JP2019161891A - モータの制御装置およびモータの制御方法 - Google Patents

モータの制御装置およびモータの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】過電流の発生を抑制しつつ速度応答性を改善することができるモータの制御装置およびモータの制御方法を提供する。【解決手段】モータの制御装置は、永久磁石を用いた回転子を有するモータの実回転速度を取得する回転速度取得部と、実回転速度と目標回転速度との差分に基づいて、モータへの指令電圧を演算する指令電圧演算部と、目標回転速度に基づいて、指令電圧をモータの誘起電圧分補償するフィードフォワード補償部と、を備える。フィードフォワード補償部は、平滑化処理されたフィードフォワード補償値を演算する補償値演算部と、フィードフォワード補償値を指令電圧に加算する加算部と、を備える。【選択図】 図5

Description

本発明は、モータの制御装置およびモータの制御方法に関する。
モータ制御のプログラムが組み込まれるマイコンの演算負荷を減らし、より安価なマイコンを用いるためには、簡易な制御方法が望ましい。
特許文献1には、比較的回路構成が簡単でモータ効率も高くすることができ、かつ安価なモータの駆動制御の1つとして、120度通電方式を用いる点が開示されている。
120度通電方式により速度制御を行う場合、モータモデルはDCモータモデルと等価として扱い、電流制御は行わず速度制御ループのみで構成される単一速度制御系として考える。
特許第4742989号公報
上記従来のモータの駆動制御においては、速度制御ゲインは、誘起電圧(Back_EMF)の発生を無視して設計されるため、操作量に誘起電圧の影響が考慮されない。そのため、速度の応答性が低下するといった問題がある。
一方で、速度応答性を改善するために、速度制御ゲインを高くすると、回転速度指令に対して操作量が急峻な反応を示すため、過電流が生じる虞がある。
そこで、本発明は、過電流の発生を抑制しつつ速度応答性を改善することができるモータの制御装置およびモータの制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一つの態様のモータの制御装置は、永久磁石を用いた回転子を有するモータの実回転速度を取得する回転速度取得部と、前記実回転速度と目標回転速度との差分に基づいて、前記モータへの指令電圧を演算する指令電圧演算部と、前記目標回転速度に基づいて、前記指令電圧を前記モータの誘起電圧分補償するフィードフォワード補償部と、を備え、前記フィードフォワード補償部は、平滑化処理されたフィードフォワード補償値を演算する補償値演算部と、前記フィードフォワード補償値を前記指令電圧に加算する加算部と、を備える。
また、本発明の一つの態様のモータの制御方法は、永久磁石を用いた回転子を有するモータの実回転速度を取得するステップと、前記実回転速度と目標回転速度との差分に基づいて、前記モータへの指令電圧を演算するステップと、前記目標回転速度に基づいて、前記指令電圧を前記モータの誘起電圧分フィードフォワード補償するステップと、を含み、 前記フィードフォワード補償するステップは、平滑化処理されたフィードフォワード補償値を演算するステップと、前記フィードフォワード補償値を前記指令電圧に加算するステップと、を含む。
さらに、本発明の一つの態様のモータ駆動装置は、上記のモータの制御装置と、指令電圧に基づき、インバータに含まれるスイッチング素子をオン/オフ制御するインバータ部と、を備える。
また、本発明の一つの態様のモータは、上記のモータの駆動装置により電力が供給される。
本発明の一つの態様によれば、誘起電圧の影響を打ち消すフィードフォワード補償部と、急峻な電圧(操作量)変化によって発生し得る過電流を抑制する平滑化処理部とを備えるので、過電流の発生を抑制しつつ速度応答性を改善することができる。
図1は、本実施形態におけるモータ駆動システムの具体的構成を示す図である。 図2は、従来の速度制御モデルである。 図3は、PI速度制御器のゲイン設計モデルである。 図4は、誘起電圧の影響を示すモデルである。 図5は、本実施形態における速度制御モデルである。 図6は、第一の比較例の速度応答性と発生電流とを示す図である。 図7は、第二の比較例の速度応答性と発生電流とを示す図である。 図8は、実施例(移動平均数32)の速度応答性と発生電流とを示す図である。 図9は、実施例(移動平均数64)の速度応答性と発生電流とを示す図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
図1は、本実施形態におけるモータ駆動システム10の具体的構成を示す図である。
モータ駆動システム10は、上位装置1と、モータ駆動装置2と、モータ3と、を備える。
上位装置1は、モータ3の動作に関する上位指令値を生成し、生成した上位指令値をモータ駆動装置2へ送信する。上位指令値は、モータ3の目標回転速度に関する指令値であり、本実施形態では、目標回転速度に関する指令値が回転数指令である場合について説明する。なお、目標回転速度に関する指令値は、回転速度指令であってもよい。
モータ駆動装置2は、上位装置1から上位指令値である回転数指令を受信し、回転数指令に基づいてモータ3の速度制御を行う。モータ駆動装置2は、回路基板(不図示)に載置され、当該回路基板は、モータ3に駆動電力を供給する。
モータ駆動装置2は、タイムキャプチャ21と、マイクロコンピュータ(マイコン)22と、インバータ部23と、を備える。マイコン22は、ソフトウェア(S/W)により構成されるモータ3の制御装置であって、センサ信号処理部22a、速度制御部22bおよびインバータ制御部22cを備える。
モータ3は、3相のブラシレスDCモータ(BLDCモータ)であり、モータ駆動装置2により電力が供給される。なお、モータ3は、BLDCモータに限定されるものではなく、永久磁石を用いた回転子を有するモータであって、回転子が回転することで起電力(誘起電圧)が発生するモータであればよい。例えば、モータ3は、永久磁石同期モータであってもよい。
モータ3には、モータ3の回転位置情報を取得するためのセンサ3aが取り付けられている。本実施形態では、センサ3aがホールセンサである場合について説明する。
タイムキャプチャ21は、センサ3aからのホールセンサ信号を取得し、取得したホールセンサ信号を、マイコン22のセンサ信号処理部22aに出力する。センサ信号処理部22aは、タイムキャプチャ21によって取得されたホールセンサ信号をもとに、モータ3の実回転速度(実回転数)を検出する回転速度取得部である。本実施形態では、上位指令値が回転数指令であるため、センサ信号処理部22aは、ホールセンサ信号をもとにモータ3の実回転数を検出し、速度制御部22bに出力する。
速度制御部22bは、モータ3の実回転数と目標回転数との差分に基づいて、モータ3への指令電圧を演算する。インバータ制御部22cは、指令電圧に基づいてPWM信号を生成し、インバータ部23に出力する。
インバータ部23は、ゲートドライバとインバータとを備え、インバータ制御部22cにより生成されたPWM信号に基づいて、インバータを構成するスイッチング素子をオン/オフ制御し、モータ3に駆動電力を供給する。
本実施形態では、インバータ制御部22cは、各スイッチング素子の通電期間を120度とする120度通電方式によりインバータを駆動制御する。
ところで、マイクロコンピュータに代表されるコントローラを用いてBLDCモータを120度通電方式で駆動制御し、速度制御を行って任意の回転速度に制御する場合、図2に示すような速度制御モデル100が考えられてきた。
図2において、符号110はマイコンモデル、符号120はモータモデルである。また、KpはPI速度制御器111の比例ゲイン、KiはPI速度制御器111の積分ゲインである。さらに、Lはモータの巻き線インダクタンス、Rはモータの巻き線抵抗、Jmは慣性モーメント、Dmは粘性摩擦係数、Ktはトルク定数、Keは誘起電圧定数である。また、Aは、指令電圧V*とモータに供給される実際の電圧Vとの間にある比例定数であり、Bは、モータの実際の回転数rpmとマイコンで認識する回転数rpm_countとの間にある比例定数である。
図2に示すように、120度通電駆動によりBLDCモータの速度制御を行う場合、モータモデル120は、DCモータモデルと等価として扱い、電流制御は行わず速度制御ループのみで構成される単一速度制御系となる。ここで、速度制御器としては、一般的なPI速度制御器111が用いられる。また、速度制御ゲイン(Kp、Ki)の設計を行う上では、速度制御系の応答がモータ電気的応答よりも十分に小さく設計されるものとし、電気的応答は無視される。また、ゲイン設計段階においては、制御系の外乱となる負荷トルク(τn)や、誘起電圧(Back_EMF)を無視した入力(指令)から出力までの伝達関数をもとに速度制御ゲインが設計される。
図3は、速度制御ゲインの設計モデル100Aを示す図である。
この図3に示すモデル100Aは、図2に示すモデル100の近似モデルである。ここで、Cは、図2のモータモデル120から電流応答の1次遅れ成分を無視し、それ以外の比例定数をまとめた、電圧入力からトルク出力への変換比例定数を表している。
このように、PI速度制御器111の比例ゲインKpおよび積分ゲインKiは、モータに発生する誘起電圧を無視して選定される。しかしながら、この場合、モータに発生する誘起電圧の影響により、速度の応答性が低下するという問題がある。
図4に、図3のモデル100Aに対して外乱の影響を付与したモデル100Bを示す。 この図4において、Dは、回転数rpmから誘起電圧Back_EMFへ変換される比例定数を表している。
図4に示すように、誘起電圧Back_EMFは、操作量である指令電圧Vが打ち消されるように外乱として働くことがわかる。誘起電圧は、モータの回転速度に比例する信号であるため、モータの回転速度(回転数)を上昇させると、それに従って誘起電圧も増加して、大きく外乱として働く。
上述したように、ゲイン設計段階において誘起電圧が無視されていると、操作量である指令電圧Vに誘起電圧の影響が考慮されない。そのため、例えば回転数指令rpm*を急激に上昇させた場合、誘起電圧Back_EMFにより指令電圧Vが打ち消され、実回転数rpmを即座に回転数指令rpm*に追従させることができない。結果として、速度の応答性が低下してしまう。
そこで、本実施形態では、BLDCモータの速度応答性の改善を行うために、誘起電圧の影響を考慮して操作量を生成する。
具体的には、図5に示すように、PI速度制御器211に加えて、フィードフォワード補償部として、フィードフォワード補償器(FF補償器)212と加算部213とを設ける。PI速度制御器211は、モータ3の実回転数rpmと回転数指令rpm*との差分に基づいて、指令電圧V*_PIを演算する指令電圧演算部である。ここで、PI速度制御器211の速度制御ゲインKpおよびKiは、図3に示すモデル100Aにより設計されているものとする。
フィードフォワード補償部(FF補償器212および加算部213)は、回転数指令rpm*に基づいて、指令電圧V*_PIをモータ3の誘起電圧Back_EMF分補償する。
FF補償器212は、モータ3に発生する誘起電圧Back_EMF相当のフィードフォワード補償値(FF補償値)V*_FFを演算する補償値演算部である。ここで、FF補償器212は、平滑化処理されたフィードフォワード補償値(FF補償値)V*_FFを演算する。加算部213は、FF補償値V*_FFを指令電圧V*_PIに加算し、誘起電圧Back_EMFの影響を打ち消すように指令電圧V*_PIに対してフィードフォワード補償を行い、補償後の指令電圧V*を出力する。
FF補償器212は、回転数指令rpm*に対して平滑化処理を行う平滑化処理部212aと、平滑化処理された回転数指令rpm* Delayに補償ゲインDを乗算し、FF補償値V*_FFを演算するゲイン乗算部212bと、を備える。
平滑化処理部212aは、回転数指令rpm*に対して、伝達関数F(s)で表される平滑化処理を行う。平滑化処理は、移動平均処理やローパスフィルタ処理等であってよい。いずれの場合にも、簡易な構成で容易に平滑化レベルを調整することができる。
ゲイン乗算部212bは、平滑化処理された回転数指令rpm* Delayに補償ゲインDを乗算し、FF補償値V*_FFを演算する。
フィードバック制御下においては、最終的に回転数指令rpm*に実回転数rpmが到達するように制御される。上述したように、誘起電圧Back_EMFは、実回転数rpmに比例する信号であるため、回転数指令rpm*に基づいて、モータ3に発生する誘起電圧Back_EMFを演算することができる。
つまり、指令電圧V*_PIをモータ3に発生する誘起電圧Back_EMF分補償するためには、回転数指令rpm*に基づいて誘起電圧Back_EMFを算出し、これを操作量として指令電圧V*_PIに上乗せすればよい。これにより、誘起電圧Back_EMFの影響を打ち消し、速度の応答性を改善することができる。
つまり、補償ゲインDは、次式に示すように、モータ3の誘起電圧定数Keに応じた値とすることができる。
なお、誘起電圧定数Keとトルク定数Ktとは値として等価の関係があるので、補償ゲインDは、トルク定数Ktを用いた値とすることもできる。
D=Kt×(2π/60) ………(5)
BLDCモータを120度通電方式により駆動制御する場合、単一速度制御(電流制御レス)であるため、ゲイン乗算部212bによって速度応答性を改善しただけでは、急峻な電圧(操作量)変化によって過電流が発生し得る。この過電流の発生は、インバータ部23やモータ3の不具合の原因となり得る。そこで、上記の電流制御レスにより発生し得る過電流を抑制するために、本実施形態では、ゲイン乗算部212bの前段に操作量の急激な変化を抑制するための平滑化処理部212aを設けている。
平滑化処理部212aを設けることで、例えば回転数指令rpm*がステップ状に変化した場合であっても、ゲイン乗算部212bから出力されるFF補償値V*_FFはステップ状に変化することなく、なだらかに変化する。これにより、回転数指令rpm*が急激に変化した場合であっても、補償後の指令電圧V*が急激に変化することを抑制し、過電流発生を抑制することが可能となる。
ただし、この平滑化処理の効果を大きくすると、過電流の発生は抑えられるが、応答性の改善効果は減少してしまう。平滑化レベルは、システムとの整合性を図り、設計者が適宜設計するものとする。
このように、本実施形態では、BLDCモータであるモータ3を、簡易な制御で、且つ安価に実現可能な120度通電方式で駆動する場合に、モータ3に発生する誘起電圧の影響を考慮して、単一速度制御の操作量を決定する。具体的には、PI速度制御器211により演算される操作量(指令電圧V*_PI)を、回転数指令rpm*に基づいて、フィードフォワード補償により誘起電圧Back_EMF分補償する。また、このとき、補償後の操作量(指令電圧V*)の急激な変化を抑制するために、平滑化処理されたFF補償値V*_FFによってフィードフォワード補償を行う。これにより、電流制御レスにより発生し得る過電流を適切に抑制しつつ、速度応答性を改善することができる。
以下、本実施形態の効果について、実施例を用いて説明する。
120度通電駆動によるBLDCモータの速度制御において、図2のように速度制御モデル100を立て、図3のモデル100Aに従いPI速度制御ゲインを設計し、実際にモータ3を駆動させた。そして、無負荷状態で回転数指令rpm*をステップ状に1000rpmから2000rpmに変化させたときの速度応答性と発生電流とを確認した。
図6は、第一の比較例として、PI制御のみを行った場合の結果を示す図である。この場合、速度応答性の指標となる時定数は、1.2sであった。ここで、時定数は、回転数指令rpm*を与えてから実回転数rpmが目標値の60%に達するまでの時間である。また、この場合、回転数指令rpm*をステップ状に変化させても、過電流は発生しなかった。
図7は、第二の比較例として、PI制御とFF補償とを行った場合の結果を示す図である。この図7に示すように、操作量を誘起電圧Back_EMF分補償するFF補償の効果により、速度応答の時定数が50msと改善していることがわかる。しかしながら、回転数指令rpm*がステップ状に変化した瞬間に過電流(過電流ピーク値3.89A)が流れてしまっている。
これに対して、図8および図9は、実施例として、図5に示すように平滑化処理部212aとゲイン乗算部212bとを備えるFF補償器212を組み込み、PI制御とFF補償と平滑化処理とを行った場合の結果を示す図である。これらの実施例では、平滑化処理として、簡単に構成できる単純移動平均処理を行った。図8は、単純移動平均数を32とした場合の結果であり、図9は、単純移動平均数を64とした場合の結果である。
図8および図9に示すように、FF補償器212に平滑化処理部212aが組み込まれていることにより、図7において確認された過電流が抑制されていることがわかる。また、移動平均数を増やすほど、過電流が抑制されることもわかる(過電流ピーク値3.89A⇒1.15A⇒0.76A)。その一方で、速度の応答性は、移動平均数を増やすほど低下していくこともわかる(時定数50ms⇒80ms⇒110mms)。ただし、図6の結果と比較すると、速度応答性は大幅に改善しているといえる。つまり、速度応答性の改善と過電流発生の抑制とが実現できていることが確認できる。
以上説明したように、本実施形態におけるモータ3の制御方法は、モータ3の実回転数(実回転速度)を取得する工程と、実回転数(実回転速度)と目標回転数(目標回転速度)との差分に基づいて、モータ3への指令電圧を演算する工程と、目標回転数(目標回転速度)に基づいて、指令電圧をモータ3の誘起電圧分フィードフォワード補償する工程と、を含む。また、フィードフォワード補償する工程は、平滑化処理されたFF補償値を演算する工程と、FF補償値を指令電圧に加算する工程と、を含む。
これにより、BLDCモータの120度通電駆動における単一速度制御において、モータの実回転速度を目標回転速度に対して速やかに追従させ、かつ安定して動作させることが可能となる。このように、速度応答性の改善と、過電流発生の抑制と、低コスト化とを実現することができる。
本実施形態は、冷蔵庫に代表される高い速度応答性が求められるアプリケーションに好適である。冷蔵庫は、急速に冷凍冷蔵を行うために電動圧縮機の回転数を即座に回転数指令に追従させる必要があるため、高い速度応答性が求められる。
(変形例)
上記実施形態においては、図5に示すように、ゲイン乗算部212bの前段に平滑化処理部212aを配置する場合について説明した。しかしながら、平滑化処理部212aは、ゲイン乗算部212bの後段に配置されていてもよい。この場合にも、FF補償器212は、平滑化されたFF補償値V*_FFを演算することができる。なお、PI速度制御器211としての性能を落とさないために、平滑化処理部212aは、FF補償値V*_FFの平滑化を行う位置、つまり回転数指令rpm*の入力端子から加算部213までの間に配置するものとする。
また、上記実施形態においては、センサ3aがホールセンサであり、モータ3の実回転速度(実回転数)をホールセンサ信号から検出する場合について説明した。しかしながら、モータ駆動システム10は、ホールセンサレスのシステムであってもよい。この場合、ホールセンサに代わってモータ3の実回転速度(実回転数)を取得するために、モータ3に発生している誘起電圧Back_EMFを読み取る。この場合、モータ3に発生する電流の動きから誘起電圧Back_EMFを取得し、誘起電圧Back_EMFに基づいてモータ3の実回転速度(実回転数)を推定する。
ホールセンサレスの制御とすることにより、低コスト化を実現することができる。また、例えば、コンプレッサモータの制御等、モータの設置環境が厳しくセンサを設置することが困難である場合であっても、適切にモータ制御を行うことが可能となる。
さらに、上記実施形態においては、120度通電方式によりインバータを駆動制御する場合について説明したが、通電方式は、簡易な制御で安価なマイコンにより実現可能な方式であればよく、上記に限定されない。例えば、150度通電方式や180度通電方式などにも適用可能である。
1…上位装置、2…モータ駆動装置、3…モータ、10…モータ駆動システム、22…マイコン(制御装置)、211…PI速度制御器、212…フィードフォワード補償器(FF補償器)、212a…平滑化処理部、212b…ゲイン乗算部、213…加算部

Claims (11)

  1. 永久磁石を用いた回転子を有するモータの実回転速度を取得する回転速度取得部と、
    前記実回転速度と目標回転速度との差分に基づいて、前記モータへの指令電圧を演算する指令電圧演算部と、
    前記目標回転速度に基づいて、前記指令電圧を前記モータの誘起電圧分補償するフィードフォワード補償部と、を備え、
    前記フィードフォワード補償部は、
    平滑化処理されたフィードフォワード補償値を演算する補償値演算部と、
    前記フィードフォワード補償値を前記指令電圧に加算する加算部と、を備えることを特徴とするモータの制御装置。
  2. 前記補償値演算部は、
    前記目標回転速度に対して前記平滑化処理を行う平滑化処理部と、
    前記平滑化処理された目標回転速度に、前記モータの誘起電圧定数に応じた補償ゲインを乗算し、前記フィードフォワード補償値を演算するゲイン乗算部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のモータの制御装置。
  3. 前記平滑化処理は、移動平均処理であることを特徴とする請求項1または2に記載のモータの制御装置。
  4. 前記平滑化処理は、ローパスフィルタ処理であることを特徴とする請求項1または2に記載のモータの制御装置。
  5. 前記回転速度取得部は、ホールセンサにより前記モータの実回転速度を検出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のモータの制御装置。
  6. 前記回転速度取得部は、前記モータの誘起電圧を取得し、当該誘起電圧に基づいて前記モータの実回転速度を推定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のモータの制御装置。
  7. 前記モータは、ブラシレスDCモータであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のモータの制御装置。
  8. 前記指令電圧に基づいて、120度通電方式によりインバータを駆動制御するインバータ制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のモータの制御装置。
  9. 永久磁石を用いた回転子を有するモータの実回転速度を取得するステップと、
    前記実回転速度と目標回転速度との差分に基づいて、前記モータへの指令電圧を演算するステップと、
    前記目標回転速度に基づいて、前記指令電圧を前記モータの誘起電圧分フィードフォワード補償するステップと、を含み、
    前記フィードフォワード補償するステップは、
    平滑化処理されたフィードフォワード補償値を演算するステップと、
    前記フィードフォワード補償値を前記指令電圧に加算するステップと、を含むことを特徴とするモータの制御方法。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載のモータの制御装置と、
    前記指令電圧に基づき、インバータに含まれるスイッチング素子をオン/オフ制御するインバータ部と、を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  11. 請求項10に記載のモータの駆動装置により電力が供給されることを特徴とするモータ。
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