JP2017185745A - インクジェット装置とインク塗布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】凹凸を有する3次元形状の被対象物に対して高速かつ高品位にインクの塗布を行うインクジェット装置を提供する。【解決手段】ノズルを有する複数の塗布ヘッド17と、被対象物を保持するステージと、複数の塗布ヘッドは、それぞれ独立して、ステージの側へ移動できる移動機構部と、を有するインクジェット装置を用いる。また、複数の塗布ヘッドのうち、インクを吐出する第1塗布ヘッドを被対象物10へ近づける工程と、複数の塗布ヘッドが被対象物に近づく前に、複数の塗布ヘッドの内、第1塗布ヘッドに対して、被対象物と逆側の第2塗布ヘッドを被対象物へ近づける工程と、第1塗布ヘッドから被対象物へインクを塗布する塗布工程と、第2塗布ヘッドを被対象物から遠ざける工程と、を含むインク塗布方法を用いる。【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット装置に関するものである。特に、凹凸を有する3次元形状の被対象物に対して高速かつ高品位にインクの塗布を行うインクジェット装置に関する。
従来、記録用紙に所定の画像や模様の印刷を簡易的かつダイレクトに行うために、インクジェット装置が広く利用されている。インクジェット装置による印刷は、設置された塗布ヘッドと被対象物が固定されたステージとを相対的に移動させ、塗布ヘッドからインクを被対象物に対して吐出させることで行う。この時、塗布ヘッドから吐出させるインクの量が微少量であるため、細かいドットを高密度で形成することができる。このため、記録用紙に印刷された画像や模様は高画質となる。
インクジェット装置により印刷を行う被対象物は、記録用紙だけでなく樹脂や金属など、各種材料への適用が図られている。また、これらの被対象物の形状は、平面形状が一般的であったが、近年、インクジェット装置により画像や模様の印刷を行う被対象物として平面形状だけでなく、凹凸を有する3次元形状の被対象物へ広がっている。
一般に、インクジェット装置はインクを吐出するための塗布ヘッドと、塗布ヘッドが搭載され、記録用紙などの被対象物に沿って往復移動できる移動機構が備えられている。塗布ヘッドを被対象物に対して移動させながら被対象物に対してインクを吐出させて被対象物上に所定の画像や模様などを形成する。塗布ヘッドから被対象物に対してインクを吐出される時、移動機構の移動速度が速いため塗布ヘッドの移動により塗布ヘッドと被対象物との間に比較的強い気流が流れ込んだり、移動機構の動作方向と反対側に乱流が発生する。これら、移動機構の動作に伴う気流の流れ込みや乱流の発生は、塗布ヘッドから吐出されるインクの着弾位置の乱れることによる画質の低下の問題となる。また、塗布ヘッドから吐出され被対象物に着弾せずに霧状に飛散するインクミストが舞い上がることにより被対象物が汚染される問題となる。
そこで、これらの問題を回避するために、移動機構の動作時の気流の流れや乱れを制御して、塗布ヘッドから吐出されるインクの安定性や、インクミストの舞い上がりを押さえるインクジェット装置が創案されている(例えば、特許文献1や特許文献2を参照)。
特許文献1記載のインクジェット装置において、塗布ヘッド1の斜視図を図9(a)、断面図を図9(b)に示す。この塗布ヘッド1は、塗布ヘッド1の進行方向に対して、突出した突起物2がつけられている。塗布ヘッド1が移動する時、突起物2によって塗布ヘッド1のノズル面より上部の気流が外に流れるため、塗布ヘッド1と記録用紙3との間に入り込む気流を抑えることができる。よって、着弾位置の乱れやずれを低減することができる。
また、特許文献2記載のインクジェットにおける移動機構4の斜視図を図10(a)、断面図を図10(b)に示す。この移動機構4は、塗布ヘッド5と、塗布ヘッドへインクを供給するためのインクカートリッジ6と、移動機構4移動の進行方向に突出したリブ7から構成されている。移動機構4が動作する時、動作方向と反対方向に形成される気流の乱れが、移動機構4に突出したリブ7によって抑制される。よって、塗布ヘッド1と記録用紙3との間で浮遊するインクミストの舞い上がりを防ぐことができ、記録用紙3への汚染を低減することができる。
特開平11−1001号公報 特開2002−234152号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2に示すようなインクジェット装置の構成においては、記録用紙3などの平面形状の被対象物を前提としている。このため、凹凸を有する被対象物に対しては適用することが出来ない。
例えば、図11に示すような凹凸の曲面形状を有する被対象物10に画像や模様を印刷する場合を考えると、凹凸によって塗布ヘッド1や移動機構が被対象物10と接触してしまい、印刷自体をすることができない。図12(a)に特許文献1記載のインクジェット装置で凹凸の曲面に印刷する場合の断面図、図12(b)に特許文献2記載のインクジェット装置で凹凸の曲面に印刷する場合の断面図を示す。
特許文献1記載のインクジェット装置においては、塗布ヘッド1のインク吐出面と凹凸の曲面を有する被対象物10との距離を一定に調整しながらインクを吐出させた場合、図12(a)に示すように被対象物10と塗布ヘッド1に取り付けられた突起物2とが干渉してしまう。
特許文献2記載のインクジェット装置においては、塗布ヘッド5と凹凸の曲面を有する被対象物10との距離を一定に調整しながらインクを吐出させた場合、図12(b)に示すように被対象物10と移動機構4に配置されたリブ7とが干渉してしまう。
ここで、リブ7や突起物2を塗布ヘッド1から削除すると、インクは、塗布ヘッド1と記録用紙3との間の気流で、着弾位置がずれ、乱れ、インクミストの散乱が生じる。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、凹凸を有する3次元形状の被対象物に対して画像や模様を印刷する時、塗布ヘッドからの着弾位置のずれや乱れ、インクミストの散乱を抑えることで高品位な画質を確保することのできるインクジェット装置とインク塗布方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、ノズルを有する複数の塗布ヘッドと、被対象物を保持するステージと、上記複数の塗布ヘッドは、それぞれ独立して、上記ステージの側へ移動できる移動機構部と、を有するインクジェット装置を用いる。
また、複数の塗布ヘッドのうち、インクを吐出する第1塗布ヘッドを被対象物へ近づける工程と、上記複数の塗布ヘッドが上記被対象物に近づく前に、上記複数の塗布ヘッドの内、上記第1塗布ヘッドに対して、上記被対象物と逆側の第2塗布ヘッドを上記被対象物へ近づける工程と、上記第1塗布ヘッドから上記被対象物へ上記インクを塗布する塗布工程と、上記第2塗布ヘッドを被対象物から遠ざける工程と、を含むインク塗布方法を用いる。
また、複数の塗布ヘッドのうち、インクを吐出する第1塗布ヘッドを被対象物へ近づけ、上記被対象物へ上記インクを塗布する工程と、 上記複数の塗布ヘッドが上記被対象物の終端に近づく前に、上記複数の塗布ヘッドの内、上記第1塗布ヘッドに対して、上記被対象物の終端側の第3塗布ヘッドを上記被対象物へ近づける工程と、を含むインク塗布方法を用いる。
以上のように、本発明のインクジェット装置によれば、複数の塗布ヘッドのうち、1つの塗布ヘッドのみ他のヘッドの位置より下げて被対象物に近づけてインクの吐出を行う。よって、被対象物が凹凸を有する3次元形状の場合でも塗布ヘッドと被対象物との間で干渉がなく被対象物に印刷を行うことができる。
この時、被対象物に対する印刷始端部、終端部においてインクを吐出させる塗布ヘッドと同時に隣接する塗布ヘッドも下ろして被対象物に近づける。あるいは、被対象物の相対進行方向に被対象物の形状を延長する板部を設置する。そのため、塗布ヘッドと被対象物とが対向している空間において、気流の流れや乱れが抑えられ、着弾位置のずれや乱れ、インクミストの散乱を低減し、高品位な画質の印刷を行うことが可能である。
本発明におけるインクジェット装置の斜視図 (a)〜(b)凹凸曲面を有する被対象物に塗布する時の始端部におけるインクジェット装置の状態を示す図、(c)〜(d)凹凸曲面を有する被対象物に塗布する時の終端部におけるインクジェット装置の状態を示す図 (a)〜(b)実施の形態1のインクジェット装置の塗布ヘッドを示す図 (a)〜(c)実施の形態1において、凹凸曲面に塗布する時の印刷始端部におけるインクジェット装置の状態を示す図 (a)〜(c)実施の形態1において、凹凸曲面に塗布する時の印刷終端部におけるインクジェット装置の状態を示す図 実施の形態2における凹凸曲面を有する被対象物に延長板を設置した斜視図 (a)〜(c)実施の形態2において、凹凸曲面に塗布する時の印刷初期におけるインクジェット装置の状態を示す図 (a)〜(d)実施の形態2において、凹凸曲面に塗布する時の印刷終わりにおけるインクジェット装置の状態を示す図 (a)特許文献1記載のインクジェット装置の塗布ヘッドを示す斜視図、(b)特許文献1記載のインクジェット装置の塗布ヘッドを示す側面図 (a)特許文献2記載のインクジェット装置の塗布ヘッドを示す斜視図、(b)特許文献2記載のインクジェット装置の塗布ヘッドを示す側面図 凹凸を有する曲面形状の被対象物を示す斜視図 (a)特許文献1記載のインクジェット装置による凹凸曲面への印刷を示す断面図、(b)特許文献2記載のインクジェット装置による凹凸曲面への印刷を示す断面図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
<インクジェット装置の構成>
図1は、実施の形態1におけるインクジェット装置全体の概要を示した斜視図である。このインクジェット装置は剛性が強く平面度の高い構造の定盤の架台上に設置されている。この架台にはガントリー(門柱)11および、印刷方向に移動することのできる駆動軸12が設置されている。
架台に設置され印刷方向に移動する駆動軸12には、高さ方向に移動することのできる駆動軸13が設置されている。高さ方向に移動することのできる駆動軸13には、軸の移動方向と水平方向に回転軸14が設置されている。回転軸14には、印刷を行う被対象物10を固定するためのジグ15が設置されている。印刷を行う被対象物10は、凹凸を有する曲面形成の被対象物10を使用した。
ジグ15にはこの被対象物10を固定するために、被対象物10の形状に合わせた高さの支柱16を取り付け固定している。ジグ15と被対象物10とが接する支柱16の先端部分は穴の開いたゴム製の吸引パッドになっており、穴の開いた部分から真空排気をさせることができる。被対象物10を支柱16に設置した後、真空排気することで、吸引パッドを介して被対象物10を固定させる。これらの駆動軸12、13にはボールネジとボールネジを回転させるためのモータが接続されている。
また、回転軸14にもモータが接続されている。それぞれのモータには、モータの回転制御を行うための制御装置に接続され、制御装置からの指令によって制御される。それぞれの駆動軸12,13および回転軸14の回転制御によって、指定する位置に任意の速度でそれぞれの軸を動作させることができる。これらによってジグ15上に固定した被対象物10の動作を制御することができる。
一方、架台に設置したガントリー11は被対象物10をまたぐように設置されている。このガントリー11は、架台同様に剛性を高くしたフレームによって構成されている。ガントリー11には、塗布ヘッドユニット17および印刷制御装置18が接続された支持フレーム19が接続されている。
この支持フレーム19においても、剛性が高い構造のフレームを使用し、塗布ヘッドユニット17および印刷制御装置18を取り付けても変形がほとんど無いようにしている。支持フレーム19とガントリー11との接続は、ガントリー11に設置された駆動軸によって接続されている。
この駆動軸においても、他の軸と同様に、ボールネジとボールネジを回転させるためのモータが接続されており、モータの回転制御を行う制御装置の指令によって制御される。この駆動軸の回転制御によって、塗布ヘッドユニット17および印刷制御装置18が接続された支持フレーム19を指定する位置に移動させることができる。
これらによって被対象物10に対して、塗布ヘッドユニット17の位置を被対象物10に対して、被対象物10の動作方向と直角方向で位置を制御することができる。
<塗布ヘッドユニット17>
塗布ヘッドユニット17を、図3(a)の斜視図や図3(b)の断面図に示す。被対象物10の動作方向(移動方向)に対して、並ぶように6個の塗布ヘッド17a〜17fが配列されている。
それぞれの塗布ヘッド17a〜17fの幅は狭く、それぞれの個別(独立して)に塗布ヘッド17a〜17fの位置が上下できるような移動機構部(図示せず)が備えられている。6つの塗布ヘッド17a〜17fのうち、両端部に設置された塗布ヘッド17a、17fはインクの吐出を行わず、隣接する塗布ヘッド17b〜塗布ヘッド17eのインク吐出の安定化を図るために設置している塗布ヘッドである。この両端部の塗布ヘッド17a、17fにおいては、インクの吐出を行わないので塗布ヘッドと同じ形状の板材を設置しても良い。
両端部以外の4つの塗布ヘッド17b〜塗布ヘッド17eは、それぞれ、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインクが個別に導入されている。各色を組み合わせることでフルカラーの画像や模様を印刷することができる。
インクを吐出させる塗布ヘッド17b〜塗布ヘッド17e内部には、インクを吐出させるための複数個のノズルが配列されている。それぞれのノズルからインクを吐出させるために、圧電素子によって各ノズル内の内圧を変動させてインクを吐出させる塗布ヘッドを用いた。各ノズルから吐出する塗布液の吐出量を制御するには、各ノズルに設置された圧電素子の電圧を制御することが必要である。
<印刷制御装置18>
この圧電素子の制御をおこなうために、印刷制御装置18(図1)が接続されている。この印刷制御装置18から塗布ヘッドユニット17の各塗布ノズルの圧電素子を制御するとで、要求された塗布パターンを塗布するためのインクの吐出を行うことができる。インクを吐出させるため、塗布ヘッド17b〜塗布ヘッド17eには、インクを供給するためのインク供給配管が接続されており、適宜、塗布ヘッド17b〜塗布ヘッド17eに供給して安定したインクの吐出を行っている。
<紫外線照射装置20>
塗布ヘッドユニット17からインクを吐出させたあと、瞬時にインクを硬化させる必要がある。被対象物の凹凸によって、被対象物10にインクが着弾したあとインクが動いてしまうためである。
そこで、紫外線光(UV光)を照射させることで瞬時にインクを硬化させることのできる紫外線硬化型インク(UVインク)を採用した。そのため、塗布ヘッドユニット17および印刷制御装置18が接続されたフレームの先端には、紫外線照射装置20(図1)を設置している。被対象物10にインクが着弾した時、紫外線照射装置からUV光を照射させる動作を行い、インクの硬化を行う。被対象物10にUVインクを使用するため、インクジェット装置全体は、UV光によるインクの変質を防ぐためにUV光を遮断するフィルムや金属のカバーで全体を覆われている。
<印刷動作>
図1に示すような凹凸形状の曲面板である被対象物10の表面上に塗布ヘッドユニット17から、各色のインクを吐出させて画像や模様を塗布する場合、塗布ヘッドユニット17の位置は固定させ、被対象物10を固定しているジグ15を動作させながら、被対象物10に印刷を行っていく。
この時、複数ある塗布ヘッドユニット17のうち、インクを吐出させる1つの塗布ヘッドの位置のみ下に下げて被対象物10の位置に近づけてインクを吐出させる。この時、被対象物10とインクを吐出させる塗布ヘッドとの位置が一定になるように被対象物10を固定しているジグ15を塗布ヘッドユニット17のならびと同じ方向に動作させながら印刷を行う。
この時、ジグ15に接続された回転軸14、高さ方向に動作させる駆動軸13、移動方向に動作させる駆動軸12を制御することでインクを吐出させる塗布ヘッドユニット17と被対象物10との間の距離を一定にするように動作させる。
あらかじめ各々の塗布ヘッドユニット17と被対象物10との距離が一定になるような動作軌跡の位置情報を算出しておき、この軌道に沿うようにジグ15に接続された各軸の制御を行う。塗布ヘッドユニット17から吐出させて被対象物10上にインクを吐出させる塗布幅が小さいので、適宜、塗布ヘッドユニット17が接続された支持フレーム19を被対象物10の幅方向側に移動させてインクを吐出させる。塗布ヘッドユニット17が接続された支持フレーム19は、ガントリー11の駆動軸で制御し、塗布幅のピッチで動作させていく。これを繰り返して行うことで被対象物10表面全体を塗布していく。
図2は、凹凸形状の曲面板である被対象物10の表面に塗布ヘッドユニット17からインクを吐出させている図を示している。塗布ヘッドユニット17は固定の状態であり、被対象物10は、図の左側から右側へ動作させている。図2(a)は、被対象物10に対して印刷始端部の斜視図を示し、図2(b)は、印刷始端部における塗布ヘッドユニット17と被対象物10との拡大断面図を示した図である。
また図2(c)は、被対象物に対して印刷終端部の斜視図を示し、図2(b)は、印刷終端部において被対象物に近づけてインクを被対象物に吐出させる塗布ヘッド17dと被対象物10との拡大断面図を示した図である
図2(a)、図2(b)に示すように、印刷始端部においては、被対象物10がインクを吐出させる塗布ヘッド17dと対向面になった後、このインクを吐出させる塗布ヘッド17dからインクの吐出を開始する。塗布開始前はインクを吐出させる塗布ヘッド17dの周囲は空間状態であるが、被対象物10が移動してインクを吐出させる塗布ヘッド17dと対向した時には、塗布ヘッド17dの周囲は狭まる。
この時、塗布ヘッド17dと被対象物10とか対向している空間の圧力は、急激に高まる。一方、被対象物10の移動側の空間Bは広い状態のままなので、圧力の変動はほとんどない。
したがって、インクを吐出させる塗布ヘッド17dと被対象物10とが対向している空間Aと、被対象物の移動側の空間Bとで大きな差圧が発生し、インクを吐出させる塗布ヘッド17dから吐出されたインクは、被対象物10の移動方向D1に流れてしまう。
そのため、印刷始端部おいて、塗布ヘッド17dから吐出したインクの着弾乱れやミストの散乱が、被対象物10の移動方向に発生し、印刷画像の画質低下を招いてしまう。
一方、図2(c)、図2(d)に示すように印刷終端部においては、被対象物を移動させていくと、被対象物10の動作方向と反対側の空間Cが開放状態となる。この時、被対象物10とインクを吐出させる塗布ヘッド17dとが対向している周囲の空間Aは狭く、被対象物10の動作方向と反対側の空間Cに比べて圧力が高い状態である。
よって、塗布ヘッドユニット17と被対象物との間の空間Aと被対象物10の動作方向と反対側の空間Cとで差圧が発生する。そのため、塗布ヘッド17dから吐出されたインクは、被対象物の移動方向と反対側(矢印の方向)に流れてしまい、印刷始主端部においても、インクを吐出させる塗布ヘッド30から吐出したインクの着弾乱れやミストの散乱が、被対象物10の移動方向に発生し、印刷画像の画質低下を招いてしまう
そのために、印刷始端部、終端部における塗布ヘッドユニット17の動作を以下のように行うことで、この部分における画質の低下を抑えることが出来る。
<始端部>
図4(a)〜図4(c)は、本発明の実施の形態1における被対象物10の始端部における概略を示した図である。図4(a)は斜視図、図4(b)は断面図、図4(c)はインクを吐出させる塗布ヘッド17b(第1塗布ヘッド)と被対象物10との拡大断面図を示した図である。
凹凸形状の曲面板である被対象物10としては、幅400mm、長さ450mm、凹凸の最大高さ50mmの曲面板とした。また、塗布ヘッド17a〜塗布ヘッド17fの1個の大きさは、幅120mm、厚み12mmの大きさの塗布ヘッドを使用した。
これらの図に示すように塗布開始端部においては、インクを吐出させる塗布ヘッド17cと同時に、この塗布ヘッド17cと隣接するとともに、被対象物10の移動方向にある塗布ヘッド17b(第2塗布ヘッド)を下ろして、被対象物10に近づける。塗布ヘッド17bは、インクは吐出しない。
被対象物10が移動してインクを吐出させる塗布ヘッド17cと対向した時、被対象物10の移動側には塗布ヘッド17bが降りているため、この空間Bも狭まっているため、塗布ヘッド17cと被対象物10とが対向している空間Aと、被対象物10の移動側の空間Bにおける圧力差を低減される。よって、印刷始端部おける塗布ヘッド17cから吐出したインクの着弾乱れやミストの散乱がなく高画質の印刷を行うことが出来る。
<終端部>
図5(a)〜図5(c)は、実施の形態1における印刷終端部(被対象物10の終端部)における概略を示した図である。図5(a)は斜視図、図5(b)は断面図、図5(c)はインクを吐出させる塗布ヘッド17c(第1塗布ヘッド)と被対象物10との拡大断面図を示した図である。
これらの図に示すように塗布終端部においては、インクを吐出させる塗布ヘッド17cと同時に、隣接し、被対象物10が進む方向と逆側である塗布ヘッド17d(第3塗布ヘッド)を下ろして、被対象物10に近づける。塗布ヘッド17dは、インクを吐出しない。
被対象物10が移動して印刷終端部に移動した時、インクを吐出させる塗布ヘッド17cと塗布ヘッド17dも被対象物10に近づいている。このため被対象物10の移動側の空間Cも狭まる。
よって、インクを吐出させる塗布ヘッド17cと被対象物10との空間Aと、被対象物10の移動の反対側との空間Cとの差圧が低減される。よって、印刷終端部おける塗布ヘッド17cから吐出したインクの着弾乱れやミストの散乱がなく高画質の印刷を行うことが出来る。
<共通>
印刷始端部、および、印刷終端部においてインクを吐出させる塗布ヘッド17cに隣接し塗布ヘッド17d、17aを下ろして被対象物10に近づけた塗布ヘッドは、印刷始端部、および、印刷終端部以外では、被対象物10と干渉して衝突しないように、上方へあげ、元の高さに戻す。
このインクを吐出させる塗布ヘッド17cに隣接した塗布ヘッド17bが下りて被対象物10に近づいて、始端部を塗布ヘッド17cが過ぎた後、塗布ヘッド17bは、元の位置に戻る。終端部も同様である。
印刷始端部から印刷終端部の間の領域においては、インクを吐出させる塗布ヘッド17cと被対象物10との対向面が一定の距離で動作させるため、空間内の状態が安定している。よって、塗布ヘッド17cから被対象物10へのインクの吐出を安定させておこなうことができる。
以上のように、被対象物の被対象物の印刷始端部および印刷終端部において、インクを吐出させる塗布ヘッドと17c同時にその隣接する塗布ヘッド17b、17dも同時に被対象物10に近づけて印刷をおこなうことで、印刷始端部、終端部における画質の低下を抑え、高画質の印刷を行うことができる。
なお、塗布ヘッド17b、17d、17eがインクを吐出する場合も同様である。端部の塗布ヘッド17a、17fは、インクは塗布しないので、塗布ヘッドでなくとも、同等の形状のダミーヘッドでよい。
少なくとも塗布ヘッドユニット17の複数の塗布ヘッドの整列方向の少なくとも1端にはダミー塗布ヘッド(インクを吐出しない塗布ヘッド)が必要である。好ましくは両端にダミー塗布ヘッドがあればよい。
(実施の形態2)
実施の形態2に関しては、装置の構成、印刷動作は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。ただし、実施の形態2に関して、実施の形態1と異なる点として、図3(a)で示した塗布ヘッドユニット17の構成が異なる。実施の形態2では、被対象物10の動作方向に対して並べた塗布ヘッドユニット17において、インクを吐出させる4つの塗布ヘッド17b〜17eのみで構成しており、両端部のインクの吐出を行わない塗布ヘッド17a、17fを設置しない。
また、被対象物10における印刷において、被対象物10の始端部、終端部におけるインクを吐出させる塗布ヘッド17b〜17fと隣接した塗布ヘッド17a、17fの動作も行わない。
図6は、実施の形態2において印刷を行う凹凸を有する曲面板の被対象物10を示した図である。実施の形態2においては被対象物10の始端部および終端部に、被対象物10の移動方向において長さを延長した延長板40a、40bを設置している。この延長板40a、40bは長さ方向が、塗布ヘッド17b〜17eの1つの厚みよりも長い薄板である。
<始端部>
図7(a)〜図7(c)は、実施の形態2における被対象物10の始端部における概略を示した図である。図7(a)は斜視図、図7(b)は断面図、図7(c)はインクを吐出させる塗布ヘッド17cと被対象物10との拡大断面図を示した図である。
これらの図に示すように、被対象物10の移動方向側に延長板40aがあるため、インクを吐出させる塗布ヘッド17cが、被対象物10の印刷開始端に来る時には、この塗布ヘッド17cと被対象物10との空間の状態は安定状態となっており差圧の発生がとほんど無い。よって、塗布ヘッドから吐出されたインクの吐出の乱れがなく、被対象物へ安定して着弾することができる。
<終端部>
図8は、本発明の実施の形態2における印刷終端部における概略を示した図である。図8(a)は斜視図、図8(b)は断面図、図8(c)はインクを吐出させる塗布ヘッド17cと被対象物との拡大断面図を示した図である。
これらの図に示すように、被対象物10の終端部においても、被対象物10の移動と反対方向に延長板40bがあるため、インクを吐出させる塗布ヘッド17cが被対象物10の終端部に来ても、塗布ヘッド17cと被対象物10との空間の状態は安定状態となっており差圧の発生がとほんど無い。よって、塗布ヘッド17cから吐出されたインクの吐出の乱れやミストの散乱がなく、被対象物へ安定して着弾するなうことができる。
なお、実施の形態2において、延長板40bの代わりに被対象物10を固定しているジグ(ステージの一部)において、被対象物の移動方向および移動方向と反対側に凸部を設けても良い。図8(d)にこれを示す。別途、支柱16に凸部21を設けている。
以上のように、被対象物の被対象物の印刷始端部および印刷終端部の被対象物移動方向において長さを延長した延長板を接続することで、印刷始端部、終端部における画質の低下を抑え、高画質の印刷を行うことができる。
(全体を通して)
実施の形態1,2は組み合わせることができる。被対象物10を移動させたが、被対象物10と塗布ヘッドユニット17とは相対的に移動できればよい。終端部と始端部との両方で説明したが、少なくとも1方でよい。
インクと塗布する塗布ヘッドを第1塗布ヘッドとすると、第1塗布ヘッドに対して、上下させる塗布ヘッドは第2塗布ヘッドとできる。第2塗布ヘッドは、インクを塗布する塗布ヘッドでも、インクを塗布できないダミー塗布ヘッドでもよい。第2塗布ヘッドは第1塗布ヘッドに隣接することが好ましい。しかし、隣接していなくとも、第1塗布ヘッドに対して、第2塗布ヘッドと同じ方向の塗布ヘッドならよい。
本発明のインクジェット装置は、凹凸形状を有する被対象物に対して高画質な印刷を行うことができるため、複雑な形状に対するデザインの加飾や3次元構造のデバイスへの機能膜の形成などに使用できる。その他、インクジェットの塗布方法として、広く利用される。
1 塗布ヘッド
2 突起物
3 記録用紙
4 移動機構
5 塗布ヘッド
6 インクカートリッジ
7 リブ
A 空間
B 空間
C 空間
10 被対象物
11 ガントリー
12 駆動軸
13 駆動軸
14 回転軸
15 ジグ
16 支柱
17 塗布ヘッドユニット
17a、17b、17c、17d、17e、17f 塗布ヘッド
18 印刷制御装置
19 支持フレーム
20 紫外線照射装置
30 塗布ヘッド
40a、40b 延長板

Claims (6)

  1. ノズルを有する複数の塗布ヘッドと、
    被対象物を保持するステージと、
    前記複数の塗布ヘッドは、それぞれ独立して、前記ステージの側へ移動できる移動機構部と、を有するインクジェット装置。
  2. 前記複数の塗布ヘッドは、1列に配列され、
    前記配列の方向の1端に、前記インクを塗布しないダミー塗布ヘッドが配置されている請求項1記載のインクジェット装置。
  3. 前記複数の塗布ヘッドは、1列に配列され、
    前記被対象物の前記配列の方向の1端に、延長部が配置されている請求項1記載のインクジェット装置。
  4. 前記複数の塗布ヘッドは、1列に配列され、
    前記ステージの前記配列の方向の1端に、凸部が配置されている請求項1記載のインクジェット装置。
  5. 複数の塗布ヘッドのうち、インクを吐出する第1塗布ヘッドを被対象物へ近づける工程と、
    前記複数の塗布ヘッドが前記被対象物に近づく前に、前記複数の塗布ヘッドの内、前記第1塗布ヘッドに対して、前記被対象物と逆側の第2塗布ヘッドを前記被対象物へ近づける工程と、
    前記第1塗布ヘッドから前記被対象物へ前記インクを塗布する塗布工程と、
    前記第2塗布ヘッドを被対象物から遠ざける工程と、を含むインク塗布方法。
  6. 複数の塗布ヘッドのうち、インクを吐出する第1塗布ヘッドを被対象物へ近づけ、前記被対象物へ前記インクを塗布する工程と、
    前記複数の塗布ヘッドが前記被対象物の終端に近づく前に、前記複数の塗布ヘッドの内、前記第1塗布ヘッドに対して、前記被対象物の終端側の第3塗布ヘッドを前記被対象物へ近づける工程と、を含むインク塗布方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019155681A (ja) * 2018-03-12 2019-09-19 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録装置

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