JP2019161681A - 電機子の製造方法および電機子 - Google Patents
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Abstract
【課題】スロット絶縁部材のうちのスロットの開口部側の部分を容易に除去することが可能な電機子の製造方法を提供する。【解決手段】このステータ100(電機子)の製造方法は、ステータコア10のスロット13の径方向の開口部13a近傍に対応する部分に切れ目32が設けられた、ステータコア10とコイル20とを絶縁するためのスロット絶縁部材30を準備する工程と、切れ目32が設けられたスロット絶縁部材30およびコイル20をスロット13に配置する工程と、スロット絶縁部材30の切れ目32よりもスロット13の開口部13a側の部分である分断部分33を除去する工程とを備える。【選択図】図6
Description
本発明は、電機子の製造方法および電機子に関する。
従来、スロットとコイルとを絶縁するためのスロット絶縁部材を備えるステータの組み立て装置が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載のステータは、径方向内側が開口するスロットと、スロットに配置されるコイルとを備えている。コイルは、平角導線が巻回されることにより形成されている。また、スロット(ティース)とコイルとの間には、スロット絶縁部材が設けられている。スロット絶縁部材は、スロットの形状に対応する形状を有する。具体的には、スロット絶縁部材は、スロット(ティース)の周方向の内側面および径方向外側の内側面を覆うように設けられている。つまり、スロット絶縁部材は、中心軸線方向から見て、略U字形状を有する。また、スロット絶縁部材は、コイルを径方向に沿って(内径側から)スロットに配置する時に、コイルがスロットの側面に接触してコイルに傷がつくのを防止する機能を有する。
上記特許文献1に記載のステータの組み立て装置では、まず、ステータコアのスロットにスロット絶縁部材が配置される。次に、コイルが、ステータコアの径方向内側の空間に配置される。具体的には、複数のコイルが円環状に配置されたコイルアッセンブリがステータコアの径方向内側の空間に配置される。その後、コイルが径方向外側に移動されることにより、コイル(コイルのスロット収容部)がスロットに配置される。これにより、スロットとコイルとの間にスロット絶縁部材が配置された状態となる。ここで、コイルをスロットに配置した後に、コイルを構成する平角導線の一部がスロットの開口部側に移動する(スプリングバックする)場合がある。このため、スロットの開口部側に移動した平角導線とスロット(ティース)との接触を防止するために、スロット絶縁部材は、スロットの奥側(径方向外側)から開口部側(径方向内側)まで配置される必要がある。
また、上記特許文献1には記載されていないが、従来、スロットの開口部に磁性楔部材が設けられるステータが知られている。磁性楔部材には、スロットに開口部を設けることに起因する磁束密度分布の脈動を抑制するために、鉄粉が含有されている。磁性楔部材は、たとえば、径方向内側から径方向外側に移動されることにより、スロットの開口部に配置される。また、磁性楔部材は、スロットの開口部を塞ぐ(封止する)ように構成されている。
ここで、上記特許文献1に記載のようなステータにおいて、コイルを挿入する際、コイルの損傷を防止するために、スロットの内周面にステータコアの鉄心部分の露出が少なくなるように、スロットの内径側の開口部であるステータの内周面の近傍までスロット絶縁部材を覆う必要がある。この場合、コイルの挿入後に、スロット内からスロット外に出るおそれのあるスロット絶縁部材は、ロータの外周と接触する恐れがある。このため、スロット絶縁紙をカットすることなどにより除去する必要がある。また、上記の記載のように、スロットの開口部を塞ぐように磁性楔部材などを配置する場合、スロットの開口部に磁性楔部材を配置する分のスロット絶縁部材を除去する必要がある。しかしながら、一般的に、スロットの周方向の間隔(隙間)は比較的小さいので、スロット絶縁部材のスロットの開口部側の部分を除去するのが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、スロット絶縁部材のうちのスロットの開口部側の部分を容易に除去することが可能な電機子の製造方法および電機子を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における電機子の製造方法は、電機子コアのスロットの径方向の開口部近傍に対応する部分に切れ目が設けられた、電機子コアとコイルとを絶縁するためのスロット絶縁部材を準備する工程と、切れ目が設けられたスロット絶縁部材を電機子コアのスロットに配置する工程と、電機子コアのスロットにコイルを配置する工程と、電機子コアのスロットにスロット絶縁部材とコイルとが配置された後、スロット絶縁部材の切れ目よりもスロットの開口部側の部分である分断部分を除去する工程と、を備える。
この発明の第1の局面による電機子の製造方法では、上記のように、電機子コアのスロットにスロット絶縁部材とコイルとが配置された後、スロット絶縁部材の切れ目よりもスロットの開口部側の部分である分断部分を除去する工程を備える。これにより、スロット絶縁部材に予め切れ目が設けられているので、切れ目よりもスロットの開口部側の部分である分断部分を容易に除去することができる。その結果、スロット絶縁部材のうちのスロットの開口部側の部分を容易に除去することができる。また、スロット絶縁部材に切れ目が設けられていない状態で、スロット絶縁部材のスロットの開口部側の部分を除去する場合と異なり、スロット絶縁部材のうちの所望の大きさの分(切れ目よりもスロットの開口部側の部分)だけを正確に除去することができる。なお、「開口部近傍」とは、開口部自体の位置と開口部の近くの領域との両方を含む概念である。
この発明の第2の局面における電機子は、スロットが設けられる電機子コアと、電機子コアのスロットに配置されるコイルと、電機子コアとコイルとの間に設けられ、電機子コアとコイルとを絶縁するためのスロット絶縁部材とを備え、スロット絶縁部材の、スロットの開口部近傍に対応する部分に予め設けられた切れ目よりもスロットの開口部側の部分である分断部分が除去されている。
この発明の第2の局面による電機子では、上記のように、スロット絶縁部材の、スロットの開口部近傍に対応する部分に予め設けられた切れ目よりもスロットの開口部側の部分である分断部分が除去されている。これにより、スロット絶縁部材に予め切れ目が設けられているので、切れ目よりもスロットの開口部側の部分である分断部分を容易に除去することができる。その結果、ロット絶縁部材のうちのスロットの開口部側の部分を容易に除去することが可能な電機子を提供することができる。また、スロット絶縁部材に切れ目が設けられていない状態で、スロット絶縁部材のスロットの開口部側の部分を除去する場合と異なり、スロット絶縁部材のうちの所望の大きさの分(切れ目よりもスロットの開口部側の部分)だけを正確に除去することが可能な電機子を提供することができる。なお、「開口部近傍」とは、開口部自体の位置と開口部の近くの領域との両方を含む概念である。
本発明によれば、上記のように、スロット絶縁部材のうちのスロットの開口部側の部分を容易に除去することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[本実施形態]
(ステータの構造)
図1〜図13を参照して、本実施形態によるステータ100の構造について説明する。なお、ステータ100は、特許請求の範囲の「電機子」の一例である。
(ステータの構造)
図1〜図13を参照して、本実施形態によるステータ100の構造について説明する。なお、ステータ100は、特許請求の範囲の「電機子」の一例である。
本願明細書では、「軸線方向」とは、図1に示すように、ステータ100の中心軸線(図示しないロータの回転軸線)に沿った方向(A方向)を意味する。また、「周方向」とは、ステータ100の周方向(B方向)を意味する。また、「径方向」とは、ステータ100の半径方向(C方向)を意味する。また、「径方向内側」とは、ステータ100の中心に向かう方向(C1方向)を意味する。また、「径方向外側」とは、ステータ100の外に向かう方向(C2方向)を意味する。
図1および図2に示すように、ステータ100は、ステータコア10を備えている。ステータコア10は、永久磁石(図示せず)が設けられるロータ(図示せず)と半径方向に対向するように配置されている。また、ステータコア10は、軸線方向に積層された電磁鋼板により構成されている。電磁鋼板は、たとえば、ケイ素鋼により構成されている。なお、ステータコア10は、円環形状を有するが、図1などでは、円環形状のステータコア10の一部分を示している。また、ステータコア10は、特許請求の範囲の「電機子コア」の一例である。
また、ステータコア10には、円環状のバックヨーク11から径方向内側に突出する複数のティース12が設けられている。そして、周方向に隣接するティース12の間にスロット13が形成されている。
スロット13は、径方向内側に開口する開口部13aを有する。すなわち、スロット13は、オープンスロットである。開口部13aは、周方向に開口幅W1(図1参照)を有する。そして、スロット13の幅W1は、径方向に沿って、略一定である。
ステータ100は、スロット13に配置される複数のコイル20を備える。コイル20は、たとえば、平角導線21が複数回巻回(同芯巻き)されることにより形成されている。また、コイル20は、スロット13に配置される直線形状の部分であるスロット収容部22(図2参照)と、スロット13から突出して配置され、互いに異なるスロット13に配置される一対のスロット収容部22同士を接続するコイルエンド部23(図2参照)とを含む。なお、図2などでは、コイルエンド部23の中心軸線方向外側の部分が省略(切断)された状態を示している。
また、図3に示すように、平角導線21は、銅などの導電性の部材からなる導電部21aと、導電部21aを覆うように設けられる絶縁皮膜部21bとを含む。絶縁皮膜部21bは、導電部21aの外表面を覆うように設けられている。また、平角導線21の断面(平角導線21が延びる方向に直交する平面で切断したときの断面)は、略長方形形状を有する。また、コイル20は、平角導線21がエッジワイズ曲げされることにより形成されている。
また、ステータコア10とコイル20との間には、スロット絶縁部材30が設けられている。スロット絶縁部材30は、たとえば、アラミド紙、ポリマーフィルム等により構成されている。そして、スロット絶縁部材30は、ステータコア10とコイル20との絶縁を確保する機能を有する。図1に示すように、スロット絶縁部材30は、ティース12の周方向の側面12aとコイル20との間、および、バックヨーク11の内径面11aとコイル20との間に配置されている。つまり、中心軸線方向から見て、スロット絶縁部材30は、略U字形状を有する。なお、図3に示すように、スロット絶縁部材30は、後述する磁性楔部材41と、ティース12の周方向の側面12aとの間には、配置されていない。つまり、スロット絶縁部材30は、スロット13の開口部13a近傍には配置されていない。
また、図2に示すように、スロット絶縁部材30は、スロット絶縁部材30がスロット13に配置された状態で、ステータコア10の中心軸線方向の端面10aおよび10b(図7参照)から突出するように構成されている。そして、スロット絶縁部材30の端面10aおよび10bから突出した部分35には、折り返し部31が設けられている。折り返し部31は、ステータコア10の端面10aおよび10bから中心軸線方向外側に突出した後、ステータコア10の端面10aおよび10b側に折り返されるように構成されている。また、折り返し部31は、ティース12の側面12aと、バックヨーク11の内径面11aとを覆うように設けられている。また、折り返し部31は、「カフス」と呼ばれる。
ここで、本実施形態では、図5〜図8に示すように、スロット絶縁部材30の、スロット13の開口部13a近傍に対応する部分である分断部分33には予め切れ目32が設けられている。そして、スロット絶縁部材30の切れ目32からスロット13の開口部13a側の分断部分33が除去されている。具体的には、分断部分33が除去される前のスロット絶縁部材30(スロット絶縁部材30a)は、スロット13の開口部13aまで径方向に延びるように設けられている。そして、図1〜図4に示すように、スロット絶縁部材30(スロット絶縁部材30a)は、後述するスロット13に配置される磁性楔部材41に巻きこまれないように、切れ目32よりもスロット13の開口部13a側の分断部分33が除去されている(切り取られている)。この除去される分断部分33と残りの部分34との境界に切れ目32が設けられている。なお、切れ目32の詳細な構成については、後述する。
また、後述するように、分断部分33が除去される前の切れ目32は、スリット孔形状(長方形形状)(図10および図11参照)に形成されている。そして、図4に示すように、スロット孔形状の切れ目32と、切れ目32よりも中心軸線方向外側のスロット絶縁部材30の部分35との境界36は、段差形状を有する。
また、図1に示すように、ステータコア10には、スロット13の径方向(径方向内側)の開口部13aを覆うように開口部封止部材40が設けられている。開口部封止部材40は、径方向内側に設けられる磁性楔部材41と、磁性楔部材41とコイル20との間に設けられるスペーサ部材42とを含む。また、磁性楔部材41とスペーサ部材42とは、一体的に設けられている。
磁性楔部材41は、ロータ(図示せず)からステータコア10に引き込む磁束が増加することにより、磁束密度分布の脈動を低減する機能を有する。また、磁性楔部材41は、非磁性体からなる樹脂部材に磁性体が配合されて形成されている。なお、磁性楔部材41は、電磁鋼板からなるティース12に比べて、磁束が通りにくく構成されている。
また、図2に示すように、磁性楔部材41は、ステータコア10の中心軸線方向の端面10aおよび10bから中心軸線方向外側に突出するように構成されている。なお、磁性楔部材41の端面10a(端面10b)からの突出長さL1は、スロット絶縁部材30の端面10a(端面10b)からの突出長さL2よりも小さい。
また、図3に示すように、磁性楔部材41の周方向の側面41aは、ティース12の側面12aに接触するように構成されている。磁性楔部材41の周方向の幅W2は、スロット13の開口部13aの周方向の幅W1に略等しい。また、磁性楔部材41は、スロット13に圧入されることにより、スロット13に固定されている。また、磁性楔部材41は、中心軸線方向から見て、略長方形形状を有する。
また、スペーサ部材42は、非磁性体からなる樹脂部材により形成されていることにより、磁性楔部材41よりも磁束が通りにくく構成されている。具体的には、スペーサ部材42は、たとえば、エポキシ樹脂からなる。
また、図3に示すように、スペーサ部材42の周方向の幅W3は、磁性楔部材41の幅W2よりも小さい。また、スペーサ部材42は、中心軸線方向から見て、略長方形形状を有する。また、スペーサ部材42の周方向の側面42aと、ティース12の周方向の側面12aとの間には、隙間が形成されている。そして、この隙間に、スロット絶縁部材30が配置されている。
(沿面距離)
次に、沿面距離について説明する。
次に、沿面距離について説明する。
まず、図3を参照して、スロット13の内部の沿面距離について説明する。たとえば、平角導線21の面取りされたR形状の角部の近傍においてピンホールhが発生したと仮定する。この場合、ピンホールhからティース12の側面12aまでの沿面距離は、t10+L11+t11+L12+t12の式により算出される。
ここで、t10は、平角導線21の絶縁皮膜部21bの厚みである。また、L11は、平角導線21の角部の径方向の長さである。また、t11は、絶縁皮膜部21bの厚みである。また、L12は、中心軸線方向から見て、スロット絶縁部材30のうちのコイル20よりも径方向内側に配置される部分の長さである。また、t12は、スロット絶縁部材30の厚みである。そして、この沿面距離が、JIS規格により定められた汚損度1の沿面距離(0.7mmm)を満たすように、スロット絶縁部材30のうちのコイル20よりも径方向内側に配置される部分の長さL12が決められる。言い換えると、JIS規格により定められた汚損度1の沿面距離を満たすように、スロット絶縁部材30のうちのスロット13の開口部13a側の分断部分33(図6参照)が切り取られている。なお、スロット13内(スロット13の開口部13aの近傍)は、磁性楔部材41とワニス(図示せず)とが設けられるので、汚損異物が侵入しないと仮定して、汚損度は、1としている。
次に、スロット13の外部の沿面距離について説明する。スロット13の外部では、磁性楔部材41が無い領域は、汚損度を2とする。汚損度2の沿面距離は、2.3mmであり、汚損度1の沿面距離(0.7mm)よりも長い。そして、汚損度2の沿面距離を上記の沿面距離(=t10+L11+t11+L12+t12)によって満足するのは困難である。このため、磁性楔部材41をステータコア10の端面10aおよび10bから突出させることにより、沿面距離を長くする。具体的には、突出長さL1(図2参照)は、2.3(汚損度2の沿面距離)−(t10+L11+t11+L12+t12)以上になるように設定される。これにより、沿面距離が、汚損度2の沿面距離である2.3mmを満たすことが可能になる。
(ステータの製造方法)
次に、ステータ100の製造方法について説明する。
次に、ステータ100の製造方法について説明する。
まず、図10および図11に示すように、ステップS1(図9参照)において、本実施形態では、スロット絶縁部材30(スロット絶縁部材30a)の部分である分断部分33に予め切れ目32が設けられたスロット絶縁部材30(30a)を準備する。分断部分33は、スロット絶縁部材30(スロット絶縁部材30a)の、ステータコア10のスロット13の開口部13a近傍に対応する部分である。具体的には、図3に示すように、切れ目32は、中心軸線方向から見て、スロット絶縁部材30(スロット絶縁部材30a)がスロット13に配置された場合に、ティース12の径方向内側の端面12bから磁性楔部材41の径方向の厚みt21よりも大きい長さ分、径方向外側の位置に位置している。
また、図10および図11に示すように、分断部分33が除去される前の展開された状態のスロット絶縁部材30は、略長方形形状である。また、除去される分断部分33も略長方形形状である。また、除去される分断部分33と折り返し部31(折り返す予定の部分)とは、径方向に連続するように設けられている。
また、本実施形態では、スロット絶縁部材30がスロット13に配置された場合において、切れ目32は、ステータコア10の中心軸線方向(A方向)に沿って延びるように、スリット孔形状を有する。具体的には、スロット絶縁部材30がスロット13に配置された場合において、切れ目32は、径方向に隙間I(図11参照)を有するように設けられる。たとえば、切れ目32は、長方形形状に形成されている。また、切れ目32は、カッタなどにより形成される。
また、本実施形態では、スロット絶縁部材30の切れ目32は、スロット絶縁部材30がスロット13に配置された場合において、ステータコア10の中心軸線方向の一方側から他方側まで延びるように設けられている。また、切れ目32は、ステータコア10の中心軸線方向の一方側から他方側まで、連続して(つまり、途切れないように)設けられている。また、切れ目32は、中心軸線方向に沿って直線状に形成されている。
また、本実施形態では、切れ目32は、スロット絶縁部材30がスロット13に配置された場合に、ステータコア10の中心軸線方向の端面10aおよび10bから中心軸線方向外側に延びるように設けられる。なお、切れ目32の端面10a(端面10b)からの突出長さL3(図10参照)は、全てのスロット絶縁部材30の切れ目32において略同じである。
また、本実施形態では、切れ目32は、スロット絶縁部材30がスロット13に配置された場合において、スロット絶縁部材30の折り返し部31にかからないように設けられる。具体的には、図6に示すように、周方向から見て、切れ目32は、折り返し部31にオーバラップしないように設けられる。つまり、切れ目32は、周方向から見て、折り返し部31の高さ位置(中心軸線方向における高さ位置)よりも低い高さ位置まで設けられる。
また、本実施形態では、図8および図10に示すように、スロット絶縁部材30がスロット13に配置された場合において、スロット絶縁部材30の周方向の一方側に第1切れ目32aを設けるとともに、他方側に第2切れ目32bを設ける。具体的には、スロット絶縁部材30は、スロット13の周方向の一方側と他方側とにおいて、スロット13の開口部13a近傍まで径方向に延びるように設けられている。そして、スロット絶縁部材30の、スロット13の開口部13a近傍まで径方向に延びるように設けられている部分に、第1切れ目32aと第2切れ目32bとが設けられている。第1切れ目32aの形状と第2切れ目32bの形状とは、互いに等しい。
なお、切れ目32は、スロット絶縁部材30が展開された状態でカッタなどを用いて形成される。また、第1切れ目32aおよび第2切れ目32bは、同時に形成されてもよいし、時間的差を設けて形成されてもよい。
次に、ステップS2(図9参照)において、本実施形態では、図5および図6に示すように、コイル20がスロット13に配置される前に予め切れ目32が設けられたスロット絶縁部材30をスロット13に配置する。具体的には、展開された状態のスロット絶縁部材30が折り目32c(図10参照)に沿って折り曲げられる。これにより、スロット絶縁部材30は、中心軸線方向から見て、略U字形状を有するように折り曲げられる。また、スロット絶縁部材30が折り曲げられることにより、折り返し部31が形成される。その後、スロット絶縁部材30は、スロット13の径方向内側に配置される。そして、スロット絶縁部材30が径方向外側に移動されることにより、スロット13に配置される。なお、スロット絶縁部材30を中心軸線方向に移動させることによりスロット13に配置してもよい。
次に、ステップS3(図9参照)において、ステータコア10のスロット13にコイル20を配置する。具体的には、複数のコイル20が円環状に配置されたコイルアッセンブリがステータコア10の径方向内側の空間に配置される。その後、コイル20のコイルエンド部23(ステータコア10の端面10aおよび10bから突出した部分)が径方向外側に押圧されることにより、コイル20が径方向外側に移動される。これにより、コイル20(スロット収容部22)がスロット13に配置される。
また、コイル20は、略U字形状のスロット絶縁部材30の内側に配置される。また、コイル20がスロット13に配置された後、コイル20(コイル20を構成する平角導線21)が径方向内側に移動する(スプリングバックする)場合がある。一方、スロット絶縁部材30は、スロット13の開口部13aまで径方向に延びるように設けられているので、コイル20がスプリングバックしても、コイル20とティース12とが接触することはない。これにより、コイル20の損傷が防止される。
次に、ステップS4(図9参照)において、本実施形態では、図12および図13に示すように、ステータコア10のスロット13にスロット絶縁部材30とコイル20とが配置された後、スロット絶縁部材30の切れ目32からスロット13の開口部13a側の分断部分33が除去される(切り取られる)。具体的には、ステータコア10の中心軸線方向の一方側から他方側まで延びるように設けられている切れ目32に到達するように、スロット絶縁部材30の中心軸線方向の一方側と他方側とからスロット絶縁部材30を切断することにより、スロット絶縁部材30が除去される。たとえば、カッタによりスロット絶縁部材30に切り込みを設けることにより、分断部分33が除去される。また、スロット絶縁部材30の中心軸線方向の一方側と他方側とから同時に切り込みが設けられてもよいし、スロット絶縁部材30の中心軸線方向の一方側に切り込みを設けた後に、スロット絶縁部材30の中心軸線方向の他方側に切り込みを設けてもよい。
また、本実施形態では、中心軸線方向に沿うように、かつ、切れ目32に到達するようにスロット絶縁部材30を切断する。具体的には、図6および図7の切断線CLに沿うように、中心軸線方向に沿って切り込みが設けられる。つまり、中心軸線方向に沿うように設けられた切れ目32に沿うように、略直線状に切り込みが設けられる。また、切り込みは、スロット絶縁部材30の中心軸線方向の一方側と他方側とにおいて、共に、中心軸線方向に沿うように設けられる。
また、本実施形態では、スロット絶縁部材30の、第1切れ目32aよりもスロット13の開口部13a側の分断部分33を除去するとともに、第2切れ目32bよりもスロット13の開口部13a側の分断部分33を除去する。つまり、1つのスロット絶縁部材30に設けられた2つの切れ目32(第1切れ目32a、第2切れ目32b)からスロット絶縁部材30の分断部分33が切り取られる。また、第1切れ目32aよりもスロット13の開口部13a側の分断部分33と、第2切れ目32bよりもスロット13の開口部13a側の分断部分33とは、同時切り取られてもよいし、時間差を設けて切り取られてもよい。
また、本実施形態では、図6および図7に示すように、スロット絶縁部材30の、ステータコア10の中心軸線方向の端面10aおよび10bから中心軸線方向外側に突出した部分35から切れ目32に到達するようにスロット絶縁部材30を切断することにより、スロット絶縁部材30の切れ目32よりも開口部13a側の分断部分33を除去する。つまり、スロット13の内部において切り込みが設けられるのではなく、スロット13の外部において切り込みが設けられる。
次に、ステップS5(図9参照)において、本実施形態では、図1〜図3に示すように、スロット絶縁部材30のスロット13の開口部13a側の分断部分33が除去された後、スロット13の開口部13aを覆うように開口部封止部材40を配置する。具体的には、スロット13の径方向の開口部13aを覆うように磁性楔部材41が配置されるとともに、磁性楔部材41とコイル20との間にスペーサ部材42が配置される。開口部封止部材40は、たとえば、径方向内側から径方向外側に移動されることにより、スロット13の内部に挿入される。また、スペーサ部材42は、周方向の側面42aがスロット絶縁部材30に接触しないようにスロット13に挿入される。また、スペーサ部材42は、径方向外側の側面42b(図3参照)とコイル20とが接触しないようにスロット13に挿入される。なお、スロット絶縁部材30のスロット13の開口部13a側の分断部分33が除去されているので、磁性楔部材41がスロット13に挿入される際に、磁性楔部材41とティース12との間にスロット絶縁部材30が巻き込まれる(妨げになる)ことはない。これにより、ステータ100が完成する。
[第本実施形態の効果]
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、電機子コア(10)のスロット(13)にスロット絶縁部材(30)とコイル(20)とが配置された後、スロット絶縁部材(30)の切れ目(32)よりもスロット(13)の開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去する工程を備える。これにより、スロット絶縁部材(30)に予め切れ目(32)が設けられているので、切れ目(32)よりもスロット(13)の開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を容易に除去することができる。その結果、スロット絶縁部材(30)のうちのスロット(13)の開口部(13a)側の分断部分(33)を容易に除去することができる。また、スロット絶縁部材(30)に切れ目(32)が設けられていない状態で、スロット絶縁部材(30)のスロット(13)の開口部(13a)側の分断部分(33)を除去する場合と異なり、スロット絶縁部材(30)のうちの所望の大きさの分(切れ目(32)よりもスロット(13)の開口部(13a)側の分断部分(33))だけを正確に除去することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スロット絶縁部材(30)がスロット(13)に配置された場合において、電機子コア(10)の中心軸線方向に沿って延びるように、スリット孔形状の切れ目(32)が設けられたスロット絶縁部材(30)を準備する。このように構成すれば、スリット孔形状の切れ目(32)に到達するようにスロット絶縁部材(30)を切断することにより、容易に、スロット絶縁部材(30)の切れ目(32)よりもスロット(13)の開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スロット絶縁部材(30)がスロット(13)に配置された場合において、径方向に隙間(I)を有するように、スリット孔形状の切れ目(32)が設けられたスロット絶縁部材(30)を準備する。このように構成すれば、スロット絶縁部材(30)を切断する治具(カッタなど)の位置が、隙間(I)の径方向の幅の範囲内でずれた場合でも、スロット絶縁部材(30)を切断する治具をスリット孔形状の切れ目(32)に到達させることができるので、切断作業を容易化することができる。
また、本実施形態では、上記のように、電機子コア(10)の中心軸線方向の一方側から他方側まで延びるように設けられている切れ目(32)に到達するように、スロット絶縁部材(30)の中心軸線方向の一方側と他方側とからスロット絶縁部材(30)を切断することにより、スロット絶縁部材(30)の切れ目(32)よりも開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去する。このように構成すれば、切れ目(32)が中心軸線方向の一方側から他方側まで延びるように設けられているので、スロット絶縁部材(30)の中心軸線方向の一方側と他方側とからスロット絶縁部材(30)を切断するだけで、容易に、スロット絶縁部材(30)の切れ目(32)よりも開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去することができる。
また、本実施形態では、上記のように、中心軸線方向に沿うように、かつ、切れ目(32)に到達するようにスロット絶縁部材(30)を切断する。このように構成すれば、電機子コア(10)(スロット(13))の径方向側にスロット絶縁部材(30)を切断する治具(カッタなど)を配置するのが困難な場合でも、中心軸線方向外側から容易にスロット絶縁部材(30)を切断することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スロット絶縁部材(30)がスロット(13)に配置された場合において、スロット絶縁部材(30)の周方向の一方側に第1切れ目(32a)を設けるとともに、他方側に第2切れ目(32b)を設けて、スロット絶縁部材(30)の第1切れ目(32a)よりもスロット(13)の開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去するとともに、第2切れ目(32b)よりもスロット(13)の開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去する。このように構成すれば、スロット絶縁部材(30)の周方向の一方側および他方側の両方において、容易に、切れ目(32)よりもスロット(13)の開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去することができる。これにより、切れ目(32)が除去された後、スロット(13)の開口部(13a)に磁性楔部材(41)を配置する際に、磁性楔部材(41)とティース(12)との間にスロット絶縁部材(30)が巻き込まれるのを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スロット絶縁部材(30)がスロット(13)に配置された場合において、電機子コア(10)の中心軸線方向の端面(10a、10b)から中心軸線方向外側に延びるように切れ目(32)が設けられたスロット絶縁部材(30)を準備する。そして、スロット絶縁部材(30)の、電機子コア(10)の中心軸線方向の端面(10a、10b)から中心軸線方向外側に突出した部分(35)から切れ目(32)に到達するようにスロット絶縁部材(30)を切断することにより、スロット絶縁部材(30)の切れ目(32)よりも開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去する。このように構成すれば、スロット絶縁部材(30)を切断する治具(カッタなど)を、スロット(13)の内部に侵入させることなくスロット絶縁部材(30)の切れ目(32)よりも開口部(13a)側の部分である分断部分(33)を除去することができるので、分断部分(33)をより容易に除去することができる
また、本実施形態では、上記のように、スロット絶縁部材(30)がスロット(13)に配置された場合において、スロット絶縁部材(30)の折り返し部(31)にかからないように切れ目(32)が設けられたスロット絶縁部材(30)を準備する。このように構成すれば、スロット絶縁部材(30)を折り返して折り返し部(31)を形成する際に、切れ目(32)が折り返しの妨げになるのを防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、スロット(13)の径方向の開口部(13a)を覆うように磁性楔部材(41)を配置する。このように構成すれば、スロット絶縁部材(30)の切れ目(32)よりも開口部(13a)側の部分である分断部分(33)が除去されているので、磁性楔部材(41)とティース(12)とを接触されることができる。これにより、磁性楔部材(41)の機能(磁束密度分布の脈動を抑制する)を発揮させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、磁性楔部材(41)とコイル(20)との間にスペーサ部材(42)を配置する。このように構成すれば、磁性楔部材(41)とコイル(20)との間をスペーサ部材(42)によって埋めることができるので、コイル(20)の径方向への移動(スプリングバック)を防止することができる。
また、本実施形態では、上記のように、コイル(20)がスロット(13)に配置される前に予めスロット絶縁部材(30)をスロット(13)に配置する。このように構成すれば、スロット(13)に配置される前のコイル(20)に予めスロット絶縁部材(30)を取り付けた状態でコイル(20)とともにスロット絶縁部材(30)をスロット(13)に配置する場合と異なり、コイル(20)をスロット(13)に挿入する前にスロット絶縁部材(30)がコイル(20)から脱落するのを防止することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、切れ目がステータコアの中心軸線方向に沿って延びるように設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、切れ目がステータコアの中心軸線方向に対して交差するように設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、切れ目が、ステータコアの中心軸線方向の一方側から他方側まで延びるスリット孔形状を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図14に示す第1変形例によるスロット絶縁部材130のように、切れ目132が、ミシン目により構成されていてもよい。この場合、切れ目132は、折り返し部131に到達するように設けられていてもよい。これにより、容易に、切れ目132よりも開口部13a側の部分である分断分133を容易に除去することができる。
また、上記実施形態では、中心軸線方向に沿うように、かつ、切れ目に到達するようにスロット絶縁部材を切断する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図15に示す第2変形例によるスロット絶縁部材230のように、径方向に沿うように、かつ、切れ目232に到達するようにスロット絶縁部材230を切断することにより、スロット絶縁部材230の切れ目232よりも開口部13a側の部分を除去してもよい。これにより、ステータコア10の中心軸線方向外側にスロット絶縁部材230を切断する治具(カッタなど)を配置するのが困難な場合でも、径方向から容易にスロット絶縁部材230を切断することができる。
また、上記実施形態では、スロットの径方向の開口部を覆うように磁性楔部材が配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、スロットの径方向の開口部を覆うように、磁性楔部材ではない開口部封止部材を配置してもよい。
また、上記実施形態では、磁性楔部材とスペーサ部材とが一体的に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、磁性楔部材とスペーサ部材とが別体として設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、コイルがスロットに配置される前に予めスロット絶縁部材がスロットに配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図16に示す第3変形例によるスロット絶縁部材330のように、スロット13に配置される前のコイル20に予めスロット絶縁部材330を取り付けた状態でコイル20とともにスロット絶縁部材330をスロット13に配置してもよい。これにより、スロット13に予めスロット絶縁部材330が配置されている場合と異なり、コイル20とスロット絶縁部材330とが衝突してスロット絶縁部材330が変形した状態で、コイル20およびスロット絶縁部材330がスロット13に配置されるのを防止することができる。
また、上記実施形態では、スロット絶縁部材の除去される部分と折り返し部とが、径方向に連続するように設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図17に示す第4変形例によるスロット絶縁部材430のように、スロット絶縁部材430の除去される分断部分433と折り返し部431とが、段差状に設けられていてもよい。これにより、除去される分断部分433の中心軸線方向外側の端部と切れ目432との間の距離L21が比較的小さくなるので、中心軸線方向に沿って分断部分433を容易に切り取る(除去する)ことができる。
また、図18に示す第5変形例によるスロット絶縁部材530のように、除去される分断部分533(切れ目532よりも開口部13a側の部分)が段差状に形成されていてもよい。これにより、除去される分断部分533の径方向内側の端部と切れ目532との間の距離L22が比較的小さくなるので、径方向に沿って分断部分533を容易に切り取る(除去する)ことができる。
また、上記実施形態では、開口部封止部材が磁性楔部材とスペーサ部材とを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、開口部封止部材が磁性楔部材のみを含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、スロットが径方向内側に開口している例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、スロットが径方向外側に開口していてもよい。
10 ステータコア(電機子コア)
10a、10b 端面
13 スロット
13a 開口部
20 コイル
30、130、230、330、430、530 スロット絶縁部材
31、131、431 折り返し部
32、132、232、432、532 切れ目
32a 第1切れ目
32b 第2切れ目
33、133、433、533 分断部分
35 (突出した)部分
40 開口部封止部材
41 磁性楔部材
42 スペーサ部材
100 電機子
I 隙間
10a、10b 端面
13 スロット
13a 開口部
20 コイル
30、130、230、330、430、530 スロット絶縁部材
31、131、431 折り返し部
32、132、232、432、532 切れ目
32a 第1切れ目
32b 第2切れ目
33、133、433、533 分断部分
35 (突出した)部分
40 開口部封止部材
41 磁性楔部材
42 スペーサ部材
100 電機子
I 隙間
Claims (14)
- 電機子コアのスロットの径方向の開口部近傍に対応する部分に切れ目が設けられた、前記電機子コアとコイルとを絶縁するためのスロット絶縁部材を準備する工程と、
前記切れ目が設けられた前記スロット絶縁部材を前記電機子コアの前記スロットに配置する工程と、
前記電機子コアの前記スロットに前記コイルを配置する工程と、
前記電機子コアの前記スロットに前記スロット絶縁部材と前記コイルとが配置された後、前記スロット絶縁部材の前記切れ目よりも前記スロットの前記開口部側の部分である分断部分を除去する工程と、を備える、電機子の製造方法。 - 前記スロット絶縁部材を準備する工程は、前記スロット絶縁部材が前記スロットに配置された場合において、前記電機子コアの中心軸線方向に沿って延びるように、スリット孔形状の前記切れ目が設けられた前記スロット絶縁部材を準備する工程である、請求項1に記載の電機子の製造方法。
- 前記スリット孔形状の前記切れ目が設けられた前記スロット絶縁部材を準備する工程は、前記スロット絶縁部材が前記スロットに配置された場合において、前記電機子コアの径方向に隙間を有するように、前記スリット孔形状の前記切れ目が設けられた前記スロット絶縁部材を準備する工程である、請求項2に記載の電機子の製造方法。
- 前記スロット絶縁部材を準備する工程は、前記スロット絶縁部材が前記スロットに配置された場合において、前記電機子コアの中心軸線方向の一方側から他方側まで延びるように前記切れ目が設けられた前記スロット絶縁部材を準備する工程であり、
前記分断部分を除去する工程は、前記電機子コアの中心軸線方向の一方側から他方側まで延びるように設けられている前記切れ目に到達するように、前記スロット絶縁部材の中心軸線方向の一方側と他方側とから前記スロット絶縁部材を切断することにより、前記分断部分を除去する工程である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電機子の製造方法。 - 前記分断部分を除去する工程は、中心軸線方向に沿うように、かつ、前記切れ目に到達するように前記スロット絶縁部材を切断することにより、前記分断部分を除去する工程である、請求項4に記載の電機子の製造方法。
- 前記分断部分を除去する工程は、径方向に沿うように、かつ、前記切れ目に到達するように前記スロット絶縁部材を切断することにより、前記分断部分を除去する工程である、請求項4に記載の電機子の製造方法。
- 前記スロット絶縁部材を準備する工程は、前記スロット絶縁部材が前記スロットに配置された場合において、前記スロット絶縁部材の周方向の一方側に第1切れ目が設けられるとともに、他方側に第2切れ目が設けられた前記スロット絶縁部材を準備する工程であり、
前記分断部分を除去する工程は、前記スロット絶縁部材の、前記第1切れ目よりも前記スロットの前記開口部側の部分である前記分断部分を除去するとともに、前記第2切れ目よりも前記スロットの前記開口部側の部分である前記分断部分を除去する工程である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電機子の製造方法。 - 前記スロット絶縁部材を準備するは、前記スロット絶縁部材が前記スロットに配置された場合に、前記電機子コアの中心軸線方向の端面から中心軸線方向外側に延びるように前記切れ目が設けられた前記スロット絶縁部材を準備する工程であり、
前記分断部分を除去する工程は、前記スロット絶縁部材の、前記電機子コアの中心軸線方向の前記端面から中心軸線方向外側に突出した部分から前記切れ目に到達するように前記スロット絶縁部材を切断することにより、前記分断部分を除去する工程である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電機子の製造方法。 - 前記スロット絶縁部材は、前記スロット絶縁部材が前記スロットに配置された状態で、前記電機子コアの中心軸線方向の端面から突出するとともに折り返された折り返し部を含み、
前記スロット絶縁部材を準備する工程は、前記スロット絶縁部材が前記スロットに配置された場合において、前記スロット絶縁部材の前記折り返し部にかからないように前記切れ目が設けられた前記スロット絶縁部材を準備する工程である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電機子の製造方法。 - 前記分断部分が除去された後、前記スロットの前記開口部を覆うように開口部封止部材を配置する工程をさらに備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載の電機子の製造方法。
- 前記開口部封止部材を配置する工程は、前記スロットの径方向の前記開口部を覆うように磁性楔部材を配置する工程を含む、請求項10に記載の電機子の製造方法。
- 前記開口部封止部材を配置する工程は、前記磁性楔部材と前記コイルとの間にスペーサ部材を配置する工程を含む、請求項11に記載の電機子の製造方法。
- 前記スロット絶縁部材を前記スロットに配置する工程は、前記コイルが前記スロットに配置される前に予め前記スロット絶縁部材を前記スロットに配置する工程か、または、前記スロットに配置される前の前記コイルに予め前記スロット絶縁部材を取り付けた状態で前記コイルとともに前記スロット絶縁部材を前記スロットに配置する工程である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の電機子の製造方法。
- スロットが設けられる電機子コアと、
前記電機子コアの前記スロットに配置されるコイルと、
前記電機子コアと前記コイルとの間に設けられ、前記電機子コアと前記コイルとを絶縁するためのスロット絶縁部材とを備え、
前記スロット絶縁部材の、前記スロットの前記開口部近傍に対応する部分に予め設けられた切れ目よりも前記スロットの前記開口部側の部分である分断部分が除去されている、電機子。
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Cited By (2)
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WO2022228971A1 (de) * | 2021-04-29 | 2022-11-03 | Valeo Eautomotive Germany Gmbh | Verbesserte möglichkeit zum biegen von leiterstäben einer statorwicklung |
WO2023062945A1 (ja) * | 2021-10-12 | 2023-04-20 | 株式会社アイシン | 電機子の製造方法および電機子 |
-
2018
- 2018-03-07 JP JP2018040341A patent/JP2019161681A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022228971A1 (de) * | 2021-04-29 | 2022-11-03 | Valeo Eautomotive Germany Gmbh | Verbesserte möglichkeit zum biegen von leiterstäben einer statorwicklung |
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