JP2019174506A - 一対の眼鏡レンズの設計方法、製造方法、および一対の眼鏡レンズ - Google Patents
一対の眼鏡レンズの設計方法、製造方法、および一対の眼鏡レンズ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019174506A JP2019174506A JP2018059280A JP2018059280A JP2019174506A JP 2019174506 A JP2019174506 A JP 2019174506A JP 2018059280 A JP2018059280 A JP 2018059280A JP 2018059280 A JP2018059280 A JP 2018059280A JP 2019174506 A JP2019174506 A JP 2019174506A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- eye
- pair
- amount
- difference
- spectacle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02C—SPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
- G02C7/00—Optical parts
- G02C7/02—Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
- G02C7/024—Methods of designing ophthalmic lenses
- G02C7/027—Methods of designing ophthalmic lenses considering wearer's parameters
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02C—SPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
- G02C7/00—Optical parts
- G02C7/02—Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
- G02C7/024—Methods of designing ophthalmic lenses
- G02C7/028—Special mathematical design techniques
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02C—SPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
- G02C7/00—Optical parts
- G02C7/02—Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
- G02C7/06—Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses bifocal; multifocal ; progressive
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02C—SPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
- G02C7/00—Optical parts
- G02C7/02—Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
- G02C7/06—Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses bifocal; multifocal ; progressive
- G02C7/061—Spectacle lenses with progressively varying focal power
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Ophthalmology & Optometry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Mathematical Physics (AREA)
- Eyeglasses (AREA)
Abstract
Description
本発明の第1の態様は、
右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズの設計方法であって、
装用者の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差を補う度数差(単位:ディオプター(D))が備わるように一対の眼鏡レンズを設計する設計工程を有し、
各眼の調節反応量(単位:ディオプター(D))は、装用者が、距離fにある物体を見るときに発揮される装用者の各眼の調節発現量ACFと、距離fより近い距離nにある物体を見るときに発揮される装用者の該各眼の調節発現量ACNとの差AC(=調節発現量ACN−調節発現量ACF)である、一対の眼鏡レンズの設計方法である。
前記設計工程においては、右眼の調節反応量と左眼の調節反応量のうち調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズに対し、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズよりも大きな度数差であって処方値とは別の度数差が備わるようにする。
前記設計工程は、右眼用の眼鏡レンズ上の所定回旋角度での位置における度数誤差と、左眼用の眼鏡レンズ上の当該所定回旋角度での位置における度数誤差との差を、装用者の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差に基づき設定することにより、前記一対の眼鏡レンズを設計する。
前記設計工程は、右眼用の眼鏡レンズ上の所定回旋角度での位置における度数誤差と、左眼用の眼鏡レンズ上の当該所定回旋角度での位置における度数誤差との差が、装用者の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差に近づくように、前記一対の眼鏡レンズを設計する。
前記設計工程において、右眼用の眼鏡レンズの度数誤差PERと左眼用の眼鏡レンズの度数誤差PELとの差ΔPE(但しΔPE>0)は、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLとの差ΔAC(但しΔAC>0)の80%以上120%以下である。
前記設計工程において、右眼用の眼鏡レンズの度数誤差PERと左眼用の眼鏡レンズの度数誤差PELとの差ΔPE(但しΔPE>0)は、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLとの差ΔAC(但しΔAC>0)に対して±0.25D以内である。
前記設計工程において、調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数誤差から、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数誤差を引いた値を0.15D以上とする。
前記設計工程において、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの前記位置T2での度数誤差を±0.10D以内とし、調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの前記位置T1での度数誤差を0.15D以上とする。
装用者の右眼の調節反応量および左眼の調節反応量は、装用者の各眼に対して(調節発現量ACN−調節発現量ACF)を求める測定が行われた結果得られる実測値である。
前記設計工程は、
各眼用の眼鏡レンズにおいて、処方に応じてベースカーブを選択するベースカーブ選択工程と、
選択されたベースカーブ側の面に対して非球面設計を行う非球面設計工程と、
前記非球面設計工程に基づいて得られた一対の眼鏡レンズ設計において、装用者の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量のうち調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数誤差から、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数誤差を引いた値が、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLとの差ΔAC(但しΔAC>0)の80%以上120%以下の範囲内であるか否かを判定する判定工程と、
を有し、
前記判定工程にて範囲内でないと判定された場合は、前記ベースカーブ選択工程にて選択されたベースカーブを変更した後に前記非球面設計工程での非球面設計を変更したうえで、または、前記非球面設計工程での非球面設計を変更したうえで、再び前記判定工程を行う。
右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズの製造方法であって、
第1〜第10のいずれかの態様に記載の一対の眼鏡レンズの設計方法を用いて一対の眼鏡レンズを設計する設計工程と、
前記設計工程にて設計された内容に基づき一対の眼鏡レンズを製造する製造工程と、
を有する、一対の眼鏡レンズの製造方法である。
右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズであって、
いずれの眼鏡レンズも単焦点レンズであり、
一方の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数誤差(単位:ディオプター(D))と、もう一方の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数誤差との差が0.15D以上である、一対の眼鏡レンズである。
一方の眼鏡レンズでの前記位置T2での度数誤差が±0.10D以内であり、もう一方の眼鏡レンズでの前記位置T1での度数誤差が0.15D以上である。
右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズであって、
いずれの眼鏡レンズも累進屈折力レンズであり、
一方の眼鏡レンズでの近用度数測定位置T1での処方値とは別の度数差(単位:ディオプター(D))と、もう一方の眼鏡レンズでの近用度数測定位置T2での処方値とは別の度数差との差が0.15D以上である、一対の眼鏡レンズである。
好ましくは、一方の眼鏡レンズでの前記位置T2での処方値とは別の度数差が±0.10D以内であり、もう一方の眼鏡レンズでの前記位置T1での処方値とは別の度数差が0.15D以上である。
前記設計工程においては、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLのうち調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズに対し、プラスの度数誤差が備わるようにする。
前記設計工程において、右眼用の眼鏡レンズの度数誤差PERと左眼用の眼鏡レンズの度数誤差PELとの差ΔPE(但しΔPE>0)は、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLとの差ΔAC(但しΔAC>0)の90%以上110%以下である。
前記設計工程において、右眼用の眼鏡レンズの度数誤差PERと左眼用の眼鏡レンズの度数誤差PELとの差ΔPE(但しΔPE>0)は、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLとの差ΔAC(但しΔAC>0)の95%以上105%以下である。
装用者の処方値を取得する工程と、
装用者が眼鏡レンズを装用した際の近方視の目標距離を取得する工程と、
各眼の調節反応量(ACR、ACL)を取得する工程と、
を有する。
前記設計工程にて備わる度数差は、単焦点レンズの非球面設計によりもたらされる。
前記設計工程にて備わる度数差は、累進屈折力レンズの加入度の設定によりもたらされる。
なお、一対の眼鏡レンズが共に累進屈折力レンズである場合、位置T1および位置T2を近用度数測定位置と設定し、前記度数誤差を、近用度数測定位置における度数から、遠用度数測定位置における度数を引いた値としてもよい。そのうえで、上記の各好適例を、一対の累進屈折力レンズの場合に適用してもよい。
右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズであって、
一方の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数差であって処方値とは別の度数差(単位:ディオプター(D))と、もう一方の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数差であって処方値とは別の度数差との差が0.15D以上である、一対の眼鏡レンズである。
一方の眼鏡レンズでの近用度数測定位置T1での処方値とは別の度数差(単位:ディオプター(D))と、もう一方の眼鏡レンズでの近用度数測定位置T2での処方値とは別の度数差との差が0.50D以下であり、好ましくは0.25D以下である。
もう一方の眼鏡レンズでの前記位置T1での度数誤差は0.50D以下であり、好ましくは0.25D以下である。
以下、本明細書にて使用する用語を解説する。無調節状態で網膜中心窩に結像する外界の点を調節遠点(far point of accommodation)という。逆に、眼が最大調節した状態で網膜中心窩に結像する点を調節近点(near point of accommodation)という。
そして、調節遠点から調節近点までの範囲をディオプター(diopter)(D=1/距離)で表した眼の調節能力のことを調節力(amplitude of accommodation)という。
調節要求量とは、提示された視標から被検眼までの距離をディオプタ―で表したものである。調節発現量とは、調節要求量に対して、被検眼が実際に調節した量である。
「右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズの設計方法であって、
眼鏡レンズの装用者(以降、単に装用者とも称する。)の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差を補う度数差が備わるように一対の眼鏡レンズを設計する設計工程を有する、一対の眼鏡レンズの設計方法。」
また、左眼の調節反応量とは、装用者が、距離fにある物体を見るときに発揮される装用者の左眼の調節発現量ACFLと、距離fより近い距離nにある物体を見るときに発揮される装用者の該左眼の調節発現量ACNLとの差ACLである。
なお、調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T1と、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2とでは、通常、同度数であれば、対応する位置関係は一致する。
図1は、本実施形態における各工程を設けた場合の一対の眼鏡レンズの設計方法のフローチャートである。
<S1>は、装用者の処方値を取得する工程である。
引き続いて行われる<S2>は、装用者が眼鏡レンズを装用した際の近方視の目標距離を取得する工程である。
引き続いて行われる<S3>は、各眼の調節反応量ACRとACLとを取得する工程である。
<S4>〜<S7>は設計工程である。<S1>〜<S3>にて得られた情報に基づいて、眼鏡レンズの設計が行われる。
設計工程の中で、<S4>は、各眼用の眼鏡レンズにおいて、処方に応じてベースカーブ(base curve)を選択するベースカーブ選択工程である。
<S5>は、選択されたベースカーブに応じた非球面設計を行う非球面設計工程である。
<S6>は、非球面設計工程に基づいて得られた一対の眼鏡レンズ設計において、近方視における、装用者の右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLのうち調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数誤差から、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数誤差を引いた値ΔPEを算出する工程である。
<S7>は、<S6>にて算出されたΔPEが、右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差ΔACの80%以上120%以下の範囲内であるか否かを判定する工程である。度数差が許容範囲内であり、条件を満たせば眼鏡レンズの設計方法のフローを終了する。度数差が許容範囲外であり、条件を満たさなければ、最終的に<S7>にて度数差が許容範囲内となるまで、再度<S4>にてベースカーブの選択からやり直し、<S5>〜<S7>を行う。
前記設計工程は、
各眼用の眼鏡レンズにおいて、処方に応じてベースカーブ(base curve)を選択するベースカーブ選択工程<S4>と、
選択されたベースカーブに応じた非球面設計を行う非球面設計工程<S5>と、
前記非球面設計工程に基づいて得られた一対の眼鏡レンズ設計において、装用者の右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLのうち調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数誤差から、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数誤差を引いた値ΔPEが、右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差ΔACの80%以上120%以下の範囲内であるか否かを判定する判定工程<S7>と、
を有するのが好ましい。
そのうえで、前記判定工程にて範囲内でないと判定された場合は、以下のようにするのが好ましい。前記ベースカーブ選択工程にて選択されたベースカーブを変更した後に前記非球面設計工程での非球面設計を変更したうえで、再び前記判定工程を行うのが好ましい。または、前記非球面設計工程での非球面設計を変更したうえで、再び前記判定工程を行うのが好ましい。この構成により、調節反応量が左眼と右眼との間で異なる場合であっても、確実かつ非常に好適に、両眼視に適した一対の眼鏡レンズを提供できる。
また、各眼鏡レンズでの度数誤差(PER、PEL)の取得およびそれらの差ΔPEを取得する工程を前記判定工程に含めて表現したが、これらの工程<S6>を前記判定工程とは別に行っても構わない。図1では近方視における度数誤差の差を算出したが、近方視よりも遠い距離を見る場合(例えば眼鏡レンズにて設定された中間視や遠方視)における度数誤差の差を算出することは妨げない。
(単焦点のマイナスレンズ)
まず、単焦点レンズであるところの一対の眼鏡レンズの装用者(その1)の処方値としてSph−3.00Dという値を取得した。次に、装用者にとっての一対の眼鏡レンズの目的距離(すなわち近方視の目的距離)として400mm(40cm)という値を取得した。
その際の各種条件および結果は以下の通りである。
距離f(遠見):5m
距離n(近見):40cm
調節刺激量:2.30D(=1/0.4−1/5)
右眼の調節反応量ACR:2.10D
左眼の調節反応量ACL:1.72D
左右眼の調節反応量の差ΔAC:0.38D
図2は、実施例1の右眼用の眼鏡レンズにおける度数誤差および非点収差を表すグラフであり、横軸はD(1目盛が0.25D)、縦軸は回旋角(1目盛が5度)を表す。なお、度数誤差をほぼゼロにしようとすると非点収差が大きくなる傾向がある。逆に、非点収差をほぼゼロにしようとすると度数誤差が大きくなる傾向がある。
眼の回旋角が20度のときの右眼用の眼鏡レンズの位置T1だと度数誤差PELは0になった。
図3は、実施例1の左眼用の眼鏡レンズにおける度数誤差および非点収差を表すグラフであり、横軸はD(1目盛が0.25D)、縦軸は回旋角(1目盛が5度)を表す。
眼の回旋角が20度のときの左眼用の眼鏡レンズの位置T2だと度数誤差PELは0.25Dになった。
(単焦点のプラスレンズ)
まず、単焦点レンズであるところの一対の眼鏡レンズの装用者(その2)の処方値としてSph+2.00Dという値を取得した。次に、装用者にとっての一対の眼鏡レンズの目的距離(すなわち近方視の目的距離)として400mm(40cm)という値を取得した。
その際の各種条件および結果は以下の通りである。
距離f(遠見):5m
距離n(近見):40cm
調節刺激量:2.30D(=1/0.4−1/5)
右眼の調節反応量ACR:2.02D
左眼の調節反応量ACL:1.76D
左右眼の調節反応量の差ΔAC:0.26D
図4は、実施例2の右眼用の眼鏡レンズにおける度数誤差および非点収差を表すグラフであり、横軸はD(1目盛が0.25D)、縦軸は回旋角(1目盛が5度)を表す。なお、度数誤差をほぼゼロにしようとすると非点収差が大きくなる傾向がある。逆に、非点収差をほぼゼロにしようとすると度数誤差が大きくなる傾向がある。
眼の回旋角が30度のときの右眼用の眼鏡レンズの位置T1だと度数誤差PELは0になった。
図5は、実施例2の左眼用の眼鏡レンズにおける度数誤差および非点収差を表すグラフであり、横軸はD(1目盛が0.25D)、縦軸は回旋角(1目盛が5度)を表す。
眼の回旋角が30度のときの左眼用の眼鏡レンズの位置T2だと度数誤差PELは0.25Dになった。
(累進屈折力レンズ)
まず、累進屈折力レンズ(累進多焦点レンズ)であるところの一対の眼鏡レンズの装用者(その3)の処方値としてSph0.00Dという値を取得した。また、遠用度数測定位置における度数から近用度数測定位置における度数までの増加分すなわち加入度として1.00Dという値を取得した。
また、主子午線における近用度数測定位置を、レンズの幾何中心を原点としたときに(X=0,Y=−15mm)の位置とした。このときの装用者の回旋角は約30度である。
図6は、実施例3の右眼用の眼鏡レンズ(破線)および左眼用の眼鏡レンズ(実線)における度数変化を表すグラフであり、横軸はD(1目盛が0.25D)、縦軸は主子午線上のY座標(1目盛が5mm)を表す。
例えば、実施例3のように、右眼の調節反応量と左眼の調節反応量のうち調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズに対し、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズよりも大きな度数変化が設定されてもよい。なお、この度数変化は、装用者に処方される加入度のような処方値とは別に設定された度数差である。本実施形態で例示した単焦点レンズにおける度数誤差も、処方値とは別に設定された度数差である。
Claims (15)
- 右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズの設計方法であって、
装用者の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差を補う度数差(単位:ディオプター(D))が備わるように一対の眼鏡レンズを設計する設計工程を有し、
各眼の調節反応量(単位:ディオプター(D))は、装用者が、距離fにある物体を見るときに発揮される装用者の各眼の調節発現量ACFと、距離fより近い距離nにある物体を見るときに発揮される装用者の該各眼の調節発現量ACNとの差AC(=調節発現量ACN−調節発現量ACF)である、一対の眼鏡レンズの設計方法。 - 前記設計工程においては、右眼の調節反応量と左眼の調節反応量のうち調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズに対し、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズよりも大きな度数差であって処方値以外の度数差が備わるようにする、請求項1に記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。
- 前記設計工程は、右眼用の眼鏡レンズ上の所定回旋角度での位置における度数誤差と、左眼用の眼鏡レンズ上の当該所定回旋角度での位置における度数誤差との差を、装用者の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差に基づき設定することにより、前記一対の眼鏡レンズを設計する、請求項1または2に記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。
- 前記設計工程は、右眼用の眼鏡レンズ上の所定回旋角度での位置における度数誤差と、左眼用の眼鏡レンズ上の当該所定回旋角度での位置における度数誤差との差が、装用者の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量との差に近づくように、前記一対の眼鏡レンズを設計する、請求項3に記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。
- 前記設計工程において、右眼用の眼鏡レンズの度数誤差PERと左眼用の眼鏡レンズの度数誤差PELとの差ΔPE(但しΔPE>0)は、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLとの差ΔAC(但しΔAC>0)の80%以上120%以下である、請求項3または4に記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。
- 前記設計工程において、右眼用の眼鏡レンズの度数誤差PERと左眼用の眼鏡レンズの度数誤差PELとの差ΔPE(但しΔPE>0)は、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLとの差ΔAC(但しΔAC>0)に対して±0.25D以内である、請求項3〜5のいずれかに記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。
- 前記設計工程において、調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数誤差から、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数誤差を引いた値を0.15D以上とする、請求項3〜6のいずれかに記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。
- 前記設計工程において、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの前記位置T2での度数誤差を±0.10D以内とし、調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの前記位置T1での度数誤差を0.15D以上とする、請求項7に記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。
- 装用者の右眼の調節反応量および左眼の調節反応量は、装用者の各眼に対して(調節発現量ACN−調節発現量ACF)を求める測定が行われた結果得られる実測値である、請求項3〜8のいずれかに記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。
- 前記設計工程は、
各眼用の眼鏡レンズにおいて、処方に応じてベースカーブを選択するベースカーブ選択工程と、
選択されたベースカーブ側の面に対して非球面設計を行う非球面設計工程と、
前記非球面設計工程に基づいて得られた一対の眼鏡レンズ設計において、装用者の右眼の調節反応量と左眼の調節反応量のうち調節反応量が少ない方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数誤差から、調節反応量が多い方の眼用の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数誤差を引いた値が、右眼の調節反応量ACRと左眼の調節反応量ACLとの差ΔAC(但しΔAC>0)の80%以上120%以下の範囲内であるか否かを判定する判定工程と、
を有し、
前記判定工程にて範囲内でないと判定された場合は、前記ベースカーブ選択工程にて選択されたベースカーブを変更した後に前記非球面設計工程での非球面設計を変更したうえで、または、前記非球面設計工程での非球面設計を変更したうえで、再び前記判定工程を行う、請求項3〜9のいずれかに記載の一対の眼鏡レンズの設計方法。 - 右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズの製造方法であって、
請求項1〜10に記載の一対の眼鏡レンズの設計方法を用いて一対の眼鏡レンズを設計する設計工程と、
前記設計工程にて設計された内容に基づき一対の眼鏡レンズを製造する製造工程と、
を有する、一対の眼鏡レンズの製造方法。 - 右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズであって、
いずれの眼鏡レンズも単焦点レンズであり、
一方の眼鏡レンズでの回旋角α(15度≦α≦40度)の位置T1での度数誤差(単位:ディオプター(D))と、もう一方の眼鏡レンズでの回旋角αの位置T2での度数誤差との差が0.15D以上である、一対の眼鏡レンズ。 - 一方の眼鏡レンズでの前記位置T2での度数誤差が±0.10D以内あり、もう一方の眼鏡レンズでの前記位置T1での度数誤差が0.15D以上である、請求項12に記載の一対の眼鏡レンズ。
- 右眼用の眼鏡レンズと左眼用の眼鏡レンズとからなる一対の眼鏡レンズであって、
いずれの眼鏡レンズも累進屈折力レンズであり、
一方の眼鏡レンズでの近用度数測定位置T1での処方値とは別の度数差(単位:ディオプター(D))と、もう一方の眼鏡レンズでの近用度数測定位置T2での処方値とは別の度数差との差が0.15D以上である、一対の眼鏡レンズ。 - 一方の眼鏡レンズでの前記位置T2での処方値とは別の度数差が±0.10D以内であり、もう一方の眼鏡レンズでの前記位置T1での処方値とは別の度数差が0.15D以上である、請求項14に記載の一対の眼鏡レンズ。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018059280A JP7126842B2 (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | 一対の眼鏡レンズの設計方法、製造方法、および一対の眼鏡レンズ |
EP19775162.1A EP3779568A4 (en) | 2018-03-27 | 2019-03-26 | Method for designing and method for manufacturing a pair of spectacle lenses, and a pair of spectacle lenses |
PCT/JP2019/012706 WO2019189091A1 (ja) | 2018-03-27 | 2019-03-26 | 一対の眼鏡レンズの設計方法、製造方法、および一対の眼鏡レンズ |
US16/641,788 US11428954B2 (en) | 2018-03-27 | 2019-03-26 | Designing method and producing method of pair of spectacle lenses, and pair of spectacle lenses |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018059280A JP7126842B2 (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | 一対の眼鏡レンズの設計方法、製造方法、および一対の眼鏡レンズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019174506A true JP2019174506A (ja) | 2019-10-10 |
JP7126842B2 JP7126842B2 (ja) | 2022-08-29 |
Family
ID=68061631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018059280A Active JP7126842B2 (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | 一対の眼鏡レンズの設計方法、製造方法、および一対の眼鏡レンズ |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US11428954B2 (ja) |
EP (1) | EP3779568A4 (ja) |
JP (1) | JP7126842B2 (ja) |
WO (1) | WO2019189091A1 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011203705A (ja) * | 2010-03-01 | 2011-10-13 | Seiko Epson Corp | 眼鏡レンズ及びその設計方法 |
WO2014128744A1 (ja) * | 2013-02-19 | 2014-08-28 | 株式会社メニコン | 老視用コンタクトレンズセットおよび老視用コンタクトレンズの選択方法 |
JP2017090729A (ja) * | 2015-11-12 | 2017-05-25 | 正純 逢坂 | 累進多焦点レンズの設計方法 |
JP2017122941A (ja) * | 2012-12-19 | 2017-07-13 | Hoya株式会社 | 眼鏡レンズの製造装置及び製造方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE375491C (de) * | 1922-03-16 | 1923-09-08 | Walther Thorner Dr | Beidaeugiges Augenglas zum gleichzeitigen Gebrauch fuer Naehe und Ferne |
US4923296A (en) | 1988-07-14 | 1990-05-08 | Erickson Paul M | Oriented simultaneous vision bifocal contact lenses or the like utilizing introaocular suppression of blur |
US6318857B1 (en) * | 1998-12-09 | 2001-11-20 | Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Variable power spectacles |
US7242522B2 (en) * | 2003-03-24 | 2007-07-10 | Pentax Corporation | Binocular magnifying glasses |
US8113655B1 (en) * | 2010-07-22 | 2012-02-14 | Albert Tyrin | Training method for accommodative and vergence systems, and multifocal lenses therefor |
US9709821B2 (en) * | 2012-07-09 | 2017-07-18 | Hoya Corporation | Spectacle lens and method for designing the same, method for manufacturing spectacle lens, and program |
US9465237B2 (en) * | 2013-12-27 | 2016-10-11 | Intel Corporation | Automatic focus prescription lens eyeglasses |
JP6604958B2 (ja) | 2014-09-22 | 2019-11-13 | ホヤ レンズ タイランド リミテッド | 累進屈折力レンズの設計方法およびその製造方法ならびにその設計システム |
-
2018
- 2018-03-27 JP JP2018059280A patent/JP7126842B2/ja active Active
-
2019
- 2019-03-26 US US16/641,788 patent/US11428954B2/en active Active
- 2019-03-26 WO PCT/JP2019/012706 patent/WO2019189091A1/ja unknown
- 2019-03-26 EP EP19775162.1A patent/EP3779568A4/en active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011203705A (ja) * | 2010-03-01 | 2011-10-13 | Seiko Epson Corp | 眼鏡レンズ及びその設計方法 |
JP2017122941A (ja) * | 2012-12-19 | 2017-07-13 | Hoya株式会社 | 眼鏡レンズの製造装置及び製造方法 |
WO2014128744A1 (ja) * | 2013-02-19 | 2014-08-28 | 株式会社メニコン | 老視用コンタクトレンズセットおよび老視用コンタクトレンズの選択方法 |
JP2017090729A (ja) * | 2015-11-12 | 2017-05-25 | 正純 逢坂 | 累進多焦点レンズの設計方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US11428954B2 (en) | 2022-08-30 |
EP3779568A4 (en) | 2021-12-29 |
EP3779568A1 (en) | 2021-02-17 |
JP7126842B2 (ja) | 2022-08-29 |
US20200249499A1 (en) | 2020-08-06 |
WO2019189091A1 (ja) | 2019-10-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101301566B1 (ko) | 안과용 렌즈 | |
CA2830638C (en) | Progressive ophthalmic lens | |
CN107407827B (zh) | 旨在安装在眼镜架上的眼镜眼科镜片 | |
KR101281459B1 (ko) | 안과용 렌즈를 결정하는 방법 | |
US11016310B2 (en) | Method for determining a three dimensional performance of an ophthalmic lens; associated method of calculating an ophthalmic lens | |
CN107003540B (zh) | 由计算机装置实施的用于计算配戴者的眼镜眼科镜片的镜片光学系统的方法 | |
WO2016146590A1 (en) | A method for determining an ophthalmic lens having unwanted astigmatism | |
KR102580793B1 (ko) | 근시 또는 정시 노안 착용자를 위한 안과용 누진 가법 렌즈 및 그러한 렌즈를 제공하는 방법 | |
JP2021131574A (ja) | 補助画像を出力するように構成された累進加入度眼用レンズの光学系を計算する方法 | |
CN106249430A (zh) | 用于非旋转对称的眼睛像差的舒适度优化的接触镜片系统 | |
CN106461975B (zh) | 具有放大的中距离视区的渐变多焦点镜片 | |
CN111065960B (zh) | 渐进式多焦点镜片及其制造方法 | |
CA2858460C (en) | Methods for determining a progressive ophthalmic lens and a set of semi finished lens blanks | |
WO2019189091A1 (ja) | 一対の眼鏡レンズの設計方法、製造方法、および一対の眼鏡レンズ | |
CN112602001B (zh) | 用于生成目标设计的计算机实施的方法、数据处理系统和存储介质及相关方法和存储介质 | |
CN112334818B (zh) | 用于确定眼科镜片的方法 | |
EP4286921A1 (en) | Eyeglass lens design device, eyeglass lens design method, and program | |
KR20230023652A (ko) | 증강 현실 기기를 위한 한 쌍의 광학요소 | |
CN114270247A (zh) | 用于将眼镜镜片配适到眼镜镜架的计算机实现方法 | |
Cox | Contact lenses | |
CN104303093A (zh) | 渐进式眼科表面 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20211026 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20220124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220418 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220809 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220817 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7126842 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |