JP2019163542A - タンタル粉末及びその製造方法並びにタンタル粉末から製造される焼結アノード - Google Patents

タンタル粉末及びその製造方法並びにタンタル粉末から製造される焼結アノード Download PDF

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Abstract

【課題】 レアメタル製錬分野に関し、特に本発明は、コンデンサを製造するためのタンタル粉末及び前記タンタル粉末を製造するための方法、並びに前記タンタル粉末から製造される焼結アノードを提供することである。【解決手段】 本発明によって提供されるタンタル粉末の場合、その一次タンタル粉末は3.0から4.5m2/gのBETを有する。二次凝集化後、タンタル粉末は大きい粒度を有する。【選択図】 なし

Description

本発明は、レアメタル製錬分野に関し、そして特に、本発明は、コンデンサ(capacitors)を製造するためのタンタル粉末及びタンタル粉末を製造するための方法、並びにタンタル粉末から製造される焼結アノードに関する。
タンタル粉末は、主にタンタルコンデンサを製造するために使用され、そして電子機器及び電子回路の小型化の要求に応じ、そして従来的な用途におけるタンタルコンデンサに対する積層セラミックコンデンサ(MLCC)及びアルミニウムコンデンサの競争に対処するため、市場には、より高い比キャパシタンス、より良好な耐圧性及びより良好な耐焼結性を有するタンタル粉末の要求がある。市販のタンタル粉末は、比キャパシタンスが8,000から200,000μFV/gの範囲を有し、そして最大の消費は、30,000から100,000μFV/gのタンタル粉末に向けられており、そして比キャパシタンスが120,000から200,000μFV/gのタンタル粉末の消費量は未だ少ない。幾つかの文献には、比キャパシタンスが200,000μFV/gより高いタンタル粉末が報告されているが、これは市販されていない。タンタル粉末の耐圧性及び耐焼結性を高めるために、一般的な操作には、焼結温度を高めること、焼結時間を長くすること、及び印加電圧を高くすることが含まれるが、焼結温度を高くすること及び焼結時間を長くすることにより比キャパシタンスを損失する結果となり、印加電圧を高くすることにより、残余電流(residual current)が多くなる。
タンタル粉末を製造するために一般的に使用される方法は、フルオロタンタル酸カリウム(KTaF)をナトリウムを用いて還元することである。タンタル粉末の粒度又は比表面積は、希釈塩、例えば、KCl、NaCl、及びKFを添加することにより制御される。希釈塩の割合を高めると、得られるタンタル粉末は微細になり、即ち、得られるタンタル粉末の表面積が増加する。しかし、タンタル粉末の生産能力は、希釈塩の割合が高くなると共に次第に低下するであろう。産業上、フルオロタンタル酸カリウム(KTaF)のナトリウム還元を使用することにより、比キャパシタンスが18,000から70,000μFV/gのコンデンサ粉末を製造するのが経済的である。比キャパシタンスが高いコンデンサを製造する必要がある場合には、より低い一次の微細さを有するタンタル粉末が必要であり、従って、フルオロタンタル酸カリウム(KTaF)を、希釈塩(例えば、KCl、NaCl及びKF)の割合がより高い条件にて、ナトリウムを用いて還元すべきである。
現在、タンタル粉末は、フルオロタンタル酸カリウムのナトリウム還元により、そして酸化タンタルのマグネシウム還元により、主に製造されている。フルオロタンタル酸カリウムのナトリウム還元は、タンタル粉末の従来的な製造方法であり、そしてその方法には、十分に開発された方法であること及び高いマーケットシェアがあること、という利点があり、酸化タンタルのマグネシウム還元は、新規な製造方法であり、そしてこの方法により製造されたタンタル粉末は、市場で一定の割合をシェアしている。タンタル粉末の幾つかの他の製造方法も報告されており、例えば、TaClをアルカリ金属及びアルカリ土類金属と反応させる方法、並びに酸化タンタルを希土類金属及び/又はレアメタルの水酸化物を用いて還元する方法がある。しかしながら、これらの方法により製造されるタンタル粉末は市販されていない。
中国特許第ZL98802473.X号(米国特許第US6193779号としても公開されている)には、アルカリ及びフッ素を含まず、D−50値(ASTM−B−288)に準拠して一次粒度が50から300nmであり、そして二次粒度が10μmより大きいタンタル粉末が開示されており、これを、1100から1300℃で10分間焼結し、そしてその後、16Vの電圧を印加して、比キャパシタンスが120,000から180,000μFV/gで、が2nA/μFVのコンデンサが得られる。また、当該特許には、TaClを、不活性雰囲気中でアルカリ金属、アルカリ土類金属と反応させることにより、タンタル粉末を製造する方法が開示されている。
中国特許第ZL98802572.8号(米国特許第US6238456号としても開示されている)には、アルカリ及びフッ素を含まず、一次粒度が150から300nmであり、そして二次粒度が5μmより大きなタンタル粉末が開示されており、これを、1200℃で10分間焼結し、そしてその後、16Vの電圧を印加して、比キャパシタンスが80,000から120,000μFV/gで、そして残余電流が5nA/μFVのコンデンサが得られる。また、当該特許には、フルオロタンタル酸カリウムを、金属ナトリウムを用いて還元することにより、タンタル粉末を製造する方法が開示されている。
日本国特許第JP4828016号(PCT/JP01/06768、WO02/11932としても開示されている)には、フルオロタンタル酸カリウムを還元するために金属ナトリウムを使用してタンタル粉末を製造する方法が開示されており、そして当該特許により製造されたタンタル粉末は、比キャパシタンスが80,000から250,000μFV/gである。
WO2010/148627A1国際公開パンフレット(PCT/CN2010/000414)には、3段階の還元を用いる高キャパシタンスコンデンサ用のタンタル粉末の製造方法が開示されているが、ここでは、酸化タンタルは希土類金属及び/又は希土類金属の水酸化物を用いて還元され、そして当該方法により、比キャパシタンスが100,000から400,000μFV/gのタンタル粉末を製造することができる。
上記特許には、以下の欠点があり、従って、そこでの対応する方法には、実際的な使用に際して一定の限界がある。
中国特許第ZL98802473.X号(米国特許第US6193779号としても公開されている)において製造されるタンタル粉末は、粒度が低く、耐焼結性に乏しく、且つ印加電圧が低い。
中国特許第ZL98802572.8号(米国特許第US6238456号としても開示されている)において製造されるタンタル粉末は、比キャパシタンスが低く、且つ残余電流が多い。
日本国特許第JP4828016号(PCT/JP01/06768、WO02/11932としても開示されている)の方法では、ナトリウムを添加する前、希釈塩の量がフルオロタンタル酸カリウム(KTaF)の量よりも40から1000倍多いので、この方法は経済的ではない。加えて、当該特許には、当該方法により製造されたタンタル粉末の比キャパシタンスは開示されているが、このタンタル粉末の残余電流は開示されていない。
WO2010/148627A1国際公開パンフレット(PCT/CN2010/000414)におけるタンタル粉末の製造方法には、原料のタンタル粉末の品質に対する要件が厳しいので、得られたタンタル粉末の特性は酸化タンタルに依存することになる。更に、当該方法は、フルオロタンタル酸カリウムのナトリウム還元よりももっと複雑である。
上記欠点に鑑みて、本発明の目的は、比キャパシタンスが高く且つ印加電圧(20V)が高い耐焼結性タンタル粉末を提供することであり;本発明の別の目的は、タンタル粉末の経済的な製造方法を提供することであるが、ここで、フルオロタンタル酸カリウムの量に対する希釈塩の量の比は、4〜10:1であり、本発明の更なる目的は、タンタル粉末から製造された焼結アノードの漏れ電流(leakage currentで、リーク電流とも称する)が少なくなるように改良されたタンタル粉末を提供することである。
更に、本発明は、上記タンタル粉末を製造する方法に関する。
本発明は、上記目的の1つ以上を達成するために、平均フィッシャーサブシーブサイズ(FSSS)が1.2から3.0μm、好ましくは1.5から2.0μmであり、標準シーブメッシュでの測定により、75%を超える(好ましくは80%を超える)タンタル粉末が+325メッシュの粒度を有するタンタル粉末、及び前記タンタル粉末を製造する方法を提供する。
好ましくは、本発明にて提供されるタンタル粉末は、60μmより大きい粒度分布D50を有する。
好ましくは、本発明のタンタル粉末を1200℃で20分間焼結し、そしてその後20Vの電圧を印加することにより製造して得られるコンデンサアノードは、比キャパシタンスが140,000から180,000μFV/gであり、且つ残余電流が1.0nA/μFV未満である。
本発明にて提供されるタンタル粉末の好ましい実施態様では、タンタル粉末は、酸素量が7,000から12,000ppm、好ましくは9,000から11,000ppmである。ある実施態様では、タンタル粉末は、窒素含有量が1500から2500ppm、好ましくは2000から2200ppmである。更なる実施態様では、タンタル粉末は、リン含有量が110から180ppm、好ましくは140から160ppmである。
より好ましい実施態様では、タンタル粉末は、アルカリ土類金属含有量が15ppm未満、好ましくは12ppm未満である。
更に、本発明は、以下の段階、即ち、
1)BETが3.0から4.5m/gの一次タンタル粉末を提供する段階、
2)段階1)で得られた一次タンタル粉末を予備凝集化に供し、そしてその後、前記予備凝集化タンタル粉末を真空熱処理炉に供給して、3ステージ(stage)から5ステージの凝集化を行う段階、
3)前記凝集化タンタル粉末を脱酸素化及び窒素ドーピングに供する段階、及び
4)前記脱酸素化及び窒素ドーピングされたタンタル粉末を洗浄し且つ乾燥して、タンタル粉末生成物を得る段階、
を含むタンタル粉末の製造方法を提供する
好ましくは、段階1)では、アルカリ金属ハロゲン化物の希釈塩と共に、フルオロタンタル酸カリウム(KTaF)を還元するために金属ナトリウムを使用することにより製造されるタンタル粉末は、一次タンタル粉末として使用される。希釈塩は、通常、一度に添加されるが、添加回数は制限されない。より好ましくは、ナトリウム還元の間、フルオロタンタル酸カリウム(KTaF)とヨウ化カリウム(KI)の混合物をバッチ式でアルカリ金属ハロゲン化物の金属塩を含有する反応容器に添加する(即ち、1回よりも多く添加される)。各バッチでは、フルオロタンタル酸カリウムを添加した後、対応する化学量論比における金属ナトリウム(ここで、金属ナトリウムの化学量論比は、ちょうどその時に添加されるフルオロタンタル酸カリウムの量に応じて計算される)は添加され、その反応をアルゴン雰囲気中で800から860℃の温度にて行う。副生成物を反応混合物から分離した後、一次タンタル粉末を提供する。最も好ましくは、段階1)には更に、一次タンタル粉末をpH3〜5の無機酸水溶液を用いて洗浄し、そしてその後、それを、脱イオン水を用いて洗浄し、そして乾燥する段階が含まれる。
好ましくは、アルカリ金属ハロゲン化物には、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、フッ化カリウム(KF)又はこれらの混合物が含まれ、無機酸には、塩酸及び/又は硫酸が含まれ、好ましくは、塩酸である。
当該技術においてよく知られているように、添加されるフルオロタンタル酸カリウムの量が多い程、得られる一次粉末の粒度は高くなる;即ち、添加されるフルオロタンタル酸カリウムの量が少ない程、得られる一次粉末の粒度は低くなる。これにより、段階1)では、一次タンタル粉末の粒度は、各バッチで添加されるフルオロタンタル酸カリウムの量を調整することにより調整することができ、同時に、フルオロタンタル酸カリウムと金属ナトリウムがバッチ式で添加される方法では、希釈塩の消費量を経済的なレベルに維持することができる。本発明では、累積的に添加されるアルカリ金属ハロゲン化物に対するフルオロタンタル酸カリウムの質量比は、1:(4〜10)に制御されるが、ここでアルカリ金属ハロゲン化物は、ヨウ化カリウムを除く、希釈塩としてのアルカリ金属ハロゲン化物を言う。
段階1)では、好ましくは、フルオロタンタル酸カリウムとヨウ化カリウムを(10〜20):1の質量比で混合し、これに、粒子微細化剤、即ち、硫酸カリウム(KSO)及び/又はリン酸二水素アンモニウム(NHPO)をブレンドする。この操作により、反応中生成されたばかりの一次粒子の凝縮化を効果的に回避することができる。
好ましくは、段階2)では、凝集化は、800から1200℃、好ましくは900から1050℃の温度で行われる。
段階2)では、予備凝集化の間、水を接着剤として使用する。出願人は驚くべきことに、本発明の凝集化は、有害な超微細なタンタル粉末を効果的になくすことができることを見出した。ここで、「超微細なタンタル粉末」の用語は、粒径が≦0.05μmのタンタル粉末を指す。
例えば、段階3)では、金属マグネシウムの小片又はマグネシウム合金の小片を、凝集化タンタル粉末の脱酸素化に使用することができる。好ましくは、脱酸素化処理の間、リン酸二水素アンモニウム(NHPO)を、脱酸素化処理の間に粒子間の過剰な焼結を回避するために添加し、これにより、タンタル粉末粒子の有効な表面を維持する。リン酸二水素アンモニウムは加熱されると分解するので、上記作用を果たすものは元素リンであることを理解すべきである。これにより、リン酸二水素アンモニウムの量は、リン当量、即ち、リン酸二水素(アンモニウム中に含有されるリン元素の量をいう。
段階3)では、窒素ドーピング処理は、例えば中国特許第ZL200810002930.5号に記載の方法に従って行うことができる。
好ましくは、タンタル粉末をある温度に保持することが完了した後、不動態化処理を行うために、タンタル粉末を周囲温度に冷却する間、空気を断続的に何度も供給するが、これは、空気を供給すると、タンタル粉末の表面が酸化されて、熱を放出し、そして、空気を断続的に供給することにより、放出される熱を制御することができるからである。本発明の好ましい実施態様では、無機酸と過酸化水素の混合水溶液を、段階3)で得られたタンタル粉末を洗浄するために使用し、これにより、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。好ましくは、使用する無機酸は、塩酸、硝酸、又は塩酸と硝酸の混合物である。
本発明の別の好ましい実施態様では、段階4)で得られたタンタル粉末を、水圧を利用して分離して、その中の5μm未満の粒度を有する微細なタンタル粉末を除去することができる。好ましくは、水力選別(hydraulic separation)は水(好ましくは、脱イオン水)を使用することにより行って、タンタル粉末をすすぐか、又は市販の水力選別装置を使用して行う。
好ましくは、タンタル粉末生成物中に残留する非常に微細過ぎるタンタル粉末による、タンタル粉末から製造したアノードの残余電流への影響を回避するために、微細なタンタル粉末を、水力選別手段により可能な限り徹底的に分離すべきである。一般的に、タンタル粉末の電気伝導率が<50μs/cmとなるまで、タンタル粉末をすすぐために、脱イオン水を使用することができる。
本発明において提供するタンタル粉末は、比キャパシタンスが140,000から180,000μFV/gであり且つ残余電流が1nA/μFV未満である電解コンデンサのアノードを製造するのに特に適している。例えば、コンデンサアノードは、本発明において提供するタンタル粉末を1200℃で20分間焼結し、そしてタンタル粉末に20Vの電圧を印加することにより、製造することができる。
本発明の有利な効果は、以下の態様において主に具体化される。
1.本発明のタンタル粉末から製造した焼結アノードは、比キャパシタンスが高く且つ残余電流が低い。
2.本発明の製造方法は、十分に開発されており、そしてアルカリ金属ハロゲン化物に対するフルオロタンタル酸カリウムの質量比が改良されているので、当該製造方法は非常に経済的である。
本発明を更に説明するために、以下の例を提供して、本発明の好ましい実施態様を説明し、そして本発明の目的、特徴及び利点を明らかに示すことができる。しかし、これらの記載は、本発明の特徴及び利点を更に説明するためにのみ使用するものであり、本発明を限定するためではない。例において、特定の条件を明記していない場合、その例は、製造者により提案された従来の条件(単数又は複数)に従って行われる。製造者が明記されない全ての試薬又は装置の場合、それは市場で入手できる従来の製品である。
説明を目的として、成分量及び反応条件を示すために使用される特許請求の範囲及び明細書における全ての数値は、特に断りがない限り、「約」の言葉を用いて修飾されるべきであると理解すべきである。従って、以下の明細書の説明及び特許請求の範囲に記載の全ての数的パラメータは、およその値であり、それらは、特に断りがない限り、発明が達成しようとする必要な特性に応じて変化するであろう。少なくとも且つ意図することなく、特許請求の範囲に均等論が適用されることを排除するものではなく、且つ各数的パラメータは、少なくとも報告された有効数字の桁数(digit capacity)及び通常の端数を切り上げる技術に従って説明されるべきである。
本発明では、メッシュを使用して粉末の粒度を表す場合、記号「+」及び「−」は、それぞれ当該メッシュを有する篩を介して「通過する」又は「通過しない」を表す。例えば、「−60−メッシュ」は、60−メッシュの篩を介して通過することを表し、そして「+200−メッシュ」は、200−メッシュの篩を介して通過しないことを表す。
タンタル粉末の不純物量の分析は、国家標準GB/T15076.1から15076.15に準拠してなされ、そして物性の分析は、業界標準YS/T573−2007に準拠してなされる。タンタル粉末の漏れ電流とキャパシタンスの測定は、国家標準GB/T3137に準拠して行われる。
実施例1
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを、秤量し且つ混合し、そしてその後、得られた混合物を、反応器に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が850℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つその温度を30分間保持する。その後、5kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム及び50gの硫酸カリウムからなる混合物を、上記反応混合物に添加する。反応温度が850℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が850℃に再び上昇した後、対応する化学量論比で金属ナトリウムを添加する。この添加手順を9回繰返す。反応完了後、反応混合物を830℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が3の塩酸水溶液を使用して得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):3.05m/g
酸素: 1.0%
窒素: 315ppm
カリウム: 32ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼに充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、5ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1000℃に上昇させ、そしてその温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;更に、温度を1100℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1180℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.0%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして120ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ内に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840度に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.15MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。温度を保持した後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を断続的に数回供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留する金属マグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、溶液の電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を用いて篩にかけて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例2
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が850℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つその温度を30分間保持する。その後、5kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム、500gの硫酸カリウム及び0.4gのリン酸二水素アンモニウムからなる混合物を、上記反応混合物に添加する。反応温度が850℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が850℃に再び上昇した後、対応する化学量論比の金属ナトリウムを添加する。この添加手順を9回繰返す。反応完了後、反応混合物を830℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が3の塩酸水溶液を使用して得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):3.20m/g
酸素: 1.05%
窒素: 340ppm
カリウム: 36ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して、予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ中に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、5ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1000℃に上昇させ、そしてその温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;更に、温度を1100℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1180℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.0%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして80ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.15MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を繰返し供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、溶液の電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を介して通過させて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例3
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が830℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つその温度を30分間保持する。その後、5kgのフルオロタンタル酸カリウム、350gのヨウ化カリウム及び50gの硫酸カリウム(KSO)からなる混合物を上記反応混合物に添加する。反応温度が830℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が830℃に再び上昇した後、対応する化学量論比で金属ナトリウムを添加する。この添加手順を9回繰返す。反応完了後、反応混合物を820℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が3の塩酸水溶液を使用して、得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):3.50m/g
酸素: 1.15%
窒素: 380ppm
カリウム: 39ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して、予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ内に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、5ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1000℃に上昇させ、そしてその温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;更に、温度を1100℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1180℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.5%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして140ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.18MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を繰返し供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、溶液の電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を用いて篩にかけて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例4
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が830℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つ温度を30分間保持する。その後、5kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム、50gの硫酸カリウム(KSO)及び0.5gのリン酸二水素アンモニウムからなる混合物を上記反応混合物に添加する。反応温度が830℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が830℃に再び上昇した後、対応する化学量論比の金属ナトリウムを添加する。この添加手順を9回繰返す。反応完了後、反応混合物を820℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が4の塩酸水溶液を使用して得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):3.66m/g
酸素: 1.18%
窒素: 420ppm
カリウム: 41ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ内に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、5ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1000℃に上昇させ、そしてその温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;更に、温度を1100℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1180℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.5%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして100ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.18MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を断続的に供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、溶液の電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を用いて篩にかけて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例5
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が830℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つその温度を30分間保持する。その後、3kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム及び50gの硫酸カリウム(KSO)からなる混合物を上記反応混合物に添加する。反応温度が830℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が830℃に再び上昇した後、対応する化学量論比の金属ナトリウムを添加する。この添加手順を11回繰返す。反応完了後、反応混合物を820℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が4の塩酸水溶液を使用して得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):3.85m/g
酸素: 1.27%
窒素: 400ppm
カリウム: 42ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ内に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、4ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1000℃に上昇させ、そしてその温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1120℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.8%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(タンタル粉末の質量をベースとして当量のリンは150ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.18MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を断続的に供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を用いて篩にかけて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例6
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が830℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つその温度を30分間保持する。その後、3kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム、50gの硫酸カリウム及び0.5gのリン酸二水素アンモニウムからなる混合物を上記反応混合物に添加する。反応温度が830℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が850℃に再び上昇した後、対応する化学量論比の金属ナトリウムを添加する。この添加手順を11回繰返す。反応完了後、反応混合物を820℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が4の塩酸水溶液を使用して、得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):4.02m/g
酸素: 1.32%
窒素: 420ppm
カリウム: 39ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ内に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、4ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1000℃に上昇させ、そしてその温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、その温度を1120℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.8%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして120ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.18MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を断続的に供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、溶液の電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を用いて篩にかけて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例7
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が800℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つその温度を30分間保持する。その後、2.5kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム及び50gの硫酸カリウム(KSO)からなる混合物を上記反応混合物に添加する。反応温度が800℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が800℃に再び上昇した後、対応する化学量論比の金属ナトリウムを添加する。この添加手順を9回繰返す。反応完了後、反応混合物を800℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が5の塩酸水溶液を使用して、得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):4.32m/g
酸素: 1.35%
窒素: 450ppm
カリウム: 40ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ内に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、4ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1000℃に上昇させ、そしてその温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1100℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.8%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして180ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が820℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を150℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.18MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を断続的に供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を用いて篩にかけて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例8
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が800℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つ温度を30分間保持する。その後、2.5kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム、50gの硫酸カリウム(KSO)及び0.5gのリン酸二水素アンモニウムからなる混合物を上記反応混合物に添加する。反応温度が800℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が800℃に再び上昇した後、対応する化学量論比の金属ナトリウムを添加する。この添加手順を9回繰返す。反応完了後、反応混合物を800℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が5の塩酸水溶液を使用して、得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):4.48m/g
酸素: 1.37%
窒素: 470ppm
カリウム: 45ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して、予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ内に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、4ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1000℃に上昇させ、そしてその温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1100℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.5%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして140ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.18MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を断続的に供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を用いて篩にかけて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例9
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が850℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つ温度を30分間保持する。その後、5kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム及び500gの硫酸カリウム(KSO)からなる混合物を上記反応混合物に添加する。反応温度が830℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が850℃に再び上昇した後、対応する化学量論比の金属ナトリウムを添加する。この添加手順を9回繰返す。反応完了後、反応混合物を830℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が3の塩酸水溶液を使用して、得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):3.02m/g
酸素: 1.05%
窒素: 310ppm
カリウム: 30ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して、予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ内に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、3ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1180℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を用いて篩にかける。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.0%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして120ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.15MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を断続的に供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を介して通過させ、タンタル粉末生成物を得る。
実施例10
段階1)
反応器を真空にし、そしてその後、Arを供給して、その中の空気と入れ替える。この後、100kgの塩化カリウム(KCl)、100kgのフッ化カリウム(KF)及びFSSS粒度が≦0.5μmの微細なタンタル粉末1kgを秤量し、そして混合し、そしてその後、得られた混合物を反応器内に充填する。続いて、反応器を加熱炉内で加熱し、そして温度が850℃に上昇した後、混合物を攪拌し且つその温度を30分間保持する。その後、5kgのフルオロタンタル酸カリウム、250gのヨウ化カリウム、500gの硫酸カリウム(KSO)及び0.4gのリン酸二水素アンモニウムからなる混合物を上記反応混合物に添加する。反応温度が850℃に再び上昇すると、化学反応:KTaF+5Na=Ta+5NaF+2KFに従う計算により、化学量論比における金属ナトリウムを添加し、この後、同じ割合量の上記混合原料を更に添加し、そして温度が850℃に再び上昇した後、対応する化学量論比の金属ナトリウムを添加する。この添加手順を9回繰返す。反応完了後、反応混合物を830℃の温度で10分間保持し、そしてその後、攪拌を停止し、そして反応混合物を周囲温度に冷却する。
反応生成物を反応混合物から取り出し、そして反応副生成物を分離する。pH値が3の塩酸水溶液を使用して、得られた一次タンタル粉末を洗浄し且つ精製し、そしてその後、一次タンタル粉末を、脱イオン水を用いて洗浄しそして乾燥する。
一次タンタル粉末の分析データを以下に示す:
比表面積(BET、窒素ガス吸着):3.24m/g
酸素: 1.12%
窒素: 350ppm
カリウム: 35ppm
ナトリウム: <2ppm
カルシウム: <1ppm
マグネシウム: <1ppm
段階2)
段階1)で得られた一次タンタル粉末を、接着剤として脱イオン水を使用して、予備凝集化処理に供する。予備凝集化タンタル粉末をるつぼ内に充填し、そしてその後、その充填したるつぼを真空熱処理炉内に配置して、3ステージの凝集化処置を行う、即ち、炉を真空にし、そして温度を800℃に上昇させ、そしてその後、その温度を1時間保持し;更に、温度を1050℃に上昇させ、そしてその温度を30分間保持し;そして更に、温度を1180℃に上昇させ、そしてその温度を20分間保持する。凝集化が完了した後、タンタル粉末を周囲温度に冷却する。その後、タンタル粉末を反応器から取り出し、そしてそれを粉砕し、そして60−メッシュの篩を介して通過させる。
段階3)
段階2)で得られたタンタル粉末に、タンタル粉末の質量をベースとして3.0%の量でマグネシウムの小片、及びリン酸二水素アンモニウム(リン当量はタンタル粉末の質量をベースとして80ppmである)を添加し、そしてそれらを均一に混合する。その後、混合物を、カバーを有するるつぼ中に配置する。この後、るつぼを、アルゴン保護反応器内に配置し、そして温度が840℃に到達した後、その温度を2時間保持する。反応器を180℃に冷却し、そして温度が一定になった後、窒素ガスをそれに供給し、反応器内の圧力を0.15MPaにする。この温度を180℃±5℃に制御し、そして8時間保持する。この温度保持の後、反応器を周囲温度に冷却し、空気を断続的に供給して、不動態化処理を行い、そしてその後、得られたタンタル粉末を取り出す。
段階4)
段階3)で得られたタンタル粉末に、10%の硝酸及び0.5%の過酸化水素の混合水溶液を添加して、タンタル粉末を2時間、攪拌しながら洗浄し、残留するマグネシウム及び酸化マグネシウムの反応副生成物を除去する。その後、酸性溶液をデカントして除去し、そして続いて、脱イオン水をこれに添加する。この溶液を1分間攪拌した後、それを5分間静置し、そしてその後、微細なタンタル粉末を含有する上澄み水溶液を除去する。この操作を、電気伝導率が<50μs/cmになるまで繰り返す。その後、タンタル粉末をフィルタータンクに移し、そしてそれを、電気伝導率が5μs/cm未満になるまで、脱イオン水を用いて洗浄する。続いて、タンタル粉末をろ過し、乾燥し、そして80−メッシュの篩を用いて篩にかけて、タンタル粉末生成物を得る。
実施例1から10で得られた最終的なタンタル粉末を測定し、その中の測定した化学的不純物を表1に示し、そして、対応する物性を表2に示す。
実施例1から10で得られた最終的なタンタル粉末を、圧縮、焼結、及び電圧を印加して、焼結アノードを得、そして焼結アノードの比キャパシタンス及び残余電流を測定する。アノードを製造する条件及び測定した電気的特性を表3に示す。

粒度分布を、クルトレーザー粒度分布装置LS230によって測定する。

Claims (12)

  1. 1.2から3.0μm、好ましくは1.5から2.0μmの平均フィッシャーサブシーブサイズ(FSSS)を有するタンタル粉末であって、標準篩メッシュを用いて測定した場合に、タンタル粉末の75%超(好ましくは80%超)が+325−メッシュの粒度を有する、タンタル粉末。
  2. 60μmより大きいD50値を有する、請求項1に記載のタンタル粉末。
  3. 7,000から12,000ppm、好ましくは9,000から11,000ppmの酸素含有量を、任意選択で、1500から2500ppm、例えば2000から2200ppmの窒素含有量を、
    任意選択で、110から180ppm、例えば140から160ppmのリン含有量を、及び/又は
    任意選択で、15ppm未満、例えば12ppm未満のアルカリ土類金属含有量を有する、
    請求項1又は2に記載のタンタル粉末。
  4. 本発明の前記タンタル粉末を1200℃で20分間焼結することにより、そしてその後20Vの電圧を印加することにより製造されて得られるコンデンサアノードが、140,000から180,000μFV/gの比キャパシタンス及び1.0nA/μFV未満の残余電流を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のタンタル粉末。
  5. 前記タンタル粉末が、凝集化タンタル粉末であり、そして一次タンタル粉末が、3.0から4.5m/g、好ましくは3.5から4.2m/gのBETを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のタンタル粉末。
  6. タンタル粉末の製造方法であって、
    1) BETが3.0から4.5m/gの一次タンタル粉末を提供する段階であって、例えば、前記一次タンタル粉末が、フルオロタンタル酸カリウム(KTaF)をアルカリ金属ハロゲン化物中でナトリウムを用いて還元することにより製造され、そして任意選択で無機酸(好ましくは、無機酸は、塩酸及び/又は硫酸、好ましくは塩酸であり、例えば、3から5のpHを有する水溶液である。)を使用して前記一次タンタル粉末を洗浄し、そして前記洗浄したタンタル粉末を乾燥する段階と、
    2) 段階1)で得られた一次タンタル粉末を予備凝集化処理(例えば、水を前記接着剤として使用する)に供し、そしてその後、上記予備凝集化タンタル粉末を真空熱処理炉内に供給して3から5ステージの凝集化を行う段階と、
    3) 前記凝集化タンタル粉末を脱酸素化及び窒素ドーピング処理に供する段階であって、金属マグネシウムの小片又は合金マグネシウムの小片を前記凝集化タンタル粉末の脱酸素化に使用し、そして前記脱酸素化処理の間、リン当量がタンタル粉末の質量をベースとして50から150ppm、好ましくは80から120ppmのリン酸二水素アンモニウム(NHPO)を任意選択で添加する段階と、
    4) 前記脱酸素化及び窒素ドーピングされたタンタル粉末を洗浄し、そして乾燥して、前記タンタル粉末生成物を得る段階と、
    を含む方法。
  7. 前記段階1)で、フルオロタンタル酸カリウム(KTaF)とヨウ化カリウム(KI)の混合物をバッチ式でアルカリ金属ハロゲン化物の金属塩(例えば、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、フッ化カリウム(KF)又はこれらの混合物)を充填した反応容器に添加する、請求項6に記載の方法。
  8. フルオロタンタル酸カリウムとヨウ化カリウムを、10〜20:1の質量比で混合し、これに、粒子微細化剤の硫酸カリウム(KSO)及び/又はリン酸二水素アンモニウム(NHPO)をブレンドする、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 前記段階4)で、無機酸(例えば、塩酸、硝酸、又は塩酸と硝酸の混合物)と過酸化水素の混合水溶液を使用して前記段階3)で得られた前記タンタル粉末を洗浄し、そしてその後、前記タンタル粉末を水力選別に供して、微細なタンタル粉末を除去する、請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 脱イオン水を使用して、電気伝導率が50μs/cmより小さくなるまで水力選別を行う、請求項9に記載の方法。
  11. 請求項6から10のいずれか一項に記載の方法を使用することにより得られるタンタル粉末。
  12. 請求項1から5及び11のいずれか一項に記載の前記タンタル粉末を焼結することにより製造されるアノード及び前記アノードを含むコンデンサ。
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