JP2019173623A - 自動二輪車及び自動二輪車のエンジン運転方法 - Google Patents

自動二輪車及び自動二輪車のエンジン運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発電機駆動用エンジンの回転数変化を抑えた自動二輪車を提供する。【解決手段】自動二輪車は、エンジン、発電機、バッテリ、電動モーター、駆動輪、触媒装置を備え、エンジンでは、触媒装置の温度が触媒活性温度未満のときは触媒暖機運転が行われ、触媒装置の温度が触媒活性温度以上のときは高効率運転が行われ、触媒暖機運転と高効率運転とでは、エンジンの動弁機構108に備える第1吸気カム127cと第2吸気カム127dが異なる。【選択図】図4

Description

本発明は、自動二輪車及び自動二輪車のエンジン運転方法に関する。
従来、発電機駆動用エンジンが搭載された自動二輪車として、エンジンの暖機モードを実行した後に発電運転モードを実行するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
暖機モードと発電運転モードとの違いは、エンジンの回転数及び負荷であり、エンジンの回転数及び負荷は、通常の自動二輪車用エンジンと同様に、スロットルバルブの開度で制御される。
特開2017−52500号公報
一般に、発電機駆動用エンジンを搭載するレンジエクステンダーでは、過渡運転が不要で、運転領域を広く確保する必要がない。特許文献1のように、スロットルバルブを使用してエンジンの回転数を変化させると、自動二輪車では、車体の挙動が大きく変化しやすいので、エンジンをできるだけ一定回転させ、エンジン回転数の変化による車体の挙動変化を抑制することが望まれる。
本発明の目的は、発電機駆動用エンジンの回転数変化を抑えた自動二輪車及び自動二輪車のエンジン運転方法を提供することにある。
本発明は、エンジン(41)と、前記エンジン(41)によって駆動される発電機(48)と、前記発電機(48)で発電された電力を蓄えるバッテリ(58)と、前記バッテリ(58)の電力によって作動する電動モーター(43)と、前記電動モーター(43)によって駆動される駆動輪(16)と、前記エンジン(41)から排出される排ガスを浄化する触媒装置(87)とを備える自動二輪車において、前記エンジン(41)では、前記触媒装置(87)の温度が所定値未満のときは触媒暖機運転が行われ、前記触媒装置(87)の温度が所定値以上のときは高効率運転が行われ、前記触媒暖機運転と前記高効率運転とでは、前記エンジン(41)の動弁機構(108)に備えるカム(127c,127d)が異なることを特徴とする。
上記発明において、前記カム(127c,127d)の切替えを行う制御装置(65)を備え、前記制御装置(65)は、前記カム(127c,127d)の切替えを前記エンジン(41)の停止時に行っても良い。
また、上記発明において、前記高効率運転時に使用される前記カム(127c)のカム山(127h)の高さより前記触媒暖機運転時に使用される前記カム(127d)のカム山(127j)の高さは低くても良い。
また、上記発明において、前記動弁機構(108)に基準円のみからなるカム(127e)を備え、前記カム(127e)を使用して、前記発電機(48)により前記エンジン(41)を駆動させるエンジン保温運転を行っても良い。
また、上記発明において、前記バッテリ(58)の残量が所定値以上のときに前記エンジン保温運転を行っても良い。
本発明は、エンジン(41)と、前記エンジン(41)によって駆動される発電機(48)と、前記発電機(48)で発電された電力を蓄えるバッテリ(58)と、前記バッテリ(58)の電力によって作動する電動モーター(43)と、前記電動モーター(43)によって駆動される駆動輪(16)と、前記エンジン(41)から排出される排ガスを浄化する触媒装置(87)とを備える自動二輪車のエンジン運転方法であって、前記触媒装置(87)を暖機する触媒暖機工程と、前記エンジン(41)を停止するエンジン停止工程と、前記エンジン停止工程中に、前記エンジン(41)における前記触媒暖機工程時のカム(127d)をよりカム山の高いカム(127c)に切替えるカム切替え工程と、前記カム切替え工程後に前記カム山の高いカム(127c)により行われる高効率運転工程とを実施することを特徴とする。
上記発明において、前記バッテリ(58)の残量が所定値以上になったときに、前記エンジン(41)を保温するエンジン保温工程を行っても良い。
本発明は、エンジンでは、触媒装置の温度が所定値未満のときは触媒暖機運転が行われ、触媒装置の温度が所定値以上のときは高効率運転が行われ、触媒暖機運転と高効率運転とでは、エンジンの動弁機構に備えるカムが異なるので、カム切替えによってエンジントルクをコントロール可能になり、発電機駆動用エンジンの回転数変化を抑えることができ、自動二輪車の車体の挙動変化を抑制することができる。
上記発明において、カムの切替えを行う制御装置を備え、制御装置は、カムの切替えをエンジンの停止時に行うので、カムの切替えをスムーズに行うことができ、また、カム切替えシステムを簡易なものにできる。
また、上記発明において、高効率運転時に使用されるカムのカム山の高さより触媒暖機運転時に使用されるカムのカム山の高さは低いので、触媒暖機運転時には、エンジンへの吸気量を少なくして、燃料消費を抑えるとともに排ガス中の未浄化成分を減らすことができる。
また、上記発明において、動弁機構に基準円のみからなるカムを備え、カムを使用して、発電機によりエンジンを駆動させるエンジン保温運転を行うので、エンジン内のフリクションにより発熱させることができ、また、動弁機構が作動しないためにエンジンへ吸気されず、吸気流による触媒の冷却が行われない。以上のことから、エンジン及び触媒装置の保温が可能になる。
また、上記発明において、バッテリの残量が所定値以上のときにエンジン保温運転を行うので、バッテリの過充電を防ぎながらエンジンを保温できる。
本発明は、触媒装置を暖機する触媒暖機工程と、エンジンを停止するエンジン停止工程と、エンジン停止工程中に、エンジンのカムを切替えるカム切替え工程と、カム切替え工程後にエンジンにおける触媒暖機工程時のカムをよりカム山の高いカムに切替えるカム切替え工程と、カム切替え工程後のカム山の高いカムにより行われる高効率運転工程とを実施するので、カム切替えによってエンジントルクをコントロール可能になり、発電機駆動用エンジンの回転数変化を抑えることができ、自動二輪車の車体の挙動変化を抑制することができる。
上記発明において、バッテリの残量が所定値以上になったときに、エンジンを保温するエンジン保温工程を行うので、バッテリの過充電を防ぎながらエンジンを保温できる。
本発明の実施形態に係る自動二輪車を示す左側面図である。 パワーユニットを示す右側面図である。 パワーユニットのエンジンを示す断面図である。 動弁機構及び制御装置を説明する説明図である。 吸気バルブ及び排気バルブのバルブリフト量とクランク角との関係を示すグラフである。 エンジン運転時におけるバッテリ残量及び触媒温度の経時変化を示すグラフである。 エンジンの触媒暖機運転及び高効率運転の切替えを示すフローチャートである。 エンジンのカム切替えを示すフローチャートである。 車体のバンク角に応じたエンジン再始動の制限を示すフローチャートである。 6サイクルエンジンの暖機運転モードの行程を示すグラフである。 6サイクルエンジンの通常運転モードの行程を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
図1は、本発明の実施形態に係る自動二輪車10を示す左側面図である。
自動二輪車10は、骨格となる車体フレーム11と、車体フレーム11の前端部にフロントフォーク12を介して支持された前輪13と、車体フレーム11の下部にパワーユニット14を介して支持された後輪16とを備える。
自動二輪車10は、パワーユニット14及び後輪16の上方に配置されたシート17に乗員が跨って着座するスクーター型の鞍乗り型車両であり、車体フレーム11及びその周囲を覆う車体カバー20を備える。
車体フレーム11は、ヘッドパイプ21、ダウンフレーム22、左右一対のアンダーフレーム23、左右一対のリアフレーム24、左右一対のステップフレーム26を備える。
ヘッドパイプ21は、車体フレーム11の前端部に設けられる。ダウンフレーム22は、ヘッドパイプ21から下方に延びる。左右のアンダーフレーム23は、ダウンフレーム22の下部の左右からそれぞれ後方に延びる。左右のリアフレーム24は、左右のアンダーフレーム23のそれぞれの後端から後方斜め上方に延びる。左右のステップフレーム26は、ダウンフレーム22と左右のアンダーフレーム23とにそれぞれ接続される。
フロントフォーク12は、上部にハンドル31が取付けられ、下端部に車軸32を介して前輪13が支持される。
パワーユニット14は、左右のアンダーフレーム23及び左右のリアフレーム24にそれぞれ取付けられた左右一対のピボットプレート35にリンク機構36を介して上下揺動可能に支持されている。パワーユニット14の下部には車体側連結部14aが設けられ、車体側連結部14aがリンク機構36に連結されている。
パワーユニット14は、前部に設けられたエンジン41と、エンジン41のクランクケース42の後部に取付けられた電動モーター43と、電動モーター43に減速機構(不図示)を介して接続された出力軸44とを備える。符号43aは、電動モーター43の回転軸である。
エンジン41は、4サイクルエンジンであり、クランクケース42と、クランクケース42の前端部から前方に突出するシリンダ部46とを備える。
クランクケース42には、車幅方向に延びるクランク軸47と、クランク軸47の周囲に設けられた発電機48とが収容されている。シリンダ部46は、シリンダヘッド51を備え、シリンダヘッド51は、上部に吸気装置52が接続され、下部に排気装置53が接続されている。吸気装置52は、パワーユニット14の上部に取付けられたエアクリーナ55を備える。
出力軸44には後輪16が取付けられる。後輪16は、電動モーター43によって駆動される。
発電機48は、クランクケース42に取付けられたステータ(不図示)と、クランク軸47に取付けられてステータの内側に配置されたロータ(不図示)とからなり、クランク軸47と共にロータが回転することで発電する。
パワーユニット14の後端部と左右のリアフレーム24の一方(左側のリアフレーム24)の後部とには、リアクッションユニット57が渡されている。
左右のアンダーフレーム23の間及び左右のステップフレーム26の間には、バッテリ58が配置されている。バッテリ58には、発電機48で発電された電力が蓄えられる。バッテリ58に蓄えられた電力によって電動モーター43が作動し、電動モーター43によって駆動輪である後輪16が駆動される。バッテリ58には、蓄電電力の残量(蓄電量)を計測する残量計(不図示)が設けられる。
左右のリアフレーム24には、収納ボックス61と、収納ボックス61の後方に設けられた燃料タンク62とが取付けられている。収納ボックス61及び燃料タンク62は、シート17の下方に配置されている。
クランクケース42の下部には、スタンド64が取付けられている。
ヘッドパイプ21の後部には、エンジン41の運転を制御するECU(Engine Control Unit)65が設けられている。
車体カバー20は、フロントカバー71、左右一対のレッグシールド72、左右一対のフロアステップ73、左右一対のサイドスカート74、左右一対のボディカバー76、ハンドルカバー77を備える。
フロントカバー71は、フロントフォーク12の前方を覆う。左右のレッグシールド72は、フロントカバー71の両側縁に接続されてシート17に着座した運転者の脚部を前方から覆う。左右のフロアステップ73は、左右のレッグシールド72の下端部から後方に延びて運転者の足置きとなる。左右のサイドスカート74は、左右のフロアステップ73の両側縁からそれぞれ下方に延びている。左右のボディカバー76は、シート17の両側部の下方を覆う。ハンドルカバー77は、ハンドル31の中央部を覆う。
左右のフロアステップ73の下方にはバッテリ58が配置されている。バッテリ58は、左右のフロアステップ73及び左右のサイドスカート74等を含む車体カバー20で覆われている。
前輪13は、上方からフロントフェンダー81に覆われ、後輪16は、上方からリアフェンダー82に覆われている。
図2は、パワーユニット14を示す右側面図である。
パワーユニット14のクランクケース42は、エンジン41側に設けられたクランクケース本体42aと、クランクケース本体42aから後方に延びる後方延長部42bとを備える。後方延長部42bには、電動モーター43、減速機構(不図示)及び出力軸44が設けられている。
排気装置53は、シリンダヘッド51から下方そして後方に延びる排気管85と、排気管85の後端部に接続されたマフラー86と、排気管85の途中(詳しくは、シリンダヘッド51寄りの位置)に設けられた触媒装置87と、触媒装置87を加熱可能な加熱装置88とを備える。
触媒装置87は、排気管85内を流れる排気中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)等の未浄化成分を触媒によって除去して浄化する。
加熱装置88は、触媒装置87を囲むように配置された電気ヒーター等からなり、触媒装置87に含まれる触媒の温度を触媒が活性する温度(触媒活性温度)まで昇温させる。なお、ここでは、触媒の温度と触媒装置87の温度とを等しいとし、触媒装置87の表面に温度センサー89を取付けて、温度センサー89により触媒装置87の温度を計測している。温度センサー89によって検知された触媒温度は、ECU65(図1参照)に入力され、ECU65は、温度センサー89の検知温度に基づいて加熱装置88への通電を制御する。
排気管85は、クランクケース42(詳しくは、クランクケース本体42a)の下部の側方を前後に延びている。マフラー86はクランクケース42(詳しくは、後方延長部42b)及び電動モーター43の側方に配置されている。後方延長部42bとマフラー86との間に後輪16(図1参照)が配置されている。
図1及び図2において、自動二輪車10は、エンジン41によって発電機48が駆動され、発電機48によって発電された電力がバッテリ58に蓄えられ、バッテリ58の電力で作動する電動モーター43により後輪16が駆動されるシリーズハイブリッド車両である。
上記したように、2つの駆動源であるエンジン41及び電動モーター43を、同一のクランクケース42に配置することで、エンジン41及び電動モーター43を別々に配置するのに比べて、部品数を減らすことができ、軽量化を図ることができる。
図3は、パワーユニット14のエンジン41を示す断面図である。
エンジン41のシリンダ部46は、クランクケース42(図2参照)に取付けられたシリンダブロック91と、シリンダブロック91の上部に取付けられたシリンダヘッド51と、シリンダヘッド51の上部を覆うヘッドカバー92とを備える。
シリンダブロック91は、シリンダ穴91aが形成され、シリンダ穴91aに移動可能にピストン94が挿入されている。ピストン94は、コネクティングロッド95を介してクランク軸47(図2参照)に連結されている。
シリンダヘッド51は、シリンダヘッド本体101、吸気バルブ102、排気バルブ103、バルブスプリング104,105及び動弁機構108を備える。
シリンダブロック91、シリンダヘッド51及びピストン94は、燃焼室100を形成する。
シリンダヘッド本体101は、シリンダブロック91に結合される端面101aに形成されて燃焼室100の一部を形成する燃焼室凹部101bと、燃焼室凹部101bから上面101cに至る吸気ポート101dと、燃焼室凹部101bから下面101eに至る排気ポート101fとを備える。
吸気バルブ102は、吸気ポート101dの燃焼室凹部101bへの開口部101gを開閉するために吸気ポート101dの前部に設けられたバルブガイド111内にスライド可能に挿入されている。吸気バルブ102の先端部に取付けられたリテーナー112と、シリンダヘッド本体101の台座部101hとの間にバルブスプリング104が設けられている。バルブスプリング104によって吸気バルブ102が閉じ側に付勢されている。
排気バルブ103は、排気ポート101fの燃焼室凹部101bへの開口部101jを開閉するために排気ポート101fの前部に設けられたバルブガイド113内にスライド可能に挿入されている。排気バルブ103の先端部に取付けられたリテーナー114と、シリンダヘッド本体101の台座部101kとの間にバルブスプリング105が設けられている。バルブスプリング105によって排気バルブ103が閉じ側に付勢されている。
動弁機構108は、カム軸121、吸気側ロッカー軸122、吸気ロッカーアーム123、排気側ロッカー軸124、排気ロッカーアーム125を備える。
シリンダヘッド本体101には、カム軸121、吸気側ロッカー軸122及び排気側ロッカー軸124が支持されている。
カム軸121は、吸気カム形成体127及び排気カム128cを備え、シリンダヘッド本体101に回転可能に支持されている。
吸気側ロッカー軸122には吸気ロッカーアーム123が揺動可能に支持されている。吸気ロッカーアーム123は、一端が吸気カム形成体127と摺動し、他端が吸気バルブ102の端部に当接可能とされている。吸気バルブ102は、吸気カム形成体127が回転するのに伴い、吸気ロッカーアーム123が揺動するときに開閉する。
排気側ロッカー軸124には排気ロッカーアーム125が揺動可能に支持されている。排気ロッカーアーム125は、一端が排気カム128cと摺動し、他端が排気バルブ103の端部に当接可能とされている。排気バルブ103は、排気カム128cが回転するのに伴い、排気ロッカーアーム125が揺動することで開閉する。
図4は、動弁機構108及びECU65を説明する説明図である。
カム軸121については、断面を示している。
カム軸121は、排気カム128cが一体に形成されたシャフト本体128と、シャフト本体128に形成された雄スプライン128aにスプライン結合された吸気カム形成体127とから構成される。
シャフト本体128は、シリンダヘッド本体101(図3参照)に設けられた一対のベアリング131,132によって回転可能に支持され、一端部にカムスプロケット133が複数のボルト134にて取付けられている。カムスプロケット133とクランク軸47(図2参照)に設けられたスプロケット(不図示)とには、カムチェーン(不図示)が掛け渡され、クランク軸47の回転がカム軸121に伝達される。
排気カム128cは、所定の外径とされた基準円部128dと、基準円部128dよりも半径方向外側に突出するカム山128eとを備える。
吸気カム形成体127は、内周面にシャフト本体128の雄スプライン128fに結合される雌スプライン127aを備えた円筒状の部材であり、シャフト本体128に軸方向移動可能且つシャフト本体128に一体回転可能に構成されている。
吸気カム形成体127は、外周面に、第1吸気カム127c、第2吸気カム127d、基準円カム127e及び環状溝127fを備える。
第1吸気カム127cは、エンジン41(図2参照)の通常運転(高効率運転)で使用されるもので、所定の外径とされた基準円部127gと、基準円部127gよりも半径方向外側に突出する第1カム山127hとを備える。
第2吸気カム127dは、エンジン41の触媒暖機運転に使用されるもので、基準円部127gと、基準円部127gよりも半径方向外側に突出する第2カム山127jとを備える。第2カム山127jは、第1吸気カム127cの第1カム山127hよりも低く形成されている。
基準円カム127eは、エンジン保温運転に使用されるもので、基準円部127gと同一外径に形成されている。
環状溝127fは、吸気カム形成体127をカム軸121の軸方向に移動可能なカムスライド装置140が接続される部分である。
上記した通常運転(高効率運転)とは、触媒暖機運転よりも高出力・高トルクとされる運転である。触媒暖機運転は、触媒装置87(図2参照)の温度を触媒活性温度まで暖機する運転であり、エンジン41(図2参照)への吸気量が制限され、燃料消費と排ガス中の未浄化成分の排出とが抑えられる。エンジン保温運転は、バッテリ58(図1参照)の過充電を防ぐためにエンジンを燃焼させずに、発電機48(図2参照)によってエンジンをモーターリングさせて、エンジン41及び触媒装置87を保温する運転である。
カムスライド装置140は、動弁機構108の一部を構成し、ECU65からの指令に基づいて、上記した第1吸気カム127c、第2吸気カム127d、基準円カム127eのうちのいずれかを吸気ロッカーアーム123の位置に移動させて、吸気ロッカーアーム123を駆動する。
カムスライド装置140は、吸気カム形成体127の環状溝127fに挿入されたアーム141aを備える移動体141と、移動体141をカム軸121の軸方向に沿って矢印で示すようにスライドさせる移動体駆動部142とを備える。移動体駆動部142は、例えば、電動モーター付きねじ機構やソレノイド等のアクチュエーターであり、ECU65は、移動体駆動部142を作動させて移動体141を移動させる指令を発する。
カムスライド装置140によるカムの切換えは、エンジン41の停止時に、第1吸気カム127cの基準円部127g、第2吸気カム127dの基準円部127g及び基準円カム127eが、吸気ロッカーアーム123の先端の被摺動面123aに沿って移動するように行われる。
図5は、吸気バルブ102及び排気バルブ103のバルブリフト量とクランク角との関係を示すグラフである。(なお、以下説明中の符号については、図3参照。)
縦軸は吸気バルブ102及び排気バルブ103のバルブリフト量LV、横軸はクランク角CA(単位は°)を表している。
排気バルブ103は、クランク角−360°(圧縮上死点)後に開き、クランク角0°(排気上死点)直後に閉じる。
吸気バルブ102は、高効率運転では、クランク角0°(排気上死点)直前に開き、クランク角360°(圧縮上死点)直前に閉じる。また、吸気バルブ102は、触媒暖機運転では、クランク角0°(排気上死点)又はクランク角0°(排気上死点)の前後に開き、クランク角360°(圧縮上死点)前(高効率運転時に閉じるクランク角よりも前)に閉じる。
また、吸気バルブ102において、触媒暖機運転でのバルブリフト量LV=Lv1は、高効率運転でのバルブリフト量LV=Lv2よりも小さい。従って、触媒暖機運転では、高効率運転よりも燃焼室100への混合気の吸入量を少なくできる。これにより、エンジン41の冷機時の燃料消費を向上できるとともに、触媒装置87(図2参照)が活性状態に至る(即ち、触媒活性温度になる)まで排ガス中に含まれる未浄化成分の排出を抑制できる。
図4に戻って、基準円カム127eが、吸気ロッカーアーム123と摺動するように切替わると、吸気ロッカーアーム123は揺動しないため、図3において、吸気バルブ102は、閉じた状態となる。このとき、エンジン41への燃料の供給が停止されるとともにエンジン41の点火プラグへの通電も停止された状態で、エンジン41のクランク軸47を発電機48によって回転させるエンジン保温運転(モータリング)が行われる。エンジン保温運転は、高効率運転の後に、バッテリ58(図1参照)が、所定の残量以上に充電されたとき(例えば、満充電又は満充電に近い残量)に実施される。
エンジン保温運転では、クランク軸47と共にシリンダ部46内でピストン94が摺動し、更に、動弁機構108の各部も作動するため、エンジン41の各部のフリクションによって発熱させることができる。また、吸気バルブ102が閉じることで、触媒装置87への排ガスの流れが生じないため、排ガスの流れによる触媒装置87の冷却が行われなくなり、触媒装置87の温度低下を抑えることができる。以上のことから、エンジン41及び触媒装置87を保温することができる。
以上の図4及び図5に示したように、高効率運転時に使用されるカムとしての第1吸気カム127cの第1カム山127hの高さより触媒暖機運転時に使用されるカムとしての第2吸気カム127dの第2カム山127jの高さは低い。
この構成によれば、触媒暖機運転時には、エンジン41(図2参照)への吸気量を少なくして、燃料消費を抑えるとともにエンジン41の排ガス中の未浄化成分を減らすことができる。
図6は、エンジン運転時におけるバッテリ残量及び触媒温度の経時変化を示すグラフである。(なお、以下説明中の符号については、図2参照。)
縦軸はバッテリ残量RB(単位は%)及び触媒温度TC、横軸は時間Tを表している。
エンジン41を停止状態から時間T=0で始動したときに、触媒装置87の温度、即ち触媒温度TCが触媒活性温度よりも低い場合は、触媒暖機運転が開始される。
これにより、触媒温度TCは次第に上昇する。また、バッテリ残量RBは一旦減少するが、充電が開始されて次第に増加する。上記バッテリ残量RBの初期の減少は、セルモータとして使用された発電機48でエンジン41を始動する際に電力が消費されたことによるものである。
時間T=t1になると、触媒温度TC=Tc1、即ち、触媒活性温度に達したので、エンジン41を高効率運転に切り換える。高効率運転は、前述の通常運転であり、エンジン41のトルクが触媒暖機運転よりも高い(エンジン41のトルクが最高)となる運転である。このとき、発電機48の発電量も最高となる。
時間T=t2になると、バッテリ残量RBが所定のバッテリ残量Rb2となる。所定のバッテリ残量Rb2は、満充電又は満充電に近い残量(例えば、バッテリ残量RBが95〜100%)である。
この時点で、エンジン41は、バッテリ58の過充電を防止するために、エンジン保温運転に切り換わる。エンジン保温運転では、エンジン41の燃料を消費させずに、エンジン41及び触媒装置87の保温が行われる。このとき、発電機48によってエンジン41を駆動させるので、バッテリ残量RBは次第に減少していく。
時間T=t3になると、触媒温度TC=Tc1未満になるため、再度、高効率運転を開始する。これにより、バッテリ残量RBは、RB=Rb3から次第に増加し、触媒温度TCは、TC=Tc1を越えて次第に上昇する。以降は、高効率運転とエンジン保温運転とを繰り返す。
また、図2、図4及び図6に示したように、動弁機構108に基準円のみからなるカムとしての基準円カム127eを備え、基準円カム127eを使用して、発電機48によりエンジン41を駆動させるエンジン保温運転を行う。
この構成によれば、エンジン41内のフリクションにより発熱させることができ、また、動弁機構108が作動しないためにエンジン41へ吸気されず、吸気流による触媒装置87の触媒の冷却が行われない。以上のことから、エンジン41及び触媒装置87の保温が可能になる。
図7は、エンジン41の触媒暖機運転及び高効率運転の切替えを示すフローチャートである。(以下説明中の符号については、図1、図2、図6参照。)
エンジン41が停止した状態(ST01)で、ECU65は、触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より低いかどうか判断する(ST02)。
触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より高いか又は等しい(TC≧tc1)(ST02、NO)場合は、高効率運転を行う(ST05)。
触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より低い(TC<tc1)(ST02、YES)場合は、触媒暖機運転を行う(ST03)。
触媒暖機運転中(ST03)に、ECU65は、触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より高いか又は等しいかどうか判断する(ST04)。
触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より低い(TC<tc1)(ST04、NO)場合は、触媒暖機運転を行う(ST03)。
触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より高いか又は等しい(TC≧tc1)(ST04、YES)場合は、高効率運転を行う(ST05)。
このように、エンジン41の運転中に、触媒活性温度tc1に対して触媒温度TCの高低を判断することで、排ガス中の未浄化成分が排出されるのを常に抑えることができる。
図8は、エンジン41のカム切替えを示すフローチャートである。(以下説明中の符号については、図1、図2、図4参照。)
エンジン41を、運転状態(ST11)から停止(ST12)させると、ECU65は、触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より低いかどうか(TC<tc1?)判断する(ST13)。
触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より高いか又は等しい(TC≧tc1)(ST13、NO)場合は、高効率運転用の第1吸気カム127cに切替える(ST16)。
触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より低い(TC<tc1)(ST13、YES)場合は、触媒暖機運転用の第2吸気カム127dに切替える(ST14)。
触媒暖機運転用の第2吸気カム127dを使用している状態で、ECU65は、触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より高いか又は等しいかどうか(TC≧tc1?)判断する(ST15)。
触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より低い(TC<tc1)(ST15、NO)場合は、触媒暖機運転用の第2吸気カム127dの使用を続ける。
触媒温度TCが、触媒活性温度tc1より高いか又は等しい(TC≧tc1)(ST15、YES)場合は、高効率運転用の第1吸気カム127cに切替える(ST16)。
高効率運転用の第1吸気カム127cを使用している状態で、ECU65は、バッテリ残量RBが、バッテリ残量(バッテリ残量閾値)Rb2よりも多いか又は等しいかどうか(RB≧Rb2?)判断する(ST17)。
バッテリ残量RBが、バッテリ残量(バッテリ残量閾値)Rb2よりも少ない(RB<Rb2)(ST17、NO)場合は、高効率運転用の第1吸気カム127cの使用を維持する。
バッテリ残量RBが、バッテリ残量(バッテリ残量閾値)Rb2よりも多いか等しい(RB≧Rb2)(ST17、YES)場合は、エンジン保温用の基準円カム127eに切替える(ST18)。
エンジン保温用の基準円カム127eを使用している状態で、ECU65は、バッテリ残量RBが、バッテリ残量(バッテリ残量閾値)Rb2よりも少ないかどうか(RB<Rb2?)判断する(ST19)。
バッテリ残量RBが、バッテリ残量(バッテリ残量閾値)Rb2よりも多いか等しい(RB≧Rb2)(ST19、NO)場合は、エンジン保温用の基準円カム127eの使用を維持する。
バッテリ残量RBが、バッテリ残量(バッテリ残量閾値)Rb2よりも少ない(RB<Rb2)(ST19、YES)場合は、高効率運転用の第1吸気カム127cに切替える(ST20)。
このように、ECU65は、触媒温度TC及びバッテリ残量RBを把握することで、3種類のカム(第1吸気カム127c、第2吸気カム127d及び基準円カム127e)を切替えることができる。
以上の図2、図4及び図6に示したように、自動二輪車10は、エンジン41、発電機48、バッテリ58、電動モーター43、駆動輪としての後輪16、触媒装置87を備える。
発電機48は、エンジン41によって駆動される。バッテリ58は、発電機48で発電された電力を蓄える。電動モーター43は、バッテリ58の電力によって作動する。後輪16は、電動モーター43によって駆動される。触媒装置87は、エンジン41から排出される排ガスを浄化する。
エンジン41では、触媒装置87の温度が所定値未満、即ち、触媒温度Tc1未満のときは触媒暖機運転が行われ、触媒装置87の温度が所定値以上、即ち、触媒温度Tc1以上のときは高効率運転が行われる。触媒暖機運転と高効率運転とでは、エンジン41の動弁機構108に備えるカム(即ち、第1吸気カム127cと第2吸気カム127d)が異なる。
また、自動二輪車10のエンジン運転方法では、触媒暖機工程(触媒暖機運転)、エンジン停止工程、カム切替え工程、高効率運転工程を実施する。
触媒暖機工程は、触媒装置87を暖機する。エンジン停止工程は、エンジン41を停止する。カム切替え工程は、エンジン停止工程中に、エンジン41における触媒暖機工程時の第2吸気カム127dをよりカム山の高い第1吸気カム127cに切替える。高効率運転工程は、カム切替え工程後にカム山の高い第1吸気カム127cにより行われる。
以上の構成によれば、カム切替えによってエンジントルクをコントロール可能になり、発電機駆動用のエンジン41の回転数変化を抑えることができ、自動二輪車10の車体の挙動変化を抑制することができる。
また、バッテリ58の残量が所定値としてのバッテリ残量Rb2以上になったときに、エンジン41を保温するエンジン保温工程(エンジン保温運転)を行う。
また、図4及び図8に示したように、第1吸気カム127c及び第2吸気カム127dの切替えを行う制御装置としてのECU65を備え、ECU65は、第1吸気カム127cと第2吸気カム127dとの切替えをエンジン41の停止時に行う。
この構成によれば、第1吸気カム127cと第2吸気カム127dとの切替えをスムーズに行うことができ、また、カム切替えシステムであるカムスライド装置140を簡易なものにできる。
また、図2、図6及び図8に示したように、バッテリ58の残量が所定値としてのバッテリ残量Rb2以上のときにエンジン保温運転を行うので、バッテリ58の過充電を防ぎながらエンジン41を保温できる。
図9は、車体のバンク角に応じたエンジン再始動の制限を示すフローチャートである。(以下説明中の符号については図1、図2参照。)
自動二輪車10が走行中に、自動二輪車10の車体に備えるバンク角センサーによって、車体の左右の傾斜角、即ちバンク角が計測される(ステップST21)。
ECU65は、計測されたバンク角が所定値よりも大きいかどうか判断する(ステップST22)。
バンク角が所定値よりも小さいか、又は等しい場合(ステップST22、NO)、エンジン41が停止しているときには、エンジン41の再始動を制限しない(ステップST23)。エンジン41を再始動しても、エンジン41の始動が車体の挙動に与える影響は少ない。
バンク角が所定値よりも大きい場合(ステップST22、YES)、エンジン41の再始動を制限する(ステップST24)。エンジン41を始動した場合に、車体の挙動が大きくなる可能性がある。
図1〜図3に示したエンジン41は、例えば、特許第6103770号公報等に示す6サイクルエンジンであっても良い。特許第6103770号公報の6サイクルエンジンについて、以下に説明する。
図10は、6サイクルエンジンの暖機運転モードの行程を示すグラフ、図11は、6サイクルエンジンの通常運転モードの行程を示すグラフである。図10及び図11において、縦軸は吸気バルブリフト量、排気バルブリフト量及びシリンダ内圧、横軸はクランク角(単位は°)を表している。
6サイクルエンジンでは、吸気バルブ及び排気バルブを開閉する動弁機構が,クランク軸に1/3の減速比で駆動されるカム軸を有する。即ち、6サイクルエンジンでは、以下に示す6つの行程の間にクランク軸が3回転する。
6サイクルエンジンは、暖機を促進する暖機運転モードと、エンジン性能を向上させる通常運転モードとを切り換えて運転される。
図10に示すように、暖機運転モードでは、吸気行程、圧縮行程及び爆発・膨張行程を順次行った後、再圧縮行程及び再膨張行程を経て排気行程を行う。
このようにエンジンを暖機運転モードで運転することで、シリンダ内での排ガスの滞留時間が長くなり、暖機を促進して暖機運転時間の短縮を図ることができる。
図11に示すように、通常運転モードでは、吸気行程、圧縮行程、爆発・膨張行程及び排気行程を順次行った後、再膨張行程及び再圧縮行程を順次行う。
このようにエンジンを通常運転モードで運転することで、排ガスが速やかに排出され、排ガスのシリンダ内での滞留時間が短縮されてエンジンの冷却を図ることができる。更に、排気行程後は、作動ガスが殆ど存在しない状態でのピストン運動になるので、再膨張行程及び再圧縮行程でのポンピングロスが、ピストンの下降と上昇とで相殺されて、エンジン性能の向上を図ることができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
本発明は、自動二輪車10に適用する場合に限らず、自動二輪車10以外も含む鞍乗り型車両にも適用可能である。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。また、鞍乗り型車両以外の三輪車両や四輪車両にも適用しても良い。
10 自動二輪車
16 後輪(駆動輪)
41 エンジン
43 電動モーター
48 発電機
58 バッテリ
65 ECU(制御装置)
87 触媒装置
108 動弁機構
127c 第1吸気カム(カム)
127d 第2吸気カム(カム)
127e 基準円カム(カム)
127h 第1カム山(カム山)
127j 第2カム山(カム山)

Claims (7)

  1. エンジン(41)と、前記エンジン(41)によって駆動される発電機(48)と、前記発電機(48)で発電された電力を蓄えるバッテリ(58)と、前記バッテリ(58)の電力によって作動する電動モーター(43)と、前記電動モーター(43)によって駆動される駆動輪(16)と、前記エンジン(41)から排出される排ガスを浄化する触媒装置(87)とを備える自動二輪車において、
    前記エンジン(41)では、前記触媒装置(87)の温度が所定値未満のときは触媒暖機運転が行われ、前記触媒装置(87)の温度が所定値以上のときは高効率運転が行われ、
    前記触媒暖機運転と前記高効率運転とでは、前記エンジン(41)の動弁機構(108)に備えるカム(127c,127d)が異なることを特徴とする自動二輪車。
  2. 前記カム(127c,127d)の切替えを行う制御装置(65)を備え、前記制御装置(65)は、前記カム(127c,127d)の切替えを前記エンジン(41)の停止時に行うことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
  3. 前記高効率運転時に使用される前記カム(127c)のカム山(127h)の高さより前記触媒暖機運転時に使用される前記カム(127d)のカム山(127j)の高さは低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車。
  4. 前記動弁機構(108)に基準円のみからなるカム(127e)を備え、前記カム(127e)を使用して、前記発電機(48)により前記エンジン(41)を駆動させるエンジン保温運転を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動二輪車。
  5. 前記バッテリ(58)の残量が所定値以上のときに前記エンジン保温運転を行うことを特徴とする請求項4に記載の自動二輪車。
  6. エンジン(41)と、前記エンジン(41)によって駆動される発電機(48)と、前記発電機(48)で発電された電力を蓄えるバッテリ(58)と、前記バッテリ(58)の電力によって作動する電動モーター(43)と、前記電動モーター(43)によって駆動される駆動輪(16)と、前記エンジン(41)から排出される排ガスを浄化する触媒装置(87)とを備える自動二輪車のエンジン運転方法であって、
    前記触媒装置(87)を暖機する触媒暖機工程と、
    前記エンジン(41)を停止するエンジン停止工程と、
    前記エンジン停止工程中に、前記エンジン(41)における前記触媒暖機工程時のカム(127d)をよりカム山の高いカム(127c)に切替えるカム切替え工程と、
    前記カム切替え工程後に前記カム山の高いカム(127c)により行われる高効率運転工程とを実施することを特徴とする自動二輪車のエンジン運転方法。
  7. 前記バッテリ(58)の残量が所定値以上になったときに、前記エンジン(41)を保温するエンジン保温工程を行うことを特徴とする請求項6に記載の自動二輪車のエンジン運転方法。
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