JP2019175554A - 負極合剤の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電サイクル後の電池の内部抵抗の増加を抑制することが可能な、負極合剤の製造方法の提供。【解決手段】ケイ素を含有する負極活物質と、硫化物固体電解質を含む第1の固体電解質と、球状炭素材料を含む第1の導電助剤とを複合化することにより、複合体を作製する複合化工程、及び、該複合化工程の後、該複合体と、硫化物固体電解質を含む第2の固体電解質と、繊維状炭素材料を含む第2の導電助剤とを混合する混合工程を含む、負極合剤の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、電池の負極合剤の製造方法に関する。
近年、リチウムイオン二次電池の負極活物質として、従来の炭素系負極活物質に代えて、より容量の大きい合金系負極活物質を採用することが提案されている。合金系負極活物質粒子は、リチウムイオンと反応してリチウムとの合金を形成することによりリチウムイオンを吸蔵し、その逆反応によりリチウムイオンを放出する。合金系負極活物質の例としては、ケイ素、スズ、ゲルマニウム、アルミニウム等を挙げることができる。これらの中でも、特に容量が大きいことから、ケイ素粒子が特に注目されている。
負極活物質として合金系負極活物質を用いた電池は、負極活物質として従来の炭素系負極活物質を用いた電池と比較して、サイクル特性が低いことが問題視されている。負極活物質として合金系負極活物質を用いた全固体電池のサイクル特性を向上させる試みとして、例えば特許文献1には、正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層を有している全固体電池と、前記全固体電池の使用時における充放電電圧を制御する制御装置とを有する全固体電池システムであって、前記負極活物質層中に合金系負極活物質粒子を有しており、前記合金系負極活物質粒子のアモルファス化率が27.8〜82.8%であり、かつ下記の条件を満たす、全固体電池システムが提案されている:
0.32≦Z/W≦0.60
(式中、Zは前記全固体電池の制御放電容量(mAh)を表し、Wは合金系負極活物質粒子の理論容量(mAh/g)×前記合金系負極活物質粒子全体の重量(g)×前記アモルファス化率(%)を表す。)。
特開2017−059534号公報 特開2013−222530号公報 特開2014−192093号公報 特開2013−069416号公報
特許文献1によれば、全固体電池のサイクル特性を向上させることができるとされている。しかしながら、本発明者の研究により、合金系負極活物質としてケイ素系負極活物質を用いた場合には、充放電サイクル後の抵抗増加に関して更なる改善の余地があることが判明した。
ケイ素等の高容量負極活物質は、充電時にLiイオンが挿入されることに伴って膨張(体積が増加)する。この体積増加によって負極活物質周囲の固体電解質及び導電助剤が押されて変形する。放電時には逆にLiイオンの放出に伴って活物質が収縮(体積が減少)するが、負極活物質周囲の固体電解質及び導電助剤は自発的には活物質の収縮に追随するように変形しない。このため充放電サイクル後は負極活物質表面の電子伝導パス及びイオン伝導パスが損なわれ、これにより電池の内部抵抗が増加すると考えられる。
負極合剤中の導電助剤の含有量を増加させることは、充放電サイクル後の負極の導電性を確保する上では有効であるが、その一方で充放電サイクル後の電池の内部抵抗(拡散抵抗)をむしろ増大させる傾向にある。これは、導電助剤の含有量が増加することにより固体電解質−固体電解質間のイオン伝導パスが損なわれるためであると考えられる。
本発明は、充放電サイクル後の電池の内部抵抗の増加を抑制することが可能な、負極合剤の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の一の実施形態は、ケイ素を含有する負極活物質と、硫化物固体電解質を含む固体電解質と、球状炭素材料を含む導電助剤とを複合化することにより、複合体を作製する、複合化工程;及び、該複合化工程の後、上記複合体と、硫化物固体電解質を含む固体電解質と、繊維状炭素材料を含む導電助剤とを混合する、混合工程を含むことを特徴とする、負極合剤の製造方法である。
本発明によれば、充放電サイクル後の電池の内部抵抗の増加を抑制することが可能な、負極合剤の製造方法を提供することができる。
本発明の一の実施形態に係る負極合剤の製造方法S10を説明するフローチャートである。 負極合剤の製造方法S10における物質フローを説明する図である。 複合化工程S1において作製される複合体を模式的に説明する図である。 実施例1及び比較例1における充放電サイクル後の内部抵抗増加量の比較結果を示すグラフである。 比較例1において採用した負極合剤の製造方法における物質フローを説明する図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明はこれらの形態に限定されるものではない。なお、図面は必ずしも正確な寸法を反映したものではない。また図では、一部の符号を省略することがある。本明細書においては特に断らない限り、数値A及びBについて「A〜B」という表記は「A以上B以下」を意味するものとする。かかる表記において数値Bのみに単位を付した場合には、当該単位が数値Aにも適用されるものとする。また「又は」及び「若しくは」の語は、特に断りのない限り論理和を意味するものとする。
<負極合剤の製造方法S10>
図1は、本発明の一の実施形態に係る負極合剤の製造方法S10(以下において単に「製造方法S10」ということがある。)を説明するフローチャートである。製造方法S10は、リチウムイオン二次電池用の負極合剤を製造する方法である。図2は、負極合剤の製造方法S10における物質フローを説明する図である。図1に示すように、製造方法S10は、複合化工程S1と、混合工程S2とをこの順に有する。以下、各工程について順に説明する。
(複合化工程S1)
複合化工程S1(以下において単に「工程S1」ということがある。)は、ケイ素を含有する負極活物質と、硫化物固体電解質を含む第1の固体電解質と、球状炭素材料を含む第1の導電助剤とを複合化することにより、複合体を作製する工程である。
ケイ素を含有する負極活物質としては、ケイ素を含有する合金系負極活物質を好ましく用いることができ、例えばケイ素粒子を特に好ましく用いることができる。
第1の固体電解質は、1種以上の硫化物固体電解質を含有する。硫化物固体電解質としては、上記負極活物質の粒子と複合化できる程度に上記負極活物質の粒子表面と親和性を有する限りにおいて、リチウムイオン伝導性を有する従来の硫化物固体電解質を特に制限なく用いることができる。好ましい硫化物固体電解質の例としては、LiS−P、LiS−SiS、LiI−LiS−SiS、LiI−SiS−P、LiI−LiS−P、LiBr−LiS−P、LiI−LiPO−P等の硫化物固体電解質を挙げることができる。これらの中でも、特に、LiS−Pをその組成中に含む硫化物固体電解質を好ましく用いることができる。第1の固体電解質は、2種以上の硫化物固体電解質を含んでいてもよい。
第1の導電助剤は、1種以上の球状炭素材料を含有する。球状炭素材料としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャネルブラック、サーマルブラック、ケッチェンブラック等の導電性カーボンブラックを好ましく用いることができ、これらの中でもケッチェンブラックを特に好ましく用いることができる。第1の導電助剤は、2種以上の球状炭素材料を含んでいてもよい。
工程S1において複合化に供する負極活物質、第1の固体電解質、及び第1の導電助剤の配合割合は、例えば、負極活物質100質量部に対して、第1の固体電解質を好ましくは0.1〜5質量部、より好ましくは0.5〜2質量部とすることができ、また第1の固体電解質100質量部に対して、第1の導電助剤を好ましくは5〜40質量部、より好ましくは10〜30質量部、とすることができる。負極活物質に対する第1の固体電解質の配合割合が上記下限値以上であり、且つ第1の固体電解質に対する第1の導電助剤の配合割合が上記上限値以下であることにより、負極活物質粒子表面のイオン伝導パスを充放電サイクル後も維持することが容易になる。また負極活物質に対する第1の固体電解質の配合割合が上記上限値以下であり、且つ第1の固体電解質に対する第1の導電助剤の配合割合が上記下限値以上であることにより、負極活物質粒子表面の電子伝導パスを充放電サイクル後も維持することが容易になる。したがって負極活物質、第1の固体電解質、及び第1の導電助剤の配合割合が上記範囲内であることにより、充放電サイクル後の内部抵抗の低下を抑制することが容易になる。
同様の観点から、工程S1において複合化に供する前の負極活物質の粒子サイズは、レーザー回折・散乱法により測定される体積基準の粒度分布におけるメジアン径D50(球相当径の中央値)として、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μmとすることができる。レーザー回折・散乱法による体積基準の粒度分布の測定は、例えばレーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置マイクロトラックMT3000II(マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて行うことができる。
負極活物質、第1の固体電解質、及び第1の導電助剤を複合化する方法の好ましい例としては、混合容器内に設けられた機械的に駆動される回転体(ロータ)と混合容器の内壁との間において、混合物に対し摩擦及びせん断エネルギーを与える、好ましくは乾式で摩擦及びせん断エネルギーを与える、機械的混練方法を挙げることができる。そのような機械的混練方法を達成できる装置としては、メディアを用いない機械的混練装置を好ましく用いることができ、中でも乾式機械的混練装置を特に好ましく用いることができる。そのような機械的混練装置としては、商業的に入手可能な一般的な機械的混練装置、例えば、ノビルタ(商品名:ホソカワミクロン社製)、メカノフュージョン、ハイブリダイゼーション、COMPOSI(商品名:日本コークス工業製)等を特に制限なく用いることができる。メディアを用いない機械的混練装置を採用することにより、遊星ボールミル等のメディアを用いた混練装置を用いる場合と比較して、活物質粒子に対する熱的および機械的ダメージを低減することができる。
(混合工程S2)
混合工程S2(以下において単に「工程S2」ということがある。)は、工程S1の後、工程S1において作製された複合体と、硫化物固体電解質を含む第2の固体電解質と、繊維状炭素材料を含む第2の導電助剤とを混合する工程である。工程S2を経ることにより、負極合剤が得られる。
図3は、工程S1において作製される複合体の粒子10(以下において「複合体粒子10」ということがある。)を模式的に説明する図である。複合体粒子10は、負極活物質粒子1と、第1の固体電解質2と、球状炭素材料の粒子3、3、…(以下において「球状炭素材料粒子3」ということがある。)とを有し、比較的硬質な負極活物質粒子1の表面の少なくとも一部を、硫化物固体電解質を含むため比較的軟質な第1の固体電解質2が被覆しており、負極活物質粒子1の表面を被覆する第1の固体電解質2の層に、球状炭素材料粒子3、3、…が保持されていると考えられる。すなわち、複合体粒子10においては、負極活物質粒子1と、球状炭素材料粒子3、3、…とが、第1の固体電解質2によって一体化されていると考えられる。
第2の固体電解質は、1種以上の硫化物固体電解質を含有する。第2の固体電解質としては、第1の固体電解質に関連して上記説明したものと同様の固体電解質を用いることができ、その好ましい態様についても上記同様である。第2の固体電解質の組成は第1の固体電解質の組成と同一でも相互に異なっていてもよい。ただし、負極合剤中において第2の固体電解質と複合体の粒子表面に存在する第1の固体電解質との間の界面におけるイオン伝導抵抗を低減する観点からは、第2の固体電解質は第1の固体電解質と同一の組成を有することが好ましい。
第2の導電助剤は、1種以上の繊維状炭素材料を含有する。繊維状炭素材料としては、単層カーボンナノチューブ(SWCNT)、多層カーボンナノチューブ(MWCNT)、カーボンナノファイバー(CNF)、気相成長炭素繊維(VGCF)、電界紡糸法炭素繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維等の導電性を有する繊維状炭素材料を好ましく用いることができ、これらの中でもVGCFを特に好ましく用いることができる。第2の導電助剤は、2種以上の繊維状炭素材料を含んでいてもよい。
混合工程S2においては、上記複合体、第2の固体電解質、及び第2の導電助剤に加えて、任意的に、さらにバインダーを混合してもよい。バインダーの好ましい例としては、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)、ブタジエンゴム(BR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等を挙げることができる。
混合工程S2における混合は、乾式で行ってもよく、湿式で行ってもよい。混合を乾式で行う場合には、工程S1において作製された複合体と、第2の固体電解質と、第2の導電助剤と、任意的にバインダーとを、公知の混合装置又は混練装置を用いて混合することができる。混合を湿式で行う場合には、工程S1において作製された複合体と、第2の固体電解質と、第2の導電助剤と、分散媒と、任意的にバインダーとが混合され、負極合剤スラリーが得られる。湿式での混合には公知の湿式混合装置(例えばホモジナイザー等。)を用いることができる。
混合を湿式で行う場合における分散媒としては、負極活物質、第1の固体電解質、第1の導電助剤、第2の固体電解質、及び第2の導電助剤(並びに任意的にバインダー)と反応しない限りにおいて、極性溶媒若しくは無極性溶媒又はこれらの組み合わせを特に制限なく用いることができる。無極性溶媒の例としては、ヘプタン、トルエン、キシレン等を挙げることができる。極性溶媒の例としては、エタノール、N−メチルピロリドン、酢酸ブチル、酪酸ブチル等を挙げることができる。分散媒としては2種以上の溶媒の混合物を用いてもよい。
混合工程S2における混合割合は、例えば、複合体100質量部に対して、第2の固体電解質を好ましくは20〜100質量部、より好ましくは50〜80質量部とすることができ、また第2の固体電解質100質量部に対して、第2の導電助剤を好ましくは1〜20質量部、より好ましくは5〜15質量部、とすることができる。複合体に対する第2の固体電解質の配合割合が上記下限値以上であり、且つ第2の固体電解質に対する第2の導電助剤の配合割合が上記上限値以下であることにより、複合体表面のイオン伝導パスを充放電サイクル後も維持することが容易になる。また複合体に対する第2の固体電解質の配合割合が上記上限値以下であり、且つ第2の固体電解質に対する第2の導電助剤の配合割合が上記下限値以上であることにより、複合体表面の電子伝導パスを充放電サイクル後も維持することが容易になる。したがって複合体、第2の固体電解質、及び第2の導電助剤の配合割合が上記範囲内であることにより、充放電サイクル後の内部抵抗の低下を抑制することが容易になる。
混合工程S2において、複合体、第2の固体電解質、及び第2の導電助剤に加えてさらにバインダーを混合する場合、バインダーの配合割合は従来と同様とすることができ、例えば複合体、第2の固体電解質、及び第2の導電助剤の合計量100質量部に対して、バインダーを好ましくは0.5〜5質量部、より好ましくは1.0〜2.5質量部とすることができる。
混合工程S2における混合を、分散媒及びバインダーのいずれも用いることなく行った場合には、粉体状の負極合剤が得られる。該粉体状の負極合剤を圧粉成形することにより、全固体電池の負極合剤層を作製することができる。
混合工程S2における混合を、バインダーを用いるが分散媒を用いることなく行った場合には、混練により塊状の負極合剤が得られる。該塊状の負極合剤を成形することにより、全固体電池の負極合剤層を作製することができる。塊状の負極合剤を成形するにあたっては、加熱若しくは加圧又はこれらの組み合わせ等の従来の手法を用いることができる。
混合工程S2における混合を、分散媒を用いて行った場合には、混合によりスラリー状の負極合剤が得られる。該スラリー状の負極合剤を基材(例えば負極集電体。)上に塗布した後、分散媒を蒸発除去することにより、全固体電池の負極合剤層を作製することができる。スラリー状の負極合剤を基材上に塗布するにあたっては、ドクターブレード法等の従来の手法を用いることができる。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明についてさらに詳述するが、下記の実施例は本発明の例であり、下記の実施例に本発明が限定されるものではない。
<実施例1>
下記1.〜4.の手順により、負極合剤、及び、該負極合剤を用いた全固体電池を作製した。
(1.硫化物固体電解質の製造)
LiS(フルウチ化学)0.550g、P(アルドリッチ)0.887g、LiI(日宝化学)0.285g、及びLiBr(高純度化学)0.277gを秤量し、メノウ乳鉢で5分間混合した。得られた混合物に脱水ヘプタン(関東化学工業)4gを加え、遊星ボールミルを用いて40時間メカニカルミリングを行うことにより、硫化物固体電解質を製造した。
(2.負極合剤の製造)
下記2.1及び2.2の手順により、負極合剤を製造した。
(2.1 複合化工程)
負極活物質としてケイ素粉末(高純度化学)10g、第1の固体電解質として上記1.で製造した硫化物固体電解質を0.1g、及び第1の導電助剤としてケッチェンブラック(ライオン)0.02gを秤量し、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン社製ノビルタ(登録商標)ミニ)を用いて回転数6000rpmで10分間混合することにより、複合体を作製した。
(2.2 混合工程)
上記2.1で作製した複合体1.012g、第2の固体電解質として上記1.で製造した硫化物固体電解質を0.766g、第2の導電助剤としてVGCF(昭和電工)0.08g、バインダーとしてPVdF(クレハ)0.02g、及び分散媒として酪酸ブチル(ナカライテスク)2.4gを秤量し、超音波ホモジナイザー(SMT社製UH−50)を用いて混合した後、得られた混合物を100℃で30分間乾燥することにより、負極合剤を製造した。
(3.正極合剤の製造)
正極活物質としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3(日亜化学工業)を用い、該正極活物質の表面をLiNbOで表面処理した。該表面処理された正極活物質1.5g、固体電解質として上記1.で製造した硫化物固体電解質を0.239g、導電助剤としてVGCF(昭和電工)0.023g、バインダーとしてPVdF(クレハ)0.023g、酪酸ブチル(ナカライテスク)0.8gを秤量し、超音波ホモジナイザー(SMT社製UH−50)を用いて混合した後、得られた混合物を100℃で30分間乾燥することにより、正極合剤を製造した。
(4.全固体電池の作製)
断面積1cmのセラミックス製の型枠に、上記1.で製造した硫化物固体電解質を0.065g秤量し、圧力1ton/cmでプレスすることにより、固体電解質層を作製した。固体電解質層の一方の側と正極集電体(アルミ箔)との間に上記3.で製造した正極合剤を0.018g、固体電解質層の他方の側に上記2.で製造した負極合剤を0.0027g加えて圧力1ton/cmでプレスした後、プレスされた該負極合剤と負極集電体(銅箔)との間にさらに上記2.で製造した負極合剤0.0027gを加えて圧力4ton/cmでプレスすることにより、全固体電池を作製した。
<比較例1>
負極合剤として上記2.で製造された負極合剤に代えて、他の負極合剤を用いた以外は実施例1と同様にして、全固体電池を作製した。負極合剤は次の手順により製造した:負極活物質としてケイ素粉末(高純度化学)1.0g、上記1.で製造された硫化物固体電解質を0.776g、導電助剤としてVGCF(昭和電工)0.08g、バインダーとしてPVdF(クレハ)0.02g、及び分散媒として酪酸ブチル(ナカライテスク)2.4gを秤量し、超音波ホモジナイザー(SMT社製UH−50)を用いて混合した後、得られた混合物を100℃で30分間乾燥することにより、負極合剤を得た。比較例1において採用した負極合剤の製造法における物質フローを図5に示す。
<評価方法>
実施例1及び比較例1で製造した全固体電池のそれぞれについて、下記5.〜8.の手順により性能を評価した。
(5.充放電)
電池を充電電流0.24mAで4.35Vまで定電流定電圧充電した後、放電電流0.245mAで3.0Vまで定電流定電圧放電を行った。
(6.内部抵抗の測定)
電池を電圧3.7Vまで充電電流0.245mAで充電した後、放電電流7.35mAで5秒間放電させ、電圧の変化から電池の内部抵抗rを測定した。
(7.充放電サイクル)
上記6.の内部抵抗測定を経た電池を温度60℃の恒温槽内に入れ、電圧範囲3.2〜4.2V、電流値4.9mAの定電流充放電により、充放電サイクルを300サイクル行った。
(8.充放電サイクル後の内部抵抗の測定)
上記7.の充放電サイクルの後の電池に対して、上記5.及び6.と同様に充放電及び内部抵抗の測定を行うことにより、充放電サイクル後の電池の内部抵抗rを測定した。測定された内部抵抗の値rを上記6.で最初に測定された内部抵抗の値rと比較し、内部抵抗増加量Δr=r−rを算出した。
<評価結果>
実施例1及び比較例1で作製した電池の、上記8.で算出された充放電サイクル後の内部抵抗増加量Δrの比較結果を図4に示す。本発明の製造方法により製造した負極合剤を用いた実施例1の電池は、本発明の範囲外の製造方法により製造した負極合剤を用いた比較例1の電池に対して、充放電サイクル後の内部抵抗の増加量が低減されていた。この結果から、本発明によれば、充放電サイクル後の電池の内部抵抗の増加を抑制することが可能な、負極合剤の製造方法を提供できることが示された。
本発明の負極合剤の製造方法は、リチウムイオン二次電池等の電池の負極合剤の製造に好ましく用いることができる。
1 負極活物質粒子
2 第1の固体電解質
3 球状炭素材料粒子
10 複合体粒子

Claims (1)

  1. ケイ素を含有する負極活物質と、硫化物固体電解質を含む第1の固体電解質と、球状炭素材料を含む第1の導電助剤とを複合化することにより、複合体を作製する、複合化工程、及び、
    前記複合化工程の後、前記複合体と、硫化物固体電解質を含む第2の固体電解質と、繊維状炭素材料を含む第2の導電助剤とを混合する、混合工程
    を含むことを特徴とする、負極合剤の製造方法。
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