JP2019164948A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ボルテックスチューブにおける冷気と暖気との分離性能の低下を抑制できる燃料電池システムを得る。【解決手段】本燃料電池システム10では、膨張機36における水素の断熱膨張の過程で水素の内部エネルギーが出力軸38の回転に供され、これによって、コンプレッサ64が駆動される。コンプレッサ64は、外気W2を吸引して圧縮し、ボルテックスチューブ76へ供給する。このため、ボルテックスチューブ74における冷気W5と暖気W4との分離性能の低下を抑制できる【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池スタックを構成するセルのアノードには水素を含んだ燃料ガスが供給され、セルのカソードには酸化剤としての酸素を含んだ空気が供給される。セルでは、水素と酸素との電気化学反応によって発電されると共に、カソード側からは、水素と酸素との電気化学反応によって生成された水と、水素との反応に供された酸素以外の成分のガスが排出される。このカソード側から排出されたガスが供給ガスとしてボルテックスチューブへ供給され、ボルテックスチューブから排出された冷気及び暖気の一方によって燃料電池スタックを冷却又は加熱することも考えられている(一例として、下記特許文献1を参照)。
一方で、ボルテックスチューブに供給される供給ガスに水分が含まれていると、ボルテックスチューブにおける冷気と暖気との分離性能が低下することが知られている。
特開2008−226676号公報
本発明は、上記事実を考慮して、ボルテックスチューブにおける冷気と暖気との分離性能の低下を抑制できる燃料電池システムを得ることが目的である。
請求項1に記載の燃料電池システムは、燃料ガスの水素と酸化剤ガスの酸素との電気化学反応によって発電する燃料電池の燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックへの前記燃料ガスの供給路に設けられ、高圧状態の前記燃料ガスが供給されることによって前記燃料ガスが膨張されて減圧される膨張機と、前記燃料ガスが前記膨張機で減圧されることで生じるエネルギーによって駆動され、駆動されることによって外気を吸引すると共に、前記外気を圧縮して排気するコンプレッサと、前記コンプレッサから排気された前記外気が供給ガスとして供給され、前記供給ガスを前記供給ガスよりも高温の暖気と前記供給ガスよりも低温の冷気とに分離するボルテックスチューブと、前記燃料電池スタックを冷却する冷媒の流路に設けられると共に、前記ボルテックスチューブから供給された前記冷気と前記冷媒との間で熱交換されることによって前記冷媒を冷却可能なラジエータと、を備えている。
請求項1に記載の燃料電池システムでは、燃料ガスが膨張機で膨張されて減圧されることで生じるエネルギーによってコンプレッサが駆動され、コンプレッサによって吸引された外気は、圧縮されて排気される。このようにコンプレッサから排気された外気は、供給ガスとしてボルテックスチューブへ供給される。ボルテックスチューブにおいて供給ガスは、暖気と冷気とに分離され、この冷気は、ラジエータへ供給される。ラジエータには、冷媒の流路に設けられており、ボルテックスチューブから供給された冷気と冷媒との間で熱交換されることによって冷媒が冷却され、この冷媒によって燃料電池スタックが冷却される。
ここで、本燃料電池システムでは、コンプレッサによって圧縮された外気が供給ガスとしてボルテックスチューブに供給される。このため、供給ガスに含まれる水分量が多くなることを抑制でき、ボルテックスチューブにおける供給ガスの分離性能の低下を抑制できる。
なお、以上の請求項1に記載の燃料電池システムは、車両の車両後側部分に設けられ、前記暖気を車両後側へ噴出する暖気噴出部を備える構成にしてもよい。
このような構成の燃料電池システムでは、ボルテックスチューブにおいて供給ガスとしての外気が分離されることによって形成された暖気は、暖気噴出部から噴出される。ここで、暖気噴出部は、車両の車両後側部分に設けられ、暖気は、暖気噴出部から車両後側へ噴出される。これによって、車両走行時に車両表面を空気が流れることによって車両背面の車両後側で乱流が発生することを抑制できる。
以上、説明したように、請求項1に記載の燃料電池システムでは、ボルテックスチューブにおける冷気と暖気との分離性能の低下を抑制できる。
本発明の一実施の形態に係る燃料電池システムの構成を示す水素、冷却液等の回路図である。 本発明の一実施の形態に係る燃料電池システムが適用された車両の側面図である。
次に、本発明の一実施の形態について説明する。なお、図2において矢印FRは、本実施の形態に係る燃料電池システム10が適用された車両12の車両前側を示し、矢印UPは、車両上側を示す。但し、図1における紙面左右方向、紙面上下方向等と、車両12を基準とする各方向とは基本的に関係ない。
<本実施の形態の構成>
図1に示されるように、本実施の形態に係る燃料電池システム10は、燃料電池を構成する燃料電池スタック14を備えている。燃料電池スタック14は、複数のセルを備えている。燃料ガスとしての水素がセルの正極(アノード、燃料極)と正極側のセパレータとの間を流れ、酸化剤としての酸素を含む空気がセルの負極(カソード、空気極)と負極側のセパレータとの間を流れることによって電気化学反応が生じ、これによって、発電される。
燃料電池スタック14は、車両12に搭載された駆動ドライバを介して駆動装置としての車両駆動モータへ電気的に接続されており、燃料電池スタック14から車両駆動モータへ電力が供給されることによって車両駆動モータが駆動される。車両駆動モータの出力軸は、車両12の駆動輪16(図2参照)へ機械的に接続されており、車両駆動モータの駆動力が駆動輪16へ伝わることによって車両12は、走行できる。
また、燃料電池スタック14のセルの近傍には、冷却液流路18が配置されており、冷却液流路18には冷媒としての冷却液が流れる。冷却液は、例えば、水に凍結防止剤、防腐剤等の添加剤が添加されることによって形成されている。燃料電池スタック14のセルにおける水素と酸素との電気化学反応は、発熱を伴うが、冷却液が燃料電池スタック14のセルの近傍を通過した際にセルと冷却液との間で熱が交換されることによってセルが冷却される。
この冷却液流路18の両端は、熱交換器又は第1熱交換器としてのラジエータ20へ接続されており、冷却液は、ラジエータ20を通過する。図2に示されるように、ラジエータ20は、例えば、車両12のエンジンルーム内におけるラジエータグリルの車両後側に配置される。車両が走行すると、走行風W1(図2参照)がラジエータグリルを通ってエンジンルーム内に入る。このようにエンジンルーム内に入った走行風W1がラジエータ20を通過する。走行風W1がラジエータ20を通過した際に、走行風W1とラジエータ20を通過する冷却液との間で熱が交換されることによって、冷却液が冷却される。
一方、本燃料電池システム10は、タンク22を備えている。タンク22には、上述した燃料ガスとしての水素が高圧の状態で貯蔵されている。タンク22の、例えば、口金部分には仕切弁24が設けられている。仕切弁24の排出ポートには、供給路としての燃料ガス流路26を構成するメイン流路28の一端が接続されている。メイン流路28の他端は、燃料電池スタック14の正極側の供給ポートへ接続されており、タンク22は、仕切弁24及びメイン流路28を介して燃料電池スタック14へ接続されている。
メイン流路28の中間部には、第1調圧弁30が設けられている。第1調圧弁30の供給ポートは、メイン流路28によって仕切弁24の排出ポートへ接続されている。第1調圧弁30は、例えば、減圧弁によって構成されている。第1調圧弁30よりもメイン流路28の下流側での水素(すなわち、第1調圧弁30の排出ポートから流れ出る水素)の圧力は、第1調圧弁30によって一定に保たれている。また、メイン流路28における第1調圧弁30の供給ポートと仕切弁24の排出ポートとの間には、第1圧力センサ32が接続されており、例えば、タンク22内の水素の圧力等が第1圧力センサ32によって検出されている。
一方、第1調圧弁30の排出ポートは、メイン流路28によって第1制御弁34の供給ポートへ接続されており、第1制御弁34よりも下流側での水素(すなわち、第1制御弁34の排出ポートから流れ出る水素)の流量が第1制御弁34によって制御されている。第1制御弁34の排出ポートは、メイン流路28によって膨張機36の供給ポートへ接続されており、第1制御弁34を流れた水素は、メイン流路28を流れて膨張機36へ供給される。膨張機36へ供給された水素は、膨張機36において断熱膨張されて減圧される。膨張機36は、出力軸38を備えており、膨張機36における水素の断熱膨張の過程で水素の内部エネルギーは、出力軸38の回転に供される。これにより、水素の温度は、断熱膨張の過程で下がる。
膨張機36の排出ポートは、メイン流路28によって第2熱交換器40へ接続されており、膨張機36にて減圧、膨張された水素は、第2熱交換器40へ供給される。第2熱交換器40には、冷却液流路18の一部が配置されている。燃料電池スタック14を通った冷却液は、第2熱交換器40を流れ、第2熱交換器40では、水素と冷却液との間で熱交換が行なわれる。第2熱交換器40の膨張機36とは反対側には、サブタンク42が設けられている。サブタンク42は、メイン流路28によって第2熱交換器40に接続されており、第2熱交換器40を通った水素は、サブタンク42に蓄えられる。
サブタンク42の第2熱交換器40とは反対側には、第1インジェクタ44が設けられており、第1インジェクタ44のサブタンク42とは反対側には、エジェクタ46が設けられている。サブタンク42、第1インジェクタ44、エジェクタ46は、メイン流路28によって接続され、更に、エジェクタ46は、メイン流路28によって燃料電池スタック14の正極側の供給ポートへ接続されている。サブタンク42に蓄えられた水素は、第1インジェクタ44及びエジェクタ46によって燃料電池スタック14の正極側の供給ポートへ流れて燃料電池スタック14のセルの正極(アノード、燃料極)と正極側のセパレータとの間へ流れる。また、メイン流路28におけるサブタンク42と第1インジェクタ44との間には、第2圧力センサ48が設けられており、サブタンク42内の水素の圧力等が第2圧力センサ48によって検出されている。
一方、燃料電池スタック14の正極側の排出ポートには、排気流路50の一端へ接続されている。排気流路50の他端は、上記のエジェクタ46へ接続されている。排気流路50の中間部には、気液分離器52が設けられており、燃料電池スタック14の正極側の排出ポートから排出された排気は、気液分離器52に流れる。
気液分離器52の液体排出ポートは、排水弁54へ接続されており、燃料電池スタック14の正極側の排出ポートからの排気に含まれる水分は、排水弁54から排出される。これに対して、気液分離器52の気体排出ポートは、排気流路50を介してエジェクタ46へ接続されている。気液分離器52において水分が分離された排気は、エジェクタ46へ流れ、第1インジェクタ44からエジェクタ46へ流れた水素と共に燃料電池スタック14の正極側の供給ポートへ流れる。
また、メイン流路28における仕切弁24と第1調圧弁30との間には、メイン流路28と共に燃料ガス流路26を構成するバイパス流路56の一端が接続されている。バイパス流路56には、第2制御弁58が設けられており、バイパス流路56の第2制御弁58よりも一端側は、第2制御弁58の供給ポートへ接続されている。第2制御弁58が開放されてメイン流路28の第1制御弁34が閉塞される(すなわち、第1制御弁34を介して流れる水素の流量が「0」になる)と、水素は、バイパス流路56を流れる。
バイパス流路56の第2制御弁58よりも他端側には、第2調圧弁60が設けられており、第2制御弁58の排出ポートと第2調圧弁60の供給ポートとがバイパス流路56によって接続されている。第2調圧弁60は、例えば、減圧弁によって構成されている。第2調圧弁60よりもバイパス流路56の下流側での水素(すなわち、第2調圧弁60の排出ポートから流れ出る水素)の圧力は、第2調圧弁60によって一定に保たれている。
バイパス流路56の第2制御弁58よりも他端側には、第2インジェクタ62が設けられており、更に、バイパス流路56の第2インジェクタ62よりも他端側は、メイン流路28における第1インジェクタ44とエジェクタ46との間に接続され、第2調圧弁60の排出ポートから流れ出た水素は、第2インジェクタ62を通ってエジェクタ46へ流れる。すなわち、本実施の形態では、第2制御弁58が開放されてメイン流路28の第1制御弁34が閉塞されると、水素は、バイパス流路56を流れ、更に、エジェクタ46を介して燃料電池スタック14の正極側の供給ポートへ流れる。
一方、本燃料電池システム10は、コンプレッサ64を備えている。コンプレッサ64は、入力軸66を備えている。入力軸66は、回転力伝達機構の一態様であるタイミングベルト68を介して膨張機36の出力軸38へ機械的に連結されている。膨張機36の出力軸38の回転力は、タイミングベルト68を介してコンプレッサ64の入力軸66へ伝達される。膨張機36の出力軸38の回転力がコンプレッサ64の入力軸66へ伝達されることによってコンプレッサ64が駆動される。
コンプレッサ64は、吸気部70と排気部72とを備えており、コンプレッサ64が駆動されると、外気W2が吸気部70から吸入される。この吸気部70は、燃料ガス流路26及び冷却液流路18の系外とされ、また、燃料電池スタック14の負極側の排出ポートへも接続されていない。吸気部70で吸入された外気W2は、コンプレッサ64にて圧縮されて圧縮空気W3としてコンプレッサ64の排気部72から排出される。
コンプレッサ64の排気部72は、ボルテックスチューブ74の供給口76へ接続されており、コンプレッサ64からの圧縮空気W3は、ボルテックスチューブ74の供給口76からボルテックスチューブ74内に入る。圧縮空気W3は、螺旋状の第1螺旋気流となってボルテックスチューブ74の中心軸方向一方(図1の矢印A方向)の側へ流れ、第1螺旋気流の一部は、ボルテックスチューブ74の暖気排出部78から排出される。
暖気排出部78から排出されなかった第1螺旋気流は、螺旋状の第2螺旋気流となって第1螺旋気流の内側(ボルテックスチューブ74の中心軸側)をボルテックスチューブ74の中心軸方向他方(図1の矢印B方向)の側へ流れ、ボルテックスチューブ74の冷気排出部80から排出される。このように圧縮空気W3が第1螺旋気流、第2螺旋気流となってボルテックスチューブ74内を流れると、第1螺旋気流と第2螺旋気流との間で熱交換が行なわれる。これによって、ボルテックスチューブ74の暖気排出部78からは、外気W2よりも高温の暖気W4が排出され、ボルテックスチューブ74の冷気排出部80からは、外気W2よりも低温の冷気W5が排出される。
ボルテックスチューブ74の冷気排出部80には、冷気流路82の一端が接続されており、冷気排出部80から排出された冷気W5は、冷気流路82の内側を冷気流路82の他端側へ流れる。冷気流路82の他端には、冷気ノズル84が設けられている。図1及び図2に示されるように、冷気ノズル84は、車両12のエンジンルーム内におけるラジエータ20の車両前下側に配置されており、冷気ノズル84は、ラジエータ20の車両前側の空間S(図1参照)に冷気W5を噴射できる。
一方、ボルテックスチューブ74の暖気排出部78には、暖気流路86の一端が接続されており、暖気排出部78から排出された暖気W4は、暖気流路86の内側を暖気流路86の他端側へ流れる。暖気流路86の他端には、暖気ノズル88が設けられている。図2に示されるように、暖気ノズル88は、車両12の車両後側端部又は車両後側端部近傍に配置されており、暖気ノズル88は、車両12の車両後側へ暖気W4を噴射できる。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本燃料電池システム10では、第2制御弁58が閉塞されて第1制御弁34が開放されると、第1制御弁34での弁開度に応じた流量の水素が燃料ガス流路26のメイン流路28を流れる。第1制御弁34を流れた水素は、膨張機36へ供給され、水素は、膨張機36において断熱膨張されて減圧される。さらに、この膨張機36における水素の断熱膨張の過程で水素の内部エネルギーは、出力軸38の回転に供される。これにより、水素の温度は、断熱膨張の過程で下がる。
このようにして、膨張機36において減圧、膨張された水素は、第2熱交換器40へ供給され、第2熱交換器40において、水素は、冷却液流路18を流れる冷却液との間で熱交換されてサブタンク42に蓄えられる。サブタンク42から第1インジェクタ44を介してエジェクタ46へ流れた水素は、燃料電池スタック14の正極側の供給ポートへ流れて燃料電池スタック14のセルの正極と正極側のセパレータとの間へ流れる。この状態で、空気がセルの負極と負極側のセパレータとの間を流れると、空気に含まれる酸素と水素とで電気化学反応が生じ、これによって発電される。
このようにして燃料電池スタック14で生じた電力が、車両12に搭載された駆動ドライバを介して駆動装置としての車両駆動モータへ供給されることによって車両駆動モータが駆動され、車両12の駆動輪16(図2参照)が回転される。これによって、車両12は、走行できる。
一方、上記のように、膨張機36における水素の断熱膨張の過程で水素の内部エネルギーは、膨張機36の出力軸38の回転に供される。これによって出力軸38が回転されると、出力軸38の回転力は、タイミングベルト68によってコンプレッサ64の入力軸66へ伝達され、入力軸66が回転される。これによって、コンプレッサ64が駆動されると、外気W2がコンプレッサ64の吸気部70から吸入される。
吸気部70で吸入された外気W2は、コンプレッサ64にて圧縮されて圧縮空気W3となる。この圧縮空気W3は、コンプレッサ64の排気部72から排出され、ボルテックスチューブ74の供給口76へ供給される。圧縮空気W3がボルテックスチューブ74の供給口76からボルテックスチューブ74内に入り、圧縮空気W3が、第1螺旋気流及び第2螺旋気流となってボルテックスチューブ74内を流れることによって、ボルテックスチューブ74の冷気排出部80から外気W2よりも低温の冷気W5が排出される。ボルテックスチューブ74の冷気排出部80から排出された冷気W5は、冷気流路82を流れて冷気ノズル84から噴射される。
ここで、冷気ノズル84は、車両12のエンジンルーム内におけるラジエータ20の車両前下側に配置されており、冷気W5は、冷気ノズル84によってラジエータ20の車両前側の空間Sへ噴射される。この状態で、車両12が車両前側へ走行していると、車両前側から走行風W1がラジエータ20の車両前側に配置されたラジエータグリル(図示省略)及びラジエータ20の車両前側の空間Sを通ってラジエータ20へ流れる。
このように、走行風W1が空間Sを通ってラジエータ20へ流れることによって、冷気ノズル84から空間Sへ噴射された冷気W5が走行風W1に合流され、冷気W5は、走行風W1と共にラジエータ20へ流れる。このように、走行風W1と共にラジエータ20へ流れた冷気W5がラジエータ20を通過した際に、ラジエータ20内を流れる冷却液と冷気W5との間で熱交換されることによって、冷却液を効果的に冷却できる。
しかも、車両12は、燃料電池スタック14で発電された電力によって駆動輪16を回転させる所謂「燃料電池車」である。このような燃料電池車は、一般的に、ガソリンを燃料とする所謂「ガソリン車」に比べてラジエータ20での温度勾配が低いという特徴を有する。このため、上記にように走行風W1と共に冷気W5がラジエータ20を通過して冷却液との間で熱交換が行なわれることによって、ラジエータ20での冷却液の冷却効果を高めることができる。
ところで、ボルテックスチューブ74の供給口76に供給される圧縮空気W3は、コンプレッサ64の吸気部70から吸入された外気W2である。コンプレッサ64の吸気部70は、燃料ガス流路26及び冷却液流路18の系外とされ、また、燃料電池スタック14の負極側の排出ポートへも接続されていない。
このため、燃料電池スタック14の正極側の排出ポートや燃料電池スタック14の負極側の排出ポートから排出された水分を多く含んだ排気が、コンプレッサ64の吸気部70から吸入されることを抑制できる。これによって、コンプレッサ64の吸気部70から吸入される外気W2、ひいては、コンプレッサ64で圧縮された圧縮空気W3の水分量が多くなることを抑制できる。
このため、圧縮空気W3が第1螺旋気流、第2螺旋気流となってボルテックスチューブ74内を流れる際に、第1螺旋気流と第2螺旋気流との間で効果的に熱交換でき、効率よく冷気W5を生成できる(すなわち、ボルテックスチューブ74における暖気W4と冷気W5との分離性能の低下を抑制できる)。これによって、ラジエータ20での冷却液の冷却効率を向上できる。
また、上述した圧縮空気W3を作るためのコンプレッサ64は、膨張機36の出力軸38の回転力がコンプレッサ64の入力軸66へ伝達されることによって駆動される。このように、燃料電池スタック14にて発電された電力や、車両12に搭載されたバッテリーの電力は、コンプレッサ64の駆動のためには用いられていない。このため、コンプレッサ64を駆動させることによる車両12の燃費の悪化を抑制できる。
さらに、燃料電池スタック14での水素の消費量が多くなると、膨張機36での出力軸38の回転量は、大きくなる。すなわち、燃料電池スタック14での発電量が大きく、燃料電池スタック14での発熱量が高くなるほど、膨張機36での出力軸38の回転量が大きくなり、多くの冷気W5が生成される。このため、燃料電池スタック14での発熱量が高い状態で冷却液流路18を流れる冷却液を効率よく冷却できる。
一方、ボルテックスチューブ74内に入った圧縮空気W3が第1螺旋気流及び第2螺旋気流となってボルテックスチューブ74内を流れ、第1螺旋気流と第2螺旋気流との間で熱交換されるとボルテックスチューブ74の暖気排出部78から外気W2よりも高温の暖気W4が排出される。ボルテックスチューブ74の暖気排出部78から排出された暖気W4は、暖気流路86を流れ、車両12の車両後側端部又は車両後側端部近傍に配置された暖気ノズル88から車両12の車両後側へ噴射される。
ところで、車両12の走行状態では、車両12の車体表面に沿って車両前側から車両後側へ気流W6が流れる。このような気流W6が、車両12の車両後側端部よりも車両後側へ流れると、車両12の車両後側端部よりも車両後側では、乱流が発生する可能性がある。このような乱流が発生すると、車両12の抗力係数が高くなり、例えば、車両12の燃費が悪くなる。
ここで、本実施の形態では、車両12の車両後側端部又は車両後側端部近傍に配置された暖気ノズル88から暖気W4が車両12の車両後側へ噴射される。これによって、車両12の車両後側端部よりも車両後側における乱流の発生を抑制できる。これによって、車両12の抗力係数が高くなることを抑制でき、例えば、車両12の燃費の悪化を抑制できる。このように、車両12の燃費の悪化を抑制できることによって、燃料電池スタック14での発熱を抑制でき、冷却液流路18を流れる冷却液による冷却負荷の増加を抑制できる。
なお、本実施の形態では、燃料ガス流路26は、メイン流路28の他にバイパス流路56を備える構成であった。しかしながら、燃料ガス流路26がバイパス流路56を備えず、メイン流路28のみで構成されてもよい。
また、本実施の形態では、膨張機36の出力軸38の回転力を回転力伝達機構としてのタイミングベルト68によってコンプレッサ64の入力軸66に伝達してコンプレッサ64を駆動させる構成であった。しかしながら、回転力伝達機構は、チェーンであってもよいし、歯車であってもよい。すなわち、回転力伝達機構は、膨張機36の出力軸38の回転力をコンプレッサ64の入力軸66に伝達できる構成であれば、その具体的な態様に限定されるものではない。
さらに、本実施の形態では、膨張機36の出力軸38の回転力を回転力伝達機構としてのタイミングベルト68によってコンプレッサ64の入力軸66に伝達する構成であった。しかしながら、例えば、回転力伝達機構を設けずに、膨張機36の出力軸38とコンプレッサ64の入力軸66とを直接結合してもよい。
また、本実施の形態では、冷気ノズル84が車両12のエンジンルーム内におけるラジエータ20の車両前下側に配置された構成であった。しかしながら、冷気ノズル84は、ラジエータ20の車両前上側に配置される構成であってもよいし、ラジエータ20の車両前左側やラジエータ20の車両前右側に配置される構成であってもよい。すなわち、冷気ノズル84は、ラジエータ20の車両前側の空間Sに冷気W5を噴射できる位置に配置される構成であれば、その具体的な態様に限定されるものではない。
さらに、本実施の形態では、コンプレッサ64の吸気部70の配置位置について詳細には言及していない。しかしながら、本発明の主旨を考慮すると、吸気部70は、燃料電池スタック14の負極側の排出ポートからの排気を外部へ放出するための排気放出部から離れて配置されることが好ましい。このため、一例としては、コンプレッサ64の吸気部70が、車両12の車両前側のエンジンルーム内に配置されるのであれば、排気放出部は、車両12の車両後側部分に配置される構成にしてもよい。このような構成にすることで、排気放出部から放出された水分を含む排気がコンプレッサ64の吸気部70から吸入されることを効果的に抑制できる。
また、本実施の形態では、暖気ノズル88は、車両12の車両後側端部又は車両後側端部近傍に配置され、暖気W4は、暖気ノズル88から車両12の車両後側へ噴射される構成であった。しかしながら、暖気ノズル88は、車両12の車両前後方向中間部等に設けられてもよいし、暖気ノズル88からの暖気W4の噴射方向は、車両上側、車両下側、車両左側、車両右側等であってもよい。すなわち、暖気ノズル88の配置位置、暖気ノズル88からの暖気W4の噴射方向に関しては、特に限定されることはない。
10 燃料電池システム
14 燃料電池スタック
20 ラジエータ
26 燃料ガス流路(供給路)
36 膨張機
64 コンプレッサ
74 ボルテックスチューブ

Claims (1)

  1. 燃料ガスの水素と酸化剤ガスの酸素との電気化学反応によって発電する燃料電池の燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックへの前記燃料ガスの供給路に設けられ、高圧状態の前記燃料ガスが供給されることによって前記燃料ガスが膨張されて減圧される膨張機と、
    前記燃料ガスが前記膨張機で減圧されることで生じるエネルギーによって駆動され、駆動されることによって外気を吸引すると共に、前記外気を圧縮して排気するコンプレッサと、
    前記コンプレッサから排気された前記外気が供給ガスとして供給され、前記供給ガスを前記供給ガスよりも高温の暖気と前記供給ガスよりも低温の冷気とに分離するボルテックスチューブと、
    前記燃料電池スタックを冷却する冷媒の流路に設けられると共に、前記ボルテックスチューブから供給された前記冷気と前記冷媒との間で熱交換されることによって前記冷媒を冷却可能なラジエータと、
    を備える燃料電池システム。
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