JP2019161165A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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善和 東谷
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由加里 磯▲崎▼
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雅志 押田
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Abstract

【課題】周辺導入部の熱膨張によるプラズマ処理の均一性の低下を抑制するとともに、周辺導入部のメンテナンス性を向上させるプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】被処理体にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理装置であって、上側壁を有する容器上部と下側壁を有する容器下部とが組み付けられることにより形成された処理容器と、処理容器の容器下部内に設けられた載置台と、少なくとも2つの部材が組み付けられることにより載置台の中心を通る軸線に対して周方向に延びるガス流路がその内部に形成された組立体であり、上側壁と下側壁との間に挟み込まれ、軸線に対して周方向に配列された複数のガス吐出口を提供する周辺導入部と、を備え、周辺導入部と容器上部及び容器下部とは、熱的及び電気的に接続される。【選択図】図1

Description

本開示は、プラズマ処理装置に関する。
電子デバイスの製造においては、被処理体に対してプラズマエッチングといったプラズマ処理が施される。特許文献1には、被処理体にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理装置が記載される。特許文献1に記載されたプラズマ処理装置は、マイクロ波によってプラズマを発生させるプラズマ処理装置であり、載置台、中央導入部、及び周辺導入部を有する。載置台は、その上に被処理体を載置する。中央導入部は、載置台の中心を鉛直方向に通る軸線に沿って載置台の上方からガスを導入する。また、周辺導入部は、その内部にガス流路が形成されたリング状の部材からなり、中央導入部のガス吐出口と載置台との間の高さ位置において、側壁に沿って設けられる。周辺導入部には、周方向に配列された複数のガス吐出口が形成される。周辺導入部には、その内部のガス流路と連通する配管が接続される。周辺導入部と配管との接続箇所は、周辺導入部と配管とが分離しないように、固定される。具体的には、周辺導入部のガス導入部と配管先端部とは、処理容器の側壁に固定部材によって固定される。
特開2014−096553号公報
特許文献1に記載されたプラズマ処理装置において、リング状の周辺導入部はプラズマ熱などによって温度上昇する。温度上昇に伴い、リング状の周辺導入部は径方向に熱膨張する。リング状の周辺導入部と配管との接続箇所は固定端となるため、リング状の周辺導入部は、径方向に均等に膨張することができないおそれがある。この場合、載置台の中心を通る軸線とリング状の周辺導入部の中心を通る軸線とがズレるため、ガスの分布に偏りが生じるおそれがある。つまり、被処理体に対するプラズマ処理の均一性が低下するおそれがある。
また、周辺導入部は定期的に清掃する必要がある。特許文献1に記載された周辺導入部は、その内部にガス流路が形成されたリング状の部材であるため、清掃作業が容易ではない。
したがって、プラズマ処理装置には、周辺導入部の熱膨張によるプラズマ処理の均一性の低下を抑制するとともに、周辺導入部のメンテナンス性を向上させることが必要となる。
一側面においては被処理体に対してプラズマ処理を行うためのプラズマ処理装置が提供される。このプラズマ処理装置は、処理容器、載置台、及び、周辺導入部を備える。処理容器は、上側壁を有する容器上部と下側壁を有する容器下部とが組み付けられることにより形成される。載置台は、処理容器の容器下部内に設けられる。周辺導入部は、少なくとも2つの部材が組み付けられることにより載置台の中心を通る軸線に対して周方向に延びるガス流路がその内部に形成された組立体である。周辺導入部は、上側壁と下側壁との間に挟み込まれ、軸線に対して周方向に配列された複数のガス吐出口を提供する。周辺導入部と容器上部及び容器下部とは、熱的及び電気的に接続される。
このプラズマ処理装置によれば、周辺導入部は組立体であるため、ガス流路を形成する少なくとも2つの部材の結合を解除してガス流路内部を清掃することができる。さらに、このプラズマ処理装置によれば、リング状の周辺導入部は、上側壁と下側壁との間に挟み込まれることで固定されているため、周方向へ均一に熱膨張することができる。このため、このプラズマ処理装置は、載置台の中心を通る軸線とリング状の周辺導入部の中心を通る軸線との位置ズレを回避することができる。よって、このプラズマ処理装置は、周辺導入部の熱膨張によるプラズマ処理の均一性の低下を抑制することができるとともに、周辺導入部のメンテナンス性を向上させることができる。
一形態においては、少なくとも2つの部材は第1リング部材と第2リング部材とを有し、第1リング部材と第2リング部材とが組み付けられることによりガス流路が形成されてもよい。この場合、このプラズマ処理装置は、第1リング部材と第2リング部材との結合を解除してガス流路内部の全体を開放することができる。よって、このプラズマ処理装置は、メンテナンス性を一層向上させることができる。
一形態においては、容器下部と第2リング部材とは、軸線に沿って延びる第1ピンによって位置決めされ、第2リング部材と第1リング部材と容器上部とは、軸線に沿って延びる第2ピンによって位置決めされてもよい。この場合、このプラズマ処理装置は、第1ピン及び第2ピンによって、容器上部、第1リング部材、第2リング部材及び容器下部の位置決めを行うことができる。
一形態においては、周辺導入部、容器上部及び容器下部は、同一の材料で形成されてもよい。この場合、周辺導入部、容器上部及び容器下部の熱膨張係数が同一となる。よって、このプラズマ処理装置は、処理容器と周辺導入部との熱膨張の差異に起因して載置台の中心を通る軸線とリング状の周辺導入部の中心を通る軸線とがズレることを回避することができる。
一形態においては、周辺導入部、容器上部及び容器下部は、アルミニウムで形成されてもよい。
一形態においては、ガス流路の内壁にはアルミニウムの酸化皮膜が形成され、ガス吐出口はガス流路の横断面の隅部と連通してもよい。アルミニウムの酸化皮膜はアルマイト処理で形成される。アルマイト処理時において、ガス流路の横断面の隅部には空気だまりが形成されやすい。このプラズマ処理装置は、ガス吐出口がガス流路の横断面の隅部に形成されることで、空気だまりが隅部に滞留することを回避することができる。
一形態においては、プラズマ処理装置は、載置台の上方に設けられた中央導入部であり、軸線に沿って載置台に向けてガスを導入する中央導入部と、処理容器内にマイクロ波を導入するためのアンテナと、をさらに備えてもよい。アンテナは、載置台の上方において載置台と対面するように設けられており、かつ、処理容器内の空間に接する誘電体窓を有していてもよい。誘電体窓には軸線に沿って延びる中央導入部のガス吐出口が形成されてもよい。このプラズマ処理装置によれば、中央導入部からもガスを供給することができるとともに、アンテナを用いてプラズマを励起することができる。
以上説明したように、周辺導入部の熱膨張によるプラズマ処理の均一性の低下を抑制するとともに、周辺導入部のメンテナンス性を向上させるプラズマ処理装置が提供される。
一実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す断面図である。 スロット板の一例を示す平面図である。 誘電体窓の一例を示す平面図である。 図3のIV−IV線に沿ってとった断面図である。 図3に示す誘電体窓上に図2に示すスロット板を設けた状態を示す平面図である。 処理容器の一例を示す断面斜視図である。 周辺導入部の一例を示す斜視図である。 周辺導入部の一例を示す分解図である。 周辺導入部及びガス供給ブロックの一例を示す断面斜視図である。 周辺導入部を取り付けた状態の一例を示す断面図である。 周辺導入部を取り付けた状態の一例を示す断面図である。 周辺導入部のガス吐出口の一例を示す部分断面図である。 周辺導入部の組立ての一例を示す断面斜視図である。 周辺導入部の組立ての一例を示す断面斜視図である。 容器上部と周辺導入部との接続を切り離す押しネジ機構の一例を説明する断面図である。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附す。
[プラズマ処理装置の概要]
図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す断面図である。図1に示されるプラズマ処理装置10は、被処理体にプラズマ処理を行うための装置である。プラズマ処理装置は、処理容器12を備える。処理容器12は、被処理体を収容するための処理空間Sを提供する。被処理体の一例はウエハWである。
処理容器12は、上側壁12aを有する容器上部12Aと下側壁12bを有する容器下部12Bとが組み付けられることにより形成される。容器上部12Aと容器下部12Bとの組み付けについては後述する。処理容器12は、上側壁12aと下側壁12bとを含む側壁を有する。処理容器12は、底部12c及び天部12dをさらに含み得る。上側壁12a及び下側壁12bは、軸線Zが延びる方向に延在する略円筒形状を有する。この軸線Zは、例えば、後述する載置台の中心を鉛直方向に通る軸線である。一実施形態においては、上側壁12a及び下側壁12bの中心軸線は、軸線Zと一致する。上側壁12a及び下側壁12bの内径は、例えば540mmである。
底部12cは、下側壁12bの下端側に設けられる。また、上側壁12aの上端部は開口している。上側壁12aの上端部開口は、誘電体窓18によって閉じられる。誘電体窓18は、上側壁12aの上端部と天部12dとの間に挟持される。この誘電体窓18と上側壁12aの上端部との間には封止部材SL1が介在していてもよい。封止部材SL1は、例えばOリングであり、処理容器12の密閉に寄与する。容器上部12A及び容器下部12Bは、例えば、アルミニウムで形成され得る。
プラズマ処理装置10は、処理容器12の容器下部12B内に設けられた載置台20をさらに備える。載置台20は、誘電体窓18の下方に設けられる。例えば、誘電体窓18の下面と載置台20の上面との間の距離は、245mmである。一実施形態においては、載置台20は、下部電極LE、及び、静電チャックESCを含む。
下部電極LEは、第1プレート22a及び第2プレート22bを含む。第1プレート22a及び第2プレート22bはともに、略円盤形状を呈しており、例えば、アルミニウムから構成される。第1プレート22aは、筒状の支持部SP1によって支持される。支持部SP1は、底部12cから垂直上方に延びる。第2プレート22bは、第1プレート22a上に設けられ、第1プレート22aと導通する。
下部電極LEは、給電棒PFR及びマッチングユニットMUを介して、高周波電源RFGに電気的に接続される。高周波電源RFGは、高周波バイアス電力を下部電極LEに供給する。高周波電源RFGによって発生される高周波バイアス電力は、ウエハWに引き込むイオンのエネルギーを制御するために適した一定の周波数、例えば、13.65MHzの周波数を有し得る。マッチングユニットMUは、高周波電源RFG側のインピーダンスと、主に電極、プラズマ、処理容器12といった負荷側のインピーダンスとの間で整合をとるための整合器を収容する。この整合器の中には、例えば、自己バイアス生成用のブロッキングコンデンサが含まれ得る。
静電チャックESCは、第2プレート22b上に設けられる。静電チャックESCは、処理空間S側にウエハWを載置するための載置領域MRを提供する。載置領域MRは、軸線Zに略直交する略円形の領域であり、ウエハWの直径と略同一の直径又はウエハWの直径よりも若干小さい直径を有し得る。また、この載置領域MRは、載置台20の上面を構成しており、当該載置領域MRの中心、即ち、載置台20の中心は、軸線Z上に位置する。
静電チャックESCは、ウエハWを静電吸着力により保持する。静電チャックESCは、誘電体内に設けられた吸着用電極を含む。静電チャックESCの吸着用電極には、直流電源DCSがスイッチSW及び被覆線CLを介して接続される。静電チャックESCは、直流電源DCSから印加される直流電圧により発生するクーロン力によって、その上面にウエハWを吸着して、当該ウエハWを保持することができる。この静電チャックESCの径方向外側には、ウエハWの周囲を環状に囲むフォーカスリングFRが設けられる。
第2プレート22bの内部には、環状の流路24gが形成される。この流路24gには、チラーユニットから配管PP1を介して冷媒が供給される。流路24gに供給された冷媒は、配管PP3を介してチラーユニットに回収される。さらに、プラズマ処理装置10では、伝熱ガス供給部からの伝熱ガス、例えば、Heガスが供給管PP2を介して静電チャックESCの上面とウエハWの裏面との間に供給される。
載置台20の外周の外側、即ち、載置台20と下側壁12bとの間には、空間が提供される。この空間は、平面視においては環形状を有する排気路VLとなる。排気路VLの軸線Z方向における中間には、複数の貫通孔が形成された環状のバッフル板26が設けられる。排気路VLは、排気口28hを提供する排気管28に接続する。排気管28は、処理容器12の底部12cに取り付けられる。この排気管28には、排気装置30が接続される。排気装置30は、圧力調整器、及びターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有する。この排気装置30は、処理容器12内の処理空間Sを所望の真空度まで減圧することができる。また、ウエハWに対して供給されたガスは、排気装置30を動作させることにより、ウエハWの表面に沿って当該ウエハWのエッジの外側に向けて流れ、載置台20の外周から排気路VLを介して排気される。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、温度制御機構として、ヒータHT、HS、HC、及び、HEをさらに備え得る。ヒータHTは、天部12d内に設けられており、アンテナ14を囲むように、環状に延在する。ヒータHSは、上側壁12a内に設けられており、環状に延在する。ヒータHSは、下側壁12b内にさらに設けられてもよい。ヒータHCは、第2プレート22b内又は静電チャックESC内に設けられる。ヒータHCは、上述した載置領域MRの中央部分の下方、即ち軸線Zに交差する領域に設けられる。また、ヒータHEは、ヒータHCを囲むように環状に延在する。ヒータHEは、上述した載置領域MRの外縁部分の下方に設けられる。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、アンテナ14、同軸導波管16、マイクロ波発生器32、チューナ34、導波管36、及び、モード変換器38をさらに備え得る。これらアンテナ14、同軸導波管16、誘電体窓18、マイクロ波発生器32、チューナ34、導波管36、及び、モード変換器38は、処理容器内に導入されるガスを励起させるためのプラズマ生成源を構成する。
マイクロ波発生器32は、例えば2.45GHzの周波数のマイクロ波を発生する。マイクロ波発生器32は、チューナ34、導波管36、及びモード変換器38を介して、同軸導波管16の上部に接続される。同軸導波管16は、その中心軸線である軸線Zに沿って延在する。
同軸導波管16は、外側導体16a及び内側導体16bを含む。外側導体16aは、軸線Z中心に延在する円筒形状を呈する。外側導体16aの下端は、導電性の表面を有する冷却ジャケット40の上部に電気的に接続される。内側導体16bは、外側導体16aの内側において、当該外側導体16aと同軸に設けられる。内側導体16bは、軸線Z中心に延在する円筒形状を呈する。内側導体16bの下端は、アンテナ14のスロット板44に接続される。
アンテナ14は、処理容器12内にマイクロ波を導入する。このアンテナ14は、載置台20の上方において載置台20と対面するように設けられる。アンテナ14は、天部12dに形成された開口内に配置される。アンテナ14は、誘電体板42、スロット板44、及び誘電体窓18を含む。誘電体板42は、マイクロ波の波長を短縮させる。誘電体板42は、略円盤形状を呈する。誘電体板42は、例えば、石英又はアルミナから構成される。この誘電体板42は、スロット板44と冷却ジャケット40の下面との間に挟持される。アンテナ14の一例は、ラジアルラインスロットアンテナである。
図2は、スロット板の一例を示す平面図である。スロット板44は、薄板状であって、円板状である。スロット板44の板厚方向の両面は、それぞれ平らである。スロット板44の中心CSは、軸線Z上に位置する。スロット板44には、複数のスロット対44pが設けられる。複数のスロット対44pの各々は、板厚方向に貫通する二つのスロット孔44a,44bを含む。スロット孔44a,44bそれぞれの平面形状は、長孔形状である。各スロット対44pにおいて、スロット孔44aの長軸が延びる方向と、スロット孔44bの長軸が延びる方向は、互いに交差又は直交する。これら複数のスロット対44pは、周方向に配列される。図2に示される例では、二つの同心円に沿って、複数のスロット対44pが周方向に配列される。各同心円上では、スロット対44pは、略等間隔で配列される。このスロット板44は、誘電体窓18上の上面18uに設けられる。
図3は、誘電体窓の一例を示す平面図であり、図4は、図3のIV−IV線に沿ってとった断面図である。図3及び図4に示されるように、誘電体窓18は、石英といった誘電体製の略円盤状の部材である。誘電体窓18の中央には、貫通孔18hが形成される。貫通孔18hの上側部分は、後述する中央導入部50のインジェクタ50bが収容される空間18sであり、下側部分は、後述する中央導入部50のガス吐出口18iである。誘電体窓18の中心軸線は、軸線Zと一致する。
誘電体窓の上面18uと反対側の面、即ち下面18bは、処理空間Sに接しており、プラズマを生成する側の面である。この下面18bは、種々の形状を画成する。具体的には、下面18bは、ガス吐出口18iを囲む中央領域において、平坦面180を画成する。この平坦面180は、軸線Zに直交する平坦な面である。下面18bは、環状の第1凹部181を画成する。第1凹部181は、平坦面180の径方向外側領域において、環状に連なり誘電体窓18の板厚方向内方側に向かってテーパ状に窪んでいる。
また、下面18bは、複数の第2凹部182を画成する。これら複数の第2凹部182は、平坦面180から板厚方向内方側に向かって窪んでいる。複数の第2凹部182の個数は、図3及び図4に示す例では、7個である。これら複数の第2凹部182は、周方向に沿って等間隔に形成される。また、複数の第2凹部182は、軸線Zに直交する面において円形の平面形状を有する。
図5は、図3に示される誘電体窓上に図2に示されるスロット板を設けた状態を示す平面図であり、誘電体窓18を下側から見た状態を示す。図5に示されるように、平面視において、即ち、軸線Z方向に見た場合、径方向外側の同心円に沿って設けられたスロット対44pは、第1凹部181と重なる。また、径方向内側の同心円に沿って設けられたスロット対44pのスロット孔44bは、第1凹部181と重なる。さらに、径方向内側の同心円に沿って設けられたスロット対44pのスロット孔44aは、複数の第2凹部182と重なる。
図1が再び参照される。プラズマ処理装置10では、マイクロ波発生器32により発生されたマイクロ波は、同軸導波管16を通って、誘電体板42に伝播され、スロット板44のスロット孔44a及び44bから誘電体窓18に与えられる。誘電体窓18の直下においては、比較的薄い板厚を有する部分によって画成された第1凹部181及び第2凹部182にマイクロ波のエネルギーが集中する。したがって、このプラズマ処理装置10は、周方向及び径方向に安定して分布するようにプラズマを発生することができる。
一実施形態において、プラズマ処理装置10は、中央導入部50を備える。中央導入部50は、載置台20の上方に設けられる。中央導入部50は、軸線Zに沿って載置台20に向けてガスを導入する。中央導入部50は、導管50a、インジェクタ50b、及びガス吐出口18iを含む。導管50aは、同軸導波管16の内側導体16bの内孔に通される。導管50aの端部は、誘電体窓18が軸線Zに沿って画成する空間18s(図4参照)内まで延在する。この空間18s内かつ導管50aの端部の下方には、インジェクタ50bが収容される。インジェクタ50bには、軸線Z方向に延びる複数の貫通孔が設けられる。また、誘電体窓18は、上述したガス吐出口18iを提供する。ガス吐出口18iは、空間18sの下方に連続し、かつ軸線Zに沿って延びる。係る構成の中央導入部50は、導管50aを介してインジェクタ50bにガスを供給し、インジェクタ50bからガス吐出口18iを介してガスを吐出する。このように、中央導入部50は、軸線Zに沿って誘電体窓18の直下にガスを吐出する。即ち、中央導入部50は、電子温度が高いプラズマ生成領域にガスを導入する。また、中央導入部50から吐出されたガスは、概ね軸線Zに沿ってウエハWの中央の領域に向けて流れる。
中央導入部50には、第1の流量制御ユニット群FCG1を介して第1のガスソース群GSG1が接続される。第1のガスソース群GSG1は、複数の第1のガスソースを含む。複数の第1のガスソースは、ウエハWの処理に必要な各種のガスのソースである。このようなガスは、多結晶シリコン層をエッチングする場合には、HBrガスといった腐食性ガスを含み得る。また、当該ガスは、Ar、Heといった希ガス、酸素ガスといった種々のガスを含み得る。第1の流量制御ユニット群FCG1は、複数の流量制御器及び複数の開閉弁を含む。各第1のガスソースは、第1の流量制御ユニット群FCG1の対応の流量制御器及び開閉弁を介して、中央導入部50に接続される。
プラズマ処理装置10は、周辺導入部52を備える。周辺導入部52は、上側壁12aと下側壁12bとの間に挟み込まれることで、処理容器12に設けられる。このため、周辺導入部52は、処理容器12の側壁の一部を構成する。周辺導入部52は、高さ方向、即ち軸線Z方向においては中央導入部50のガス吐出口18iと載置台20の上面との間に設けられる。
図6は、処理容器の一例を示す断面斜視図である。図6に示されるように、周辺導入部52は、軸線Zに対して周方向に配列された複数のガス吐出口52iを提供する。複数のガス吐出口52iは、処理容器12の側壁に沿った位置から処理空間S内にガスを導入する。周辺導入部52は、複数のガス吐出口52iが形成された環状の管を構成する。周辺導入部52には、軸線Zに対して周方向に延びるガス流路52pがその内部に形成される。周辺導入部52は、例えば、載置台20の上面から上方に90mmの距離で配置される。周辺導入部52は、例えば、アルミニウムで形成され得る。
複数のガス吐出口52iは、軸線Zに近づくにつれて載置台20の上面から離れるように延びる。換言すると、複数のガス吐出口52iは、処理空間Sの中央に向かう成分と軸線Zに沿って載置台20から離れる成分とをもつ方向、即ち、斜め上方に延びる。各ガス吐出口52iの中心線は、軸線Zに直交する仮想面を想定した場合、当該仮想面に対して角度をなす。この角度は、30度以上45度以下の角度を有し得る。
周辺導入部52の環状のガス流路52pには、ガス供給ブロック62及び第2の流量制御ユニット群FCG2(図1参照)を介して第2のガスソース群GSG2(図1参照)が接続される。第2のガスソース群GSG2は、複数の第2のガスソースを含む。複数の第2のガスソースは、ウエハWの処理に必要な各種のガスのソースである。このようなガスは、多結晶シリコン層をエッチングする場合には、HBrガスといった腐食性ガスを含み得る。また、当該ガスは、Ar、Heといった希ガス、酸素ガスといった種々のガスを含み得る。第2の流量制御ユニット群FCG2は、複数の流量制御器及び複数の開閉弁を含む。各第2のガスソースは、第2の流量制御ユニット群FCG2の対応の流量制御器及び開閉弁を介して、周辺導入部52に接続される。
このプラズマ処理装置10は、中央導入部50から処理空間Sに導入されるガスの種類、中央導入部50から処理空間Sに導入される一以上のガスの流量を独立して制御でき、また、周辺導入部52から処理空間Sに導入されるガスの種類、周辺導入部52から処理空間Sに導入される一以上のガスの流量を独立して制御することができる。
また、周辺導入部52から導入されたガスは、処理空間S内において、斜め上方に向かって流れ、中央導入部50から導入されるガスと合流し、或いは、中央導入部50から導入されるガスの流れに沿って流れる。したがって、載置台20上に載置されたウエハW上では、ガスはウエハWの中心から当該ウエハWのエッジに向かう方向に流れる。故に、ウエハW上でのガスの滞留が抑制される。その結果、ウエハWの処理の面内均一性が向上される。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、図1に示されるように、制御部Cntをさらに備え得る。制御部Cntは、プログラム可能なコンピュータ装置といった制御器であり得る。制御部Cntは、レシピに基づくプログラムに従ってプラズマ処理装置10の各部を制御し得る。例えば、制御部Cntは、第1の流量制御ユニット群FCG1の流量制御器及び開閉弁に制御信号を送出して、中央導入部50から導入するガス種及びガスの流量を調整することができる。制御部Cntは、第2の流量制御ユニット群FCG2の流量制御器及び開閉弁に制御信号を送出して、周辺導入部52から導入するガス種及びガスの流量を調整することができる。制御部Cntは、マイクロ波のパワー、高周波バイアス電力のパワー及びON/OFF、並びに、処理容器12内の圧力を制御するよう、マイクロ波発生器32、高周波電源RFG、排気装置30に制御信号を供給し得る。さらに、制御部Cntは、ヒータHT、HS、HC、及びHEの温度を調整するために、これらヒータに接続されたヒータ電源に制御信号を送出し得る。
上述したプラズマ処理装置10を用いて実施されるプラズマ処理方法について説明する。この方法では、最初に、ウエハWが準備される。具体的には、ウエハWが載置台20上に載置され、静電チャックESCによって吸着される。そして、排気装置30が作動されることにより、処理容器12内の空間の圧力が所定の圧力に設定される。次いで、処理容器12内に中央導入部50及び周辺導入部52からガスが導入される。次いで、処理容器12内に導入されたガスのプラズマが生成される。このガスのプラズマによってウエハWが処理される。
[周辺導入部の詳細]
図7は、周辺導入部の一例を示す斜視図である。図8は、周辺導入部の一例を示す分解図である。図9は、周辺導入部及びガス供給ブロックの一例を示す断面斜視図である。図7〜図9に示されるように、周辺導入部52は、少なくとも2つの部材が組み付けられた組立体である。少なくとも2つの部材は、第1リング部材52aと第2リング部材52bとを有し得る。第1リング部材52a及び第2リング部材52bは、円環状の部材である。第1リング部材52aと第2リング部材52bとが組み付けられることにより、環状の管部材が構成され、その内部にガス流路52pが形成される。一例として、第1リング部材52aは、ガス流路52pの径方向内側の内面を画成し、第2リング部材52bは、ガス流路52pの径方向外側の内面を画成する。
より具体的な一例として、第1リング部材52aは、第1ベース52m、第1側部52n、及び、第1底部52rを有する。第1ベース52mは、リング形状の平らな部分であり、その下面においてガス流路52pの天井を画成する。第1側部52nは、第1ベース52mの内側の端部において下方に向けて立設され、その外面においてガス流路52pの側面を画成する。つまり、第1側部52nは、ガス流路52pの2つの側面のうち軸線Zに近い内側面を画成する。第1底部52rは、第1側部52nの下端部から第1ベース52mの外側に向けて立設され、その上面においてガス流路52pの底面を画成する。このように、第1リング部材52aは、ガス流路52pの内面のうち、天井、内側面、及び底面を画成する。第1リング部材52aは、例えばアルミニウムで形成される。
第2リング部材52bは、一例として、第2ベース52x及び段差部52yを有する。第2ベース52xは、ガス流路52pよりも厚みのあるリング形状の部分であり、その内側の側面において、ガス流路52pの側面を画成する。つまり、第2ベース52xは、ガス流路52pの2つの側面のうち軸線Zから遠い外側面を画成する。段差部52yは、第2リング部材52bの内側の下端部において径方向内側に突出した部分である。第2リング部材52bは、例えばアルミニウムで形成される。
第1リング部材52aと第2リング部材52bとを組み付けることにより、第1リング部材52aの第1ベース52mの下面は、第2リング部材52bの第2ベース52xの上面に接した状態で支持される。第1リング部材52aの第1底部52rの下面は、第2リング部材52bの段差部52yの上面に支持される。第1リング部材52aと第2リング部材52bとは、組み付けられた状態でネジにより固定される。図中の例では、5本のネジが第1リング部材52a及び第2リング部材52bに設けられたねじ穴に取り付けられる。
第1リング部材52aの第1ベース52mの下面と、第2リング部材52bの第2ベース52xの上面との間には、Oリングといった封止部材54aが設けられてもよい。例えば、封止部材54aは、円環状の部材であり、第2ベース52xの上面に形成された円環状の溝に収容される。第1リング部材52aの第1底部52rの下面と、第2リング部材52bの段差部52yの上面との間には、Oリングといった封止部材54bが設けられてもよい。例えば、封止部材54bは、円環状の部材であり、段差部52yの上面に形成された円環状の溝に収容される。封止部材54a,54bにより、第1リング部材52aと第2リング部材52bとの間の気密性が確保される。
第1リング部材52aの第1ベース52mの下面と、第2リング部材52bの第2ベース52xの上面との間には、導電部材55aが設けられてもよい。導電部材55aは、一例として、薄い金属をらせん状に巻いた円環状の紐状部材である。例えば、導電部材55aは、第2ベース52xの上面に形成された円環状の溝に収容される。導電部材55aにより、第1リング部材52aと第2リング部材52bとの間の導電性が向上する。
第1リング部材52aの第1底部52rの内側下端部には、下方向へ突出したカバー部52kが形成されてもよい。カバー部52kは、組み付け時において、第1リング部材52aの第1底部52rの下面と第2リング部材52bの段差部52yの上面との接続面よりも、径方向内側において下方に延在する。カバー部52kは、第1リング部材52aの第1底部52rの下面と第2リング部材52bの段差部52yの上面との接続面をプラズマに直接的に面しないようにカバーする。これにより、プラズマやイオンは、カバー部52kと第2リング部材52bとの間に形成された隙間を上昇しなければ接続面に到達することができない。カバー部52kを設けることにより、封止部材54bの寿命が短くなることを抑制することができる。
第2リング部材52bの側面には、固定ブロック53aがネジにより固定される。固定ブロック53aは、容器上部12Aと周辺導入部52との接続を切り離す押しネジ機構の一部である。詳細については後述する。
第2リング部材52bの側面には、ガス供給ブロック62を接続するための接続面52eが形成される。接続面52eには、ガス流路52pに連通するガス導入口52gが形成される。ガス供給ブロック62は、第2リング部材52bの接続面52eにネジによって固定される。ガス供給ブロック62は、第2のガスソース群GSG2(図1参照)から供給されたガスを出力するガス出力口62aを有する。ガス供給ブロック62は、ガス出力口62aが第2リング部材52bのガス導入口52gと合わさるように位置決めされて、固定される。ガス供給ブロック62と第2リング部材52bとの間には、Oリングといった封止部材54cが設けられてもよい。例えば、封止部材54cは、円環状の部材であり、ガス出力口62aを囲むようにガス供給ブロック62の接続面に形成された円環状の溝に、収容される。封止部材54cにより、ガス供給ブロック62と第2リング部材52bとの間の気密性が確保される。第2リング部材52bは、ガス導入口52gとガス流路52pとを接続する中間流路52hを有する。第2のガスソース群GSG2から供給されたガスは、ガス供給ブロック62のガス出力口62a、ガス導入口52g、中間流路52hを通過して、ガス流路52pへと供給される。
図10及び図11は、周辺導入部を取り付けた状態の一例を示す断面図である。図10は、ガス供給ブロック62との接続箇所の断面図であり、図11は、ガス吐出口52iが形成された部分の断面図である。図10及び図11に示されるように、周辺導入部52は、容器上部12Aと容器下部12Bとの間に挟み込まれて支持される。
より具体的な一例として、周辺導入部52は、第1リング部材52aの第1ベース52mの上面と容器上部12Aの下端部とが接した状態で支持される。第1ベース52mの上面と容器上部12Aの下端部との間には、Oリングといった封止部材54dが設けられてもよい。例えば、封止部材54dは、円環状の部材であり、第1ベース52mの上面に形成された円環状の溝に収容される。封止部材54dにより、第1リング部材52aと容器上部12Aとの間の気密性が確保される。第1ベース52mの上面と容器上部12Aの下端部との間には、導電部材55dが設けられてもよい。導電部材55dは、一例として、薄い金属をらせん状に巻いた円環状の紐状部材である。例えば、導電部材55dは、第1ベース52mの上面に形成された円環状の溝に収容される。導電部材55dにより、第1リング部材52aと容器上部12Aとの間の導電性が向上する。
さらに、周辺導入部52は、第2リング部材52bの第2ベース52xの下面と容器下部12Bの上端部とが接した状態で接続される。第2ベース52xの下面と容器下部12Bの上端部との間には、Oリングといった封止部材54eが設けられてもよい。例えば、封止部材54eは、円環状の部材であり、容器下部12Bの上端部に形成された円環状の溝に収容される。封止部材54eにより、第2リング部材52bと容器下部12Bとの間の気密性が確保される。第2ベース52xの下面と容器下部12Bの上端部との間には、導電部材55eが設けられてもよい。導電部材55eは、一例として、薄い金属をらせん状に巻いた円環状の紐状部材である。例えば、導電部材55eは、容器下部12Bの上端部に形成された円環状の溝に収容される。導電部材55eにより、第2リング部材52bと容器下部12Bとの間の導電性が向上する。
このように、周辺導入部52と容器上部12A及び容器下部12Bとは、熱的及び電気的に接続される。周辺導入部52、容器上部12A、及び、容器下部12Bは、同一の材料で形成されてもよい。
第1リング部材52a及び第2リング部材52bは、プラズマに面する外面が溶射により皮膜されていてもよい。溶射金属の一例は、アルミナや酸化イットリウム(Y)である。また、第1リング部材52a及び第2リング部材52bは、ガス流路52pを画成する外面が耐腐食性材料によって皮膜されていてもよい。耐腐食性材料の一例は、アルミニウムの酸化物である。アルミニウムの酸化皮膜はアルマイト処理で形成される。ガス流路52pの内壁にアルミニウムの酸化皮膜が形成されることにより、ガスによる腐食が抑制される。
また、図11に示されるように、ガス吐出口52iは、ガス流路52pの横断面の隅部と連通するように形成される。ガス吐出口52iは、ガス流路52pの内側上部から斜め上に向けて開口される。上述したアルマイト処理時においては、電解液内に第1リング部材52a及び第2リング部材52bを投入し、電気分解により酸化皮膜を形成する。このとき、ガス流路の横断面の隅部には空気だまりが形成されやすい。隅部に空気だまりが形成された場合、隅部には酸化皮膜が形成されないことになる。ガス吐出口52iがガス流路52pの横断面の隅部に形成されることで空気が抜けやすくなるため、空気だまりが隅部に滞留することを回避することができる。
図12は、周辺導入部のガス吐出口の一例を示す部分断面図である。図12に示されるように、ガス吐出口52iを構成する先端部52jは、面取りされる。一例として、先端部52jの曲率半径Rは0.5である。第1リング部材52aの外面には、溶射膜56が形成される。先端部52jが面取りされていることにより、溶射膜56もガス吐出口52i近傍で面取りされるように収束する。これにより、溶射膜56は、はがれにくくなる。第1リング部材52aの外面(溶射面)とガス吐出口52iの延在方向とは、垂直に交差する。これにより、先端部52jの面取りは対称的な形状に加工が可能となり、溶射膜56が形成しやすく、はがれにくい。
図13及び図14は、周辺導入部の組立ての一例を示す断面斜視図である。図13は、組立て中の断面斜視図であり、図14は組立てが完了した周辺導入部の斜視断面図である。図13及び図14に示されるように、周辺導入部52と容器上部12A及び容器下部12Bとは、位置決め用のピンにより位置決めされてもよい。
一例として、容器下部12Bの上面には第1ピン58bが設けられる。第2リング部材52bの下面には、第1ピン58bと対応する位置に、第1ピン58bを収容する穴52tが設けられる。容器下部12Bの上面に設けられた第1ピン58bに穴52tが挿入されることにより、第2リング部材52bが容器下部12Bに対して位置決めされる。第1ピン58bは複数用いられてもよい。
一例として、第2リング部材52bの上面には第2ピン58aが設けられる。第1リング部材52aの下面には、第2ピン58aと対応する位置に、第2ピン58aを収容する穴52sが設けられる。第2リング部材52bの上面に設けられた第2ピン58aに穴52sが挿入されることにより、第1リング部材52aが第2リング部材52bに対して位置決めされる。さらに、容器上部12Aの下端部には、第2ピン58aを収容する穴が設けられる。これにより、容器上部12Aが第1リング部材52aに対して位置決めされる。第2ピン58aは複数用いられてもよい。図8に示される例では、周方向に3つの第2ピン58aが設けられる。図8に示されるように、第2ピン58aは長さが異なっていてもよい。第2ピン58aは、第2リング部材52bに固定されてもよい。第1ピン58b及び第2ピン58aは、例えばステンレスで形成されてもよい。
メンテナンス時などにおいて処理容器12を開放する際には、周辺導入部52の第2リング部材52bと容器下部12Bとを切り離す。これにより、容器上部12A及び周辺導入部52と、容器下部12Bとに分離され、処理容器12が開放される。つまり、処理容器12の開閉時において、容器上部12Aと周辺導入部52とは一体的に動作する。
容器上部12Aと周辺導入部52との間に配置された封止部材54dは、組み付けの圧力やプロセス処理の熱などにより固着することがある。図15は、容器上部と周辺導入部との接続を切り離す押しネジ機構の一例を説明する断面図である。図15の(A)は分離前の断面図であり、図15の(B)は分離後の断面図である。
図15の(A)に示されるように、押しネジ機構53は、固定ブロック53a、支持ブロック53b及びネジ53cを有する。支持ブロック53bは、固定ブロック53aと対向するように、容器上部12Aの側方に固定される。支持ブロック53bは、固定ブロック53aに向かって延びるネジ穴を有する。ネジ53cは、支持ブロック53bのネジ穴に取り付けられる。ネジ53cは、その先端が固定ブロック53aに到達することができる長さを有する。ネジ53cを押し込むことにより、ネジ53cの先端が固定ブロック53aに突き当たり、固定ブロック53aを押圧する。第1リング部材52a及び第2リング部材52bはネジで固定されているため、押しネジ機構53を動作させることにより、図15の(B)に示されるように、容器上部12Aと周辺導入部52とを分離させることができる。このように、押しネジ機構53により、封止部材54dにより固着された容器上部12Aと周辺導入部52との接続を容易に解除することができる。
(実施形態のまとめ)
以上説明したプラズマ処理装置10によれば、周辺導入部52は組立体であるため、ガス流路52pを形成する少なくとも2つの部材の結合を解除してガス流路52p内部を清掃することができる。さらに、プラズマ処理装置10によれば、リング状の周辺導入部52は、上側壁12aと下側壁12bとの間に挟み込まれることで固定されるため、周方向へ均一に熱膨張することができる。このため、プラズマ処理装置10は、載置台20の中心を通る軸線Zとリング状の周辺導入部52の中心を通る軸線との位置ズレを回避することができる。よって、このプラズマ処理装置10は、周辺導入部52の熱膨張によるプラズマ処理の均一性の低下を抑制することができるとともに、周辺導入部52のメンテナンス性を向上させることができる。
プラズマ処理装置10によれば、第1リング部材52aと第2リング部材52bとの結合を解除してガス流路52p内部の全体を開放することができる。よって、プラズマ処理装置10は、メンテナンス性を一層向上させることができる。
プラズマ処理装置10によれば、第1ピン58b及び第2ピン58aによって、容器上部12A、第1リング部材52a、第2リング部材52b及び容器下部12Bの位置決めを行える。
プラズマ処理装置10によれば、周辺導入部52、容器上部12A及び容器下部12Bを同一の材料で形成することにより、熱膨張係数を同一にすることができる。よって、プラズマ処理装置10は、処理容器12と周辺導入部52との熱膨張の差異に起因して載置台20の中心を通る軸線Zとリング状の周辺導入部52の中心を通る軸線とがズレることを回避することができる。
プラズマ処理装置10によれば、ガス吐出口52iがガス流路52pの横断面の隅部に形成されることで、空気だまりが隅部に滞留することを回避することができる。これにより、アルマイト処理を均一に行える。
本開示は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の変形態様を構成可能である。例えば、プラズマ処理装置10は、プラズマ源としてマイクロ波を利用してガスを励起させる装置に限定されない。プラズマ処理装置は、任意のプラズマ源を有し得る。例えば、プラズマ処理装置は、容量結合型のプラズマ処理装置であってもよく、誘導結合型のプラズマ処理装置であってもよい。
10…プラズマ処理装置、12…処理容器、12A…容器上部、12B…容器下部、12a…上側壁、12b…下側壁、14…アンテナ、18…誘電体窓、20…載置台、ESC…静電チャック、LE…下部電極、30…排気装置、32…マイクロ波発生器、50…中央導入部、18i…ガス吐出口、52…周辺導入部、52a…第1リング部材、52b…第2リング部材、58a…第2ピン、58b…第1ピン、52p…ガス流路、52i…ガス吐出口、VL…排気路、Z…軸線。

Claims (7)

  1. 被処理体にプラズマ処理を行うためのプラズマ処理装置であって、
    上側壁を有する容器上部と下側壁を有する容器下部とが組み付けられることにより形成された処理容器と、
    前記処理容器の前記容器下部内に設けられた載置台と、
    少なくとも2つの部材が組み付けられることにより前記載置台の中心を通る軸線に対して周方向に延びるガス流路がその内部に形成された組立体であり、前記上側壁と前記下側壁との間に挟み込まれ、前記軸線に対して周方向に配列された複数のガス吐出口を提供する周辺導入部と、
    を備え、
    前記周辺導入部と前記容器上部及び前記容器下部とは、熱的及び電気的に接続される、
    プラズマ処理装置。
  2. 前記少なくとも2つの部材は第1リング部材と第2リング部材とを有し、前記第1リング部材と前記第2リング部材とが組み付けられることにより前記ガス流路が形成される、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記容器下部と前記第2リング部材とは、前記軸線に沿って延びる第1ピンによって位置決めされ、
    前記第2リング部材と前記第1リング部材と前記容器上部とは、前記軸線に沿って延びる第2ピンによって位置決めされる、
    請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記周辺導入部、前記容器上部及び前記容器下部は、同一の材料で形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記周辺導入部、前記容器上部及び前記容器下部は、アルミニウムで形成される、請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記ガス流路の内壁にはアルミニウムの酸化皮膜が形成され、
    前記ガス吐出口は前記ガス流路の横断面の隅部と連通する、請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記載置台の上方に設けられた中央導入部であり、前記軸線に沿って前記載置台に向けてガスを導入する中央導入部と、
    前記処理容器内にマイクロ波を導入するためのアンテナと、
    をさらに備え、
    前記アンテナは、前記載置台の上方において前記載置台と対面するように設けられており、かつ、前記処理容器内の空間に接する誘電体窓を有し、
    前記誘電体窓には前記軸線に沿って延びる前記中央導入部のガス吐出口が形成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプラズマ処理装置。
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