JP7340960B2 - 騒音低減装置 - Google Patents

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Description

本開示は、配管内を伝播する騒音を低減するための騒音低減装置に関する。
騒音を低減するための装置として、騒音が伝播する配管等の経路に設置されるサイドブランチ型の騒音低減装置が知られている(例えば特許文献1)。この種の騒音低減装置では、騒音の伝播経路から分岐するようにブランチ形状の有底管部材が取り付けられ、その内部で伝播経路から入射した音波が往復する。有底管部材の長さは、低減対象となる騒音に含まれる特定周波数成分に対応する波長の1/4に設定されることで、有底管部材の内部を往復する音波の位相が逆転し、騒音中の特定周波数成分を打ち消すことで、騒音低減効果が得られる。
特開2000-205486号公報
サイドブランチ型の騒音低減装置では、上述のように、有底管部材の長さは、低減対象となる特定周波数成分に対応する波長の1/4に設定する必要がある。そのため、一般的な吸音材では吸収が難しい低周波領域(例えば約1kHz以下)を特定周波数として選択した場合、有底管部材の長さを大きく設定する必要があり、装置サイズが大型化してしまう。例えば100Hzを特定周波数成分として選択した場合、常温環境下では波長が約3.4mであるため、有底管部材の長さは約0.85m(=3.4m/4)にも達してしまう。
本発明の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、低周波成分を含む騒音をコンパクトな構成で低減可能な騒音低減装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る騒音低減装置は上記課題を解決するために、
配管内を伝播する騒音を低減するための騒音低減装置であって、
一端側に設けられた取付部を介して前記配管内に連通する内部空間を有し、他端側に底部を有する有底管部材と、
前記内部空間に配置される少なくとも1の板部材と、
を備え、
前記有底管部材の長さは、前記騒音に含まれる特定周波数成分について、前記取付部から入射する音波と前記底部からの反射波とが前記取付け部において互いに逆位相になるように設定され、
前記少なくとも1の板部材は前記有底管部材の断面積に対する充填率が0.8以上且つ1未満に設定される。
上記(1)の構成によれば、本装置は騒音が伝播する配管に取り付けられることでサイドブランチ管として機能する有底管部材を備える。有底管部材の長さは、騒音に含まれる特定周波数成分について、取付部から入射する音波と底部からの反射波とが互いに逆位相になるように設定されることで、騒音低減効果が得られる。特に充填率を0.8以上且つ1未満の範囲に設定することで、配管から有底管部材に入射する音速と有底管部材から配管に出射する音速との音速比を0.7以下に抑えることができ、上述の騒音低減効果が効果的に得られる。
ここで有底管部材の内部空間には少なくとも1の板部材が配置されることにより、内部空間における音波の伝播速度(音速c)が低下される。これにより、内部空間における特定周波数成分の波長λが小さくなるため、低周波成分を低減するために必要な有底管部材の長さを小さく抑える。その結果、騒音に含まれる特定周波数成分を効果的に低減可能な装置をコンパクトな構成で実現できる。
(2)幾つかの実施形態では上記(1)の構成において、
前記少なくとも1の板部材は、前記有底管部材の延在方向に対して垂直に配置される。
上記(2)の構成によれば、板部材を有底管部材の延在方向に対して垂直に配置することで、内部空間を伝播する音速を効果的に低下させることができるので、よりコンパクトな構成を有する装置を実現できる。
(3)幾つかの実施形態では上記(1)又は(2)の構成において、
前記少なくとも1以上の板部材を規定する最大長さは、前記特定周波数成分の波長の1/10以下である。
上記(3)の構成によれば、板部材を規定する最大長さを特定周波数成分の波長の1/10倍以下にすることで、内部空間を伝播する音速を効果的に低下させることができるので、よりコンパクトな構成を有する装置を実現できる。
(4)幾つかの実施形態では上記(1)から(3)のいずれか一構成において、
前記充填率が0.9以上である。
上記(4)の構成によれば、有底管部材の断面積に対する板部材の充填率を0.9以上且つ1未満の範囲に設定することで、配管から有底管部材に入射する音速と有底管部材から配管に出射する音速との音速比を0.9以下に抑えることができ、内部空間を伝播する音速をより効果的に低下させることができるので、よりコンパクトな構成を有する装置を実現できる。
(5)幾つかの実施形態では上記(1)から(4)のいずれか一構成において、
前記少なくとも1の板部材は、前記有底管部材のうち一の内壁面との間に第1隙間が形成されるとともに、前記有底管部材のうち前記一の内壁面に対向する他の内壁面との間に第2隙間が形成されるように配置される。
上記(5)の構成によれば、有底管部材の内壁面と板部材との間に、第1隙間及び第2隙間が形成されるように設計することで、内部空間を伝播する音速をより効果的に低下させることができるので、よりコンパクトな構成を有する装置を実現できる。
(6)幾つかの実施形態では上記(1)から(5)のいずれか一構成において、
前記少なくとも1以上の板部材は、前記有底管部材の延在方向に沿って配置された複数の板部材を含む。
上記(6)の構成によれば、複数の板部材を用いることで、内部空間を伝播する音波を多段的に減速することができる。これにより、内部空間を伝播する音速をより効果的に低下させることができるので、よりコンパクトな構成を有する装置を実現できる。
(7)幾つかの実施形態では上記(6)の構成において、
前記複数の板部材は、前記特定周波数成分の波長の1/10以下の間隔で互いに配列される。
上記(7)の構成によれば、複数の板部材の配列間隔を特定周波数成分の波長の1/10以下に設定することで、内部空間を伝播する音速をより効果的に低下させることができるので、よりコンパクトな構成を有する装置を実現できる。
(8)幾つかの実施形態では上記(6)又は(7)の構成において、
前記複数の板部材は、前記取付部から前記底部に向けて充填率が減少するように構成される。
上記(8)の構成によれば、有底管部材の内部空間に配置される複数の板部材の配置が、取付部から底部に向けて充填率(有底管部材の断面積に対する板部材が占める割合)が減少するようにレイアウトされる。これにより、取付部近傍における音響インピーダンスの変化を緩和できるため、配管を伝播する騒音の少なくとも一部を取付部から有底管部材に取り込むことができ、良好な騒音低減効果が得られる。
(9)幾つかの実施形態では上記(6)から(8)のいずれか一構成において、
前記複数の板部材は、前記取付部から前記底部に向けて隣接する前記板部材の間隔が減少するように構成される。
上記(9)の構成によれば、有底管部材の内部空間における複数の板部材の配置間隔を調整することで、取付部から底部に向けて充填率が減少するレイアウトを実現できる。
(10)幾つかの実施形態では上記(1)から(9)のいずれか一構成において、
前記特定周波数成分は1kHz未満の周波数を有する。
上記(10)の構成によれば、一般的な吸音材での低減が困難な1kHz未満の低周波領域を含む騒音を効果的に低減できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、低周波成分を含む騒音をコンパクトな構成で低減可能な騒音低減装置を提供できる。
本発明の幾つかの実施形態に係る騒音低減装置を示す模式図である。 図1の有底管部材の内部構成を示す断面図である。 図2の板部材の単体構成を拡大して示す側面図と正面図である。 図1の騒音低減装置の有底管部材内におけるゲインの周波数分布のシミュレーション解析結果を比較例とともに示すグラフである。 有底管部材内における音速比と充填率との関係を示すシミュレーション結果の一例である。 特定周波数成分の波長と板部材のサイズとの比に対する各物性値の評価結果である。 図2の変形例である。 図3の変形例である。 図2の他の変形例である。 図2の他の変形例である。 関連技術に係る騒音低減装置を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず本発明の実施形態の前提となる関連技術について説明する。図11は関連技術に係る騒音低減装置1´を示す模式図である。
騒音低減装置1´はサイドブランチ型の騒音低減装置であり、騒音が伝播する配管2に対して取り付けられている。配管2は中空状の閉断面形状を有しており、その一端側に設けられた騒音源4から出力される騒音が配管2中を伝播している。尚、配管2の断面形状は任意でよく、例えば円形であってもよいし、矩形であってもよい。
騒音源4は複数の周波数成分を含む騒音を出力する。騒音源4から出力される騒音は、図中の矢印で示すように配管2内を伝播する。騒音に含まれる周波数帯域は任意でよいが、ここでは一般的な吸音材で低減することが難しい約1kHz以下(例えば数100Hzオーダー)の比較的低い周波数成分が含まれる。尚、騒音源4は任意でよいが、例えば、火力発電プラントに使用されるガスタービン等である。
騒音低減装置1´は、配管2に対して外周側から取り付け可能な有底管部材6を有する。有底管部材6は、配管2と同様に中空状の閉断面形状を有する管部材である。有底管部材6は、一端側の取付部8において、配管2に外周側から取り付けられるとともに、他端側に底部10が設けられた有底形状を有する。尚、有底管部材6は、配管2に対して固定されていてもよいし、脱着可能に構成されていてもよい。
取付部8では、配管2の内部空間2aと有底管部材6の内部空間6aとが互いに連通するように構成される。配管2を伝播する騒音の少なくとも一部は、取付部8を介して有底管部材6に入射し、有底管部材6の内部空間6aを往復する。
有底管部材6の延在方向(長手方向)に沿った長さLは、騒音に含まれる特定周波数成分について、取付部8から侵入する音波と底部10からの反射波(有底管部材6を往復して取付部8に戻る音波成分)とが取付部8において互いに逆位相になるように設定される。ここで特定周波数成分は、騒音に含まれる複数の周波数成分のうち、騒音低減装置1´による低減対象として予め選択される任意の周波数成分である。具体的には、長さLは、特定周波数成分の波長λを用いて次式で設定される。
L=λ/4 (1)
このように長さLを設定することで、有底管部材6を往復する特定周波数成分の伝播距離はλ/2(=L×2)となることから、取付部8から侵入する音波と底部10からの反射波とが取付部8において互いに逆位相の関係になり、互いに打ち消し合うことで音響低減効果が得られる。
ここで特定周波数として低周波成分を選択すると波長λが大きくなることから、上記(1)式に基づいて有底管部材6の長さLもまた大きく設定する必要がある。例えば100Hzの周波数成分を有する音波を低減対象とする場合、常温環境下では波長が約3.4mであるため、有底管部材6の長さLは約0.85m(=3.4m/4)に達し、装置サイズが大型化してしまう。このような課題は、以下に説明する各実施形態によって解消可能である。
図1は本発明の幾つかの実施形態に係る騒音低減装置1を示す模式図であり、図2は図1の有底管部材6の内部構成を示す断面図であり、図3は図2の板部材12の単体構成を拡大して示す側面図と正面図である。尚、以下の説明では前述の関連技術に対応する構成要素を共通する符号で示すことで、重複する説明は適宜省略することとする。
騒音低減装置1が有する有底管部材6の内部空間6aには、少なくとも1の板部材12が配置される。板部材12は、例えば略一定の厚さの板形状を有しており、有底管部材6の延在方向に対して略垂直に配置される。板部材12の材質は、騒音が伝播する媒質(例えば空気)より密度が高い任意の材質を選択可能である。例えば板部材12は、鉄やアルミニウムのような金属材料から形成されてもよいし、樹脂やゴムのような非金属材料から形成されてもよい。
板部材12は、図3に示すように、板部材12の面積S1が配管2の断面積S2に比べて小さく設計されることで、有底管部材6の延在方向に沿った板部材12の前後領域が少なからず連通するように構成される。本実施形態では特に、配管2の内壁面と板部材12の外周部との間に少なからず隙間14(14a、14b)が形成されている。
ここで配管2から内部空間6aに入射した騒音の音速cは、内部空間6a内に存在する媒質(空気)の体積弾性率K、密度ρを用いて次式で表される。
c∝(K/ρ)^0.5 (2)
内部空間6aでは騒音が入射すると、板部材12を通過する際に板部材12に加振による変形が誘発させる。すると板部材12の近傍では密度ρ(空間の等価密度)が増加し(体積弾性率Kは略一定)、音速cが低下する。すなわち内部空間6aに入射する騒音は、板部材12を通過することにより音速が低下される。
ここで図4は図1の騒音低減装置1の有底管部材6内におけるゲインの周波数分布のシミュレーション解析結果を比較例とともに示すグラフである。図4では上段に図1の騒音低減装置1における周波数分布が示されており、下段に図1の騒音低減装置1と比較して板部材12が配置されていな比較例における周波数分布が示されている。図4に示すように、板部材12を設けることにより有底管部材6における音速が低下され、共鳴周波数が減少されていることが確認されている。
一般的に波長λは、音速c、周波数fを用いて次式で表される。
λ=c/f (3)
従って内部空間6aでは騒音に含まれる特定周波数成分の波長λが小さくなるため、上記(1)式に基づいて特定周波数成分を低減するために必要な有底管部材の長さLを小さくすることができる(すなわち、同等の長さLを有する有底管部材6の共鳴周波数を低くできる)。このようにして低周波成分を含む騒音をコンパクトな構成で低減することが可能となる。
ここで充填率を、有底管部材6の断面積S1に対する板部材12の面積S2が占める割合として定義すると、上述の騒音低減効果は、充填率を変化させることで調整することができる。図5は有底管部材6内における音速比(配管2から有底管部材6に入射する音速と、有底管部材6から配管2に出射する音速との比)と充填率との関係を示すシミュレーション結果の一例である。本実施形態では特に、充填率を0.8以上且つ1未満の範囲に設定することで音速比を0.7以下に抑えることができ、上述の騒音低減効果が効果的に得られることが示された。より好ましくは、充填率を0.9以上且つ1未満の範囲に設定することで音速比を0.9以下に抑えることができ、上述の騒音低減効果がより効果的に得られることが示された。
尚、図5に示すシミュレーション結果では、入力される騒音に含まれる周波数成分を変更して行ったところ、音速比と充填率との相関はほぼ変わらない結果が得られた。これは、音速比と充填率との相関は周波数にほぼ依存しないことを示唆している(各周波数に対するシミュレーション結果が重複しているため、図5では、周波数毎のシミュレーション結果の表示は省略している)。
また本実施形態では図3に示すように、板部材12は、有底管部材6のうち一の内壁面との間に第1隙間14aが形成されるとともに、有底管部材6のうち一の内壁面に対向する他の内壁面との間に第2隙間14bが形成されるように配置される。このように有底管部材6の内壁面と板部材12との間に、第1隙間14a及び第2隙間14bが形成されるように設計することで、内部空間6aを伝播する音速を効果的に低下させることができる。
また板部材12のサイズは、特定周波数成分の波長の1/10以下であるとよい。本実施形態では、図3の右図に示すように板部材12は矩形状を有しており、長辺の長さL1が特定周波数成分の波長の1/10以下に設定されている。ここで図6は特定周波数成分の波長λと板部材12のサイズL1との比λ/L1に対する各物性値の評価結果である。図6は比λ/L1に対する音速比の評価結果を表しており、比λ/L1が10以上の範囲では音速比の変動幅が2%未満に抑えられ、安定的な振る舞いが示されている。この結果から、板部材12のサイズL1を特定周波数成分の波長の1/10以下に設計することにより、内部空間6aを伝播する騒音を効果的に低下させることができる。
また本実施形態では、図1及び図2に示すように、内部空間6aには複数の板部材12が有底管部材6の延在方向に沿って配置される。複数の板部材12の各々は、内部空間6a内において互いに平行に配置されている。このように複数の板部材12を配置することで、内部空間6aに入射した騒音を多段的に減速し、より効果的に減速効果が得られる。また異なる観点から述べると、有底管部材6内における騒音をより減少させることで、特定の長さLを有する有底管部材6内に配置可能な板部材12の数を増やすことも可能である。この場合、同等の長さLを有する有底管部材6内に多くの板部材12を配置することで、音速をより低下させ、減音量をより大きくすることもできる。
内部空間6aに配置された複数の板部材12は、図2に示すように、所定の間隔Mで配列される。本実施形態では複数の板部材12の各々は互いに等しい間隔Mで配列されている。この場合、間隔Mは、特定周波数成分の波長の1/10以下に設定されることで、内部空間6aを伝播する音速をより効果的に低下させることができる。この間隔Mは、より好ましくは、板部材12の長辺の長さL1より短くてもよい。
尚、図1及び図2では複数の板部材12を等間隔(周期的)に配置した場合を例示しているが、互いに異なる間隔(非周期的に)配置してもよい。
また各板部材12に設けられる隙間14(14a、14b)は、図2に示すように、複数の板部材12にわたって同じ位置(すなわち、有底管部材6の長手方向から見た場合に、各板部材12の隙間14が重なる位置)に設けられてもよい。
図7は図2の変形例である。この変形例に示すように、有底管部材6の内壁面と板部材12との間に設けられる隙間14は、複数の板部材にわたって異なる位置(すなわち、有底管部材6の長手方向から見た場合に、隣接する板部材12における隙間14が重ならない位置)に設けられてもよい。図7では特に、隣接する板部材12における隙間14が交互になるように形成されている。
図8は図3の変形例である。この変形例に示すように、隙間14は板部材12に開口された孔部16として形成されてもよい。図8では、孔部16の一例として円形状のものを示しているが、その形状は任意でよい。
図9及び図10は図2の他の変形例である。これら変形例では、内部空間6aに配置される複数の板部材12は、取付部8から底部10に向けて充填率が減少するように構成される。これにより、取付部8近傍では充填率が低くなることで配管2の内部空間2aとの間で音響インピーダンスのマッチングを良好にすることができ、配管2を伝播する騒音を好適に有底管部材6に取り込むことができる(つまり取付部8における騒音の反射を抑制できる)。一方で、有底管部材6の底部10に向かうに従って充填率を高くすることで、有底管部材6の内部における上述の音速低減効果を好適に享受することができる。その結果、騒音に含まれる特定周波数成分をより効果的に低減可能な装置をコンパクトな構成で実現できる。
尚、取付部8近傍の音響インピーダンスのマッチングを図るためには取付部8近傍における充填率を小さくすることが好ましいが、その分、内部空間6aにおける全体の充填率も小さくなる。この場合、取付部8における反射を抑制することと、内部空間6aにおける全体の充填率とのバランスを考慮することで、有底管部材6における音速が所望値になるように構造の設計・製造を行うことが好ましい。
図9の変形例では特に、複数の板部材12は図2と同様に互いに等しい間隔Mで配列されているが、各板部材12に設けられる隙間14(又は孔部16)の大きさ又は数を調整することで、充填率の調整が行われている。すなわち内部空間6aにある各板部材12に設けられる隙間14の大きさが変化するように板部材12を形成することで、有底管部材6の断面積S1に対する板部材12の面積S2の割合を変化させている。
図10の変形例では特に、各板部材12の形状は図2と同様であるが、取付部8から底部10に向けて、隣接する板部材12の間隔M´が減少するように構成されることで、充填率の調整が行われている。
尚、上述の各実施形態では有底管部材6の断面積S1が一定である場合を示しているが、断面積S1が一定でない場合であっても上記充填率を満足するように板部材12又は有底管部材6を構成することで、同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、有底管部材6の内部空間6aに少なくとも1の板部材12を配置することにより、内部空間6aにおける音波の伝播速度(音速c)を低下させることができる。これにより、内部空間6aにおける特定周波数成分の波長λが小さくなるため、低周波成分を低減するために必要な有底管部材6の長さを小さくすることができる。このようにして低周波成分を含む騒音をコンパクトな構成で低減することが可能となる。
本発明の少なくとも一実施形態は、配管内を伝播する騒音を低減するための騒音低減装置に利用可能である。
1 騒音低減装置
2 配管
2a 内部空間
4 騒音源
6 有底管部材
6a 内部空間
8 取付部
10 底部
12 板部材
14 隙間
14a 第1隙間
14b 第2隙間
16 孔部

Claims (8)

  1. 配管内を伝播する騒音を低減するための騒音低減装置であって、
    一端側に設けられた取付部を介して前記配管内に連通する内部空間を有し、他端側に底部を有する有底管部材と、
    前記内部空間に配置される少なくとも1の板部材と、
    を備え、
    前記有底管部材の長さは、前記騒音に含まれる特定周波数成分について、前記取付部から入射する音波と前記底部からの反射波とが前記取付部において互いに逆位相になるように設定され、
    前記少なくとも1の板部材は前記有底管部材の断面積に対する充填率が0.8以上且つ1未満に設定され、
    前記少なくとも1以上の板部材は、前記有底管部材の延在方向に沿って配置された複数の板部材を含み、
    前記複数の板部材は、前記取付部から前記底部に向けて充填率が増加するように構成される、騒音低減装置。
  2. 配管内を伝播する騒音を低減するための騒音低減装置であって、
    一端側に設けられた取付部を介して前記配管内に連通する内部空間を有し、他端側に底部を有する有底管部材と、
    前記内部空間に配置される少なくとも1の板部材と、
    を備え、
    前記有底管部材の長さは、前記騒音に含まれる特定周波数成分について、前記取付部から入射する音波と前記底部からの反射波とが前記取付部において互いに逆位相になるように設定され、
    前記少なくとも1の板部材は前記有底管部材の断面積に対する充填率が0.8以上且つ1未満に設定され、
    前記少なくとも1以上の板部材は、前記有底管部材の延在方向に沿って配置された複数の板部材を含み、
    前記複数の板部材は、前記取付部から前記底部に向けて隣接する前記板部材の間隔が減少するように構成される、騒音低減装置。
  3. 前記少なくとも1の板部材は、前記有底管部材の延在方向に対して垂直に配置される、請求項1又は2に記載の騒音低減装置。
  4. 前記少なくとも1以上の板部材を規定する最大長さは、前記特定周波数成分の波長の1/10以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の騒音低減装置。
  5. 前記充填率が0.9以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載の騒音低減装置。
  6. 前記少なくとも1の板部材は、前記有底管部材のうち一の内壁面との間に第1隙間が形成されるとともに、前記有底管部材のうち前記一の内壁面に対向する他の内壁面との間に第2隙間が形成されるように配置される、請求項1から5のいずれか一項に記載の騒音低減装置。
  7. 前記複数の板部材は、前記特定周波数成分の波長の1/10以下の間隔で互いに配列される、請求項6に記載の騒音低減装置。
  8. 前記特定周波数成分は1kHz未満の周波数を有する、請求項1からのいずれか一項に記載の騒音低減装置。
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