JP2019162955A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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裕治 戸塚
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Abstract

【課題】高い加速性能を実現するとともに航続可能距離を伸ばす。【解決手段】車輪8Fを駆動する出力軸にそれぞれ動力を伝達可能なエンジン2及び第一回転電機4と、エンジン2の動力により発電するとともに出力軸に動力を伝達可能な第二回転電機3とを含む駆動源と、駆動源と出力軸との間の動力伝達経路上に介装されたドグクラッチを有するトランスアクスル10とを備えたハイブリッド車両1には、駆動源に含まれ各車輪8F,8Rのホイール内に配置されたインホイールモータ6と、車両1の目標トルクを算出するとともに目標トルクに基づいて駆動源の作動状態及び各ドグクラッチの断接状態を制御する制御装置30とが設けられる。制御装置30は、アクセルオフ時の目標トルクに基づいて、第一回転電機4及びインホイールモータ6のそれぞれについて回生発電させるか否かを判断する。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンと複数の回転電機とインホイールモータとを備えたハイブリッド車両に関する。
従来、エンジンと回転電機(モータ,ジェネレータ,モータジェネレータ)とを装備したハイブリッド車両において、走行モードを切り替えながら走行する車両が実用化されている。走行モードには、バッテリの充電電力を用いてモータのみで走行するEVモード、エンジンによってジェネレータを駆動し、発電しながらモータのみで走行するシリーズモード、エンジン主体で走行しつつモータでアシストするパラレルモード等が含まれる。走行モードの切り替えは、トランスアクスル内における動力伝達経路上に介装された断接機構が制御されることで実施される。断接機構としては、例えば摩擦クラッチ(多板クラッチ)やドグクラッチが挙げられる(特許文献1参照)。
特開2015−140133号公報
近年、環境への規制強化から、電気自動車やハイブリッド車両がますます普及していくと考えられる。しかし、これらの電動車両は、エンジン車と比較すると航続可能距離を伸ばすことが難しいという課題がある。
また、市場に存在する様々な種類の電動車両のなかで商品価値を高める要素の一つとして、車両の加速性能が挙げられる。すなわち、運転者がアクセルペダルを大きく踏み込んだ場合に、大きな出力を出して加速することができる車両であれば、市場における商品価値が高くなりうる。しかしながら、実際の設計において、レイアウトやコストを無視することはできないため、既存の車両レイアウトを活用しながら加速性能を高めつつ航続可能距離を伸ばすためには、更なる改良が必要である。
本件のハイブリッド車両は、このような課題に鑑み案出されたもので、高い加速性能を実現するとともに航続可能距離を伸ばすことを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
(1)ここで開示するハイブリッド車両は、車輪を駆動する出力軸にそれぞれ動力を伝達可能なエンジン及び第一回転電機と、前記エンジンの動力により発電するとともに前記出力軸に動力を伝達可能な第二回転電機とを含む駆動源と、前記駆動源と前記出力軸との間の動力伝達経路上に介装されたドグクラッチを有するトランスアクスルと、を備えたハイブリッド車両である。このハイブリッド車両は、前記駆動源に含まれ、各々の前記車輪のホイール内に配置されて前記各車輪を駆動するインホイールモータと、前記ハイブリッド車両の目標トルクを算出するとともに、前記目標トルクに基づいて前記駆動源の作動状態及び各々の前記ドグクラッチの断接状態を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、アクセルオフ時の前記目標トルクに基づいて、前記第一回転電機及び前記インホイールモータのそれぞれについて回生発電させるか否かを判断する。
(2)前記ハイブリッド車両は、前記第二回転電機による発電電力及び前記回生発電による電力が充電されるバッテリを備えることが好ましい。この場合、前記制御装置は、車速及び前記バッテリの充電状態に基づいて、前記エンジン及び前記第二回転電機をいずれも前記出力軸から切り離した状態で前記第二回転電機を発電させるとともに前記第一回転電機の駆動力により走行するシリーズモードを設定し、前記シリーズモードにおいて前記目標トルクの大きさが所定値以上であれば前記インホイールモータを併用することが好ましい。
(3)前記制御装置は、少なくとも車速に基づいて、前記エンジンの動力で走行しつつ前記第一回転電機の駆動力で走行をアシストするパラレルモードを設定し、前記パラレルモードにおいて前記目標トルクに基づき前記インホイールモータの駆動力を併用することが好ましい。
(4)前記ハイブリッド車両は、運転者によって操作され、前記ハイブリッド車両に最大のトルクを発生させる全力加速モードを設定する最大加速スイッチを備えることが好ましい。この場合、前記制御装置は、前記パラレルモードにおいて前記全力加速モードが設定された場合には、前記第二回転電機を力行運転させるとともに、前記第二回転電機の駆動力が前記出力軸に伝達されるよう前記ドグクラッチを制御することが好ましい。
(5)前記ハイブリッド車両は、運転者によって操作され、前記アクセルオフ時に発生させる回生ブレーキ力のレベルを設定する回生レベル設定スイッチと、前記第一回転電機及び前記インホイールモータのそれぞれで発生する回生発電力の大きさを調整するインバータと、を備えることが好ましい。この場合、前記制御装置は、前記回生レベル設定スイッチにより設定された前記レベルを考慮して前記インバータを制御することが好ましい。
(6)前記エンジン,前記第一回転電機,前記トランスアクスル及び前記第二回転電機はいずれも前記ハイブリッド車両のフロント側に配置されており、前記ハイブリッド車両は、前記駆動源に含まれ、前記ハイブリッド車両のリヤ側に配置されて後輪を駆動する後軸に動力を伝達可能な第三回転電機を備えることが好ましい。
開示のハイブリッド車両によれば、目標トルクに応じて高い加速性能を実現できるとともに、航続可能距離を伸ばすことができる。
実施形態に係るハイブリッド車両の構成を示す模式図である。 図1のハイブリッド車両に搭載されたパワートレインを示すスケルトン図である。 図1のハイブリッド車両に搭載された制御装置で実施される走行モードを設定するためのフローチャート例である。 EVモードが設定されたときの制御内容を示すフローチャート例である。 シリーズモードが設定されたときの制御内容を示すフローチャート例である。 パラレルモードが設定されたときの制御内容を示すフローチャート例である。
図面を参照して、実施形態としてのハイブリッド車両について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.全体構成]
図1は、本実施形態のハイブリッド車両1(以下「車両1」という)の構成を示す模式図であり、図2は、車両1のパワートレインを示すスケルトン図である。この車両1は、エンジン2と、発電用のジェネレータ3(第二回転電機)と、走行用のフロントモータ4(第一回転電機)と、走行用のリヤモータ5(第三回転電機)と、四つのインホイールモータ6とを装備している。エンジン2,ジェネレータ3,フロントモータ4,リヤモータ5及びインホイールモータ6はいずれも、車両1を駆動する駆動源に含まれる。
エンジン2,ジェネレータ3及びフロントモータ4はいずれの車両1のフロント側に配置され、同じくフロント側に配置されたトランスアクスル10を介して前輪8F(車輪)の前軸9F(車軸)に動力伝達可能に接続される。一方、リヤモータ5は、車両1のリヤ側に配置され、後輪8R(車輪)を駆動する後軸9R(車軸)に直接的に(あるいは図示しないギヤを介して)動力伝達可能に接続される。以下、前輪8F及び後輪8Rを特に区別しない場合には「車輪8」といい、前軸9F及び後軸9Rを特に区別しない場合には「車軸9」という。
エンジン2は、一般的なガソリンエンジンやディーゼルエンジンであって、トランスアクスル10を介してジェネレータ3に連結される。また、エンジン2は、後述するトランスアクスル10内の第一ドグクラッチ17(図2参照)を介して、車輪8を駆動する出力軸12に動力伝達が可能となっている。なお、出力軸12は前軸9Fと直結された軸である。出力軸12には、トランスアクスル10内においてデファレンシャルギヤ19が介装されている。エンジン2の作動状態は後述する制御装置30により制御される。
ジェネレータ3,フロントモータ4,リヤモータ5及びインホイールモータ6はいずれも、電動機としての機能と発電機としての機能とを兼ね備えた交流電動発電機である。ジェネレータ3は、エンジン2の動力により発電するとともに、トランスアクスル10内の第一ドグクラッチ17を介して出力軸12に動力伝達が可能となっている。すなわち、ジェネレータ3は、モータ4,5の作動状態とは独立して力行動作及び回生発電動作を実行可能とされる。
フロントモータ4,リヤモータ5及びインホイールモータ6(以下「モータ4〜6」ともいう)は、駆動用のバッテリ20に蓄えられた充電電力やジェネレータ3で生成された発電電力を用いて車輪8を駆動するとともに、アクセルオフ時に回生発電しながら回生ブレーキ力を発生させる。フロントモータ4は、後述するトランスアクスル10内の第二ドグクラッチ18(図2参照)を介して、出力軸12に動力伝達が可能となっている。
フロントモータ4及び前輪8Fのインホイールモータ6のそれぞれで生成された交流電力は、フロント側のインバータ7で直流電力に変換されたのちバッテリ20に充電される。一方、リヤモータ5及び後輪8Rのインホイールモータ6のそれぞれで生成された交流電力は、リヤ側のインバータ7で直流電力に変換されたのちバッテリ20に充電される。インバータ7は、各モータ4〜6で発生する回生発電力の大きさを調整する機能を持つ。なお、ジェネレータ3,フロントモータ4,リヤモータ5,各インホイールモータ6,各インバータ7の各作動状態は、制御装置30により制御される。
本実施形態のインホイールモータ6は、いずれも図示しないステータ及びロータを備えた一般的なアウタロータ型インホイールモータであり、各車輪8のホイール内に配置されて各車輪8を駆動する。インホイールモータ6の詳細な説明は省略するが、ステータは周方向に列設された複数のコイルを有し、ロータはステータの径方向外側に配置されるとともに、周方向に列設された複数のマグネットを有する。
トランスアクスル10は、デファレンシャルギヤ19(差動装置)を含むファイナルドライブ(終減速機)とトランスミッション(減速機)とを一体に形成した動力伝達装置であり、駆動源に含まれるエンジン2,ジェネレータ3,フロントモータ4と駆動軸の一つである前軸9Fとの間の動力伝達を担う複数の機構を内蔵する。図2に示すように、本実施形態のトランスアクスル10には、互いに平行に配列された六つの軸11〜16が設けられる。
すなわち、トランスアクスル10は、エンジン2のクランクシャフトと同軸上に接続された入力軸11と、上記の出力軸12と、ジェネレータ3と同軸上に接続されたジェネレータ軸13と、フロントモータ4と同軸上に接続されたモータ軸14と、二つのカウンタ軸15,16とを備える。一方のカウンタ軸15は、入力軸11と出力軸12との間の動力伝達経路上に配置され、他方のカウンタ軸16は、モータ軸14と出力軸12との間の動力伝達経路上に配置される。各軸11〜16は、それぞれの両端部が図示しない軸受を介してトランスアクスル10のケーシングに軸支される。
トランスアクスル10は、駆動源に含まれるエンジン2,ジェネレータ3及びフロントモータ4のそれぞれと出力軸12との間の動力伝達経路上に介装されたドグクラッチ17,18を有する。以下、エンジン2及びジェネレータ3と出力軸12との間に位置するドグクラッチ17を「第一ドグクラッチ17」といい、フロントモータ4と出力軸12との間に位置するドグクラッチ18を「第二ドグクラッチ18」という。
第一ドグクラッチ17が係合されていれば、エンジン2の動力及びジェネレータ3の動力が出力軸12に伝達され、第一ドグクラッチ17が切断されていれば、これらの動力は伝達されない。同様に、第二ドグクラッチ18が係合されていればフロントモータ4の動力が出力軸12に伝達され、第二ドグクラッチ18が切断されていればこの動力は伝達されない。なお、ドグクラッチ17,18の構成は周知であることから、詳細な説明は省略する。
また、本実施形態のトランスアクスル10は、第一ドグクラッチ17によってハイギヤ段(高速段)とローギヤ段(低速段)との切り替えが可能に構成されている。図2には、第一ドグクラッチ17が、互いに異なる軸上に配置されたハイ側のドグクラッチ17Hとロー側のドグクラッチ17Lとから構成されたものを例示している。入力軸11上に配置されたハイ側のドグクラッチ17Hのみが係合するとハイギヤ段が選択され、カウンタ軸15上に配置されたロー側のドグクラッチ17Lのみが係合するとローギヤ段が選択される。ハイギヤ段及びローギヤ段の切り替えは、制御装置30により、後述するパラレルモードでの走行時において走行状態や要求出力等に応じて実施される。
図1に示すように、バッテリ20は、ジェネレータ3による発電電力と、モータ4〜6の回生発電による電力の充電と、車両1の外部電源による充電(外部充電)とが可能に構成された高電圧電源である。本実施形態のバッテリ20は、家庭用交流電源での充電(普通充電)や、高圧直流電源での充電(急速充電)が可能である。本実施形態の車両1には車載充電器21が搭載されるとともに、車両1の側面には充電口(図示略)が設けられる。なお、車載充電器21は、交流電源での充電の場合に、交流電力を直流に変換してバッテリ20を充電する電力変換装置である。
また、車両1の車室内には、車両1の主電源の断接状態を切り替える起動スイッチ31と、アクセルオフ時に発生させる(車両1に働かせる)回生ブレーキ力のレベルを設定する回生レベル設定スイッチ32と、車両1に最大のトルクを発生させる全力加速モードを設定する最大加速スイッチ33とが設けられる。これらのスイッチ31〜33は、いずれも車両1の運転者によって操作される。
起動スイッチ31は、運転者の操作に応じて、車両1の主電源を接続又は切断するための信号を制御装置30に送信する。起動スイッチ31が運転者によりオン操作されると、制御装置30により車両1の主電源が接続され(READY-ON状態とされ)、起動スイッチ31がオフ操作されると、制御装置30により車両1の主電源が切断される(READY-OFF状態とされる)。
回生レベル設定スイッチ32は、運転者の操作に応じて、回生ブレーキ力のレベル(大きさ)を0から最大値まで多段階に変更(設定)するための信号を制御装置30に送信する。例えば、回生ブレーキ力のレベルが0に設定された場合には、アクセルオフであってもモータ4〜6による回生発電力が行われず、車両1には回生ブレーキ力が働かない。反対に、回生ブレーキ力のレベルが0よりも大きい値に設定された場合には、アクセルオフのときにモータ4〜6による回生発電が行われ、レベルに応じた回生ブレーキ力が車両1に働いて、車両1が減速する。回生ブレーキ力のレベルが高いほど、大きな回生発電力が回収され、大きな回生ブレーキ力が作用する。
最大加速スイッチ33は、運転者の操作に応じて、全力加速モードを設定又は解除するための信号を制御装置30に送信する。全力加速モードとは、駆動源に含まれる装置2〜6を総動員して最大のトルク(加速性)を車両1に発生させるモードである。すなわち、全力加速モードが設定された場合には、エンジン2及びモータ4〜6に加えて、ジェネレータ3も駆動用として利用される。なお、全力加速モードが設定された場合には、トランスアクスル10のドグクラッチ17,18はいずれも係合状態とされる。
また、車両1には、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ34,車両1の車速を検出する車速センサ35,車両1の前後加速度を検出する加速度センサ36,バッテリ20の電流値を検出する電流センサ37が設けられる。センサ34〜36はおもに車両1に要求される出力(以下「目標トルク」という)の算出,設定に用いられ、電流センサ37はバッテリ20の充電レベル(充電率や充電量といった充電状態)の推定に用いられる。なお、これらのセンサ34〜37のほかに、ブレーキペダルの踏み込み量や踏み込みの有無を検知するブレーキセンサ,バッテリ20の温度や電圧値を検出する温度センサや電圧センサ,エンジン2やジェネレータ3の各回転速度を検出するセンサ,モータ4〜6の各回転速度を検出するセンサ等(いずれも図示略)が設けられる。各センサ34〜37で検出された情報は、制御装置30に伝達される。
本実施形態の車両1には、EVモード,シリーズモード,パラレルモードの三種類の走行モードが用意される。これらの走行モードは、制御装置30によって、車両1の車速,バッテリ20の充電レベル,目標トルク等に応じて択一的に選択され、その種類に応じてエンジン2,ジェネレータ3,フロントモータ4,リヤモータ5,インホイールモータ6が使い分けられるとともに、ドグクラッチ17,18の断接状態(以下「クラッチ状態」という)が切り替えられる。
EVモードは、エンジン2及びジェネレータ3を出力軸12から切り離した状態で停止させたまま、バッテリ20の充電電力を用いてモータ4〜6の駆動力により走行する走行モードである。EVモードは、走行負荷,車速が低い場合やバッテリ20の充電レベルが高い場合に選択される。EVモードでは、少なくとも第一ドグクラッチ17が切断状態とされる。
EVモードにおいてフロントモータ4を用いる場合には、第二ドグクラッチ18が係合状態とされてフロントモータ4の駆動力が出力軸12に伝達される。なお、リヤモータ5を併せて用いてもよいし、リヤモータ5のみで走行してもよい。後者の場合には、第二ドグクラッチ18も切断状態とされる。また、フロントモータ4及びリヤモータ5の一方又は両方とインホイールモータ6とを併せて用いてもよい。使用するモータ4〜6の種類や個数は、例えばバッテリ20の充電レベルや目標トルク等に応じて決定される。
シリーズモードは、エンジン2及びジェネレータ3を出力軸12から切り離すとともにエンジン2によりジェネレータ3を発電させつつ、その電力を利用してモータ4〜6の駆動力により走行する走行モードである。シリーズモードは、走行負荷,車速が中程度の場合やバッテリ20の充電レベルが低い場合に選択される。シリーズモードでは、少なくとも第一ドグクラッチ17が切断状態とされる。
シリーズモードにおいてフロントモータ4を用いる場合には、第二ドグクラッチ18が係合状態とされてフロントモータ4の駆動力が出力軸12に伝達される。なお、リヤモータ5を併せて用いてもよいし、リヤモータ5のみで走行してもよい。後者の場合には、第二ドグクラッチ18も切断状態とされる。また、フロントモータ4及びリヤモータ5の一方又は両方とインホイールモータ6とを併せて用いてもよい。使用するモータ4〜6の種類や個数は、EVモードと同様に、例えばバッテリ20の充電レベルや目標トルク等に応じて決定される。
パラレルモードは、おもにエンジン2の動力で走行しつつ(車両1を駆動しつつ)、必要に応じてモータ4〜6の駆動力で走行をアシストする走行モードである。パラレルモードは、走行負荷,車速が高い場合に選択される。パラレルモードでは、少なくとも第一ドグクラッチ17が係合状態とされ、エンジン2の動力が出力軸12に伝達される。また、パラレルモードでは、必要に応じて(例えば大きなトルクが必要となる状況で)、モータ4〜6が併用される。例えば、フロントモータ4を併用する場合には第二ドグクラッチ18が係合状態とされる。
本実施形態では、上記の全力加速モードが設定されるとパラレルモードが選択される。すなわち、運転者により最大加速スイッチ33が操作された場合には、パラレルモードが選択されるとともに全力加速モードが設定される。なお、パラレルモード中に最大加速スイッチ33が操作された場合には、パラレルモードが維持されたまま全力加速モードが設定される。
全力加速モードが設定されると、上記の通り、二つのドグクラッチ17,18が共に係合状態とされ、エンジン2及びフロントモータ4に加えてジェネレータ3が力行運転するよう制御されるとともに、リヤモータ5及びインホイールモータ6も使用される。なお、全力加速モードの設定中に最大加速スイッチ33が操作されると、全力加速モードが解除され、そのときの走行状態や充電レベル等に応じて走行モードが選択される。
制御装置30は、車両1に搭載される各種装置を統合制御する電子制御装置(コンピュータ)である。制御装置30の内部には、バスを介して互いに接続されたプロセッサ,メモリ,インタフェイス装置等(いずれも図示略)が内蔵され、車両1に設けられた車載ネットワーク網の通信ラインに接続される。制御装置30の入力側には上記のスイッチ31〜33及びセンサ34〜37が接続され、制御装置30の出力側には駆動源及びドグクラッチ17,18が接続される。
プロセッサは、例えば制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ)などを内蔵する処理装置である。また、メモリは、プログラムや作業中のデータが格納される記憶装置であり、ROM,RAM,不揮発メモリなどを含む。制御装置30で実施される制御の内容は、ファームウェアやアプリケーションプログラムとしてメモリに記録,保存されており、プログラムの実行時にはプログラムの内容がメモリ空間内に展開されプロセッサで実行される。
[2.制御構成]
制御装置30は、各センサ34〜37からの情報に基づき目標トルクを算出するとともに、算出した目標トルクに基づいて駆動源の作動状態とクラッチ状態とを制御する。また、本実施形態の制御装置30は、アクセル開度,車速,加速度,バッテリ20の充電レベル等に基づいて、三つの走行モード(EVモード,シリーズモード,パラレルモード)のうちの一つを選択して設定し、設定した走行モードに応じて駆動源等を制御する。
図1中の制御装置30は、その機能をブロック図で模式的に表したものである。本実施形態の制御装置30には、算出部30A,推定部30B,設定部30C,制御部30Dが設けられる。本実施形態では、これらの要素の各機能がソフトウェアで実現されるものとする。ただし、各機能の一部又は全部をハードウェア(電子制御回路)で実現してもよく、あるいはソフトウェアとハードウェアとを併用して実現してもよい。
算出部30Aは、アクセル開度,車速等に基づいて目標トルクを算出するものである。目標トルクの算出方法には公知の手法を採用可能である。例えば、アクセル開度と車速と目標トルクとを規定した三次元マップを予め記憶しておき、アクセル開度センサ34及び車速センサ35のそれぞれで検出された値をマップに適用することで目標トルクを算出(取得)する方法が挙げられる。また、アクセル開度及び車速に加え、加速度センサ36で検出された加速度を考慮して目標トルクを算出してもよい。
推定部30Bは、バッテリ20の充電レベルを推定するものである。本実施形態の推定部30Bは、電流センサ37で検出される電流値を積算してバッテリ容量の増減変化を追跡することで充電レベルを推定する公知の電流積算法を用いる。なお、充電レベルの推定方法は特に限られず、例えば開回路電圧を用いた推定手法を採用してもよい。
設定部30Cは、車速及びバッテリ20の充電レベルに基づいて、EVモード,シリーズモード,パラレルモードの中から一つを選択して設定するものである。本実施形態の設定部30Cは、まず充電レベルを確認し、充電レベルが予め設定された上限値を上回るときにはEVモードを設定する。この上限値は、バッテリ20の充電電力のみで走行が可能か否かを判定するための閾値であるため、比較的高い値に設定されている。
また、設定部30Cは、充電レベルが上記の上限値以下である場合には車速をチェックし、車速が所定車速以下である低中車速のときにシリーズモードを設定し、車速が所定車速を上回る高車速のときにパラレルモードを設定する。シリーズモードとパラレルモードとを切り分ける所定車速は予め設定されている。また、本実施形態の設定部30Cは、最大加速スイッチ33から送信された信号に基づき、全力加速モードを設定又は解除する。なお、設定部30Cは、全力加速モードを設定するときの走行モードがパラレルモードでない場合には、走行モードをパラレルモードに切り替える。
制御部30Dは、算出部30Aにより算出された目標トルクと設定部30Cにより設定されたモード(走行モード及び全力加速モード)とに基づいて、駆動源及びクラッチ状態を制御するものである。制御部30Dは、目標トルクが正の値であれば駆動源を力行運転させ、目標トルクが0以下値であれば駆動源を回生運転させるとともに、駆動源に応じてクラッチ状態を制御する。制御部30Dは、回生運転時、すなわちアクセルオフ時では、そのときの目標トルクに基づいて、モータ4〜6のそれぞれについて回生発電させるか否かを判断する。
例えば、アクセルオフ時の目標トルクの大きさ(絶対値)が大きい場合には、全てのモータ4〜6を回生発電させて回生ブレーキ力を高め、アクセルオフ時の目標トルクの大きさ(絶対値)が小さい場合には、モータ4〜6のいずれか一つのみを回生発電させて回生ブレーキ力を弱める。また、本実施形態の制御部30Dは、目標トルクに加え、回生レベル設定スイッチ32で設定された回生ブレーキ力のレベルを考慮してインバータ7を制御する。具体的には、制御部30Dは、設定されたレベルの回生ブレーキ力がアクセルオフ時に発生するようにインバータ7を制御する。
なお、制御部30Dは、アクセルオン時に第二ドグクラッチ18を切断している場合には、アクセルオフ時にフロントモータ4以外のモータ5,6で回生発電する。これにより、アクセルのオンオフの切替に伴って第二ドグクラッチ18の断接が頻繁に切り替わることを防ぐ。また、制御部30Dは、全力加速モードの設定中にアクセルオフされた場合に、モータ4〜6に加えてジェネレータ3を回生発電させてもよい。
本実施形態の制御部30Dは、力行運転時、すなわちアクセルオン時では、設定中のモード及び目標トルクの大きさに基づいて、駆動源の中から作動させる装置を選択する。ここで、制御部30Dが力行時に選択する駆動源の種類を、モード毎に例示する。
制御部30Dは、EVモードが設定されている場合には、モータ4〜6のいずれか一つ又は複数の駆動力によって車両1を走行させる。制御部30Dは、これらのモータ4〜6を適宜組み合わせて(選択して)使用可能である。本実施形態の制御部30Dは、目標トルクの大きさが所定値未満であればモータ4,5の両方を選択し、目標トルクの大きさが所定値以上であればモータ4,5に加えてインホイールモータ6を併用する。なお、目標トルクの大きさが所定値未満であるときにフロントモータ4又はリヤモータ5を選択し、目標トルクの大きさが所定値以上であるときにモータ4,5の両方を選択してもよい。あるいは、目標トルクの大きさにかかわらずモータ4,5の一方又は両方を選択してもよい。
制御部30Dは、シリーズモードが設定されている場合には、モータ4〜6のいずれか一つ又は複数の駆動力によって車両1を走行させるとともに、エンジン2の動力によりジェネレータ3を発電させる。本実施形態の制御部30Dは、シリーズモードにおいてもEVモードと同様、目標トルクの大きさが所定値未満であればモータ4,5の両方を選択し、目標トルクの大きさが所定値以上であればモータ4,5に加えてインホイールモータ6を併用する。なお、モータ4〜6の組み合わせはこれに限らず、上記のEVモードと同様に適宜選択可能である。
このように、EVモード及びシリーズモードにおいて、モータ4,5に加えて、適宜インホイールモータ6を併用することで、例えば上り坂を登るときのように、大きな駆動力が必要な場合に、駆動力が不足するような事態が回避される。また、シリーズモードでは、ジェネレータ3の発電電力がバッテリ20に蓄電され、あるいは、直接的にモータ4〜6で使用されるため、航続可能距離が確保される。
制御部30Dは、パラレルモードが設定されている場合には、おもにエンジン2の動力によって車両1を走行させるとともに、モータ4〜6のいずれか一つ又は複数の駆動力によってその走行をアシストさせる。制御部30Dは、目標トルクに基づいて作動させるモータ4〜6を選択する。本実施形態の制御部30Dは、パラレルモード中であって全力加速モードが設定されていない場合には、目標トルクが第一所定値未満であればエンジン2のみで走行し、目標トルクが第一所定値以上かつ第二所定値未満であればモータ4,5の両方を作動させ、目標トルクが第二所定値以上であればモータ4,5に加えてインホイールモータ6も作動させる。
また、本実施形態の制御部30Dは、パラレルモード中であって全力加速モードが設定されている場合には、エンジン2を作動させるとともに、目標トルクにかかわらず全てのモータ4〜6を作動させ、さらにジェネレータ3を力行運転させる。
[3.フローチャート]
図3〜図6は、上述した制御装置30において実施される制御内容を説明するためのフローチャート例である。このフローチャートは、車両1の主電源が投入されているときに所定の演算周期で実施される。図3のフローチャートは、上記の算出部30A,推定部30B及び設定部30Cが実施する処理であり、図4〜図6のフローチャートは制御部30Dが実施する処理である。
図3に示すように、ステップS1ではスイッチ31〜33及びセンサ34〜37から各種情報が取得される。ステップS2では取得された情報に基づき目標トルクが設定され、続くステップS3では充電レベルが推定される。ステップS4では、全力加速モードが設定されているか否かが判定される。この条件が成立しなければステップS5に進み、ステップS3で推定された充電レベルが上限値を超えているか否かが判定される。
バッテリ20の充電レベルが上限値を超えている場合には、ステップS6においてEVモードが設定される。一方、充電レベルが上限値以下であれば、ステップS7において車速が所定車速以下であるか否かが判定される。車速が所定車速以下であれば、ステップS8においてシリーズモードが設定され、車速が所定車速よりも高ければ、ステップS9においてパラレルモードが設定される。なお、ステップS4において全力加速モードが設定されていると判定された場合もステップS9に進み、パラレルモードが設定される。
EVモードが設定された場合は、図4に示すフローチャートに進む。ステップS10ではクラッチ状態が確認され、続くステップS11においてクラッチ17,18の切り替えが必要であるか否かが判定される。例えばパラレルモードからEVモードに移行した場合には「クラッチ切替要」と判定され、ステップS12においてクラッチ17,18が切り替えられる。一方、シリーズモードからEVモードに移行した場合や走行モードがEVモードのまま変化しない場合には、ステップS12をスキップしてステップS14に進む。
ステップS14では、図3のステップS2で算出された目標トルクが正の値であるか否かが判定される。目標トルクが0よりも大きければステップS15に進み、目標トルクが所定値以上であるか否かが判定される。この条件が成立すれば、インホイールモータ6が力行運転され(ステップS17)、フロントモータ4が力行運転され(ステップS18)、リヤモータ5が力行運転される(ステップS19)。すなわち、目標トルク≧所定値であるときは、モータ4〜6の全ての駆動力により車両1を走行させ、このフローをリターンする。
一方、ステップS15において目標トルクが所定値未満であると判定された場合には、ステップS17をスキップしてステップS18に進む。つまりこの場合は、インホイールモータ6は使用されない。また、ステップS14において目標トルクが0以下であると判定された場合には、ステップS22に進み、回生レベル設定スイッチ32により回生レベルが0に設定されているか否かが判定される。回生レベルが0であればこのフローをリターンし、回生レベルが0でなければ、モータ4〜6のうち回生発電させるものが選択され(ステップS23)、選択されたモータが回生運転されて(ステップS24)、このフローをリターンする。
また、図3のステップS8においてシリーズモードが設定された場合は、図5に示すフローチャートに進む。図5のフローチャートは、図4のフローチャートに対し、ステップS33が追加されている点だけが異なる。すなわち、ステップS33を除く図4中のステップS30〜S44は、図3中のステップS10〜S24のそれぞれと同一である。ステップS33では、エンジン2の動力によりジェネレータ3が発電し、その発電電力がバッテリ20に充電される。あるいは、発電電力が作動中のモータ4〜6に直接的に供給されてもよい。
また、図3のステップS9においてパラレルモードが設定された場合は、図6に示すフローチャートに進む。図6のフローチャートは、図5のフローチャートに対し、ステップS53,S55の処理が異なるとともに、ステップS56,S60,S61が追加されている点が異なる。すなわち、これらのステップS53,S55,S56,S60,S61を除く図6中のステップS50〜S64は、図5中のステップS30〜S44のそれぞれと同一である。
図6のステップS53では、エンジン2が作動してその動力が出力軸12に伝達される。ステップS55では、全力加速モードが設定されているか否かが判定され、このモードが設定されていれば、ステップS56においてジェネレータ3が力行運転され、駆動源に含まれる全ての装置が駆動用として用いられる。一方、全力加速モードが設定されていなければ、目標トルクが第一所定値以上であるか否かが判定され(ステップS60)、この条件が成立すれば目標トルクが第二所定値以上であるか否かが判定される(ステップS61)。
ステップS60の条件が成立しない場合は、このフローをリターンする。すなわちこの場合は、エンジン2の動力のみで走行し、モータアシストは実施されない。また、ステップS61の条件が成立した場合はステップS57に進み、エンジン2の動力に加えてモータ4〜6が併用される。また、ステップS61の条件が成立しない場合はステップS58に進み、エンジン2の動力に加えてモータ4,5が併用される。
[4.作用,効果]
(1)上記の車両1には、エンジン2,ジェネレータ3,フロントモータ4がトランスアクスル10内のドグクラッチ17,18を介して出力軸12に動力伝達可能に接続されるとともに、各車輪8にインホイールモータ6が配置されている。さらに、これらの装置2,3,4,6(駆動源)の作動状態とドグクラッチ17,18の断接状態とが目標トルクに基づいて制御されるため、目標トルクに応じて高い加速性能を実現できる。
さらに、上記の制御装置30は、アクセルオフ時の目標トルクに基づき、フロントモータ4とインホイールモータ6とのそれぞれについて回生発電させるか否かを判断する。例えば、大きな回生ブレーキ力を発生させるべき状況ではモータ4,6の両方に回生発電させる。反対に、小さな回生ブレーキ力で足りる状況ではフロントモータ4のみに回生発電させる。このように、アクセルオフ時の目標トルクに応じて適宜回生発電が実施されるため、最適な回生ブレーキ力を発生させつつ回生発電量を確保できるため、航続可能距離を伸ばすことができる。
(2)上記の車両1では、シリーズモードが設定された場合に、目標トルクが所定値以上であるとき(例えば上り坂を登るとき)はインホイールモータ6が併用されるため、加速性能を確保できる。また、シリーズモードでは、ジェネレータ3の発電電力がバッテリ20に蓄電され、あるいは、直接的にフロントモータ4等で使用されるため、航続可能距離を伸ばすことができる。なお、上記実施形態では、EVモードにおいても同様に、目標トルクが所定値以上であればインホイールモータ6が併用されるため、EVモードにおいても高い加速性能を確保できる。
(3)上記の車両1では、パラレルモードが設定された場合に、目標トルクに基づいてインホイールモータ6による走行アシストも実施されるため、より大きなトルクを実現でき、加速性能をより高めることができる。また、上記実施形態のように、目標トルクによってアシスト用のモータ4〜6を選択することで無駄な電力消費を避け、航続可能距離を伸ばしつつ加速性能を高めることができる。
(4)上記の車両1には最大加速スイッチ33が設けられ、このスイッチ33を運転者が操作すると全力加速モードが設定される。このモードが設定された場合には、ジェネレータ3も駆動用として利用されるため、最大のトルクを出力することができ、加速性能を向上させることができる。
(5)また、車両1には回生レベル設定スイッチ32が設けられ、このスイッチ32を運転者が操作して回生ブレーキ力のレベルを選択できる。すなわち、制御装置30は、運転者の要求に応じた回生ブレーキ力が車両1に作用するようにインバータ7を制御するため、ドライブフィーリングを向上させることができる。
(6)なお、上記の車両1にはリヤモータ5も搭載されており、フロントモータ4と同様に制御されることから、より大きなトルクを出力することができる。
[5.その他]
上記の車両1の構成は一例であって、上述したものに限られない。例えば、全力加速モードが運転者のスイッチ操作によらず、運転状態に応じて制御装置30が設定してもよいし、このモード自体を省略してもよい。また、EVモード,シリーズモード,パラレルモードのいずれか一つが設定されたときに、エンジン2,ジェネレータ3,フロントモータ4,リヤモータ5,インホイールモータ6の各作動状態が上記以外に制御されてもよい。
また、車両1に二輪駆動モードと四輪駆動モードとを設け、四輪駆動モードが設定された場合に限り、フロントモータ4及びリヤモータ5の両方を使用してもよい。なお、リヤモータ5を省略することも可能である。また、エンジン2,ジェネレータ3,フロントモータ4,トランスアクスル10を車両後部に搭載してもよい。また、トランスアクスル10の構成は一例であり、例えばハイロー切替機能を有していなくてもよいし、第二ドグクラッチ18を省略してもよい。また、図2に示すトランスアクスル10内の各軸11〜16に設けられるギヤの配置も一例である。
1 車両(ハイブリッド車両)
2 エンジン(駆動源)
3 ジェネレータ(モータジェネレータ,駆動源)
4 フロントモータ(モータ,駆動源)
5 リヤモータ(駆動源)
6 インホイールモータ(駆動源)
7 インバータ
8 車輪
8F 前輪(車輪)
8R 後輪(車輪)
9 車軸
9F 前軸(車軸)
9R 後軸(車軸)
10 トランスアクスル
12 出力軸
17 第一ドグクラッチ
18 第二ドグクラッチ
20 バッテリ(BAT)
30 制御装置
32 回生レベル設定スイッチ
33 最大加速スイッチ

Claims (6)

  1. 車輪を駆動する出力軸にそれぞれ動力を伝達可能なエンジン及び第一回転電機と、前記エンジンの動力により発電するとともに前記出力軸に動力を伝達可能な第二回転電機とを含む駆動源と、前記駆動源と前記出力軸との間の動力伝達経路上に介装されたドグクラッチを有するトランスアクスルと、を備えたハイブリッド車両であって、
    前記駆動源に含まれ、各々の前記車輪のホイール内に配置されて前記各車輪を駆動するインホイールモータと、
    前記ハイブリッド車両の目標トルクを算出するとともに、前記目標トルクに基づいて前記駆動源の作動状態及び各々の前記ドグクラッチの断接状態を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、アクセルオフ時の前記目標トルクに基づいて、前記第一回転電機及び前記インホイールモータのそれぞれについて回生発電させるか否かを判断する
    ことを特徴とする、ハイブリッド車両。
  2. 前記第二回転電機による発電電力及び前記回生発電による電力が充電されるバッテリを備え、
    前記制御装置は、車速及び前記バッテリの充電状態に基づいて、前記エンジン及び前記第二回転電機をいずれも前記出力軸から切り離した状態で前記第二回転電機を発電させるとともに前記第一回転電機の駆動力により走行するシリーズモードを設定し、前記シリーズモードにおいて前記目標トルクの大きさが所定値以上であれば前記インホイールモータを併用する
    ことを特徴とする、請求項1記載のハイブリッド車両。
  3. 前記制御装置は、少なくとも車速に基づいて、前記エンジンの動力で走行しつつ前記第一回転電機の駆動力で走行をアシストするパラレルモードを設定し、前記パラレルモードにおいて前記目標トルクに基づき前記インホイールモータの駆動力を併用する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のハイブリッド車両。
  4. 運転者によって操作され、前記ハイブリッド車両に最大のトルクを発生させる全力加速モードを設定する最大加速スイッチを備え、
    前記制御装置は、前記パラレルモードにおいて前記全力加速モードが設定された場合には、前記第二回転電機を力行運転させるとともに、前記第二回転電機の駆動力が前記出力軸に伝達されるよう前記ドグクラッチを制御する
    ことを特徴とする、請求項3記載のハイブリッド車両。
  5. 運転者によって操作され、前記アクセルオフ時に発生させる回生ブレーキ力のレベルを設定する回生レベル設定スイッチと、
    前記第一回転電機及び前記インホイールモータのそれぞれで発生する回生発電力の大きさを調整するインバータと、を備え、
    前記制御装置は、前記回生レベル設定スイッチにより設定された前記レベルを考慮して前記インバータを制御する
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載のハイブリッド車両。
  6. 前記エンジン,前記第一回転電機,前記トランスアクスル及び前記第二回転電機はいずれも前記ハイブリッド車両のフロント側に配置されており、
    前記駆動源に含まれ、前記ハイブリッド車両のリヤ側に配置されて後輪を駆動する後軸に動力を伝達可能な第三回転電機を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載のハイブリッド車両。
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