JP2019159781A - 触覚呈示制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザが極力違和感を抱くことなく触覚呈示できるようにした触覚呈示制御装置を提供する。【解決手段】ホストは、表示画面の上に沿って移動入力する座標情報を入力する(S1)。ホストは、表示装置1の表示画面に表示させる表示コンテンツを含む表示画面情報を入力する(S2)。ホストは、表示画面情報及び座標情報により表示コンテンツに触れているときの触覚呈示の出力を変化させる(S4〜S8)。【選択図】図5

Description

本発明は、触覚呈示制御装置に関する。
例えば車両用の表示装置は、ナビゲーション機能により運転者に対し現在地から目的地までの経路を案内したり、乗員に対し車両周辺情報を提供したり、楽曲やラジオなどの選曲情報を表示するために設けられている。近年、表示装置にはタッチパネルなどの入力装置が搭載されており、乗員による操作性が向上している。運転者は、進行方向の安全性を注意深く確認する必要性があるため、表示装置を逐次確認することは危険を伴う。
このため、従来、運転中には入力装置の操作を制限していたが、近年、出願人は、入力装置の操作を受け付けたときに乗員に対し触覚を通じて情報を呈示する技術開発を行っている。このような触覚呈示技術は、例えば携帯電話機、家電製品、産業用機器などに搭載されるものが一般的である(例えば特許文献1参照)
特許文献1記載の技術によれば、回路内の処理速度が手指の操作に遅れないように振動制御部を専用マイコンにより設けており、接触移動速度に応じてバイブレータの振動を制御している。
特開2014−6755号公報(特許第5812944号公報)
特許文献1記載の方法を採用しても、機械的な動作遅延を生じるため追従性を改善できない。近年では、表示装置がさらに大型化しているため、バイブレータにより可動部を振動させたとしても、可動部が緩やかに動作することになり触覚を通じて情報を迅速に伝達できなくなってきている。接触移動速度に応じて振動の強さなどを同一としてしまうと、ユーザは、違和感を生じてしまうことになる。
本開示の目的は、ユーザが極力違和感を抱くことなく触覚呈示できるようにした触覚呈示制御装置を提供することにある。
請求項1記載の発明によれば、移動座標入力部は、表示画面の上に沿って移動入力する座標情報を入力し、画面情報入力部は、表示装置の表示画面に表示させる表示コンテンツを含む表示画面情報を入力する。触覚呈示制御部は、表示画面情報及び座標情報により表示コンテンツに触れているときの触覚呈示の出力を変化させるようにしている。このため、触覚呈示制御部は、表示画面情報の表示コンテンツの内容に合わせて触覚呈示の出力を変化させることができ、ユーザに対し適切に触覚呈示できるようになる。これにより、ユーザが極力違和感を抱くことなく触覚呈示できる。
第1実施形態における表示装置の正面図 図1のA−A線の断面の模式図 アクチュエータの分解斜視図 表示装置の触覚呈示機能を示すブロック構成図 動作を概略的に示すフローチャート 表示画面に表示する表示コンテンツの例 座標情報と触覚呈示の出力との関係 第2実施形態における動作を概略的に示すフローチャート 表示画面に表示する表示コンテンツの例 座標情報と触覚呈示の出力との関係 第3実施形態における動作を概略的に示すフローチャート 表示画面に表示する表示コンテンツの例 2つの座標情報の間隔と触覚呈示の出力との関係 間隔と地図画面の縮尺と触覚呈示の出力との関係
以下、触覚呈示制御装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。第2実施形態以降では第1実施形態と同一又は類似の機能を備えた部分に同一又は類似の符号を付して必要に応じて説明を省略し、異なる部分を中心に説明を行う。
(第1実施形態)
図1から図7は、第1実施形態の説明図である。本実施形態では、図1から図3に示したXYZ座標系を用いて説明するが、このXYZは互いに直交する座標系を示している。必要に応じて、X方向は左右方向、Y方向は上下方向、Z方向は表面裏面方向、と定義して説明する。
図1は、表示装置1の表示面を模式的に示している。図1に示すように、表示装置1は内部に表示器2を備え、例えば現在地から目的地までの道順を車両の運転手に案内するナビゲーション機能などを搭載したり、車両ユーザに各種情報を提供したりする各種機能を備え、例えば運転手から視認可能な車両の運転席近辺のダッシュボードに組付けられる。図示しないが、表示装置1は、車両内ネットワークに接続されており、車両の速度情報等の各種情報を入力可能になっている。
図1に示すように、表示器2は平面的には矩形状に構成されており、この矩形状の表示器2の平面四隅部には、それぞれアクチュエータ3a〜3dが設置されている。これらのアクチュエータ3a〜3dには振動IDが割り当てられており、後述のホストコントローラ(以下、ホストと略す)4(図4参照)が振動IDを指示することで各アクチュエータ3a〜3dへ指令する。アクチュエータ3a〜3dの構成は同一構成であるため、以下ではアクチュエータ3aの構造説明を行うことで他のアクチュエータ3b〜3dの構造説明を省略する。
図2には図1のA−A線の断面を模式的に示しており、図3にはアクチュエータ3aの分解斜視図を示している。図2に示すように、表示器2の表面側にはタッチパネル5が備え付けられており、このタッチパネル5を覆うようにオーバーレイ6が設置されている。オーバーレイ6及びタッチパネル5の内側には、表示器2が備え付けられている。オーバーレイ6及びタッチパネル5は、例えば無色透明な部材により構成され、表示器2の表示面に表示された表示コンテンツを外部から視認可能になっている。オーバーレイ6は、表示装置1の隅に位置してステー7により支持されており、アクチュエータ3aの内部の板バネ8及び可動ヨーク9が、このステー7に係合するように設置されている。
このアクチュエータ3aは、外部からタッチパネル5への押圧を検知する押圧検知機能付きの振動装置である。このアクチュエータ3aは、図3に示すように、板バネ8、可動ヨーク9、隙間距離センサ10付きの回路基板11、巻線コイル12、固定ヨーク13、をこの順でケース14の内部に組み付けて構成されるもので、スクリュ15を用いて一体にモジュール化されている。固定ヨーク13は電磁石を構成する。
固定ヨーク13のXY方向周りには樹脂製のケース14がインサート成形されており、これにより、固定ヨーク13とケース14とが一体化されている。この固定ヨーク13は、ケース14の底面からZ方向に棒状に突出するように設置されている。固定ヨーク13の先端は、先細り形状の所謂山形に構成されている。この固定ヨーク13の周囲には、モジュール化された巻線コイル12が設置される。巻線コイル12は、Z方向に円筒状に構成されると共に当該円筒部のZ方向両端に円環状の板が一体構成された芯12bを備え、この芯12bに巻線12aが巻回されることで構成されている。図2に示すように、この巻線コイル12は、その巻線12aが固定ヨーク13の周囲を巻回するように設置される。
他方、回路基板11の中央には矩形状の孔11aが設けられ、図2に示すように、固定ヨーク13の先端及び巻線コイル12がこの孔11aを挿通するように設置される。回路基板11の表面上には、隙間距離センサ10、駆動回路16及び静電IC17が設置されている。なお、駆動回路16及び静電IC17は、図4に図示しているが図2には図示していない。
他方、板バネ8は、そのX方向一端がケース14にスクリュ15及びボルト15aを用いて締結固定されており、そのX方向他端が図2中のZ方向に弾性動作可能に組付けられる。図3に示すように、回路基板11にもスクリュ15の挿通用の孔11bが構成されており、回路基板11は、これらのケース14と板バネ8との間に一体に固定される。
また可動ヨーク9は、板バネ8と一体に組付けられている。回路基板11の上に設置された隙間距離センサ10は、板バネ8及び可動ヨーク9の可動状態をセンシング可能な距離Z0に設置されている。これにより、隙間距離センサ10は、可動ヨーク9との間の距離Z0を測定可能になる。可動ヨーク9は、固定ヨーク13の先端の形状に沿うように山形部9aに成形されており、標準組付状態においては、可動ヨーク9の山形部9aが、固定ヨーク13の先端の山形部13aとの間に所定のクリアランスを有するように設置される。
図4は表示装置1の触覚呈示機能を示すブロック構成図を示している。以下では、このブロック構成の説明と共に基本的な動作を説明する。
ホスト4には表示器2が電気的に接続されている。ホスト4は、例えばマイコンにより構成され、非遷移的実体的記録媒体としてのメモリ4aに記憶されたプログラム、アプリケーションを用いて動作する。このとき、ホスト4は、アプリケーションから要求される表示器2に表示するべき表示画面情報を生成し、映像情報表示コントローラ(図示せず)を介して表示器2の表示画面に表示させるようになっている。このホスト4は、メモリ4aに記憶されたプログラムを実行することで、画面情報入力部、移動座標入力部、触覚呈示制御部としての機能を達成する。
また表示装置1は、触覚呈示用ブロックとして、ホスト4の他、触覚制御マイコン18、アクチュエータ3a〜3d、ステー7、及び板バネ8を備えており、タッチパネル5に触覚呈示する機能を備える。アクチュエータ3a〜3dは、電気的構成として、駆動回路16、巻線コイル12、及び隙間距離センサ10を備える。また、タッチパネル5には静電IC17が接続されている。静電IC17は、例えばタッチパネル5の静電容量の変化を検出することで、タッチパネル5にタッチされた手指の座標情報を検出し、ホスト4に送信する。
ホスト4は、各アクチュエータ3a〜3dに割り当てられた振動IDと共にタッチ状態の要求信号を触覚制御マイコン18に出力すると、触覚制御マイコン18は、振動IDに対応したアクチュエータ3a〜3dの隙間距離センサ10から距離Z0の信号を取得し、この距離Z0の信号により算出される押込み状態をホスト4に返す。
触覚呈示するときには、ホスト4が、触覚呈示したいアクチュエータ3a〜3dの振動IDを触覚制御マイコン18に指令し、触覚制御マイコン18が、駆動回路16を介して巻線コイル12への通電を駆動電流をフィードバックしながらパルス制御(例えば、PWM制御)することで、巻線コイル12への通電オン/オフを繰り返す。
図2及び図3のアクチュエータ3aの構造では、触覚制御マイコン18が、巻線コイル12に通電オンすると、可動ヨーク9に磁界を発生させることで可動ヨーク9が固定ヨーク13に近接動作し、可動ヨーク9及び板バネ8に係合したステー7が図2のZ方向の負方向に動く。逆に、触覚制御マイコン18が、巻線コイル12に印加した通電をオフすると、板バネ8の弾性力により可動ヨーク9が固定ヨーク13から離間動作する。すると、可動ヨーク9及び板バネ8に係合したステー7が図2のZ方向の正方向に動く。これにより、ステー7を図2のZ方向に振動させることができる。例えば、ユーザの手指がオーバーレイ6に接触しているときには、この振動がステー7を通じて手指に触覚呈示として伝達されることになる。
上記構成の特徴的な作用を説明する。
図5は動作をフローチャートにより概略的に示し、図6は表示画面に表示する表示コンテンツの内容を示し、図7は手指が触れている座標情報(x軸)と触覚呈示の出力Fとの関係を示している。以下では、表示装置1が、表示器2の表示画面中に表示ボタンBa1〜Ba2、Bb1〜Bb5を複数表示しているときの触覚呈示方法を説明する。
ユーザが、表示装置1の表示画面をタッチすると、静電IC17はタッチパネル5の静電容量変化により座標情報を算出しその座標情報をホスト4に出力する。また、触覚制御マイコン18は、隙間距離センサ10により押込み状態を検出し、この押込み状態をホスト4に出力する。これによりホスト4は、ユーザの手指の座標情報及び押込み状態を入力受付する(S1)。ホスト4は、座標情報を例えば連続的に入力すると、S2において、その時点の表示画面情報を入力する。
この実施形態の表示画面情報は図6に示す表示コンテンツを想定している。この図6に示すように、比較的大サイズの表示ボタンBa1〜Ba2、を2つ離間して横方向に2つ並設すると共に、比較的小サイズの表示ボタンBb1〜Bb5を5つ離間して横方向に並設している。以下では、これらの表示ボタンを総称、又はその一部を、必要に応じて「表示ボタンB」と略して説明する。
ホスト4は、この表示画面情報の内容から大小の各表示ボタンBの中心範囲の座標情報を算出する。これにより、ホスト4は、大サイズの表示ボタンBa1〜Ba2の2つのXY座標の中心範囲と共に、小サイズの表示ボタンBb1〜Bb5の5つのXY座標の中心範囲を算出できる。
そしてホスト4は、S1で入力した座標情報が、表示画面情報の表示ボタンBの中心範囲に位置するか否かを判定する(S3)。ホスト4は、大小の各表示ボタンBの中心範囲に位置していればS4に処理を移行させる。
ホスト4は、座標情報が大サイズの表示ボタンBb1〜Bb5の中心範囲であるか、小サイズの表示ボタンBa1〜Ba2の中心範囲であるか、を判定すると共に、座標情報の時間的変化を検出することで表示装置1の表示画面の上に沿って移動入力する座標情報(移動座標)を判定し、大サイズの表示ボタンBb1〜Bb5の中心範囲を移動しているか、小サイズの表示ボタンBa1〜Ba2の中心範囲を移動しているかを判定する。そしてホスト4は、この移動中の表示ボタンBのピッチが閾値より大きいか否かを判定する(S4)。
すなわち、ホスト4が、移動座標から図6のCaseAに示すように大サイズの表示ボタンBa1〜Ba2の間を移動していると判定したときには、表示画面情報の表示コンテンツの情報から大サイズの表示ボタンBa1〜Ba2の間のピッチをP1と判定する。ホスト4は、ピッチの閾値を定数としてある所定値に定めている。この場合、ピッチの閾値が大ボタンBa1、Ba2の間のピッチより小さく、小ボタンBb1、Bb2の間のピッチより大きく設定している。
この場合、ホスト4は、このピッチP1が閾値より大きいと判定してS5に処理を移行させる。ホスト4は、S5において例えば四隅に位置するアクチュエータ3a〜3dの振動IDを指示すると共に駆動信号のデューティ比をLstdと比較的大きくして触覚制御マイコン18に指令する。触覚制御マイコン18は、この振動ID及びデューティ比の指令を入力して各アクチュエータ3a〜3dに駆動電流をPWM制御する。ホスト4が、PWM制御のデューティ比をLstdと大きくしているため、駆動回路16が巻線コイル12に印加する駆動電流を大きくでき、巻線コイル12に生じさせる磁界の変化を大きくできる。これにより、図7に示すように、触覚呈示の出力FをFstdと大きくできる(図5のS6)。
逆に、ホスト4が、移動座標から図6のCaseBに示すように、小サイズの表示ボタンBb1〜Bb5の間を移動していると判定したときには、表示画面情報の表示コンテンツの情報から小サイズの表示ボタンBb1〜Bb5の間隔をP2と判定する。この場合、ホスト4は、この間隔P2が閾値より小さいと判定し、S7に移行する。ホスト4は、S7において例えば四隅に位置するアクチュエータ3a〜3dの振動IDを指示すると共に駆動信号のデューティ比をLstd/2と比較的小さくして触覚制御マイコン18に指令する。触覚制御マイコン18は、この振動ID及びデューティ比の指令を入力して各アクチュエータ3a〜3dに駆動電流をPWM制御する。ホスト4は、PWM制御のデューティ比をLstd/2と小さくしているため、駆動回路16が巻線コイル12に印加する駆動電流を小さくでき巻線コイル12に生じさせる磁界の変化を小さくできる。これにより、図7に示すように、触覚呈示の出力FをFstd/2と小さくできる(図5のS8)。本実施形態ではFstd/2としたがこの限りではない。
前述では、ホスト4が、表示ボタンBの大きさ及び間隔に依存して触覚呈示の出力Fを変化させた形態を示したが、表示ボタンBの大きさだけに依存して触覚呈示の出力Fの大小を調整しても良いし、表示ボタンBの間隔だけに依存して触覚呈示の出力Fの大小を調整しても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、ホスト4は、表示装置1の表示画面に表示させる表示画面情報を入力し、表示画面の上に沿って移動入力する座標情報を入力し、表示画面情報及び座標情報により、表示ボタンBに触れているときの触覚呈示の出力Fを変化させるようにしている。このため、表示画面情報の表示ボタンBの内容、すなわち表示コンテンツに合わせて触覚呈示の出力Fを変化させることができ、ユーザに対し適切に触覚呈示できるようになる。これにより、ユーザが極力違和感を抱くことなく触覚呈示できる。
また、ホスト4は、表示ボタンBの大きさ又は/及び間隔に応じて触覚呈示の出力Fを変化させているため、ユーザに対し適切に触覚呈示できる。
(第1実施形態の変形例)
例えば、図6のCaseBに示すように、表示コンテンツとして3つ以上並設された同一の表示ボタンBb1〜Bb5を含む場合、ホスト4は、3つ以上の同一の表示ボタンBb1〜Bb5のうち端部の表示ボタンBb1,Bb5に触れているときの触覚呈示の出力Fを大きくし、中間の表示ボタンBb2〜Bb4に触れているときの触覚呈示の出力Fを0にするようにしても良い。ユーザが端部の表示ボタンBb1,Bb5に触れているときには、ホスト4が触覚呈示の出力Fを大きくすることで、3つ以上並んだ表示ボタンBの端部の位置をユーザに知らせることができ、また、ユーザが中間の表示ボタンBb2〜Bb4を触れたとしても、ホスト4は触覚呈示を出力Fを0とすることで、中間の位置であることをユーザに知らせることができる。
また、ユーザは、ゆっくり操作するときには一つ一つの表示ボタンBを的確に認識したいという心理が働くと共に、逆に素早く操作するときには、素早く目的の端部の表示ボタンBに手指を到達させたいという心理も働く。このため、ホスト4が、座標情報の移動速度を入力又は算出し、移動速度が遅くなるに従って触覚呈示の出力Fを大きくし移動速度が速くなるに従って触覚呈示の出力Fを小さくするようにしても良い。
この場合、ユーザがゆっくり操作すれば、ホスト4が触覚呈示の出力Fを大きく制御するため、ユーザは一つ一つの表示ボタンBを的確に認識できるようになる。逆に、ユーザが素早く操作すれば、ホスト4が触覚呈示の出力Fを小さくするため、ユーザにとって不要な触覚呈示を極力少なくできる。すなわち、座標情報の移動速度に応じて触覚呈示の出力Fを変化させることで、ユーザの動作に適した触覚を呈示できる。
(第2実施形態)
図8から図10は、第2実施形態の追加説明図を示している。図8は動作をフローチャートにより概略的に示し、図9は表示画面に表示する表示コンテンツの内容を示し、図10は温度目盛りと触覚呈示の出力Fとの関係を示している。第2実施形態では、表示装置1が、表示器2の表示画面中に温度設定画面を表示しているときの触覚呈示方法を説明する。
ユーザが表示装置1の表示画面をタッチすると、静電IC17は、タッチパネル5の静電容量変化により座標情報を算出し、その座標情報をホスト4に出力する。また、触覚制御マイコン18は、隙間距離センサ10により押込み状態を検出し、この押込み状態をホスト4に出力する。これによりホスト4は、ユーザ手指の座標情報及び押込み状態を入力受付する(S11)。ホスト4は、座標情報を例えば連続的に入力すると、S12において、その時点の表示画面情報を入力する。
本実施形態の表示画面情報は、図9に示すように温度設定画面を想定している。この温度設定画面では、温度の設定画面を示す「TEMP」、表示器2の表示画面の下側から24度、24.5度、25度、25.5度…の目盛りMと共に、スライダMsによるスライド画面、現在の設定温度を示す指示線Mz、を表示する。
ホスト4は、この表示画面情報の内容から目盛りM(図中の「24」、「24.5」、「25」、「25.5」)のユーザの指示位置を算出する。これにより、ホスト4は目盛りMの指示位置、すなわち指示線Mzを算出できる。本実施形態では、この目盛りMの指示線Mzの位置は、表示の切替単位(すなわち0.5℃毎)に設定されている。
ホスト4は、連続的な移動座標と表示画面情報とを照合することで、温度設定画面上をスワイプ操作したか否かを判定する(S14)。そしてホスト4は、S11で入力した座標情報が、表示画面情報の中のスライダMsの内部の目盛りMの指示位置に位置するか否かを判定する(S15)。ホスト4は、目盛りMの指示位置に位置していればS16に処理を移行させる。すなわち、ホスト4は、S15において座標情報の時間的変化を検出することで表示装置1の表示画面の上に沿って移動入力する座標情報(移動座標)を判定し、スライダMsの内部の目盛りMの指示位置に位置していればS16に処理を移行させる。
ホスト4は、S16において例えば四隅に位置するアクチュエータ3a〜3dの振動IDを指示すると共に駆動信号のデューティ比をLstdと比較的大きくして触覚制御マイコン18に指令する。触覚制御マイコン18は、この振動ID及びデューティ比の指令を入力して各アクチュエータ3a〜3dに駆動電流をPWM制御する。ホスト4が、PWM制御のデューティ比をLstdと大きくしているため、駆動回路16が巻線コイル12に印加する駆動電流を大きくでき、巻線コイル12に生じさせる磁界の変化を大きくできる。これにより、図10に示すように、触覚呈示の出力FをFaと大きくできる(図8のS17)。そして、ホスト4はS11に処理を戻して繰り返す。
逆に、ホスト4は、S15において、座標情報が表示画面情報の中のスライダMsの目盛りMの指示位置に位置していなければS15でNOと判定しS18に処理を移行させる。ホスト4は、S18において例えば四隅に位置するアクチュエータ3a〜3dの振動IDを指示すると共に駆動信号のデューティ比を0として触覚制御マイコン18に指令する。触覚制御マイコン18は、この振動ID及びデューティ比の指令を入力して各アクチュエータ3a〜3dに駆動電流をPWM制御する。ホスト4が、PWM制御のデューティ比を0としているため、駆動回路16が巻線コイル12に印加する駆動電流を0にでき巻線コイル12への通電を停止できる。これにより図10に示すように、触覚呈示の出力Fを0にできる(図8のS19)。そして、ホスト4はS11に処理を戻して繰り返す。
なお、触覚呈示の出力FをFaと0の2つに段階的に設定する例を示したが、触覚呈示の出力Fを無段階に変化させるようにしても良い。すなわち、ホスト4は、座標情報がスライダMsの内部の目盛りMの指示位置の周辺に位置していれば、目盛りMの中心位置からの位置偏差の値に応じてFaと0との間に触覚呈示の出力Fを制御するようにしても良い。
本実施形態によっても、ホスト4は、表示装置1の表示画面に表示させる表示画面情報を入力し、表示画面の上に沿って移動入力する座標情報を入力し、表示画面情報及び座標情報により、スライダMsに触れているときの触覚呈示の出力Fを変化させているため、表示画面情報の表示コンテンツの内容に合わせて触覚呈示の出力Fを変化させることができ、ユーザに対し適切に触覚呈示できるようになる。
また、ホスト4は、座標情報が目盛りMの指示位置に位置することを条件として触覚呈示の出力Fを大きく変化させているため、ユーザが指示している位置が目盛りMの指示位置に位置していることをユーザに触覚を通じて適切に通知できる。
本実施形態では、温度設定画面を特定の画面として説明したがこれに限定されるものではなく、他の様々な目盛りMを用いて指示する設定画面を用いても良い。
(第3実施形態)
図11から図14は、第3実施形態の追加説明図を示している。図11は、動作をフローチャートにより概略的に示し、図12は、表示画面の内容を示し、図13は、2つの座標情報の間隔xと触覚呈示の出力Fとの関係を示している。第3実施形態では、表示装置1が、図12に示すように、表示器2の表示画面中に地図表示画面を表示しているときの触覚呈示方法を説明する。
ユーザが表示装置1の表示画面をタッチすると、静電IC17はタッチパネル5の静電容量変化により座標情報を算出しその座標情報をホスト4に出力する。また、触覚制御マイコン18は、隙間距離センサ10により押込み状態を検出し、この押込み状態をホスト4に出力する。これによりホスト4は、ユーザ手指の座標情報及び押込み状態を入力受付する(S21)。ホスト4は、座標情報を例えば連続的に入力すると、S22においてその時点の表示画面情報を入力する。
本実施形態の表示画面情報は、図12に示すように地図画面Maを想定している。この例では、現在位置の周辺の地図画面Maを表示している。ホスト4は、表示器2に表示中の地図画面Maの現在の縮尺(例えば1/5000)を取得する。
そして、ホスト4は、車両ネットワークを通じて走行速度の情報を取得し車両が走行中であるか否かを判定し、且つ、地図画面Maを表示しているか否かを判定する(S23)。ホスト4は、連続的な移動座標と表示画面情報とを照合することで、表示画面上をスワイプ操作したか否かを判定する(S24)。
ユーザが、地図画面Maの縮尺を変更するときには、タッチパネル5の上に2つの指を並べてその間隔を広げたり狭くしたりすることでピンチアウト/ピンチイン操作する(図12の矢印A参照)。このときホスト4は、表示器2に表示させる地図画面Maの表示の縮尺をこの操作に合わせて無段階に変化させる。そしてホスト4は、地図画面Maの表示の縮尺が所定の倍率(定格倍率:例えば、1/2500、1/5000、1/10000、1/25000…)であるか否かを判定する(S25)。この所定の倍率は、地図表示では標準的に用いられる倍率に設定されている。ホスト4は、地図画面Maの表示の縮尺が所定の倍率になっていればS26に処理を移行させる。
ホスト4は、S26において例えば四隅に位置するアクチュエータ3a〜3dの振動IDを指示すると共に駆動信号のデューティ比をLa2と比較的大きくして触覚制御マイコン18に指令する。触覚制御マイコン18は、この振動ID及びデューティ比の指令を入力して各アクチュエータ3a〜3dに駆動電流をPWM制御する。ホスト4が、PWM制御のデューティ比をLa2と大きくしているため、駆動回路16が巻線コイル12に印加する駆動電流を大きくでき巻線コイル12に生じさせる磁界の変化を大きくできる。これにより、図13に示すように、触覚呈示の出力FをFa2と大きくできる(図11のS27)。そしてホスト4は、S21に処理を戻して繰り返す。
逆に、ホスト4は、S25において、地図画面Maの表示の縮尺が所定の倍率になっていなければS25でNOと判定しS28に処理を移行させる。ホスト4は、S28において例えば四隅に位置するアクチュエータ3a〜3dの振動IDを指示すると共に駆動信号のデューティ比を0として触覚制御マイコン18に指令する。触覚制御マイコン18は、この振動ID及びデューティ比の指令を入力して各アクチュエータ3a〜3dに駆動電流をPWM制御する。ホスト4がPWM制御のデューティ比を0としているため、駆動回路16が巻線コイル12に印加する駆動電流を0にでき巻線コイル12への通電を停止できる。これにより、図13に示すように、触覚呈示の出力Fを0にできる(図11のS29)。そしてホスト4は、S21に処理を戻して繰り返す。
また図14は、ユーザがピンチイン/ピンチアウト操作するときの2つの座標情報の間隔とその地図表示画面の縮尺の倍率と触覚呈示の出力Fとの関係を示している。この図14に示すように、2つの座標情報の間隔が大きくなると、大きくなるに伴い縮尺の倍率も線形的に大きくなるが、触覚呈示の出力Fは所定の倍率(例えば、1/2500、1/5000、1/10000)の場合にだけ出力Fa2となり、その他の条件では0になっている。このため、地図画面Maの表示縮尺が、標準的な縮尺であることをユーザに知らせることができる。
本実施形態によっても、ホスト4は、表示装置1の表示画面に表示させる表示画面情報を入力し、表示画面の上に沿って移動入力する座標情報を入力し、表示画面情報及び座標情報により地図画面Maに触れているときの触覚呈示の出力Fを変化させているため、表示画面情報の表示コンテンツに合わせて触覚呈示の出力Fを変化させることができ、ユーザに対し適切に触覚呈示できるようになる。
また、ホスト4は、地図情報の縮尺が所定の倍率となることを条件として触覚呈示の出力Fを大きく変化させているため、ユーザが指示している地図情報の縮尺が所定の倍率に位置していることをユーザに触覚を通じて適切に通知できる。
(他の実施形態)
本発明は、前述実施形態に係る技術に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。
タッチパネル一体型の表示装置1に適用した形態を示したが、車両内においても運転者の手指の届かない位置に設置された遠方ディスプレイ、車両用の各種メータ装置、ナビゲーション装置、スマートフォンなどにも適用できる。触覚呈示の方法はバイブレーションに限られない。例えば、静電気を用いて触覚をユーザに呈示しても良い。
特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、本発明の一つの態様として前述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。前述実施形態の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も実施形態と見做すことが可能である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において、考え得るあらゆる態様も実施形態と見做すことが可能である。
また本発明は、前述した実施形態に準拠して記述したが、本発明は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範畴や思想範囲に入るものである。
図面中、4はホスト(画面情報入力部、移動座標入力部、触覚呈示制御部)を示す。

Claims (7)

  1. 表示装置の表示画面の上に沿って移動入力する座標情報を入力する移動座標入力部(S1;S11;S21)と、
    前記表示装置の表示画面に表示させる表示コンテンツを含む表示画面情報を入力する画面情報入力部(S2;S12;S22)と、
    前記表示画面情報及び前記座標情報により前記表示コンテンツに触れているときの触覚呈示の出力を変化させる触覚呈示制御部(S4〜S8;S14〜S19;S24〜S29)と、
    を備える触覚呈示制御装置。
  2. 前記触覚呈示制御部は、前記表示コンテンツの大きさ又は/及び間隔に応じて触覚呈示の出力を変化させる請求項1記載の触覚呈示制御装置。
  3. 前記表示コンテンツとして3つ以上並設された同一の前記表示コンテンツを含む場合、
    前記触覚呈示制御部は、前記3つ以上の同一の前記表示コンテンツのうち端部の前記表示コンテンツに触れているときの触覚呈示の出力を大きくし、中間の前記表示コンテンツに触れているときの触覚呈示の出力を0にする請求項1又は2記載の触覚呈示制御装置。
  4. 前記表示コンテンツとして目盛りを含んでいる場合、
    前記触覚呈示制御部は、前記座標情報が目盛りの指示位置に位置することを条件として触覚呈示の出力を大きく変化させる請求項1記載の触覚呈示制御装置。
  5. 前記表示コンテンツとして地図情報を含んでいる場合、
    前記触覚呈示制御部は、前記地図情報の縮尺が所定の倍率となることを条件として触覚呈示の出力を大きく変化させる請求項1記載の触覚呈示制御装置。
  6. 前記触覚呈示制御部は、前記座標情報の移動速度が遅くなるに従って触覚呈示の出力を大きくし前記移動速度が速くなるに従って触覚呈示の出力を小さくする請求項1記載の触覚呈示制御装置。
  7. 前記触覚呈示制御部は、前記移動速度が所定の閾値より大きいときには触覚呈示の出力を0にする請求項6記載の触覚呈示制御装置。
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