JP2019163424A - 硬化性樹脂組成物及び該樹脂組成物を封止剤として用いた光半導体装置。 - Google Patents

硬化性樹脂組成物及び該樹脂組成物を封止剤として用いた光半導体装置。 Download PDF

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【課題】パワーサイクル試験耐性が向上する硬化性樹脂組成物および該硬化性樹脂組成物を封止剤として用いた光半導体装置を提供すること。【解決手段】(A)アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)と、ヒドロシリル基を有する化合物(α3)とのヒドロシリル化反応物である多面体構造ポリシロキサン変性体と、(B)1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物と、(C)1分子中にアルケニル基を2個以上有する化合物と、(D)ヒドロシリル化触媒と、を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物により上記課題を解決することができる。【選択図】なし

Description

ヒドロシリル化硬化してなる硬化性樹脂組成物及び該樹脂組成物を封止剤として用いた光半導体装置に関するものである。
発光ダイオード(LED)を用いた発光装置は、長寿命、低消費電力、耐衝撃性、高速応答性、軽薄短小化の実現等の特徴を有しており、液晶ディスプレイ、携帯電話、情報端末等のバックライト、車載照明、屋内外広告、屋内外照明等、多方面への展開が飛躍的に進んでいる。また、用途の多様性と共により一層の信頼性の向上が求められている。
例えば、腐食ガスによるLEDの発光効率低下を抑制するために、ガスバリア性の高い封止剤が求められており、シリコーンと有機物のハイブリッド材料によるガスバリア性向上(特許文献1)や、多面体構造ポリシロキサンを用いたガスバリア性の向上(特許文献2、3)が試みられている。一方で、近年、パワーサイクル試験における、クラック及び不灯発生の抑制が、製品の長期信頼性を担保する上で重要となってきている。
しかしながら、特許文献1〜3の硬化性樹脂組成物には、パワーサイクル試験性に更なる改善の余地があった。
特開2009−046616 特開2010−095620 特開2013−216827
パワーサイクル試験耐性が向上する硬化性樹脂組成物および該硬化性樹脂組成物を封止剤として用いた光半導体装置を提供すること。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、
(A)アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)と、ヒドロシリル基を有する化合物(α3)とのヒドロシリル化反応物である多面体構造ポリシロキサン変性体と、
(B)1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物と、
(C)1分子中にアルケニル基を2個以上有する化合物と、
(D)ヒドロシリル化触媒と
を含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物を封止剤として用いることで、得られる光半導体装置のパワーサイクル試験耐性が改善されることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
1).(A)アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)と、ヒドロシリル基を有する化合物(α3)とのヒドロシリル化反応物である多面体構造ポリシロキサン変性体と、
(B)1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物と、
(C)1分子中にアルケニル基を2個以上有する化合物と、
(D)ヒドロシリル化触媒とを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
2).前記多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)と、ヒドロシリル基を有する化合物(α3)とアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物(α2)とのヒドロシリル化反応物(A1)であることを特徴とする1)に記載の硬化性樹脂組成物。
3).(B)成分が1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有するシロキサン(B1)であることを特徴とする1)または2)に記載の硬化性樹脂組成物。
4).(B)成分が有機骨格を含む化合物であることを特徴とする1)〜3)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
5).(B)成分が1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する変性体(B2)であることを特徴とする1)、2)、4)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
6).(B)成分が1分子中に2個のヒドロシリル基を有することを特徴とする1)〜5)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
7).(C)成分が1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(C1)であることを特徴とする1)〜6)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
8).(C)成分が1分子中にアルケニル基を2個以上有する鎖状シロキサンであることを特徴とする1)〜7)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
9).(C)成分が有機骨格を含む化合物であることを特徴とする1)〜8)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
10).(C)成分が1分子中にアルケニル基を2個以上有する変性体(C2)であることを特徴とする1)〜6)、9)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
11).1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)と、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(ε2)とのヒドロシリル化反応物である、1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物(E1)を、更に含むことを特徴とする1)〜10)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
12).1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(ε2)に加えて、1分子中にエポキシ基及び/又はオキセタニル基を1個とアルケニル基を1個有する有機化合物(ε3)とのヒドロシリル化反応物である、1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物(E2)を、更に含むことを特徴とする1)〜10)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
13).1)〜12)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
14).1)〜12)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を含有する封止剤。
15).1)〜12)のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を封止剤として用いてなる光半導体装置。
本件発明の硬化性樹脂組成物を封止剤として用いることで、パワーサイクル試験耐性が向上する光半導体装置を提供することができる。
本発明の光半導体装置の一例である、表面実装型の発光ダイオード(LED)の概略断面図である。
以下、本発明について詳しく説明する。
<アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)>
本発明におけるアルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)は、分子中にアルケニル基を有する、多面体骨格を有するポリシロキサンであれば、特に限定はない。具体的に、例えば、以下の式
[RSiO3/2[RSiO3/2
(x+yは6〜24の整数;xは1以上の整数、yは0または1以上の整数;Rはアルケニル基、または、アルケニル基を有する基;Rは、任意の有機基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物を好適に用いることができ、さらには、式
[A1R SiO−SiO3/2]a1[R SiO−SiO3/2]a2
(a1+a2は6〜24の整数、a1は1以上の整数、a2は0または1以上の整数;A1は、アルケニル基;Rは、アルキル基またはアリール基;Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基)
で表されるシロキサン単位から構成されるアルケニル基含有多面体構造ポリシロキサン系化合物が好ましいものとして例示される。
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が例示されるが、耐熱性・耐光性の観点から、ビニル基が好ましい。
は、アルキル基またはアリール基である。アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が例示され、また、アリール基としては、フェニル基、トリル基等のアリール基が例示される。本発明におけるRとしては、耐熱性・耐光性の観点から、メチル基が好ましい。
は、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基である。アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等が例示され、また、アリール基としては、フェニル基、トリル基等のアリール基が例示される。本発明におけるRとしては、耐熱性・耐光性の観点から、メチル基が好ましい。
a1は1以上の整数であれば、特に制限はないが、化合物の取り扱い性や得られる硬化物の物性から、2以上が好ましく、3以上がさらに好ましい。また、a2は、0または1以上の整数であれば、特に制限はない。
a1とa2の和(=a1+a2)は、6〜24の整数であるが、化合物の安定性、得られる硬化物の安定性の観点から、6〜12、さらには、6〜10であることが好ましい。
(α1)成分の合成方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いて合成することができる。合成方法としては、例えば、RSiXa3 (式中Rは、上述のR、Rを表し、Xa3は、ハロゲン原子、アルコキシ基等の加水分解性官能基を表す)のシラン化合物の加水分解縮合反応によって、得られる。または、RSiXa3 の加水分解縮合反応によって分子内に3個のシラノール基を有するトリシラノール化合物を合成したのち、さらに、同一もしくは異なる3官能性シラン化合物を反応させることにより閉環し、多面体構造ポリシロキサンを合成する方法も知られている。
その他にも、例えば、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシランを4級アンモニウムヒドロキシド等の塩基存在下で加水分解縮合させる方法が挙げられる。本合成方法においては、テトラアルコキシシランの加水分解縮合反応により、多面体構造を有するケイ酸塩が得られ、さらに得られたケイ酸塩をアルケニル基含有シリルクロライド等のシリル化剤と反応させることにより、多面体構造を形成するSi原子とアルケニル基とが、シロキサン結合を介して結合した多面体構造ポリシロキサンを得ることが可能となる。本発明においては、テトラアルコキシランの替わりに、シリカや稲籾殻等のシリカを含有する物質からも、同様の多面体構造ポリシロキサンを得ることが可能である。
<1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物(α2)>
本発明における1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物(α2)は、後述のヒドロシリル基を有する化合物(α3)のヒドロシリル基と反応する。(α2)成分を用いることで、得られる硬化物の弾性率を低下させることができ、耐冷熱衝撃性を向上させることができる。また、得られる組成物の粘度コントロールをすることが可能となり、例えば、LED封止剤として用いた場合に蛍光体の凝集を抑制したり、LED封止剤として用いた場合のハンドリング性を向上させることが可能となる。
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が例示されるが、耐熱性・耐光性の観点から、ビニル基が好ましい。
本発明における(α2)成分は、1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物であれば特に限定はされないが、1分子中に少なくともアリール基を1個以上含有していることが、ガスバリア性や屈折率の観点から好ましく、さらには、該アリール基が直接ケイ素原子に結合していることが、耐熱性、耐光性の観点から、さらに好ましい。
本発明における(α2)成分は、耐熱性、耐光性の観点から、シラン、またはポリシロキサンであることが好ましい。このような(α2)成分が、1分子中にアルケニル基を1個有するシランである場合、具体的に例えば、トリメチルビニルシラン、ジメチルフェニルビニルシラン、メチルジフェニルビニルシラン、トリフェニルビニルシラン、トリエチルビニルシラン、ジエチルフェニルビニルシラン、エチルジフェニルビニルシラン、アリルトリメチルシラン、アリルジメチルフェニルシラン、アリルメチルジフェニルシラン、アリルトリフェニルシラン、アリルトリエチルシラン、アリルジエチルフェニルシラン、アリルエチルジフェニルシラン等が例示される。中でも、耐熱性、耐光性の観点から、トリメチルビニルシラン、ジメチルフェニルビニルシラン、メチルジフェニルビニルシラン、トリフェニルビニルシランが好ましい例として挙げられ、さらに、ガスバリア性や屈折率の観点から、ジメチルフェニルビニルシラン、メチルジフェニルビニルシラン、トリフェニルビニルシランが好ましい例として挙げられる。
また(α2)成分がポリシロキサンである場合、アルケニル基を1個有する直鎖構造のポリシロキサン、分子末端にアルケニル基を1個有するポリシロキサン、アルケニル基を1個有する環状シロキサン等が例示される。
(α2)成分が、アルケニル基を1個有する直鎖構造のポリシロキサンである場合、具体的に例えば、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたメチルフェニルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体等が例示される。
分子末端にアルケニル基を1個有するポリシロキサンである場合、具体的に例えば、先に例示したジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端が1個ずつ封鎖されたポリシロキサン、SiO単位、SiO3/2単位、SiO単位、SiO1/2単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位および1つのジメチルビニルシロキサン単位からなるポリシロキサンなどが例示される。
(α2)成分が、アルケニル基を1個有する環状シロキサンである場合、具体的に例えば、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン等が例示される。
これら(α2)成分である、1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<ヒドロシリル基を有する化合物(α3)>
本発明で用いるヒドロシリル基を有する化合物(α3)は、分子中に1個以上のヒドロシリル基を有していれば特に制限はない。例えば、ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサン、環状シロキサン、分岐状シロキサン、シルフェニレン化合物などが挙げられる。
ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンとしては、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンなどが例示される。
特に、ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンとしては、変性させる際の反応性や得られる硬化物の耐熱性、耐光性等の観点から、ジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリシロキサンを好適に用いることができ、具体的には例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5,―ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンなどが、好ましい例として例示される。
ヒドロシリル基を有する環状シロキサンとしては、シクロトリシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロペンタシロキサン等を用いることができる。得られる硬化物の耐熱性、耐光性等の観点から、シクロテトラシロキサンが好ましい。シクロテトラシロキサンとしては、入手性の観点から、テトラオルガノテトラハイドロジェンシロキサン、ペンタオルガノトリハイドロジェンシロキサン、ヘキサオルガノジハイドロジェンシロキサンが好ましい。より具体的には、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリハイドロジェン−1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタハイドロジェン−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサハイドロジェン−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロヘキサシロキサン、1,1,3,5,7−ペンタメチル−3,5,7−トリハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1、1、3、3、5、7−ヘキサメチル−5,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1,1,3,5,5,7−ヘキサメチル−3,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、などが例示される。
本発明におけるヒドロシリル基を有する環状シロキサンとしては、工業的入手性および反応性、あるいは、得られる硬化物の耐熱性、耐光性、強度等の観点から、具体的に例えば、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,5,7−ペンタメチル−3,5,7−トリハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1、1、3、3、5、7−ヘキサメチル−5,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1,1,3,5,5,7−ヘキサメチル−3,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、を好適に用いることができる。
分岐状シロキサンとしては例えば、3−〔(ジメチルシリル)オキシ〕−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、3−((ジメチルシリル)オキシ)−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン、3,3−ビス〔(ジメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン、3−〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、3−〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン、3,3−ビス〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン、等が挙げられる。
ヒドロシリル基を有するシルフェニレン化合物としては例えば、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジフェニルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルフェニルシリル)ベンゼン、などが挙げられる。
本発明で用いるヒドロシリル基を有する化合物(α3)は、得られる多面体構造ポリシロキサン変性体の耐熱性、耐光性の観点から、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する化合物であることが好ましく、分子中に3個以上のヒドロシリル基を有する化合物であることが更に好ましい。さらに、得られる多面体構造ポリシロキサン変性体の透明性、耐熱性、耐光性の観点から、ヒドロシリル基を有するシロキサン化合物であることが好ましく、さらには、ヒドロシリル基を有する環状シロキサンあるいは直鎖状ポリシロキサンであることが好ましい。特に耐熱性、耐光性、耐青色レーザー性、ガスバリア性の観点からは、環状シロキサンであることが好ましい。
ヒドロシリル基を有する直鎖状ポリシロキサンとしては、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンなどが例示される。
特に、ヒドロシリル基を有する直鎖状ポリシロキサンとしては、変性させる際の反応性や得られる硬化物の耐熱性、耐光性等の観点から、ジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリシロキサン、さらにはジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサンを好適に用いることができる。
ヒドロシリル基を有する環状シロキサンとしては、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリハイドロジェン−1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタハイドロジェン−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサハイドロジェン−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロヘキサシロキサンなどが例示される。本発明における環状シロキサンとしては、工業的入手性および反応性、あるいは、得られる硬化物の耐熱性、耐光性、強度等の観点から、具体的に例えば、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンを好適に用いることができる。
これら(α3)成分である、ヒドロシリル基を有する化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<多面体構造ポリシロキサン変性体(Α)>
本発明の(Α)成分である多面体構造ポリシロキサン変性体は、後述のヒドロシリル化触媒の存在下、アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)とヒドロシリル基を有する化合物(α3)とをヒドロシリル化反応させることにより得られる化合物であり、(α1)と(α3)由来の構造を有する多面体構造ポリシロキサン変性体である。
(A)成分の中でも、後述のヒドロシリル化触媒の存在下アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)と1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物(α2)を、ヒドロシリル基を有する化合物(α3)とヒドロシリル化反応させることにより得られる化合物を(A1)成分とする。
本発明の多面体構造ポリシロキサン変性体を得る方法としては、特に限定されず種々設定できる。(α1)〜(α3)の3成分からなる変性体に関しては、予め(α1)成分と(α3)成分を反応させた後、(α2)成分を反応させても良いし、予め(α2)成分と(α3)成分を反応させた後、(α1)成分を反応させても良いし、(α1)成分と(α2)成分を共存させて(α3)成分と反応させても良い。各反応の終了後に、例えば減圧・加熱条件下にて、揮発性の未反応成分を留去し、目的物あるいは次のステップへの中間体として用いても良い。(α2)成分と(α3)成分のみが反応し、(α1)成分を含まない化合物の生成を抑制するためには、(α1)成分と(α3)成分を反応させ、未反応の(α3)成分を留去した後、(α2)成分を反応させる方法が好ましい。(α2)成分と(α3)成分のみが反応し、(α1)成分を含まない化合物の生成の抑制は耐熱性の観点から好ましい。工業的な簡便性という点からは、(α1)成分と(α2)成分を共存させて(α3)成分と反応させることが好ましい。
こうして得られた多面体構造ポリシロキサン変性体には、反応に用いた(α1)成分のアルケニル基が一部残存していてもよい。
(α3)成分の量は、(α1)成分が有するアルケニル基1個に対し、ヒドロシリル基の数が2.5〜20個になるように用いることが好ましい。(α3)成分の量が少ないと、架橋反応によりゲル化が進行するため、多面体構造ポリシロキサン変性体のハンドリング性が劣る場合があり、(α3)成分の量が多いと、硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
(α2)成分の量は、(α3)成分が有するヒドロシリル基1個に対し、アルケニル基の数が0〜0.6個になるように用いることが好ましい。(α2)成分の量が多いと、得られる硬化物の耐熱性が低下する恐れがある。
多面体構造ポリシロキサン変性体の合成時に用いるヒドロシリル化触媒の添加量としては特に制限はないが、反応に用いる(α1)成分及び(α2)成分のアルケニル基1モルに対して10−1〜10−10モルの範囲で用いるのがよい。好ましくは10−4〜10−8モルの範囲で用いるのがよい。ヒドロシリル化触媒が多いと、ヒドロシリル化触媒の種類によっては、短波長の光に吸収を示すため、着色原因になったり、得られる硬化物の耐光性が低下する恐れがあり、また、硬化物が発泡する恐れもある。また、ヒドロシリル化触媒が少ないと、反応が進まず、目的物が得られない恐れがある。
ヒドロシリル化反応の反応温度としては、30〜400℃、さらに好ましくは、40〜250℃であることが好ましく、より好ましくは、45〜140℃である。温度が低すぎると反応が十分に進行せず、温度が高すぎると、ゲル化が生じ、ハンドリング性が悪化する恐れがある。
本発明の(Α)成分である多面体構造ポリシロキサン変性体の他の好ましい例としては、式
[XR SiO−SiO3/2]a3[R SiO−SiO3/2]a4
[a3+a4は6〜24の整数、a3は1以上の整数、a4は0または1以上の整数;Rは、アルキル基またはアリール基;Rは、アルケニル基、水素原子、アルキル基、アリール基、または、他の多面体骨格ポリシロキサンと連結している基、Xは、下記一般式(1)あるいは一般式(2)のいずれかの構造を有し、Xが複数ある場合は一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が異なっていても良くまた一般式(1)あるいは一般式(2)の構造が混在していても良い。
{lは2以上の整数;mは0以上の整数;nは2以上の整数;Yは水素原子、アルケニル基、アルキル基、アリール基、もしくは、アルキレン鎖を介して多面体構造ポリシロキサンと結合している部位であり、同一であっても異なっていてもよい。;Zは、水素原子、アルケニル基、アルキル基、アリール基、もしくは、アルキレン鎖を介して多面体構造ポリシロキサンと結合している部位であり、同一であっても異なっていてもよい。ただし、YあるいはZの少なくとも1つは水素原子であり、少なくとも1つは下記一般式(3)の構造を有する。
(lは2以上の整数;Rは有機ケイ素化合物を含有する基);Rはアルキル基またはアリール基}]
で表されるシロキサン単位から構成されることを特徴としている。
ここで、耐熱性、耐光性、耐青色レーザー性、ガスバリア性等の観点から、一般式(3)で示される構造を含有することが好ましい。
また、Rはケイ素化合物を含有する基であれば特に限定はされないが、1分子中に少なくともアリール基を1個以上含有していることが、ガスバリア性や屈折率の観点から好ましく、さらには、該アリール基が直接ケイ素原子に結合していることが、耐熱性、耐光性の観点から、好ましい。
本発明における(A)成分である多面体構造ポリシロキサン変性体は、シロキサン系化合物、あるいは、有機化合物、具体的には、後述の(C)成分との相溶性が優れており、また分子内にヒドロシリル基を含有していることから各種アルケニルを有する化合物と反応させることが可能となる。具体的には、後述の化合物(B)および(C)および/または(E)と反応させることにより、耐熱性、耐光性、耐青色レーザー性、ガスバリア性等に優れる硬化物を得ることができる。
本発明における(A)成分である多面体構造ポリシロキサン変性体は、温度20℃において液状とすることも可能である。多面体構造ポリシロキサン変性体を液状とすることで、ハンドリング性に優れることから好ましい。
また、本発明における(Α)成分である多面体構造ポリシロキサン変性体は、得られる硬化物の強度や耐熱性、耐光性、ガスバリア性の観点から、分子中にヒドロシリル基を平均して3つ以上含有することが好ましい。
組成物中の(A)成分の量としては、樹脂組成物全体の重量を100重量%とした時に、5重量%以上90重量%以下が好ましく、10〜80重量%がより好ましく、20〜75重量%がさらに好ましい。
<ヒドロシリル化触媒>
本発明で用いることができるヒドロシリル化触媒としては、通常ヒドロシリル化触媒として公知のものを選択でき、特に制限はない。
具体的に例示すれば、白金−オレフィン錯体、塩化白金酸、白金の単体、担体(アルミナ、シリカ、カーボンブラック、高分子等)に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体、例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt〔(MeViSiO)4m;白金−ホスフィン錯体、例えば、Pt(PPh34、Pt(PΑ3u34;白金−ホスファイト錯体、例えば、Pt〔P(OPh)34、Pt〔P(OΑ3u)34(式中、Meはメチル基、Α3uはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(α1cα1c)2、また、Α1shα3yらの米国特許第3159601及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、並びにLα1moreα1uxらの米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラ−ト触媒も挙げられる。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh33、RhCl3、Rh/Α1l23、RuCl3、IrCl3、FeCl3、Α1lCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用しても構わない。触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、Pt(α1cα1c)2等が好ましい。
<1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物(B)>
本発明の硬化性樹脂組成物に用いられる1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物(B)は、1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有している化合物であれば特に制限はない。ここで、1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有しているとは、化合物(B)中に含まれる全ヒドロシリル基数を化合物(B)に含まれる全分子数で除した値が1.5〜2.5個ということであり、化合物(B)中に、1分子あたり1個以下及び/または1分子あたり3個以上のヒドロシリル基を有する構造が含まれていることは否定されない。このような化合物(B)としては例えば、1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有しているシロキサン化合物(B1)や、1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有している変性体(B2)が例として挙げられる。
1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物(B)としては、1種の化合物を単独で使用しても良く、また2種以上を混合して用いても良い。1分子中に含まれるヒドロシリル基は1.5〜2.5個の範囲であれば特に制限はないが、1.7〜2.3の範囲がより好ましく、1.9〜2.1個の範囲がより好ましく、ちょうど2個である時が更に好ましく、1分子あたり2個のヒドロシリル基を有する化合物のみで構成されている時が最も好ましい。1分子中に含まれるヒドロシリル基の平均が1.5個より少ない場合には、得られる硬化物の強度が低下しすぎてしまい、好ましくない。1分子中に含まれるヒドロシリル基の平均が2.5個より多い場合には、パワーサイクル試験性の改善への効果が小さくなってしまい、好ましくない。1分子中に含まれるヒドロシリル基の数が平均して2個に近いほど、得られる硬化性樹脂組成物に含まれる架橋点の総数を変化させること無く硬化物中に組み込まれるため、得られる硬化性樹脂組成物に適度な伸縮性を付与し、結果としてパワーサイクル試験耐性を向上させることが可能となる。
組成物中の(B)成分の量としては、樹脂組成物全体の重量を100重量%とした時に、1重量%以上80重量%以下が好ましく、5〜60重量%がより好ましく、10〜40重量%がさらに好ましい。(B)成分の量が樹脂組成物全体の重量に対して少なすぎる場合には、パワーサイクル試験耐性の改善効果が十分に得られない恐れがある。一方で、配合物(B)成分の量が樹脂組成物全体の重量に対して多すぎる場合には、得られた硬化物の強度が低下し、パワーサイクル試験耐性が低下する恐れがある。
<1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有するシロキサン化合物(B1)>
1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有するシロキサン化合物(B
1)としては例えば、直鎖状シロキサン、環状シロキサン、分岐状シロキサン、シルフェニレン化合物などが挙げられる。
ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンとしては、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンなどが例示される。
特に、ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンとしては、化合物の入手しやすさから、ジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリシロキサンを好適に用いることができ、具体的には例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンなどが、好ましい例として例示される。
ヒドロシリル基を有する環状シロキサンとしては、シクロトリシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロペンタシロキサン等を用いることができる。得られる硬化物の耐熱性、耐光性等の観点から、シクロテトラシロキサンが好ましい。1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有するシクロテトラシロキサンとしては、具体的には、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリハイドロジェン−1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタハイドロジェン−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサハイドロジェン−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロヘキサシロキサン、1,1,3,5,7−ペンタメチル−3,5,7−トリハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1、1、3、3、5、7−ヘキサメチル−5,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1,1,3,5,5,7−ヘキサメチル−3,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、等が挙げられる。
分岐状シロキサンとしては例えば、3−((ジメチルシリル)オキシ)−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、3−((ジメチルシリル)オキシ)−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン、3−((トリメチルシリル)オキシ)−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、3−((トリメチルシリル)オキシ)−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン、3,3−ビス((トリメチルシリル)オキシ)−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン、等が挙げられる。
シルフェニレン化合物としては例えば、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジフェニルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルフェニルシリル)ベンゼン、などが挙げられる。
<1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する変性体(B2)>
1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する変性体(B2)としては例えば、前記ヒドロシリル化触媒の存在下、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)と、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物(β2)とのヒドロシリル化反応物が挙げられる。
(β1)成分の添加量は、(β2)成分が有するアルケニル基1個に対し、(β1)成分のヒドロシリル基の数が1.1〜20個が好ましく、1.3〜15個がより好ましく、1.5〜10個がさらにより好ましい。添加量が少ないと、架橋反応によりゲル化が進行するため、オルガノポリシロキサン変性体のハンドリング性が劣る場合があり、添加量が多いと、硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
<1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)>
本発明の1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)は、分子中に2個以上のヒドロシリル基を有していれば特に制限はない。例えば、ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサン、環状シロキサン、分岐状シロキサン、シルフェニレン化合物などが挙げられる。
ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンとしては、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンなどが例示される。
特に、ヒドロシリル基を有する直鎖状シロキサンとしては、変性させる際の反応性や得られる硬化物の耐熱性、耐光性等の観点から、ジメチルハイドロジェンシリル基で分子末端が封鎖されたポリシロキサンを好適に用いることができ、具体的には例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5,―ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンなどが、好ましい例として例示される。
ヒドロシリル基を有する環状シロキサンとしては、シクロトリシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロペンタシロキサン等を用いることができる。得られる硬化物の耐熱性、耐光性等の観点から、シクロテトラシロキサンが好ましい。シクロテトラシロキサンとしては、入手性の観点から、テトラオルガノテトラハイドロジェンシロキサン、ペンタオルガノトリハイドロジェンシロキサン、ヘキサオルガノジハイドロジェンシロキサンが好ましい。より具体的には、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリハイドロジェン−1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタハイドロジェン−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサハイドロジェン−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロヘキサシロキサン、1,1,3,5,7−ペンタメチル−3,5,7−トリハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1、1、3、3、5、7−ヘキサメチル−5,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1,1,3,5,5,7−ヘキサメチル−3,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、などが例示される。本発明における環状シロキサンとしては、工業的入手性および反応性、あるいは、得られる硬化物の耐熱性、耐光性、強度等の観点から、具体的に例えば、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,1,3,5,7−ペンタメチル−3,5,7−トリハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1、1、3、3、5、7−ヘキサメチル−5,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、1,1,3,5,5,7−ヘキサメチル−3,7−ジハイドロジェンシクロテトラシロキサン、を好適に用いることができる。
分岐状シロキサンとしては例えば、3−〔(ジメチルシリル)オキシ〕−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、3−〔(ジメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン、3,3−ビス〔(ジメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン、3−〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,3,5,5−ペンタメチルトリシロキサン、3−〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン、3,3−ビス〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチルトリシロキサン、等が挙げられる。
シルフェニレン化合物としては例えば、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(ジフェニルシリル)ベンゼン、1,4−ビス(メチルフェニルシリル)ベンゼン、などが挙げられる。
これら(β1)成分である、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<1分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物(β2)>
1分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する化合物(β2)としては、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有している化合物であれば特に制限はない。得られる硬化物の耐熱性や耐光性の観点から、1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物(β’1)、1分子中にアルケニル基を1個有する環状オレフィン化合物(β’2)、1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(β’3)、1分子中にアルケニル基を2個以上有する有機化合物(β’4)であることが好ましい。これらβ’1〜β’4は、1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
<1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物(β’1)>
アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が例示されるが、耐熱性・耐光性の観点から、ビニル基が好ましい。
本発明における(β’1)成分は、1分子中にアルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物であれば特に限定はされないが、1分子中に少なくともアリール基を1個以上含有していることが、ガスバリア性や屈折率の観点から好ましく、さらには、該アリール基が直接ケイ素原子に結合していることが、耐熱性、耐光性の観点から、さらに好ましい。
本発明における(β’1)成分は、耐熱性、耐光性の観点から、シラン、またはポリシロキサンであることが好ましい。このような(β’1)成分が、1分子中にアルケニル基を1個有するシランである場合、具体的に例えば、トリメチルビニルシラン、ジメチルフェニルビニルシラン、メチルジフェニルビニルシラン、トリフェニルビニルシラン、トリエチルビニルシラン、ジエチルフェニルビニルシラン、エチルジフェニルビニルシラン、アリルトリメチルシラン、アリルジメチルフェニルシラン、アリルメチルジフェニルシラン、アリルトリフェニルシラン、アリルトリエチルシラン、アリルジエチルフェニルシラン、アリルエチルジフェニルシラン等が例示される。中でも、耐熱性、耐光性の観点から、トリメチルビニルシラン、ジメチルフェニルビニルシラン、メチルジフェニルビニルシラン、トリフェニルビニルシランが好ましい例として挙げられ、さらに、ガスバリア性や屈折率の観点から、ジメチルフェニルビニルシラン、メチルジフェニルビニルシラン、トリフェニルビニルシランが好ましい例として挙げられる。
また(β’1)成分がポリシロキサンである場合、アルケニル基を1個有する直鎖構造のポリシロキサン、分子末端にアルケニル基を1個有するポリシロキサン、アルケニル基を1個有する環状シロキサン等が例示される。
(β’1)成分が、アルケニル基を1個有する直鎖構造のポリシロキサンである場合、具体的に例えば、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とメチルフェニルシロキサン単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたジメチルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端がそれぞれ1個ずつ封鎖されたメチルフェニルシロキサン単位とジフェニルシロキサン単位との共重合体等が例示される。
分子末端にアルケニル基を1個有するポリシロキサンである場合、具体的に例えば、先に例示したジメチルビニルシリル基とトリメチルシリル基で末端が1個ずつ封鎖されたポリシロキサン、SiO2単位、SiO3/2単位、SiO単位、SiO1/2単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位および1つのジメチルビニルシロキサン単位からなるポリシロキサンなどが例示される。
(β’1)成分が、アルケニル基を1個有する環状シロキサンである場合、具体的に例えば、1−ビニル−1,3,3,5,5,7,7−ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3−フェニル−1,3,5,5,7,7−ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5−ジフェニル−1,3,5,7,7−ペンタメチルシクロテトラシロキサン、1−ビニル−3,5,7−トリフェニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン等が例示される。
<1分子中にアルケニル基を1個有する環状オレフィン化合物(β’2)>
本発明における1分子中にアルケニル基を1個有する環状オレフィン化合物(β’2)成分は、1分子中に炭素−炭素2重結合を1個有する環状オレフィン化合物であればよく、アルケニル基やビニリデン基を1個有する環状オレフィン化合物である。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が例示されるが、耐熱性・耐光性の観点から、ビニル基が好ましい。
また、本発明における(β’2)成分は、平均分子量が1000以下であることが(α1)成分との反応性の観点から好ましい。このような環状オレフィン化合物として、脂肪族環状オレフィン化合物、置換脂肪族環状オレフィン化合物等が挙げられる。
脂肪族環状オレフィン化合物として、具体的に例えば、シクロへキセン、シクロへプテン、シクロオクテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルシクロオクタン、アリルシクロヘキサン、アリルシクロヘプタン、アリルシクロオクタン、メチレンシクロヘキサン等が挙げられる。
置換脂肪族環状オレフィン化合物として、具体的に例えば、ノルボルネン、1−メチルノルボルネン、2−メチルノルボルネン、7−メチルノルボルネン、z2−ビニルノルボルナン、7−ビニルノルボルナン、2−アリルノルボルナン、7−アリルノルボルナン、2−メチレンノルボルナン、7−メチレンノルボルナン、カンフェン、ビニルノルカンフェン、6−メチル−5−ビニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタン、3−メチル−2−メチレン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプタン、α−ピネン、β−ピネン、6、6−ジメチル−ビシクロ〔3,1,1〕−2−ヘプタエン、2−ビニルアダマンタン、2−メチレンアダマンタン等が挙げられる。
中でも入手性の観点から、シクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ノルボルネン、カンフェン、ピネンが好ましい例として挙げられる。
<1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(β’3)>
1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(β’3)のシロキサンのユニット数は、特に限定されないが、2つ以上が好ましく、さらに好ましくは、2〜100個である。1分子中のシロキサンのユニット数が少ないと、組成物から揮発しやすくなり、硬化後に所望の物性が得られないことがある。また、シロキサンのユニット数が多いと、得られた硬化物のガスバリア性が低下する場合がある。
本発明における1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンとしては、耐熱性、耐光性の観点から、アルケニル基を2個以上有する直鎖状ポリシロキサン、分子末端にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン、アルケニル基を2個以上有する環状シロキサンなどが好ましい例として挙げられる。
アルケニル基を2個以上有する直鎖状ポリシロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジアリールシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルアリールシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリジアリールシロキサン、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリメチルアリールシロキサンなどが例示される。
このようなアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−プロピルフェニル基、3−プロピルフェニル基、4−プロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−ブチルフェニル基、3−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、3−イソブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、3−tブチルフェニル基、4−tブチルフェニル基、3−ペンチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、3−ヘキシルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,3−ジエチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,5−ジエチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、3,4−ジエチルフェニル基、3,5−ジエチルフェニル基、ビフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、3−エポキシフェニル基、4−エポキシフェニル基、3−グリシジルフェニル基、4−グリシジルフェニル基等が挙げられる。中でも、耐熱・耐光性の観点から、フェニル基が好ましい例として挙げられる。これらは、単独で用いても良く、2種以上併用して用いてもよい。
分子末端にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンの具体例としては、先に例示したジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジメチルビニルシロキサン単位2つ以上とSiO2単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンなどが例示される。
アルケニル基を2個以上有する環状シロキサン化合物としては、1,3,5,7−ビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1−フェニル−3,5,7−トリメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1,3−ジフェニル−5,7−ジメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1,5−ジフェニル−3,7−ジメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1,3,5−トリフェニル−7−メチルシクロテトラシロキサン、1−フェニル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−ジフェニル−5,7−ジビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニル−1,3,5−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタビニル−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサビニル−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンなどが例示される。
これら1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンは、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
<1分子中にアルケニル基を2個以上有する有機化合物(β’4)>
(β’4)は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有する有機化合物であれば、特に制限はないが、例えば、下記一般式(4)あるいは(5)で表される有機化合物であって、かつ、1分子中にアルケニル基を2個以上有する有機化合物が挙げられる。
(式中R〜R11は炭素数1〜50の一価の有機基または水素原子を表し、R〜R11は異なっていても同一であってもよい。また、R〜R11のうち少なくとも2つはアルケニル基である。)
(式中R12〜R15は炭素数1〜50の一価の有機基または水素原子を表し、R12〜R15は異なっていても同一であってもよい。また、R12〜R15のうち少なくとも2つはアルケニル基である。)
(β’4)成分は、得られる硬化性樹脂組成物の相溶性の観点から、数平均分子量900未満であることが好ましい。
また、(β’4)成分の骨格中にアルケニル基以外の官能基を有していても構わない。
(β’4)成分は、例えば組成物を基材と硬化させた場合の基材との接着性の観点から、上記一般式(4)または(5)で表され、かつ、1分子中にアルケニル基を2個以上含有する化合物であることが好ましく、さらに耐熱性・耐光性のバランスの観点から、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルイソシアヌレート、ジアリルモノメチルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、テトラアリルグリコールウリル、ジアリルジグリシジルグリコールウリル、トリアリルモノグリシジルグリコールウリル、モノアリルトリグリシジルグリコールウリル、ジアリルジメチルグリコールウリル、トリアリルジメチルグリコールウリル、モノアリルトリメチルグリコールウリルを用いることが好ましい。これらは、単独で用いても良く、2種類以上併用してもよい。
<1分子中に2個以上のアルケニル基を有する化合物(C)>
本発明に用いられる化合物(C)は、1分子中に2個以上のアルケニル基を有する化合物であれば特に制限はない。
化合物(C)の量は種々設定できるが、化合物(C)のアルケニル基1個あたり、組成物全体に含まれるヒドロシリル基が0.3〜5個、好ましくは、0.5〜3個、より好ましくは0.7〜1.5個となる割合で添加されることが望ましい。アルケニル基の割合が少ないと、発泡等による外観不良が生じやすくなり、また、アルケニル基の割合が多いと、硬化後の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
ここで、化合物(C)としては、例えば、1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(C1)や、前述した1分子中にアルケニル基を2個以上有する有機化合物(β’4)や、1分子中にアルケニル基を2個以上有する変性体(C2)が挙げられる。これら1分子中に2個以上のアルケニル基を有する化合物は、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
<1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(C1)>
本発明の硬化性樹脂組成物が含有しえる、1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(C1)のシロキサンのユニット数は、特に限定されないが、2個以上1000個以下が好ましく、2個以上〜100個以下が更に好ましい。1分子中のシロキサンのユニット数が少ないと、組成物から揮発しやすくなり、硬化後に所望の物性が得られないことがある。また、シロキサンのユニット数が多いと、得られた硬化物のタック性が悪化し光半導体装置としての取扱が困難になる場合がある。
1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンは、アリール基を有していることが、ガスバリア性の観点から好ましい。また、アリール基を有する1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンは、耐熱性、耐光性の観点から、Si原子上に直接アリール基が結合していることが好ましい。また、アリール基は分子の側鎖または末端いずれにあってもよく、このようなアリール基含有ポリシロキサンの分子構造は限定されず、例えば直鎖状、分岐鎖状、一部分岐鎖状を有する直鎖状の他に、環状構造を有してもよい。
このようなアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−プロピルフェニル基、3−プロピルフェニル基、4−プロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、2−ブチルフェニル基、3−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、3−イソブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、3−tブチルフェニル基、4−tブチルフェニル基、3−ペンチルフェニル基、4−ペンチルフェニル基、3−ヘキシルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、3−シクロヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、2,3−ジエチルフェニル基、2,4−ジエチルフェニル基、2,5−ジエチルフェニル基、2,6−ジエチルフェニル基、3,4−ジエチルフェニル基、3,5−ジエチルフェニル基、ビフェニル基、2,3,4−トリメチルフェニル基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,4,5−トリメチルフェニル基、3−エポキシフェニル基、4−エポキシフェニル基、3−グリシジルフェニル基、4−グリシジルフェニル基等が挙げられる。中でも、耐熱・耐光性の観点から、フェニル基が好ましい例として挙げられる。これらは、単独で用いても良く、2種以上併用して用いてもよい。
本発明における1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンとしては、耐熱性、耐光性の観点から、アルケニル基を2個以上有する直鎖状ポリシロキサン、分子末端にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン、アルケニル基を2個以上有する環状シロキサンなどが好ましい例として挙げられる。
アルケニル基を2個以上有する直鎖状ポリシロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルビニルシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリジメチルシロキサン、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリジフェニルシロキサン、ジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンなどが例示される。
分子末端にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンの具体例としては、先に例示したジメチルビニルシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジメチルビニルシロキサン単位2つ以上とSiO2単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンなどが例示される。
アルケニル基を2個以上有する環状シロキサン化合物としては、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1−フェニル−3,5,7−トリメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3−ジフェニル−5,7−ジメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,5−ジフェニル−3,7−ジメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−ビニル−1,3,5−トリフェニル−7−メチルシクロテトラシロキサン、1−フェニル−3,5,7−トリビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−ジフェニル−5,7−ジビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリビニル−1,3,5−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタビニル−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサビニル−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンなどが例示される。
これら1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサンは、単独で用いても良く、2種類以上併用して用いてもよい。
<1分子中にアルケニル基を2個以上有する変性体(C2)>
(C2)としては、1分子中にアルケニル基を2個以上有する変性体であれば特に制限はない。有機成分と有機成分との組み合わせによる変性体、有機成分と無機成分との組み合わせによる変性体、無機成分と無機成分との組み合わせによる変性体のいずれで有っても良い。得られる硬化物の耐熱性の観点からは、有機成分と無機成分との組み合わせもしくは無機成分と無機成分との組み合わせが好ましい。無機成分としては例えば、金属元素を含む化合物、Si元素を含む化合物、B元素を含む化合物が挙げられる。耐熱性及び耐光性の観点からは、特にシロキサン化合物、シラン化合物、シリカ、が好ましい。
有機成分と無機成分との組み合わせとしては例えば、前述した(β1)成分と前記(β’4)成分とのヒドロシリル化反応物である変性体が挙げられる。無機成分と無機成分との組み合わせとしては例えば、前述した(β1)成分と前記(β’3)成分とのヒドロシリル化反応物である変性体が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良く、2種以上を併用して用いても良い。
(β‘3)成分または(β’4)成分の添加量は、(β1)成分が有するヒドロシリル基1個に対し、(β‘3)成分または(β’4)成分のアルケニル基の数が1.1〜20個が好ましく、1.3〜15個がより好ましく、1.5〜10個がさらにより好ましい。添加量が少ないと、架橋反応によりゲル化が進行するため、オルガノポリシロキサン変性体のハンドリング性が劣る場合があり、添加量が多いと、硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
<ヒドロシリル化触媒(D)>
前述したヒドロシリル化触媒に記載のヒドロシリル化触媒であれば、いずれを用いても良い。1種単独で使用しても良く、2種以上を併用して用いても良い。
ヒドロシリル化触媒の量としては特に制限はないが、反応に用いるアルケニル基1モルに対して10−1〜10−10モルの範囲で用いるのがよい。好ましくは10−4〜10−8モルの範囲で用いるのがよい。ヒドロシリル化触媒が多いと、ヒドロシリル化触媒の種類によっては、短波長の光に吸収を示すため、着色原因になったり、得られる硬化物の耐光性が低下する恐れがあり、また、硬化物が発泡する恐れもある。また、ヒドロシリル化触媒が少ないと、反応が進まず、目的物が得られない恐れがある。
<1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物(E)>
本発明の(E)成分は、前述した1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)と、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と、少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(ε2)とを金属を含有するヒドロシリル化触媒(ε4)の存在下でヒドロシリル化反応することにより得られる化合物(E1)と、
1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)と、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と、少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物と(ε2)、1分子中にエポキシ基及び/又はオキセタニル基を1個とアルケニル基を1個有する有機化合物(ε3)とを、金属を含有するヒドロシリル化触媒(ε4)の存在下でヒドロシリル化反応させて得られる化合物(E2)である。
1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物を得る方法としては、特に限定されないが、一例として、(β1)成分と(ε2)成分と添加する場合には(α3)成分とを反応させた後に、例えば減圧・加熱条件下にて、揮発性の未反応成分を留去して得ることができる。こうして得られた(E)成分には、反応に用いた(ε2)成分のアルケニル基が一部残存していてもよい。
(β1)成分の添加量は、(ε2)成分が有するアルケニル基1個に対し、(β1)成分のヒドロシリル基の数が1.1〜20個が好ましく、1.3〜15個がより好ましく、1.5〜10個がさらにより好ましい。添加量が少ないと、架橋反応によりゲル化が進行するため、オルガノポリシロキサン変性体のハンドリング性が劣る場合があり、添加量が多いと、硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。(ε3)成分の添加量は、(ε2)成分のアルケニル基1個に対して、0〜20個が好ましく、0〜15個がより好ましく、0〜10個が更に好ましい。添加量が多すぎると、硬化物の耐熱性に悪影響を及ぼす恐れがある。
(E)成分を添加することで、樹脂の部材に対する接着力が向上し、結果として硫黄系腐食性ガス存在環境下での光束維持率(耐硫化性)が向上する効果が得られる。
(E)成分の添加量としては、(A)成分の添加量を100重量%とした時に、5重量%以上100重量%以下が好ましく、10〜60重量%がより好ましい。(E)成分の添加量が(A)成分の添加量に対して5重量%未満の場合、耐硫化性の向上効果が十分に得られない恐れがある。一方で、(E)成分の添加量が(A)成分の添加量に対して100重量%より多い場合には、得られた硬化物の硬度が高くなりすぎる結果、パワーサイクル試験性が低下する恐れがある。
オルガノポリシロキサン変性体の合成時に用いるヒドロシリル化触媒の添加量としては特に制限はないが、反応に用いる(ε2)成分のアルケニル基1モルに対して10−1〜10−10モルの範囲で用いるのがよい。好ましくは10−4〜10−8モルの範囲で用いるのがよい。ヒドロシリル化触媒が多いと、ヒドロシリル化触媒の種類によっては、短波長の光に吸収を示すため、着色原因になる恐れがあり、得られる硬化物の耐光性が低下する恐れがあり、また、硬化物が発泡する恐れもある。また、ヒドロシリル化触媒が少ないと、反応が進まず、目的物が得られない恐れがある。
ヒドロシリル化反応の反応温度としては、30〜400℃、さらに好ましくは、40〜250℃であることが好ましく、より好ましくは、45〜140℃である。温度が低すぎると反応が十分に進行せず、温度が高すぎると、ゲル化が生じ、ハンドリング性が悪化する恐れがある。
<1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と、少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(ε2)>
本発明の1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と、少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(ε2)としては、アルケニル基及び複素環骨格を有する有機化合物であれば特に制限はないが、得られる硬化物の耐熱性、耐光性の観点から、下記一般式(6)あるいは(7)で表される有機化合物が好ましい。
(式中R16〜R18は炭素数1〜50の一価の有機基または水素原子を表し、R16〜R18は異なっていても同一であってもよい。また、R16〜R18のうち少なくとも1つはアルケニル基である。)
(式中R19〜R22は炭素数1〜50の一価の有機基または水素原子を表し、R19〜R22は異なっていても同一であってもよい。また、R19〜R22のうち少なくとも1つはアルケニル基である。)
(ε2)成分の骨格中にアルケニル基及び複素環骨格以外の官能基を有していても構わない。
(ε2)成分は、例えば硬化性樹脂組成物を基材と硬化させた場合の基材との接着性の観点から、上記一般式(6)または(7)で表され、かつ、1分子中にアルケニル基を1個以上含有する化合物であることが好ましく、さらに耐熱性・耐光性のバランスの観点から、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルイソシアヌレート、ジアリルモノメチルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート、モノアリルイソシアヌレート、モノアリルジメチルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、テトラアリルグリコールウリル、ジアリルジグリシジルグリコールウリル、トリアリルモノグリシジルグリコールウリル、モノアリルトリグリシジルグリコールウリル、ジアリルジメチルグリコールウリル、トリアリルジメチルグリコールウリル、モノアリルトリメチルグリコールウリルを用いることが好ましい。これらは、単独で用いても良く、2種類以上併用してもよい。
<1分子中にエポキシ基及び/又はオキセタニル基を1個とアルケニル基を1個有する有機化合物(ε3)>
化合物(ε3)については、1分子中にエポキシ基及び/又はオキセタニル基を1個とアルケニル基を1個有する有機化合物であれば特に限定されない。
エポキシ基としては、下記一般式(8)
(但し、R23は炭素数が1〜10、酸素数が0〜2の2価の有機基であり、R24〜R26は炭素数1〜50の一価の有機基または水素原子を表し、R24〜R26は異なっていても同一であっても良い)が挙げられる。
オキセタニル基としては、下記一般式(9)
(但し、R27は炭素数が1〜10、酸素数が0〜2の2価の有機基であり、R28〜R29は炭素数1〜50の一価の有機基または水素原子を表し、R28〜R29は異なっていても同一であっても良い)が挙げられる。
化合物(ε3)としては、入手性の観点から、アリルグリシジルエーテル、ビニルシクロへキセンオキシドが好ましい。上記した各種化合物(ε3)は、単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
<ヒドロシリル化触媒(ε4)>
前述したヒドロシリル化触媒に記載のヒドロシリル化触媒であれば、いずれを用いても良い。1種単独で使用しても良く、2種以上を併用して用いても良い。
<硬化性樹脂組成物>
本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、硬化遅延剤や無機フィラー等その他の添加剤を混合することにより得ることができる。
硬化性樹脂組成物の保存安定性の改良あるいは、硬化過程でのヒドロシリル化反応性を調整するために硬化遅延剤を用いても良い。硬化遅延剤としては、ヒドロシリル化触媒による付加型硬化性樹脂組成物で用いられている公知のものが使用でき、具体的には脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられる。これらを単独使用、または2種以上併用してもよい。
前記の脂肪族不飽和結合を含有する化合物としては、具体的には3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチン、3−ヒドロキシ−3−フェニル−1−ブチン、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール等のプロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、無水マレイン酸、マレイン酸ジメチル等のマレイン酸エステル類等が例示できる。
有機リン化合物としては、具体的にはトリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示できる。
有機イオウ化合物としては、具体的にはオルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示できる。
窒素含有化合物としては、具体的にはN,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジブチルエチレンジアミン、N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N′,N′−テトラエチルエチレンジアミン、N,N−ジブチル−1,4−ブタンジアミン、2,2’−ビピリジン等が例示できる。
スズ系化合物としては、具体的にはハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示できる。
有機過酸化物としては、具体的にはジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示されうる。これらのうち、マレイン酸ジメチル、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノールが、特に好ましい硬化遅延剤として例示できる。
硬化遅延剤の添加量は、特に限定するものではないが、ヒドロシリル化触媒1モルに対して10−1〜10モルの範囲で用いるのが好ましく、1〜100モルの範囲で用いるのがより好ましい。また、これらの硬化遅延剤は単独で使用してもよく、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は蛍光体を含有しても良い。蛍光体は上記発光素子の発する光を吸収して異なる波長の光を発生するものであり、蛍光体としては、特に限定されず、一般的に公知の無機蛍光体や有機蛍光体や量子ドットを用いることができ、半導体発光装置が必要とする発光色を得るために任意のものを選択することができる。例えば、YΑ1G系蛍光体、TΑ1G系蛍光体、オルトシリケートアルカリ土類系蛍光体、α−サイアロン系蛍光体、β−サイアロン系蛍光体、カズン系蛍光体、ニトリドおよびオキシニトリド系蛍光体、CdSe系量子ドット、CdSSe系量子ドット、CdS系量子ドット、InP系量子ドット、Pα3S系量子ドット、ペロブスカイト型蛍光体などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。これら蛍光体は1種または2種以上を任意の比率及び組み合わせで用いることができる。
蛍光体の使用量には特に制限は無く、半導体発光装置が必要とする発光色を得るために任意の量を使用することができるが、あえて例示するならば、硬化性樹脂組成物中に好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは2重量%以上であり、好ましくは200重量%以下、より好ましくは150重量%以下、さらに好ましくは100重量%以下である。蛍光体の使用量が少ないと、蛍光体による波長変換が不十分となり、目的とする発光色が得られなくなる場合があり、蛍光体の使用量が多いと、組成物のハンドリング性が低下したり、光学的な干渉作用により蛍光体の利用効率が低くなったりする可能性がある。
前記蛍光体の粒径や粒度分布に関しても特に制限はなく、半導体発光装置が必要とする発光色を得るために任意の量を使用することができる。
硬化性樹脂組成物には、必要に応じて接着性付与剤を添加することができる。
接着性付与剤は、例えば、本発明におけるポリシロキサン系組成物と基材との接着性を向上する目的で用いるものであり、その様な効果があるものであれば特に制限はないが、シランカップリング剤が好ましい例として例示できる。
シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
好ましいシランカップリング剤としては、具体的には3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキシシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシシラン類が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上併用してもよい。
シランカップリング剤の添加量としては、硬化性樹脂組成物100重量部に対して、0.05〜30重量部であることが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜10重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
また、接着性付与剤の効果を高めるために、公知の接着性促進剤を用いることもできる。接着性促進剤としては、エポキシ含有化合物、エポキシ樹脂、ボロン酸エステル化合物、有機アルミニウム化合物、有機チタン化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
硬化性樹脂組成物には、必要に応じて無機フィラーを添加することができる。無機フィラーを用いることにより、得られる成形体の強度、硬度、弾性率、熱膨張率、熱伝導率、放熱性、電気的特性、光の反射率、難燃性、耐火性、およびガスバリア性等の諸物性を改善することができる。
無機フィラーは、無機物もしくは無機物を含む化合物であれば特に限定されないが、具体的に例えば、石英、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等のシリカ系無機フィラー、アルミナ、ジルコン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミ、炭化ケイ素、ガラス繊維、ガラスフレーク、アルミナ繊維、炭素繊維、マイカ、黒鉛、カーボンブラック、フェライト、グラファイト、ケイソウ土、白土、クレー、タルク、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マンガン、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、ケイ酸カルシウム、無機バルーン、銀粉等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種類以上併用してもよい。
無機フィラーは、適宜表面処理をほどこしてもよい。表面処理としては、アルキル化処理、トリメチルシリル化処理、シリコーン処理、シランカップリング剤による処理等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
無機フィラーの形状としては、破砕状、片状、球状、棒状等、各種用いることができる。無機フィラーの平均粒径や粒径分布は、特に限定されるものではないが、ガスバリア性の観点から、平均粒径が0.005〜100μmであることが好ましく、さらには0.01〜80μmであることがより好ましい。同様に、Α3ET比表面積についても、特に限定されるものでないが、ガスバリア性の観点から、70m/g以上であることが好ましく、100m/g以上であることがより好ましく、さらに200m/g以上であることが特に好ましい。
無機フィラーの添加量は特に限定されないが、硬化性樹脂組成物100重量部に対して、0.1〜1000重量部、よりこの好ましくは、0.5〜500重量部、さらに好ましくは、1〜300重量部である。無機フィラーの添加量が多いと、流動性が悪くなる場合があり、無機フィラーの添加量が少ないと、所望の物性が得られない場合がある。
無機フィラーを混合する手段としては、特に限定されるものではないが、具体的に例えば、2本ロールあるいは3本ロール、遊星式撹拌脱泡装置、ホモジナイザー、ディゾルバー、プラネタリーミキサー等の撹拌機、プラストミル等の溶融混練機等が挙げられる。無機フィラーの混合は、常温で行ってもよいし加熱して行ってもよく、また、常圧下で行ってもよいし減圧状態で行ってもよい。混合する際の温度が高いと、成型する前に組成物が硬化する場合がある。
また、硬化性樹脂組成物には、必要に応じて更に着色剤、耐熱性向上剤などの各種添加剤や反応制御剤、離型剤あるいは充填剤用分散剤などを任意で添加することができる。この充填剤用分散剤としては、例えば、ジフェニルシランジオール、各種アルコキシシラン、カーボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子量シロキサンなどが挙げられる。なお、これら任意成分は、本発明の効果を損なわないように最小限の添加量に止めることが好ましい。
本発明に用いられる硬化性樹脂組成物の粘度は、特に制限はないが、温度23℃において0.1Pa・s〜300Pa・sであることが好ましく、さらに好ましくは0.3Pa・s〜200Pa・sである。硬化性樹脂組成物の粘度が低いと、蛍光体が沈降し個体間の色度ズレが大きくなる恐れがあり、粘度が高いと、硬化性樹脂組成物のハンドリング性が悪化する恐れがある。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記した成分をロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどの混練機を用いたり、遊星式攪拌脱泡機を用いて均一に混合し、必要に応じ加熱処理を施したりしてもよい。
硬化性樹脂組成物を硬化させる際に温度を加える場合は、好ましくは、30〜400℃、さらに好ましくは50〜250℃である。硬化温度が高いと、得られる硬化物に外観不良が生じる傾向があり、低いと硬化が不十分となる。また、2段階以上の温度条件を組み合わせて硬化させてもよい。具体的には例えば、70℃、120℃、150℃の様に段階的に硬化温度を引き上げていくことで、良好な硬化物を得ることができ好ましい。
硬化時間は硬化温度、用いるヒドロシリル化触媒の量及び反応性基の量、その他、硬化性樹脂組成物の配合物の組み合わせにより適宜選択することができるが、あえて例示すれば、1分〜12時間、好ましくは10分〜8時間行うことにより、良好な硬化物を得ることができる。
本発明の光半導体装置は従来公知の各種の用途に用いることができる。具体的に、例えば、受発光デバイス液晶表示装置等のバックライト、照明、センサー光源、車両用計器光源、信号灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレイ、装飾、各種ライト等を挙げることができる。
<光半導体装置>
本発明の光半導体装置としては、特に限定はされないが、例えば図1に示す構造が挙げられる。図1は、光半導体装置の概略断面図である。
本発明の図1中の光半導体素子1は、特に限定されず、半導体発光装置のLEDとして汎用されているもの等を用いることができる。例えば、放射した光により蛍光体を励起して可視光を発光させるものであり、可視光発光タイプのLEDや、紫外発光タイプのLEDなどが挙げられる。あるいは、放射した光がそのまま光半導体から発光されるものであり、紫外光発光タイプや可視光発光タイプや赤外光発光タイプのLEDが挙げられる。本発明の光半導体素子1は、1つの半導体発光装置あたりに複数個の同一または異なる種類のLEDを実装してもよい。
本発明の図1中のリフレクター2は、必要に応じて用いても良く、光半導体素子1からの光半導体装置を効率よく反射させることを目的とするものである。材質としては、熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂や、ガラスエポキシや、セラミックスなどを用いることができるが、特に限定されるものではない。
本発明の図1中のポリシロキサン系組成物の硬化物3は、光半導体素子1からの光を効率よく外部に浸透させる、外力や埃などから光半導体素子やワイヤなどを保護する、腐食性ガスの装置内への侵入を防ぐ、といった作用を有する。
本発明の図1中のリード4は、LED実装時の導電性確保とLEDの反射効率を高めるためのものである。特に、可視光領域での反射率が高いことから、金属の表面に銀メッキをしたものが用いられることが多いが、銀メッキに限定されるものではない。
本発明の図1中のワイヤ5は、光半導体素子1とリード4を電気的に接続するものであり、材質としては導電性のものであれば特に限定しないが、金や金合金や銅等が挙げられる。また、ワイヤ5を用いる代わりに、導電性接着剤や共晶ハンダを用いて電気的接続を行ってもよい。
本発明の図1中の蛍光体6は、必要に応じて用いてもよく、光半導体素子1から放射された光を吸収し、異なる波長を発光するものである。用いる蛍光体の組成には特に制限はないが、400nm〜800nmの可視光を発する蛍光体が一般的に用いられている。また、硬化物3中で蛍光体が沈降しているか浮遊しているかにも制限はない。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものではない。
(ヒドロシリル価)
変性体0.200g、ジブロモエタン0.200g、重クロロホルム1.000gの混合溶液を作成した。変性体のヒドロシリル価は、得られた溶液を、バリアン・テクノロジーズ・ジャパン・リミテッド製 400MHz NMRを用いて測定し、下記計算式(1)を用いることで算出した。
ヒドロシリル価(mol/kg)=(変性体のヒドロシリル基に帰属されるピークの積分値)/(ジブロモエタンのメチル基に帰属されるピークの積分値)×4×(混合物中のジブロモエタン重量)/(ジブロモエタンの分子量)/(混合物中の変性体重量) (1)
(アルケニル価)
変性体0.200g、ジブロモエタン0.200g、重クロロホルム1.000gの混合溶液を作成した。変性体のアルケニル価は、得られた溶液を、バリアン・テクノロジーズ・ジャパン・リミテッド製 400MHz NMRを用いて測定し、下記計算式(2)を用いることで算出した
アルケニル価(mol/kg)=(変性体のアルケニル基に帰属されるピークの積分値)/(変性体のアルケニル基に付いているH原子の個数)/(ジブロモエタンのメチル基に帰属されるピークの積分値)×4×(混合物中のジブロモエタン重量)/(ジブロモエタンの分子量)/(混合物中の変性体重量) (2)
(製造例1)
48%コリン水溶液(トリメチル−2ヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液)1803gにテトラエトキシシラン1459gを加え、室温で2時間激しく撹拌した。反応系内が発熱し、均一溶液になった段階で、撹拌を緩め、さらに12時間反応させた。次に、反応系内に生成した固形物に、メタノール1400mLを加え、均一溶液とした。
ジメチルビニルクロロシラン1149g、トリメチルシリクロリド830gおよびヘキサン1400mLの溶液を激しく攪拌しながら、メタノール溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間反応させた後、有機層を抽出、濃縮することにより、固形物を得た。次に、生成した固形物をメタノール中で激しく攪拌することにより洗浄し、ろ別することにより、Si原子16個と、ビニル基を4個有するアルケニル基を含有するポリシロキサン系化合物であるテトラキス(ビニルジメチルシロキシ)テトラキス(トリメチルシロキシ)オクタシルセスキオキサン(Fw=1175.8)を白色固体として760g得た。
(製造例2)
製造例1で得られたアルケニル基を有するポリシロキサン系化合物30.0g((α1)に相当)をトルエン123.0gに溶解させ、メチルジフェニルビニルシラン31.5g((α2)に相当)、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)1.46μLを加えた。このようにして得られた溶液を、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン24.6g((α3)に相当)、トルエン24.6gの溶液にゆっくりと滴下し、105℃で2時間反応させた。反応終了後、エチニルシクロヘキサノール2.8μl、マレイン酸ジメチル0.65μlを加え、トルエンと未反応成分を留去することにより、液状のポリシロキサン変性体を80.8g(ヒドロシリル価数1.8mol/kg:(A1)成分)得た。
(製造例3)
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン300g((β1)に相当)とトルエン300gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート100g((β’4)に相当)、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.05gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートの反応物を350g(ヒドロシリル価数2.03mol/kg、1分子当たりの平均ヒドロシリル基数2個:(B2)成分)得た。
(製造例4)
両末端がジメチルシリル基で封鎖されたポリメチルフェニルシロキサン(ポリスチレン換算でのGPC測定による数平均分子量1000)360g((β1)に相当)とトルエン180gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート40g((β’4)に相当)、トルエン100g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.03gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより両末端がジメチルシリル基で封鎖されたポリメチルフェニルシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートの反応物を350g(ヒドロシリル価数0.90mol/kg、1分子当たりの平均ヒドロシリル基数2個:(B2)成分)得た。
(製造例5)
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン330g((β1)に相当)とトルエン200gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート35g((β’4)に相当)、トリアリルイソシアヌレート40g((β’4)に相当)、トルエン90g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.05gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートとトリアリルイソシアヌレートの反応物を230g(ヒドロシリル価数2.30mol/kg、1分子当たりの平均ヒドロシリル基数2.5個:(B2)成分)を得た
(製造例6)
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン43g((β1)に相当)とトルエン43gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。1、5―ジエテニル−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン100g((β’3)に相当)、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.03g、トルエン200gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンと1、5―ジエテニル−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンの反応物を100g(アルケニル価:1.80mmol/g:(C2)成分)得た。
(製造例7)
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン75g((β1)に相当)とトルエン75gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート100g((β’4)に相当)、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.03g、トルエン200gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートの反応物を140g(アルケニル価:2.40mmol/g:(C2)成分)得た。
(製造例8)
1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン500g(β1)とトルエン1800gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。トリアリルイソシアヌレート180g(ε2)、アリルグリシジルエーテル300g(ε3)、トルエン350g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.1gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとアリルグリシジルエーテルとトリアリルイソシアヌレートの反応物を700g(ヒドロシリル価数3.5mol/kg:(E2)成分)得た。
(製造例9)
1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン626g(β1)とトルエン602gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。トリアリルイソシアヌレート90g(ε2)、トルエン90g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.1gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトリアリルイソシアヌレートの反応物を310g(ヒドロシリル価数8.60mol/kg:(E1)成分)得た。
(製造例10)
1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン90g(β1)とトルエン40gを均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノメチルイソシアヌレート100g(ε2)、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)0.15gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとジアリルモノメチルイソシアヌレートの反応物を120g(ヒドロシリル価数6.00mol/kg:(E1)成分)得た。
(製造例11)
1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン570g(β1)とトルエン525を均一に混ぜて、窒素雰囲気下、105℃で攪拌した。ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート120g(ε2)、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.05g、トルエン120gの混合液を40分かけて滴下し、105℃で4時間反応させた。未反応成分とトルエンを減圧留去することにより、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとジアリルモノグリシジルイソシアヌレートの反応物を303g(ヒドロシリル価:7.70mmol/g:(E1)成分)得た。
(実施例1)
製造例2で得られた反応物6.61gに、1,5−ジビニル−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン2.85g、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン0.54g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)2.0μL、エチニルシクロヘキサノール5.8μL、マレイン酸ジメチル0.2μLを加えて均一に撹拌混合した後、さらにThinky社製あわとり練太郎Α1R−250を用いて、撹拌3分、脱泡3分、撹拌3分を順に行うことで、硬化性樹脂組成物を作成した。
別途、ジェネライツ社製20mil×40mil角 青色LEDチップ(品番:Α32040CCI4 V31 P45C−31)を2個直列実装した、SDI社製3030リフレクター(品番:SDI4G62)を準備した。準備した未封止LEDに、SΑ1MCO社製プラズマクリーナーを用いてΑ1rプラズマ照射を実施した(20Pα1、130W、5SCCMにて10秒間照射)。得られた硬化性樹脂組成物を上記の撹拌と脱泡完了後から30分以内に、プラズマ照射から1時間以内である未封止LEDへ、武蔵エンジニアリング社製ディスペンサー ML5000−XIIを用いて注入し、注入後30分以内に、対流式オーブンで80℃120分、100℃60分、150℃300分の順に昇温して硬化し、光半導体装置を得た。
(パワーサイクル試験)
上記実施例で作製した光半導体装置を、MCPCB基板(アルミ製)に、松尾ハンダ製鉛フリーソルダーペースト(品番:FLF01−Α3Z(L))を用いて、260℃リフローにて実装した。250mA通電(30分)⇔通電OFF(30分)を1サイクルとして試験を実施した。パワーサイクル試験は、50サイクル毎に検査を実施し、LEDの不灯、封止剤とリフレクター界面での剥離、封止剤のクラック、の少なくとも1つが発生した場合にNGであると判断し、NG品の個数が試験実施個数の10%を超えたサイクル数を以て、当該サンプルの寿命サイクル数(回)と規定した。
(耐硫化試験)
上記実施例で作製した光半導体装置5個を、フロー式ガス腐食試験機(ファクトケイ製 KG130S)内に入れ、40℃、80%RH、硫化水素3ppmの条件下で、96時間、硫化水素暴露試験を行った。試験後の試験前に対する全光束維持率が85%以上であれば◎、70%以上85%未満であれば○、とした。
(実施例2〜28、比較例1〜11)
表1に記載の配合比によって硬化性樹脂組成物を作成すること以外は、実施例1と同様の手順で試験を実施した。
実施例及び比較例の、配合組成及び寿命サイクル数を表1に記載した。表1が示すように、本発明の硬化性樹脂組成物を使用した光半導体装置においては、比較例に対して、寿命サイクル数が伸びており、パワーサイクル試験耐性が改善していた。
表中で用いた略号は以下の通りである。
(B)成分
(B−1):1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン
(B−2):ジメチルハイドロジェンシリル末端封鎖ポリメチルフェニルシロキサン(GPC測定によるポリスチレン換算での数平均分子量=1000)
(C)成分
(C−1):ジアリルモノメチルイソシアヌレート
(C−2):1,5−ジビニル−1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジフェニルトリシロキサン
(C−3):ジメチルビニルシリル基末端封鎖ポリメチルフェニルシロキサン(GPC測定によるポリスチレン換算での数平均分子量=2800)
(D)成分
(D−1):白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有する白金ビニルシロキサン錯体、ユミコアプレシャスメタルズジャパン製、Pt−VTSC−3X)
(その他成分)
(その他−1):3−〔(トリメチルシリル)オキシ〕−1,1,5,5−テトラメチル−3−フェニルトリシロキサン
1 LEDチップ
2 リフレクター
3 ポリシロキサン系組成物の硬化物
4 リード
5 ボンディングワイヤ
6 蛍光体

Claims (15)

  1. (A)アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)と、ヒドロシリル基を有する化合物(α3)とのヒドロシリル化反応物である多面体構造ポリシロキサン変性体と、
    (B)1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する化合物と、
    (C)1分子中にアルケニル基を2個以上有する化合物と、
    (D)ヒドロシリル化触媒とを含むことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 前記多面体構造ポリシロキサン変性体(A)が、アルケニル基を有する多面体構造ポリシロキサン系化合物(α1)と、ヒドロシリル基を有する化合物(α3)と、アルケニル基を1個有する有機ケイ素化合物(α2)とのヒドロシリル化反応物(A1)であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. (B)成分が1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有するシロキサン(B1)であることを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. (B)成分が有機骨格を含む化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  5. (B)成分が1分子中に平均して1.5〜2.5個のヒドロシリル基を有する変性体(B2)であることを特徴とする請求項1、2、4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  6. (B)成分が1分子中に2個のヒドロシリル基を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  7. (C)成分が1分子中にアルケニル基を2個以上有するポリシロキサン(C1)であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  8. (C)成分が鎖状シロキサンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  9. (C)成分が有機骨格を含む化合物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  10. (C)成分が1分子中にアルケニル基を2個以上有する変性体(C2)であることを特徴とする請求項1〜6、9のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  11. 1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)と、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(ε2)とのヒドロシリル化反応物である、1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物(E1)を、更に含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  12. 1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物(β1)、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基と少なくとも1個の極性基を環骨格内に有する複素環骨格とを有する有機化合物(ε2)に加えて、1分子中にエポキシ基及び/又はオキセタニル基を1個とアルケニル基を1個有する有機化合物(ε3)とのヒドロシリル化反応物である、1分子中に少なくとも3個のヒドロシリル基を有する化合物(E2)を、更に含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
  14. 請求項1〜12のいずれか記載の硬化性樹脂組成物を含有する封止剤。
  15. 請求項1〜12のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を封止剤として用いてなる光半導体装置。
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