JP2019156813A - 制汗剤組成物、及び制汗剤 - Google Patents

制汗剤組成物、及び制汗剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2019156813A
JP2019156813A JP2018049785A JP2018049785A JP2019156813A JP 2019156813 A JP2019156813 A JP 2019156813A JP 2018049785 A JP2018049785 A JP 2018049785A JP 2018049785 A JP2018049785 A JP 2018049785A JP 2019156813 A JP2019156813 A JP 2019156813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
antiperspirant
antiperspirant composition
composition
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018049785A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6900121B2 (ja
Inventor
一博 志賀
Kazuhiro Shiga
一博 志賀
亜由美 久加
Ayumi Kyuka
亜由美 久加
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mandom Corp
Original Assignee
Mandom Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mandom Corp filed Critical Mandom Corp
Priority to JP2018049785A priority Critical patent/JP6900121B2/ja
Priority to PCT/JP2019/001022 priority patent/WO2019176265A1/ja
Publication of JP2019156813A publication Critical patent/JP2019156813A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6900121B2 publication Critical patent/JP6900121B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】制汗効果に優れ、体臭防止効果の持続性に優れる制汗剤組成物を提供する。【解決手段】本発明の制汗剤組成物は、エタノール(成分A)と、制汗成分(成分B)と、疎水化ヒドロキシアルキルセルロース(成分C)と、ノニオン性皮膜形成ポリマー(成分D)と、水(成分E)とを含む。【選択図】なし

Description

本発明は、制汗成分を含む制汗剤組成物に関する。また、本発明は、容器内に、上記制汗剤組成物が充填されている制汗剤に関する。
腋臭等の体臭は、汗と皮脂とが混ざり、これらが皮膚常在菌によって分解されることにより生じる。したがって、体臭を防止するためには、臭いの原因となる汗を抑制することが効果的であり、種々の制汗成分が配合された制汗剤組成物が用いられている。
上記制汗剤組成物は、容器内に充填されて、制汗剤として用いられている。上記制汗剤は、ジェル、クリーム、ローション、エアゾールスプレー、ロールオン、ミスト及びスティックなどの様々なタイプで用いられている。
中でも、ロールオンタイプの制汗剤は、制汗剤組成物を手に付けて塗布対象物に塗布することなく、制汗剤組成物を塗布対象物に直接かつ均一に塗布することができるため、使用性に優れる。また、ロールオンタイプの制汗剤は、エアゾールタイプの制汗剤と比べて、内容物の肌への付着性が高く、体臭防止効果が持続しやすい。
上記制汗剤組成物の一例として、下記の特許文献1には、(A)制汗成分と、(B−1)特定のアクリル酸系アニオン性ポリマーとを含有し、(A)成分に対する(B−1)成分の含有質量比が0.02〜5であるデオドラント組成物が開示されている。また、下記の特許文献1の実施例では、増粘剤として親水性のヒドロキシプロピルセルロースが単に用いられている。
下記の特許文献2には、(A)制汗成分と、(B)アニオン性ポリマーと、(C)エチレンオキシド(EO)の平均付加モル数が5モル以上であるノニオン性界面活性剤と、(D)エタノールとを含有し、前記(A)成分と前記(B)成分との合計の含有量に対する前記(C)成分の含有量の質量比が、0.03〜0.7である制汗剤組成物が開示されている。
WO2013/081055A1 特開2015−117239号公報
上記特許文献1、2に記載のような従来の制汗剤組成物では、制汗効果が十分ではないことがあり、体臭防止効果が低下することがある。
本発明の目的は、制汗効果に優れ、体臭防止効果の持続性に優れる制汗剤組成物を提供することである。
本発明は、下記成分(A)と、下記成分(B)と、下記成分(C)と、下記成分(D)と、下記成分(E)とを含む、制汗剤組成物を提供する。
成分(A):エタノール
成分(B):制汗成分
成分(C):疎水化ヒドロキシアルキルセルロース
成分(D):ノニオン性皮膜形成ポリマー
成分(E):水
本発明の制汗剤組成物では、前記成分(D)が、下記成分(D1)を含むことが好ましい。
成分(D1):酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、及び(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーからなる群より選ばれるノニオン性皮膜形成ポリマー
本発明の制汗剤組成物は、下記成分(F)を含むことが好ましい。
成分(F):脂肪酸エステル油
また、本発明は、容器と、上述した制汗剤組成物とを備え、前記容器内に、前記制汗剤組成物が充填されている、制汗剤を提供する。
本発明の制汗剤では、前記容器が、ロールオン容器であることが好ましい。
本発明の制汗剤組成物は、特定の成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)を含むので、制汗効果に優れ、体臭防止効果の持続性に優れる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の制汗剤組成物は、エタノールと、制汗成分と、疎水化ヒドロキシアルキルセルロースと、ノニオン性皮膜形成ポリマーと、水とを少なくとも含む。
本明細書においては、上記「エタノール」を「成分(A)」と称する場合がある。
本明細書においては、上記「制汗成分」を「成分(B)」と称する場合がある。
本明細書においては、上記「疎水化ヒドロキシアルキルセルロース」を「成分(C)」と称する場合がある。
本明細書においては、上記「ノニオン性皮膜形成ポリマー」を「成分(D)」と称する場合がある。
本明細書においては、上記「水」を「成分(E)」と称する場合がある。
本発明の制汗剤組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、及び成分(E)を含む。
本発明の制汗剤組成物では、上記の構成が備えられているので、制汗効果に優れ、体臭防止効果の持続性に優れる。
本発明の制汗剤組成物は、安定性にも優れる。本発明の制汗剤組成物は、調製後や保存中に白濁したり、相分離したりすることを抑えることができる。
また、本発明の制汗剤組成物は、塗布時及び塗布後にべたつき感や肌のつっぱり感等の不快感を抑えることができる。
本発明の制汗剤組成物は、脂肪酸エステル油を含んでいてもよい。
本明細書においては、上記「脂肪酸エステル油」を「成分(F)」と称する場合がある。
上記のように、本発明の制汗剤組成物は、成分(A)と成分(B)と成分(C)と成分(D)と成分(E)とを少なくとも含む。本発明の制汗剤組成物は、成分(F)を含んでいてもよい。
本発明の制汗剤組成物は、成分(A)〜(F)以外の他の成分を含んでいてもよい。
上記の成分、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)、成分(F)や他の成分は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
以下、本発明の制汗剤組成物に用いられる各成分の詳細を説明する。
(成分(A))
成分(A)は、エタノールである。成分(A)により、速乾性を高め、塗布時に肌から垂れ落ちたり、塗布後にべたつき感や肌のつっぱり感を感じたりする等の塗布時及び塗布後の不快感を抑え、使用感を高めることができる。また、成分(A)により、成分(D)により形成される皮膜が硬くなりすぎることを抑えるという可塑効果が発揮される。
本発明の制汗剤組成物100質量%中、成分(A)の含有量は、好ましくは50.0質量%以上、より好ましくは60.0質量%以上、好ましくは90.0質量%以下、より好ましくは80.0質量%以下である。成分(A)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、速乾性をより一層高め、塗布時及び塗布後の不快感をより一層抑えることができ、また、成分(D)により形成される皮膜を良好に形成することができる。
(成分(B))
成分(B)は、制汗成分である。成分(B)により、皮膚が収れんする等して、汗の発生を抑制することができる。
成分(B)として、従来公知の制汗成分を使用可能である。成分(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(B)としては、例えば、アルミニウム塩、及びパラフェノールスルホン酸亜鉛等が挙げられる。
上記アルミニウム塩としては、例えば、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム(カリミョウバン)、硫酸アルミニウムアンモニウム(アンモニウムミョウバン)、酢酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、及びアラントインクロルヒドロキシアルミニウム等が挙げられる。
制汗効果をより一層高める観点からは、成分(B)は、アルミニウム塩、及びパラフェノールスルホン酸亜鉛からなる群より選ばれる制汗成分であることが好ましく、クロルヒドロキシアルミニウム、ミョウバン、及びパラフェノールスルホン酸亜鉛からなる群より選ばれる制汗成分であることがより好ましく、クロルヒドロキシアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、及びパラフェノールスルホン酸亜鉛からなる群より選ばれる制汗成分であることが更に好ましい。
本発明の制汗剤組成物100質量%中、成分(B)の含有量は、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは3.0質量%以上、好ましくは25.0質量%以下、より好ましくは20.0質量%以下、更に好ましくは15.0質量%以下である。成分(B)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、制汗効果を効果的に高めることができる。
(成分(C))
成分(C)は、疎水化ヒドロキシアルキルセルロースである。上記疎水化ヒドロキシアルキルセルロースは、ヒドロキシアルキルセルロースの疎水化物である。成分(C)は、増粘剤である。成分(C)により、塗布時に肌から垂れ落ちたり、塗布後にべたつき感や肌のつっぱり感を感じたりする等の塗布時及び塗布後の不快感を抑えることができる。また、成分(C)により、制汗効果及び肌への付着性を高めることができ、汗等により制汗剤組成物が流れ落ちにくく、肌上に制汗剤組成物を良好に保持することができる。そのため、持続性に優れた体臭防止効果を発揮することができる。また、成分(C)により、塗布時の垂れ落ちを抑え、容器からの吐出性及び塗布性を良好にすることができる。
成分(C)は特に限定されず、従来公知の疎水化ヒドロキシアルキルセルロースを使用可能である。成分(C)としては、例えば、疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及び疎水化ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。成分(C)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(C)は、通常、疎水化のために、アルキル基(疎水性を与えるアルキル基)を有する。成分(C)は、ヒドロキシアルキルセルロースにアルキル基が結合した疎水化ヒドロキシアルキルセルロースであることが好ましい。上記疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースにアルキル基が結合した疎水化ヒドロキシアルキルセルロースであることが好ましい。上記疎水化ヒドロキシエチルセルロースは、ヒドロキシエチルセルロースにアルキル基が結合した疎水化ヒドロキシアルキルセルロースであることが好ましい。
上記疎水性を与えるアルキル基は直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。疎水性が高いことから、上記疎水性を与えるアルキル基は、長鎖アルキル基であることが好ましい。上記疎水性を与えるアルキル基の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは12以上、好ましくは22以下である。また、上記疎水性を与えるアルキル基の直鎖部分の炭素数は12以上であることが好ましい。疎水性が高いことから、成分(C)は、ヒドロキシアルキルセルロースに炭素数12以上のアルキル基(疎水性を与えるアルキル基)が結合した疎水化ヒドロキシアルキルセルロースであることが好ましい。
上記疎水性を与えるアルキル基としては、例えば、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、ヘンイコシル基、及びドコシル基等が挙げられる。
成分(C)は、アルコキシ基を有することが好ましい。成分(C)は、アルコキシヒドロキシアルキルセルロースであることが好ましい。上記疎水化ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、アルコキシヒドロキシプロピルメチルセルロースであることが好ましい。
上記アルコキシ基におけるアルキル基は直鎖状であってもよく、分岐状であってもよい。上記アルコキシ基の炭素数は、特に限定されないが、好ましくは12以上、好ましくは22以下である。また、上記アルコキシ基の直鎖部分の炭素数は12以上であることが好ましい。
上記アルコキシ基としては、例えば、ドデシロキシ基(ラウロキシ基)、トリデシロキシ基、テトラデシロキシ基(ミリスチロキシ基)、ペンタデシロキシ基、ヘキサデシロキシ基(セチロキシ基)、ヘプタデシロキシ基、オクタデシロキシ基(ステアロキシ基)、ノナデシロキシ基、エイコシロキシ基、ヘンエイコシロキシ基、及びドコシロキシ基等が挙げられる。
成分(C)としては、例えば、ドデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(ラウロキシヒドロキシアルキルセルロース)、トリデシロキシヒドロキシアルキルセルロース、テトラデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(ミリスチロキシヒドロキシアルキルセルロース)、ペンタデシロキシヒドロキシアルキルセルロース、ヘキサデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(セチロキシヒドロキシアルキルセルロース)、ヘプタデシロキシヒドロキシアルキルセルロース、オクタデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(ステアロキシヒドロキシアルキルセルロース)、オクタデシロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース(ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ノナデシロキシヒドロキシアルキルセルロース、エイコシロキシヒドロキシアルキルセルロース、ヘンエイコシロキシヒドロキシアルキルセルロース、及びドコシロキシヒドロキシアルキルセルロース等が挙げられる。
体臭防止効果の持続性をより一層高める観点からは、成分(C)は、オクタデシロキシヒドロキシアルキルセルロース(ステアロキシヒドロキシアルキルセルロース)であることが好ましく、オクタデシロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース(ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース)であることがより好ましい。
成分(C)の市販品としては、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロースである大同化成工業社製、商品名「サンジェロース60L」、商品名「サンジェロース60M」、商品名「サンジェロース90L」、及び商品名「サンジェロース90M」等が挙げられる。
本発明の制汗剤組成物100質量%中、成分(C)の含有量は、好ましくは0.4質量%以上、より好ましくは0.7質量%以上、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.3質量%以下である。成分(C)の含有量が上記下限以上であると、制汗効果及び肌への付着性をより一層高めることができ、体臭防止効果の持続性をより一層高めることができる。成分(C)の含有量が上記上限以下であると、塗布時の垂れ落ちがより一層抑えられ、容器からの吐出性及び塗布性がより一層良好になる。また、成分(C)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布時及び塗布後の不快感をより一層抑えることができ、また、塗布後及び乾燥後に凝集物の発生を抑えることができる。
(成分(D))
成分(D)は、ノニオン性被膜形成ポリマーである。成分(D)により、制汗効果を高めることができ、持続性に優れた体臭防止効果を発揮することができる。成分(D)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(D)としては、例えば、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体((ビニルピロリドン/VA)コポリマー)、ポリビニルピロリドン、ビニルメチルエーテル・マレイン酸エチル共重合体、(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマー、及びポリビニルアルコール等が挙げられる。
制汗効果をより一層高め、体臭防止効果の持続性をより一層高める観点からは、成分(D)が、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、及び(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーからなる群より選ばれるノニオン性皮膜形成ポリマー(少なくとも1のノニオン性被膜形成ポリマー)を含むことが好ましい。
本明細書においては、上記「酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、及び(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーからなる群より選ばれるノニオン性皮膜形成ポリマー」を「成分(D1)」と称する場合がある。したがって、成分(D)が、成分(D1)を含むことが好ましい。本発明の制汗剤組成物が、成分(D1)を含むことが好ましい。
成分(D1)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてい。
本発明の制汗剤組成物100質量%中、成分(D)の含有量は、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下である。成分(D)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、制汗効果をより一層高め、体臭防止効果の持続性をより一層高めることができる。
(成分(E))
成分(E)は、水である。成分(E)は、本発明の制汗剤組成物の媒体としての役割を有する。成分(E)は、精製水であることが好ましい。成分(E)により、成分(C)と成分(D)との併用効果を効果的に発現させることができる。
本発明の制汗剤組成物100質量%中、成分(E)の含有量は、好ましくは5.0質量%以上、より好ましくは10.0質量%以上、好ましくは40.0質量%以下、より好ましくは30.0質量%以下である。成分(E)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、成分(C)と成分(D)との併用効果をより一層効果的に発現させることができる。
(成分(F))
成分(F)は、脂肪酸エステル油である。成分(F)を配合することにより、肌への付着性をより一層高めることができ、汗等により制汗剤組成物が流れ落ちにくく、肌上に制汗剤組成物を良好に保持することができる。そのため、持続性に優れた体臭防止効果を発揮することができる。成分(F)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
成分(F)としては、例えば、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、イソステアリン酸プロピレングリコール、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ミリスチン酸プロピレングリコール−3ベンジルエーテル、及び2−エチルヘキサン酸セチル等が挙げられる。
肌への付着性をより一層高め、体臭防止効果の持続性をより一層高める観点からは、成分(F)は、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、及びトリ2−エチルヘキサン酸グリセリルからなる群より選ばれる脂肪酸エステル油(少なくとも1の脂肪酸エステル油)を含むことが好ましい。
本明細書においては、上記「ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、及びトリ2−エチルヘキサン酸グリセリルからなる群より選ばれる脂肪酸エステル油」を「成分(F1)」と称する場合がある。すなわち、成分(F)が、成分(F1)を含むことが好ましい。
成分(F1)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明の制汗剤組成物100質量%中、成分(F)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、好ましくは2.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下である。成分(F)の含有量が上記下限以上であると、肌への付着性をより一層高めることができ、体臭防止効果の持続性をより一層高めることができる。また、成分(F)の含有量が上記上限以下であると、耐水性を良好にすることができ、制汗効果をより一層高めることができる。
(他の成分)
本発明の制汗剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、成分(A)〜(F)以外の成分を含んでいてもよい。上記成分(A)〜(F)以外の成分は、それぞれ1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記成分(A)〜(F)以外の成分としては、例えば、殺菌剤、界面活性剤、保湿剤、消臭剤、シリコーン油剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、清涼剤、抗炎症剤、植物エキス、粉体、及び香料等が挙げられる。
上記殺菌剤としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、塩化リゾチウム、ヒノキチオール、及びサリチル酸等が挙げられる。
上記清涼剤としては、メントール、カンフル、及びメンチルグリセリルエーテル等が挙げられる。
(制汗剤組成物の他の詳細)
本発明の制汗剤組成物の25℃における粘度は、好ましくは10mPa・s以上、より好ましくは50mPa・s以上、好ましくは5000mPa・s以下、より好ましくは3000mPa・s以下である。上記粘度が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布時のたれ落ちを抑え、容器からの吐出性及び塗布性を良好にすることができる。また、上記粘度が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記制汗剤組成物をロールオンタイプの制汗剤として用いた場合に塗布性を良好にすることができる。
上記粘度は、B型粘度計を用いて、(1)Lアダプターを使用して、25℃、回転速度12rpmの条件、(2)ローターNo.2を使用して、25℃、回転速度30rpmの条件、又は(3)ローターNo.3を使用して、25℃、回転速度30rpmの条件等で測定される。上記B型粘度計としては、例えば、東機産業社製、TV−25型粘度計を使用可能である。
本発明の制汗剤組成物は、公知慣用の制汗剤組成物の製造方法により、製造することができる。本発明の制汗剤組成物は、例えば、成分(A)と、成分(B)と、成分(C)と、成分(D)と、成分(E)と、必要に応じて配合される他の成分とを混合することにより製造することができる。好ましい製造方法の一例としては、例えば、成分(A)と、成分(C)と、成分(D)とをディスパーミキサー等により混合した混合液に、成分(E)を添加した後、成分(B)と、必要に応じて配合される他の成分とを添加してさらにディスパーミキサー等で混合撹拌する製造方法が挙げられる。この製造方法において、各成分の添加時期は適宜変更されてもよい。また、上記他の成分の添加時期は、他の成分の種類に応じて適宜選ばれる。
[制汗剤]
本発明の制汗剤は、容器と、上述した制汗剤組成物とを備える。上記制汗剤では、上記容器内に上記制汗剤組成物が充填されている。本発明の制汗剤では、上記容器が、ロールオン容器であることが好ましい。本発明の制汗剤は、ロールオンタイプの制汗剤として好適に用いられる。
上記ロールオン容器は、塗布部にロールを備える。ロールは、円筒部材であってもよく、球状部材であってもよい。
ロールオンタイプの制汗剤は、制汗剤組成物を手に付けて肌等の塗布対象物に塗布することなく、制汗剤組成物を塗布対象物に直接かつ均一に塗布することができる。すなわち、ロールオンタイプの制汗剤は、塗布性に優れる。ロールオンタイプの制汗剤は、例えば、腋などの肌に、ロールオン容器内の制汗剤組成物を容易に直接塗布することができる。
なお、本発明の制汗剤組成物は、上述したロールオンタイプの制汗剤としてだけでなく、スティックタイプ、シートタイプ、ジェルタイプ、ローションタイプ、及びスプレータイプ等の制汗剤としても好適に用いることができる。この場合に、上記制汗剤組成物は、それぞれのタイプの制汗剤として用いるために適した容器内に充填される。
以下に、本発明の構成と本発明の効果との関連性を更に詳細に説明する。
成分(C)、成分(D)、又は成分(C)と成分(D)との双方を含まない従来の制汗剤組成物では、制汗効果が十分ではなく、体臭防止効果が低下することがある。さらに、制汗剤組成物にヒドロキシプロピルセルロースのような親水性の増粘剤が単に配合された場合には、体臭防止効果の持続性を高めることは困難である。
これに対して、本発明の制汗剤組成物では、成分(C)と成分(D)とが併用されているので、制汗効果を高めることができる。また、本発明の制汗剤組成物では、成分(C)が配合されているので、肌への付着性を高めることができる。したがって、成分(C)と成分(D)との併用により、制汗効果に優れ、さらに持続性に優れた体臭防止効果を発揮することができる。成分(C)と成分(D)とが併用されているという構成は、重要かつ技術的意義のある構成である。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
実施例及び比較例では、下記の成分を用いた。
(成分(A))
エタノール
(成分(B))
クロルヒドロキシアルミニウム
パラフェノールスルホン酸亜鉛
(成分(C))
ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース(大同化成工業社製「サンジェロース60M」)
(成分(C)に相当しない成分)
ヒドロキシプロピルセルロース
(成分(D)(成分(D1)))
酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体(大阪有機化学工業社製「PVA−6450」)
(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマー(BASF社製「LUVISET CLEARE」)
(成分(E))
精製水
(成分(F)(成分(F1)))
ステアリン酸2−エチルヘキシル
ミリスチン酸2−オクチルドデシル
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル
(その他)
イソプロピルメチルフェノール
メントール
(実施例1〜9及び比較例1〜4)
下記の表1に示す配合成分を配合(配合単位は質量%)し、下記の表1に示す組成を有する制汗剤組成物を調製した。得られた制汗剤組成物をロールオン容器に充填して、制汗剤を作製した。表中の配合量(制汗剤組成物100質量%中の配合量)は、純分の配合量(単位:質量%)で示した。
(評価)
下記の試験例1、3は、評価パネル3名で行い、協議して決定した結果を評価結果とした。また、下記の試験例2は、被験者3名で行い、3名の結果の平均値を評価結果とした。
(試験例1:安定性)
調製直後の各制汗剤組成物の性状を目視にて観察した。その後、25℃で1週間保管した。保管後、各制汗剤組成物の性状を目視にて観察した。安定性を下記基準で評価した。
<安定性の評価基準>
○(良好):調製直後及び保管後において、透明である
△(やや良好):調製直後は透明であるが、保管後は白濁している
×(不良):調製直後及び保管後において、白濁している
(試験例2:制汗効果)
温度:約30℃、湿度:約50%の環境下にて、前腕外側部の肌上に、得られた制汗剤組成物20μLを1cmの円形状に塗布した。次いで、上記の環境下にて、約42℃の温水に下肢を温浴して発汗を促した。次いで、発汗計(機器名:SKN−2000、西澤電機計器製作所社製)を用いて、発汗量が10分間安定している期間における、制汗剤組成物を塗布した箇所(試料塗布部)、及び該試料塗布部に近接する試料を塗布していない箇所(試料未塗布部)の平均発汗量(mg/min)を測定し、下記式から発汗抑制率を算出した。制汗効果を下記の基準で評価した。
発汗抑制率(%)=100−[(試料塗布部の平均発汗量/試料未塗布部の平均発汗量)×100]
<制汗効果の評価基準>
○(良好):発汗抑制率が70%以上
△(やや良好):発汗抑制率が40%以上、70%未満
×(不良):発汗抑制率が40%未満
(試験例3:体臭防止効果の持続性)
得られた制汗剤(ロールオンタイプの制汗剤)を用いて、制汗剤組成物を脇の下へ直接塗布し、乾燥させて、塗布直後の体臭防止効果を官能評価した。次いで、3時間放置し、塗布3時間後の体臭防止効果を官能評価した。体臭防止効果の持続性を下記の基準で官能評価した。
<体臭防止効果の持続性の評価基準>
○(良好):塗布直後の体臭防止効果と比較して、塗布3時間後の体臭防止効果が同等である
△(やや良好):塗布直後の体臭防止効果と比較して、塗布3時間後の体臭防止効果がやや劣る
×(不良):塗布直後の体臭防止効果と比較して、塗布3時間後の体臭防止効果が明らかに劣る
組成及び結果を下記の表1に示す。
Figure 2019156813
表1の結果より、本発明の制汗剤組成物は、安定性に優れ、制汗効果に優れ、体臭防止効果の持続性に優れることが分かる。
一方、成分(B)〜(D)のうちの何れかの成分を欠く制汗剤組成物は、本発明の制汗剤組成物と比べて本発明の効果に劣ることが分かる。

Claims (5)

  1. 下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cと、下記成分Dと、下記成分Eとを含む、制汗剤組成物。
    成分A:エタノール
    成分B:制汗成分
    成分C:疎水化ヒドロキシアルキルセルロース
    成分D:ノニオン性皮膜形成ポリマー
    成分E:水
  2. 前記成分Dが、下記成分D1を含む、請求項1に記載の制汗剤組成物。
    成分D1:酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、及び(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーからなる群より選ばれるノニオン性皮膜形成ポリマー
  3. 下記成分Fを含む、請求項1又は2に記載の制汗剤組成物。
    成分F:脂肪酸エステル油
  4. 容器と、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の制汗剤組成物とを備え、
    前記容器内に、前記制汗剤組成物が充填されている、制汗剤。
  5. 前記容器が、ロールオン容器である、請求項4に記載の制汗剤。
JP2018049785A 2018-03-16 2018-03-16 制汗剤組成物、及び制汗剤 Active JP6900121B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018049785A JP6900121B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 制汗剤組成物、及び制汗剤
PCT/JP2019/001022 WO2019176265A1 (ja) 2018-03-16 2019-01-16 制汗剤組成物、及び制汗剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018049785A JP6900121B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 制汗剤組成物、及び制汗剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019156813A true JP2019156813A (ja) 2019-09-19
JP6900121B2 JP6900121B2 (ja) 2021-07-07

Family

ID=67992354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018049785A Active JP6900121B2 (ja) 2018-03-16 2018-03-16 制汗剤組成物、及び制汗剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6900121B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021085059A1 (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 ライオン株式会社 制汗剤組成物

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012121881A (ja) * 2010-11-17 2012-06-28 Lion Corp 液体制汗デオドラント組成物
WO2013081006A1 (ja) * 2011-11-29 2013-06-06 ライオン株式会社 液体制汗デオドラント組成物
JP2014070022A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Mandom Corp デオドラント組成物及びデオドラント剤
WO2014092688A1 (en) * 2012-12-11 2014-06-19 Colgate-Palmolive Company Antiperspirant/deodorant with alkylated polyvinylpyrrolidone
WO2015146398A1 (ja) * 2014-03-26 2015-10-01 株式会社マンダム デオドラント組成物及びデオドラント剤
JP2017048140A (ja) * 2015-09-01 2017-03-09 ライオン株式会社 制汗剤組成物

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012121881A (ja) * 2010-11-17 2012-06-28 Lion Corp 液体制汗デオドラント組成物
WO2013081006A1 (ja) * 2011-11-29 2013-06-06 ライオン株式会社 液体制汗デオドラント組成物
JP2014070022A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Mandom Corp デオドラント組成物及びデオドラント剤
WO2014092688A1 (en) * 2012-12-11 2014-06-19 Colgate-Palmolive Company Antiperspirant/deodorant with alkylated polyvinylpyrrolidone
WO2015146398A1 (ja) * 2014-03-26 2015-10-01 株式会社マンダム デオドラント組成物及びデオドラント剤
JP2017048140A (ja) * 2015-09-01 2017-03-09 ライオン株式会社 制汗剤組成物

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
加納 潤子: "新規ポリマーの特性と化粧品への応用", フレグランス ジャーナル, vol. 31, no. 11, JPN6019004982, 15 November 2003 (2003-11-15), pages 98 - 105, ISSN: 0004420865 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021085059A1 (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 ライオン株式会社 制汗剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6900121B2 (ja) 2021-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5965803B2 (ja) デオドラント組成物及びデオドラント剤
JP6125718B2 (ja) デオドラント組成物及びデオドラント剤
JP6553454B2 (ja) 制汗剤組成物
JP6070571B2 (ja) デオドラント組成物
KR101503923B1 (ko) 수중유형의 화장료 조성물
JP6900122B2 (ja) 制汗剤組成物、及び制汗剤
JP6673935B2 (ja) 頭皮用組成物、頭皮用化粧料及び頭皮用組成物の塗布方法
JPH06509112A (ja) 液体デオドラント組成物
JP6900121B2 (ja) 制汗剤組成物、及び制汗剤
JP4688579B2 (ja) 頭皮用組成物
JP5063206B2 (ja) ゲル状整髪料
WO2019176265A1 (ja) 制汗剤組成物、及び制汗剤
JP2002370941A (ja) 毛髪化粧料
JP6594759B2 (ja) 制汗剤組成物
JP3649619B2 (ja) 外用組成物
JP7009088B2 (ja) 制汗剤組成物
JP5777859B2 (ja) 乳化組成物
JP6660258B2 (ja) 制汗剤組成物
JP3675637B2 (ja) 外用組成物
JP7101097B2 (ja) 制汗剤組成物
JP7049868B2 (ja) 制汗剤組成物
JP2009190986A (ja) 透明ジェル化粧料
JP2022050173A (ja) 制汗剤組成物
JP2022096800A (ja) 制汗剤組成物
JP2021080208A (ja) 化粧料組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6900121

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150