JP2019172912A - ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテル組成物、硬化性組成物、硬化物、及びポリフェニレンエーテルの製造方法 - Google Patents
ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテル組成物、硬化性組成物、硬化物、及びポリフェニレンエーテルの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019172912A JP2019172912A JP2018065312A JP2018065312A JP2019172912A JP 2019172912 A JP2019172912 A JP 2019172912A JP 2018065312 A JP2018065312 A JP 2018065312A JP 2018065312 A JP2018065312 A JP 2018065312A JP 2019172912 A JP2019172912 A JP 2019172912A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyphenylene ether
- hydroxyphenyl
- group
- tris
- tetrakis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Polyethers (AREA)
Abstract
【課題】十分な流動性を有することができるポリフェニレンエーテルを提供する。【解決手段】下記式(1)で表される構造を有するポリフェニレンエーテル。式(1)中、Xは、a価の連結基を表し、aは、3〜6の整数を表し、R1は、各々独立に水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状若しくは環状の炭化水素基を表し、kは、4の整数を表し、Yは、式(2)で表される連結基を表し、nは、Yの繰り返し数を表し、各々独立に0〜20の整数を表す。【選択図】なし
Description
本発明は、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテル組成物、硬化性組成物、硬化物、及びポリフェニレンエーテルの製造方法に関する。
電気・電子用途の材料には、高度情報化社会での大量データを高速で処理するための低誘電特性を有する材料が求められている。中でもポリフェニレンエーテルは、誘電率や誘電正接等の誘電特性が優れ、MHz帯からGHz帯という高周波数帯(高周波領域)においても誘電特性が優れていることが知られているため、ポリフェニレンエーテル系ポリマーは、高周波用成形材料として、高周波数帯を利用する電子機器に備えられるプリント配線板の基材を構成するための基板材料等として使用されている。
一方、基板材料等の成形材料として利用する際には、誘電特性に優れるだけではなく、耐熱性や成形性等に優れていることも求められる。この点、従来のポリフェニレンエーテルは、熱可塑性であり、十分な耐熱性を得ることができない場合がある。このため、ポリフェニレンエーテルに、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を添加したものを用いることや、ポリフェニレンエーテルを変性させたものを用いること等が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、所定のポリフェニレンエーテル部分を分子構造内に有し、かつ、この分子末端に、p−エテニルベンジル基やm−エテニルベンジル基等を少なくとも1つ以上有してなる変性ポリフェニレンエーテル化合物が記載されている。
また、ポリフェニレンエーテルを変性させたものを含有する樹脂組成物としては、例えば、特許文献2に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物が挙げられる。
特許文献2には、ポリフェニレンエーテル部分を分子構造内に有し、かつ、この分子末端に、p−エテニルベンジル基やm−エテニルベンジル基等を有し、かつ数平均分子量が1000〜7000であるポリフェニレンエーテルと架橋型硬化剤とを含むポリフェニレンエーテル樹脂組成物が記載されている。
また、特許文献3にはポリフェニレンエーテル部分を分子構造内に有し、かつ、この分子末端に、メタクリル基を有した変性ポリマーについて記載されている。
ポリフェニレンエーテルの有するもう一つの問題として、一般的に比較的高分子量であり、軟化点が高いため、粘度が高く、流動性が低いという問題があるこのようなポリフェニレンエーテルを用いて、多層プリント配線板等使用されるプリプレグを形成し、形成されたプリプレグを用いて、プリント配線板を製造すると、製造時、例えば、多層成形時にボイドが発生する等の成形不良が発生し、信頼性の高いプリント配線板が得られにくいという成形性の問題が生じるおそれがある。
そこで、このような問題の発生を抑制するためには、比較的低分子量のポリフェニレンエーテルを用いることが考えられるが、このような単に分子量を低下させたポリフェニレンエーテルを用いた場合には、熱硬化性樹脂等と併用した場合であっても、その樹脂組成物の硬化が不十分となり、硬化物の耐熱性を十分に高めることができないという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決しうるような、十分な流動性を有するポリフェニレンエーテルを得ることを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を含むポリフェニレンエーテルは、十分な流動性を有することがわかり、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[1]
下記式(1)で表される構造を有するポリフェニレンエーテル。
式(1)中、
Xは、a価の連結基を表し、aは、3〜6の整数を表し、
R1は、各々独立に水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状若しくは環状の炭化水素基を表し、kは、4の整数を表し、
Yは、式(2)で表される連結基を表し、nは、Yの繰り返し数を表し、各々独立に0〜20の整数を表す。
[2]
式(1)中、エーテル結合基に対するオルト位に位置するR1は、水素原子である[1]のポリフェニレンエーテル。
[3]
式(1)中、全てのR1が水素原子である[1]又は[2]のポリフェニレンエーテル。
[4]
2つ以上の未置換フェノール基を含む[1]〜[3]のいずれかのポリフェニレンエーテル。
[5]
前記構造が、aと同数の未置換フェノール基を含む[1]〜[4]のいずれかのポリフェニレンエーテル。
[6]
aが4以上の整数である[5]のポリフェニレンエーテル。
[7]
aが3又は4の整数である[5]のポリフェニレンエーテル。
[8]
ポリスチレン換算の数平均分子量が、500〜200,000である、[1]〜[7]のいずれかのポリフェニレンエーテル。
[9]
[1]〜[8]のいずれかのポリフェニレンエーテルを含む組成物であって、
前記組成物中のポリフェニレンエーテルの含有量が、0.5〜95質量%である組成物。
[10]
[1]〜[9]のいずれかのポリフェニレンエーテルポリマーと、末端フェノール基と反応可能な多官能硬化剤とを含む硬化性組成物。
[11]
[10]の硬化性組成物を硬化させることにより得られる硬化物。
[12]
[1]〜[9]のいずれかのポリフェニレンエーテルの製造方法であって、
ポリフェニレンエーテルの再分配法を用いる、ポリフェニレンエーテルの製造方法。
[1]
下記式(1)で表される構造を有するポリフェニレンエーテル。
Xは、a価の連結基を表し、aは、3〜6の整数を表し、
R1は、各々独立に水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状若しくは環状の炭化水素基を表し、kは、4の整数を表し、
Yは、式(2)で表される連結基を表し、nは、Yの繰り返し数を表し、各々独立に0〜20の整数を表す。
[2]
式(1)中、エーテル結合基に対するオルト位に位置するR1は、水素原子である[1]のポリフェニレンエーテル。
[3]
式(1)中、全てのR1が水素原子である[1]又は[2]のポリフェニレンエーテル。
[4]
2つ以上の未置換フェノール基を含む[1]〜[3]のいずれかのポリフェニレンエーテル。
[5]
前記構造が、aと同数の未置換フェノール基を含む[1]〜[4]のいずれかのポリフェニレンエーテル。
[6]
aが4以上の整数である[5]のポリフェニレンエーテル。
[7]
aが3又は4の整数である[5]のポリフェニレンエーテル。
[8]
ポリスチレン換算の数平均分子量が、500〜200,000である、[1]〜[7]のいずれかのポリフェニレンエーテル。
[9]
[1]〜[8]のいずれかのポリフェニレンエーテルを含む組成物であって、
前記組成物中のポリフェニレンエーテルの含有量が、0.5〜95質量%である組成物。
[10]
[1]〜[9]のいずれかのポリフェニレンエーテルポリマーと、末端フェノール基と反応可能な多官能硬化剤とを含む硬化性組成物。
[11]
[10]の硬化性組成物を硬化させることにより得られる硬化物。
[12]
[1]〜[9]のいずれかのポリフェニレンエーテルの製造方法であって、
ポリフェニレンエーテルの再分配法を用いる、ポリフェニレンエーテルの製造方法。
本発明によれば、十分な流動性を有することができるポリフェニレンエーテルを提供可能である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態のポリフェニレンエーテルは、下記式(1)で表される構造を有する。本実施形態のポリフェニレンエーテルは、上記構造を有することにより、例えばプリプレグ形成時等において十分な流動性を有する。また、本実施形態のポリフェニレンエーテルは、例えば硬化時には、十分な硬化反応性を有しており、その結果、耐熱性の高い硬化物が得られる。
式(1)中、Xは、a価の連結基を表し、aは、3〜6の整数を表し、R1は、各々独立に水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状若しくは環状の炭化水素基を表し、kは、4の整数を表し、Yは、各々独立に式(2)で表される連結基を表し、nは、Yの繰り返し数を表し、各々独立に0〜20の整数を表す。
式(1)中、Xとしては、炭化水素基、窒素、リン、ケイ素等の原子、又はこれらの原子を含む基が挙げられる。ここでいう炭化水素基は、窒素、リン、ケイ素、及び酸素からなる群より選ばれる1種以上を含有してもよい。
式(1)中、R1としては、各々独立に水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状若しくは環状の炭化水素基を表す。上記の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n-ヘプチル基、n−オクチル基、フェニル基、ベンジル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。R1は、合成時の反応性等の観点から、水素、メチル、エチル、n-プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n-ヘプチル基、又はn−オクチル基であることが好ましい。ただし、合成時の反応性はコントロールするために置換基の位置や合成時の反応条件を適切に設定すれば、置換基の構造に制限はなくC1〜8の範囲であればどのような基でもよい。
式(1)中、Yは、式(2)で表される連結基を表す。本明細書において、この連結基を「2,6−キシレノール繰り返し単位」ともいう。
式(1)中、nは、各々独立に0〜20の整数を表す。
式(1)で表される構造は、例えば、下記式(4)〜式(7)で表される構造が挙げられる。
式(4)〜(7)中、R1は、式(1)中のR1と同義である。ここでbは、4の整数を表す。
式(1)、及び(4)〜(7)中、Xとしては、例えば、下記式(8)〜(12)で表される連結基が挙げられる。
式(8)〜(12)中、R4〜R10は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又はC1〜C8の炭化水素基を表す。R31〜R33は、同じでも異なっていてもよく、水素原子又はC1〜C6の炭化水素基を表す。j、k、l、及びmは同じでも異なっていてもよく、各々独立して、0〜4の整数を表す。
R4〜R10の具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基が挙げられる。R30〜R33の具体例としては水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、及びシクロヘキシル基が挙げられる。
Xは、窒素、リン、ケイ素、及び酸素からなる群より選ばれる1種以上の原子を含有する炭化水素基であってもよく、このような炭化水素基としては、下記式(13)〜(19)で表される基が挙げられる。
式(13)〜(19)中、R4〜R10、j、k、l、及びmは、式(8)〜(12)中のR4〜R10、j、k、l、及びmと同義である。
窒素、リン、ケイ素、及び酸素からなる群より選ばれる1種以上の原子を含有する炭化水素基の他の例としては、下記式(18)〜(20)で表される基であってもよい。
式(1)においてYnで表される2,6−キシレノール繰り返し単位の結合前の構造は、Xに置換フェノキシ基が結合した構造であり、下記式(26)で表される多価フェノール構造である。
式(26)で表される構造としては、例えば、4,6−ジtert−ブチルベンゼン1,2,3−トリオール,2,6−ビス(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール, 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン,2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)メシチレン,ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート],1,3,5−トリス[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン,1,3,5−トリス[[4−(1,1−ジメチルエチル)−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルフェニル]メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン等が挙げられる。
式(1)中、Xは、式(4)〜(7)で表される基のように、上記置換フェノキシ基を介して、Yを構成するキシレノールユニットと、フェノール水酸基との間で、エーテル結合を形成する。
本実施形態のポリフェニレンエーテルにおいて、流動性及び硬化性の観点から、式(1)及び式(26)中、aが3以上の整数である。
(請求項2)
本実施形態のポリフェニレンエーテルを合成する工程において、エーテル結合を形成する際の反応性の観点から、式(1)及び式(26)中、エーテル結合基に対するオルト位に位置するR1が、水素原子であることが好ましい。この場合、反応時の溶解性の観点から、2つのオルト位の一方のオルト位に位置するR1が水素原子であり、2つのオルト位の他方のオルト位に位置するR1が炭化水素基であることが好ましく、反応性の観点から、2つのオルト位に位置するR1がいずれも水素原子であることが好ましい。
本実施形態のポリフェニレンエーテルを合成する工程において、エーテル結合を形成する際の反応性の観点から、式(1)及び式(26)中、エーテル結合基に対するオルト位に位置するR1が、水素原子であることが好ましい。この場合、反応時の溶解性の観点から、2つのオルト位の一方のオルト位に位置するR1が水素原子であり、2つのオルト位の他方のオルト位に位置するR1が炭化水素基であることが好ましく、反応性の観点から、2つのオルト位に位置するR1がいずれも水素原子であることが好ましい。
(請求項3)
本実施形態のポリフェニレンエーテルを合成する工程において、エーテル結合を形成する際の反応性の観点から、式(1)及び式(26)中、全てのR1が水素原子であることがより好ましい。
本実施形態のポリフェニレンエーテルを合成する工程において、エーテル結合を形成する際の反応性の観点から、式(1)及び式(26)中、全てのR1が水素原子であることがより好ましい。
(請求項4及び5)
式(1)及び式(26)で表される構造は、上記反応性の観点から、2つ以上の未置換フェノール基を含むことが好ましく、aと同数の未置換フェノール基を含むことがより好ましく、aが4以上の整数であり、aと同数の未置換フェノール基を含むことが好ましい。
式(1)及び式(26)で表される構造は、上記反応性の観点から、2つ以上の未置換フェノール基を含むことが好ましく、aと同数の未置換フェノール基を含むことがより好ましく、aが4以上の整数であり、aと同数の未置換フェノール基を含むことが好ましい。
以上の観点から、式(26)で表される構造は、下記(i)〜(iv)のいずれかの条件を満たすことが好ましい。
(i)価数aが3以上の整数であり、フェノール類由来の単位が未置換フェノール基を含む
(ii)価数aが3以上の整数であり、フェノール類由来の単位が2つ以上の未置換フェノール基を含む
(iii)価数aが3以上の整数であり、フェノール類由来の単位がaと同数の未置換フェノール基を含む
(iv)価数aが3又は4であり、フェノール類由来の単位が未置換フェノール基を含む
(i)価数aが3以上の整数であり、フェノール類由来の単位が未置換フェノール基を含む
(ii)価数aが3以上の整数であり、フェノール類由来の単位が2つ以上の未置換フェノール基を含む
(iii)価数aが3以上の整数であり、フェノール類由来の単位がaと同数の未置換フェノール基を含む
(iv)価数aが3又は4であり、フェノール類由来の単位が未置換フェノール基を含む
前記式(26)で表される構造(フェノール類)としては、例えば、下記式(22)〜(27)で表される構造(フェノール類)であることが好ましい。
上記式(22)〜(27)中、R1a〜R6aは、各々独立に水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状若しくは環状の炭化水素基を表す。上記の炭化水素基は、式(1)中のR1として例示した炭化水素基を援用できる。
式(26)で表される構造(多価フェノール)の具体例としては、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、1,2,6−トリヒドロキシベンゼン、1,2,4,5−テトラヒドロキシベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(2、3、5、6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(2、3、5、6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3,5−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル−1−ケト)ベンゼン)、1,3,5−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル−1−ケト)ベンゼン)、1,3,5−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル−1−ケト)ベンゼン)、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル−1−ケト)ベンゼン)、1,3,5−トリス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル−1−ケト)ベンゼン)、1,3,5−トリス(2、3、5、6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル−1−ケト)ベンゼン)、1,3,5−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(2、3、5、6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,1,2,2―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(3,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(3,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(3,6−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(2,3,5,6−テトラメチル4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2,4,4−テトラキス(3−メチル−4ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(3,6−ジメチル−4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4−テトラキス(2,3,5,6−テトラメチル−4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(2−メチル−4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(2、3、5−トリメチル−4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(2,3,5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラメチルフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヘプテン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラメチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラメチルフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘプタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラメチルフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−6−メチルフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニルイソプロピル)フェノール、テトラキス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシ−2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−2−メチルフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−2,3−ジメチルフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラメチルフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−6−メチルフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニルイソプロピル]−フェノキシ)メタンが挙げられ、好ましくは、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、1,2,6−トリヒドロキシベンゼン、1,2,4,5−テトラヒドロキシベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(2、3、5、6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3,5−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、
1,1,2,2―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(3,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(3,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(3,6−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(2,3,5,6−テトラメチル4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2,4,4−テトラキス(3−メチル−4ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(3,6−ジメチル−4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4−テトラキス(2,3,5,6−テトラメチル−4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(2−メチル−4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(2、3、5−トリメチル−4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(2、3、5−トリメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(2,3,5,6−テトラメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘプタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニルイソプロピル)フェノール、テトラキス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニルイソプロピル]−フェノキシ)メタンであり、より好ましくは1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジル)−4−メチルフェノール、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,1−トリス(3、5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3,5−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル−1−イソプロピリデン)ベンゼン、1,1,2,2―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2―テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、α,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、α,α,α',α'―テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン、2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン、2,2,4,4−テトラキス(3−メチル−4ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2,4,4−テトラキス(4―ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1,4,4−テトラキス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1,4,4−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘプタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、2,4−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニルイソプロピル)フェノール、テトラキス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、テトラキス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、テトラキス(4−[4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニルイソプロピル]−フェノキシ)メタン等が挙げられる。
本実施形態のポリフェニレンエーテルポリマーのポリスチレン換算の数平均分子量は、例えば、プリント基板の製造時に用いる溶媒に溶解可能な範囲であればよく、溶媒溶解性の観点から、500〜200,000であることが好ましく、500〜150,000であることがより好ましく、700〜15000であることが更に好ましく、700〜10000であることが特に好ましい。分子量分布は、例えば、Mw/Mnで1.1〜5であり、好ましくは、1.4〜4であり、さらに好ましくは、1.5〜3である。
(組成物)
本実施形態の組成物は、本実施形態のポリフェニレンエーテルを含む組成物であって、
組成物中のポリフェニレンエーテルの含有量が、0.5〜95質量%である。本実施形態の組成物は、本実施形態のポリフェニレンエーテル以外の他のポリフェニレンエーテル、硬化反応を行う際に必要な他のポリマー類、例えばスチレン、スチレン系のブロックポリマー(SBS、SEBS,SIS,SEPS等)、及び架橋剤類を含んでもよい。他のポリフェニレンエーテルを含む混合系の場合は、流動性向上の観点から、他のポリフェニレンエーテルは、低分子量のポリフェニレンエーテルが好ましい。この場合の本実施形態のポリフェニレンエーテルの組成物中の含有量は、80〜95質量%であることが好ましい。また、他のポリフェニレンエーテルの硬化性向上のため、本実施形態のポリフェニレンエーテルを添加剤として用いることも可能であり、この場合、本実施形態のポリフェニレンエーテルの組成物中の含有量は、0.5〜85質量%であることが好ましい。
本実施形態の組成物は、本実施形態のポリフェニレンエーテルを含む組成物であって、
組成物中のポリフェニレンエーテルの含有量が、0.5〜95質量%である。本実施形態の組成物は、本実施形態のポリフェニレンエーテル以外の他のポリフェニレンエーテル、硬化反応を行う際に必要な他のポリマー類、例えばスチレン、スチレン系のブロックポリマー(SBS、SEBS,SIS,SEPS等)、及び架橋剤類を含んでもよい。他のポリフェニレンエーテルを含む混合系の場合は、流動性向上の観点から、他のポリフェニレンエーテルは、低分子量のポリフェニレンエーテルが好ましい。この場合の本実施形態のポリフェニレンエーテルの組成物中の含有量は、80〜95質量%であることが好ましい。また、他のポリフェニレンエーテルの硬化性向上のため、本実施形態のポリフェニレンエーテルを添加剤として用いることも可能であり、この場合、本実施形態のポリフェニレンエーテルの組成物中の含有量は、0.5〜85質量%であることが好ましい。
本実施形態のポリフェニレンエーテルの分岐度は、式(1)のaで表される。aの数は一般に以下の性質に関連する。例えばaの数が多い場合は一般に、溶液の粘度は低下する傾向を示す。一方で、溶媒が少ない、高濃度域から、溶媒がほとんどない溶融時の粘度は、aの数が多いほど高くなる傾向を示す。また、硬化時の挙動は、aの数が多いほど単位分子量あたりの架橋に関連する官能基は多くなるため、架橋時の反応性は上がり、硬化速度は速くなる傾向を示す。また、架橋点が多くなるため、硬化物の機械物性は向上する傾向を示す。従って、硬化組成物の調製時の取り扱いと硬化物の機械物性の向上の観点からみると、aの数は多い方がよく、4以上の分岐度を示す方が好ましい。一方で、分岐度が高くなると、硬化反応のコントロールが難しくなる傾向があるため、目的や取扱い条件に応じて適宜、分岐度を選択することが重要である。
本実施形態のポリフェニレンエーテルポリマーの製造方法は、ポリフェニレンエーテルの再分配法を用いることが好ましいが、これに限定されない。上記製造方法は、例えば、下記(1)又は(2)のいずれかの方法により得られる。このため、本発明には、下記(1)又は(2)のいずれかの方法により得られるポリフェニレンエーテルも含む。
(1)価数aのフェノール類(aは3〜6の整数を表す)と2,6−キシレノールとを重合させる方法
(2)価数aのフェノール類(aは3〜6の整数を表す)を用いて、2,6−キシレノール由来の単位を構成単位として含むポリフェニレンエーテルを再分配反応させる方法
(1)価数aのフェノール類(aは3〜6の整数を表す)と2,6−キシレノールとを重合させる方法
(2)価数aのフェノール類(aは3〜6の整数を表す)を用いて、2,6−キシレノール由来の単位を構成単位として含むポリフェニレンエーテルを再分配反応させる方法
重合法を用いる場合は、例えば、式(26)で表される構造(フェノール類)と2,6−キシレノール及びCu―アミン錯体触媒の存在下に重合させることができる。重合反応時には、銅触媒再生のため、反応系中に酸素又は空気を導入し続ける必要がある。重合反応は、溶液重合法、及びスラリー重合法のいずれの重合法を用いてもよい。溶液重合法の場合は、例えば、塩化銅(I)にピリジン、ジ−n−ブチルアミン等を加えた銅アミン錯体を触媒として、ベンゼン又はトルエン溶媒下、30℃前後の温度で重合後、ポリマー溶液をメタノール等の貧溶媒に滴下沈殿させることで、所望のポリフェニレンエーテルポリマーを得ることができる。ただし、式(1)、(3)中のXのフェノール類の価数が3以上であるため、設定する重合条件によってはポリマーのゲル化が生ずることがあるため、重合条件を適切に設定すればよい。
再分配反応法による製造の場合は、公知の反応条件に定められた条件に従い製造することが可能である。この場合、得られるポリフェニレンエーテルポリマーは、原料となるポリフェニレンエーテルよりも分子量が低くなるため、目的の分子量に合わせ、2.6−キシレノール由来の単位を構成単位として含むポリフェニレンエーテル(以下、「原料ポリフェニレンエーテル」ともいう。)と低分子フェノール化合物のようなフェノール類の比率を調製する必要がある。反応は、不活性ガス雰囲気下、反応溶媒中に式(21)に相当するフェノール類と、原料ポリフェニレンエーテルを溶媒に所定の比率で溶解させ、反応所定温度に昇温した後、反応溶媒に希釈したラジカル開始剤を反応系内にフィードすることにより、反応を進行させることができる。再分配反応に使用する溶媒は、原料を溶解可能で、ラジカル開始剤との反応性が低く、ラジカル開始剤を分解しうる温度まで加熱可能な沸点を有することが好ましい。通常、反応は、常圧下沸点以下の温度で行えるが、還流条件下で行ってもかまわない。また、適切な溶媒の沸点が低すぎる場合は、オートクレーブ等の加圧反応器中で行うこともできる。
反応溶媒としては、例えば、ベンゼン、m−キシレン、o-キシレン、p−キシレン、トルエン、クメン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、アニソール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ジエチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、オクタン、ヘキサン、シクロペンタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、クロロホルム等が挙げられ、好ましくは、ベンゼン、m−キシレン、o-キシレン、p−キシレン、トルエン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、アニソール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、メチル−n−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサン、オクタン、酢酸エチル、酢酸ブチル、クロロホルム等が、より好ましくはベンゼン、m−キシレン、o-キシレン、p−キシレン、トルエン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、アニソール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、メチル−n−ブチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチル、クロロホルム等とこれらの混合溶媒系が挙げられる。
反応時に用いる原料ポリフェニレンエーテルは、目的に応じて、Mn=100000〜5000、好ましくはMn=50000〜5000、より好ましくはMn=30000〜5000の範囲のものを用いることができる。反応時のポリフェニレンエーテルの濃度は、ポリマーが溶解し、撹拌可能な濃度であれば構わない。具体的には例えば、0.5〜70質量(wt)%、好ましくは5〜65wt%、より好ましくは10〜60wt%の範囲である。Xに相当する低分子フェノール化合物と原料ポリフェニレンエーテルとの比は、目的とするポリフェニレンエーテルポリマーの分子量によって決定されるため、目的分子量に応じて任意の比に設定することができる。本実施形態における反応時の仕込み比率は、例えば、低分子フェノール化合物と原料ポリフェニレンエーテルの水酸基の比率で示すことができる。低分子フェノール化合物の1モルあたりの水酸基量は、分子構造から求めることができ、原料ポリフェニレンエーテルの1モルあたりの水酸基量はポリマーの数平均分子量をベースとして算出できる。また、重合方法により、片末端水酸基のポリマーと、両末端水酸基のポリマーが混在する場合は、1H−NMR等の測定により、補正を行ってもよい。反応時の低分子フェノール化合物と原料ポリフェニレンエーテルの水酸基の好ましい比率としては、例えば、低分子フェノール化合物の水酸基/原料ポリフェニレンエーテルの水酸基=0.5/100〜80/100であり、好ましくは低分子フェノール化合物の水酸基/原料ポリフェニレンエーテルの水酸基=1/100〜50/100であり、より好ましくは低分子フェノール化合物の水酸基/原料ポリフェニレンエーテルの水酸基=5/100〜30/100である。低分子フェノール化合物と原料ポリフェニレンエーテルの仕込み方法は、通常あらかじめ全量を反応開始前に反応器に仕込んでもよく、目的に応じて、分割して反応系に添加してもよい。また、あらかじめ溶解させた低分子フェノール化合物又は原料ポリフェニレンエーテル溶液を、反応開始後も反応系中に添加し続けてもかまわない。溶媒とともに、反応に用いる開始剤は、ラジカルを発生することができる任意の過酸化物を用いることができる。本反応に用いることができる過酸化物としては、例えば、p−メンタンハイドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ジラウロイル、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシド、過酸化ジスクシニック酸、ジイソブチリルペルオキシド、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルペルオキシジカーボネート、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−3―メチルベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2―エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシ−3,5,5―トリメチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウレート、t−ブチルペルオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ベンゾイルm−メチルベンゾイルペルオキシド、m−トルイルペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、キュメンハイドロペルオキシド、クミルペルオキシネオデカノエート、ジイソブチルベンゼンハイドロペルオキシド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンジルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヒドロキシペルオキシ)ヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t―ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ジ−t−ヘキシルペルオキシド、t−ヘキシルペルオキシイソブチルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシネオダカノエート、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシピバレート、t−ヘキシルペルオキシベンゾエート等とこれらの混合物が上げられる。より好ましくは、例えば、p−メンタンハイドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ジラウロイル、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシド、過酸化ジスクシニック酸、t−ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−3―メチルベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2―エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシ−3,5,5―トリメチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシラウレート、t−ブチルペルオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ベンゾイルm−メチルベンゾイルペルオキシド、m−トルイルペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,2−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンジルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヒドロキシペルオキシ)ヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t―ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)バレレート、ジ−t−ヘキシルペルオキシド、t−ヘキシルペルオキシイソブチルモノカーボネート、t−ヘキシルペルオキシネオデカノエート、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシピバレート、t−ヘキシルペルオキシベンゾエートである。また、反応時にナフテン酸コバルト等の金属触媒を共存させてもかまわない。反応温度は、原料ポリフェニレンエーテル(PPE)と低分子フェノール化合物が溶解する温度でかつ、反応時開始剤ラジカルを発生できる温度であれば構わない。具体的な目安として、使用する開始剤の一時間半半減期温度の±20℃の範囲で実施することが好ましい。また、開始剤添加後、反応を完結させる目的で、加熱条件で撹拌を継続し、反応を継続してもかまわない。開始剤の添加方法は、反応開始時に一括で添加する方法、反応途中に数回分割して添加する方法、反応開始時から連続でもしくは断続的に添加する方法等があり、目的とするポリマー、開始剤の性質、反応条件のコントロール等の目的に応じて、いずれの方法を取ってもかまわない。また、必要に応じて、事前に、低分子フェノール化合物もしくは低分子フェノール化合物の一部と開始剤を反応させ、原料ポリマーもしくは原料ポリマーと低分子フェノール化合物を溶解させた反応系中に添加する方法。原料ポリマーもしくは原料ポリマーの一部と開始剤を反応させ、その後、原料ポリマーもしくは原料ポリマーと低分子フェノール化合物を溶解させた反応系中に添加する方法。等がある。反応時間は、反応温度、基質、原料濃度にもよるが、0.5〜6時間程度で反応させることができる。反応後のポリマー溶液の処理方法は、ポリマー溶液を、アルコール等の貧溶媒中に、添加し、再沈殿によりポリマーを析出させ、その後溶媒との分別後乾燥させる方法がある。再沈殿に、用いることができる、貧溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、n−ヘキサン等が上げられ、好ましくはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール等が上げられる。また、その他の方法としては、反応後、減圧下に溶媒を留去する方法がある。この場合、必要に応じて溶媒留去前に重合禁止剤等のラジカル安定化剤を添加してもかまわない。また、ポリマー回収前に、開始剤由来化合物、反応副生物を除く目的で、ポリマー溶液を洗浄することもできる。ポリマー溶液の洗浄時は、水、もしくは水/アルコール混合溶媒系が好適に用いることができる。また必要に応じて、洗浄溶媒に水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリを添加してもかまわない。反応後のポリマーの同定は、NMR,IR,GPC等によって行うことができる。同様に必要に応じて、反応後に、未反応ポリマー、溶媒に不溶な副生物等が生じた場合は、濾過等の操作を実施後、上記操作を行ってもかまわない。
[硬化性組成物]
本実施形態の硬化性組成物は、本実施形態のポリフェニレンエーテルと、末端フェノール基と反応可能な多官能硬化剤とを含む。多官能硬化剤としては公知の硬化剤が挙げられる。本実施形態のポリフェニレンエーテルは、硬化時に十分な硬化反応性を有しているため、本実施形態の硬化剤組成物は、硬化すると優れた耐熱性を有する。また、本発明には、本実施形態の硬化剤組成物が硬化した硬化物も含む。
本実施形態の硬化性組成物は、本実施形態のポリフェニレンエーテルと、末端フェノール基と反応可能な多官能硬化剤とを含む。多官能硬化剤としては公知の硬化剤が挙げられる。本実施形態のポリフェニレンエーテルは、硬化時に十分な硬化反応性を有しているため、本実施形態の硬化剤組成物は、硬化すると優れた耐熱性を有する。また、本発明には、本実施形態の硬化剤組成物が硬化した硬化物も含む。
以下に、実施例を挙げて、本実施形態を詳細に説明していくが、本実施形態は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(再分配反応によるポリフェニレンエーテルの合成反応)
反応は、すべて、基本的に不活性ガス雰囲気下で実施した。反応に使用する溶媒は、市販の試薬をそのまま利用した。使用した原料、試薬類は以下のとおりである。
反応は、すべて、基本的に不活性ガス雰囲気下で実施した。反応に使用する溶媒は、市販の試薬をそのまま利用した。使用した原料、試薬類は以下のとおりである。
(溶媒)
「トルエン(和光純薬製試薬特級品)」
「メチルイソブチルケトン(和光純薬製試薬特級品)」
「メチルエチルケトン(和光純薬製試薬特級品)」
「エチレングリコールジメチルエーテル(和光純薬製試薬特級品)」
「メタノール(和光純薬製試薬特級品)」
「イソプロパノール(和光純薬製試薬特級品)」
「エタノール(和光純薬製試薬特級品)」
(開始剤)
「ナイパーBMT(日本油脂株式会社製品)」
(原料ポリフェニレンエーテルポリマー)
「XYRON S202A(旭化成株式会社製品)」
「XYRON S203A(旭化成株式会社製品)」
(低分子フェノール化合物(フェノール類))
「トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン」(旭有機材株式会社製品)」
「1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(アルドリッチ株式会社製品)」 「2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン(旭有機材株式会社製品)」
「α,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン(旭有機材株式会社製品)」
「ビスフェノールA(アルドリッチ株式会社製品)」
「トルエン(和光純薬製試薬特級品)」
「メチルイソブチルケトン(和光純薬製試薬特級品)」
「メチルエチルケトン(和光純薬製試薬特級品)」
「エチレングリコールジメチルエーテル(和光純薬製試薬特級品)」
「メタノール(和光純薬製試薬特級品)」
「イソプロパノール(和光純薬製試薬特級品)」
「エタノール(和光純薬製試薬特級品)」
(開始剤)
「ナイパーBMT(日本油脂株式会社製品)」
(原料ポリフェニレンエーテルポリマー)
「XYRON S202A(旭化成株式会社製品)」
「XYRON S203A(旭化成株式会社製品)」
(低分子フェノール化合物(フェノール類))
「トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン」(旭有機材株式会社製品)」
「1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(アルドリッチ株式会社製品)」 「2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシベンジル)−シクロヘキシル]プロパン(旭有機材株式会社製品)」
「α,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン(旭有機材株式会社製品)」
「ビスフェノールA(アルドリッチ株式会社製品)」
(ポリフェニレンエーテルの同定及び分析)
分子量測定について、分子量は、クロロホルム溶媒下、GPCにて測定を行った。分子量は、標準ポリスチレンを用いた検量線をベースにポリスチレン換算法で求めた。
NMR測定について、重クロロホルムに、5wt%濃度となるようにポリマーを溶解し、1H−NMR測定を実施した。反応の進行は、低分子フェノール化合物のユニットの芳香族のピークと、水酸基のプロトンピークから、水酸基のピークが消失することで確認した。
分子量測定について、分子量は、クロロホルム溶媒下、GPCにて測定を行った。分子量は、標準ポリスチレンを用いた検量線をベースにポリスチレン換算法で求めた。
NMR測定について、重クロロホルムに、5wt%濃度となるようにポリマーを溶解し、1H−NMR測定を実施した。反応の進行は、低分子フェノール化合物のユニットの芳香族のピークと、水酸基のプロトンピークから、水酸基のピークが消失することで確認した。
(実施例1)
ポリフェニレンエーテルポリマー1の合成
500ml3つ口フラスコに、3方コックをつけた、ジムロート、等圧滴下ロートを設置した。フラスコ内を窒素に置換した後、 原料ポリフェニレンエーテルポリマー(S203A)←上記のいずれでしょうか。100g、トルエン150g、メチルエチルケトン50gを入れ、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン7.2gを加えた。フラスコに温度計を設置し、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、オイルバスにてフラスコを90℃に加熱し、原料ポリフェニレンエーテルポリマーを溶解させた。開始剤として、ベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルm−メチルベンゾイルペルオキシド、及びm−トルイルペルオキシドの混合物の40%メタキシレン溶液(日油製:ナイパーBMT)の37.5gをトルエン87.5gに希釈し、等圧滴下ロートに仕込んだ。開始剤溶液を、フラスコ内へ滴下開始した時点を反応開始とした。開始剤を2時間かけて滴下し、滴下後、80℃で4時間撹拌を継続した。反応後、ポリマー溶液をメタノール中に滴下し、再沈させた後、溶液と濾別し、ポリマーを回収した。その後、真空下100℃で3時間ポリマーを乾燥させた。1H−NMRにより、4.6ppm付近のトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン水酸基のピークが消失し、6.6−6.9ppm付近のトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンの芳香環ピークが7.1−7.4ppm付近にシフトしていることにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれているものと推定した。1H−NMRよりポリフェニレンエーテルポリマー1の構造は下記式(x1)の構造と推定できる。測定結果を図1に示す。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は126cPoisであった。
ポリフェニレンエーテルポリマー1の合成
500ml3つ口フラスコに、3方コックをつけた、ジムロート、等圧滴下ロートを設置した。フラスコ内を窒素に置換した後、 原料ポリフェニレンエーテルポリマー(S203A)←上記のいずれでしょうか。100g、トルエン150g、メチルエチルケトン50gを入れ、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン7.2gを加えた。フラスコに温度計を設置し、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、オイルバスにてフラスコを90℃に加熱し、原料ポリフェニレンエーテルポリマーを溶解させた。開始剤として、ベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルm−メチルベンゾイルペルオキシド、及びm−トルイルペルオキシドの混合物の40%メタキシレン溶液(日油製:ナイパーBMT)の37.5gをトルエン87.5gに希釈し、等圧滴下ロートに仕込んだ。開始剤溶液を、フラスコ内へ滴下開始した時点を反応開始とした。開始剤を2時間かけて滴下し、滴下後、80℃で4時間撹拌を継続した。反応後、ポリマー溶液をメタノール中に滴下し、再沈させた後、溶液と濾別し、ポリマーを回収した。その後、真空下100℃で3時間ポリマーを乾燥させた。1H−NMRにより、4.6ppm付近のトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン水酸基のピークが消失し、6.6−6.9ppm付近のトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンの芳香環ピークが7.1−7.4ppm付近にシフトしていることにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれているものと推定した。1H−NMRよりポリフェニレンエーテルポリマー1の構造は下記式(x1)の構造と推定できる。測定結果を図1に示す。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は126cPoisであった。
(実施例2)
ポリフェニレンエーテルポリマー2の合成
500ml3つ口フラスコに、3方コックをつけた、ジムロート、等圧滴下ロートを設置した。フラスコ内を窒素に置換した後、 原料ポリフェニレンエーテルS202A100gトルエン200gを入れ、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン7.2gを加えた。フラスコに温度計を設置し、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、オイルバスにてフラスコを90℃に加熱し、原料ポリフェニレンエーテルポリマーを溶解させた。開始剤として、ベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルm−メチルベンゾイルペルオキシド、m−トルイルペルオキシドの混合物の40%メタキシレン溶液(日油製:ナイパーBMT)の37.5gをトルエン87.5gに希釈し、等圧滴下ロートに仕込んだ。開始剤溶液を、フラスコ内へ滴下開始した時点を反応開始とした。開始剤を2時間かけて滴下し、滴下後、80℃で4時間撹拌を継続した。反応後。ポリマー溶液をメタノール中に滴下し、再沈させた後、溶液と濾別し、ポリマーを回収。その後、真空下100℃で3時間ポリマーを乾燥させた。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=2200であった。また実施例1と同様にトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンの各ピークのシフトを確認した。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は133cPoisであった。
ポリフェニレンエーテルポリマー2の合成
500ml3つ口フラスコに、3方コックをつけた、ジムロート、等圧滴下ロートを設置した。フラスコ内を窒素に置換した後、 原料ポリフェニレンエーテルS202A100gトルエン200gを入れ、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン7.2gを加えた。フラスコに温度計を設置し、マグネチックスターラーにて撹拌しながら、オイルバスにてフラスコを90℃に加熱し、原料ポリフェニレンエーテルポリマーを溶解させた。開始剤として、ベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルm−メチルベンゾイルペルオキシド、m−トルイルペルオキシドの混合物の40%メタキシレン溶液(日油製:ナイパーBMT)の37.5gをトルエン87.5gに希釈し、等圧滴下ロートに仕込んだ。開始剤溶液を、フラスコ内へ滴下開始した時点を反応開始とした。開始剤を2時間かけて滴下し、滴下後、80℃で4時間撹拌を継続した。反応後。ポリマー溶液をメタノール中に滴下し、再沈させた後、溶液と濾別し、ポリマーを回収。その後、真空下100℃で3時間ポリマーを乾燥させた。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=2200であった。また実施例1と同様にトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンの各ピークのシフトを確認した。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は133cPoisであった。
(実施例3)
ポリフェニレンエーテルポリマー3の合成
低分子フェノールにα,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレンを用いた以外は実施例2と同様の方法で行った。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、α,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン水酸基のピークが消失していること、フェノール水酸基の芳香環のピークシフトを確認した。1H−NMRによる推定構造は以下の通りになる。測定結果を図2に示す。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1800であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は157cPoisであった。
ポリフェニレンエーテルポリマー3の合成
低分子フェノールにα,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレンを用いた以外は実施例2と同様の方法で行った。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、α,α,α',α'―テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレン水酸基のピークが消失していること、フェノール水酸基の芳香環のピークシフトを確認した。1H−NMRによる推定構造は以下の通りになる。測定結果を図2に示す。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1800であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は157cPoisであった。
(実施例4)
ポリフェニレンエーテルポリマー4の合成
低分子フェノールに1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンを用いた以外は実施例1と同様の方法で行った。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1800であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は129cPoisであった。
ポリフェニレンエーテルポリマー4の合成
低分子フェノールに1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンを用いた以外は実施例1と同様の方法で行った。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1800であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は129cPoisであった。
(実施例5)
ポリフェニレンエーテルポリマー5の合成
反応溶媒をトルエン160gメチルエチルケトン40gとした以外は実施例1と同様の方法で実施した。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1400であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は126cPoisであった。
ポリフェニレンエーテルポリマー5の合成
反応溶媒をトルエン160gメチルエチルケトン40gとした以外は実施例1と同様の方法で実施した。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1400であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は126cPoisであった。
(比較例1)
低分子フェノールをテトラメチルビスフェノールAとした以外は実施例2と同様の方法で行った。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1400であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は230cPoisであり、多官能フェノールを用いたポリマーにくらべ高い溶液粘度となった。
低分子フェノールをテトラメチルビスフェノールAとした以外は実施例2と同様の方法で行った。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1400であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は230cPoisであり、多官能フェノールを用いたポリマーにくらべ高い溶液粘度となった。
(比較例2)
低分子フェノールをビスフェノールAとした以外は実施例2と同様の方法で行った。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1800であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は254cPoisであり、多官能フェノールを用いたポリマーにくらべ高い溶液粘度となった。
低分子フェノールをビスフェノールAとした以外は実施例2と同様の方法で行った。1H−NMRにより、低分子フェノールがポリマー中に取り込まれ、水酸基のピークが消失していることを確認した。GPC測定の結果、ポリスチレン換算での分子量はMn=1800であった。また、20%メチルエチルケトン溶媒中での溶液粘度は254cPoisであり、多官能フェノールを用いたポリマーにくらべ高い溶液粘度となった。
本発明における、ポリフェニレンエーテルポリマーは、例えば、高度情報化社会での大量データを高速で処理するための低誘電特性を有する材料として有用である。
Claims (12)
- 下記式(1)で表される構造を有するポリフェニレンエーテル。
Xは、a価の連結基を表し、aは、3〜6の整数を表し、
R1は、各々独立に水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状若しくは環状の炭化水素基を表し、kは、4の整数を表し、
Yは、式(2)で表される連結基を表し、nは、Yの繰り返し数を表し、各々独立に0〜20の整数を表す。 - 式(1)中、エーテル結合基に対するオルト位に位置するR1は、水素原子である請求項1記載のポリフェニレンエーテル。
- 式(1)中、全てのR1が水素原子である請求項1又は2記載のポリフェニレンエーテル。
- 2つ以上の未置換フェノール基を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル。
- 前記構造が、aと同数の未置換フェノール基を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル。
- aが4以上の整数である請求項5記載のポリフェニレンエーテル。
- aが3又は4の整数である請求項5記載のポリフェニレンエーテル。
- ポリスチレン換算の数平均分子量が、500〜200,000である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテル。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテルを含む組成物であって、
前記組成物中のポリフェニレンエーテルの含有量が、0.5〜95質量%である組成物。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテルポリマーと、末端フェノール基と反応可能な多官能硬化剤とを含む硬化性組成物。
- 請求項10記載の硬化性組成物を硬化させることにより得られる硬化物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリフェニレンエーテルの製造方法であって、
ポリフェニレンエーテルの再分配法を用いる、ポリフェニレンエーテルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018065312A JP2019172912A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテル組成物、硬化性組成物、硬化物、及びポリフェニレンエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018065312A JP2019172912A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテル組成物、硬化性組成物、硬化物、及びポリフェニレンエーテルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019172912A true JP2019172912A (ja) | 2019-10-10 |
Family
ID=68169966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018065312A Pending JP2019172912A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテル組成物、硬化性組成物、硬化物、及びポリフェニレンエーテルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019172912A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100119716A1 (en) * | 2008-11-10 | 2010-05-13 | Patricia Chapman Irwin | Varnish compositions for electrical insulation and method of using the same |
JP2019529677A (ja) * | 2016-12-28 | 2019-10-17 | ションイー テクノロジー カンパニー リミテッド | 難燃性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物 |
-
2018
- 2018-03-29 JP JP2018065312A patent/JP2019172912A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100119716A1 (en) * | 2008-11-10 | 2010-05-13 | Patricia Chapman Irwin | Varnish compositions for electrical insulation and method of using the same |
JP2019529677A (ja) * | 2016-12-28 | 2019-10-17 | ションイー テクノロジー カンパニー リミテッド | 難燃性ポリフェニレンエーテル樹脂組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5147397B2 (ja) | 官能化ポリ(アリーレンエーテル)組成物及び方法 | |
TW438837B (en) | Redistribution of polyphenylene ethers and polyphenylene ethers with novel structure | |
JP5176336B2 (ja) | ポリビニルベンジルエーテル化合物およびそれを含む硬化性樹脂組成物および硬化性フィルム | |
JP5148886B2 (ja) | 末端にフェノール性水酸基を有する可溶性多官能ビニル芳香族共重合体及びその製造方法 | |
JP6993922B2 (ja) | 特定のフェノールユニットを含むポリフェニレンエーテルおよびその製造方法。 | |
TW201605937A (zh) | 烯丙醚改質聯苯基芳烷基酚醛樹脂、烯丙基改質聯苯基芳烷基酚醛樹脂、其製造方法、及使用其之組合物 | |
JP7229422B2 (ja) | 硬化性樹脂、硬化性樹脂組成物、及び、硬化物 | |
JPWO2017115813A1 (ja) | 可溶性多官能ビニル芳香族共重合体、その製造方法及び硬化性組成物 | |
KR20180022630A (ko) | 에폭시 수지 조성물 및 그 경화물 | |
JPS5984908A (ja) | p−ビニルフエノ−ル重合体の製造方法 | |
JP2000319207A (ja) | テトラリンオリゴマー及びその製造方法 | |
JP2007015945A (ja) | ビニルベンジルエーテル化合物及び該化合物を必須成分とする樹脂組成物 | |
JP2019172917A (ja) | ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテル組成物、硬化剤組成物、及びポリフェニレンエーテルの製造方法 | |
JP2019172912A (ja) | ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンエーテル組成物、硬化性組成物、硬化物、及びポリフェニレンエーテルの製造方法 | |
KR20170076272A (ko) | 내열성 스티렌계 공중합체의 제조방법 및 이로부터 제조된 내열성 스티렌계 공중합체 | |
CN115190894A (zh) | 固化性树脂、固化性树脂组合物、固化物、电子器件、层叠板材料、电子部件密封材料及固化性树脂的制造方法 | |
US11548981B2 (en) | Polyphenylene ether, composition of the same, and manufacturing method of the same | |
TW201942237A (zh) | 硬化性樹脂組合物、預浸料、硬化物、層疊板與增層膜 | |
Jaswal et al. | Curing and decomposition behaviour of cresol novolac based vinyl ester resin | |
JP2022132699A (ja) | 硬化性樹脂、その製造方法、及び硬化性樹脂組成物、硬化物 | |
JP7008561B2 (ja) | 特定のフェノールユニットを含む変性ポリフェニレンエーテル及びその製造方法。 | |
WO1991009062A1 (en) | Novel resin, process for preparing the same, and composition comprising the same | |
JP2019172637A (ja) | ヒドロキシ化合物、その製造方法、樹脂組成物及びその硬化物 | |
WO2023166948A1 (ja) | 末端(メタ)アクリレートポリフェニレンエーテルオリゴマー、及びこれを含む樹脂組成物、ワニス、プリプレグ、硬化物 | |
JP6935402B2 (ja) | マレイミド樹脂組成物、プリプレグ、その硬化物及び半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20201202 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210903 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210915 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20220307 |