JP2019174116A - 画像処理システム及び方法 - Google Patents

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Hiroaki Shimazaki
浩昭 島崎
田中 義人
Yoshito Tanaka
義人 田中
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Kunihiro Mima
邦啓 美馬
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Abstract

【課題】凸部を有する物体を複製するのに有効な画像処理システムを提供する。【解決手段】画像処理システム110は、物体を異なる方向から照明する第1及び第2照明部14、15と、第1及び第2照明部の両方により照明された物体を撮影し、物体の色情報を含む画像データを生成し、第1及び第2照明部の一方により照明された物体を撮影し、凸部による陰影を示す陰影情報を生成する撮像部13aとを有する撮像装置10と、陰影情報に基づいて物体の表面の高さを示す高さ情報を生成する画像処理装置20とを備える。第1及び第2照明部14、15は複数の光源14A〜14C、15A〜15Cを有する。撮像部13aが陰影情報を生成するとき、第1及び第2照明部14、15の一方における複数の光源の一つが物体を照明する。【選択図】図1

Description

本開示は、凸部を有する物体(例えば、絵画)を複製するためのデータを生成する画像処理システム及び方法に関する。
特許文献1は、平面の原画像に高さ方向の情報を付加して立体画像データを生成する画像処理装置を開示する。この画像処理装置は、原画像データの焦点情報に基づいて分離した領域毎に高さ情報を付加することによって、陰影や質感をリアルに表現することを可能にしている。
特開2016−63522号公報
本開示は、凸部を有する物体を複製するのに有効な画像処理システム及び方法を提供する。
本開示における画像処理システムは、凸部を有する物体を互いに異なる方向から照明する第1照明部及び第2照明部と、第1照明部及び第2照明部の両方により照明された物体を撮影し、物体の色情報を含む画像データを生成し、第1照明部及び第2照明部の何れか一方により照明された物体を撮影し、凸部による陰影を示す陰影情報を生成する撮像部とを有する撮像装置と、陰影情報に基づいて物体の表面の高さを示す高さ情報を生成し、画像データと共に高さ情報を出力する画像処理装置とを備え、第1照明部及び第2照明部の各々は複数の光源を有し、撮像部が陰影情報を生成するときには、第1照明部及び第2照明部の何れか一方における複数の光源の何れか一つが物体を照明する。
本開示における画像処理方法は、凸部を有する物体を、互いに異なる方向から第1照明部及び第2照明部の両方により、かつ、第1照明部及び第2照明部の両方における複数の光源により照明して撮影し、物体の色情報を含む画像データを生成し、前記物体を、互いに異なる方向のそれぞれから第1照明部及び第2照明部の何れか一方により、かつ、第1照明部及び第2照明部の何れか一方における複数の光源の何れか一つにより照明して撮影し、凸部による陰影を示す陰影情報を生成し、陰影情報に基づいて物体の表面の高さを示す高さ情報を生成し、画像データと共に高さ情報を出力する。
本開示における画像処理システム及び方法は、凸部を有する物体を複製するのに有効である。
実施形態1の複製システムの構成を示すブロック図である。 実施形態1における第1照明部及び第2照明部の構成を示す図(第1照明部における複数の光源の全て及び第2照明部における複数の光源の全てにより照明して陰影画像を撮像する場合について説明する図)である。 実施形態1における撮像装置の移動装置の斜視図である。 実施形態1における撮像装置の移動装置を側面から見たときの概略図である。 実施形態1における撮像時の照明角度と陰影との関係を説明するための図である。 実施形態1における物体からの正反射光がカメラに入射する場合を示す図である。 第1照明部における複数の光源の全てにより照明して陰影画像を撮像する場合について説明する図である。 第1照明部における複数の光源のうちの一つにより照明して陰影画像を撮像する場合について説明する図である。 実施形態1における撮像装置及び画像処理装置(すなわち、画像処理システム)による色画像データと高さ画像データの生成処理を示すフローチャートである。 実施形態1における印刷装置による印刷により形成された複製画像の断面の例を示した図である。 実施形態2における撮像装置及び画像処理装置(すなわち、画像処理システム)による色画像データと高さ画像データの生成処理を示すフローチャートの一部である。 実施形態2における撮像装置及び画像処理装置(すなわち、画像処理システム)による色画像データと高さ画像データの生成処理を示すフローチャートの残りの一部である。 実施形態2における物体からの正反射光がカメラに入射する場合を示す図である。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施形態1)
実施形態1について、図面を用いて説明する。本実施形態においては、凸部を有する物体(例えば、油彩画などの絵画)の色彩と共に、物体の凹凸感についても再現可能な複製システムを提供する。
1.構成
図1は、本実施形態の複製システムの構成を示している。本実施形態の複製システム100は、物体(本実施形態において、絵画)を撮像して画像データを生成する撮像装置10と、生成された画像データを処理して絵画の複製に必要な画像情報(高さ画像データ及び色画像データ)を出力する画像処理装置20と、画像情報に基づいた印刷により絵画を複製する印刷装置30と、を備える。撮像装置10と画像処理装置20とは、本実施形態の画像処理システム110を構成する。
本実施形態の撮像装置10は、ラインスキャンカメラを用いたスキャナである。撮像装置10は、撮像の開始の指示を受け付け、撮像した絵画の画像データを出力する入出力部11と、撮像装置10全体を制御する制御部12と、絵画を撮像して画像データを生成するカメラ13と、絵画を照明する第1照明部14及び第2照明部15と、カメラ13と第1及び第2照明部14、15とを移動させる移動装置16と、を備える。
入出力部11は、入力部11aと通信部11bとを含む。入力部11aは、キーボード、マウス、タッチパネル等である。通信部11bは、所定の通信規格(例えばLAN、WiFi)に準拠して外部機器との通信を行うためのインタフェース回路を備える。撮像装置10は、例えば、撮像開始の指示を入力部11a又は通信部11bを介して入力し、絵画を撮像して生成した画像データを通信部11bから出力する。
制御部12は、入力された撮像開始の指示に基づいて、移動装置16により、カメラ13、第1及び第2照明部14、15を同時に移動させながら、第1及び第2照明部14、15の少なくともいずれか一方により絵画を照明した状態で、カメラ13により絵画を撮像させる。制御部12は、半導体素子などで実現可能である。制御部12の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。制御部12は、例えば、マイコン、CPU、MPU、DSP、FPGA、ASICで構成することができる。
カメラ13は、撮像部13aとメモリ13bとを含む。撮像部13aは、例えば、CCDラインセンサ又はCMOSラインセンサを含み、1ラインずつ絵画をスキャン撮像して、絵画の画像データを取り込む。撮像部13aが取り込んだ画像データはメモリ13bに格納される。メモリ13bは、例えば、RAM、DRAM、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、又は磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。
第1及び第2照明部14、15は、スキャン用の照明光源である。本実施形態において、第1及び第2照明部14、15は、カメラ13の両側に設置される。第1照明部14又は第2照明部15によって絵画を照明した状態で、カメラ13で絵画を撮像することによって、絵画の凸部の陰影が含まれる画像の画像データを生成することができる。
図2は、第1及び第2照明部14、15の構成を示す模式図である。なお、図2では、第1及び第2照明部14、15、及びカメラ13を支持するための機構(後述するフレーム16e等)を省略している。第1照明部14は複数の光源として第1光源14A、第2光源14B及び第3光源14Cを含み、第2照明部15は複数の光源として第1光源15A、第2光源15B、第3光源15Cを含む。各光源14A、14B、14C、15A、15B、15Cは、例えば、高演色性の白色発光ダイオード(LED)を直線状に配置したラインLEDなどである。また、各光源14A、14B、14C、15A、15B、15Cは、物体200の被撮像部150から同じ距離、つまり、図2のように物体の被撮像部150を中心に描いた円弧上に配置されている。この配置により、いずれの光源を点灯させた時でも、被撮像部150は同じ明るさに照明される。
図1に戻り、移動装置16には、カメラ13、第1及び第2照明部14、15が連結されている。移動装置16は、カメラ13、第1及び第2照明部14、15をスキャン方向に移動させる。これにより、カメラ13は移動しながら絵画を1ラインずつ撮像することが可能になる。撮像装置10は、ライン毎にスキャンしてメモリ13bに取り込んだ画像データを組み合わせて二次元画像のデータを生成し、通信部11bから出力する。
画像処理装置20は、画像データを入力して物体の表面の高さを示す高さ情報を出力する入出力部21と、画像処理装置20全体を制御するとともに入力された画像データを処理して、物体の表面の凸部の高さを示す高さ情報を生成する制御部22と、メモリ23とを含む。入出力部21は、入力部21aと通信部21bとを含む。入力部21aは、キーボード、マウス、タッチパネル等である。通信部21bは、所定の通信規格(例えばLAN、WiFi)に準拠して外部機器との通信を行うためのインタフェース回路を備える。画像処理装置20は、例えば、ユーザによる画像データの取り込みの指示を入力部21aを介して入力すると、画像データの取り込み要求を通信部21bを介して撮像装置10に出力して、撮像装置10から送信された画像データを通信部21bを介して受信する。
制御部22は、受信した画像データの画像に含まれる陰影の長さから、絵画の表面の高さ(凸部の高さ)を算出し、算出した高さを示す高さ情報を生成する。具体的には、高さ情報として、絵画の表面の高さを画素毎に数値で表した高さ画像データを生成する。生成された情報はメモリ23に格納される。また、制御部22は、生成した高さ情報を通信部21bを介して、印刷装置30に出力する。制御部22は、半導体素子などで実現可能である。制御部22の機能は、ハードウェアのみで構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより実現してもよい。制御部22は、例えば、マイコン、CPU、MPU、DSP、FPGA、ASICで構成することができる。メモリ23は、例えば、RAM、DRAM、ROM、強誘電体メモリ、フラッシュメモリ、又は磁気ディスク、又はこれらの組み合わせによって実現できる。
印刷装置30は、画像処理装置20から受け取った高さ情報(高さ画像データ)に基づいて、絵画の表面の高さを再現した(凸部を含む)画像を生成する。印刷装置30は、例えば、紫外線を当てることで硬化するUVインクを用いたUVインクジェットプリンタであり、多層印刷により、高さの数値が大きいほどインクを厚く盛り上げて、凸部を含む画像を生成する。
図3は、移動装置16の斜視図である。図4は、移動装置16を側面から見たときの概略図である。図3及び図4において、Y方向は、撮像装置(スキャナ)10の1ライン毎のスキャン方向(主走査方向)であり、X方向は、Y方向に直交する方向(副走査方向)である。図3及び図4に示すように、撮像装置10の移動装置16は、Y方向に延在する第1ガイドレール16bと、第1ガイドレール16b沿いに進退移動する第1可動体16aと、X方向に延在する第2ガイドレール16cと、第2ガイドレール16c沿いに進退移動する第2可動体16dと、第1可動体16aに連結されたフレーム16eとによって、構成される。第1可動体16a及び第2可動体16dは、モータ等の駆動により進退移動する。図4に示すように、カメラ13と第1及び第2照明部14、15は、フレーム16eに固定される。この構成により、カメラ13と第1及び第2照明部14、15は、XY方向に移動可能である。なお、移動装置16は、第1及び第2照明部14、15を昇降可能にさせる第3可動体16fを有することもできる。カメラ13が絵画200をスキャン撮像するとき、制御部12は、移動装置16を駆動制御して、カメラ13と第1及び第2照明部14、15とを一体的にスキャン方向に一定速度で平行移動させる。図3及び図4では、Y方向に絵画200の上下が位置するように配置されている。すなわち、絵画200の上から下に向けて1ライン毎にスキャンされる。スキャン方向は、絵画200の上下方向に限定されるものではなく、任意の方向でもよい。例えば、スキャン方向は、絵画200の配置又は向きに応じて、上下方向、左右方向、又は斜め方向でもよい。
カメラ13は、絵画200を撮像して各画素について色情報(RGB又はCMYK)を含む色画像及び陰影情報を含む陰影画像を取得し、メモリ13bに記憶する。
本実施形態においては、図4に示すように、第1照明部14の第2光源14B及び第2照明部15の第2光源15Bの照明光による、カメラ13の直下の絵画200の被撮像部150(1ライン分)への照明方向14b,15bと、平置きされた絵画200全面(主面)との間の角度(照明角度)θbが一定角度になるようにして、被撮像部150を照明する。この一定角度θbは、例えば30°である。第1及び第2照明部14、15は、それぞれ、カメラ13の直下の被撮像部150に対して、被撮像部150(すなわち、絵画)の上側方向と下側方向(Y軸方向の上下)から、照明する。このように、絵画200に対して、斜め上方向または斜め下方向から被撮像部150を照明することによって、陰影付きの画像データを生成することができる。なお、照明角度θbは、照明によって陰影が現れる角度であれば良く、特に、20°〜45°が適している。
また、第1光源14A、15Aの照明方向14a、15aおよび第3光源14C、15Cの照明方向14c、15cは、第2光源14B、15Bの照明方向14b、15bと照明角度の差Δθを3°〜10°としている。各々の光源の照明角度の差Δθが大きいほど、絵画200の凸部201での正反射光の位置が異なるので、撮像する色画像における白飛びやハイライトの位置を移動させることができ、色画像データの白飛びやハイライトをより低減することができる。但し、照明角度の差Δθが大きいほど第1及び第2照明部14、15の構造が大きくなるため、移動装置16の負荷や第1及び第2照明部14、15の移動時の揺れが大きくなる問題を発生させる。
これらのことから、第1光源14A、15Aの照明方向14a、15aに関する照明角度θaは、10°〜42°で、第3光源14C、15Cの照明方向14c、15cに関する照明角度θcは、23°〜55°が適している。
図5(a)は、第1照明部14が絵画200を上側から照明したときに生じる陰影を示している。図5(b)は、第2照明部15が絵画200を下側から照明したときに生じる陰影を示している。図5において、第2光源14B、15Bで照明したときを例示している。絵画200には、例えば、油彩画などのように色を重ね塗りすることによって形成された凸部(絵の具の厚み部分)201が含まれる場合がある。本実施形態の複製システム100は、絵画を複製する際に、色彩に加え、絵画の凸部201についても複製する。そのために、本実施形態の複製システム100は、絵画の凸部201の高さを算出する。図5(a)に示すように、第1照明部14によって絵画200を斜め上側から照明すると、凸部201の下側(Y軸の正方向)に凸部201の陰影S1が現れる。画像処理装置20は、この陰影S1の長さ(画素数)と第1照明部14の第2光源14Bの照明角度θbとに基づいて、凸部201の下側の高さH1を算出する(H1=陰影S1の長さ×tan(θb))。同様に、第2照明部15によって絵画200を斜め下側から照明すると、凸部201の上側(Y軸の負方向)に凸部201の陰影S2が現れる。画像処理装置20は、この陰影S2の長さ(画素数)と第2照明部15の第2光源15Bの照明角度θbとに基づいて、凸部201の上側の高さH2を算出する(H2=陰影S2の長さ×tan(θb))。
2.動作
[本開示の課題]
絵画200を二方向から照明した状態で、カメラ13により絵画200をスキャン撮像して色画像を生成する際、白飛びやハイライトによるテカリが発生する場合があった。白飛びやハイライトによるテカリの発生を低減するためには、第1及び第2照明部14、15として拡散光光源を用いることが考えられる。ここで、拡散光光源とは、指向性が低い拡散光を出射する光源である。言い換えると、拡散光源は、ある照射位置に対して複数の光を異なる照射角度で照射する光源である。
上記の課題を解決するため、本実施形態1では、図2に示すように、第1及び第2照明部14、15を複数の光源14A、14B、14C又は15A、15B、15Cで構成する。第1照明部14は、光源14A〜14Cを同時に点灯することにより、ある照射位置に対して複数の光を異なる照射角度で照射する。これにより、第1照明部14は、拡散光源のように機能し、拡散光のような光を出射することができる。同様に、第2照明部15は、光源15A〜15Cを同時に点灯することにより、拡散光源のように機能する。このような拡散光により、以下に説明するように、撮像した色画像における白飛びやハイライトによるテカリの発生を低減できる。
図6(a)及び図6(b)は、物体200からの正反射光がカメラ13に入射する場合を示す図である。図6(a)と図6(b)とは、物体200に対する第1照明部14の光源14A、14B及びカメラ13の位置が異なる。例えば、図6(a)の状態から光源14A、14B及びカメラ13がスキャン方向に移動した状態が図6(b)に示されている。これより、図6(a)の状態と図6(b)の状態とでは、光源14A、14Bによる物体200からの正反射光の出射方向が異なる。
図6(a)に示すように、各光源14A、14Bからの照明光が物体200の法線221Aに対して異なる角度で物体200に入射することにより、物体200の照射位置220Aで反射する正反射光14aa、14bbは法線221Aに対して異なる角度で出射される(図6(b)でも同様)。また、図6(a)の状態と図6(b)の状態とでは、光源14A、14Bによる物体200の照射位置220A、220Bが異なる。このため、図6(b)の状態における各光源14A、14Bからの照明光の法線221Bに対する入射角度は、図6(a)の状態における各光源14A、14Bからの照明光の法線221Aに対する入射角度と異なる。よって、図6(b)の状態における各正反射光14aa、14bbの法線221Bに対する出射角度は、図6(a)の状態における各正反射光14aa、14bbの法線221Aに対する出射角度と異なる。なお、図6(a)及び図6(b)では、物体200の表面の微細な凹凸により、拡散光14dも出射する。
これより、図6(a)の状態では、光源14Bからの照明光が物体200で反射した正反射光14bbがカメラ13に入射し、光源14Aからの照明光が物体200で反射した正反射光14aaはカメラ13に入射しない。一方、図6(b)の状態では、光源14Bからの照明光が物体200で反射した正反射光14bbはカメラ13に入射せず、光源14Aからの照明光が物体200で反射した正反射光14aaがカメラ13に入射する。このように、複数の光源14A、14Bを用いても、カメラ13に入射する光は、何れか一つの光源からの光の正反射光のみとなり、正反射光の強度を低減することができる。これにより、撮像した色画像における白飛びやハイライトによるテカリの発生を低減できる。
しかし、これらの第1及び第2照明部14、15を用いて陰影画像を生成する際、以下のような問題がある。
図7は、第1照明部14における複数の光源14A、14B、14Cの全てにより照明して陰影画像を撮像する場合について説明する図である。以下では、説明の簡略化のために、第1照明部14の二つの光源14A、14Bのみに着目して説明する。図7に示すように、例えば第1照明部14の複数の光源14A、14Bにより絵画200を一方向から照明すると、光源14Aにより凸部201の陰影211Aが生成され、光源14Bにより凸部201の陰影211Bが生成される。このように異なる複数の陰影が存在することで、凸部201の陰影の輪郭がぼやけ、陰影の長さが検出し難くなる。光源14Cからの照明が加わると、凸部201の陰影の輪郭はさらにぼやけ、その結果、凸部201の高さ情報の精度が低下するという問題がある。
この問題を解決するために、本実施形態1では、色画像を生成するときと陰影画像を生成するときとで、点灯する光源の数を変更する。具体的には、色画像を撮像するときには、図2に示すように、第1及び第2照明部14、15の両方により絵画200を二方向から、かつ、第1照明部14の複数の光源14A〜14Cの全て及び第2照明部15の複数の光源15A〜15Cの全てにより絵画200を照明する。これより、第1及び第2照明部14、15は上述したように拡散光源のように機能し、撮像する色画像における白飛びやハイライトによるテカリの発生を低減することができる。
一方、陰影画像を撮像するときには、図8に示すように、第1照明部14の複数の光源14A〜14Cのうちの何れか1つ、又は、第2照明部15の複数の光源15A〜15Cのうちの何れか1つにより照明する。図8では、第1照明部14の光源14Bのみで照明する場合を例示している。これにより、凸部201による陰影212がぼやけることを低減することができ、陰影212の長さが検出し難くなることを低減することができる。
さらに、本実施形態では、色画像を撮像するときに点灯させる複数の光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度を、陰影画像を撮像するときに点灯させる一つの光源の照度よりも低く設定する。より具体的には、第1及び第2照明部14、15の各々がN個の光源を有する場合、色画像を撮像するときに点灯させる2×N個の光源の各々の照度は、陰影画像を撮像するときに点灯させる一つの光源の照度の1/(2×N)倍に設定される。これにより、色画像を撮像するとき、カメラ13に入射する正反射光14aa、14bbの光量を低減でき、白飛びやハイライトによるテカリの発生をより低減することができる。このとき、複数の光源14A、14Bにより同時に照明するため、拡散反射光14dの総光量は1つの光源を点灯させたときと同じで、撮像した色画像は白飛びやハイライトによるテカリを低減させた画像となる。
[動作の詳細]
図9に、撮像装置10及び画像処理装置20(すなわち、画像処理システム110)による色画像データと高さ画像データの生成処理を示す。
まず、撮像装置10は、図4のように第1及び第2照明部14、15の両方により、絵画200の被撮像部150の上下側(Y軸の正負方向)から被撮像部150に同時に照明する(S1)。このとき、撮像装置10は、第1照明部14における複数の光源14A〜14Cの全て及び第2照明部15における複数の光源15A〜15Cの全てを点灯させる。さらに、撮像装置10は、光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度を、後述の陰影画像を撮像するときに照明する一つの光源の照度よりも低く設定する。より具体的には、撮像装置10は、光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度を、後述の陰影画像を生成するときに照明する一つの光源の照度の1/6倍に設定する。この状態において、撮像装置10は、カメラ13を移動させながら絵画200を撮像して、色画像データを取得する(S2)。このとき、カメラ13は、絵画200の全体画像を撮像するようにX方向及びY方向に移動する。第1及び第2照明部14、15の両方が同時に絵画200を照明することによって、凸部201の陰影を含まない色画像データが得られる。色画像データは、絵画200の各画素の色情報(RGB又はCMYK)を含み、凸部201の陰影を含まない2次元画像の画像データである。画像処理装置20は、撮像装置10によって生成された色画像データを取得する。
このとき、第1及び第2照明部14、15は拡散光源のように機能し、複数の光源14A〜14C、15A〜15Cからの照明光は絵画200のある照射位置に対して異なる照射角度で照射する(図6参照)。これより、カメラ13に正反射光が入射する場合でも、何れか一つの光源からの光の正反射光しか入射せず、撮像する色画像における白飛びやハイライトによるテカリの発生を低減することができる。
また、色画像を撮像するときに照明する複数の光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度を、陰影画像を撮像するときに照明する一つの光源の照度よりも低く設定する。より具体的には、色画像を撮像するときに照明する2×N個の光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度は、陰影画像を生成するときに照明する一つの光源の照度の1/(2×N)倍である。このように色画像を撮影するときと陰影画像を撮像するときとで光源の照度を変更することにより、絵画200での正反射光の光量を低減でき、白飛びやハイライトによるテカリの発生をより低減することができる。
次に、撮像装置10は、図5(a)に示すように第1照明部14における複数の光源14A〜14Cの何れか一つのみによって絵画200の被撮像部150を照明する(S3)。この状態において、撮像装置10は、カメラ13により、絵画200をスキャン撮像して第1陰影画像データを生成する。第1陰影画像データは、凸部201の下側の陰影S1を含む2次元画像の画像データである。画像処理装置20は、撮像装置10によって生成された第1陰影画像データを取得する(S4)。画像処理装置20は、例えば画素の輝度値又は色に基づいて、第1陰影画像に含まれる凸部201の下側の陰影S1の長さ(例えば、画素数)を算出する(S5)。画像処理装置20は、算出した陰影S1の長さと第1照明部14の第2光源14Bの照明角度θbとに基づいて、凸部201の下側の高さH1を算出する(S6)。
次に、撮像装置10は、図5(b)に示すように第2照明部15における複数の光源15A〜15Cの何れか一つのみによって絵画200の被撮像部150を照明する(S7)。この状態において、撮像装置10は、カメラ13により、絵画200をスキャン撮像して第2陰影画像データを生成する。第2陰影画像のデータは、凸部201の上側の陰影S2を含む2次元画像の画像データである。画像処理装置20は、撮像装置10によって生成された第2陰影画像データを取得する(S8)。画像処理装置20は、例えば輝度値又は色に基づいて、第2陰影画像に含まれる凸部201の上側の陰影S2の長さ(例えば、画素数)を算出する(S9)。画像処理装置20は、算出した陰影S2の長さと第2照明部15の第2光源15Bの照明角度θbとに基づいて、凸部201の上側の高さH2を算出する(S10)。
画像処理装置20は、第1陰影画像のデータに基づいて算出した凸部201の下側の高さH1と、第2陰影画像のデータに基づいて算出した凸部201の上側の長さH2とに基づいて、凸部201全体の高さH3を算出する。凸部201の全体の高さは、例えば、凸部201の下側の高さH1と上側の高さH2とに基づいて、その間の高さH3を補間することによって算出できる。
このようにして、画像処理装置20は、絵画200に含まれる全ての凸部201の高さを算出することによって、絵画200の画像全体(画像を構成する全画素)の高さを算出し、画像全体の高さ情報として高さ画像データを生成する(S11)。例えば、画像内の各画素の高さを数値で表した高さ画像データを生成する。
このように、陰影画像を撮像するときには、図8に示すように、第1照明部14の複数の光源14A〜14Cのうちの何れか1つ、又は、第2照明部15の複数の光源15A〜15Cのうちの何れか1つにより照明する。これにより、凸部201による陰影212の輪郭がぼやけることを低減することができ、陰影212の長さが検出し難くなることを低減することができる。
その後、画像処理装置20は、色画像データと高さ画像データとを印刷装置30に出力する(S12)。
以上のように生成された色画像データと高さ画像データとを用いて、印刷装置30は複製画像を生成する。図10は、印刷装置30による印刷により形成された複製画像の断面の例を示した図である。印刷装置30は、画像処理装置20から出力された高さ画像データに基づいて、基材(紙、布、プラスチックなど)71の上に、透明インク72を複数回印刷する。例えば、高さ画像データの数値が大きい画素ほど透明インクの吐出量を多くする。透明インク72は、紫外線を当てることによってすぐに硬化するため、下層を印刷したあとすぐに上層を印刷することが可能である。透明インク72を複数回印刷することによって、複数の層が形成され、透明インクの吐出量が多い画素がより高く盛り上がるため、凸部201を表すことができる。印刷装置30は、画像処理装置20から出力された色画像データに基づいて、透明インク72の上面にカラーインク73を使用して画像を印刷する。これにより、凸部201を再現した絵画200を複製することができる。
3.効果等
従来の絵画の複製品(レプリカ)は、カメラやスキャナ等によりカラー印刷して生成されていたため平面状であり、絵画に含まれる凸部は再現されていなかった。そのため、従来の絵画の複製品は見る人の視点の変化や、当てる照明の変化が反映されず、実物感が不足していた。また、従来、樹脂等を使用して凹凸感を表現することは可能であったが、手作業で凸部を生成しなければならず、高価であった。
一方、本開示の複製システム100によれば、所定の角度で絵画を照明した状態で絵画を撮像することによって、絵画の凸部の陰影を撮影し、この陰影の長さから凸部の高さを算出している。よって、絵画を複製する際に、絵画の凸部(絵画表面の高さ)を再現することができる。これにより、より実物に近い絵画の複製物を生成することができる。
また、本開示の複製システム100(画像処理システム110)によれば、第1照明部14は複数の光源14A、14B、14Cを含み、第2照明部15は複数の光源15A、15B、15Cを含む。色画像を撮像するときには、図2に示すように、第1照明部14における複数の光源14A〜14Cの全て及び第2照明部15における複数の光源15A〜15Cの全てが同時に絵画200を照明する。このとき、第1及び第2照明部14、15は拡散光源のように機能し、複数の光源14A〜14C、15A〜15Cからの照明光は絵画200のある照射位置に対して異なる照射角度で照射する(図6参照)。これより、カメラ13には、何れか一つの光源からの光の正反射光しか入射せず、撮像した色画像における白飛びやハイライトによるテカリの発生を低減することができる。
また、色画像を撮像するときに照明する複数の光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度を、陰影画像を撮像するときに照明する一つの光源の照度よりも低く設定する。より具体的には、色画像を撮像するときに照明する2×N個の光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度は、陰影画像を撮像するときに照明する一つの光源の照度の1/(2×N)倍である。そのため、絵画200での正反射光の光量を低減でき、白飛びやハイライトによるテカリの発生をより低減することができる。
一方、陰影画像を撮像するときには、図8に示すように、第1照明部14の複数の光源14A〜14Cのうちの何れか1つ、又は、第2照明部15の複数の光源15A〜15Cのうちの何れか1つにより照明する。そのため、凸部201による陰影212の輪郭がぼやけることを低減することができ、陰影212の長さが検出し難くなることを低減することができる。
また、本開示の複製システム100によれば、絵画200の表面の高さを測定するために、特殊な凹凸測定装置を使用していない。よって、安価に、凹凸感のある複製品を作成することができる。
また、本開示の複製システム100によれば、高さ情報を得るために、絵画にレーザを照射していないため、絵画に負荷を掛けることなく、凹凸感のある複製品を作成することができる。
(実施形態1の変形例)
実施形態1では、色画像を撮像するときに照明する複数の光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度を、陰影画像を撮像するときに照明する一つの光源の照度よりも低く設定した。しかし、本開示はこれに限定されず、色画像を撮像するときに照明する複数の光源14A〜14C、15A〜15Cの各々の照度を、陰影画像を撮像するときに照明する一つの光源の照度と同様に設定されてもよい。この場合でも、第1及び第2照明部14、15は上述したように拡散光源のように機能し、撮像する色画像における白飛びやハイライトによるテカリの発生を低減することができる。
第1及び第2照明部14、15の各々が光源を1つだけしか有さない場合、色画像のスキャン撮像時のある時点のみにおいて光源からの光の正反射光がカメラ13に入射する。これより、この時点のみにおいて、撮像した色画像にハイライトによるテカリが発生する。そのため、部分的にはっきりしたテカリが発生し、不自然な色画像となる。
これに対して、第1照明部14が複数の光源14A、14B、14Cを含み、第2照明部15が複数の光源15A、15B、15Cを含む場合、色画像のスキャン撮像時の複数の時点において光源からの光の正反射光がカメラ13に入射する。これより、複数の時点において、撮像した色画像にハイライトによるテカリが発生する。そのため、テカリの輪郭がぼけて、自然な色画像が得られる。
(実施形態2)
実施形態1では、色画像を撮像するとき、図2に示すように、第1及び第2照明部14、15の両方により絵画200を二方向から、かつ、第1照明部14の複数の光源14A〜14C及び第2照明部15の複数の光源15A〜15Cの全てにより絵画200を照明した。実施形態2では、色画像を撮像するとき、第1照明部14における複数の光源14A〜14Cのそれぞれ及び第2照明部15における複数の光源15A〜15Cのそれぞれにより順次に照明された絵画200を順次に撮影し、複数の色画像を生成する。そして、画像処理装置20は、複数の色画像を合成して、白飛びやハイライトによるテカリがない一つの色画像を生成する。
実施形態2にかかる複製システム100の構成は、図1〜図5を参照して説明した実施形態1のものと基本的に同様であるが、複製システム100の撮像装置10及び画像処理装置20の制御部の機能、動作が前述のものと異なる。以下、図11A及び図11Bを用いて、実施形態2にかかる複製システム100の動作を説明する。
図11A及び図11Bに、撮像装置10及び画像処理装置20(すなわち、画像処理システム110)による色画像データと高さ画像データの生成処理を示す。
まず、撮像装置10は、第1照明部14の第1光源14A及び第2照明部15の第1光源15Aにより、絵画200の被撮像部150の上下側(Y軸の正負方向)から被撮像部150に同時に照明し(S1A)、この状態において、カメラ13により、絵画200をスキャン撮像して第1色画像データを生成する(S2A)。画像処理装置20は、撮像装置10によって生成された第1色画像データを取得する(S2A)。
次に、撮像装置10は、第1照明部14の第2光源14B及び第2照明部15の第2光源15Bにより、絵画200の被撮像部150の上下側(Y軸の正負方向)から被撮像部150に同時に照明し(S1B)、この状態において、カメラ13により、絵画200をスキャン撮像して第2色画像データを生成する(S2B)。画像処理装置20は、撮像装置10によって生成された第2色画像データを取得する(S2B)。
次に、撮像装置10は、第1照明部14の第3光源14C及び第2照明部15の第3光源15Cにより、絵画200の被撮像部150の上下側(Y軸の正負方向)から被撮像部150に同時に照明し(S1C)、この状態において、カメラ13により、絵画200をスキャン撮像して第3色画像データを生成する(S2C)。画像処理装置20は、撮像装置10によって生成された第3色画像データを取得する(S2C)。
次に、画像処理装置20は、第1〜第3色画像データを合成して色画像データを生成する(S2D)。具体的には、画像処理装置20は、第1〜第3色画像データにおいて、輝度が所定値以下の領域を合成して色画像データを生成する。所定値とは、白飛びやハイライトによるテカリが発生しないときの輝度に設定されればよい。
次に、画像処理装置20により、図11Bのフローチャートに示すステップS3〜ステップS12の動作が行われる。この動作は、図9のフローチャートにおけるステップS3〜ステップS12と同じであるので、ここでの説明は省略する。
図12(a)及び図12(b)は、物体200からの正反射光がカメラ13に入射する場合を示す図である。図12(a)と図12(b)とは、図6(a)及び図6(b)と同様に、物体200に対する照明部14の光源14A、14B及びカメラ13の位置が異なる。これより、図12(a)の状態と図12(b)の状態とでは、光源14A、14Bによる物体200の照射位置220A、220Bが異なる。
図12(a)の状態では、光源14Bからの照明光が物体200で反射した正反射光14bbがカメラ13に入射し、光源14Aからの照明光が物体200で反射した正反射光14aaはカメラ13に入射しない。このような状態では、第1光源14Aのみを点灯し、第2光源14Bを点灯せずに色画像を撮影すると、白飛びやハイライトによるテカリが発生しない。
一方、図12(b)の状態では、光源14Bからの照明光が物体200で反射した正反射光14bbはカメラ13に入射せず、光源14Aからの照明光が物体200で反射した正反射光14aaがカメラ13に入射する。このような状態では、第2光源14Bのみを点灯し、第1光源14Aを点灯せずに色画像を撮影すると、白飛びやハイライトによるテカリが発生しない。
このように、点灯させる光源14A、14Bを切り替えて物体200を照明して複数の色画像を生成し、白飛びやハイライトによるテカリが発生していない色画像の領域を画像合成することによって、白飛びやハイライトによるテカリがない色画像を生成することができる。
この実施形態2によれば、色画像を撮像するときは、第1及び第2照明部14、15において点灯させる光源を順次切り替えながら絵画を照明して第1〜第3色画像を生成し、輝度が所定値以下の領域を合成して色画像データを生成する。これにより、白飛びやハイライトによるテカリが発生していない色画像の領域を用い、白飛びやハイライトによるテカリが発生している色画像の領域を用いないので、白飛びやハイライトによるテカリの発生をより低減することができる。
一方、上述したように、陰影画像を撮像するときには、図8に示すように、第1照明部14の複数の光源14A〜14Cのうちの何れか1つ、又は、第2照明部15の複数の光源15A〜15Cのうちの何れか1つにより照明する。これにより、凸部201による陰影212がぼやけることを低減することができ、陰影212の長さが検出し難くなることを低減することができる。
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1〜2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施の形態1〜2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
上記の実施の形態では、撮像装置10は、カメラ13に対して上下方向(Y軸方向)に配置された第1及び第2照明部14、15を備えたが、撮像装置はこれに限定されるものではない。撮像装置10は、カメラ13に対して左右方向(X軸方向)に配置された第3照明部及び第4照明部をさらに備え、第3照明部及び第4照明部のそれぞれは複数の光源を備えても良い。陰影画像を撮像するとき、第3照明部の複数の光源の何れか一つ、又は、第4照明部の複数の光源の何れか一つは、被撮像部150の左右方向から被撮像部150を照明する。これにより、凸部201の左右方向についての陰影付きの画像データが得られる。この場合、凸部201の上下方向及び左右方向の陰影から算出した高さに基づいて、凸部201の全体の高さを算出しても良い。一方、色画像を撮像するとき、第1〜第4照明部における複数の光源の全てが同時に物体200を照明すればよい。或いは、第1〜第4照明部による四方向から、かつ、第1照明部の複数の光源のそれぞれ、第2照明部の複数の光源のそれぞれ、第3照明部の複数の光源のそれぞれ、及び、第4照明部の複数の光源のそれぞれにより順次に照明された絵画200を順次に撮影し、複数の色画像を生成して合成してもよい。
上記の実施の形態では、撮像装置10は、ラインスキャンカメラを用いたスキャナとしたが、撮像装置はスキャナに限定されるものではない。陰影付きの画像データを、凸部の高さが算出できる形で取得できればよいため、例えば、二次元画像を取得できる通常のカメラであっても良い。
上記の実施の形態では、本開示の複製システム100の複製対象として絵画を例として説明したが、複製対象は絵画に限定されるものではない。本開示の複製システム100の思想は、凸部を有する平面状の物体を、物体表面の高さ情報を含めて複製する際に適用できる。
本開示の複製システム100は、ハードウェア資源、例えば、プロセッサ、メモリ、及びプログラムとの協働などによって、実現可能である。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
例えば、上述の実施形態では移動装置16が、カメラ13、第1及び第2照明部14、15をスキャン方向に移動させる構成としているが、例えばカメラ13、第1及び第2照明部14、15を固定し、絵画200を移動させる構成としても良い。本開示の課題解決においてはカメラ13、第1及び第2照明部14、15の相対的な位置関係が明確であればよく、スキャンの方法は課題解決に必須ではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、凸部を有する平面状物体(例えば、絵画)を複製するためのデータを生成する画像処理装置、及び絵画を複製する複製システムに適用可能である。
10 撮像装置
11 入出力部
11a 入力部
11b 通信部
12 制御部
13 カメラ
13a 撮像部
13b メモリ
14 第1照明部
14A 第1光源
14B 第2光源
14C 第3光源
15 第2照明部
15A 第1光源
15B 第2光源
15C 第3光源
16 移動装置
20 画像処理装置
21 入出力部
21a 入力部
21b 通信部
22 制御部
23 メモリ
30 印刷装置
100 複製システム
110 画像処理システム

Claims (10)

  1. 凸部を有する物体を互いに異なる方向から照明する第1照明部及び第2照明部と、前記第1照明部及び前記第2照明部の両方により照明された前記物体を撮影し、前記物体の色情報を含む画像データを生成し、前記第1照明部及び前記第2照明部の何れか一方により照明された前記物体を撮影し、前記凸部による陰影を示す陰影情報を生成する撮像部と、を有する撮像装置と、
    前記陰影情報に基づいて前記物体の表面の高さを示す高さ情報を生成し、前記画像データと共に前記高さ情報を出力する画像処理装置と、
    を備え、
    前記第1照明部及び前記第2照明部の各々は複数の光源を有し、
    前記撮像部が前記陰影情報を生成するときには、前記第1照明部及び前記第2照明部の何れか一方における前記複数の光源の何れか一つが前記物体を照明する、
    画像処理システム。
  2. 前記撮像部が前記画像データを生成するときには、前記第1照明部及び前記第2照明部の両方における前記複数の光源の、それぞれ少なくとも2つ以上が同時に前記物体を照明する、
    請求項1に記載の画像処理システム。
  3. 前記撮像部が前記画像データを生成するときに点灯させる前記複数の光源の各々の照度は、前記撮像部が前記陰影情報を生成するときに点灯させる一つの光源の照度よりも低く設定される、
    請求項1又は2に記載の画像処理システム。
  4. 前記第1照明部及び前記第2照明部の各々においてN個の光源が前記物体を照明する場合、前記撮像部が前記画像データを生成するときに点灯させる前記N個の光源の各々の照度は、前記撮像部が前記陰影情報を生成するときに点灯させる一つの光源の照度の1/(2×N)倍に設定される、
    請求項3に記載の画像処理システム。
  5. 前記撮像部は、前記画像データを生成するとき、前記第1照明部及び前記第2照明部の両方における前記複数の光源の各々により照明された前記物体を各々撮影し、複数の前記画像データを生成し、
    前記画像処理装置は、複数の前記画像データを合成して合成画像データを生成し、前記合成画像データを出力する、
    請求項1に記載の画像処理システム。
  6. 前記画像処理装置は、複数の前記画像データの各々が示す複数の画像において、輝度が所定値以下の領域を合成して前記合成画像データを生成する、
    請求項5に記載の画像処理システム。
  7. 前記第1照明部及び前記第2照明部の複数の光源は、前記物体の被撮像部から同じ距離で配置される、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理システム。
  8. 凸部を有する物体を、互いに異なる方向から第1照明部及び第2照明部の両方により、かつ、前記第1照明部及び前記第2照明部の両方における複数の光源により照明して撮影し、前記物体の色情報を含む画像データを生成し、
    前記物体を、互いに異なる方向のそれぞれから前記第1照明部及び前記第2照明部の何れか一方により、かつ、前記第1照明部及び前記第2照明部の何れか一方における前記複数の光源の何れか一つにより照明して撮影し、前記凸部による陰影を示す陰影情報を生成し、
    前記陰影情報に基づいて前記物体の表面の高さを示す高さ情報を生成し、
    前記画像データと共に前記高さ情報を出力する、
    画像処理方法。
  9. 前記画像データを生成するときには、前記第1照明部及び前記第2照明部の両方における前記複数の光源の、それぞれ少なくとも2つ以上が同時に前記物体を照明する、
    請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 前記画像データを生成するとき、前記第1照明部及び前記第2照明部の両方における前記複数の光源の各々により照明された前記物体を各々撮影し、複数の前記画像データを生成し、
    複数の前記画像データを合成して合成画像データを生成し、前記合成画像データを出力する、
    請求項8に記載の画像処理方法。
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