JP2019173140A - 電解試験方法及び電解試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解精製における不動態化現象の調査をより実操業に沿った条件でより迅速に実施することが可能な電解試験方法及び電解試験装置を提供する。【解決手段】カソード電極2と対向する電解面E1を備え、電解面E1と垂直な厚さ方向Xに向かって電解面E1と平行な面の表面積が漸減する形状を備えるアノード部10及び電解面E1以外のアノード部10の周囲を被覆する被覆部12を備えるアノード電極1を用いて電解精製を行う工程を含む電解試験方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、電解試験方法及び電解試験装置に関する。
電解精製の操業における不動態化現象を調査するための種々の方法が提案されている。例えば10×10cm程度のアノード及びカソードを準備し、電流密度300〜400A/m2にて電解を行う試験方法が知られている。即ち、電解を行うとアノードが分解されて表面積が縮小することから、不動態化を起こした際の表面積に基づいてアノード電流密度を計算し、それを指標としてアノード品位や液組成、添加剤濃度の影響、傾向を確認する試験方法である。
また、非特許文献1及び2には、ビーカー試験で不動態化の調査を行うことが記載されている。具体的には、電流密度3820A/m2にて電解を行い、不動態化するまでの時間を調査することで、アノード品位や液組成、添加剤濃度の影響及び傾向を確認することが記載されている。
MICHAELS. MOARTS, J.BRENT HISKEY, "THE ROLE OF ELECTROLYTE ADDITIVES ON PASSIVATION BEHAVIOUR DURING COPPER ELECTROREFINING", Canadian Metallurgical Quarterly, 2000, Vol 39, No 3, pp.297-306 SHIZE JIN, EDWARD GHALI, "INFLUENCE OF SOME BATH ADDITIVES ON THE PASSIVATION OF COPPER ANODES IN CuSO4-H2SO4 ELECTROLYTE", Canadian Metallurgical Quarterly, 1992, Vol 31, No 4, pp.259-267
電解精製が進み、アノードが分解されて表面積が小さくなるにつれて、単位時間あたりに溶解する銅(Cu)の量が増えて不動態化を起こしやすくなるが、10×10cm程度のアノード及びカソードを用いた上述の試験方法では、不動態化が起きるまで3週間程度もかかる場合があり、迅速に結果を得ることができない。
一方、非特許文献1及び2に記載された方法は、遅くとも1時間で不動態化を起こさせることができるため、傾向を短時間で確認することができる。しかしながら、実操業では、アノード表面に殿物層が付着し、それにより不動態化傾向に影響を及ぼすと考えられているのに対し、非特許文献1及び2に記載された方法では処理時間が短すぎるため、殿物層が適切に生成されているとは限らない。更に、非特許文献1及び2に記載された方法は、実操業とは程遠いほどの大電流で行われるため、実操業と同じ傾向を示すか否かは不明である。
上記課題を鑑み、本開示は、電解精製における不動態化現象の調査をより実操業に沿った条件でより迅速に実施することが可能な電解試験方法及び電解試験装置を提供する。
本発明の実施の形態に係る電解試験方法は一側面において、カソード電極と対向する電解面を備え、電解面と垂直な厚さ方向に向かって電解面と平行な面の表面積が漸減する形状を備えるアノード部及び電解面以外のアノード部の周囲を被覆する被覆部を備えるアノード電極を用いて電解精製を行う工程を含む電解試験方法である。
本発明の実施の形態に係る電解試験装置は一側面において、電解液を収容する電解槽と、電解槽内に配置されるカソード電極と、カソード電極と対向する電解面を備え、電解面と垂直な厚さ方向に向かって電解面と平行な面の表面積が漸減する形状を備えるアノード部及び電解面以外のアノード部の周囲を被覆する被覆部を備えるアノード電極とを備える電解試験装置である。
本発明の実施形態によれば、電解精製における不動態化現象の調査をより実操業に沿った条件でより迅速に実施することが可能な電解試験方法及び電解試験装置が提供できる。
本発明の実施の形態に係る電解試験装置の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る電解試験装置が備えるアノード電極の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るアノード電極の厚さ方向Xに平行かつ電解面E1に垂直な断面(図2のIII−III断面)からみたアノード電極の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るアノード電極の厚さ方向Xに平行かつ電解面E1に垂直な断面からみたアノード電極の別の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るアノード電極の厚さ方向Xに平行かつ電解面E1に垂直な断面からみたアノード電極の更に別の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るアノード電極の厚さ方向Xに平行かつ電解面E1に垂直な断面からみたアノード電極の更に別の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るアノード電極の厚さ方向Xに平行かつ電解面E1に垂直な断面からみたアノード電極の更に別の一例を示す断面図である。 本実施例において銅電解試験を行った場合に不動態化が生じるまでの時間を表すグラフである。 従来アノード及び本実施形態に係る三角柱アノードについて不動態化が生じた際のトータル硫酸濃度(g/L)と不動態化が生じた際のアノード濃度との関係を表すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の図面の記載においては、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。なお、以下に示す実施の形態はこの発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。
なお、以下の例では、本実施形態に係る電解試験装置及び電解試験方法として銅電解における不動態化の傾向を調べる試験方法及び試験装置を例に説明するが、本実施形態に係る電解試験装置及び電解試験方法は銅以外の金属、例えば、鉛、金などの種々の金属の電解のための試験に利用可能であることは勿論である。
更に本実施形態に係る電解試験装置及び電解試験方法は、不動態化の傾向を確認するための試験装置及び試験方法に限定されることを意図するものではなく、他にも様々な目的、例えば殿物の生成の傾向を確認するための試験、或いは殿物の粒径を確認するための試験等の電解精製に関する種々の傾向を確認するための試験装置又は試験方法として利用できることは勿論である。
(電解試験装置)
本発明の実施の形態に係る電解試験装置は、図1に示すように、電解液4を収容する電解槽3と、電解槽3内に配置されるカソード電極2と、カソード電極2と対向する電解面E1を備え、電解面E1と垂直な厚さ方向Xに向かって電解面E1と平行な面の表面積が漸減する形状を備えるアノード部10及び電解面E1以外のアノード部10の周囲を被覆する被覆部12を備えるアノード電極1とを備える。
図2に示すように、アノード部10の端部には、アノード電極1に所定の電流を流すための電極端子部13が接続される。電極端子部13には配線14が接続される。電極端子部13とアノード部10との間には、柱状の端子接続部11が形成されており、端子接続部11とアノード部10とは一体的に形成されている。端子接続部11が設けられることにより、電極端子部13とアノード部10との接続性がより向上する。
端子接続部11は、電極端子部13をより確実に接続するために設けられる部分であって、任意の形状を有することができる。なお、端子接続部11を配置しなくとも電極端子部13とアノード部10との間で良好な導通が得られる場合には、例えば、図4に示すように、端子接続部11を形成せずに、アノード部10に対して直接電極端子部13を直接、接続してもよい。
図2に示すように、アノード部10は、被覆部12によって周囲が被覆されることによって、カソード電極2に対向する電解面E1のみが電解液4中へ露出されるようになっている。これにより、アノード部10の電解に寄与する面が電解面E1のみとなるため、電解が進行するにつれて、電解面E1から電極の厚さ方向Xへ向けて徐々に浸食されるようにすることができる。
被覆部12としては、アノード部10を被覆できる態様であれば特に限定されず、図2に示される形状に限定されない。被覆部12としては、例えばアノード部10の周囲を樹脂埋めすることによって得られる樹脂層や、アノード部10の周囲全体を吹き付け等によりコーティングすること等によって得られるコーティング層などの任意の形状をとることができる。
以下に限定されるものではないが、被覆部12としては、電気を通さず、酸性の液に浸漬されても溶解しない材料であれば特に限定されない。具体的には、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン、ポリイミド等の熱硬化性樹脂等で形成することができる。
本実施形態に係る「厚さ方向Xに向かって電解面E1と平行な面の表面積が漸減する形状」としては、例えば、図3及び図4に示すように、電解面E1に垂直な断面、具体的には、電解面E1に垂直な厚さ方向Xと平行且つ電解面E1と垂直な断面が、例えば、三角形状(図4参照)又は台形形状(図3参照)を有するように形成することができる。
電解面E1に垂直な断面が三角形状又は台形形状となるような、厚さ方向Xに向かって電解面E1と平行な面の表面積が漸減する形状を具備することにより、電解の進行に伴い、アノード部10の電解面E1の表面積が急激に小さくなっていくような形状にすることができるため、従来の四角柱状又は板状のアノード電極に比べて、不動態化の発生をより迅速に進行させることができる。
図3及び図4に示すように、アノード部10は、電解面E1に垂直な断面において、電解面E1に対してそれぞれ角度θ1、θ2(0°<θ1、θ2<90°)を有してそれぞれ傾斜する2つの側部10a、10bを備えることが好ましい。即ち、アノード部10は、電解面E1から反時計回りにみた側部10aとのなす角度θ1を有し、電解面E1と平行な面から時計回りにみた側部10bとのなす角度θ2を有するように、側部10a、10bがそれぞれ傾斜する構成を有している。
側部10a、10bの角度θ1、θ2はそれぞれ10°〜70°の範囲内にあることが好ましい。θ1、θ2が70°を超えると、電解の進行による電解面E1の表面積の減少率が小さすぎて、電解開始時から不動態化現象の発生までの時間が長くなり、迅速に試験結果を得られない場合がある。一方、角度θ1、θ2を10°よりも小さくすると、加工が難しく、また電解の進行による電解面E1の表面積の減少率が大きすぎて適切な試験結果が得られない場合がある。
角度θ1、θ2は10°〜40°とするのがより好ましく、更に好ましくは10°〜30°、より更に好ましくは10°〜20°である。また、角度θ1、θ2をそれぞれ10°〜40°の範囲内に調整することで、実操業と同等の電解条件で電解を行った場合に、電解開始から不動態化が発生するまでの時間を2〜3日程度に調整することができるため、電解面上に適切な殿物層を形成させながら実操業に近い条件でより迅速に不動態化への影響を調査するための試験を行うことができる。
アノード部10の形状は図3及び図4に示す例に限られず、他にも様々な形状をとることができる。例えば、図5に示すように、電解面E1に垂直な断面において、側部10a、10bがそれぞれ電極端子部13の方向側に向けて凸となる曲面状を有するように形成されていてもよい。この場合は、電解面E1に垂直な断面において側部10a、10bと接する接線Y1、Y2を引き、この接線Y1、Y2と電解面E1とのなす角度をそれぞれθ1、θ2(0°<θ1、θ2<90°)とすることができる。
また、図6に示すように、電解面E1に垂直な断面において、側部10a、10bがそれぞれ電極端子部13の方向側に向けて凹となる曲面状を有するように形成されていてもよい。この場合も図5と同様に、電解面E1に垂直な断面において側部10a、10bと接する接線Y1、Y2を引き、この接線Y1、Y2と電解面E1とのなす角度をそれぞれθ1、θ2(0°<θ1、θ2<90°)とすることができる。
なお、図3〜図6のアノード部10においては、角度θ1、θ2がそれぞれほぼ同程度となるように形成される例が示されているが、図7に示すように、角度θ2が角度θ1よりも大きくなるような形状であってもよく、逆に、角度θ1が角度θ2よりも大きくなるような形状であってもよい。
なお、図3及び図4に示すようなアノード部10は、2つの側部10a、10bが直線状であるため、電解によって電解液中に露出される電解面E1とほぼ平行な表面積は、電極面と垂直な厚さ方向Xにすすむにつれてほぼ一定の割合で減少するように形成されている。
一方、図5に示すようなアノード部10は、2つの側部10a、10bが電極端子部13の方向側に向けて凸となる曲面状であるため、電解によって電解液中に露出される電解面E1と平行な面の表面積の漸減割合が、電極面と垂直な厚さ方向Xにすすむにつれて大きくなるような形状を有するように形成されている。
また、図6に示すようなアノード部10は、2つの側部10a、10bが電極端子部13の方向側に向けて凹となる曲面状であるため、電解によって電解液中に露出される電解面E1と平行な面の表面積の漸減割合が、電極面と垂直な厚さ方向Xにすすむにつれて小さくなるような形状を有するように形成されている。
不動態化の傾向を調べるという観点からは、図3〜図6に示されるアノード部10の中でも、電解によって電解液中に露出される電解面E1と平行な面の表面積の漸減割合が、電極面と垂直な厚さ方向Xにすすむにつれて小さくなるような形状、即ち、図6に示すような形状に成形されることが好ましい。
アノード部10は、図2に示すように、アノード部10の電解面E1と垂直な方向Xに向かって深さhmmの位置(h=0を除く)における電解面E1と平行な面Eの面積が、アノード部10の電解面E1に対して3.5h〜11.4hmm2/mm、好ましくは5.5h〜11.4hmm2程度減少するように、厚さ方向Xに向かって電解面E1と平行な面の表面積が漸減する形状を具備することができ、その具体的外形は図3〜図7に示す例には限定されない。カソード電極2に対するアノード電極1の大きさは1〜1/10倍とすることができる。
カソード電極2とアノード電極1との極間距離は、15〜30mmと、より好ましくは20〜25mmとすることができる。より実操業に近い極間距離に設定することで、アノードに付着する殿物の性状を実操業とより類似した条件にすることができ、実操業に近い条件で試験を行うことができる。
電解時の初期アノード電流密度は300〜500A/m2とすることができ、より典型的には350〜400A/m2とすることができる。電解液の液温は、60℃以上が好ましく、更には63℃以上とすることが好ましく、具体的な一実施態様においては60〜70℃、別の一実施態様においては63〜65℃である。電解液は、以下に限定されるものではないが、例えば銅濃度45〜50g/L、硫酸濃度150〜180g/Lの電解液を使用することができる。
本発明の実施の形態に係る電解試験装置によれば、電解面E1と垂直な厚さ方向Xに向かって電解面E1と平行な面の表面積が漸減する形状を備えるアノード部10及び電解面E1以外のアノード部10の周囲を被覆する被覆部12を備えるアノード電極1とを備えることにより、従来の柱状又は板状の電極に比べて、電解面E1の表面に殿物層を付着させながら不動態化を数日で生じさせることができるため、電解精製における不動態化現象の調査をより実操業に沿った条件でより迅速に実施することが可能となる。
(電解試験方法)
図1に示すように、カソード電極2と、カソード電極2と対向する電解面E1を備え、電解面E1と垂直な方向に向かって電解面E1と平行な面の表面積が漸減する形状を備えるアノード部10及び電解面E1以外のアノード部10の周囲を被覆する被覆部12を備えるアノード電極1とを電解槽3内に収容された電解液4中に浸漬させて電解を行うことにより、不動態化を起こす各種因子の影響を調査することができる。
電解試験における電解条件は、実操業に沿った条件にすることができる。以下に制限されるものではないが、例えば、アノード電流密度400A/m2、電解液温度63℃で、銅濃度45〜50g/L、硫酸濃度150〜180g/Lの電解液を用いて、図1に示す電解試験装置を用いて電解試験を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る電解試験方法によれば、電解精製における不動態化現象の調査をより実操業に沿った条件でより迅速に実施することが可能となる。
なお、本発明は各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよいことは勿論である。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
Sbを0.037〜0.040質量%、Niを0.23〜0.27質量%含有し、その他不純物としてAsを0.09〜0.11質量%、Biを0.012〜0.016質量%含有する従来型の板状のアノード(以下「従来アノード」という)と、電解面と垂直な断面が三角形状となるアノード(以下「三角柱アノード」という。θ1、θ2の角度はともに30°)を表1に示す液組成の電解液に入れ、アノード及びカソード間の距離を20mm空けて対面させて、初期のアノード電流密度を400A/m2となるように電流値を設定して銅電解精製を実施した。
表1中、酸濃度とは、フリーの硫酸イオン濃度のことを示し、トータルSO4濃度とは、電解液中に硫酸根を持つ物質を合算することにより計算したSO4イオンの濃度の合計値を示すものであり、以下の式:{(電解液中で硫酸根を持つ銅の濃度÷銅の原子量63.5)+(電解液中で硫酸根を持つニッケルの濃度÷ニッケルの原子量58.7)+(フリー硫酸の濃度÷硫酸の分子量98)}×SO4の分子量96、によって算出される。
Figure 2019173140
図8は不動態化が生じるまでの時間を表すグラフを示す。図9は、従来アノード及び本実施形態に係る三角柱アノードについて不動態化が生じた際のトータルSO4濃度(g/L)と不動態化が生じた際のアノード濃度(図2の「不動態化DA」)(A/m2)との関係を表すグラフである。
図8に示すように、従来アノードでは、不動態化が生じるまでに約330時間を要したが、本実施形態に係る三角柱アノードでは、約70時間で不動態化を起こした。また、図9に示すように、三角柱アノードを用いた場合についても従来アノードを用いた場合についても、不動態化DAとトータルSO4濃度との関係はほぼ同じ傾向を示しており、アノードの形状が異なっていても同様の結果が得られることが分かった。
1…アノード電極
2…カソード電極
3…電解槽
4…電解液
10…アノード部
10a、10b…側部
11…端子接続部
12…被覆部
13…電極端子部
14…配線

Claims (8)

  1. カソード電極と対向する電解面を備え、前記電解面と垂直な厚さ方向に向かって前記電解面と平行な面の表面積が漸減する形状を備えるアノード部及び前記電解面以外の前記アノード部の周囲を被覆する被覆部を備えるアノード電極を用いて電解精製を行う工程を含むことを特徴とする電解試験方法。
  2. 前記アノード部が、前記電解面と垂直な断面において三角形状又は台形形状を有することを特徴とする請求項1に記載の電解試験方法。
  3. 前記アノード部が、前記電解面に垂直な断面において、前記電解面に対して角度θ1、θ2(0°<θ1、θ2<90°)を有してそれぞれ傾斜する2つの側部を備え、前記角度θ1、θ2が、10〜70°の範囲内にあることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解試験方法。
  4. 前記アノード部の電解面と垂直な方向に向かって深さhmmの位置における前記電解面と平行な面の面積が、前記アノード部の電解面に対して3.5h〜11.4hmm2/mm減少するように、前記厚さ方向に向かって前記電解面と平行な面の表面積が漸減することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解試験方法。
  5. 初期アノード電流密度300〜500A/m2で電解精製を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解試験方法。
  6. 前記カソード電極と前記アノード電極の電解面との極間距離を15〜30mmとする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解試験方法。
  7. 前記アノード部が、前記電解面と平行な面の表面積の漸減割合が、前記厚さ方向にすすむにつれて小さくなるような形状を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解試験方法。
  8. 電解液を収容する電解槽と、
    前記電解槽内に配置されるカソード電極と、
    前記カソード電極と対向する電解面を備え、前記電解面と垂直な厚さ方向に向かって前記電解面と平行な面の表面積が漸減する形状を備えるアノード部及び前記電解面以外の前記アノード部の周囲を被覆する被覆部を備えるアノード電極と
    を備えることを特徴とする電解試験装置。
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