JP2019159547A - 情報処理装置、情報処理方法、情報処理用プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、情報処理用プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】信号情報が示す交通信号の変化の態様と、信号機による実際の交通信号の変化の態様との間に時間的な差があっても、信号機から出力される交通信号が進行禁止を示す交通信号から進行許可を示す交通信号に変化するタイミングを示す情報を適切に提示する。【解決手段】信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される交通信号の変化の態様と、信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得し、信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングとして、信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力部により出力させ、差が大きいほど、タイミング情報の出力が終了するタイミングと、信号情報から特定されるタイミングと、の間の時間を長くする。【選択図】図1

Description

本願は、信号機に関連して移動体の運転の支援に用いられる情報を処理する情報処理装置の技術分野に関する。
従来、道路に沿って光ビーコン等の通信機を設け、この通信機から付近を走行する車両に対して、信号機から出力される交通信号の開始タイミング及び継続時間等の信号の変化態様を予定として示す信号情報を送信する技術が知られている。この信号情報を受信した車両は、例えば車両の運転者に対して、運転を支援する情報を提供する。例えば、特許文献1には、車両から信号機が配置された交差点までの距離を取得し、取得された距離と信号機情報とに基づいて、信号機の灯色が青の状態で車両が交差点に進入可能な走行速度の範囲を演算し、この走行速度の範囲を出力する運転者支援装置が開示されている。
特開2011−227761号公報
ところで、車両が赤信号で停止しているときに、信号情報に基づいて、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングを運転者に対して提示することが考えられる。これにより、運転者は車両をスムーズに移動開始させることが可能となる。
しかしながら、信号機により出力される交通信号の実際の変化の態様が、何らかの要因で信号情報が示す変化の態様に対して時間的にずれる可能性がある。この時間的なずれが生じた場合、適切なタイミングを提示することができない畏れがある。
本願は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、信号情報が示す交通信号の変化の態様と、信号機による実際の交通信号の変化の態様との間に時間的な差があっても、信号機から出力される交通信号が進行禁止を示す交通信号から進行許可を示す交通信号に変化するタイミングを示す情報を適切に提示することを可能とする情報処理装置、情報処理方法、情報処理用プログラム、及び記録媒体を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される前記交通信号の変化の態様と、前記信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、前記信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する取得手段と、前記信号情報及び前記差情報に基づいて、前記信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングとして、前記信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる出力制御手段と、を備え、前記出力制御手段は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記タイミング情報の出力が終了するタイミングと、前記信号情報から特定される前記タイミングと、の間の時間を長くする情報処理装置であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される前記交通信号の変化の態様と、前記信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、前記信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する取得手段と、前記信号情報及び前記差情報に基づいて、前記信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングであって、前記信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる出力制御手段と、を備え、前記出力制御手段は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記タイミング情報の認識容易性を低くする情報処理装置であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、コンピュータにより実行される情報処理方法において、信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される前記交通信号の変化の態様と、前記信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、前記信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する取得工程と、前記信号情報及び前記差情報に基づいて、前記信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングとして、前記信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる出力制御工程と、を含み、前記出力制御工程は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記タイミング情報の出力が終了するタイミングと、前記信号情報から特定される前記タイミングと、の間の時間を長くすることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、コンピュータにより実行される情報処理方法において、信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される前記交通信号の変化の態様と、前記信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、前記信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する取得工程と、前記信号情報及び前記差情報に基づいて、前記信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングであって、前記信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる出力制御工程と、を含み、前記出力制御工程は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記タイミング情報の認識容易性を低くすることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、コンピュータを、前記情報処理装置として機能させる情報処理用プログラムであることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、前記情報処理用プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体であることを特徴とする。
実施形態に係る情報処理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。 実施例に係る運転支援システムの概要構成の一例を示すブロック図である。 (a)は、実施例に係るサーバ装置の概要構成の一例を示すブロック図である。(b)は、実施例に係るナビゲーション装置の概要構成の一例を示すブロック図である。 (a)は、車両から信号機が撮像される様子の一例を示す図である。(b)は、信号情報と画像データとの間における青信号開始時間の差の一例を示す図である。 (a)乃至(d)は、推奨走行速度範囲情報の表示例を示す図である。 (a)は、青信号開始タイミング情報の表示例を示す図である。(b)及び(c)は、青信号開始タイミング情報における待ち時間の表示タイミングの例を示す図である。 経路探索の一例を示す図である。 青信号期間の定位及び赤信号期間の定位の決定例を示す図である。 (a)は、青信号期間の特定例を示す図であり、(b)は、赤信号期間の特定例を示す図である。 交差点の様子の一例を示す図である。 疑似信号情報の補正のタイミングの一例を示す図である。 実施例に係るサーバ装置によるサーバ処理の一例を示すフローチャートである。 実施例に係るサーバ装置による信号情報誤差判定処理の一例を示すフローチャートである。 実施例に係るサーバ装置による感応式信号機用信号情報補正処理の一例を示すフローチャートである。 実施例に係るサーバ装置による疑似信号情報生成処理の一例を示すフローチャートである。 実施例に係るナビゲーション装置による端末処理の一例を示すフローチャートである。 実施例に係るナビゲーション装置による運転支援情報提示処理の一例を示すフローチャートである。 実施例に係るナビゲーション装置による経路探索処理の一例を示すフローチャートである。 (a)乃至(c)は、車両が信号機の脇を通過する様子の一例を示す図である。 (a)乃至(c)は、2台の車両が信号機の脇を通過する様子の一例を示す図である。 変形例に係るサーバ装置によるサーバ処理の一例を示すフローチャートである。 変形例に係るサーバ装置による疑似信号情報生成処理の一例を示すフローチャートである。 変形例に係るナビゲーション装置による端末処理の一例を示すフローチャートである。
先ず、本願を実施するための形態について、図1を用いて説明する。図1は、実施形態に係る情報処理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置Dは、取得手段1と、出力制御手段2と、を備えて構成されている。
この構成において、取得手段1は、信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される交通信号の変化の態様と、その信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、その信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する。
出力制御手段2は、信号情報及び取得手段1により取得された差情報に基づいて、信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングとして、信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる。このとき、出力制御手段2は、差情報により示される差が大きいほど、タイミング情報の出力が終了するタイミングと、信号情報から特定されるタイミングと、の間の時間を長くする。
以上説明したように、実施形態に係る情報処理装置Dの動作によれば、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機との間の時間的な差が大きいほど、タイミング情報に頼らないで運転者が移動体の進行方向に注意を向けて、交通信号が進行許可を示す信号に変化したかを確認するタイミングを早めることができるので、タイミング情報を適切に提示することができる
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図2乃至図18を用いて説明する。以下に説明する実施例は、運転支援システムを構成する装置に実施形態を適用した場合の実施例である。
図2は、実施例に係る運転支援システムの概要構成の一例を示すブロック図である。図3(a)は、実施例に係るサーバ装置の概要構成の一例を示すブロック図である。図3(b)は、実施例に係るナビゲーション装置の概要構成の一例を示すブロック図である。図4(a)は、車両から信号機が撮像される様子の一例を示す図である。図4(b)は、信号情報と画像データとの間における青信号開始時間の差の一例を示す図である。図5(a)乃至図5(d)は、推奨走行速度範囲情報の表示例を示す図である。図6(a)は、青信号開始タイミング情報の表示例を示す図である。図6(b)及び図6(c)は、青信号開始タイミング情報における待ち時間の表示タイミングの例を示す図である。図7は、経路探索の一例を示す図である。図8は、青信号期間の定位及び赤信号期間の定位の決定例を示す図である。図9(a)は、青信号期間の特定例を示す図であり、図9(b)は、赤信号期間の特定例を示す図である。図10は、交差点の様子の一例を示す図である。図11は、疑似信号情報の補正のタイミングの一例を示す図である。図12は、実施例に係るサーバ装置によるサーバ処理の一例を示すフローチャートである。図13は、実施例に係るサーバ装置による信号情報誤差判定処理の一例を示すフローチャートである。図14は、実施例に係るサーバ装置による感応式信号機用信号情報補正処理の一例を示すフローチャートである。図15は、実施例に係るサーバ装置による疑似信号情報生成処理の一例を示すフローチャートである。図16は、実施例に係るナビゲーション装置による端末処理の一例を示すフローチャートである。図17は、実施例に係るナビゲーション装置による運転支援情報提示処理の一例を示すフローチャートである。図18は、実施例に係るナビゲーション装置による経路探索処理の一例を示すフローチャートである。
[1.運転支援システム、サーバ装置、ナビゲーション装置の構成]
図2に示すように、実施例に係る運転支援システムSは、サーバ装置10と、複数のナビゲーション装置20とを備える。サーバ装置10及び各ナビゲーション装置20はネットワーク40に接続されている。ネットワーク40は、例えばインターネットであってもよい。各ナビゲーション装置20は、車両30に搭載される。サーバ装置10は、各ナビゲーション装置20に対して、車両30の運転を支援するための情報を提供する。ナビゲーション装置20は、車両30を目的地へ誘導するための処理を行ったり、車両30の運転を支援する情報を出力したりする。サーバ装置10の詳細を図3(a)に、ナビゲーション装置20の詳細を図3(b)に表している。
ネットワーク40には、更に交通管制センタ50が接続されている。交通管制センタ50は、渋滞情報や交通規制等の交通情報を提供するとともに、複数の信号機60それぞれの信号情報を複数の路側機70を介して提供する。各信号機60は車両用の信号機である。各信号機60は、交差点、合流地点、横断歩道等に設置される。各信号機60は、青信号(進行許可を示す信号)、赤信号(進行禁止を示す信号)、黄信号(原則進行禁止を示す信号)等の交通信号を出力する。各路側機70は、道路の上方や道路脇等、道路に対応した位置に設置される。路側機70は、赤外線又は電波等により信号機60の信号情報を出力する。例えば、路側機70は、その路側機70が設置された道路に沿って車両の進行方向にある信号機60の信号情報を出力する。交通管制センタ50、各信号機60及び各路側機70は、ネットワーク80に接続される。交通管制センタ50〜ネットワーク80により、各信号機60の信号情報を活用するためのシステムが構成される。このようなシステムの例として、TSPS(Traffic Signal Prediction System)が挙げられる。
信号情報は、対応する信号機60により出力される交通信号の変化の態様を示す。換言すると、信号情報は、交通信号が時間の経過に従って如何様に変化するかを示す。例えば、信号情報は、各交通信号の開始時刻、継続時間等の予定を示す。信号情報は、例えば、信号機60が対応する交差点等の位置を示す位置情報、現在時刻と信号情報の生成時刻との差、信号情報の生成時刻から交通信号が変化するサイクルの開始までの経過時間、サイクル長の最小値及び最大値、青信号開始時間の最小値及び最大値、青信号終了時間の最小値及び最大値、感応許可状態等を含んでもよい。青信号開始時間は、サイクル開始から青信号の出力が開始するまでに経過する時間である。青信号終了時間は、サイクル開始から青信号の出力が終了するまでに経過する時間である。
図3(a)に示すように、サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを備える。制御部11〜通信部13は、バス14を介して接続される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。CPUが、ROMや記憶部12に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより、制御部11が後述する各処理を実行する。
記憶部12は、例えばハードディスク等の不揮発性メモリにより構成されている。記憶部12には、サーバ装置10による各種処理を行うための各種プログラムが記憶されている。各種プログラムは、例えば図示しないドライブ装置を介して記録媒体から読み込まれてもよいし、ネットワーク40を介して所定のサーバ装置からダウンロードされてもよい。
また、記憶部12には、地図データが記憶される。地図データには、交差点等の各地点(ノード)の位置やその地点に接続される道路(リンク)等を示すノード情報、各道路の形状や信号機に対応する停止線の位置等を示すリンク情報、信号機の位置等を示す位置情報等を含んでもよい。地図データは、例えば道路の領域や道路内の各車線の領域を特定可能な詳細なデータであってもよい。
通信部13は、ネットワーク40を介して車両30や交通管制センタ50との通信を制御する。サーバ装置10は、ネットワーク40を介して、車両30から後述するプローブ情報等を受信したり、交通管制センタ50から交通情報等を受信したりする。
図3(b)に示すように、ナビゲーション装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、ディスプレイ24と、スピーカ25と、入力部26と、インターフェース部27とを備える。制御部21〜インターフェース部27は、バス28を介して接続される。
制御部21は、CPU、ROM、RAM等を備える。CPUが、ROMや記憶部22に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより、制御部21が後述する各種処理を実行する。
記憶部22は、例えばハードディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリにより構成されている。記憶部22には、ナビゲーション装置20を制御するための各種プログラムが記憶されている。各種プログラムは、例えば図示しないドライブ装置を介して記録媒体から読み込まれてもよいし、ネットワーク40を介してサーバ装置10等からダウンロードされてもよい。
また、記憶部22には、地図データが記憶される。地図データは記憶部22に予め記憶されてもよいし、必要に応じてサーバ装置10から地図データの一部又は全部がダウンロードされて記憶部22に記憶されている地図データが更新されてもよい。
通信部23は、無線通信により図示しない基地局を介してネットワーク40に接続してサーバ装置10との通信を制御したり、他の車両30との車車間通信を制御したりする。また、通信部23は、図示せぬ電波ビーコンから交通情報等を受信する。
ディスプレイ24は、例えば液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等であり、制御部21の制御に基づいて各種情報を表示する。スピーカ25は、制御部21の制御に基づいて各種音声を出力する。入力部26は、例えばタッチパネル、ボタン、スイッチ等により構成されており、車両30の搭乗者による操作内容を示す信号を制御部21へ出力する。
インターフェース部27は、車両30に搭載されたカメラ31、車速センサ32、加速度センサ33、ジャイロセンサ34、GNSSセンサ35、及びビーコン受信機36と接続される。インターフェース部27は、ナビゲーション装置20と、カメラ31〜ビーコン受信機36との間のインターフェース処理を行う。
カメラ31は、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサ等により構成され、車両30の進行方向を含む車両30の周囲を撮像して、画像データをインターフェース部27へ出力する。この画像データは静止画であってもよいし動画像であってもよい。車速センサ32は、車両30の走行速度を検出し、検出された速度を示す速度情報をインターフェース部27に出力する。加速度センサ33は、車両30の加速度を検出し、検出された加速度を示す加速度情報をインターフェース部27に出力する。ジャイロセンサ34は、車両30の角速度を検出し、検出された角速度を示す角速度情報をインターフェース部27に出力する。GNSSセンサ35は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を利用して、図示せぬ航法衛星から送信された信号を受信し、この信号に基づいて車両30の位置を計算し、計算された位置を示す現在位置情報(例えば緯度、経度等)をインターフェース部27に出力する。利用されるGNSSは、例えばGPS(Global Positioning System)であってもよし、他のシステムであってもよい。ビーコン受信機36は、路側機70から送信されてきた信号情報を受信してインターフェース部27に出力する。
制御部21は、ビーコン受信機36により受信された信号情報に基づいて各種の運転支援を行う。制御部21は、例えば車両30の運転者を支援する情報を出力させる。例えば、制御部21は、信号情報に基づいて、信号機60が対応する交差点や停止線等の位置を通過する車両30に適した速度の範囲を示す推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24又はスピーカ25から出力させる。この速度の範囲は、青信号期間内に車両30が交差点や停止線等を通過することである。青信号期間は、青信号が出力されている期間(青信号が点灯している期間)である。換言すると、青信号期間は、青信号の出力が開始されてから終了するまでの期間、又は青信号の出力が継続する期間である。
また、制御部21は、信号情報に基づいて、信号機60により赤信号が出力されていることにより信号機60が対応する道路で停止している車両30の走行開始のタイミングを計ることを支援する走行開始支援情報をディスプレイ24又はスピーカ25から出力させる。走行開始支援情報は、青信号開始タイミング情報及び注意情報の少なくとも何れか一方を含んでもよい。青信号開始タイミング情報は、信号機60により出力される交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングを示す。具体的に、青信号開始タイミング情報は、現時点から、交通信号が赤信号から青信号に変化するまでの間の待ち時間を示してもよい。これにより、青信号開始タイミング情報が出力されている間、時間の経過に従って待ち時間が減少する(待ち時間がカウントダウンされる)。注意情報は、車両30の進行方向への注意喚起を示す。注意情報の例として、「前方をご確認ください」等のメッセージが挙げられる。
車両30が自動運転可能な車両である場合、車両30に搭載された自動運転システムが、信号情報を参照して自動運転を制御してもよい。
[2.運転支援システムの機能]
[2−1.信号情報の誤差の判定]
信号情報は、信号機60の各交通信号の開始時間や、継続時間の予定を示すため、信号情報が示す交通信号の変化の態様と、信号機60の実際の交通信号の変化の態様との間で時間的な差が生じる可能性がある。例えば、特定の車両を優先的に通過させるために、信号機による赤信号又は青信号の継続時間を、信号情報が示す継続時間とは異なる継続時間に変更する場合が考えられる。また、緊急時等に交通管制センタにより交通信号が強制的に変えられる場合が考えられる。また、交通管制センタ50〜ネットワーク80で構成されるシステムのトラブル、路側機70への信号情報の伝達遅延、信号機60の経年変化等が考えられる。そこで、運転支援システムSは、車両30に搭載されたカメラ31により信号機60を撮像することにより得られた撮像情報に基づいて、この時間的な差を判定してもよい。時間的な差の判定はサーバ装置10及びナビゲーション装置20の何れが行ってもよい。
先ず、ナビゲーション装置20は、図4(a)に示すように、カメラ31により信号機60を撮像させる。ナビゲーション装置20は、この撮像によりカメラ31から取得される画像データを、撮像情報として取得する。例えば、ナビゲーション装置20は、車速センサ32〜GNSSセンサ35から取得された情報及び地図データに基づいて、車両の現在位置、車両30が位置する道路、車両の進行方向等を特定する。また、ナビゲーション装置20は、これらの情報に基づいて、車両30が現在位置する道路に沿って進行方向にある信号機60から所定範囲内に車両30が進入したと判定すると、カメラ31による撮像を開始させる。
サーバ装置10が時間的な差を判定する場合、ナビゲーション装置20は、カメラ31による撮像によって得られた画像データ、現在日時を示す日時情報、車両30の位置を示す現在位置情報、進行方向を示す方向情報、ナビゲーション装置20の識別情報等を含むプローブ情報を、サーバ装置10へ送信する。ここで、ナビゲーション装置20は、路側機70から、車両30が現在位置する道路に沿って進行方向にある信号機60の信号情報を受信している場合には、この信号情報とともにプローブ情報を送信する。例えば、ナビゲーション装置20は、所定時間間隔(例えば0.1秒間隔等)でプローブ情報及び信号情報を送信してもよい。なお、ナビゲーション装置20は、画像データから、パターン認識により信号機60を認識し、信号機60から出力されている交通信号の色(点灯している信号の色)を特定してもよい。そして、ナビゲーション装置20は、画像データに代えて、特定された信号色を示す色情報を撮像情報として含むプローブ情報を送信してもよい。
サーバ装置10は、ナビゲーション装置20から送信されてきたプローブ情報及び信号情報を、ネットワーク40を介して取得する。サーバ装置10は、信号情報により示される交通信号の変化の態様と、プローブ情報に含まれる撮像情報に基づいて特定される、交通信号の態様と、の間に時間的な差があるか否かを判定する。例えば、サーバ装置10は、信号情報に基づいて、青信号開始時間又は赤信号開始時間を特定する。青信号開始時間は、青信号の出力が開始する時刻であり、赤信号開始時間は、赤信号の出力が開始する時刻である。サーバ装置10は、プローブ情報に含まれる画像データからパターン認識により信号機60の信号色を特定する。サーバ装置10は、ナビゲーション装置20から取得された一連のプローブ情報から特定された信号色及びプローブ情報に含まれる日時情報に基づいて、実際の青信号開始時間又は赤信号開始時間を特定する。サーバ装置10は、信号情報が示す青信号開始時間又は赤信号開始時間と、プローブ情報から得られた青信号開始時間又は赤信号開始時間とを比較する。そして、サーバ装置10は、両者の間に差があるかを判定する。例えば、図4(b)に示すように、信号情報は、時刻T1に青信号が開始することを示している。一方、車両30において撮像された画像データからは、時刻T2に赤信号が開始したことが特定された。この場合、時刻T1とT2との差が誤差となる。
サーバ装置10は、時間的な差があると判定した場合、その差を信号情報の誤差として計算してもよい。サーバ装置10は、一の信号機60について、一の車両30から1回得られた一連のプローブ情報のみを用いて誤差を計算してもよいし、複数の車両30からそれぞれ得られたプローブ情報や、一の車両から複数回得られたプローブ情報を用いて、誤差を計算してもよい。例えば、サーバ装置10は、複数の車両から得られたプローブ情報又は複数回得られたプローブ情報から特定される青信号開始時間又は赤信号開始時間それぞれについて、信号情報が示す青信号開始時間又は赤信号開始時間との誤差を計算する。サーバ装置10は、誤差を統計処理して、誤差の代表値等を計算してもよい。代表値の例として、平均値、中央値、最頻値等が挙げられる。また、サーバ装置10は、計算された誤差に基づいて、信号情報の精度を示す精度情報を生成してもよい。例えば、サーバ装置10は、誤差の平均値、標準偏差等を、信号情報の精度として計算してもよい。サーバ装置10は、誤差の平均値、標準偏差等に基づいて、精度のレベルを計算し、このレベルを示す精度情報を生成してもよい。例えば、平均値が小さいほど高くなるように、且つ標準偏差が小さいほど高くなるように、レベルを計算してもよい。精度情報が示す精度が高いほど、時間的な差が小さいということができる。
サーバ装置10は、時間的な差の有無の判定結果を示す判定情報、時間的な差を示す差情報を、対応する信号機60の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶させてもよい。差情報は、計算された誤差若しくはその代表値を示す誤差情報、及び精度情報の何れであってもよい。特定情報は、信号機60の特定情報である。特定情報は、例えば信号機60に予め付与されている固有の識別情報であってもよいし、信号機60の位置若しくは信号機60が対応する交差点等の位置を示す位置情報と、信号機60が対応する進行方向を示す方向情報との組み合わせであってもよい。
サーバ装置10は、判定情報又は差情報を車両30へ送信してもよい。例えば、サーバ装置10は、判定情報又は差情報の生成対象である信号機60が対応する道路を移動する車両30に対して送信を行ってもよい。サーバ装置10は、ナビゲーション装置20からの要求に応じて送信を行ってもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、定期的に又は所定のタイミングで情報要求をサーバ装置10へ送信する。情報要求は、例えば、車両30の位置を示す位置情報、進行方向を示す方向情報等を含む。サーバ装置10は、情報要求に含まれるこれらの情報及び地図データに基づいて、車両30が位置している道路を特定するとともに、道路に沿って車両30の進行方向に位置する信号機60を特定する。そして、サーバ装置10は、特定された信号機60に関連付けられて記憶部12に記憶されている判定情報又は差情報を送信してもよい。サーバ装置10は、複数の信号機60についての判定情報又は差情報を纏めて送信してもよい。例えば、サーバ装置10は、車両30が位置する道路に沿って複数設置されている信号機60についての情報を纏めて送信してもよい。或いは、サーバ装置10は、車両30の現在位置から所定範囲内にある複数の信号機60についての情報を纏めて送信してもよい。或いは、ナビゲーション装置20において移動経路が設定されている場合、サーバ装置10は、その移動経路上の一部又は全部の道路のそれぞれに対応する信号機60についての情報を送信してもよい。
ナビゲーション装置20が時間的な差を判定する場合、ナビゲーション装置20は、路側機70からビーコン受信機36により受信された信号情報を取得する。ナビゲーション装置20は、信号情報に基づいて、青信号開始時間又は赤信号開始時間を特定する。また、ナビゲーション装置20は、カメラ31から得られた画像データから信号機60の信号色を特定し、実際の交通信号が変化した時刻として、青信号開始時間又は赤信号開始時間を特定する。また、ナビゲーション装置20は、信号情報が示す青信号開始時間又は赤信号開始時間と、画像データに基づいて得られた青信号開始時間又は赤信号開始時間との間に時間的な差があるかを判定する。ナビゲーション装置20は、この両者の差を信号情報の誤差として計算してもよい。また、ナビゲーション装置20は、車両30が同一の道路を複数回通過することにより一の信号機60について複数得られた誤差を統計処理して、誤差の代表値を計算してもよい。また、ナビゲーション装置20は、計算された誤差に基づいて精度情報を生成してもよい。
ナビゲーション装置20は、誤差の有無の判定結果を示す判定情報、計算された誤差若しくは代表値を示す誤差情報、又は精度情報を、対応する信号機60の特定情報に関連付けて記憶部22に記憶させてもよい。
ナビゲーション装置20は、誤差情報及び信号機60の特定情報をサーバ装置10へ送信してもよい。サーバ装置10は、複数の車両30から受信された誤差情報を統計処理して、誤差の代表値を計算したり、精度情報を生成したりしてもよい。サーバ装置10は、誤差の代表値を示す誤差情報又は精度情報を、信号機60の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶させてもよい。サーバ装置10は、誤差情報又は精度情報をナビゲーション装置20へ送信してもよい。
[2−2.差情報に基づく推奨走行速度範囲の決定]
ナビゲーション装置20は、信号情報により示される交通信号の変化の態様と、プローブ情報に含まれる撮像情報に基づいて特定される、交通信号の態様と、の間の時間的な差を示す差情報に基づいて、推奨走行速度範囲を決定してもよい。推奨走行速度範囲は、信号機60が対応する交差点や停止線等の位置を通過する車両30に適した速度の範囲である。
ナビゲーション装置20は、記憶部22又はサーバ装置10から差情報を取得する。そして、ナビゲーション装置20は、差情報と、路側機70から受信された信号情報とに基づいて、推奨走行速度範囲を決定する。具体的に、ナビゲーション装置20は、差情報が示す時間的な差が大きいほど、推奨走行速度範囲を狭くする。これにより、信号情報に誤差があっても、推奨走行速度範囲に従った速度で車両30を走行させることで、運転者は車両30がスムーズに交差点等を通過するように運転することができる。
例えば、ナビゲーション装置20は、路側機70から受信された信号情報に基づいて、青信号期間を特定する。ナビゲーション装置20は、差情報が示す時間的な差に応じて、青信号期間を狭めてもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、青信号期間の開始時間を示す青信号開始時間を、差情報が示す時間的な差が大きいほどより未来にずらすことにより、青信号開始時間最大値を決定し、青信号期間の終了時間を示す青信号終了時間を、差情報が示す時間的な差が大きいほどより過去にずらすことにより、青信号終了時間最小値を決定してもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、青信号開始時間に、誤差情報が示す誤差に所定の係数を乗じて得られた時間長を加算して青信号開始時間最大値を計算し、青信号終了時間から、この時間長を減算して青信号終了時間最大値を計算してもよい。ナビゲーション装置20は、精度情報に基づいて、青信号期間を狭めてもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、精度情報が示す精度が低いほど、青信号期間を狭めてもよい。
ナビゲーション装置20は、青信号開始時間最大値及び青信号終了時間最小値により示される期間内に車両30が、信号機60が対応する停止線を通過可能な走行速度の範囲を決定してもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、GNSSセンサ35から取得された現在位置情報又は路側機70から受信された情報等に基づいて、車両30の現在位置から信号機60が対応する停止線までの距離を特定する。また、ナビゲーション装置20は、現時点から青信号開始時間最大値までに要する第1待ち時間と、現時点から青信号終了時間最小値までに要する第2待ち時間とを計算する。ナビゲーション装置20は、第1待ち時間が経過した後に停止線までの距離を通過する走行速度の最小値を、推奨走行速度の最小値として計算する。このとき、ナビゲーション装置20は、最小規制速度又は予め定められた速度未満とならないように、推奨走行速度の最小値を決定する。また、ナビゲーション装置20は、第2待ち時間が経過する前に停止線までの距離を通過する走行速度の最大値を、推奨走行速度の最大値として計算する。このとき、ナビゲーション装置20は、最大規制速度を超えないように、推奨走行速度の最大値を決定する。なお、ナビゲーション装置20は、推奨走行速度の範囲を計算することに代えて、例えば停止線までの距離、誤差、第1待ち時間又は第2待ち時間に関連付けて推奨走行速度を示すテーブルに基づいて、推奨走行速度範囲を決定してもよい。
ナビゲーション装置20は、決定された推奨走行速度範囲を示す推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24に表示させ、又はスピーカ25により出力させる。推奨走行速度範囲情報は、例えば文字情報であってもよいし、図形であってもよい。図5(a)及び図5(b)は、推奨走行速度範囲情報を文字情報としてディスプレイ24に表示する例を示す。例えば、時間的な差が比較的小さい場合、図5(a)に示すように、推奨走行速度範囲情報110として「30〜50km/h」が表示される。一方、時間的な差が比較的大きい場合、図5(b)に示すように、推奨走行速度範囲情報120として「30〜45km/h」が表示される。
ナビゲーション装置20は、時間的な差が大きいほど推奨走行速度範囲情報の認識容易性を低くしてもよい。認識容易性とは、情報の視認性又は聞き取りやすさを示す。推奨走行速度範囲情報がディスプレイ24に表示される場合、ナビゲーション装置20は、時間的な差が大きいほど、走行速度範囲情報の輪郭、色等を薄くしてもよい。推奨走行速度範囲情報がスピーカ25から出力される場合、ナビゲーション装置20は、時間的な差が大きいほど音量を小さくして走行速度範囲情報を出力させてもよい。または、ナビゲーション装置20は、時間的な差に応じて、出力される情報が示す内容を変えてもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、時間的な差が大きいほど、推奨走行速度範囲の抽象度又は曖昧度を高くしてもよい。抽象度又は曖昧度が高いほど、推奨走行速度範囲情報の認識容易性が低くなる。例えば、推奨走行速度範囲情報として「30〜50km/h」よりも、「〜50km/h」の方が抽象度又は曖昧度が高い。例えば推奨走行速度範囲情報が図形である場合、ナビゲーション装置20は、差情報により示される時間的な差が大きいほど、この図形における推奨走行速度範囲の最大値を示す部分及び最小値を示す部分の少なくとも何れか一方の視認性を低下させてもよい。また、ナビゲーション装置20は、差情報により示される時間的な差が大きいほど、推奨走行速度範囲の最大値及び最小値の少なくとも何れか一方を曖昧に示すように図形を表示させてもよい。図5(c)及び図5(d)は、推奨走行速度範囲情報を棒グラフとしてディスプレイ24に表示する例を示す。例えば、時間的な差が比較的小さい場合、図5(c)に示すように、視認性が比較的に高い棒グラフ130が表示される。棒グラフ130の輪郭は明確である。棒グラフ130の最下部は30km/hに位置し、最上部は50km/hに位置する。一方、時間的な差が比較的大きい場合、図5(d)に示すように、視認性が比較的に低い棒グラフ140が表示される。棒グラフ140の最下部は30km/hに位置し、最上部は50km/hに位置する。しかしながら、45km/h付近から50km/hに近づくに従って、棒グラフ140の色及び輪郭が薄くなっていく。これは、信号情報から特定される青信号期間から計算される推奨速度の最大値は50km/hであるのに対して、差情報に基づいて青信号期間が狭められた結果、決定された推奨速度の最大値は50km/hよりも相当程度小さいことを示す。ナビゲーション装置20は、時間的な差が大きいほど、色又は輪郭を薄くする範囲を広くしてもよいし、時間的な差が大きいほど、色又は輪郭を薄くする程度を大きくしてもよい。
認識容易性を変える他の例として、ナビゲーション装置20は、差情報が示す時間的な差が所定値以下である場合、推奨走行速度範囲情報を出力させ、時間的な差が所定値を超える場合、推奨走行速度範囲情報を出力させなくてもよい。
なお、サーバ装置10が、ナビゲーション装置20から信号情報を受信し、この信号情報と差情報とに基づいて、推奨走行速度範囲や推奨走行速度範囲情報の視認性を決定してもよい。そして、サーバ装置10が、推奨走行速度範囲情報をナビゲーション装置20により出力させてもよい。
[2−3.差情報に基づく走行開始支援情報の出力の制御]
ナビゲーション装置20は、差情報に基づいて、青信号開始タイミング情報を含む走行開始支援情報の出力を制御してもよい。走行開始支援情報は、ディスプレイ24に表示され、又はスピーカ25により出力される。例えば、図6(a)に示すように、青信号開始タイミング情報200が表示される。
ナビゲーション装置20は、記憶部22又はサーバ装置10から差情報を取得する。そして、ナビゲーション装置20は、例えば差情報が示す時間的な差が大きいほど、走行開始支援情報の出力態様を変化させるタイミングと、信号情報が示す、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングと、の間の時間を長くしてもよい。この場合の出力態様は、情報を出力するか否かであったり、何れの情報を出力して何れの情報を出力しないかであったりしてもよい。
例えば、ナビゲーション装置20は、差情報が示す時間的な差が大きいほど、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングを示す青信号開始タイミング情報の出力が終了するタイミングと、信号情報が示す、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングと、の間の時間を長くしてもよい。これにより、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間の時間的な差が大きいほど、青信号開始タイミング情報に頼らないで、車両30を発進させるタイミングを早い時点から運転者に計らせることができる。従って、上述した時間的な差があっても、運転者は車両30の走行をスムーズに開始させることができる。
例えば、時間的な差が比較的小さい場合、図6(b)に示すように、待ち時間のカウントダウンは、信号情報が示す青信号開始の20秒前から開始して5秒前に終了する。一方、時間的な差が比較的大きい場合、図6(c)に示すように、待ち時間のカウントダウンは、信号情報が示す青信号開始の20秒前から開始して10秒前に終了する。ナビゲーション装置20は、交通信号が実際に赤信号から青信号に変化する前に、青信号開始タイミング情報の出力が終了する蓋然性が高くなるように、青信号開始タイミング情報を終了させるタイミングを決定することが望ましい。
また例えば、ナビゲーション装置20は、差情報が示す時間的な差が大きいほど、車両30の進行方向への注意喚起を示す注意情報の出力タイミングと、信号情報が示す、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングと、の間の時間を長くしてもよい。これにより、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間の時間的な差が大きいほど、早い段階で運転者の注意を車両30の進行方向に向けさせて、車両30を発進させるタイミングを運転者に計らせることができる。
例えば、時間的な差が比較的小さい場合、図6(b)に示すように、信号情報が示す青信号開始の5秒前に「前方をご確認ください」という注意情報が出力される。一方、時間的な差が比較的大きい場合、図6(c)に示すように、信号情報が示す青信号開始の10秒前に注意情報が出力される。
ナビゲーション装置20は、上述したような、走行開始支援情報の出力態様を変化させるタイミングと、信号情報が示す、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングと、の間の時間を調整することに変えて、又は調整することに加えて、差情報が示す時間的な差が大きいほど、青信号開始タイミング情報の認識容易性を低くしてもよい。これにより、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間の時間的な差が大きいほど、青信号開始タイミング情報に頼らないで、車両30を発進させるタイミングを運転者に計らせることができる。例えば、青信号開始タイミング情報がディスプレイ24に表示される場合、ナビゲーション装置20は、時間的な差が大きいほど、青信号開始タイミング情報の輪郭、色等を薄くしてもよい。青信号開始タイミング情報がスピーカ25から出力される場合、ナビゲーション装置20は、時間的な差が大きいほど音量を小さくして青信号開始タイミング情報を出力させてもよい。または、ナビゲーション装置20は、時間的な差に応じて、出力される情報が示す内容を変えてもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、時間的な差が大きいほど、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングの抽象度又は曖昧度を高くしてもよい。抽象度又は曖昧度が高いほど、青信号開始タイミング情報の認識容易性が低くなる。例えば、青信号開始タイミング情報として、「あと10秒」よりも、「あと8〜12秒」の方が抽象度又は曖昧度が高く、「あと8〜12秒」よりも、「もうそろそろ信号が青に変わります。」の方が抽象度又は曖昧度が高い。
認識容易性を変える他の例として、ナビゲーション装置20は、差情報が示す時間的な差が所定値以下である場合、青信号開始タイミング情報を出力させ、時間的な差が所定値を超える場合、青信号開始タイミング情報を出力させなくてもよい。また、ナビゲーション装置20は、時間的な差が所定値を超える場合、青信号開始タイミング情報を出力させずに、注意情報のみを出力させてもよい。ナビゲーション装置20は、時間的な差が所定値以下である場合、注意情報を出力させてもよいし出力させなくてもよい。
なお、サーバ装置10が、ナビゲーション装置20から信号情報を受信し、この信号情報と差情報とに基づいて、青信号開始タイミング情報の出力を終了させるタイミングや認識容易性等を決定してもよい。そして、サーバ装置10が、推奨走行速度範囲情報をナビゲーション装置20により出力させてもよい。
[2−4.差情報に基づく経路探索]
運転支援システムSは、上述した差情報を用いて、経路探索を行ってもよい。この経路探索は、サーバ装置10及びナビゲーション装置20の何れが行ってもよい。以下では、ナビゲーション装置20が経路探索を行う場合について説明する。
ナビゲーション装置20は、記憶部22又はサーバ装置10から差情報を取得する。そして、ナビゲーション装置20は、差情報が示す時間的な差が小さい信号機60が対応する道路(リンク)であるほど優先度を上げて経路を探索する。これにより、運転者が路側機70から受信される信号情報に基づいて出力される推奨走行速度範囲情報や走行開始支援情報に従って車両を運転する場合、スムーズに交差点等を通過する可能性が高い経路が探索される。この場合の優先度とは、注目する道路が経路の一部として優先的に選択される程度である。例えば、ナビゲーション装置20は、各道路の移動コストをその道路の重みとして、ダイクストラ法等を用いて、総移動コストが最小となる経路、又は移動コストが最小となる経路から移動コストが所定番目に小さい経路までを探索する。移動コストを決定づける要素の例として、道路の距離、道路が有料道路であるか否か及び使用料、道路の混雑状況等が挙げられる。ナビゲーション装置20は、差情報を考慮して移動コストを計算する。例えば、ナビゲーション装置20は、差情報が示す時間的な差が大きいほど、移動コストを上昇させる。図7は、経路の探索例を示す図である。図7に示す全道路において、差情報以外の移動コストを決定する要素は同一であると仮定する。車両30の運転者は、地点310を目的地として設定した。道路320〜350について、差情報が示す時間的な差は全て小である。車両30が道路320〜350の順にこれらの道路を通過して目的地310に到達した場合、移動コストが最小となる。そこで、ナビゲーション装置20は、道路320〜350を含む経路360を、目的地310までの経路に決定する。
ナビゲーション装置20は、上述した経路探索により探索された少なくとも一の経路をディスプレイ24から出力させてもよい。ナビゲーション装置20は、出力された少なくとも一の経路の何れかを選択する操作を入力部26を通じて搭乗者から受け付ける。ナビゲーション装置20は、受け付けられた操作により選択された経路を、車両30の移動経路として設定する。ナビゲーション装置20は、設定された移動経路に沿って車両30を目的地へ誘導するための処理を行う。車両30が自動運転可能な車両である場合、車両30に搭載された自動運転制御システムは、探索された移動経路に沿った自動運転を行う。
設定された移動経路に沿って車両30が移動していたらその車両30が停止した場合、ナビゲーション装置20は、上述した経路探索を再実行してもよい。ナビゲーション装置20は、経路探索の再実行により探索された経路を、車両30の移動経路に自動的に設定してもよいし、搭乗者の選択に基づいて、探索された経路を移動経路に設定してもよい。
サーバ装置10が経路探索を行う場合、サーバ装置10は、ナビゲーション装置20から目的地を示す目的地情報を取得し、この目的地情報、記憶部12に記憶された差情報及び地図データ等に基づいて経路を探索する。
[2−5.感応式信号の信号情報の補正]
通常の信号機の場合、青信号期間の長さ及び赤信号期間の長さは一般的には固定されている。従って、このような信号機に関して信号情報が示す青信号期間及び赤信号期間の長さは固定である(信号情報に含まれる最小値と最大値が同一)。しかしながら、感応式信号機は、車両を検出し、その車両の有無に基づいて、複数の交通信号を切り替えて出力する。具体的に、感応式信号機は、車両を検出することに基づいて、青信号及び赤信号の少なくとも何れか一方の継続時間を変化させる。そのため、信号情報が示す青信号期間及び赤信号期間の長さは、或る程度の範囲をもって設定されている(信号情報に含まれる最小値と最大値が異なる)。そのため、感応式信号機の信号情報では、車両30の運転を適切に支援することができない可能性がある。
そこで、サーバ装置10は、車両30に搭載されたカメラ31により信号機60を撮像することにより得られた撮像情報に基づいて、感応式信号機の信号情報を変更又は補正してもよい。具体的に、サーバ装置10は、撮像情報に基づいて、信号機60による交通信号の変化の傾向を示す傾向情報を生成する。サーバ装置10は、交通信号の変化の傾向として、所定の交通信号の出力の継続時間の傾向を特定してもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、感応式信号機について上述したプローブ情報をサーバ装置10へ送信する。サーバ装置10は、プローブ情報に含まれる画像データからパターン認識により認識された信号色に基づいて、感応式信号機の青信号期間又は赤信号期間の定位を特定する。期間の定位とは、期間の長さを示すとともに、信号情報に示される青信号期間又は赤信号期間の長さの範囲内における位置を示す。複数の車両30から取得されたプローブ情報に基づいて複数の青信号期間の長さ及び複数の赤信号期間の長さがそれぞれ得られると、サーバ装置10は、これらの情報に基づいて、感応式信号機の青信号期間及び赤信号期間の定位の傾向を特定する。例えば、サーバ装置10は、定位の傾向として、青信号期間の長さ及び赤信号期間の長さのそれぞれの平均値及び標準偏差等を算出してもよい。或いは、サーバ装置10は、算出された標準偏差に所定の係数を乗じて得られた時間長を平均値に加算して、期間の長さの最大値を算出し、また平均値からこの時間長を減算して、期間の長さの最小値を算出し、算出された最小値から最大値までの範囲を、定位の傾向とみなしてもよい。或いは、サーバ装置10は、定位の傾向として、青信号期間の長さ及び赤信号期間の長さそれぞれの平均値、中央値又は最頻値等の代表値を計算してもよい。サーバ装置10は、定位の傾向を示す傾向情報を、感応式信号機を特定するための情報に関連付けて記憶部12に記憶させてもよい。
サーバ装置10は、信号機が撮像された時間帯ごとに青信号期間及び赤信号期間の定位の傾向を特定し、これらの傾向を示す傾向情報を生成してもよい。そして、サーバ装置10は、傾向情報を、感応式信号機を特定するための情報、及び時間帯に関連付けて記憶部12に記憶させてもよい。これにより、時間帯によって交通量が変化することにより、青信号期間の長さ及び赤信号期間の長さの少なくとも何れか一方の傾向が変化する信号機60に対応することが可能である。
サーバ装置10は、感応式信号機の信号情報を、生成された傾向情報に基づいて変更又は補正する。サーバ装置10は、補正の対象となる感応式信号機の信号情報を取得する。例えば、サーバ装置10は、路側機70からナビゲーション装置20が受信した信号情報をナビゲーション装置20から取得してもよい。サーバ装置10は、信号情報に対応する傾向情報を記憶部12から取得する。このとき、サーバ装置10は、ナビゲーション装置20が路側機70から信号情報を受信した時間帯に関連付けられた傾向情報を取得してもよい。
サーバ装置10は、信号情報に示される青信号期間又は赤信号期間の長さの範囲内で、傾向情報が示す傾向に応じた期間の長さを示すように信号情報を変更する。例えば、サーバ装置10は、傾向情報が傾向として示す定位が、信号情報に示される期間の範囲の最大値に近いほど、その最大値よりに、補正後の時間の長さ又は長さの範囲を決定し、傾向情報が傾向として示す定位が、信号情報に示される期間の範囲の最小値に近いほど、その最小値よりに、補正後の時間の長さ又は長さの範囲を決定してもよい。例えば、傾向情報が傾向として示す青信号期間の定位が、最小値よりも最大値に近く、傾向情報が傾向として示す赤信号期間の定位が、最大値よりも最小値に近いとする。この場合、図8に示すように、最大値よりに青信号期間の長さ又は長さの範囲の位置が決定され、最小値よりに赤信号期間の長さ又は長さの範囲が決定される。サーバ装置10は、傾向情報が傾向として示す定位に応じた期間の長さ又は長さの範囲を決定してもよい。
サーバ装置10は、決定された補正後の青信号期間及び赤信号期間の長さを信号情報が示すように、信号情報に含まれるサイクル長の最小値及び最大値、青信号の開始時間の最小値及び最大値、青信号の終了時間の最小値及び最大値等を変更する。例えば、青信号の開始時間の最小値及び最大値、青信号の終了時間の最小値及び最大値は、青信号期間の長さの範囲を示す情報である。例えば、これらの情報とサイクル長の最小値及び最大値は、赤信号期間の長さの範囲を示す情報である。
サーバ装置10は、補正された信号情報を車両30へ送信する。例えば、サーバ装置10は、上述したように信号情報を送信してきた車両30へ、補正された信号情報を送信してもよい。
なお、ナビゲーション装置20が、撮像によって得られた画像データに基づいて、赤信号期間及び青信号期間の長さを特定し、車両30が感応式信号機を複数回通過することにより得られた期間の長さに基づいて、定位の傾向を特定し、これらの傾向に基づいて、路側機70から受信した感応式信号機の信号情報を補正してもよい。或いは、サーバ装置10により生成された傾向情報をナビゲーション装置20が受信して、ナビゲーション装置20が、受信された傾向情報に基づいて補正を行ってもよい。
[2−6.疑似信号情報の生成]
運転支援システムSは、信号機60による交通信号の出力状況に関係する出力状況関係情報であって、車両30において検出される出力状況関係情報に基づいて、疑似信号情報を生成してもよい。疑似信号情報は、信号情報の代替となる情報である。路側機70から送信される信号情報を第1信号情報とした場合、疑似信号情報は第2信号情報である。疑似信号情報のフォーマットは信号情報のフォーマットと同一であってもよい。出力状況関係情報は、撮像情報であってもよい。撮像情報は、信号機60による交通信号の出力状況を示す。疑似信号情報は、サーバ装置10及びナビゲーション装置20の何れが生成してもよい。信号情報が配信されない道路についても疑似信号情報の生成は可能であるので、信号情報が配信されない道路を走行する車両30へ疑似信号情報を提供することにより、車両30の運転を支援することが可能となる。
サーバ装置10が疑似信号情報を生成する場合、ナビゲーション装置20から第2−1節で説明したプローブ情報がサーバ装置10へ送信される。ナビゲーション装置20は、リアルタイムで(例えば、0.1秒間隔等で)プローブ情報を送信する。サーバ装置10は、プローブ情報に基づいて、各信号機60について、青信号期間及び赤信号期間を特定する。例えば、サーバ装置10は、一の車両30から取得された一連のプローブ情報に基づいて、青信号及び赤信号が開始した時刻をそれぞれ特定し、特定された時刻に基づいて、青信号期間又は赤信号期間を特定してもよい。例えば、図9(a)に示すように、画像データからパターン認識により特定された信号色からは、時刻T11で赤信号から青信号に変化し、その後時刻T12で青信号から赤信号に変化している。従って、青信号期間は、時間T11〜T12の期間である。同様に、図9(b)に示すように、画像データから特定された信号色からは、時刻T21で青信号から赤信号に変化し、その後時刻T22で赤信号から青信号に変化している。従って、赤信号期間は、時間T21〜T22の期間である。ナビゲーション装置20は、複数の車両30から取得されたプローブ情報に基づいて、青信号期間又は赤信号期間を特定してもよい。例えば、複数の車両30が同一の道路を或る程度の間隔をおいて移動している場合、或る車両30に搭載されたカメラ31が、赤信号から青信号に変わるときに信号機60を撮像し、その後別の車両30に搭載されたカメラ31が、青信号から赤信号に変わるときに信号機60を撮像する場合がある。この場合、これらの車両30から取得されたプローブ情報に基づいて青信号期間を特定可能である。
サーバ装置10は、特定された青信号期間及び赤信号期間に基づいて疑似信号情報を生成する。例えば、サーバ装置10は、青信号期間及び赤信号期間に基づいて、現在時刻と信号情報の生成時刻との差、信号情報の生成時刻から交通信号が変化するサイクルの開始までの経過時間、サイクル長、青信号の開始時間、青信号の終了時間等の情報を決定する。サーバ装置10は、決定された情報を含む疑似信号情報を、対応する信号機60の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶させてもよい。サーバ装置10は、複数の車両30から取得された情報に基づいて青信号期間及び赤信号期間をそれぞれ複数特定した場合、青信号期間及び赤信号期間をそれぞれ統計処理して、疑似信号情報に含まれる各情報を決定してもよい。
道路が、その片側に複数の車線を有し、これらの車線に対応する信号機60が、これらの車線のうち少なくとも一の車線について、他の車線とは異なる態様で交通信号を変化させる場合がある。例えば、片側3車線の道路において、右側の1車線のみに対応した右折用信号が信号機60に設けられている場合がある。そこで、サーバ装置10は、その少なくとも一の車線と他の車線とのそれぞれについて、疑似信号情報を生成してもよい。上述の例では、左側2車線用の疑似信号情報と、右側1車線用の疑似信号情報が生成される。或いは、サーバ装置10は、車線ごとに疑似信号情報を生成してもよい。サーバ装置10は、生成した疑似信号情報を、対応する信号機60及び車線をそれぞれ特定するための情報に関連付けて、記憶部12に記憶させてもよい。
サーバ装置10は、生成された疑似信号情報を、車両30に搭載されているナビゲーション装置20へ送信してもよい。サーバ装置10は、例えば、ナビゲーション装置20からの要求に応じて送信を行ってもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、第2−1節で説明したような情報要求をサーバ装置10へ送信する。サーバ装置10は、情報要求及び地図データに基づいて、車両30が進行する先にある交差点等に対応する信号機60を特定し、特定された信号機60に関連付けられて記憶部12に記憶されている疑似信号情報を送信する。サーバ装置10は、複数の信号機60についての疑似信号情報を送信してもよい。例えば、サーバ装置10は、車両30が位置する道路に沿って複数設置されている信号機60についての疑似信号情報を纏めて送信してもよい。或いは、サーバ装置10は、車両30の現在位置から所定範囲内にある複数の信号機60についての疑似信号情報を送信してもよい。或いは、ナビゲーション装置20において移動経路が設定されている場合、サーバ装置10は、その移動経路上の一部又は全部の道路のそれぞれに対応する信号機60についての疑似信号情報を送信してもよい。疑似信号情報を受信したナビゲーション装置20は、路側機70から信号情報を受信することができない道路に車両30が位置しているとき、この疑似信号情報を用いて、推奨走行速度範囲情報や走行開始支援情報の出力等の、車両30の運転を支援する処理を実行してもよい。また、ナビゲーション装置20は、疑似信号情報を経路探索に利用してもよい。例えば、ナビゲーション装置20は、車両30が交差点等を通過する時間を推定し、推定された時間と疑似信号情報とに基づいて、各道路について車両30が停止せずに交差点等を通過する確率を計算する。ナビゲーション装置20は、この確率が高い道路ほど優先度を上げて、経路を探索する。
車線によって交通信号の変化の態様が異なる信号機60の場合、サーバ装置10は、例えば全車線の疑似信号情報を車両30へ送信してもよい。ナビゲーション装置20は、例えばカメラ31による撮影によって得られた画像データに基づいて、車両30が位置する車線を特定してもよい。或いは、GNSSセンサ35及び地図データの精度が高い場合、ナビゲーション装置20は、GNSSセンサ35から取得された現在位置情報及び地図データに基づいて、車両30が位置する車線を特定してもよい。或いは、ナビゲーション装置20により探索された経路に沿って車両30が走行している場合、ナビゲーション装置20は、設定された経路に基づいて、交差点等からの車両30の進行方向を推定し、この進行方向に基づいて、この交差点等に進入する道路において車両30が位置する車線を推定してもよい。サーバ装置10又はナビゲーション装置20が車両30の走行経路の履歴を記憶している場合、ナビゲーション装置20は、この走行経路の履歴に基づいて、交差点等からの車両30の進行方向を推定し、この進行方向に基づいて、この交差点等に進入する道路において車両30が位置する車線を推定してもよい。ナビゲーション装置20は、特定又は推定された車線に対する疑似信号情報を用いて、車両30の運転を支援する処理を実行してもよい。
ナビゲーション装置20が疑似信号情報を生成する場合、例えばカメラ31からの画像データに基づいて、ナビゲーション装置20は、サーバ装置10の場合と同様の方法で、青信号期間及び赤信号期間を特定する。一の信号機60について青信号期間及び赤信号期間の両方を特定するためには、通常、車両30が同一の道路を複数回通過する必要がある。ナビゲーション装置20は、生成された疑似信号情報を、対応する信号機60の特定情報に関連付けて記憶部22に記憶させてもよい。また、ナビゲーション装置20は、車車間通信にて、このナビゲーション装置20が搭載された車両30の周辺の車両30へ疑似信号情報を送信してもよい。疑似信号情報を受信した車両30のナビゲーション装置20は、信号機60から離れた位置や信号機60を目視することができない位置(例えば曲がり角の先に信号機60がある等)に車両30が走行している場合でもその信号機60の疑似信号情報を取得することが可能であるので、事前に、その信号機60から出力されている交通信号に関する情報(例えば「現在赤信号です。」等)を出力することができる。また、上述したように、ナビゲーション装置20は、疑似信号情報を経路探索に利用することができる。
本実施例においては、運転支援システムSは信号情報を利用するが、信号情報を利用しないシステムであっても、疑似信号情報の生成及び利用は可能である。
[2−7.疑似信号情報生成のための青信号期間又は赤信号期間の推定]
ところで、一の信号機60について複数の撮像情報が得られたとしても、所定の信号の出力が継続する期間を特定することが難しい場合がある。例えば、信号機60により赤信号が点灯中の場合は車両30が停止しているため、車両30に搭載されたカメラ31により、交通信号が青信号から赤信号に変わる様子及びその後赤信号から青信号に変わる様子を撮像する機会は比較的多い。従って、赤信号期間を特定することは比較的容易である。一方、信号機60により青信号が点灯中の場合は車両30が通過するため、カメラ31が、交通信号が青信号から赤信号に変わる様子を撮像する機会が比較的少ない。従って、青信号期間を特定することが比較的難しい。特に交通量が少ない道路の場合は、上述したような複数の車両30から得られた撮像情報を用いて青信号期間を特定することも難しい場合がある。
ここで、交差点等の地点で交わる第1の道路と第2の道路があり、その地点に第1の道路から進行する車両に対応する信号機60を第1の信号機とし、この地点に第2の道路から進行する車両に対応する信号機60を第2の信号機とする。そして、第2の信号機について疑似信号情報を生成することを考える。サーバ装置10は、第1の信号機による交通信号の出力状況に関係する出力状況関係情報であって、車両30において検出される出力状況関係情報を、第2−6節で説明したように取得する。例えば、サーバ装置10は、第1の道路を走行する車両30から第1の信号機が撮像されることにより得られた画像データを取得する。また、サーバ装置10は、取得された出力状況関係情報に基づいて、第1の信号機において青信号及び赤信号の何れか一方の第1信号(例えば赤信号)の出力が継続する期間を、第2−6節で説明したように特定する。サーバ装置10は、特定された期間に基づいて、第2の信号機において青信号及び赤信号の何れか他方の第2信号(例えば青信号)の出力が継続する期間を推定する。基本的に、或る道路に対応する信号機60から赤信号が出力されているとき、その道路に交わる道路に対応する信号機60からは青信号が出力されている。従って、上述したような推定が可能である。
サーバ装置10は、第1の信号機の赤信号期間を推定し、この赤信号期間に基づいて、第2の信号機の青信号期間を推定してもよい。また、サーバ装置10は、第1の信号機の青信号期間を推定し、この青信号期間に基づいて、第2の信号機の赤信号期間を推定してもよい。また、サーバ装置10は、これら両方を行ってもよい。
例えば、図10(a)に示すように、或る交差点に、信号機60−1〜60−4が設置されているとする。信号機60−1は、南北方向に伸びる道路501において北方向に移動する車両に対応し、信号機60−2は、南方向に移動する車両に対応する。信号機60−3は、東西方向に伸びる道路502において東方向に移動する車両に対応し、信号機60−4は、西方向に移動する車両に対応する。現在、車両30が、信号機60−1が対応する停止線の前で停止しており、車両30が搭載するカメラ31が信号機60−1を撮像している。図10(b)に示すように、このカメラ31からの画像データに基づいて、赤信号開始時間T31及び青信号終了時間T32がそれぞれ特定された。時間T31及びT32が示す信号機60−1の赤信号期間に基づいて、信号機60−3及び6−4の青信号期間を推定可能である。例えば、サーバ装置10は、時間T31に基づいて、信号機60−3の青信号開始時間T41を推定し、時間T32に基づいて、信号機60−3の青信号終了時間T42を推定する。時間T41は、例えば時間T31と同一又は時間T31から所定秒後の時間であってもよい。終了時間T42は、例えば時間T32と同一又は時間T32から所定秒後の時間であってもよい。
サーバ装置10は、第2の信号機について推定された期間に基づいて、第2の信号機の疑似信号情報を生成する。具体的に、サーバ装置10は、第2の信号機による交通信号の出力状況に関係する出力状況関係情報であって、車両30において検出される出力状況関係情報を取得する。また、サーバ装置10は、取得された出力状況関係情報に基づいて、第2の信号機において第1信号(例えば赤信号)の出力が継続する期間を推定する。そして、サーバ装置10は、第2の信号機について推定された、第1信号の出力が継続する期間及び第2信号の出力が継続する期間(すなわち青信号期間及び赤信号期間)に基づいて、第2の信号機の疑似信号情報を生成する。第2の信号機の出力状況関係情報に基づいて、第2信号の出力が継続する期間が推定される場合、サーバ装置10は、この推定された期間を更に用いて疑似信号情報を生成してもよい。
ナビゲーション装置20は、このようにして生成された疑似信号情報を、第2−6節で説明したように、サーバ装置10から受信して利用してもよい。また、ナビゲーション装置20が疑似信号情報を生成してもよい。また、ナビゲーション装置20は、疑似信号情報を車車間通信で送信してもよい。
[2−8.信号情報に基づく疑似信号情報の補正]
上述したように生成された疑似信号情報の正確度を高めるため、ナビゲーション装置20は、疑似信号情報を、信号情報に基づいて補正してもよい。
例えば、ナビゲーション装置20は、疑似信号情報に含まれる、信号情報の生成時刻から交通信号が変化するサイクルの開始までの経過時間、サイクルの長さ、青信号の開始時間、青信号の終了時間等を、信号情報に含まれる情報で書き換えてもよい。ナビゲーション装置20は、信号情報及び疑似信号情報の取得が共に可能となったタイミング、信号情報及び疑似信号情報の取得が共に可能になっている期間中、又は信号情報及び疑似信号情報の取得が共に可能となっている期間の終了時に補正を行ってもよい。信号情報が取得可能な期間とは、路側機70から対象の信号機の信号情報を受信可能な区間に車両30が位置している期間である。疑似信号情報が取得可能な期間とは、対象の信号機の疑似信号情報が生成されており、且つナビゲーション装置20がネットワーク40を介してサーバ装置10に接続可能な期間である。例えば、図11に示すように、車両30が、疑似信号情報を受信可能な状態で、信号情報を受信可能な区間に入ったとする。ナビゲーション装置20は、このときに路側機70から受信された信号情報に基づいて、疑似信号情報を補正してもよい。車両30が信号情報を受信可能な区間の外に出た後、ナビゲーション装置20は、補正された疑似信号を用いて、車両30の運転を支援する処理を行う。
ナビゲーション装置20は、このようにして補正された疑似信号情報を、第2−6節で説明したように利用し、又は車車間通信で他の車両30へ送信してもよい。
また、サーバ装置10が疑似信号情報を補正してもよい。例えば、ナビゲーション装置20が信号情報及び疑似信号情報の取得が共に可能となったタイミング等に、ナビゲーション装置20は、信号情報及び疑似信号情報をサーバ装置10へ送信する。サーバ装置10は、ナビゲーション装置20から取得された疑似信号情報を、ナビゲーション装置20から取得された信号情報に基づいて補正する。そして、サーバ装置10は、補正された疑似信号情報をナビゲーション装置20へ送信する。
[3.運転支援システムの動作]
次に、サーバ装置10及びナビゲーション装置20の動作例について説明する。図12〜図15に示す処理はサーバ装置10により実行され、図16〜図18に示す処理はナビゲーション装置20により実行される。
図12に示すサーバ処理は、例えばサーバ装置10の電源がONとされたときに実行が開始される。先ず、制御部11は、何れかの車両30からプローブ情報及び信号情報の双方を受信したか否かを判定する(ステップS101)。制御部11は、プローブ情報及び信号情報の双方を受信しなかったと判定した場合には(ステップS101:NO)、処理をステップS109に進める。一方、制御部11は、プローブ情報及び信号情報の双方を受信したと判定した場合には(ステップS101:YES)、処理をステップS102に進める。
ステップS109において、制御部11は、何れかの車両30からプローブ情報のみを受信したか否かを判定する。制御部11は、プローブ情報を受信したと判定した場合には(ステップS109:YES)、処理をステップS105に進める。一方、制御部11は、プローブ情報を受信しなかったと判定した場合には(ステップS109:NO)、処理をステップS106に進める。
ステップS102において、制御部11は、受信された信号情報が感応式信号機の信号機であるか否かを判定する。例えば、信号情報に含まれる感応許可状態、又は地図データに含まれる信号機に関する情報に基づいて、判定が可能である。制御部11は、受信された信号情報が感応式信号機の信号機ではないと判定した場合には(ステップS102:NO)、処理をステップS103へ進める。
ステップS103において、制御部11は、信号情報誤差判定処理を実行する。図13に示すように、信号情報誤差判定処理において、制御部11は、受信されたプローブ情報に含まれる画像データ及び日時情報に基づいて、青信号開始時間又は赤信号開始時間を特定する(ステップS201)。次いで、制御部11は、受信された信号情報が示す青信号開始時間又は赤信号開始時間と、ステップS201でプローブ情報に基づいて特定された青信号開始時間又は赤信号開始時間を比較する(ステップS202)。そして、制御部11は、信号情報が示す開始時間とプローブ情報から特定された開始時間との間に差があるか否かを判定する(ステップS203)。制御部11は、差があると判定した場合には(ステップS203:YES)、処理をステップS204に進める。ステップS204において、制御部11は、信号情報が示す青信号開始時間又は赤信号開始時間と、ステップS201でプローブ情報に基づいて特定された青信号開始時間又は赤信号開始時間との間の差を誤差として計算して、処理をステップS205に進める。一方、制御部11は、差がないと判定した場合には(ステップS203:NO)、処理をステップS209に進める。ステップS209において、制御部11は、誤差を0に決定して、処理をステップS205に進める。
ステップS205において、制御部11は、ステップS204で計算された誤差又はステップS209で決定された誤差を示す誤差情報を、信号情報が対応する信号機60の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶させる(ステップS205)。
次いで、制御部11は、上述した信号機60の特定情報に関連付けて記憶された誤差情報が、所定数以上あるか否かを判定する(ステップS206)。制御部11は、誤差情報が所定数以上ないと判定した場合には(ステップS206:NO)、信号情報誤差判定処理を終了させる。一方、制御部11は、誤差情報が所定数以上あると判定した場合には(ステップS206:YES)、処理をステップS207に進める。
ステップS207において、制御部11は、記憶されている誤差情報に基づいて、信号情報の精度を計算する。そして、制御部11は、計算された精度を示す精度情報を、信号機60の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶させて(ステップS208)、信号情報誤差判定処理を終了させる。
図12に示すステップS102において、制御部11は、受信された信号情報が感応式信号機の信号情報であると判定した場合には(ステップS102:YES)、処理をステップS104へ進める。
ステップS104において、制御部11は、感応式信号機用信号情報補正処理を実行する。図14に示すように、感応式信号機用信号情報補正処理において、制御部11は、受信されたプローブ情報に含まれる画像データ及び日時情報に基づいて、青信号期間又は赤信号期間の定位を特定する(ステップS301)。次いで、制御部11は、特定した青信号期間の定位を示す青信号定位情報又は赤信号期間の定位を示す赤信号定位情報を、受信された信号情報が対応する感応式信号の特定情報、及び現在時刻に対応する時間帯に関連付けて記憶部12に記憶させる(ステップS302)。
次いで、制御部11は、特定情報、及び現在時刻に対応する時間帯に関連付けて記憶されている青信号定位情報及び赤信号定位情報の総数が所定数以上であるか否かを判定する(ステップS303)。制御部11は、総数が所定数以上ではないと判定した場合には(ステップS303:NO)、感応式信号機用信号情報補正処理を終了させる。一方、制御部11は、総数が所定数以上であると判定した場合には(ステップS303:YES)、処理をステップS304に進める。
ステップS304において、制御部11は、特定情報及び現在時刻に対応する時間帯に関連付けて記憶されている青信号定位情報及び赤信号定位情報に基づいて、青信号期間及び赤信号期間それぞれの定位の傾向を特定する。例えば、制御部11は、定位の傾向として、期間の長さの平均値及び標準偏差等を算出してもよいし、これらの平均値及び標準偏差等に基づいて期間の長さの範囲を算出してもよいし、期間の代表値を算出してもよい。次いで、制御部11は、特定した定位の傾向を示す傾向情報を、特定情報及び現在時刻に対応する時間帯に関連付けて記憶部12に記憶させる(ステップS305)。
次いで、制御部11は、記憶部12に記憶されている傾向情報に基づいて、受信された信号情報を補正する(ステップS306)。例えば、制御部11は、信号情報が示す青信号期間及び赤信号期間それぞれの長さの範囲を、傾向情報が傾向として示す青信号期間及び赤信号期間の長さ又は長さの範囲に一致させてもよい。制御部11は、補正された信号情報を、補正前の信号情報を送信してきた車両30へ送信して、(ステップS307)、感応式信号機用信号情報補正処理を終了させる。
図12に示すように、信号情報誤差判定処理(ステップS103)を終えた場合、感応式信号機用信号情報補正処理(ステップS104)を終えた場合、又は車両30からプローブ情報のみを受信した場合(ステップS109:YES)、制御部11は、疑似信号情報生成処理を実行する(ステップS105)。図15に示すように、疑似信号情報生成処理において、制御部11は、受信されたプローブ情報に含まれる画像データ及び日時情報に基づいて、対象信号機の青信号期間又は赤信号期間を特定する(ステップS401)。対象信号機は、例えばプローブ情報に含まれる位置情報及び方向情報に基づいて特定される、疑似信号情報の生成対象となる信号機60である。次いで、制御部11は、特定した青信号期間を示す青信号期間情報又は赤信号期間を示す赤信号期間情報を、対象信号機の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶させる(ステップS402)。
次いで、制御部11は、対象信号機が設置された交差点でこの対象信号機が対応する道路と交差する道路に対応してこの交差点に設置された信号機を、参照信号機として特定する。制御部11は、参照信号機の特定情報に関連付けて記憶されている赤信号期間情報を取得する(ステップS403)。次いで、制御部11は、取得された各赤信号期間情報に基づいて、対象信号機の青信号期間を推定する(ステップS404)。そして、制御部11は、推定した期間を示す青信号期間情報を生成する。
次いで、制御部11は、参照信号機の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶されている青信号期間情報を取得する(ステップS405)。次いで、制御部11は、取得された各青信号期間情報に基づいて、対象信号機の赤信号期間を推定する(ステップS406)。そして、制御部11は、推定した期間を示す赤信号期間情報を生成する。
次いで、制御部11は、対象信号機の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶されている青信号期間情報及び赤信号期間情報、並びにステップS404及びS406で生成された青信号期間情報及び赤信号期間情報の総数が所定数以上であるか否かを判定する(ステップS407)。制御部11は、総数が所定数以上ではないと判定した場合には(ステップS407:NO)、疑似信号情報生成処理を終了させる。一方、制御部11は、総数が所定数以上であると判定した場合には(ステップS407:YES)、処理をステップS408に進める。
ステップS408において、制御部11は、青信号期間情報及び赤信号期間情報に基づいて、疑似信号情報を生成する。例えば、制御部11は、青信号期間情報が示す青信号の継続時間の代表値、及び赤信号期間情報が示す赤信号の継続時間の代表値を、疑似信号情報が示す青信号の継続時間及び赤信号の継続時間として計算する。代表値は、例えば平均値、中央値、最頻値等であってもよい。また、制御部11は、計算された継続時間に基づいて、サイクル長を決定する。また、制御部11は、例えば青信号期間情報が示す青信号開始時間等に基づいて、サイクルの開始時間を推定する。制御部11は、これらの情報を示す疑似信号情報を生成する。制御部11は、生成された疑似信号情報を、対象信号機の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶させて(ステップS409)、疑似信号情報生成処理を終了させる。
制御部11は、疑似信号情報生成処理を終えると、図12に示すように、何れかの車両30から情報要求を受信したか否かを判定する(ステップS106)。制御部11は、情報要求を受信していないと判定した場合には(ステップS106:NO)、処理をステップS108に進める。一方、制御部11は、情報要求を受信したと判定した場合には(ステップS106:YES)、処理をステップS107に進める。
ステップS107において、制御部11は、情報要求に応じて、精度情報及び疑似信号情報の少なくとも何れか1つを、車両30へ送信する。例えば、制御部11は、地図データ、及び情報要求に含まれる位置情報に基づいて、情報の送信対象となる信号機60を少なくとも1つ特定する。制御部11は、特定された信号機60の精度情報が記憶部12に記憶されている場合、この精度情報を送信する。また、制御部11は、特定された信号機60の疑似信号情報が記憶部12に記憶されている場合、この疑似信号情報を送信する。
次いで、制御部11は、サーバ装置10の電源がOFFとされたか否かを判定する(ステップS108)。制御部11は、電源がOFFとされていないと判定した場合には(ステップS108:NO)、処理をステップS101に進める。一方、制御部11は、電源がOFFとされたと判定した場合には(ステップS108:YES)、サーバ処理を終了させる。
図16に示す端末処理は、例えばナビゲーション装置20の電源がONとされたときに実行が開始される。先ず、制御部21は、情報要求をサーバ装置10へ送信する(ステップS501)。次いで、制御部21は、情報要求に応じてサーバ装置10から送信されてきた精度情報及び疑似信号情報の少なくとも何れかを受信する(ステップS502)。そして、制御部21は、受信された情報を記憶部22に記憶させる(ステップS503)。
次いで、制御部21は、何れかの路側機70から信号情報を受信したか否かを判定する(ステップS504)。制御部21は、信号情報を受信しなかったと判定した場合には(ステップS504:NO)、処理をステップS511に進める。ステップS511において、制御部21は、カメラ31から取得した画像データ等を含むプローブ情報を、サーバ装置10へ送信して、処理をステップS512に進める。一方、制御部21は、信号情報を受信したと判定した場合には(ステップS504:YES)、処理をステップS505に進める。
ステップS505において、制御部21は、受信された信号情報を記憶部22に記憶させる。次いで、制御部21は、プローブ情報及び受信された信号情報をサーバ装置10へ送信する(ステップS506)。
次いで、制御部21は、サーバ装置10から補正された信号情報を受信したか否かを判定する(ステップS507)。制御部21は、信号情報を受信しなかったと判定した場合には(ステップS507:NO)、処理をステップS509に進める。一方、制御部21は、信号情報を受信したと判定した場合には(ステップS507:YES)、受信された信号情報を記憶部22に記憶させて(ステップS508)、処理をステップS509に進める。
ステップS509において、制御部21は、同一の信号機60について、信号情報及び疑似信号情報の双方を受信可能になったタイミングであるか否かを判定する。制御部21は、信号情報及び疑似信号情報の双方を受信可能になったタイミングではないと判定した場合には(ステップS509:NO)、処理をステップS512に進める。一方、制御部21は、信号情報及び疑似信号情報の双方を受信可能になったタイミングになったと判定した場合には(ステップS509:YES)、信号情報に基づいて、疑似信号情報を補正して(ステップS510)、処理をステップS512に進める。
ステップS512において、制御部21は、運転支援情報提示処理を実行する。図17に示すように、運転支援情報提示処理において、制御部21は、車両30の現在位置及び進行方向、並びに地図データに基づいて、車両30が位置する道路に沿って車両30の進行方向に位置する信号機60のうち車両30から最も近い信号機60を、対象信号機として特定する。そして、制御部21は、対象信号機の信号情報が受信されているか否かを判定する(ステップS601)。制御部21は、信号情報が受信されていないと判定した場合には(ステップS601:NO)、処理をステップS610に進める。一方、制御部21は、信号情報が受信されていると判定した場合には(ステップS601:YES)、処理をステップS602に進める。
ステップS602において、制御部21は、対象信号機が赤信号を出力中のために車両30が対象信号機から所定範囲内で停止中であるか否かを判定する。例えば、制御部21は、対象信号機の信号情報に基づいて、対象信号機が赤信号を出力中であるか否かを判定してもよい。また、制御部21は、車両30の現在位置及び走行速度に基づいて、車両30が対象信号機に対応する停止線から所定距離以内で停止中であるか否かを判定してもよい。制御部21は、対象信号機が赤信号を出力中のために車両30が停止中ではないと判定した場合には(ステップS602:NO)、処理をステップS606に進める。一方、制御部21は、対象信号機が赤信号を出力中のために車両30が停止中であると判定した場合には(ステップS602:YES)、処理をステップS603に進める。
ステップS603において、制御部21は、信号情報に基づいて、対象信号機の青信号開始時間を特定する。なお、制御部21は、感応式信号機の信号情報については、信号情報が示す期間の長さの範囲において青信号開始時間の長さが最小となるように、青信号開始時間を特定してもよい。次いで、制御部21は、青信号開始時間、及び対象信号機についての精度情報に基づいて、青信号開始タイミング情報の表示を終了させる時間を決定する(ステップS604)。例えば、青信号開始時間から所定時間前を基準時間とする。基準時間は、信号情報の精度が最も高い場合に青信号開始タイミング情報の表示を終了させる時間である。制御部21は、精度情報が示す精度が低いほど、大きい補正値を決定する。例えば、精度情報が誤差の平均値及び標準偏差を含む場合、制御部21は、標準偏差に所定の係数を乗じて得られた時間長を平均値に加算して、誤差の最大値を算出し、また平均値からこの時間長を減算して、誤差の最小値を算出し、算出された最小値から最大値までの範囲内で最大となる誤差の絶対値を、補正値として決定してもよい。制御部21は、基準時間からこの補正値を減算して、青信号開始タイミング情報を終了させる時間を計算する。次いで、制御部21は、決定された時間の間、青信号開始タイミング情報をディスプレイ24に表示させて、運転支援情報提示処理を終了させる。
ステップS606において、制御部21は、車両30の走行速度に基づいて、車両30が走行中であるか否かを判定する。制御部21は、車両30が走行中ではないと判定した場合には(ステップS606:NO)、運転支援情報提示処理を終了させる。一方、制御部21は、車両30が走行中であると判定した場合には(ステップS606:YES)、処理をステップS607に進める。
ステップS607において、制御部21は、信号情報に基づいて、対象信号機の青信号期間を特定する。次いで、制御部21は、青信号期間から特定される青信号開始時間及び青信号終了時間、並びに対象信号機についての精度情報に基づいて、推奨走行速度範囲を決定する(ステップS608)。例えば、制御部21は、精度情報が示す精度が低いほど、青信号開始時間をより未来にずらして青信号開始時間最大値を決定するとともに、青信号終了時間をより過去にずらして青信号終了時間最小値を決定する。例えば、制御部21は、ステップS604における補正値の決定方法と同様の方法で、補正値を決定し、青信号開始時間に補正値を加算することにより青信号開始時間最大値を決定するとともに、青信号終了時間から補正値を減算することにより青信号終了時間最小値を決定してもよい。制御部21は、青信号開始時間最大値から青信号終了時間最小値までの期間で対象信号が対応する停止線を車両30が通過する速度範囲を決定する。次いで、制御部21は、決定された速度範囲を示す推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24に表示して(ステップS609)、運転支援情報提示処理を終了させる。
ステップS610において、制御部21は、対象信号機の疑似信号情報に基づいて、青信号開始タイミング情報又は推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24に表示させる。例えば、対象信号が赤信号を出力していることにより車両30が停止している場合、制御部21は、疑似信号情報が示す青信号開始時間から基準時間を計算する。制御部21は、現在時刻が基準時間に達するまで、青信号開始タイミング情報をディスプレイ24に表示する。また、車両30が走行中である場合、制御部21は、疑似信号情報が示す青信号期間内に対象信号が対応する停止線を車両30が通過する速度範囲を決定する。制御部21は、決定された速度範囲を示す推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24に表示する。制御部21は、ステップS610を終えると、運転支援情報提示処理を終了させる。
運転支援情報提示処理を終えると、図16に示すように、制御部21は、ナビゲーション装置20の電源がOFFとされたか否かを判定する(ステップS513)。制御部21は、電源がOFFとされていないと判定した場合には(ステップS513:NO)、処理をステップS501に進める。一方、制御部21は、電源がOFFとされたと判定した場合には(ステップS513:YES)、端末処理を終了させる。
図18に示す経路探索処理は、ナビゲーション装置20が、搭乗者から目的地を検索するための操作を受け付けたときに実行が開始される。先ず、制御部21は、搭乗者からの操作に基づいて目的地を設定する(ステップS701)。次いで、制御部21は、目的地への経路を探索する(ステップS702)。具体的に、制御部21は、経路探索のために辿る各道路について、その道路を辿る方向に対応する信号機60についての精度情報を取得する。制御部21は、その道路の距離、混雑状況、及び精度情報等に基づいて、その道路の移動コストを計算する。このとき、精度情報が示す精度が高いほど、移動コストを低下させる。そして、制御部21は、総移動コストが最小となる経路を特定する。次いで、制御部21は、総移動コストが最小となる経路を示す情報をディスプレイ24に表示して(ステップS703)、経路探索処理を終了させる。
以上説明したように、実施例に係る動作により、信号情報を取得し、撮像情報を取得し、取得された信号情報により示される交通信号の変化の態様と、撮像情報に基づいて特定される交通信号の変化の態様との間に時間的な差があるか否かを判定する場合、信号情報が示す交通信号の変化の態様と、信号機60による実際の交通信号の変化の態様との間で時間的な差があるか否かを判定することができる。
また、時間的な差を算出する場合、時間的な差がどれだけあるかを把握することができる。
また、算出された時間的な差を示す差情報を、信号機60が対応する道路を移動する車両30に送信する場合、信号情報を利用する車両30において、差情報に基づいて、信号機60を適切に通過するための支援を適切に行うことができる。
また、道路に沿って設置されている複数の信号機60のそれぞれについての差情報を纏めて車両30に送信する場合、複数の信号機60を道路に沿って車両30が適切に通過するための支援を行うことができる。
また、算出された精度を示す精度情報を、信号機60が対応する道路を移動する車両30に送信する場合、信号情報を利用する車両30において、精度情報に基づいて、信号機60を適切に通過するための支援を適切に行うことができる。
また、道路に沿って設置されている複数の信号機60のそれぞれについての精度情報を纏めて車両30に送信する場合、複数の信号機60を道路に沿って車両30が適切に通過するための支援を行うことができる。
また、差情報を取得し、信号情報及び差情報に基づいて推奨走行速度範囲を決定し、差情報により示される時間的な差が大きいほど推奨走行速度範囲を狭めて推奨走行速度範囲を決定し、決定された範囲を示す推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24又はスピーカ25により出力させる場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間に時間的な差があっても、狭められた範囲の速度で運転者が車両30を運転することにより、道路において信号機60が対応する位置を車両30がスムーズに通過することができる可能性が高まるので、信号機60が対応する位置を車両30が適切に通過することを支援するための情報を提示することができる。
また、差情報により示される時間的な差が大きいほど、推奨走行速度範囲情報の認識容易性を低下させる場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間に時間的な差が大きいほど、運転者は推奨走行速度範囲情報に頼らずに車両30を運転するようになるので、走行速度の判断を運転者に任せることができる。
また、推奨走行速度範囲を示す図形を含む推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24に表示させ、差情報により示される時間的な差が大きいほど、この図形における推奨走行速度範囲の最大値を示す部分及び最小値を示す部分の少なくとも何れか一方の視認性を低下させる場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間に時間的な差が大きいほど、推奨走行速度範囲において視認性が低下した部分に対応する速度の最大値及び最小値の少なくとも何れか一方の情報を頼らないで、運転者は車両30を運転するようになるので、走行速度の判断を運転者に任せることができる。
また、差情報により示される時間的な差が所定値を超えるときには推奨走行速度範囲情報を出力させない場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間に時間的な差が相当程度大きい場合、走行速度の判断を運転者に任せることができる。
また、差情報を取得し、信号情報及び差情報に基づいて、青信号開始タイミング情報を含む走行開始支援情報をディスプレイ24又はスピーカ25により出力させ、差情報により示される時間的な差が大きいほど、青信号開始タイミング情報の出力が終了するタイミングと、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングとの間の時間を長くする場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間の時間的な差が大きいほど、青信号開始タイミング情報に頼らないで、運転者が車両30の進行方向に注意を向けて、交通信号が青信号に変化したかを確認するタイミングを早めることができるので、青信号開始タイミング情報を適切に提示することができる。
また、差情報により示される時間的な差が大きいほど、注意情報の出力が開始するタイミングと、交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングとの間の時間を長くする場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間の時間的な差が大きいほど、注意情報によって、運転者が車両30の進行方向に注意を向けて、交通信号が青信号に変化したかを確認するタイミングを早めることができる。
また、差情報を取得し、青信号開始タイミング情報を含む走行開始支援情報をディスプレイ24又はスピーカ25により出力させ、差情報により示される時間的な差が大きいほど、青信号開始タイミング情報の認識容易性を低くする場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間に時間的な差が大きいほど、青信号開始タイミング情報に頼らずに、車両30を発進させるタイミングを運転者に計らせることができるので、信号機60から出力される交通信号が赤信号から青信号に変化するタイミングに関する情報を適切に提示することができる。
また、差情報により示される時間的な差が所定値を超えるときには青信号開始タイミング情報を出力させない場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間に時間的な差が相当程度大きい場合、青信号開始タイミング情報に頼らずに交通信号が青信号に変化したかを運転者に確認させることができる。
また、差情報により示される時間的な差が所定値を超えるときには注意情報を出力させる場合、交通信号の変化態様について信号情報と実際の信号機60との間に時間的な差が相当程度大きい場合、注意情報によって、運転者の注意を車両30の進行方向に向けさせて、交通信号が青信号に変化したかを運転者に確認させることができる。
また、差情報を取得し、この差情報により示される時間的な差が小さい道路ほど優先度を上げて、車両30が移動する経路を探索する探索処理を実行する場合、探索される移動経路は、信号情報が示す交通信号の変化の態様と、信号機60による実際の交通信号の変化の態様との間で時間的な差が相対的に小さい信号機60が対応する道路を含む蓋然性が高いので、信号情報に基づいてスムーズに車両30を移動させることが可能な経路を探索することができる。
また、探索処理により探索された経路に沿って車両30が移動していたらこの車両30が停止した場合、この探索処理を再実行する場合、車両30が停止した時点で適切な経路を探索することができる。
また、探索された経路に沿った自動運転を行う場合、車両30は自動的に経路をスムーズに移動することができる。
また、探索された少なくとも一の経路を出力し、出力された少なくとも一の経路の何れかを選択する操作を受け付け、受け付けられた操作により選択された経路を、車両30が移動する経路として設定した場合、車両30がスムーズに移動することができる経路を設定することができる。
また、感応式信号機を撮像して得られた撮像情報を取得し、取得された撮像情報に基づいて、感応式信号機により交通信号の変化の傾向を示す傾向情報を生成し、感応式信号機の信号情報を、生成された傾向情報に基づいて変更する場合、車両の検出結果に基づいて複数の交通信号を切り替えて出力する感応式信号機について信号情報が示す交通信号の変化の態様と、その感応式信号機による実際の交通信号の変化の態様との間における時間的な差を考慮して信号情報を適切に変更することができる。
また、信号情報が、所定交通信号の出力が継続する時間の範囲を示す範囲情報を含み、所定交通信号の出力が継続する時間の傾向を示す傾向情報を生成し、範囲情報が示す時間の範囲内で、傾向情報が示す傾向に応じた時間を示すように範囲情報を変更した場合、信号情報に、所定交通信号の出力が実際に継続する時間を反映させることができる。
また、信号機60が撮像された時間帯ごとに傾向情報を生成し、路側機70から感応式信号機の信号情報を車両30が受信した時間帯に対応する傾向情報に基づいて、その信号情報を変更する場合、時間帯に応じて交通量が変化する道路に対応する感応式信号機について適切に信号情報を変更することができる。
また、出力状況関係情報を取得し、取得された出力状況関係情報に基づいて疑似信号情報を生成する場合、信号情報の提供を受けることができない道路を移動する車両30に供するために、この交通信号の変化の本来の予定を示す信号情報に代わる情報として、疑似信号情報を生成することができる。
また、第1の道路と第2の道路とが交わる地点に第1の道路から進行する車両に対応する第1の信号機による交通信号の出力状況関係情報を取得し、この出力状況関係情報に基づいて、第1の信号機において第1信号の出力が継続する期間を特定し、特定された期間に基づいて、第2の道路から前述の地点に進行する車両に対応する第2の信号機において第2信号の出力が継続する期間を推定し、推定された期間に基づいて、第2の信号機の疑似信号情報を生成する場合、第2の信号機の第2信号の出力の継続時間を特定可能な出力状況関係情報を得ることが難しい場合であっても、交通信号の変化の本来の予定を示す信号情報に代わる疑似信号情報を適切に生成することができる。
また、第2の信号機の出力状況関係情報を取得し、この出力状況関係情報に基づいて、第2の信号機による第1信号の出力が継続する期間を特定し、推定された第1信号の出力が継続する時間と、特定された第2信号の出力が継続する期間とに基づいて、第2の信号機の疑似信号情報を生成する場合、疑似信号情報を適切に生成することができる。
また、一の信号機60について複数の車両30から出力状況関係情報をそれぞれ取得し、取得された複数の出力状況関係情報を統計処理して疑似信号情報を生成する場合、より適切な疑似信号情報を生成することができる。
また、車両30から信号機60を撮像して得られる撮像情報を、出力状況関係情報として取得する場合、撮像情報から交通信号の出力状況を特定することができるので、精度の高い疑似信号情報を生成することができる。
また、複数の車線のうち少なくとも一の車線について、その複数の車線の他の車線とは異なる態様で交通信号を変化させる信号機について、その少なくとも一の車線と他の車線とのそれぞれについて信号情報を生成する場合、車線によって交通信号の変化の態様が異なる信号機について信号情報を適切に生成することができる。
また、信号情報を取得し、疑似信号情報を取得し、この疑似信号情報を信号情報に基づいて補正した場合、疑似信号情報の正確性を高めることができる。
また、信号情報及び疑似信号情報の取得が共に可能となったタイミング、信号情報及び疑似信号情報の取得が共に可能となっている期間中、又は信号情報及び疑似信号情報の取得が共に可能となっている期間の終了時の少なくとも何れかのタイミングで疑似信号情報を補正する場合、信号情報及び疑似信号情報の取得が共に可能なときに疑似信号情報を補正することができる。
また、サーバ装置10が疑似信号情報を生成又は補正し、生成又は補正された信号情報を車両30へ送信する場合、疑似信号情報を複数の車両30へ提供することができる。
また、ナビゲーション装置20が疑似信号情報を生成又は補正し、生成又は補正された疑似信号情報に基づいて、車両30の運転を支援する処理を実行する場合、ネットワークを利用しないシステムにおいても、疑似信号情報に基づく運転支援が可能となる。
また、ナビゲーション装置20が、生成又は補正された疑似信号情報を、このナビゲーション装置20を搭載する車両30の周辺にある他の車両30に送信する場合、他の車両30においても、疑似信号情報を用いた運転支援が可能となる。
[4.疑似信号情報の生成の変形例]
次に、第2−6及び2−7節で説明した疑似信号情報の生成の変形例について、図19乃至図23を用いて説明する。
図19(a)乃至図19(c)は、車両が信号機の脇を通過する様子の一例を示す図である。図20(a)乃至図20(c)は、2台の車両が信号機の脇を通過する様子の一例を示す図である。図21は、変形例に係るサーバ装置によるサーバ処理の一例を示すフローチャートである。図22は、変形例に係るサーバ装置による疑似信号情報生成処理の一例を示すフローチャートである。図23は、変形例に係るナビゲーション装置による端末処理の一例を示すフローチャートである。
第2−6節で説明された疑似信号情報の生成には、出力状況関係情報として撮像情報が用いられた。しかしながら、出力状況関係情報として、車両30において検出された、車両30の移動状況を示す移動状況情報が用いられてもよい。車両30の移動状況は、交通信号の出力状況の影響を受ける可能性があり又は交通信号の出力状況を反映する可能性がある。例えば、信号機60から赤信号が出力されている場合、車両30は走行を停止し、青信号が出力されている場合、車両30は走行して信号機60が対応する交差点等を通過する。移動状況は、例えば車両30の位置、速度、加速度、角速度、進行方向等により示される。例えば、ナビゲーション装置20からサーバ装置10へ送信されるプローブ情報は、現在日時を示す日時情報、車両30の位置を示す現在位置情報、速度を示す速度情報、加速度を示す加速度情報、角速度を示す情報、進行方向を示す方向情報、ナビゲーション装置20の識別情報等を含んでもよい。ナビゲーション装置20は、プローブ情報を常にリアルタイムでサーバ装置10へ送信してもよい。サーバ装置10は、このプローブ情報を移動状況情報として用いる。
サーバ装置10は、車両30から取得されたプローブ情報に基づいて、各信号機60について、青信号期間及び赤信号期間を推定する。本変形例では、一の信号機について1回得られた一連のプローブ情報を用いて推定することは可能であるが、青信号期間及び赤信号期間を直接的に特定するものではないため、一の信号機について複数の車両30から得られたプローブ情報を統計処理して、青信号期間及び赤信号期間を推定することが望ましい。
サーバ装置10は、例えば一の車両30から取得された一連のプローブ情報に基づいて、赤信号開始時間及び青信号開始時間をそれぞれ推定し、推定された時間に基づいて、赤信号期間を推定してもよい。例えば、サーバ装置10は、プローブ情報が、信号機60に応じた所定範囲内での車両30の停止、及びこの停止後の車両30の移動開始を示す場合、この停止から移動開始までの期間に基づいて、赤信号期間を推定してもよい。信号機60に応じた所定範囲とは、例えば信号機60が対応する停止線から所定距離内の範囲であってもよい。そして、サーバ装置10は、推定された赤信号期間に基づいて、疑似信号情報を生成してもよい。
例えば、図19(a)に示すように、青信号を出力している信号機60に向かって車両30が走行している。その後、図19(b)に示すように、交通信号が赤信号に変わったので、車両30は停止線で停止する。その後、図19(c)に示すように、交通信号が青信号に変わったので、車両30は発進する。そこで、サーバ装置10は、車両30が停止した時刻を、赤信号開始時間と推定し、車両30が発進した時刻を、青信号開始時間と推定してもよい。そして、サーバ装置10は、車両30が停止してから発進するまでの期間を、赤信号期間と推定してもよい。
サーバ装置10は、例えば2つの車両30又は3以上の車両30からそれぞれ取得されたプローブ情報に基づいて、青信号開始時間及び赤信号開始時間をそれぞれ推定し、推定された時間に基づいて、青信号期間を推定してもよい。例えば、サーバ装置10は、プローブ情報が、信号機60に応じた所定範囲内での或る第1の移動体の移動開始、及びこの移動開始後の、信号機60に応じた所定範囲内での別の第2の移動体の移動停止を示す場合、この移動開始から移動停止までの期間に基づいて、青信号期間を推定してもよい。そして、サーバ装置10は、推定された青信号期間に基づいて、疑似信号情報を生成してもよい。
例えば、図20(a)に示すように、信号機60が赤信号を出力しているため、車両30−1が停止線で停止している。その後、図20(b)に示すように、交通信号が青信号に変わったので、車両30−1は発進する。一方、車両30−2が信号機60に向かって走行してきた。その後、図20(c)に示すように、交通信号が赤信号に変わったので、車両30−2は停止線で停止する。そこで、サーバ装置10は、車両30−1が発進した時刻を、青信号が開始した時刻と推定し、車両30−2が停止した時刻を、赤信号が開始した時刻と推定してもよい。そして、サーバ装置10は、車両30−1が発進してから車両30−2が停止するまでの期間を、青信号期間と推定してもよい。なお、車両30−1が発進してから相当の時間が経過した後で車両30−2が走行を停止させたことが、プローブ情報から特定される場合がある。この場合、車両30−1が発進してから相当の時間が経過した後で車両30−2が走行を停止させるまでの間に、交通信号が少なくとも1サイクル以上変化している可能性がある。そのため、サーバ装置10は、車両30−1が発進してから車両30−2が停止するまでの時間が所定時間を超えるプローブ情報は、青信号期間の推定に用いなくてもよい。サーバ装置10は、推定された赤信号期間及び青信号期間に基づいて、疑似信号情報を生成してもよい。
サーバ装置10は、第2−7節において説明した方法と同様の方法で、青信号期間及び赤信号期間を推定してもよい。すなわち、サーバ装置10は、第1の信号機についてのプローブ情報に基づいて、第1の信号機において第1信号の出力が継続する期間を推定し、この期間に基づいて、第2の信号機において第2信号の出力が継続する期間を推定する。
道路が、その片側に複数の車線を有し、これらの車線に対応する信号機60が、これらの車線のうち少なくとも一の車線について、他の車線とは異なる態様で交通信号を変化させる場合がある。そこで、サーバ装置10は、その少なくとも一の車線と他の車線とのそれぞれについて、疑似信号情報を生成してもよい。或いは、サーバ装置10は、車線ごとに疑似信号情報を生成してもよい。サーバ装置10は、プローブ情報を送信してきた車両30が走行した車線を特定する必要がある。例えば、サーバ装置10は、プローブ情報が示す車両30の移動状況に基づいて、車両30が如何なる車線を走行したかを推定してもよい。例えば、交差点からの進行方向に応じて車線が分かれている場合がある。従って、車両30が交差点で如何なる方向に進行したかを特定することで、車両30が走行した車線を推定することが可能である。また例えば、ナビゲーション装置20が目的地までの移動経路を探索した場合、車両30は探索された移動経路に従って走行した可能性がある。そこで、サーバ装置10は、ナビゲーション装置20から移動経路を示す情報を取得し、この情報に基づいて、車両30が走行した車線を推定してもよい。或いは、GNSSセンサ35及び地図データの精度が高い場合、サーバ装置10は、GNSSセンサ35から取得された現在位置情報及び地図データに基づいて、車両30が走行した車線を特定することが可能である。
信号機60に応じた所定範囲内で車両30が停止したとしても、信号機60による赤信号の出力以外の要因で車両30が停止した可能性もある。そこで、サーバ装置10は、赤信号の出力以外の要因で車両30が停止した可能性がある場合のプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。
例えば、サーバ装置10は、交通管制センタ50から交通情報を取得してもよい。そして、サーバ装置10は、交通情報に基づいて、車両30が移動中の道路が渋滞中にこの車両30において検出されたプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。なお、ナビゲーション装置20が、交通情報に基づいて、車両30が渋滞中の道路に位置していると判定した場合には、プローブ情報をサーバ装置10へ送信しなくてもよい。
また例えば、サーバ装置10は、プローブ情報が示す車両30の移動状況に基づいて、赤信号の出力以外の要因で車両30が停止した可能性があるか否かを推定してもよい。そして、サーバ装置10は、赤信号の出力以外の要因で車両30が停止したと推定される場合のプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。
例えば、サーバ装置10は、所定値を超える減速度で車両30が停止した後、所定時間未満の間に車両30が発進したことを示すプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。車両30が急停止した後直ぐに発進した場合、運転者が、道路に飛び出してきた歩行者を避ける等の危険を回避する運転操作を行った可能性がある。
また例えば、サーバ装置10は、車両30が道路の端に寄って停止し、比較的短い時間経過後に発進したことを示すプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。このような場合、緊急車両が緊急の目的で走行することを妨げないために、運転者は車両30を停止させた可能性がある。サーバ装置10は、同じ時間に同一の道路を走行していた複数の車両30から得られたプローブ情報に基づいて、所定数以上の車両30が上述したような走行を行ったと判定した場合にのみ、これらの車両30から得られたプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。
また例えば、サーバ装置10は、複数の車両30から得られたプローブ情報に基づいて、複数の車両30が通常とは明確に異なる軌跡であって、複数の車両30が互いに類似する軌跡で走行している判定した場合に、このプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。通常とは異なる軌跡での走行の例として、片側交互通行や、複数の車両30が一箇所を迂回して走行することが挙げられる。このような場合、車両30が位置している道路で工事が行われており、それにより交通規制が行われている可能性がある。
緊急車両が緊急の目的で走行することに起因して車両30が停止する可能性があるプローブ情報を除外する方法は、上述した方法に限定されない。例えば、サーバ装置10は、緊急車両が緊急の目的で走行することをナビゲーション装置20において検出されたときのプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。緊急車両が緊急の目的で走行することを検出する方法の一例として、緊急車両が車車間通信で周辺の車両へ緊急車両を示す情報を送信、ナビゲーション装置20がこの情報を受信することが考えられる。また例えば、ナビゲーション装置20が、車両30の外部音を集音するために車両30に搭載される図示せぬマイクロホンに集音された音声を解析して、緊急車両のサイレンの音が集音されたか否かを判定してもよい。ナビゲーション装置20は、緊急車両を示す情報を受信した場合、又はサイレンの音が集音されたと判定した場合、緊急車両を示す情報をプローブ情報に付加してサーバ装置10へ送信してもよい。サーバ装置10は、緊急車両を示す情報が付加されたプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いなくてもよい。或いは、緊急車両が緊急の目的で走行することが検出された場合、ナビゲーション装置20は、プローブ情報サーバ装置10へ送信しなくてもよい。
ナビゲーション装置20は、上述したように生成された疑似信号情報を、第2−6節で説明したように、サーバ装置10から受信して利用してもよい。また、ナビゲーション装置20が疑似信号情報を生成してもよい。この場合、ナビゲーション装置20は、一の信号機60について複数回得られたプローブ情報を統計処理して、疑似信号情報を生成することが望ましい。また、ナビゲーション装置20は、疑似信号情報を車車間通信で送信してもよい。
次に、サーバ装置10及びナビゲーション装置20の動作例について説明する。図21及び図22に示す処理はサーバ装置10により実行され、図23に示す処理はナビゲーション装置20により実行される。
図21に示すサーバ処理において、制御部11は、何れかの車両30からプローブ情報を受信したか否かを判定する(ステップS801)。制御部11は、プローブ情報を受信しなかったと判定した場合には(ステップS801:NO)、処理をステップS805に進める。一方、制御部11は、プローブ情報及び信号情報の双方を受信したと判定した場合には(ステップS801:YES)、処理をステップS802に進める。
ステップS802において、制御部11は、受信されたプローブ情報を記憶部12に記憶させる。次いで、制御部11は、ステップS802で記憶されたプローブ情報に含まれる現在位置情報及び方向情報に基づいて、疑似信号情報の対象となる信号機60を、対象信号機として特定する。そして、制御部11は、対象信号機について記憶部12に記憶されているプローブ情報が所定数以上あるか否かを判定する(ステップS803)。制御部11は、プローブ情報が所定数以上はないと判定した場合には(ステップS803:NO)、処理をステップS805に進める。一方、制御部11は、プローブ情報が所定数以上あると判定した場合には(ステップS803:YES)、処理をステップS804に進める。
ステップS804において、制御部11は、疑似信号情報生成処理を実行する。図22に示すように、疑似信号情報生成処理において、制御部11は、対象信号機が対応する道路を通過した車両のプローブ情報を記憶部12から取得する(ステップS901)。
次いで、制御部11ノイズ処理を実行する。ノイズ処理では、ステップS901で取得されたプローブ情報のうち、対象信号機による赤信号の出力以外の要因で車両30が停止した可能性があるプローブ情報がノイズとして、疑似信号情報の生成に用いられるプローブ情報から除外される。例えば、制御部11は、交通管制センタ50から交通情報を取得する。制御部11は、交通情報に基づいて、プローブ情報に含まれる日時情報が示す日時に、対象信号機が対応する道路が渋滞中であるプローブ情報を除外する。また、制御部11は、プローブ情報が示す移動状況が、赤信号の出力以外の要因で車両30が停止した可能性があるプローブ情報を除外する。例えば、制御部11は、所定値を超える減速度で車両30が停止した後、所定時間未満の間に車両30が発進したことを示すプローブ情報を、危険回避のための停止を示す可能性があることを示すプローブ情報として除外する。また、制御部11は、互いに同じ日時に所定数以上の車両30が道路の端に寄って停止したことを示す所定数以上のプローブ情報がある場合、これらのプローブ情報を、緊急車両が緊急の目的で通過したことに起因する停止を示す可能性があることを示すプローブ情報として除外する。また、制御部11は、所定数以上の車両30が片側交互通行を行っていたり一箇所を迂回していたりすることを示す所定数以上のプローブ情報がある場合これらのプローブ情報を、工事現場を回避するための車両30の軌跡を示す可能性があることを示すプローブ情報として除外する。
次いで、制御部11は、ノイズ処理が行われたプローブ情報の中から、車両30が、対象信号機が対応する停止線付近で停止し、その後発進したことを示すプローブ情報を抽出する。そして、制御部11は、抽出された各プローブ情報について、車両30が停止してから発進するまでの時間を、対象信号機の赤信号期間として推定する(ステップS903)。
次いで、制御部11は、ノイズ処理が行われたプローブ情報の中から、或る第1の車両が、対象信号機が対応する停止線付近で発進し、その後別の第2の車両がその停止線付近で停止したことを示すプローブ情報の組み合わせを抽出する。そして、制御部11は、抽出された各組み合わせについて、第1の車両が発進してから第2の車両が停止するまでの時間を、対象信号機の青信号期間として推定する(ステップS904)。
次いで、制御部11は、対象信号機が設置された交差点でこの対象信号機が対応する道路と交差する道路に対応してこの交差点に設置された信号機を、参照信号機として特定する。制御部11は、参照信号機のプローブ情報を記憶部12から取得する(ステップS905)。次いで、制御部11は、ステップS902と同様の方法で、ステップS905で取得されたプローブ情報のノイズ処理を実行する(ステップS906)。
次いで、制御部11は、ステップS906でノイズ処理が行われたプローブ情報の中から、車両30が、参照信号機が対応する停止線付近で停止し、その後発進したことを示すプローブ情報を抽出する。そして、制御部11は、抽出された各プローブ情報について、車両30が停止してから発進するまでの時間を、参照信号機の赤信号期間として推定する(ステップS907)。
次いで、制御部11は、ステップS907で推定された各赤信号期間に基づいて、対象信号機の青信号期間を推定する(ステップS908)。例えば、制御部11は、参照信号機の赤信号開始時間の所定時間後を対象信号機の青信号開始時間と推定し、参照信号機の赤信号終了時間の所定時間前を対象信号機の青信号終了時間と推定してもよい。
次いで、制御部11は、ステップS906でノイズ処理が行われたプローブ情報の中から、或る第1の車両が、対象信号機が対応する停止線付近で発進し、その後別の第2の車両がその停止線付近で停止したことを示すプローブ情報の組み合わせを抽出する。そして、制御部11は、抽出された各組み合わせについて、第1の車両が発進してから第2の車両が停止するまでの時間を、参照信号機の青信号期間として推定する(ステップS909)。
次いで、制御部11は、ステップS909で推定された各青信号期間に基づいて、対象信号機の赤信号期間を推定する(ステップS910)。例えば、制御部11は、参照信号機の青信号開始時間の所定時間前を対象信号機の赤信号開始時間と推定し、参照信号機の青信号終了時間の所定時間後を対象信号機の赤信号終了時間と推定してもよい。
次いで、制御部11は、ステップS904及びステップS908で推定された青信号期間、並びにステップS903及びS910で推定された赤信号期間に基づいて、疑似信号情報を生成する(ステップS911)。疑似信号情報の生成方法は、図15に示すステップS408と同様である。制御部11は、生成された疑似信号情報を、対象信号機の特定情報に関連付けて記憶部12に記憶させて(ステップS912)、疑似信号情報生成処理を終了させる。
制御部11は、疑似信号情報生成処理を終えると、図21に示すように、何れかの車両30から情報要求を受信したか否かを判定する(ステップS805)。制御部11は、情報要求を受信していないと判定した場合には(ステップS805:NO)、処理をステップS807に進める。一方、制御部11は、情報要求を受信したと判定した場合には(ステップS805:YES)、処理をステップS806に進める。
ステップS806において、制御部11は、情報要求に応じて疑似信号情報を車両30へ送信する。送信する疑似信号情報の決定方法は、図12のステップS107と同様である。次いで、制御部11は、サーバ装置10の電源がOFFとされたか否かを判定する(ステップS807)。制御部11は、電源がOFFとされていないと判定した場合には(ステップS807:NO)、処理をステップS801に進める。一方、制御部11は、電源がOFFとされたと判定した場合には(ステップS807:YES)、サーバ処理を終了させる。
図23において、図16と同様の処理については同様の符号が付されている。図23に示す端末処理において、制御部21は、情報要求をサーバ装置10へ送信し(ステップS501)、サーバ装置10から送信されてきた疑似信号情報を受信し(ステップS1001)、受信された疑似信号情報を記憶部22に記憶させる(ステップS1002)。
次いで、制御21は、ステップS504の判定結果に応じてステップS505を実行する。次いで、制御部21は、車両30の移動状況を示すプローブ情報をサーバ装置10へ送信する(ステップS1003)。次いで、制御部21は、ステップS507での判定結果に応じてステップS508を実行する。
次いで、制御部21は、車両30の現在位置及び進行方向、並びに地図データに基づいて、車両30が位置する道路に沿って車両30の進行方向に位置する信号機60のうち車両30から最も近い信号機60を、対象信号機として特定する。そして、制御部21は、対象信号機の信号情報が受信されているか否かを判定する(ステップS1004)。制御部21は、信号情報が受信されていると判定した場合には(ステップS1004:YES)、処理をステップS1005に進める。ステップS1005において、制御部21は、対象信号機の信号情報に基づいて、青信号開始タイミング情報又は推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24に表示させる。ステップS1005では、信号情報が用いられることを除き、その処理内容は、図17に示すステップS610と同様である。一方、制御部21は、信号情報が受信されていないと判定した場合には(ステップS1004:NO)、処理をステップS1006に進める。ステップS1006において、制御部21は、図17に示すステップS610と同様に、対象信号機の疑似信号情報に基づいて、青信号開始タイミング情報又は推奨走行速度範囲情報をディスプレイ24に表示させる。
ステップS1005又はステップS1006を終えると、制御部21は、ステップS511の判定結果に基づいて、処理をステップS501に進め又は端末処理を終了させる。
以上説明したように、変形例に係る動作によれば、車両30の移動状況を示すプローブ情報を出力状況関係情報として取得し、取得されたプローブ情報に基づいて疑似信号情報を生成するので、信号情報の提供を受けることができない道路を移動する車両30に供するために、この信号情報に代わる情報として、疑似信号情報を生成することができる。
また、プローブ情報が、信号機60に対応する所定範囲内での車両30の移動停止及びこの移動停止後の移動開始を示す場合、この移動停止から移動開始までの期間に基づいて、赤信号期間を推定し、推定された赤信号期間に基づいて、疑似信号情報を生成するので、赤信号期間について適切な疑似信号情報を生成することができる。
また、第1の車両及び第2の車両それぞれからプローブ情報を取得し、これらのプローブ情報が、信号機60が対応する所定範囲内での第1の車両の移動開始、及びこの移動開始後の信号機60が対応する所定範囲内での第2の車両の移動停止を示す場合、この移動開始から移動停止までの期間に基づいて、青信号期間を推定し、推定された赤信号期間に基づいて、疑似信号情報を生成するので、青信号期間について適切な疑似信号情報を生成することができる。
また、交通情報を取得し、この交通情報に基づいて、道路が渋滞中に車両30において検出されたプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いない場合、渋滞によって車両30が停止する可能性がある状況で検出されたプローブ情報を除外することができるので、疑似信号情報の正確性を高めることができる。
また、プローブ情報に基づいて、信号機60により赤信号の出力以外の要因で車両30が停止したか否かを推定し、赤信号の出力以外の要因で車両30が停止したと推定されるときのプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いない場合、車両30が停止した要因が赤信号の出力によるものではない可能性があるプローブ情報を除外することができるので、疑似信号情報の正確性を高めることができる。
また、車両30の周辺で緊急車両が緊急の目的で移動することが車両30において検出されたときのプローブ情報を、疑似信号情報の生成に用いない場合、緊急車両に道を譲るために運転者が車両30を停止する可能性がある状況で検出されたプローブ情報を除外することができるので、疑似信号情報の正確性を高めることができる。
なお、上記実施例及び変形例においては、信号情報及び疑似信号情報の少なくとも何れか一方に基づいて車両30の運転支援を行う装置として、ナビゲーション装置が用いられていた。しかしながら、このような運転支援を行う装置は、ナビゲーション装置に限定されるものではない。
また、上記実施例及び変形例においては、実施形態の移動体が車両であった。しかしながら、移動体は、自動二輪車、自転車又は船舶等であってもよい。
1 取得手段
2 出力制御手段
D 情報処理装置
10 サーバ装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
20 ナビゲーション装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 ディスプレイ
25 スピーカ
26 入力部
27 インターフェース部
31 カメラ
32 車速センサ
33 加速度センサ
34 ジャイロセンサ
35 GNSSセンサ
36 ビーコン受信機
50 交通管制センタ
60 信号機
70 路側機
40 ネットワーク
S 運転支援システム

Claims (10)

  1. 信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される前記交通信号の変化の態様と、前記信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、前記信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する取得手段と、
    前記信号情報及び前記差情報に基づいて、前記信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングとして、前記信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる出力制御手段と、
    を備え、
    前記出力制御手段は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記タイミング情報の出力が終了するタイミングと、前記信号情報から特定される前記タイミングと、の間の時間を長くすることを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1に記載の情報処理装置において、
    前記出力制御手段は、移動体の進行方向への注意喚起を示す注意情報を更に前記出力手段により出力させ、
    前記出力制御手段は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記注意情報を出力するタイミングと、前記信号情報から特定される前記タイミングと、の間の時間を長くすることを特徴とする情報処理装置。
  3. 信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される前記交通信号の変化の態様と、前記信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、前記信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する取得手段と、
    前記信号情報及び前記差情報に基づいて、前記信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングであって、前記信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる出力制御手段と、
    を備え、
    前記出力制御手段は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記タイミング情報の認識容易性を低くすることを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項3に記載の情報処理装置において、
    前記出力制御手段は、前記差情報により示される前記差が所定値を超える場合、前記タイミング情報を出力させないことを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項4に記載の情報処理装置において、
    前記出力制御手段は、前記差情報により示される前記差が前記所定値を超える場合、移動体の進行方向への注意喚起を示す注意情報を出力させることを特徴とする情報処理装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報処理装置において、
    前記タイミング情報は、現時点から、前記交通信号が前記第1信号から前記第2信号に変化するまでの間の時間を示すことを特徴とする情報処理装置。
  7. コンピュータにより実行される情報処理方法において、
    信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される前記交通信号の変化の態様と、前記信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、前記信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する取得工程と、
    前記信号情報及び前記差情報に基づいて、前記信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングとして、前記信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる出力制御工程と、
    を含み、
    前記出力制御工程は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記タイミング情報の出力が終了するタイミングと、前記信号情報から特定される前記タイミングと、の間の時間を長くすることを特徴とする情報処理方法。
  8. コンピュータにより実行される情報処理方法において、
    信号機により出力される交通信号の変化の態様を示す信号情報により示される前記交通信号の変化の態様と、前記信号機を撮像して得られた撮像情報に基づいて特定される、前記信号機により出力される交通信号の変化の態様と、の時間的な差を示す差情報を取得する取得工程と、
    前記信号情報及び前記差情報に基づいて、前記信号機により出力される交通信号が進行禁止を示す第1信号から進行許可を示す第2信号に変化するタイミングであって、前記信号情報から特定されるタイミングを示すタイミング情報を出力手段により出力させる出力制御工程と、
    を含み、
    前記出力制御工程は、前記差情報により示される前記差が大きいほど、前記タイミング情報の認識容易性を低くすることを特徴とする情報処理方法。
  9. コンピュータを、請求項1乃至6の何れか一項に記載の情報処理装置として機能させることを特徴とする情報処理用プログラム。
  10. 請求項9に記載の情報処理用プログラムをコンピュータ読み取り可能に記録したことを特徴とする記録媒体。
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