に向かって凸となる凸曲面であってもよい。これにより、カートリッジ本体の突き当て部を支点とした回動動作を円滑に行うことができる。また、カートリッジ本体が突き当て部を支点として回動するとき、突き当て部においてカートリッジ取付部の基準面に突き当たる部位は、凸曲面に沿った周方向に変位する。したがって、突き当て部の特定部位のみが摩耗するのを抑えることができる。
前記取付孔における前記取付ネジの座面が、前記取付ネジが前記ベース面に向かって前記基準面側に接近するよう、前記ベース面に対して傾斜している構成としてもよい。
これにより、取付孔に挿通される取付ネジを締め込むと、傾斜した取付ネジによってカートリッジ本体が基準面側に押し付けられる。したがって、カートリッジ本体の基準面に対する傾斜角度を保ったまま、カートリッジ本体を確実に固定できる。
また、本発明の一態様による切削工具は、上記の切削工具用カートリッジを備える。
このような構成によれば、切刃の傾斜角度の調整を高精度に行うことができる切削工具切削工具が提供される。
また、上記切削工具は、前記カートリッジ本体を前記軸線方向に進退させる軸方向調整ネジを有する構成としてもよい。
これにより、切刃の傾斜角度を調整するにともなって切刃の位置が軸線方向に変化した場合、軸方向調整ネジでカートリッジ本体の軸線方向の位置を調整することで、切刃の軸線方向の位置を補正することができる。
本発明によれば、切刃の傾斜角度の調整を高精度に行うことが可能となる。
本発明の切削工具の一実施形態を示す一部破断平面図である。 本発明の切削工具用カートリッジの一実施形態を備えた、図1に示す切削工具のヘッド部材を示す斜視図である。 図2の切削工具用カートリッジを、ヘッド部材に取り付ける構成を示す斜視図である。 図2の切削工具用カートリッジを示す平面図である。 図2の切削工具用カートリッジとヘッド部材の基準面との関係を示す平面図である。 図2の切削工具用カートリッジにおいて、切刃の傾斜角度の調整を行う状態を示す斜視図である。 図2の切削工具用カートリッジにおいて、切刃の軸線方向の位置の調整を行う状態を示す斜視図である。
図1は、本発明の切削工具の一実施形態を示す一部破断平面図である。図2は、本発明の切削工具用カートリッジの一実施形態を備えた、図1に示す切削工具のヘッド部材を示す斜視図である。図3は、図2の切削工具用カートリッジを、ヘッド部材に取り付ける構成を示す斜視図である。図4は、図2の切削工具用カートリッジを示す平面図である。図5は、図2の切削工具用カートリッジとヘッド部材の基準面との関係を示す平面図である。図6は、図2の切削工具用カートリッジにおいて、切刃の傾斜角度の調整を行う状態を示す斜視図である。図7は、図2の切削工具用カートリッジにおいて、切刃の軸線方向の位置の調整を行う状態を示す斜視図である。
図1に示すように、切削工具1は、工具本体(切削工具本体)2と、工具本体2に設けられたヘッド部材3と、を備える。
工具本体2は、鋼材等の金属材料により、軸線Oを中心とした外形が多段の略円柱状に形成されている。工具本体2の後端部は、工作機械の主軸に取り付けられるシャンク部4とされている。工具本体2の先端部中央には、軸線Oを中心とする小径の円筒壁状の装着部5が形成されている。
装着部5の内周部には、例えば、超硬合金等の硬質材料よりなるリーマ6が挿入される。装着部5の外周部には、鋼材等からなる円筒状のヘッド部材3の内周部が嵌め入れられる。これらリーマ6とヘッド部材3は、装着部5に、軸線Oと同軸にチャッキングされる。装着部5でリーマ6とヘッド部材3とをチャッキングするには、装着部5の円筒壁内に形成された図示されない油圧室内の作動油を加圧して該油圧室を膨らませることによって、装着部5の内周面を縮径させるとともに外周面を拡径させる。これにより、リーマ6とヘッド部材3は、工具本体2のヘッド部材3に着脱可能に装着される。
工具本体2は、上記工作機械の主軸とともに、軸線O回りに所定の工具回転方向Tに回転される。また、工具本体2は、工作本体の主軸とともに、軸線O方向に沿って進退する。これにより、工具本体2の装着部5に装着されたリーマ6で、例えば、シリンダーヘッドのバルブステムガイド穴等の内周面を、軸線Oを中心とした所定の内径に仕上げ加工する。
図2、図3に示すように、ヘッド部材3は、円筒状で、先端部側の外周面に、カートリッジ取付部8を有する。カートリッジ取付部8は、ヘッド部材3の外周面3aから径方向内側に窪んで形成されている。カートリッジ取付部8は、軸線Oに垂直な断面において、L字状に切り欠かれ、軸線Oに平行で、工具回転方向Tを向く取付面8aと、軸線Oに平行で取付面8aに直交する基準面8bと、を有している。
取付面8aには、図3に示すように、カートリッジ取付ネジ孔8hが形成されている。カートリッジ取付ネジ孔8hは、カートリッジ取付ネジ孔8hの底部から取付面8a側に向かって、基準面8b側からヘッド部材3の外側に離間するよう、傾斜して形成されている。
また、ヘッド部材3の後端部には、ヘッド部材3の外周に開口する凹所3cが形成されている。凹所3cには、ヘッド部材3の後端側に、軸線Oと平行に延びる軸方向調整ネジ孔(図示せず)が形成されている。
また、ヘッド部材3には、カートリッジ取付部8と凹所3cとの間に、カートリッジ取付部8と凹所3cとを軸方向に連通する連通部3rが形成されている。この連通部3rは、ヘッド部材3の外周側に開口し、その周方向の開口寸法が、凹所3cにおける周方向の開口寸法よりも小さい。
図3〜図5に示すように、切削工具用カートリッジ10は、カートリッジ本体11と、切刃取付座12と、カートリッジ本体11を取付面8aに固定する取付ネジ20が挿通される取付孔13と、取付孔13と交差する方向に延びるネジ孔14と、ネジ孔14内に配置される角度調整ネジ(調整ネジ)15と、突き当て部16と、を備えている。
カートリッジ本体11は、ヘッド部材3のカートリッジ取付部8に着脱可能に取り付けられる。カートリッジ本体11は、鋼材等により形成され、軸線O方向に延びる概略直方体形のブロック状をなしている。カートリッジ本体11は、カートリッジ取付部8の取付面8aに対向するベース面11aと、カートリッジ取付部8の基準面8bに対向する内側面(側面)11bと、取付面8aと平行な上面11cと、内側面11bと平行な外側面11dとを備えている。
切刃取付座12は、カートリッジ本体11の上面11cの先端部側に形成されている。切刃取付座12は、上面11cに対し、ベース面11a側に窪み、ベース面11aと平行に形成されている。切刃取付座12には、その中央部に図示しないインサート取付孔が形成されている。この切刃取付座12には、上記インサート取付孔にねじ込まれるインサート取付ネジ21によって、切刃30aを有した切削インサート30が着脱可能に取り付けられる。切削インサート30の固定方法は、インサート取付ネジ21による締結に限られない。例えば、カートリッジ本体11の上面11cと切削インサート30の上面とにまたがって配置されるクランプ駒によって切削インサート30を固定してもよい。
切削インサート30は、本実施形態では正三角形板状のポジティブタイプのインサートである。切削インサート30は、工具回転方向Tに向けられてすくい面とされる上面側はcBN(立方晶窒化ホウ素)とされるとともに切刃取付座12の底面に密着する下面側は超硬合金とされた層状焼結体により形成されている。切削インサート30は、上面側の正三角形の3つの辺に、それぞれ切刃30aが形成されている。切削インサート30は、1つの切刃30aを工具本体2の後端側に向かうに従い外周側に向かうように傾斜させて切刃取付座12に取り付けられる。
取付孔13は、カートリッジ本体11において切刃取付座12に対して後端部側に形成されている。取付孔13は、ベース面11aに交差する方向に延び、ベース面11aと上面11cとに開口している。取付孔13には、カートリッジ本体11を取付面8aに固定する取付ネジ20が挿通される。取付孔13の内径は、取付ネジ20のネジ軸部20a(図3参照)の外径よりも大きく設定されている。取付孔13には、カートリッジ本体11の上面11cに、取付ネジ20の頭部20bが突き当たる座面13aが形成されている。座面13aは、上面11cに対してベース面11a側に窪んで形成されている。さらに、座面13aは、内側面11b側から外側面11d側に向かって徐々にベース面11a側に接近するよう、傾斜して形成されている。このように傾斜した座面13aにより、取付孔13に挿通されてカートリッジ取付部8のカートリッジ取付ネジ孔8hにねじ込まれる取付ネジ20が、ベース面11aに向かって基準面8b側に徐々に接近するよう傾斜して保持される。
ネジ孔14は、カートリッジ本体11において切刃取付座12および取付孔13に対して後端部側に形成されている。ネジ孔14は、取付孔13と交差する方向に延び、カートリッジ本体11の内側面11bと外側面11dとに開口している。ネジ孔14の内周面には、雌ネジ部14aが形成されている。
角度調整ネジ15は、ネジ孔14内に配置される。角度調整ネジ15は、いわゆるイモネジであり、その外周面にネジ孔14の雌ネジ部14aに螺合する雄ネジ部15aを有している。角度調整ネジ15の先端部15bは、カートリッジ本体11の内側面11bから突出した場合、カートリッジ取付部8の基準面8bに突き当たる。角度調整ネジ15の基端部には、六角レンチ等の工具が係合する工具係合部15kが形成されている。角度調整ネジ15は、工具係合部15kに係合させた工具により中心軸C1周りに回転されることによって、ネジ孔14内でネジ孔14の中心軸C1方向に進退可能である。
突き当て部16は、カートリッジ本体11の内側面11bに形成されている。突き当て部16は、取付孔13を挟んで角度調整ネジ15とは反対側に配置されている。図6に示すように、突き当て部16は、切削工具用カートリッジ10をカートリッジ取付部8に取り付けた状態で、基準面8bに突き当たる。突き当て部16は、カートリッジ本体11の外側(基準面8b側)に向かって凸となるよう、所定の曲率半径Rで形成された凸曲面16rである。
図4、図5に示すように、切削工具用カートリッジ10の後方には、軸方向調整ネジ18が設けられる。軸方向調整ネジ18は、後方に向かって延びる軸部18bを有する。軸部18bは、ヘッド部材3の凹所3cに設けられる軸方向調整ネジ孔(図示せず)にねじ込まれる。軸方向調整ネジ18は、凹所3c内に位置する頭部18aを備える。頭部18aには、中心軸C2に沿って切削工具用カートリッジ10側に向かって外径が徐々に縮小する先端部18cが形成されている。先端部18cは、カートリッジ本体11の後端面11rに突き当てて配置される。頭部18aの外周面には、周方向に間隔をあけて複数の工具係合部18kが形成されている。このような軸方向調整ネジ18は、凹所3cの外側から工具係合部18kに六角レンチ等の工具を係合させ、頭部18aを軸方向調整ネジ18の中心軸C2周りに回転させることで、軸部18bを軸方向調整ネジ孔(図示無し)に対して中心軸C2方向に進退させることができる。これにより、切削工具用カートリッジ10のカートリッジ本体11を、中心軸C2方向(軸線O方向)に押圧して進退させることができる。
図2に示すように、切削工具用カートリッジ10は、カートリッジ本体11のベース面11aをカートリッジ取付部8の取付面8aに対向させて密着させ、取付孔13に挿通された取付ネジ20を、カートリッジ取付ネジ孔8hにねじ込むことによって、カートリッジ取付部8に取り付けられる。
このようにして、工具本体2のヘッド部材3に取り付けられた切削工具用カートリッジ10は、リーマ6と同様、上記工作機械の主軸とともに、軸線O回りに所定の工具回転方向Tに回転されるとともに、工作本体の主軸とともに、軸線O方向に沿って進退する。これにより、切削工具用カートリッジ10に装着された切削インサート30の切刃30aで、例えば、バルブステムガイド穴の開口部に配設されるバルブシート等の内周面に、軸線Oを中心としてバルブステムガイド穴側に向かうに従い縮径するテーパ面を仕上げ加工する。
切削工具用カートリッジ10は、角度調整ネジ15をカートリッジ本体11の内側面11bから突出させない状態では、突き当て部16を含む内側面11b全体が基準面8bに密着する。この状態で、カートリッジ本体11の内側面11bは、軸線Oと平行となる。
切削工具用カートリッジ10を、ヘッド部材3のカートリッジ取付部8に装着するには、まず、切刃30aを有した切削インサート30を、インサート取付ネジ21で切刃取付座12に装着しておく。
次いで、切削工具用カートリッジ10をカートリッジ取付部8にセットし、取付ネジ20をカートリッジ取付ネジ孔8hに完全に締結せずに緩めた状態で、仮締めする。この状態で、カートリッジ本体11は、カートリッジ取付部8の取付面8aに沿って移動可能である。
次に、図6に示すように、角度調整ネジ15の工具係合部15kに六角レンチ等の工具100を係合させ、角度調整ネジ15を中心軸C1周りに回転させる。これにより、先端部15bをカートリッジ取付部8の基準面8bに突き当てた角度調整ネジ15を、ネジ孔14内で中心軸C1に沿って前進させる。すると、図5に示すように、カートリッジ本体11が、取付孔13を挟んで角度調整ネジ15とは反対側に配置された突き当て部16を支点として回動する。これにより、カートリッジ本体11の内側面11bが、軸線Oに対して所定の角度αで傾斜する。このようにして、切刃取付座12に取り付けられる切削インサート30の切刃30aの傾斜角度を調整することができる。
切刃30aの傾斜角度が、切刃30aによって加工する加工面(例えば、テーパ面)を形成する所定の傾斜角度に微調整又は補正された時点で、角度調整ネジ15のねじ込みを止める。次いで、図7に示すように、軸方向調整ネジ18の工具係合部18kに工具100を係合させて軸方向調整ネジ18を中心軸C2周りに回転させ、軸方向調整ネジ18を中心軸C2方向に変位させる。これによって、頭部18aで切削工具用カートリッジ10を先端側に押圧し、切削工具用カートリッジ10を工具本体2の先端側に移動させる。これにより、切刃30aの軸線O方向の位置を所定の位置になるように微調整する。
このようにして、切刃30aの傾斜角度と軸線O方向の位置とが微調整された後、取付ネジ20を完全にねじ込み、切削工具用カートリッジ10をカートリッジ取付部8に固定する。
上記のようにして、角度調整ネジ15をカートリッジ本体11の内側面11bから突出させ、先端部15bを基準面8bに突き当てると、切削工具用カートリッジ10は、角度調整ネジ15の先端部15bと、カートリッジ本体11の突き当て部16のみが基準面8bに突き当たる。
ここで、前述したように、取付ネジ20は、傾斜したカートリッジ取付ネジ孔8hおよび取付孔13の座面13aにより、取付ネジ20が、上面11c側からベース面11a側に向かって基準面8b側に徐々に接近するよう傾斜している。これにより、切削工具用カートリッジ10は、カートリッジ取付部8に取り付けられた状態で、基準面8b側に押し付けられるようにして固定される。
上記のように、角度調整ネジ15で切刃30aの傾斜角度の調整を行う構成においては、角度調整ネジ15の中心軸C1周りの回転角度によって、ネジ孔14内における角度調整ネジ15の進退量が決まる。したがって、切刃30aの傾斜角度の変化量を、角度調整ネジ15の回転角度によって管理することもできる。これにより、切刃30aの傾斜角度の調整を、容易かつ確実に行える。
このように、上記構成の切削工具用カートリッジ10、および切削工具用カートリッジ10を備えた切削工具1では、先端部15bをカートリッジ取付部8の基準面8bに突き当てた角度調整ネジ15をネジ孔14内で進退させることによって、カートリッジ本体11が、取付孔13を挟んで角度調整ネジ15とは反対側に配置された突き当て部16を支点として回動する。これにより、切刃取付座12に取り付けられる切削インサート30の切刃30aの傾斜角度を調整することができる。このように角度調整ネジ15をネジ孔14内で進退させることによって、切刃30aの傾斜角度を高精度に行うことが可能となる。
したがって、工具本体2の軸線Oに対する切刃30aの傾斜角度を、仕上げ加工するテーパ面に従った傾斜角度に正確に微調整することができる。このため、テーパ面が4サイクルエンジンのシリンダーヘッドにおけるバルブシートに形成される場合に、バルブシートのテーパ面を確実にバルブヘッドに密着させることが可能となり、燃焼ガスの吹き抜けが生じるのを防止することができる。
また、本実施形態では、突き当て部16は、カートリッジ本体11の外側に向かって凸となる凸曲面16rである。これにより、切刃30aの傾斜角度の調整を行う際に、カートリッジ本体11の突き当て部16を支点とした回動動作を円滑に行うことができる。また、カートリッジ本体11が突き当て部16を支点として回動するとき、突き当て部16がカートリッジ取付部8の基準面8bに突き当たる部位が凸曲面16rに沿った周方向に変位するので、突き当て部16の特定部位のみが摩耗するのを抑えることができる。
また、本実施形態では、取付孔13における取付ネジ20の座面13aが、ベース面11aに対し、取付ネジ20がベース面11aに向かって基準面8b側に接近するよう、傾斜している。これにより、取付孔13に挿通される取付ネジ20を締め込むと、カートリッジ本体11が基準面8b側に押し付けられ、カートリッジ本体11の基準面8bに対する傾斜角度を保ったまま、カートリッジ本体11を確実に固定できる。
また、本実施形態では、上記切削工具1は、カートリッジ本体11を、軸線O方向に進退させる軸方向調整ネジ18を有する。これにより、切刃30aの傾斜角度を調整するにともなって、切刃30aの位置が軸線O方向に変化した場合、軸方向調整ネジ18でカートリッジ本体11の軸線O方向の位置を調整することで、切刃30aの軸線O方向の位置を補正することができる。
なお、本実施形態の切削工具1では、1つの切削工具用カートリッジ10のみを備える構成としたが、工具本体2のヘッド部材3の周方向に間隔をあけて、複数の切削工具用カートリッジ10を備える構成としてもよい。複数の切削工具用カートリッジ10を備える構成において、個々の切削工具用カートリッジ10の切刃30aの角度や種類を異ならせるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態で示した切削工具用カートリッジ10、および切削工具1は、その用途を、4サイクルエンジンのシリンダーヘッドの仕上げ加工に限られず、他の様々な加工に用いることができる。
1 切削工具
2 工具本体(切削工具本体)
8 カートリッジ取付部
8a 取付面
8b 基準面
10 切削工具用カートリッジ
11 カートリッジ本体
11a ベース面
11b 内側面(側面)
12 切刃取付座
13 取付孔
13a 座面
14 ネジ孔
15 角度調整ネジ(調整ネジ)
16 突き当て部
16r 凸曲面
18 軸方向調整ネジ
20 取付ネジ
30a 切刃
O 軸線

Claims (5)

  1. 軸線回りに回転される切削工具本体に形成されたカートリッジ取付部に着脱可能に取り付けられ、前記カートリッジ取付部の取付面に対向するベース面を有するカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体に形成され、切刃が着脱可能に取り付けられる切刃取付座と、
    前記ベース面に交差する方向に延び、前記カートリッジ本体を前記取付面に固定する取付ネジが挿通される取付孔と、
    前記取付孔と交差する方向に延び、前記カートリッジ本体を貫通するネジ孔と、
    前記ネジ孔内に配置され、先端部が前記カートリッジ取付部において前記取付面に略直交する基準面に接触可能な調整ネジと、
    前記カートリッジ本体において前記基準面に対向する側面に形成され、前記軸線方向において前記取付孔を挟んで前記調整ネジとは反対側に配置され、前記基準面に突き当たる突き当て部と、
    を備える、
    切削工具用カートリッジ。
  2. 前記突き当て部は、前記カートリッジ本体の外側に向かって凸となる凸曲面である、
    請求項1に記載の切削工具用カートリッジ。
  3. 前記取付孔における前記取付ネジの座面が、前記取付ネジが前記ベース面に向かって前記基準面側に接近するよう、前記ベース面に対して傾斜している、
    請求項1又は2に記載の切削工具用カートリッジ。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の切削工具用カートリッジを備える、
    切削工具。
  5. 前記カートリッジ本体を前記軸線方向に進退させる軸方向調整ネジを有する、
    請求項4に記載の切削工具。
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