JP2019165685A - 低発汗コーティング用チョコレートおよびこれに被覆された食品の発汗抑制方法 - Google Patents

低発汗コーティング用チョコレートおよびこれに被覆された食品の発汗抑制方法 Download PDF

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雅史 中
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【課題】従来のコーティング用チョコレートより平易な方法にて、高水分の食品にコーティングされたチョコレートの「汗かき」を抑制する方法、及びそのためのチョコレートの提供。【解決手段】0℃以上の状態で閉鎖系包材内に密閉される水分活性0.7以上の食品において、その全面を被覆する低発汗コーティング用チョコレートであって、20℃のSFCが20%以上である油脂を20重量%以上含有するチョコレート、及び高含水食品の表面をコーティング用チョコレートにてすべて覆い尽くすことで水分の蒸散を防止し、コーティングされたチョコレート表面への発汗を抑える方法。【選択図】図1

Description

本発明は、水分を含む被覆対象物にコーティングした際に「汗かき」を抑制する低発汗コーティング用チョコレートおよびこれに被覆された食品の発汗抑制方法に関するものである。
油脂組成物および糖類を含むチョコレートは、様々な食品と組み合わされ、いろいろな用途で利用され、市場に流通している。その用途の具体例として、ケーキ、シュークリーム、エクレア等の洋菓子、焼き菓子、和菓子、パン、ドーナツ等のベーカリー製品、等の表面に被覆する用途が例示できる。
洋菓子やパン等の含水食品に油性組成物であるチョコレート組成物を被覆すれば、含水食品中の水分がチョコレート組成物に移行し、チョコレート組成物表面に液滴が多数現れる、所謂、「汗かき現象」を生じる。
これを防止するために、特許文献1に、チョコレート類を製造するに際し、溶解度(20℃の水100gに溶けるグラム数)が80以下の糖類を糖原料の40重量%以上の割合で使用することを特徴とする含水食品用チョコレート類の製造法が提案されているが、使用できる糖類に制限があり、使用量を多くしなければ充分な効果が得られにくい。
また、特許文献2に、油脂中にラウリン系油脂を70%以上、SU2及びU3トリグリセリド(Sは飽和脂肪酸、Uは不飽和脂肪酸)の合計を20%以下含有し、そのSFI(固体脂含有量指数)が、10℃で60〜75%、20℃で55〜70%、30℃で15〜35%であるチョコレート組成物が提案されているが、水分が20〜30重量%を含む洋菓子やパン等の含水食品を被覆する場合は有効であるが、これ以上の水分を含む高含水食品になると汗かき現象が経時的に生じてしまう。
さらに、特許文献3には、油脂、糖類及び保水剤を含有する、含水食品被覆用油性組成物、より詳しくは、保水剤が、保水剤1部と油脂1部の混合物に対して水が2部以上保水する剤が0.8〜7重量%である、含水食品被覆用油性組成物についての発明が、また、特許文献4には、被覆用のチョコレート類中に、シクロデキストリン、高度分岐環状デキストリン、及び食物繊維からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有させることで汗かき現象が発生し難く、且つ艶が良いことを特徴とする発明が提案されている。
しかしながら、保水剤として主に用いる澱粉類等は添加量が多くなりがちであったり、デキストリンなどといった特定な原料を加える事でコストが上昇したり、食味に影響が出かねないなどの問題があった。
このように、被覆用油脂組成物の品質改善のため、油脂組成や乳化剤などいくつかの技術が検討されているものの、未だ充分なものではなかった。
一方で、コーティングには対象となる食品の全面をコーティングする技術は存在する。
例えば、バナナなど生の果実の表面にチョコレートを塗布する、いわゆる「チョコバナナ」と呼ばれる商品がある。しかし、包装されず、ほぼ、作製から時間を置かず喫食に供されるため、発汗は顕在化しない。特許文献5においても、表皮を剥いたバナナにスティックを挿入して握り柄とし、その原形のままで適度のフリ─ジングを行い、次いでその冷却状態においてチョコレ─ト浴中に浸漬し、または吹付塗布する等して全面にチョコレ─トの被覆層を形成し、これが固化する前にピ─ナツやその他所望の顆粒を付着させることを特徴とするチョコレ─ト被覆バナナケ─キの製造方法が開示されているが、包装についても発汗についても、特に触れられていない。
また、フィリングやマシュマロなどといったものをサンドしたビスケットの全面にチョコレートをコーティングして密閉性の高い包装内に密封して流通するといった商品が存在する。特許文献6にも、カステラを含水率9〜13重量%に乾燥した後、このカステラの全面にチョコレ─ト等をコ─ティングするカステラ菓子の製造方法が開示されている。
しかしこれも、密閉性が悪いため、またはコーティングされた食品の水分量が少ないため、これも発汗は顕在化しなかった。
特開平4−75556号公報 特開平10−108624号公報 特開2003−274855号公報 特開2005−185153号公報 特開昭55−102357号公報 特開昭53−018768号公報
解決しようとする問題点は、水分含量が高い食品にコーティングされたチョコレートにおける「汗かき」の抑制である。
前述の通り、従来技術においては、配合上様々な素材の添加をおこなったりしているが、簡便ではなく、商品の配合上の自由度を損ないかねず、しかも汗かきの発生(以降、発汗と称する)を抑制するという点においても十分なものではなかった。本発明者は上記課題を解決すべく種々検討を行い、発汗の機序が高含水食品からチョコレートへの水分移行に伴い、チョコレート中の糖類を溶解しながらチョコレート表面に液滴となって現れるという従来の予測ではなく、一度高含水食品から蒸発した水分が密閉された包装のなかで再度チョコレート表面に吸着して生じているとの確証を得て、高含水食品の表面をすべて覆い尽くすことで水分の蒸発を防止し、コーティングされたチョコレート表面への発汗を抑えることが可能であるということを見出し、前記課題を解決するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)0℃以上の状態で閉鎖系包材内に密閉される水分活性0.7以上の食品において、その全面を被覆することを特徴とする低発汗コーティング用チョコレート、
(2)20℃のSFCが20%以上である油脂を20重量%以上含有する事を特徴とする(1)記載の低発汗コーティング用チョコレート、
(3)(1)ないし(2)記載のコーティング用チョコレートにて、水分活性0.7以上の食品の全面を被覆したのちに、閉鎖系包材内に密閉することを特徴とする被覆食品の発汗抑制方法、
に関するものである。
本発明のチョコレートを用いる事で、高含水食品の表面の全面をチョコレートで覆うという、きわめて平易な手段をもちいることで、特に既存のチョコレートに対して特別な配合をせず、また付加的な装置や工程を増やすことなく、高水分の食品にコーティングされたチョコレートにおける「汗かき」の抑制である。発汗の発生を低減させたコーティングチョコレートを得ることが可能となる。
実施例2の全面コーティング状態の表面状態を示す上方からの図面代用写真である。 実施例2の全面コーティング状態の表面状態を示す横からの図面代用写真である。 比較例2の半面コーティング状態の表面状態を示す上方からの図面代用写真である。 比較例2の半面コーティング状態の表面状態を示す横からの図面代用写真である。
<チョコレート>
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。本発明において、チョコレートとは、油脂が連続相をなす油脂加工食品であり、規約(「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」全国チョコレート業公正取引協議会)で規定されたチョコレート生地および準チョコレート生地を含むが、これらに限定されるものではなく、カカオマス、ココア、ココアバター、ココアバター代用脂、ハードバター等を利用した油脂加工食品をも包含するものである。またいわゆるガナッシュと呼ばれる、含水チョコレートも本発明におけるチョコレートに含まれるが、望ましくは水分量がチョコレート全体に対して15%以下、さらに望ましくは10%以下であり、また油相が連続相であり、固形分がある場合は油相に内包されていることが望ましい。また、固形分がなく、油脂のみであっても構わない。
<油脂>
本発明の油脂としては、動植物性油脂及びそれらの硬化油脂の単独又は2種以上の混合物或いはこれらのものに種々の化学処理又は物理処理を施したものが例示できる。かかる油脂としては、大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、菜種油、米ぬか油、ゴマ油、カポック油、ヤシ油、パーム核油、カカオ脂、ヒマワリ油、落花生油、カポック油、月見草油、シア脂、サル脂、乳脂、ラード、魚油、鯨油等の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油等の加工油脂が例示できる。
<油脂の物性(SFC)>
本発明のチョコレートに含まれる油脂の固体脂含量(SFC)は20℃で20%以上であることが望ましく、さらに好ましくは35%以上である。
20℃で20%未満であると、かみだしが硬くすっと溶けるというチョコレートとしての好ましい食感が得られにくい。また40℃で10%を超えると口どけが低下し、いわゆるワキシーな食感になってしまう。
なお、上限は特に限定されず、100%以下である。20℃においてはSFCが大きくとも口どけには影響されない。
なおSFC値はAOCS official method cd16b-93 (ダイレクト法) に準じて測定する。
<油脂含有量>
本発明のチョコレートに含まれる油脂の含有量はチョコレートに対して20重量%以上、望ましくは30重量%以上であることが好ましい。これは従来のコーティングチョコレートに用いられる油脂含有量でかまわないが、本発明の汗かき抑制効果には固形分の種類や量に特に影響を受けないため、油脂の含有量の上限は特に設けられず、油脂100%であっても構わない。よって作業性や風味食感の商品設計上の規定に従って含有量を決めてよく、その点からは30〜50重量%が好ましい。
<固形分>
固形分はその量においてその下限はなく、添加されなくても構わない。そのため固形分自体も可食性でありさえすれば限定されない。また、吸湿性の大小も関係ない。固形分の上限は油脂含有量の下限(20重量%)の残余すべてが固形分である場合の80%であるが、作業性と商品設計に応じて適宜選択できる。具体的な例としては砂糖、カカオマス等の原料由来のカカオ固形分などが挙げられる。
<製造工程>
一般に、チョコレートはカカオ豆をあらかじめ細かく砕き、すりつぶしたカカオマス、ココアパウダー、ココアバター、ココアバター代用脂、甘味料及び粉乳等を適宜混合し、ロールリファイニング(微粒化)工程、コンチング工程を行って製造される。
本発明におけるチョコレートの製造方法としては特に限定されるものではなく、既存の製造工程を適宜用いることが出来るが、上記の通り固形分は必ずしも必要なく、粒度が粗いことを目的とする商品設計もあるため、その場合はロールリファイニング工程を不要とするケースもあるため、適宜工程を組み合わせて用いる事が出来る。
<高水分の食品>
本発明において被覆対象となる食品は水分活性が0.7以上の食品でありさえすれば特に限定はされない。望ましくは水分活性が0.85以上であり、0.85以上である方が本発明の効果が従来のものより明確になる。水分活性が0.7未満であると、本発明を用いるまでもなく、従来のコーティングチョコレートであっても、発汗しにくく、本発明の効果が得られにくい。
なお、水分活性は計算上その上限は1であり、本願発明においても1以下、すなわち考えうる最も水分活性の高い食品であっても、本発明の効果である発汗抑制効果は従来の製品より効果的に得られる。
具体例としては、シュークリーム、エクレア、クリームの注入されたドーナツ、コッペパンなどの水分の多いパンなどが好適にもちいられ、本発明の効果が特に得られやすい。
<コーティング用チョコレートの形状>
本発明のコーティング用チョコレートは、既存のコーティング用チョコレートと同様に、油脂組成物を40〜50℃に加温溶融し、上記の被覆対象となる食品に被覆し、室温にて静置やクーリングトンネルの通過によって冷却、固化して使用することができる。
本発明におけるコーティング用チョコレートとはコーティング(被覆)目的用途に用いられるチョコレートであり、対象となる可食物の全面を覆い尽くす状態にコーティングすることを特徴とする。ここでいう全面とは可食物表面の90%以上、望ましくは100%をコーティングチョコレートで覆っている状態を指し、対象となる可食物とは別の材質(可食物の水分量の規定を満たさないもの、例えば可食物に刺した串状のものなど)は対象とならない。あくまでも別途規定の水分量を満たすものの表面を対象に覆うことを指す。
また被覆されたコーティングチョコレートの厚さは特に限定はされないが、0.5mm〜10mmの厚さを有することが好ましい。発汗の防止は0.5mm程度で十分に発揮されるが、薄すぎるとチョコレートの風味を感じにくくなる場合がある。また厚すぎると、作業性やコスト的に望ましくなく、可食物の商品設計に影響を及ぼす場合がある。
<発汗を抑える機序>
本来考えられていた発汗機序は次のとおりである。チョコレートを被覆した高含水の可食物からチョコレートに水分が移行し、チョコレート層の内部を空気との界面に向かって移動する。その際に内部の糖類を溶解しながら表面に移動し液滴となる。表出した液滴は糖を高濃度で含有している為、水あめ状であり、保存中に包材に付着したり、喫食時に手を汚すことがある。そのため、低溶解度の糖類を配合、油脂配合の調整および乳化剤の工夫などによる油脂結晶の緻密化などの方法を用いてきた。
しかしながら、今回得られた知見からは、以下のような発汗機序が推測される。
すなわち、高水分の可食物においてチョコレートが被覆されていない部分の表面から水が蒸発して包材内を満たし、チョコレート表面に露出している糖を溶解し液糖状になることが発汗現象の機序であると推測される。従来予想されていた機序によって発汗が起こるならば、コーティングが全面であるか一部であるかは発汗現象に大きな影響を与えないと考えられるが、全面をコーティングすることは一部をコーティングすることよりも、発汗抑制の観点で顕著な効果がみられることが本発明で明らかとなった。
<閉鎖系包材内への密閉>
本発明における閉鎖系包材内に密閉された状態は、包材内と外界との間に少なくとも水分の移動がほとんどない状態であり、密閉包装内に水分活性0.7の物質を置いて密閉し、その12時間後までにその測定温度における平衡相対湿度に到達し、その後その平衡相対湿度の90%以上が保管の期間維持される状態を指す。
<保存>
閉鎖系包材内への密閉された状態での保存条件は、0℃以上を維持している必要がある。0℃未満の場合も水分の蒸発は起こるが、発汗現象は極端に遅く、本発明の効果が得がたい。
閉鎖系包材内への密閉された状態でその後の流通、販売時にも、本発明によれば、汗かきが低減、防止できるようになった。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明の精神は以下の実施例に限定されるのもではない。なお、例中、%および部はいずれも重量基準を意味する。
(コーティング用チョコレートの調製方法)
粉糖65部、ラウリン系ハードバター(商品名「パルケナH」、SFC(20℃)96%、SFC(30℃)52%、不二製油株式会社製)35部、大豆レシチン(商品名:SLP−ペースト 辻製油株式会社製)0.1部をラボコンチェで混合および分散し、コーティング用チョコレートを調製した。
得られたコーティング用チョコレートを50℃に温調し、市販のドーナツ(AW 0.92)の実施例1は全面、比較例1は片面に、それぞれコーティングして密封し25℃で72時間保管して蒸発および発汗の有無を評価した。結果を表1に示す。
なお、発汗評価は発汗(表面に液滴状のもの)が目視で確認出来る状態をさして「発汗」とし、それ以外を「なし」と評価した。また蒸発評価は、湿度計を同封して測定し、保管前(60%RH)よりも湿度が上昇しているかどうかを確認した。
また、水分活性(AW)の測定は、Aqua Lab Series 3TE(Decagon Device Inc製)を使用して行った。数値は、測定開始後にサンプル温度が25℃になった時点で読み取った。
<表1>
全面をコーティングしてある実施例1ではまったくチョコレートが発汗しなかったのに対し、被覆対象を片面しかコーティングしていない、残り片面の被覆対象物が露出している比較例1では著しく発汗した。また実施例1ではまったく蒸発が認められなかったのに対し、比較例1では密閉された包装内で湿度が上昇し、蒸発が認められた。
(コーティング用チョコレートの調製方法)
砂糖42部、ラウリン系ハードバター31部(商品名「「ニューメラリン36」、不二製油株式会社製)、ココア14部、脱脂粉乳8部、カカオマス5部、大豆レシチン0.4部、PGPR(ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、商品名:CRS75、阪本薬品工業株式会社製)0.2部を常法によりロールリファイナー、コンチェ処理により、コーティング用チョコレートを調製した。
得られたコーティング用チョコレートを50℃に温調し、市販のドーナツ(AW 0.92)の実施例2は全面、比較例2は片面に、それぞれコーティングして密封し25℃で72時間保管して発汗の有無を確認した。結果を表2に示す。また、それぞれの発汗の有無の状態は実施例2の上方(図1)、横から(図2)、比較例2の上方から(図3)、横から(図4)に示した。
<表2>
実施例2は図1および図2を見てもわかるように、図1は実際に包装した試験の為、包装と接触して一部こすれた跡が確認されるが、図2とともに発汗はしていない。一方比較例2は図3および図4にも表面に明らかに発汗が見て取れる。
さらに実施例2では保存開始時のツヤが保持されていたのに対し、比較例2ではツヤが失われていた。総じて、実施例2では製造直後の外観特性をよく保持していたのに対し、比較例2では保持できていなかった。
以上のように、発汗の有無は水の内部移動の有無とは相関がなく、放湿の有無に相関していた。これより発汗の要因は水の内部移動ではなく、ドーナツから包材内に放出された水蒸気であることが示唆された。
本発明により、全面をコーティングするという、従来の方法よりきわめて平易な方法にて、発汗を抑制した、低発汗コーティング用チョコレートを提供することができる。

Claims (3)

  1. 0℃以上の状態で閉鎖系包材内に密閉される水分活性0.7以上の食品において、その全面を被覆することを特徴とする低発汗コーティング用チョコレート。
  2. 20℃のSFCが20%以上である油脂を20重量%以上含有する事を特徴とする請求項1記載の低発汗コーティング用チョコレート。
  3. 請求項1ないし2記載のコーティング用チョコレートにて、水分活性0.7以上の食品の全面を被覆したのちに、閉鎖系包材内に密閉することを特徴とする被覆食品の発汗抑制方法。
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