JP2019170938A - 金属ステント製造用マンドレル及び金属ステントの製造方法 - Google Patents

金属ステント製造用マンドレル及び金属ステントの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ステント基材の拡径時における損傷を防止できる金属ステント製造用マンドレルを提供する。【解決手段】第1挿入径D1Fから第1拡張径D1Rまで外径が拡大する第1テーパー部12と、前記第1テーパー部12に対して前記第1拡張径D1Rである側に接続しており前記第1拡張径D1Rである外径を有する第1直胴部14と、を有する第1部材10と、前記第1直胴部14を挿通させる第2内径D2Mである内径を有する中空筒状であり、第2挿入径D2Fから第2拡張径D2Rまで外径が拡大する第2テーパー部22と、前記第2テーパー部22に対して前記第2拡張径D2Rである側に接続しており前記第2拡張径D2Rである外径を有する第2直胴部24と、を有する第2部材20と、を有する金属ステント製造用マンドレル90。【選択図】図2

Description

本発明は、金属ステント製造用マンドレル及び金属ステントの製造方法に関する。
自己拡張型の金属ステントは、腫瘍等によって狭窄が生じた消化器系管腔等の開存を確保する目的で、広く用いられている。自己拡張型の金属ステントは、一般にステントデリバリシステムに収縮させた状態で収納されて体内管腔の留置するべき箇所に搬送され、その箇所でステントデリバリシステムからリリースされることによって、自己の拡張力(弾性)によって拡張し、管腔壁を押し付けるようにして留置されるものである。そのため、自己拡張型の金属ステントの材質としては、弾性に優れるニッケルチタン合金等の室温で超弾性を示すことができる、いわゆる超弾性金属が用いられている。
超弾性金属で形成された金属ステントの製造方法としては、目的とするステントの径よりも小さい径を有する金属製のパイプにレーザー加工等を用いて所望のステントパターンを形成することによって、ステントの基材(前駆材)となるステント基材を作製した後、そのステント基材を強制的に拡径して、その拡径した状態のままで、ステント基材に熱処理を行う方法が知られている。この方法によれば、拡径するために加えた力を解除した後においても、拡径されたステント基材とほぼ同等の径を有する、超弾性を示す金属ステントを得ることができる。
金属製のパイプにステントパターンを形成することによって得られるステント基材を強制的に拡径する方法としては、たとえば特許文献1に記載されるような、テーパー部分を有するマンドレルをステント基材の内腔に挿入する方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2013−183790号公報
ところで、近年、ステントの適用範囲が広がりを見せる一方で、ステントデリバリシステムの細径化が求められていることから、自己拡張型ステントには、小さな径へ収縮可能であることと、大きな径へ拡張可能であることの両立が求められている。そのような自己拡張型の金属ステントを得るためには、上述したような方法において、マンドレルによってステント基材を拡径する際における拡径比率を、より大きくすることが必要である。しかしながら、従来のマンドレルを用いてステント基材を大きな拡径比率で拡経しようとすると、ステント基材が拡径時の応力に耐え切れず損傷したり、破断したりする問題が生じる場合があった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、ステント基材の拡径時における損傷を防止できる金属ステント製造用マンドレル及びこのような金属ステント製造用マンドレルを用いた金属ステントの製造方法を提供する。
上記目的を達成するために、本発明に係る金属ステント製造用マンドレルは、第1挿入径から第1拡張径まで外径が拡大する第1テーパー部と、前記第1テーパー部に対して前記第1拡張径である側に接続しており前記第1拡張径である外径を有する第1直胴部と、を有する第1部材と、
前記第1直胴部を挿通させる第2内径である内径を有する中空筒状であり、第2挿入径から第2拡張径まで外径が拡大する第2テーパー部と、前記第2テーパー部に対して前記第2拡張径である側に接続しており前記第2拡張径である外径を有する第2直胴部と、を有する第2部材と、を有する。
本発明に係る金属ステント製造用マンドレルは、第1部材と第2部材とを有するため、これを順次ステントパターンが形成された金属パイプであるステント基材に挿入することにより、ステント基材を段階的に拡径させることができる。このような金属ステント製造用マンドレルによれば、ステント基材を段階的に拡径させることができるので、たとえば一段のテーパーを有するマンドレル1本によってステント基材を拡径させる従来技術に比べて、拡径時におけるステント基材の損傷を抑制・防止することができる。また、中空筒状の第2部材は、第1部材の直胴部を挿通させることができるため、たとえば二段のテーパーを有するマンドレル1本でステント基材を拡径させる場合に比べて金属ステント製造用マンドレルの全長を短くできる。
また、たとえば、前記第1部材は、中実の棒状であってもよい。
第1部材を中実の棒状とすることにより、第1部材の外径が細い場合であっても、第1直胴部に十分な剛性を持たせることができる。
また、たとえば、本発明に係る金属ステント製造用マンドレルは、前記第2直胴部を挿通させる第3内径である内径を有する中空筒状であり、第3挿入径から第3拡張径まで外径が拡大する第3テーパー部と、前記第3テーパー部に対して前記第3拡張径である側に接続しており前記第3拡張径である外径を有する第3直胴部と、を有する第3部材をさらに有してもよく、
前記第3直胴部を挿通させる第4内径である内径を有する中空筒状であり、第4挿入径から第4拡張径まで外径が拡大する第4テーパー部と、前記第4テーパー部に対して前記第4拡張径である側に接続しており前記第4拡張径である外径を有する第4直胴部と、を有する第4部材をさらに有してもよい。
第3部材や第4部材を有する金属ステント製造用マンドレルは、ステント基材をさらに多段階で拡径させることにより、拡径時におけるステント基材の損傷の問題を、効果的に抑制・防止することができる。第1〜第4部材は、入れ子状になるため、多段階とすることにより金属ステント製造用マンドレルの全長が長くなる問題も抑制できる。
本発明に係る金属ステントの製造方法は、に記載の金属ステント製造用マンドレルを用いる金属ステントの製造方法であって、
ステントパターンが形成された金属パイプであるステント基材を準備する工程と、
前記ステント基材の内部に、前記第1部材を前記第1テーパー部側から挿入し、前記ステント基材を前記第1直胴部の外周に位置させる工程と、
前記第2部材の前記第2テーパー部を、前記第1直胴部を内部に挿通させた状態で前記ステント基材に近づくように移動させ、前記第1直胴部の外周に位置する前記ステント基材の内部に、前記第2部材を前記第2テーパー部側から挿入し、前記ステント基材を前記第2直胴部の外周に位置させる工程と、
拡径された前記ステント基材を熱処理する工程と、を有する。
このような製造方法によれば、金属ステント製造用マンドレルによってステント基材を拡径する工程において、ステント基材の損傷が発生する問題を防止することができる。
図1は、本発明に係る金属ステント製造用マンドレルの要部外観図である。 図2は、図1に示す金属ステント製造用マンドレルの要部断面図である。 図3は、図1に示す金属ステント製造用マンドレルを用いて製造される金属ステントの構造の一例表す部分展開図である。 図4は、本発明に係る金属ステントの製造方法に含まれる一つの段階を表す概念図である。 図5は、図4に表される段階の次の段階を表す概念図である。 図6は、図5に表される段階の次の段階を表す概念図である。
本発明に係る金属ステント製造用マンドレル及び金属ステントの製造方法について、図1〜図6に示す実施形態を参照して説明する。
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態に係る金属ステント製造用マンドレル90(以下、単に「マンドレル90」と省略する場合がある。)の要部外観図であり、図2は、図1に示すマンドレル90の要部断面図である。マンドレル90は、互いに分離可能な第1部材10、第2部材20、第3部材30及び第4部材40を有する。
断面図である図2に示すように、第1〜第4部材10、20、30、40は、第1部材10が最も内側となり、第1部材10の外側に第2部材20、第2部材20の外側に第3部材30、第3部材30の外側に第4部材40を、それぞれ同軸上に重ねて配置することができる入れ子構造になっている。
マンドレル90において、最も内側に配置される第1部材10のみが中実の棒状部材であり、他の第2〜第4部材20、30、40は、中空筒状である。ただし、第1部材10は、第2〜第4部材20、30、40と同様に、中空筒状であってもよい。
図1及び図2に示すように、第1部材10は、円錐台形状の第1テーパー部12と、円柱状の第1直胴部14とを有する。第1テーパー部12では、軸方向先端側から後端側へ外径が拡大する。図2に示すように、第1テーパー部12では、先端側の第1挿入径D1Fから後端側の第1拡張径D1Rまで、外径が拡大する。
第1テーパー部12の先端側の外径である第1挿入径D1Fは、拡径前のステント基材、すなわちステントパターンが形成された金属パイプの内径より小さいことが好ましく、たとえば0.3〜5mm程度である。第1テーパー部12の後端側の外径である第1拡張径D1Rは、たとえば第1挿入径D1Fの120〜500%程度とすることができ、テーパーの角度は、5〜45°程度である。なお、第1テーパー部12の先端は、円錐状になっていたり、R加工されていたりしてもよく、また、第1テーパー部12の先端には、円筒状のノーズが取り付けられていてもよい。
また、マンドレル90は、後述のように4段階のテーパーでステント基材を拡張する。このため、第1部材10の第1拡張径D1Rは、拡径前のステント基材の内径と、マンドレル90によって最終的に拡径させるステント基材の内径とのギャップを、4分の1程度埋めるように、拡径前のステント基材の内径を拡大させることができる大きさであることが好ましい。また、第1テーパー部12の軸方向長さは、特に限定されないが、たとえば1〜30mm程度とすることができる。
図1及び図2に示すように、第1直胴部14は、第1テーパー部12に対して第1拡張径D1Rである側、すなわち第1テーパー部12の後端に接続している。第1直胴部14の外径は第1拡張径D1Rであり、軸方向に沿って一定である。第1直胴部14の軸方向長さは、ステント基材の軸方向長さより長ければ特に限定されないが、たとえば50〜300mm程度とすることができる。
図2に示すように、第2部材20は、第1部材10の第1直胴部14を挿通させる第2内径D2Mである第2内筒壁20aを有する中空筒状である。第2内径D2Mは、第1直胴部14の第1拡張径D1Rと略同一か、若しくは、第1拡張径D1Rよりわずかに大きい。したがって、第2部材20の第2内筒壁20aに第1部材10を挿通させると、第1部材10と第2部材20とは、同軸上に配置される。また、第1直胴部14の外周面と第2内筒壁20aとがスライドすることにより、第2部材20は、第1部材10に対して、軸方向に移動できる。
図1及び図2に示すように、第2部材20は、無底中空の円錐台形状である第2テーパー部22と、円筒状の第2直胴部24とを有する。第2テーパー部22では、軸方向先端側から後端側へ外径が拡大する。図2に示すように、第2テーパー部22では、先端側の第2挿入径D2Fから後端側の第2拡張径D2Rまで、外径が拡大する。
第2テーパー部22の先端側の外径である第2挿入径D2Fは、第1直胴部14の外径である第1拡張径D1R及び第2内筒壁20aの内径である第2内径D2Mに比べて、僅かに大きい値、たとえば0.01〜1mm程度大きい値とすることができる。たとえば、第2テーパー部22の先端をエッジ状とすることにより、第2挿入径D2Fを、第1拡張径D1Rに近づけることができる。第2挿入径D2Fと第1拡張径D1Rとの差を1mm以下にすることにより、後述する金属ステントの製造方法において、ステント基材の内部に、第2テーパー部22を円滑に挿入することができる。
第2テーパー部22の後端側の外径である第2拡張径D2Rは、たとえば第2挿入径D2Fの110〜300%程度とすることができ、テーパーの角度は、5〜45°程度である。
第2部材20の第2拡張径D2Rは、第2テーパー部22をステント基材が通過することにより、拡径前のステント基材の内径と、マンドレル90によって最終的に拡径させるステント基材の内径とのギャップを、4分の1程度埋めるように、ステント基材の内径を第2テーパー挿入前の状態から拡大させることができる大きさであることが好ましい。また、第2テーパー部22の軸方向長さは、特に限定されないが、たとえば1〜30mm程度とすることができる。
図1及び図2に示すように、第2直胴部24は、第2テーパー部22に対して第2拡張径D2Rである側、すなわち第2テーパー部22の後端に接続している。第2直胴部24の外径は第2拡張径D2Rであり、軸方向に沿って一定である。第2直胴部24の軸方向長さは、ステント基材の軸方向長さより長ければ特に限定されないが、たとえば50〜300mm程度とすることができる。
図2に示すように、第3部材30及び第4部材40の要部の形は、内径及び外径の寸法を大きくしただけで、第2部材20の要部と同様の形を有している。
第3部材30は、第2部材20の第2直胴部24を挿通させる第3内径D3Mである第3内筒壁30aを有する中空筒状である。第3内径D3Mは、第2直胴部24の第2拡張径D2Rと略同一か、若しくは、第2拡張径D2Rよりわずかに大きい。したがって、第3部材30の第3内筒壁30aに第2部材20を挿通させると、第2部材20と第3部材30とは、同軸上に配置される。また、第2直胴部24の外周面と第3内筒壁30aとがスライドすることにより、第3部材30は、第2部材20に対して、軸方向に移動できる。
図1及び図2に示すように、第3部材30は、無底中空の円錐台形状である第3テーパー部32と、円筒状の第3直胴部34とを有する。第3テーパー部32では、軸方向先端側から後端側へ外径が拡大する。図2に示すように、第3テーパー部32では、先端側の第3挿入径D3Fから後端側の第3拡張径D3Rまで、外径が拡大する。
第3テーパー部32の先端側の外径である第3挿入径D3Fと、第2拡張径D2R及び第3内径D3Mとの関係は、第2挿入径D2Fに対する第1拡張径D1R及び第2内径D2Mとの関係と同様である。また、第3テーパー部32の後端側の外径である第3拡張径D3Rと第3挿入径D3Fとの関係や、第3テーパー部32のテーパー角度や、第3テーパー部32の軸方向長さについても、第2テーパー部22と同様とすることができる。
図1及び図2に示すように、第3直胴部34は、第3テーパー部32に対して第3拡張径D3Rである側、すなわち第3テーパー部32の後端に接続している。第3直胴部34の外径は第3拡張径D3Rであり、軸方向に沿って一定である。第3直胴部34の軸方向長さは、少なくともステント基材の軸方向長さより長ければ特に限定されないが、たとえば第2直胴部24と同様とすることができる。
第4部材40は、第3部材30の第3直胴部34を挿通させる第4内径D4Mである第4内筒壁40aを有する中空筒状である。第4内径D4Mは、第3直胴部34の第3拡張径D3Rと略同一か、若しくは、第3拡張径D3Rよりわずかに大きい。したがって、第4部材40の第4内筒壁40aに第3部材30を挿通させると、第3部材30と第4部材40とは、同軸上に配置される。また、第3直胴部34の外周面と第4内筒壁40aとがスライドすることにより、第4部材40は、第3部材30に対して、軸方向に移動できる。
図1及び図2に示すように、第4部材40は、無底中空の円錐台形状である第4テーパー部42と、円筒状の第4直胴部44とを有する。第4テーパー部42では、軸方向先端側から後端側へ外径が拡大する。図2に示すように、第4テーパー部42では、先端側の第4挿入径D4Fから後端側の第4拡張径D4Rまで、外径が拡大する。
第4テーパー部42の先端側の外径である第4挿入径D4Fと、第3拡張径D3R及び第4内径D4Mとの関係は、第3挿入径D3Fに対する第2拡張径D2R及び第3内径D3Mとの関係と同様である。また、第4テーパー部42の後端側の外径である第4拡張径D4Rと第4挿入径D4Fとの関係や、第4テーパー部42のテーパー角度や、第4テーパー部42の軸方向長さについても、第3テーパー部32と同様とすることができる。
図1及び図2に示すように、第4直胴部44は、第4テーパー部42に対して第4拡張径D4Rである側、すなわち第4テーパー部42の後端に接続している。第4直胴部44の外径は第4拡張径D4Rであり、軸方向に沿って一定である。第4直胴部44の軸方向長さは、ステント基材の軸方向長さより長ければ特に限定されないが、たとえば第3直胴部34と同様とすることができる。
図1及び図2に示す第1〜第4部材10、20、30、40は、それぞれ、軸方向に沿って相対移動自在である。また、マンドレル90では、第1〜第4部材10、20、30、40のうちいずれか1つ又は複数を取り外すことも可能である。ただし、第1〜第4部材10、20、30、40は、所定の位置関係で、互いに固定できるようになっていてもよい。
マンドレル90を構成する第1〜第4部材10、20、30、40の材質は、特に限定されないが、剛性が高く耐熱性のある金属材料とすることができ、たとえば鉄、タングステン、ステンレス鋼等が挙げられるが、特に限定されない。また、第1〜第4部材10、20、30、40は、金属材料を鋳造したり、金属棒や金属筒を切削加工したりして作製することができる。
以下、図3〜図6を用いて、図1及び図2に示すマンドレル90を用いた金属ステント100の製造方法の一例について説明する。図3は、マンドレル90を用いて製造される金属ステント100の部分拡大図であり、金属ステント100の構造を示している。
図3に示すように、金属ステント100は、ジグザグ円環状の複数のストラット82と(円環形状については、図4参照)、隣接するストラット82間を接続するブリッジ84とを有する。ストラット82は、金属ステント100の周方向に沿って三角波状に連続し、円環状に繋がっている。円環状である複数のストラット82が、ブリッジ84により軸方向に接続されることにより、筒状の金属ステント100が構成されている。
金属ステント100におけるストラット82の線径は、たとえば、0.05〜1mmとすることができる。また、ストラット82の断面が矩形である場合には、ストラット82の断面における長辺方向の長さを0.06〜1mm、短辺方向の長さが0.05〜0.9mm程度とすることができる。
金属ステント100に使用される金属としては、ニッケルチタン(Ni−Ti)合金、ステンレス鋼、タンタル、チタン、コバルトクロム合金、マグネシウム合金等が挙げられるが、Ni−Ti合金のような超弾性金属が好ましい。金属ステント100に使用される超弾性金属の具体例としては、49〜58重量%NiのNi−Ti合金が挙げられる。また、Ni−Ti合金中の原子のうち0.01〜10.0重量%を他の原子で置換したNi−Ti−X合金(X=Co、Fe、Mn、Cr、V、Al、Nb、W、Bなど)や、Ni−Ti合金中の原子のうち0.01〜30.0重量%を他の原子で置換したNi−Ti―X合金(X=Cu、Pb、Zr)等も、金属ステント100の材料として好適である。これらの超弾性金属の機械的特性は、冷却加工率及び/又は最終熱処理の条件を選択することにより調整される。
金属ステント100の製造方法では、まず、所望のストラット82やブリッジ84等を有するステントパターンが形成された金属パイプであるステント基材80を準備する。ステント基材80は、たとえば、YAGレーザー等を用いたレーザー加工(レーザーカット)、放電加工、化学エッチング、切削加工等によって、金属ステント100の材質となる金属からなるパイプにステントパターンを形成するための加工をすることにより作製することができる。
次に、例えば作業者が手で把持することなどによってステント基材80の外側を支持した状態とした後、図4に示すように、ステント基材80の内部に、第1部材10を第1テーパー部12側から挿入し、ステント基材80を第1直胴部14の外周に位置させる。この際、第2〜第4部材20、30、40は、第1部材10から取り外されているか、又は、ステント基材80に接触しないように、軸方向の後端側に移動させられている。
次に、図4及び図5に示すように、第2部材20の第2テーパー部22を、第2部材20の内部に第1直胴部14を挿通させた状態で、第1部材10の第1テーパー部12に近づくようにスライド移動させる。さらに、第2部材20を第1部材10に対して相対移動させることにより、図5に示すように、第1直胴部14の外周に位置するステント基材80の内部に、第2部材20を第2テーパー部22側から挿入する。
さらに、第2部材20をステント基材80の内部に挿入していくことにより、図6に示すように、ステント基材80を第2直胴部24の外周に位置させる。この後、第3部材30及び第4部材40についても、第2部材20と同様に、順次ステント基材80の内部に挿入し、ステント基材80を拡径する。なお、ステント基材80を第1〜第4部材10、20、30、40を挿入する際、ステント基材80を保持してマンドレル90を動かしてもよく、マンドレル90を保持してステント基材80を動かしてもよく、双方を移動させてもよい。
ステント基材80の材質を超弾性金属とした場合には、最後に、拡径されたステント基材80を所定温度で熱処理することにより、ステント基材80(金属ステント100)は、室温で超弾性を示すものとなり、マンドレル90を抜き取っても拡径した状態に形状が維持される。熱処理の際、ステント基材80に接触していない第1〜第3部材10、20、30は、マンドレル90から取り外しておくことができる。これにより、熱処理対象の熱容量を低減して、効率的な熱処理を行うことができる。
上述したマンドレル90は、第1〜第4部材10、20、30、40を有するため、これを順次拡径前のステント基材80に挿入することにより、ステント基材80を段階的に拡径させることができる。ステント基材80を段階的に拡径させることにより、拡径時におけるステントパターンが形成されたステント基材80の損傷を抑制・防止することができる。また、中空筒状の第2〜第4部材20、30、40は、内側の部材の直胴部を挿通させることができるため、マンドレル90の全長も短くできる。
なお、本発明は上述した実施形態のみに限定されるものではなく、他の実施形態や変形例を含むことは言うまでもない。たとえば、マンドレル90は、4つの部材である第1〜第4部材10、20、30、40で構成されていたが、マンドレル90に含まれる部材の数は4つに限定されず、2つ、3つ、又は5つ以上であってもよい。また、マンドレル90に含まれる第1〜第4部材10、20、30、40の一部が一体となっていてもよく、たとえば、第1部材10と第2部材20とが一体であったり、第1〜第3部材10、20、30が一体であったりしてもよい。
10…第1部材
12…第1テーパー部
14…第1直胴部
20…第2部材
20a…第2内筒壁
22…第2テーパー部
24…第2直胴部
30…第3部材
30a…第3内筒壁
32…第3テーパー部
34…第3直胴部
40…第4部材
40a…第4内筒壁
42…第4テーパー部
44…第4直胴部
80…ステント基材
82…ストラット
84…ブリッジ
90…金属ステント製造用マンドレル
100…金属ステント
D1F…第1挿入径
D1R…第1拡張径
D2F…第2挿入径
D2R…第2拡張径
D2M…第2内径
D3F…第3挿入径
D3R…第3拡張径
D3M…第3内径
D4F…第4挿入径
D4R…第4拡張径
D4M…第4内径

Claims (5)

  1. 第1挿入径から第1拡張径まで外径が拡大する第1テーパー部と、前記第1テーパー部に対して前記第1拡張径である側に接続しており前記第1拡張径である外径を有する第1直胴部と、を有する第1部材と、
    前記第1直胴部を挿通させる第2内径である内径を有する中空筒状であり、第2挿入径から第2拡張径まで外径が拡大する第2テーパー部と、前記第2テーパー部に対して前記第2拡張径である側に接続しており前記第2拡張径である外径を有する第2直胴部と、を有する第2部材と、を有する金属ステント製造用マンドレル。
  2. 前記第1部材は、中実の棒状であることを特徴とする請求項1に記載の金属ステント製造用マンドレル。
  3. 前記第2直胴部を挿通させる第3内径である内径を有する中空筒状であり、第3挿入径から第3拡張径まで外径が拡大する第3テーパー部と、前記第3テーパー部に対して前記第3拡張径である側に接続しており前記第3拡張径である外径を有する第3直胴部と、を有する第3部材をさらに有する請求項1又は請求項2に記載の金属ステント製造用マンドレル。
  4. 前記第3直胴部を挿通させる第4内径である内径を有する中空筒状であり、第4挿入径から第4拡張径まで外径が拡大する第4テーパー部と、前記第4テーパー部に対して前記第4拡張径である側に接続しており前記第4拡張径である外径を有する第4直胴部と、を有する第4部材をさらに有する請求項3に記載の金属ステント製造用マンドレル。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の金属ステント製造用マンドレルを用いる金属ステントの製造方法であって、
    ステントパターンが形成された金属パイプであるステント基材を準備する工程と、
    前記ステント基材の内部に、前記第1部材を前記第1テーパー部側から挿入し、前記金属ステントを前記第1直胴部の外周に位置させる工程と、
    前記第2部材の前記第2テーパー部を、前記第1直胴部を内部に挿通させた状態で前記ステント基材に近づくように移動させ、前記第1直胴部の外周に位置する前記ステント基材の内部に、前記第2部材を前記第2テーパー部側から挿入し、前記ステント基材を前記第2直胴部の外周に位置させる工程と、
    拡径された前記ステント基材を熱処理する工程と、を有する金属ステントの製造方法。
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