JP2019172166A - 自動運転システムおよび自動運転プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】自動運転における乗員の違和感を低減する技術の提供。【解決手段】自動運転システムは、車両の環境状態を検知する環境検知部と、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部と、を備える自動運転システムであって、前記運転制御部は、前記環境検知部が検知した前記環境状態が前記第2状態であり、かつ、前記車両の乗員が前記第2状態を認知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、前記第2制御目標から前記第1制御目標に近づくように修正した制御目標に設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、自動運転システムおよび自動運転プログラムに関する。
車両の進行を阻害する阻害要因が存在する場合に、阻害要因を回避可能な車線を走行するように車線移動経路を設定し、この車線移動経路上を走行するように自動運転支援を行う技術が知られている(特許文献1、参照。)。特許文献1において、地図情報DBからレーン構成を取得し、レーン構成が示すレーンごとに阻害要因が存在するか否かが判定される。
特開2016−194813号公報
しかしながら、特許文献1において、乗員自らが阻害要因を視認しているか否かに拘わらず車線移動経路上を走行するように自動運転支援が行われてしまう。すなわち、乗員自らが阻害要因を視認しておらず、車線移動経路上を走行する必要性を判断できない段階で、車線移動経路上を走行するように自動運転支援が行われてしまい、乗員は違和感を覚えるという問題があった。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、自動運転における乗員の違和感を低減する技術を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の自動運転システムは、車両の環境状態を検知する環境検知部と、環境検知部が検知した環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、環境検知部が検知した環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部と、を備える自動運転システムであって、運転制御部は、環境検知部が検知した環境状態が第2状態であり、かつ、車両の乗員が第2状態を認知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した制御目標に設定する。
前記の目的を達成するため、本発明の自動運転プログラムは、コンピュータを、車両の環境状態を検知する環境検知部、環境検知部が検知した環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、環境検知部が検知した環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部、として機能させる自動運転プログラムであって、運転制御部は、環境検知部が検知した環境状態が第2状態であり、かつ、車両の乗員が第2状態を認知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した制御目標に設定する。
前記のように構成した本発明において、運転制御部は、環境検知部が検知した環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、環境検知部が検知した環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う。しかし、環境検知部が第2状態を検知していても、乗員が第2状態を認知できない緩衝区間において、第2制御目標そのもので運転制御を行わない。その代わりに、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した制御目標で運転制御を行う。これにより、環境状態が第2状態であることを認知できない乗員が、第2制御目標で運転制御が行われることに違和感を覚える可能性を低減できる。すなわち、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した制御目標で運転制御を行うことにより、環境状態が第1状態であるかも知れないと考えている乗員が違和感を覚える可能性を低減できる。
自動運転システムのブロック図である。 道路の平面図である。 レーン変更の説明図である。 自動運転処理のフローチャートである。 緩衝区間の説明図である。 図6A,図6Bは目標速度のグラフである。 第2実施形態の自動運転処理のフローチャートである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)第1実施形態の自動運転システムの構成:
(2)第1実施形態の自動運転処理:
(3)第2実施形態:
(4)第3実施形態:
(5)他の実施形態:
(1)第1実施形態の自動運転システムの構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる自動運転システム10のブロック図である。自動運転システム10は車両50に搭載されている。自動運転システム10は、無線通信を介して障害物監視サーバ100と通信可能となっている。図示しないが、多数の車両50のそれぞれに自動運転システム10が搭載されており、自動運転システム10のそれぞれが障害物監視サーバ100と通信可能となっている。
車両50は、障害物感知部51と運転I/F部52と外部通信部53と車両ECU(Electronic Control Unit)54と加減速部55aと操舵部55bと位置センサ56とを備える。運転I/F部52は、運転に関する操作を入力したり運転に関する情報を出力したりする装置であり、ステアリングホイールやペダルやシフトレバー等の各種操作部やディスプレイやスピーカ等の各種出力部を含む。
障害物感知部51は、車両50の前方(水平方向において正面前方からの角度が障害物感知角α内)に存在する障害物を感知するためのセンサを含む。障害物感知部51のセンサはレーダーであってもよいし、車両50の前方風景を撮像するカメラであってもよい。障害物感知部51は、レーダーの反射波の信号処理や前方風景の画像認識処理を行うことにより、障害物を感知する。また、障害物感知部51は、障害物の位置を計測可能である。
障害物感知部51は、障害物を感知すると、障害物が存在することを示すプローブ情報Pを生成し、障害物監視サーバ100に送信する。障害物が存在することを示すプローブ情報Pは、少なくとも障害物の感知時刻と、当該感知時刻における車両50の現在地と、障害物の位置と、を示す。
車両50から障害物が存在することを示すプローブ情報Pを受信した障害物監視サーバ100は、プローブ情報Pに基づいて障害物情報Oを生成し、障害物情報Oを各車両50に送信する。障害物情報Oは、少なくとも障害物が存在する位置と、障害物の感知時刻とを示す。なお、障害物監視サーバ100は、障害物から一定の距離以内に存在する車両50にのみ障害物情報Oを送信してもよい。また、プローブ情報Pは車両50から送信されるだけでなく、固定感知器からも送信されてもよい。固定感知器は、障害物を感知する装置であり、例えば道路上の高所に設置される。
外部通信部53は、自動運転システム10と無線通信を行うための通信回路である。車両ECU54は、加減速部55aと操舵部55bとを制御するためのコンピュータである。なお、手動運転中において、車両ECU54は、運転I/F部52に対する操作に応じて加減速部55aと操舵部55bとを制御する。一方、自動運転中において、車両ECU54は、自動運転システム10からの指令に基づいて加減速部55aと操舵部55bとを制御する。加減速部55aは、車両50を加速または減速させる各種アクチュエータであり、エンジンのスロットルバルブやモータや摩擦ブレーキやトランスミッション等である。操舵部55bは、車両50を操舵させる各種アクチュエータであり、ステアリングギアボックスや操舵輪等である。
位置センサ56は、車両50の位置を検出するためのセンサであり、GNSS受信部や車速センサやジャイロセンサや外部カメラ等である。GNSS受信部や車速センサやジャイロセンサの出力信号に基づいて車両50の現在地を特定できる。さらに、自動運転システム10は、外部カメラによって撮像された車両50の前方風景や後方風景を画像認識処理することによって、車両50の高精度の現在地を得る。以下、現在地とは、高精度の現在地を意味することとする。自動運転システム10は、現在地に基づいて自動運転を行う。むろん、制御部20は、車両50が現在位置しているレーンである走行レーンを特定可能である。
自動運転システム10は、制御部20と記録媒体30と通信部40とを備えている。制御部20は、CPUとRAMとROM等を備え、記録媒体30やROMに記憶された自動運転プログラム21を実行する。通信部40は、車両50の各部51〜56と通信をするための有線通信回路である。通信部40は、無線通信回路であってもよい。
記録媒体30は、地図情報30aと自動運転計画30bとを記録している。地図情報30aは、ノードデータとリンクデータと案内データとを含む。ノードデータは、おもに交差点についての情報を示す。具体的に、ノードデータは、交差点に対応するノードの座標や交差点の形状や交差点における交通整理(信号機,交通誘導員等)の有無を示す。また、交差点には、駐車場等の施設の出口が道路区間に接続する施設接続点が含まれる。リンクデータは、道路区間に対応するリンクについて区間長や旅行時間や制限速度等の各種情報を示す。道路区間は、長さ方向に連続する交差点で区切った道路の単位であり、リンクの両端にはノードが存在する。なお、3個以上のリンクが接続しているノードが交差点に対応する。
さらに、地図情報30aは、レーン構造データやレーン形状データや路面ペイントデータ等を含む。レーン構造データは、道路区間ごとにレーン数や交差点付近におけるレーンの増設状況などを規定したデータである。レーン形状データは、レーンの幅やレーンの長さなどを規定したデータである。路面ペイントデータは、路面上に形成されたペイントの位置と内容とを示すデータである。レーン構造データや路面ペイントデータは、画像認識処理によって現在地を得る際に利用される。自動運転計画30bは、道路上に設定された時系列の目標位置と、各目標位置における目標速度と目標加減速度と目標操舵角とを示す。
自動運転プログラム21は、環境検知モジュール21aと運転制御モジュール21bとを含む。環境検知モジュール21aと運転制御モジュール21bとは、それぞれコンピュータとしての制御部20を環境検知部と運転制御部として機能させるプログラムモジュールである。
環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、車両50の環境状態を検知する。本実施形態において、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、車両50の環境状態として走行レーンの前方における障害物の有無を検知する。制御部20は、障害物監視サーバ100から障害物情報Oを受信し、当該障害物情報Oに基づいて障害物の有無を検知する。障害物監視サーバ100は、多数の車両50から受信したプローブ情報Pに基づいて障害物情報Oを生成する。
図2は、障害物を検知する様子を示す道路の模式図である。図2において、障害物としての駐車車両(クロスハッチング)が車両50(自車両)の走行レーンの前方に存在している。車両50(自車両)と障害物との間には建物Zが存在しており、建物Zによって形成された車両50(自車両)の乗員の死角に障害物が存在することとなる。従って、車両50(自車両)の乗員は、障害物を認知することができない。また、車両50(自車両)が備える障害物感知部51も同様に障害物を感知することができない。なお、障害物としての駐車車両はあくまでも例示であり、障害物は道路上を走行している通常の車両以外のどのような物体であってもよい。
一方、ハッチングで示す車両50(他車両)は、車両50(自車両)よりも前方を走行しており、車両50(他車両)の障害物感知部51は、障害物を感知することが可能となっている。障害物を感知した車両50(他車両)は、障害物が存在することを示すプローブ情報Pを生成し、障害物監視サーバ100に送信する。障害物が存在することを示すプローブ情報Pは、少なくとも障害物の感知時刻と、当該感知時刻における車両50(他車両)の現在地と、障害物の位置と、を示す。
車両50(他車両)から障害物が存在することを示すプローブ情報Pを受信した障害物監視サーバ100は、プローブ情報Pに基づいて障害物情報Oを生成し、自車両を含む各車両50に送信する。障害物情報Oは、少なくとも障害物が存在する位置である回避地点Uと、障害物の感知時刻における車両50(他車両)の現在地とを示す。なお、障害物監視サーバ100は、回避地点Uから一定の距離以内(例えば10km以内)に存在する車両50にのみ障害物情報Oを送信してもよい。なお、同一の障害物を複数の車両50(他車両)が感知した場合、障害物監視サーバ100は、複数のプローブ情報Pが示す情報を統計処理(平均等)することにより、障害物情報Oを生成すればよい。
以上のようにして生成された障害物情報Oを受信した車両50(自車両)において、制御部20は、障害物情報Oが示す感知時刻が現在時刻から一定期間(例えば2分)以内の障害物が存在する回避地点Uが走行レーンの前方(例えば2km以内)に存在するか否かを判定する。回避地点Uが走行レーンの前方に存在すると判定することをもって、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、走行レーンの前方において障害物が存在することを検知することとなる。これにより、車両50(自車両)の乗員が障害物を認知できない段階で、制御部20は、車両50(自車両)の走行レーンの前方に障害物が存在することを検知できる。なお、障害物情報Oは、障害物監視サーバ100において生成されなくてもよく、車車間通信によって車両50間で送受信されたプローブ情報Pに基づいて、障害物が存在することが検知されてもよい。なお、車両50(自車両)の制御部20が障害物の有無を特定することを検知と表記し、車両50(自車両)の乗員が障害物の有無を知ることを認知と表記し、車両50(他車両)の障害物感知部51が障害物の有無を特定することを感知と表記する。以下の説明において、車両50と表記した場合、特に示さない限り自車両を意味することとする。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、環境検知部(制御部20)が検知した環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、環境検知部が検知した環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う。ここで、第1状態は、車両50が走行している走行レーンの前方に障害物が存在しない状態であり、第2状態は、走行レーンの前方に障害物が存在する状態である。また、第1制御目標は、走行レーンからレーン変更を行わない車両50の目標経路であり、第2制御目標は、レーン変更を行う車両50の目標経路である。
自動運転計画30bは、走行レーンの前方に障害物が存在しないことを前提に作成されており、もともと走行レーンからのレーン変更を行わない目標経路上に各目標位置が設定されている。運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、走行レーンの前方に障害物が存在しないことが検知された場合、自動運転計画30bに規定されているレーン変更を行わない第1制御目標を維持する。一方、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、走行レーンの前方に障害物が存在することが検知された場合、レーン変更を行う第2制御目標を設定する。このように、走行レーンの前方に障害物が存在する場合にレーン変更を行うことにより、障害物を回避することができる。
ただし、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、環境検知部(制御部20)が検知した環境状態が第2状態であり、かつ、車両50の乗員が第2状態を認知できない緩衝区間Wにおける制御目標である緩衝制御目標を、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した制御目標に設定する。本実施形態において、車両50の乗員が第2状態を認知できない場合とは、乗員の死角に障害物が存在することを意味する。障害物が乗員の死角に存在する場合、すなわち緩衝区間Wが存在する場合には、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、以下のような目標経路を設定する。
図2の場合、車両50の環境検知部(制御部20)は、障害物情報Oに基づいて走行レーンの前方の回避地点Uに障害物が存在する状態(第2状態)を検知できる。しかし、車両50の乗員は、回避地点Uに障害物が存在する状態(第2状態)を認知できない。回避地点Uは乗員の死角に存在しているからである。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、障害物情報Oに基づいて走行レーンの前方に障害物が存在する状態(第2状態)を車両50の制御部20が検知した地点である検知地点Dを緩衝区間Wの始点として取得する。一方、制御部20は、障害物を感知した際の車両50(他車両)の現在地を、車両50の乗員が障害物を認知することとなる地点である認知地点Aとして取得する。認知地点Aは、緩衝区間Wの終点である。
なお、障害物感知部51は人間の視野角と同様の障害物感知角αを有しており、障害物感知部51が障害物を感知する地点と、当該障害物感知部51を備えた車両50の乗員が障害物を認知する地点が同じであると見なすことができる。ただし、障害物感知部51と人間の視覚との差が無視できない場合、障害物を感知した際の車両50(他車両)の現在地を補正することにより、認知地点Aを取得してもよい。例えば、図2の障害物感知部51の障害物感知角αが人間の視野角よりも広い場合、制御部20は、障害物を感知した際の車両50(他車両)の現在地から前方に補正した地点を認知地点Aとして取得してもよい。
以上のようにして、緩衝区間Wを取得すると、制御部20は、緩衝区間Wにおける運転制御の制御目標を第1制御目標に設定する。すなわち、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝区間Wにおける緩衝制御目標として、走行レーンからのレーン変更を行わない目標経路(第1制御目標)を設定する。なお、自動運転計画30bにおいては、もともとレーン変更を行わない目標経路上に目標位置が設定されている。従って、制御部20は、予め作成されている自動運転計画30bのうちの緩衝区間W内の目標位置をそのまま使用する。このように緩衝区間Wにおいては障害物を避けるためのレーン変更が行われないため、制御部20は、緩衝区間Wの通過後にレーン変更を行うようにする。
具体的に、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、認知地点Aにおいてレーン変更を開始すると、レーン変更を終了することが推奨される推奨終了地点Eよりも手前でレーン変更が終了する場合に、緩衝制御目標としてレーン変更を行わない目標経路を設定し、認知地点Aにおいてレーン変更を開始させる。
図3は、緩衝区間Wとレーン変更を行う区間とを示す説明図である。運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、障害物が存在することを検知すると、車両50の現在の車速に基づいて、レーン変更をしている間に車両50が前方に進行する距離であるレーン変更距離L3を取得する。レーン変更距離L3は車速ごとに予め決められており、車速ごとが大きいほど長くなる。なお、障害物を回避するためのレーン変更回数は1回に限られず、レーン変更回数に応じてレーン変更距離L3が設定されてもよい。
制御部20は、走行レーン上において認知地点Aからレーン変更距離L3だけ前方に進んだ地点を基準地点IEとして取得する。図3のケース1に示すように、制御部20は、基準地点IEが推奨終了地点Eよりも手前である場合に、緩衝区間Wの終点である認知地点Aにおいてレーン変更を開始させる。図3において、レーン変更を開始する地点を開始地点CSと示し、レーン変更が終了する地点を終了地点CEと示す。開始地点CSと終了地点CEとの間の区間がレーン変更を行う区間であり、レーン変更の目標経路が設定される区間である。
ケース1では、緩衝区間Wの終点である認知地点Aにおいてレーン変更が開始するため、緩衝区間Wの全体においてレーン変更を行わない目標経路(第1制御目標)が設定されることとなる。すなわち、緩衝区間Wにおいては、すでに制御部20が障害物を検知していることとなるが、レーン変更を即座に行うのではなく、乗員が障害物を認知するまでレーン変更の開始が遅らせられることとなる。図3の最上段に示すように、推奨終了地点Eは、障害物が存在する回避地点Uから予め決められた安全距離L1だけ手前の地点である。安全距離L1は、例えば障害物の位置の計測誤差に基づいて設定されてもよく、障害物感知部51が計測する障害物の位置の標準偏差の4倍等の距離であってもよい。
また、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、認知地点Aにおいてレーン変更を開始すると、推奨終了地点Eよりも手前でレーン変更が終了しない場合に、推奨終了地点Eよりも手前でレーン変更が終了し、レーン変更中に認知地点Aを通過する目標経路を緩衝制御目標として設定する。図3のケース2に示すように、制御部20は、認知地点Aからレーン変更距離L3だけ前方に進んだ基準地点IEが推奨終了地点Eよりも前方である場合に、レーン変更中に認知地点Aを通過する目標経路を設定する。図2の例では、レーン変更の開始地点CSと終了地点CEとの中間地点に認知地点Aが位置するように目標経路が設定されているが、認知地点Aは開始地点CSと終了地点CEとの中間地点よりも手前であってもよいし、前方であってもよい。
さらに、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、認知地点Aが推奨終了地点Eよりも前方である場合に、推奨終了地点Eにおいてレーン変更を終了させる目標経路を緩衝制御目標として設定する。図3のケース3に示すように、制御部20は、認知地点Aが推奨終了地点Eよりも前方である場合に、推奨終了地点Eをレーン変更の終了地点CEとして設定し、推奨終了地点Eよりもレーン変更距離L3だけ手前にレーン変更の開始地点CSを設定する。
さらに、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、認知地点Aが、レーン変更を開始させることが推奨される推奨開始地点Iよりも手前にある場合、推奨開始地点Iにおいてレーン変更を開始させる。図3のケース4に示すように、制御部20は、認知地点Aが推奨開始地点Iよりも手前である場合に、推奨開始地点Iをレーン変更の開始地点CSとして設定する。
図3の最上段に示すように、推奨開始地点Iは、推奨終了地点Eよりも、レーン変更距離L3と予備距離L4を合計した距離だけ手前側の地点である。推奨開始地点Iは推奨終了地点Eまでに余裕をもってレーン変更が可能な地点であり、例えば予備距離L4はレーン変更距離L3のばらつきを吸収可能な距離であってもよい。また、予備距離L4は、車両50の車速が大きいほど長くなる距離であってもよい。例えば、予備距離L4は、レーン変更距離L3に0.1〜0.3を乗算した距離であってもよい。なお、ケース4は、そもそもレーン変更をすることが推奨される区間に緩衝区間Wが存在していないケースであり、原則通り、レーン変更をすることが推奨される区間にてレーン変更を行えばよいケースである。
以上説明したように、緩衝区間Wやその周辺の区間について目標経路を設定すると、制御部20は、各区間における目標位置が目標経路上の位置となるように、自動運転計画30bを更新する。また、制御部20は、目標位置だけでなく目標経路が実現できる目標速度と目標加減速度と目標操舵角とを設定し、自動運転計画30bを更新する。例えば、制御部20は、レーン変更を行う区間について、レーン変更の方向に操舵するように目標操舵角を設定する。また、制御部20は、レーン変更にともなって加減速が行われるように、レーン変更の方向に操舵するように目標速度と目標加減速度を設定してもよい。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、自動運転計画30bが示す時系列の目標位置における目標速度と目標加減速度と目標操舵角を実現するように、加減速部55aと操舵部55bをフィードバック制御する。むろん、障害物に応じて自動運転計画30bが更新されれば、更新後の自動運転計画30bに基づいて自動運転の運転制御が行われることとなる。
前記のように構成した第1実施形態においては、環境検知部が第2状態を検知していても、乗員が第2状態を認知できない緩衝区間Wにおいて、第2制御目標そのもので運転制御を行わない。その代わりに、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した制御目標で運転制御を行う。これにより、環境状態が第2状態であることを認知できない乗員が、第2制御目標で運転制御が行われることに違和感を覚える可能性を低減できる。すなわち、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した制御目標で運転制御を行うことにより、環境状態が第1状態であるかも知れないと考えている乗員が違和感を覚える可能性を低減できる。
本実施形態において、第1状態は、車両50が走行している走行レーンの前方に障害物が存在しない状態であり、第2状態は、走行レーンの前方に障害物が存在する状態である。また、第1制御目標は、走行レーンからレーン変更を行わない車両50の目標経路であり、第2制御目標は、レーン変更を行う車両50の目標経路である。この構成においては、乗員が走行レーン前方に障害物が存在することを認知していないのに、レーン変更を行うような目標経路が設定される可能性を低減でき、乗員の違和感を低減できる。すなわち、乗員が不必要と考えるようなレーン変更が行われる可能性を低減できる。
また、認知地点Aにおいてレーン変更を開始させることにより、乗員が障害物を認知するまでレーン変更の開始を遅らせ、乗員が障害物を認知した段階でレーン変更を開始させることができる(図3のケース1)。レーン変更の開始時において乗員が障害物を認知しているため、不必要なレーン変更が行われているような違和感を低減できる。
本実施形態では、認知地点Aにおいてレーン変更を開始すると、レーン変更を終了することが推奨される推奨終了地点Eよりも手前でレーン変更が終了する場合に、認知地点Aにおいてレーン変更を開始させる構成を採用している(図3のケース1)。これにより、推奨終了地点Eよりも手前でレーン変更が終了できる場合に、乗員が障害物を認知する認知地点Aまではレーン変更を行わないようにすることができる。
さらに、本実施形態では、認知地点Aにおいてレーン変更を開始しても、推奨終了地点Eよりも手前でレーン変更が終了しない場合に、レーン変更中に認知地点Aを通過する目標経路を緩衝制御目標として設定する構成を採用している(図3のケース2)。これにより、レーン変更中にレーン変更の原因である障害物を乗員が認知できるようにすることができる。従って、レーン変更が終了するまで乗員が違和感を覚え続ける可能性を低減できる。
また、本実施形態では、推奨終了地点Eまでに乗員が障害物を認知できない場合には、推奨終了地点Eにてレーン変更を終了させる構成を採用している(図3のケース3)。これにより、推奨終了地点Eまでに乗員が障害物を認知できない場合には、乗員の違和感の低減よりも安全性や法令を遵守することを優先した緩衝制御目標を設定することができる。
さらに、推奨開始地点Iよりも手前で乗員が障害物を認知しても、推奨開始地点Iまではレーン変更を開始しないようにする構成を採用している(図3のケース4)。このように、認知地点Aを通過していても推奨開始地点Iを通過するまではレーン変更を開始させないことにより、認知地点Aを通過後に障害物が存在しなくなった場合に無駄なレーン変更が行われる可能性を低減できる。
(2)第1実施形態の自動運転処理:
次に、自動運転システム10が実行する自動運転処理について説明する。図4は、自動運転処理のフローチャートである。自動運転システム10は予め作成された自動運転計画30bに基づいて自動運転の運転制御を行っている期間において、障害物情報Oを受信した場合に実行される処理である。まず、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、障害物情報Oを受信する(ステップS100)。すなわち、制御部20は、車両50(他車両)が感知した障害物に関する障害物情報Oを受信する。
次に、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、障害物があるか否かを判定する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、障害物情報Oが示す回避地点Uを取得し、当該回避地点Uが走行レーンの前方(例えば2km以内)に存在するか否かを判定する。
障害物があると判定しなかった場合(ステップS110:N)、制御部20は、ステップS100にリターンする。一方、障害物があると判定した場合(ステップS110:Y)、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、緩衝区間Wと推奨終了地点Eとレーン変更距離L3と推奨開始地点Iと基準地点IEとを取得する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、障害物情報O等に基づいて図3のケース1〜4を判別するために必要なパラメータを取得する。
次に、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、推奨開始地点Iよりも認知地点Aが手前であるか否かを判定する(ステップS140)。すなわち、制御部20は、回避地点Uまでに余裕をもってレーン変更が可能な推奨開始地点Iよりも手前において、乗員が障害物の存在有無を認知できるか否かを判定する。
図3のケース4のように、推奨開始地点Iよりも認知地点Aが手前であると判定した場合(ステップS140:Y)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、推奨開始地点Iにてレーン変更を開始させる(ステップS150)。すなわち、制御部20は、推奨開始地点Iにてレーン変更が開始(第2制御目標へと移行)するように、自動運転計画30bを更新する。この場合、緩衝区間Wの全体においてレーン維持(第1制御目標)の運転制御が行われることとなる。
一方、推奨開始地点Iよりも認知地点Aが手前であると判定しなかった場合(ステップS140:N)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、推奨終了地点Eよりも認知地点Aが前方であるか否かを判定する(ステップS160)。すなわち、制御部20は、障害物が存在することを乗員が認知するのが、レーン変更を終了させるべき推奨終了地点Eの通過後となるか否かを判定する。
図3のケース3のように、推奨終了地点Eよりも認知地点Aが前方であると判定した場合(ステップS160:Y)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、推奨終了地点Eにてレーン変更を終了させる(ステップS170)。すなわち、制御部20は、推奨終了地点Eにてレーン変更が終了(第2制御目標が終了)するように、自動運転計画30bを更新する。この場合、緩衝区間Wのうち初期の部分においてレーン維持(第1制御目標)の運転制御が行われることとなる。
一方、推奨終了地点Eよりも認知地点Aが前方であると判定しなかった場合(ステップS160:N)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、推奨終了地点Eよりも基準地点IEが手前であるか否かを判定する(ステップS180)。すなわち、制御部20は、障害物が存在することを乗員が認知する認知地点Aにてレーン変更を開始した場合に、推奨終了地点Eの手前でレーン変更を終了させることができるか否かを判定する。
図3のケース1のように、推奨終了地点Eよりも基準地点IEが手前であると判定した場合(ステップS180:Y)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、認知地点Aにてレーン変更を開始させる(ステップS190)。すなわち、制御部20は、認知地点Aにてレーン変更が開始(第2制御目標へと移行)するように、自動運転計画30bを更新する。この場合、緩衝区間Wの全体においてレーン維持(第1制御目標)の運転制御が行われることとなる。
図3のケース2のように、推奨終了地点Eよりも基準地点IEが手前であると判定しなかった場合(ステップS180:N)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、レーン変更中に認知地点Aを通過するようにレーン変更させる(ステップS195)。すなわち、制御部20は、レーン変更中に認知地点Aを通過するようにレーン変更(第2制御目標)するように、自動運転計画30bを更新する。この場合、緩衝区間Wのうち初期の部分においてレーン維持(第1制御目標)の運転制御が行われることとなる。
(3)第2実施形態:
表1は、第1実施形態〜第3実施形態における制御目標を示す表である。
第1実施形態においては走行レーンの前方の地点における障害物の有無に基づいて自動運転の制御目標が設定されたが、第2実施形態においては道路上の注意地点における障害物の有無に基づいて自動運転の制御目標が設定される。
以下、第2実施形態の詳細について説明する。第2実施形態において、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、注意地点における障害物の有無を検知する。ここで、注意地点とは、車両50の進路上に障害物としての他車両等が進入する可能性がある地点である。具体的に、注意地点とは、交通整理がされていない交差点である。
図5は、注意地点Cを説明する道路の模式図である。同図に示すように、注意地点Cは、車両50が走行している道路区間である走行区間B1に対して、別の道路区間である接続区間B2が接続している交差点に設定されている。注意地点Cは、地図情報30aのノードデータに基づいて取得できる。走行区間B1の幅方向の境界線Qからの距離が0〜基準距離Hとなる接続区間B2内の領域を注意地点Cとする。基準距離Hは、予め決められた距離であり、例えば2mであってもよい。
本実施形態においても、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、障害物監視サーバ100から受信した障害物情報Oに基づいて注意地点Cにおける障害物の有無を検知する。障害物情報Oは、注意地点C付近を走行する車両50(他車両)や固定感知器Yから送信されたプローブ情報Pに基づいて生成される。固定感知器Yは、レーダーやカメラによって障害物としての他車両等を感知する装置であり、障害物の感知時刻と位置とを示すプローブ情報Pを障害物監視サーバ100に送信する。
制御部20は、車両50が注意地点Cのすぐ手前の接近区間Mの始点を通過する際に、現在、注意地点Cに障害物が存在するか否かを検知する。すなわち、制御部20は、注意地点Cのすぐ手前の接近区間Mの始点において、注意地点Cにおける障害物の有無を障害物監視サーバ100に問い合わせ、その応答として障害物情報Oを受信する。制御部20は、注意地点Cにおいて感知時刻が現在時刻から一定期間(例えば5秒)以内となっている障害物が存在することを示す障害物情報Oを受信した場合に、障害物が存在することを検知する。一方、制御部20は、注意地点Cにおいて感知時刻が現在時刻から一定期間以内となっている障害物が存在することを示す障害物情報Oを受信しなかった場合に、障害物が存在しないことを検知する。従って、障害物情報Oを受信する検知地点Dは、接近区間Mの始点と一致すると見なすことができる。
接近区間Mとは、走行区間B1に対して接続区間B2が接続している地点を車両50が通過する直前(例えば5秒間)に走行する区間であり、車両50が注意地点Cを通過(最接近)する直前に走行する区間である。なお、接近区間Mは、走行区間B1に対して接続区間B2が接続している地点までの残距離が予め決められた距離以下となる区間であってもよい。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、障害物が存在することを環境検知部(制御部20)が検知した場合に第1目標速度で運転制御を行い、障害物が存在しないことを環境検知部が検知した場合に第1目標速度よりも大きい第2目標速度で運転制御を行う。具体的に、制御部20は、接近区間Mの始点において、注意地点Cに障害物が存在することが検知された場合に、接近区間Mの終点(注意地点C)の速度が徐行速度VL(例えば4km/時)となる速度を第1目標速度として設定する。これにより、車両50が注意地点Cにおいて障害物と衝突する可能性を低減できる。第1目標速度を設定した場合、徐行速度VL以下で接近区間Mに進入した場合を除いて、接近区間Mで減速が行われることとなる。
図6Aは、接近区間における目標速度を説明するグラフである。例えば、制御部20は、接近区間Mにおける加速度が一定値となるように、接近区間M内の各目標位置について第1目標速度(一点鎖線)を設定してもよい。接近区間Mにおける加速度は一定であってもよいし、変化してもよい。
なお、自動運転計画30bは、注意地点Cに障害物が存在しないことを前提に作成されており、もともと接近区間Mにおける目標速度として第2目標速度(破線)が設定されている。そのため、制御部20は、接近区間Mの始点において、注意地点Cに障害物が存在することが検知された場合に、自動運転計画30bに規定されている第2目標速度ではなく、第1目標速度で運転制御を行う。
一方、制御部20は、接近区間Mの始点において、注意地点Cに障害物が存在しないことが検知された場合に、制限速度VHで走行するための速度を第2目標速度として設定する。制限速度VHで走行するための速度とは、接近区間Mの始点における初速VDが制限速度VHよりも小さければ制限速度VHに向けて加速する速度を意味し、接近区間Mの始点における初速VDが制限速度VHであれば初速VDを維持することを意味する。自動運転計画30bにおいては、もともと接近区間Mにおける目標速度として第2目標速度が設定されている。そのため、障害物が存在しないことを検知した場合、制御部20は、自動運転計画30bに規定されている第2目標速度で運転制御を行う。なお、加速の目標は制限速度VHに限らず、乗員が設定した巡航速度であってもよい。
注意地点Cの直前の接近区間Mにおいては、原則として、以上のような目標速度が設定される。ただし、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、障害物が存在しないことを環境検知部(制御部20)が検知し、かつ、障害物が存在しないことを乗員が認知できない緩衝区間Wにおける目標速度である緩衝目標速度を、第2制御目標から第1制御目標に近づくように修正した制御目標に設定する。そのために、制御部20は、緩衝区間Wを取得する。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、乗員の死角に注意地点Cが存在する区間を緩衝区間Wとして取得する。具体的に、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、接近区間Mの始点において、乗員の死角に注意地点Cが存在するか否かを判定する処理を行う。
制御部20は、接近区間Mの始点において、乗員の死角に注意地点Cが存在すると判定した場合、接近区間Mの始点を緩衝区間Wの始点として取得する。接近区間Mの走行中において、制御部20は、乗員の死角に注意地点Cが存在するか否かを判定する処理を繰り返して行い、乗員の死角に注意地点Cが存在しなくなった地点を認知地点Aとして取得する。この認知地点Aは、緩衝区間Wの終点を意味する。従って、接近区間Mのうち、接近区間Mの始点から認知地点Aまでの区間が緩衝区間Wとなる。
本実施形態において、障害物感知部51は車両50の前方風景を撮像した画像を画像認識処理することにより障害物を感知する。障害物感知部51は、前方風景を撮像した画像において判定地点Fが建物Zによって遮蔽されていない場合に、乗員の死角に注意地点Cが存在しないと判定する。
具体的に、制御部20は、判定地点Fと車両50の現在地と障害物感知部51の光学系の仕様に基づいて、判定地点Fに対応する画像上の対応位置を特定し、当該対応位置に建物Zの像が存在しない場合に、乗員の死角に注意地点Cが存在しないと判定する。判定地点Fは、接続区間B2の幅方向の中央線上において、走行区間B1の幅方向の境界線Qからの距離が基準距離Hとなる地点である。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、接近区間Mの始点を通過する際に、注意地点Cに障害物が存在しないことが検知された場合であっても、乗員の死角に注意地点Cが存在すると判定した場合には、第2目標速度ではなく、緩衝目標速度で運転制御を行う。例えば、制御部20は、接近区間Mの終点における速度が徐行速度VLの2倍(例えば8km/時)の速度VL2となる目標速度を緩衝目標速度として設定する。徐行速度VLの2倍は、制限速度VHよりも小さいため、緩衝目標速度は、第2目標速度から第1目標速度に近づくように修正した目標速度となる。
そして、制御部20は、接近区間M(緩衝区間W)の走行中において、乗員の死角に注意地点Cが存在するか否かを判定し、乗員の死角に注意地点Cが存在しなくなった場合に、緩衝区間Wの走行が終了したとして、緩衝目標速度での運転制御を終了する。例えば、制御部20は、制限速度VHとなるように一定の加速度で加速する目標速度(二点鎖線)で運転制御を行う。乗員の死角に注意地点Cが存在しなくなった地点とは、乗員が注意地点Cに障害物が存在しないことを認知可能となる認知地点Aとなる。そして、この緩衝区間Wにおいて、第2目標速度から第1目標速度に近づくように修正した緩衝目標速度で運転制御が行われることとなる。その結果、乗員が注意地点Cに障害物が存在しないことを認知可能となる認知地点Aに到達するまで、制限速度VHに向けて加速することを保留することができる。
前記のように構成した第2実施形態においては、環境検知部(制御部20)が注意地点Cに障害物が存在しないことを検知していても、障害物が存在しないことを乗員が認知できない緩衝区間Wにおいて、第2目標速度そのもので運転制御を行わない。その代わりに、第2目標速度から第1目標速度に近づくように修正した目標速度で運転制御を行う。これにより、注意地点に障害物が存在しないことを認知できない乗員が、第2目標速度で運転制御が行われることに違和感を覚える可能性を低減できる。すなわち、第2目標速度から第1目標速度に近づくように修正した緩衝目標速度で運転制御を行うことにより、注意地点に障害物が存在するかも知れないと考えている乗員が違和感を覚える可能性を低減できる。
制御部20は、乗員の死角に注意地点Cが存在する区間を緩衝区間Wとして取得する。これにより、乗員の死角に注意地点Cが存在することが原因で、注意地点に障害物が存在しないことを認知できない乗員が、第2目標速度で運転制御が行われることに違和感を覚える可能性を低減できる。
さらに、制御部20は、車両50が注意地点Cに接近する際に、乗員の死角に注意地点が存在するか否かを判定する。このように、リアルタイムで死角を検知して緩衝目標速度を設定することにより、駐車車両等による突発的な死角の発生にも対応できる。
ただし、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、乗員の死角に注意地点が存在するか否を地図情報に基づいて取得してもよい。制御部20は、前方風景を撮像した画像において判定地点Fが建物Zによって遮蔽されている状態から、判定地点Fが建物Zによって遮蔽されていない状態に転じた地点(認知地点A)を示すプローブ情報Pを注意地点Cごとに障害物監視サーバ100に送信してもよい。これにより、障害物監視サーバ100は、注意地点Cごとに認知地点Aを取得することが可能となり、地図情報において認知地点Aをデータベース化することができる。例えば、障害物監視サーバ100は、注意地点Cの直前の接近区間Mの始点を通過する車両50に対して、認知地点Aを示す情報を添付した障害物情報Oを送信してもよい。これにより、走行時の処理負荷を軽減することができる。
図7は、第2実施形態にかかる自動運転処理のフローチャートである。自動運転システム10は予め作成された自動運転計画30bに基づいて自動運転の運転制御を行っている期間において、注意地点Cに接近するごとに実行される処理である。まず、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、接近区間Mの始点に到達したか否かを判定する(ステップS200)。すなわち、制御部20は、車両50が注意地点Cを通過(最接近)する直前(例えば5秒間)となっているか否かを判定する。
接近区間Mの始点であると判定しなかった場合(ステップS200:N)、制御部20は、ステップS200に戻り、接近区間Mの始点に到達するまで待機する。一方、接近区間Mの始点であると判定した場合(ステップS200:Y)、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、障害物情報Oを受信する(ステップS210)。すなわち、制御部20は、注意地点Cにおける障害物の有無を示す障害物情報Oを受信する。
次に、環境検知モジュール21aの機能により制御部20は、注意地点Cに障害物が存在するか否かを判定する(ステップS220)。すなわち、制御部20は、注意地点Cに障害物が存在することを示す障害物情報Oが受信されたか否かを判定する。
注意地点Cに障害物が存在すると判定した場合(ステップS220:Y)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、第1目標速度を設定する(ステップS230)。すなわち、制御部20は、接近区間Mにおいて徐行速度VLまで減速するために、第1目標速度で運転制御を行う。
注意地点Cに障害物が存在すると判定しなかった場合(ステップS220:N)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、乗員の死角に注意地点Cが存在するか否かを判定する(ステップS240)。すなわち、制御部20は、接近区間Mの始点において、乗員が注意地点Cにおける障害物の有無を認知できるか否かを判定する。
乗員の死角に注意地点Cが存在すると判定しなかった場合(ステップS240:N)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、第2目標速度を設定する(ステップS250)。すなわち、制御部20は、すでに乗員が注意地点Cに障害物が存在しないことを認知できる場合には、制限速度VHで走行するための第2目標速度を緩衝目標速度として設定する。
一方、乗員の死角に注意地点Cが存在すると判定した場合(ステップS240:Y)、運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝目標速度を設定する(ステップS260)。すなわち、制御部20は、乗員が注意地点Cに障害物が存在しないことを認知できない緩衝区間Wを走行しているとして、第2目標速度から第1目標速度に近づくように修正した緩衝目標速度を設定する。
(4)第3実施形態:
第3実施形態は、第2実施形態とほぼ同様であるが、緩衝目標速度の設定手法が第2実施形態と異なる。図1において破線で示すように、第3実施形態においては、車両50に乗員監視部57が備えられる。乗員監視部57は、運転席に着座する乗員を撮像するカメラと、撮像した乗員の画像を画像認識処理することにより乗員の環境状態(注意地点Cにおける障害物の有無)に対する集中度を算出する画像認識部(コンピュータ)とを含む。
具体的に、画像認識部は、乗員の顔と眼球の方向とを認識することにより、乗員の視線方向を導出する。そして、画像認識部は、評価期間のうち、乗員の視線方向が車両50の正面前方に留まっている期間の割合である前方注視率に基づいて集中度を判定する。車両50の正面前方とは、車両50の正面前方に向かうベクトルの方向に対する誤差角が一定値(例えば45度)以下となる方向であってもよい。画像認識部は、前方注視率が第1閾値(例えば90%)以上であれば集中度が高であると判定する。画像認識部は、前方注視率が第1閾値未満かつ第2閾値(例えば50%)以上であれば集中度が中であると判定する。さらに、画像認識部は、前方注視率が第2閾値未満であれば集中度が低であると判定する。
運転制御モジュール21bの機能により制御部20は、緩衝制御目標を、乗員の環境状態に対する集中度が高いほど、第2制御目標から第1制御目標に大きく近づくように修正した制御目標に設定する。すなわち、制御部20は、緩衝制御目標を、注意地点Cにおける障害物の有無に対する集中度が高いほど、接近区間Mの終点にて徐行速度VLに近い速度となる目標速度を設定する。
図3Bは、本実施形態における緩衝目標速度を示すグラフである。図3B,表1に示すように、乗員の集中度が高である場合、制御部20は、接近区間Mの終点にて徐行速度VLの2倍の速度VL2となる目標速度を緩衝目標速度として設定する。集中度が中である場合、制御部20は、接近区間Mの終点にて徐行速度VLの3倍の速度VL3となる目標速度を緩衝目標速度として設定する。さらに、集中度が中である場合、制御部20は、接近区間Mの終点にて徐行速度VLの4倍の速度VL4となる目標速度を緩衝目標速度として設定する。
ここで、乗員が環境状態に集中しているほど、緩衝区間Wにおいて第2目標速度で運転制御を行うことに起因する違和感が強く感じられると言える。そのため、乗員の環境状態に対する集中度が高いほど、緩衝目標速度を第1制御目標に近づけることにより、効果的に乗員の違和感を低減できる。
なお、制御部20は、乗員の環境状態に対する集中度が一定の基準よりも高い場合に、乗員に集中を促す警告を行ってもよい。さらに、制御部20は、ステアリングホイールに対する乗員の手の接触状態に基づいて乗員の環境状態に対する集中度を判定してもよい。
なお、乗員の集中度は視線方向が前方に留まっていることに限定されるものではない。例えば、第1実施形態において、乗員の視線方向が注意地点Cの方向に向いている期間が長いほど乗員の集中度が高いと判定されてもよい。同様に、第2実施形態において、乗員の視線方向が信号機Gの方向に向いている期間が長いほど乗員の集中度が高いと判定されてもよい。すなわち、乗員の集中度として、環境状態に対する集中度を取得することがより好ましい。
(5)他の実施形態:
本発明において、環境状態は障害物の有無に限られない。環境状態は、車両50の制御目標を切り替える要因となる事象であればよく、信号機や踏切等の交通規制の動的な変化であってもよい。例えば、信号機や踏切の状態に応じて、減速または加速を行う第2制御目標が設定される構成において、制御部20は、減速または加速の度合いを第2制御目標よりも軽減させたり、減速または加速の開始タイミングを第2制御目標よりも遅らせたりするように修正してもよい。
前記実施形態においては、走行レーンの前方に障害物がある場合に、レーン変更を行わないか、レーン変更の開始を遅らせるように修正した緩衝目標経路を設定した。しかし、本発明において、第2目標経路として複数レーンのレーン変更を行う経路が設定される場合に、レーン変更のレーン数を減少させた緩衝目標経路が設定されてもよい。例えば、現在のレーンから2レーン分のレーン変更をしないと障害物を回避できない場合において、制御部20は、1レーン分のみのレーン変更を行う緩衝目標経路を設定してもよい。
また、障害物の回避はレーン単位の移動によって実現されるものに限らず、例えばレーンの幅方向の端部に存在する小規模の障害物をレーン変更することなく回避する第2目標経路が設定されてもよい。例えば、制御部20は、レーン内において幅方向に移動することにより障害物を回避する第2目標経路を設定する場合に、緩衝目標経路として幅方向の移動量を第2目標経路よりも減少させた緩衝目標経路を設定してもよい。障害物は、駐車車両に限らず、歩行者や2輪車であってもよいし、道路上の落下物であってもよいし、工事中における路肩規制等であってもよい。
自動運転システムは、車両に備えられてもよいし、車両と通信可能なサーバ等であってもよい。環境検知部は、センサによるセンシングの結果や他の装置から送信された情報に基づいて環境状態を検知してもよい。環境状態とは、車両に影響を与える事象であればよく、特に限定されない。例えば、車両を取り巻く空気の状態や車両が走行する道路の状態や車両の周辺に存在する障害物の状態や車両の内部の状態であってもよい。環境状態は、車両の現在地に応じて変化するものであってもよいし、時刻に応じて変化するものであってもよい。乗員とは、車両の乗員であればよく、運転席に着座する乗員であってもよいし、運転席以外の座席に着座する乗員であってもよい。
第1状態と第2状態とは互いに異なる環境状態であればよい。緩衝区間は、第2状態を乗員が認知する認知地点と、第2状態を環境検知部が検知する検知地点との間にずれが生じる場合に、当該認知地点と検知地点との間に形成される区間である。認知地点と検知地点との間にずれが生じる要因として、人間の感覚の感度よりも、環境検知部の感度が良いことが挙げられる。この場合、車両が環境状態の発生地点に接近している場合において、環境検知部が環境状態を検知する方が、乗員が環境状態を認知するよりも早くなる。認知地点と検知地点との間にずれが生じる要因として、環境検知部の設置位置と、乗員の位置との差が挙げられる。
運転制御部は、環境状態に応じて既存の自動運転計画を修正してもよいし、環境状態に応じて自動運転計画を生成してもよい。緩衝区間は、予め地図情報を参照することにより取得されていてもよいし、車両におけるセンシングによって取得されてもよい。緩衝区間が変化し得る場合、後者の手法で緩衝区間を取得するのが望ましい。緩衝制御目標は、第1制御目標そのものであってもよいし、第1制御目標と第2制御目標との間の制御目標であってもよい。また、緩衝制御目標は、第1制御目標よりも第2制御目標に近い制御目標であってもよいし、第2制御目標よりも第1制御目標に近い制御目標であってもよい。制御目標は、車両の挙動に関する目標であればよく、位置や速度や角速度や加速度や角加速度や力やトルクに関する目標であってもよい。
ここで、第1状態は、車両が走行している走行レーンの前方に障害物が存在しない状態であり、第2状態は、走行レーンの前方に障害物が存在する状態であってもよい。さらに、この場合において、第1制御目標は、走行レーンからレーン変更を行わない車両の目標経路であり、第2制御目標は、レーン変更を行う車両の目標経路であってもよい。この構成においては、乗員が走行レーン前方に障害物が存在することを認知していないのに、レーン変更を行うような目標経路(第2制御目標)が設定される可能性を低減でき、乗員の違和感を低減できる。すなわち、乗員が不必要と考えるようなレーン変更が行われる可能性を低減できる。
また、環境検知部が、走行レーンの前方に障害物が存在する第2状態を検知する手法は種々考えられる。例えば、車両に備えられた障害物センサによって障害物を検知してもよいし、道路や他車両に備えられた障害物センサによって検知された障害物の検知情報を受信することであってもよい。
また、運転制御部は、乗員が第2状態を認知する認知地点においてレーン変更を開始させてもよい。ここで、乗員が第2状態を認知する認知地点は、緩衝区間の終点を意味する。認知地点においては、環境検知部が検知している第2状態と、乗員が認知している第2状態とが一致することとなるからである。認知地点においてレーン変更を開始させることにより、乗員が障害物を認知するまでレーン変更の開始を遅らせ、障害物を認知した段階でレーン変更を開始させることができる。レーン変更の開始時において乗員が障害物を認知しているため、不必要なレーン変更が行われているような違和感を低減できる。ただし、運転制御部は、検知地点よりも前方でレーン変更を開始させればよく、必ずしも認知地点においてレーン変更を開始させなくてもよい。
さらに、運転制御部は、認知地点においてレーン変更を開始すると、レーン変更を終了することが推奨される推奨終了地点よりも手前でレーン変更が終了する場合に、緩衝制御目標としてレーン変更を行わない目標経路を設定し、認知地点においてレーン変更を開始させてもよい。これにより、推奨終了地点よりも手前でレーン変更が終了できる場合に、乗員が障害物を認知する認知地点まではレーン変更を行わないようにすることができる。推奨終了地点とは、レーン変更を終了することが推奨される地点であり、障害物までの残距離や道路形状や交通規制に基づいて設定される地点であってもよい。すなわち、推奨終了地点は、障害物までの残距離が短すぎる区間や、レーン変更が困難な道路形状の区間や、レーン変更が禁止されている区間よりも手前に設定されてもよい。
また、運転制御部は、認知地点においてレーン変更を開始すると、推奨終了地点よりも手前でレーン変更が終了しない場合に、推奨終了地点よりも手前でレーン変更が終了し、レーン変更中に認知地点を通過する目標経路を緩衝制御目標として設定してもよい。すなわち、認知地点においてレーン変更を開始しても、推奨終了地点よりも手前でレーン変更が終了しないのであれば、推奨終了地点よりも手前でレーン変更が終了する目標経路を緩衝制御目標として設定すればよい。この場合において、レーン変更中に認知地点を通過する目標経路を緩衝制御目標として設定することにより、レーン変更中にレーン変更の原因である障害物を乗員が認知できるようにすることができる。従って、レーン変更が終了するまで乗員が違和感を覚え続ける可能性を低減できる。
さらに、運転制御部は、認知地点が推奨終了地点よりも前方である場合に、推奨終了地点においてレーン変更を終了させる目標経路を緩衝制御目標として設定してもよい。このように、推奨終了地点までに乗員が障害物を認知できない場合には、推奨終了地点にてレーン変更が終了するようにしてもよい。これにより、推奨終了地点までに乗員が障害物を認知できない場合には、乗員の違和感の低減よりも安全性や法令を遵守することを優先した緩衝制御目標を設定することができる。
さらに、運転制御部は、認知地点が、レーン変更を開始させることが推奨される推奨開始地点よりも手前にある場合、推奨開始地点においてレーン変更を開始させてもよい。すなわち、推奨開始地点よりも手前で乗員が障害物を認知しても、推奨開始地点まではレーン変更を開始しないようにしてもよい。このように、認知地点Aを通過していても推奨開始地点Iを通過するまではレーン変更を開始させないことにより、認知地点Aを通過後に障害物が存在しなくなった場合に無駄なレーン変更が行われる可能性を低減できる。
さらに、本発明のように、乗員の認知を考慮した制御目標で自動運転を行う手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような装置を備えたナビゲーションシステム、自動運転システムや方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
10…自動運転システム、20…制御部、21…自動運転プログラム、21a…環境検知モジュール、21b…運転制御モジュール、30…記録媒体、30a…地図情報、30b…自動運転計画、40…通信部、50…車両、51…障害物感知部、52…運転I/F部、53…外部通信部、54…車両ECU、55a…加減速部、55b…操舵部、56…位置センサ、57…乗員監視部、100…障害物監視サーバ、A…認知地点、B1…走行区間、B2…接続区間、C…注意地点、CE…終了地点、CI…開始地点、CS…開始地点、D…検知地点、E…推奨終了地点、F…判定地点、H…基準距離、I…推奨開始地点、IE…基準地点、L1…安全距離、L3…レーン変更距離、L4…予備距離、M…接近区間、O…障害物情報、P…プローブ情報、Q…境界線、U…回避地点、W…緩衝区間、Y…固定感知器、Z…建物、α…障害物感知角

Claims (8)

  1. 車両の環境状態を検知する環境検知部と、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部と、を備える自動運転システムであって、
    前記運転制御部は、
    前記環境検知部が検知した前記環境状態が前記第2状態であり、かつ、前記車両の乗員が前記第2状態を認知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、前記第2制御目標から前記第1制御目標に近づくように修正した制御目標に設定する、
    を備える自動運転システム。
  2. 前記第1状態は、前記車両が走行している走行レーンの前方に障害物が存在しない状態であり、
    前記第2状態は、前記走行レーンの前方に前記障害物が存在する状態であり、
    前記第1制御目標は、前記走行レーンからレーン変更を行わない前記車両の目標経路であり、
    前記第2制御目標は、前記レーン変更を行う前記車両の目標経路であり、
    請求項1に記載の自動運転システム。
  3. 前記運転制御部は、前記乗員が前記第2状態を認知する認知地点において前記レーン変更を開始させる、
    請求項2に記載の自動運転システム。
  4. 前記運転制御部は、前記認知地点において前記レーン変更を開始すると、前記レーン変更を終了することが推奨される推奨終了地点よりも手前で前記レーン変更が終了する場合に、前記緩衝制御目標として前記レーン変更を行わない前記目標経路を設定し、前記認知地点において前記レーン変更を開始させる、
    請求項3に記載の自動運転システム。
  5. 前記運転制御部は、前記認知地点において前記レーン変更を開始すると、前記推奨終了地点よりも手前で前記レーン変更が終了しない場合に、前記推奨終了地点よりも手前で前記レーン変更が終了し、前記レーン変更中に前記認知地点を通過する前記目標経路を前記緩衝制御目標として設定する、
    請求項4に記載の自動運転システム。
  6. 前記運転制御部は、前記認知地点が前記推奨終了地点よりも前方である場合に、前記推奨終了地点において前記レーン変更を終了させる前記目標経路を前記緩衝制御目標として設定する、
    請求項4または請求項5のいずれかに記載の自動運転システム。
  7. 前記運転制御部は、前記認知地点が、前記レーン変更を開始させることが推奨される推奨開始地点よりも手前にある場合、前記推奨開始地点において前記レーン変更を開始させる、
    請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の自動運転システム。
  8. コンピュータを、
    車両の環境状態を検知する環境検知部、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第1状態である場合に第1制御目標で運転制御を行い、前記環境検知部が検知した前記環境状態が第2状態である場合に第2制御目標で運転制御を行う運転制御部、として機能させる自動運転プログラムであって、
    前記運転制御部は、
    前記環境検知部が検知した前記環境状態が前記第2状態であり、かつ、前記車両の乗員が前記第2状態を認知できない緩衝区間における制御目標である緩衝制御目標を、前記第2制御目標から前記第1制御目標に近づくように修正した制御目標に設定する、
    自動運転プログラム。
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