JP2019168013A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルの流量収支が厳しい条件下であってもエンジンストールの発生を回避すること。【解決手段】エンジンと駆動輪との間に、無段変速機とギヤ機構とが並列に配置された動力伝達装置と、無段変速機を経由する動力伝達経路に配置されたクラッチと、ギヤ機構を経由する動力伝達経路に配置されたシンクロ機構と、ロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、を備えた車両の制御装置であって、シンクロ機構の係合過渡制御中(ステップS102:Yes)は、ロックアップクラッチの係合開始を禁止し(ステップS104)、シンクロ機構を係合させる場合(ステップS105:Yes)に車速が所定値未満の場合(ステップS106:No)には、ロックアップクラッチを解放させた(S107)後に、シンクロ機構の係合を開始する(ステップS108)。【選択図】図4

Description

本発明は、車両の制御装置に関する。
特許文献1には、エンジンと駆動輪との間に、無段変速機とギヤ機構とが並列に配置された動力伝達装置を備える車両が記載されている。その車両の油圧制御装置は、無段変速機を経由する動力伝達経路に配置されたクラッチに油圧を供給するリニアソレノイドバルブと、そのリニアソレノイドバルブへの油圧を蓄積するアキュームレータと、ギヤ機構を経由する動力伝達経路に配置されたシンクロ機構に油圧を供給するリニアソレノイドバルブと、油圧供給源であるメカオイルポンプおよび電動オイルポンプと、トルクコンバータへ供給するオイルを調圧する調圧弁とを備える。
特開2017−007369号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、オイルの流量収支が厳しい条件下で、シンクロ機構を係合させた場合、ライン圧が低下してロックアップ容量を確保できなくなってしまう。ロックアップ容量を確保できないと、ロックアップ係合状態を維持できないことに加え、ロックアップクラッチを係合状態から解放状態に遷移させることが保証できないため、急減速時に速やかにロッククラッチを係合状態から解放状態に遷移させることができず、エンジンストールに至る虞があった。
本発明は、上記の事情を鑑みてなされたものであって、オイルの流量収支が厳しい条件下であってもエンジンストールの発生を回避することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、エンジンと駆動輪との間に、無段変速機とギヤ機構とが並列に配置された動力伝達装置と、無段変速機を経由する動力伝達経路に配置されたクラッチと、ギヤ機構を経由する動力伝達経路に配置されたシンクロ機構と、クラッチに油圧を供給する第1リニアソレノイドバルブと、第1リニアソレノイドバルブへ供給される油圧を蓄積するアキュームレータと、シンクロ機構に油圧を供給する第2リニアソレノイドバルブと、油圧の供給源であるオイルポンプと、調圧弁によって調圧されたオイルが供給されるロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、を備えた車両の制御装置であって、シンクロ機構の係合過渡制御中は、ロックアップクラッチの係合開始を禁止する係合禁止制御手段と、シンクロ機構を係合させる場合に車速が所定値未満の場合には、ロックアップクラッチを解放させた後にシンクロ機構の係合を開始する係合開始制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明では、シンクロ機構の係合過渡制御中はロックアップクラッチの係合開始を禁止し、シンクロ機構を係合させる場合に車速が所定値未満の場合には、ロックアップクラッチを解放させた後にシンクロ機構の係合を開始する。これにより、オイルの流量収支が厳しい条件下であっても、ロックアップ容量を確保することができるため、急減速時などにエンジンストールが発生することを回避できる。
図1は、実施形態で対象とする車両を模式的に示すスケルトン図である。 図2は、制御装置を模式的に示す機能ブロック図である。 図3は、油圧制御装置の一例を示す油圧回路図である。 図4は、LU制御とシンクロ制御のシーケンスフローを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における車両の制御装置について具体的に説明する。なお、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
[1.車両]
図1は、実施形態で対象とする車両を模式的に示すスケルトン図である。車両Veは、動力源としてエンジン1を備えている。エンジン1から出力された動力は、流体伝動装置であるトルクコンバータ2、入力軸3、前後進切替機構4、ベルト式の無段変速機(以下「CVT」という)5あるいはギヤ機構6、出力軸7、カウンタギヤ機構8、デファレンシャルギヤ9、車軸10、を介して駆動輪11に伝達される。また、CVT5の下流側には、エンジン1を駆動輪11から切り離すためのクラッチとして第2クラッチC2が設けられている。第2クラッチC2を解放させることによって、CVT5と出力軸7との間がトルク伝達不能に遮断され、エンジン1に加えCVT5が駆動輪11から切り離される。
具体的には、トルクコンバータ2は、エンジン1に連結されたポンプインペラ2aと、ポンプインペラ2aに対向して配置されたタービンランナ2bと、ポンプインペラ2aとタービンランナ2bとの間に配置されたステータ2cとを備えている。トルクコンバータ2の内部は作動流体(オイル)で満たされている。ポンプインペラ2aはエンジン1のクランクシャフト1aと一体回転する。タービンランナ2bには、入力軸3が一体回転するように連結されている。トルクコンバータ2はロックアップクラッチ21を備えるロックアップクラッチ付きトルクコンバータである。ロックアップクラッチ21の係合状態(ロックアップ係合状態)では、ポンプインペラ2aとタービンランナ2bとが一体回転する。ロックアップクラッチ21の解放状態(ロックアップ解放状態)では、エンジン1から出力された動力が作動流体を介してタービンランナ2bに伝達される。なお、ステータ2cは一方向クラッチを介してケースなどの固定部に保持されている。
また、ポンプインペラ2aには、ベルト機構などの伝動機構を介して、メカオイルポンプ(MOP)41が連結されている。メカオイルポンプ41は、ポンプインペラ2aを介してクランクシャフト1aに連結されているため、エンジン1によって駆動される。なお、メカオイルポンプ41とポンプインペラ2aとが一体回転するように構成されてもよい。
入力軸3は、前後進切替機構4に連結されている。前後進切替機構4は、エンジントルクを駆動輪11へ伝達する際、駆動輪11に作用するトルクの方向を前進方向と後進方向とに切り替える。前後進切替機構4は、差動機構からなり、図1に示す例ではダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。その前後進切替機構4は、サンギヤ4Sと、サンギヤ4Sに対して同心円上に配置されたリングギヤ4Rと、サンギヤ4Sに噛み合っている第1ピニオンギヤ4Pと、第1ピニオンギヤ4Pおよびリングギヤ4Rに噛み合っている第2ピニオンギヤ4Pと、各ピニオンギヤ4P,4Pを自転可能かつ公転可能に保持しているキャリヤ4Cとを備えている。サンギヤ4Sには、ギヤ機構6の駆動ギヤ61が一体回転するように連結されている。キャリヤ4Cには、入力軸3が一体回転するように連結されている。また、サンギヤ4Sとキャリヤ4Cとを選択的に一体回転させる第1クラッチC1が設けられている。第1クラッチC1を係合させることによって、前後進切替機構4全体が一体回転する。さらに、リングギヤ4Rを選択的に回転不能に固定するブレーキB1が設けられている。第1クラッチC1およびブレーキB1は、油圧式である。
例えば、第1クラッチC1を係合させ、かつブレーキB1を解放させると、サンギヤ4Sとキャリヤ4Cとが一体回転する。つまり、入力軸3と駆動ギヤ61とが一体回転する。また、第1クラッチC1を解放させ、かつブレーキB1を係合させると、サンギヤ4Sとキャリヤ4Cとが逆方向に回転する。つまり、入力軸3と駆動ギヤ61とは逆方向に回転する。
車両Veでは、無段変速部であるCVT5と、有段変速部であるギヤ機構6とが、並列に設けられている。入力軸3と出力軸7との間の動力伝達経路として、CVT5を介する動力伝達経路(以下「第1経路」という)と、ギヤ機構6を介する動力伝達経路(以下「第2経路」という)とが、並列に形成されている。
CVT5は、入力軸3と一体回転するプライマリプーリ51と、セカンダリシャフト54と一体回転するセカンダリプーリ52と、一対のプーリ51,52に形成されたV溝に巻き掛けられたベルト53とを備えている。入力軸3はプライマリシャフトとなる。各プーリ51,52のV溝幅を変化させることによってベルト53の巻き掛け径が変化するので、CVT5の変速比γを連続的に変化させることができる。CVT5の変速比γは、最大変速比γmax(最Low)から最小変速比γmin(最High)の範囲内で連続的に変化する。
プライマリプーリ51は、入力軸3と一体化された固定シーブ51aと、入力軸3上で軸線方向に移動可能な可動シーブ51bと、可動シーブ51bに推力を付与するプライマリ油圧シリンダ51cとを備えている。固定シーブ51aのシーブ面と可動シーブ51bのシーブ面とが対向して、プライマリプーリ51のV溝を形成する。プライマリ油圧シリンダ51cは、可動シーブ51bの背面側に配置されている。プライマリ油圧シリンダ51c内の油圧(プライマリ圧)Pinによって、可動シーブ51bを固定シーブ51a側へ移動させる推力が発生する。
セカンダリプーリ52は、セカンダリシャフト54と一体化された固定シーブ52aと、セカンダリシャフト54上で軸線方向に移動可能な可動シーブ52bと、可動シーブ52bに推力を付与するセカンダリ油圧シリンダ52cとを備えている。固定シーブ52aのシーブ面と可動シーブ52bのシーブ面とが対向して、セカンダリプーリ52のV溝を形成する。セカンダリ油圧シリンダ52cは、可動シーブ52bの背面側に配置されている。セカンダリ油圧シリンダ52c内の油圧(セカンダリ圧)Poutによって、可動シーブ52bを固定シーブ52a側へ移動させる推力が発生する。
第2クラッチC2は、セカンダリシャフト54と出力軸7との間に設けられており、出力軸7からCVT5を選択的に切り離すことができる。例えば、第2クラッチC2を係合させると、CVT5と出力軸7との間が動力伝達可能に接続され、セカンダリシャフト54と出力軸7とが一体回転する。第2クラッチC2を解放させると、セカンダリシャフト54と出力軸7との間がトルク伝達不能に遮断され、エンジン1およびCVT5が駆動輪11から切り離される。第2クラッチC2は油圧式である。油圧アクチュエータによって第2クラッチC2の係合要素同士が摩擦係合するように構成されている。
出力軸7には、出力ギヤ7aと従動ギヤ63とが一体回転するように取り付けられている。出力ギヤ7aは、減速機構であるカウンタギヤ機構8のカウンタドリブンギヤ8aと噛み合っている。カウンタギヤ機構8のカウンタドライブギヤ8bは、デファレンシャルギヤ9のリングギヤ9aと噛み合っている。デファレンシャルギヤ9には、左右の車軸10,10を介して左右の駆動輪11,11が連結されている。
ギヤ機構6は、前後進切替機構4のサンギヤ4Sと一体回転する駆動ギヤ61と、カウンタギヤ機構62と、出力軸7と一体回転する従動ギヤ63とを含む。ギヤ機構6は減速機構であって、ギヤ機構6の変速比(ギヤ比)は、CVT5の最大変速比γmaxよりも大きい所定値に設定されている。ギヤ機構6の変速比は固定変速比である。車両Veでは、発進時に、エンジン1からギヤ機構6を介して駆動輪11にトルクを伝達させるように構成されている。ギヤ機構6は発進ギヤとして機能する。
駆動ギヤ61は、カウンタギヤ機構62のカウンタドリブンギヤ62aと噛み合っている。カウンタギヤ機構62は、カウンタドリブンギヤ62aと、カウンタシャフト62bと、従動ギヤ63に噛み合っているカウンタドライブギヤ62cとを含む。カウンタシャフト62bには、カウンタドリブンギヤ62aが一体回転するように取り付けられている。カウンタシャフト62bは入力軸3および出力軸7と平行に配置されている。カウンタドライブギヤ62cは、カウンタシャフト62bに対して相対回転可能に構成されている。また、カウンタシャフト62bとカウンタドライブギヤ62cとを選択的に一体回転させる噛合式の係合装置(以下「シンクロ機構」という)S1が設けられている。
シンクロ機構S1は、噛合式の一対の係合要素64a,64bと、軸線方向に移動可能なスリーブ64cとを備えている。第1係合要素64aは、カウンタシャフト62bにスプライン嵌合されたハブである。第1係合要素64aとカウンタシャフト62bとは一体回転する。第2係合要素64bは、カウンタドライブギヤ62cと一体回転するように連結されている。つまり、第2係合要素64bはカウンタシャフト62bに対して相対回転する。スリーブ64cの内周面に形成されたスプライン歯が、各係合要素64a,64bの外周面に形成されたスプライン歯と噛み合うことによって、シンクロ機構S1は係合状態となる。シンクロ機構S1を係合させることによって、駆動ギヤ61と従動ギヤ63との間(第2経路)がトルク伝達可能に接続される。第2係合要素64bとスリーブ64cとの噛み合いが解除されることによって、シンクロ機構S1は解放状態となる。シンクロ機構S1を解放させることによって、駆動ギヤ61と従動ギヤ63との間(第2経路)はトルク伝達不能に遮断される。また、シンクロ機構S1は、油圧式であり、油圧アクチュエータによってスリーブ64cが軸線方向に移動する。シンクロ機構S1は、シンクロメッシュにより構成された回転同期型係合装置である。
[2.制御装置]
図2は、実施形態の制御装置を模式的に示す機能ブロック図である。実施形態の制御装置は、車両Veを制御する電子制御装置(以下「ECU」という)100によって構成されている。ECU100は、マイクロコンピュータを主体にして構成され、入力されたデータおよび予め記憶させられているデータを使用して演算を行い、その演算結果を指令信号として出力する。
ECU100には、各種センサ31〜38からの信号が入力される。車速センサ31は、車速を検出する。入力軸回転数センサ32は、入力軸3の回転数(入力軸回転数)Ninを検出する。入力軸3とタービンランナ2bとが一体回転するため、入力軸回転数センサ32は、タービンランナ2bの回転数(タービン回転数)Nを検出していることになる。入力軸回転数Ninとタービン回転数Nとが一致する。第1出力軸回転数センサ33は、セカンダリシャフト54の回転数(第1出力軸回転数)Nout1を検出する。第2出力軸回転数センサ34は、出力軸7の回転数(第2出力軸回転数)Nout2を検出する。第2クラッチC2前(上流側)が第1出力軸回転数Nout1、第2クラッチC2後(下流側)が第2出力軸回転数Nout2となる。エンジン回転数センサ35は、クランクシャフト1aの回転数(エンジン回転数)Nを検出する。アクセル開度センサ36は、図示しないアクセルペダルの操作量を検出する。ブレーキストロークセンサ37は、図示しないブレーキペダルの操作量を検出する。シフトポジションセンサ38は、図示しないシフトレバーのポジションを検出する。シフトレバーのポジションについては、ドライブポジションを「D」、リバースポジションを「R」、パーキングポジションを「P」、ニュートラルポジションを「N」で表す。また、ECU100は、入力軸回転数Ninを第1出力軸回転数Nout1で割ることによりCVT5の変速比γ(=Nin/Nout1)を算出できる。
ECU100は、LU制御(ロックアップ制御)を実施するロックアップ制御部101と、各係合装置C1,C2,B1,S1の状態を制御するクラッチ制御部102とを備える。
ロックアップ制御部101は、ロックアップクラッチ21の状態を係合状態と解放状態とに切り替える制御(ロックアップ制御)を実施する。ロックアップ制御部101がロックアップ制御(LU制御)を実施することにより、後述する第2調圧弁212(図3に示す)が制御されて、トルクコンバータ2に供給される油圧(後述する第2ライン圧PL2)が所定圧に制御される。また、ロックアップ制御部101は、LU制御として、所定条件が成立する場合にはロックアップクラッチ21が解放状態から係合状態に切り替わることを禁止する制御を実施する。
クラッチ制御部102は、シンクロ機構S1を係合状態と解放状態とに切り替えるシンクロ制御を実施する。クラッチ制御部102は、シンクロ制御として、シンクロ機構S1を解放状態から係合状態に遷移させる制御(シンクロ係合過渡制御)と、シンクロ機構S1を係合状態から解放状態に遷移させる制御(シンクロ解放制御)とを実施する。
ECU100は、エンジン1に指令信号を出力して、燃料供給量や吸入空気量や燃料噴射や点火時期などを制御する。また、ECU100は、油圧制御装置200に油圧指令信号を出力して、ロックアップクラッチ21の動作や、CVT5の変速動作や、第1クラッチC1などの各係合装置の動作を制御する。油圧制御装置200は、CVT5の各油圧シリンダ51c,52cや、各係合装置C1,C2,B1,S1の油圧アクチュエータに油圧を供給する。ECU100は、油圧制御装置200を制御することによって、動力伝達経路を第1経路と第2経路とに切り替える制御や、ロックアップクラッチ21の係合状態と解放状態とを切り替える制御(LU制御)や、CVT5の変速制御や、各種の走行モードに切り替える制御などを実行する。
走行モードは、通常走行モードと、フリーランとに分けられる。通常走行モードには、発進と中速と高速の三つの走行モードが含まれる。発進時は、第1クラッチC1とシンクロ機構S1を係合させ、かつ第2クラッチC2とブレーキB1を解放させる。発進時の動力伝達経路は、ギヤ機構6を経由する第2経路に設定される。発進後に車速がある程度上昇した場合に、第1クラッチC1を解放させ、かつ第2クラッチC2を係合させる掴み替え制御を行うことにより、走行モードが発進から中速に移行する。中速では、第2クラッチC2とシンクロ機構S1を係合させ、かつ第1クラッチC1とブレーキB1を解放させる。中速時の動力伝達経路は、CVT5を経由する第1経路に設定される。つまり、発進から中速への移行時、動力伝達経路が第2経路から第1経路に切り替わる。また、第1クラッチC1と第2クラッチC2との掴み替え制御は、伝達トルク容量を徐々に変化させるクラッチ・ツウ・クラッチ制御である。中速走行中に車速がさらに上昇すると、シンクロ機構S1を解放させて、走行モードが中速から高速に移行する。高速では、第2クラッチC2を係合させ、かつ第1クラッチC1とブレーキB1とシンクロ機構S1を解放させる。中速から高速への移行時、経路切替が行われず、動力伝達経路は第1経路のままである。
後進時(R)は、ブレーキB1とシンクロ機構S1を係合させ、かつ第1クラッチC1と第2クラッチC2を解放させることにより、動力伝達経路がギヤ機構6を介する第2経路に設定される。シフトポジションが「N」または「P」の場合、シンクロ機構S1を係合させ、かつ第1クラッチC1と第2クラッチC2とブレーキB1とを解放させる。
また、フリーランには、中速と高速とが含まれる。フリーラン中速では、シンクロ機構S1を係合させ、かつ第1クラッチC1と第2クラッチC2とブレーキB1とを解放させる。フリーラン高速では、第1クラッチC1と第2クラッチC2とブレーキB1とシンクロ機構S1を解放させる。フリーラン時の動力伝達経路は第1経路に設定される。例えば、通常走行からフリーランに移行する場合には、通常時の中速からフリーラン中速に移行する場合と、通常時の高速からフリーラン高速に移行する場合とが含まれる。通常中速で走行中に、第2クラッチC2を解放させることにより、フリーラン中速に移行する。通常高速で走行中に、第2クラッチC2を解放させることにより、フリーラン高速に移行する。また、フリーランから通常走行に復帰する場合には、第2クラッチC2を係合させる。フリーラン中速時に、第2クラッチC2を係合させることにより、通常中速に復帰する。フリーラン高速時に、第2クラッチC2を係合させることにより、通常高速に復帰する。
[3.油圧回路]
図3は、油圧制御装置200の一例を示す油圧回路図である。油圧制御装置200は、油圧供給源として、エンジン(Eng)1によって駆動するメカオイルポンプ41と、電動モータ(M)42によって駆動する電動オイルポンプ43とを備えている。電動モータ42には、図示しないバッテリが電気的に接続されている。各ポンプ41,43は、圧送装置であり、オイルパンに貯留されているオイルを吸引して第1油路201に圧送する。電動オイルポンプ43から吐出されたオイルは第2油路202を介して第1油路201に供給される。第1油路201と第2油路202とは逆止弁を介して接続されている。第1油路201の油圧が第2油路202の油圧よりも高い場合に逆止弁が閉じる。第1油路201の油圧が第2油路202の油圧よりも低い場合に逆止弁が開く。例えば、フリーラン中、エンジン1が停止してメカオイルポンプ41を駆動できないので、電動オイルポンプ43を駆動させることによって第1油路201内へ圧油を供給する。
油圧制御装置200は、第1油路201の油圧を第1ライン圧PL1に調圧する第1調圧弁211と、第1調圧弁211から排出されたオイルを第2ライン圧PL2に調圧する第2調圧弁212と、第1ライン圧PL1を元圧として所定のモジュレータ圧Pに調圧する第1減圧弁(モジュレータバルブ)213と、第1ライン圧PL1を元圧としてプライマリ圧Pinを調圧する第2減圧弁(変速比制御弁)214と、第1ライン圧PL1を元圧としてセカンダリ圧Poutを調圧する第3減圧弁(挟圧力制御弁)215とを備える。なお、走行状態に応じた第1ライン圧PL1を発生させるように、図示しないリニアソレノイドバルブから出力される制御圧に基づいて、第1調圧弁211が制御される。また、第2調圧弁212によって第2ライン圧PL2に調圧されたオイルはトルクコンバータ2に供給される。その第2調圧弁212から排出されたオイルは、ギヤ同士の噛合い部などの潤滑系に供給される。なお、第2調圧弁212は本発明を構成する調圧弁に相当する。
第1減圧弁213には、第3油路203を介して、複数のリニアソレノイドバルブSL1,SL2,SLG,SLP,SLSが接続されている。各リニアソレノイドバルブSL1,SL2,SLG,SLP,SLSは、ECU100によってそれぞれ独立に励磁、非励磁や電流が制御されて、油圧指令信号に応じた油圧を調圧する。
リニアソレノイドバルブSL1は、モジュレータ圧Pを油圧指令信号に応じた第1クラッチ圧PC1に調圧して、第1クラッチC1に供給する。リニアソレノイドバルブSL2は、モジュレータ圧Pを油圧指令信号に応じた第2クラッチ圧PC2に調圧して、第2クラッチC2に供給する。リニアソレノイドバルブSLGは、モジュレータ圧Pを油圧指令信号に応じた供給油圧Pbsに調圧して、シンクロ機構S1とブレーキB1に供給する。リニアソレノイドバルブSLGは切替弁216を介して、シンクロ機構S1とブレーキB1とに接続されている。切替弁216は、シフトレバーの操作に基づいて、機械的あるいは電気的に動作して油路を切り替える。シフトレバーが「D」ポジションの場合、供給油圧Pbsがシンクロ機構S1に供給される。シフトレバーが「R」ポジションの場合、供給油圧Pbsがシンクロ機構S1およびブレーキB1に供給される。シフトレバーが「P」または「N」ポジションの場合、供給油圧Pbsがシンクロ機構S1に供給される。さらに、第3油路203には、油圧を蓄積するアキュームレータ217が設けられている。アキュームレータ217は、リニアソレノイドバルブSL1,SL2に供給される油圧を蓄積することができる。なお、リニアソレノイドバルブSL2は本発明を構成する第1リニアソレノイドバルブに相当し、リニアソレノイドバルブSLGは本発明を構成する第2リニアソレノイドバルブに相当する。
リニアソレノイドバルブSLPは、モジュレータ圧Pを元圧として信号圧PSLPを調圧し、その信号圧PSLPを第2減圧弁214へ出力する。リニアソレノイドバルブSLSは、モジュレータ圧Pを元圧として信号圧PSLSを調圧し、その信号圧PSLSを第3減圧弁215へ出力する。
第2減圧弁214には、第4油路204を介して、プライマリ油圧シリンダ51cが接続されている。第2減圧弁214はCVT5の変速比γを制御するためのバルブであり、プライマリ油圧シリンダ51cへ供給する油量(油圧)を制御する。第2減圧弁214は、第1ライン圧PL1を元圧としてプライマリ圧Pinを調圧して、プライマリ油圧シリンダ51cに供給する。第2減圧弁214は、リニアソレノイドバルブSLPから入力された信号圧PSLPに基づいてプライマリ圧Pinを調圧する。ECU100は、リニアソレノイドバルブSLPに出力する油圧指令信号を制御することによってプライマリ圧Pinを調節する。プライマリ圧Pinが変化することにより、プライマリプーリ51のV溝幅が変化する。ECU100は、プライマリ圧Pinを制御することによって、CVT5の変速比γを制御する。
第3減圧弁215には、第5油路205を介して、セカンダリ油圧シリンダ52cが接続されている。第3減圧弁215はベルト挟圧力を制御するバルブであり、セカンダリ油圧シリンダ52cへ供給する油量(油圧)を制御する。第3減圧弁215は、第1ライン圧PL1を元圧としてセカンダリ圧Poutを調圧して、セカンダリ油圧シリンダ52cに供給する。第3減圧弁215は、リニアソレノイドバルブSLSから入力された信号圧PSLSに基づいて、セカンダリ圧Poutを調圧する。ECU100は、リニアソレノイドバルブSLSに出力する油圧指令信号を制御することによってセカンダリ圧Poutを調節する。セカンダリ圧Poutが変化することにより、CVT5のベルト挟圧力が変化する。ECU100は、セカンダリ圧Poutを制御することによって、CVT5の挟圧力を制御する。
[4.制御フロー]
図4は、ロックアップ制御とシンクロ制御のシーケンスフローを示すフローチャートである。図4に示す制御はECU100によって実施される。なお、図4に示す「LU」はロックアップクラッチ21を意味する。
まず、ロックアップクラッチ21が解放状態であるか否かを判定する(ステップS101)。
ロックアップクラッチ21が解放状態であることによりステップS101で肯定的に判定された場合(ステップS101:Yes)、シンクロ係合過渡制御中であるか否かを判定する(ステップS102)。
シンクロ係合過渡制御中でないことによりステップS102で否定的に判定された場合(ステップS102:No)、通常制御を実施する(ステップS103)。ステップS103を実施する場合、ライン圧(第2ライン圧PL2)を確保できロックアップ容量を確保することができるため、ロックアップクラッチ21の係合開始は自由である。そのため、ステップS103では、オイルの流量収支が厳しい条件下であることを考慮した制御を特に実施しなくてもよい。
シンクロ係合過渡制御中であることによりステップS102で肯定的に判定された場合(ステップS102:Yes)、ロックアップクラッチ21の係合開始を禁止する(ステップS104)。ステップS104を実施する場合、シンクロ係合過渡制御中であることによりライン圧(第2ライン圧PL2)が低下してロックアップ容量を確保できなくなることを考慮して、ロックアップクラッチ21が係合開始することを禁止する。
また、ロックアップクラッチ21が解放状態でないことによりステップS101で否定的に判定された場合(ステップS101:No)、シンクロ機構S1を係合させるか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105では、シンクロ機構S1の係合要求があるか否かが判定される。
シンクロ機構S1を係合させないことによりステップS105で否定的に判定された場合(ステップS105:No)、この制御ルーチンはステップS101にリターンする。
シンクロ機構S1が係合させることによりステップS105で肯定的に判定された場合(ステップS105:Yes)、車速が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS106)。
車速が所定値未満であることによりステップS106で否定的に判定された場合(ステップS106:No)、ロックアップクラッチ21の解放要求を行う(ステップS107)。ステップS107では、ロックアップクラッチ21を解放させる。ステップS107を実施する場合、シンクロ係合過渡制御を実施することによりライン圧(第2ライン圧PL2)が低下してロックアップ容量を確保できなくなることを考慮して、まず、ロックアップクラッチ21を解放させる。
そして、ロックアップクラッチ21を解放させた後、シンクロ機構S1の係合を開始する(ステップS108)。ステップS108では、ロックアップ解放中に、シンクロ機構S1を解放状態から係合状態へ遷移させる制御(シンクロ係合過渡制御)が開始される。
車速が所定値以上であることによりステップS106で肯定的に判定された場合(ステップS106:Yes)、通常制御を実施する(ステップS109)。ステップS109を実施する場合、シンクロ機構S1の係合開始は自由である。つまり、車速が所定値以上であれば、ライン圧(第2ライン圧PL2)を確保できロックアップ容量を確保することができるため、シンクロ係合開始に制約なしとなる。また、ステップS109では、オイルの流量収支が厳しい条件下であることを考慮した制御を特に実施しなくてもよい。
以上説明した通り、実施形態によれば、オイル流量が厳しい条件下でロックアップ係合状態を維持することやロックアップ係合状態からロックアップ解放状態への遷移が保証できない場合には、ロックアップクラッチ21の係合開始を禁止するか、ロックアップクラッチ21を解放させた後にロックアップクラッチ21の係合を開始する。これにより、オイルの流量収支が厳しい条件下であっても、ロックアップ容量を確保することができるため、急減速時などにエンジンストールが発生することを回避できる。そして、エンジンストールの回避とスムーズな発進との両立を実現することができる。
1 エンジン
2 トルクコンバータ
5 無段変速機(CVT)
6 ギヤ機構
21 ロックアップクラッチ
100 電子制御装置(ECU)
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
S1 シンクロ機構
Ve 車両

Claims (1)

  1. エンジンと駆動輪との間に、無段変速機とギヤ機構とが並列に配置された動力伝達装置と、
    前記無段変速機を経由する動力伝達経路に配置されたクラッチと、
    前記ギヤ機構を経由する動力伝達経路に配置されたシンクロ機構と、
    前記クラッチに油圧を供給する第1リニアソレノイドバルブと、
    前記第1リニアソレノイドバルブへ供給される油圧を蓄積するアキュームレータと、
    前記シンクロ機構に油圧を供給する第2リニアソレノイドバルブと、
    前記油圧の供給源であるオイルポンプと、
    調圧弁によって調圧されたオイルが供給されるロックアップクラッチ付きのトルクコンバータと、を備えた車両の制御装置であって、
    前記シンクロ機構の係合過渡制御中は、前記ロックアップクラッチの係合開始を禁止する係合禁止制御手段と、
    前記シンクロ機構を係合させる場合に車速が所定値未満の場合には、前記ロックアップクラッチを解放させた後に前記シンクロ機構の係合を開始する係合開始制御手段と、を備える
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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