JP2019173758A - 高圧ポンプ - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の高圧ポンプは、導入通路に有底筒状の吸入弁が設けられ、その吸入弁のポンプ室側に、吸入弁のリフト量を規定するストッパが設けられている。吸入弁の内側には、ストッパの当接面から突出した凸部が挿入されている。ストッパの凸部は、吸入弁の開弁時および閉弁時の移動を案内する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、燃料が加圧されるポンプ室への燃料の吸入効率を高めることの可能な高圧ポンプを提供することを目的とする。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図6に示す。本実施形態の高圧ポンプ1は、内燃機関に燃料を供給する燃料供給系統に設けられる。燃料タンクから汲み上げられた燃料は、高圧ポンプ1により加圧され、デリバリパイプに蓄圧される。そしてデリバリパイプに接続するインジェクタから内燃機関の各気筒に噴射供給される。
図1に示すように、高圧ポンプ1は、ポンプボディ10、プランジャ20、ダンパ室30、電磁弁部40及び吐出弁部90などを備えている。
ポンプボディ10には、円筒状のシリンダ11が設けられている。シリンダ11には、プランジャ20が軸方向に往復移動可能に収容されている。プランジャ20のポンプボディ10から突出した端部に設けられるスプリング座21と、プランジャ20の外周のオイルシール22を保持するオイルシールホルダ23との間にスプリング24が設けられている。このスプリング24により、プランジャ20は図示しないエンジンのカムシャフト側へ付勢される。そのため、プランジャ20は、カムシャフトのカムプロファイルに従い軸方向に往復移動する。プランジャ20の往復移動により、ポンプ室12の容積が変化することで燃料が吸入、加圧される。
ポンプボディ10には、反シリンダ側に突出する筒状の筒部31が設けられている。筒部31に有底筒状のカバー32が被さることで、ダンパ室30が形成される。
ダンパ室30には、パルセーションダンパ33、支持部材34及び波ばね35が収容されている。
パルセーションダンパ33は、2枚の金属ダイアフラムから構成され、内部に所定圧の気体が密封されている。パルセーションダンパ33は、2枚の金属ダイアフラムがダンパ室30の圧力変化に応じて弾性変形することで、ダンパ室30の燃圧脈動を低減する。
電磁弁部40は、ポンプ室12とダンパ室30とを連通する導入通路13に設けられ、導入通路13の開放および遮断を制御する。電磁弁部40は、吸入弁41、ストッパ50、および電磁駆動部80などから構成される。
ポンプボディ10には、シリンダ11の中心軸と略垂直に凹部14が設けられている。凹部14の開口をコアハウジング15が覆うことで、ダンパ室30からポンプ室12までの導入通路13が区画される。
筒部材60は、導入通路13の内壁に設けられためねじ141に螺合されている。筒部材60をめねじ141に螺合することにより、弁座部材61およびストッパ50はポンプボディ10の段差17に押し付けられ、ポンプボディ10に固定される。
弁座部材61は、筒状に形成され、ストッパ側に環状の弁座62を有している。弁座部材61は、弁座62の外側に、反吸入弁側に凹む湾曲部63を有している。なお、上述したポンプ室12は、弁座62よりもシリンダ側で燃料が加圧される空間をいう。
吸入弁41の弁本体42は、円板状に形成され、弁座部材61の弁座62に着座および離座可能である。吸入弁41が弁座62に着座することで導入通路13とポンプ室12とが閉塞され、吸入弁41が弁座62から離座することで導入通路13とポンプ室12とが連通する。
吸入弁41は、弁本体42の反弁座側の端面46が、ストッパ50の当接部51に当接する。これにより、吸入弁41は、開弁方向の移動を制限される。
ストッパ50の当接部51は、円板状に形成され、弁本体42の反弁座側の端面46に当接する。
ストッパ50の第2案内部52は、当接部51から反弁座側へ筒状に延び、吸入弁41の第1案内部43の外周面と摺接する。
ストッパ50の固定部53は、当接部51から径外方向に延びて導入通路13の内壁に固定される。この固定部53は、ポンプ室12をプランジャ側のプランジャ室121と弁座側の弁座室122とに仕切っている。
連通路54の内壁のうち、ストッパ50の径内方向に位置する連通路54の内壁を通る仮想円Cを図4に示す。この仮想円Cの直径D1は、図3に示すように、吸入弁41の弁本体42の外径D2よりも大きい。
ストッパ50の当接部51の弁本体側の端面には、径溝部71および段部72が設けられている。径溝部71は、当接部51の周方向に、例えば等間隔で4個設けられている。径溝部71は、軸溝部70と連通路54とを接続するように設けられている。
段部72は、ストッパ50の当接部51の径内側に円環状に設けられている。なお、この段部72は廃止してもよい。
ポンプ室12とバルブ室44とは、上述した径溝部71、軸溝部70、及び第1案内部43と第2案内部52とのクリアランス73によって連通している。
ここで、4本の径溝部71の流路断面積を合せた面積は、第1案内部43と第2案内部52とのクリアランス73の流路断面積と4本の軸溝部70の流路断面積とを合わせた面積よりも小さい。
そのため、図3に示すように、吸入弁41が開弁状態のとき、バルブ室44とポンプ室12との間を流れる燃料の流量は、4本の径溝部71の流路断面積を合せた面積によって定まる。したがって、径溝部71の流路断面積を小さくすることで、高圧ポンプの調量行程時におけるバルブ室44への燃料流入が絞られ、バルブ室44の燃料圧力の上昇が抑制され、自閉限界回転数を高くすることが可能になる。
図1に示すように、コアハウジング15の内側にニードルガイド16が固定されている。ニードルガイド16は、ニードル81を軸方向に移動可能に支持している。
ニードル81は、一端が可動コア82に固定され、他端が吸入弁41に当接可能である。
ニードル81は、その外壁から径外方向に延びる係止部83が設けられている。この係止部83とニードルガイド16との間に第2スプリング84が設けられている。第2スプリング84は、第1スプリング45よりも強い力で、ニードル81をポンプ室側に付勢している。
固定コア86は、磁性体から形成され、コアハウジング15と非磁性体からなる環状部87を挟んで設けられる。
固定コア86の径外側にコネクタ88が設けられている。コネクタ88は、有底筒状のヨーク881により保持されている。コネクタ88の内側に設けられたボビン882にコイル89が巻回されている。コネクタ88の端子883を通じてコイル89に通電されると、コイル89は磁界を発生する。
コイル89に通電されると、固定コア86、可動コア82、ヨーク881及びコアハウジング15によって形成される磁気回路に磁束が流れ、可動コア82が第2スプリング84の弾性力に抗し、固定コア86側に磁気吸引される。これにより、ニードル81は、吸入弁41に対する押圧力を解除する。
吐出弁部90は、吐出弁91、規制部材92、スプリング93などから構成されている。
ポンプボディ10には、シリンダ11の中心軸と略垂直に吐出通路94が形成されている。吐出弁91は、吐出通路94に往復移動可能に収容されている。吐出弁91は、弁座95に着座又は離座することで、吐出通路94を開閉する。
吐出弁91の燃料吐出口96側に設けられた規制部材92は、吐出弁91の燃料吐出口96側への移動を規制する。
スプリング93は、一端が規制部材92に当接し、他端が吐出弁91に当接し、吐出弁91を弁座側へ付勢している。
一方、ポンプ室12の燃料の圧力が低下し、ポンプ室側の燃料から吐出弁91が受ける力がスプリング93の弾性力と弁座95の下流側の燃料から受ける力との和よりも小さくなると、吐出弁91は弁座95に着座する。これにより、弁座95の下流側の燃料がポンプ室12へ逆流することが防がれる。
次に高圧ポンプ1の作動について説明する。
(1)吸入行程
カムシャフトの回転により、プランジャ20が上死点から下死点に向かって下降すると、ポンプ室12の容積が増加し、燃料が減圧される。吐出弁91は弁座95に着座し、吐出通路94を閉塞する。
一方、吸入弁41は、ポンプ室12と導入通路13との差圧により、第1スプリング45の付勢力に抗してストッパ側へ移動し、開弁状態となる。
図2に示すように、高圧ポンプの吸入行程開始直後、バルブ室44の燃料は、軸溝部70及び第1案内部43と第2案内部52とのクリアランス73から、弁本体42の反弁座側の端面46とストッパ50の当接部51との間を通り、ポンプ室12へ流れる。このとき、径溝部71を流れる燃料は、連通路54を通りプランジャ室121へ流れる。このように、径溝部71から連通路54へ直接燃料が流れるので、バルブ室44からプランジャ室121へ流れる燃料の流体抵抗が低減する。
なお、吸入行程の前行程である吐出行程の途中からコイル89への通電は停止されているので、吸入行程において、可動コア82と一体のニードル81は、第2スプリング84の付勢力によりポンプ室側へ移動し、吸入弁41をポンプ室側へ押圧する。
吸入弁41の開弁により、ダンパ室30から導入通路13を経由し、ポンプ室12に燃料が吸入される。
カムシャフトの回転により、プランジャ20が下死点から上死点に向かって上昇すると、ポンプ室12の容積が減少する。このとき、所定の時期まではコイル89への通電が停止されているので、第2スプリング84の付勢力によりニードル81が吸入弁41をポンプ室側へ押圧し、吸入弁41は開弁状態を維持する。
吸入弁41の開弁により、ポンプ室12と導入通路13とは連通した状態が維持される。このため、一度ポンプ室12に吸入された低圧燃料が、導入通路13を経由し、ダンパ室30へ戻される。したがって、ポンプ室12の圧力は上昇しない。
図3に示すように、高圧ポンプの調量行程時、径溝部71は、ポンプ室12からバルブ室44への燃料の流れを規制し、バルブ室44の燃料圧力の上昇を抑制する。したがって、バルブ室44の燃料圧力が吸入弁41に作用することによって発生する吸入弁41の自閉力は小さいものとなる。
プランジャ20が下死点から上死点に向かって上昇する途中の所定の時刻に、コイル89へ通電される。するとコイル89に発生する磁界により、固定コア86と可動コア82との間に磁気吸引力が発生する。この磁気吸引力が第2スプリング84の弾性力と第1スプリング45の弾性力との差よりも大きくなると、可動コア82とニードル81は固定コア側へ移動する。これにより、吸入弁41に対するニードル81の押圧力が解除される。吸入弁41は、第1スプリング45の弾性力、及びポンプ室12からダンパ室側へ排出される低圧燃料の流れによって生ずる力により、弁座側へ移動し、閉弁状態となる。すなわち、図3の状態から図2の状態へ移行する。吸入弁41が閉弁するとき、ポンプ室12の燃料は、径溝部71、段部72、軸溝部70、および第1案内部43と第2案内部52とのクリアランス73を通り、バルブ室44へ流入する。なお、段部72は、第1案内部43と第2案内部52とのクリアランス73の全周に燃料が流入しやすくする。
なお、吐出行程の途中でコイル89への通電が停止される。ポンプ室12の燃料圧力が吸入弁41に作用する力は、第2スプリング84の付勢力よりも大きいので、吸入弁41は閉弁状態を維持する。
高圧ポンプ1は、(1)から(3)の行程を繰り返し、内燃機関に必要な量の燃料を加圧して吐出する。
図5は、軸溝部70およびクリアランス73の流路断面積を変えたときの高圧ポンプの燃料吐出量特性を示すものである。
吸入弁41の第1案内部43は、図2または図4に示す直径D3のものを使用した。つまり、吸入弁41の第1案内部43の投影面積は、π(D3/2)2mm2である。
図5において、横軸の「面積比」は、「吸入弁41の第1案内部43の投影面積」に対する「通路面積」の比である。「通路面積」とは、軸溝部70の流路断面積とクリアランス73の流路断面積とを合わせた面積である。
縦軸の「燃料吐出量」は、高圧ポンプが調量行程を経ることなく全量吐出するときのプランジャ1ストローク当たりの体積である。
燃料に20℃のガソリンを使用した場合、実線Bに示すように、通路面積比が17%以上で燃料吐出量が一定となる。
燃料に粘度の高い−30℃のエタノールを使用した場合、実線Cに示すように、通路面積比が17%以上で燃料吐出量が一定となる。
この結果から、通路面積は、吸入弁41の第1案内部43の外径の投影面積に対し、17%以上が好ましい。これにより、高圧ポンプは、燃料の粘度が高い状況においても、内燃機関の高回転時における吸入効率の低下を防ぐことができる。
図6は、径溝部71の流路断面積を変えたときの高圧ポンプの自閉限界特性である。
図6において、横軸の「面積比」は、「吸入弁41の第1案内部43の投影面積」に対する「径溝部面積」の比である。「径溝部面積」とは、複数、例えば4本の径溝部71の流路断面積を合わせた面積である。
縦軸の「自閉限界回転数」は、吸入弁41が自閉するカムシャフトの回転数を示している。
この結果より、径溝部面積は、吸入弁41の第1案内部43の外径の投影面積に対し、15%以下が好ましい。これにより、高圧ポンプは、燃料の粘度が高い状況においても、自閉限界回転数を高めることができる。
第1実施形態は、次の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態では、吸入弁41のストッパ50の当接部51に設けた径溝部71と第2案内部52に設けた軸溝部70により、ポンプ室12とバルブ室44とを連通した。
これにより、高圧ポンプの吸入行程開始時、バルブ室44からポンプ室12へ流れる燃料の流量は、軸溝部70の流路断面積及び第1案内部43と第2案内部52とのクリアランス73の流路断面積によって定まる。したがって、軸溝部70の流路断面積を大きくすることで、バルブ室44の燃料が流体抵抗となることなく、吸入弁41の開弁速度が速くなる。この結果、導入通路13からポンプ室12への燃料の吸入効率を高めることができる。
(2)吸入弁41が閉弁状態から開弁状態となる直前には、弁本体42の反弁座側の端面46とストッパ50の当接部51とが接近する。そのため、径溝部71の流路断面積を小さくすることで、バルブ室44の燃料による流体抵抗を利用し、弁本体42の反弁座側の端面46とストッパ50の当接部51との衝突音を小さくすることができる。
(3)高圧ポンプの調量行程時、バルブ室44の燃料圧力の上昇は、径溝部71の流路断面積によって定まる。したがって、径溝部71の流路断面積を小さくすることで、バルブ室44の燃料圧力の上昇が抑制され、自閉限界回転数を高くすることができる。
(4)また、高圧ポンプの調量行程時、バルブ室44の燃料圧力の上昇が抑制されることから、電磁駆動部80の第2スプリング84の荷重を小さくできる。そのため、調量行程から吐出行程に移行する際に電磁駆動部80に供給する電力を小さくできる。よって、高圧ポンプ1を小型化し、消費電力を低減することができる。
これにより、高圧ポンプの吸入行程開始直後にバルブ室44からポンプ室12へ流れる燃料の流量を増加すると共に、高圧ポンプの調量行程時にバルブ室44の燃料圧力の上昇を抑制することが可能になる。したがって、高圧ポンプは、吸入効率の向上と自閉限界回転数の向上とを両立し、プランジャ20の往復移動速度が速くなる内燃機関の高回転時に、高圧ポンプの燃料吐出量を確実に制御することができる。
これにより、高圧ポンプの吸入行程時、バルブ室44の燃料は軸溝部70および径溝部71から連通路54を通り、プランジャ室121へ流れる。このように、径溝部71から連通路54へ直接燃料が流れるので、バルブ室44からプランジャ室121へ流れる燃料の流体抵抗が低減する。そのため、吸入弁41の開弁速度が速くなり、高圧ポンプは燃料の吸入効率を高めることができる。
これにより、高圧ポンプの調量行程時、プランジャ室121から連通路54を通り弁座室122へ流れる燃料の動圧は、吸入弁41の弁本体42に直接作用しないので、吸入弁41の自閉限界回転数を高めることができる。
本発明の第2実施形態を図7〜図9に示す。以下、複数の実施形態において、上述した第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態では、吸入弁41の弁本体42の反弁座側の端面46に径溝部711が設けられ、第1案内部43の外壁に軸溝部701が設けられる。
径溝部711は、弁本体42の周方向に、例えば等間隔で4個設けられている。径溝部711は、軸溝部701とポンプ室12とを接続するように設けられている。
軸溝部701は、第1案内部43の周方向に、例えば等間隔で4個設けられている。軸溝部701は、吸入弁41の軸方向から見て、第1案内部43の外壁から径内方向へ凸の円弧状に形成されている。
本発明の第3実施形態を図10及び図11に示す。
第3実施形態では、吸入弁411は、いわゆるシルクハット型に形成され、円盤状の弁本体421、及びその弁本体421の径内側からニードル81側へ円筒状に延びる第1案内部431を有する。
ストッパ501は、当接部511、第2案内部521、固定部531および連通路541を有する。当接部511は、板状に形成され、弁本体421の反弁座側の端面461に当接する。第2案内部521は、当接部511からニードル側へ柱状に突出し、吸入弁411の第1案内部431の内周面と摺接する。固定部531は、当接部511から径外方向に延びて導入通路13の内壁66に固定される。連通路541は、固定部531の周方向に、例えば等間隔で3箇所設けられる。
ストッパ501の当接部511の弁本体側の端面には、当接部511の周方向に、例えば3個の径溝部712が等間隔で設けられている。径溝部712と軸溝部702とは、吸入弁411の第1案内部431の径内側で連通している。
そのため、吸入弁411が開弁状態のとき、バルブ室44とポンプ室12との間を流れる燃料の流量は、3本の径溝部712の流路断面積を合せた面積によって定まる。したがって、高圧ポンプは、調量行程時におけるバルブ室44の燃料圧力の上昇を抑制し、自閉限界回転数を高くすることが可能である。
よって、第3実施形態は、第1、第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
本発明の第4実施形態を図12及び図13に示す。
第4実施形態では、吸入弁411の弁本体421の反弁座側の端面461に径溝部713が設けられ、第1案内部431の内壁に軸溝部703が設けられる。
径溝部713は、弁本体421の周方向に、例えば等間隔で3個設けられている。軸溝部703は、第1案内部431の周方向に、例えば等間隔で3個設けられている。軸溝部703は、吸入弁411の軸方向から見て、第1案内部431の内壁から径外方向へ凸の円弧状に形成されている。径溝部713と軸溝部703は、ポンプ室12とバルブ室44とを連通している。
第4実施形態においても、3本の径溝部713の流路断面積を合せた面積は、第1案内部431と第2案内部521とのクリアランス73の流路断面積と3本の軸溝部703の流路断面積とを合わせた面積よりも小さい。
よって、第4実施形態は、第1〜第3実施形態と同様の作用効果を奏する。
上述した実施形態では、電磁弁部40に関し、コイル89に通電していないとき、可動コア82が吸入弁41,411を開弁するノーマリーオープン弁として説明した。これに対し、他の実施形態では、電磁弁部は、コイルに通電していないとき、可動コアが吸入弁を閉弁するノーマリークローズ弁としてもよい。
上述した実施形態では、吸入弁41,411とニードル81とを別体で構成した。これに対し、他の実施形態では、吸入弁とニードルとを一体で構成してもよい。
上述した第2実施形態では、吸入弁41の第1案内部43の外壁から径内方向へ凸の円弧状に軸溝部701を形成した。これに対し、他の実施形態では、軸溝部は、吸入弁の第1案内部の外壁に平面状に形成してもよい。すなわち、軸溝部および径溝部の断面形状に限定はない。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
12 ・・・ポンプ室
41,411・・・吸入弁
42,421・・・弁本体
43,431・・・第1案内部
44 ・・・バルブ室
50,501・・・ストッパ
52,521・・・第2案内部
70、701、702、703・・・軸溝部
71、711、712、713・・・径溝部
Claims (4)
- プランジャ(20)と、
前記プランジャの往復移動により燃料が加圧されるポンプ室(12)、及びそのポンプ室に連通する導入通路(13)を有するポンプボディ(10)と、
前記導入通路の内壁に形成された弁座(62)に着座及び離座する弁座当接部を有する弁本体(42)を有し、前記ポンプ室と前記導入通路とを連通及び遮断する吸入弁(41)と、
前記弁本体の反弁座側の当接面(46)に当接可能な当接部(51)を有し、前記当接部が前記弁本体に当接したとき前記吸入弁の開弁方向の移動を制限するストッパ(50)と、
前記ストッパと前記吸入弁との間に形成され、前記吸入弁を前記弁座側へ付勢する第1スプリング(45)を収容するバルブ室(44)と、
前記ポンプ室側へ移動することで前記吸入弁の押圧部を押圧して前記吸入弁を開弁させるニードル(81)と、を備え、
前記吸入弁は、前記弁座当接部と前記押圧部が同一平面上にあり、前記押圧部よりも外周側かつ前記当接面よりも内周側に、前記当接面の板厚よりも軸方向長さが大きい変形抑制部を有することを特徴とする高圧ポンプ(1)。 - 前記変形抑制部は、前記第1スプリングの外周側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
- 前記ストッパは、前記変形抑制部の外壁に形成された第1案内部(43)と摺接する筒状の第2案内部(52)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の高圧ポンプ。
- 前記吸入弁と前記ストッパとが当接しているとき、
前記ストッパと前記弁本体の反弁座側との間に、前記当接部とは周方向に異なる位置に設けられ、前記ポンプ室に連通する第1空間(71、711)と、
前記第1案内部と前記第2案内部との間に設けられ、前記第1空間と連通する軸空間部(70、701)と、
前記変形抑制部の反弁座側の端面と前記ストッパとの間に形成され、前記軸空間部と前記バルブ室とを連通する第2空間と、を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP2006307880A (ja) * | 2005-04-26 | 2006-11-09 | Denso Corp | 電磁弁、及びそれを用いた高圧燃料ポンプ |
JP2010156265A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-15 | Denso Corp | 高圧ポンプ |
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