JP2019172167A - 自動運転システムおよび自動運転プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】自動運転における乗員の違和感を低減する技術の提供。【解決手段】自動運転システムは、車両の環境状態を検知する環境検知部と、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部と、を備える自動運転システムであって、前記運転制御部は、前記車両の乗員が前記環境状態を認知でき、前記環境検知部が前記環境状態を検知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、前記第1制御目標と前記第2制御目標との間の制御目標に設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、自動運転システムおよび自動運転プログラムに関する。
車載カメラが撮像した画像に基づいて信号機の色を検知し、信号機の色に応じて車両を制御する技術が知られている(特許文献1、参照。)。特許文献1において、信号機の色が青ならば発進し、黄ならば減速徐行をし、赤ならば停止するように車両が制御される。
特開平11−306498号公報
特許文献1において、乗員が信号機の色を認知するタイミングが、車載カメラが撮像した画像に基づいて信号機の色が検知されるタイミングよりも早くなる場合が考えられる。このような場合、乗員が認知している信号機の色と矛盾するような速度で車両が走行しているように感じられ、乗員が違和感を覚えるという問題があった。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、自動運転における乗員の違和感を低減する技術を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の自動運転システムは、車両の環境状態を検知する環境検知部と、環境検知部が検知した環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、環境検知部が検知した環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部と、を備える自動運転システムであって、運転制御部は、車両の乗員が環境状態を認知でき、環境検知部が環境状態を検知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、第1制御目標と第2制御目標との間の制御目標に設定する。
前記の目的を達成するため、本発明の自動運転プログラムは、コンピュータを、車両の環境状態を検知する環境検知部、環境検知部が検知した環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、環境検知部が検知した環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部、として機能させる自動運転プログラムであって、運転制御部は、車両の乗員が環境状態を認知でき、環境検知部が環境状態を検知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、第1制御目標と第2制御目標との間の制御目標に設定する。
前記のように構成した本発明において、運転制御部は、環境検知部が検知した環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、環境検知部が検知した環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う。ただし、乗員が環境状態を認知でき、かつ、環境検知部が環境状態を検知できない緩衝区間において、第1制御目標と第2制御目標との間の制御目標で運転制御を行う。これにより、乗員が環境状態として第1状態と第2状態のどちらを認知していたとしても、第1制御目標と第2制御目標との間の制御目標で運転制御を行うことにより、乗員の違和感を低減できる。すなわち、第1状態を認知している乗員が第2制御目標で運転制御が行われることに違和感を覚えたり、第2状態を認知している乗員が第1制御目標で運転制御が行われることに違和感を覚えたりする可能性を低減できる。
自動運転システムのブロック図である。 道路の平面図である。 図3A,図3Bは信号機像のサイズのグラフ、図3Cは目標速度のグラフである。 図4A〜図4Cは目標速度のグラフである。 自動運転処理のフローチャートである。 図6A〜図6Cは目標速度のグラフである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)第1実施形態の自動運転システムの構成:
(2)第1実施形態の自動運転処理:
(3)第2実施形態:
(4)他の実施形態:
(1)第1実施形態の自動運転システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる自動運転システム10のブロック図である。自動運転システム10は車両50に搭載されている。自動運転システム10は、無線通信を介して信号情報提供サーバ100と通信可能となっている。図示しないが、多数の車両50のそれぞれに自動運転システム10が搭載されており、自動運転システム10のそれぞれが信号情報提供サーバ100と通信可能となっている。
車両50は、風景撮像部51と運転I/F部52と外部通信部53と車両ECU(Electronic Control Unit)54と加減速部55aと操舵部55bと位置センサ56とを備える。運転I/F部52は、運転に関する操作を入力したり運転に関する情報を出力したりする装置であり、ステアリングホイールやペダルやシフトレバー等の各種操作部やディスプレイやスピーカ等の各種出力部を含む。
風景撮像部51は、車両50の前方風景を撮像する前方カメラを備える。前方カメラは、車両の正面前方を中央光軸とする画角を有する。風景撮像部51は、予め決められた時間周期(例えば0.5秒)で前方風景を撮像し、撮像した風景画像を示す風景画像データを制御部20に出力する。風景画像データは、制御部20における画像認識処理に用いられる。また、風景撮像部51は、風景画像データと、当該風景画像データを撮像した撮像地点を示す情報と、を含むプローブ情報Pを信号情報提供サーバ100に送信する。
図2は、プローブ情報Pに含まれる風景画像データが示す風景画像Iを示す。信号情報提供サーバ100は、プローブ情報Pを受信すると、当該プローブ情報Pに含まれる風景画像データの画像認識処理を行う。具体的に、信号情報提供サーバ100は、風景画像Iにおいて信号機像IGを抽出し、当該信号機像IGのサイズSIGを取得する。信号機像IGのサイズSIGは、信号機像IGの縦方向の長さであってもよいし、横方向の長さであってもよいし、面積であってもよい。信号機像IGは、公知のテンプレートマッチング等によって抽出することができる。
図3Aは、信号機Gに接近する車両50が撮像した風景画像における信号機像IGのサイズSIGを示すグラフである。同図の横軸は信号機Gの停止線が設けられた停止地点Qまでの残距離Kを示し、縦軸は信号機像IGのサイズSIGを示す。時間周期ごとに風景画像が撮像され、プローブ情報Pが蓄積されるため、信号情報提供サーバ100は、各残距離Kにおける信号機像IGのサイズSIGを得ることができる。信号機像IGのサイズSIGは残距離Kが大きいほど小さくなる。信号情報提供サーバ100は、信号機像IGのサイズSIGが認知閾値THAと等しくなる地点を認知地点Aとして取得し、信号機像IGのサイズSIGが検知閾値THDと等しくなる地点を検知地点Dとして取得する。
認知閾値THAは、検知閾値THDよりも小さい。認知閾値THAは、車両50の乗員が信号機Gの現示を認知できる下限の信号機像IGのサイズSIGに対応している。従って、認知地点Aよりも残距離Kが大きくなる地点からは信号機Gの現示を認知できないと考えることができる。認知閾値THAは、平均的な視力を有する観察者が信号機Gの現示を認知できる限界の地点から撮像した風景画像における信号機像IGのサイズSIGを調査することにより得ることができる。検知閾値THDの詳細については後述する。信号情報提供サーバ100は、信号機Gごとに、認知地点Aと検知地点Dとを対応付けて信号地点DB(Database)130に記録しておく。なお、車両50の制御部20が信号機Gの現示を特定することを検知と表記し、車両50の乗員が信号機Gの現示を知ることを認知と表記する。
また、認知地点Aを始点とし、検知地点Dを終点とする区間を緩衝区間Wと表記する。この緩衝区間Wは、信号機Gごとに異なり得る。例えば、信号機Gの手前の道路区間が直線道路である場合、図3Aのように認知地点Aと検知地点Dとの間に距離が生じ、緩衝区間Wが形成されやすくなる。一方、カーブや勾配変化点が存在する場合、信号機Gのすぐ手前において、前方カメラの画角に信号機Gが進入することがあり得る。このような場合、図3Bに示すように、風景画像にはじめて出現した信号機像IGのサイズSIGが認知閾値THA,検知閾値THDの双方より大きくなり得る。この場合、緩衝区間Wが形成されないこととなる。
外部通信部53は、自動運転システム10と無線通信を行うための通信回路である。車両ECU54は、加減速部55aと操舵部55bとを制御するためのコンピュータである。なお、手動運転中において、車両ECU54は、運転I/F部52に対する操作に応じて加減速部55aと操舵部55bとを制御する。一方、自動運転中において、車両ECU54は、自動運転システム10からの指令に基づいて加減速部55aと操舵部55bとを制御する。加減速部55aは、車両50を加速または減速させる各種アクチュエータであり、エンジンのスロットルバルブやモータや摩擦ブレーキやトランスミッション等である。操舵部55bは、車両50を操舵させる各種アクチュエータであり、ステアリングギアボックスや操舵輪等である。
位置センサ56は、車両50の位置を検出するためのセンサであり、GNSS受信部や車速センサやジャイロセンサや外部カメラ等である。GNSS受信部や車速センサやジャイロセンサの出力信号に基づいて車両50の現在地を特定できる。さらに、自動運転システム10は、外部カメラによって撮像された車両50の前方風景や後方風景を画像認識処理することによって、車両50の高精度の現在地を得る。以下、現在地とは、高精度の現在地を意味する。自動運転システム10は、現在地に基づいて自動運転を行う。むろん、制御部20は、車両50が現在位置しているレーンである走行レーンを特定可能である。
自動運転システム10は、制御部20と記録媒体30と通信部40とを備えている。制御部20は、CPUとRAMとROM等を備え、記録媒体30やROMに記憶された自動運転プログラム21を実行する。通信部40は、車両50の各部51〜56と通信をするための有線通信回路である。通信部40は、無線通信回路であってもよい。
記録媒体30は、地図情報30aと自動運転計画30bとを記録している。地図情報30aは、ノードデータとリンクデータとを含む。ノードデータは、おもに交差点についての情報を示す。具体的に、ノードデータは、交差点に対応するノードの座標や交差点の形状や交差点における交通整理(信号機,交通誘導員等)の有無を示す。また、交差点には、駐車場等の施設の出口が道路区間に接続する施設接続点が含まれる。リンクデータは、道路区間に対応するリンクについて区間長や旅行時間や制限速度等の各種情報を示す。道路区間は、長さ方向に連続する交差点で区切った道路の単位であり、リンクの両端にはノードが存在する。なお、3個以上のリンクが接続しているノードが交差点に対応する。リンクデータには、道路区間上に存在する信号機Gの位置と、当該信号機Gの停止線が設けられた停止地点Qを示す情報が含まれている。
さらに、地図情報30aは、レーン構造データやレーン形状データや路面ペイントデータ等を含む。レーン構造データは、道路区間ごとにレーン数や交差点付近におけるレーンの増設状況などを規定したデータである。レーン構造データは、画像認識処理によって現在地を得る際に利用される。レーン形状データは、レーンの幅やレーンの長さなどを規定したデータである。路面ペイントデータは、路面上に形成されたペイントの位置と内容とを示すデータである。自動運転計画30bは、道路上に設定された時系列の目標位置と、各目標位置における目標速度と目標操舵角とを示す。
自動運転プログラム21は、環境検知モジュール21aと運転制御モジュール21bとを含む。環境検知モジュール21aと運転制御モジュール21bとは、それぞれコンピュータとしての制御部20を環境検知部と運転制御部として機能させるプログラムモジュールである。
環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、車両50の環境状態を検知する。本実施形態において、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、環境状態として、車両50の前方の信号機Gの現示を検知する。具体的に、制御部20は、風景撮像部51が予め決められた時間周期で撮像した風景画像の画像認識処理を行うことにより、風景画像において信号機像IGを認識する。そして、制御部20は、認識した信号機像IGのサイズSIGが上述した検知閾値THD以上である場合に、信号機像IGにおいて信号機Gの現示を検知する。例えば、制御部20は、信号機像IGにおいて明度が他の部分よりも大きい領域を認識し、当該領域の位置に基づいて信号機Gの現示を検知してもよい。むろん、制御部20は、明度の大きい画素の色彩に基づいて信号機Gの現示を検知してもよい。
なお、制御部20は、認識した信号機像IGのサイズSIGが検知閾値THD未満である場合には、信号機像IGにおいて信号機Gの現示を検知しない。信号機像IGのサイズSIGが検知閾値THD未満である場合には、十分な信頼度で信号機Gの現示を検知できないからである。制御部20は、信号機Gの現示を検知した時刻における車両50の現在地を検知地点Dとして取得する。この検知地点Dは、信号情報提供サーバ100の信号地点DB130に規定されている検知地点Dと理想的には一致する。なお、認知閾値THAと検知閾値THDは天候や時間帯や明るさ等の観察条件に応じて切り替えられてもよく、これらの観察条件ごとに信号地点DB130が用意されてもよい。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、環境検知部(制御部20)が検知した環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、環境検知部が検知した環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う。ここで、第1状態は前方の信号機Gが青現示であることであり、第1状態は前方の信号機Gが赤現示または黄現示であることである。また、制御目標とは、目標速度である。第1制御目標は道路区間の制限速度で走行するための目標速度であり、第2制御目標は前方の信号機Gの停止地点Qにて停止するための目標速度である。
本実施形態において、制御部20は、車両50の現在地から前方に一定の先読距離(例えば1km)だけ進んだ地点までの区間である先読区間についての自動運転計画30bを作成し、当該自動運転計画30bに基づいて運転制御を行う。なお、車両50が自動運転によって走行する走行予定経路が予め設定されており、走行予定経路上における現在地の前方の区間が先読区間となる。制御部20は、信号機Gの手前の検知地点Dにて信号機Gの現示を検知したことをトリガーとして自動運転計画30bにおける目標速度を切り替える。
図3Cは、第1目標速度と第2目標速度とを説明するグラフである。図3Cの横軸は車両50の現在地を示し、縦軸は目標速度を示す。図3Cにおいては、走行中の道路区間の制限速度VHに向けて加速する目標速度である第2目標速度(破線)が規定された自動運転計画30bが作成されていることとする。そして、検知地点Dにて検知した信号機Gの現示が第2状態としての青現示であった場合、制御部20は、自動運転計画30bに規定されている第2目標速度で、検知地点Dの通過後における運転制御を行う。なお、加速の目標は制限速度VHに限らず、乗員が設定した巡航速度であってもよい。
一方、検知地点Dにて検知した信号機Gの現示が第1状態としての赤現示であった場合、制御部20は、検知地点Dの通過後における目標速度を停止地点Qにて停止するための第1目標速度(一点鎖線)で更新し、当該第1目標速度で検知地点Dの通過後における運転制御を行う。
ここまで、検知地点Dにて信号機Gの現示の検知したことをトリガーとして自動運転計画30bにおける目標速度を切り替えることを説明した。しかし、信号機Gの手前に緩衝区間Wが規定されている場合には、制御部20は、信号機Gの現示が検知できる検知地点Dの手前の区間である緩衝区間Wについて以下のように目標速度を設定する。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、車両50の乗員が環境状態を認知でき、環境検知部(制御部20)が環境状態を検知できない緩衝区間Wにおける制御目標である緩衝制御目標を、第1制御目標と第2制御目標との間の制御目標に設定する。すなわち、制御部20は、車両50の乗員が信号機Gの現示を認知でき、環境検知部が信号機Gの現示を検知できない緩衝区間Wにおける制御目標である緩衝目標速度を、第1目標速度と第2目標速度との間の目標速度に設定する。
そのために、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、信号機Gが前方の先読区間内に存在することとなった場合に、当該信号機Gについての緩衝区間Wを取得する。具体的に、制御部20は、信号機Gが前方の先読区間内に存在することとなった場合に、信号情報提供サーバ100に緩衝区間W(認知地点A,検知地点D)を示す信号機情報Bを要求するための要求データを送信する。この要求データには、先読区間内に存在する信号機Gの識別情報が含まれる。要求データを受信した信号情報提供サーバ100は、要求データが示す識別情報に対応する信号機Gの緩衝区間Wを示す信号機情報Bを生成し、車両50に送信する。以上により、制御部20は、緩衝区間Wを取得できる。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wにおける車両50の初速VAを緩衝区間Wにおいて維持する目標速度を緩衝制御目標として設定する。制御部20は、緩衝区間Wの始点である認知地点Aにおける車両50の速度を初速VAとして取得し、緩衝区間W内の各目標位置における目標速度として一律に初速VAを設定する。図4Aは、緩衝目標速度(実線)を示すグラフである。同図に示すように、緩衝区間Wにおける緩衝目標速度は初速VAのまま一定となっている。
仮に、認知地点Aにて制御部20が青現示を検知したとすると、破線で示すように制限速度VHに向けて初速VAから加速する目標速度である第2目標速度が設定されることとなる。また、仮に、認知地点Aにて制御部20が赤現示を検知したとすると、一点鎖線で示すように停止地点Qにて停止するために、初速VAから減速する目標速度である第1目標速度が設定されることとなる。従って、加速も減速も行わず初速VAを維持する緩衝目標速度は、第1目標速度と第2目標速度との間の目標速度であると言える。なお、制御部20は、緩衝区間Wに到達する前に、認知地点Aにおける既存の目標速度を初速VAとして取得して、事前に緩衝目標速度を設定してもよい。また、制御部20は、緩衝区間Wの始点における実際の車速を初速VAとして取得して、緩衝区間Wの始点にて緩衝目標速度を設定してもよい。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wにおける車両の初速VAが最低維持速度VS未満である場合、最低維持速度VS以上の速度まで加速する目標速度を緩衝制御目標として設定する。最低維持速度VSは、徐行する程度に低速な速度であり、道路区間における交通流を乱す程度に低速な速度である。例えば、制御部20は、走行中の道路区間の制限速度に一定の比率(例えば0.2)を乗じることにより、最低維持速度VSを取得してもよい。制御部20は、緩衝区間Wの初速VAが最低維持速度VS未満である場合には、最低維持速度VSまで加速する緩衝目標速度を設定する。
図4Bは、緩衝区間Wの初速VAが最低維持速度VS未満である場合における緩衝目標速度を示すグラフである。図4Bにおいては、発進直後に車両50が緩衝区間Wに到達する例が示されている。運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wにおける加速度を一定にする。そのために、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wに車両50が到達する以前に緩衝区間Wの長さを取得し、緩衝区間Wの長さに基づいて緩衝区間Wにおける加速度を設定する。本実施形態において、制御部20は、緩衝区間Wに車両50が到達する以前に信号機情報Bに基づいて緩衝区間Wを取得している。制御部20は、等加速度運動によって認知地点Aと検知地点Dとの間を移動した場合に、最低維持速度VSから初速VAを減算した速度差分だけ加速できる一定の加速度を算出する。そして、制御部20は、緩衝区間Wの全体において、算出した加速度を維持して加速する場合の目標速度を緩衝目標速度として設定する。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wにおける車両50の初速VAが、緩衝区間Wの終点にて減速を開始した場合に信号機Sの停止地点Qで停止可能となる停止可能速度VUよりも大きい場合に、緩衝目標速度を停止可能速度VU以下の速度まで減速する目標速度を緩衝制御目標として設定する。図4Cは、緩衝区間Wの初速VAが停止可能速度VUよりも大きい場合における緩衝目標速度を示すグラフである。制御部20は、緩衝区間Wの終点である検知地点Dと停止地点Qとの間を、限界減速度で速度0まで減速した場合における検知地点Dにおける速度を停止可能速度VUとして取得する。限界減速度は、例えば乗員が不安感を覚えない限界の減速度であってもよく、例えば0.5〜0.8Gであってもよい。
制御部20は、等加速度(等減速度)運動によって認知地点Aと検知地点Dとの間を移動した場合に、初速VAから停止可能速度VUを減算した速度差分だけ減速できる一定の減速度を算出する。そして、制御部20は、緩衝区間Wの全体において、算出した減速度を維持して減速する場合の目標速度を緩衝目標速度として設定する。
以上のようにして、緩衝区間Wにおける緩衝目標速度が設定された自動運転計画30bを生成すると、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wにおいて、自動運転計画30bが示す時系列の目標位置における目標速度と目標操舵角を実現するように、加減速部55aと操舵部55bをフィードバック制御する。緩衝区間Wの終点である検知地点Dにおいて、制御部20は、信号機Gの現示を検知することとなるため、検知した現示に応じて、制限速度VHまで加速するか停止地点Qにて停止するかを切り替えればよい。
前記のように構成した第1実施形態においては、乗員が信号機Gの現示を認知でき、かつ、環境検知部(制御部20)が信号機Gの現示を検知できない緩衝区間Wにおいて、第1目標速度と第2目標速度との間の目標速度で運転制御を行う。これにより、乗員が信号機Gの現示のどちらを認知していたとしても、第1目標速度と第2目標速度との間の目標速度で運転制御を行うことにより、乗員の違和感を低減できる。すなわち、第1状態を認知している乗員が第2目標速度で運転制御が行われることに違和感を覚えたり、第2状態を認知している乗員が第1目標速度で運転制御が行われることに違和感を覚えたりする可能性を低減できる。具体的に、乗員が認知している信号機の現示と矛盾するような目標速度または目標加速度で運転制御が行われることにより、乗員が違和感を覚える可能性を低減できる。
図4Aに示すように、緩衝区間Wの始点における車両の初速VAを緩衝目標速度とすることにより、緩衝区間Wを初速VAのまま一定速度で走行し、加速が行われないようにすることができる。これにより、乗員が赤現示または黄現示を認知している状況で加速が行われることにより、不安を感じる可能性を低減できる。逆に、乗員が青現示を認知している状況で減速が行われることにより、強い違和感を覚える可能性を低減できる。
また、図4Bに示すように、制御部20は、緩衝区間Wにおける車両50の初速VAが最低維持速度VS未満である場合、緩衝目標速度を最低維持速度VS以上の速度まで加速する速度に設定している。これにより、緩衝区間Wにおける車両50の初速VAが徐行している程度に小さすぎる場合に、最低限、最低維持速度VS以上の速度まで加速させることができる。
図4Cに示すように、制御部20は、緩衝目標速度を停止可能速度VU以下の速度まで減速する速度に設定する。これにより、緩衝区間Wの始点における初速VAが大きすぎる場合に、最低限、信号機Gの停止地点Qで停止できる速度まで減速させることができる。
さらに、図4B,図4Cのように、緩衝区間Wにおいて加速や減速を行う場合における加速度を一定にすることにより、ゆるやかに加速や減速を行うことができる。従って、加速感や減速感を緩和でき、乗員の違和感を低減できる。また、予め緩衝区間Wの長さを取得しておくことにより、緩衝区間Wの長さに応じて適切な加速度を設定できる。
(2)第1実施形態の自動運転処理:
次に、自動運転システム10が実行する自動運転処理について説明する。図5は、自動運転処理のフローチャートである。自動運転処理は、自動運転の運転制御を行っている期間において実行される処理である。まず、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、先読区間内に信号機Gがあるか否かを判定する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、地図情報30aを参照することにより、車両50の前方における一定の距離以内に信号機Gが存在するか否かを判定する。
先読区間内に信号機Gがあると判定しなかった場合(ステップS100:N)、制御部20は、ステップS100に戻り、先読区間内に信号機Gが存在することとなるまで待機する。この場合、制御部20は、信号機Gを考慮しない自動運転を行うこととなる。先読区間内に信号機Gがあると判定した場合(ステップS100:Y)、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、信号機情報Bを受信する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、車両50の前方の先読区間内に存在する信号機Gについての信号機情報Bを受信する。
次に、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wがあるか否かを判定する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、車両50の前方の先読区間内に存在する信号機Gについて緩衝区間Wが規定されているか否かを判定する。例えば、図3Bのように、乗員による信号機Gの現示の認知と、制御部20による信号機Gの現示の検知とが同時となる信号機Gについては緩衝区間Wが規定されないこととなる。また、単にプローブ情報Pが収集されていない信号機Gについても緩衝区間Wが規定されないこととなる。
緩衝区間Wがあると判定しなかった場合(ステップS120:N)、制御部20は、ステップS100に戻り、先読区間内に緩衝区間Wが規定された信号機Gが存在することとなるまで待機する。この場合、制御部20は、風景撮像部51が撮像した風景画像に基づいて信号機Gの現示を検知したことをトリガーに、第1目標速度と第2目標速度のいずれかを設定することとなる。
緩衝区間Wがあると判定した場合(ステップS120:Y)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wの初速VAを取得する(ステップS130)。制御部20は、認知地点Aにおける既存の目標速度を初速VAとして取得してもよいし、認知地点Aにおける実際の車速を初速VAとして取得してもよい。
次に、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wの初速VAが最低維持速度VS未満であるか否かを判定する(ステップS140)。すなわち、制御部20は、緩衝区間Wの初速VAが徐行する程度に低速な速度であり、道路区間における交通流を乱す程度に低速な速度であるか否かを判定する。
緩衝区間Wの初速VAが最低維持速度VS未満であると判定した場合(ステップS140:Y)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、最低維持速度VSまで加速する緩衝目標速度を設定する(ステップS150)。具体的に、制御部20は、緩衝区間Wの長さに基づいて、最低維持速度VSまで等加速度で加速可能な目標速度を緩衝目標速度として設定する(図4B)。
一方、緩衝区間Wの初速VAが最低維持速度VS未満であると判定しなかった場合(ステップS140:N)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wの初速VAが停止可能速度VUよりも大きいか否かを判定する(ステップS160)。すなわち、制御部20は、緩衝区間Wの初速VAを緩衝区間Wの終点まで維持した場合に、信号機Sの停止地点Qで停止可能であるか否かを判定する。
緩衝区間Wの初速VAが停止可能速度VUよりも大きいと判定した場合(ステップS160:Y)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、停止可能速度VUまで減速する緩衝目標速度を設定する(ステップS170)。具体的に、制御部20は、緩衝区間Wの長さに基づいて、停止可能速度VUまで等減速度で減速可能な目標速度を緩衝目標速度として設定する(図4C)。
緩衝区間Wの初速VAが停止可能速度VUよりも大きいと判定しなかった場合(ステップS160:N)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wの初速VAを維持する緩衝目標速度を設定する(ステップS180)。すなわち、制御部20は、緩衝区間W内の各目標位置における目標速度として一律に初速VAを設定する(図4A)。以上のようにして、緩衝目標速度を設定すると、制御部20は、各目標位置における緩衝目標速度を実現するように、加減速部55aをフィードバック制御する。
(3)第2実施形態:
第2実施形態は、第1実施形態とほぼ同様であるが、緩衝目標速度の設定手法が第1実施形態と異なる。図1において破線で示すように、第2実施形態においては、車両50に乗員監視部57が備えられる。乗員監視部57は、運転席に着座する乗員を撮像するカメラと、撮像した乗員の画像を画像認識処理することにより乗員の環境状態(信号機Gの現示)に対する集中度を算出する画像認識部(コンピュータ)とを含む。
具体的に、画像認識部は、乗員の顔と眼球の方向とを認識することにより、乗員の視線方向を導出する。そして、画像認識部は、緩衝区間Wの手前の監視区間(例えば長さ20mの区間)における乗員の視線方向が、車両50の正面前方に留まっている期間の割合が閾値(例えば90%)以上である場合に、集中度が高であると判定する。車両50の正面前方とは、車両50の正面前方に向かうベクトルの方向に対する誤差角が一定値(例えば35度)以下となる方向であってもよい。一方、画像認識部は、監視区間における乗員の視線方向が、車両50の正面前方に留まっている期間の割合が閾値未満である場合に、集中度が低であると判定する。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝制御目標を、第1制御目標と第2制御目標との間で、乗員の環境状態に対する集中度に基づいて設定してもよい。具体的に、制御部20は、乗員の集中度が高である場合、乗員の集中度が低である場合よりも、第1制御目標と第2制御目標との中間の制御目標に近い緩衝制御目標として設定する。
図6Aは、本実施形態における緩衝目標速度を示すグラフである。同図に示すように、第1実施形態と同様に、第1目標速度は減速を行う目標速度であり、第2目標速度は減速を行う目標速度である。したがって、第1制御目標と第2制御目標との中間の制御目標は、減速も加速も行わない制御目標であり、緩衝区間Wの初速VAを維持する目標速度となる。乗員の集中度が高である場合、制御部20は、緩衝区間Wの初速VAを維持する目標速度を緩衝目標速度として設定する。
一方、乗員の集中度が低である場合、制御部20は、緩衝区間Wにおいて停止可能速度VUまで加速する目標速度を緩衝目標速度として設定する。緩衝区間Wにおいて停止可能速度VUまで加速する目標速度よりも、緩衝区間Wの初速VAを維持する目標速度の方が、第1制御目標と第2制御目標との中間の制御目標に近いと言える。なお、図6Aにおいては、緩衝区間Wの手前において加速が行われているため、制御部20は、加速を維持しつつ、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した目標速度を緩衝目標速度として設定している。
ここで、乗員が信号機Gの現示に集中しているほど、すなわち乗員が信号機Gの現示を認知している可能性が高いほど、認知している現示と矛盾する目標速度が設定された場合に違和感を覚える可能性が高くなる。そのため、乗員の集中度が高く信号機Gの現示を認知している可能性が高い場合に、第1制御目標と第2制御目標との中間の制御目標に近い緩衝制御目標を設定することにより、効果的に乗員の違和感を低減できる。
(4)他の実施形態:
前記実施形態においては、信号機情報Bに基づいて、緩衝区間Wの終点である検知地点Dを事前に取得可能であったが、検知地点Dを事前に取得することは必須ではない。すなわち、緩衝区間Wの長さに基づいて、等加速度または等減速度となるような緩衝目標速度を設定しない場合には、検知地点Dを事前に取得しなくても済む。
例えば、図6Bに示すように、制御部20は、認知地点Aから予め決められた加速度で最低維持速度VSまで加速し、その後、風景撮像部51が撮像した風景画像に基づいて信号機Gの現示を検知するまで、最低維持速度VSを維持するように緩衝目標速度を設定してもよい。また、図6Cに示すように、制御部20は、認知地点Aから予め決められた減速度で停止可能速度VUまで減速し、その後、風景撮像部51が撮像した風景画像に基づいて信号機Gの現示を検知するまで、停止可能速度VUを維持するように緩衝目標速度を設定してもよい。
乗員の方が先に認知可能な環境状態は、信号機の現示に限られない。例えば、環境状態は、踏み切りの状態であってもよい。乗員は、聴覚によっても踏み切りの状態を認知できるため、乗員の方が先に踏み切りの状態を認知しやすいと言うことができる。さらに、環境状態は、各種道路標識の有無であってもよい。また、環境状態としての信号機の現示は、赤現示と青現示と黄現示に限られず、矢印や点滅等の現示であってもよい。
自動運転システムは、車両に備えられてもよいし、車両と通信可能なサーバ等であってもよい。環境検知部は、センサによるセンシングの結果や他の装置から送信された情報に基づいて環境状態を検知してもよい。環境状態とは、車両に影響を与える事象であればよく、特に限定されない。例えば、車両を取り巻く空気の状態や車両が走行する道路の状態や車両の周辺に存在する障害物の状態や車両の内部の状態であってもよい。環境状態は、車両の現在地に応じて変化するものであってもよいし、時刻に応じて変化するものであってもよい。乗員とは、車両の乗員であればよく、運転席に着座する乗員であってもよいし、運転席以外の座席に着座する乗員であってもよい。
第1状態と第2状態とは互いに異なる環境状態であればよい。緩衝区間は、第2状態を乗員が認知する認知地点と、第2状態を環境検知部が検知する検知地点との間にずれが生じる場合に、当該認知地点と検知地点との間に形成される区間である。認知地点と検知地点との間にずれが生じる要因として、人間の感覚の感度よりも、環境検知部の感度が悪いことが挙げられる。この場合、車両が環境状態の発生地点に接近している場合において、環境検知部が環境状態を検知するタイミングの方が、乗員が環境状態を認知するタイミングよりも遅くなる。
運転制御部は、環境状態に応じて既存の自動運転計画を修正してもよいし、環境状態に応じて自動運転計画を生成してもよい。緩衝区間は、予め地図情報を参照することにより取得されていてもよいし、車両におけるセンシングによって取得されてもよい。緩衝区間が変化し得る場合、後者の手法で緩衝区間を取得するのが望ましい。緩衝制御目標は、第1制御目標そのものであってもよいし、第1制御目標と第2制御目標との間における中間の制御目標であってもよい。なお、第1制御目標と第2制御目標との間には、第1制御目標と第2制御目標そのものは含まれない。中間の制御目標とは、制御値の平均値となる制御目標であってもよいし、制御の性質が中性となる制御目標であってもよい。例えば、加速と減速に対して、定速は性質が中性となる制御目標となる。また、緩衝制御目標は、第1制御目標よりも第2制御目標に近い制御目標であってもよいし、第2制御目標よりも第1制御目標に近い制御目標であってもよい。制御目標は、車両の挙動に関する目標であればよく、位置や速度や角速度や加速度や角加速度や力やトルクに関する目標であってもよい。
ここで、環境状態とは、信号機の現示であり、制御目標は目標速度または目標加速度であってもよい。これにより、乗員が認知している信号機の現示と矛盾するような目標速度または目標加速度で運転制御が行われることにより、乗員が違和感を覚える可能性を低減できる。
ここで、運転制御部は、緩衝区間における車両の初速を緩衝区間にて維持する目標速度を緩衝制御目標として設定してもよい。このように、緩衝区間の始点における車両の速度を緩衝目標速度とすることにより、緩衝区間を初速のまま一定速度で走行し、加速が行われないようにすることができる。これにより、乗員が赤現示または黄現示を認知している状況で加速が行われることにより、不安を感じる可能性を低減できる。逆に、乗員が青現示を認知している状況で減速が行われることにより、強い違和感を覚える可能性を低減できる。
さらに、運転制御部は、緩衝区間における車両の初速が最低維持速度未満である場合、最低維持速度以上の速度まで加速する目標速度を緩衝制御目標として設定してもよい。これにより、緩衝区間の始点における初速が徐行している程度に小さすぎる場合に、最低限、最低維持速度以上の速度まで加速させることができる。最低維持速度とは、法定最低速度であってもよいし、制限速度に対して一定の比率(例えば10〜40%程度)を乗算した速度であってもよい。
また、運転制御部は、緩衝区間における車両の初速が、緩衝区間の終点にて減速を開始した場合に信号機の停止線で停止可能となる停止可能速度よりも大きい場合に、停止可能速度以下の速度まで減速する目標速度を緩衝制御目標として設定してもよい。これにより、緩衝区間の始点における初速が大きすぎる場合に、最低限、信号機の停止線で停止できる速度まで減速させることができる。
さらに、運転制御部は、緩衝区間における加速度を一定にしてもよい。このように、緩衝区間において加速や減速を行う場合における加速度を一定にすることにより、ゆるやかに加速や減速を行うことができる。従って、加速感や減速感を緩和でき、乗員の違和感を低減できる。
また、運転制御部は、緩衝区間に車両が到達する以前に認知地点と検知地点とを取得し、緩衝区間の長さに基づいて緩衝区間における加速度を設定してもよい。このように、予め緩衝区間の長さを取得しておくことにより、緩衝区間の長さに応じて適切な加速度を設定できる。
さらに、本発明のように、乗員の認知を考慮した制御目標で自動運転を行う手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような装置を備えたナビゲーションシステム、自動運転システムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
10…自動運転システム、20…制御部、21…自動運転プログラム、21a…環境検知モジュール、21b…運転制御モジュール、30…記録媒体、30a…地図情報、30b…自動運転計画、40…通信部、50…車両、51…風景撮像部、52…運転I/F部、53…外部通信部、54…車両ECU、55a…加減速部、55b…操舵部、56…位置センサ、57…乗員監視部、100…信号情報提供サーバ、130…信号地点DB、A…認知地点、B…信号機情報、C…注意地点、D…検知地点、G…信号機、I…風景画像、IG…信号機像、K…残距離、P…プローブ情報、Q…停止地点、S…信号機、VA…初速、VH…制限速度、VS…最低維持速度、VU…停止可能速度、W…緩衝区間

Claims (8)

  1. 車両の環境状態を検知する環境検知部と、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部と、を備える自動運転システムであって、
    前記運転制御部は、
    前記車両の乗員が前記環境状態を認知でき、前記環境検知部が前記環境状態を検知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、前記第1制御目標と前記第2制御目標との間の制御目標に設定する、
    自動運転システム。
  2. 前記環境状態とは、信号機の現示であり、
    前記制御目標は目標速度または目標加速度である、
    請求項1に記載の自動運転システム。
  3. 前記運転制御部は、前記緩衝区間における前記車両の初速を維持する目標速度を前記緩衝制御目標として設定する、
    請求項2に記載の自動運転システム。
  4. 前記運転制御部は、前記緩衝区間における前記車両の初速が最低維持速度未満である場合、前記最低維持速度以上の速度まで加速する目標速度を前記緩衝制御目標として設定する、
    請求項3に記載の自動運転システム。
  5. 前記運転制御部は、前記緩衝区間における前記車両の初速が、前記緩衝区間の終点にて減速を開始した場合に前記信号機の停止線で停止可能となる停止可能速度よりも大きい場合に、前記停止可能速度以下の速度まで減速する目標速度を前記緩衝制御目標として設定する、
    請求項3または請求項4のいずれかに記載の自動運転システム。
  6. 前記運転制御部は、前記緩衝区間における加速度を一定にする、
    請求項4または請求項5のいずれかに記載の自動運転システム。
  7. 前記運転制御部は、前記緩衝区間に前記車両が到達する以前に前記緩衝区間の長さを取得し、前記緩衝区間の長さに基づいて前記緩衝区間における加速度を設定する、
    請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の自動運転システム。
  8. コンピュータを、
    車両の環境状態を検知する環境検知部、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部、として機能させる自動運転プログラムであって、
    前記運転制御部は、
    前記車両の乗員が前記環境状態を認知でき、前記環境検知部が前記環境状態を検知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、前記第1制御目標と前記第2制御目標との間の制御目標に設定する、
    自動運転プログラム。
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