JP2019158942A - 騒音低減装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置サイズを抑えながら、広い周波数域の騒音に対して消音効果を得ることができる騒音低減装置を提供する。【解決手段】本願は、気体が流れる通気経路で生じる騒音を低減するための騒音低減装置に関する。当該装置は、通気経路に対して開口部を介して連通する内部空間を有するチャンバーと、通気経路と内部空間との間を隔てるように開口部に配置される隔壁と、を備える。隔壁には、騒音に含まれる周波数成分に対応する開口面積を有する少なくとも一つの貫通孔が形成される。【選択図】図2

Description

本開示は、気体が流れる通気経路で生じる騒音を低減するための騒音低減装置に関する。
騒音を低減するための手段として、多孔性材料であるグラスウールのような吸音材が知られている。この種の吸音材は、低周波域における吸音効果が比較的低く、特に高温環境下において十分な効果が得られにくい性質がある。また気体の流れがある環境下では、飛散するなど構造的な問題点もある。
発電用タービンに燃焼気体を供給する供給管のように高温で、且つ、流れがある環境下では、上述のような吸音材の理由が困難である。そこで吸音材に代わるデバイスとして、共鳴型消音器が利用されることがある。共鳴型消音器は、騒音に含まれる音波の重ね合わせによる干渉を利用することにより、共鳴周波数を中心とした周波数域において消音効果を発揮する。特許文献1には、このような共鳴型消音器の一例として、吸音通路に共鳴管として機能するブランチ管を設けることで消音を行うことが記載されている。
特開平7−18755号公報
特許文献1のような共鳴型消音器は共鳴管における共鳴現象を利用するため、低周波域の騒音を低減対象とする場合、低い共鳴周波数を得るために装置サイズを大きくしなければならず、装置規模が大きくなってしまう。また、通気経路に設置される共鳴管は、気体の流れに渦を生じさせ、圧損や流力騒音が増大する要因となるおそれがある。
本発明の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、装置サイズを抑えながら、広い周波数域の騒音に対して消音効果を得ることができる騒音低減装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る騒音低減装置は上記課題を解決するために、
気体が流れる通気経路で生じる騒音を低減するための騒音低減装置であって、
前記通気経路に対して開口部を介して連通する内部空間を有するチャンバーと、
前記気体の流れ方向に沿って延在し、前記通気経路と前記内部空間との間を隔てるように前記開口部に配置される隔壁と、
を備え、
前記隔壁には、前記騒音に含まれる周波数成分に対応する開口面積を有する少なくとも一つの貫通孔が形成される。
上記(1)の構成によれば、通気経路を伝播する騒音に含まれる特定の周波数成分は、隔壁に設けられた貫通孔によって伝播速度が低下させられる。これにより、通気経路を伝播する騒音の見かけの音速が低下し、消音効果が得られる。このような消音効果は、貫通孔の開口面積をコントロールすることによって、装置サイズを抑えつつも低周波数域にも容易に対応可能である。また内部空間は、隔壁によって通気経路と隔たれているため、通気経路を流れる気流によって渦が生じにくく、圧損や流力騒音も少なく済む。
(2)幾つかの実施形態では上記(1)の構成において、
前記少なくとも一つの貫通孔は、前記流れ方向に沿って配列され、且つ、互いに異なる前記開口面積を有する複数の貫通孔を含み、
前記内部空間は、前記内部空間の奥行方向に沿って延在する少なくとも一つの第1仕切部材によって前記複数の貫通孔を隔離するように仕切られる。
上記(2)の構成によれば、チャンバーの内部空間は、隔壁に設けられた複数の貫通孔を隔離するように第1仕切部材によって仕切られる。隔壁上に設けられた複数の貫通孔は互いに異なる開口面積を含むため、各貫通孔では異なる周波数成分の伝播速度が低減される。その結果、複数の周波数域を含むブロードな消音効果が得られる。
(3)幾つかの実施形態では上記(2)の構成において、
前記複数の貫通孔は、前記流れ方向の下流側に向かって前記開口面積が大きくなるように配列される。
上記(3)の構成によれば、流れ方向の上流側における音波の伝播速度が下流側に比べて相対的に遅くなる。これにより、音波が騒音低減装置に当たり反射する際に、音波の反射角度が流れ方向の上流側に向き、流れ方向の下流側に音波が伝播しづらくなることで、消音効果が効果的に得られる。
(4)幾つかの実施形態では上記(2)の構成において、
前記少なくとも一つの貫通孔は、前記隔壁上に二次元的に配列され、且つ、互いに異なる前記開口面積を有する複数の貫通孔を含む。
上記(4)の構成によれば、チャンバーの内部空間は、隔壁上に二次元的に配列された複数の貫通孔を隔離するように第1仕切部材によって二次元的に仕切られる。これらの貫通孔は互いに異なる開口面積を有する複数の貫通孔を含んでいるため、異なる周波数成分の伝播速度が低減される。その結果、複数の周波数成分を含むブロードな周波数域に対する消音効果が得られる。
(5)幾つかの実施形態では上記(2)から(4)のいずれか一構成において、
前記内部空間のうち前記第1仕切部材によって仕切られた空間のうち前記流れ方向に沿った一辺の長さは前記周波数成分が有する波長の5分の1以下である。
上記(5)の構成によれば、第1仕切部材によって仕切られた空間のうち流れ方向に沿った一辺の長さは、消音対象となる周波数成分が有する波長の5分の1以下に設定される。長手方向に音場が形成されている場合、このように当該長さを周波数成分が有する波長の5分の1波長以下に設定することで、常に音場の腹(音圧が高くなる位置)付近に貫通孔が存在するため、騒音低減装置で共鳴が発生しやすくなる。また、第1仕切部材によって仕切られた各空間は音波の波長に対して十分短い周期で配置することが伝播速度を変化させるために重要である。これにより、本構成によって、消音効果が得られやすくなる。
(6)幾つかの実施形態では上記(1)から(5)のいずれか一構成において、
前記内部空間は、前記流れ方向に沿って延在する第2仕切部材によって前記内部空間を複数の空間に仕切られており、
前記第2仕切部材には、前記隔壁に設けられた前記貫通孔と同じパターンで貫通孔が形成されている。
通気経路を伝播する騒音に含まれる特定の周波数成分は隔壁に設けられた貫通孔を通過することによって伝播速度が低減されるが、このような速度低減効果は、内部空間の奥行方向の長さが長くなると低下してしまうことがある。上記(6)の構成によれば、隔壁と同じパターンの貫通孔を有する第2仕切部材によって内部空間を仕切ることによって、このような場合であっても、的確に速度低減効果を得ることができる。
(7)幾つかの実施形態では上記(6)の構成において、
前記内部空間のうち前記第2仕切部材によって仕切られた空間のうち前記奥行方向に沿った一辺の長さは、前記周波数成分が有する波長の4分の1以下である。
上記(7)の構成によれば、第2仕切部材によって仕切られた空間のうち奥行き方向に沿った一辺の長さは、消音対象となる周波数成分が有する波長の4分の1以下に設定される。このように第2仕切り部材によって空間を仕切ることで、奥行き方向で、消音効果が低下する要因となる高次の共鳴(音圧の腹−節)が形成されにくくできる。
(8)幾つかの実施形態では上記(7)の構成において、
前記内部空間は、前記内部空間の奥行方向に沿って延在する少なくとも一つの第1仕切部材によって前記複数の貫通孔を隔離するように仕切られており、
前記内部空間のうち前記第2仕切部材によって仕切られた空間のうち前記奥行方向に沿った一辺の長さL2は、前記内部空間のうち前記第1仕切部材によって仕切られた空間のうち前記流れ方向に沿った一辺の長さL1を用いて、次式
0.5L1≦L2≦2L1
の範囲に含まれる。
本発明者の知見によれば、第2仕切部材によって仕切られた空間のうち奥行方向に沿った一辺の長さL2を0.5L1より小さくしたとしても、上述の消音効果に大差がなく、無駄に構造が複雑になるおそれがある。一方、長さL2が2L1より大きくなると、音速低減効果が得られにくくなり、消音効果が低下してしまうおそれがある。その結果、長さL2を上記範囲にすることで、上述の消音効果が好適に得られる。
(9)幾つかの実施形態では上記(1)から(8)のいずれか一構成において、
前記通気経路は、発電用タービンに燃焼気体を供給する供給管である。
上記(9)の構成によれば、高温且つ流速の大きな燃焼気体が流れる、発電用タービンに燃焼気体を供給するための供給管における騒音を好適に低減できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、装置サイズを抑えながら、広い周波数域の騒音に対して消音効果を得ることができる騒音低減装置を提供できる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る騒音低減装置が取り付けられた通気経路を示す模式図である。 図1の騒音低減装置の断面構造を示す拡大図である。 特定波長を有する周波数成分が貫通孔を通過する様子を示す模式図である。 図2の騒音低減装置を透過的に示す斜視図である。 隔壁上に設けられた複数の貫通孔のレイアウト例である。 本実施形態に係る騒音低減装置の騒音低減効果をFEM解析で検証した結果である。 図4の変形例である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明の少なくとも一実施形態に係る騒音低減装置1が取り付けられた通気経路100を示す模式図であり、図2は図1の騒音低減装置1の断面構造を示す拡大図である。
通気経路100は、図1において左側から右側に向けて所定の気体が流れる経路である。本実施形態では、通気経路100の一例として、高温且つ流速が大きな燃焼気体(例えば一次空気)を発電用タービンに向けて供給されるための供給管が示されている。このような通気経路100において騒音の低減を図るために従来の吸音材を用いると、気体の流れによって吸音材が飛散したり、高温環境下において十分な吸音効果が得られにくいおそれがある。そこで、通気経路100には以下に説明する騒音低減装置1が採用されている。
通気経路100は内部を気体が流れる管状部材であり、騒音低減装置1は、通気経路100を構成する管壁の側面側に取り付けられている。通気経路100に取り付けられる騒音低減装置1は単一であってもよいし、複数であってもよいが、図1の例では、騒音低減装置1の取付レイアウトの一例として、2つの騒音低減装置1が互いに対向する位置に配置された場合が示されている。
騒音低減装置1は、チャンバー2及び隔壁4を備える。通気経路100は、騒音低減装置1が取り付けられる位置において、壁面の一部が部分的に開口した開口部6を有する。騒音低減装置1は、チャンバー2の内部空間8が開口部6を介して通気経路100に連通するように通気経路100に取り付けられている。
隔壁4は、通気経路100と内部空間8との間を隔てるように開口部6に配置されており、気体の流れ方向に沿って延在する板状部材として構成されている。尚、本実施形態では、開口部6に配置される隔壁4は、通気経路100を構成する管壁と面一になる位置に設けられているが、通気経路100の内側から見て、管壁より外側又は内側に設けられていてもよい。
隔壁4には少なくとも一つの貫通孔10が設けられている。貫通孔10は、隔壁4の裏表を貫通するように形成されることで、内部空間8と通気経路100とを連通する。貫通孔10は、低減対象となる波長成分に対応する開口面積を有する。通気経路100を伝播する音波は、一般的に様々な波長成分を含んでおり、開口面積に対応する波長成分は貫通孔10を通過する際に伝播速度が低下させられる。すなわち貫通孔10の開口面積に応じて、通気経路100を伝播する音波に含まれる特定の波長成分の伝播速度が遅くなる。その結果、通気経路100を伝播する音波は、騒音低減装置1を通過する際に貫通孔10によって見かけの音速が低くなり、その結果、騒音低減作用が得られる。このように貫通孔10の開口面積によって見かけの音速をコントロールすることができるため、消音対象となる周波数に合わせた設計が可能となり、定周波域においても良好な吸音効果が期待できる。
図3は特定波長λを有する周波数成分が貫通孔10を通過する様子を示す模式図である。通気経路100から貫通孔10に侵入する入射波は、内部空間8の最奥側の内壁で反射され、再び貫通孔10を介して通気経路100に出て行く。ここで内部空間8に侵入する入射波λ1と、内部空間8から出る反射波λ2は、互いに同じ波長を有し、且つ、位相が180度反転している。そのため、入射波λ1と反射波λ2とは干渉することで相殺されることによっても消音効果が得られる。
尚、貫通孔10によって伝播速度が低下させられる波長は、貫通孔10の開口面積によって決定されるため、貫通孔10の開口形状は限定されない。本実施形態では、円形状を有する貫通孔10が示されているが、例えば三角形や四角形のような多角形状であってもよい。
本実施形態では、隔壁4には複数の貫通孔10が設けられている。複数の貫通孔10は、互いに異なる開口面積を有する貫通孔を含む。複数の貫通孔10の全てが互いに異なる開口面積を有してもよいし、複数の貫通孔10のうち一部が互いに異なる開口面積を有し、残りの貫通孔10が同じ開口面積を有してもよい。
図4は図2の騒音低減装置1を透過的に示す斜視図である。尚、図4では構造を簡易的に示すために、複数の貫通孔10の開口面積を等しく示している。
複数の貫通孔10は、内部空間8に配置された第1仕切部材12によって互いに隔離されるように仕切られている。第1仕切部材12は内部空間8の奥行方向に沿って延在する板状部材であり、内部空間8を複数のサブ空間14に分割する。隣り合うサブ空間14は、第1仕切部材12によって互いに隔離されている。複数のサブ空間14の各々は、それぞれ対応する貫通孔10を介して通気経路100に連通する。
各サブ空間14に対応する貫通孔10は、上述のように互いに異なる開口面積を有する貫通孔を含むため、各サブ空間14では各貫通孔10の開口面積に対応する波長成分の伝播速度が低下させられる。これにより、複数の波長成分を含む音波の見かけの音速を減らし、ブロードな周波数帯における消音効果が得られる。
図5は隔壁4上に設けられた複数の貫通孔10のレイアウト例である。この例では、複数の貫通孔は、流れ方向の下流側に向かって開口面積が次第に大きくなるように配列される。これにより流れ方向の上流側における音波の伝播速度が下流側に比べて相対的に遅くなるため、音波が騒音低減装置1に当たり反射する際に、音波の反射角度が流れ方向の上流側に向き、流れ方向の下流側に音波が伝播しづらくなることで、消音効果が効果的に得られる。
また内部空間8が第1仕切部材12によって仕切られることで形成されるサブ空間14は、流れ方向Xに沿った一辺の長さL1が、当該サブ空間14に対応する貫通孔10によって消音可能な音波が有する波長λの5分の1以下の長さであるとよい。長手方向に音場が形成されている場合、このように当該長さL1を周波数成分が有する波長λの5分の1波長以下に設定することで、常に音場の腹(音圧が高くなる位置)付近に貫通孔10が存在するため、騒音低減装置1で共鳴が発生しやすくなる。また、第1仕切部材12によって仕切られた各サブ空間14は音波の波長に対して十分短い周期で配置することが伝播速度を変化させるために重要である。これにより、本構成によって、消音効果が得られやすくなる。
また内部空間8が第1仕切部材12によって仕切られることで形成されるサブ空間14は、奥行方向Yに沿った一辺の長さL2が、当該サブ空間14に対応する貫通孔10によって消音可能な音波が有する波長λの4分の1以下の長さであるとよい。上述したように隔壁4に設けられた貫通孔10を通過した特定の波長成分は伝播速度が減速されるが、このような減速効果は、奥行方向Yに沿って波長λの4分の1以下の長さ範囲において良好に得られる。
隔壁4からチャンバー2の最奥までの距離が波長λの4分の1以下の長さを超える場合、図2及び図4に示されるように、サブ空間14は第2仕切部材16によって更に仕切られていてもよい。第2仕切部材16は、流れ方向Xに沿った板状部材であり、サブ空間14の奥行方向Yにおける長さL2が波長λの4分の1以下になるように配置される。すなわち隣り合う第2仕切部材16の間の距離が波長λの4分の1以下になるように、第2仕切部材16が配置される。
また第2仕切部材16には、隔壁4に設けられた貫通孔10と同じパターンで貫通孔20が形成されている。これにより、通気経路100から隔壁4に設けられた貫通孔10を介して内部空間8に侵入した音波は、隔壁4からチャンバー2の最奥までの距離が波長λの4分の1以下の長さを超える場合であっても、第2仕切部材16に設けられた貫通孔20によって的確に減速される。
尚、第2仕切部材16は内部空間8に対して補強リブとしても機能することから、チャンバー2の剛性強化にも有効である。
より好ましくは、サブ空間14のうち奥行き方向に沿った一辺の長さL2は、上記長さL1に対して、次式
0.5L1≦L2≦2L1
を満たすように設計されてもよい。本発明者の知見によれば、第2仕切部材によって仕切られた空間のうち奥行き方向に沿った一辺の長さL2を0.5L1より小さくしたとしても、上述の消音効果に大差がなく、無駄に構造が複雑になるおそれがある。一方、一片の長さL2が2L1より大きくなると、音速低減効果が得られにくくなり、消音効果が低下してしまうおそれがある。その結果、長さL2を上記範囲にすることで、上述の消音効果が好適に得られる。
通気経路100を伝播する音波は、通気経路100とチャンバー2の内部空間8との隔壁4に設けられた貫通孔10を通過することにより波長が短くなり、見かけの音速が低下する。これにより通気経路100では音波の伝播が抑制されることから、通気経路100における騒音が低減される。このような騒音の低減効果は、音波が貫通孔10を通過することによってもたらされるので、低周波域の騒音に対しても装置サイズを大きくすることなく得られる。
また、このような騒音低減装置1は、例えば金属材料のような高温に優れた耐性を有する材料で構成することができる。そのため、高温環境下においても良好な消音効果が期待できる。
図6は本実施形態に係る騒音低減装置1の騒音低減効果をFEM解析で検証した結果である。横軸は騒音に含まれる周波数(=1/波長)を示しており、縦軸は減音量を示している。図6に示されるように、騒音低減装置1によれば約200Hz〜400Hzにかけてブロードな周波数帯において良好な消音効果が得られることが確認された。
図7は図4の変形例である。本変形例では、隔壁4上には複数の貫通孔10が二次元的に配列されている。すなわち、上述の図4の例では隔壁4上に貫通孔10が流れ方向Xに沿って一次元的に配列されていたが、本変形例では、隔壁4上に流れ方向X、及び、流れ方向Xに対して垂直な方向Zに沿って二次元的に配列されている。これにより、内部空間8は第1仕切部材12によって複数の貫通孔10を隔離するように仕切られることにより、三次元的にサブ空間14が分布した構造となっている。
このような構造によって、本変形例の騒音低減装置1は、隔壁4上により多くの貫通孔10を配置することができるため、上述の消音効果をより好適に発揮できる。特に貫通孔10の数を増やした分、それらの開口面積のバラツキもより柔軟に設計できるので、よりブロードな周波数域にわたって消音効果を得ることもできる。
尚、本変形例では三次元的にサブ空間14を分布することによって上述の実施形態に比べてサイズが少なからず大きくなるが、このような騒音低減装置1は金属材料のような剛性に優れた材料から容易に形成できるため十分な強度も確保できる。また内部空間8を第1仕切部材12及び第2仕切部材16で仕切る構成を有するため、これらの仕切部材が補強材としても機能することで、安定的な構造を実現できる。
以上説明したように本発明の少なくとも一実施形態によれば、装置サイズを抑えながら、広い周波数域の騒音に対して消音効果を得ることができる騒音低減装置1を提供できる。
本発明の少なくとも一実施形態は、気体が流れる通気経路で生じる騒音を低減するための騒音低減装置に利用可能である。
1 騒音低減装置
2 チャンバー
4 隔壁
6 開口部
8 内部空間
10,20 貫通孔
12 第1仕切部材
14 サブ空間
16 第2仕切部材
100 通気経路

Claims (9)

  1. 気体が流れる通気経路で生じる騒音を低減するための騒音低減装置であって、
    前記通気経路に対して開口部を介して連通する内部空間を有するチャンバーと、
    前記気体の流れ方向に沿って延在し、前記通気経路と前記内部空間との間を隔てるように前記開口部に配置される隔壁と、
    を備え、
    前記隔壁には、前記騒音に含まれる周波数成分に対応する開口面積を有する少なくとも一つの貫通孔が形成される、騒音低減装置。
  2. 前記少なくとも一つの貫通孔は、前記流れ方向に沿って配列され、且つ、互いに異なる前記開口面積を有する複数の貫通孔を含み、
    前記内部空間は、前記内部空間の奥行方向に沿って延在する少なくとも一つの第1仕切部材によって前記複数の貫通孔を隔離するように仕切られる、請求項1に記載の騒音低減装置。
  3. 前記複数の貫通孔は、前記流れ方向の下流側に向かって前記開口面積が大きくなるように配列される、請求項2に記載の騒音低減装置。
  4. 前記少なくとも一つの貫通孔は、前記隔壁上に二次元的に配列され、且つ、互いに異なる前記開口面積を有する複数の貫通孔を含む、請求項2に記載の騒音低減装置。
  5. 前記内部空間のうち前記第1仕切部材によって仕切られた空間のうち前記流れ方向に沿った一辺の長さは前記周波数成分が有する波長の5分の1以下である、請求項2から4のいずれか一項に記載の騒音低減装置。
  6. 前記内部空間は、前記流れ方向に沿って延在する第2仕切り部材によって前記内部空間を複数の空間に仕切られており、
    前記第2仕切部材には、前記隔壁に設けられた前記貫通孔と同じパターンで貫通孔が形成されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の騒音低減装置。
  7. 前記内部空間のうち前記第2仕切部材によって仕切られた空間のうち前記奥行方向に沿った一辺の長さは、前記周波数成分が有する波長の4分の1以下である、請求項6に記載の騒音低減装置。
  8. 前記内部空間は、前記内部空間の奥行方向に沿って延在する少なくとも一つの第1仕切部材によって前記複数の貫通孔を隔離するように仕切られており、
    前記内部空間のうち前記第2仕切部材によって仕切られた空間のうち前記奥行方向に沿った一辺の長さL2は、前記内部空間のうち前記第1仕切部材によって仕切られた空間のうち前記流れ方向に沿った一辺の長さL1を用いて、次式
    0.5L1≦L2≦2L1
    の範囲に含まれる、請求項7に記載の騒音低減装置。
  9. 前記通気経路は、発電用タービンに燃焼用気体を供給する供給管である、請求項1から8のいずれか一項に記載の騒音低減装置。
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