JP2019159150A - レンズ鏡筒、及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡筒内部材の配線を鏡筒外に排出するスリットを備えた駆動筒において、駆動筒の動作範囲拡大を図る。【解決手段】レンズ鏡筒は、フレキシブル基板31,71と、3つの第1カム溝14a1〜14a3が形成されるとともに、フレキシブル基板31,71を挿通させるスリット14fが円周方向に形成された駆動筒14と、3つの第1カム溝14a1〜14a3に追従して光軸方向に移動する第1光学群保持枠4と、を有する。3つの第1カム溝14a1〜14a3は、スリット14fが光軸方向において横断し、スリット14fの始端14f1および終端14f2に対して光軸方向でそれぞれ位置を変えて形成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、例えばデジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置に搭載されるレンズ鏡筒、及びそれを備える撮像装置に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置では、装置本体を薄型化しつつ、ズーム倍率を高倍率化する要望が強くなっている。そのため、レンズ群の移動ストロークをできるだけ大きく取り、装置本体を小型化する構造が求められている。
沈胴式のズームレンズ鏡筒では、レンズ群の移動ストロークを確保するために、光軸方向へ延出するようにカム筒にカム溝を形成する必要がある。例えば、繰り出した1つのカム筒に対してその光軸方向の長さ一杯にカム溝を形成して内部のレンズ群の移動ストロークを稼ぐとともに、カム筒の外側にもカム溝を設けてレンズ群を保持し、光軸方向に移動させる構造が求められている。また、光学性能向上のためにレンズ鏡筒を構成するレンズ群の数が増えてきている。
特許文献1では、カム筒を回転させながら光軸方向へ移動させるために、回転動作を行う駆動筒にもレンズ群を光軸方向へ移動させるためのカム溝を形成することで、より多くのレンズ群を駆動する構成が提案されている。この提案では、駆動筒に、鏡筒内部のシャッタ部材などの配線を鏡筒外に排出するためのスリットが形成され、スリットは、カム溝との干渉を避けるために、カム溝から光軸方向に一定の距離を空けた位置に形成されている。
特開2016−57424号公報
しかし、上記特許文献1では、駆動筒で移動させるレンズ群の移動ストロークが大きい場合には、駆動筒に形成されたスリットとカム溝との干渉を避けるために、駆動筒の光軸方向の被写体側又は像面側にしかスリットを形成することができない。そのため、鏡筒内部でシャッタ部材などの配線が収納できず、また、鏡筒外に排出された配線がカメラ側の基板に接続できないなどの不具合が生じる可能性がある。
また、スリットとカム溝とを駆動筒の円周方向に並べた場合には、駆動筒に形成された3つのカム溝とスリットとの干渉を避けるために、スリットの周長、すなわち駆動筒の動作範囲を縮小しなければならない。そのため、カム溝の移動ストロークに対する回転角度が減少してカム溝のリフトが急峻になり、結果としてレンズ群のカム溝とのガタに対する位置、傾度などの敏感度が悪化することになる。
そこで、本発明の目的は、鏡筒内の部材の配線を鏡筒外に排出するスリットを備えた駆動筒の動作範囲を拡大することができるレンズ鏡筒、及びそれを備える撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、フレキシブル基板と、3つの第1カム溝が形成されるとともに、前記フレキシブル基板を挿通させるスリットが円周方向に形成された駆動筒と、前記3つの第1カム溝に追従して光軸方向に移動する第1光学群保持枠と、を有し、前記3つの第1カム溝は、前記スリットが光軸方向において横断し、前記スリットの始端および終端に対して光軸方向でそれぞれ位置を変えて形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、鏡筒内の部材の配線を鏡筒外に排出するスリットを備えた駆動筒の動作範囲を拡大することができるレンズ鏡筒、及びそれを備える撮像装置を提供することができる。
本発明の実施形態の一例であるレンズ鏡筒の沈胴時の断面図である。 図1に示すレンズ鏡筒の撮影時の断面図である。 図1に示すレンズ鏡筒の分解斜視図である。 4群保持枠の側面図である。 6群保持枠の側面図である。 固定筒の内周展開図である。 駆動筒の内周展開図である。 図7の部分拡大図である。 図7の部分拡大図である。 像振れ補正装置及び絞り装置の各FPCがレンズ鏡筒外部に排出されている状態を示すレンズ鏡筒の斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例であるレンズ鏡筒の沈胴時の断面図である。図2は、図1に示すレンズ鏡筒の撮影時の断面図である。図3は、図1に示すレンズ鏡筒の分解斜視図である。なお、本実施形態では、撮像装置の一例としてのデジタルコンパクトカメラに用いられるレンズ鏡筒を例示するが、これに限定されない。
本実施形態のレンズ鏡筒は、図1乃至図3に示すように、1群レンズL1、2群レンズL2、3群レンズL3、4群レンズL4、5群レンズL5、及び6群レンズL6から構成される6群レンズ光学系である。
1群筒1は、1群レンズL1を保持し、1群筒1に設けられた6個1組のカムピン1aはカム筒10の外周面に形成されたカム溝10aに係合している。また、1群筒1には、内周面の周方向3箇所に不図示の直進溝が形成されており、直進溝は直進筒11の外周面に形成された直進キー11aに係合している。
2群筒2は、2群レンズL2を保持し、2群筒2の外周面に設けられた3個1組のカムピン2aは、カム筒10の内周面に形成されたカム溝10bに係合している。また、2群筒2には、カムピン2aと同じ箇所に直進キー2bが形成されており、直進キー2bは、直進筒11に形成された直進溝11bに係合している。
像振れ補正装置3は、3群レンズL3を保持する。像振れ補正装置3の外周面に設けられた3個1組のカムピン3aは、カム筒10の内周面に形成されたカム溝10cに係合している。また、像振れ補正装置3には、カムピン3aと同じ箇所に直進キー3bが形成されており、直進キー3bは、直進筒11に形成された直進溝11cに係合している。像振れ補正装置3には、シャッタND装置8が不図示のビスにより固定されている。
4群保持枠(第1光学群保持枠)4は、4群レンズL4を保持する。4群保持枠4の外周面に設けられた3個1組のカムピン4a1〜4a3(図4参照)は、駆動筒14の内周面に形成されたカム溝(第1カム溝)14a1〜14a3(図7参照)にそれぞれ係合して追従する。また、4群保持枠4には、外周面の3箇所に直進キー4bが形成されており、直進キー4bは、固定筒13に形成された直進溝13dに係合している。
5群保持枠5は、5群レンズL5を保持する。5群保持枠5に形成された位置決め部5aと振れ止め部5bとは、6群保持枠6に設けられたガイドバー61,62に係合して、5群保持枠5が光軸方向に移動可能に支持されている。また、5群保持枠5には、不図示のラックが設けられ、ラックは、6群保持枠6に設けられたステッピングモータ63のスクリュウに螺合している。ステッピングモータ63の出力により5群保持枠5が駆動されると、5群保持枠5は、位置決め部5a、振れ止め部5b、及びガイドバー61,62の作用により、回転することなく光軸方向に移動する。
6群保持枠6(第2光学群保持枠)は、6群レンズL6を保持する。6群保持枠6の外周面下方に配置された1組3個のカムピン6a1〜6a3(図5参照)は、駆動筒14の内周面に形成されたカム溝(第2カム溝)14b1〜14b3(図7参照)にそれぞれ係合している。また、6群保持枠6の外周面の3箇所には、直進キー6bが形成されており、直進キー6bは、固定筒13に形成された直進溝13eに係合している。
絞り装置7は、外周面に設けられた3個1組のカムピン7aがカム筒10の内周面に形成されたカム溝10dに係合している。また、絞り装置7には、カムピン7aと同箇所に直進キー7bが形成されており、直進キー7bは、直進筒11に形成された直進溝11dに係合している。
カム筒10の外周面に設けられた3個1組のカムピン10eは、固定筒13の内周面に形成されたカム溝13aに係合している。また、カム筒10の外周面に設けられた3個1組の駆動ピン10fは、固定筒13に形成された貫通溝13cを貫通して駆動筒14の内周面に形成された直進溝14dに係合している。また、カム筒10は、直進筒11と直進板12とにより回転可能に挟持され、直進筒11と一体で光軸方向に移動する。
可動カバー筒16は、不図示の固定手段によりカム筒10に固定されている。また、可動カバー筒16の外周面に設けられた3個1組のカムピン16aは、固定筒13に形成されたカム溝13bに僅かに隙間を有して挿入されている。
直進筒11は、1群筒1、2群筒2、像振れ補正装置3、及び絞り装置7を直進規制し、不図示の固定手段により直進板12に固定されている。また、直進板12の外周面に形成された3個の直進キー12aは、それぞれ固定筒13に形成された直進溝13fに係合している。
駆動筒14の外周面に形成されたギア部14eは、DCモータ91と複数のギア92により構成された駆動装置に連結される。駆動装置の出力により駆動筒14が回転されると、カム筒10は、カム筒10のカムピン10eと固定筒13のカム溝13aとの作用、カム筒10の駆動ピン10fと駆動筒14の直進溝14dとの作用により、回転しながら光軸方向に移動する。
1群筒1は、1群筒1のカムピン1aとカム筒10のカム溝10aとの作用、1群筒1の直進溝(不図示)と直進筒11の直進キー11aとの作用により、回転することなく光軸方向に移動する。
2群筒2は、2群筒2のカムピン2aとカム筒10のカム溝10bとの作用、2群筒2の直進キー2bと直進筒11の直進溝11bとの作用により、回転することなく光軸方向に移動する。
像振れ補正装置3は、像振れ補正装置3のカムピン3aとカム筒10のカム溝10cとの作用、像振れ補正装置3の直進キー3bと直進筒11の直進溝11cとの作用により、回転することなく光軸方向に移動する。
4群保持枠4は、4群保持枠4のカムピン4a1〜4a3と駆動筒14のカム溝14a1〜14a3との作用、4群保持枠4の直進キー4bと固定筒13の直進溝13dとの作用により、回転することなく光軸方向に移動する。
6群保持枠6は、6群保持枠6のカムピン6a1〜6a3と駆動筒14のカム溝14b1〜14b3との作用、6群保持枠6の直進キー6bと固定筒13の直進溝13eとの作用により、回転することなく光軸方向に移動する。
絞り装置7は、絞り装置7のカムピン7aとカム筒10のカム溝10dとの作用、絞り装置7の直進キー7bと直進筒11の直進溝11dとの作用により、回転することなく光軸方向に移動する。撮像素子Sと光学フィルタFは、固定地板9に保持されている。また、固定筒13と固定カバー筒15は、ビス17により固定地板9に固定されている。ここで、1群筒1、2群筒2、像振れ補正装置3、及び絞り装置7は、本発明の第3光学群保持枠の一例に相当する。
次に、図4乃至9を参照して、駆動筒14におけるカム溝14a1〜14a3とカム溝14b1〜14b3の配置について説明する。図4は、4群保持枠4の側面図である。図5は、6群保持枠6の側面図である。図6は、固定筒13の内周展開図である。図7は、駆動筒14の内周展開図である。図8は、図7の部分拡大図であり、フレキシブル基板(以下、FPCという。)排出スリットの沈胴領域を示す図である。図9は、図7の部分拡大図であり、FPC排出スリットの望遠端領域を示す図である。図10は、像振れ補正装置3及び絞り装置7のFPC31,71がレンズ鏡筒外部に排出されている状態を示すレンズ鏡筒の斜視図である。
図6に示すように、固定筒13の内周部には、カム溝13a、カム溝13aと同じ軌跡のスリット状の貫通溝13c、可動カバー筒16の逃げ用カム溝13b及び直進溝13d,13e,13fが形成されている。また、固定筒13の内周部には、光軸方向に延びる貫通溝13g,13hが形成されている。さらに、固定筒13には、レンズ鏡筒が沈胴状態であるときにFPC31,71を引っ掛かりなく収納するためのFPCガイド溝13j、及びFPC31,71を挿通させるFPC挿通穴13kが形成されている。
カム筒10の外周に形成されているカムピン10e(図3参照)は、カム溝13aに沿って摺動する。カム筒10の外周に形成されている駆動ピン10f(図3参照)は、貫通溝13cから光軸方向に所定の間隔があく位置に形成されている。直進板12の直進キー12aは、直進溝13fと摺動可能に係合している。4群保持枠4は、直進溝13dに摺動可能に係合することで回転規制される。6群保持枠6は、直進溝13eに摺動可能に係合することで回転規制される。
駆動筒14の内周には、図7に示すように、4群駆動用カム溝14a1〜14a3、6群駆動用のカム溝14b1〜14b3、FPC排出スリット14f、駆動筒駆動用のカム溝14c、及び直進溝14dが形成されている。カム筒10の駆動ピン10fは、直進溝14dに沿って摺動する。すなわち、カム筒10の光軸方向への移動は、直進溝14dによって規制される。
直進溝14dは、図7に示すように、駆動筒14の被写体側の先端部に対して所定の間隔を空けて形成されている。駆動筒14の被写体側先端部まで直進溝14dが形成されていると、そこから外部の有害光が侵入して、画質に影響を及ぼしてしまうためである。
以上の構成によれば、カム筒10を光軸方向へ回転させながら移動させるために回転動作を行う駆動筒14にもレンズ群を光軸方向へ移動させるためのカム溝を形成することで、より多くのレンズ群を駆動させることができる。また、5群保持枠5を駆動する6群保持枠6をより大きなストロークで光軸方向へ移動させることができる。
図10に示すように、FPC31,71は、レンズ鏡筒内部から外部に排出され、レンズ鏡筒外周に這いまわされ、本体電源ターミナル(不図示)に接続されている鏡筒メインFPC151に設けられたコネクタ151a,151bにそれぞれ接続される。FPC31,71が鏡筒メインFPC151に設けられた電子部品と電気的に接続されることで、レンズ鏡筒内部の像振れ補正装置3及び絞り装置7やシャッタが駆動可能となる。
ここで、FPC31,71と、レンズ鏡筒の外周に這いまわされている鏡筒メインFPC151との接続について説明する。
前述したように、固定筒13にはFPC挿通穴13kが形成され、駆動筒14にはFPC排出スリット14fが形成されている。駆動筒14が回転動作するときに、像振れ補正装置3及び絞り装置7は、直進移動するが回転動作を行わない。そのため、像振れ補正装置3及び絞り装置7が駆動筒14と干渉しないように、FPC排出スリット14fは円周方向へ延びる長穴形状となっている。
また、駆動筒14の4群駆動用のカム溝14a1〜14a3は、FPC排出スリット14fが光軸方向において横断し、カム溝14aから所定の間隔(14i1,14i2(図8,図9参照))を空けて形成されている。固定カバー筒15には、FPC挿通穴13kと重なるようにFPC排出穴15aが形成されている。したがって、FPC挿通穴13k、FPC排出スリット14fおよびFPC排出穴15aはそれぞれ重なっている。そのため、レンズ鏡筒の内側からFPC挿通穴13k、FPC排出スリット14f、FPC排出穴15aの順にFPC31,71が通り、レンズ鏡筒の外側まで導き出される。
また、FPC排出スリット14fには、図7に示すように、円周方向に沿って沈胴時に各FPCが挿通する沈胴領域14f1(始端)、望遠端時に各FPCが挿通する望遠端領域14f2(終端)が形成されている。また、FPC排出スリット14fは、FPC31が挿通する幅と、駆動筒14が動作する回転角とでその周長が決定されている。
4群駆動用の一方のカム溝14a1の広角端領域14a1wから沈胴領域は、FPC排出スリット14fの沈胴領域14f1に対して、光軸方向において撮像素子S側に形成されている。また、4群駆動用の他方のカム溝14a2の広角端領域14a2wから撮影領域は、FPC排出スリット14fの望遠端領域14f2に対して、光軸方向において被写体側に形成されている。すなわち、駆動筒14の4群駆動用カム溝14a1〜14a3は、FPC排出スリット14fと干渉しないように、各々で光軸方向の位置を変えて形成されている。
そうすることで、駆動筒14内のFPC排出スリット14fの周長、即ち、駆動筒14が動作する回転角を増やすことができる。したがって、各レンズ群の駆動用カム溝のリフトをなだらかにすることが可能となり、結果として各レンズ群のカム溝とのガタに対する位置、傾度などの敏感度を緩和することが可能となる。また、4群保持枠4のカムピン4a1〜4a3も、図4に示すように、駆動筒14の4群駆動用カム溝14a1〜14a3と同様に、各々で位置を変えて形成されている。
また、駆動筒14の6群駆動用カム溝14b1〜14b3についても、FPC排出スリット14f及び4群駆動用カム溝14a1〜14a3と干渉しないように、各々で位置を変えて形成されている。たとえば、6群駆動用カム溝14b2は、FPC排出スリット14fに対して光軸方向において撮像素子S側に形成された4群駆動用カム溝14a2と干渉しないように、撮像素子S側に位置を動かして形成されている。
また、6群駆動用カム溝14b3は、FPC排出スリット14fに対して光軸方向において被写体側に形成された4群駆動用カム溝14a1と干渉しないように、被写体側に位置を動かして形成されている。また、6群保持枠6のカムピン6a1〜6a3も、図5に示すように、駆動筒14の6群駆動用カム溝14b1〜14b3と同様に、各々で位置を変えて形成されている。
このように、駆動筒14の4群駆動用のカム溝14a1〜14a3をFPC排出スリット14fに対して光軸方向において各々の位置を変えて形成することで、駆動筒14が動作する回転角を増やすことが可能になる。
また、4群駆動用カム溝14a1〜14a3の望遠側先端部分14a1t,14a2t,14a3tと、直進溝14dを円周方向において隣同士となる位相に近接配置している。同位相に配置するには、直進溝14dを、4群駆動用カム溝14a1〜14a3に対して半径方向に十分に深く、すなわち、駆動筒14の外径を大きくすることが必要となるため、4群駆動用カム溝14a1〜14a3から所定の間隔を空けて形成している。
また、4群駆動用カム溝14a1〜14a3の沈胴側導入部分14a1s,14a2s,14a3sと、直進溝14dを円周方向において略同一となる位置に配置している。4群駆動用カム溝14a1〜14a3と直進溝14dとの重畳部は、カム筒10が光軸方向へ移動するときに駆動ピン10fが摺動しない領域となっている。
このように直進溝14dに対して4群駆動用のカム溝14a1〜14a3を配置することで、駆動筒14の外径を必要最小限の大きさに維持しながら、4群駆動用カム溝14a1〜14a3の周長、即ち駆動筒14が動作する回転角を増やすことができる。したがって、各レンズ群の駆動用カム溝のリフトをなだらかにすることが可能となり、結果として各レンズ群のカム溝とのガタに対する位置、傾度などの敏感度を緩和することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態では、鏡筒内の部材の配線を鏡筒外に排出するFPC排出スリット14fを備えた駆動筒14の動作範囲を拡大することができるレンズ鏡筒、及びそれを備えるカメラを提供することができる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、1群筒1とカム筒10が進退する2段伸縮型の沈胴レンズ鏡筒を例示したが、3つ以上の移動筒が相対的に進退し、かつカメラ本体に対して進退する3段以上の伸縮型の沈胴レンズ鏡筒に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、デジタルコンパクトカメラに用いられるレンズ鏡筒を例示したが、デジタルビデオカメラやフィルムカメラ等の他の撮像装置に用いられるレンズ鏡筒にも本発明を適用することができる。
4 4群保持枠
14 駆動筒
14a1〜14a3 4群駆動用カム溝
14f FPC排出スリット
31,71 フレキシブル基板

Claims (6)

  1. フレキシブル基板と、
    3つの第1カム溝が形成されるとともに、前記フレキシブル基板を挿通させるスリットが円周方向に形成された駆動筒と、
    前記3つの第1カム溝に追従して光軸方向に移動する第1光学群保持枠と、を有し、
    前記3つの第1カム溝は、前記スリットが光軸方向において横断し、前記スリットの始端および終端に対して光軸方向でそれぞれ位置を変えて形成されていることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記3つの第1カム溝のうち、2つの第1カム溝について、一方の第1カム溝の広角端領域は、前記スリットの始端に対して前記光軸方向において被写体側に配置され、他方の第1カム溝の広角端領域は、前記スリットの終端に対して前記光軸方向において撮像素子の側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記2つの第1カム溝のうち、一方の第1カム溝は、前記広角端領域から撮影領域が前記スリットの始端に対して光軸方向において被写体側に配置され、他方の第1カム溝は、前記広角端領域から沈胴領域が前記スリットの終端に対して前記光軸方向において前記撮像素子の側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記駆動筒には、第2光学群保持枠を光軸方向に移動させる3つの第2カム溝が形成されており、前記3つの第2カム溝のうち、少なくとも1つの第2カム溝は、他の第2カム溝に対して、光軸方向において位置を変えて形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記駆動筒には、第3光学群保持枠を光軸方向に移動させるカム筒を回転させる直進溝が形成されており、前記3つの第1カム溝のそれぞれについて、一方の先端部は、前記直進溝に対して前記駆動筒の円周方向において近接した位置に形成され、他方の先端部は、前記直進溝に対して前記駆動筒の円周方向において略同一の位置に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のレンズ鏡筒を備える撮像装置。
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