JP2019174334A - 時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】秒針検出歯車に位置ずれが生じた場合に、フォトトランジスタにおける受光量が著しく低下することを抑制する。【解決手段】指針を回転駆動させる輪列を含む時計において、発光ダイオードと、輪列に含まれ、発光ダイオードから出射された光が通過する検出孔61aを有する秒針検出車と、検出孔61aを通過した光を受光する受光領域5aと、受光量の増加に寄与しない非受光領域とを含むフォトトランジスタ5と、フォトトランジスタ5における受光状態に基づいて、指針の位置を検出する検出部と、を含み、フォトトランジスタ5は、秒針検出車が回転する際の検出孔61aの中心O6の軌跡T6と、非受光領域とが重ならないように配置される。【選択図】図7
Description
本発明は、時計に関する。
従来より、指針の基準位置(例えば、文字板上の12時を指す位置)を検出する機能を有する時計が知られている。例えば、特許文献1には、指針を回転駆動させる歯車に検出孔を設け、検出孔を通過する発光素子からの光をフォトトランジスタで受光することにより、指針の基準位置を検出する時計が開示されている。
一般的に、フォトトランジスタは、半導体層と、半導体層上に設けられるエミッタ電極及びベース電極とを含んで構成される。そして、上述のような時計においては、時計内に設けられる制御回路において、半導体層が光を受光したことにより発生する電流値に基づいて受光量に関する情報を取得し、取得した受光量に関する情報に基づいて指針の基準位置を検出している。
ここで、外部からの磁力などの何らかの原因により、検出位置にある歯車が回転方向に位置ずれを生じる場合がある。歯車に多少の位置ずれが生じた場合であっても、発光素子からの光が検出孔を通過し、フォトトランジスタにおいて十分な受光量を取得できれば、指針の基準位置を検出することは可能である。しかしながら、歯車に位置ずれが生じることにより、平面視における検出孔の中心付近に受光量の増加に寄与しないフォトトランジスタの電極が存在することとなり、発光素子からの光が検出孔を通過したにも関わらず、フォトトランジスタにおいて十分な受光量を取得できない場合があった。すなわち、フォトトランジスタの位置や姿勢を原因として、十分な受光量を取得できない場合があった。その結果、本来良品である時計が、不良品として扱われることとなってしまう場合があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、歯車に設けられる検出孔を通過した光を受光することにより指針の位置検出を行う機能を有する時計において、回転方向に歯車の位置ずれが生じた場合に、受光素子における受光量が著しく低下することを抑制することにある。
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下のとおりである。
(1)指針を回転駆動させる輪列を含む時計において、発光素子と、前記輪列に含まれ、前記発光素子から出射された光が通過する通過部を有する第1の歯車と、前記通過部を通過した光を受光する受光領域と、受光量の増加に寄与しない非受光領域とを含む受光素子と、前記受光素子における受光状態に基づいて、前記指針の位置を検出する検出部と、を含み、前記受光素子は、前記第1の歯車が回転する際の前記通過部の中心の軌跡と、前記非受光領域とが重ならないように配置される、時計。
(2)(1)において、前記受光素子は、前記受光領域の平面視における面積を2等分する線分のうち、前記受光領域のうち前記受光素子の外形を形成する辺と辺とを前記非受光領域を通らずに結ぶ線分が、前記軌跡の接線に平行になるように配置される、時計。
(3)(2)において、前記受光素子は、前記線分が前記接線と重なるように配置される、時計。
(4)(2)において、前記受光素子は、平面視において、前記接線を境界として第1の面積の領域と第2の面積の領域とに前記受光領域が2分されるように配置され、前記第1の面積は前記第2の面積の0.8倍〜1.2倍の大きさである、時計。
(5)(2)又は(3)において、前記線分は前記受光領域の重心を通る、時計。
(6)(2)〜(5)のいずれかにおいて、前記線分は前記受光領域の重心慣性主軸である、時計。
(7)(2)〜(6)のいずれかにおいて、前記線分は、前記受光領域の平面視における面積を2等分する線分のうち最も長い線分である、時計。
(8)(2)〜(7)のいずれかにおいて、前記受光素子の平面形状は正方形であり、前記接線は前記正方形の対角線の一方と平行である、時計。
(9)(2)〜(8)のいずれかにおいて、前記受光素子の平面形状は長方形であり、前記線分は、前記長方形の短辺を結ぶ線分である、時計。
(10)(1)〜(9)のいずれかにおいて、前記輪列に含まれ、前記発光素子から出射された光が通過する通過部を含む第2の歯車をさらに含み、前記受光素子は、前記第1の歯車の通過部及び第2の歯車の通過部を通過した前記発光素子から出射される光を受光する、時計。
(11)(1)〜(10)のいずれかにおいて、前記受光領域は半導体層であり、前記非受光領域は前記半導体層上に設けられた電極である、時計。
(12)(11)において、前記受光素子は、少なくとも、前記半導体層と、前記半導体層上に設けられる少なくとも2つの電極とを含み、1の前記電極と他の前記電極とは、前記受光領域の平面視における面積を2等分する線分を挟んで反対側に配置される、時計。
上記(1)〜(12)の側面によれば、歯車に位置ずれが生じた場合に、受光素子における受光量が著しく低下することを抑制できる。
以下、本発明の実施の形態(以下、本実施形態という)について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における秒針の位置検出を行うための時計の内部構造を示す断面図である。図2、図3は、本実施形態における輪列を構成する歯車を示す平面図である。図2は、2つの検出孔が平面視において重なっていない位置にある状態を示しており、図3は、2つの検出孔が平面視において重なった位置にある状態を示している。
図1に示すように、時計100は、地板10と、輪列受20と、輪列を含む。輪列は、秒針を含む指針を回転駆動させるための複数の歯車を含んで構成される。図1〜図3においては、輪列を構成する歯車として、四番車40、五番車50、秒針検出車60を示している。
地板10と輪列受20は、軸O1を回転軸として五番車50を回転可能に支持している。同様に、地板10と輪列受20は、軸O2を回転軸として秒針検出車60を回転可能に支持している。地板10は、例えば、金属又はプラスチックからなるとよい。輪列受20は、例えば、金属からなるとよい。
五番車50は、四番車40と秒針検出車60を駆動させる。五番車50は、五番歯車51と、第1の五番カナ52と、第2の五番カナ53を含み、第1の五番カナ52及び第2の五番カナ53に五番歯車51が圧入固定されて構成される。なお、本実施形態においては、第1の五番カナ52と第2の五番カナ53とは、時計100の厚み方向に離間して五番歯車51を挟むように設けられる。
四番車40には、秒針(不図示)が取り付けられる。すなわち、四番車40の回転に伴い秒針が回転する。四番車40は、四番歯車41と四番カナ42とを含み、四番カナ42に四番歯車41が圧入固定されて構成される。
秒針検出車60は、秒針検出歯車61と秒針検出真62とを含み、秒針検出真62に秒針検出歯車61が圧入固定されて構成される。
図1〜図3に示すように、四番歯車41と第1の五番カナ52とが互いに噛み合っており、秒針検出歯車61と第2の五番カナ53とが互いに噛み合っている。
また、時計100は、秒針を含む指針を駆動させるためのステップモータ(不図示)を含む。ステップモータは、駆動コイル、ステータ、ロータ70等で構成される。ロータ70は、円盤状の回転体であり、径方向にN極、S極に着磁されている。また、ロータ70は、図2に示すように、五番歯車51に噛み合うロータ歯車71を有する。
ロータ70が、図2に示すR7方向に回転することにより、ロータ歯車71と噛み合う五番歯車51はR5方向に回転する。五番歯車51がR5方向に回転することにより、第1の五番カナ52及び第2の五番カナ53もR5方向に回転する。そして、第1の五番カナ52がR5方向に回転することにより、第1の五番カナ52に噛み合う四番歯車41はR4方向に回転する。また、第2の五番カナ53がR5方向に回転することにより、第2の五番カナ53に噛み合う秒針検出歯車61はR6方向に回転する。このように、ロータ70からの駆動力は五番歯車51を介して各歯車へと伝達される。
本実施形態において、四番歯車41の歯数を60枚とし、第1の五番カナ52の歯数を12枚とした。また、秒針検出歯車61の歯数を60枚とし、第2の五番カナ53の歯数を24枚とした。ただし、ここで示した各歯車の歯数は一例であり、図1〜図3に示すものに限られるものではない。
さらに、図1〜図5を参照して、本実施形態における秒針の位置検出の動作について説明する。図4は、本実施形態に係る時計の物理的な構成の概要を示すブロック図である。図5は、本実施形態におけるフォトトランジスタを示す平面図である。
図4に示すように、時計100は、発光素子としての発光ダイオード3と、受光素子としてのフォトトランジスタ5と、制御回路80と、モータ駆動回路81とを含む。制御回路80は、時計100に含まれる各種回路や機構を制御する回路であり、1つの集積回路で構成されるとよい。また、制御回路80は、フォトトランジスタ5における受光状態に基づいて、秒針の位置を検出する検出部82を含む。モータ駆動回路81は、上述したステップモータを駆動させるための回路である。
図1に示すように、発光ダイオード3は、輪列受20の下面に設けられる基板4に実装される。フォトトランジスタ5は、地板10に形成される孔10aを塞ぐように地板10の下面に設けられる基板6に実装される。基板6は地板10に対してねじ等で固定されるとよい。
五番歯車51は検出孔51aを有する。また、秒針検出歯車61は検出孔61aを有する。検出孔51a及び検出孔61aは、いずれも発光ダイオード3から出射された光が通過する通過部であり、四番車40の位置をモニタする検出用の孔である。検出孔51a及び検出孔61aは、検出孔51aの中心O5と検出孔61aの中心O6とが、五番歯車51及び秒針検出歯車61が回転する際の所定のタイミングにおいて、一致するように形成される。なお、図2、図3における、五番歯車51上の破線で示す円は、五番歯車51が回転する際の検出孔51aの中心O5の軌跡T5を示しており、秒針検出歯車61上の破線で示す円は、秒針検出歯車61が回転する際の検出孔61aの中心O6の軌跡T6を示している。
発光ダイオード3は、検出孔51aの中心O5と検出孔61aの中心O6とが一致する状態において、平面視において検出孔51a及び検出孔61aと重なるように配置される。また、フォトトランジスタ5は、発光ダイオード3に対して五番歯車51及び秒針検出歯車61の反対側であって、検出孔51aの中心O5と検出孔61aの中心O6とが一致する状態において、平面視において検出孔51及び検出孔61aと重なるように配置される。すなわち、発光ダイオード3とフォトトランジスタ5は、検出孔51及び検出孔61aを介して互いに対向するように配置される。図1においては、検出孔51aの中心O5と検出孔61aの中心O6とが一致し、発光ダイオード3とフォトトランジスタ5とが検出孔51a及び検出孔61aを介して対向した状態を示している。
以下の説明において、発光ダイオード3から出射された光が検出孔61aを通過する秒針検出歯車61の位置を検出位置ということとする。五番歯車51についても同様に、発光ダイオード3から出射された光が検出孔51aを通過する位置を検出位置ということとする。すなわち、図1、図3において、五番歯車51及び秒針検出歯車61は共に検出位置にあるといえる。
本実施形態においては、検出孔51aの中心O5と、秒針検出孔61aの中心O6とは、60秒に1回一致することとした。すなわち、発光ダイオード3から出射された光は、60秒に1回、検出孔51a及び検出孔61aを通過し、フォトトランジスタ5へ入射される。
検出部82は、フォトトランジスタ5で受光した受光量に関する情報を取得する。例えば、検出部82は、フォトトランジスタ5に光が入射されることにより発生する電流値に基づいて受光量に関する情報を取得するとよい。そして、検出部82は、取得された受光量に関する情報に基づいて、五番歯車51及び秒針検出歯車61が検出位置にあるか否かを判定する。具体的には、検出部82は、所定の閾値以上の受光量を取得した場合、五番歯車51及び秒針検出歯車61が検出位置にあるとの判定を行う。一方、検出部82は、所定の閾値以上の受光量を取得しない場合、五番歯車51及び秒針検出歯車61が検出位置にないとの判定を行う。本実施形態においては、検出部82が五番歯車51及び秒針検出歯車61が検出位置にあると判定した場合、そのタイミングにおいて、輪列の駆動を停止させて、文字板上の12時を指す方向を向く位置(以下、基準位置という)に秒針を取り付けることとする。
また、本実施形態においては、制御回路80が、ロータ70を1秒毎に駆動させることにより1秒毎に各歯車を間欠回転させるように、モータ駆動回路81を制御する。また、制御回路80は、各歯車の間欠回転と合わせて、1秒毎に発光するように発光ダイオード3を制御する。また、検出部82は、発光ダイオード3の発光に合わせて、1秒毎にフォトトランジスタ5における受光量を取得する。
なお、図2、図3に示すように、本実施形態においては、検出孔51aと検出孔61aとが、平面視において、同形状であり、同じ大きさである例について示すが、これに限られるものではなく、少なくとも発光ダイオード3から出射された光が、検出位置にある五番歯車51及び秒針検出歯車61の検出孔51及び検出孔61aを通過してフォトトランジスタ5へ入射される構成であればよい。
図5に示すように、本実施形態において、フォトトランジスタ5は、平面視における外形が略正方形であって、受光領域5aと、ベース電極(ベース端子)5bと、エミッタ電極(エミッタ端子)5cとを含んで構成される。受光領域5aは、例えば、半導体層からなるとよい。フォトトランジスタ5においては、半導体層からなる受光領域5aに光が入射されることにより電流が発生する。検出部82は、受光領域5aにおいて生じた電流の値に基づいて、受光量に関する情報を取得するとよい。受光領域5aが受光可能な領域である一方、ベース電極5b及びエミッタ電極5cは、光が入射された場合であってもフォトトランジスタ5における受光量の増加に寄与しない非受光領域である。本実施形態においては、図5に示すように、ベース電極5bとエミッタ電極5cとは、略正方形のフォトトランジスタ5のうち互いに対向する隅部にそれぞれ配置される。
ここで、外部からの衝撃や磁力、または歯車間に意図して設けられた隙間(バックラッシュ)の影響により、輪列を構成する各歯車において、回転方向における位置ずれが生じる場合がある。例えば、五番歯車51及び秒針検出歯車61が検出位置にあるように各歯車を組み立てた後、ステップモータを着磁した場合、ロータ70が磁気的に安定状態になる位置に回転移動することにより、各歯車が回転方向に移動する場合がある。その際の各歯車の回転方向への移動量が、位置ずれ量となる。なお、本実施形態においては、上記原因による歯車の位置ずれ量は、各歯車の1ステップ分(本実施形態においては1秒分)の回転量よりは小さいものとする。
例えば、秒針検出歯車61に回転方向における位置ずれが生じた場合、秒針検出歯車61が検出位置にある状態における検出孔61aと平面視において重なるフォトトランジスタ5の面積が、位置ずれが生じていない場合と比較して減少してしまう。そのため、フォトトランジスタ5における受光量が減少してしまう。さらに、秒針検出歯車61に位置ずれが生じた状態において検出孔61aと平面視において重なる位置に、ベース電極5bやエミッタ電極5cが存在する場合、発光ダイオード3から出射された光が検出孔61aを通過したにも関わらず、フォトトランジスタ5における受光量が著しく減少してしまう。そのような場合、秒針の基準位置を検出することができなくなってしまう。その結果、本来良品である時計が、不良品として扱われることとなってしまう。
図6は、比較例におけるフォトトランジスタと検出孔との位置関係を説明する平面図である。図6おいては、破線で示す円は位置ずれが生じてない状態における秒針検出歯車61の検出孔61aを示しており、実線で示す円は位置ずれが生じた状態における秒針検出歯車61の検出孔61aを示している。
図6においては、秒針検出歯車61に位置ずれが生じていない状態において、フォトトランジスタ5の中心OTが、検出孔61aの中心O6と一致するようにフォトトランジスタ5を配置する例について示している。図6に示す例においては、秒針検出歯車61に位置ずれが生じた場合、平面視において検出孔61aと重なる受光領域5aの面積が著しく減少することとなる。特に図6に示す例においては、検出孔61aの中心O6が、非受光領域であるエミッタ電極5c付近に位置することになるため、検出孔61aと重なるエミッタ電極5cの面積が大きくなることにより、検出孔61aと重なる受光領域5aの面積が減少することとなっている。
そこで、本実施形態においては、何らかの原因により、検出位置にある秒針検出歯車61が回転方向において位置ずれを生じた場合においても、秒針の位置検出を行うのに十分な受光量を取得できるよう、フォトトランジスタ5を配置した。具体的には、本実施形態においては、図7に示すように、秒針検出歯車61が回転する際の検出孔61aの中心O6の中心の軌跡T6と、非受光領域であるベース電極5b及びエミッタ電極5cが重ならないように、フォトトランジスタ5を配置した。また、本実施形態においては、受光領域5aの平面視における面積を2等分する線分のうち、受光領域5aのうちフォトトランジスタ5の外形を形成する辺と辺とを結ぶ線分L1が、秒針検出歯車61が回転する際の検出孔61aの中心の軌跡T6の接線L3と重なるように、フォトトランジスタ5を配置した。
本実施形態においては、図7に示すように、接線L3は、フォトトランジスタ5の中心OTと秒針検出歯車61の中心O2を結ぶ線L2に直交する線である。なお、フォトトランジスタ5の中心OTとは、フォトトランジスタ5の外形を構成する正方形の対角線の交点である。また、接線L3はフォトトランジスタ5の外形を構成する正方形の対角線の一方と平行な線である。
図7は、本実施形態におけるフォトトランジスタと検出孔との位置関係を説明する平面図である。なお、本実施形態においては、フォトトランジスタ5と秒針検出歯車61の検出孔61aとの位置関係、及びその位置関係にすることによる効果を説明し、フォトトランジスタ5と五番歯車51の検出孔51aとの位置関係についての説明は省略する。複数の検出孔を用いることにより、フォトトランジスタ5へ入射される光を絞り込み易くできる分、歯車が検出位置にあるか否かをより明確に判定することができるが、複数の検出孔が重なる構成であることは必須ではなく、1つの歯車のみが検出孔を有する構成であっても、本実施形態の構成による効果は得られるためである。
図7に示す線分L1は、平面視における受光領域5a(図7中のフォトトランジスタ5のうちベース電極5bとエミッタ電極5cを除く領域)の面積を2等分する線分である。すなわち、受光領域5aにおいて線分L1を境界とする一方の領域と、他方の領域とは同じ面積を有する。
図7においては、破線で示す円は、秒針検出歯車61が検出位置にあり、位置ずれが生じてない状態における検出孔61aを示しており、実線で示す円は位置ずれが生じた状態における検出孔61aを示している。
本実施形態の構成においては、検出位置にある秒針検出歯車61に位置ずれが生じた場合であっても、平面視において検出孔61aと受光領域5aとが重なる領域が著しく減少することはない。これは、検出孔61aの中心O6の軌跡T6がほぼ線分L1上にあり、かつ受光領域5aのうち線分L1を境界とした一方の領域の面積と、他方の領域の面積が同じ大きさであるため、位置ずれが生じた状態においても、軌跡T6を境界としていずれの側の領域においても、検出孔61aと受光領域5aとが重なる領域を著しく減少させることなく十分な受光量を確保することができるためである。
また、線分L1は、非受光領域であるベース電極5b及びエミッタ電極5cと重ならない線分であることより、その全域において受光領域5aと重なる線分となっている。そのため、複数存在する受光領域5aを2等分する線分のうち、受光領域5aと重なる領域が比較的長い線分となっている。そのため、軌跡T6のうちほぼ線分L1上にある部分が比較的長くなっており、秒針検出歯車61に位置ずれが生じた場合であっても、検出孔61aの中心O6が受光領域5aに重なる位置から外れにくい。すなわち、秒針検出歯車61の位置ずれに対する許容量が大きくなっている。一方、図6に示した比較例の構成においては、秒針検出歯車61に少し位置ずれが生じただけでも、検出孔61aの中心O6が受光領域5aに重なる位置から外れてしまう。すなわち、秒針検出歯車61の位置ずれに対する許容量が小さい。なお、線分L1は、複数存在する受光領域5aを2等分する線分のうち、最も長い線分であることがより好ましい。
また、本実施形態においては、線分L1は、平面視における受光領域5aの重心慣性主軸であるとよい。すなわち、線分L1は、受光領域5aの面積を2等分すると共に、受光領域5aの重心G(図7参照)を通る線分であるとよい。
以上説明したように、本実施形態においては、秒針検出歯車61に位置ずれが生じた場合に、発光ダイオード3から出射された光が検出孔61aを通過したにも関わらず、フォトトランジスタ5における受光量が著しく低下することを抑制できる。そのため、フォトトランジスタ5の位置や姿勢を原因として、本来良品である時計が、不良品として扱われる可能性を低減することができる。
図8は、本実施形態の第1変形例におけるフォトトランジスタと検出孔との位置関係を説明する平面図である。なお、線分L1、接線L3等の定義は、上記本実施形態と同様とし、その詳細な説明については省略する。
図7においては、線分L1と接線L3とが重なるようにフォトトランジスタ5を配置する例について説明したが、これは一例であり、必ずしも線分L1と線L3とが重なる必要はない。図8においては、線分L1と接線L3とが重ならないが、互いに平行になるようにフォトトランジスタ5を配置した例について示している。
第1変形例においては、フォトトランジスタ5は、平面視において、接線L3を境界として、第1の領域S1と第2の領域S2とに受光領域5aが2分されるように配置される。図8に示す例においては、接線L3を境界としてベース電極5bが配置される側を第1の領域S1とし、接線L3を境界としてエミッタ電極5cが配置される側を第2の領域S2とし、それら領域を異なるハッチングを施して区別して示す。図8に示す例においては、線分L1は受光領域5aの面積を2等分する線分である。また、図8に示す例においては、接線L3は、線分L1よりもエミッタ電極5c側にある。そのため、接線L3は、第1の領域S1の面積が第2の領域S2の面積よりも大きくなるように(第1の領域S1の面積が第2の領域S2の面積の約1.2倍)、受光領域5aを2分する線となっている。なお、第1の領域S1の面積は、第2の領域S2の面積の0.8倍〜1.2倍の大きさであると好ましい。
第1変形例に示す構成においても、上述の本実施形態の構成と同様の効果を得ることができる。すなわち、秒針検出歯車61に位置ずれが生じた場合に、発光ダイオード3から出射された光が検出孔61aを通過したにも関わらず、フォトトランジスタ5における受光量が著しく低下することを抑制できる。そのため、フォトトランジスタ5の位置や姿勢を原因として、本来良品である時計が、不良品として扱われる可能性を低減することができる。
なお、上記本実施形態及び第1変形例においては、線分L1と接線L3とが重なる又は平行である例について示したが、線分L1と接線L3とは厳密に重なる又は平行である必要はなく、線分L1と接線L3とが所定の角度を持って交差するようにフォトトランジスタ5が配置されていても構わない。
図9は、本実施形態の第2変形例におけるフォトトランジスタを示す平面図である。本実施形態及び第1変形例においては、平面形状が正方形のフォトトランジスタ5を用いた例について説明したが、フォトトランジスタ5の平面形状はこれに限られるものではない。第2変形例においては、図9に示すように、フォトトランジスタ15の平面形状を長方形とした。なお、上記本実施形態と同じ構成については同じ符号を用いてその説明は省略する。
図9に示す線分L1は、平面視における受光領域15aの面積を2等分する線分である。また、第2変形例においては、線分L1は、受光領域15aの面積を2等分する線分のうち、長方形のフォトトランジスタ15の外形を形成する短辺と短辺とを結ぶ線分であるとよい。短辺を結ぶ線分は、フォトトランジスタ15の長辺を結ぶ線分よりも長い。そのため、軌跡T6のうちほぼ線分L1上にある部分が比較的長くなり、秒針検出歯車61に位置ずれが生じた場合であっても、検出孔61aの中心O6が受光領域15aに重なる位置から外れにくい。すなわち、秒針検出歯車61の位置ずれに対する許容量が大きくなる。
また、第2変形例においても、線分L1は、平面視における受光領域15aの重心慣性主軸であるとよい。すなわち、線分L1は、受光領域15aの面積を2等分すると共に、受光領域15aの重心Gを通る線分であるとよい。
このようなフォトトランジスタ15を用いた場合においても、線分L1と接線L3とが重なるようにフォトトランジスタ15を配置することにより、上記本実施形態の構成と同様の効果を得ることができる。なお、線分L1と接線L3とは必ずしも重なる必要はなく、上記第1変形例で説明したように、線分L1と接線L3とが所定距離離れて平行となる構成であっても構わない。
なお、本実施形態及びその変形例においては、輪列を構成する歯車に検出孔が形成される例について説明したが、孔に限られるものではなく、発光ダイオード3から出射された光が通過可能な構成であるとよい。例えば、検出孔61aを形成する代わりに、光を透過する透明な部材を秒針検出歯車61に設けることとしてもよい。
また、本実施形態及びその変形例においては、五番歯車51に検出孔51aを形成し、秒針検出歯車61に検出孔61aを形成する例について説明したが、これに限られるものではなく、検出孔は一つの歯車のみに形成されることとしてもよい。
また、本実施形態及びその変形例においては、発光素子としての発光ダイオード3と、受光素子としてのフォトトランジスタ5とを、検出孔51a、61aを介して反対側に配置する構成について説明したが、発光素子と受光素子は同じ側に配置されてもよい。その場合、発光素子と受光素子が配置される側の反対側に、発光素子から出射された光を反射する反射板等が地板10等に設けられるとよい。そして、発光素子から出射された光が、検出孔51a、61aを通過し、反射板で反射されることにより、再び検出孔51a、61aを通過して、受光素子に入射される構成であってもよい。
または、輪列を構成する1の歯車に検出孔を設け、他の歯車に反射板を設ける構成としてもよい。そして、発光素子と受光素子を、検出孔を介して反射板の反対側に設けるとよい。このような構成においては、1の歯車と他の歯車が回転することにより平面視において検出孔と反射板が重なるタイミングにおいて、発光素子から出射された光は検出孔を通過して反射板で反射され、再び検出孔を通過して、受光素子に入射されることとなる。
また、本実施形態及びその変形例においては、フォトトランジスタ5がベース電極5bとエミッタ電極5cを有し、それら電極が、平面形状が矩形のフォトトランジスタ5の角部のうち対角線上の角部付近にそれぞれ設けられる例について説明したが、これに限られるものではなく、互いに隣り合う角部付近にそれぞれ設けられるものであってもよい。また、フォトトランジスタ5の電極の数は2つに限られるものでもなく、例えば、受光領域5a上に設けられる電極は1つであってもよいし、3以上あってもよい。また、電極の平面形状についても図示したものに限られるものではない。
また、本実施形態及びその変形例においては、秒針の位置検出を行う場合の構成について説明したが、本実施形態で説明した構成は、分針や時針など他の指針の位置検出を行う場合にも適用できる。この場合、位置検出の対象である指針と連動して駆動する歯車に検出孔を形成するとよい。
以上、本発明に係る実施形態及びその変形例について説明したが、実施形態及びその変形例に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。
3 発光ダイオード、4 基板、5,15 フォトトランジスタ、5a,15a 受光領域、5b ベース電極、5c エミッタ電極、6 基板、10 地板、20 輪列受、40 四番車、41 四番歯車、42 四番カナ、50 五番車、51 五番歯車、51a 検出孔、52 第1の五番カナ、53 第2の五番カナ、60 秒針検出車、61 秒針検出歯車、61a 検出孔、62 秒針検出真、70 ロータ、71 ロータ歯車、80 制御回路、81 モータ駆動回路、82 検出部、100 時計。
Claims (12)
- 指針を回転駆動させる輪列を含む時計において、
発光素子と、
前記輪列に含まれ、前記発光素子から出射された光が通過する通過部を有する第1の歯車と、
前記通過部を通過した光を受光する受光領域と、受光量の増加に寄与しない非受光領域とを含む受光素子と、
前記受光素子における受光状態に基づいて、前記指針の位置を検出する検出部と、
を含み、
前記受光素子は、前記第1の歯車が回転する際の前記通過部の中心の軌跡と、前記非受光領域とが重ならないように配置される、
時計。 - 前記受光素子は、
前記受光領域の平面視における面積を2等分する線分のうち、前記受光領域のうち前記受光素子の外形を形成する辺と辺とを前記非受光領域を通らずに結ぶ線分が、前記軌跡の接線に平行になるように配置される、
請求項1に記載の時計。 - 前記受光素子は、前記線分が前記接線と重なるように配置される、
請求項2に記載の時計。 - 前記受光素子は、平面視において、前記接線を境界として第1の面積の領域と第2の面積の領域とに前記受光領域が2分されるように配置され、
前記第1の面積は前記第2の面積の0.8倍〜1.2倍の大きさである、
請求項2に記載の時計。 - 前記線分は前記受光領域の重心を通る、
請求項2又は3に記載の時計。 - 前記線分は前記受光領域の重心慣性主軸である、
請求項2〜5のいずれか1項に記載の時計。 - 前記線分は、前記受光領域の平面視における面積を2等分する線分のうち最も長い線分である、
請求項2〜6のいずれか1項に記載の時計。 - 前記受光素子の平面形状は正方形であり、
前記接線は前記正方形の対角線の一方と平行である、
請求項2〜7のいずれか1項に記載の時計。 - 前記受光素子の平面形状は長方形であり、
前記線分は、前記長方形の短辺を結ぶ線分である、
請求項2〜8のいずれか1項に記載の時計。 - 前記輪列に含まれ、前記発光素子から出射された光が通過する通過部を含む第2の歯車をさらに含み、
前記受光素子は、前記第1の歯車の通過部及び第2の歯車の通過部を通過した前記発光素子から出射される光を受光する、
請求項1〜9のいずれか1項に記載の時計。 - 前記受光領域は半導体層であり、前記非受光領域は前記半導体層上に設けられた電極である、
請求項1〜10のいずれか1項に記載の時計。 - 前記受光素子は、少なくとも、前記半導体層と、前記半導体層上に設けられる少なくとも2つの電極とを含み、
1の前記電極と他の前記電極とは、前記受光領域の平面視における面積を2等分する線分を挟んで反対側に配置される、
請求項11に記載の時計。
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