JP2019158973A - 試料保持具およびそれを備える分析装置 - Google Patents

試料保持具およびそれを備える分析装置 Download PDF

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克浩 西原
Katsuhiro Nishihara
克浩 西原
大介 桑野
Daisuke Kuwano
大介 桑野
翔輝 畑中
Shoki Hatanaka
翔輝 畑中
忠男 石井
Tadao Ishii
忠男 石井
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Abstract

【課題】試料の測定精度を向上させることができる、試料保持具およびそれを備える分析装置を提供する。【解決手段】試料保持具12は、本体部30、第1載置部32、角度調整部34、第2載置部36、および高さ調整部38を備える。本体部30は、顕微鏡10のステージ14に着脱可能に装着される。第1載置部32に測定試料1が載せられ、第2載置部36に参照試料2が載せられる。角度調整部34は、本体部30に支持される。角度調整部34は、第1載置部32が軸心A回りに回転できる状態で第1載置部32の水平方向への移動を規制するように第1載置部32を支持し、かつ本体部30に対する第1載置部32の傾斜角度を調整する。第2載置部36は、本体部30に支持される。第2載置部36は、本体部30に対する第2載置部36の高さを調整する。【選択図】 図2

Description

本発明は、試料保持具およびそれを備える分析装置に係り、特に顕微分析用の試料保持具およびそれを備える分析装置に関する。
鋼材が腐食環境下に曝されると、鋼材上において、その環境に応じた種々の腐食反応が生じ、その結果、鋼材表面に腐食生成物が形成される。そして、上記の腐食環境が、腐食生成物の構造および組成(元素、官能基、分子構造、結晶成分、非晶質成分等)に影響を及ぼし、さらに上記の腐食生成物形成後の腐食反応の進行は、腐食生成物の構造および組成に影響を受けることとなる。
そのため、腐食反応後の鋼材表面に形成された腐食生成物について、構造および組成の解析を行うことによって、腐食環境が腐食生成物の構造および組成に及ぼす影響、ならびに上記の腐食生成物の構造および組成が、その後の腐食反応の進行に及ぼす影響を明確化または推定することができるようになる。
腐食生成物の構造および組成を分析する方法として、例えば、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)が挙げられる。特に、数mmから数cmオーダーの広範囲にわたる領域の分析には、顕微FT−IRによるマッピング分析が用いられる。
顕微FT−IRでは、測定試料の表面に顕微鏡の焦点位置を合わせなければ、IRスペクトルを精度良く測定することができない。そのため、数mmから数cmオーダーの全領域にわたって顕微鏡の焦点が大きくずれないよう、顕微鏡ステージに対する測定試料の角度を調整しなければならない。顕微FT−IRは、焦点深度(焦点を合わせることができる距離の範囲)が小さいため、厳密な角度調整が要求される。また、例えば、試料断面において、試料とその表面に形成された腐食生成物との界面に沿って、より広範囲のマッピング分析を行いたい場合がある。この場合には、試料断面において上記界面が延びる方向と、マッピング分析の走査方向とを一致させる必要が生じる。このため、測定試料を顕微鏡視野において、観察軸(後述の図1において二点鎖線で示す入射光軸11に相当。)周りに回転させる機構が必要となる。
そこで、本発明者らは、顕微FT−IRにおける上記のような課題を考慮して、特許文献1に開示されている試料保持具および分析装置を提案した。特許文献1に開示された試料保持具は、顕微鏡ステージに着脱可能に装着される本体部と、測定試料を載せる載置部と、本体部に対する載置部の傾斜角度を調整する角度調整部と、角度調整部を上下方向に案内するガイド部とを備えている。このような構成により、特許文献1に開示された試料保持具では、測定試料の高さ方向の傾斜角度の調整および観察軸周りの回転を行うことができる。
特開2016−57222号公報
顕微FT−IRによって測定試料の吸光度(赤外吸収スペクトル)を測定する際には、参照試料の赤外反射スペクトルおよび測定試料の赤外反射スペクトルをそれぞれ測定する。そして、参照試料および測定試料の赤外反射スペクトルの比を算出し、算出した赤外反射スペクトルの比に基づいて、測定試料の吸光度を算出する。
例えば、特許文献1の試料保持具および分析装置を用いる場合には、顕微鏡ステージ上に参照試料が載せられる。そして、顕微鏡ステージ上の参照試料の赤外反射スペクトルを測定するとともに、試料保持具に保持された測定試料の赤外反射スペクトルを測定することによって、測定試料の吸光度を算出することができる。
ところで、本発明者らは、近年、顕微FT−IRによって定量分析を行うことを試みている。この場合、測定試料だけでなく、参照試料の赤外反射スペクトルについても精度良く測定することが求められる。このためには、顕微鏡の焦点位置を参照試料の表面に適切に合わせて、参照試料の赤外反射スペクトルを精度良く測定する必要がある。
例えば、顕微FT−IRによる定量分析を、特許文献1の分析装置を用いて行う場合には、測定試料の赤外反射スペクトルの測定前または測定後に、顕微鏡ステージの高さを手動で調整して顕微鏡の焦点位置を参照試料の表面に適切に合わせて、参照試料の赤外反射スペクトルを測定する必要がある。特に、マッピング分析を行う場合に定量性を向上させるためには、参照試料の赤外反射スペクトルを精度良く繰り返し測定する必要がある。
しかしながら、測定のたびに顕微鏡ステージの高さを手動で調整する場合、参照試料の赤外反射スペクトルを同一の条件で精度良く測定することは難しく、定量分析の精度が低下するおそれがある。なお、顕微鏡の焦点位置が試料表面に合うように顕微鏡ステージの高さを自動で調整できる機構を分析装置に設けることも考えられるが、分析装置の製造コストが上昇する。
そこで、本発明は、試料の測定精度を向上させることができる、試料保持具およびそれを備える分析装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、種々の検討を行った。まず、本発明者らは、参照試料を載置する載置部(以下、参照試料載置部と記載する。)、および参照試料載置部の高さを調整するための高さ調整機構を、顕微鏡ステージ上に設置することを考えた。なお、測定試料は、特許文献1に開示された試料保持具によって保持するものとした。
上記の構成によれば、顕微鏡ステージの高さを変えることなく参照試料の高さを調整することができる。これにより、顕微鏡の焦点位置を測定試料の表面に合わせた後に、顕微鏡ステージの高さを変えることなく、顕微鏡の焦点位置を参照試料の表面に適切に合わせることができる。すなわち、測定試料の高さを維持したまま、顕微鏡の焦点位置を参照試料の表面に合わせることが可能になる。この場合、赤外反射スペクトル測定のたびに参照試料の高さを調整しなくてよいので、測定試料および参照試料の赤外反射スペクトルを精度良く繰り返し測定することが可能になる。その結果、定量分析の精度が向上する。
しかしながら、上記の構成では、顕微鏡ステージ自体を改良する必要があり、顕微鏡の製造コストが上昇する。そこで、本発明者らは、従来の顕微鏡ステージを改良することなく、参照試料の赤外反射スペクトルを精度良く繰り返し測定することを可能にする構成についてさらに検討した。そして、本発明者らは、測定試料を保持する試料保持具に上記の参照試料載置部および高さ調整機構を設け、その試料保持具を従来の顕微鏡ステージに取り付けることを考えた。この構成によれば、顕微鏡の焦点位置を測定試料の表面に合わせた後、高さ調整機構によって参照試料載置部の高さを調整することによって、顕微鏡ステージの高さを変えることなく、顕微鏡の焦点位置を参照試料の表面に適切に合わせることが可能になった。すなわち、従来の顕微鏡ステージを用いて、測定試料の高さを維持したまま、顕微鏡の焦点位置を参照試料の表面に合わせることが可能になった。これにより、従来の顕微鏡ステージを用いて、測定試料および参照試料の赤外反射スペクトルを精度良く繰り返し測定することが可能になった。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、下記の試料保持具およびそれを備える分析装置を要旨とする。
(1)測定試料を保持しかつ顕微鏡のステージに装着される試料保持具であって、
前記ステージに着脱可能に装着される本体部と、
上下方向に延びる軸心回りに回転可能に設けられ、かつ測定試料を載せる第1載置部と、
参照試料を載せる第2載置部と、
前記本体部に支持され、前記第1載置部の水平方向への移動を規制し、かつ前記本体部に対する前記第1載置部の傾斜角度を調整する角度調整部と、
前記本体部に支持され、前記本体部に対する前記第2載置部の高さを調整する高さ調整部と、
を備える、試料保持具。
(2)前記高さ調整部は、前記本体部に固定された棒ネジを含み、
前記第2載置部は、回転させることによって前記棒ネジの軸方向に移動できるように前記棒ネジに螺合されている、上記(1)に記載の試料保持具。
(3)前記高さ調整部は、前記本体部に固定された棒ネジと、回転させることによって前記棒ネジの軸方向に移動できるように前記棒ネジに螺合された高さ調整子とを含み、
前記第2載置部は、前記高さ調整子に支持されている、上記(1)に記載の試料保持具。
(4)平面視において前記第1載置部および前記第2載置部は重なるように設けられ、
前記第2載置部は前記第1載置部よりも上方に設けられる、上記(1)から(3)までのいずれかに記載の試料保持具。
(5)試料表面の顕微分析を行う分析装置であって、上記(1)から(4)までのいずれかに記載の試料保持具を備える、分析装置。
本発明によれば、試料の測定精度を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る試料保持具を備えた分析装置の構成を示す概略図である。 図2は、試料保持具を示した図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)におけるB−B線端面図である。 図3は、試料保持具の他の実施形態を模式的に示した図である。 図4は、試料保持具のその他の実施形態を模式的に示した図である。 図5は、試料保持具のさらに他の実施形態を模式的に示した図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る試料保持具を備えた分析装置の構成を示す概略図である。本実施形態に係る分析装置100は、顕微鏡10と、試料保持具12とを備えている。
本実施形態では、顕微鏡10は、試料表面の顕微分析を行うための顕微鏡(例えば、赤外顕微鏡)であり、顕微鏡ステージ14(以下、単にステージ14と記載する。)と、駆動部16と、レンズ18と、ミラー20と、観察部22と、分析部24と、制御部26とを備える。なお、顕微鏡10としては、公知の種々の顕微鏡を利用することができるので、以下においては、顕微鏡10の各部の構成について簡単に説明する。
試料保持具12は、顕微鏡10のステージ14に着脱可能に装着される。試料保持具12は、様々な材質および形状の測定試料1を保持する。試料保持具12の詳細は後述する。ステージ14は、X−Y−Z方向(3次元方向)に移動可能に構成されている。駆動部16は、ステージ14をX−Y−Z方向に移動させる。これによって、測定試料1の表面の任意の領域における撮像および分析を行うことができる。
分析部24は、可視光および赤外光等を発する光源と測定試料1の表面で反射された赤外光を解析する分光器とを含む。レンズ18は、分析部24の光源から照射された光を集光する。ミラー20は、分析部24の光源から照射された光および測定試料1の表面で反射された光を反射する。なお、図1においては、ミラー20から測定試料1の表面に入射する光の軸線11(以下、入射光軸11と記載する。)を二点鎖線で示している。観察部22は、例えば、CCDカメラ等の撮像機を含み、測定試料1の表面で反射された可視光を観察する。
制御部26は、分析装置100の利用者の操作に基づいて、駆動部16、観察部22および分析部24を制御する。本実施形態では、制御部26は、駆動部16を制御することによって、ステージ14を所望の位置に移動させると共に、観察部22で得られる像および分析部24で得られる分析データを取り込み、解析することができる。
上記の構成を備えた分析装置100は、例えば、測定試料1の表面の顕微鏡写真の取得またはFT−IRを用いたマッピング分析を行うのに好適に用いることができる。
以下、試料保持具12について、より詳しく説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る試料保持具を示した図であり、(a)は平面図であり、(b)は(a)におけるB−B線端面図である。図2を参照して、試料保持具12は、本体部30と、第1載置部32と、角度調整部34と、第2載置部36と、高さ調整部38とを備えている。
本体部30は、平面視において円環形状を有し、ステージ14(図1参照)に着脱可能に装着される。第1載置部32は、平面視において中空円板形状を有する。第1載置部32に測定試料1が載せられる。本実施形態では、第1載置部32は、上下方向に延びる軸心A(図2(b)参照)を中心として回転できるように、角度調整部34に支持されている。角度調整部34の詳細は後述する。
第1載置部32の外周部には、複数(本実施形態では4つ)の貫通孔32aが形成されている。平面視において、複数の貫通孔32aは、軸心Aを中心とする共通の仮想円周上に配置されている。各貫通孔32aは、第1載置部32の周方向に延びるように、円弧形状を有している。
角度調整部34は、本体部30に支持される。角度調整部34は、複数(本実施形態では3つ)のガイド部材34aと、複数(本実施形態では3つ)の角度調整子34bと、複数(本実施形態では3つ)の固定子34cとを含む。
本実施形態では、各ガイド部材34aは、下端部が本体部30に固定された棒ネジである。平面視において、複数のガイド部材34aは、軸心Aを中心とする共通の仮想円周上に配置されている。また、本実施形態では、平面視において、本体部30を2つの領域に等分割した場合に、各領域に少なくとも一つのガイド部材34aが固定されるように、複数のガイド部材34aが設けられる。
各ガイド部材34aに、角度調整子34bおよび固定子34cが嵌め込まれる。本実施形態では、角度調整子34bおよび固定子34cはそれぞれ鍔形状を有し、回転させることによってガイド部材34aの軸方向に移動できるようにガイド部材34aに螺合されている。
複数のガイド部材34aが互いに異なる貫通孔32aを通るように、複数の角度調整子34b上に第1載置部32が載せられる。これにより、第1載置部32の軸心A周りの回転が可能な状態で、第1載置部32の水平方向の移動が複数のガイド部材34aによって規制される。また、複数の角度調整子34bの上下方向の位置を相対的に変化させることによって、本体部30に対する第1載置部32の傾斜角度を調整することができる。これにより、ステージ14(図1参照)に対する測定試料1の角度を調整することができる。
各固定子34cは、第1載置部32の上方からガイド部材34aに嵌め込まれる。本実施形態では、複数の角度調整子34bと複数の固定子34cとで第1載置部32を挟み込むことによって、第1載置部32の回転および上下方向の移動を規制することができる。これにより、分析装置100による分析中に、より安定に測定試料1を保持することが可能になる。
なお、本実施形態では、角度調整子34bの上面および固定子34cの下面はそれぞれ、テーパー形状を有している。具体的には、角度調整子34bの上面は、上端に近づくほど直径が小さくなるように、円錐形状を有している。また、固定子34cの下面は、下端に近づくほど直径が小さくなるように、円錐形状を有している。このような構成によって、角度調整子34bおよび固定子34cによって第1載置部32を支持する際に、角度調整子34b上端および固定子34c下端を、第1載置部32のそれぞれ下面および上面へ十分に近付けることができる。すなわち、角度調整子34bおよび固定子34cを第1載置部32に対して、より点接触に近い状態で接触させることができる。その結果、角度調整子34bおよび固定子34cによって、第1載置部32をより安定に保持することができる。なお、角度調整子34bおよび固定子34cの形状は上述の例に限定されず、角度調整子34bおよび固定子34cとして、例えば、通常のナットを用いてもよい。
なお、前述のように、顕微FT−IR等を用いた顕微分析においては、測定試料1の厳密な角度調整が要求されるため、角度調整子34bの高さは精密に変化させられることが望ましい。角度調整子34bの高さは、ガイド部材34aのネジ部のピッチを小さくすればするほど精密に上下させることが可能になるため、ピッチは0.4mm以下とすることが望ましい。また、ガイド部材34aのネジ部は消耗しやすいため、ガイド部材34aは本体部に着脱自在に取り付け可能であることが望ましい。
本実施形態では、高さ調整部38は、下端部が本体部30に固定された棒ネジである。本実施形態では、平面視において、高さ調整部38および複数のガイド部材34aは、軸心Aを中心とする共通の仮想円周上に配置されている。
高さ調整部38に、第2載置部36が嵌め込まれる。本実施形態では、第2載置部36は鍔形状を有し、回転させることによって高さ調整部38の軸方向に移動できるように高さ調整部38に螺合されている。第2載置部36としては、例えば、ナット等の公知の部材(中空状の部材)を用いることができる。第2載置部36に参照試料2が載せられる。図2に示した例では、参照試料2は、高さ調整板40を介して第2載置部36に載せられている。本実施形態では、平面視において、第1載置部32および第2載置部36は重なるように設けられ、かつ第2載置部36は第1載置部32の上方に設けられている。
なお、測定試料1および参照試料2は、分析中にずれないよう第1載置部32および第2載置部36に固定することが望ましい。測定試料1および参照試料2を固定する方法については、特に制限はなく、両面テープ、接着剤、固定金具等を用いて固定すればよい。
本実施形態に係る分析装置100によって測定試料1を分析する際には、まず、試料保持具12をステージ14に装着し、顕微鏡10の観察視野内で測定試料1を保持する。その後、第1載置部32を回転させ、顕微鏡10によって測定試料1を観察しながら測定試料1の入射光軸11(観察軸)周りの角度を調整する。続いて、観察視野において、測定試料1の表面の任意の3個所以上で顕微鏡10の焦点が合うように、複数の角度調整子34bの高さをそれぞれ調整することによって、本体部30に対する第1載置部32の傾斜角度を調整する。その後、ステージ14を水平方向に移動させ、観察視野において、参照試料2の表面の任意の位置で顕微鏡10の焦点が合うように、第2載置部36の高さを調整する。その後、参照試料2および測定試料1の表面を測定して、マッピング分析等の顕微分析を行う。
本実施形態によれば、測定試料1の傾斜角度の調整および入射光軸11(観察軸)周りの回転を、顕微鏡で観察しながら、容易に行うことが可能であり、数mmから数cmオーダーの広範囲にわたる領域の高精度なマッピング分析を実施することができるようになる。また、顕微鏡10の焦点位置を測定試料1の表面に合わせた後、高さ調整部38を用いて第2載置部36の高さを調整することによって、ステージ14の高さを変えることなく、顕微鏡10の焦点位置を参照試料2の表面に適切に合わせることができる。すなわち、測定試料1の高さを維持したまま、顕微鏡10の焦点位置を参照試料2の表面に合わせることができる。これにより、例えば、顕微FT−IR等を用いた顕微分析を行うに際して、従来のステージ14を用いて、測定試料1および参照試料2の赤外反射スペクトルを精度良く繰り返し測定することが可能になる。すなわち、顕微鏡10による測定試料1の測定精度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、測定試料1および参照試料2を繰り返し測定する際に、測定試料1および参照試料2の高さを調整しなくてよいので、測定試料1および参照試料2の自動測定が可能になる。すなわち、測定試料1のマッピング分析を自動でかつ精度良く行うことが可能になる。
また、本実施形態では、平面視において、第1載置部32および第2載置部36は重なるように設けられている。この場合、第1載置部32に載せられた測定試料1と、第2載置部36に載せられた参照試料2との水平方向の距離を十分に短くすることができる。これにより、測定試料1および参照試料2を繰り返し測定する際に、ステージ14の水平方向の移動距離を短くすることができるので、顕微鏡10による測定試料1の測定精度が低下することを十分に抑制できる。
なお、上述の実施形態では、高さ調整部38として棒ネジを用いる場合について説明したが、高さ調整部38の構成は上述の例に限定されない。例えば、図3に示すように、高さ調整部38が、棒ネジ38aと、棒ネジ38aにはめ込まれた高さ調整子38bとを含んでいてもよい。高さ調整子38bは鍔形状を有し、回転させることによって棒ネジ38aの軸方向に移動できるように棒ネジ38aに螺合されている。高さ調整子38bとしては、例えば、ナットを用いることができる。本実施形態では、第2載置部36にネジ部が形成されておらず、第2載置部36が棒ネジ38aの軸方向に移動自在になるように、第2載置部36に棒ネジ38aが挿通されている。第2載置部36は、高さ調整子38bに支持されている。本実施形態では、高さ調整子38bを回転させて、高さ調整子38bを棒ネジ38aの軸方向に移動させることによって、第2載置部36を棒ネジ38aの軸方向に移動させることができる。その結果、参照試料2の高さを調整することができる。
上述の実施形態では、参照試料2が、高さ調整板40を介して第2載置部36に載せられる場合について説明したが、図3に示すように、高さ調整板40が設けられなくてもよい。また、上述の実施形態では、角度調整部34が、ガイド部材34a、角度調整子34bおよび固定子34cを含む場合について説明したが、図3に示すように、固定子34cが設けられなくてもよい。また、図示は省略するが、測定試料1が、高さ調整板を介して第1載置部32に載せられてもよい。
また、上述の実施形態では、第1載置部32が平板形状を有する場合について説明したが、第1載置部32の形状は、測定試料1の厚みおよび形状等に応じて適宜変更することができる。例えば、図4に示すように、第1載置部32の中央部が下方に向かって凸となるように凹んでいてもよい。また、図示は省略するが、第1載置部32の中央部が上方に向かって凸となるように突出していてもよい。
また、上述の実施形態では、第1載置部32の外周部に複数の貫通孔32aが形成される場合について説明したが、第1載置部32の外周部に貫通孔が形成されていなくてもよい。この場合、図5に示すように、第1載置部32を、複数のガイド部材34aおよび高さ調整部38の内側に配置すればよい。
また、上述の実施形態では、角度調整部34が3つのガイド部材34aを有する場合について説明したが、4つ以上のガイド部材34aが設けられてもよい。この場合、ガイド部材34aの数に応じて、角度調整子34b、固定子34cおよび貫通孔32aの数を調整すればよい。
また、上述の実施形態では、高さ調整部38が、ガイド部材34aとは別個の棒ネジからなる場合について説明したが、いずれかのガイド部材34aの一部を高さ調整部38として利用してもよい。例えば、いずれかのガイド部材34aの上端部に、第2載置部36を嵌め込んでもよい。
以上、図1〜5を用いて本発明の実施形態に係る試料保持具および分析装置の説明を行ったが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
本発明に係る試料保持具によれば、測定試料を精度良く測定することが可能になる。したがって、本発明に係る試料保持具およびそれを備える分析装置は、数mmから数cmオーダーの広範囲にわたる領域のマッピング分析を実施するのに好適に用いることができる。
1 測定試料
2 参照試料
10 顕微鏡
12 試料保持具
14 顕微鏡ステージ
16 駆動部
18 レンズ
20 ミラー
22 観察部
24 分析部
26 制御部
30 本体部
32 第1載置部
32a 貫通孔
34 角度調整部
34a ガイド部材
34b 角度調整子
34c 固定子
36 第2載置部
38 高さ調整部
38a 棒ネジ
38b 高さ調整子
40 高さ調整板
100 分析装置

Claims (5)

  1. 測定試料を保持しかつ顕微鏡のステージに装着される試料保持具であって、
    前記ステージに着脱可能に装着される本体部と、
    上下方向に延びる軸心回りに回転可能に設けられ、かつ測定試料を載せる第1載置部と、
    参照試料を載せる第2載置部と、
    前記本体部に支持され、前記第1載置部の水平方向への移動を規制し、かつ前記本体部に対する前記第1載置部の傾斜角度を調整する角度調整部と、
    前記本体部に支持され、前記本体部に対する前記第2載置部の高さを調整する高さ調整部と、
    を備える、試料保持具。
  2. 前記高さ調整部は、前記本体部に固定された棒ネジを含み、
    前記第2載置部は、回転させることによって前記棒ネジの軸方向に移動できるように前記棒ネジに螺合されている、請求項1に記載の試料保持具。
  3. 前記高さ調整部は、前記本体部に固定された棒ネジと、回転させることによって前記棒ネジの軸方向に移動できるように前記棒ネジに螺合された高さ調整子とを含み、
    前記第2載置部は、前記高さ調整子に支持されている、請求項1に記載の試料保持具。
  4. 平面視において前記第1載置部および前記第2載置部は重なるように設けられ、
    前記第2載置部は前記第1載置部よりも上方に設けられる、請求項1から3までのいずれかに記載の試料保持具。
  5. 試料表面の顕微分析を行う分析装置であって、請求項1から4までのいずれかに記載の試料保持具を備える、分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021039339A1 (ja) 2019-08-30 2021-03-04 キヤノン株式会社 情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム及びプログラム

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