JP2014189789A - 光半導体装置用硬化性組成物及びそれを用いた光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置用硬化性組成物及びそれを用いた光半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光半導体装置において大気中の含硫黄ガスによる電極劣化を抑制することができる光半導体装置用硬化性組成物を提供する。
【解決手段】本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンと、ヒドロシリル化反応用触媒と、トリアジン構造を有する化合物とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、光半導体装置において、光半導体素子を封止したり、光半導体素子の上方にレンズを形成したりするために用いられる光半導体装置用硬化性組成物に関する。また、本発明は、上記光半導体装置用硬化性組成物を用いた光半導体装置に関する。
発光ダイオード(LED)装置などの光半導体装置の消費電力は低く、かつ寿命は長い。また、光半導体装置は、過酷な環境下でも使用され得る。従って、光半導体装置は、携帯電話用バックライト、液晶テレビ用バックライト、自動車用ランプ、照明器具及び看板などの幅広い用途で使用されている。
光半導体装置に用いられている発光素子である光半導体素子(例えばLED)が大気と直接触れると、大気中の水分又は浮遊するごみ等により、光半導体素子の発光特性が急速に低下する。このため、上記光半導体素子は、通常、光半導体装置用封止剤により封止されている。
下記の特許文献1には、光半導体装置用封止剤として、水素添加ビスフェノールAグリシジルエーテルと、脂環式エポキシモノマーと、潜在性触媒とを含むエポキシ樹脂材料が開示されている。このエポキシ樹脂材料は、熱カチオン重合により硬化する。
また、光半導体装置において、光の出射方向を制御したり、正面輝度が高くなりすぎるのを抑制したりするために、光半導体装置用レンズ材料を用いてレンズが形成されていることがある。上記レンズは、例えば、上記封止剤の表面上に配置されている。また、上記レンズは、光半導体素子上に又は光半導体素子を被覆するように配置されていることもある。
下記の特許文献2には、上記光半導体装置用レンズ材料として、(A)脂肪族不飽和結合を2個以上有するオルガノポリシロキサンと、(B)珪素原子に結合した水素原子を2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(C)白金族金属系触媒と、(D)離型剤とを含むレンズ材料が開示されている。
下記の特許文献3には、(1)1.0cmの光路長で400nmの波長の光について90%又はそれ以上の透過率である光学的透明性、(2)150℃に6時間さらした後に、1.0cmの光路長で400nmの波長の光について90%又はそれ以上の透過率を保持する熱安定性、並びに(3)589nmで1.545又はそれ以上の屈折率を有する熱的安定性ポリシロキサン組成物が開示されている。
下記の特許文献4には、(1)少なくとも1種のポリオルガノシロキサンと、有効量の(2)付加反応用触媒とを含み、硬化して樹脂状となるLED用封止剤組成物が開示されている。上記(1)少なくとも1種のポリオルガノシロキサンの混合物の平均組成式は、(RSiO1/2・(RSiO2/2・(RSiO3/2・(SiO4/2で表される。但し、R〜Rは、各々同一でも異なっていてもよい有機基、水酸基又は水素原子から選択され、かつ、R〜Rの内の少なくとも1つは多重結合を有する炭化水素基及び/又は水素原子を含み、M、D、T、Qは0以上1未満の数であり、かつM+D+T+Q=1、Q+T>0である。
下記の特許文献5には、(1)シラノール基を有するオルガノポリシロキサン、(2)アルコキシリル基を有するオルガノポリシロキサン、(3)縮合触媒、並びに(4)チアゾール化合物及び/又はトリアジン化合物を含有する加熱硬化性シリコーン樹脂組成物が開示されている。
特開2003−073452号公報 特開2006−328103号公報 特表2006−519896号公報 特開2004−359756号公報 特開2012−251058号公報
特許文献1〜4に記載のような従来の光半導体装置用組成物では、光半導体装置から発せられる光度(明るさ)が徐々に低下することがある。光度低下の要因は、大気中の水分が浸入し、光半導体素子を劣化させる要因に加え、大気中の亜硫酸ガスや硫化水素ガスといった含硫黄ガスにより電極が変色劣化し、光を吸収しやすくなるためであることが知られている。特許文献5に記載のような、チアゾール化合物及び/又はトリアジン化合物を含有する光半導体装置用組成物では、従来の光半導体装置用組成物と比較して、高い耐硫化性を有するものの、その効果は不十分である。
本発明の目的は、光半導体装置において大気中の含硫黄ガスによる電極劣化を抑制することができる光半導体装置用硬化性組成物、並びに該光半導体装置用硬化性組成物を用いた光半導体装置を提供することである。
本発明の広い局面によれば、アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンと、ヒドロシリル化反応用触媒と、トリアジン構造を有する化合物とを含む、光半導体装置用硬化性組成物が提供される。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物のある特定の局面では、前記トリアジン構造を有する化合物が、ジアミノトリアジン誘導体である。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物のある特定の局面では、前記トリアジン構造を有する化合物が、下記式(S1)で表されるトリアジン構造を有する化合物であり、下記式(S1)中のXが、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基、アミノ基、モノメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、フェニル基、イミダゾール基又はハロゲン原子を表す。
Figure 2014189789
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物のある特定の局面では、前記トリアジン構造を有する化合物が、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−t−ブチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、アンメリン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−1,3,5−トリアジン、ベンゾグアナミン、2,4−ジアミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン、及び2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジンからなる群から選択される少なくとも1種である。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物のある特定の局面では、前記トリアジン構造を有する化合物が、2,4,6−トリス(クロロアミノ)−1,3,5−トリアジンである。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、接着付与剤をさらに含み、前記接着付与剤が、エポキシ基、ビニル基又は(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物であることが好ましい。前記接着付与剤が、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシラン又は3−(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシランであることが好ましい。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物のある特定の局面では、前記第1のオルガノポリシロキサンにおける珪素原子に結合した全官能基のうち、メチル基の占める個数比率が80%以上であり、前記第2のオルガノポリシロキサンにおける珪素原子に結合した全官能基のうち、メチル基の占める個数比率が80%以上である。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、光半導体装置用封止剤又は光半導体装置用レンズ材料であることが好ましい。
本発明に係る光半導体装置は、光半導体素子と、前記光半導体素子を封止するように配置された封止剤、又は前記光半導体素子上に配置されたレンズとを備え、前記封止剤又は前記レンズが、上述した光半導体装置用硬化性組成物を硬化させることにより形成されている。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンと、ヒドロシリル化反応用触媒と、トリアジン構造を有する化合物とを含むので、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物を用いた光半導体装置において、大気中の含硫黄ガスによる電極の変色劣化を抑制することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置を示す正面断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置を示す正面断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置を示す正面断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンと、ヒドロシリル化反応用触媒と、トリアジン構造を有する化合物とを含む。
本発明者らは、アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンとヒドロシリル化反応用触媒とともに、トリアジン構造を有する化合物を配合した硬化性組成物を用いて封止剤又はレンズを形成して光半導体装置を得ると、トリアジン構造を有する化合物を含まない硬化性組成物を用いた場合と比較し、硬化物の耐硫化性が高くなり、含硫黄ガスに対する電極の変色劣化が大幅に抑制されることを見出した。オルガノポリシロキサンの組成に関しては、耐硫化性の観点から、特定の上記第1のオルガノポリシロキサンと特定の上記第2のオルガノポリシロキサンとトリアジン構造を有する化合物との組み合わせが好ましい。
上記第1のオルガノポリシロキサンは、式(1A)で表され、アルケニル基と珪素原子に結合したメチル基とを有する第1のオルガノポリシロキサンであるか、又は式(1B)で表され、アリール基とアルケニル基とを有する第1のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。式(1A)及び式(1B)で表される第1のオルガノポリシロキサンは、アルケニル基を2個以上有する。但し、式(1A)又は式(1B)で表される第1のオルガノポリシロキサンとは異なる第1のオルガノポリシロキサンを用いてもよい。上記第2のオルガノポリシロキサンがアルケニル基を有する場合には、上記第1のオルガノポリシロキサンは、珪素原子に結合した水素原子を有さないことが好ましい。上記第1のオルガノポリシロキサンは、珪素原子に結合した水素原子を有さないことが好ましい。
上記第2のオルガノポリシロキサンは、式(51A)で表され、珪素原子に結合した水素原子と珪素原子に結合したメチル基とを有する第2のオルガノポリシロキサンであるか、又は式(51B)で表され、アリール基と珪素原子に結合した水素原子とを有する第2のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。式(51A)及び式(51B)で表される第2のオルガノポリシロキサンは、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する。但し、式(51A)又は式(51B)で表される第2のオルガノポリシロキサンとは異なる第2のオルガノポリシロキサンを用いてもよい。
硬化物の接着対象物に対する接着性を良好にし、硬化物の耐硫化性をより一層高めて電極の変色をより一層抑制し、かつ硬化物の耐熱性やガスバリア性及び硬化性組成物のポットライフをより一層良好にする観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンが、式(1A)で表され、アルケニル基及び珪素原子に結合したメチル基を有する第1のオルガノポリシロキサンであり、かつ上記第2のオルガノポリシロキサンが、式(51A)で表され、珪素原子に結合した水素原子及び珪素原子に結合したメチル基を有する第2のオルガノポリシロキサンであるか、又は、上記第1のオルガノポリシロキサンが、式(1B)で表され、アリール基及びアルケニル基を有する第1のオルガノポリシロキサンであり、かつ上記第2のオルガノポリシロキサンが、式(51B)で表され、アリール基及び珪素原子に結合した水素原子を有する第2のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
また、従来の光半導体装置用硬化性組成物の硬化物が、加熱と冷却を繰り返し受ける温度サイクル等の過酷な環境で使用されると、硬化物にクラックが生じたり、硬化物がハウジング材等から剥離したりすることがある。特に、従来の光半導体装置用硬化性組成物の硬化物では、耐熱性が低いという問題がある。
耐熱性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンが、式(1A)で表され、アルケニル基及び珪素原子に結合したメチル基を有する第1のオルガノポリシロキサンであり、かつ上記第2のオルガノポリシロキサンが、式(51A)で表され、珪素原子に結合した水素原子及び珪素原子に結合したメチル基を有する第2のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
耐熱性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンの珪素原子に結合した全官能基のうち、メチル基の占める個数比率が80%以上であることが好ましい。耐熱性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第2のオルガノポリシロキサンの珪素原子に結合した全官能基のうち、メチル基の占める個数比率が80%以上であることが好ましい。
上記第1,第2のオルガノポリシロキサンにおける珪素原子に結合した全官能基のうち、メチル基の占める個数比率はより好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上であり、好ましくは99.9%以下、より好ましくは99%以下、更に好ましくは98%以下である。このメチル基の占める個数比率が80%以上であると、硬化物の耐熱性が高くなり、更に光半導体装置が高温高湿下での過酷な環境で通電した状態で使用されても、硬化物の変色が生じ難く、光度の低下が少なくなる。また、上記メチル基の占める個数比率が上記下限以上であると、硬化物の耐熱性がより一層高くなる。上記メチル基の占める個数比率が上記上限以下であると、第1のオルガノポリシロキサンにアルケニル基を充分に導入でき、第2のオルガノポリシロキサンに珪素原子に結合した水素原子を充分に導入でき、硬化性組成物の硬化性を高めることが容易である。
上述のように、発光素子の背面側に達した光を反射させるために、発光素子の背面に、銀めっきされた電極が形成されていることがある。封止剤やレンズにクラックが生じたり、封止剤がハウジング材から剥離したりすると、銀めっきされた電極が大気に晒されたり、大気と触れやすくなる。この結果、大気中に存在する硫化水素ガス又は亜硫酸ガス等の腐食性ガスによって、銀めっきが変色することがある。電極が変色すると反射率が低下するため、発光素子が発する光の明るさが低下するという問題がある。硬化性組成物の硬化物により形成された封止剤やレンズが、腐食性ガスに対して高いガスバリア性を有することにより、銀めっきの変色を抑制し、発光素子が発する光の明るさの低下を抑制できる。
ガスバリア性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンが、式(1B)で表され、アリール基及びアルケニル基を有する第1のオルガノポリシロキサンであり、かつ上記第2のオルガノポリシロキサンが、式(51B)で表され、アリール基及び珪素原子に結合した水素原子を有する第2のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
ガスバリア性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンの珪素原子に結合した全官能基のうち、アリール基の占める個数比率が30%以上、70%以下であることが好ましい。ガスバリア性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第2のオルガノポリシロキサンの珪素原子に結合した全官能基のうち、アリール基の占める個数比率が30%以上、70%以下であることが好ましい。
上記第1,2のオルガノポリシロキサンにおける珪素原子に結合した全官能基のうち、アリール基の占める個数比率はより好ましくは35%以上、より好ましくは65%以下である。このアリール基の占める個数比率が上記下限以上であると、硬化物のガスバリア性がより一層高くなり、硬化物にクラック及び剥離がより一層生じ難くなる。アリール基の占める個数比率が上記上限以下であると、硬化物の剥離がより一層生じ難くなる。
なお、上記アリール基がフェニル基である場合には、上記アリール基の占める個数比率は、フェニル基の占める個数比率を示す。
また、本発明の広い局面によれば、上述した光半導体装置用硬化性組成物を用いた光半導体装置が提供される。すなわち、本発明の広い局面によれば、光半導体素子と、上記光半導体素子を封止するように配置された封止剤、又は上記光半導体素子上に配置されたレンズとを備え、該封止剤又は該レンズが、光半導体装置用硬化性組成物を硬化させることにより形成されている、光半導体装置が提供される。該光半導体装置で用いられる光半導体装置用硬化性組成物は、アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンと、ヒドロシリル化反応用触媒と、トリアジン構造を有する化合物とを含む。
本明細書では、上述した光半導体装置用硬化性組成物に関する発明と、上述した光半導体装置に関する発明との双方が開示される。
本発明に係る光半導体装置では、含硫黄ガスによる電極の変色劣化を抑制することができる。
以下、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物に含まれている各成分の詳細を説明する。
(第1のオルガノポリシロキサン)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物に含まれている第1のオルガノポリシロキサンは、アルケニル基を2個以上有する。アルケニル基は珪素原子に直接結合していることが好ましい。なお、上記アルケニル基の炭素−炭素二重結合における炭素原子が、珪素原子に結合していてもよく、上記アルケニル基の炭素−炭素二重結合における炭素原子とは異なる炭素原子が、珪素原子に結合していてもよい。上記第1のオルガノポリシロキサンは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
耐熱性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンは、下記式(1A)で表され、アルケニル基と珪素原子に結合したメチル基とを有する第1のオルガノポリシロキサン(以下、第1のオルガノポリシロキサンAと記載することがある)であることが好ましい。上記第1のオルガノポリシロキサンAは、珪素原子に結合した水素原子を有さず、アルケニル基と珪素原子に結合したメチル基とを有する第1のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
Figure 2014189789
上記式(1A)中、a、b及びcは、a/(a+b+c)=0〜0.30、b/(a+b+c)=0.70〜1.0及びc/(a+b+c)=0〜0.10を満たし、R1〜R6は、少なくとも1個がアルケニル基を表し、少なくとも1個がメチル基を表し、アルケニル基及びメチル基以外のR1〜R6は、炭素数2〜8の炭化水素基を表す。
含硫黄ガスによる電極の変色劣化の抑制効果に一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンは、下記式(1B)で表され、アリール基とアルケニル基とを有する第1のオルガノポリシロキサン(以下、第1のオルガノポリシロキサンBと記載することがある)であることが好ましい。上記第1のオルガノポリシロキサンBは、珪素原子に結合した水素原子を有さず、アリール基とアルケニル基とを有する第1のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。該アリール基としては、無置換のフェニル基及び置換フェニル基が挙げられる。
Figure 2014189789
上記式(1B)中、a、b及びcは、a/(a+b+c)=0〜0.50、b/(a+b+c)=0.40〜1.0及びc/(a+b+c)=0〜0.50を満たし、R1〜R6は、少なくとも1個がアリール基を表し、少なくとも1個がアルケニル基を表し、アリール基及びアルケニル基以外のR1〜R6は、炭素数1〜8の炭化水素基を表す。
なお、上記式(1A)及び上記式(1B)中、(R4R5SiO2/2)で表される構造単位及び(R6SiO3/2)で表される構造単位はそれぞれ、アルコキシ基を有していてもよく、ヒドロキシ基を有していてもよい。
上記式(1A)及び上記式(1B)は平均組成式を示す。上記式(1A)及び上記式(1B)における炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。上記式(1A)及び上記式(1B)中のR1〜R6は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(1A)及び上記式(1B)中、(R4R5SiO2/2)で表される構造単位における酸素原子部分、(R6SiO3/2)で表される構造単位における酸素原子部分はそれぞれ、シロキサン結合を形成している酸素原子部分、アルコキシ基の酸素原子部分、又はヒドロキシ基の酸素原子部分を示す。
なお、一般に、上記式(1A)及び上記式(1B)の各構造単位において、アルコキシ基の含有量は少なく、更にヒドロキシ基の含有量も少ない。これは、一般に、第1のオルガノポリシロキサンを得るために、アルコキシシラン化合物などの有機珪素化合物を加水分解し、重縮合させると、アルコキシ基及びヒドロキシ基の多くは、シロキサン結合の部分骨格に変換されるためである。すなわち、アルコキシ基の酸素原子及びヒドロキシ基の酸素原子の多くは、シロキサン結合を形成している酸素原子に変換される。上記式(1A)及び上記式(1B)の各構造単位がアルコキシ基又はヒドロキシ基を有する場合には、シロキサン結合の部分骨格に変換されなかった未反応のアルコキシ基又はヒドロキシ基がわずかに残存していることを示す。後述の式(51A)及び式(51B)の各構造単位がアルコキシ基又はヒドロキシ基を有する場合に関しても、同様のことがいえる。
上記アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基及びヘキセニル基等が挙げられる。硬化物の耐硫化性をより一層高めて電極の変色をより一層抑制し、更にガスバリア性をより一層高める観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンにおけるアルケニル基及び上記式(1A)及び上記式(1B)中のアルケニル基は、ビニル基又はアリル基であることが好ましく、ビニル基であることがより好ましい。硬化性組成物の硬化性をより一層高める観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンは、ビニル基を有することが好ましい。
上記式(1A)における炭素数2〜8の炭化水素基としては特に限定されず、例えば、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、イソへキシル基、シクロヘキシル基及びアリール基が挙げられる。上記式(1B)における炭素数1〜8の炭化水素基としては、上記式(1A)における炭素数2〜8の炭化水素基と同様の基が挙げられ、更にメチル基が挙げられる。
硬化性組成物の保存安定性をより一層高める観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンAは、アリール基を有することが好ましい。該アリール基としては、無置換のフェニル基及び置換フェニル基が挙げられる。上記第1のオルガノポリシロキサンAにおける珪素原子に結合した全官能基のうち、アリール基の占める個数比率は好ましくは0.5%以上、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。上記第1のオルガノポリシロキサンAにおけるアリール基の含有比率が上記上限以下であると、硬化物の耐熱性がより一層良好になる。
封止剤の硬化性を高め、熱サイクルでのクラック及び剥離をより一層抑制する観点からは、上記第1のオルガノポリシロキサンは、1つの珪素原子に、1つのビニル基と2つの炭素数1〜8の炭化水素基(メチル基又は炭素数2〜8の炭化水素基)とが結合した構造単位を含むことが好ましく、(CH=CHR2R3SiO1/2)で表される構造単位を有することが好ましい。
上記式(1A)及び上記式(1B)で表される第1のオルガノポリシロキサンにおいて、(R4R5SiO2/2)で表される構造単位(以下、二官能構造単位ともいう)は、下記式(1−2)で表される構造、すなわち、二官能構造単位中の珪素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシ基又はアルコキシ基を構成する構造を含んでいてもよい。
(R4R5SiXO1/2) ・・・式(1−2)
(R4R5SiO2/2)で表される構造単位は、下記式(1−b)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含み、更に下記式(1−2−b)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含んでいてもよい。すなわち、R4及びR5で表される基を有し、かつアルコキシ基又はヒドロキシ基が末端に残存している構造単位も、(R4R5SiO2/2)で表される構造単位に含まれる。具体的には、アルコキシ基がシロキサン結合の部分骨格に変換された場合には、(R4R5SiO2/2)で表される構造単位は、下記式(1−b)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を示す。未反応のアルコキシ基が残存している場合、又はアルコキシ基がヒドロキシ基に変換された場合には、残存アルコキシ基又はヒドロキシ基を有する(R4R5SiO2/2)で表される構造単位は、下記式(1−2−b)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を示す。また、下記式(1−b)で表される構造単位において、Si−O−Si結合中の酸素原子は、隣接する珪素原子とシロキサン結合を形成しており、隣接する構造単位と酸素原子を共有している。従って、Si−O−Si結合中の1つの酸素原子を「O1/2」とする。
Figure 2014189789
上記式(1−2)及び式(1−2−b)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。上記式(1−b)、式(1−2)及び式(1−2−b)中のR4及びR5は、上記式(1A)及び上記式(1B)中のR4及びR5と同様の基である。
上記式(1A)及び上記式(1B)で表される第1のオルガノポリシロキサンにおいて、(R6SiO3/2)で表される構造単位(以下、三官能構造単位ともいう)は、下記式(1−3)又は式(1−4)で表される構造、すなわち、三官能構造単位中の珪素原子に結合した酸素原子の2つがそれぞれヒドロキシ基若しくはアルコキシ基を構成する構造、又は、三官能構造単位中の珪素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシ基若しくはアルコキシ基を構成する構造を含んでいてもよい。
(R6SiX1/2) ・・・式(1−3)
(R6SiXO2/2) ・・・式(1−4)
(R6SiO3/2)で表される構造単位は、下記式(1−c)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含み、更に下記式(1−3−c)又は式(1−4−c)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含んでいてもよい。すなわち、R6で表される基を有し、かつアルコキシ基又はヒドロキシ基が末端に残存している構造単位も、(R6SiO3/2)で表される構造単位に含まれる。
Figure 2014189789
上記式(1−3)、式(1−3−c)、式(1−4)及び式(1−4−c)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。上記式(1−c)、式(1−3)、式(1−3−c)、式(1−4)及び式(1−4−c)中のR6は、上記式(1A)及び上記式(1B)中のR6と同様の基である。
上記式(1−b)及び式(1−c)、式(1−2)〜(1−4)、並びに式(1−2−b)、式(1−3−c)及び式(1−4−c)において、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基としては特に限定されず、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基及びt−ブトキシ基が挙げられる。
上記式(1A)中、a/(a+b+c)の下限は0、上限は0.30である。a/(a+b+c)が上記上限以下であると、硬化物の耐熱性がより一層高くなり、かつ硬化物の剥離をより一層抑制できる。上記式(1A)中、a/(a+b+c)は、好ましくは0.25以下、より好ましくは0.20以下である。なお、aが0であり、a/(a+b+c)が0である場合、上記式(1A)中、(R1R2R3SiO1/2)の構造単位は存在しない。
上記式(1A)中、b/(a+b+c)の下限は0.70、上限は1.0である。b/(a+b+c)が上記下限以上であると、硬化物が硬くなりすぎず、硬化物にクラックが生じ難くなる。上記式(1A)中、b/(a+b+c)は、好ましくは0.75以上、より好ましくは0.80以上である。
上記式(1A)中、c/(a+b+c)の下限は0、上限は0.10である。c/(a+b+c)が上記上限以下であると、硬化性組成物の適正な粘度を維持することが容易であり、硬化物の密着性がより一層高くなる。上記式(1A)中、c/(a+b+c)は、好ましくは0.05以下である。なお、cが0であり、c/(a+b+c)が0である場合、上記式(1A)中、(R6SiO3/2)の構造単位は存在しない。
上記式(1A)中のc/(a+b+c)は、0であることが好ましい。すなわち、上記式(1A)で表される第1のオルガノポリシロキサンは、下記式(1Aa)で表される第1のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。これにより、硬化物にクラックがより一層生じ難くなり、かつ硬化物がハウジング材等からより一層剥離し難くなる。
Figure 2014189789
上記式(1Aa)中、a及びbは、a/(a+b)=0〜0.30及びb/(a+b)=0.70〜1.0を満たし、R1〜R5は、少なくとも1個がアルケニル基を表し、少なくとも1個がメチル基を表し、アルケニル基及びメチル基以外のR1〜R5は、炭素数2〜8の炭化水素基を表す。
上記式(1Aa)中、a/(a+b)は好ましくは0.25以下、より好ましくは0.20以下、更に好ましくは0.15以下である。上記式(1Aa)中、b/(a+b)は好ましくは0.75以上、より好ましくは0.80以上、更に好ましくは0.85以上である。
上記式(1B)中、a/(a+b+c)は0以上、0.50以下である。a/(a+b+c)が上記上限以下であると、硬化物の耐熱性がより一層高くなり、かつ硬化物の剥離をより一層抑制できる。上記式(1B)中、a/(a+b+c)は好ましくは0.45以下、より好ましくは0.40以下である。なお、aが0であり、a/(a+b+c)が0である場合、上記式(1B)中、(R1R2R3SiO1/2)の構造単位は存在しない。
上記式(1B)中、b/(a+b+c)は0.40以上、1.0以下である。b/(a+b+c)が上記下限以上であると、硬化物が硬くなりすぎず、硬化物にクラックが生じ難くなる。上記式(1B)中、b/(a+b+c)は好ましくは0.50以上である。
上記式(1B)中、c/(a+b+c)は0以上、0.50以下である。c/(a+b+c)が上記上限以下であると、硬化性組成物の適正な粘度を維持することが容易であり、硬化物の密着性がより一層高くなる。上記式(1B)中、c/(a+b+c)は好ましくは0.45以下、より好ましくは0.40以下、更に好ましくは0.35以下である。なお、cが0であり、c/(a+b+c)が0である場合、上記式(1B)中、(R6SiO3/2)の構造単位は存在しない。
上記式(1B)中のc/(a+b+c)は0であることが好ましい。すなわち、上記式(1B)で表される第1のオルガノポリシロキサンは、下記式(1Bb)で表される第1のオルガノポリシロキサンであることが好ましい。これにより、硬化物にクラックがより一層生じ難くなり、かつ硬化物の剥離がより一層生じ難くなる。
Figure 2014189789
上記式(1Bb)中、a及びbは、a/(a+b)=0〜0.50及びb/(a+b)=0.50〜1.0を満たし、R1〜R5は、少なくとも1個がアリール基を表し、少なくとも1個がアルケニル基を表し、アリール基及びアルケニル基以外のR1〜R5は、炭素数1〜8の炭化水素基を表す。
上記式(1Bb)中のa/(a+b)は好ましくは0.45以下、より好ましくは0.40以下である。上記式(1Bb)中のb/(a+b)は好ましくは0.55以上、より好ましくは0.60以上である。
上記第1のオルガノポリシロキサンについて、テトラメチルシラン(以下、TMS)を基準に29Si−核磁気共鳴分析(以下、NMR)を行うと、置換基の種類によって若干の変動は見られるものの、上記式(1A)及び上記式(1B)中の(R1R2R3SiO1/2)で表される構造単位に相当するピークは+10〜−5ppm付近に現れ、上記式(1A)及び上記式(1B)中の(R4R5SiO2/2)で表される構造単位及び上記式(1−2)の二官能構造単位に相当する各ピークは−10〜−50ppm付近に現れ、上記式(1A)及び上記式(1B)中の(R6SiO3/2)で表される構造単位、並びに上記式(1−3)及び式(1−4)の三官能構造単位に相当する各ピークは−50〜−80ppm付近に現れる。
従って、29Si−NMRを測定し、それぞれのシグナルのピーク面積を比較することによって上記式(1A)及び上記式(1B)中の各構造単位の比率を測定できる。
但し、上記TMSを基準にした29Si−NMRの測定で上記式(1A)及び上記式(1B)中の構造単位の見分けがつかない場合は、29Si−NMRの測定結果だけではなく、H−NMRの測定結果を必要に応じて用いることにより、上記式(1A)及び上記式(1B)中の各構造単位の比率を見分けることができる。
(第2のオルガノポリシロキサン)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物に含まれている第2のオルガノポリシロキサンは、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する。水素原子は、珪素原子に直接結合している。上記第2のオルガノポリシロキサンは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。また、上記第2のオルガノポリシロキサンは、1つの珪素原子に、3つの酸素原子が結合した構造単位を含んでいてもよい。この場合に、3つの酸素原子が結合した珪素原子には、1つの水素原子が結合しいてもよく、1つの炭素数1〜8の炭化水素基(メチル基又は炭素数2〜8の炭化水素基)が結合していてもよい。
耐熱性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第2のオルガノポリシロキサンは、下記式(51A)で表され、珪素原子に結合した水素原子と珪素原子に結合したメチル基とを有する第2のオルガノポリシロキサン(以下、第2のオルガノポリシロキサンAと記載することがある)であることが好ましい。
Figure 2014189789
上記式(51A)中、p、q及びrは、p/(p+q+r)=0.10〜0.50、q/(p+q+r)=0〜0.40及びr/(p+q+r)=0.40〜0.90を満たし、R51〜R56は、少なくとも1個が水素原子を表し、少なくとも1個がメチル基を表し、水素原子及びメチル基以外のR51〜R56は、炭素数2〜8の炭化水素基を表す。
硬化物の耐硫化性をより一層高めて電極の変色をより一層抑制し、更にガスバリア性により一層優れた硬化物を得る観点からは、上記第2のオルガノポリシロキサンは、下記式(51B)で表され、アリール基と珪素原子に結合した水素原子とを有する第2のオルガノポリシロキサン(以下、第2のオルガノポリシロキサンBと記載することがある)であることが好ましい。該アリール基としては、無置換のフェニル基及び置換フェニル基が挙げられる。
Figure 2014189789
上記式(51B)中、p、q及びrは、p/(p+q+r)=0.05〜0.50、q/(p+q+r)=0.05〜0.50及びr/(p+q+r)=0.20〜0.80を満たし、R51〜R56は、少なくとも1個がアリール基を表し、少なくとも1個が水素原子を表し、アリール基及び水素原子以外のR51〜R56は、炭素数1〜8の炭化水素基を表す。
なお、上記式(51A)及び上記式(51B)中、(R54R55SiO2/2)で表される構造単位及び(R56SiO3/2)で表される構造単位はそれぞれ、アルコキシ基を有していてもよく、ヒドロキシ基を有していてもよい。
上記式(51A)及び上記式(51B)は平均組成式を示す。上記式(51A)及び上記式(51B)における炭化水素基は、直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。上記式(51A)及び上記式(51B)中のR51〜R56は同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(51A)及び上記式(51B)中、(R54R55SiO2/2)で表される構造単位における酸素原子部分、(R56SiO3/2)で表される構造単位における酸素原子部分はそれぞれ、シロキサン結合を形成している酸素原子部分、アルコキシ基の酸素原子部分、又はヒドロキシ基の酸素原子部分を示す。
上記式(51A)における炭素数2〜8の炭化水素基としては特に限定されず、上記式(1A)における炭素数2〜8と同様の炭化水素基が挙げられる。上記式(51B)における炭素数1〜8の炭化水素基としては、上記式(1A)における炭素数2〜8の炭化水素基と同様の基が挙げられ、更にメチル基が挙げられる。
封止剤の硬化性を高め、熱サイクルでのクラック及び剥離をより一層抑制する観点からは、上記第2のオルガノポリシロキサンは、1つの珪素原子に、1つの水素原子と2つの炭素数1〜8の炭化水素基(メチル基又は炭素数2〜8の炭化水素基)とが結合した構造単位を含むことが好ましく、(HR52R53SiO1/2)で表される構造単位を有することが好ましい。
硬化性組成物の硬化性をより一層高める観点からは、上記第2のオルガノポリシロキサンは、アルケニル基を有することが好ましく、ビニル基を有することがより好ましい。この場合には、上記式(51A)中、R51〜R56は、少なくとも1個が珪素原子を表し、少なくとも1個がメチル基を表し、少なくとも1個がアルケニル基を表し、水素原子、メチル基及びアルケニル基以外のR51〜R56は、炭素数2〜8の炭化水素基を表す。上記式(51B)中、R51〜R56は、少なくとも1個がアリール基を表し、少なくとも1個が珪素原子を表し、少なくとも1個がアルケニル基を表し、アリール基、水素原子、及びアルケニル基以外のR51〜R56は、炭素数2〜8の炭化水素基を表す。
硬化性組成物の保存安定性をより一層高める観点からは、上記第2のオルガノポリシロキサンAは、アリール基を有することが好ましい。該アリール基としては、無置換のフェニル基及び置換フェニル基が挙げられる。上記第2のオルガノポリシロキサンAにおける珪素原子に結合した全官能基のうち、アリール基の占める個数比率は好ましくは0.5%以上、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。上記第2のオルガノポリシロキサンAにおけるアリール基の含有比率が上記上限以下であると、硬化物の耐熱性がより一層良好になる。
上記式(51A)及び上記式(51B)で表される第2のオルガノポリシロキサンにおいて、(R54R55SiO2/2)で表される構造単位(以下、二官能構造単位ともいう)は、下記式(51−2)で表される構造、すなわち、二官能構造単位中の珪素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシ基又はアルコキシ基を構成する構造を含んでいてもよい。
(R54R55SiXO1/2) ・・・式(51−2)
(R54R55SiO2/2)で表される構造単位は、下記式(51−b)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含み、更に下記式(51−2−b)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含んでいてもよい。すなわち、R54及びR55で表される基を有し、かつアルコキシ基又はヒドロキシ基が末端に残存している構造単位も、(R54R55SiO2/2)で表される構造単位に含まれる。
Figure 2014189789
上記式(51−2)及び式(51−2−b)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。上記式(51−b)、式(51−2)及び式(51−2−b)中のR54及びR55は、上記式(51A)及び上記式(51B)中のR54及びR55と同様の基である。
上記式(51A)及び上記式(51B)で表される第2のオルガノポリシロキサンにおいて、(R56SiO3/2)で表される構造単位(以下、三官能構造単位ともいう)は、下記式(51−3)又は式(51−4)で表される構造、すなわち、三官能構造単位中の珪素原子に結合した酸素原子の2つがそれぞれヒドロキシ基若しくはアルコキシ基を構成する構造、又は、三官能構造単位中の珪素原子に結合した酸素原子の1つがヒドロキシ基若しくはアルコキシ基を構成する構造を含んでいてもよい。
(R56SiX1/2) ・・・式(51−3)
(R56SiXO2/2) ・・・式(51−4)
(R56SiO3/2)で表される構造単位は、下記式(51−c)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含み、更に下記式(51−3−c)又は式(51−4−c)で表される構造単位の破線で囲まれた部分を含んでいてもよい。すなわち、R56で表される基を有し、かつアルコキシ基又はヒドロキシ基が末端に残存している構造単位も、(R56SiO3/2)で表される構造単位に含まれる。
Figure 2014189789
上記式(51−3)、式(51−3−c)、式(51−4)及び式(51−4−c)中、Xは、OH又はORを表し、ORは、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。上記式(51−c)、式(51−3)、式(51−3−c)、式(51−4)及び式(51−4−c)中のR56は、上記式(51A)及び上記式(51B)中のR56と同様の基である。
上記式(51−b)及び式(51−c)、式(51−2)〜(51−4)、並びに式(51−2−b)、式(51−3−c)及び式(51−4−c)において、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4のアルコキシ基としては特に限定されず、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基及びt−ブトキシ基が挙げられる。
上記式(51A)中、p/(p+q+r)の下限は0.10、上限は0.50である。p/(p+q+r)が上記上限以下であると、硬化物の硬度が上がり、傷及びゴミの付着を防止でき、硬化物の耐熱性がより一層高くなり、かつ硬化物の剥離をより一層抑制できる。上記式(51A)中、p/(p+q+r)は、好ましくは0.45以下、より好ましくは0.40以下である。
上記式(51A)中、q/(p+q+r)の下限は0、上限は0.40である。q/(p+q+r)が0を超えると、硬化物が硬くなりすぎず、硬化物にクラックが生じ難くなる。上記式(51A)中、q/(p+q+r)は、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.15以上である。なお、qが0であり、q/(p+q+r)が0である場合、上記式(51A)中、(R54R55SiO2/2)の構造単位は存在しない。
上記式(51A)中、r/(p+q+r)の下限は0.40、上限は0.90である。r/(p+q+r)が上記下限以上であると、硬化物の硬度が上がり、傷及びゴミの付着を防止できる。r/(p+q+r)が上記上限以下であると、硬化性組成物の適正な粘度を維持することが容易であり、硬化物の密着性がより一層高くなる。
上記式(51B)中、p/(p+q+r)は0.05以上、0.50以下である。p/(p+q+r)が上記上限以下であると、硬化物の耐熱性がより一層高くなり、かつ硬化物の剥離をより一層抑制できる。上記式(51B)中、p/(p+q+r)は好ましくは0.10以上、好ましくは0.45以下である。
上記式(51B)中、q/(p+q+r)は0.05以上、0.50以下である。q/(p+q+r)が上記下限以上であると、硬化物が硬くなりすぎず、硬化物にクラックが生じ難くなる。q/(p+q+r)が上記上限以下であると、硬化物の耐硫化性をより一層高めて電極の変色がより一層抑えられ、硬化物のガスバリア性がより一層高くなる。上記式(51B)中、q/(p+q+r)は好ましくは0.10以上、より好ましくは0.45以下である。
上記式(51B)中、r/(p+q+r)は0.20以上、0.80以下である。r/(p+q+r)が上記下限以上であると、硬化物の硬度が上がり、傷及びゴミの付着を防止でき、硬化物の耐熱性が高くなり、高温環境下で硬化物の厚みが減少し難くなる。r/(p+q+r)が上記上限以下であると、硬化性組成物の適正な粘度を維持することが容易であり、硬化物の密着性がより一層高くなる。
上記第2のオルガノポリシロキサンについて、テトラメチルシラン(以下、TMS)を基準に29Si−核磁気共鳴分析(以下、NMR)を行うと、置換基の種類によって若干の変動は見られるものの、上記式(51A)及び上記式(51B)中の(R51R52R53SiO1/2)で表される構造単位に相当するピークは+10〜−5ppm付近に現れ、上記式(51A)及び上記式(51B)中の(R54R55SiO2/2)で表される構造単位及び上記式(51−2)の二官能構造単位に相当する各ピークは−10〜−50ppm付近に現れ、上記式(51A)及び上記式(51B)中の(R56SiO3/2)で表される構造単位、並びに上記式(51−3)及び式(51−4)の三官能構造単位に相当する各ピークは−50〜−80ppm付近に現れる。
従って、29Si−NMRを測定し、それぞれのシグナルのピーク面積を比較することによって上記式(51A)及び上記式(51B)中の各構造単位の比率を測定できる。
但し、上記TMSを基準にした29Si−NMRの測定で上記式(51A)及び上記式(51B)中の構造単位の見分けがつかない場合は、29Si−NMRの測定結果だけではなく、H−NMRの測定結果を必要に応じて用いることにより、上記式(51A)及び上記式(51B)中の各構造単位の比率を見分けることができる。
上記第1のオルガノポリシロキサン100重量部に対して、上記第2のオルガノポリシロキサンの含有量は好ましくは10重量部以上、より好ましくは15重量部以上、更に好ましくは20重量部以上、好ましくは400重量部以下、より好ましくは300重量部以下、更に好ましくは200重量部以下である。上記第1,第2のオルガノポリシロキサンの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化性により一層優れた硬化性組成物が得られる。
(第1,第2のオルガノポリシロキサンの他の性質及びその合成方法)
上記第1のオルガノポリシロキサンの数平均分子量(Mn)は、好ましくは500以上、より好ましくは1000以上、更に好ましくは5000以上、好ましくは200000以下、より好ましくは100000以下、更に好ましくは60000以下、特に好ましくは10000以下、最も好ましくは8000以下である。上記式(1A)で表される第1のオルガノポリシロキサンの数平均分子量(Mn)は、好ましくは500以上、より好ましくは1000以上、更に好ましくは5000以上、好ましくは200000以下、より好ましくは100000以下、更に好ましくは60000以下である。上記式(1B)で表される第1のオルガノポリシロキサンの数平均分子量(Mn)は、好ましくは500以上、より好ましくは1000以上、好ましくは10000以下、より好ましくは8000以下である。上記第2のオルガノポリシロキサンの数平均分子量(Mn)は、好ましくは500以上、より好ましくは1000以上、好ましくは20000以下、より好ましくは10000以下である。数平均分子量が上記下限以上であると、熱硬化時に揮発成分が少なくなり、高温環境下で硬化物の厚みが減少しにくくなる。数平均分子量が上記上限以下であると、粘度調節が容易である。
上記数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、ポリスチレンを標準物質として求めた値である。上記数平均分子量(Mn)は、Waters社製の測定装置(カラム:昭和電工社製 Shodex GPC LF−804(長さ300mm)を2本、測定温度:40℃、流速:1mL/分、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)を用いて測定された値を意味する。
上記第1,第2のオルガノポリシロキサンを合成する方法としては特に限定されず、アルコキシシラン化合物を加水分解し縮合反応させる方法、及びクロロシラン化合物を加水分解し縮合させる方法が挙げられる。なかでも、反応の制御の観点からアルコキシシラン化合物を加水分解し縮合させる方法が好ましい。
アルコキシシラン化合物を加水分解し縮合させる方法としては、例えば、アルコキシシラン化合物を、水と酸性触媒又は塩基性触媒との存在下で反応させる方法が挙げられる。また、ジシロキサン化合物を加水分解して用いてもよい。
上記第1のオルガノポリシロキサンにアルケニル基を導入するための有機珪素化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、メトキシジメチルビニルシラン、ビニルジメチルエトキシシラン及び1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
上記第2のオルガノポリシロキサンに珪素原子に結合した水素原子を導入するための有機珪素化合物としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、及び1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等が挙げられる。
上記第1,第2のオルガノポリシロキサンに必要に応じてアリール基を導入するための有機珪素化合物としては、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチル(フェニル)ジメトキシシラン、及びフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記第1,第2のオルガノポリシロキサンを得るために用いることができる他の有機珪素化合物としては、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、イソプロピル(メチル)ジメトキシシラン、シクロヘキシル(メチル)ジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン及びオクチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記酸性触媒としては、例えば、無機酸、有機酸、無機酸の酸無水物及びその誘導体、並びに有機酸の酸無水物及びその誘導体が挙げられる。
(ヒドロシリル化反応用触媒)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物に含まれているヒドロシリル化反応用触媒は、上記第1のオルガノポリシロキサン中のアルケニル基と、上記第2のオルガノポリシロキサン中の珪素原子に結合した水素原子とをヒドロシリル化反応させる触媒である。
上記ヒドロシリル化反応用触媒として、ヒドロシリル化反応を進行させる各種の触媒を用いることができる。上記ヒドロシリル化反応用触媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ヒドロシリル化反応用触媒としては、例えば、白金系触媒、ロジウム系触媒及びパラジウム系触媒等が挙げられる。硬化物の透明性が高くなるため、白金系触媒が好ましい。
上記白金系触媒としては、白金粉末、塩化白金酸、白金−アルケニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体及び白金−カルボニル錯体が挙げられる。特に、白金−アルケニルシロキサン錯体又は白金−オレフィン錯体が好ましい。
上記白金−アルケニルシロキサン錯体におけるアルケニルシロキサンとしては、例えば、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、及び1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。上記白金−オレフィン錯体におけるオレフィンとしては、例えば、アリルエーテル及び1,6−ヘプタジエン等が挙げられる。
上記白金−アルケニルシロキサン錯体及び白金−オレフィン錯体の安定性が向上するため、上記白金−アルケニルシロキサン錯体又は白金−オレフィン錯体に、アルケニルシロキサン、オルガノシロキサンオリゴマー、アリルエーテル又はオレフィンを添加することが好ましい。上記アルケニルシロキサンは、好ましくは1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンである。上記オルガノシロキサンオリゴマーは、好ましくはジメチルシロキサンオリゴマーである。上記オレフィンは、好ましくは1,6−ヘプタジエンである。
硬化性組成物中で、上記ヒドロシリル化反応用触媒の含有量は、金属原子(白金のアルケニル錯体の場合には白金原子)の重量単位で好ましくは0.01ppm以上、より好ましくは1ppm以上、好ましくは1000ppm以下、より好ましくは500ppm以下である。上記ヒドロシリル化反応用触媒の含有量が上記下限以上であると、硬化性組成物を十分に硬化させることが容易である。上記ヒドロシリル化反応用触媒の含有量が上記上限以下であると、硬化物の着色の問題が生じ難い。
(トリアジン構造を有する化合物)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、トリアジン構造を有する化合物を含む。この特定の構造を有する化合物の使用により、電極に耐硫化性を付与することができ、大気中の亜硫酸ガス及び硫化水素ガスによる電極の変色劣化が起こりにくくなり、光半導体装置の輝度の低下を抑制することができる。
前記トリアジン構造を有する化合物としては、1,3,5−トリアジン誘導体化合物が好ましい。電極の変色を効果的に抑制する観点からは、ジアミノトリアジン誘導体がより好ましく、ジアミノトリアジン構造を有する化合物が好ましい。これは、1,3,5−トリアジン誘導体化合物及びジアミノトリアジン誘導体(ジアミノトリアジン構造を有する化合物)中のトリアジン構造及びアミノ基が電極と相互作用し、電極表面を効果的に被覆するためである。
上記トリアジン構造を有する化合物は、下記式(S1)で表されるトリアジン構造を有する化合物であることが好ましい。上記トリアジン構造を有する化合物は、下記式(S1)で表されるトリアジン構造を有する化合物であるか、又は、2,4,6−トリス(クロロアミノ)−1,3,5−トリアジンであることが好ましい。
Figure 2014189789
上記式(S1)において、置換基Xとしては、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基、アミノ基、モノメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、フェニル基、イミダゾール基、及びハロゲン原子等が挙げられる。上記式(S1)中のXは、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基、アミノ基、モノメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、フェニル基、イミダゾール基又はハロゲン原子を表すことが好ましい。
上記トリアジン構造を有する化合物としては、例えば、グアナミン、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−t−ブチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、アンメリン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−1,3,5−トリアジン、ベンゾグアナミン2,4−ジアミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン、及び2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
中でも、上記トリアジン構造を有する化合物は、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−t−ブチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、アンメリン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−1,3,5−トリアジン、ベンゾグアナミン、2,4−ジアミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン、及び2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジンからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン(下記式(S2)で表される化合物)、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン(下記式(S3)で表される化合物)、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−1,3,5−トリアジン(下記式(S4)で表される化合物)、ベンゾグアナミン(S5)で表される化合物)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン(下記式(S6)で表される化合物)、及び、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン(下記式(S7)で表される化合物)であることが特に好ましい。
Figure 2014189789
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また、上記トリアジン構造を有する化合物が、2,4,6−トリス(クロロアミノ)−1,3,5−トリアジン(下記式(S8)で表される化合物)であることも好ましい。
Figure 2014189789
上記トリアジン構造を有する化合物、上記1,3,5−トリアジン誘導体化合物及び上記式(S1)で表されるトリアジン構造を有する化合物はそれぞれ、チオール基、チオエーテル基等の硫黄原子を含む置換基を有する化合物ではないことが好ましく、硫黄原子を含まないことが好ましい。チオール基、チオエーテル基等の硫黄原子は、ヒドロシリル化反応触媒の活性を低下するため、これらの硫黄原子を含む置換基がないことにより、アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンとのヒドロシリル化反応による架橋及び硬化が十分に進行して、封止剤及びレンズ材としての所望の強度及び硬さが安定的に得られやすくなる。また、封止剤の表面のべたつき及び硬化不良の問題も起こりにくくなる。
上記第1,第2のオルガノポリシロキサンの合計100重量部に対して、上記トリアジン構造を有する化合物の含有量は、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.2重量部以上、好ましくは2重量部以下、より好ましくは0.8重量部以下である。上記トリアジン構造を有する化合物の含有量が上記下限以上であると、電極に耐硫化性を付与することができる。上記トリアジン構造を有する化合物の含有量が上記上限以下であると、硬化物の着色の問題が生じ難い。
(接着付与剤)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物において、上記接着付与剤を用いることにより、硬化物の接着対象物からの剥離が抑えられる。上記接着付与剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記接着付与剤としては特に限定されず、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、及びN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤が挙げられる。
上記「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイルとメタクリロイルとを示す。上記「(メタ)アクリロキシ」は、アクリロキシとメタクリロキシとを示す。
硬化物の接着対象物からの剥離をより一層抑制する観点からは、上記接着付与剤は、エポキシ基、ビニル基又は(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤であることが好ましい。
硬化物の接着対象物からの剥離を更に一層抑制する観点からは、上記接着付与剤は、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン又は3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランであることが好ましい。
上記第1,第2のオルガノポリシロキサンの合計100重量部に対して、上記接着付与剤の含有量は好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上、好ましくは5重量部以下、より好ましくは3重量部以下である。上記接着付与剤の含有量が上記下限以上であると、硬化物の接着対象物からの剥離がより一層抑えられる。上記接着付与剤の含有量が上記上限以下であると、余剰の上記接着付与剤による硬化物の表面のべたつきの悪化が抑えられる。
(酸化珪素粒子)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、酸化珪素粒子をさらに含むことが好ましい。本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物が光半導体装置用封止剤である場合に、該封止剤が酸化珪素粒子をさらに含むことが好ましい。該酸化珪素粒子の使用により、硬化物の耐熱性及び耐光性を損なうことなく、硬化性組成物の粘度を適当な範囲に調整可能である。従って、硬化性組成物の取り扱い性が高くなる。
上記酸化珪素粒子の一次粒子径は、好ましくは5nm以上、より好ましくは8nm以上、好ましくは200nm以下、より好ましくは150nm以下である。上記酸化珪素粒子の一次粒子径が上記下限以上であると、酸化珪素粒子の分散性がより一層高くなり、硬化物の透明性がより一層高くなる。上記酸化珪素粒子の一次粒子径が上記上限以下であると、25℃における粘度の上昇効果を充分に得ることができ、かつ温度上昇における粘度の低下が抑えられる。
上記酸化珪素粒子のBET比表面積は、好ましくは30m/g以上、好ましくは400m/g以下である。上記酸化珪素粒子のBET比表面積が30m/g以上であると、硬化性組成物の25℃における粘度を好適な範囲に制御でき、温度上昇における粘度の低下を抑制できる。上記酸化珪素粒子のBET比表面積が400m/g以下であると、酸化珪素粒子の凝集が生じ難くなり、分散性を高くすることができ、更に硬化物の透明性をより一層高くすることができる。
上記酸化珪素粒子としては特に限定されず、例えば、フュームドシリカ、溶融シリカ等の乾式法で製造されたシリカ、並びにコロイダルシリカ、ゾルゲルシリカ、沈殿シリカ等の湿式法で製造されたシリカ等が挙げられる。なかでも、揮発成分が少なく、かつ透明性がより一層高い硬化物を得る観点からは、上記酸化珪素粒子として、フュームドシリカが好適に用いられる。
上記酸化珪素粒子は、有機珪素化合物により表面処理されていることが好ましい。この表面処理により、酸化珪素粒子の分散性が非常に高くなり、硬化性組成物の温度上昇による粘度の低下をより一層抑制できる。
上記第1,第2のオルガノポリシロキサンの合計100重量部に対して、上記酸化珪素粒子の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは0.5重量部以上、更に好ましくは1重量部以上、好ましくは40重量部以下、より好ましくは35重量部以下、更に好ましくは20重量部以下である。上記酸化珪素粒子の含有量が上記下限以上であると、硬化時の粘度低下を抑制することが可能になる。上記酸化珪素粒子の含有量が上記上限以下であると、硬化性組成物の粘度をより一層適正な範囲に制御でき、かつ硬化物の透明性がより一層高くなる。
(蛍光体)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、蛍光体をさらに含んでいてもよい。本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物が光半導体装置用封止剤である場合に、該封止剤が蛍光体をさらに含むことが好ましい。また、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、蛍光体を含んでいなくてもよい。この場合には、硬化性組成物の使用時に蛍光体が添加されてもよい。
上記蛍光体は、例えば、光半導体装置用硬化性組成物を用いて封止する発光素子が発する光を吸収し、蛍光を発生することによって、最終的に所望の色の光を得ることができるように作用する。上記蛍光体は、発光素子が発する光によって励起され、蛍光を発し、発光素子が発する光と蛍光体が発する蛍光との組み合わせによって、所望の色の光が得られる。
例えば、発光素子として紫外線LEDチップを使用して最終的に白色光を得ることを目的とする場合には、青色蛍光体、赤色蛍光体及び緑色蛍光体を組み合わせて用いることが好ましい。発光素子として青色LEDチップを使用して最終的に白色光を得ることを目的とする場合には、緑色蛍光体及び赤色蛍光体を組み合わせて用いるか、又は、黄色蛍光体を用いることが好ましい。上記蛍光体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
所望の色の光を得るように、上記蛍光体の含有量は適宜調整でき、特に限定されない。本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物100重量部に対して、上記蛍光体の含有量は、好ましくは0.1重量部以上、好ましくは40重量部以下である。光半導体装置用硬化性組成物の蛍光体を除く全成分100重量部に対して、上記蛍光体の含有量は好ましくは0.1重量部以上、好ましくは40重量部以下である。
(他の成分)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、必要に応じて、分散剤、酸化防止剤、消泡剤、着色剤、変性剤、レベリング剤、光拡散剤、熱伝導性フィラー又は難燃剤等の添加剤をさらに含んでいてもよい。
なお、上記第1のオルガノポリシロキサンと、上記第2のオルガノポリシロキサンと、上記ヒドロシリル化反応用触媒と、上記トリアジン構造を有する化合物とは、これらを1種又は2種以上含む液を別々に調製しておき、使用直前に複数の液を混合して、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物を調製してもよい。例えば、上記第1のオルガノポリシロキサンを含む第1の液と、上記第2のオルガノポリシロキサンを含む第2の液とを別々に調製しておき、使用直前に第1の液と第2の液とを混合して、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物を調製してもよい。上記第1の液及び上記第2の液の少なくとも一方が、上記ヒドロシリル化反応用触媒を含む。上記第1の液がヒドロシリル化反応用触媒を含むことが好ましい。なお、上記トリアジン構造を有する化合物は、上記第1の液に添加してもよく、上記第2の液に添加してもよい。上記第1の液及び上記第2の液の少なくとも一方が、上記トリアジン構造を有する化合物を含む。上記接着付与剤、上記酸化珪素粒子又は上記蛍光体が用いられる場合には、上記接着付与剤、上記酸化珪素粒子及び上記蛍光体はそれぞれ、上記第1の液に添加してもよく、上記第2の液に添加してもよい。上記第1の液及び上記第2の液の少なくとも一方が、上記接着付与剤を含むことが好ましい。このように上記第1のオルガノポリシロキサンと上記第2のオルガノポリシロキサンとを別々に、第1の液と第2の液との2液にすることによって保存安定性が向上する。
(光半導体装置用硬化性組成物の詳細及び用途)
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物の硬化温度は特に限定されない。光半導体装置用硬化性組成物の硬化温度は、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上、好ましくは180℃以下、より好ましくは160℃以下である。硬化温度が上記下限以上であると、硬化性組成物の硬化が充分に進行する。硬化温度が上記上限以下であると、パッケージの熱劣化が起こり難い。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物を硬化させた厚さ1mmの硬化物における波長400nmでの全光線透過率は80%以上であることが好ましい。
本発明に係る光半導体装置としては、具体的には、例えば、発光ダイオード装置、半導体レーザー装置及びフォトカプラ等が挙げられる。このような光半導体装置は、例えば、液晶ディスプレイ等のバックライト、照明、各種センサー、プリンター及びコピー機等の光源、車両用計測器光源、信号灯、表示灯、表示装置、面状発光体の光源、ディスプレイ、装飾、各種ライト並びにスイッチング素子等に好適に用いられる。
本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、光半導体装置用封止剤又は光半導体装置用レンズ材料であることが好ましい。本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、光半導体装置用封止剤であることが好ましく、光半導体装置用レンズ材料であることも好ましい。また、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物は、光半導体素子の表面上にコーティング層を形成するための光半導体装置用コーティング材料としても用いられる。
本発明に係る光半導体装置は、光半導体素子と、該光半導体素子を封止するように配置された封止剤、又は該光半導体素子上に配置されたレンズとを備える。上記封止剤又は上記レンズが、上述した光半導体装置用硬化性組成物を硬化させることにより形成されている。LEDなどの光半導体により形成された発光素子を封止するように、光半導体装置用硬化性組成物の硬化物が配置されている場合には、硬化物のハウジング等からの剥離を効果的に抑制できる。上記レンズは、光半導体素子上に直接積層されていてもよく、光半導体素子を封止するように配置されている封止剤等を介して光半導体素子上に配置されていてもよい。すなわち、上記レンズは、封止剤の表面上に配置されてもよい。
上記レンズの形状は特に限定されない。光半導体装置における光の出射方向を制御し、かつ正面輝度が高くなりすぎるのをより一層抑制する観点からは、上記レンズの形状は、球体の一部又は回転楕円体の一部であることが好ましい。
(光半導体装置の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置を示す正面断面図である。
本実施形態の光半導体装置1は、ハウジング2を有する。ハウジング2内に光半導体素子3が配置されている。この光半導体素子3の周囲を、ハウジング2の光反射性を有する内面2aが取り囲んでいる。光半導体素子3は、LEDなどの発光素子である。
内面2aは、内面2aの径が開口端に向かうにつれて大きくなるように形成されている。従って、光半導体素子3から発せられた光のうち、内面2aに到達した光が内面2aにより反射され、光半導体素子3の前方側に進行する。光半導体素子3を封止するように、内面2aで囲まれた領域内には、光半導体装置用硬化性組成物の硬化物である封止剤4が充填されている。封止剤4は、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物である封止剤を硬化させることにより形成されており、該封止剤の硬化物である。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置を示す正面断面図である。
図2に示す光半導体装置11は、ハウジング2を有する。ハウジング2内に光半導体素子3が配置されている。光半導体素子3を封止するように、ハウジング2の内面2aで囲まれた領域内には、封止剤12が充填されている。すなわち、ハウジング2内で光半導体素子3が封止剤12により封止されている。光半導体装置11では、光半導体素子3を封止するように、封止剤12が配置されている。
さらに、光半導体装置11では、封止剤12の表面12a上に、レンズ13が配置されている。レンズ13は、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物であるレンズ材料を硬化させることにより形成されており、該レンズ材料の硬化物である。
図3に、本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置を示す正面断面図である。
図3に示す光半導体装置21は、端子22aが上面に設けられた基板22上に、光半導体素子23が配置されている。光半導体素子23の上面に設けられた電極23aと、基板22の上面に設けられた端子22aとが、ボンディングワイヤー24により電気的に接続されている。さらに、光半導体装置21では、光半導体素子23上に、レンズ25が配置されている。レンズ25は、光半導体素子23の表面とボンディングワイヤー24とを覆っている。レンズ25は、本発明に係る光半導体装置用硬化性組成物であるレンズ材料を硬化させることにより形成されており、該レンズ材料の硬化物である。
なお、図1〜3に示す構造は、本発明に係る光半導体装置の一例にすぎず、光半導体装置の実装構造等は適宜変形され得る。
以下に、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
(合成例1)第1のオルガノポリシロキサンの合成
温度計、滴下装置及び攪拌機を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ジメチルジメトキシシラン486g、及び1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン2.7gを入れ、50℃で攪拌した。その中に、水酸化カリウム2.2gを水144gに溶かした溶液をゆっくりと滴下し、滴下後に50℃で6時間攪拌し、反応させて、反応液を得た。次に、減圧して揮発成分を除去し、反応液に酢酸2.4gを加え、減圧下で加熱した。その後、酢酸カリウムをろ過により除去して、ポリマー(A)を得た。
得られたポリマー(A)の数平均分子量は37400であった。29Si−NMRより化学構造を同定した結果、ポリマー(A)は、下記の平均組成式(A1)を有していた。
(MeSiO2/20.992(ViMeSiO1/20.008 …式(A1)
上記式(A1)中、Meはメチル基、Viはビニル基を示す。得られたポリマー(A)における上記メチル基の個数比率は99.6%であった。
なお、合成例1及び合成例2〜6で得られた各ポリマーの分子量は、10mgにテトラヒドロフラン1mLを加え、溶解するまで攪拌し、GPC測定により測定した。GPC測定では、Waters社製の測定装置(カラム:昭和電工社製 Shodex GPC LF−804(長さ300mm)×2本、測定温度:40℃、流速:1mL/min、溶媒:テトラヒドロフラン、標準物質:ポリスチレン)を用いた。
(合成例2)第1のオルガノポリシロキサンの合成
温度計、滴下装置及び攪拌機を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ジメチルジメトキシシラン474g、ジフェニルジメトキシシラン10g、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン1.2g、及びジメチルホルムアミド200gを入れ、50℃で攪拌した。その中に、水酸化カリウム2.2gを水144gに溶かした溶液をゆっくりと滴下し、滴下後に50℃で6時間攪拌し、反応させて、反応液を得た。次に、減圧して揮発成分を除去し、反応液に酢酸2.4gを加え、減圧下で加熱した。その後、酢酸カリウムをろ過により除去して、ポリマー(B)を得た。
得られたポリマー(B)の数平均分子量は38000であった。29Si−NMRより化学構造を同定した結果、ポリマー(B)は、下記の平均組成式(B1)を有していた。
(MeSiO2/20.987(PhSiO2/20.010(ViMeSiO1/20.003 …式(B1)
上記式(B1)中、Meはメチル基、Phはフェニル基、Viはビニル基を示す。得られたポリマー(B)における上記メチル基の個数比率は98.9%であった。
(合成例3)第1のオルガノポリシロキサンの合成
温度計、滴下装置及び攪拌機を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ジビニルテトラメチルジシロキサン56g、ジメチルジメトキシシラン122g及びジフェニルジメトキシシラン366gを入れ、50℃で攪拌した。その中に、水酸化カリウム0.8gを水114gに溶かした溶液をゆっくりと滴下し、滴下後に50℃で6時間攪拌し、反応させて、反応液を得た。次に、反応液に酢酸0.9gを加え、減圧して揮発成分を除去し、酢酸カリウムをろ過により除去して、ポリマー(C)を得た。
得られたポリマー(C)の数平均分子量(Mn)は1700であった。29Si−NMRより化学構造を同定した結果、ポリマー(C)は、下記の平均組成式(C1)を有していた。
(ViMeSiO1/20.07(MeSiO2/20.45(PhSiO2/20.48 …式(C1)
上記式(C1)中、Meはメチル基、Phはフェニル基、Viはビニル基を示す。得られたポリマー(C)における上記フェニル基の個数比率は46.4モル%であった。
(合成例4)第2のオルガノポリシロキサンの合成
温度計、滴下装置及び攪拌機を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ジメチルジメトキシシラン90.2g、メチルトリメトキシシラン217g、ビニルトリメトキシシラン31g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン40g、及びトリメチルメトキシシラン16gを入れ、50℃で攪拌した。その中に、塩酸2.0gと水134gの溶液をゆっくりと滴下し、滴下後に50℃で6時間攪拌し、反応させて、反応液を得た。次に、減圧して揮発成分を除去してポリマーを得た。得られたポリマーにヘキサン150gと酢酸エチル150gとを添加し、イオン交換水300gで10回洗浄を行い、減圧して揮発成分を除去してポリマー(D)を得た。
得られたポリマー(D)の数平均分子量は3420であった。29Si−NMRより化学構造を同定した結果、ポリマー(D)は、下記の平均組成式(D1)を有していた。
(MeSiO2/20.25(MeSiO3/20.52(ViSiO3/20.07(HMeSiO1/20.10(MeSiO1/20.06 …式(D1)
上記式(D1)中、Meはメチル基、Viはビニル基を示す。得られたポリマー(D)における上記メチル基の個数比率は95.2%であった。
(合成例5)第2のオルガノポリシロキサンの合成
温度計、滴下装置及び攪拌機を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ジメチルジメトキシシラン150g、メチルトリメトキシシラン360g、ビニルトリメトキシシラン52g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン67g、及びトリメチルメトキシシラン21gを入れ、50℃で攪拌した。その中に、塩酸2.6gと水220gの溶液をゆっくりと滴下し、滴下後に50℃で6時間攪拌し、反応させて、反応液を得た。次に、減圧して揮発成分を除去してポリマーを得た。得られたポリマーにヘキサン150gと酢酸エチル150gとを添加し、イオン交換水300gで10回洗浄を行い、減圧して揮発成分を除去してポリマー(E)を得た。
得られたポリマー(E)の数平均分子量は3480であった。29Si−NMRより化学構造を同定した結果、ポリマー(E)は、下記の平均組成式(E1)を有していた。
(MeSiO2/20.20(MeSiO3/20.59(ViSiO3/20.07(HMeSiO1/20.10(MeSiO1/20.04 …式(E1)
上記式(E1)中、Meはメチル基、Viはビニル基を示す。得られたポリマー(E)における上記メチル基の個数比率は94.9%であった。
(合成例6)第2のオルガノポリシロキサンの合成
温度計、滴下装置及び攪拌機を備えた1000mLのセパラブルフラスコに、トリメチルメトキシシラン31g、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン40g、ジフェニルジメトキシシラン110g、フェニルトリメトキシシラン268g、及びビニルトリメトキシシラン45gを入れ、50℃で攪拌した。その中に、塩酸1.4gと水116gの溶液をゆっくりと滴下し、滴下後に50℃で6時間攪拌し、反応させて、反応液を得た。次に、減圧して揮発成分を除去してポリマーを得た。得られたポリマーにヘキサン150gと酢酸エチル150gとを添加し、イオン交換水300gで10回洗浄を行い、減圧して揮発成分を除去してポリマー(F)を得た。
得られたポリマー(F)の数平均分子量(Mn)は1100であった。29Si−NMRより化学構造を同定した結果、ポリマー(F)は、下記の平均組成式(F1)を有していた。
(MeSiO1/20.09(HMeSiO1/20.19(PhSiO2/20.16(PhSiO3/20.46(ViSiO3/20.10 …式(F1)
上記式(F1)中、Meはメチル基、Phはフェニル基、Viはビニル基を示す。得られたポリマー(F)における上記フェニル基の個数比率は51.0%であった。
(実施例1)
ポリマーB(12g)、ポリマーE(8g)、白金の1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(硬化性組成物全体に対して白金金属が重量単位で10ppmとなる量)及び2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン(東京化成工業社製、試薬)(0.08g)を混合し、脱泡を行い、光半導体装置用硬化性組成物を得た。
(実施例2〜13及び比較例1〜7)
配合成分の種類及び配合量を下記の表1〜3に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、光半導体用硬化性組成物を調製した。なお、下記の表1〜3に示すポリマー(G)及びポリマー(H)、トリアジン構造を有する化合物は以下の通りである。
ポリマー(G):(シラノール基を有するオルガノポリシロキサンポリジメチルシロキサン、DMS−S35、GELEST社製)
ポリマー(H):(アルコキシリル基を有するオルガノポリシロキサンポリジメチルシロキサン、DMS−XM11、GELEST社製)
トリアジン化合物:
2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン(四国化成工業社製、試薬)
2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−1,3,5−トリアジン(四国化成工業社製、試薬)
ベンゾグアナミン(東京化成工業社製、試薬)
2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン(四国化成工業社製、試薬)
2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン(四国化成工業社製、試薬)
メラミン(東京化成工業社製、試薬)
2,4−ジアミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン(東京化成工業社製、試薬)
(実施例1〜13及び比較例1〜7の評価)
銀メッキされたリード電極付きポリフタルアミド製ハウジング材に、ダイボンド材によって主発光ピークが460nmの発光素子が実装されており、発光素子とリード電極とが金ワイヤーで接続されている構造において、得られた光半導体装置用硬化性組成物を注入し、150℃で2時間加熱して硬化させ、光半導体装置を作製した。この光半導体装置を用いて、下記の項目について評価を実施した。
(ガス腐食試験)
得られた光半導体装置を、発光面を上にしてスライドグラス上に両面テープで固定した。次に、容量120mLの蓋付きガラス容器に硫黄3gを入れ、光半導体装置を固定したスライドグラスを、光半導体装置と硫黄とが直接接触しないようにガラス容器内に配置した。その後、ガラス容器を密封して、80℃のオーブン内に入れた。オーブン内に入れてから、1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、5時間後、6時間後、7時間後及び8時間後にそれぞれ、銀めっきされたリード電極の変化を目視で観察し、下記判定基準で判定した。
[ガス腐食試験の判定基準]
○○:銀電極に変化が見られない
○:銀電極の面積の10%程度が黒色に変色、もしくは、全面がうっすらと変色
△:銀電極の面積の半分程度が黒色に変色、もしくは、全面が茶色に変色
×:銀電極のほぼ全面が黒色に変色
(熱衝撃試験)
得られた光半導体装置を、液槽式熱衝撃試験機(ESPEC社製「TSB−51」)を用いて、−50℃で5分間保持した後、135℃まで昇温し、135℃で5分間保持した後−50℃まで降温する過程を1サイクルとする冷熱サイクル試験を実施した。500サイクル後、1000サイクル後、1500サイクル後、2000サイクル後及び3000サイクル後にそれぞれ20個のサンプルを取り出した。
実体顕微鏡(ニコン社製「SMZ−10」)にてサンプルを観察した。20個のサンプルの光半導体装置用硬化性組成物が硬化した硬化物にそれぞれクラックが生じているか否か、又は硬化物がパッケージ又は電極から剥離しているか否かを観察し、クラック又は剥離が生じたサンプルの数(NG数)を数えた。
(リフロー試験)
得られた光半導体装置を、温度30℃、湿度70%の雰囲気下で168時間放置して調湿した。その後、リフロー装置(日本アントム社製「UNI−5016F」)にて、プレヒート150℃×120秒+リフロー260℃(max.)×30秒の条件で、光半導体装置を3回通過させた。
その後、赤インクに23℃で4時間浸漬し、封止剤(硬化物)とハウジング剤との界面並びに封止剤とリード電極との界面に、剥離によるインクの浸透が見られるか否かを実体顕微鏡(ニコン社製「SMZ−10」)にて観察した。サンプル10個について試験を行い、赤インクの浸透が見られたサンプルの数(NG数)を数えた。
(高温高湿通電試験)
得られた光半導体装置について、23℃の温度下、光度測定装置(オプトロニックラボラトリーズ社製「OL770」)を用いて発光素子に20mAの電流を流した時の光度を測定した(以下、「初期光度」と称する)。
次いで、発光素子に20mAの電流を流した状態で光半導体装置を85℃及び相対湿度85RH%雰囲気下のチャンバー内に入れて、1000時間放置した。1000時間後、23℃の温度下、光度測定装置(オプトロニックラボラトリーズ社製「OL770」)を用いて発光素子に20mAの電流を流した時の光度を測定し、初期光度対する光度の低下率を算出した。高温高湿通電試験を下記の基準で判定した。
[高温高湿通電試験の判定基準]
○:光度の低下率が5%未満
△:光度の低下率が5%以上、10%未満
×:光度の低下率が10%以上
結果を下記の表1〜3に示す。なお、実施例1〜13では、硬化物がハウジング材及び基板に強固に密着していたため、電極の変色が防がれていた。
Figure 2014189789
Figure 2014189789
Figure 2014189789
なお、式(1A)又は式(1B)で表される第1のオルガノポリシロキサンと、式(51A)又は式(51B)で表される第2のオルガノポリシロキサンとを用いた具体的な実施例及び比較例を示した。式(1A)又は式(1B)で表される第1のオルガノポリシロキサンに相当せず、かつアルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと、式(51A)又は式(51B)で表される第2のオルガノポリシロキサンに相当せず、かつ、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンを用いた場合でも、第1,第2のオルガノポリシロキサン及びヒドロシリル化反応用触媒とともに実施例1〜13で用いたトリアジン構造を有する化合物を用いることによって、トリアジン構造を有する化合物を用いていない場合と比べて、実施例1〜13及び比較例1〜7と同様の傾向で、電極の変色が抑えられることを確認した。
1…光半導体装置
2…ハウジング
2a…内面
3…光半導体素子
4…封止剤
11…光半導体装置
12…封止剤
13…レンズ
21…光半導体装置
22…基板
22a…端子
23…光半導体素子
23a…電極
24…ボンディングワイヤー
25…レンズ

Claims (10)

  1. アルケニル基を2個以上有する第1のオルガノポリシロキサンと、珪素原子に結合した水素原子を2個以上有する第2のオルガノポリシロキサンと、ヒドロシリル化反応用触媒と、トリアジン構造を有する化合物とを含む、光半導体装置用硬化性組成物。
  2. 前記トリアジン構造を有する化合物が、ジアミノトリアジン誘導体である、請求項1に記載の光半導体装置用硬化性組成物。
  3. 前記トリアジン構造を有する化合物が、下記式(S1)で表されるトリアジン構造を有する化合物であり、
    下記式(S1)中のXが、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基、アミノ基、モノメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、フェニル基、イミダゾール基又はハロゲン原子を表す、請求項2に記載の光半導体装置用硬化性組成物。
    Figure 2014189789
  4. 前記トリアジン構造を有する化合物が、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−t−ブチル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、アンメリン、メラミン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−1,3,5−トリアジン、ベンゾグアナミン、2,4−ジアミノ−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジン、及び2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)−]−エチル−1,3,5−トリアジンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項3に記載の光半導体装置用硬化性組成物。
  5. 前記トリアジン構造を有する化合物が、2,4,6−トリス(クロロアミノ)−1,3,5−トリアジンである、請求項1に記載の光半導体装置用硬化性組成物。
  6. 接着付与剤をさらに含み、前記接着付与剤が、エポキシ基、ビニル基又は(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光半導体装置用硬化性組成物。
  7. 前記接着付与剤が、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシラン又は3−(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシランである、請求項6に記載の光半導体装置用硬化性組成物。
  8. 前記第1のオルガノポリシロキサンにおける珪素原子に結合した全官能基のうち、メチル基の占める個数比率が80%以上であり、前記第2のオルガノポリシロキサンにおける珪素原子に結合した全官能基のうち、メチル基の占める個数比率が80%以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光半導体装置用硬化性組成物。
  9. 光半導体装置用封止剤又は光半導体装置用レンズ材料である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光半導体装置用硬化性組成物。
  10. 光半導体素子と、前記光半導体素子を封止するように配置された封止剤、又は前記光半導体素子上に配置されたレンズとを備え、前記封止剤又は前記レンズが、請求項1〜9のいずれか1項に記載の光半導体装置用硬化性組成物を硬化させることにより形成されている、光半導体装置。
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