JP2019156750A - 肝炎末期の治療用又は症状改善用の組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】体重減少を伴う肝炎末期、特に脂肪肝末期の患者の治療又は症状改善に有効な組成物を提供することを課題とする。前記組成物は、医薬品組成物や飲食品組成物の形態として好適である。【手段】ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善のために用いられる組成物に有効成分として含有させる。【選択図】なし
Description
本発明は、肝炎末期の治療又は症状改善のために用いられる組成物に関する。
肝臓は、約3000億個の細胞から構成され、体重の約3%を占めるヒト最大の臓器であり、その働きは、栄養素の代謝及び貯蔵、胆汁酸の生成、解毒、クッパー細胞による異物の貪食、血液循環量の調節など多岐にわたる。肝腫大は肝容積の異常な増大を意味する。高度の肝腫大のときは、腹部の張りや腹部の強い痛み、黄疸や全身の強い倦怠感を生じる。肝腫大の原因となる病態としては、うっ血、炎症、代謝異常・物質沈着、胆汁うっ滞、腫瘤、細胞浸潤などに分類できる。そのうち頻度が高い疾患としては、非アルコール性脂肪性肝疾患(Non-Alcoholic Fatty Liver Disease、以下NAFLD)のうち脂肪肝及び非アルコール性脂肪性肝炎(Non-Alcoholic SteatoHepatitis、以下NASH)、アルコール性肝障害、急性ウイルス性肝炎、慢性ウイルス性肝炎、肝硬変、右心不全、心不全収縮機能障害、心不全拡張機能障害などが挙げられる(非特許文献1、2)。
脂肪肝は、肝細胞障害(風船様変性)や線維化をみとめないNAFLDを指し、多くの場合、過剰なエネルギー摂取による肥満が原因であるメタボリックシンドロームの肝病変として捉えられている。一方で、食事制限や疾病による栄養不足から、急激な体重減少が起きた際も脂肪肝が生じることが報告されている。脂肪肝を呈する患者においては、肝機能マーカーであるAST(GOT)値やALT(GPT)の値が正常の場合もあるが、通常は軽度の上昇がみられる場合が多い(非特許文献3)。
肝炎とは、肝細胞に炎症が生じ、肝細胞が破壊される病態である。その原因には、ウイルスや自己免疫疾患、過剰なアルコール摂取やエネルギー摂取であるといわれている。近年は、衛生環境の改善や抗ウイルス薬の発展により、ウイルス性肝炎の新規発症が減少している。しかし近年我が国では、食生活の欧米化に伴うメタボリックシンドロームが増加し、慢性肝炎の中に占めるNASHの割合が増加している。
NASHも脂肪肝と同様、肥満が原因の一つであるとされている。実際BMI30以上の高度肥満者におけるNASHの発症リスクは、健常者の51倍であるとも言われている。一方で、アジア人の特性として、30>BMI>25の高度肥満者でない症例でも高度肥満をともなった症例とほぼ同数の症例数が観察できることが報告されている。我が国におけるNASHの特徴の一つに、肥満を伴わない症例や体重減少を伴う症例が多数観察されることが挙げられる。その原因の一つとして、糖尿病による耐糖能の悪化による場合が知られている一方で、耐糖能が正常で、インスリン抵抗性を示すこともないことから、肥満に伴うNASHとは別のメカニズムで発症したと考えられる症例がいくつも報告されている。その原因として先天的遺伝子変異や、なんらかの基礎疾患による代謝異常などが考えられるが、多くの場合未だ明らかでない。また、心身症として知られる神経性食思不振症において、NASHがみとめられる症例がいくつも報告されていることから、栄養不良もNASHの要因の一つであることが示唆されている(非特許文献3、4、5)。
NASHも脂肪肝と同様、肥満が原因の一つであるとされている。実際BMI30以上の高度肥満者におけるNASHの発症リスクは、健常者の51倍であるとも言われている。一方で、アジア人の特性として、30>BMI>25の高度肥満者でない症例でも高度肥満をともなった症例とほぼ同数の症例数が観察できることが報告されている。我が国におけるNASHの特徴の一つに、肥満を伴わない症例や体重減少を伴う症例が多数観察されることが挙げられる。その原因の一つとして、糖尿病による耐糖能の悪化による場合が知られている一方で、耐糖能が正常で、インスリン抵抗性を示すこともないことから、肥満に伴うNASHとは別のメカニズムで発症したと考えられる症例がいくつも報告されている。その原因として先天的遺伝子変異や、なんらかの基礎疾患による代謝異常などが考えられるが、多くの場合未だ明らかでない。また、心身症として知られる神経性食思不振症において、NASHがみとめられる症例がいくつも報告されていることから、栄養不良もNASHの要因の一つであることが示唆されている(非特許文献3、4、5)。
NASH及び脂肪肝と診断された患者は、食生活の指導や運動療法などといった治療が主体となり、その他有用な有効な治療が確立されていない。また、脂肪肝及びNASHを肥満でない状態で発症するケースにおいては、既存のメタボリックシンドロームの治療で症状の改善が期待できないと考えられることから、新たな治療法の開発が重要である。
NASHの治療では、肥満を同時に呈する場合は一般にインスリン抵抗性改善薬やスタチン、エゼチミブなどの脂質異常症治療薬の投与、アンジオテンシンII拮抗阻害剤の投
与、高度の肥満の場合は外科治療による体脂肪の除去などが用いられる。しかしこれらの治療は肥満者および糖尿病、高血圧、脂質代謝異常などの疾患が認められる場合に行われる治療であるため、肥満状態でない又は体重減少状態であるNASH患者に対しては、有効な治療法は確立されていない(非特許文献3)。
与、高度の肥満の場合は外科治療による体脂肪の除去などが用いられる。しかしこれらの治療は肥満者および糖尿病、高血圧、脂質代謝異常などの疾患が認められる場合に行われる治療であるため、肥満状態でない又は体重減少状態であるNASH患者に対しては、有効な治療法は確立されていない(非特許文献3)。
また、天然抽出物由来のNASH改善および肝機能改善剤としては高分子多糖類物質MPS−80を有効成分とする脂肪肝抑制剤(特許文献1)、ラクトバチルス・ガセリを培養して得られる培養物及び/又は菌体を有効成分とする脂肪肝抑制剤(特許文献2)、オリーブ又はその抽出物を有効成分とする脂肪肝の予防及び/又は改善剤(特許文献3)、キサントシン類を有効成分として含有する肝機能改善用製剤(特許文献4)、冬虫夏草と黄耆とを含有する肝線維化又は非アルコール性脂肪肝を予防用又は治療用の医薬品組成物(特許文献5)などが知られている。
ところで、シクロラノスタン骨格を有する化合物やロフェノール骨格を有する化合物には、糖尿病や肥満症等の疾患に対する予防又は治療への利用が提案されている(特許文献6、7)。
Molecular aspect of Medicine, 25, 221-360, (2004)
Pediatric Clinics of North America,Volume 22, Issue 4, November 1975, Pages 929-942
肝臓 39巻1号 p.1-4 (1998)
日本消化器病学会 NAFLD/NASH治療ガイドライン2014
肝臓 45巻2号 p.82-85 (2004)
かかる状況に鑑みて、本発明は、体重減少を伴う肝炎末期、特に脂肪肝末期の患者を治療又は症状改善に有効な組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物が、体重減少を伴う肝炎末期における治療又は症状改善に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する、組成物であって、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善のために用いられる、組成物である。
また、本発明において、シクロラノスタン化合物は、9,19−シクロラノスタン−3
−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールからなる群から選択されるものであることが好ましい。
また、本発明において、ロフェノール化合物は、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールからなる群から選択されるものであることが好ましい。
また、本発明の組成物は、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を合計で組成物全体の0.00001質量%以上含有することが好ましい。
また、本発明の組成物は、好ましくは、肝炎末期の腹部の張り、腹部痛、黄疸、及び/又は倦怠感の予防及び/又は緩和のために用いられる。
本発明の組成物は、医薬品組成物又は飲食品組成物の形態に好適である。
また、本発明において、シクロラノスタン化合物は、9,19−シクロラノスタン−3
−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールからなる群から選択されるものであることが好ましい。
また、本発明において、ロフェノール化合物は、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールからなる群から選択されるものであることが好ましい。
また、本発明の組成物は、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を合計で組成物全体の0.00001質量%以上含有することが好ましい。
また、本発明の組成物は、好ましくは、肝炎末期の腹部の張り、腹部痛、黄疸、及び/又は倦怠感の予防及び/又は緩和のために用いられる。
本発明の組成物は、医薬品組成物又は飲食品組成物の形態に好適である。
本発明によれば、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善に有用な優れた組成物が提供される。
次に、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。なお、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。
本発明の組成物は、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する。
ロフェノール化合物(化合物1)は、以下の一般式(1)で表される。
ロフェノール化合物(化合物1)は、以下の一般式(1)で表される。
一般式(1)中、R1は、炭素数5〜16の直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は2重結合を1つ若しくは2つ含むアルケニル基である。また、前記アルキル基又はアルケニル基は、1又は2の水素原子がヒドロキシル基及び/又はカルボニル基に置換された置換アルキル基又は置換アルケニル基であってもよい。
また、R2及びR3は各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。ここで、前記炭素原子数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基等が好ましく、メチル基が特に好ましい。また、前記アルキル基は、少なくとも1の水素原子がヒドロキシル基及び/又はカルボニル基に置換された置換アルキル基であってもよく、具体的には以下の式で表される基が挙げられる。
また、R2及びR3は各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。ここで、前記炭素原子数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基等が好ましく、メチル基が特に好ましい。また、前記アルキル基は、少なくとも1の水素原子がヒドロキシル基及び/又はカルボニル基に置換された置換アルキル基であってもよく、具体的には以下の式で表される基が挙げられる。
また、R4は環を構成する炭素原子とともにC=Oを形成する基、−OH、及び−OCOCH3の何れかである。
前記一般式(1)中、R1は、下記式で表される基の何れかであることが好ましい。
また、前記一般式(1)中、R2及びR3の一方が水素原子であり、他方がメチル基であることが好ましく、R4が水酸基であることが好ましい。
化合物1として、好ましくは、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールが挙げられる。各化合物は、それぞれ、以下の式で表される構造を有する。
化合物1は、公知の製造方法に準じて化学的に製造することができる。
例えば、Vitali Matyash et.al, PLOS BIOLOGY, Volume 2, Issue 10, e280, 2004に記載されたサプリメントデータに準じて、合成することが可能である。
例えば、Vitali Matyash et.al, PLOS BIOLOGY, Volume 2, Issue 10, e280, 2004に記載されたサプリメントデータに準じて、合成することが可能である。
また、化合物1は植物に含まれていることは公知であり、公知のロフェノールの製造方法に準じて、化合物1を製造することができる(生物化学実験法24、脂肪脂質代謝実験法、山田晃弘著、学会出版センター、第174ページ、1989年)。
例えば、化合物1が含まれている植物より、熱水抽出法、有機溶媒抽出法、超臨界抽出法又は亜臨界抽出法などの方法を用いて抽出することが可能である(例えば、特許第39
05913号公報参照)。化合物1は、例えばユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科の植物から抽出することができる。
前記のようにして製造した化合物1は、例えば、マススペクトル(MS)法、及び核磁気共鳴スペクトル(NMR)法等によって、その分子量や構造等を決定又は確認することができる。
例えば、化合物1が含まれている植物より、熱水抽出法、有機溶媒抽出法、超臨界抽出法又は亜臨界抽出法などの方法を用いて抽出することが可能である(例えば、特許第39
05913号公報参照)。化合物1は、例えばユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科の植物から抽出することができる。
前記のようにして製造した化合物1は、例えば、マススペクトル(MS)法、及び核磁気共鳴スペクトル(NMR)法等によって、その分子量や構造等を決定又は確認することができる。
また、化合物1は、医薬に許容される塩であってもよい。医薬に許容される塩として、金属塩(無機塩)と有機塩との両方が含まれ、それらのリストは「レミントン・ファーマシューティカル・サイエンシーズ(Remington‘s Pharmaceutical Sciences)、第17版、1985年、第1418貢」に掲載されているものが例示される。
具体的には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、及び臭化水素酸塩などの無機酸塩や、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩、サリチル酸塩、及びステアリン酸塩などの有機酸塩が非限定的に含まれる。
また、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属の塩、リジン等のアミノ酸との塩とすることもできる。また、前記化合物若しくはその医薬に許容される塩の水和物等の溶媒和物も使用できる。
具体的には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、及び臭化水素酸塩などの無機酸塩や、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩、サリチル酸塩、及びステアリン酸塩などの有機酸塩が非限定的に含まれる。
また、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属の塩、リジン等のアミノ酸との塩とすることもできる。また、前記化合物若しくはその医薬に許容される塩の水和物等の溶媒和物も使用できる。
シクロラノスタン化合物(化合物2)は、以下の一般式(2)で表される。
一般式(2)中、R5は、炭素数6〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、2重結合を1つ又は2つ含むアルケニル基である。また、前記アルキル基又はアルケニル基は、1又は2の水素原子がヒドロキシル基及び/又はカルボニル基に置換された置換アルキル基又は置換アルケニル基であってもよい。
また、R6及びR7は各々独立に水素原子又はメチル基である。また、R8は環を構成する炭素原子とともにC=Oを形成する基、又は下記の基の何れかである。
また、R6及びR7は各々独立に水素原子又はメチル基である。また、R8は環を構成する炭素原子とともにC=Oを形成する基、又は下記の基の何れかである。
前記一般式(2)中、R5は、下記式で表される基の何れかであることが好ましい。
また、前記一般式(2)中、R6及びR7の一方が水素原子であり、他方がメチル基であることが好ましく、R8が水酸基であることが好ましい。
化合物2としては、好ましくは、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールが挙げられる。各化合物は、それぞれ、以下の式で表される構造を有する。
化合物2は、公知の製造方法に準じて化学的に製造することができる。例えば、24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール(慣用名:24−メチレンシクロアルタノール)は、特開昭57−018617号公報や国際公開第2012/023599号(γ−オリザノールから合成する方法)に開示される方法にて製造することが可能である。また、化合物2は、特開2003−277269号公報に開示される方法にて、シクロアルテノールフェルレートの加水分解物を出発物質として製造することが可能である。
また、化合物2も、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科などの植物に含まれていることが知られている([フィトケミストリー(Phytochemistry),米国、1977年、第16巻、第140〜141ページ]、[ハンドブック・オブ・フィトケミカル・コンスティチュエンツ・オブ・GRAS・ハーブ・アンド・アザー・エコノミック・プランツ(Handbook of phytochemical constituents of GRAS herbs and other economic plants),1992年、米国、シーアールシープレス]、又は[ハーゲルス・ハントブ
ーフ・デア・ファルマツォイティシェン・プラクシス(Hager‘s Handbuch der Pharmazeutischen Praxis)、第2〜6巻、1969〜1979年、ドイツ、シュプリンガー・フェアラークベルリン]参照)。よって、化合物2は、これらの植物より、有機溶媒抽出法又は熱水抽出法などの公知の方法を用いて抽出することが可能である(例えば、特許第3924310号公報参照)。化合物2は、ユリ科アロエ属の植物から抽出することが好ましい。
前記のようにして製造した化合物は、例えば、マススペクトル(MS)法、及び核磁気共鳴スペクトル(NMR)法等によって、その分子量や構造等を決定又は確認することができる。
ーフ・デア・ファルマツォイティシェン・プラクシス(Hager‘s Handbuch der Pharmazeutischen Praxis)、第2〜6巻、1969〜1979年、ドイツ、シュプリンガー・フェアラークベルリン]参照)。よって、化合物2は、これらの植物より、有機溶媒抽出法又は熱水抽出法などの公知の方法を用いて抽出することが可能である(例えば、特許第3924310号公報参照)。化合物2は、ユリ科アロエ属の植物から抽出することが好ましい。
前記のようにして製造した化合物は、例えば、マススペクトル(MS)法、及び核磁気共鳴スペクトル(NMR)法等によって、その分子量や構造等を決定又は確認することができる。
また、化合物2は、医薬に許容される塩であってもよい。このような塩は化合物1について例示したものと同様である。
本発明の組成物は、化合物1の1種又は2種以上、及び化合物2の1種又は2種以上から、1種又は2種以上を選択される化合物を有効成分として含有する。有効成分は、化合物1又は化合物2のいずれか単独であっても化合物1及び化合物2の混合物であってもよく、化合物1及び化合物2の混合物がより好ましい。すなわち、好ましい態様において、有効成分は、化合物1の1種又は2種以上と、化合物2の1種又は2種以上とを含有する。
化合物1又は化合物2を単独で用いる場合としては、化合物1(主に、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、若しくは4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール)、又は化合物2(主に、9,19−シクロラノスタン−3−オール、若しくは24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール)の何れかであることが好ましい。
これらのうち、溶解性等の物性の観点から、化合物1としては4−メチルコレスト−7−エン−3−オールが特に好ましく、化合物2としては9,19−シクロラノスタン−3−オールが特に好ましい。
また、化合物1と化合物2を対比した場合では、化合物1(主に、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、又は4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール)であることがより好ましい。
これらのうち、溶解性等の物性の観点から、化合物1としては4−メチルコレスト−7−エン−3−オールが特に好ましく、化合物2としては9,19−シクロラノスタン−3−オールが特に好ましい。
また、化合物1と化合物2を対比した場合では、化合物1(主に、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、又は4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール)であることがより好ましい。
本発明の組成物は、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールからなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有することが好ましい。
本発明の組成物における前記化合物の含有量は、対象患者や剤形等に応じて適宜選択することができるが、総量で、好ましくは0.00001質量%以上、より好ましくは0.0001質量%以上、さらに好ましくは0.0005質量%以上、特に好ましくは0.001質量%以上である。また本発明の組成物における当該量の上限は特に制限されないが、総量で、90質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下が例示される。
化合物1及び化合物2の両者を組み合わせる場合(化合物1と化合物2との混合物)において、化合物1及び化合物2の質量比(化合物1:化合物2)は、好ましくは5:1〜1:5、さらに好ましくは3:1〜1:3、特に好ましくは2:1〜1:2の範囲である。
例えば、天然の植物に含まれる例として、アロエベラ中には、化合物1(主に、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール)、並びに化合物2(主に、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール)が含まれていることが知られている。
そのため、アロエベラを原料として、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、若しくは4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール(化合物1)の何れか、又は9,19−シクロラノスタン−3−オール、若しくは24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)の何れかをそれぞれ精製して、化合物1:化合物2を、5:1〜1:5、好ましくは3:1〜1:3、特に好ましくは2:1〜1:2の質量比で含む混合物を得ることができる。このようにして得られた混合物は、本発明の組成物の有効成分として好適である。
本発明の組成物は、体重減少を伴う肝炎末期、特に脂肪性肝炎の末期の治療又は症状改善に有効である。これは、従来知られていた化合物1及び2の肥満症や肥満を伴う肝炎の改善に加え、新たに見出された化合物1及び/又は化合物2の用途である。
体重減少を伴う肝炎は、末期において、腹部の張りや腹部の強い痛み、黄疸や全身の強い倦怠感等の症状が現れる。本発明の組成物の適用により、肝臓における中性脂肪の蓄積が抑制され、肝機能が改善するため、前記症状が緩和され得る。
体重減少を伴う肝炎は、末期において、腹部の張りや腹部の強い痛み、黄疸や全身の強い倦怠感等の症状が現れる。本発明の組成物の適用により、肝臓における中性脂肪の蓄積が抑制され、肝機能が改善するため、前記症状が緩和され得る。
本発明の別の側面は、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物又は本発明の組成物を患者に投与することを含む、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善方法である。本側面のより好ましい態様は、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物又は本発明の組成物を患者に投与することを含む、肝炎末期の腹部の張り、腹部痛、黄疸、及び/又は倦怠感を予防及び/又は緩和する方法である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善のために用いられる組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善のために用いられる組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
<医薬品組成物>
本発明の組成物は、医薬品組成物の形態とすることが好ましい。
本発明の医薬品組成物の投与形態は、経口投与及び非経口投与のいずれでもよいが、経口投与が好ましい。非経口投与としては、例えば、静脈注射や胃又は小腸への直接投与等が好ましく挙げられる。
また、投与対象は、ヒトを含む哺乳動物とすることができる。
本発明の組成物は、医薬品組成物の形態とすることが好ましい。
本発明の医薬品組成物の投与形態は、経口投与及び非経口投与のいずれでもよいが、経口投与が好ましい。非経口投与としては、例えば、静脈注射や胃又は小腸への直接投与等が好ましく挙げられる。
また、投与対象は、ヒトを含む哺乳動物とすることができる。
かかる医薬品組成物は、投与方法に応じて、適宜所望の剤形に製剤化することができる。例えば、経口投与の場合は、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の固形製剤;溶液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤等の液剤等に製剤化することができる。また、非経口投与の場合は、注射剤、座剤、軟膏剤等に製剤化することができる。
加えて、製剤化は剤形に応じて適宜公知の方法により実施できる。製剤化に際しては、適宜、製剤担体を配合して製剤化してもよい。
加えて、製剤化は剤形に応じて適宜公知の方法により実施できる。製剤化に際しては、適宜、製剤担体を配合して製剤化してもよい。
本発明の医薬品組成物の投与時期は特に限定されず、対象となる疾患に応じて、適宜選択することが可能である。また、投与量は製剤形態、用法、患者の年齢、性別、その他の条件、症状の程度等に応じて決定されることが好ましい。
本発明の医薬品組成物の投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度、その他の条件等により適宜選択される。通常、有効成分の量に換算して、好ましくは0.0001〜100mg/日、より好ましくは、0.001〜50mg/日、特に好ましくは0.01〜10mg/日の範囲を目安とする。
本発明の医薬品組成物の投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度、その他の条件等により適宜選択される。通常、有効成分の量に換算して、好ましくは0.0001〜100mg/日、より好ましくは、0.001〜50mg/日、特に好ましくは0.01〜10mg/日の範囲を目安とする。
本発明の医薬品組成物は、前記化合物を有効成分として医薬用担体に配合することで製造することができる。本発明の医薬品組成物は、例えば、前記化合物を、前述した添加剤と共に製剤化することで製造することができる。
製剤化に際しては、本発明の医薬品組成物の有効成分の他に、剤形に応じて、本発明の効果を損なわない限り、薬理学上許容可能な各種有機又は無機の担体や医薬に汎用される添加剤を用いることができる。固形製剤の場合の担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、注射剤用溶剤等が挙げられる。また、通常製剤化に用いられているpH調整剤、着色剤等の成分も含有させることができる。
製剤化に際しては、本発明の医薬品組成物の有効成分の他に、剤形に応じて、本発明の効果を損なわない限り、薬理学上許容可能な各種有機又は無機の担体や医薬に汎用される添加剤を用いることができる。固形製剤の場合の担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、注射剤用溶剤等が挙げられる。また、通常製剤化に用いられているpH調整剤、着色剤等の成分も含有させることができる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビット等の糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプン等のデンプン誘導体;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等の珪酸塩誘導体;リン酸カルシウム等のリン酸塩誘導体;炭酸カルシウム等の炭酸塩誘導体;硫酸カルシウム等の硫酸塩誘導体等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、上記賦形剤の他、ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マクロゴール等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、上記賦形剤の他、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン等の化学修飾されたデンプン又はセルロース誘導体等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ピーガム、ゲイロウ等のワックス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸等のカルボン酸類;安息香酸ナトリウム等のカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウム等の硫酸塩類;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム等のラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物等の珪酸類;デンプン誘導体等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;塩化ベンザルコニウム;無水酢酸;ソルビン酸等が挙げられる。
矯味矯臭剤としては、例えば、甘味料、酸味料、香料等が挙げられる。
希釈剤や注射剤用溶剤としては、水やエタノール等の溶媒が挙げられる。
矯味矯臭剤としては、例えば、甘味料、酸味料、香料等が挙げられる。
希釈剤や注射剤用溶剤としては、水やエタノール等の溶媒が挙げられる。
また、本発明の医薬品組成物は、前記化合物を含む公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出することにより得た抽出物を、前述した
添加剤と共に製剤化することで製造することもできる。
特に、化合物1及び化合物2を前記特定の質量比の範囲で含む本発明の医薬品組成物は、各化合物を前記質量比の範囲で混合することで製造することができる。また、このような医薬は、化合物1及び化合物2が含まれている公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出等の方法にて製造することも可能である。
かかる植物原料としては、例えば、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科などの植物が挙げられる。
添加剤と共に製剤化することで製造することもできる。
特に、化合物1及び化合物2を前記特定の質量比の範囲で含む本発明の医薬品組成物は、各化合物を前記質量比の範囲で混合することで製造することができる。また、このような医薬は、化合物1及び化合物2が含まれている公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出等の方法にて製造することも可能である。
かかる植物原料としては、例えば、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科などの植物が挙げられる。
本発明の別の側面は、本発明の医薬品組成物を患者に投与することを含む、体重減少を伴う肝炎末期の治療方法である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療のために用いられる医薬品組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療のために用いられる医薬品組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の治療に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
<飲食品組成物>
本発明の組成物は、飲食品組成物の形態とすることが好ましい。
この形態において、本発明の組成物を有効成分として飲食品に配合してもよいし、組成物自体を飲食品組成物の態様としてもよい。
なお、本明細書における飲食品組成物には、ヒト用の飲食品の他に、ヒト以外の動物が摂取する飼料も含まれる。
本発明の組成物は、飲食品組成物の形態とすることが好ましい。
この形態において、本発明の組成物を有効成分として飲食品に配合してもよいし、組成物自体を飲食品組成物の態様としてもよい。
なお、本明細書における飲食品組成物には、ヒト用の飲食品の他に、ヒト以外の動物が摂取する飼料も含まれる。
飲食品組成物を製造する場合には、これらにおける前記化合物の量は、総量で、好ましくは少なくとも0.00001質量%以上、より好ましくは少なくとも0.0001質量%以上、さらに好ましくは少なくとも0.0005質量%以上、特に好ましくは少なくとも0.001質量%以上である。また本発明の飲食品組成物における当該量の上限は特に制限されないが、総量で、90質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下が例示される。
また、飲食品組成物における前記化合物の量は、その形態に応じて、前記化合物を、総量で、好ましくは0.0001〜100mg/日、より好ましくは0.001〜50mg/日、特に好ましくは0.01〜10mg/日の範囲で摂取するのに適した量とすることもできる。したがって、本発明の飲食品組成物の好ましい形態の一つは、前記化合物を、総量で、好ましくは0.0001〜100mg/日、より好ましくは0.001〜50mg/日、特に好ましくは0.01〜10mg/日摂取するように用いられる飲食品組成物である。
前記飲食品組成物は、化合物1及び化合物2から選択される1又は複数の化合物を、有効成分として配合することで製造することができる。本発明の飲食品組成物は、例えば、前記化合物を、飲食品原料に混合して、加工することで製造することができる。
また、前記飲食品組成物は、前記化合物を含む公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出することにより得た抽出物を、飲食品原料と共に加工することで製造することもできる。特に、化合物1及び化合物2を前記特定の質量比の範囲で含む本発明の組成物は、各化合物を前記質量比の範囲で混合することで製造することができる。かかる植物原料としては、例えば、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科
及びバショウ科などの植物が挙げられる。
また、前記飲食品組成物は、前記化合物を含む公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出することにより得た抽出物を、飲食品原料と共に加工することで製造することもできる。特に、化合物1及び化合物2を前記特定の質量比の範囲で含む本発明の組成物は、各化合物を前記質量比の範囲で混合することで製造することができる。かかる植物原料としては、例えば、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科
及びバショウ科などの植物が挙げられる。
また、本発明の飲食品組成物は、体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられる治用途等の保健用途が表示された飲食品として提供・販売されることが可能である。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本発明の「表示」行為に該当する。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本発明の「表示」行為に該当する。
また、「表示」は、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により行われることが好ましい。前記用途を想起・類推させうるような表示であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、すべて前記「表示」に該当する。また、前記「表示が付された」とは、前記表示と飲食品(製品)を関連付けて認識させようとする表示行為が存在していることをいう。表示行為は、需要者が前記用途を直接的に認識できるものであることが好ましい。具体的には、飲食品に係る商品又は商品の包装に前記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁気的(インターネット等)方法により提供する行為等が挙げられる。
一方、表示内容としては、行政等によって認可された表示(例えば、行政が定める各種制度に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示等)であることが好ましい。また、そのような表示内容を、包装、容器、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材、その他の書類等へ付することが好ましい。
また、「表示」には、健康食品、機能性食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、医薬用部外品等としての表示も挙げられる。この中でも特に、消費者庁によって認可される表示、例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、若しくは機能性表示食品に係る制度、又はこれらに類似する制度にて認可される表示等が挙げられる。具体的には、特定保健用食品としての表示、条件付き特定保健用食品としての表示、身体の構造や機能に影響を与える旨の表示、疾病リスク減少表示、科学的根拠に基づいた機能性の表示等を挙げることができ、より具体的には、健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令(平成二十一年八月三十一年内閣府令第五十七号)に定められた特定保健用食品としての表示(特に保健の用途の表示)及びこれに類する表示が典型的な例である。
したがって、本発明の飲食品組成物としては、前述した機能性食品等の態様に好ましくすることができる。
したがって、本発明の飲食品組成物としては、前述した機能性食品等の態様に好ましくすることができる。
また、本発明にかかる機能性飲食品には、「体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられる」の用途の表示が付された形態とすることも好ましい。すなわち、本発明の飲食品組成物は、例えば「体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられる」の用途が付された、化合物1及び/又は化合物2からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する、体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられる飲食品として販売することが好ましい。
前記用途を表す文言は、「体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられる」という文言に限られるものでなく、それ以外の文言であっても、体重減少を伴う肝炎末期に生じる症状を予防、改善する作用又は効果を表現する文言であれば、本発明の範囲に包含されることは言うまでもない。
前記用途を表す文言は、「体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられる」という文言に限られるものでなく、それ以外の文言であっても、体重減少を伴う肝炎末期に生じる症状を予防、改善する作用又は効果を表現する文言であれば、本発明の範囲に包含されることは言うまでもない。
また、本発明の飲食品組成物に付する「表示」には、前述した用途の表示に加え、前記有効成分の表示、さらには、前記用途と前記有効成分の関連性を示す表示を含むことも好
ましい。
ましい。
本発明の飲食品組成物は、液状、ペースト状、固体、粉末等の形態を問わず、錠菓、流動食、飼料(ペット用を含む)等のほか、例えば、小麦粉製品、即席食品、農産加工品、水産加工品、畜産加工品、乳・乳製品、油脂類、基礎調味料、複合調味料・食品類、冷凍食品、菓子類、飲料、これら以外の市販品等が挙げられる。
これらのうち、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果汁飲料、乳酸菌飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調製用粉末を含む)が、前記化合物を効率よく摂取する観点から特に好ましい。
また、前述した機能性飲食品等の態様とする場合は、顆粒状、タブレット状又は液状のサプリメントであることも、摂取者が有効成分の摂取量を把握し易いという点で好ましい。
これらのうち、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果汁飲料、乳酸菌飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調製用粉末を含む)が、前記化合物を効率よく摂取する観点から特に好ましい。
また、前述した機能性飲食品等の態様とする場合は、顆粒状、タブレット状又は液状のサプリメントであることも、摂取者が有効成分の摂取量を把握し易いという点で好ましい。
また、本発明の飲食品組成物は、本発明の体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられる組成物の他に、食品衛生法などの食品規定で飲食品への使用が認められているものであれば本発明の効果を損なわない限りにおいて、特に制限なく含むことができる。たとえば、ラクチュロース、マルチトール、及びラクチトール等の糖類、及びそれ以外の糖類;デキストリン、デンプン等の炭水化物;ゼラチン、大豆タンパク、トウモロコシタンパク等のたんぱく質;アラニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ酸類;セルロース、アラビアゴム等の多糖類;大豆油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の油脂類等を含有させることができ、これらは本発明の飲食品組成物の形態を顆粒状、タブレット状、又は液状のサプリメントとする場合に製剤化に際して好適に用い得る。
また、本発明の別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられる飲食品組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられるロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられるロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
また、別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられるロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、体重減少を伴う肝炎末期の症状改善のために用いられるロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[製造例1]ロフェノール化合物(化合物1)の製造
アロエベラゲルの葉肉(透明ゲル部分)100kgを、ホモジナイザーを用いて液状化し、ここに100Lの酢酸エチル/ブタノール(3:1)の混合液を添加して撹拌した。一晩放置した後、酢酸エチル/ブタノール混合液と水層を分液して、酢酸エチル/ブタノール混合液を回収した。この酢酸エチル/ブタノール混合液を減圧下で濃縮した。回収された酢酸エチル/ブタノール混合液抽出物の質量は、13.5gであった。
シリカゲル60(メルク社製)を400g充填したカラムに、当該抽出物13gを1mLのクロロホルム/メタノール(1:1)混合液に溶解させた溶液を通液し、カラムに吸着させた後、クロロホルム/メタノール混合液(クロロホルム:メタノール=100:1、25:1、10:1、5:1及び1:1の各混合比)を使用して、メタノール濃度を段階的に上昇させるステップワイズグラジエント法により溶出し、前記混合液の混合比毎に溶出液を分画した。これらのフラクションのうち、クロロホルム:メタノール=25:1で溶出してきたフラクションに本発明のロフェノール化合物が存在することを、順相及び
逆相薄層クロマトグラフィー(メルク社製シリカゲル60F254及びRP−18F2543)にて確認した。
アロエベラゲルの葉肉(透明ゲル部分)100kgを、ホモジナイザーを用いて液状化し、ここに100Lの酢酸エチル/ブタノール(3:1)の混合液を添加して撹拌した。一晩放置した後、酢酸エチル/ブタノール混合液と水層を分液して、酢酸エチル/ブタノール混合液を回収した。この酢酸エチル/ブタノール混合液を減圧下で濃縮した。回収された酢酸エチル/ブタノール混合液抽出物の質量は、13.5gであった。
シリカゲル60(メルク社製)を400g充填したカラムに、当該抽出物13gを1mLのクロロホルム/メタノール(1:1)混合液に溶解させた溶液を通液し、カラムに吸着させた後、クロロホルム/メタノール混合液(クロロホルム:メタノール=100:1、25:1、10:1、5:1及び1:1の各混合比)を使用して、メタノール濃度を段階的に上昇させるステップワイズグラジエント法により溶出し、前記混合液の混合比毎に溶出液を分画した。これらのフラクションのうち、クロロホルム:メタノール=25:1で溶出してきたフラクションに本発明のロフェノール化合物が存在することを、順相及び
逆相薄層クロマトグラフィー(メルク社製シリカゲル60F254及びRP−18F2543)にて確認した。
このフラクションの溶媒を除去した後、1mLのクロロホルム/メタノール(1:1)混合液に溶解し、シリカゲル60を100g充填したカラムに通液し、カラムに吸着させた後、ヘキサン/酢酸エチル(4:1)混合液1100mLで溶出した。溶出フラクションを順に300mL(フラクションA)、300mL(フラクションB)、500mL(フラクションC)ずつ分取した。
本発明の化合物1であるロフェノール化合物が、フラクションAに濃縮されたことを、順相及び逆相薄層クロマトグラフィーにて確認し、さらに、コスモシールC18(ナカライテスク社製)を装着したHPLCを用いて、クロロホルム/ヘキサン(85:15)混合液にて分離し、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールを、それぞれ1.3mg、1.2mg、1mg得た。各々の化合物の構造は質量(MS)分析及びNMRにて確認した。
本発明の化合物1であるロフェノール化合物が、フラクションAに濃縮されたことを、順相及び逆相薄層クロマトグラフィーにて確認し、さらに、コスモシールC18(ナカライテスク社製)を装着したHPLCを用いて、クロロホルム/ヘキサン(85:15)混合液にて分離し、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールを、それぞれ1.3mg、1.2mg、1mg得た。各々の化合物の構造は質量(MS)分析及びNMRにて確認した。
[製造例2]シクロラノスタン化合物(化合物2)の製造
γ−オリザノール(オリザ油化社製)8.0gに蒸留水を250mL、水酸化ナトリウム50g、イソプロパノール150mL、エタノール150mL、メタノール150mLを加え、マントルヒーターを用いて2時間加熱還流を行った。反応後に、反応液を1300mLの水に添加し、生じた白色の析出物を吸引ろ過し、固形物を得た。残存するアルカリを洗浄するために、得られた残渣を1000mLの水の中に懸濁させた後、再び吸引ろ過を行った。この操作を2回繰り返し、最終的な残渣を凍結減圧乾燥させることによりオリザノール加水分解物5.91gを得た。当該加水分解物はHPLCにて精製を行い、2435mgのシクロアルテノール、及び1543mgの24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)を得た。
次に、得られたシクロアルテノールを用いて、9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)の合成を行った。
シクロアルテノールを302mg、イソプロパノールを150mL、及び粉末状の5%パラジウム担持炭素触媒1.0gを仕込み、これをオートクレーブ内で密閉して、窒素ガスで置換した後、水素ガス3kg/cm2の圧力をかけながら導入した。撹拌しながら加熱していき、50℃になったところで、水素の圧力を5kg/cm2とし、吸収された水素を補うことで圧力を保ちながら6時間反応させた。反応液について、ろ過により触媒を除去し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム100%)により精製を行い、9,19−シクロラノスタン−3−オール275mgを得た。
γ−オリザノール(オリザ油化社製)8.0gに蒸留水を250mL、水酸化ナトリウム50g、イソプロパノール150mL、エタノール150mL、メタノール150mLを加え、マントルヒーターを用いて2時間加熱還流を行った。反応後に、反応液を1300mLの水に添加し、生じた白色の析出物を吸引ろ過し、固形物を得た。残存するアルカリを洗浄するために、得られた残渣を1000mLの水の中に懸濁させた後、再び吸引ろ過を行った。この操作を2回繰り返し、最終的な残渣を凍結減圧乾燥させることによりオリザノール加水分解物5.91gを得た。当該加水分解物はHPLCにて精製を行い、2435mgのシクロアルテノール、及び1543mgの24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)を得た。
次に、得られたシクロアルテノールを用いて、9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)の合成を行った。
シクロアルテノールを302mg、イソプロパノールを150mL、及び粉末状の5%パラジウム担持炭素触媒1.0gを仕込み、これをオートクレーブ内で密閉して、窒素ガスで置換した後、水素ガス3kg/cm2の圧力をかけながら導入した。撹拌しながら加熱していき、50℃になったところで、水素の圧力を5kg/cm2とし、吸収された水素を補うことで圧力を保ちながら6時間反応させた。反応液について、ろ過により触媒を除去し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム100%)により精製を行い、9,19−シクロラノスタン−3−オール275mgを得た。
[試験例1]肝がん由来細胞における脂質蓄積試験
(1)被検物質の調製
アロエベラ60kgについて、葉皮を剥き取って葉肉部分を回収し、回収した葉肉部分を凍結乾燥してアロエベラ葉肉粉末300gを調製した。次いで、調製したアロエベラ葉肉粉末20gを用いて超臨界抽出法により抽出を行った。超臨界抽出は、日本分光社製CO2 delivery pump(SCF-GET)、PU-2080 pump(PU-2080 plus)、Back Pressure Regulator(SCF-BPG)、及び東洋高圧社製ブランジを用い、抽出溶媒として炭酸ガス、抽出温度50℃、抽出圧力15MPa、抽出時間60分の条件で、エントレーナーを使用しないで実施した。その結果、アロエベラ超臨界抽出物(以下、SCDと記す)を33mg製造した。抽出条件および本製造方法は特許第4095115号にて開示されている。
製造したアロエベラ超臨界抽出物についてLC−MSを使用して組成分析を行ったところ、シクロラノスタン化合物である9,19−シクロラノスタン−3−オール及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール、また、ロフェノール化合物である
4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールがそれぞれ含まれていることが判明し、該アロエベラ超臨界抽出物に含まれる9,19−シクロラノスタン−3−オール、24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールの割合は、それぞれ0.437質量%、0.326質量%、0.182質量%、0.158質量%、0.161質量%であることが判明した。
前記SCDをDMSOに2.0mg/mL溶解したものを、所定の濃度となるようにDMEM(DSファーマバイオメディカル社製)に添加した。
(1)被検物質の調製
アロエベラ60kgについて、葉皮を剥き取って葉肉部分を回収し、回収した葉肉部分を凍結乾燥してアロエベラ葉肉粉末300gを調製した。次いで、調製したアロエベラ葉肉粉末20gを用いて超臨界抽出法により抽出を行った。超臨界抽出は、日本分光社製CO2 delivery pump(SCF-GET)、PU-2080 pump(PU-2080 plus)、Back Pressure Regulator(SCF-BPG)、及び東洋高圧社製ブランジを用い、抽出溶媒として炭酸ガス、抽出温度50℃、抽出圧力15MPa、抽出時間60分の条件で、エントレーナーを使用しないで実施した。その結果、アロエベラ超臨界抽出物(以下、SCDと記す)を33mg製造した。抽出条件および本製造方法は特許第4095115号にて開示されている。
製造したアロエベラ超臨界抽出物についてLC−MSを使用して組成分析を行ったところ、シクロラノスタン化合物である9,19−シクロラノスタン−3−オール及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール、また、ロフェノール化合物である
4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールがそれぞれ含まれていることが判明し、該アロエベラ超臨界抽出物に含まれる9,19−シクロラノスタン−3−オール、24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールの割合は、それぞれ0.437質量%、0.326質量%、0.182質量%、0.158質量%、0.161質量%であることが判明した。
前記SCDをDMSOに2.0mg/mL溶解したものを、所定の濃度となるようにDMEM(DSファーマバイオメディカル社製)に添加した。
(2)肝がん由来細胞HepG2脂質蓄積試験
肝がん由来細胞HepG2(DSファーマバイオメディカル社)を、12whell Plate (Falcon社製)に2×105個ずつ播種し、ウシ胎児血清(以下、「FBS」と記す)10%を含有するDMEMにて37℃、5%CO2条件下で1日培養した。培養2日目にFBS不含DMEMにて1日間37℃、5%CO2条件下で前培養した。培養3日目からは、オレイン酸アルブミンを10%含有するDMEMに前記SCDを添加した培養液(SCD濃度0.05μg/mL又は0.5μg/mL、DMSO濃度 1.0%)に切り替えて、48時間培養し、培養5日目に回収し、定量PCR法にて、肝臓における脂肪蓄積に関連する中性脂肪合成遺伝子群の遺伝子発現変化を観察した。なお、前記中性脂肪合成遺伝子は、脂肪酸合成に関わるFatty acid Synthase(FASN)、エステル化に関わるdiacylglycerol acyltransferase2(DGAT2)、及び脂質不飽和伸張反応に関連するStearoyl-CoA desaturase-1(SCD−1)である。また、陰性対照にはDMSO濃度 1.0%含有DMEMを用いた。
肝がん由来細胞HepG2(DSファーマバイオメディカル社)を、12whell Plate (Falcon社製)に2×105個ずつ播種し、ウシ胎児血清(以下、「FBS」と記す)10%を含有するDMEMにて37℃、5%CO2条件下で1日培養した。培養2日目にFBS不含DMEMにて1日間37℃、5%CO2条件下で前培養した。培養3日目からは、オレイン酸アルブミンを10%含有するDMEMに前記SCDを添加した培養液(SCD濃度0.05μg/mL又は0.5μg/mL、DMSO濃度 1.0%)に切り替えて、48時間培養し、培養5日目に回収し、定量PCR法にて、肝臓における脂肪蓄積に関連する中性脂肪合成遺伝子群の遺伝子発現変化を観察した。なお、前記中性脂肪合成遺伝子は、脂肪酸合成に関わるFatty acid Synthase(FASN)、エステル化に関わるdiacylglycerol acyltransferase2(DGAT2)、及び脂質不飽和伸張反応に関連するStearoyl-CoA desaturase-1(SCD−1)である。また、陰性対照にはDMSO濃度 1.0%含有DMEMを用いた。
(3)統計解析
実験群間の比較は、t検定で実施した。
実験群間の比較は、t検定で実施した。
(4)試験結果
各遺伝子発現量の結果を、陰性対照を1としたときの相対値として図1に示す。FASN及びDGAT2は、陽性対照(PC)群で有意な増加が見られたが、SCDを添加すると濃度依存的に遺伝子発現が抑制された。SCD−1は、陽性対照群で有意な増加が見られたが、SCD0.5μg/mL群において遺伝子発現が抑制された。
各遺伝子発現量の結果を、陰性対照を1としたときの相対値として図1に示す。FASN及びDGAT2は、陽性対照(PC)群で有意な増加が見られたが、SCDを添加すると濃度依存的に遺伝子発現が抑制された。SCD−1は、陽性対照群で有意な増加が見られたが、SCD0.5μg/mL群において遺伝子発現が抑制された。
[試験例2]脂肪性肝炎モデルマウスにおける肝機能評価1
(1)被験物質の調製
試験例1の被験物質の調製と同様の方法により、アロエベラゲル超臨界抽出物(以下「SCD」と記す)を取得した。該SCDには、シクロラノスタン化合物である9,19−シクロラノスタン−3−オール及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール、また、ロフェノール化合物である4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールがそれぞれ含まれていることが判明し、アロエベラ抽出物に含まれる9,19−シクロラノスタン−3−オール、24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールの割合は、それぞれ0.437質量%、0.326質量%、0.182質量%、0.158質量%、0.161質量%が含まれていた。
前記SCDを注射用蒸留水(大塚製薬工場社製)に溶解し、23.5 mg/mLに調製し、これを飼育用飲料水とした。それぞれの飲料水を42週間経口自由摂取させた。
(1)被験物質の調製
試験例1の被験物質の調製と同様の方法により、アロエベラゲル超臨界抽出物(以下「SCD」と記す)を取得した。該SCDには、シクロラノスタン化合物である9,19−シクロラノスタン−3−オール及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール、また、ロフェノール化合物である4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールがそれぞれ含まれていることが判明し、アロエベラ抽出物に含まれる9,19−シクロラノスタン−3−オール、24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールの割合は、それぞれ0.437質量%、0.326質量%、0.182質量%、0.158質量%、0.161質量%が含まれていた。
前記SCDを注射用蒸留水(大塚製薬工場社製)に溶解し、23.5 mg/mLに調製し、これを飼育用飲料水とした。それぞれの飲料水を42週間経口自由摂取させた。
(2)試験動物
ストレプトゾトシン処理高脂肪食マウス(STAMマウス)は、ヒトNASHに極めて類似した病態を示し、脂肪性肝炎の予防、改善の評価に一般的によく使用される疾患モデル動物である。チャールスリバー社より購入した6週齢STAMマウスにNASHを誘導する特殊飼料である高コレステロール食(CL食)を摂取させた。CLには、オリエンタル酵母社製(ココアバター40%、コレステロール1.25%、コール酸Na0.5%、CRF−1 58.25%)を用いた。
ストレプトゾトシン処理高脂肪食マウス(STAMマウス)は、ヒトNASHに極めて類似した病態を示し、脂肪性肝炎の予防、改善の評価に一般的によく使用される疾患モデル動物である。チャールスリバー社より購入した6週齢STAMマウスにNASHを誘導する特殊飼料である高コレステロール食(CL食)を摂取させた。CLには、オリエンタル酵母社製(ココアバター40%、コレステロール1.25%、コール酸Na0.5%、CRF−1 58.25%)を用いた。
(3)試験方法
STAMマウスを1週間馴化させた後、CL食+SCD非投与群(STAM+Control群、n=10)、CL食+SCD投与群(STAM+SCD群、n=12)の2群に分けた。また、陰性対照として、C57BL6Jマウスに通常食を投与する群(Normal群、n=10)を設定し、計3群に対して300日間試験を行った。1日あたりSTAM+SCD群はシクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を715μg/kgを摂取した。
STAMマウスを1週間馴化させた後、CL食+SCD非投与群(STAM+Control群、n=10)、CL食+SCD投与群(STAM+SCD群、n=12)の2群に分けた。また、陰性対照として、C57BL6Jマウスに通常食を投与する群(Normal群、n=10)を設定し、計3群に対して300日間試験を行った。1日あたりSTAM+SCD群はシクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を715μg/kgを摂取した。
(4)評価項目
14日毎に体重を測定した。各試験群の半数について、試験34日目に剖検を行い、肝臓中の中性脂肪(TG)、遊離脂肪酸(NEFA)、及び総コレステロール(T−Cho)をELISAキット(Wako社製)を用いて測定した。
14日毎に体重を測定した。各試験群の半数について、試験34日目に剖検を行い、肝臓中の中性脂肪(TG)、遊離脂肪酸(NEFA)、及び総コレステロール(T−Cho)をELISAキット(Wako社製)を用いて測定した。
(5)統計解析
実験群間の比較は、t検定で実施した。
実験群間の比較は、t検定で実施した。
(6)試験結果
図2に体重の経時変化を示す。Normal群と比較し、STAM+Control群は、飼育30日頃から体重の顕著な減少がみられた。これは、NASHの進展により、肝機能障害をきたし胃腸食道の消化と吸収機能に障害がおきたことによるものと考えられる。一方で、STAM+SCD群はNormal群と同程度の継時的な体重増加を示したことから、SCD投与によってNASHの改善がされたことで肝機能障害が抑制されたことによると考えられる。
図3に各群の試験34日目の肝機能マーカー(TG、NEFA、及びT−Cho)を示す。Normal群と比較し、STAM+Control群は顕著な増加を示したが、STAM+SCD群においてはその増加が抑制された。
図2に体重の経時変化を示す。Normal群と比較し、STAM+Control群は、飼育30日頃から体重の顕著な減少がみられた。これは、NASHの進展により、肝機能障害をきたし胃腸食道の消化と吸収機能に障害がおきたことによるものと考えられる。一方で、STAM+SCD群はNormal群と同程度の継時的な体重増加を示したことから、SCD投与によってNASHの改善がされたことで肝機能障害が抑制されたことによると考えられる。
図3に各群の試験34日目の肝機能マーカー(TG、NEFA、及びT−Cho)を示す。Normal群と比較し、STAM+Control群は顕著な増加を示したが、STAM+SCD群においてはその増加が抑制された。
[試験例3]脂肪性肝炎モデルマウスにおける肝機能評価2
(1)試験動物
Znを欠乏させた高脂肪食を投与したマウスは、ヒトNASHに極めて類似した病態を示すことが知られている。オリエンタル酵母社より購入した4週齢雄性C57/BL6JマウスにNASHを誘導する特殊飼料であるZn欠乏高脂肪食(ZnD)を摂取させた。ZnDには、オリエンタル酵母社製カロリー比60%特注飼料(AIN−93−MXベースでミネラル無添加、ラード33%、大豆油2%)を用いた。
(1)試験動物
Znを欠乏させた高脂肪食を投与したマウスは、ヒトNASHに極めて類似した病態を示すことが知られている。オリエンタル酵母社より購入した4週齢雄性C57/BL6JマウスにNASHを誘導する特殊飼料であるZn欠乏高脂肪食(ZnD)を摂取させた。ZnDには、オリエンタル酵母社製カロリー比60%特注飼料(AIN−93−MXベースでミネラル無添加、ラード33%、大豆油2%)を用いた。
(2)被験物質の調製
試験例2と同じSCD(シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を合計1.26質量%含有)を注射用蒸留水(大塚製薬工場社製)に溶解し、SCD12 mg/mLになるよう調製し、これを飼育用飲料水とした。それぞれの飲料水を42週間経口自由摂取させた。
試験例2と同じSCD(シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を合計1.26質量%含有)を注射用蒸留水(大塚製薬工場社製)に溶解し、SCD12 mg/mLになるよう調製し、これを飼育用飲料水とした。それぞれの飲料水を42週間経口自由摂取させた。
(3)試験方法
チャールスリバー社から購入した4週齢雄性C57/BL6Jマウスを1週間馴化させ
た後、ZnD+SCD非投与群(ZnD+Control群、n=15)、ZnD+SCD投与群(ZnD+SCD群、n=15)の2群に分けた。また、陰性対照として、C57BL6Jに通常食を投与する群(Normal群、n=15)を設定し、計3群に対して300日間試験を行った。1日あたりZnD+SCD群はシクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を87.5μg/kgを摂取した。
チャールスリバー社から購入した4週齢雄性C57/BL6Jマウスを1週間馴化させ
た後、ZnD+SCD非投与群(ZnD+Control群、n=15)、ZnD+SCD投与群(ZnD+SCD群、n=15)の2群に分けた。また、陰性対照として、C57BL6Jに通常食を投与する群(Normal群、n=15)を設定し、計3群に対して300日間試験を行った。1日あたりZnD+SCD群はシクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を87.5μg/kgを摂取した。
(4)評価項目
試験155日目に血清中のGOT、GPT、及びLDHを測定した。
試験155日目に血清中のGOT、GPT、及びLDHを測定した。
(5)試験結果
図4に各群の肝機能マーカー(血清中のGOT、GPT、及びLDH)を示す。GOT、GPT、及びLDHのいずれも、Normal群と比較して、ZnD+Control群は増加傾向を示したが、ZnD+SCD群においてはその増加が抑制された。
図4に各群の肝機能マーカー(血清中のGOT、GPT、及びLDH)を示す。GOT、GPT、及びLDHのいずれも、Normal群と比較して、ZnD+Control群は増加傾向を示したが、ZnD+SCD群においてはその増加が抑制された。
[実施例1]
本発明の医薬品組成物の製造方法の一例を以下に記載する。
製造例1で製造した化合物1と、及び製造例2で製造した化合物2とを、化合物1:化合物2=1:1の割合で含有した混合物に、カルボキシメチルセルロース(CMC:第一工業製薬株式会社製)を添加し分散させて、前記混合物を0.001質量%含有する組成物を調製する。前記組成物を2質量%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2質量%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4質量%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5質量%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3質量%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、さらに水を添加して全量が100質量%となるように混合して、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)の混合物が最終濃度で0.00002質量%含有するシロップ状の製剤を製造する。
本実施例の医薬品組成物は、体重減少を伴う肝炎末期の治療に有効である。
本発明の医薬品組成物の製造方法の一例を以下に記載する。
製造例1で製造した化合物1と、及び製造例2で製造した化合物2とを、化合物1:化合物2=1:1の割合で含有した混合物に、カルボキシメチルセルロース(CMC:第一工業製薬株式会社製)を添加し分散させて、前記混合物を0.001質量%含有する組成物を調製する。前記組成物を2質量%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2質量%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4質量%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5質量%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3質量%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、さらに水を添加して全量が100質量%となるように混合して、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)の混合物が最終濃度で0.00002質量%含有するシロップ状の製剤を製造する。
本実施例の医薬品組成物は、体重減少を伴う肝炎末期の治療に有効である。
[実施例2]
本発明の飲食品組成物は、以下の方法により製造される。
製造例1で製造した化合物1と、及び製造例2で製造した化合物2とを、化合物1:化合物2=6.1:3.9で含有する混合物を4%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、及び水を10%混合して、シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物の混合物を含有する食品添加剤を製造する。
製造した食品添加剤を飲料に加えて均一に混合することにより、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)の混合物を最終濃度で0.00002質量%含有する飲食品組成物を製造する。
本実施例の飲食品組成物は、体重減少を伴う肝炎末期の症状の改善及び/又は予防に有効である。
本発明の飲食品組成物は、以下の方法により製造される。
製造例1で製造した化合物1と、及び製造例2で製造した化合物2とを、化合物1:化合物2=6.1:3.9で含有する混合物を4%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、及び水を10%混合して、シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物の混合物を含有する食品添加剤を製造する。
製造した食品添加剤を飲料に加えて均一に混合することにより、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)の混合物を最終濃度で0.00002質量%含有する飲食品組成物を製造する。
本実施例の飲食品組成物は、体重減少を伴う肝炎末期の症状の改善及び/又は予防に有効である。
[実施例3]
本発明の飲食品組成物は、以下の方法によっても製造される。
製造例3で製造した試験試料1を0.2%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、及び水10%を混合して、シクロラノスタン化合物(化合物1)及びロフェノー
ル化合物(化合物2)の混合物を含有する飲食品組成物を製造する。
本実施例の飲食品組成物は、体重減少を伴う肝炎末期の症状の改善及び/又は予防に有効である。
本発明の飲食品組成物は、以下の方法によっても製造される。
製造例3で製造した試験試料1を0.2%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、及び水10%を混合して、シクロラノスタン化合物(化合物1)及びロフェノー
ル化合物(化合物2)の混合物を含有する飲食品組成物を製造する。
本実施例の飲食品組成物は、体重減少を伴う肝炎末期の症状の改善及び/又は予防に有効である。
Claims (11)
- ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有し、
体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善のために用いられる組成物。 - シクロラノスタン化合物が、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
- ロフェノール化合物が、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
- ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を合計で組成物全体の0.00001質量%以上含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 肝炎末期の腹部の張り、腹部痛、黄疸、及び/又は倦怠感の予防及び/又は緩和のために用いられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
- 医薬組成物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- 飲食品組成物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- 体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善のために用いられる組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用。
- 体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用。
- 体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物。
- ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を、患者に投与することを含む、体重減少を伴う肝炎末期の治療又は症状改善方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018045173A JP2019156750A (ja) | 2018-03-13 | 2018-03-13 | 肝炎末期の治療用又は症状改善用の組成物 |
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Publications (1)
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JP2018045173A Pending JP2019156750A (ja) | 2018-03-13 | 2018-03-13 | 肝炎末期の治療用又は症状改善用の組成物 |
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