JP2019171255A - 酸性ガス分離装置及び酸性ガス分離方法 - Google Patents

酸性ガス分離装置及び酸性ガス分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高効率かつ簡便に混合ガスから酸性ガスを分離することができる酸性ガス分離装置を提供する。【解決手段】酸性ガス分離装置100は、酸性ガス52を含有する混合ガス50を供給するガス供給部10と、混合ガス50に向けてイオン液体60を静電噴霧し、酸性ガス52をイオン液体60に吸収させる静電噴霧部20と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、混合ガスから酸性ガスを分離する装置、及び、混合ガスから酸性ガスを分離する方法に関する。
酸性ガス、特に二酸化炭素を分離回収する技術は、天然ガスを原料とする水素やメタンの製造、宇宙空間や海中などの閉鎖状態にある住環境の維持等に必要であり、また、温暖化ガス排出量の削減の観点から火力発電所や製鉄所などの大量排出源を対象として盛んに研究されている。また、窒素酸化物、硫黄酸化物、硫化水素、無機酸や有機酸等の二酸化炭素以外の酸性ガスの除去も産業的・社会的に重要な技術である。酸性ガス分離技術としては、物理吸収法、化学吸収法、膜分離法、吸着法などが知られている。
このうち、化学吸収法は、酸性ガスと化学反応する吸収液を用いた酸性ガス分離技術である。例えば、酸性ガスを含む気体を室温付近で吸収液に接触させ、酸性ガスを吸収液に化学的に吸収させ、酸性ガス濃度が減少した気体と酸性ガスを吸収した吸収液とを分離する。そして、分離した吸収液を昇温することで酸性ガスを吸収液から放散させて酸性ガスを回収する。また、酸性ガスを放散した吸収液は再生され、再び酸性ガスの分離回収に利用される。
この化学吸収法として、アミン化合物やアルカリ金属塩を含む水溶液を、二酸化炭素の化学吸収液として用いる方法が提案されている。例えば、特許文献1には、吸収液としてモノエタノールアミン水溶液を使用する二酸化炭素の分離方法が記載されている。
特開平5−184865号公報
しかし、特許文献1に記載の二酸化炭素の分離方法では、二酸化炭素の吸収速度が低く、効率的に二酸化炭素を分離できていないという問題がある。特に、二酸化炭素の濃度が低い場合に、この問題は顕著である。また、二酸化炭素を分離するための設備として、数十メートルの高さにもおよぶ吸収塔を必要とし、設備投資のための負担が大きい。
本件は、上記の課題に鑑みて創案されたものであり、高効率で混合ガスから酸性ガスを分離することができる酸性ガス分離装置を提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用及び効果であって、従来の技術では得られない作用及び効果を奏することも、本件の他の目的として位置づけることができる。
本件は、以下の具体的態様を提供する。
〔1〕酸性ガスを含有する混合ガスを供給するガス供給部と、
前記混合ガスに向けてイオン液体を静電噴霧し、前記酸性ガスを前記イオン液体に吸収させる静電噴霧部と、を備える酸性ガス分離装置。
〔2〕前記静電噴霧部が、
前記イオン液体を供給する液体供給部と、
前記液体供給部から供給された前記イオン液体を前記混合ガスに噴出する液体噴出部と、
前記液体噴出部に対向して配置される対向電極と、
前記液体噴出部と前記対向電極との間に電圧を印加する電圧印加部と、を有する〔1〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔3〕前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記液体噴出部を有する〔2〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔4〕前記静電噴霧部が、
前記イオン液体を供給する液体供給部と、
前記液体供給部から供給された前記イオン液体を前記混合ガスに噴出する第一液体噴出部と、
前記第一液体噴出部に対向して配置され、前記液体供給部から供給された前記イオン液体を前記混合ガスに噴出する第二液体噴出部と、
前記第一液体噴出部と前記第二液体噴出部との間に電圧を印加する電圧印加部と、を有する〔1〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔5〕前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記第一液体噴出部と、
前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記第二液体噴出部と、を有する〔4〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔6〕前記酸性ガスを吸収した前記イオン液体から、前記酸性ガスと前記イオン液体とを分離するイオン液体再生部を備える、〔1〕〜〔5〕の何れか一つに記載の酸性ガス分離装置。
〔7〕前記イオン液体再生部で分離された前記イオン液体を、前記静電噴霧部に送る送液部を備える、〔6〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔8〕前記液体供給部が、前記イオン液体のうち第一イオン液体を供給する第一液体供給部と、前記イオン液体のうち第二イオン液体を供給する第二液体供給部とを有し、
前記第一液体噴出部が、前記第一液体供給部から供給された前記第一イオン液体を前記混合ガスに噴出し、
前記第二液体噴出部が、前記第二液体供給部から供給された前記第二イオン液体を前記混合ガスに噴出する、
〔4〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔9〕前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記第一液体噴出部と、
前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記第二液体噴出部と、を有する
〔8〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔10〕前記酸性ガスを吸収した前記第一イオン液体から、前記酸性ガスと前記第一イオン液体とを分離するとともに、前記酸性ガスを吸収した前記第二イオン液体から、前記酸性ガスと前記第二イオン液体とを分離し、前記第一イオン液体と前記第二イオン液体とを混合することなく、前記第一イオン液体と前記第二イオン液体とを回収するイオン液体再生部を備える、
〔8〕又は〔9〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔11〕前記イオン液体再生部で回収された前記第一イオン液体を、前記静電噴霧部に送る第一送液部と、
前記イオン液体再生部で回収された前記第二イオン液体を、前記静電噴霧部に送る第二送液部と、を備える、
〔10〕に記載の酸性ガス分離装置。
〔12〕前記酸性ガスが二酸化炭素であり、
前記混合ガスに含有される前記二酸化炭素の濃度が3体積%以下である、〔1〕〜〔11〕の何れか一つに記載の酸性ガス分離装置。
〔13〕酸性ガスを含有する混合ガスを供給するガス供給工程と、
前記混合ガスに向けてイオン液体を静電噴霧し、前記酸性ガスを前記イオン液体に吸収させる静電噴霧工程と、を有する酸性ガス分離方法。
〔14〕前記酸性ガスを吸収した前記イオン液体から、前記酸性ガスと前記イオン液体とを分離するイオン液体再生工程を有する、〔13〕に記載の酸性ガス分離方法。
〔15〕前記イオン液体再生工程で分離された前記イオン液体を、前記静電噴霧工程に送る送液工程を有する、〔14〕に記載の酸性ガス分離方法。
本発明によれば、酸性ガスを含有する混合ガスにイオン液体が静電噴霧されることで、イオン液体が微小液滴化され、比表面積が大きくなる。その結果、イオン液体と酸性ガスとの接触面積が増大し、酸性ガスがイオン液体に効率よく化学吸収されるため、高効率で混合ガスから酸性ガスを分離することができる。また、本発明によれば、吸収塔などの酸性ガスを分離するための設備が小さくなり、設備投資を低減することができる。
本実施形態に係る酸性ガス分離装置の構成を示す模式図である。 本実施形態に係る酸性ガス分離方法のプロセスフローを示す模式図である。 本実施形態の第一変形例に関する酸性ガス分離装置の要部を示す模式図である。 本実施形態の第二変形例に関する酸性ガス分離装置の要部を示す模式図である。 本実施形態の第三変形例に関する酸性ガス分離装置の要部を示す模式図である。 第一実施例に係る酸性ガス分離装置の構成を示す模式図である。 第一実施例において計測された印加電圧に対する液滴径の分布を示すグラフである。 第一実施例において5.5kV(DC)印加時の液滴径の分布を示すグラフである。 第一実施例におけるイオン液体静電噴霧時のチャンバ内圧力変化を示すグラフである。 第一実施例におけるイオン液体静電噴霧による二酸化炭素除去量の経時変化を示すグラフである。 第一実施例におけるイオン液体静電噴霧による二酸化炭素吸収速度の経時変化を示すグラフである。 第二実施例に係る酸性ガス分離装置の構成を示す模式図である。 第二実施例におけるイオン液体静電噴霧による二酸化炭素濃度の経時変化を示すグラフである。 第二実施例におけるイオン液体静電噴霧時の印加電圧に対する二酸化炭素濃度を示すグラフである。 イオン液体1mol当たりの二酸化炭素除去量の経時変化を示すグラフである。
本実施形態に係る酸性ガス分離装置は、酸性ガスを含有する混合ガスに向けてイオン液体を静電噴霧することにより、混合ガスに含まれる酸性ガスを分離するための装置である。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。
[1.構成]
図1に示すように、酸性ガス分離装置100は、酸性ガス52を含有する混合ガス50を供給するガス供給部10、混合ガス50に向けてイオン液体60を静電噴霧し、酸性ガス52をイオン液体60に吸収させる静電噴霧部20、酸性ガス52を吸収したイオン液体60(61)から酸性ガス52とイオン液体60(62)とを分離するイオン液体再生部30、及び、イオン液体再生部30で分離されたイオン液体60(62)を静電噴霧部20に送る送液部40を備える。
以下において、まず、混合ガス50とイオン液体60の説明をし、次いで、酸性ガス分離装置100を構成するガス供給部10、静電噴霧部20、イオン液体再生部30、及び送液部40を順に説明する。
<混合ガス>
混合ガス50は、酸性ガス52を含有するガス状の混合物であり、酸性ガス52と非酸性ガス51との混合物であることが好ましい。また、混合ガス50は、水やばいじん等のガス以外の他の成分を含んでいてもよい。
酸性ガス52としては、例えば、二酸化炭素;硫化水素;一酸化硫黄、二酸化硫黄(亜硫酸ガス)、三酸化硫黄などの硫黄酸化物;一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素(一酸化二窒素)、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素などの窒素酸化物;塩酸、硝酸、リン酸、硫酸などの無機酸類;カルボン酸、スルホン酸、炭酸などの有機酸類;などが挙げられる。これらの酸性ガス52の中でも、本実施形態に係る酸性ガス分離装置100は、二酸化炭素の分離に特に優れている。
また、非酸性ガス51としては、例えば、水素、メタン、窒素、酸素や一酸化炭素などが挙げられる。
なお、混合ガス50に含有される酸性ガス52、非酸性ガス51やガス以外の他の成分の種類及び組成は特に限定されない。
<イオン液体>
イオン液体60は、カチオンとアニオンとを組み合わせてなる溶融塩であり、室温近傍以下に融点を有する塩をいう。イオン液体60は、蒸気圧が極めて低く不揮発性であること、優れた熱安定性及び化学安定性を有していることや、イオン伝導度が高いこと等の特徴を有している。本実施形態で使用するイオン液体60は、使用温度範囲で液体であり、酸性ガス52の吸収性を有するものであれば、特に限定されない。
イオン液体60としては、公知または市販のものを使用することができ、例えば、イオン液体60は以下に示すアニオンとカチオンとからなる。
アニオンとしては、塩化物イオン(Cl)、臭化物イオン(Br)、ヨウ化物イオン(I)、ヘキサフルオロホスフェート(PF )、テトラフルオロボレート(BF )、p−トルエンスルホナート(p−CH−CSO )、トリフルオロメタンスルホナート(CFSO )、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド[(CFSO]、ジシアナミド[(NC)]、トリス(トリフルオロメチルスルフォニル)メチド[(CFSO]、酢酸イオン(CHCOO)、トリフルオロ酢酸イオン(CFCOO)等から1種類以上が選択される。
カチオンとしては、ピリジニウム、ピリミジニウム、ピラゾリウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、イミダゾリウム等の窒素含有環状カチオン化合物及びそれらの誘導体;テトラアルキルアンモニウムのアミン系カチオン及びそれらの誘導体;ホスホニウム、トリアルキルスルホニウム、テトラアルキルホスホニウム等のホスフィン系カチオン及びそれらの誘導体;リチウムカチオン及びその誘導体等から1種以上が選択される。
さらに、イオン液体60としては、アニオンとカチオンのどちらか、もしくは両方に、二酸化炭素と化学反応する置換基を有することが望ましい。
二酸化炭素と化学反応するアニオンとしては、酢酸アニオン(CHCOO)などのカルボン酸アニオン、グリシンアニオン(NHCHCOO)などアミノ酸アニオン、メトキシド(CHO−)などのアルコキシドなどが挙げられる。
また、二酸化炭素と化学反応するカチオンとしては、前記のカチオンで1級、2級及び3級アミノ基を有するもの等が挙げられる。
<ガス供給部>
ガス供給部10は、酸性ガス分離装置100の内部空間に混合ガス50の供給を行う。ガス供給部10はガス供給流路10aを備えている。ガス供給流路10aには、流量制御器(流量制御部)であるマスフローコントローラ(MFC)、混合ガス50を排出するベント(VENT)、混合ガス50の流れる方向等を調整するバルブ、圧縮機や予冷器等を設けることができる。本実施形態では、ガス供給流路10aは、酸性ガス分離装置100の一部を構成するチャンバ100aに接続され、ガス供給流路10aにより混合ガス50が酸性ガス分離装置100の内部空間に案内される。
ガス供給部10は、酸性ガス52と非酸性ガス51とを混合した混合ガス50を予め充填した容器として構成される。また、酸性ガス52を充填した容器と、非酸性ガス51を充填した容器とでガス供給部10を構成し、それぞれの容器から導入されたガス51,52を、酸性ガス分離装置100の内部空間で混合することもできる。
<静電噴霧部>
静電噴霧部20は、混合ガス50に向けてイオン液体60の静電噴霧を行う。つまり、静電噴霧部20では、帯電し微細化されたイオン液体60(以下、「微小液滴」ということがある)が、酸性ガス分離装置100の内部空間に充填された混合ガス50に向けて噴霧排出され、酸性ガス52を吸収する。したがって、静電噴霧部20にて、混合ガス50から酸性ガス52が分離され、酸性ガス52を吸収したイオン液体60(以下、「リッチ吸収液61」という)と、酸性ガス52が除去又は低減されたガス(以下、「処理ガス」ということがある)53とが得られる。
ここで、酸性ガス52が除去された処理ガス53とは、酸性ガス52を実質的に含有しないガスのことをいい、具体的には、処理ガス53に含有される酸性ガス52の濃度が、好ましくは1体積%以下、より好ましくは0.1体積%以下である。なお、混合ガス50が酸性ガス52と非酸性ガス51とからなる場合、酸性ガス52が除去された処理ガス53は非酸性ガス51と実質的に同一である。
また、酸性ガス52が低減された処理ガス53とは、ガス供給部10から静電噴霧部20に案内される混合ガス50に含有される酸性ガス52の濃度よりも、その濃度が低減されたガスをいう。
処理ガス53とリッチ吸収液61とを分離する方法は特に限定されない。例えば、分級機と気液分離機とを用いることができる。
静電噴霧される微小液滴の粒径は特に限定されず、例えば、0.15〜5μmである。微小液滴の粒径(液滴径)は、動的光散乱法によりパーティクルアナライザ等の粒径測定装置を用いて計測することができる。
また、静電噴霧部20は、具体的には、イオン液体60を供給する液体供給部21と、液体供給部21から供給されたイオン液体60を混合ガス50に噴出する液体噴出部22と、液体噴出部22に対向して配置される対向電極23と、液体噴出部22と対向電極23との間に電圧を印加する電圧印加部24とを備えている。
液体噴出部22と対向電極23との間に電圧を印加すると、界面に作用する静電気力が液体噴出部22の端部におけるイオン液体60の表面張力を上回った時点で対向電極23に対向する液体噴出部22の端部においてイオン液体60によりテイラーコーンTが形成され、静電噴霧現象が生じる。この静電噴霧現象は、電界による静電気力がテイラーコーン先端から液糸を生成し,液糸が分裂することにより,微小液滴化されたイオン液体60を噴霧排出する現象である。排出された液滴中のイオン間に作用するクーロン力が液滴の表面張力よりも大きくなるとレイリー分裂を起こし、液滴は分裂し,微細化がより促進される。つまり、液体噴出部22の端部において、帯電したイオン液体60が、ナノサイズにまで微細化された帯電微粒子、すなわち微小液滴となり、対向電極23からのクーロン力によって引き寄せられ、酸性ガス分離装置100の内部空間に噴霧排出される。この微小液滴は、微粒子状態になる前と比較して比表面積が大きくなり、酸性ガス分離装置100の内部空間に充填された混合ガス50に接触しやすくなるため、混合ガス50に含まれる酸性ガス52を効率よく化学吸収することができる。
なお、処理ガス53が酸性ガス52を含有する場合、つまり、酸性ガス52の含有量が低減されたガス53の場合には、このガス53を上記ガス供給部10に導入し、再度、酸性ガス分離装置100を用いて酸性ガス52を分離してもよい。処理ガス53をガス供給部10に導入するには、処理ガス53をガス供給部10に案内する流路を設ければよい。
(液体供給部)
液体供給部21は、液体供給流路21aを介して液体噴出部22にイオン液体60を供給する。液体供給部21は、イオン液体60を貯留する槽と、槽から液体噴出部22にイオン液体60を供給するポンプとを備える。例えば、ポンプが密閉状態にある槽に空気を供給することにより、イオン液体60が液体噴出部22に押し出される。
なお、液体供給部21は、必ずしもポンプによりイオン液体60を供給するものでなくてもよい。例えば、液体供給部21は、エアパルス方式のディスペンサーにより構成することができる。エアパルス方式のディスペンサーは、一定時間に電磁弁を開閉することにより、レギュレータを通して減圧した一定圧力の窒素等のガスを、イオン液体60を封入したシリンジなどの容器に導き、イオン液体60を押し出す装置である。
液体供給部21から液体噴出部22に供給されるイオン液体60の量(以下、「イオン液体流量」ともいう)により、液体噴出部22から酸性ガス分離装置100の内部空間に静電噴霧されるイオン液体60の量が調整される。イオン液体流量は、後述する液体噴出部22におけるノズル22aの内径や、ノズル22aと対向電極23との距離にあわせて適宜調整され、特に限定されるものではないが、本実施形態では、1.0〜10.0mL/hである。
(液体噴出部)
液体噴出部22は、液体供給部21から供給されたイオン液体60を、酸性ガス分離装置100の内部空間に導入された混合ガス50にむけて噴出する。液体噴出部22は、イオン液体60を噴出する側の端部にノズル22aを有する。
ノズル22aは電圧印加部24に接続されており、このノズル22aによって液体供給部21から送られてくるイオン液体60は帯電される。ノズル22aは、他方の端部(イオン液体60を噴出する側の端部と反対側の端部)で液体供給流路21aに接続されている。ノズル22aの材質は特に限定されないが、例えば、溶融シリカ、ポリマー樹脂、SUS等の金属などを用いて構成される。
ノズル22aの形状は特に限定されないが、本実施形態では、円筒形状のノズル22aを用いている。このようなノズル22aの内径は特に限定されないが、例えば、10〜1000μmである。また、ノズル22aの外径は特に限定されないが、例えば、30〜3000μmである。
(対向電極)
対向電極23は、液体噴出部22に対向して配置される。つまり、対向電極23はノズル22aの軸線の延長線上に配置されており、ノズル22aから離間されている。
対向電極23の材質は、特に限定されない。液体噴出部22(ノズル22a)との間に電界を形成し、電界によりノズル22aの端部からイオン液体60を酸性ガス分離装置100の内部空間に噴霧排出させる観点からは、対向電極23は金属又は導電性樹脂等により形成されることが好ましい。また、イオン液体60を効率よく噴霧排出させるためには電気抵抗の低い金属や導電性樹脂で対向電極23を形成することがより好ましい。さらに、対向電極23にはノズル22aから噴霧排出されたイオン液体60が付着することがあるため、イオン液体60に対する耐食性に優れたタングステン、モリブデン、アルミニウム、ステンレス及びニッケル合金等で対向電極23を形成することが特に好ましい。
ノズル22aの端部と対向電極23との距離は、両者の間に形成される電界強度に大きな影響を与える。また、両者の距離は、酸性ガス分離装置100の内部空間における微小液滴の滞在時間にも影響を与えるものと推測される。例えば、両者の距離を小さくすると、ノズル22aへの印加電圧を低減することができる。一方、両者の距離が小さすぎると、対向電極23に対するコロナ放電やアーク放電が誘発されやすくなるとともに、微小液滴の滞在時間が少なくなるため酸性ガス52の除去量が減少する傾向にある。したがって、これらの相反する特性を最適化すべく、使用するノズル22a及び対向電極23の材質、ノズル22aの内径・外径やイオン液体流量に応じて適宜調整する必要がある。本実施形態では、ノズル22aの端部と対向電極23と距離は、1〜10mmであることが好ましい。この範囲の距離であれば、コロナ放電やアーク放電が抑制され、酸性ガス52の除去量に優れると共に、ノズル22aへの印加電圧を低減することができる。
また、対向電極23は、ノズル22aの端部との電界強度を高めると共に、液滴が対向電極23に付着せずに内部空間に噴霧排出されるように、開口部23aを有する。電界の偏りを防止する観点から、開口部23aの中心は、ノズル22aの軸線の延長線上となるように配置されることが好ましい。
対向電極23及び開口部23aの形状は特に限定されない。本実施形態では、板状の対向電極23を用い、この対向電極23に円形状の開口部23aを形成している。開口部23aの直径は、ノズル22aの内径・外径、ノズル22aと対向電極23との距離やイオン液体流量に関係しているため、これらの条件にあわせて適宜調整される。本実施形態では、開口部23aの直径は5〜30mmであることが好ましい。
(電圧印加部)
電圧印加部24は、液体噴出部22と対向電極23との間に電圧を印加する。通常、電圧は直流であり、本実施形態では4〜10kVとすることができる。電圧は、対向電極23に対してノズル22a側がプラスとなるように印加することが好ましい。ノズル22a側がプラスとなるように電圧が印加されると、対向電極23は反対の電荷を有することになる。そのため、図1におけるノズル22aと対向電極23との位置関係を、例えば、水平方向にしたり、また、両者の位置関係を上下反対にしても、静電噴霧された微小液滴は、液体噴出部22から対向電極23に向かって、チャンバ100aの内部空間に拡散する。
また、液体噴出部22と対向電極23との間に電圧を印加し続けると、対向電極23に微小液滴が堆積し、コロナ放電やアーク放電が誘発されやすくなることがある。そのため、静電噴霧開始から所定時間経過後に、対向電極23をクリーニングし、堆積した微小液滴を除去してもよい。また、静電噴霧開始から所定時間経過後に、液体噴出部22と対向電極23とに印加する電圧を逆にしてもよい。
電圧印加部24から電圧が供給されると、ノズル22aの端部にイオン液体60のテイラーコーンTが形成され、静電噴霧現象が生じる。電圧印加部24としては、公知のものを用いることができる。
<イオン液体再生部>
イオン液体再生部30は、リッチ吸収液61から、酸性ガス52と、一部又は全部の酸性ガス52が除去され再生されたイオン液体60(以下、「リーン吸収液62」ということがある)とを分離する。本実施形態では、チャンバ100aに接続された回収流路30aにより、リッチ吸収液61がイオン液体再生部30に案内され、イオン液体再生部30にて、酸性ガス52とリーン吸収液62とが分離される。つまり、イオン液体再生部30では、リッチ吸収液61から酸性ガス52を放散させて、酸性ガス52が回収されると共に、リーン吸収液62としてイオン液体60が再生される。リーン吸収液62は、液体供給部21に導入され、酸性ガス52を含有する混合ガス50の分離に再度使用することができる。
リッチ吸収液61から酸性ガス52を放散させる方法は特に限定されない。例えば、リッチ吸収液61を加熱及び/又は減圧する方法が挙げられる。
リッチ吸収液61を加熱する場合、酸性ガス52の吸収が行われたチャンバ100aの内部空間の温度よりも5〜100℃高い温度条件に設定することにより、酸性ガス52を放散させることができる。より好ましくは100℃以下、特に好ましくは40〜80℃の温度条件で酸性ガス52の放散を行うと、イオン液体60の再生エネルギーを低減でき、酸性ガス52を放散させるために100℃以上の高温条件を必要とした従来技術と比較して省エネルギーである。
また、リッチ吸収液61を減圧する場合、酸性ガス52の吸収が行われたチャンバ100aの内部空間の圧力よりも低圧条件に設定することにより、酸性ガス52を放散することができる。リッチ吸収液61を減圧する際の温度は特に限定されないが、チャンバ100aの内部空間の温度、すなわち室温近傍(25℃±10℃)又は室温(25℃)以上であることが好ましい。
イオン液体再生部30を構成する装置は、吸収した酸性ガス52が放散され、イオン液体60が再生されれば特に限定されない。なお、回収流路30aには、酸性ガス52とリーン吸収液62との分離を促進するために、予熱器等を配置することができる。
<送液部>
送液部40は、イオン液体再生部30で分離されたリーン吸収液62を、静電噴霧部20、具体的には液体供給部21に案内する。静電噴霧部20に導入されたリーン吸収液62、つまり、イオン液体60は、酸性ガス52を含有する混合ガス50の分離に再度使用される。イオン液体60は不揮発性かつ化学安定性を有するため、再利用に好適である。そして、イオン液体60を再利用することで、経済的に優れた酸性ガス52の分離サイクルを形成することができる。
また、送液部40には、ポンプ、熱交換器、予冷器等を配置してもよい。送液部40としては、公知のものを用いることができる。
[2.プロセスフロー]
つづいて、図2を参照して、酸性ガス52を分離する方法(酸性ガス分離方法)を説明する。この分離方法は、上述した酸性ガス分離装置100と同様の構成を有する酸性ガス分離装置100Aによって、混合ガス50から酸性ガス52を分離する方法である。
図2に示すように、この酸性ガス分離装置100Aは、吸収塔と放散塔とを備えている。酸性ガス分離装置100Aを利用した分離方法では、ガス供給工程、静電噴霧工程、イオン液体再生工程、及び送液工程の順に各工程を実施する。
ガス供給工程では、混合ガス50がガス供給部(図示しない)から、吸収塔に供給される。混合ガス50はガス供給流路10aに案内されて吸収塔の下部における側壁から内部空間に導入される。ガス供給流路10aには、混合ガス50の種類に応じて圧縮機や予冷器を配置することができる。
吸収塔では、静電噴霧工程が行われ、混合ガス50に含有される酸性ガス52が分離される。具体的には、吸収塔の上方に、イオン液体60を供給するための液体供給部、及びイオン液体を噴出するための液体噴出部が設けられ、吸収塔の下方には、対向電極が設けられる。そして、液体噴出部と対向電極との間に電圧が印加されることで、吸収塔の下部から導入された混合ガス50に向けてイオン液体が静電噴霧され、混合ガス50に含有される酸性ガス52が微小液滴化したイオン液体に選択的に吸収される。その結果、酸性ガス52を吸収したイオン液体としてリッチ吸収液61が得られる。一方、酸性ガス52が除去又は低減されたガスは、処理ガス53として、吸収塔の上部から外部に排出される。つまり、吸収塔では、リッチ吸収液61と処理ガス53との気液分離が行われる。
また、リッチ吸収液61は回収流路30aにより放散塔に案内されて、イオン液体再生工程が行われる。具体的には、放散塔においてリッチ吸収液61が加熱されることで、リッチ吸収液61に含まれる酸性ガス52が放散され、放散塔の上部から外部に排出される。そして、一部又は全部の酸性ガス52が除去され再生されたイオン液体として、リーン吸収液62が得られる。加熱方法としては、蒸気や高温水を放散塔の内部に循環させる方法のほか、ヒーターなどの加熱手段を用いることができる。
送液工程では、リーン吸収液62が吸収塔の上方に設けられた液体供給部に案内され、混合ガス50に向けて静電噴霧されるイオン液体として再び利用される。つまり、イオン液体は、吸収塔と放散塔との間を循環している。なお、リーン吸収液62が案内される流路40aには、ポンプ、熱交換器や予冷器等を配置することができる。
[3.作用及び効果]
上述したように本実施形態に係る酸性ガス分離装置100,100Aが構成されるため、以下の作用及び効果を得ることができる。
(1)イオン液体60を静電噴霧することで、イオン液体60を微小液滴とすることができる。このような微小液滴は比表面積が大きく、混合ガス50に含有される酸性ガス52との接触面積を増やすことができるため、酸性ガス52の吸収速度に優れる。つまり、酸性ガス分離装置100を用いることで、簡便なプロセスで混合ガス50から酸性ガス52を選択的に効率よく分離することができる。
したがって、少量のイオン液体60で、混合ガス50から大量の酸性ガス52を吸収・分離することができる。また、従来の酸性ガス分離装置で必要とされた数十メートルの高さにおよぶ吸収塔を小さくすることができるため、設備投資にかかるコストを低減することができるとともに、省スペースである。
(2)酸性ガス52を吸収したイオン液体60、つまり、リッチ吸収液61は、100℃未満に加熱するだけで酸性ガス52を放散することができる。そのため、従来技術と比較して、混合ガス50からの酸性ガス52の回収を、省エネルギーで行うことができる。
(3)また、酸性ガス52を放散したイオン液体60、つまり、リーン吸収液62は、再度、酸性ガス52の分離に用いることができるため、経済性に優れる。
(4)さらに、本実施形態に係る酸性ガス分離装置100,100Aによれば、例えば、混合ガス50に含有される酸性ガス52の濃度が3体積%以下の場合であっても、微小液滴化されたイオン液体60が酸性ガス52を選択的に化学吸収することで、混合ガス50から酸性ガス52を効率よく分離することができる。酸性ガス52、特に二酸化炭素の濃度が3体積%以下の環境として宇宙空間等の閉鎖状態にある住環境が挙げられる。つまり、本実施形態に係る酸性ガス分離装置100,100Aは、このような住環境に好適に用いることができる。酸性ガス分離に関する従来吸収法は、一般に二酸化炭素ガスの濃度が3%超の混合ガス50に適用することを想定しており、低濃度の二酸化炭素ガスを含有する混合ガス50から二酸化炭素ガスを分離することは意図されていない。
[4.変形例]
上記の実施形態はあくまでも例示に過ぎず、上記の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。上記の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。以下に、上記の実施形態に係る酸性ガス分離装置100の変形例を説明する。なお、ここで説明する点を除いては、上記の実施形態と同様の構成である。これらの構成については、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
(1)例えば、図3に示すように、酸性ガス分離装置100Bでは、上記の酸性ガス分離装置100における対向電極23に替えて、液体噴出部(第一液体噴出部)22に対向するように、第二液体噴出部22’が配置される。第一液体噴出部22からは第一液体供給部21により供給された第一イオン液体60が噴出され、第二液体噴出部22’からは第二液体供給部21’により供給された第二イオン液体60’が噴出される。第一イオン液体60と第二イオン液体60’とは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、第二液体噴出部22’は、第二イオン液体60’を噴出する側の端部にノズル22a’を有する。そして、第二液体噴出部22’の他方の端部は液体供給流路21a’を介して第二液体供給部21’に接続されている。そして、電圧印加部24により、第一液体噴出部22と第二液体噴出部22’との間に電圧が印加される。
つまり、酸性ガス分離装置100Bにおける静電噴霧部20Bは、第一液体供給部21、第二液体供給部21’、第一液体噴出部22、第二液体噴出部22’、及び電圧印加部24を有する。静電噴霧部20Bでは、一対の液体噴出部22,22’から微小液滴化されたイオン液体60,60’が静電噴霧されるため、酸性ガス52の除去量をより大きくすることができ、混合ガス50に含まれる酸性ガス52の分離をさらに効率よく行うことができる。
酸性ガス分離装置100Bでは、酸性ガス52を吸収した第一イオン液体60(第一リッチ吸収液61)と、酸性ガス52を吸収した第二イオン液体60’(第二リッチ吸収液61’)とはイオン液体再生部30に案内される。イオン液体再生部30では、第一リッチ吸収液61から酸性ガス52を放散させて、第一リーン吸収液62として第一イオン液体60が再生される。また、第二リッチ吸収液61’から酸性ガス52を放散させて、第二リーン吸収液62’として第二イオン液体60’が再生される。
ここで、第一イオン液体60と第二イオン液体60’とが同一の場合には、各液体供給部21,21’から各液体噴出部22,22’に供給されたイオン液体流量に応じて、第一リーン吸収液62や第二リーン吸収液62’が、送液部40,40’により第一液体供給部21又は第二液体供給部21’に案内される。
一方、第一イオン液体60と第二イオン液体60’とが異なる場合には、通常、第一リッチ吸収液61と第二リッチ吸収液61’とは、混合されない状態で、イオン液体再生部30に案内される。そして、各リッチ吸収液61,61’から酸性ガス52が放散され、第一リーン吸収液62として第一イオン液体60が、第二リーン吸収液62’として第二イオン液体60’がそれぞれ再生・回収される。イオン液体再生部30において第一リーン吸収液62と第二リーン吸収液62’とは混合されることなく、第一リーン吸収液62は第一送液部40により第一液体供給部21に導入され、第二リーン吸収液62’は第二送液部40’により第二液体供給部21’に導入される。なお、イオン液体再生部30に第一リッチ吸収液61と第二リッチ吸収液61’とが混合液の状態で案内される場合には、イオン液体再生部30において各リッチ吸収液61,61’から酸性ガス52を放散させ、第一リーン吸収液62と第二リーン吸収液62’との混合液を得る。そして、この混合液をイオン液体再生部30からイオン液体回収部(図示しない)に案内し、イオン液体回収部において、各リーン吸収液62,62’を抽出等の公知の手段により分離すればよい。
また、第一イオン液体60と第二イオン液体60’とが同一の場合には、第一液体供給部21と第二液体供給部21’を一つにまとめて、装置の簡略化を図ってもよい。
また、酸性ガス分離装置100Bでは、第一液体噴出部22と第二液体噴出部22’との間に、対向電極を配置してもよい。この場合、第一液体噴出部22と第二液体噴出部22’に同じ電圧が印加され、第一液体噴出部22と対向電極との間、及び、第二液体噴出部22’と対向電極との間に電界が形成される。この対向電極は、上記の実施形態で詳述した対向電極と同様である。
対向電極と各液体噴出部22,22’との距離は同一であってもよいし、異なっていてもよい。対向電極と各液体噴出部22,22’との距離は、使用するノズル22a,22a’及び対向電極の材質、ノズル22a,22a’の内径・外径や各液体噴出部22,22’から噴出されるイオン液体流量に応じて適宜調整することができる。
(2)また、上記の酸性ガス分離装置100におけるノズル22aを複数配置し、電圧印加部24に対して複数のノズル22aを並列に接続することができる。この場合、各ノズル22aに対向する対向電極23を複数配置してもよいし、各ノズル22aに対向するように一つの対向電極23を配置してもよい。図4には、電圧印加部24に対して並列に接続された4つのノズル22a〜22aと、これらのノズル22a〜22aに対向する一つの対向電極23とを配置した酸性ガス分離装置100Cの要部を示す。なお、対向電極23には、ノズル22a〜22aの各軸線の延長線上に開口部23a〜23aが形成されている。酸性ガス分離装置100Cによれば、一つの電圧印加部24で一度に複数のノズルに電圧を印加することができるため、酸性ガス52の除去量を大きくすることができ、混合ガス50に含まれる酸性ガス52の分離を効率よく行うことができる。
(3)また、酸性ガス分離装置100Bにおける対向する一対のノズル22a,22a’を複数配置し、電圧印加部に対してそれぞれのノズル22a,22a’を並列に接続してもよい。図5には、電圧印加部24に対して並列に接続された4つのノズル22a〜22aと、ノズル22a〜22aに対向させつつ、電圧印加部23に対して並列に接続された4つのノズル22a’〜22a’とを配置した酸性ガス分離装置100Dの要部を示す。酸性ガス分離装置100Dによれば、一つの電圧印加部24で一度に複数の対向するノズルに電圧を印加することができるため、酸性ガス52の除去量をより大きくすることができ、混合ガス50に含まれる酸性ガス52の分離をさらに効率よく行うことができる。なお、酸性ガス分離装置100Dにおいても、酸性ガス分離装置100Bと同様に、複数の対向するノズルの間に、対向電極を配置することができる。
また、上記の酸性ガス分離装置100,100A〜100Dは、混合ガス50から酸性ガス52を分離する用途のほか、埃やウィルス等の除去・吸着に用いることができる。
以下、本発明の実施例を述べるが、本発明の範囲はその趣旨を超えない限り、以下の例に限定されるものではない。
<第一実施例>
第一実施例では、図6に示す酸性ガス分離装置100Eを用いた。この装置100Eは、溶融シリカ製のノズル22a(円筒形状、内径:100μm、外径:375μm)と、ノズル22aの軸線上に配置したSUS製の対向電極23(円形状の開口部23aの直径:10mm)とを備えている。この装置100Eを用い、チャンバ100aの内部空間に予め充填した二酸化炭素に、イオン液体60を以下の条件で静電噴霧した。
(条件)
・イオン液体流量:3.0mL/h
・ノズル22aの端部と対向電極23との距離:6mm
なお、イオン液体60としては、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテートを用いた。イオン液体60の物性を以下の表1に示す。
Figure 2019171255
印加電圧を2.5kV、3kV、3.5kV、4kV、4.5kV、5kV、5.5kV、6kV、6.5kVとし、それぞれの印加電圧に対する液滴径の分布を動的光散乱法により計測した。具体的には、チャンバ100aの下部に設けた排出口100bに配置したパーティクルアナライザ(WELAS2070、PALAS)を用いて、液滴径の分布を計測した。結果を図7に示す。
図7から、印加電圧が4kV以下では、液滴径の分布がほとんど変化していないことがわかる。つまり、印加電圧が4kV以下では、静電噴霧により微小液滴化したイオン液体60が得られていない。
一方、印加電圧が4kVを超えると、液滴径の分布に変化がみられる。つまり、印加電圧が4kVを超えると、静電噴霧によりイオン液体60を微小液滴化することができる。
なお、印加電圧が5.5kVを超えると、計測される微小液滴の数が減少している。これは、印加電圧が大きくなると、装置100Eの内部空間において微小液滴が広範囲に噴霧されるため、排出口100bに配置されたパーティクルアナライザで計測することができる微小液滴の数が減少したためと推測される。
つまり、この酸性ガス分離装置100Eでは、印加電圧が5.5kV以下のときに微小液滴を安定的に計測することができる。
したがって、以下の評価では、印加電圧の上限を5.5kVとした。
印加電圧が5.5kVのときの液滴径の分布を図8に示す。図8から、印加電圧が5.5kVのときは、粒径が約280nmの微小液滴を多く得られることがわかる。
(静電噴霧時におけるチャンバ内の圧力変化)
図6に示す酸性ガス分離装置100Eにおいて、印加電圧が0kV、3.5kV、5.5kVのときのチャンバ100aの内部空間における圧力及び温度の経時的な変化を、圧力センサー(AP−44,KEYENCE)及び熱電対温度計(K熱電対、アズワン)を用いて測定した。結果を図9に示す。
図9から、チャンバ100aの内部空間に充填された二酸化炭素にイオン液体60が接触すると、二酸化炭素がイオン液体60に吸収・除去されるため、内部空間の圧力が低減することがわかる(印加電圧0.0kV参照)。また、印加電圧が大きくなると、イオン液体60が微小液滴化され、比表面積が大きくなるため、二酸化炭素の吸収速度が向上し、その結果、二酸化炭素の除去量が大きくなり、チャンバ100aの内部空間の圧力が経時的に低減している(印加電圧3.5kV、5.5kV参照)。
なお、印加電圧が0kVのときに比べ、印加電圧が3.5kVのときにチャンバ100aの内部空間の圧力が経時的に低減する理由は以下のとおりである。
印加電圧が0kVのとき、イオン液体60は大径の液滴状(粒径:約2mm)となり、ノズル22aから滴下される。一方、印加電圧が3.5kVのとき、イオン液体60は微小液滴化されずに、ノズル22aから対向電極23に向かって線状に延びる。つまり、液糸が生成される。ノズル22aから対向電極23に向かって線状に延びたイオン液体60(液糸状のイオン液体60)は、大径の液滴状のイオン液体60よりも比表面積が大きくなり、二酸化炭素に接触する面積が増えるため、二酸化炭素の吸収速度が向上し、その結果、二酸化炭素の除去量が向上する。
また、印加電圧が5.5kVのときには、イオン液体60が微小液滴化されるため、印加電圧が3.5kVのときよりも、二酸化炭素に接触する面積が増える。したがって、二酸化炭素の吸収速度がより向上し、その結果、二酸化炭素の除去量がより向上する。
(静電噴霧時におけるチャンバ内の二酸化炭素除去量の経時変化)
チャンバ100aの内部空間における圧力変化から、イオン液体60による二酸化炭素除去量の経時的な変化を算出した。結果を図10に示す。
図10から、印加電圧が大きくなると、微小液滴化されたイオン液体60の数が増大し、二酸化炭素の吸収速度が大きくなるため、二酸化炭素の除去量が向上することがわかる。印加電圧が5.5kVのときは、印加電圧が0kVのときと比較して、二酸化炭素の除去量が約3倍向上している。
(静電噴霧時における二酸化炭素吸収速度の経時変化)
イオン液体60による二酸化炭素除去量の経時的な変化から、二酸化炭素の吸収速度の経時的な変化を算出した。結果を図11に示す。
図11から、印加電圧が大きいほど二酸化炭素の吸収速度が大きいことがわかる。経時的に吸収速度が小さくなる理由は、二酸化炭素の除去に伴い、チャンバ100aの内部空間の圧力が低下するため、イオン液体60に物理吸収される二酸化炭素の量が低減するためと考えられる。
<第二実施例>
第二実施例では、図12に示す酸性ガス分離装置100Fを用いた。この装置100Fは、ガス供給部10A,10Bを備えている。また、この装置100Fは、ガス供給部10A,10Bからチャンバ100aの内部空間に混合ガス50を案内するガス供給流路10aと、チャンバ100aの内部空間から処理ガス53を排出し、ガス供給流路10aに接続するガス排出流路10bとを備えている。また、チャンバ100a内に、内部空間の容積を調整する目的でスペーサが配置されている。
ガス供給部10Aには、窒素と二酸化炭素が充填されており、ガス供給部10Bには、窒素が充填されている。これらのガス供給部10A,10Bから供給されるガスの量を調整し、チャンバ100aの内部空間に、濃度0.996体積%の二酸化炭素を含有する混合ガス50を供給した。なお、ノズル22a、対向電極23、イオン液体60及び静電噴霧条件は第一実施例と同じである。
(静電噴霧時におけるチャンバ内の二酸化炭素濃度の経時変化)
この酸性ガス分離装置100Fを用い、混合ガス50が装置100Fの内部を流動する雰囲気下において、二酸化炭素濃度の経時変化を計測した。
図13には、イオン液体60をノズル22aから噴出していない状態で、窒素充填したチャンバ内に濃度0.996体積%の二酸化炭素を送り込んだ時のチャンバ出口での二酸化炭素濃度の経時変化をBatchとして示した。また、図13には、濃度0.996体積%の二酸化炭素を所定の流量で流しながら、印加電圧を0kV、3.5kV、4.5kV、5.5kVとしたときのチャンバ出口における二酸化炭素濃度の経時変化を示した。なお、二酸化炭素の濃度は、ガス排出流路10bに配置した赤外線COアナライザ(横河電機株式会社、IR200)を用いて計測した。
イオン液体60をノズル22aから噴出していない状態でのチャンバ内における二酸化炭素濃度の経時変化(Batch)をみると、混合ガス50の供給開始から約20分経過後に、二酸化炭素濃度が略一定となる。つまり、混合ガス50の供給開始から約20分経過後に、チャンバ100aの内部空間に、濃度0.996体積%の二酸化炭素を含有する混合ガス50が充満したことがわかる。
また、図13では、静電噴霧開始から約20分を経過すると、二酸化炭素の濃度が略一定となっている。この理由は、一定の二酸化炭素濃度で供給され続ける混合ガス50から、装置100Fを用いたイオン液体60の静電噴霧により除去することができる二酸化炭素の量(除去量)が一定になるためである。
(印加電圧に対する二酸化炭素濃度)
また、印加電圧に対する二酸化炭素の濃度を図14に示す。この濃度は、チャンバ100aの内部空間の二酸化炭素濃度が安定した、混合ガス供給開始から約20分経過した時点以降の二酸化炭素の濃度の平均値である。
図13および図14から、印加電圧が大きいほど、混合ガス50に含有される二酸化炭素の濃度が減少しているため、イオン液体60の静電噴霧により二酸化炭素の除去量が向上することがわかる。
<考察>
第一実施例では、密閉容器内における二酸化炭素吸収能の評価を行った。静電噴霧による二酸化炭素除去量は、電圧を印加しない場合と比べて大きくなり、イオン液体流量を3.0mL/hとし、5.5kVの電圧をノズルと対向電極との間(距離6mm)に印加した場合において、3倍程度向上した。これは、イオン液体の静電噴霧により生成された比表面積の大きな微小液滴により、イオン液体の表面での二酸化炭素吸収反応(化学吸収)が促進されたためであり、二酸化炭素吸収における本技術の有効性が示された。
また、第二実施例では、二酸化炭素濃度を0.996体積%とした二酸化炭素/窒素混合気を用い、流動下での二酸化炭素吸収能の評価を行った。イオン液体流量を3mL/hとし、電圧を印加しない場合には、二酸化炭素濃度は0.996体積%から0.80体積%に減少する。一方、5.5kVの電圧をノズルと対向電極との間(距離6mm)に印加した場合には、二酸化炭素濃度が0.996体積%から0.51体積%まで減少し、イオン液体の静電噴霧による顕著な二酸化炭素分離吸収効果が得られた。本実験により、化学吸収法におけるイオン液体静電噴霧の有効性が示された。
<第三実施例>
イオン液体60として表1に記載の1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテートを用い、図6に示す酸性ガス分離装置100Eにより、印加電圧0kV、4.0kV、6.2kVのときのイオン液体1mol当たりに吸収される二酸化炭素の量(二酸化炭素ローディング率)の経時変化を測定した。結果を図15に示す。
なお、二酸化炭素の除去量は、第一実施例と同様に、チャンバ100aの内部空間における圧力変化から算出した。また、静電噴霧の条件は以下のとおりであり、チャンバ内の雰囲気は20℃、0.1MPaとした。
(条件)
・イオン液体流量:2.0mL/h
・ノズル22aの端部と対向電極23との距離:6mm
印加電圧が6.2kVにおいて、静電噴霧開始から60分経過後の二酸化炭素ローディング率は0.277であった。なお、図15中の点線は、別途実験により求めた同条件における二酸化炭素ローディング率の平衡値(0.28)である。
つまり、印加電圧を大きくすると、二酸化炭素ローディング率が平衡値に近づくことがわかる。
10 ガス供給部
20 静電噴霧部
21 液体供給部
22 液体噴出部
23 対向電極
24 電圧印加部
30 イオン液体再生部
40 送液部
50 混合ガス
51 非酸性ガス
52 酸性ガス
53 処理ガス
60 イオン液体
61 リッチ吸収液
62 リーン吸収液
100 酸性ガス分離装置

Claims (15)

  1. 酸性ガスを含有する混合ガスを供給するガス供給部と、
    前記混合ガスに向けてイオン液体を静電噴霧し、前記酸性ガスを前記イオン液体に吸収させる静電噴霧部と、を備える、
    酸性ガス分離装置。
  2. 前記静電噴霧部が、
    前記イオン液体を供給する液体供給部と、
    前記液体供給部から供給された前記イオン液体を前記混合ガスに噴出する液体噴出部と、
    前記液体噴出部に対向して配置される対向電極と、
    前記液体噴出部と前記対向電極との間に電圧を印加する電圧印加部と、を有する、
    請求項1に記載の酸性ガス分離装置。
  3. 前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記液体噴出部を有する、
    請求項2に記載の酸性ガス分離装置。
  4. 前記静電噴霧部が、
    前記イオン液体を供給する液体供給部と、
    前記液体供給部から供給された前記イオン液体を前記混合ガスに噴出する第一液体噴出部と、
    前記第一液体噴出部に対向して配置され、前記液体供給部から供給された前記イオン液体を前記混合ガスに噴出する第二液体噴出部と、
    前記第一液体噴出部と前記第二液体噴出部との間に電圧を印加する電圧印加部と、を有する、
    請求項1に記載の酸性ガス分離装置。
  5. 前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記第一液体噴出部と、
    前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記第二液体噴出部と、を有する
    請求項4に記載の酸性ガス分離装置。
  6. 前記酸性ガスを吸収した前記イオン液体から、前記酸性ガスと前記イオン液体とを分離するイオン液体再生部を備える、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の酸性ガス分離装置。
  7. 前記イオン液体再生部で分離された前記イオン液体を、前記静電噴霧部に送る送液部を備える、
    請求項6に記載の酸性ガス分離装置。
  8. 前記液体供給部が、前記イオン液体のうち第一イオン液体を供給する第一液体供給部と、前記イオン液体のうち第二イオン液体を供給する第二液体供給部とを有し、
    前記第一液体噴出部が、前記第一液体供給部から供給された前記第一イオン液体を前記混合ガスに噴出し、
    前記第二液体噴出部が、前記第二液体供給部から供給された前記第二イオン液体を前記混合ガスに噴出する、
    請求項4に記載の酸性ガス分離装置。
  9. 前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記第一液体噴出部と、
    前記電圧印加部に対し並列に接続される複数の前記第二液体噴出部と、を有する
    請求項8に記載の酸性ガス分離装置。
  10. 前記酸性ガスを吸収した前記第一イオン液体から、前記酸性ガスと前記第一イオン液体とを分離するとともに、前記酸性ガスを吸収した前記第二イオン液体から、前記酸性ガスと前記第二イオン液体とを分離し、前記第一イオン液体と前記第二イオン液体とを混合することなく、前記第一イオン液体と前記第二イオン液体とを回収するイオン液体再生部を備える、
    請求項8又は9に記載の酸性ガス分離装置。
  11. 前記イオン液体再生部で回収された前記第一イオン液体を、前記静電噴霧部に送る第一送液部と、
    前記イオン液体再生部で回収された前記第二イオン液体を、前記静電噴霧部に送る第二送液部と、を備える、
    請求項10に記載の酸性ガス分離装置。
  12. 前記酸性ガスが二酸化炭素であり、
    前記混合ガスに含有される前記二酸化炭素の濃度が3体積%以下である、
    請求項1〜11の何れか一項に記載の酸性ガス分離装置。
  13. 酸性ガスを含有する混合ガスを供給するガス供給工程と、
    前記混合ガスに向けてイオン液体を静電噴霧し、前記酸性ガスを前記イオン液体に吸収させる静電噴霧工程と、を有する、
    酸性ガス分離方法。
  14. 前記酸性ガスを吸収した前記イオン液体から、前記酸性ガスと前記イオン液体とを分離するイオン液体再生工程を有する、
    請求項13に記載の酸性ガス分離方法。
  15. 前記イオン液体再生工程で分離された前記イオン液体を、前記静電噴霧工程に送る送液工程を有する、
    請求項14に記載の酸性ガス分離方法。
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