JP2019168944A - 電子情報記憶媒体、icカード、コマンド群実行方法及び、コマンド群実行プログラム - Google Patents

電子情報記憶媒体、icカード、コマンド群実行方法及び、コマンド群実行プログラム Download PDF

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【課題】外部機器が複数のコマンドにより電子情報記憶媒体に処理を実行させる際の外部機器と電子情報記憶媒体間の通信データ量を削減し、通信時間を短縮することができる電子情報記憶媒体等を提供する。【解決手段】複数のコマンドを含むコマンド群と、当該複数のコマンドの実行順序と、当該コマンド群を識別するための識別情報とを対応付けて記憶しておき、コマンド群を識別可能なコマンド群実行コマンドを外部機器から受信した場合に、記憶しておいたコマンド群であって、コマンド群実行コマンドで識別されるコマンド群に含まれる複数のコマンドを当該コマンド群に対応する実行順序で実行する。【選択図】図4

Description

IC(Integrated Circuit)チップ等の電子情報記憶媒体の技術分野に関する。
ICカードに搭載されるICチップ等の電子情報記憶媒体は、CPU、RAM、不揮発性メモリ等を備えている。電子情報記憶媒体のCPUは、カード発行機やリーダ・ライタなどの外部機器からコマンドを受信すると、当該コマンドに対応するコマンド処理を実行し、実行結果を示すSW(Status Word)をレスポンスとして送信する。
また、電子情報記憶媒体のCPUの性能向上により、電子情報記憶媒体内部のコマンド処理よりも、外部機器がコマンドを送信してから電子情報記憶媒体がコマンド処理を実行して応答するまでの通信処理に時間が掛かるようになっている。特に、大きなデータを電子情報記憶媒体の不揮発性メモリに書き込む場合など、外部機器と電子情報記憶媒体間において通信するデータの量が増えることでより顕著になる。
ここで、電子情報記憶媒体のコマンド処理の一例として、DF(Dedicated File)を選択し、次いで、当該DFの配下のEF(Elementary File)を選択し、更に、当該EFにデータの書き込みを行う場合に、外部機器と電子情報記憶媒体間で通信するデータのデータ量及び通信時間を計算する。具体的には、以下のコマンド及びレスポンスが外部機器と電子情報記憶媒体の間で通信される。
(1)[外部機器→電子情報記憶媒体]
・DFを選択するためのSELECTコマンド
CLA部(1バイト)+INS部(1バイト)+P1部(1バイト)+P2部(1バイト)+Lc部(1バイト)+Data部(6バイト)=11バイト
※Data部にはDFを識別するための6バイトのIDが設定される
(2)[電子情報記憶媒体→外部機器]
・(1)に対するレスポンス
SW(2バイト
(3)[外部機器→電子情報記憶媒体]
・EFを選択するためのSELECTコマンド
CLA部(1バイト)+INS部(1バイト)+P1部(1バイト)+P2部(1バイト)+Lc部(1バイト)+Data部(2バイト)=7バイト
※Data部にはEFを識別するための2バイトのIDが設定される
(4)[電子情報記憶媒体→外部機器]
・(3)に対するレスポンス
SW(2バイト
(5)[外部機器→電子情報記憶媒体]
・UPDATE BINARYコマンド
CLA部(1バイト)+INS部(1バイト)+P1部(1バイト)+P2部(1バイト)+Lc部(1バイト)+Data部(255バイト)=260バイト
※Data部に不揮発性メモリに書き込む255バイトのデータが設定された場合を想定
(6)[電子情報記憶媒体→外部機器]
・(5)に対するレスポンス
SW(2バイト
すなわち、外部機器と電子情報記憶媒体の間で通信されるコマンド及びレスポンスのデータ量は、「11+2+7+2+260+2=284(バイト)」となる。接触インターフェイスの通信規格であるISO/IEC7816−3のT=1プロトコルによると、1バイト送信には12etuを必要とする。周波数=3.5Mhz、通信速度=9600bpsにて通信した場合、1etuは「372clock/3.5MHz≒104.17μs」となる。したがって、284バイトを通信するために掛かる通信時間は「104.17μs×12etu×284バイト≒355.0ms」となってしまう。
一方で、特許文献1には、高速通信を効率よく実施する技術について開示されている。
特開2014−182776号公報
特許文献1の技術によれば、通信時間を短縮することも可能だが、通信データ量が多い場合には、やはり要求される時間内に通信処理を完了できない場合がある。
そこで、本発明は、外部機器が複数のコマンドにより電子情報記憶媒体に処理を実行させる際の通信データ量を削減し、通信時間を短縮することができる電子情報記憶媒体等を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のコマンドを含むコマンド群と、前記複数のコマンドの実行順序と、前記コマンド群を識別するための識別情報とを対応付けて記憶する不揮発性メモリと、前記コマンド群を識別可能なコマンド群実行コマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群実行コマンドで識別される前記コマンド群に含まれる前記複数のコマンドを前記実行順序で実行する実行手段と、を備えることを特徴とする
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子情報記憶媒体であって、前記実行手段は、前記不揮発性メモリに記憶させる前記コマンド群と、前記複数のコマンドの実行順序と、前記コマンド群を識別するための識別情報とを含むコマンドであって、前記コマンド群を書き込むためのコマンドであるコマンド群書き込みコマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群書き込みコマンドに含まれる前記コマンド群と、前記実行順序と、前記識別情報とを対応付けて前記不揮発性メモリに記憶させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電子情報記憶媒体であって、前記実行手段は、前記コマンド群書き込みコマンドに含まれるコマンド群に含まれる複数のコマンドの中に、予め書き込むことが禁止されているコマンドが含まれる場合、前記コマンド群書き込みコマンドに含まれる前記コマンド群と、前記実行順序と、前記識別情報とを前記不揮発性メモリに記憶させないことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の電子情報記憶媒体であって、前記実行手段は、前記不揮発性メモリに記憶されている前記コマンド群を識別するための識別情報を含むコマンドであって、前記コマンド群を消去するためのコマンドであるコマンド群消去コマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群消去コマンドに含まれる前記識別情報で識別される前記コマンド群を前記不揮発性メモリから消去することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の電子情報記憶媒体であって、前記コマンド群に含まれるコマンドには、前記不揮発性メモリにデータを書き込むコマンドが含まれていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5何れか一項に記載の電子情報記憶媒体を備えるICカードである。
請求項7に記載の発明は、複数のコマンドを含むコマンド群と、前記複数のコマンドの実行順序と、前記コマンド群を識別するための識別情報とを対応付けて記憶する不揮発性メモリを備える電子情報記憶媒体によるコマンド群実行方法であって、前記コマンド群を識別可能なコマンド群実行コマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群実行コマンドで識別される前記コマンド群に含まれる前記複数のコマンドを前記実行順序で実行する実行工程と、を含むことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、複数のコマンドを含むコマンド群と、前記複数のコマンドの実行順序と、前記コマンド群を識別するための識別情報とを対応付けて記憶する不揮発性メモリを備える電子情報記憶媒体に含まれるコンピュータを、前記コマンド群を識別可能なコマンド群実行コマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群実行コマンドで識別される前記コマンド群に含まれる前記複数のコマンドを前記実行順序で実行する実行手段、として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、複数のコマンドを含むコマンド群を、当該複数のコマンドの実行順序と当該コマンド群の識別情報と対応付けて不揮発性メモリに記憶しておき、コマンド群を識別可能なコマンド群実行コマンドを外部機器から受信した場合に、当該コマンド群実行コマンドで識別されるコマンド群に含まれる複数のコマンドを当該コマンド群に対応する実行順序で実行する。これにより、外部機器が複数のコマンドにより電子情報記憶媒体に処理を実行させる際の通信データ量を削減し、通信時間を短縮することができる。
ICカード1に搭載されるICチップ1aのハードウェア構成例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンドのコマンドフォーマットの構成例を示す概念図である。 (A)は、コマンド群の一例を示す図であり、(B)は、コマンド群テーブル200の一例を示す図であり、(C)は、登録不可リスト300の一例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(書き込み)送信時における処理例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(書き込み)送信時における処理例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(実行)送信時における処理例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(実行)送信時における処理例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(実行)送信時における処理例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(実行)送信時における処理例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(実行)送信時における処理例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(実行)送信時における処理例を示す図である。 コマンド群連続実行コマンド(消去)送信時における処理例を示す図である。 CPU10によるコマンド受信時処理の一例を示すフローチャートである。 CPU10によるコマンド群書き込み処理の一例を示すフローチャートである。 CPU10によるコマンド群消去処理の一例を示すフローチャートである。 CPU10によるコマンド群実行処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に説明する実施形態は、ICチップ並びにICチップを搭載するICカードに対して本発明を適用した場合の実施の形態である。
[1.ICチップ1aの構成]
まず、図1を参照して、ICカード1に搭載されるICチップ1aの構成について説明する。図1は、ICカード1に搭載されるICチップ1aのハードウェア構成例を示す図である。本実施形態のICカード1は、接触によるデータ通信と非接触によるデータ通信の2つの通信機能を兼ね備えたデュアルインターフェース型ICカードである。但し、ICカード1の種類はデュアルインターフェース型ICカードに限定されず、キャッシュカードやクレジットカードと同じ大きさのプラスチック製カードにICチップ1aがエンベットされた接触型ICカードであってもよいし、また、アンテナコイルを内蔵し無線でリーダ・ライタとデータ通信する非接触型ICカードであってもよい。
図1に示すように、ICチップ1aは、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、不揮発性メモリ13、及びI/O回路14を備えて構成される。CPU10は、ROM12又は不揮発性メモリ13に記憶された各種プログラムを実行するプロセッサ(コンピュータ)である。なお、I/O回路14は、外部機器2とのインターフェイスを担う。これにより、ICチップ1aは、リーダ・ライタを備える外部機器2との間で接触又は非接触で通信を行うことができる。接触式のICチップ1aの場合、I/O回路14には、例えば、C1〜C8の8個の端子が備えられている。例えば、C1端子は電源端子(ICチップ1aへ電源供給する端子)、C2端子はリセット端子、C3端子はクロック端子、C5端子はグランド端子、C7端子は外部機器2との間で通信を行うための端子である。一方、非接触式のICチップ1aの場合、I/O回路14には、例えば、アンテナ、及び変復調回路が備えられている。なお、外部機器2の例としては、ICカード発行機やサーバ装置が挙げられる。
不揮発性メモリ13には、例えばフラッシュメモリ又は「Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory」などを適用することができる。不揮発性メモリ13は、OS、各種アプリケーション、図13〜図16に示す処理を実行するためのプログラム等を記憶する。なお、OSについては、その一部を不揮発性メモリ13が記憶し、その他の部分をROM12が記憶することとしてもよい。
[2.コマンド群連続実行コマンド]
次に、本実施形態特有のコマンド群連続実行コマンドについて説明する。図2に示すように、コマンド群連続実行コマンドは、外部機器2がコマンド群の書き込み、コマンド群の消去、及び、コマンド群の実行という3つの種類の処理をICチップ1aに実行させるためのコマンドである(それぞれの種類をコマンド群連続実行コマンドの「コマンド群書き込み機能」、「コマンド群消去機能」及び「コマンド群実行機能」という場合がある)。コマンド群の書き込み機能は、複数のコマンドを含むコマンド群を不揮発性メモリ13に書き込む(登録する)機能である。コマンド群の消去機能は、不揮発性メモリ13に登録したコマンド群を削除する機能である。そして、コマンド群の実行機能は、不揮発性メモリ13に登録したコマンド群に含まれるコマンドを連続実行する機能である。
次に、図2を用いて、コマンド群連続実行コマンドのそれぞれの機能に対応するコマンドフォーマットについて説明する。なお、図2に示すように、コマンドフォーマットは機能毎に異なる。具体的には、「コマンド群書き込み機能」のコマンドフォーマットは、CLA部、INS部、P1部、P2部、Lc部及びDATA部で構成される(このフォーマットを「Case3」という)。また、「コマンド群消去機能」のコマンドフォーマットは、CLA部、INS部、P1部及びP2部で構成される(このフォーマットを「Case1」という)。更に、「コマンド群実行機能」のコマンドフォーマットは、CLA部、INS部、P1部、P2部及びLe部で構成される(このフォーマットを「Case2」という)。但し、「コマンド群実行機能」のコマンドフォーマットは、Le部を含まない場合(Case1の場合)もある。
まず、CLA部及びINS部は、何れの機能であってもそれぞれ「F0h」、「F1h」が設定される。
P1部は、機能毎に割り当てられた値が設定される。具体的には、「コマンド群書き込み機能」であればP1部に「01h」が設定され、「コマンド群消去機能」であればP1部に「02h」が設定され、「コマンド群実行機能」であればP1部に「03h」が設定される。ICチップ1aのCPU10は、P1部に設定された値に基づいて何れの機能に対応する処理を実行するかを判別する。
P2部は、コマンド群を識別するためのコマンド群IDが設定される。具体的には、「コマンド群書き込み機能」であればP2部に、登録するコマンド群を識別するためのコマンド群IDが設定される。「コマンド群消去機能」であればP2部に、不揮発性メモリ13から消去するコマンド群を識別するためのコマンド群IDが設定される。「コマンド群実行機能」であればP2部に、実行するコマンド群を識別するためのコマンド群IDが設定される。コマンド群は、当該コマンド群を識別するためのコマンド群IDと対応付けられてICチップ1aの不揮発性メモリ13に書き込まれる。CPU10は、コマンド群IDに基づいてコマンド群を識別する。
Lc部及びDATA部は「コマンド群書き込み機能」を実現するコマンド群連続実行コマンドのコマンドフォーマットに含まれる。Lc部には、DATA部の長さが設定される。DATA部は登録するコマンド群に含まれるコマンドがTLV形式(T=コマンド番号、L=V(コマンドデータ)の長さ、V=コマンドデータ)で設定される。
Le部は「コマンド群実行機能」を実現するコマンド群連続実行コマンドのコマンドフォーマットに含まれる。Le部には、コマンド群を実行した結果に関するレスポンスデータ(SW)の長さが設定される。なお、Le部に「00h」を設定した場合には、コマンド群に含まれるコマンドに対応するコマンド処理毎のSWが外部機器2に送信される(コマンド数分のSWが送信される)。なお、Le部を持たない「コマンド群実行機能」を実現するコマンド群連続実行コマンド(Case1)である場合には、コマンド群全体についてのSWが外部機器2に送信される(コマンド数に関係なく1つのSWが送信される)。
以下では、図3(A)に示す2つのコマンド群を例に用いてそれぞれの機能について説明する。一つ目のコマンド群は、コマンド群ID「01」で識別され、1番目(コマンド群欄の左端に記載された「01」、「02」、「03」がコマンドの実行順序(コマンド番号)を示す)に実行されるSELECT DFコマンドと、2番目に実行されるSELECT EFコマンドと、3番目に実行されるUPDATE BINARYコマンドを含む。SELECT DFコマンドは、DFID(DFを識別するためのID)が「FFFFFFFFFF01h」であるDFを選択するコマンドである。SELECT EFコマンドはEFID(EFを識別するためのID)が「0001h」であるEFを選択するコマンドである。UPDATE BINARYコマンドは、255バイトのデータ(データの内容については省略する)を書き込むコマンドである。すなわち、一つ目のコマンド群は、DFを選択し、次いで、当該DFの配下のEFを選択し、当該EFに255バイトのデータを書き込む処理を連続実行するためのコマンド群である。
二つ目のコマンド群は、コマンド群ID「02h」で識別され、1番目に実行されるSELECT DFコマンドと、2番目に実行されるSELECT EFコマンドと、3番目に実行されるSTOP TIMERコマンドと、4番目に実行されるUPDATE BINARYコマンドを含む。なお、コマンド群ID「01h」で識別されるコマンド群とは、3番目にSTOP TIMERコマンドが入っている点で異なる。STOP TIMERコマンドは、ICチップ1a内のタイマーを停止させるコマンドである。すなわち、二つ目のコマンド群は、DFを選択し、次いで、当該DFの配下のEFを選択し、タイマーを停止させて、当該EFに255バイトのデータを書き込む処理を連続実行するためのコマンド群である。
図3(B)は、不揮発性メモリ13に記憶されるコマンド群テーブル200の一例である。図3(B)のコマンド群テーブル200は、図3(A)に示した2つのコマンド群を「コマンド群書き込み機能」により不揮発性メモリ13に書き込んだ場合におけるコマンド群テーブル200である。コマンド群テーブル200には、コマンド群毎に、コマンド群ID201、コマンド群長202が設定され、更に、コマンド群に含まれるコマンド毎に、コマンド番号203、コマンド長204、コマンドデータ205が登録される。
コマンド群ID201には、コマンド群を識別するための情報が登録される。コマンド群長202には、コマンド番号203、コマンド長204及びコマンドデータ205として格納されるデータの長さの合計が登録される。コマンド番号203には、コマンド群に含まれるコマンドを識別するための情報であって、当該コマンドの実行順序を示す情報が登録される。コマンド長204には、コマンドデータ205に登録されるコマンドの長さが登録される。コマンドデータ205には、コマンド群IDに含まれるコマンドが登録される。
なお、コマンド群テーブル200は、TLV形式の二重構造となっている。すなわち、コマンド群テーブル200は、Tとしてのコマンド群ID201と、Lとしてのコマンド群長202と、Vとしてのコマンド番号203、コマンド長204及びコマンドデータ205を含む。また、当該Vの中身は、Tとしてのコマンド番号203、Lとしてのコマンド長204、Vとしてのコマンドデータ205を含む。
コマンド群ID201には、P1部に「01h」(コマンド群書き込み機能)が設定されたコマンド群連続実行コマンドにおけるP2部に設定されているコマンド群IDが登録される。コマンド群長202には、コマンド番号203、コマンド長204、コマンドデータ205に登録されるデータのデータ長を合計した値を、コマンド群に含まれるコマンド数分だけ合算した値が登録される。コマンド番号203、コマンド長204、コマンドデータ205には、P1部に「01h」(コマンド群書き込み機能)が設定されたコマンド群連続実行コマンドにおけるDATA部にTLV形式(T=コマンド番号、L=Vの長さ、V=コマンドデータ)で設定されているデータがそれぞれ登録される。よって、コマンドデータの1バイト目はコマンドのCLA部に対応し、2バイト目はコマンドのINS部(INSバイト)に対応し、3バイト目はコマンドのP1部に対応し、4バイト目はコマンドのP2部に対応する。
図3(C)は、不揮発性メモリ13に記憶される登録不可リスト300の一例である。登録不可リスト300は、P1部に「01h」(コマンド群書き込み機能)が設定されたコマンド群連続実行コマンドにより登録することができないコマンドのINS部の値が記述されている。すなわち、CPU10は、登録不可リスト300に登録されているINS部の値と同じ値をINS部に持つコマンドを含むコマンド群が登録されようとした場合には、当該コマンド群を不揮発性メモリ13に登録させない。登録不可とするコマンドとしては、例えば、VERIFYコマンドや、EXTERNAL AUTHENTICATEコマンドなど、認証や鍵の照合に関するコマンドが挙げられる。VERIFYコマンドの登録を禁止する理由は、ユーザがPIN(personal identification number)照合を省略した場合など、意図しない利用を防ぐ(PIN照合自体を登録してしまうと、PINの値を知らなくてもコマンド群実行すれば利用できてしまう)ためである。
次に、図4、図5を用いて、コマンド群連続実行コマンドの「コマンド群書き込み機能」について説明する。図4に示すように、ICチップ1aのCPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド401を受信すると、DATA部に設定されているコマンド群を不揮発性メモリ13に書き込む(コマンド群テーブル200に登録する)。CPU10は、書き込みが正常終了した場合には、SW501(「90 00h」は正常終了を示す)を外部機器2に送信する。図4の処理により、図3(B)のコマンド群テーブル200にコマンド群ID「01h」で識別されるコマンド群が登録されることとなる。
次いで、図5に示すように、ICチップ1aのCPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド402を受信すると、DATA部に設定されているコマンド群を不揮発性メモリ13に書き込む(コマンド群テーブル200に登録する)。CPU10は、書き込みが正常終了した場合には、SW502を外部機器2に送信する。図5の処理により、図3(B)のコマンド群テーブル200にコマンド群ID「02」で識別されるコマンド群が登録されることとなる。
次に、図6−図11を用いて、コマンド群連続実行コマンドの「コマンド群書き込み機能」について説明する。図6に示すように、CPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド403を受信するとコマンド群を実行する。具体的には、コマンド群テーブル200(図3(B)参照)に基づいて、コマンド群ID「01h」で識別されるコマンド群に含まれるコマンド(SELECT DFコマンド、SELECT EFコマンド、UPDATE BINARYコマンド)に対応するコマンド処理をコマンド番号順に実行する。CPU10は、一のコマンドに対応するコマンド処理を実行する度に、SWを取得する。図6の例では、SELECT DFコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、SELECT EFコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、UPDATE BINARYコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」をそれぞれ取得する。そして、CPU10は、全てのコマンド処理のSWが「90 00h」である場合には、SW503を外部機器2に送信する。
一方、図7に示すように、CPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド403を受信し、SELECT DFコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、SELECT EFコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、UPDATE BINARYコマンドに対応するコマンド処理についてSW「65 81h」をそれぞれ取得した場合には、SW504を外部機器2に送信する。
また、図8に示すように、CPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド404を受信するとコマンド群の実行を試みる。具体的には、コマンド群テーブル200(図3(B)参照)に基づいて、コマンド群ID「03h」で識別されるコマンド群の実行を試みる。しかしながら、コマンド群ID「03h」で識別されるコマンド群は登録されていないことから、CPU10は、SW505(「6A 86h」は、P1部とP2部に設定されている値が不正であることを示す)を外部機器2に送信する。
次に、図9に示すように、CPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド405を受信するとコマンド群を実行する。具体的には、コマンド群テーブル200(図3(B)参照)に基づいて、コマンド群ID「02h」で識別されるコマンド群に含まれるコマンド(SELECT DFコマンド、SELECT EFコマンド、STOP TIMERコマンド、UPDATE BINARYコマンド)に対応するコマンド処理をコマンド番号順に実行する。CPU10は、一のコマンドに対応するコマンド処理を実行する度に、SWを取得する。図9の例では、SELECT DFコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、SELECT EFコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、STOP TIMERコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、UPDATE BINARYコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」をそれぞれ取得する。CPU10は、コマンド群連続実行コマンド405はCase2であり、且つ、Le部に設定されている値が「00h」である場合、4つのコマンドに対応するコマンド処理毎のSWに、コマンド群の実行についてのSWを追記したSW506を外部機器2に送信する。具体的には、SW506はTLV形式でSWが記録されており、Tとしてコマンド番号(1バイト)、LとしてSWの長さ(2バイト)、Vとしてコマンド処理又はコマンド群の実行についてのSW(2バイト)が記録される。なお、コマンド群の実行についてはTのコマンド番号として「FFh」が記録される。
一方、図10に示すように、CPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド405を受信し、SELECT DFコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、SELECT EFコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、STOP TIMERコマンドに対応するコマンド処理についてSW「90 00h」、UPDATE BINARYコマンドに対応するコマンド処理についてSW「65 81h」をそれぞれ取得した場合には、SW507を外部機器2に送信する。CPU10は、コマンド群連続実行コマンド405はCase2であり、且つ、Le部に設定されている値が「00h」であるので、4つのコマンドに対応するコマンド処理毎のSWに、コマンド群の実行についてのSWを追記したSW507を外部機器2に送信する。
また、図11に示すように、CPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド406(Case2であり、且つ、Le部に設定されている値が「00h」)を受信するとコマンド群の実行を試みる。具体的には、コマンド群テーブル200(図3(B)参照)に基づいて、コマンド群ID「03h」で識別されるコマンド群の実行を試みる。しかしながら、コマンド群ID「03h」で識別されるコマンド群は登録されていないことから、CPU10は、図8に示した例と同様にSW508を外部機器2に送信する。
次に、図12を用いて、コマンド群連続実行コマンドの「コマンド群消去機能」について説明する。図12に示すように、ICチップ1aのCPU10は、外部機器2からコマンド群連続実行コマンド407を受信すると、P2部に設定されているコマンド群IDで識別されるコマンド群を不揮発性メモリ13から消去する。消去の方法としては、コマンド群が記憶されている領域を初期値に書き換える方法や、コマンド群テーブル200のT(コマンド群ID201)やL(コマンド群長202)を検索不可能な値に書き換える方法などを採用することができる。CPU10は、消去が正常終了した場合には、SW509を外部機器2に送信する。図12の処理により、図3(B)のコマンド群テーブル200にコマンド群ID「01h」で識別されるコマンド群が消去されることとなる。
[3.CPU10によるコマンド受信時処理]
次に、図13を用いて、CPU10によるコマンド受信時処理について説明する。なお、図13は、コマンド受信時処理の一例を示すフローチャートである。コマンド受信時処理は、外部機器2からICチップ1aがコマンドを受信することにより開始される。
まず、CPU10は、コマンドのCLA部が「F0h」であり、且つ、INS部が「F1h」であるか否かを判定する(ステップS101)。CPU10は、コマンドのCLA部が「F0h」でない、又は、INS部が「F1h」でないと判定した場合には(ステップS101:NO)、コマンドに応じた処理を行い(ステップS102)、コマンド受信時処理を終了する。一方、CPU10は、コマンドのCLA部が「F0h」であり、且つ、INS部が「F1h」であると判定した場合には(ステップS101:YES)、次いで、P1部が「01h」であるか否かを判定する(ステップS103)。
CPU10は、P1部が「01h」であると判定した場合には(ステップS103:YES)、コマンド群書き込み処理を行い(ステップS104)、コマンド受信時処理を終了する。なお、コマンド群書き込み処理については後述する。一方、CPU10は、P1部が「01h」ではないと判定した場合には(ステップS103:NO)、次いで、P1部が「02h」であるか否かを判定する(ステップS105)。
CPU10は、P1部が「02h」であると判定した場合には(ステップS105:YES)、コマンド群消去処理を行い(ステップS106)、コマンド受信時処理を終了する。なお、コマンド群消去処理については後述する。一方、CPU10は、P1部が「02h」ではないと判定した場合には(ステップS105:NO)、次いで、P1部が「03h」であるか否かを判定する(ステップS107)。
CPU10は、P1部が「03h」であると判定した場合には(ステップS107:YES)、コマンド群実行処理を行い(ステップS108)、コマンド受信時処理を終了する。なお、コマンド群実行処理については後述する。一方、CPU10は、P1部が「03h」ではないと判定した場合には(ステップS107:NO)、次いで、SW「6A 86h」を外部機器2に送信し(ステップS109)、コマンド受信時処理を終了する。
[4.CPU10によるコマンド群書き込み処理]
次に、図14を用いて、CPU10によるコマンド群書き込み処理について説明する。なお、図14は、コマンド群書き込み処理の一例を示すフローチャートである。
まず、CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase3であるか否かを判定する(ステップS121)。CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase3ではないと判定した場合には(ステップS121:NO)、SW「67 00h」を外部機器2に送信し(ステップS122)、コマンド群書き込み処理を終了する。一方、CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase3であると判定した場合には(ステップS121:YES)、DATA部のTLV構造に不整合があるか否かを判定する(ステップS123)。例えば、Lcの値がTLV構造に矛盾していないか判定する。
CPU10は、DATA部のTLV構造に不整合があると判定した場合には(ステップS123:YES)、SW「6A 85h」を外部機器2に送信し(ステップS124)、コマンド群書き込み処理を終了する。一方、CPU10は、DATA部のTLV構造に不整合がないと判定した場合には(ステップS123:NO)、次いで、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みか否かを判定する(ステップS125)。
CPU10は、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みであると判定した場合には(ステップS125:YES)、SW「6A 86h」を外部機器2に送信し(ステップS126)、コマンド群書き込み処理を終了する。一方、CPU10は、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みでないと判定した場合には(ステップS125:NO)、次いで、コマンド群に含まれるコマンドのINS部に設定されている値が登録不可リスト300に存在しないか否かを判定する(ステップS127)。
CPU10は、コマンド群に含まれるコマンドのINS部に設定されている値が登録不可リスト300に存在すると判定した場合には(ステップS127:NO)、SW「6A 80h」を外部機器2に送信し(ステップS128)、コマンド群書き込み処理を終了する。一方、CPU10は、コマンド群に含まれるコマンドのINS部に設定されている値が登録不可リスト300に存在しないと判定した場合には(ステップS127:YES)、コマンドのDATA部に設定されているコマンド群をコマンド群テーブル200に登録し(ステップS129)、次いで、SW「90 00h」を外部機器2に送信し(ステップS130)、コマンド群書き込み処理を終了する。
[5.CPU10によるコマンド群消去処理]
次に、図15を用いて、CPU10によるコマンド群消去処理について説明する。なお、図15は、コマンド群消去処理の一例を示すフローチャートである。
まず、CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1であるか否かを判定する(ステップS141)。CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1ではないと判定した場合には(ステップS141:NO)、SW「67 00h」を外部機器2に送信し(ステップS142)、コマンド群消去処理を終了する。一方、CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1であると判定した場合には(ステップS141:YES)、次いで、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みか否かを判定する(ステップS143)。
CPU10は、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みでないと判定した場合には(ステップS143:NO)、SW「6A 86h」を外部機器2に送信し(ステップS144)、コマンド群消去処理を終了する。一方、CPU10は、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みであると判定した場合には(ステップS143:YES)、P2部に設定されているコマンド群IDで識別されるコマンド群をコマンド群テーブル200から削除し(ステップS145)、次いで、SW「90 00h」を外部機器2に送信し(ステップS146)、コマンド群消去処理を終了する。
[6.CPU10によるコマンド群実行処理]
次に、図16を用いて、CPU10によるコマンド群実行処理について説明する。なお、図16は、コマンド群実行処理の一例を示すフローチャートである。
まず、CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1又はCase2であるか否かを判定する(ステップS161)。CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1又はCase2の何れでもないと判定した場合には(ステップS161:NO)、SW「67 00h」を外部機器2に送信し(ステップS162)、コマンド群実行処理を終了する。一方、CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1又はCase2であると判定した場合には(ステップS161:YES)、次いで、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みか否かを判定する(ステップS163)。
CPU10は、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みでないと判定した場合には(ステップS163:NO)、SW「6A 86h」を外部機器2に送信し(ステップS164)、コマンド群実行処理を終了する。一方、CPU10は、P2部に設定されているコマンド群IDがコマンド群テーブル200に登録済みであると判定した場合には(ステップS163:YES)、コマンド群テーブル200からコマンド番号順にコマンドデータを取得する(ステップS165)。
次に、CPU10は、ステップS165の処理で取得したコマンドに対応するコマンド処理を実行し(ステップS166)、SWをTLV形式で記録する(ステップS167)。すなわち、Tとしてコマンド番号、LとしてSWの長さ(「02h」)、VとしてSWを記録する。
次に、CPU10は、P2部に設定されているコマンド群IDで識別されるコマンド群に含まれる全てのコマンドをステップS165の処理で取得したか否かを判定する(ステップS168)。CPU10は、全て取得していないと判定した場合には(ステップS168:NO)、ステップS165の処理に移行する。すなわち、CPU10は、P2部に設定されているコマンド群IDで識別されるコマンド群に含まれる全てのコマンドをコマンド番号順に取得するまで、ステップS165〜ステップS168の処理を繰り返す。一方、CPU10は、全て取得したと判定した場合には(ステップS168:YES)、TLV形式で記録した全てのSWが「90 00h」であるか否かを判定する(ステップS169)。
CPU10は、全てのSWが「90 00h」であると判定した場合には(ステップS169:YES)、次いで、コマンドのコマンドフォーマットがCase1であるか否かを判定する(ステップS170)。CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1であると判定した場合には(ステップS170:YES)、SW「90 00h」を外部機器2に送信し(ステップS171)、コマンド群実行処理を終了する。一方、CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1ではないと判定した場合には(ステップS170:NO)、TLV形式で記録しているSWに、コマンド群の実行についてのSW「90 00h」を追記する(ステップS172)。具体的には、CPU10は、Tとして「FFh」、LとしてSWの長さ(「02h」)、VとしてSW「90 00h」を追記する。次いで、CPU10は、レスポンスデータとTLV形式で記録したSWを外部機器2に送信し(ステップS173)、コマンド群実行処理を終了する。
他方、CPU10は、一部のSWが「90 00h」ではないと判定した場合には(ステップS169:NO)、次いで、コマンドのコマンドフォーマットがCase1であるか否かを判定する(ステップS174)。CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1であると判定した場合には(ステップS174:YES)、SW「63 00h」を外部機器2に送信し(ステップS175)、コマンド群実行処理を終了する。一方、CPU10は、コマンドのコマンドフォーマットがCase1ではないと判定した場合には(ステップS174:NO)、TLV形式で記録しているSWに、コマンド群実行についてのSW「63 00h」を追記する(ステップS176)。具体的には、CPU10は、Tとして「FFh」、LとしてSWの長さ(「02h」)、VとしてSW「63 00h」を追記する。次いで、CPU10は、レスポンスデータとTLV形式で記録したSWを外部機器2に送信し(ステップS177)、コマンド群実行処理を終了する。
以上のように、本実施形態のICチップ1a(「電子情報記憶媒体」の一例)は、不揮発性メモリ13が、複数のコマンドを含むコマンド群と、当該複数のコマンドのコマンド番号(「実行順序」の一例)と、当該コマンド群を識別するためのコマンド群ID(「識別情報」の一例)とを対応付けて記憶し、CPU10(「実行手段」の一例)は、コマンド群を識別可能なコマンド群連続実行コマンド(「コマンド群実行コマンド」の一例)を外部機器2から受信した場合に、コマンド群連続実行コマンドで識別されるコマンド群に含まれる複数のコマンドをコマンド番号順で実行する。
したがって、本実施形態のICチップ1aによれば、複数のコマンドを含むコマンド群を、当該複数のコマンドの実行順序を示すコマンド番号とコマンド群IDと対応付けて不揮発性メモリ13に記憶しておき、コマンド群を識別可能なコマンド群連続実行コマンドを外部機器2から受信した場合に、当該コマンド群連続実行コマンドで識別されるコマンド群に含まれる複数のコマンドを当該コマンド群に対応するコマンド番号順で実行する。これにより、外部機器2が複数のコマンドによりICチップ1aに処理を実行させる際の通信データ量を削減し、通信時間を短縮することができる。
また、CPU10は、不揮発性メモリ13に記憶させるコマンド群と、複数のコマンドのコマンド番号と、コマンド群を識別するためのコマンド群IDとを含むコマンドであって、「コマンド群書き込み機能」を実現するコマンド群連続実行コマンド(「コマンド群書き込みコマンド」の一例)を外部機器2から受信した場合に、「コマンド群書き込み機能」を実現するコマンド群連続実行コマンドに含まれるコマンド群と、コマンド番号と、コマンド群IDとを対応付けて不揮発性メモリ13に記憶させる。これにより、複数のコマンドを含むコマンド群を、当該複数のコマンドの実行順序を示すコマンド番号とコマンド群IDと対応付けて不揮発性メモリ13に記憶させることができる。
更に、CPU10は、「コマンド群書き込み機能」を実現するコマンド群連続実行コマンドに含まれるコマンド群に含まれる複数のコマンドの中に、登録不可リスト300に登録されているコマンド(「予め書き込むことが禁止されているコマンド」の一例)が含まれる場合、当該コマンド群連続実行コマンドに含まれるコマンド群を不揮発性メモリ13に記憶させない。これにより、不揮発性メモリ13に記憶させることが好ましくないコマンドを登録不可リスト300に登録しておくことで、当該コマンドを含むコマンド群を不揮発性メモリ13に記憶させることを防ぐことができる。
更にまた、CPU10は、不揮発性メモリ13に記憶されているコマンド群を識別するためのコマンド群IDを含むコマンドであって、「コマンド群消去機能」を実現するコマンド群連続実行コマンド(「コマンド群消去コマンド」の一例)を外部機器2から受信した場合に、当該コマンド群連続実行コマンドに含まれるコマンド群IDで識別されるコマンド群を不揮発性メモリ13から消去する。これにより、不揮発性メモリ13が記憶するコマンド群を消去することができる。
更にまた、不揮発性メモリ13に記憶されるコマンド群に含まれるコマンドには、UPDATE BINARYコマンド(「不揮発性メモリ13にデータを書き込むコマンド」の一例)が含まれている。UPDATE BINARYコマンドにより不揮発性メモリ13にデータを書き込む場合、当該データのデータ量が大きいと、外部機器2とICチップ1a間の通信時間が長くなるが、データを書き込むファイルを選択するSELECTコマンドとUPDATE BINARYコマンドを含むコマンド群を不揮発性メモリ13に予め記憶させておき、データを書き込むべき時に、当該コマンド群を実行するコマンド群連続実行コマンドを送信することにより、データを書き込む際の通信データ量を削減し、通信時間を短縮することができる。
ここで、背景技術の欄で説明したケース(DF及びEFを選択し、EFへデータの書き込みを行うケース)について、本実施形態を採用した場合の通信データ量及び通信処理時間を計算する。
(1)[外部機器2→ICチップ1a]
・「コマンド群実行機能」を実現するコマンド群連続実行コマンド(Case1)
CLA部(1バイト)+INS部(1バイト)+P1部(1バイト)+P2部(1バイト)=4バイト
(2)[ICチップ1a→外部機器2]
・(1)に対するレスポンス
SW(2バイト
すなわち、外部機器2とICチップ1aの間で通信されるコマンド及びレスポンスのデータ量は、「4+2=6(バイト)」となる。また、6バイトを送受信するために掛かる通信時間は「104.17μs×12etu×6バイト≒7.5ms」となる。なお、背景技術の欄及びここで挙げた計算結果は概算値であり、ISO/IEC7816−3のT=1プロトコルによると、ブロックフレームにはPrologue field(3バイト)とEpilogue field(1バイト)を付随することとなるため、コマンドシーケンスの数が増加するにつれて、通信データ量及び通信時間の削減効果は大きくなる
なお、上記実施形態では、図2に示すように、コマンド群連続実行コマンドのP1部に設定する値によって、「コマンド群書き込み機能」、「コマンド群消去機能」及び「コマンド群実行機能」を切り替えることとしたが、それぞれの機能毎にコマンド群書き込みコマンド、コマンド群消去コマンド、コマンド群実行コマンドを設ける(CLA部及びINS部の値を異ならせる)こととしてもよい。
この場合、図13のコマンド受信時処理において、CPU10は、CLA部及びINS部に設定された値に基づいて、コマンド群書き込みコマンドを受信したと判定したにはステップS104の処理を実行し、コマンド群消去コマンドを受信したと判定したにはステップS106の処理を実行し、コマンド群実行コマンドを受信したと判定したにはステップS108の処理を実行する。
1 ICカード
1a ICチップ
10 CPU
11 RAM
12 ROM
13 不揮発性メモリ
14 I/O回路
2 外部機器

Claims (8)

  1. 複数のコマンドを含むコマンド群と、前記複数のコマンドの実行順序と、前記コマンド群を識別するための識別情報とを対応付けて記憶する不揮発性メモリと、
    前記コマンド群を識別可能なコマンド群実行コマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群実行コマンドで識別される前記コマンド群に含まれる前記複数のコマンドを前記実行順序で実行する実行手段と、
    を備えることを特徴とする電子情報記憶媒体。
  2. 請求項1に記載の電子情報記憶媒体であって、
    前記実行手段は、前記不揮発性メモリに記憶させる前記コマンド群と、前記複数のコマンドの実行順序と、前記コマンド群を識別するための識別情報とを含むコマンドであって、前記コマンド群を書き込むためのコマンドであるコマンド群書き込みコマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群書き込みコマンドに含まれる前記コマンド群と、前記実行順序と、前記識別情報とを対応付けて前記不揮発性メモリに記憶させることを特徴とする電子情報記憶媒体。
  3. 請求項2に記載の電子情報記憶媒体であって、
    前記実行手段は、前記コマンド群書き込みコマンドに含まれるコマンド群に含まれる複数のコマンドの中に、予め書き込むことが禁止されているコマンドが含まれる場合、前記コマンド群書き込みコマンドに含まれる前記コマンド群と、前記実行順序と、前記識別情報とを前記不揮発性メモリに記憶させないことを特徴とする電子情報記憶媒体。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の電子情報記憶媒体であって、
    前記実行手段は、前記不揮発性メモリに記憶されている前記コマンド群を識別するための識別情報を含むコマンドであって、前記コマンド群を消去するためのコマンドであるコマンド群消去コマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群消去コマンドに含まれる前記識別情報で識別される前記コマンド群を前記不揮発性メモリから消去することを特徴とする電子情報記憶媒体。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の電子情報記憶媒体であって、
    前記コマンド群に含まれるコマンドには、前記不揮発性メモリにデータを書き込むコマンドが含まれていることを特徴とする電子情報記憶媒体。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の電子情報記憶媒体を備えるICカード。
  7. 複数のコマンドを含むコマンド群と、前記複数のコマンドの実行順序と、前記コマンド群を識別するための識別情報とを対応付けて記憶する不揮発性メモリを備える電子情報記憶媒体によるコマンド群実行方法であって、
    前記コマンド群を識別可能なコマンド群実行コマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群実行コマンドで識別される前記コマンド群に含まれる前記複数のコマンドを前記実行順序で実行する実行工程と、
    を含むことを特徴とするコマンド群実行方法。
  8. 複数のコマンドを含むコマンド群と、前記複数のコマンドの実行順序と、前記コマンド群を識別するための識別情報とを対応付けて記憶する不揮発性メモリを備える電子情報記憶媒体に含まれるコンピュータを、
    前記コマンド群を識別可能なコマンド群実行コマンドを外部機器から受信した場合に、前記コマンド群実行コマンドで識別される前記コマンド群に含まれる前記複数のコマンドを前記実行順序で実行する実行手段、
    として機能させることを特徴とするコマンド群実行プログラム。
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