JP2019171253A - 塗布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】隔壁で仕切られた塗布領域内に混色無く塗布膜を形成することが可能な塗布方法を提供する。【解決手段】ノズル10から塗布液の液滴を吐出することにより、隔壁Bで仕切られた塗布領域Rに塗布液を塗布する塗布方法であり、塗布領域Rに向けて塗布液の液滴61を吐出する第1の吐出工程と、第1の吐出工程によって塗布液が塗布された塗布領域Rに向けて第1の吐出工程で吐出した塗布液と同一の種類の塗布液の液滴62を吐出する第2の吐出工程と、を有し、第1の吐出工程において吐出する液滴61の体積は、第2の吐出工程において吐出する液滴62の体積よりも小さい。【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット法により基板上に塗布液を塗布し、隔壁で仕切られた領域内に塗布膜を形成する塗布方法に関するものである。
ディスプレイ装置には、たとえば赤色、緑色、青色の光を出射する複数の画素がマトリックス状に配置されており、基板上に形成された隔壁で仕切られたそれぞれの画素には、背面側から入射する光線のうちたとえば赤色の画素では赤色以外の光を透過しないよう、所定の波長の光以外を吸収するカラーレジストが形成されている。
特に近年では、量子ドットも各画素の形成に利用されつつある。量子ドットは、たとえば青色の光を赤色の光に変換するといったように、入射された所定の波長の光をその波長とは異なる所定の波長の光に変換する。量子ドットにより変換された光は波長のピークが鋭く、これがディスプレイの形成に用いられることにより、そのディスプレイから高コントラストの画像を得ることができる。
このカラーレジストや量子ドットを塗布法によって形成するにあたり、従来はフォトリソグラフィ法が採用されていたが、近年ではそれに代わって下記特許文献1に示すようなインクジェット法による塗布が採用される場合が多い。フォトリソグラフィ法では塗布、露光、エッチングなど多くの工程が必要でありかつエッチングの工程で多量の塗布材料を消費していたことに対して、このインクジェット法により、少ない工程でかつ塗布材料をほぼ無駄にしない塗布膜の形成を行うことが可能となる。
特開2005−109390号公報
ただし、インクジェット法で塗布が行われた場合、基板上の塗布液の着弾位置が意図していた着弾位置からずれるおそれがあった。具体的には、図5(a)に示した通り、ノズル91から吐出された塗布液92が意図した方向(図5(a)に鎖線矢印で表示)には飛ばない(飛行曲がりが生じる)可能性がある。また、塗布ヘッド90が移動しながら塗布液の吐出が行われる場合に塗布ヘッド90の位置にずれが生じ、その分塗布液の着弾位置に誤差が生じる可能性もある。
このように塗布液の着弾位置に誤差が生じた際、図5(b)のように基板W上の隔壁Bに塗布液92が着弾する可能性がある。そして、隔壁Bに塗布液の液滴92が着弾した後、液滴92は変形しようとするが、図5(c)に示す通り塗布パターン92aのように所定の塗布領域Rに収まるものもあれば、塗布パターン92bのように別の色の塗布液が本来着弾するはずの隣の塗布領域R1に入ってしまうものがあり、このような塗布パターン92bが存在すると塗布領域R1で混色が生じてしまうという問題があった。また、隔壁Bに着弾した液滴92が変形した後も塗布パターン92cのように隔壁B上に残留して硬化する(隔壁Bにインク跡が残る)こともあり、このような場合、次に塗布領域R1に塗布液を塗布する際にまた塗布液が隔壁Bに着弾してしまった時、このインク跡が塗布液を塗布領域R側へミスリードしてしまい、塗布領域Rで混色が生じてしまうという問題があった。
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、隔壁で仕切られた塗布領域内に混色無く塗布膜を形成することが可能な塗布方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の塗布方法は、ノズルから塗布液の液滴を吐出することにより、隔壁で仕切られた塗布領域に塗布液を塗布する塗布方法であり、前記塗布領域に向けて塗布液の液滴を吐出する第1の吐出工程と、前記第1の吐出工程によって塗布液が塗布された前記塗布領域に向けて前記第1の吐出工程で吐出した塗布液と同一の種類の塗布液の液滴を吐出する第2の吐出工程と、を有し、前記第1の吐出工程において吐出する液滴の体積は、前記第2の吐出工程において吐出する液滴の体積よりも小さいことを特徴としている。
上記塗布方法によれば、第2の吐出工程の前に第1の吐出工程が行われることによって、塗布領域内に塗布液が存在した状態で第2の吐出工程が行われて混色無く塗布膜を形成することができる。具体的には、第2の吐出工程において仮に塗布液の液滴が隔壁に着弾した場合であっても、その塗布液が第1の吐出工程によって塗布領域内に塗布された塗布液と接触すると即座に所定の塗布領域内に引き込まれ、別の塗布領域や隔壁上に塗布液が残ることを防ぐことができる。
また、前記第1の吐出工程では、塗布液の液滴を複数回吐出し、前記塗布領域内で塗布液を積み上げると良い。
こうすることにより、第1の吐出工程によって塗布領域内に塗布された塗布液が第2の吐出工程によって塗布された塗布液と接触しやすくなる。
また、前記第1の吐出工程において吐出する液滴の体積は、前記第2の吐出工程において吐出する液滴の体積の1/50倍以上、2/3倍以下であると良い。
こうすることにより、第1の吐出工程によって塗布された塗布液自体が隔壁に乗り上げることを防ぎ、また、第2の吐出工程によって塗布された塗布液と接触する効果を生じさせることができる。
また、前記隔壁の表面は、塗布液との接触角が40°以上であると良い。
こうすることにより、第2の吐出工程によって塗布液が隔壁に着弾した場合に、第1の吐出工程によって塗布領域内に塗布された塗布液と接触して引き込まれ、別の塗布領域や隔壁上に塗布液が残ることを防ぐ効果を増すことができる。
本発明の塗布方法によれば、隔壁で仕切られた塗布領域内に混色無く塗布膜を形成することが可能である。
本発明の一実施形態における塗布装置を示す概略図である。 本発明の一実施形態における塗布方法の様子を示す模式図である。 本発明にかかる塗布方法の効果を示す模式図である。 本発明の他の実施形態における塗布方法の様子を示す模式図である。 従来の塗布方法の様子を示す模式図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明を実施する塗布装置の概略図である。
塗布装置1は、塗布部2、塗布ステージ3、親液性調節部4、および制御部5を備えており、塗布部2が塗布ステージ3上の基板Wの上方を移動しながら塗布部2内のノズルから塗布液の液滴を吐出することにより、基板Wへの塗布動作が行われる。そして、基板W上に塗布液が着弾し、基板W上に塗布パターン51が形成される。また、塗布部2が基板Wへ液滴を吐出する前に、親液性調節部4が基板W表面などの親液性を調節し、塗布液が基板Wに着弾した後の塗布液の塗れ広がりの挙動をあらかじめ制御する。
なお、以下の説明では、基板Wへの液滴吐出時に塗布部2が移動する(走査する)方向をX軸方向、X軸方向と水平面上で直交する方向をY軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
塗布部2は、塗布ヘッド10、および塗布ヘッド移動装置12を有している。塗布ヘッド10は塗布ヘッド移動装置12によって塗布ステージ3上の基板Wの任意の位置まで移動することが可能であり、塗布ヘッド10が連続して移動する最中、あらかじめプログラムされた吐出位置に到達するたびに、塗布ヘッド10はノズル11から各吐出対象に対してインクジェット法により液滴の吐出を行う。
塗布ヘッド10は、Y軸方向を長手方向とする略直方体の形状を有し、複数の吐出ユニット13が組み込まれている。
吐出ユニット13には、複数のノズル11が設けられており、吐出ユニット13が塗布ヘッド10に組み込まれることにより、ノズル11が塗布ヘッド10の下面に配列される形態をとる。
また、塗布ヘッド10は配管を通じてサブタンク15と連通している。サブタンク15は、塗布ヘッド10の近傍に設けられており、サブタンク15と離間して設けられたメインタンク16から配管を経由して供給された塗布液を一旦貯蔵し、その塗布液を塗布ヘッド10へ高精度で供給する役割を有する。サブタンク15から塗布ヘッド10へ供給された塗布液は、塗布ヘッド10内で分岐され、各吐出ユニット13の全てのノズル11へ供給される。
各ノズル11はそれぞれ駆動隔壁14を有し、制御部5からそれぞれのノズル11に対する吐出のオン、オフの制御を行うことにより、任意のノズル11の駆動隔壁14が変形し、液滴を吐出する。なお、本実施形態では、駆動隔壁14としてピエゾアクチュエータが用いられており、駆動隔壁14へ電圧が印加されることにより駆動隔壁14の変形が生じる。また、駆動隔壁14へ印加する電圧値を調節することにより駆動隔壁14の変形具合を調節することができ、これにより1回の吐出動作によってノズル11から吐出される液滴の体積を調節することができる。
また、各ノズル11からの液滴の吐出を安定させるために、塗布待機時には塗布液が各ノズル11内で所定の形状の界面(メニスカス)を維持してとどまる必要があり、そのため、サブタンク15内には真空源17によって所定の大きさの負圧が付与されている。なお、この負圧は、サブタンク15と真空源17との間に設けられた真空調圧弁18によって調圧されている。
塗布ヘッド移動装置12は走査方向移動装置21、シフト方向移動装置22、および回転装置23を有しており、塗布ヘッド10をX軸方向およびY軸方向に移動させ、また、Z軸方向を回転軸として回転させる。
走査方向移動装置21は、リニアステージなどで構成される直動機構であり、制御部5に駆動を制御されて塗布ヘッド10をX軸方向(走査方向)に移動させる。
走査方向移動装置21が駆動し、基板Wの上方で塗布ヘッド10が走査しながらノズル11から液滴を吐出することにより、X軸方向に並んだ塗布領域に対して連続的に塗布液の塗布を行う。
シフト方向移動装置22は、リニアステージなどで構成される直動機構であり、制御部5に駆動を制御されて塗布ヘッド10をY軸方向(シフト方向)に移動させる。
これにより、塗布ヘッド10内で吐出ユニット13同士が間隔を設けて設置されている場合に、一度塗布ヘッド10をX軸方向に走査させながら塗布を行った後、塗布ヘッド10をY軸方向にずらし、その間隔を補完するように塗布することで、基板Wの全面への塗布を行うことが可能となっている。
また、基板WのY軸方向の幅が塗布ヘッド10の長さよりも長い場合であっても、1回の塗布動作が完了するごとに塗布ヘッド10をY軸方向にずらし、複数回に分けて塗布を行うことにより、基板Wの全面へ塗布を行うことが可能である。
回転装置23は、Z軸方向を回転軸とする回転ステージであり、制御部5に駆動を制御されて塗布ヘッド10を回転させる。
この回転装置23によって塗布ヘッド10の角度を調節することにより、塗布ヘッド10の走査方向と直交する方向(Y軸方向)のノズル11の間隔を調節し、塗布領域の寸法および液滴の大きさに適した間隔とする。
塗布ステージ3は、基板Wを固定する機構を有し、基板Wへの塗布動作はこの塗布ステージ3の上に基板Wを載置し、固定した状態で行われる。本実施形態では、塗布ステージ3は吸着機構を有しており、図示しない真空ポンプなどを動作させることにより、基板Wと当接する面に吸引力を発生させ、基板Wを吸着固定している。
また、塗布ステージ3は図示しない駆動装置によりX軸方向およびY軸方向に移動し、また、Z軸方向を回転軸として回転することが可能であり、塗布ステージ3の上に載置された基板Wが有するアライメントマークの位置を図示しないアライメント装置が確認した後、この確認結果に基づいて基板Wの載置のずれを修正する際、塗布ステージ3が移動し、また、回転する。なお、塗布ステージ3の移動および回転は、基板Wの載置状態の微調整が目的であるため、塗布ステージ3が移動可能な距離、回転可能な角度は微少であっても構わない。
また、塗布ステージ3上の基板Wは、親液性調節部4の直下にまで移動可能であり、基板Wは親液性調節部4の直下において親液性調節部4によって親液性が調節された後、塗布部2の直下まで移動して塗布部2により塗布パターン51が形成される。
親液性調節部4は、本実施形態では露光装置24であり、紫外線を基板Wに向かって照射する。
ここで本発明における基板Wは、たとえばガラス基板、シリコンウェハ、樹脂フィルムなどであり、紫外線の照射により表面が改質されて親液性が変化する。また、基板Wの表面の親液性の度合いは紫外線の照射時間によって変化するため、本実施形態では、制御部5によって基板Wの各位置への親液性調節部4からの紫外線照射時間が制御され、基板Wの各位置の親液性の度合いが調節される。
また、照射時間は同じであっても紫外線の波長や強度によっても親液性の度合いは調節可能である。したがって、親液性調節部4は基板Wの各位置への紫外線照射における紫外線の波長もしくは強度が制御部5によって制御され、基板Wの各位置の親液性の度合いが調節されるような形態であってもよい。また、照射する紫外線の波長もしくは強度が異なる親液性調節部4が複数設けられ、これら親液性調節部4が制御部5による制御によって使い分けられることによって基板Wの各位置の親液性の度合いが調節される形態であっても良い。
なお、親液性の調節方法は紫外線に限らず、大気圧プラズマ等、方式は問わない。
また、親液性調節部4は、基板Wの親液性だけでなく基板W上に設けられる後述の隔壁Bの親液性の調節に用いられても良い。
また、基板Wなどの親液性の調節が不要な場合は、親液性調節部4は動作しなくても構わない。
また、親液性調節部4は、走査方向移動装置25およびシフト方向移動装置26に組み付けられており、これらの移動装置を駆動させることにより、親液性調節部4はX軸方向およびY軸方向に移動することが可能である。
走査方向移動装置25は、リニアステージなどで構成される直動機構であり、制御部5に駆動を制御されて親液性調節部4およびシフト方向移動装置26をX軸方向に移動させる。
シフト方向移動装置26は、リニアステージなどで構成される直動機構であり、制御部5に駆動を制御されて親液性調節部4をY軸方向に移動させる。
ここで、制御部5により走査方向移動装置25およびシフト方向移動装置26の駆動を制御することにより、親液性調節部4は塗布ステージ3に載置された基板Wに対してX軸方向およびY軸方向に相対的に移動し、基板Wの任意の位置の親液性を変化させる。
制御部5は、コンピュータ、シーケンサなどを有し、塗布ヘッド10への送液、駆動隔壁14を駆動させることによるノズル11からの液滴の吐出および吐出量の調節、親液性調節部4の動作の制御などを行う。
また、制御部5は、ハードディスクやRAMまたはROMなどのメモリからなる、各種情報を記憶する記憶装置を有しており、液滴の吐出位置の座標データなどの塗布データがこの記憶装置に保存される。
次に、本発明の一実施形態における塗布方法の様子を、図2に示す。
本発明の塗布方法における塗布液の塗布対象である基板Wの表面には、図2(a)に示すように隔壁Bが形成されている。隔壁Bは、カラーフィルタの製造においては、いわゆるブラックマトリックスである。
図2(a)は基板Wおよび隔壁Bの断面図であるが、隔壁Bは、Y軸方向に長くX軸方向に略等間隔に複数配置されたものと、X軸方向に長くY軸方向に略等間隔に複数配置されたものとがそれぞれ交差した形態、すなわち格子状に形成されており、この隔壁Bで仕切られる形態の複数の塗布領域RがX軸方向およびY軸方向にマトリックス状に配列されている。なお、図2(a)ではY軸方向に長くX軸方向に並んで配置された2つの隔壁3の断面およびこの2つの隔壁3の間に形成された塗布領域Rが図示されている。
また、前述の通り隔壁Bは、親液性が調節されることによって撥液性を有していても良い。
本発明では、隔壁Bで仕切られた塗布領域Rに塗布液を塗布するにあたり、以下の通り2段階の液滴の吐出工程が実施される。なお、塗布液として、カラーフィルタの製造においては溶媒で希釈されたカラーレジストもしくは量子ドットを含有する樹脂などが用いられる。
まず、図2(a)に示すように、後述する第2の吐出工程で吐出される塗布液の液滴と比較して体積が小さい塗布液の液滴61が塗布ヘッド10のノズル11から塗布領域Rに向かって吐出される。吐出された液滴61は、図2(b)に示すように塗布領域R内に着弾する。
なお、このように体積が比較的小さい液滴61を塗布領域Rに向けて吐出し、塗布領域R内に着弾させる工程を、本説明では第1の吐出工程と呼ぶ。
第1の吐出工程が行われた後、次に図2(c)に示すように、第1の吐出工程において吐出された液滴61よりも体積が大きい液滴62が塗布ヘッド10のノズル11から塗布領域Rに向かって吐出される。液滴62を形成する塗布液は、液滴61を形成する塗布液と同一の種類であり、吐出された液滴62は、先に塗布領域R内に着弾している液滴61と融合し、図2(d)に示すような塗布膜63を塗布領域R内に形成する。
なお、このように第1の吐出工程で吐出される液滴61よりも体積が大きい液滴62を塗布領域Rに向けて吐出する工程を、本説明では第2の吐出工程と呼ぶ。
次に、本発明にかかる塗布方法の効果を図3を用いて説明する。
インクジェット法により塗布液の液滴を吐出するにあたり、前述の通り意図されていた位置に液滴が着弾しない可能性がある。その原因は、たとえば液滴の飛行曲がり、液滴吐出時の塗布ヘッド10の位置ずれなどである。
これに対し、本発明では第2の吐出工程の前に第1の吐出工程が実施され、図3(a)に示すように比較的体積が小さい液滴61を塗布領域R内に確実に着弾させる。なお、図3内の鎖線は、意図されていた液滴の着弾位置を示している。
この次に第2の吐出工程が実施されるが、仮に図3(b)に示すように第2の吐出工程で吐出された液滴62が隔壁Bに乗り上げた場合であっても、隔壁B上で液滴62が変形する最中に、図3(c)に示すように先に塗布領域Rに着弾している液滴61と接触する。液滴61と接触した液滴62は、液滴61に引き込まれるように液滴61と融合し、図3(d)に示すように塗布領域R内に塗布膜63を形成する。
こうすることにより、液滴吐出時に液滴の着弾位置ずれの可能性がある場合であっても、所定の塗布領域R以外の塗布領域(たとえば図3(d)に示す塗布領域R1)に塗布パターンが形成されたり隔壁B上に塗布液が残ったり(インク跡が残ったり)することなく、確実に所定の塗布領域Rに塗布膜63を形成することができる。すなわち、混色無く塗布膜を形成することができる。
なお、隔壁B上の液滴62に塗布領域R上の液滴61が引き込まれることなく、液滴61の方が液滴62を引き込むために、塗布領域Rを形成する基板Wの表面の親液性が隔壁Bの表面の親液性よりも高いことが望ましい。
また、液滴62が液滴61と接触した後、素早く液滴61に引き込まれるようにするために、液滴61および液滴62を形成する塗布液に対する隔壁Bの接触角が40°以上であることが好ましい。
ここで、本発明では液滴61が塗布領域R上に着弾していることが必要であるが、液滴61が液滴62よりも小さいからといって、必ずしも着弾位置精度が向上しているという訳ではない。ただし、仮に液滴61と液滴62の着弾位置が同じようにずれたとしても、液滴の体積が小さい、すなわち径が小さい分、液滴61の方が隔壁Bに乗り上げにくくなる。したがって、第2の吐出工程と比較して第1の吐出工程では液滴61を塗布領域内に確実に着弾させ易くなり、液滴62を所定の塗布領域Rに引き込むためのトリガーとなり得る。
なお、本発明のように液滴61の吐出と液滴62の吐出とを組合わせた塗布方法とする理由としては、仮に液滴62の吐出だけだった場合は従来の塗布方法と同様に液滴62が隔壁Bに乗り上げた場合に塗布膜に混色が生じる可能性があり、また、比較的体積が小さい液滴61の吐出だけだった場合は塗布膜63を形成するために必要な吐出回数が多くなり、塗布膜63の作成時間が増大するためである。
また、上記の効果を生じさせるために、液滴61の体積は液滴62の体積の1/50倍以上、2/3倍以下であることが好ましい。仮に液滴61の大きさがこの範囲より小さい場合、液滴62が液滴61と接触しにくくなり、また、液滴61の大きさがこの範囲より大きい場合、液滴61までも隔壁Bに乗り上げてしまう可能性が大きくなる。
また、塗布領域R内の同じ位置に向けて液滴61と液滴62とを吐出すると良い。それでも実際の着弾位置がそれぞれ異なる可能性はあるが、それぞれが近い位置に着弾する可能性が高くなり、液滴61が液滴62を引き込む効果が生じやすくなる。
次に、本発明の他の実施形態における塗布方法を図4に示す。
この実施形態では、第1の吐出工程において、図4(a)に示すように液滴61を複数回吐出し、図4(b)に示すように塗布領域R内で塗布液を積み上げるようにしている。このように液滴61を積み上げて、高さを高くすることにより、液滴62との接触がさらに生じやすくなる。
以上の塗布方法により、隔壁で仕切られた塗布領域内に混色無く塗布膜を形成することが可能である。
ここで、本発明の塗布方法は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、第2の吐出工程において塗布液が吐出される回数は1回に限らず、複数回であっても良い。特に、隔壁Bで仕切られた塗布領域Rが一方向に長い形状である場合、長手方向に連続して第2の吐出工程で塗布液が吐出されても良い。なお、これは第1の吐出工程でも同様である。
また、第2の吐出工程でも塗布領域R内の同じ位置に向けて液滴62が複数回吐出されても構わない。
また、上記の説明では格子状の隔壁Bによって塗布領域Rがマトリックス状に配置されているが、それに限らず、たとえば塗布領域Rが千鳥状に配置されるように隔壁Bが形成されていても良い。
また、上記の説明では第1の吐出工程における液滴の吐出と第2の吐出工程における液滴の吐出は同じ塗布ヘッドによって行われているが、それに限らず、それぞれの吐出工程において異なる塗布ヘッドが用いられても良い。
また、本発明の塗布方法の用途は、上記のカラーフィルタの製造に限らず、隔壁で仕切られた塗布領域へ塗布を行う形態のあらゆる用途で用いることができる。
1 塗布装置
2 塗布部
3 塗布ステージ
4 親液性調節部
5 制御部
10 塗布ヘッド
11 ノズル
12 塗布ヘッド移動装置
13 吐出ユニット
14 駆動隔壁
15 サブタンク
16 メインタンク
17 真空源
18 真空調圧弁
21 走査方向移動装置
22 シフト方向移動装置
23 回転装置
24 露光装置
25 走査方向移動装置
26 シフト方向移動装置
51 塗布パターン
61 液滴
62 液滴
63 塗布膜
90 塗布ヘッド
91 ノズル
92 液滴
92a 塗布パターン
92b 塗布パターン
92c 塗布パターン
B 隔壁
R 塗布領域
R1 塗布領域
W 基板

Claims (4)

  1. ノズルから塗布液の液滴を吐出することにより、隔壁で仕切られた塗布領域に塗布液を塗布する塗布方法であり、
    前記塗布領域に向けて塗布液の液滴を吐出する第1の吐出工程と、
    前記第1の吐出工程によって塗布液が塗布された前記塗布領域に向けて前記第1の吐出工程で吐出した塗布液と同一の種類の塗布液の液滴を吐出する第2の吐出工程と、
    を有し、
    前記第1の吐出工程において吐出する液滴の体積は、前記第2の吐出工程において吐出する液滴の体積よりも小さいことを特徴とする、塗布方法。
  2. 前記第1の吐出工程では、塗布液の液滴を複数回吐出し、前記塗布領域内で塗布液を積み上げることを特徴とする、請求項1に記載の塗布方法。
  3. 前記第1の吐出工程において吐出する液滴の体積は、前記第2の吐出工程において吐出する液滴の体積の1/50倍以上、2/3倍以下であることを特徴とする、請求項1もしくは2のいずれかに記載の塗布方法。
  4. 前記隔壁の表面は、塗布液との接触角が40°以上であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の塗布方法。
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