JP2019159166A - 画像形成装置、およびその制御方法とプログラム - Google Patents

画像形成装置、およびその制御方法とプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】製品の低廉性を損なうことなく、筐体内の空間の可能な限り広い範囲を有効に利用可能な画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置130は、少なくとも1つの感光体25を露光して潜像を形成し、その潜像を現像してシートSH2へ転写する。この画像形成装置は第1現像部と第2現像部とを備えている。いずれの現像部も、感光体に形成された潜像を現像剤で同色の画像として現像する。保持部51は、現像剤の容器601、602を少なくとも1個保持してその容器から現像剤を流出させる。搬送部52は、容器から流出した現像剤を搬送し、現像剤の搬送先を第1現像部と第2現像部との間で切換可能である。【選択図】図1

Description

本発明は画像形成装置に関し、特に現像剤の補給技術に関する。
プリンター、コピー機、およびファクシミリ機等、電子写真方式の画像形成装置は次のプロセスでシートに画像を形成する(たとえば特許文献1参照)。[帯電/露光]感光体を帯電させて露光し、その上に静電潜像を形成する。[現像]静電潜像をトナーで現像する。[転写]トナー像を感光体からシートへ転写する。[定着]シートにトナー像を加熱等で定着させる。
電子写真方式の画像形成装置については、フルカラー対応機、複合機(MFP)という高画質、高機能の機種に対する需要が依然として強い。しかし、その一方で、これらの機種の普及に伴い、近年ではモノクロ専用機等、機能が限られている分、低廉な機種の需要も増えつつある。これら両方の需要に応えることを目的とする工夫の1つとして、たとえば特許文献2には、タンデム方式フルカラー対応機の構造をモノクロ専用機に転用する技術が開示されている。タンデム方式は、たとえば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナー像を並列に形成する機構であり、4台の作像ユニットが1列に並ぶ構造を特徴とする。各作像ユニットには、モノクロ画像の形成プロセスのうち、露光と定着とを除く3つ、すなわち、帯電、現像、転写を個別に行う3つの機能部が一体化されている。露光については、複数の作像ユニット間で共通の光走査部が行う場合と、各作像ユニットに一体化された専用の光書込部が行う場合とがある。特許文献2に開示の技術は、タンデム方式からK色以外の3色について、作像ユニットを始め、トナー像を形成するための要素が除去された構造をK色のモノクロ専用機に適用する。このモノクロ専用機は元のフルカラー対応機と構造が共通しているので、部品の共通化と製造ラインの兼用とが可能である。こうして、この技術は、フルカラー対応機の供給能力を維持したまま、低廉なモノクロ専用機の製造を可能にしている。
国際公開第2010/032634号 特開2015−001638号公報
タンデム方式フルカラー対応機の構造が転用されたモノクロ専用機では、K色以外の3色用作像ユニットに加え、それらに各色のトナーを含む現像剤を補給するための機構、すなわちトナー容器の保持部と、ホッパー等、トナー容器から作像ユニットへの現像剤の搬送部とが除去されている。したがって、このままの設計では、除去された機構が元のフルカラー対応機で占めていた筐体内の空間はデッドスペースとして残る。この空間の有効な用途として、たとえば特許文献2では、予備のトナー容器の装填と、それらから作像ユニットへの現像剤の搬送機構の搭載とが提案されている。この提案では、元のフルカラー対応機におけるK色以外の3色についてのトナー容器の保持部と現像剤の搬送部とがモノクロ専用機に転用可能であるので、モノクロ専用機の低廉性が損なわれない。しかし、この用途ではまだ、除去された3台の作像ユニットの占めていた空間がデッドスペースのままである。部品点数の増加、製造工程の複雑化等で製造費用を過剰に上昇させることなく、デッドスペースの更に広い範囲の有効な用途を見出すことは、当業者にとっても決して容易ではない。
本発明の目的は上記の課題を解決することであり、特に、製品の低廉性を損なうことなく、筐体内の空間の可能な限り広い範囲を有効に利用可能な画像形成装置を提供することにある。
本発明の1つの観点による画像形成装置は、少なくとも1つの感光体を露光して潜像を形成し、その潜像を現像してシートへ転写する。この画像形成装置は、少なくとも1つの感光体のいずれかに形成された潜像を現像剤で同色の画像として現像する第1現像部および第2現像部と、現像剤の容器を少なくとも1個保持してその容器から現像剤を流出させる保持部と、容器から流出した現像剤を搬送し、現像剤の搬送先を第1現像部と第2現像部との間で切換可能である搬送部とを有する。
搬送部は、保持部が容器から流出させた現像剤を一時的に貯めておく貯留部を含み、この貯留部から現像剤を第1現像部と第2現像部とのいずれかへ搬送してもよい。この貯留部は、保持部が保持可能な容器の個数と同数の部屋に分割されており、各部屋は異なる容器から流出する現像剤を一時的に貯めておいてもよい。
感光体は第1感光体と第2感光体とを含み、第1感光体と第1現像部との対、および第2感光体と第2現像部との対は、タンデム方式による異なる2色の画像を並列に形成する2つの作像ユニットが含む感光体と現像部との2対と構造が同じであってもよい。
この画像形成装置は、第1現像部と第2現像部とのうち搬送部による現像剤の搬送先である方の動作状態を監視する監視部と、この監視部を通して搬送部による現像剤の搬送先である現像部の不具合を検出し、搬送部に現像剤の搬送先を不具合のない現像部へ切り換えさせる制御部とを更に備えていてもよい。
本発明の1つの観点による画像形成装置を制御する方法は、少なくとも1つの感光体を露光して潜像を形成し、その潜像を第1現像部と第2現像部とのいずれかに現像剤で同色の画像として現像させ、その画像をシートへ転写する。この方法は、画像形成装置に装填された少なくとも1個の容器から現像剤を流出させるステップと、容器から流出した現像剤を画像形成装置に、第1現像部と第2現像部との一方へ搬送させるステップと、第1現像部と第2現像部とのうち現像剤の搬送先である方の動作状態を画像形成装置に監視させるステップと、搬送先の不具合を画像形成装置が検出した場合、画像形成装置に現像剤の搬送先を不具合のない現像部へ切り換えさせるステップとを有する。
本発明の1つの観点によるプログラムは、画像形成装置に搭載されたコンピューター用である。この画像形成装置は、少なくとも1つの感光体を露光して潜像を形成し、その潜像を第1現像部と第2現像部とのいずれかに現像剤で同色の画像として現像させ、その画像をシートへ転写する。このプログラムは上記のコンピューターに、画像形成装置に装填された少なくとも1個の容器から第1現像部と第2現像部との一方へ現像剤を、画像形成装置に搬送させるステップと、第1現像部と第2現像部とのうち現像剤の搬送先である方の動作状態を監視するステップと、搬送先の不具合を検出した場合、画像形成装置に現像剤の搬送先を不具合のない現像部へ切り換えさせるステップとを実行させる。
本発明の上記の観点による画像形成装置では、第1現像部と第2現像部とが感光体上の潜像を同色の画像に現像する。すなわち、モノクロ印刷用の現像部が冗長化されている。これらの現像部の間で搬送部は現像剤の搬送先を切換可能である。したがって、一方の現像部に寿命の到来または故障等の不具合が生じた場合、現像剤の搬送先を他方の現像部に切り換えることにより画像形成装置は、ダウンタイムなしで印刷を継続可能である。こうして、この画像形成装置は現像に関する保守性と可用性とが高い。一方、タンデム方式フルカラー対応機の構造がモノクロ専用機に転用される場合、保持部と搬送部とに加え、第1、第2いずれの現像部にも、元のフルカラー対応機の保持部、搬送部、および現像部の構造が容易に転用可能である。それ故、現像部の冗長化に伴う部品点数の増加、製造工程の複雑化等、製造費用の上昇は、現像に関する保守性と可用性との向上に伴う維持費用の軽減で相殺可能である。このように、元のフルカラー対応機の構造において除去された機構の占めていた空間に「現像部の冗長化」という用途を与えることによりこの画像形成装置は、製造費用を過剰に上昇させることなく、すなわちモノクロ専用機としての低廉性を損なうことなく、筐体内の空間の可能な限り広い範囲を有効に利用することができる。
(a)は、本発明の実施形態による画像形成装置の外観を示す斜視図である。(b)は、この画像形成装置に内蔵されたプリンターの内部構造を模式的に示す正面図である。 このプリンターに搭載されたトナーボトルと保持部との斜視図である。 (a)は、このプリンターに搭載された搬送部と作像ユニットとの内部構造を模式的に示す正面図であり、(b)はこの搬送部の斜視図である。 このプリンターの電子制御系統の構成を示すブロック図である。 (a)は、このプリンターに搭載された補給部の通常時における動作を示す模式図である。(b)は、第1トナーボトルが空である場合における補給部の動作を示す模式図である。(c)は、動作中の第1現像部に不具合が生じた場合における補給部の動作を示す模式図である。(d)は、第1現像部の不具合の後、第2トナーボトルが空になった場合における補給部の動作を示す模式図である。 トナーボトルからホッパーへの現像剤の搬送動作に対する制御処理のフローチャートである。 トナーボトルからホッパーへの現像剤の搬送先を切り換える動作に対する制御処理のフローチャートである。 ホッパーから現像部への現像剤の搬送動作に対する制御処理のフローチャートである。 同じトナーボトルからの現像剤の搬送先を2台の現像部間で切換可能な構造を備えた搬送部の一例を模式的に示す正面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[画像形成装置の外観]
図1の(a)は、本発明の実施形態による画像形成装置100の外観を示す斜視図である。この画像形成装置100は複合機(multi-function peripheral:MFP)であり、スキャナー、コピー機、およびプリンターの機能を併せ持つ。MFP100の筐体の上面には自動原稿送り装置(auto document feeder:ADF)110が開閉可能に装着されている。ADF110の直下に位置する筐体の上部にはスキャナー120が内蔵され、その前面には操作パネル71が取り付けられている。スキャナー120の下には隙間GAPが空けられており、その隙間GAPの下に位置するMFP100の筐体の下部にはプリンター130が内蔵されている。プリンター130の底部140には複数の給紙カセット11が引き出し可能に取り付けられている。このMFP100は胴内排紙型である。すなわち、スキャナー120とプリンター130との隙間GAPには排紙トレイ44が設置され、この隙間GAPの奥に位置する排紙口(図は示していない。)から排紙されたシートを収容する。
[画像形成装置の内部構造]
図1の(b)は、プリンター130の内部構造を模式的に示す正面図である。この図にはプリンター130の内部の要素が、あたかも筐体の前面を透かして見えているように描かれている。プリンター130は電子写真式のモノクロ専用機であり、給送部10、作像部20、定着部30、および排紙部40を含む。これらの要素10−40は協働し、画像データに基づいてシートに単色、たとえばK色のトナー像を形成する。プリンター130は更に補給部50を含む。補給部50は2本のトナーボトル601、602を保持し、各ボトルからK色のトナーを作像部20に補給する。
プリンター130は特に、タンデム方式フルカラー対応機の構造がモノクロ専用機として転用された構造を持つ。具体的には、フルカラー対応機であれば、作像部20は、Y、M、C、Kの各色用の作像ユニットが1台ずつ、計4台、並列に組み込み可能な構造であり、補給部50は、Y、M、C、Kの各色用のトナーボトルが1本ずつ、計4本、装填可能な構造である。これに対してプリンター130では、作像部20が、Y、M、Cの3色用作像ユニットに代えて2台のK色用作像ユニット211、212を、C、K色の作像ユニットの位置に備え、補給部50が、C、K色用トナーボトルの装填箇所に2本のK色用トナーボトル601、602を保持している。
給送部10は、給紙カセット11からシートを1枚ずつ作像部20へ提供する。具体的には、給送部10はまず給紙ローラー群12を用いて、給紙カセット11に収容されたシートの束SHTからシートSH1を1枚ずつ分離する。給送部10は次にタイミングローラー13を用いて、分離したシートSH2を作像部20へ、その動作にタイミングを合わせて送出する。「シート」とは、紙製もしくは樹脂製の薄膜状もしくは薄板状の材料、物品、または印刷物をいう。給紙カセット11に収容可能なシートの種類すなわち紙種はたとえば、普通紙、上質紙、カラー用紙、または塗工紙であり、サイズはたとえば、A3、A4、A5、またはB4等の標準値である。さらに、シートの姿勢は縦置きと横置きとのいずれにも設定可能である。
作像部20はたとえば中間体転写方式であり、2台のK色用作像ユニット211、212のいずれかを用いて中間転写ベルト23の表面にK色のトナー像を形成し、このトナー像を、給送部10から送られたシートSH2の上に転写する。中間転写ベルト23は従動プーリー23Lと駆動プーリー23Rとの間に回転可能に掛け渡されている。これらのプーリー23L、23Rの間では2台の作像ユニット211、212と2本の1次転写ローラー22とが1つずつ、対を成して配置されている。各作像ユニット211、212の感光体ドラム25は1次転写ローラー22と、中間転写ベルト23を間に挟んでニップを形成している。2次転写ローラー24は駆動プーリー23Rと、中間転写ベルト23を間に挟んでニップを形成している。このニップには、タイミングローラー13から送出されたシートSH2が通紙される。作像ユニット211、212のいずれかは、中間転写ベルト23が(図1の(b)では反時計方向に)回転する間、その表面部分が1次転写ローラー22と感光体ドラム25との間のニップを通過する際にその表面部分にK色のトナー像を形成する。このトナー像が駆動プーリー23Rと2次転写ローラー24との間のニップを通過するタイミングに合わせて、そのニップへシートSH2がタイミングローラー13から通紙される。これによりそのニップではトナー像が中間転写ベルト23からシートSH2へ転写される。このシートSH2を駆動プーリー23Rは2次転写ローラー24と共に定着部30へ送り出す。
定着部30は、作像部20から送出されたシートSH2にトナー像を熱定着させる。具体的には、定着部30は定着ローラー31と加圧ローラー32とを回転させながら両ローラー間のニップにシートSH2を通紙する。このとき、定着ローラー31はそのシートSH2の表面へ内蔵のヒーターの熱を加え、加圧ローラー32はそのシートSH2の加熱部分に対して圧力を加えて定着ローラー31へ押し付ける。定着ローラー31からの熱と加圧ローラー32からの圧力とにより、トナー像がそのシートSH2の表面に定着する。定着部30は更に定着ローラー31と加圧ローラー32との回転により、そのシートSH2を排紙部40へ送り出す。
排紙部40は、トナー像が定着したシートSH3を排紙トレイ44へ排紙する。具体的には排紙部40は、排紙口42の内側に配置された排紙ローラー43を回転させ、その周面で、定着部30の上部からガイド板41に沿って排紙口42へ移動してきたシートSH3を排紙口42の外へ送り出す。これによりこのシートSH3は排紙トレイ44に収容される。
補給部50は作像部20の上方に配置されており、保持部51と搬送部52とを含む。保持部51は、2本のトナーボトル601、602を1本ずつ、各作像ユニット211、212の上方に着脱可能に保持してその中から現像剤を流出させる機構である。MFP100の前面の扉131が開かれると保持部51の前面が外部に露出するので、ユーザーによるトナーボトル601、602の着脱が可能である。搬送部52は、保持部51の直下に位置し、各トナーボトル601、602から流出した現像剤を作像ユニット211、212へ搬送する機構である。搬送部52は特に、現像剤の搬送先を作像ユニット211、212の間で切換可能である。
[補給部の構造]
−トナーボトルと保持部−
図2は、トナーボトル601、602と保持部51との斜視図である。保持部51はフレーム51Fと駆動部51Dとを含む。
トナーボトル601、602はいずれも細長い円筒形状の容器であり、2成分現像剤を収容している。この2成分現像剤は、K色のトナーとキャリアとを含む粉粒体である。各トナーボトル601、602は本体60Bとカバー60Cとを含む。本体60Bは、軸方向(図2ではZ軸方向)に細長い有底円筒部材であり、内部に現像剤の収容空間を含む。この空間を囲む本体60Bの内面からはリブ60Rが本体60Bと同軸の螺旋状に突出している。カバー60Cは、軸方向(Z軸方向)の長さが本体60Bよりも短い円筒部材であり、本体60Bの開口端を同軸に覆って塞いでいる。この状態でカバー60Cは本体60Bの軸のまわりに回転可能である。本体60Bとは反対側に位置するカバー60Cの端は仕切板60Pで閉じられている。仕切板60Pはカバー60Cの軸(Z軸)のまわりに回転可能である。ユーザーは、仕切板60Pの外面から突出したつまみ60Nをひねることで仕切板60Pの回転角を変更可能である。カバー60Cの側面は現像剤の流出口60Hを含む。流出口60Hは仕切板60Pの回転角に応じて開閉可能であり、本体60Bの内部空間を外部と連通させ、または遮断する。
フレーム51Fは、たとえば細長い矩形板状の枠であり、長手方向がMFP100の横方向(図2ではX軸方向)に平行であり、板面がMFP100の縦方向(図2ではY軸方向)に平行であるように設置されている。この板面には4つの円形の穴51Hが横方向(X軸方向)に1列に配置されている。これらの穴51Hは、直径を初め、構造が共通であり、特に内面の下部に現像剤の流入口51Iを含む。右半分の2つの穴51Hは1つずつ各作像ユニット211、212の上方に位置し、その中にトナーボトル601、602が1本ずつ、MFP100の奥行き方向(図2ではZ軸方向)に挿抜可能である。この穴51Hにトナーボトル602が挿入されると、その穴51Hの内面にそのトナーボトル602のカバー60Cの側面が嵌合して固定される。このとき、その穴51Hの内面に設置された機械スイッチ(図は示していない。)がトナーボトル602のカバー60Cとの接触でオンする。このスイッチのオンオフから補給部50はその穴51Hへのトナーボトル602の着脱を検知可能である。さらに、その穴51Hの流入口51Iにトナーボトル602の流出口60Hが位置し、ユーザーがつまみ60Nをひねって仕切板60Pを回転させると、流出口60Hが開いて流入口51Iと連通する。フレーム51Fの左半分の2つの穴51Hはフルカラー対応機の構造の名残であり、フルカラー対応機であれば、Y、Mの2色用の作像ユニットそれぞれの上方に位置し、それぞれの中に、Y、Mの2色用のトナーボトルが1本ずつ装填される。プリンター130では左半分の穴51Hは利用されず、デッドスペースとして残る。
駆動部51Dは、フレーム51Fの板面からMFP100の奥行き方向(Z軸方向)に一定の距離をおいてMFP100の横方向(X軸方向)に伸びている。駆動部51Dではフレーム51Fの右半分の各穴51Hに対向する位置からその穴51Hへ、シャフト51Sが1本ずつ突出している。駆動部51Dは、モーター(図は示していない。)と、そのトルクを各シャフト51Sへ個別に伝えるギア、ベルト等のトルク伝達機構とを含み、これらで各シャフト51Sをその軸のまわりに回転させる(図2の示す細い矢印参照)。対向するフレーム51Fの穴51Hにトナーボトル601、602が挿入されると、各ボトルの底面にシャフト51Sが挿抜可能に接続される。モーターからのトルクでシャフト51Sが回転すると、それに接続されたトナーボトル602の本体60Bがその軸のまわりに回転する(図2の示す白抜きの矢印参照)。本体60Bのこの回転によってその内部では、粉粒体である現像剤がリブ60Rに押されてそれに沿って流れ、カバー60Cへ移動する。流出口60Hが開いていれば、本体60Bからカバー60Cへ移動した現像剤が流出口60Hから流出してフレーム51Fの流入口51Iの中へ落下する。
駆動部51Dもフレーム51Fと同様、フルカラー対応機と共通の構成要素であり、フルカラー対応機であれば、フレーム51Fの左半分の各穴51Hに対向する位置にシャフト51Sを1本ずつ含み、それらへモーターのトルクを伝える機構を含む。プリンター130ではこれらは除去され、これらを支持するはずの部材だけが残る。
−現像剤の搬送部−
図3の(a)は、搬送部52と作像ユニット211、212との内部構造を模式的に示す正面図であり、(b)は搬送部52の斜視図である。搬送部52は、貯留部52T、排出スクリュー52E、トナーセンサー52S、および移送スクリュー52Cを含む。
貯留部52Tは2個のホッパー521、522を含む。これらは同形同サイズであり、横方向(X軸方向)において互いに連結されている。各ホッパー521、522は漏斗形状の容器であり、たとえば注ぎ口(上側の開口端)52Iが矩形であって側壁が底に向かって(Y軸の負方向に)先細りし、その底に奥行き方向(Z軸方向)に細長い排出口52Oが空いている。ホッパー521、522は、図1の(b)が示すように、フレーム51Fの右半分の各穴51Hとその下方の作像ユニット211、212との間に1個ずつ設置されている。各穴51Hの流入口51Iにはホッパーの注ぎ口52Iが接続され、各作像ユニットの補給管234にはホッパーの排出口52Oが接続されている。保持部51が各トナーボトル601、602の流出口60Hからフレーム51Fの流入口51Iへ現像剤DVLを落下させると、その現像剤DLVがその流入口51Iからホッパー521、522の注ぎ口52Iを通してそのホッパーの中へ流れ落ちる。
排出スクリュー52Eはオーガスクリューであり、各ホッパー521、522の底に1本ずつ奥行き方向(Z軸方向)に設置され、その底の排出口52Oを塞いでいる。排出スクリュー52Eの軸の両端部は各ホッパー521、522の側壁を貫通し、それらの外側で自軸のまわりに回転可能に支持されている(図は示していない)。搬送部52は更にモーターと、そのトルクを排出スクリュー52Eへ個別に伝えるギア、ベルト等のトルク伝達機構とを含み、これらで排出スクリュー52Eを自軸のまわりに回転させる(図は示していない)。排出スクリュー52Eが停止した状態ではそれに阻まれて現像剤DVLが排出口52Oには流れ込みにくいので、ホッパー521、522の中に一時的に溜まる。この状態で排出スクリュー52Eが回転すると、ホッパー521、522の中に溜まった現像剤DVLが排出スクリュー52Eによって撹拌されてそれとの摩擦が弱まるので、排出口52Oから作像ユニット211、212の補給管234へ流れ込む。
トナーセンサー52Sは、各ホッパー521、522における現像剤の貯留量を監視する。トナーセンサー52Sはたとえば透過型フォトセンサーであり、図3の(b)が示すように、各ホッパー521、522の内面の突起の中に発光部と受光部とを含む。発光部は赤外線または可視光を放ち、その射線上で受光部はそれらの光を検出する。ホッパー521、522の中に溜まった現像剤の界面がトナーセンサー52Sよりも高く位置する間は発光部からの光が現像剤で遮断されるので、受光部がその光を検出できない。排出口52Oからの流出に伴って現像剤の界面がトナーセンサー52Sよりも低く下がると、発光部からの光が現像剤に妨げられることなく進むので、受光部がその光を検出できる。受光部による発光部からの光の検出の可否に応じてトナーセンサー52Sは出力信号のレベルを切り換える。トナーセンサー52Sは、現像剤の貯留量が許容下限まで減少した場合における現像剤の界面の高さに設置されているので、その出力信号レベルによって各ホッパー521、522における現像剤の貯留量が許容下限未満であるか否か、すなわちそのホッパーが空である(ニアエンプティ)か否かが表現される。
ホッパー521、522、排出スクリュー52E、およびトナーセンサー52Sの各組はフルカラー対応機と共通の構成要素である。フルカラー対応機であれば、これらが更に2組追加され、Y、M、C、Kの各色用のトナーボトルから同色用の作像ユニットへの現像剤の搬送に利用される。プリンター130ではこれらの2組は除去されている。
2個のホッパー521、522の互いに対向する側面間は角筒形状の連絡路52Bで接続されている。連絡路52Bは、排出スクリュー52Eよりも高い位置を横方向(X軸方向)に伸びている。この中を貫通して移送スクリュー52Cは横方向(X軸方向)に2個のホッパー521、522の全幅にわたって伸びている。移送スクリュー52Cは単一のオーガスクリューであり、その軸の両端部が両方のホッパー521、522の側壁を貫通し、それらの外側で自軸のまわりに回転可能に支持されている(図は示していない)。搬送部52は更に、排出スクリュー52E用駆動モーターのトルクを移送スクリュー52Cへ伝えるギア、ベルト等のトルク伝達機構を含み、これで移送スクリュー52Cを自軸のまわりに回転させる(図は示していない)。このトルク伝達機構は特に、移送スクリュー52Cを双方向に回転させることが可能である。たとえば、現像剤DVLの界面が、第1ホッパー521では連絡路52Bよりも高く、第2ホッパー522では連絡路52Bよりも低くても、移送スクリュー52Cが停止していればそれに阻まれて現像剤DVLが連絡路52Bを通過しにくい。移送スクリュー52Cが回転していれば、その方向によっては現像剤DVLが移送スクリュー52Cによって搬送され、第1ホッパー521から連絡路52Bを通過して第2ホッパー522へ移動する。移送スクリュー52Cは双方向に回転可能であるので、現像剤DVLは、その界面が両方のホッパー521、522で移送スクリュー52Cによる搬送の可能な高さに達してさえいれば、両方のホッパー521、522間を双方向に移動可能である。
連絡路52Bと移送スクリュー52Cとは、本発明の実施形態によるプリンター130に固有の要素の1つであり、転用前のフルカラー対応機の構造には含まれていない。搬送部52は、連絡路52Bと移送スクリュー52Cとを利用して現像剤DVLを2個のホッパー521、522の間で移送することにより、各トナーボトル601、602からの現像剤DVLの搬送先を2台の作像ユニット211、212の間で切換可能である。その制御の詳細については後述する。
[作像ユニットの構造]
図3の(a)は、図1の(b)の示す作像ユニット211、212の拡大正面図も示している。各作像ユニット211、212は、感光体ドラム25に加え、帯電部201、現像部203、クリーニングブレード204、およびイレーサー205を含む。これらは感光体ドラム25の周囲に配置され、その外周面に対して電子写真式による画像形成処理のうち定着以外、すなわち、帯電、露光、現像、転写、清掃、および除電を行う。
感光体ドラム25は、外周面251が感光体で覆われたアルミニウム等の導電体製の円筒部材であり、その中心軸(図では、感光体ドラム25の円形断面の中心を紙面に対して垂直に貫く軸)252のまわりを回転可能に支持されている。感光体は、露光量に依存して帯電量が変化する素材であり、アモルファスセレン、セレン合金、アモルファスシリコン等の無機材料、または複数の有機材料の積層構造(OPC)を含む。感光体ドラム25の中心軸252は、ギア、ベルト等のトルク伝達機構でモーターに接続されている。そのモーターからのトルクで感光体ドラム25が(図では時計方向に)1回転すると、感光体の各表面部分が周囲の処理部201、203、204、205に順番に面してそれらの処理を受ける。
帯電部201は、感光体ドラム25の外周面251から間隔をおいてその軸方向に伸びるワイヤーまたは薄板形状の電極21Eを含む。帯電部201はこの電極21Eに対してたとえば負の高電圧を印加することにより、この電極21Eと感光体ドラム25の外周面251との間にコロナ放電を生じさせる。この放電が、帯電部201に面した感光体の表面部分を負に帯電させる。
感光体ドラム25の回転に伴い、その外周面251の帯電部分が帯電部201から現像部203へ移動する。この間、この帯電部分のうち、感光体ドラム25の軸方向に伸びる直線状領域、すなわち1ラインを露光部26(図1の(b)参照。)がレーザー光で走査する。このとき、露光部26はレーザー光量を、画像データが表す階調値に基づいて変調する。感光体ドラム25の1ラインでは露光量が高いほど帯電量が減少するので、画像データが表す階調値分布に対応する帯電量分布、すなわち静電潜像が形成される。1ラインに対するこの動作を露光部26は、感光体ドラム25の回転に同期して繰り返す。これにより感光体ドラム25の外周面にはその回転方向、すなわち副走査方向に露光済みのラインが連なり、静電潜像が2次元的に拡がる。
現像部203は感光体ドラム25上の静電潜像をK色のトナーで現像する。現像部203はまず、ホッパー521、522のいずれかの排出口52Oから補給管234を通して流れ込んだ現像剤DVLを2本のオーガスクリュー231、232で撹拌し、現像剤DVLの含むトナーをキャリアとの摩擦で負に帯電させる。現像部203は次に、現像剤DVLを現像ローラー233で感光体ドラム25との間のニップへ搬送する。これと並行して現像部203は現像ローラー233に対して負の高電圧を印加する。これにより、静電潜像のうち帯電量の比較的少ない領域は現像ローラー233よりも電位が上がるので、現像ローラー233の搬送する現像剤から、帯電量の減少分に応じた量のトナーが分離して付着する。こうして静電潜像がトナー像として顕在化する。
現像部203は底部に透磁率(toner-carrier ratio:TCR)センサー245を含む。TCRセンサー245は、現像部203の内部を移動する現像剤DVLの透磁率を測定する。キャリアとは異なりトナーは磁性を持たないので、現像剤DVLの透磁率が高いほどキャリアに対するトナーの割合、すなわちトナー濃度が低い。トナーとは異なりキャリアは消費されないので、トナーが消費されるほどトナー濃度は降下し、現像剤DVLの透磁率は上昇する。このような関係に基づいてTCRセンサー245の測定値から現像剤DVL中のトナー濃度が検出され、その検出値に基づいて現像部203に補給されるべき現像剤DVLの量が決定される。
トナー像は感光体ドラム25の回転に伴い、感光体ドラム25と1次転写ローラー22との間のニップへ移動する。1次転写ローラー22に対しては正の高電圧が印加されているので、負に帯電したトナー像が感光体ドラム25の外周面251から中間転写ベルト23へ転写される。
クリーニングブレード204は、たとえばポリウレタンゴム等の熱硬化性樹脂から形成された薄い矩形板状の部材であり、その長さが感光体ドラム25の外周面251のうち感光体で覆われた部分とほぼ等しい。ブレード204の板面のうち感光体ドラム25の外周面251に面した方は、その長辺の1つ(エッジ)が感光体ドラム25の軸方向に対して平行な状態でその外周面251に接触し、その外周面251からトナー像の転写跡に残るトナーを掻き取る。こうして、その外周面が清掃される。
イレーサー205は、たとえば感光体ドラム25の軸方向に配列された発光素子(LED)から感光体ドラム25の外周面251に光を照射する。その外周面251のうち照射光を受けた部分からは残存電荷が消失する。こうして、その外周面251が除電される。
[画像形成装置の電子制御系統]
図4は、プリンター130の電子制御系統の構成を示すブロック図である。この電子制御系統では、給送部10、作像部20、定着部30、排紙部40、および補給部50に加え、操作部70と主制御部80とがバス90を通して互いに通信可能に接続されている。
操作部70は、MFP100に実装されたユーザーと外部の電子機器とに対するインタフェースの全体であり、ユーザーの操作または外部の電子機器との通信を通してジョブ処理要求と印刷対象の画像データとを受け付け、それらを主制御部80へ伝える。操作部70は操作パネル71と外部インタフェース(I/F)72とを含む。操作パネル71はディスプレイにグラフィックスユーザーインターフェース(GUI)画面を表示し、その画面の中でユーザーが触れた位置をタッチパネルで検出し、またはその画面に従ってユーザーが押したボタンを識別し、その検出または識別に関する情報を操作情報として主制御部80へ伝える。特に印刷ジョブの入力画面がディスプレイに表示されている場合、操作パネル71は、印刷対象のシートのサイズ、紙種、姿勢(縦置きと横置きとの別)、部数、画質等の印刷条件をユーザーから受け付けて操作情報に組み込む。外部I/F52はUSBポートまたはメモリカードスロットを通してUSBメモリーまたはハードディスクドライブ(HDD)等の外付けの記憶装置から直に印刷対象の画像データを取り込む。外部I/F52は更に、外部ネットワークに有線または無線で接続された通信ポートを通して他の電子機器から印刷対象の画像データを受信する。
主制御部80は、プリンター130に内蔵された1枚の印刷回路基板に実装された集積回路であり、CPU81、RAM82、およびROM83を含む。CPU81はマイクロプロセッサ(MPU/CPU)で構成され、各種ファームウェアを実行する。RAM82は、DRAM、SRAM等の揮発性半導体記憶装置であり、CPU81にファームウェアを実行する際の作業領域を提供し、操作部70が受け付けた印刷対象の画像データを保存する。ROM83は、書き込み不可の不揮発性記憶装置と書き換え可能な不揮発性記憶装置との組み合わせで構成されている。前者はファームウェアを格納し、後者は、EEPROM、フラッシュメモリー、ソリッドステートドライブ(SSD)等の半導体記憶装置またはHDDを含み、CPU81に環境変数等の保存領域を提供する。
主制御部80は、CPU81の実行する各種ファームウェアに従い、操作部70からの操作情報に基づいてプリンター130内の他の要素10−50を制御する。具体的には、主制御部80は操作部70に操作画面を表示させてユーザーの操作を受け付けさせる。この操作に応じて主制御部80は、稼動モード、待機モード、スリープモード等の動作モードを決定し、その動作モードを他の要素10−50へ駆動信号で通知してその動作モードに応じた処理を各要素に実行させる。たとえば、操作部70が印刷ジョブを受け付けたとき、主制御部80はまず操作部70に印刷対象の画像データをRAM82へ転送させる。主制御部80は次に、各要素10−50へ稼働モードを通知し、処理に必要なパラメーターの値を印刷条件に従って指定する。たとえば、給送部10には給送すべきシートの種類と枚数、および給送のタイミングを指定し、作像部20には画像データを提供し、定着部30には定着ローラー31の温度を指定する。補給部50には、印刷条件の示す画質に応じた現像剤中のトナー濃度の許容下限を指定する。
−補給部の制御系統−
給送部10、作像部20、定着部30、排紙部40、および補給部50はそれぞれ、専用の電子制御系統を備えている。各制御系統は、モーター、ソレノイド等のアクチュエーターに対する制御回路と駆動回路とを含み、所属の機能部10−50が備えた可動部材にアクチュエーターが与えるべき駆動力を制御する。これらの可動部材には、給紙部10の給紙ローラー群12とタイミングローラー13、作像部20の駆動プーリー23R、感光体ドラム25、オーガスクリュー231、232、および現像ローラー233、定着部30の定着ローラー31と加圧ローラー32、排紙部40の排紙ローラー43、並びに補給部50のシャフト51S、排出スクリュー52E、および移送スクリュー52Cが含まれる。制御回路は、MPU/CPU、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプログラム可能な集積回路(FPGA)等の電子回路であり、主制御部80から指定されたパラメーターの値に従ってアクチュエーターの出力(制御量)に対する目標値を設定し、駆動回路に指示する。たとえば搬送ローラーの駆動制御では、主制御部80から指定されたシートの搬送速度の目標値とモーターからフィードバックされる実際の回転数とに基づいてそのモーターに対する印加電圧の目標値が指示される。さらに、主制御部80から指定された搬送のタイミングに従ってそのモーターに対する電圧印加のタイミングが指示される。駆動回路はスイッチングコンバーターであり、電界効果トランジスタ(FET)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)等のパワートランジスタをスイッチング素子として利用してアクチュエーターへの供給電力を調節することにより、その出力を目標値に維持する。
補給部50による現像剤の補給動作は次の3種類に大別される。[1]ホッパーへの現像剤の貯留。各トナーボトル601、602の現像剤を直下のホッパー521、522に貯留させる。[2]作像部への現像剤の搬送。各ホッパー521、522から直下の作像ユニット211、212の現像部203へ現像剤を搬送する。[3]ホッパー間での現像剤の移送。ホッパー521、522の一方から他方へ現像剤を移す。特に[3]の移送動作により、ホッパー521、522からの現像剤の搬送先が作像ユニット211、212の現像部203の間で切り換えられる。
[1]ホッパーへの現像剤の貯留
主制御部80からの稼働モードへの移行通知に応じて、補給部50の制御系統はホッパー521、522に対する現像剤の貯留量の監視を開始する。制御系統は、2個のホッパー521、522のうちデフォルトの方、または前回の稼働モードで使用された方が含むトナーセンサー52Sからその出力信号を周期的に、たとえば数百m秒間隔で取得する。この出力信号のレベルに応じて、制御系統は以下の制御を行う。
図5の(a)は、通常時における補給部50の動作を示す模式図である。前回の稼働モードでは第1ホッパー521が使用された場合を想定する。第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示していない間、第1ホッパー521では現像剤DVLの界面がトナーセンサー52Sの高さLVL(以下、「ニアエンプティレベル」という。)以上に位置する。これは、現像剤DVLの貯留量が許容下限以上であることを意味する。この場合、制御系統は、第1ホッパー521の直上に装填されている第1トナーボトル601に接続されたシャフト52Sと第1ホッパー521内の排出スクリュー52Eとをいずれも停止状態に維持する。
印刷での現像剤DVLの消費に伴い、第1ホッパー521内では現像剤DVLの界面がニアエンプティレベルLVLを下回ったとき、トナーセンサー52Sの出力信号がホッパーのニアエンプティを示すレベルへ切り換わる。これに応じて制御系統は、第1トナーボトル601に接続されたシャフト52Sを一定数または一定時間、連続回転させる。それに合わせて制御系統は、第1トナーボトル601の使用開始時点からの回転数または回転時間の積算値を更新する。一方、制御系統は第1ホッパー521内の排出スクリュー52Eを停止状態に維持する。これにより、第1トナーボトル601の中に十分な量の現像剤DVLが残っている限り、第1トナーボトル601の一定の回転数または時間に応じた量の現像剤DVLが第1トナーボトル601から第1ホッパー521へ補充される。
この補充動作は、トナーセンサー52Sの出力信号レベルが再び切り換わるまで、ただし、所定回数または所定時間を上限として繰り返される。補充回数の上限と補充1回あたりの回転数との積は、現像剤を第1トナーボトル601の底の内側から流出口60Hまで移動させるのに必要な回転数の統計的な代表値(たとえば平均値)以上である。補充回数の上限と補充1回あたりの動作時間との積、および補充時間の上限は、現像剤を第1トナーボトル601の底の内側から流出口60Hまで移動させるのに必要な時間の統計的な代表値以上である。こうして、補充回数または補充時間の上限までにトナーセンサー52Sの出力信号レベルが切り換われば、第1ホッパー521における現像剤DVLの貯留量が許容下限以上に復帰している。
図5の(b)は、第1トナーボトル601が空である場合における補給部50の動作を示す模式図である。上記の補充動作が上限回数または上限時間繰り返されたにもかかわらず、トナーセンサー52Sの出力信号レベルが切り換わらない場合、制御系統は第1トナーボトル601が空であると判定し、その旨(トナー切れ)を主制御部80へ通知する。トナーセンサー52Sの出力信号レベルが切り換わらないまま、第1トナーボトル601の使用開始時点からの回転数または回転時間の積算値が許容上限、すなわち第1トナーボトル601からすべての現像剤を流出させるのには十分な値に達した場合も同様である。補給部50からのこれらの通知に応じて主制御部80は、第1作像ユニット211に代えて第2作像ユニット212を動作させるように作像部20に指示すると共に、第1作像ユニット211から第2作像ユニット212への切換を補給部50に通知する。この通知に応じて補給部50の制御系統は、現像剤の貯留量の監視対象を第1ホッパー521から第2ホッパー522へ切り換える。すなわち、出力信号の取得対象を第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sから第2ホッパー522内のトナーセンサー52Sへ変更する。制御系統はまた、フレーム51Fの穴51Hの機械スイッチを通して第1トナーボトル601の交換が検知されるまで、第1トナーボトル601の底に接続されたシャフト52Sと第1ホッパー521内の排出スクリュー52Eとを停止状態に維持する。以後、補給部50は、第1ホッパー521と第1トナーボトル601とに対する上記の動作、すなわち第1ホッパー521に対する現像剤の貯留制御と同様な動作を、第2ホッパー522と第2トナーボトル602との対について行う。
補給部50の制御系統が現像剤の貯留制御の対象をホッパー521、522間で切り換えるのは、トナーボトル601、602のいずれかが空になった場合には限られず、作像ユニット211、212のうち動作中のものに不具合が生じた場合も同様である。詳しくは後述する。
[2]作像部への現像剤の搬送
補給部50の制御系統は主制御部80から、稼働モードへの移行通知と共に、作像ユニット211、212のうち印刷に利用される方の現像部203に対する現像剤中のトナー濃度の許容下限を指定される。この指定に応じて制御系統は、印刷に利用される現像部203に対し、それが貯留する現像剤中のトナー濃度が許容下限以上に保たれるように現像剤を補給する。具体的には、制御系統はまず、印刷に利用される現像部203内のTCRセンサー245の測定値を作像部20の制御系統から周期的に、たとえば数秒間隔で取得し、その測定値から現像剤中のトナー濃度を検出する。制御系統は次に、その検出値と許容下限の指定値との間の差から現像剤の補給量を算定する。
たとえば、図5の(a)が示す第1作像ユニットの現像部531(以下、第1現像部と略す。)に対する現像剤の補給量が閾値以上である場合を想定する。この閾値は、たとえば、排出スクリュー52Eの回転制御によって現像部の補給管234へ十分な精度で送り込むことの可能な現像剤の最小量を表す。制御系統はまず、第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルを確認する。このレベルがホッパーのニアエンプティを示す場合、制御系統は先に、第1ホッパー521に対する現像剤の補充制御を上記[1]のとおりに行う。そのレベルがホッパーのニアエンプティを示していない場合、制御系統は、図5の(a)が示すように、第1ホッパー521内の排出スクリュー52Eを回転させる。この回転を制御系統は、補給量の現像剤を補給管234へ送り込むのに必要な回数または時間だけ連続させる。こうして、その補給量だけ、現像剤DVLが第1ホッパー521から補給管234を通して第1現像部531へ搬送される。
排出スクリュー52Eの連続回転の間にも、第1ホッパー521に対する現像剤の貯留制御は並行されている。第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示した場合、補給部50の制御系統は、第1トナーボトル601が空であるか否かを判定する。すなわち、補充動作が上限回数もしくは上限時間繰り返されるまでにトナーセンサー52Sの出力信号レベルが切り換わるか否か、または第1トナーボトル601の使用開始時点からの回転数もしくは回転時間の積算値が許容上限未満に留まるか否かが判定される。第1トナーボトル601が空であると判定した場合、制御系統は、図5の(b)が示すように、排出スクリュー52Eを停止させ、第1ホッパー521から補給管234への現像剤の搬送を中断させる。以後、第1作像ユニット211に代えて第2作像ユニット212が動作するのに伴い、補給部50は第2ホッパー522から第2作像ユニットの現像部532(以下、第2現像部と略す。)へ現像剤DVLを上記と同様な動作で搬送する。
図5の(c)は、動作中の第1現像部531に不具合が生じた場合における補給部50の動作を示す模式図である。作像部20の制御系統は、第1現像部531と第2現像部532との各通算使用時間、または各現像ローラー233の使用開始時点からの回転数もしくは回転時間を積算し続けている。いずれかの積算値、たとえば第1現像部531に対する積算値が許容上限に達した場合、作像部20の制御系統は第1現像部531が寿命に達したと判定し、その旨(現像部不良)を主制御部80へ通知する。第1現像部531が故障で動作不能に陥った場合も同様である。これらの通知に応じて主制御部80は、第1作像ユニット211に代えて第2作像ユニット212を動作させるように作像部20に指示すると共に、作像ユニットの切換を補給部50に通知する。この通知に応じて補給部50の制御系統は、第1ホッパー521内の排出スクリュー52Eを停止させ、その後、第1現像部531の交換が作像部20に検知されるまで、第1ホッパー521から補給管234への現像剤の搬送を禁止する。動作中の第2現像部532に不具合が生じた場合も同様である。制御系統はまた、上記[1]で説明された現像剤の貯留制御の対象を第1ホッパー521から第2ホッパー522へ切り換える。これにより、第1トナーボトル601が空になった場合(図5の(b)参照。)と同様、第1トナーボトル601、第1ホッパー521、および第1現像部531の組に代えて、第2トナーボトル602、第2ホッパー522、および第2現像部532の組が印刷に利用される。
[3]ホッパー間での現像剤の移送
図5の(c)が示すように、第1現像部531に不具合が生じた場合、第1作像ユニット211に代わって第2作像ユニット212が動作するので、第1ホッパー521内の現像剤に代えて第2ホッパー522内の現像剤が印刷に消費され始める。このとき、第1トナーボトル601にも、第1ホッパー521にも、多量の現像剤がまだ残っている場合がありうる。
図5の(d)は、第1現像部531の不具合の後、現像剤の補充に利用していた第2トナーボトル602が空になった場合における補給部50の動作を示す模式図である。第1作像ユニット211に代わって第2作像ユニット212が動作することにより、第1トナーボトル601よりも先に第2トナーボトル602が空になる場合がある。この場合、第1トナーボトル601と第1ホッパー521との中に残っている現像剤を可能な限り多く利用する目的で補給部50は、以下のように、第1ホッパー521から連絡路52Bを通して第2ホッパー522へ現像剤を移送する。
第2トナーボトル602が空であると判定した場合、補給部50の制御系統は、上記[1]で述べたとおり、トナー切れを主制御部80へ通知する。この通知に応じて主制御部80は、第2作像ユニット212の代替候補として停止中の第1作像ユニット211の動作可能性を作像部20に確認する。このとき、第1作像ユニット211がすでに交換を終えて動作可能であれば、上記[1]で述べた場合と同様、主制御部80は第2作像ユニット212に代えて第1作像ユニット211を動作させるように作像部20に指示する。しかし、第1作像ユニット211がまだ動作不能のままであれば、主制御部80は、第2作像ユニット212の代替候補が無い旨を補給部50に通知する。この通知に応じて補給部50の制御系統はまず、第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルを確認する。このレベルがホッパーのニアエンプティを示す場合、制御系統は先に第1ホッパー521に対する現像剤の補充制御を、上記[1]のとおりに行う。これによって第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sの出力信号がホッパーのニアエンプティを示さないレベルに切り換わった場合、または最初からそのレベルであった場合、第1ホッパー521では現像剤DVLの界面がニアエンプティレベルLVL以上に位置し、特に移送スクリュー52Cによる現像剤DVLの搬送が可能な高さまで達している。制御系統は次に、図5の(d)が示すように、第1ホッパー521から連絡路52Bを通して第2ホッパー522へ現像剤DVLを搬送する方向に移送スクリュー52Cを一定数または一定時間、連続回転させる。一方、制御系統は第2ホッパー522内の排出スクリュー52Eを停止状態に維持する。これにより、第1ホッパー521の中に十分な量の現像剤DVLが残っている限り、移送スクリュー52Cの一定の回転数または時間に応じた量の現像剤DVLが第1ホッパー521から第2ホッパー522へ移送される。この間、制御系統は、ホッパー521、522内のトナーセンサー52Sの両方から出力信号を周期的に、たとえば数百m秒間隔で取得する。いずれかのトナーセンサー52Sの出力信号レベルが再び切り換わるまで、移送動作は繰り返される。
第2ホッパー522内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルが先に切り換わった場合、第2ホッパー522では現像剤DVLの界面がニアエンプティレベルLVL以上の高さまで復帰している。したがって、制御系統は移送スクリュー52Cを停止させ、第2ホッパー522から第2現像部532への現像剤の搬送を再開する。こうして、第1トナーボトル601と第1ホッパー521とからの現像剤の搬送先が第1現像部531から第2現像部532へ切り換えられ、第1トナーボトル601と第1ホッパー521との中に残っている現像剤が印刷に利用される。制御系統はまた、現像剤DVLの界面がニアエンプティレベルLVLを下回って第2ホッパー522内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを再び示すまで、移送スクリュー52Cを待機させる。
第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルが先に切り換わった場合、第1ホッパー521では現像剤DVLの界面がニアエンプティレベルLVLよりも低く、特に移送スクリュー52Cによる現像剤DVLの搬送が可能な高さを下回っている。したがって、制御系統は移送スクリュー52Cを一旦停止させ、第1ホッパー521に対する現像剤の補充制御を行う。これによって第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sの出力信号がホッパーのニアエンプティを示さないレベルに切り換われば、制御系統は移送スクリュー52Cに、第1ホッパー521から第2ホッパー522への現像剤DVLの移送を再開させる。第1ホッパー521に対する補充動作が上限回数または上限時間繰り返されたにもかかわらず、第1ホッパー521内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルが切り換わらない場合、制御系統は第1トナーボトル601が空であると判定し、その旨(トナー切れ)を主制御部80へ通知する。この通知に応じて主制御部80はプリンター130に動作を中断させると共に、操作パネル71にトナー切れエラーを表示させ、両方のトナーボトル601、602の交換をユーザーに促す。一方、補給部50の制御系統は、フレーム51Fの穴51Hの機械スイッチを通してトナーボトル601、602のいずれかの交換が検知されるまで、補給部50の全体を待機させる。
[補給部の動作の流れ]
補給部50の制御系統は、所属のROMに保存されたファームウェアを所属のCPUに実行させる。このファームウェアに従って補給部50は上記3種類の動作[1]−[3]を以下のように組み合わせて、トナーボトル601、602から現像部531、532への現像剤の補給を実現する。
図6は、トナーボトル601、602からホッパー521、522への現像剤の搬送動作に対する制御処理のフローチャートである。補給部50の制御系統はこの処理を、主制御部80からの稼働モードへの移行通知に応じて開始する。
ステップS101では、制御系統は、たとえば所属のROMからホッパーの識別番号Nprを読み出し、所属のRAMに確保された整数値変数Nの保存領域に設定する:N=Npr。この識別番号Nprは、ホッパー521、522に個別に割り当てられたシリアル番号のうち、デフォルトのホッパー、または前回の稼働モードで使用されたホッパーに割り当てられたものである。たとえば、第1ホッパー521に識別番号“1”が割り当てられ、第2ホッパー522に識別番号“2”が割り当てられている場合、変数Npr、Nは値“1”、“2”のいずれかである。ステップS101の設定により、第Nホッパーが現像剤の貯留量の監視対象となる。その後、処理はステップS102へ進む。
識別番号は、補給部50に装填されたトナーボトルと、作像ユニットとにも割り当てられている。以下では、説明の簡単化を目的として、第Nホッパーの直上に位置するトナーボトルと、補給管234を通して第Nホッパーに接続された作像ユニットとには同じ識別番号Nが割り当てられている場合を想定する。
ステップS102では、制御系統は、第Nホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示すか否かを判定する。このとき、前回の確認時から所定周期、たとえば数百m秒が経過していなければ、その周期が経過するまで制御系統は待機する。出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示していない場合、処理はステップS103へ進み、示している場合、処理はステップS105へ進む。
ステップS103では、第Nホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示していないので、第Nホッパーでは現像剤の界面がニアエンプティレベルLVL以上に位置する。制御系統は、現像部不良に伴う作像ユニットの切換を主制御部80から通知されたか否かを判定する。その切換が通知されていれば、制御系統は切換後の作像ユニットの識別番号で整数値変数Nの値を更新し、処理はステップS102へ戻る。その切換が通知されていなければ、処理はステップS104へ進む。
ステップS104では、制御系統は、ジョブ処理の終了に伴う稼働モードから待機モードへの移行が主制御部80から通知されたか否かを判定する。まだ通知されていなければ処理はステップS102へ戻る。すでに通知されていれば、制御系統は整数値変数Nの値を、次回の稼働モードで現像剤の貯留量の監視対象とすべきホッパーの識別番号NprとしてROMに保存する:Npr=N。その後、処理は終了する。
ステップS105では、第Nホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示しているので、第Nホッパー内では現像剤の界面がニアエンプティレベルLVLを下回っている。制御系統は、第Nトナーボトルが空であるか否かを判定する。具体的には、補充動作(後述のステップS106)の反復回数または時間が上限に達したか否かと、第Nトナーボトルの使用開始時点からの回転数または回転時間の積算値が許容上限に達したか否かとが判定される。反復回数または時間が上限未満であり、かつ積算値が許容上限未満である場合、第Nトナーボトルは空ではないと判定され、処理はステップS106へ進む。反復回数もしくは時間が上限に達した場合、または積算値が許容上限に達した場合、第Nトナーボトルは空であると判定され、処理はステップS107へ進む。
ステップS106では、第Nトナーボトルは空ではないので、制御系統は、第Nトナーボトルに接続されたシャフト52Sを一定数または一定時間、連続回転させる。それに合わせて制御系統は、第Nトナーボトルの使用開始時点からの回転数または回転時間の積算値を更新する。一方、制御系統は第Nホッパー内の排出スクリュー52Eを停止状態に維持する。これにより、第Nトナーボトルの中に十分な量の現像剤が残っていれば、第Nトナーボトルの一定の回転数または時間に応じた量の現像剤が第Nトナーボトルから第Nホッパーへ補充される。その後、処理はステップS102へ戻る。
ステップS107では、第Nトナーボトルは空であるので、制御系統はその旨(トナー切れ)を主制御部80へ通知すると共に、所属のRAMに確保されたトナーボトルの状態記録領域に書き込む。この通知に応じて主制御部80は第N作像ユニットの代替候補の有無を作像部20に確認する。代替候補があればその中の1つ、第N2作像ユニット(N2≠N)を主制御部80は選択し、第N2作像ユニットを動作させるように作像部20に指示すると共に、第N作像ユニットから第N2作像ユニットへの切換を補給部50に通知する。代替候補が無ければ、主制御部80は、作像部20に第N作像ユニットをそのまま動作させる一方、その旨を補給部50に通知する。これらの通知を補給部50の制御系統が受信したとき、処理はステップS108へ進む。
ステップS108では、主制御部80からの通知が第N作像ユニットから第N2作像ユニットへの切換を示す場合、補給部50の制御系統は、所属のRAMに記録されたトナーボトルの状態を参照して、第N2トナーボトルが空であるか否かを確認する。第N2トナーボトルが空ではない場合、処理はステップS109へ進む。第N2トナーボトルが空である場合(保持部51には装填されていない場合を含む。)、または第N作像ユニットがそのまま動作することを主制御部80からの通知が示す場合、補給部50の制御系統は、空でないトナーボトルの識別番号をRAM内の記録から検索する。その記録の含むいずれのトナーボトルも空である場合、処理はステップS110へ進む。空でないトナーボトルの識別番号N1(N1≠N2またはN)が検索された場合、処理は現像剤の搬送先の切換制御(後述および図7参照。)へ進む。
ステップS109では、第N2トナーボトルが空ではないので、制御系統はその識別番号N2で整数値変数Nを更新する:N=N2。これにより、第N2ホッパーが現像剤の貯留量の監視対象となる。その後、処理はステップS102へ戻る。
ステップS110では、保持部52に装填されたトナーボトルがすべて空であるので、補給部50の制御系統はその旨(トナー切れエラー)を主制御部80へ通知する。この通知に応じて主制御部80は、操作パネル71にトナー切れエラーを表示させ、その後、補給部50を含むプリンター130内の全要素に動作を中断させる。これにより、処理は終了する。
図7は、トナーボトル601、602からホッパー521、522への現像剤の搬送先を切り換える動作に対する制御処理のフローチャートである。
ステップS201では、代替候補の作像ユニットと同じ識別番号N2のトナーボトルが空であるが、その作像ユニットとは識別番号が異なる第N1トナーボトルが空ではない。補給部50の制御系統は、第N1ホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示すか否かを判定する。このとき、制御系統は、前回の確認時から所定周期、たとえば数百m秒が経過していなければ、その周期が経過するまで待機する。出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示す場合、処理はステップS202へ進み、示していない場合、処理はステップS204へ進む。
ステップS202では、第N1ホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示しているので、第N1ホッパー内では現像剤の界面がニアエンプティレベルLVLを下回っている。制御系統は、第N1トナーボトルが空であるか否かを判定する。具体的には、補充動作(後述のステップS203)の反復回数または時間が上限に達したか否かと、第N1トナーボトルの使用開始時点からの回転数または回転時間の積算値が許容上限に達したか否かとが判定される。反復回数または時間が上限未満であり、かつ積算値が許容上限未満である場合、第N1トナーボトルは空ではないと判定され、処理はステップS203へ進む。反復回数もしくは時間が上限に達した場合、または積算値が許容上限に達した場合、第N1トナーボトルは空であると判定され、処理はステップS211へ進む。
ステップS203では、第N1トナーボトルは空ではないので、制御系統は、第N1トナーボトルに接続されたシャフト52Sを一定数または一定時間、連続回転させる。それに合わせて制御系統は、第N1トナーボトルの使用開始時点からの回転数または回転時間の積算値を更新する。一方、制御系統は移送スクリュー52Cを停止状態に維持する。これにより、第N1トナーボトルの中に十分な量の現像剤が残っていれば、第N1トナーボトルの一定の回転数または時間に応じた量の現像剤が第N1トナーボトルから第N1ホッパーへ補充される。その後、処理はステップS201へ戻る。
ステップS204では、第N1ホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示していないので、第N1ホッパーでは現像剤の界面がニアエンプティレベルLVL以上に位置する。制御系統は、第N1ホッパーから連絡路52Bを通して第N2ホッパーへ現像剤を搬送する方向に移送スクリュー52Cを一定数または一定時間、連続回転させる。一方、制御系統は第N2ホッパー内の排出スクリュー52Eを停止状態に維持する。これにより、第N1ホッパーの中に十分な量の現像剤が残っている限り、移送スクリュー52Cの一定の回転数または時間に応じた量の現像剤が第N1ホッパーから第N2ホッパーへ移送される。その後、処理はステップS205へ進む。
ステップS205では、ステップS204での移送動作の間、制御系統が、第N1、第N2ホッパー内のトナーセンサー52Sの両方から出力信号を周期的に、たとえば数百m秒間隔で取得する。第N2ホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルが先に切り換わった場合、処理はステップS206へ進み、第N1ホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルが先に切り換わった場合、処理はステップS210へ進む。
ステップS206では、第N2ホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルが先に切り換わっているので、第N2ホッパーでは現像剤の界面がニアエンプティレベルLVL以上の高さまで復帰している。したがって、制御系統は移送スクリュー52Cを停止させる。その後、処理はステップS207へ進む。
ステップS207では、制御系統は、第N2ホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示すか否かを判定する。このとき、制御系統は前回の確認時から所定周期、たとえば数百m秒が経過していなければ、その周期が経過するまで待機する。出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示す場合、処理はステップS204へ進み、示していない場合、処理はステップS208へ進む。
ステップS208では、制御系統は、ジョブ処理の終了に伴う稼働モードから待機モードへの移行が主制御部80から通知されたか否かを判定する。すでに通知されていれば、処理はステップS209へ進み、まだ通知されていなければ、処理はステップS207へ戻る。
ステップS209では、待機モードへの移行が主制御部80からすでに通知されているので、制御系統は、印刷に利用されていた作像ユニットと同じ識別番号N2を、次回の稼働モードで現像剤の貯留量の監視対象とすべきホッパーの識別番号NprとしてROMに保存する:Npr=N2。その後、処理は終了する。
ステップS210では、第N1ホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルが先に切り換わっているので、第N1、第N2ホッパーとの両方で現像剤の界面がニアエンプティレベルLVLを下回っている。したがって、制御系統は移送スクリュー52Cを一旦停止させる。その後、処理はステップS201へ戻る。
ステップS211では、第N1トナーボトルは空であるので、制御系統はその旨(トナー切れ)を主制御部80へ通知すると共に、所属のRAMに確保されたトナーボトルの状態記録領域に書き込む。この通知に応じて主制御部80は第N2作像ユニットの代替候補の有無を作像部20に確認する。代替候補があれば、その中の1つを主制御部80は選択し、それを動作させるように作像部20に指示すると共に、第N2作像ユニットから代替候補への切換を補給部50に通知する。代替候補が無ければ、主制御部80はその旨を補給部50に通知する。これらの通知を補給部50の制御系統が受信したとき、処理はステップS212へ進む。
ステップS212では、主制御部80からの通知が代替候補の作像ユニットの存在を示す場合、補給部50の制御系統は、所属のRAMに記録されたトナーボトルの状態を参照して、代替候補の作像ユニットと同じ識別番号N4のトナーボトルが空であるか否かを確認する。第N4トナーボトルが空ではない場合、処理はステップS213へ進む。第N4トナーボトルが空である場合(保持部52には装填されていない場合を含む。)、または主制御部80からの通知が代替候補の作像ユニットが無いことを示す場合、補給部50の制御系統は、空でないトナーボトルの識別番号をRAM内の記録から検索する。その記録の含むいずれのトナーボトルも空である場合、処理はステップS110へ進む(図6参照)。空でないトナーボトルの識別番号N3(N3≠N4)が検索された場合、使用すべきトナーボトルの識別番号N1が検索された識別番号N3に置換される。更に、印刷に利用される作像ユニットの識別番号N2が通知された代替候補の作像ユニットの識別番号N4に置換され、処理はステップS201へ戻る。
ステップS213では、代替候補の作像ユニットと同じ識別番号N4のトナーボトルが空ではないので、ホッパー間での現像剤の移送制御は不要である。したがって、その識別番号N4が整数値変数Nに設定され(N=N4)、処理はステップS102へ戻る(図6参照)。
図8は、ホッパー521、522から現像部531、532への現像剤の搬送動作に対する制御処理のフローチャートである。補給部50の制御系統はこの処理を、主制御部80から、稼働モードへの移行通知と共に、印刷に利用される現像部に対する現像剤中のトナー濃度の許容下限を指定されたときに開始する。
ステップS301では、制御系統は、主制御部80から指定されたトナー濃度の許容下限が作像ユニット211、212のいずれの現像部に対するものかを判別し、判別された作像ユニットの識別番号を、所属のRAMに確保された整数値変数Mの保存領域に設定する。その後、処理はステップS302へ進む。
ステップS302では、制御系統は、印刷に利用される第M現像部内のTCRセンサー245の測定値を作像部20の制御系統から取得し、その測定値から現像剤中のトナー濃度を検出する。このとき、制御系統は前回の取得時から所定周期が経過していなければ、その周期が経過するまで待機する。制御系統は次に、検出したトナー濃度値と許容下限の指定値との間の差から現像剤の補給量を算定する。その後、処理はステップS303へ進む。
ステップS303では、制御系統は、第M現像部に対する現像剤の補給量が閾値未満であるか否かを判定する。補給量が閾値未満である場合、処理はステップS304へ進み、閾値以上である場合、処理はステップS305へ進む。
ステップS304では、第M現像部に対する現像剤の補給量が閾値未満であり、排出スクリュー52Eの回転制御によって第M現像部の補給管234へ十分な精度で送り込むには少なすぎる。したがって、制御系統は第Mホッパー内の排出スクリュー52Eを停止状態に待機させる。その後、処理はステップS308へ進む。
ステップS305では、第M現像部に対する現像剤の補給量が閾値以上である。制御系統は、並行する第Mホッパーに対する現像剤の貯留制御(図6、図7参照。)において確認されている第Mホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示すか否かを確認する。示す場合、処理はステップS306へ進み、示していない場合、処理はステップS307へ進む。
ステップS306では、第Mホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示す。制御系統は、並行する第Mホッパーに対する現像剤の貯留制御において第Mトナーボトルが空であると判定した場合、排出スクリュー52Eを停止させ、第Mホッパーから補給管234への現像剤の搬送を中断させる。その後、処理は終了する。一方、第Mトナーボトルが空ではないと制御系統が判定した場合、処理はステップS305へ戻る。
ステップS307では、第Mホッパー内のトナーセンサー52Sの出力信号レベルがホッパーのニアエンプティを示していない。制御系統は、補給量の現像剤を第M現像部の補給管234へ送り込むのに必要な回数または時間だけ、第Mホッパー内の排出スクリュー52Eを連続回転させる。これにより、その補給量だけ、現像剤が第Mホッパーから補給管234を通して第M現像部へ搬送される。その後、処理はステップS308へ進む。
ステップS308では、制御系統は、ジョブ処理の終了に伴う稼働モードから待機モードへの移行通知、または、印刷に利用される作像ユニットの切換通知を主制御部80から受信したか否かを確認する。いずれかの通知をすでに受信していれば処理は終了し、いずれの通知もまだ受信していなければ処理はステップS302へ戻る。
[実施形態の利点]
本発明の実施形態によるプリンター130では上記のとおり、第1現像部531と第2現像部532とが感光体ドラム25上の潜像を同じK色の画像に現像する。すなわち、モノクロ印刷用の現像部531、532が冗長化されている。これに合わせてトナーボトル601、602もホッパー521、522も冗長化されている。トナーボトル601、602のいずれかが空になっても、現像部531、532のいずれかに寿命の到来または故障等の不具合が生じても、トナーボトル、ホッパー、および現像部の組全体が予備の組へ切り換えられる。これによりプリンター130は印刷を、ダウンタイムなしで継続可能である。さらに、ホッパー531、532の間は連絡路52Bで接続され、その中を貫く移送スクリュー52Cがホッパー531、532の間で現像剤を双方向に移送可能である。これにより補給部50は、トナーボトル601、602のいずれからでも、現像剤の搬送先を第1現像部531と第2現像部532との間で切換可能である。したがって、たとえば第1現像部531の不具合に応じて第2現像部532が代用される場合、第2トナーボトル602が空であっても、第1トナーボトル601から第2現像部532へ現像剤が補給可能である。それ故、プリンター130は印刷を、更にダウンタイムなしで継続可能である。このように、プリンター130は現像に関する保守性と可用性とが高い。
プリンター130はまた、タンデム方式フルカラー対応機の構造がモノクロ専用機に転用されたものである。したがって、保持部51と搬送部52とに加え、第1現像部531と第2現像部532とのいずれにも、元のフルカラー対応機の保持部、搬送部、および現像部の構造が容易に転用可能である。それ故、現像部の冗長化に伴う部品点数の増加、製造工程の複雑化等、製造費用の上昇は、現像に関する保守性と可用性との向上に伴う維持費用の軽減で相殺可能である。
以上のとおり、プリンター130は、元のフルカラー対応機の構造において除去された機構の占めていた空間に「現像部の冗長化」という用途を与えることにより、製造費用を過剰に上昇させることなく、すなわちモノクロ専用機としての低廉性を損なうことなく、筐体内の空間の可能な限り広い範囲を有効に利用可能である。
[変形例]
(A)図1の示す画像形成装置100はMFPである。本発明の実施形態による画像形成装置はその他に、プリンター、コピー機、ファクシミリ機のいずれの単機能機であってもよい。
(B)補給部50は、各トナーボトル601、602から直下のホッパー521、522への現像剤の補充動作が上限回数もしくは上限時間繰り返されてもトナーセンサー52Sの出力信号レベルが切り換わらないこと、またはそのトナーボトルの使用開始時点からの回転数もしくは回転時間の積算値が許容上限に達したことを、そのトナーボトルが空であることとみなす。補給部50はその他に各トナーボトル601、602内の現像剤量を、保持部51が備えたトナーセンサーまたはTCRセンサーで測定してもよく、シャフト52Sを通してその駆動モーターが受ける負荷トルクから算定してもよい。
(C)補給部50の貯留部52Tが備えたホッパー521、522は、タンデム方式フルカラー対応機に搭載のホッパーが転用されたものであり、連絡路52Bで互いに接続されている。逆に、ホッパー521、522と連絡路52Bとの全体構造を単一の容器とみなせば、その内部を連絡路52Bが2つの部屋に分割し、各部屋がホッパー521、522の片方の内側の空間を構成するとも言える。本発明による貯留部は構造上のこの特徴を備えていればよい。たとえば貯留部は、2個のホッパー521、522に代えて、それらが占める空間全体に広がる単一の大きな容器を備えていてもよい。この容器の内部は、たとえば仕切りで2つの部屋に分割されており、各部屋は、トナーボトル601、602のうち異なる方から流出する現像剤を一時的に貯めておける構造であればよい。
補給部50の貯留部52Tでは、連絡路52Bとそれを貫く移送スクリュー52Cとはいずれも1本である。その他に、連絡路52Bと移送スクリュー52Cとの一方または両方が2本以上設けられていてもよい。移送スクリュー52Cが2本以上設けられる場合は更に、各スクリューが一方向にしか回転せず、現像剤を一方向にしか搬送しないものであってもよい。この場合、少なくとも1対のスクリュー間で搬送方向が逆であれば、2つの部屋間で現像剤を双方向に移送可能である。
(D)補給部50にはタンデム方式フルカラー対応機に搭載の補給部の構造が転用されており、装填可能なトナーボトルが4本から2本に制限され、元のフルカラー対応機では4組であったホッパーと作像ユニットとから2組が除去されている。したがって、プリンター130の構造において、装填可能なトナーボトルを3本または4本に増やすことも、ホッパーと作像ユニットとの組を3つまたは4つに増やすことも容易である。この場合、ホッパーが3つ以上接続された容器の全体を単一の移送スクリューが貫通するように設置されても、複数の移送スクリューがそれぞれ、ホッパーの異なる対を貫通するように設置されてもよい。また、各トナーボトルからの現像剤の搬送先として設定可能な範囲は、各トナーボトルの直下の作像ユニットから2つ以上離れた作像ユニットまでであってもよく、隣接する作像ユニットまでに限られてもよい。
(E)補給部50の搬送部52はトナーボトル601、602と現像部531、532とを1対1に対応付けている。これは、タンデム方式フルカラー対応機の構造の転用が前提であることによる。この前提に拘らなくてもよい場合、トナーボトルと現像部とが1対1対応でなくてもよい。すなわち、搬送部の構造は、同じトナーボトルからの現像剤の搬送先を2台の現像部間で切換可能でさえあればよい。
図9は、そのような構造を備えた搬送部の一例52Xを模式的に示す正面図である。この搬送部52Xは、貯留部52H、排出スクリュー52E、トナーセンサー52S、およびスイッチ52Wを含む。貯留部は単一のホッパー52Hを含む。このホッパー52Hはその注ぎ口52Iへ、保持部51に搭載されたトナーボトル60Xから現像剤が流れ込むように配置されている。ホッパー52Hの底の排出口52Oには二股管52Yが接続されており、そこから2本の枝管B1、B2が互いに逆方向に伸び、異なる作像ユニット211、212の補給管234に接続されている。排出スクリュー52Eはホッパー52Hの排出口52Oを塞いでいる。トナーセンサー52Sはホッパー52Hの内面に設置され、現像剤の貯留量が許容下限まで減少した場合における現像剤の界面の高さに位置する。スイッチ52Wは、二股管52Yの中に設置された板状の弁体であり、第1枝管B1の入口を閉じる第1位置P1と、第2枝管B2の入口を閉じる第2位置P2との間で揺動可能である。搬送部52Xは更に、モーター、ソレノイド等のアクチュエーターと、その駆動力をスイッチ52Wへ伝える、ギア、ベルト等の動力伝達機構を含み(図は示していない。)、これらでスイッチ52Wを第1位置P1と第2位置P2との間で揺動させる。
補給部50による現像剤の補給動作は次の3種類に大別される。[1]ホッパーへの現像剤の貯留。[2]作像部への現像剤の搬送。[3]現像部間での搬送先の切換。
[1]ホッパーへの現像剤の貯留
主制御部80からの稼働モードへの移行通知に応じて、補給部50の制御系統はホッパー52Hに対する現像剤の貯留量の監視を開始する。制御系統はトナーセンサー52Sから出力信号を周期的に、たとえば数百m秒間隔で取得する。その出力信号のレベルがホッパーのニアエンプティを示していない間、制御系統は、トナーボトル60Xと排出スクリュー52Eとをいずれも停止状態に維持する。トナーセンサー52Sの出力信号がホッパーのニアエンプティを示すレベルへ切り換わると、制御系統はトナーボトル60Xを一定数または一定時間、連続回転させる。それに合わせて制御系統は、トナーボトル60Xの使用開始時点からの回転数または回転時間の積算値を更新する。一方、制御系統は排出スクリュー52Eを停止状態に維持する。これにより、トナーボトル60Xの一定の回転数または時間に応じた量の現像剤がトナーボトル60Xからホッパー52Hへ補充される。
この補充動作は、トナーセンサー52Sの出力信号レベルが再び切り換わるまで、ただし、所定回数または所定時間を上限として繰り返される。トナーセンサー52Sの出力信号レベルが切り換わらないまま、補充動作が上限回数または上限時間繰り返された場合、またはトナーボトル60Xの使用開始時点からの回転数または回転時間の積算値が許容上限に達した場合、制御系統はトナーボトル60Xが空であると判定し、その旨(トナー切れエラー)を主制御部80へ通知する。この通知に応じて主制御部80は、操作パネル71にトナー切れエラーを表示させた上で、プリンター130に動作を中断させる。
[2]作像部への現像剤の搬送
補給部50の制御系統は主制御部80から、稼働モードへの移行通知と共に、作像ユニット211、212のうち印刷に利用される方の現像部、たとえば第1現像部531に対する現像剤中のトナー濃度の許容下限を指定される。この指定に応じて制御系統はまず、第1現像部531内のTCRセンサー245の測定値を作像部20の制御系統から周期的に、たとえば数秒間隔で取得し、その測定値から現像剤中のトナー濃度を検出する。制御系統は次に、その検出値と許容下限の指定値との間の差から現像剤の補給量を算定する。この補給量が閾値以上である場合、制御系統はまずトナーセンサー52Sの出力信号レベルを確認する。このレベルがホッパーのニアエンプティを示す場合、制御系統は先にホッパー52Hに対する現像剤の補充制御を行う。そのレベルがホッパーのニアエンプティを示していない場合、制御系統は、スイッチ52Wを第2位置P2に静止させて第2枝管B2の入口を閉じた状態に維持し、補給量の現像剤を第1枝管B1を通して第1現像部531の補給管234へ送り込むのに必要な回数または時間だけ排出スクリュー52Eを連続回転させる。これによりその補給量だけ、現像剤がホッパー52Hから、第1枝管B1、補給管234を順に通って第1現像部531へ搬送される。
[3]現像部間での搬送先の切換
たとえば第1現像部531が寿命に達し、または動作不能に陥った場合、主制御部80は、第1作像ユニット211から第2作像ユニット212への切換を補給部50に通知する。この通知に応じて補給部50の制御系統は、スイッチ52Wを第2位置P2から第1位置P1へ揺動させ、第2枝管B2に代えて第1枝管B1を閉じた状態で静止させる。これにより、排出スクリュー52Eによる現像剤の搬送先が第1現像部531から第2現像部532へ切り換えられる。その結果、プリンター130は印刷を、ダウンタイムなしで継続可能である。
このように、タンデム方式フルカラー対応機の構造の転用が前提ではない場合においても、搬送部の構造が、同じトナーボトルからの現像剤の搬送先を2台の現像部間で切換可能でさえあれば、現像部の冗長化により、プリンター130は現像に関する保守性と可用性とが高い。
本発明は画像形成装置に関し、上記のとおり、現像部を冗長化し、それらの間で現像剤の容器からの現像剤の搬送先を切換可能にする。このように、本発明は明らかに産業上利用可能である。
100 MFP
130 プリンター
211 第1作像ユニット
212 第2作像ユニット
203 現像部
234 現像部の補給管
50 補給部
51 保持部
511 フレーム
51H フレームの穴
51I 現像剤の流入口
51D 駆動部
51S シャフト
52 搬送部
52T 貯留部
521 第1ホッパー
522 第2ホッパー
52I ホッパーの注ぎ口
52O ホッパーの排出口
52S トナーセンサー
52E 排出スクリュー
52B ホッパー間連絡路
52C 移送スクリュー
601、602 トナーボトル
60B ボトル本体
60C ボトルカバー
60H 現像剤の流出口
60R リブ

Claims (7)

  1. 少なくとも1つの感光体を露光して潜像を形成し、当該潜像を現像してシートへ転写する画像形成装置であって、
    前記少なくとも1つの感光体のいずれかに形成された潜像を現像剤で同色の画像として現像する第1現像部および第2現像部と、
    現像剤の容器を少なくとも1個保持して前記容器から現像剤を流出させる保持部と、
    前記容器から流出した現像剤を搬送し、当該現像剤の搬送先を前記第1現像部と前記第2現像部との間で切換可能である搬送部と
    を有する画像形成装置。
  2. 前記搬送部は、
    前記保持部が前記容器から流出させた現像剤を一時的に貯めておく貯留部
    を含み、
    前記貯留部から現像剤を前記第1現像部と前記第2現像部とのいずれかへ搬送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記貯留部は、前記保持部が保持可能な容器の個数と同数の部屋に分割されており、各部屋は異なる容器から流出する現像剤を一時的に貯めておき、
    前記搬送部は、前記貯留部の部屋間を接続する連絡路を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記少なくとも1つの感光体は第1感光体と第2感光体とを含み、
    前記第1感光体と前記第1現像部との対、および前記第2感光体と前記第2現像部との対は、タンデム方式による異なる2色の画像を並列に形成する2つの作像ユニットが含む感光体と現像部との2対と構造が同じである
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1現像部と前記第2現像部とのうち前記搬送部による現像剤の搬送先である方の動作状態を監視する監視部と、
    前記監視部を通して前記搬送部による現像剤の搬送先である現像部の不具合を検出し、前記搬送部に現像剤の搬送先を不具合のない現像部へ切り換えさせる制御部と
    を更に備えた請求項1から請求項4までのいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 少なくとも1つの感光体のいずれかを露光して潜像を形成し、当該潜像を第1現像部と第2現像部とのいずれかに現像剤で同色の画像として現像させ、当該画像をシートへ転写する画像形成装置を制御する方法であって、
    前記画像形成装置に装填された少なくとも1個の容器から現像剤を流出させるステップと、
    前記容器から流出した現像剤を前記画像形成装置に、前記第1現像部と前記第2現像部との一方へ搬送させるステップと、
    前記第1現像部と前記第2現像部とのうち現像剤の搬送先である方の動作状態を前記画像形成装置に監視させるステップと、
    前記搬送先の不具合を前記画像形成装置が検出した場合、前記画像形成装置に現像剤の搬送先を不具合のない現像部へ切り換えさせるステップと
    を有する方法。
  7. 少なくとも1つの感光体のいずれかを露光して潜像を形成し、当該潜像を第1現像部と第2現像部とのいずれかに現像剤で同色の画像として現像させ、当該画像をシートへ転写する画像形成装置に搭載されたコンピューターに、
    前記画像形成装置に装填された少なくとも1個の容器から前記第1現像部と前記第2現像部との一方へ現像剤を、前記画像形成装置に搬送させるステップと、
    前記第1現像部と前記第2現像部とのうち現像剤の搬送先である方の動作状態を監視するステップと、
    前記搬送先の不具合を検出した場合、前記画像形成装置に現像剤の搬送先を不具合のない現像部へ切り換えさせるステップと
    を実行させるプログラム。
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