<電子機器の外観の一例>
図1及び2は電子機器1の外観の一例を示す斜視図及び背面図である。図1及び2に示されるように、電子機器1は、平面視で略長方形の板状の機器ケース11を備えている。機器ケース11は電子機器1の外装を構成している。
機器ケース11の前面11aには、言い換えれば電子機器1の前面には、文字、記号及び図形等の各種情報が表示される表示面121が位置している。表示面121の背面側には後述するタッチパネル130が位置している。これにより、ユーザは、電子機器1の前面の表示面121を指等で操作することによって、電子機器1に対して各種情報を入力することができる。なお、ユーザは、指以外の操作子、例えば、スタイラスペンなどのタッチパネル用ペンで表示面121を操作することによっても、電子機器1に対して各種情報を入力することができる。
機器ケース11の前面11aの上端部にはレシーバ穴12が位置している。機器ケース11の下側の側面11dにはマイク穴14が位置している。機器ケース11の前面11aの上端部からは、後述する第1カメラ180が有するレンズ181が視認可能となっている。図2に示されるように、機器ケース11の背面11b、言い換えれば電子機器1の背面の上端部からは、後述する第2カメラ190が有するレンズ191が視認可能となっている。また、機器ケース11の背面11bにはスピーカ穴13が位置している。
機器ケース11の前面11aの下端部には、指紋センサ200が有する検出対象面201が位置している。検出対象面201は、電子機器1の前面から露出していると言える。指紋センサ200は、検出対象面201をさわる指の指紋を検出することが可能である。検出対象面201は検出対象領域201であるとも言える。
電子機器1は、複数の操作ボタンから成る後述の操作ボタン群140を有する。各操作ボタンは、例えばハードウェアボタンであって、機器ケース11の表面に位置する。各操作ボタンは、例えば押しボタンである。操作ボタン群140には電源ボタン141が含まれる。電源ボタン141は、機器ケース11の右側の側面11cに位置している。本明細書では、右側と言えば、表示面121を見た場合の右側を意味する。また、左側と言えば、表示面121を見た場合の左側を意味する。操作ボタン群140には、電源ボタン141以外の操作ボタンが含まれる。例えば、操作ボタン群140には、ボリュームボタンが含まれてもよい。
<電子機器の電気的構成の一例>
図3は電子機器1の電気的構成の一例を主に示すブロック図である。図3に示されるように、電子機器1は、制御部100、無線通信部110、表示部120、タッチパネル130及び操作ボタン群140を備える。さらに電子機器1は、レシーバ150、スピーカ160、マイク170、第1カメラ180、第2カメラ190、指紋センサ200、圧力検出装置210及び電池220を備える。電子機器1が備えるこれらの構成要素は、機器ケース11内に収められている。
制御部100は、電子機器1の他の構成要素を制御することによって、電子機器1の動作を統括的に管理することが可能である。制御部100は制御装置あるいは制御回路とも言える。制御部100は、以下にさらに詳細に述べられるように、種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、少なくとも1つのプロセッサを含む。
種々の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路(IC)として、または複数の通信可能に接続された集積回路(IC)及び/またはディスクリート回路(discrete circuits)として実行されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、種々の既知の技術に従って実行されることが可能である。
1つの実施形態において、プロセッサは、例えば、関連するメモリに記憶された指示を実行することによって1以上のデータ計算手続又は処理を実行するように構成された1以上の回路又はユニットを含む。他の実施形態において、プロセッサは、1以上のデータ計算手続き又は処理を実行するように構成されたファームウェア(例えば、ディスクリートロジックコンポーネント)であってもよい。
種々の実施形態によれば、プロセッサは、1以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号処理装置、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらのデバイス若しくは構成の任意の組み合わせ、または他の既知のデバイス及び構成の組み合わせを含み、以下に説明される機能を実行してもよい。
本例では、制御部100は、CPU(Central Processing Unit)101、DSP(Digital Signal Processor)102及び記憶部103を備える。記憶部103は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などの、CPU101及びDSP102が読み取り可能な非一時的な記録媒体を含む。記憶部103が有するROMは、例えば、不揮発性メモリであるフラッシュROM(フラッシュメモリ)である。記憶部103には、電子機器1を制御するための複数の制御プログラム103a等が記憶されている。制御部100の各種機能は、CPU101及びDSP102が記憶部103内の各種制御プログラム103aを実行することによって実現される。
なお制御部100は、複数のCPU101を備えてもよい。また制御部100は、DSP102を備えなくてもよいし、複数のDSP102を備えてもよい。また、制御部100の全ての機能あるいは制御部100の一部の機能は、その機能の実現にソフトウェアが不要なハードウェア回路によって実現されてもよい。
記憶部103は、ROM及びRAM以外の、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体を備えていてもよい。記憶部103は、例えば、小型のハードディスクドライブ及びSSD(Solid State Drive)などを備えていてもよい。
記憶部103内の複数の制御プログラム103aには、様々なアプリケーション(つまり、アプリケーションプログラム)が含まれている。記憶部103には、例えば、音声通話及びビデオ通話を行うための通話アプリケーション、ウェブサイトを表示するためのブラウザ、電子メールの作成、閲覧及び送受信を行うためのメールアプリケーションが記憶されている。また記憶部103には、第1カメラ180及び第2カメラ190を利用して被写体を撮影するためのカメラアプリケーション、記憶部103に記録されている静止画及び動画を表示するための記録画像表示アプリケーション、記憶部103に記憶されている音楽データの再生制御を行うための音楽再生制御アプリケーションなどが記憶されている。記憶部103内の少なくとも一つのアプリケーションは、記憶部103内にあらかじめ記憶されているものであってよい。また、記憶部103内の少なくとも一つのアプリケーションは、電子機器1が他の装置からダウンロードして記憶部103内に記憶したものであってよい。
無線通信部110は、アンテナ111を有している。無線通信部110は、アンテナ111を用いて、例えば複数種類の通信方式で無線通信することが可能である。無線通信部110の無線通信は、制御部100によって制御される。
無線通信部110は、携帯電話システムの基地局と無線通信することが可能である。無線通信部110は、当該基地局及びインターネット等のネットワークを通じて、電子機器1とは別の携帯電話機及びウェブサーバ等と通信することが可能である。電子機器1は、他の携帯電話機等と、データ通信、音声通話及びビデオ通話等を行うことが可能である。
また無線通信部110、Wifi等の無線LAN(Local Area Network)を用いて無線通信を行うことが可能である。また無線通信部110は、近距離無線通信を行うことが可能である。例えば、無線通信部110は、Bluetooth(登録商標)に準拠して無線通信することが可能である。無線通信部110は、ZigBee(登録商標)及びNFC(Near Field Communication)の少なくとも一方に準拠して無線通信することが可能であってもよい。
無線通信部110は、アンテナ111で受信した信号に対して増幅処理等の各種処理を行い、処理後の受信信号を制御部100に出力する。制御部100は、入力される受信信号に対して各種処理を行って、当該受信信号に含まれる情報を取得する。また、制御部100は、情報を含む送信信号を無線通信部110に出力する。無線通信部110は、入力される送信信号に対して増幅処理等の各種処理を行って、処理後の送信信号をアンテナ111から無線送信する。
表示部120は、電子機器1の前面に位置する表示面121と、表示パネル122と、バックライト123とを備えている。表示部120は、表示面121に各種情報を表示することが可能である。表示パネル122は、例えば、液晶表示パネルであって、複数の画素(「画素部」あるいは「画素回路」とも呼ばれる)を備える。表示パネル122は、例えば、液晶、ガラス基板及び偏光板等を備える。表示パネル122は、機器ケース11内において、表示面121と対向している。表示部120に表示される情報は、電子機器1の表面の表示面121に表示される。バックライト123は、表示パネル122の裏側から当該表示パネル122に対して光を照射する。バックライト123は、例えば、少なくとも一つのLED(発光ダイオード)を備える。表示パネル122は、制御部100によって制御されることにより、画素単位で、バックライト123からの光の透過量を制御することが可能である。これにより、表示パネル122は、各種情報を表示することが可能である。バックライト123が点灯しているときに表示パネル122の各画素が制御部100によって制御されることにより、表示部120は、文字、記号及び図形などの各種情報を表示することが可能である。制御部100は、バックライト123を制御することが可能である。制御部100は、例えば、バックライト123を点灯させたり、消灯させたりすることが可能である。
なお表示パネル122は、液晶表示パネル以外の表示パネルであってもよい。例えば、表示パネル122は、有機EL(Electroluminescence)パネルなどの自発光型の表示パネルであってもよい。この場合には、バックライト123は不要になる。
タッチパネル130は、表示面121に対する指等の操作子による操作を検出することが可能である。タッチパネル130は、表示面121に対する操作入力を検出する検出部であるとも言える。タッチパネル130は、例えば、投影型静電容量方式のタッチパネルである。タッチパネル130は、例えば、表示面121の裏側に位置する。ユーザが指等の操作子によって表示面121に対して操作を行ったとき、その操作に応じた電気信号をタッチパネル130は制御部100に入力することが可能である。制御部100は、タッチパネル130からの電気信号(出力信号)に基づいて、表示面121に対して行われた操作の内容を特定することが可能である。そして制御部100は、特定した操作内容に応じた処理を行うことが可能である。これにより、制御部100は、タッチパネル130で検出された操作入力に応じた処理を行うことが可能である。なお、表示パネル122及びタッチパネル130の代わりに、タッチパネルが組み込まれたインセル型の表示パネルが採用されてもよい。この場合には、当該表示パネルは、表示面121に対する操作入力を検出する検出部としても機能する。
操作ボタン群140の各操作ボタンは、ユーザによって操作されると、操作されたことを示す操作信号を制御部100に出力することが可能である。これにより、制御部100は、各操作ボタンについて、当該操作ボタンが操作されたか否かを判断することができる。操作信号が入力された制御部100が他の構成要素を制御することによって、電子機器1では、操作された操作ボタンに割り当てられている機能が実行される。
マイク170は、電子機器1の外部から入力される音を電気的な音信号に変換して制御部100に出力することが可能である。電子機器1の外部からの音は、マイク穴14から電子機器1の内部に取り込まれてマイク170に入力される。
スピーカ160は、例えばダイナミックスピーカである。スピーカ160は、制御部100からの電気的な音信号を音に変換して出力することが可能である。スピーカ160から出力される音は、スピーカ穴13から外部に出力される。ユーザは、スピーカ穴13から出力される音を、電子機器1から離れた場所でも聞こえることが可能である。
レシーバ150は受話音を出力することが可能である。レシーバ150は例えばダイナミックスピーカである。レシーバ150は、制御部100からの電気的な音信号を音に変換して出力することが可能である。レシーバ150から出力される音はレシーバ穴12から外部に出力される。レシーバ穴12から出力される音の音量は、スピーカ穴13から出力される音の音量よりも小さくなっている。ユーザは、レシーバ穴12から出力される音を、当該レシーバ穴12に耳を近づけることによって聞くことができる。なお、レシーバ150の代わりに、機器ケース11の前面部分を振動させる、圧電振動素子等の振動素子を設けてもよい。この場合には、音は、当該前面部分の振動によりユーザに伝達される。
第1カメラ180は、レンズ181及びイメージセンサなどを備えている。第2カメラ190は、レンズ191及びイメージセンサなどを備えている。第1カメラ180及び第2カメラ190のそれぞれは、制御部100による制御に基づいて被写体を撮影し、撮影した被写体を示す静止画あるいは動画を生成して制御部100に出力することが可能である。
第1カメラ180のレンズ181は、機器ケース11の前面11aから視認可能となっている。したがって、第1カメラ180は、電子機器1の前面側(言い換えれば、表示面121側)に存在する被写体を撮影することが可能である。第1カメラ180はインカメラと呼ばれる。一方で、第2カメラ190のレンズ191は、機器ケース11の背面11bから視認可能となっている。したがって、第2カメラ190は、電子機器1の背面側に存在する被写体を撮影することが可能である。第2カメラ190はアウトカメラと呼ばれる。
指紋センサ200は、検出対象面201にさわる指の指紋を検出することが可能である。そして、指紋センサ200は、検出した指紋を示す指紋情報を制御部100に出力することが可能である。
ここで、検出対象面201に指がさわることには、検出対象面201に対して指が軽くくっつくことと、検出対象面201を指が押すこと(言い換えれば検出対象面201を指が押圧すること)の両方を含む。したがって、指紋センサ200は、指が検出対象面201に軽くくっついている場合に当該指の指紋を検出することができる。また指紋センサ200は、指によって検出対象面201が押されている場合に当該指の指紋を検出することができる。指紋センサ200は、検出対象面201を指が弱く押す場合であっても、指が強く押す場合であっても、当該指の指紋を検出することができる。指紋センサ200での指紋検出方式は、例えば、静電容量方式である。指紋センサ200での指紋検出方式は、静電容量方式以外の方式であってもよい。例えば、指紋センサ200での指紋検出方式は光学式であってもよい。制御部100は、後述するように、指紋センサ200での指紋検出結果に基づいて処理を行うことが可能である。以後、指紋センサ200で検出された指紋を「検出指紋」と呼ぶことがある。また、指紋センサ200から出力される指紋情報を「検出指紋情報」と呼ぶことがある。また、単に指紋検出結果と言えば、指紋センサ200での指紋検出結果を意味する。
圧力検出装置210は、検出対象面201にかかる圧力を検出することが可能である。圧力検出装置210は、例えば、検出対象面201に指がさわるときの当該検出対象面201にかかる圧力を検出することが可能である。圧力検出装置210は複数の圧力センサ211を備えている。各圧力センサ211は、検出対象面201にかかる圧力を検出することが可能である。圧力検出装置210での圧力検出結果は、検出対象面201での圧力がかかる位置に応じて変化する。具体的には、圧力検出装置210では、複数の圧力センサ211で検出される圧力の関係が、検出対象面201での圧力がかかる位置に応じて変化する。制御部100は、後述するように、圧力検出装置210での圧力検出結果に基づいて処理を行うことが可能である。例えば、制御部100は、圧力検出装置210での圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する操作を特定することが可能である。以後、圧力センサ211で検出された圧力を「検出圧力」と呼ぶことがある。また、単に圧力検出結果と言えば、圧力検出装置210での圧力検出結果を意味する。
電池220は電子機器1の電源を出力することが可能である。電池220は例えば充電式の電池である。電池220から出力される電源は、電子機器1が備える制御部100及び無線通信部110などの各種構成に対して供給される。
なお電子機器1は、タッチパネル130、指紋センサ200及び圧力検出装置210以外のセンサを備えてもよい。例えば、電子機器1は、加速度センサ、気圧センサ、地磁気センサ、温度センサ、近接センサ、照度センサ、ジャイロセンサ及び位置検出センサの少なくとも一つを備えてもよい。
以下では、主に、表示面121及び検出対象面201が指で操作される場合の電子機器1の動作について説明する。
<指紋センサ及び複数の圧力センサの配置例>
図4は、電子機器1の機器ケース11内における、指紋センサ200付近の構造の一例を示す平面図である。図5は、図4に示される構造の矢視A−Aにおける断面構造を示す図である。
図4及び5に示されるように、機器ケース11内には、フレキシブル基板250が位置している。指紋センサ200と、圧力検出装置210を構成する複数の圧力センサ211とは、フレキシブル基板250に実装されている。
フレキシブル基板250は、第1主面251と、それとは反対側の第2主面252とを備えている。第1主面251は前面11a側に位置し、第2主面252は背面11b側に位置する。
指紋センサ200は第1主面251上に位置する。指紋センサ200から出力される信号は、フレキシブル基板250が備える信号配線を通じて制御部100に入力される。
圧力検出装置210は、例えば4つの圧力センサ211a〜211dを備えている。圧力センサ211a〜211dは、フレキシブル基板250の第2主面252に位置している。圧力センサ211a〜211dから出力される信号は、フレキシブル基板250が備える信号配線を通じて制御部100に入力される。
圧力センサ211aは、例えば、フレキシブル基板250の第2主面252側から平面透視したときに、指紋センサ200の検出対象面201の左上部分201aと部分的に重なるように位置する。図5を用いて説明すると、圧力センサ211aは、矢印270が示す方向から平面透視したときに、検出対象面201の左上部分201aと部分的に重なるように位置する。言い換えれば、圧力センサ211aは、電子機器1の厚み方向(言い換えれば、表示面121に垂直な方向)において、フレキシブル基板250を介して、検出対象面201の左上部分201aと部分的に対向するように位置する。圧力センサ211bは、例えば、第2主面252側から平面透視したときに、検出対象面201の左下部分201bと部分的に重なるように位置する。圧力センサ211cは、例えば、第2主面252側から平面透視したときに、検出対象面201の右上部分201cと部分的に重なるように位置する。圧力センサ211dは、例えば、第2主面252側から平面透視したときに、検出対象面201の右下部分201dと部分的に重なるように位置する。
このように配置された複数の圧力センサ211a〜211dを備える圧力検出装置210では、圧力センサ211a〜211dの検出圧力の関係が、検出対象面201での圧力がかかる位置に応じて変化する。
例えば、検出対象面201の左上部分201aに圧力がかかる場合、圧力センサ211a〜211dの検出圧力において、圧力センサ211aの検出圧力が最大となる。検出対象面201の左下部分201bに圧力がかかる場合、圧力センサ211a〜211dの検出圧力において、圧力センサ211bの検出圧力が最大となる。検出対象面201の右上部分201cに圧力がかかる場合、圧力センサ211a〜211dの検出圧力において、圧力センサ211cの検出圧力が最大となる。検出対象面201の右下部分201dに圧力がかかる場合、圧力センサ211a〜211dの検出圧力において、圧力センサ211dの検出圧力が最大となる。
また、検出対象面201の中心201eに圧力がかかる場合、圧力センサ211a〜211dの検出圧力がほぼ同じになる。検出対象面201の左中央部分201fに圧力がかかる場合、圧力センサ211a及び211bの検出圧力が、圧力センサ211c及び211dの検出圧力よりも大きくなり、圧力センサ211a及び211bの検出圧力がほぼ同じになり、圧力センサ211c及び211dの検出圧力がほぼ同じになる。検出対象面201の右中央部分201gに圧力がかかる場合、圧力センサ211c及び211dの検出圧力が、圧力センサ211a及び211bの検出圧力よりも大きくなり、圧力センサ211a及び211bの検出圧力がほぼ同じになり、圧力センサ211c及び211dの検出圧力がほぼ同じになる。検出対象面201の上中央部分201hに圧力がかかる場合、圧力センサ211a及び211cの検出圧力が、圧力センサ211b及び211dの検出圧力よりも大きくなり、圧力センサ211a及び211cの検出圧力がほぼ同じになり、圧力センサ211b及び211dの検出圧力がほぼ同じになる。検出対象面201の下中央部分201iに圧力がかかる場合、圧力センサ211b及び211dの検出圧力が、圧力センサ211a及び211cの検出圧力よりも大きくなり、圧力センサ211a及び211cの検出圧力がほぼ同じになり、圧力センサ211b及び211dの検出圧力がほぼ同じになる。
なお、圧力センサ211aは、フレキシブル基板250の第2主面252側から平面透視したときに、指紋センサ200の検出対象面201の左上部分201aと完全に重なっていてもよいし、完全に重なっていなくてもよい。他の圧力センサ211b〜211dについても同様である。
図5に示されるように、電子機器1は、機器ケース11内において、圧力センサ211a〜211dと機器ケース11との間の隙間を無くすための部材260を備えている。部材260は、圧力センサ211a〜211dと、機器ケース11との間の隙間を埋めるように、圧力センサ211a〜211dと、機器ケース11の背面部分11Bとの間に位置する。部材260には、樹脂部材が含まれてもよいし、金属部材が含まれてもよいし、電子部品が含まれてもよい。
このような部材260が存在することによって、圧力センサ211a〜211dにかかる圧力が逃げる可能性を低減することができる。その結果、圧力センサ211a〜211dは、検出対象面201にかかる圧力を適切に検出することができる。なお、電子機器1は部材260を備えていなくてよい。この場合、機器ケース11の背面部分11Bの少なくとも一部が、圧力センサ211a〜211dまで延びてそれらを支持してもよい。この場合であっても、圧力センサ211a〜211dにかかる圧力が逃げる可能性を低減することができる。
<電子機器の動作モードの一例>
電子機器1は多数の動作モードを有している。電子機器1の動作モードには、例えば、通常モード、スリープモード及びシャットダウンモードが含まれる。シャットダウンモードでは、電子機器1がシャットダウンし、電子機器1のほとんどの機能が停止する。スリープモードでは、電子機器1における、表示機能を含む一部の機能が停止する。通常モードは、電子機器1がスリープモード及びシャットダウンモード以外で動作している状態を意味する。制御部100が、設定すべき動作モードに応じて電子機器1の所定の構成を制御することによって、電子機器1の動作モードが設定される。
スリープモードでは、例えば、表示パネル122、バックライト123、タッチパネル130、第1カメラ180及び第2カメラ190等を含む電子機器1の一部の構成が動作しない。シャットダウンモードでは、表示パネル122、バックライト123、タッチパネル130、第1カメラ180及び第2カメラ190等を含む電子機器1のほとんどの構成が動作しない。スリープモードでは、通常モードよりも電子機器1の消費電力が低減する。シャットダウンモードでは、スリープモードよりも電子機器1の消費電力が低減する。
また、スリープモード及びシャットダウンモードでは、表示面121は非表示状態となる。ここで、表示状態とは、電子機器1が意図的に表示面121に表示を行っている状態を意味する。また非表示状態とは、電子機器1が意図的に表示面121に表示を行うことを実行してない状態を意味する。本例では、バックライト123が消灯すると、電子機器1は、意図的に表示面121に表示を行うことができない。したがって、バックライト123が消灯することによって、表示面121が非表示状態となる。言い換えれば、バックライト123が駆動されていないときに、表示面121が非表示状態となる。また、表示パネル122が有機ELパネル等の自発光型の表示パネルである場合には、全画素が発光していない場合に表示面121が非表示状態となる。つまり、表示パネル122の表示領域の全領域が消灯状態の場合に表示面121が非表示状態となる。
本例では、通常モードにおいて、電源ボタン141が長時間押されると、通常モードからシャットダウンモードに遷移させるか否かをユーザに確認するための確認画面が表示面121に表示される。表示面121に確認画面が表示されている状態において、ユーザが表示面121に対して所定の操作を行うと、通常モードからシャットダウンモードに遷移する。
また通常モードにおいて、電子機器1に対して一定時間以上操作が行われなければ、通常モードからスリープモードに遷移する。また、通常モードにおいて、電源ボタン141が短時間押されると、通常モードからスリープモードに遷移する。
一方で、スリープモードにおいて、電源ボタン141が短時間押されたとき、スリープモードから通常モードに遷移する。つまり、スリープモードにおいて、電源ボタン141が短時間押されたとき、電子機器1では、スリープモードに遷移するときに停止された機能が復帰する。本例では、通常モードには、後述するロックモードが含まれている。スリープモードにおいて、電源ボタン141が短時間押されたとき、スリープモードからロックモードに遷移する。また、後述するように、スリープモードにおいて、ユーザ認証に成功したとき、スリープモードから通常モードに遷移する。
なお、以下に説明する、シャットダウンモード及びスリープモード以外の電子機器1の動作モードは、特に説明しなくても、通常モードに含まれる。また、単に動作モードと言えば、電子機器1の動作モードを意味する。
<表示面に表示される画面の一例>
通常モードにおいては、様々な画面が表示面121に表示される。表示面121に表示される画面は、表示面121に表示される画像であるとも言える。表示面121には、例えば、ホーム画面及びロック画面が表示される。図6はロック画面300の一例を示す図である。図7はホーム画面400の一例を示す図である。
図6に示されるように、ロック画面300には、例えば、現在の時刻301と、現在の日付302と、現在の曜日303とが示される。
ここで、通常モードには、記憶部103内の複数のアプリケーションのうち、特定のアプリケーション(例えば通話アプリケーション及びカメラアプリケーション)以外のアプリケーションを、ユーザが電子機器1に実行させることができないロックモードが含まれる。ロックモードは、画面ロックモードとも呼ばれる。ロックモードでは、ユーザは、記憶部103内の複数のアプリケーションのうち、特定のアプリケーション以外の各アプリケーションについて、当該アプリケーションの実行を電子機器1に指示することができない。ロック画面300は、電子機器1がロックモードであることを通知する画面であって、動作モードがロックモードのときに表示面121に表示される。なお、ロックモードでは、記憶部103内のすべてのアプリケーションをユーザが電子機器1に実行させることができなくてもよい。
スリープモードにおいて、電源ボタン141が短時間押されたとき、スリープモードが解除されて、動作モードはロックモードとなる。これにより、表示面121にロック画面300が表示される。表示面121がロック画面300を表示している場合に、ユーザが電子機器1に対して所定の操作を行うと、電子機器1ではロックモードが解除されて、表示面121の表示はロック画面300から他の画面、例えばホーム画面400(図7参照)に遷移する。以後、通常モードにおいて、ロックモードが解除されている状態を「非ロックモード」と呼ぶことがある。
また、ロック画面300だけに限らず、表示面121に表示される各画面には、電子機器1の状態を通知する通知領域500が含まれる。通知領域500は、ステータスバーとも呼ばれる。図6に示されるように、ロック画面300に含まれる通知領域500には、例えば、通信状態を示すアイコン(言い換えれば図形)501と、電池残量を示すアイコン502とが含まれる。一方で、ホーム画面400に含まれる通知領域500には、図7に示されるように、例えば、アイコン501及び502と、現在時刻を示すアイコン503とが含まれる。
また、電子機器1において特定のイベントが発生すると、通知領域500には、発生したイベントに関する情報が示される。当該情報には、例えば、新しい電子メールの受信を通知するアイコン及び不在着信を通知するアイコンなどが含まれる。
図7に示されるように、ホーム画面400には、複数の操作ボタン401〜403が示される。操作ボタン401〜403のそれぞれはソフトウェアボタンである。操作ボタン401〜403は、非ロックモードにおいて、ホーム画面400以外の画面にも示される。
操作ボタン401は例えばバックボタンである。バックボタンは、表示面121の表示を一つ前の表示に切り替えるための操作ボタンである。ユーザが操作ボタン401に対して所定の操作を行うことよって、表示面121の表示が一つ前の表示に切り替わる。例えば、ユーザが操作ボタン401に対してタップ操作を行うことよって、表示面121の表示が一つ前の表示に切り替わる。タップ操作は、指等の操作子が操作対象面を押してから、その押した箇所からすぐに離れる操作である。
操作ボタン402は例えばホームボタンである。ホームボタンは、表示面121にホーム画面400を表示させるための操作ボタンである。ユーザが操作ボタン402に対して例えばタップ操作を行うことによって、表示面121にホーム画面が表示される。
操作ボタン403は、例えば履歴ボタンである。履歴ボタンは、電子機器1で実行されたアプリケーションの履歴を表示面121に表示させるための操作ボタンである。ユーザが操作ボタン403に対して例えばタップ操作を行うことよって、表示面121には、電子機器1で実行されたアプリケーションの履歴が表示される。
また、ホーム画面400には、記憶部103内のアプリケーションに対応し、対応するアプリケーションの実行を電子機器1に指示するためのアイコン405が示される。図7の例では、ホーム画面400に10個のアイコン405が示されている。ユーザは、アイコン405に対して所定の操作(例えばタップ操作)を行うことによって、当該アイコン450を選択することができる。制御部100は、選択されたアイコン405に対応するアプリケーションを記憶部103から読み出して実行する。つまり、制御部100は、タッチパネル130がアイコン405に対する所定の操作を検出すると、当該アイコン405に対応するアプリケーションを記憶部103から読み出して実行する。これにより、ユーザは、アイコン405を操作することによって当該アイコン405を選択し、選択したアイコン405に対応するアプリケーションを電子機器1に実行させることができる。例えば、ユーザが、ブラウザに対応するアイコン405をタップ操作すると、電子機器1ではブラウザが実行される。またユーザが、カメラアプリケーションに対応するアイコン405をタップ操作すると、電子機器1ではカメラアプリケーションが実行される。
ホーム画面400は、例えば複数のページで構成されている。図7には、ホーム画面400のあるページが示されている。各ページには、操作ボタン401〜403とアイコン405が示される。ホーム画面400を構成する複数のページは仮想的に左右方向に並べられている。ユーザが表示面121に対して左右方向のフリック操作あるいはスワイプ操作を行うと、表示面121には、隣のページが表示される。フリック操作は、指等の操作子が操作対象面を払う操作である。スワイプ操作は、指等の操作子が、操作対象面をさわった状態で、移動して停止する操作である。スワイプ操作はスライド操作とも呼ばれる。図8は、図7に示されるページとは別のページを示す図である。ホーム画面400の各ページは、表示面121に表示される一種の画面であると言える。
<指紋認証の一例>
動作モードが通常モードである場合、制御部100は、検出指紋情報に基づいて指紋認証を行うことが可能である。この指紋認証は、指紋検出結果に基づくユーザ認証であると言える。制御部100は、指紋認証を行う際、検出指紋情報、つまり、指紋センサ200で検出された指紋を示す指紋情報と、記憶部103に記憶されている基準指紋情報とを比較する。基準指紋情報は、正規ユーザ(例えば電子機器1の所有者)の指紋を示す指紋情報である。制御部100は、検出指紋情報と基準指紋情報とを比較した結果、両者が類似する場合には、指紋認証が成功であると判定する。つまり、制御部100は、検出指紋情報と基準指紋情報とが類似する場合には、指紋センサ200が検出した指紋を有するユーザが正規ユーザであると判定する。一方で、制御部100は、検出指紋情報と基準指紋情報とが類似しない場合には、指紋認証に失敗したと判定する。つまり、制御部100は、指紋センサ200が検出した指紋を有するユーザが非正規ユーザであると判定する。
通常モードには、指紋センサ200で検出される指紋を示す指紋情報を基準指紋情報として電子機器1に登録するための指紋登録モードが含まれる。電子機器1は、非ロックモードにおいて、表示面121に対して所定の操作が行われると、指紋登録モードで動作する。指紋登録モードにおいて、正規ユーザが自身の手の指(詳細には指の腹)で検出対象面201をさわるとき、指紋センサ200はその指の指紋を検出し、検出した指紋を示す指紋情報を出力する。電子機器1が指紋登録モードで動作するときには、正規ユーザは、例えば、自身の手の指の腹のうち、検出対象面201にさわる部分を変えながら、当該指の腹で検出対象面201を複数回さわる。これにより、指紋センサ200は、正規ユーザの指の指紋を複数回検出する。つまり、指紋センサ200は、正規ユーザの指紋を示す検出指紋情報を複数回出力する。制御部100は、指紋センサ200から複数回出力される検出指紋情報をまとめて基準指紋情報として記憶部103に記憶する。これにより、正規ユーザの指紋を示す基準指紋情報が電子機器1に登録される。
なお記憶部103には、複数の基準指紋情報が記憶されることもある。記憶部103内の複数の基準指紋情報には、例えば、同じ正規ユーザについての複数本の指の指紋をそれぞれ示す複数の基準指紋情報が含まれることがある。また、記憶部103内の複数の基準指紋情報には、例えば、互いに異なる複数の正規ユーザ(例えば家族を構成する複数のユーザ)の指の指紋をそれぞれ示す複数の基準指紋情報が含まれることがある。記憶部103に複数の基準指紋情報が記憶される場合には、制御部100は、検出指紋情報と、記憶部103内の複数の基準指紋情報のそれぞれとを比較する。その結果、制御部100は、複数の基準指紋情報の中に、検出指紋情報と類似するものがある場合には、指紋認証が成功したと判定する。一方で、制御部100は、複数の基準指紋情報の中に、検出指紋情報と類似するものが無い場合には、指紋認証が失敗したと判定する。
<指紋認証の利用方法の一例>
ユーザは、制御部100で行われる指紋認証を様々な場面で利用することができる。例えば、ユーザは、電子機器1にアプリケーションを提供するサーバ装置からアプリケーションをダウンロードさせたい場合に、指紋認証を利用することができる。例えば、アプリケーションを提供するサーバ装置と通信する電子機器1は、制御部100が指紋認証に成功した場合には、当該サーバ装置からアプリケーションをダウンロードする。一方で、電子機器1は、制御部100が指紋認証に失敗した場合には、当該サーバ装置からアプリケーションをダウンロードできない。
またユーザは、電子機器1を利用したクレジットカード決済を行うために、指紋認証を利用することができる。例えば、商品を提供する会社が管理するウェブサイトにアクセスする電子機器1は、制御部100が指紋認証に成功した場合には、ユーザがクレジットカード決済を行う意思があることを、当該会社が管理するサーバ装置等に通知する。一方で、電子機器1は、制御部100が指紋認証に失敗した場合には、ユーザがクレジットカード決済を行う意思があることを当該会社のサーバ装置等には通知しない。
またユーザは、電子機器1にその動作モードをスリープモードから非ロックモードに変更させるために、指紋認証を利用することができる。図9は、動作モードがスリープモードから非ロックモードに変更する場合の電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。
本例では、圧力検出装置210の各圧力センサ211は、動作モードがスリープモード及び通常モードの場合には、常に動作している。一方で、指紋センサ200は、動作モードがスリープモード及び通常モードの場合には、基本的には停止しており、必要に応じて起動される。なお、動作モードがシャットダウンモードの場合、各圧力センサ211及び指紋センサ200は、例えば常に停止している。
図9に示されるように、制御部100は、動作モードがスリープモードに設定されている場合(ステップs1)、ステップs2において、圧力検出結果に基づいて、圧力検出装置210が圧力を検出したことを特定すると、ステップs3において、指紋センサ200を起動する。制御部100は、ステップs2において、圧力検出結果に基づいて、複数の圧力センサ211の少なくとも一つが圧力を検出したことを特定すると、ステップs3において指紋センサ200を起動する。
図10は、動作モードがスリープモードである場合に、ユーザの指600が検出対象面201をさわる様子の一例を示す図である。図10のように、指600が検出対象面201をさわると、圧力検出装置210が圧力を検出し、指紋センサ200が起動する。
ステップs3の後、ステップs4において、指紋センサ200が指紋を検出すると、ステップs5において、制御部100は、スリープモードを解除して、動作モードをロックモードに設定する。これにより、表示面121にはロック画面300(図6参照)が表示される。なお図9の例では、ステップs5は、ステップs4の後に実行されているが、ステップs4の前に実行されてもよい。
次にステップs6において、制御部100は、上述のようにして、ステップs4で得られる指紋検出結果に基づいて指紋認証を行う。ステップs6の後、制御部100は、ステップs7において、指紋認証が成功したか否かを判定する。ステップs7においてYesと判定されると、制御部100は、ステップs8において、ロックモードを解除して、動作モードを非ロックモードに設定する。そして、ステップs9において、制御部100は、表示部120にホーム画面400(図7,8参照)を表示させる。その後、ステップs10において、制御部100は、指紋センサ200を停止する。
一方で、ステップs7においてNoと判定されると、ステップs11において、制御部100は、ユーザ認証が失敗したことを通知する失敗通知情報を、表示部120に表示させる。図11は失敗通知情報650の表示例を示す図である。図11に示されるように、失敗通知情報650はロック画面300に示される。本例では、図11に示されるように、制御部100は、失敗通知情報650だけではなく、検出対象面201を再度さわることを指示する再実行指示情報651も表示部120に表示させる。ステップs11の後、制御部100は、ステップs10を実行して指紋センサ200を停止する。
このように、本例では、圧力検出装置210での圧力の検出に応じて、指紋センサ200が起動する。これにより、指紋センサ200が常に動作している場合と比較して、電子機器1の消費電力を低減することができる。
動作モードがロックモードである場合、ユーザは、検出対象面201を指でさわることによって、電子機器1にその動作モードをロックモードから非ロックモードに変更させることができる。上述のステップs11において、失敗通知情報650が表示面121に表示されるときには、動作モードはロックモードである。したがって、ステップs11の後に、ユーザは、検出対象面201を指でさわることによって、電子機器1にその動作モードをロックモードから非ロックモードに変更させることができる。
図12は、動作モードがロックモードである場合に検出対象面201が指でさわられるときの電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図12に示されるように、制御部100は、動作モードがロックモードである場合(ステップs21)、上述のステップs2と同様に、ステップs22において、圧力検出結果に基づいて、圧力検出装置210が圧力を検出したことを特定すると、ステップs23において指紋センサ200を起動する。
ステップs23の後、ステップs24において、指紋センサ200が指紋を検出すると、ステップs25において、制御部100は、ステップs24で得られる指紋検出結果に基づいて指紋認証を行う。ステップs25の後、制御部100は、ステップs26において、指紋認証が成功したか否かを判定する。ステップs26においてYesと判定されると、制御部100は、ステップs27において、ロックモードを解除して、動作モードを非ロックモードに設定する。そして、ステップs28において、制御部100は、表示部120にホーム画面400を表示させる。その後、ステップs29において、制御部100は、指紋センサ200を停止する。
一方で、ステップs26においてNoと判定されると、ステップs30において、制御部100は、上述のステップs11と同様に、失敗通知情報650を表示部120に表示させる。その後、制御部100は、ステップs29を実行して、指紋センサ200を停止する。
なお、圧力検出装置210と同様に、スリープモード及び通常モードにおいて、指紋センサ200が常に動作する場合には、上記のステップs2,s3,s22,s23の実行は不要となる。
<圧力検出結果を利用した検出対象面に対する操作の特定>
本例では、動作モードが非ロックモードである場合、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する操作を特定することが可能である。
例えば、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201上を指等の操作子が移動する操作を特定することができる。また制御部100は、例えば、検出対象面201を指等の操作子が押す操作を、圧力検出結果に基づいて特定することができる。以後、操作対象面上を指等の操作子が移動する操作を単に「移動操作」と呼ぶことがある。また、操作対象面を指等の操作子が押す操作を「押し操作」と呼ぶことがある。
移動操作には、例えば、フリック操作及びスワイプ操作が含まれる。押し操作には、例えば、タップ操作、ロングタップ操作及びダブルタップ操作が含まれる。ロングタップ操作は、指等の操作子が操作対象面を押してから、その押した状態をしばらく維持してその押した箇所から離れる操作である。ダブルタップ操作は、操作子が操作対象面を押してから、その押した箇所からすぐに離れる操作を連続して2回繰り返す操作である。また、押し操作には、タップ操作のように、操作子が操作対象面を押してから離れる操作ではなく、操作子が操作対象面から離れるか否かは関係なく、操作子が操作対象面を押すだけの操作も含まれる。以後、この操作を「単純な押し操作」と呼ぶことがある。
また、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する移動操作の速さ及び方向を特定することができる。また、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する押し操作の強さを特定することができる。
上述のように、圧力検出結果は、検出対象面201での圧力がかかる位置に応じて変化する。また、検出対象面201において、圧力がかかる位置が連続的に変化する場合、その位置の変化の速さに応じて圧力検出結果が変化する。さらに、圧力検出結果は、検出対象面201にかかる圧力の大きさに応じて変化する。したがって、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する移動操作及び押し操作を特定することができるとともに、移動操作の速さ及び方向と、押し操作の強さを特定することができる。
図13〜17は、検出対象面201に対する移動操作の一例を示す図である。例えば、図13に示されるように、検出対象面201の左側部分上を指600が上側に移動する場合を考える。この場合、圧力センサ211bの検出圧力は、指600の移動に応じて徐々に小さくなる。そして、圧力センサ211bの検出圧力が小さくなる速さは、指600の移動の速さ応じて大きくなる。これに対して、圧力センサ211aの検出圧力は、指600の移動に応じて徐々に大きくなっていく。そして、圧力センサ211aの検出圧力が大きくなる速さは、指600の移動の速さ応じて大きくなる。なお、圧力センサ211c及び211dの検出圧力はあまり変化しない。
次に、図14に示されるように、検出対象面201の左右方向の中央部分上を指600が上側に移動する場合を考える。この場合、指600の移動に応じて、圧力センサ211b及び211dの検出圧力が徐々に小さくなるとともに、圧力センサ211a及び211cの検出圧力が徐々に大きくなる。そして、圧力センサ211b及び211dの検出圧力が小さくなる速さと、圧力センサ211a及び211cの検出圧力が大きくなる速さとが、指600の移動の速さ応じて大きくなる。
次に、図15に示されるように、検出対象面201の右側部分上を指600が下側に移動する場合を考える。この場合、指600の移動に応じて、圧力センサ211cの検出圧力が徐々に小さくなるとともに、圧力センサ211dの検出圧力が徐々に大きくなる。そして、圧力センサ211cの検出圧力が小さくなる速さと、圧力センサ211dの検出圧力が大きくなる速さとが、指600の移動の速さ応じて大きくなる。なお、圧力センサ211a及び211bの検出圧力はあまり変化しない。
次に、図16に示されるように、指600が検出対象面201の上下方向の中央部分上を左側から右側へ移動する場合を考える。この場合、指600の移動に応じて、圧力センサ211a及び211bの検出圧力が徐々に小さくなるとともに、圧力センサ211c及び211dの検出圧力が徐々に大きくなる。そして、圧力センサ211a及び211bの検出圧力が小さくなる速さと、圧力センサ211c及び211dの検出圧力が大きくなる速さとが、指600の移動の速さ応じて大きくなる。
次に、図17に示されるように、指600が検出対象面201の上下方向の中央部分上を右側から左側へ移動する場合を考える。この場合、指600の移動に応じて、圧力センサ211c及び211dの検出圧力が徐々に小さくなるとともに、圧力センサ211a及び211bの検出圧力が徐々に大きくなる。そして、圧力センサ211c及び211dの検出圧力が小さくなる速さと、圧力センサ211a及び211bの検出圧力が大きくなる速さとが、指600の移動の速さ応じて大きくなる。
このように、圧力検出結果は、検出対象面201に対する移動操作に応じて変化することから、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する移動操作を特定することができる。また、圧力検出結果は、検出対象面201に対する移動操作の速さ及び方向に応じて変化することから、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する移動操作の速さ及び方向を特定することができる。
また、圧力検出結果は、検出対象面201にかかる圧力の大きさに応じて変化することから、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する押し操作を特定することができるとともに、当該押し操作の強さを特定することができる。制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201が押される強さを特定することができると言える。
なお、上記の説明から理解できるように、制御部100が圧力検出結果に基づいて特定することが可能な検出対象面201に対する操作は、圧力検出装置210が備える複数の圧力センサ211の数と当該複数の圧力センサ211の配置位置とに応じて変化する。
<検出対象面に対する操作に応じた処理の一例>
動作モードが非ロックモードである場合、制御部100は、タッチパネル130が検出する表示面121に対する操作に応じて様々な処理を行うことが可能であるのと同様に、特定した検出対象面201に対する操作に応じて様々な処理を行うことが可能である。
例えば、制御部100は、特定した、検出対象面201に対する操作に応じて、表示部120(言い換えれば表示面121)の表示を制御することが可能である。制御部100は、例えば、検出対象面201に対するスワイプ操作及びフリック操作に応じて、表示部120の表示をスクロールすることができる。例えば、制御部100は、検出対象面201に対するスワイプ操作を特定すると、そのスワイプ操作の方向(例えば下方向)に表示部120の表示をスクロールする。このとき、制御部100は、スワイプ操作の速さが大きいほど、表示部120の表示をスクロールする速さを大きくしてもよい。また、制御部100は、検出対象面201に対するフリック操作に応じて、表示部120の表示をスクロールする場合、フリック操作の速さが大きいほど、表示部120の表示のスクロール量を大きくしてもよい。
また、制御部100は、検出対象面201に対するスワイプ操作及びフリック操作に応じて、表示面121に表示されているページを別のページに切り替えてもよい。例えば、表示面121にホーム画面400が表示されている場合を考える。この場合、制御部100は、検出対象面201に対する右方向のフリック操作を検出すると、現在表示されているページ(例えば図7に示されるページ)の右隣のページ(例えば図8に示されるページ)を表示面121に表示する。
また、制御部100は、検出対象面201に対する下方向のスワイプ操作及びフリック操作に応じて、電子機器1に発生したイベントに関する情報を通知するための通知画面700を表示部120に表示させてもよい。この場合、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する下方向のスワイプ操作あるいはフリック操作を特定すると、通知画面700を表示部120に表示させる。図18は通知画面700の一例を示す図である。
図18の例では、表示面121が表示する表示画面には、上述の通知領域500及び操作ボタン401〜403と、通知画面700とが含まれる。通知画面700には、電子機器1に発生したイベントに関する情報710が含まれる。図18の例では、通知画面700には、情報710として、不在着信の発生を通知する情報710aと、新しい電子メールの受信の発生を通知する情報710bとが含まれている。情報710aには、不在着信の発生を通知するアイコン710aa及び文字列710abが含まれる。情報710bには、新しい電子メールの受信の発生を通知するアイコン710ba及び文字列710bbが含まれる。
表示面121に通知画面700が表示されている場合に、制御部100は、検出対象面201に対する上方向のスワイプ操作あるいはフリック操作を特定すると、表示部120に、通知画面700を表示面121から消去させる。
なお制御部100は、タッチパネル130が、図19に示されるように、表示面121に対する、通知領域500からの下方向のスワイプ操作あるいはフリック操作を検出すると、図18のように、表示部120に通知画面700を表示させてもよい。
また制御部100は、タッチパネル130が、表示面121に表示される通知画面700に対する上方向のスワイプ操作あるいはフリック操作を検出すると、表示部120に、通知画面700を表示面121から消去させてもよい。
また制御部100は、特定した、検出対象面201に対する操作に応じたアプリケーションを実行してもよい。この場合、検出対象面201に対する操作と、その操作が行われたときに実行されるアプリケーションとが対応付けられる。検出対象面201に対する操作とアプリケーションとの対応関係は記憶部103に記憶される。
例えば、検出対象面201の左上部分201a、左下部分201b、右上部分201c及び右下部分201d(図4参照)に対する、強さが大きい単純な押し操作に対して、記憶部103内の第1乃至第4アプリケーションがそれぞれ対応付けられている場合を考える。この場合、制御部100は、検出対象面201の左上部分201aに対する、強さが大きい単純な押し操作を特定すると、記憶部103内の第1アプリケーション(例えばカメラアプリケーション)を実行する。制御部100は、圧力センサ211aの検出圧力が第1基準圧力以上のとき、検出対象面201の左上部分201aに対して、強さが大きい単純な押し操作が行われたと判定する。制御部100は、検出対象面201の左下部分201bに対する、強さが大きい単純な押し操作を特定すると、記憶部103内の第2アプリケーション(例えば通話アプリケーション)を実行する。制御部100は、検出対象面201の右上部分201cに対する、強さが大きい単純な押し操作を特定すると、記憶部103内の第3アプリケーション(例えば音楽再生制御アプリケーション)を実行する。そして、制御部100は、検出対象面201の右下部分201dに対する、強さが大きい単純な押し操作を特定すると、記憶部103内の第4アプリケーション(例えばブラウザ)を実行する。
他の例として、検出対象面201に対する右方向及び左方向のフリック操作に対して、記憶部103内の第1及び第2アプリケーションがそれぞれ対応付けられている場合を考える。この場合、制御部100は、検出対象面201に対する左方向のフリック操作を特定すると、そのフリック操作の速さにかかわらず、記憶部103内の第1アプリケーションを実行する。そして、制御部100は、検出対象面201に対する右方向のフリック操作を特定すると、そのフリック操作の速さにかかわらず、記憶部103内の第2アプリケーションを実行する。
他の例として、検出対象面201に対する、速さが大きいフリック操作及び速さが小さいフリック操作に対して、記憶部103内の第1及び第2アプリケーションがそれぞれ対応付けられている場合を考える。この場合、制御部100は、検出対象面201に対する、速さが大きいフリック操作を特定すると、そのフリック操作の方向にかかわらず、記憶部103内の第1アプリケーションを実行する。そして、制御部100は、検出対象面201に対する、速さが小さいフリック操作を特定すると、そのフリック操作の方向にかかわらず、記憶部103内の第2アプリケーションを実行する。
なお、記憶部103に記憶される、検出対象面201に対する操作とアプリケーションの対応関係は、ユーザによって設定可能であってもよい。
また上記の例では、制御部100は、検出対象面201に対する操作の速さ、方向及び強さのすべてを特定しているが、検出対象面201に対する操作の速さ、方向及び強さの少なくとも一つを特定してもよい。
以上のように、本例に係る電子機器1は、指紋センサ200の検出対象面201にかかる圧力を検出することが可能な複数の圧力センサ211を有する圧力検出装置210を備えている。そして、圧力検出装置210での圧力検出結果は、検出対象面201での圧力がかかる位置に応じて変化する。電子機器1は、このような圧力検出結果を利用した処理が可能となることから、電子機器1の利便性が向上する。
また、圧力センサの厚さは、押しボタン等のハードウェアボタンの厚さよりも小さくすることが可能である。したがって、本例のように、電子機器1が、検出対象面201にかかる圧力を検出する圧力センサ211を備えることによって、検出対象面201が押されるとオン状態となる押しボタン等のハードウェアボタンを備える場合よりも、電子機器の1の厚みを小さくすることが可能となる。
また上記のように、制御部100が、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する操作を特定し、特定した操作に応じた処理を行う場合には、ユーザは、検出対象面201を操作することによって、その操作に応じた処理を電子機器1に実行させることができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。本例のように、検出対象面201が、例えば電子機器1の前面の下端部に位置する場合には、電子機器1を片手で持つユーザは、電子機器1を持つその手で検出対象面201を操作することが容易となる。よって、電子機器1の利便性がさらに向上する。
また、制御部100が、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する操作の速さを特定する場合には、ユーザは、検出対象面201に対する操作の速さに応じた処理を、電子機器1に実行させることができる。また、制御部100が、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する操作の方向を特定する場合には、ユーザは、検出対象面201に対する操作の方向に応じた処理を、電子機器1に実行させることができる。また、制御部100が、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する操作の強さを特定する場合には、ユーザは、検出対象面に対する操作の強さに応じた処理を、電子機器1に実行させることができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。
また、制御部100が、特定した検出対象面201に対する操作に応じて表示部120の表示を制御する場合には、ユーザは、検出対象面201に対して操作を行うことによって、その操作に応じた表示部120の表示の制御を電子機器1に実行させることができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。
また、制御部100は、特定した検出対象面201に対する操作に応じたアプリケーションを実行する場合には、ユーザは、検出対象面201に対して操作を行うことによって、その操作に応じたアプリケーションを電子機器1に実行させることができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。
<電子機器の動作の他の例>
以下に電子機器1の動作の他の例について説明する。
<第1の他の例>
ユーザが検出対象面201を指等でさわるとき、表示面121を誤ってさわってしまう可能性がある。その結果、タッチパネル130が表示面121に対する誤った操作入力を検出し、それに応じて、制御部100が、ユーザが意図しない処理を実行する可能性がある。特に、本例のように、検出対象面201が表示面121と同じ面(本例では機器ケース11の前面11a)に位置する場合には、ユーザが検出対象面201を指等でさわるときに、タッチパネル130が表示面121に対する誤った操作入力を検出する可能性が高くなる。例えば、表示面121のうち、検出対象面201に近い場所に表示される操作ボタン401〜403のいずれか一つに対する誤った操作をタッチパネル130が検出する可能性がある。
そこで、本例では、制御部100は、圧力検出装置210での圧力の検出中に、表示面121の少なくとも一部に対する操作入力を無効にする。例えば、制御部100は、複数の圧力センサ211の少なくとも一つが圧力を検出しているときには、表示面121の少なくとも一部に対する操作入力を無効にする。これにより、ユーザが意図しない処理が電子機器1で実行される可能性を低減することができる。
制御部100は、表示面121の全領域に対する操作入力を無効にしてもよいし、表示面121の一部に対する操作入力を無効にしてもよい。制御部100は、タッチパネル130の動作を停止することによって、表示面121の全領域に対する操作入力を無効にしてもよいし、タッチパネル130の出力をすべて無視することによって、表示面121の全領域に対する操作入力を無効にしてもよい。また、制御部100は、タッチパネル130の一部の動作を停止することによって、表示面121の一部に対する操作入力を無効にしてもよい。また、制御部100は、タッチパネル130の出力の一部を無視することによって、表示面121の一部に対する操作入力を無効にしてもよい。
制御部100が、表示面121の一部に対する操作入力を無効にする場合には、表示面121は、それに対する操作入力が無効にされる対象部分と、それに対する操作入力が無効にされない非対象部分とを有することになる。この場合、対象部分は、非対象部分よりも検出対象面201に近い場所に位置してもよい。図20は、対象部分750及び非対象部分760の一例を示す図である。図20の例では、表示面121において、検出対象面201に近い下端部が対象部分750となっており、それ以外が非対象部分760となっている。表示面121のうち、例えば、操作ボタン401〜403が表示される部分が、対象部分750に設定される。
なお、制御部100は、指紋認証中、かつ圧力検出装置210での圧力の検出中に、表示面121の少なくとも一部に対する操作入力を無効にしてもよい。例えば、制御部100は、指紋認証の実行中であって(例えば上述のステップs6あるいはステップs25の実行中)、複数の圧力センサ211の少なくとも一つが圧力を検出しているときには、表示面121の少なくとも一部に対する操作入力を無効にしてもよい。これにより、ユーザが検出対象面201をさわって電子機器1に指紋認証を実行させる場合、ユーザが意図しない処理が電子機器1で実行される可能性を低減することができる。
<第2の他の例>
ユーザが指で検出対象面201をさわって、電子機器1に指紋認証を実行させる場合、検出対象面201での指の位置が適切でない場合には、制御部100は適切に指紋認証を行えない可能性がある。例えば、検出対象面201での指の位置が、検出対象面201の左端あるいは右端である場合には、制御部100は適切に指紋認証を行えない可能性がある。
そこで、本例では、制御部100は、指紋認証を行う場合に、検出対象面201での指の位置についての基準位置からのずれを、圧力検出結果に基づいて特定する。そして、制御部100は、ユーザに対して通知を行う通知部に、特定したずれを通知させる。ユーザに対して通知を行う通知部には、表示部120及びスピーカ160が含まれる。また、電子機器1が、機器ケース11を振動させて、当該機器ケース11をさわるユーザに対して振動を伝えることが可能なバイブレータを備える場合には、当該バイブレータが通知部に含まれる。また、電子機器1が、機器ケース11の外部に光を発光する発光部(例えばLEDなど)を備える場合には、当該発光部が通知部に含まれる。
図21は本例に係る電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図21に示されるフローチャートは、上述の図9に示されるフローチャートにおいて、ステップs11の替わりにステップs51,s52が実行されるものである。
図21に示されるように、ステップs7において指紋認証が失敗したと判定されると、ステップs51において、制御部100は、ステップs2で得られる圧力検出結果に基づいて、検出対象面201での指の位置についての基準位置からのずれを特定する。基準位置としては、例えば、検出対象面201の中心201e(図4参照)が採用される。
ステップs51において、制御部100は、例えば、圧力センサ211aの検出圧力が、圧力センサ211cの検出圧力よりも大きい場合、検出対象面201での指の位置が基準位置よりも左にずれていると判定する。また、制御部100は、圧力センサ211bの検出圧力が、圧力センサ211dの検出圧力よりも大きい場合、検出対象面201での指の位置が基準位置よりも左にずれていると判定する。一方で、制御部100は、圧力センサ211cの検出圧力が、圧力センサ211aの検出圧力よりも大きい場合、検出対象面201での指の位置が基準位置よりも右にずれていると判定する。また、制御部100は、圧力センサ211dの検出圧力が、圧力センサ211bの検出圧力よりも大きい場合、検出対象面201での指の位置が基準位置よりも右にずれていると判定する。以後、検出対象面201での指の位置についての基準位置からのずれを単に「位置ずれ」と呼ぶことがある。
ステップs51の後、ステップs52において、制御部100は、位置ずれを通知部に通知させる。制御部100は、例えば、位置ずれを通知する位置ずれ通知情報652を表示部120に表示させる。ステップs53の後、ステップs10が実行される。
図22は位置ずれ通知情報652の一例を示す図である。図22に示されるように、本例では、制御部100は、位置ずれ通知情報652だけではなく、失敗通知情報650及び再実行指示情報651も表示部120に表示させる。なお、検出対象面201での指の位置が基準位置からずれていない場合には、位置ずれがユーザに通知されずに、例えば上述の図11のように失敗通知情報650及び再実行指示情報651が表示面121に表示されてもよい。この場合、表示面121には、位置ずれが無いことを示す情報が表示されてもよい。
ステップs51については、ステップs2の後であって、ステップs7の前に実行されてもよい。また、上述の図12に示されるフローチャートにおいて、ステップs30の替わりにステップs51及びs52が実行されてもよい。この場合、ステップs51は、ステップs22の後であって、ステップs26の前に実行されてもよい。
位置ずれを通知する通知部は表示部120に限られない。例えば、スピーカ160が位置ずれを通知してもよい。この場合、スピーカ160は、例えば、「指の位置がずれています。」という音声を出力してもよい。また、電子機器1が、機器ケース11を振動させるバイブレータを備える場合には、当該バイブレータが位置ずれを通知してもよい。この場合、バイブレータは、特定の振動パターンで機器ケース11を振動させることによって、ユーザに位置ずれを通知してもよい。また、電子機器1がLED等の発光部を備える場合には、当該発光部が位置ずれを通知してもよい。この場合、発光部は、特定の発光パターンで発光することによって、ユーザに位置ずれを通知してもよい。また、表示部120、スピーカ160、バイブレータ及び発光部の少なくとも二つが位置ずれを通知してもよい。
通知部は、位置ずれを通知する場合には、検出対象面201での指の位置の変更を案内する案内情報653を通知してもよい。図23,24は、表示部120が通知する案内情報653、言い換えれば、表示部120が表示する案内情報653の一例を示す図である。図23には、検出対象面201での指の位置が基準位置から左側にずれている場合の案内情報653が示されている。図24には、検出対象面201での指の位置が基準位置から右側にずれている場合の案内情報653が示されている。
図23,24に示されるように、表示面121には、失敗通知情報650及び位置ずれ通知情報652とともに案内情報653が表示される。図23に示される案内情報653には、「指をもう少し右にずらしてさわってください。」という文字列が含まれている。したがって、図23に示される案内情報653は、検出対象面201での指の位置を右側にずらすことをユーザに案内する情報であると言える。一方で、図24に示される案内情報653には、「指をもう少し左にずらしてさわってください。」という文字列が含まれている。したがって、図24に示される案内情報653は、検出対象面201での指の位置を左側にずらすことをユーザに案内する情報であると言える。ユーザは、案内情報653から、位置ずれが発生していることを理解できることから、案内情報653は、位置ずれを通知する通知情報であるとも言える。制御部100は、案内情報653を表示部120に表示させる場合には、位置ずれ通知情報652を表示部120に表示させなくてもよい。
なお、表示部120、スピーカ160、バイブレータ及び発光部の少なくとも一つが案内情報を通知してもよい。スピーカ160は、指をずらす方向を通知する音声を出力することによって案内情報を通知してもよい。バイブレータは、振動パターンを、指をずらす方向に応じて変更することによって、案内情報を通知してもよい。発光部は、発光パターンを、指をずらす方向に応じて変更することによって、案内情報を通知してもよい。
上記の例では、指紋認証が失敗した場合に、位置ずれがユーザに通知されているが、指紋センサ200で指紋が検出される前に、位置ずれがユーザに通知されてもよい。図25はこの場合の電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図25に示されるフローチャートは、上述の図9に示されるフローチャートにおいて、ステップs2とステップs3の間にステップs56,57が実行されるものである。
図25に示されるように、ステップs2が実行されると、ステップs55において、上述のステップs51と同様に、制御部100は、ステップs2で得られる圧力検出結果に基づいて位置ずれを特定する。そして、ステップs56において、制御部100は、特定した位置ずれを通知部に通知させる。通知部が例えば表示部120である場合には、制御部100は、位置ずれを通知する位置ずれ通知情報652を表示部120に表示させる。図26は位置ずれ通知情報652の一例を示す図である。図26の例では、表示面121には、位置ずれ通知情報652とともに案内情報653が表示されているが、案内情報653は表示されなくてもよい。
ステップs56の実行から所定時間が経過すると、制御部100は、ステップs3を実行して指紋センサ200を起動する。その後、電子機器1は同様に動作する。
なお、ステップs55において、検出対象面201での指の位置が基準位置からずれていないと判定される場合には、ステップs56が実行されない。
また、上述の図12に示されるフローチャートにおいて、ステップs22とステップs23の間にステップs55及びs56が実行されてもよい。
このように、ユーザに対して位置ずれが通知されることから、電子機器1の利便性が向上する。
また、ユーザに対して、検出対象面201での指の位置の変更を案内する案内情報が通知される場合には、電子機器1の利便性がさらに向上する。
なお、指紋認証が実行される場合に位置ずれが発生していたとしても、指紋認証が成功する場合には、当該位置ずれをユーザが知る必要性はあまりないと言える。したがって、図21に示されるように、指紋認証が失敗したときに位置ずれを通知することによって、図25の例と比較して電子機器1の利便性が向上する。
<第3の他の例>
ユーザが指で検出対象面201をさわって、電子機器1に指紋認証を実行させる場合、検出対象面201にかかる圧力が適切でないと、制御部100は適切に指紋認証をできない可能性がある。
そこで、本例では、制御部100は、指紋認証を行う場合に、検出対象面201にかかる圧力が指紋認証にとって適切か否かを判定する圧力判定処理を行う。そして、制御部100は、圧力判定処理において、検出対象面201にかかる圧力が適切でないと判定したとき、当該圧力が適切でないことを通知部に通知させる。本例の通知部としては、上記の第2の他の例と同様に、表示部120、スピーカ160、バイブレータ及び発光部の少なくとも一つを使用することができる。
図27は本例に係る電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図27に示されるフローチャートは、上述の図9に示されるフローチャートにおいて、ステップs61〜s63を追加したものである。
図27に示されるように、ステップs7において、指紋認証が失敗したと判定されると、ステップs61において、制御部100は、ステップs2で得られる圧力検出結果に基づいて、検出対象面201にかかる圧力が指紋認証にとって適切であるか否かを判定する圧力判定処理を行う。言い換えれば、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201にかかる圧力が、指紋認証を適切に行える程度の圧力となっているか否かを判定する。
ここで、指紋認証が実行される場合に検出対象面201にかかる圧力が大きすぎると、検出指紋がつぶれて、制御部100が適切に指紋認証をできない可能性がある。本例では、検出対象面201にかかる圧力が大きい場合、検出対象面201にかかる圧力が指紋認証にとって適切でないと判定する。具体的には、ステップs61において、制御部100は、例えば、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第2基準圧力以上のとき、検出対象面201にかかる圧力が適切でないと判定する。一方で、制御部100は、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第2基準圧力未満のとき、検出対象面201にかかる圧力が適切であると判定する。
第2基準圧力は、例えば記憶部103内に予め記憶されている。第2基準圧力は、検出対象面201にかかる圧力がそれ以上になると、正規ユーザの指紋認証が失敗する可能性が高くなるような値に設定される。第2基準圧力は、実機実験及びシミュレーション等に基づいて設定することができる。なお、制御部100は、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第2基準圧力よりも大きいとき、検出対象面201にかかる圧力が適切ではないと判定し、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第2基準圧力以下のとき、検出対象面201にかかる圧力が適切であると判定してもよい。
制御部100は、ステップs61での圧力判定処理において、検出対象面201にかかる圧力が適切であると判定する場合には(ステップs62のYes)、上述のステップs11を実行して、上述の図11と同様に失敗通知情報650及び再実行指示情報651を表示部120に表示させる。その後、ステップs10が実行されて指紋センサ200が停止する。
一方で、制御部100は、ステップs61での圧力判定処理において、検出対象面201にかかる圧力が適切ではないと判定する合には(ステップs62のNo)、ステップs63において、制御部100は、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことを通知部に通知させる。図28は、通知部としての表示部120が、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことを通知する様子の一例を示す図である。図28に示されるように、表示部120は、例えば、失敗通知情報650及び再実行指示情報651とともに、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことを通知する通知情報654を表示面121に表示する。ステップs63の後、ステップs10が実行されて指紋センサ200が停止する。
ステップs61については、ステップs2の後であって、ステップs7の前に実行されてもよい。また、上述の図12に示されるフローチャートにおいて、ステップs61〜s63が実行されてもよい。この場合、ステップs26でNoと判定されると、ステップs61,s62が実行される。ステップs62においてYesと判定される場合にステップs30が実行され、ステップs62においてNoと判定される場合にステップs63が実行される。ステップs61は、ステップs22の後であって、ステップs26の前に実行されてもよい。
また、上述の図21に示さるフローチャートにおいて、ステップs61〜s63が実行されてもよい。この場合、ステップs7においてNoと判定されると、ステップs51の直前あるいは直後にステップs61及びs62が実行される。ステップs62においてYesと判定されると、ステップs52が実行される。一方で、ステップs62においてNoと判定されると、ステップs63が実行される。このステップs63では、表示面121に、例えば、位置ずれ通知情報652及び案内情報653が表示される。また、上述の図25に示さるフローチャートにおいて、図27と同様にしてステップs61〜s63が実行されてもよい。
なお、ステップs63では、スピーカ160が、例えば、「強く押しすぎです。」という音声を出力してもよい。またバイブレータが、特定の振動パターンで機器ケース11を振動させることによって、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことをユーザに通知してもよい。また発光部が、特定の発光パターンで発光することによって、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことをユーザに通知してもよい。
上記の例では、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことが、指紋認証が失敗した場合にユーザに通知されているが、指紋センサ200で指紋が検出される前にユーザに通知されてもよい。図29はこの場合の電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図29に示されるフローチャートは、上述の図9に示されるフローチャートにおいて、ステップs2とステップs3の間にステップs65〜67が実行されるものである。
図29に示されるように、ステップs2が実行されると、ステップs65において、上述のステップs61と同様に、制御部100は、ステップs2で得られる圧力検出結果に基づいて圧力判定処理を行う。制御部100は、圧力判定処理において、検出対象面201にかかる圧力が適切であると判定する場合(ステップs66のYes)、ステップs3を実行して指紋センサ200を起動する。以後、電子機器1は同様に動作する。
一方で、制御部100は、圧力判定処理において、検出対象面201にかかる圧力が適切でないと判定する場合(ステップs66のNo)、ステップs67において、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことを通知部に通知させる。通知部が例えば表示部120である場合には、制御部100は、通知情報654を表示部120に表示させる。図30は通知情報654の一例を示す図である。図30に示されるように、表示部120は、通知情報654とともに、検出対象面201をさわり直すことをユーザに通知する通知情報655を表示面121に表示してもよい。
ステップs67の実行から所定時間が経過すると、制御部100は、ステップs3を実行して指紋センサ200を起動する。その後、電子機器1は同様に動作する。
なお、上述の図12に示されるフローチャートにおいて、ステップs22とステップs23の間にステップs65〜s67が実行されてもよい。
また、上述の図21に示さるフローチャートにおいて、図29と同様に、ステップs2とステップs3の間にステップs65〜s67が実行されてもよい。また、上述の図25に示さるフローチャートにおいて、ステップs65〜s67が実行されてもよい。この場合、ステップs55の直前あるいは直後にステップs65及びs66が実行される。ステップs66においてYesと判定されるとステップs56が実行される。一方で、ステップs66においてNoと判定されるとステップs67が実行される。このステップs67では、表示面121に、例えば、位置ずれ通知情報652及び案内情報653が表示される。
このように、本例では、ユーザに対して、検出対象面201にかかる圧力が指紋認証にとって適切でないことが通知されることから、電子機器1の利便性が向上する。
また、指紋認証が実行される場合に、制御部100が、検出対象面201にかかる圧力が適切でないと判定したとしても、指紋認証が成功する場合には、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことをユーザが知る必要性はあまりないと言える。したがって、図27に示されるように、指紋認証が失敗したときに、検出対象面201にかかる圧力が適切でないことをユーザに通知することによって、図29の例と比較して電子機器1の利便性が向上する。
なお制御部100は、圧力判定処理で使用される第2基準圧力を、圧力検出結果に基づいて設定してもよい。この場合、制御部100は、動作モードが指紋登録モードである場合に、基準指紋情報を電子機器1に登録するときに得られる圧力検出結果に基づいて、第2基準圧力を設定してもよい。上述のように、基準指紋情報が電子機器1に登録される場合、検出対象面201は、ユーザによって複数回さわられる。制御部100は、動作モードが指紋登録モードである場合、検出対象面201がさわられるたびに、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値を1次平均値として求める。これにより、動作モードが指紋登録モードである場合に検出対象面201がユーザによって複数回さわられることによって、複数の1次平均値が得られる。制御部100は、得られた複数の1次平均値の平均値を2次平均値として求める。制御部100は、求めた2次平均値に基づいて第2基準圧力を設定する。例えば、制御部100は、2次平均値の1.5倍〜2倍の値を、第2基準圧力とする。なお、第2基準圧力の設定方法はこれに限られない。また、第2基準圧力は、動作モードが指紋登録モード以外である場合に得られる圧力検出結果に基づいて決定されてもよい。
このように、制御部100が、基準指紋情報を登録する場合に得られる圧力検出結果に基づいて第2基準圧力を設定する場合には、ユーザは、電子機器1に基準指紋情報を登録させるための操作と、電子機器1に第2基準圧力を設定させるための操作とを別々に行う必要がなくなる。よって、ユーザの電子機器1に対する操作が簡素化される。その結果、電子機器1の利便性が向上する。
<第4の他の例>
本例では、制御部100は、圧力検出結果が第1条件を満たす場合には指紋認証を実行し、圧力検出結果が第2条件を満たす場合には指紋認証を実行しない。図31は本例に係る電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図31に示されるフローチャートは、図29に示されるフローチャートにおいて、ステップs66においてNoと判定されるとステップs67が実行されずにステップs1が実行されるものである。
図31に示されるように、ステップs65での圧力判定処理において、圧力が適切であると判定されると(ステップs66のYes)、ステップs3が実行されて指紋センサ200が起動する。以後、電子機器1は同様に動作する。一方で、ステップs65での圧力判定処理において、圧力が適切でないと判定されると(ステップs66のNo)、制御部100は、動作モードをスリープモードに維持する(ステップs1)。その後、ステップs2が実行されると、以後、電子機器1は同様に動作する。
なお、上述の図12に示されるフローチャートにおいて、ステップs22とステップs23の間に、ステップs65及びs66が実行されてもよい。この場合、ステップs66においてYesと判定されるとステップs23が実行される。一方で、ステップs66においてNoと判定されると、動作モードがロックモードに維持される(ステップs21)。
また、上述の図21に示さるフローチャートにおいて、図31と同様に、ステップs2とステップs3の間にステップs65及びs66が実行されてもよい。また、上述の図25に示さるフローチャートにおいて、ステップs65及びs66が実行されてもよい。この場合、ステップs55の直前にステップs65及びs66が実行される。ステップs66においてYesと判定されるとステップs55が実行される。
以上のように、本例では、制御部100は、検出対象面201にかかる圧力が適切である場合には指紋認証を実行し、当該圧力が適切でない場合には指紋認証を実行しない。上述のように、制御部100は、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第2基準圧力未満のとき、検出対象面201にかかる圧力が適切であると判定する。したがって、本例では、制御部100は、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第2基準圧力未満のとき(ステップs66のYes)、指紋認証を行うと言える。よって、本例では、制御部100は、圧力検出結果が、それに含まれる複数の検出圧力の平均値が第2基準圧力未満という第1条件を満たす場合、指紋認証を行うと言える。
一方で、制御部100は、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第2基準圧力以上のとき、検出対象面201にかかる圧力が適切でないと判定する。したがって、本例では、制御部100は、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第2基準圧力以上のとき(ステップs66のYes)、指紋認証を行わないと言える。よって、本例では、制御部100は、圧力検出結果が、それに含まれる複数の検出圧力の平均値が第2基準圧力以上という第2条件を満たす場合、指紋認証を行わないと言える。
このように、本例では、圧力検出結果が満たす条件に応じて、指紋認証が実行されたり、指紋認証が実行されなかったりすることから、電子機器1の利便性が向上する。
また、本例のように、検出対象面201にかかる圧力が、指紋認証にとって適切である場合に指紋認証が行われ、そうでない場合に指紋認証が行われない場合には、指紋認証が適切に行われる可能性を高めることができる。よって、誤った指紋認証結果が得られる可能性を低減することができる。
なお、ステップs66においてNoと判定されたとき、制御部100は、ステップs5と同様の処理を実行してもよい。この場合、制御部100は、表示部120に、例えば上述の図30のように通知情報654及び655をロック画面300上に表示させてもよい。
<第5の他の例>
本例では、制御部100は、ユーザが検出対象面201を指で強く押している間、動作モードをスリープモードからロックモードに一時的に変更する。これにより、ユーザは、検出対象面201を指で強く押している間、ロック画面300を確認することができる。図32は、本例に係る電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図32に示されるフローチャートは、図9に示されるフローチャートに対してステップs71〜s73を追加したものである。
図32に示されるように、ステップs2の後、ステップs71において、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201にかかる圧力が大きいか否かを判定する。ステップs71において、制御部100は、例えば、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第3基準圧力以上のとき、検出対象面201にかかる圧力が大きいと判定する。一方で、制御部100は、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第3基準圧力未満のとき、検出対象面201にかかる圧力は大きくはないと判定する。第3基準圧力は、上述の第2基準圧力と同じであってもよいし、異なってもよい。
ステップs71においてNoと判定されると、制御部100はステップs3を実行して指紋センサ200を起動する。以後、電子機器1は図9と同様に動作する。
一方で、ステップs71においてYesと判定されると、ステップs72において、制御部100は動作モードをロックモードに設定する。そしてステップs73において、制御部100は、ステップs71と同様に、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201にかかる圧力が大きいか否かを判定する。ステップs73においてYesと判定されると、ステップs72が実行されて動作モードがロックモードに維持される。その後、ステップs73が実行され、以後、電子機器1は同様に動作する。一方で、ステップs73においてNoと判定されると、制御部100は動作モードをスリープモードに設定する(ステップs1)。その後、ステップs2が実行されると、以後、電子機器1は同様に動作する。
以上のように、図32の例では、制御部100は、動作モードがスリープモードである場合、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第3基準圧力未満のとき、指紋認証を行っている。言い換えれば、制御部100は、表示面121が非表示状態の場合、圧力検出結果が、それに含まれる複数の検出圧力の平均値が第3基準圧力未満という第1条件を満たす場合、指紋認証を行う。
一方で、制御部100は、動作モードがスリープモードである場合、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値が第3基準圧力以上のとき、指紋認証を行わずに動作モードをロックモードに設定している。そして、制御部100は、圧力センサ211の検出圧力の平均値が第3基準圧力未満になると、動作モードをスリープモードに設定している。言い換えれば、制御部100は、表示面121が非表示状態の場合、圧力検出結果が、それに含まれる複数の検出圧力の平均値が第3基準圧力以上という第2条件を満たすとき、指紋認証を行わずロック画面300を表示面121に表示する。そして、制御部100は、圧力検出結果が第2条件を満たさなくなると、表示面121を非表示状態にする。これにより、ユーザは、圧力検出結果が第2条件を満たしている間、ロック画面300を確認することができる。本例では、ユーザは、検出対象面201を指で強く押している間、ロック画面300を確認することができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。
なお、検出対象面201を指で強く押さえているユーザが、検出対象面201から指を離すと、動作モードがスリープモードに設定され、指紋認証が実行されない。また、検出対象面201を指で強く押さえているユーザが、検出対象面201から指を離さずに、検出対象面201を指で弱く押さえるようになると、ステップs3以降が実行されて、指紋認証が実行される。
また、上述の図21に示されるフローチャートにおいて、図32と同様にしてステップs71〜s73が実行されてもよい。また、上述の図25に示されるフローチャートにおいて、ステップs71〜s73が実行されてもよい。この場合、ステップs55の直前にステップs71が実行される。ステップs71においてNoと判定されるとステップs55が実行される。
<第6の他の例>
本例に係る電子機器1は、検出対象面201が指でさわられると、指紋認証の替わりに、指紋検出結果及び圧力検出結果に基づくユーザ認証を行う。図33は、本例に係る電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図33に示されるフローチャートは、図9に示されるフローチャートにおいて、ステップs6及びステップs7の替わりに、ステップs81及びステップs82がそれぞれ実行されるものである。
図33に示されるように、ステップs5が実行されると、ステップs81において、制御部100は、ステップs2で得られる圧力検出結果と、ステップs4で得られる指紋検出結果とに基づいて、ユーザ認証を行う。
ステップs81において、制御部100は、上述の指紋認証と同様に、ステップs2で得られる検出指紋情報と、記憶部103内の基準指紋情報とを比較する。また、制御部100は、ステップs2で得られる圧力検出結果に基づいて、検出対象面201にかかる圧力が、正規ユーザが検出対象面201を指でさわる場合に当該検出対象面201にかかるであろう圧力(以後、「正規ユーザの操作時の圧力」と呼ぶことがある)と同程度であるか否かを判定する。ステップs81において、制御部100は、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値と記憶部103内の第4基準圧力とを比較し、それらの差分の絶対値を求める。そして、制御部100は、求めた絶対値がしきい値以下のとき、検出対象面201にかかる圧力が、正規ユーザの操作時の圧力と同程度であると判定する。一方で、制御部100は、求めた絶対値がしきい値よりも大きいとき、検出対象面201にかかる圧力が、正規ユーザの操作時の圧力と同程度ではないと判定する。
第4基準圧力は、上述の第2基準圧力と同様に、例えば、圧力検出結果に基づいて設定される。例えば、制御部100は、動作モードが指紋登録モードである場合に、基準指紋情報を電子機器1に登録するときに得られる圧力検出結果に基づいて、第4基準圧力を設定する。第2基準圧力が設定される場合と同様に、制御部100は、動作モードが指紋登録モードである場合、検出対象面201がさわられるたびに、複数の圧力センサ211の検出圧力の平均値を1次平均値として求める。これにより、動作モードが指紋登録モードである場合に検出対象面201がユーザによって複数回さわられることによって、複数の1次平均値が得られる。制御部100は、得られた複数の1次平均値の平均値を2次平均値として求める。制御部100は、求めた2次平均値に基づいて第4基準圧力を設定する。例えば、制御部100は、2次平均値と同じ値を第4基準圧力とする。なお、第4基準圧力の設定方法はこれに限られない。
ステップs81において、制御部100は、検出指紋情報と記憶部103内の基準指紋情報とが類似し、かつ、検出対象面201にかかる圧力が正規ユーザの操作時の圧力と同程度であると判定すると、ユーザ認証が成功したと判定する。つまり、制御部100は、検出対象面201をさわる指を有するユーザは、正規ユーザであると判定する。一方で、制御部100は、検出指紋情報と記憶部103内の基準指紋情報とが類似しない場合、ユーザ認証が失敗したと判定する。つまり、制御部100は、検出対象面201をさわる指を有するユーザは、非正規ユーザであると判定する。また、制御部100は、検出対象面201にかかる圧力が正規ユーザの操作時の圧力と同程度ではない場合、ユーザ認証に失敗したと判定する。
ステップs81でのユーザ認証が成功すると(ステップs82のYes)、制御部100は、ステップs8を実行して動作モードを非ロックモードに設定する。以後、電子機器1は同様に動作する。一方で、ステップs81でのユーザ認証が失敗すると(ステップs82のNo)、制御部100は、ステップs11を実行して、失敗通知情報650を表示部120に表示させる。その後ステップs10が実行されて指紋センサ200が停止する。
このように、本例では、指紋検出結果と圧力検出結果とに基づくユーザ認証が行わることから、検出対象面201をさわるユーザが正規ユーザであるか否かをより適切に判定することができる。よって、電子機器1のセキュリティ性を向上することができる。
なお、上述の図12に示されるフローチャートにおいて、ステップs25及びステップs26の替わりに、ステップs81及びステップs82がそれぞれ実行されてもよい。また、上述の図21,25に示されるフローチャートにおいて、ステップs6及びステップs7の替わりに、ステップs81及びステップs82がそれぞれ実行されてもよい。
また上記の例では、ステップs81において、指紋検出結果と圧力検出結果とに基づくユーザ認証が実行されているが、指紋検出結果と圧力検出結果のうち圧力検出結果だけに基づくユーザ認証が実行されてもよい。この場合、ステップs81においては、制御部100は、検出対象面201にかかる圧力が、正規ユーザの操作時の圧力と同程度であると判定すると、ユーザ認証が成功したと判定する。一方で、制御部100は、検出対象面201にかかる圧力が正規ユーザの操作時の圧力と同程度ではないと判定すると、ユーザ認証に失敗したと判定する。
<第7の他の例>
本例に係る電子機器1は、指紋認証に失敗した場合に、当該指紋認証の実行の後に得られる圧力検出結果に基づくユーザ認証を行う。図34は本例に係る電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図34に示されるフローチャートは、図9に示されるフローチャートにおいて、ステップs11の替わりに、ステップs91〜s95を実行するものである。
ステップs7において指紋認証が失敗したと判定されると、ステップs91において、制御部100は、指紋認証が失敗したことを通知する失敗通知情報660と、検出対象面201に対してユーザ認証用の操作を行うことを指示する操作指示情報661とを表示部120に表示させる。図35は失敗通知情報660及び操作指示情報661の一例を示す図である。
ステップs91の後、制御部100は、ステップs92において、圧力検出結果に基づいて、圧力検出装置210が圧力を検出したことを特定すると、ステップs93を実行する。制御部100は、複数の圧力センサ211の少なくとも一つが圧力を検出すると、ステップs93を実行する。
ステップs93では、制御部100は、ステップs92で得られる圧力検出結果に基づくユーザ認証を行う。本例では、制御部100は、圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する操作を特定する。そして、制御部100は、特定した操作が、記憶部103に登録されている基準操作と一致する場合には、圧力検出結果に基づくユーザ認証が成功したと判定する。一方で、制御部100は、特定した操作が、記憶部103に登録されている基準操作と一致しない場合には、圧力検出結果に基づくユーザ認証が失敗したと判定する。
ここで、通常モードには、検出対象面201に対するユーザの操作を基準操作として電子機器1に登録するための操作登録モードが含まれる。電子機器1は、非ロックモードにおいて、表示面121に対して所定の操作が行われると、操作登録モードで動作する。操作登録モードにおいて、正規ユーザが検出対象面201に対して所定の操作を行う場合、制御部100は、圧力検出結果に基づいて当該所定の操作を特定し、それを基準操作として記憶部103に登録する。
基準操作としては、様々な操作が考えられる。例えば、基準操作は、検出対象面201の所定箇所(例えば左上部分201a)を複数回連続して指で強く押す操作であってもよい。また基準操作は、検出対象面201上を指が左側から右側へ移動し、続けて右側から左側へ移動するような操作であってもよい。
ステップs93でのユーザ認証が成功すると(ステップs94のYes)、ステップs8が実行され、以後電子機器1は同様に動作する。一方で、ステップs93でのユーザ認証が失敗すると(ステップs94のNo)、ステップs95において、制御部100は、圧力検出結果に基づくユーザ認証が失敗したことを通知する失敗通知情報670を表示部120に表示させる。図36は失敗通知情報670の表示例を示す図である。本例では、図36に示されるように、制御部100は、失敗通知情報670だけではなく、検出対象面201に対してユーザ認証用の操作を再度行うことを指示する再実行指示情報671も表示部120に表示させる。
ステップs95の後、圧力検出装置210が圧力を再度検出すると(ステップs92)、制御部100は再度ステップs93を実行する。以後、電子機器1は同様に動作する。
このように、本例では、制御部100は、指紋認証に失敗した場合に、当該指紋認証の実行の後に得られる圧力検出結果に基づくユーザ認証を行う。したがって、正規ユーザは、指紋認証が仮に失敗した場合であっても、検出対象面201をさわることによって、電子機器1に圧力検出結果に基づくユーザ認証を実行させることができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。
なお記憶部103には、複数種類の基準操作が登録されてもよい。この場合、ステップs93において、制御部100は、圧力検出結果に基づいて特定した操作と一致する操作が、複数種類の基準操作に含まれる場合、圧力検出結果に基づくユーザ認証が成功したと判定する。一方で、制御部100は、圧力検出結果に基づいて特定した操作と一致する操作が、複数種類の基準操作に含まれない場合、圧力検出結果に基づくユーザ認証が失敗したと判定する。
また、図12に示されるフローチャートにおいて、ステップs30の替わりに、ステップs91〜s95が実行されてもよい。この場合、ステップs94においてYesと判定されると、ステップs27が実行される。また、上述の図25に示されるフローチャートにおいて、図34と同様に、ステップs11の替わりに、ステップs91〜s95が実行されてもよい。
<第8の他の例>
本例に係る電子機器1は、指紋認証が成功した場合、当該指紋認証を行うときに得られた圧力検出結果に応じたアプリケーションを実行することが可能である。図37は本例に係る電子機器1の動作の一例を示すフローチャートである。図37に示されるフローチャートは、図9に示されるフローチャートにおいて、ステップs9及びs10の替わりにステップs101〜s103が実行されるものである。
図37に示されるように、ステップs11が実行されると、ステップs101において、制御部100は指紋センサ200を停止する。また、ステップs8が実行されると、ステップs102において、制御部100は指紋センサ200を停止する。その後、ステップs103において、制御部100は、ステップs2で得られた圧力検出結果に応じたアプリケーションを実行する。ステップs103において、制御部100は、ステップs2で得られた圧力検出結果に基づいて、検出対象面201に対する操作を特定する。そして、制御部100は、特定した操作に応じたアプリケーションを実行する。
本例では、検出対象面201に対する操作と、その操作が行われたことがステップs101で特定されたときに実行されるアプリケーションとが対応付けられる。検出対象面201に対する操作とアプリケーションとの対応関係は記憶部103に記憶される。本例では、例えば、検出対象面201の左側部分が指でさわられる操作と、記憶部103内の第1アプリケーション(例えばカメラプリケーション)とが対応付けられている。また、検出対象面201の右側部分が指でさわられる操作と、記憶部103内の第2アプリケーション(ウェブブラウザ)とが対応付けられている。
ステップs103において、制御部100は、圧力センサ211aの検出圧力が圧力センサ211cの検出圧力よりも大きい場合、検出対象面201の左側部分が指でさわられる操作が行われたと判定する。また、制御部100は、圧力センサ211bの検出圧力が圧力センサ211dの検出圧力よりも大きい場合、検出対象面201の左側部分が指でさわられる操作が行われたと判定する。ステップs103において、制御部100は、特定した操作が、検出対象面201の左側部分が指でさわられる操作である場合、記憶部103内の第1アプリケーションを実行する。
一方で、制御部100は、圧力センサ211cの検出圧力が圧力センサ211aの検出圧力よりも大きい場合、検出対象面201の右側部分が指でさわられる操作が行われたと判定する。また、制御部100は、圧力センサ211dの検出圧力が圧力センサ211bの検出圧力よりも大きい場合、検出対象面201の右側部分が指でさわられる操作が行われたと判定する。ステップs103において、制御部100は、特定した操作が、検出対象面201の右側部分が指でさわられる操作である場合、記憶部103内の第2アプリケーションを実行する。
ステップs102の実行後、実行中のアプリケーションに応じた画面が表示面121に表示される。
なお、図12に示されるフローチャートにおいて、ステップs28及びs29の替わりにステップs101〜s103が実行されてもよい。この場合、ステップs30の後にステップs101が実行され、ステップs27の後にステップs102及びs103が実行される。また、図21に示されるフローチャートにおいて、ステップs9及びステップs10の替わりに、ステップs101〜s103が実行されてもよい。この場合、ステップs52の後にステップs101が実行され、ステップs8の後にステップs102及びs103が実行される。また、図25、図29、図31、図32及び図33に示されるフローチャートにおいて、図37と同様に、ステップs9及びステップs10の替わりに、ステップs101〜s103が実行されてもよい。また、図27に示されるフローチャートにおいて、ステップs9及びステップs10の替わりに、ステップs101〜s103が実行されてもよい。この場合、ステップs11及びs63の後にステップs101が実行され、ステップs8の後にステップs102及びs103が実行される。また、図38に示されるように、図34に示されるフローチャートにおいて、ステップs7においてYesと判定された場合には、ステップs8〜s10が実行されずに、ステップs104において動作モードが非ロックモードに設定された後に、ステップs102及びs103が実行されてもよい。
また、検出対象面201に対する操作と、その操作が行われたことがステップs101で特定されたときに実行されるアプリケーションとの対応関係は上記の限りではない。
このように、本例では、制御部100は、指紋認証が成功した場合、当該指紋認証を行うときに得られた圧力検出結果に応じたアプリケーションを実行する。したがって、ユーザは、電子機器1に指紋認証を実行させる場合の検出対象面201に対する操作に応じたアプリケーションを電子機器1に実行させることができる。よって、電子機器1の利便性が向上する。
上記の例では、電子機器1は、スマートフォン等の携帯電話機であったが、他の種類の電子機器であってよい。電子機器1は、例えば、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ウェアラブル機器などであってよい。電子機器1として採用されるウェアラブル機器は、リストバンド型あるいは腕時計型などの腕に装着するタイプであってもよいし、ヘッドバンド型あるいはメガネ型などの頭に装着するタイプであってもよいし、服型などの体に装着するタイプであってもよい。
以上のように、電子機器1は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この開示がそれに限定されるものではない。例えば、圧力センサ211の数及び配置と検出対象面201の形状の少なくとも一つは、上記の例と異なってもよい。例えば、図39に示されるように、圧力センサ211の数は2つであってもよい。図39の例では、機器ケース11の前面11aから平面透視した場合、検出対象面201の左側端部及び右側端部とそれぞれ重なるように2つの圧力センサ211が位置する。
また図40に示されるように、検出対象面201の形状は四角形であってもよい。図40の例では、機器ケース11の前面11aから平面透視した場合、検出対象面201の左上の角部、左下の角部、右上の角部及び右下の角部とそれぞれ重なるように4つの圧力センサ211が位置する。図40の例では、制御部100は、矢印800に示されるような、検出対象面201上を指600が円を描くように移動する操作も、4つの圧力センサ211の検出圧力に基づいて特定することが可能となる。
また図41に示されるように、検出対象面201の形状は円形であってもよい。図41の例では、機器ケース11の前面11aから平面透視した場合、検出対象面201の周端部に沿って、当該周端部と重なるように8つの圧力センサ211が位置する。図41の例では、上述の図40の例と同様に、制御部100は、矢印810に示されるような、検出対象面201上を指600が円を描くように移動する操作も、8つの圧力センサ211の検出圧力に基づいて特定することが可能となる。
また、上述した各種の例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。