JP2019151572A - Fgf分泌促進用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】日常的に安全に摂取でき、FGFの活性低下により引き起こされる症状を効率よく予防又は改善し得る機能性素材、これを利用した医薬組成物や飲食品組成物を提供することを課題とする。【手段】ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する、FGF分泌促進用組成物を提供する。前記組成物は、嗜好性調節、体温調節、心機能向上、及び/又は赤血球増加のために用いることができ、医薬組成物又は飲食品組成物の態様に好適である。【選択図】なし
Description
本発明は、繊維芽細胞増殖因子(Fibroblast Growth Factor:FGF)分泌促進用組成物に関する。FGF分泌促進用組成物は、医薬、飲食品、又は飼料として利用することができる。
体内のあらゆる細胞にとって鉄は必須の微量元素である。特に赤血球造血系において、ヘモグロビン合成のために大量に鉄が使われる。よって、造血に利用できる鉄が不足することで貧血を引き起こす。また、貧血とは、赤血球に結合する酸素積載量が身体の必要とする酸素の必要量に対して不十分な病態を指す(非特許文献1)。
繊維芽細胞増殖因子(FGF)はアミノ酸配列の相同性から、ヒトにおいて22種類存在することが明らかになっている。その作用は、繊維芽細胞に対する増殖活性のみならず、形態形成、血管形成、創傷治癒、神経生存維持など多岐にわたることが知られており、造血因子としての使用も提案されている(特許文献1)。
ところで、シクロラノスタン骨格を有する化合物やロフェノール骨格を有する化合物には、性ホルモンのバランスの乱れによって引き起こされる症状の予防又は改善への利用が提案されているが(特許文献2)、シクロラノスタン骨格を有する化合物やロフェノール骨格を有する化合物の造血及びFGF発現に関する効果は、一切報告されていなかった。
日本内科学会雑誌第104巻第7号
前記、特許文献で開示されている素材は、FGF21の活性低下により引き起こされる症状の改善効果を示すことが確認されているが、その効果は一部の症状に対するもののみである。そのため、FGF21の活性上昇効果をもち、なおかつ安全に摂取できる素材の開発がさらに求められてきた。
かかる状況に鑑みて、本発明は、日常的に安全に摂取でき、FGF、特にFGF21の活性低下により引き起こされる症状を効率よく予防又は改善し得る機能性素材、これを利用した医薬組成物や飲食品組成物を提供することを課題とする。
かかる状況に鑑みて、本発明は、日常的に安全に摂取でき、FGF、特にFGF21の活性低下により引き起こされる症状を効率よく予防又は改善し得る機能性素材、これを利用した医薬組成物や飲食品組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される化合物が、優れたFGF分泌促進作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する、FGF分泌促進用組成物である。
また、本発明において、シクロラノスタン化合物は、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールからなる群から選択されるものであることが好ましい。
また、本発明において、ロフェノール化合物は、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールからなる群から選択されるものであることが好ましい。
また、本発明において、FGF分泌促進用組成物は、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される化合物を合計で組成物全体の0.00001質量%以上含有することが好ましい。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、嗜好性調節、体温調節、心機能向上、及び/又は赤血球増加のために用いられることが好ましい。
本発明のFGF分泌促進用組成物の好ましい態様は、医薬組成物又は飲食品組成物である。
また、本発明において、シクロラノスタン化合物は、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールからなる群から選択されるものであることが好ましい。
また、本発明において、ロフェノール化合物は、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールからなる群から選択されるものであることが好ましい。
また、本発明において、FGF分泌促進用組成物は、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される化合物を合計で組成物全体の0.00001質量%以上含有することが好ましい。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、嗜好性調節、体温調節、心機能向上、及び/又は赤血球増加のために用いられることが好ましい。
本発明のFGF分泌促進用組成物の好ましい態様は、医薬組成物又は飲食品組成物である。
本発明によれば、優れたFGF分泌促進用組成物が提供される。本発明のFGF分泌促進用組成物は、医薬組成物又は飲食品組成物の態様とすることができる。本発明のFGF分泌促進用組成物は、安全に服用でき、かつFGF、特にFGF21の発現を上昇させるため、FGFの発現低下及び/又は活性低下により引き起こされる症状を効果的に予防又は改善することができる。
次に、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。なお、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。
<FGF分泌促進用組成物>
本発明のFGF分泌促進用組成物は、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する。
ロフェノール化合物(化合物1)は、以下の一般式(1)で表される。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する。
ロフェノール化合物(化合物1)は、以下の一般式(1)で表される。
一般式(1)中、R1は、炭素数5〜16の直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は2重結合を1つ若しくは2つ含むアルケニル基である。また、前記アルキル基又はアルケニル基は、1又は2の水素原子がヒドロキシル基及び/又はカルボニル基に置換された置換アルキル基又は置換アルケニル基であってもよい。
また、R2及びR3は各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。ここで、前記炭素原子数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基等が好ましく、メチル基が特に好ましい。また、前記アルキル基は、少なくとも1の水素原子がヒドロキシル基及び/又はカルボニル基に置換された置換アルキル基であってもよく、具体的には以下の式で表される基が挙げられる。
また、R2及びR3は各々独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。ここで、前記炭素原子数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基等が好ましく、メチル基が特に好ましい。また、前記アルキル基は、少なくとも1の水素原子がヒドロキシル基及び/又はカルボニル基に置換された置換アルキル基であってもよく、具体的には以下の式で表される基が挙げられる。
また、R4は環を構成する炭素原子とともにC=Oを形成する基、−OH、及び−OCOCH3の何れかである。
前記一般式(1)中、R1は、下記式で表される基の何れかであることが好ましい。
また、前記一般式(1)中、R2及びR3の一方が水素原子であり、他方がメチル基であることが好ましく、R4が水酸基であることが好ましい。
化合物1として、好ましくは、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールが挙げられる。各化合物は、それぞれ、以下の式で表される構造を有する。
化合物1は、公知の製造方法に準じて化学的に製造することができる。
例えば、Vitali Matyash et.al., PLOS BIOLOGY,
Volume 2, Issue 10, e280, 2004に記載されたサプリメントデ
ータに準じて、合成することが可能である。
例えば、Vitali Matyash et.al., PLOS BIOLOGY,
Volume 2, Issue 10, e280, 2004に記載されたサプリメントデ
ータに準じて、合成することが可能である。
また、化合物1は植物に含まれていることは知られており、公知のロフェノールの製造方法に準じて、化合物1を製造することができる(生物化学実験法24、脂肪脂質代謝実験法、山田晃弘著、学会出版センター、第174ページ、1989年)。
例えば、化合物1が含まれている植物より、熱水抽出法、有機溶媒抽出法、超臨界抽出法又は亜臨界抽出法などの方法を用いて抽出することが可能である(例えば、特許第3905913号公報参照)。化合物1は、例えばユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科の植物から抽出することができる。
前記のようにして製造した化合物1は、例えば、マススペクトル(MS)法、及び核磁気共鳴スペクトル(NMR)法等によって、その分子量や構造等を決定又は確認することができる。
例えば、化合物1が含まれている植物より、熱水抽出法、有機溶媒抽出法、超臨界抽出法又は亜臨界抽出法などの方法を用いて抽出することが可能である(例えば、特許第3905913号公報参照)。化合物1は、例えばユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科の植物から抽出することができる。
前記のようにして製造した化合物1は、例えば、マススペクトル(MS)法、及び核磁気共鳴スペクトル(NMR)法等によって、その分子量や構造等を決定又は確認することができる。
また、化合物1は、医薬に許容される塩であってもよい。医薬に許容される塩として、金属塩(無機塩)と有機塩との両方が含まれ、それらのリストは「レミントン・ファーマシューティカル・サイエンシーズ(Remington’s Pharmaceutic
al Sciences)、第17版、1985年、第1418貢」に掲載されているも
のが例示される。
具体的には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、及び臭化水素酸塩などの無機酸塩や、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩、サリチル酸塩、及びステアリン酸塩などの有機酸塩が非限定的に含まれる。
また、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属の塩、リジン等のアミノ酸との塩とすることもできる。また、前記化合物若しくはその医薬に許容される塩の水和物等の溶媒和物も使用できる。
al Sciences)、第17版、1985年、第1418貢」に掲載されているも
のが例示される。
具体的には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、及び臭化水素酸塩などの無機酸塩や、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩、サリチル酸塩、及びステアリン酸塩などの有機酸塩が非限定的に含まれる。
また、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の金属の塩、リジン等のアミノ酸との塩とすることもできる。また、前記化合物若しくはその医薬に許容される塩の水和物等の溶媒和物も使用できる。
シクロラノスタン化合物(化合物2)は、以下の一般式(2)で表される。
一般式(2)中、R5は、炭素数6〜8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基、2重結合を1つ又は2つ含むアルケニル基である。また、前記アルキル基又はアルケニル基は、1又は2の水素原子がヒドロキシル基及び/又はカルボニル基に置換された置換アルキル基又は置換アルケニル基であってもよい。
また、R6及びR7は各々独立に水素原子又はメチル基である。また、R8は環を構成
する炭素原子とともにC=Oを形成する基、又は下記の基の何れかである。
また、R6及びR7は各々独立に水素原子又はメチル基である。また、R8は環を構成
する炭素原子とともにC=Oを形成する基、又は下記の基の何れかである。
前記一般式(2)中、R5は、下記式で表される基の何れかであることが好ましい。
また、前記一般式(2)中、R6及びR7の一方が水素原子であり、他方がメチル基であることが好ましく、R8が水酸基であることが好ましい。
化合物2としては、好ましくは、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールが挙げられる。各化合物は、それぞれ、以下の式で表される構造を有する。
化合物2は、公知の製造方法に準じて化学的に製造することができる。例えば、24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール(慣用名:24−メチレンシクロアルタノール)は、特開昭57−018617号公報や国際公開第2012/023599号(γ−オリザノールから合成する方法)に開示される方法にて製造することが可能である。また、化合物2は、特開2003−277269号公報に開示される方法にて、シクロアルテノールフェルレートの加水分解物を出発物質として製造することが可能である。
また、化合物2も、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科などの植物に含まれていることが知られている([フィトケミストリー(Phytochemistry),米国、1977年、第16巻、第140〜141ページ]、[ハンドブック・オブ・フィトケミカル・コンスティチュエンツ・オブ・GRAS・ハーブ・アンド・アザー・エコノミック・プランツ(Handbook of phytochemical const
ituents of GRAS herbs and other economic pl
ants),1992年、米国、シーアールシープレス]、又は[ハーゲルス・ハントブーフ・デア・ファルマツォイティシェン・プラクシス(Hager’s Handbuch der Pharmazeutischen Praxis)、第2〜6巻、1969
〜1979年、ドイツ、シュプリンガー・フェアラークベルリン]参照)。よって、化合物2は、これらの植物より、有機溶媒抽出法又は熱水抽出法などの公知の方法を用いて抽出することが可能である(例えば、特許第3924310号公報参照)。化合物2は、ユリ科アロエ属の植物から抽出することが好ましい。
前記のようにして製造した化合物は、例えば、マススペクトル(MS)法、及び核磁気共鳴スペクトル(NMR)法等によって、その分子量や構造等を決定又は確認することができる。
ituents of GRAS herbs and other economic pl
ants),1992年、米国、シーアールシープレス]、又は[ハーゲルス・ハントブーフ・デア・ファルマツォイティシェン・プラクシス(Hager’s Handbuch der Pharmazeutischen Praxis)、第2〜6巻、1969
〜1979年、ドイツ、シュプリンガー・フェアラークベルリン]参照)。よって、化合物2は、これらの植物より、有機溶媒抽出法又は熱水抽出法などの公知の方法を用いて抽出することが可能である(例えば、特許第3924310号公報参照)。化合物2は、ユリ科アロエ属の植物から抽出することが好ましい。
前記のようにして製造した化合物は、例えば、マススペクトル(MS)法、及び核磁気共鳴スペクトル(NMR)法等によって、その分子量や構造等を決定又は確認することができる。
また、化合物2は、医薬に許容される塩であってもよい。このような塩は化合物1について例示したものと同様である。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、化合物1の1種又は2種以上、及び化合物2の1種又は2種以上から、1種又は2種以上を選択される化合物を有効成分として含有する。有効成分は、化合物1又は化合物2のいずれか単独であっても化合物1及び化合物2の混合物であってもよく、化合物1及び化合物2の混合物がより好ましい。すなわち、好ましい態様において、有効成分は、化合物1の1種又は2種以上と、化合物2の1種又は2種以上とを含有する。
化合物1又は化合物2を単独で用いる場合としては、化合物1(主に、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、若しくは4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール)、又は化合物2(主に、9,19−シクロラノスタン−3−オール、若しくは24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール)の何れかであることが好ましい。
これらのうち、溶解性等の物性の観点から、化合物1としては4−メチルコレスト−7−エン−3−オールが特に好ましく、化合物2としては9,19−シクロラノスタン−3−オールが特に好ましい。
また、化合物1と化合物2を対比した場合では、化合物1(主に、4−メチルコレスト
−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、又は4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール)であることがより好ましい。
これらのうち、溶解性等の物性の観点から、化合物1としては4−メチルコレスト−7−エン−3−オールが特に好ましく、化合物2としては9,19−シクロラノスタン−3−オールが特に好ましい。
また、化合物1と化合物2を対比した場合では、化合物1(主に、4−メチルコレスト
−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、又は4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール)であることがより好ましい。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールからなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を有効成分として含有することが好ましい。
本発明のFGF分泌促進用組成物における前記化合物の含有量は、投与目的等に応じて適宜選択することができるが、総量で、好ましくは少なくとも0.00001質量%以上、より好ましくは少なくとも0.0001質量%以上、さらに好ましくは少なくとも0.0005質量%以上、特に好ましくは少なくとも0.001質量%以上である。また本発明のFGF分泌促進用組成物における当該量の上限は特に制限されないが、総量で、90質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下が例示される。
化合物1及び化合物2の両者を組み合わせる場合(化合物1と化合物2との混合物)において、化合物1及び化合物2の質量比(化合物1:化合物2)は、好ましくは5:1〜1:5、さらに好ましくは3:1〜1:3、特に好ましくは2:1〜1:2の範囲である。
たとえば、天然の植物に含まれる例として、アロエベラ中には、化合物1(主に、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール)、並びに化合物2(主に、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール)が含まれていることが知られている。
そのため、アロエベラを原料として、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、若しくは4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オール(化合物1)の何れか、又は9,19−シクロラノスタン−3−オール、若しくは24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)の何れかをそれぞれ精製して、化合物1:化合物2を、5:1〜1:5、好ましくは3:1〜1:3、特に好ましくは2:1〜1:2の質量比で含む混合物を得ることができる。このようにして得られた混合物は、本発明のFGF分泌促進用組成物の有効成分として好適である。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、FGF、特にFGF21の発現を促進し、その分泌を促進する作用を有する。具体的には、FGF分泌促進用組成物を摂取することにより、未摂取の場合に比べて、FGF、特にFGF21の発現を促進し、FGFの分泌量を増加させ、その機能(活性)を増強させることができる。
そのため、本発明のFGF分泌促進用組成物は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防又は改善しうる疾患や病態、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する疾患や病態に対して、有用である。具体的には、本発明のFGF分泌促進用組成物は、嗜好性調節、体温調節、心機能向上、及び/又は赤血球増加のために好適に用いられる。なお、分泌不全には分泌低下も含まれる。
ここで、本発明のFGF分泌促進用組成物の適用は、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。なお、「非治療的」とは、医療行為、すなわち治療による人体への処置行為を含まない概念である。
ここで、本発明のFGF分泌促進用組成物の適用は、治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。なお、「非治療的」とは、医療行為、すなわち治療による人体への処置行為を含まない概念である。
以下に、本発明のFGF分泌促進用組成物を適用し得る疾患や病態についてより詳細に説明する。
FGFは、食餌やその味覚の嗜好性調節に関与することが知られている(Soberg et al., 2017, Cell Metabolism 25, 1045-1053)。そのため、本発明のFGF分泌促進用組成物の摂取により、哺乳動物の摂取する食餌の好みの嗜好性、アルコールの嗜好性、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の嗜好性を調節することが期待される。本明細書における嗜好性調節には、1)好き嫌いが少なくなる、2)甘味偏重の嗜好性が改善される、3)糖、人工甘味料の摂取が抑制される、4)苦味の強いもの、酸味の強いものが食べられるようになる、5)脂肪食より炭水化物食を好むようになる、6)塩味の嗜好性が抑制され、低塩分の食事を好むようになる、7)アルコール嗜好性が抑制される等が含まれる。
FGFは、食餌やその味覚の嗜好性調節に関与することが知られている(Soberg et al., 2017, Cell Metabolism 25, 1045-1053)。そのため、本発明のFGF分泌促進用組成物の摂取により、哺乳動物の摂取する食餌の好みの嗜好性、アルコールの嗜好性、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の嗜好性を調節することが期待される。本明細書における嗜好性調節には、1)好き嫌いが少なくなる、2)甘味偏重の嗜好性が改善される、3)糖、人工甘味料の摂取が抑制される、4)苦味の強いもの、酸味の強いものが食べられるようになる、5)脂肪食より炭水化物食を好むようになる、6)塩味の嗜好性が抑制され、低塩分の食事を好むようになる、7)アルコール嗜好性が抑制される等が含まれる。
本発明における、哺乳動物の摂取する食餌とは、飲食物であってもよく、特定の成分であってもよい。したがって、哺乳動物の摂取する食餌の種類の偏りとは、特定の飲食物や特定の成分の摂取が多いことである。
前記飲食物としては特に制限されない。また、前記特定の成分としては、例えば、甘味成分が挙げられる。甘味成分は、糖質系甘味成分と非糖質系甘味成分とを含む。
糖質系甘味成分としては、糖類、糖アルコールが挙げられる。
糖類は、単糖類、二糖類、三糖以上の糖類であってよく、例えば、グルコース、マルトース、フルクトース、トレハロース、ラクトース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖(登録商標)、大豆オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖等が挙げられ、また、単糖類の混合物である水飴や異性化糖等であってもよい。
糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、還元パラチノース等が挙げられ、また、単糖類の混合物である水飴を還元した還元水飴であってもよい。
非糖質系甘味成分は、非糖質系天然甘味成分と非糖質系人工甘味成分とを含む。
非糖質系天然甘味成分としては、例えば、ステビア、グリチルリチン等が挙げられる。
非糖質系人工甘味成分としては、例えば、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース等が挙げられる。
前記飲食物としては特に制限されない。また、前記特定の成分としては、例えば、甘味成分が挙げられる。甘味成分は、糖質系甘味成分と非糖質系甘味成分とを含む。
糖質系甘味成分としては、糖類、糖アルコールが挙げられる。
糖類は、単糖類、二糖類、三糖以上の糖類であってよく、例えば、グルコース、マルトース、フルクトース、トレハロース、ラクトース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖(登録商標)、大豆オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖等が挙げられ、また、単糖類の混合物である水飴や異性化糖等であってもよい。
糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、還元パラチノース等が挙げられ、また、単糖類の混合物である水飴を還元した還元水飴であってもよい。
非糖質系甘味成分は、非糖質系天然甘味成分と非糖質系人工甘味成分とを含む。
非糖質系天然甘味成分としては、例えば、ステビア、グリチルリチン等が挙げられる。
非糖質系人工甘味成分としては、例えば、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース等が挙げられる。
また、FGFは、体温調節に関与することが知られている(Elayne Hondares,et. al. Cell Metabolism 11, 206-212)。そのため、本発明のFGF分泌促進用組成物の摂取に
より、低体温症を予防及び/又は改善すること、体温維持効果が期待される。
低体温調節維持は、低体温状態に向かう状態を体温上昇により防ぐ体温維持と、高体温状態に向かう状態を体温低下により防ぐ体温維持 、及び体温維持とを含む。
低体温状態に向かう状態を体温上昇により防ぐ体温維持とは、具体的には、哺乳動物(ヒト)が本発明の化合物を摂取しない場合には低体温状態に向かう状態において、本細菌及びプレバイオティクスを摂取することにより体温低下を防ぎ、低体温状態になることを防ぐことを意味する。低体温状態とは、脇の下の体温が、好ましくは36.5℃以下、より好ましくは36.0℃以下、さらに好ましくは35.5℃以下、よりさらに好ましくは35.0℃以下の状態、又は、深部体温が35.0℃以下の状態をいうものとする。
より、低体温症を予防及び/又は改善すること、体温維持効果が期待される。
低体温調節維持は、低体温状態に向かう状態を体温上昇により防ぐ体温維持と、高体温状態に向かう状態を体温低下により防ぐ体温維持 、及び体温維持とを含む。
低体温状態に向かう状態を体温上昇により防ぐ体温維持とは、具体的には、哺乳動物(ヒト)が本発明の化合物を摂取しない場合には低体温状態に向かう状態において、本細菌及びプレバイオティクスを摂取することにより体温低下を防ぎ、低体温状態になることを防ぐことを意味する。低体温状態とは、脇の下の体温が、好ましくは36.5℃以下、より好ましくは36.0℃以下、さらに好ましくは35.5℃以下、よりさらに好ましくは35.0℃以下の状態、又は、深部体温が35.0℃以下の状態をいうものとする。
高体温状態に向かう状態を体温低下により防ぐ体温維持とは、具体的には、哺乳動物(ヒト)が本化合物を摂取しない場合には高体温状態に向かう状態において、本発明の化合物を摂取することにより体温上昇を防ぎ、高体温状態になることを防ぐことを意味する。高体温状態とは、脇の下の体温が、好ましくは37.0℃以上、より好ましくは37.5℃以上、さらに好ましくは38.0℃以上、よりさらに好ましくは38.5℃以上の状態をいうものとする。
また、FGFは、心機能向上に関与することが知られている(Pongpan Tanajak1,2et. al., Journal of Endocrinology (2015) 227, R13-R30)。そのため、本発明のFGF分
泌促進用組成物の摂取により、心機能の低下に起因する疾患、具体的には、心肥大、虚血再灌流障害、うっ血性心不全、不整頻拍、家族性肥大型心筋症、突発性拡張型心筋症、心筋炎等を予防、治療、及び/又は改善することが期待される。
泌促進用組成物の摂取により、心機能の低下に起因する疾患、具体的には、心肥大、虚血再灌流障害、うっ血性心不全、不整頻拍、家族性肥大型心筋症、突発性拡張型心筋症、心筋炎等を予防、治療、及び/又は改善することが期待される。
FGF21は、造血幹細胞(例えばgata2陽性)のCMP細胞(例えばgata1陽性)への分化促進を担う因子であることが知られている。そのため、本発明のFGF分泌促進用組成物の摂取により、FGF21の発現が促進又は機能が増強され、造血幹細胞のCMP細胞への分化が促進し、その結果赤血球数が増加することが期待される。したがって、本発明のFGF分泌促進用組成物は、赤血球の減少に起因する疾患や病態、赤血球の増加が所望される疾患や病態に対して使用され、具体的には、貧血、赤血球減少症等を予防、治療、及び/又は改善することが期待される。また、酸素運搬に関する生体機能(運動機能等)を改善することも期待される。
なお、本発明のFGF分泌促進用組成物を赤血球増加のために用いる態様においては、さらに効率的に赤血球数を増加させるため、赤血球への分化を促進する物質、例えばエリスロポエチン等をともに組成物に含有させるか、併用することが好ましい。
なお、本発明のFGF分泌促進用組成物を赤血球増加のために用いる態様においては、さらに効率的に赤血球数を増加させるため、赤血球への分化を促進する物質、例えばエリスロポエチン等をともに組成物に含有させるか、併用することが好ましい。
本発明の別の側面は、本発明のFGF分泌促進用組成物を対象に投与する工程を含む、FGF分泌を促進する方法である。さらには、本発明のFGF分泌促進用組成物を対象に投与する工程を含む、FGF分泌促進により予防、治療、及び/又は改善し得る疾患又は病態を治療、改善及び/又は予防する方法であってもよく、具体的には、嗜好性を調節する方法、あるいは低体温症、心肥大、虚血再灌流障害、うっ血性心不全、不整頻拍、家族性肥大型心筋症、突発性拡張型心筋症、心筋炎、貧血、又は赤血球減少症を予防、治療、及び/又は改善する方法であってもよい。
また、本発明の別の側面は、FGF分泌促進用組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、FGF分泌促進における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、FGF分泌促進に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
また、別の側面は、FGF分泌促進における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、FGF分泌促進に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
<医薬組成物>
本発明のFGF分泌促進用組成物は、医薬組成物の態様が好適である。
かかる医薬組成物の投与形態は、経口投与及び非経口投与のいずれでもよいが、経口投与が好ましい。非経口投与としては、例えば、胃又は小腸への直接投与等が好ましく挙げられる。
また、投与対象は、ヒトを含む哺乳動物とすることができる。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、医薬組成物の態様が好適である。
かかる医薬組成物の投与形態は、経口投与及び非経口投与のいずれでもよいが、経口投与が好ましい。非経口投与としては、例えば、胃又は小腸への直接投与等が好ましく挙げられる。
また、投与対象は、ヒトを含む哺乳動物とすることができる。
かかる医薬組成物は、投与方法に応じて、適宜所望の剤形に製剤化することができる。例えば、経口投与の場合、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤等の固形製剤;溶液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤等の液剤等に製剤化することができる。また、非経口投与の場合、座剤、軟膏剤等に製剤化することができる。
加えて、製剤化は剤形に応じて適宜公知の方法により実施できる。製剤化に際しては、適宜、製剤担体を配合して製剤化してもよい。
加えて、製剤化は剤形に応じて適宜公知の方法により実施できる。製剤化に際しては、適宜、製剤担体を配合して製剤化してもよい。
本発明のFGF分泌促進用組成物の投与時期は特に限定されず、対象となる疾患に応じて、適宜選択することが可能である。また、投与量は製剤形態、用法、患者の年齢、性別、その他の条件、症状の程度等に応じて決定されることが好ましい。
本発明のFGF分泌促進用組成物の投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度、
その他の条件等により適宜選択される。通常、有効成分の量に換算して、好ましくは0.0001〜100mg/日、より好ましくは、0.001〜50mg/日、特に好ましくは0.01〜10mg/日の範囲を目安とする。
本発明のFGF分泌促進用組成物の投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度、
その他の条件等により適宜選択される。通常、有効成分の量に換算して、好ましくは0.0001〜100mg/日、より好ましくは、0.001〜50mg/日、特に好ましくは0.01〜10mg/日の範囲を目安とする。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、前記化合物を有効成分として医薬用担体に配合することで製造することができる。本発明のFGF分泌促進用組成物は、例えば、前記化合物を、前述した添加剤と共に製剤化することで製造することができる。
製剤化に際しては、本発明のFGF分泌促進用組成物の有効成分の他に、剤形に応じて、本発明の効果を損なわない限り、薬理学上許容可能な各種有機又は無機の担体や医薬に汎用される添加剤を用いることができる。固形製剤の場合の担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、注射剤用溶剤等が挙げられる。また、通常製剤化に用いられているpH調整剤、着色剤等の成分も含有させることができる。
製剤化に際しては、本発明のFGF分泌促進用組成物の有効成分の他に、剤形に応じて、本発明の効果を損なわない限り、薬理学上許容可能な各種有機又は無機の担体や医薬に汎用される添加剤を用いることができる。固形製剤の場合の担体としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、注射剤用溶剤等が挙げられる。また、通常製剤化に用いられているpH調整剤、着色剤等の成分も含有させることができる。
賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビット等の糖誘導体;トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、α−デンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプン等のデンプン誘導体;結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等のセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルラン;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム等の珪酸塩誘導体;リン酸カルシウム等のリン酸塩誘導体;炭酸カルシウム等の炭酸塩誘導体;硫酸カルシウム等の硫酸塩誘導体等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、上記賦形剤の他、ゼラチン;ポリビニルピロリドン;マクロゴール等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、上記賦形剤の他、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドン等の化学修飾されたデンプン又はセルロース誘導体等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、タルク;ステアリン酸;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩;コロイドシリカ;ピーガム、ゲイロウ等のワックス類;硼酸;グリコール;フマル酸、アジピン酸等のカルボン酸類;安息香酸ナトリウム等のカルボン酸ナトリウム塩;硫酸ナトリウム等の硫酸塩類;ロイシン;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム等のラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物等の珪酸類;デンプン誘導体等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;塩化ベンザルコニウム;無水酢酸;ソルビン酸等が挙げられる。
矯味矯臭剤としては、例えば、甘味料、酸味料、香料等が挙げられる。
希釈剤や注射剤用溶剤としては、水やエタノール等の溶媒が挙げられる。
矯味矯臭剤としては、例えば、甘味料、酸味料、香料等が挙げられる。
希釈剤や注射剤用溶剤としては、水やエタノール等の溶媒が挙げられる。
また、本発明のFGF分泌促進用組成物は、前記化合物を含む公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出することにより得た抽出物を、前述した添加剤と共に製剤化することで製造することもできる。
特に、化合物1及び化合物2を前記特定の質量比の範囲で含む本発明のFGF分泌促進用組成物は、各化合物を前記質量比の範囲で混合することで製造することができる。また、このような医薬は、化合物1及び化合物2が含まれている公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出等の方法にて製造することも可能
である。
かかる植物原料としては、例えば、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科などの植物が挙げられる。
特に、化合物1及び化合物2を前記特定の質量比の範囲で含む本発明のFGF分泌促進用組成物は、各化合物を前記質量比の範囲で混合することで製造することができる。また、このような医薬は、化合物1及び化合物2が含まれている公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出等の方法にて製造することも可能
である。
かかる植物原料としては、例えば、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科などの植物が挙げられる。
本発明のFGF分泌促進用の医薬組成物は、前記化合物が有効成分として機能し、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防又は改善しうる疾患や病態、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する疾患や病態の予防及び/又は治療作用を有する。
また、本発明の別の側面は、FGF分泌促進により予防、治療、及び/又は改善し得る疾患又は病態の治療用及び/又は予防用の医薬組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防及び/又は改善しうる疾患や病態、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する疾患や病態の、治療及び/又は予防における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。なお、分泌不全には、分泌低下も含まれる。
また、別の側面は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防及び/又は改善しうる疾患や病態、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する疾患や病態の、治療及び/又は予防に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
また、別の側面は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防及び/又は改善しうる疾患や病態、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する疾患や病態の、治療及び/又は予防における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。なお、分泌不全には、分泌低下も含まれる。
また、別の側面は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防及び/又は改善しうる疾患や病態、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する疾患や病態の、治療及び/又は予防に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
<飲食品組成物>
本発明のFGF分泌促進用組成物は、飲食品組成物の態様が好適である。
この形態において、本発明のFGF分泌促進用組成物を有効成分として飲食品に配合してもよいし、FGF分泌促進用組成物自体を飲食品組成物の態様としてもよい。
なお、本明細書における飲食品組成物には、ヒト用の飲食品の他に、ヒト以外の動物が摂取する飼料も含まれる。
本発明のFGF分泌促進用組成物は、飲食品組成物の態様が好適である。
この形態において、本発明のFGF分泌促進用組成物を有効成分として飲食品に配合してもよいし、FGF分泌促進用組成物自体を飲食品組成物の態様としてもよい。
なお、本明細書における飲食品組成物には、ヒト用の飲食品の他に、ヒト以外の動物が摂取する飼料も含まれる。
飲食品組成物を製造する場合には、これらにおける前記化合物の量は、総量で、好ましくは少なくとも0.00001質量%以上、より好ましくは少なくとも0.0001質量%以上、さらに好ましくは少なくとも0.0005質量%以上、特に好ましくは少なくとも0.001質量%以上である。また本発明の飲食品における当該量の上限は特に制限されないが、総量で、90質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは50質量%以下が例示される。
また、飲食品組成物における前記化合物の量は、その形態に応じて、前記化合物を、総量で、好ましくは0.0001〜100mg/日、より好ましくは0.001〜50mg/日、特に好ましくは0.01〜10mg/日の範囲で摂取するのに適した量とすることもできる。したがって、本発明の飲食品組成物の好ましい形態の一つは、前記化合物を、総量で、好ましくは0.0001〜100mg/日、より好ましくは0.001〜50mg/日、特に好ましくは0.01〜10mg/日摂取するように用いられる飲食品組成物である。
前記飲食品組成物は、化合物1及び化合物2から選択される1又は複数の化合物を、有効成分として配合することで製造することができる。本発明の飲食品は、例えば、前記化合物を、飲食品原料に混合して、加工することで製造することができる。
また、前記飲食品組成物は、前記化合物を含む公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出することにより得た抽出物を、飲食品原料と
共に加工することで製造することもできる。特に、化合物1及び化合物2を前記特定の質量比の範囲で含む本発明のFGF分泌促進用組成物は、各化合物を前記質量比の範囲で混合することで製造することができる。かかる植物原料としては、例えば、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科などの植物が挙げられる。
また、前記飲食品組成物は、前記化合物を含む公知の植物等を原料として、熱水や各種溶媒を用いた抽出、超臨界抽出、亜臨界抽出することにより得た抽出物を、飲食品原料と
共に加工することで製造することもできる。特に、化合物1及び化合物2を前記特定の質量比の範囲で含む本発明のFGF分泌促進用組成物は、各化合物を前記質量比の範囲で混合することで製造することができる。かかる植物原料としては、例えば、ユリ科、マメ科、イネ科、ナス科及びバショウ科などの植物が挙げられる。
また、本発明の飲食品組成物は、FGF分泌促進が有効な疾患の予防又は治療の用途等の保健用途が表示された飲食品として提供・販売されることが可能である。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本発明の「表示」行為に該当する。
「表示」行為には、需要者に対して前記用途を知らしめるための全ての行為が含まれ、前記用途を想起・類推させうるような表現であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、全て本発明の「表示」行為に該当する。
また、「表示」は、需要者が上記用途を直接的に認識できるような表現により行われることが好ましい。前記用途を想起・類推させうるような表示であれば、表示の目的、表示の内容、表示する対象物・媒体等の如何に拘わらず、すべて前記「表示」に該当する。また、前記「表示が付された」とは、前記表示と飲食品(製品)を関連付けて認識させようとする表示行為が存在していることをいう。表示行為は、需要者が前記用途を直接的に認識できるものであることが好ましい。具体的には、飲食品に係る商品又は商品の包装に前記用途を記載したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引き渡しのために展示し、輸入する行為、商品に関する広告、価格表若しくは取引書類に上記用途を記載して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に上記用途を記載して電磁気的(インターネット等)方法により提供する行為等が挙げられる。
一方、表示内容としては、行政等によって認可された表示(例えば、行政が定める各種制度に基づいて認可を受け、そのような認可に基づいた態様で行う表示等)であることが好ましい。また、そのような表示内容を、包装、容器、カタログ、パンフレット、POP等の販売現場における宣伝材、その他の書類等へ付することが好ましい。
また、「表示」には、健康食品、機能性食品、経腸栄養食品、特別用途食品、保健機能食品、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品、医薬用部外品等としての表示も挙げられる。この中でも特に、消費者庁によって認可される表示、例えば、特定保健用食品、栄養機能食品、若しくは機能性表示食品に係る制度、又はこれらに類似する制度にて認可される表示等が挙げられる。具体的には、特定保健用食品としての表示、条件付き特定保健用食品としての表示、身体の構造や機能に影響を与える旨の表示、疾病リスク減少表示、科学的根拠に基づいた機能性の表示等を挙げることができ、より具体的には、健康増進法に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令(平成二十一年八月三十一年内閣府令第五十七号)に定められた特定保健用食品としての表示(特に保健の用途の表示)及びこれに類する表示が典型的な例である。
したがって、本発明の飲食品組成物としては、前述した機能性食品等の態様に好ましくすることができる。
したがって、本発明の飲食品組成物としては、前述した機能性食品等の態様に好ましくすることができる。
また、本発明にかかる機能性飲食品には、「FGFの活性低下により引き起こされる症状の予防又は改善のため」の用途の表示が付された形態とすることも好ましい。すなわち、本発明の飲食品は、例えば「貧血により引き起こされる症状の予防又は改善のため」の用途が付された、化合物1及び/又は化合物2からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する、FGFの活性低下により引き起こされる症状の予防又は改善のための飲食品として販売することが好ましい。
前記用途を表す文言は、「貧血により引き起こされる症状の予防又は改善のため」という文言に限られるものでなく、それ以外の文言であっても、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防又は改善しうる症状、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する症状を予防、改善する作用又は効果を表現する文言であれば、本発明の範
囲に包含されることは言うまでもない。なお、前記表示例の「貧血」は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防又は改善しうる症状、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する症状、すなわち前述した諸々の病態・疾患による症状に置き換えることができる。
前記用途を表す文言は、「貧血により引き起こされる症状の予防又は改善のため」という文言に限られるものでなく、それ以外の文言であっても、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防又は改善しうる症状、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する症状を予防、改善する作用又は効果を表現する文言であれば、本発明の範
囲に包含されることは言うまでもない。なお、前記表示例の「貧血」は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防又は改善しうる症状、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する症状、すなわち前述した諸々の病態・疾患による症状に置き換えることができる。
また、本発明の飲食品組成物に付する「表示」には、前述した用途の表示に加え、前記有効成分の表示、さらには、前記用途と前記有効成分の関連性を示す表示を含むことも好ましい。
本発明の飲食品組成物は、液状、ペースト状、固体、粉末等の形態を問わず、錠菓、流動食、飼料(ペット用を含む)等のほか、例えば、小麦粉製品、即席食品、農産加工品、水産加工品、畜産加工品、乳・乳製品、油脂類、基礎調味料、複合調味料・食品類、冷凍食品、菓子類、飲料、これら以外の市販品等が挙げられる。
これらのうち、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果汁飲料、乳酸菌飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調製用粉末を含む)が、前記化合物を効率よく摂取する観点から特に好ましい。
また、前述した機能性飲食品等の態様とする場合は、顆粒状、タブレット状又は液状のサプリメントであることも、摂取者が有効成分の摂取量を把握し易いという点で好ましい。
これらのうち、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果汁飲料、乳酸菌飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調製用粉末を含む)が、前記化合物を効率よく摂取する観点から特に好ましい。
また、前述した機能性飲食品等の態様とする場合は、顆粒状、タブレット状又は液状のサプリメントであることも、摂取者が有効成分の摂取量を把握し易いという点で好ましい。
また、本発明の飲食品組成物は、本発明のFGF分泌促進用組成物の他に、食品衛生法などの食品規定で飲食品への使用が認められているものであれば本発明の効果を損なわない限りにおいて、特に制限なく含むことができる。たとえば、ラクチュロース、マルチトール、及びラクチトール等の糖類、及びそれ以外の糖類;デキストリン、デンプン等の炭水化物;ゼラチン、大豆タンパク、トウモロコシタンパク等のたんぱく質;アラニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ酸類;セルロース、アラビアゴム等の多糖類;大豆油、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の油脂類等を含有させることができ、これらは本発明の飲食品組成物の形態を顆粒状、タブレット状、又は液状のサプリメントとする場合に製剤化に際して好適に用い得る。
また、本発明の別の側面は、FGF分泌促進により予防及び/又は改善し得る症状を予防及び/又は改善するため飲食品組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防及び/又は改善し得る症状、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する症状の、予防及び/又は改善における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防及び/又は改善しうる症状、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する症状の、予防及び/又は改善に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
また、別の側面は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防及び/又は改善し得る症状、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する症状の、予防及び/又は改善における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用である。
また、別の側面は、FGF活性増強及び/又は分泌促進することにより予防及び/又は改善しうる症状、あるいはFGF産生不全及び/又は分泌不全に起因する症状の、予防及び/又は改善に用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[製造例1]ロフェノール化合物(化合物1)の製造
アロエベラゲルの葉肉(透明ゲル部分)100kgを、ホモジナイザーを用いて液状化し、ここに100Lの酢酸エチル/ブタノール(3:1)の混合液を添加して撹拌した。一晩放置した後、酢酸エチル/ブタノール混合液と水層を分液して、酢酸エチル/ブタノ
ール混合液を回収した。この酢酸エチル/ブタノール混合液を減圧下で濃縮した。回収された酢酸エチル/ブタノール混合液抽出物の質量は、13.5gであった。
シリカゲル60(メルク社製)を400g充填したカラムに、当該抽出物13gを1mLのクロロホルム/メタノール(1:1)混合液に溶解させた溶液を通液し、カラムに吸着させた後、クロロホルム/メタノール混合液(クロロホルム:メタノール=100:1、25:1、10:1、5:1及び1:1の各混合比)を使用して、メタノール濃度を段階的に上昇させるステップワイズグラジエント法により溶出し、前記混合液の混合比毎に溶出液を分画した。これらのフラクションのうち、クロロホルム:メタノール=25:1で溶出してきたフラクションに本発明のロフェノール化合物が存在することを、順相及び逆相薄層クロマトグラフィー(メルク社製シリカゲル60F254及びRP−18F2543)にて確認した。
アロエベラゲルの葉肉(透明ゲル部分)100kgを、ホモジナイザーを用いて液状化し、ここに100Lの酢酸エチル/ブタノール(3:1)の混合液を添加して撹拌した。一晩放置した後、酢酸エチル/ブタノール混合液と水層を分液して、酢酸エチル/ブタノ
ール混合液を回収した。この酢酸エチル/ブタノール混合液を減圧下で濃縮した。回収された酢酸エチル/ブタノール混合液抽出物の質量は、13.5gであった。
シリカゲル60(メルク社製)を400g充填したカラムに、当該抽出物13gを1mLのクロロホルム/メタノール(1:1)混合液に溶解させた溶液を通液し、カラムに吸着させた後、クロロホルム/メタノール混合液(クロロホルム:メタノール=100:1、25:1、10:1、5:1及び1:1の各混合比)を使用して、メタノール濃度を段階的に上昇させるステップワイズグラジエント法により溶出し、前記混合液の混合比毎に溶出液を分画した。これらのフラクションのうち、クロロホルム:メタノール=25:1で溶出してきたフラクションに本発明のロフェノール化合物が存在することを、順相及び逆相薄層クロマトグラフィー(メルク社製シリカゲル60F254及びRP−18F2543)にて確認した。
このフラクションの溶媒を除去した後、1mLのクロロホルム/メタノール(1:1)混合液に溶解し、シリカゲル60を100g充填したカラムに通液し、カラムに吸着させた後、ヘキサン/酢酸エチル(4:1)混合液1100mLで溶出した。溶出フラクションを順に300mL(フラクションA)、300mL(フラクションB)、500mL(フラクションC)ずつ分取した。
本発明の化合物1であるロフェノール化合物が、フラクションAに濃縮されたことを、順相及び逆相薄層クロマトグラフィーにて確認し、さらに、コスモシールC18(ナカライテスク社製)を装着したHPLCを用いて、クロロホルム/ヘキサン(85:15)混合液にて分離し、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールを、それぞれ1.3mg、1.2mg、1mg得た。各々の化合物の構造は質量(MS)分析及びNMRにて確認した。
本発明の化合物1であるロフェノール化合物が、フラクションAに濃縮されたことを、順相及び逆相薄層クロマトグラフィーにて確認し、さらに、コスモシールC18(ナカライテスク社製)を装着したHPLCを用いて、クロロホルム/ヘキサン(85:15)混合液にて分離し、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールを、それぞれ1.3mg、1.2mg、1mg得た。各々の化合物の構造は質量(MS)分析及びNMRにて確認した。
[製造例2]シクロラノスタン化合物(化合物2)の製造
γ−オリザノール(オリザ油化社製)8.0gに蒸留水を250mL、水酸化ナトリウム50g、イソプロパノール150mL、エタノール150mL、メタノール150mLを加え、マントルヒーターを用いて2時間加熱還流を行った。反応後に、反応液を1300mLの水に添加し、生じた白色の析出物を吸引ろ過し、固形物を得た。残存するアルカリを洗浄するために、得られた残渣を1000mLの水の中に懸濁させた後、再び吸引ろ過を行った。この操作を2回繰り返し、最終的な残渣を凍結減圧乾燥させることによりオリザノール加水分解物5.91gを得た。当該加水分解物はHPLCにて精製を行い、2435mgのシクロアルテノール、及び1543mgの24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)を得た。
次に、得られたシクロアルテノールを用いて、9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)の合成を行った。
シクロアルテノールを302mg、イソプロパノールを150mL、及び粉末状の5%パラジウム担持炭素触媒1.0gを仕込み、これをオートクレーブ内で密閉して、窒素ガスで置換した後、水素ガス3kg/cm2の圧力をかけながら導入した。撹拌しながら加熱していき、50℃になったところで、水素の圧力を5kg/cm2とし、吸収された水素を補うことで圧力を保ちながら6時間反応させた。反応液について、ろ過により触媒を除去し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム100%)により精製を行い、9,19−シクロラノスタン−3−オール275mgを得た。
γ−オリザノール(オリザ油化社製)8.0gに蒸留水を250mL、水酸化ナトリウム50g、イソプロパノール150mL、エタノール150mL、メタノール150mLを加え、マントルヒーターを用いて2時間加熱還流を行った。反応後に、反応液を1300mLの水に添加し、生じた白色の析出物を吸引ろ過し、固形物を得た。残存するアルカリを洗浄するために、得られた残渣を1000mLの水の中に懸濁させた後、再び吸引ろ過を行った。この操作を2回繰り返し、最終的な残渣を凍結減圧乾燥させることによりオリザノール加水分解物5.91gを得た。当該加水分解物はHPLCにて精製を行い、2435mgのシクロアルテノール、及び1543mgの24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)を得た。
次に、得られたシクロアルテノールを用いて、9,19−シクロラノスタン−3−オール(化合物2)の合成を行った。
シクロアルテノールを302mg、イソプロパノールを150mL、及び粉末状の5%パラジウム担持炭素触媒1.0gを仕込み、これをオートクレーブ内で密閉して、窒素ガスで置換した後、水素ガス3kg/cm2の圧力をかけながら導入した。撹拌しながら加熱していき、50℃になったところで、水素の圧力を5kg/cm2とし、吸収された水素を補うことで圧力を保ちながら6時間反応させた。反応液について、ろ過により触媒を除去し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム100%)により精製を行い、9,19−シクロラノスタン−3−オール275mgを得た。
[製造例3]ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物の混合物を添加した試料の調製
上記製造例1によって得られた、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−
オールと、製造例2によって得られた、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールを用いて、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物の質量比が、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物の質量比がロフェノール化合物(化合物1):シクロラノスタン化合物(化合物2)=1:1となるような混合物を得た。
プロピレングリコール(和光純薬工業株式会社製)を用いてロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物の前記混合物を分散させ、5000倍希釈した溶液を作製した。この溶液を蒸留水で100倍に希釈し、試験試料1を調製した。
すなわち、化合物1(ロフェノール化合物)及び化合物2(シクロラノスタン化合物)を総量で0.0002質量%含有した試験試料1を製造した。
また、ジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)を用いて化合物1及び化合物2の前記混合物を分散させ、50000倍又は5000倍に希釈した溶液を作製した。これらの溶液をそれぞれD−MEM液体培地(グルタミン不含)(DSメディカルファーマ
社製)で100倍に希釈して調製したものを、それぞれ試験試料2及び試験試料3とした。
すなわち、化合物1(ロフェノール化合物)及び化合物2(シクロラノスタン化合物)を総量で0.00002質量%含有した試験試料2、0.0002質量%含有した試験試料3を製造した。
上記製造例1によって得られた、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−
オールと、製造例2によって得られた、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールを用いて、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物の質量比が、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物の質量比がロフェノール化合物(化合物1):シクロラノスタン化合物(化合物2)=1:1となるような混合物を得た。
プロピレングリコール(和光純薬工業株式会社製)を用いてロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物の前記混合物を分散させ、5000倍希釈した溶液を作製した。この溶液を蒸留水で100倍に希釈し、試験試料1を調製した。
すなわち、化合物1(ロフェノール化合物)及び化合物2(シクロラノスタン化合物)を総量で0.0002質量%含有した試験試料1を製造した。
また、ジメチルスルホキシド(和光純薬工業株式会社製)を用いて化合物1及び化合物2の前記混合物を分散させ、50000倍又は5000倍に希釈した溶液を作製した。これらの溶液をそれぞれD−MEM液体培地(グルタミン不含)(DSメディカルファーマ
社製)で100倍に希釈して調製したものを、それぞれ試験試料2及び試験試料3とした。
すなわち、化合物1(ロフェノール化合物)及び化合物2(シクロラノスタン化合物)を総量で0.00002質量%含有した試験試料2、0.0002質量%含有した試験試料3を製造した。
[実施例1]
本実施例では、C57BL/6マウスを用いて、化合物1及び化合物2を含有する組成物のFGF21発現上昇作用について検討した。
(1)試験試料
前記製造例3で得られた試験試料1を使用した。一方、対照試料には、1%プロピレングリコール水溶液を使用した。
(2)試験方法
6週齢のC57BL/6マウスを日本エスエルシーより購入した。動物用飼料D12450B(Research Diet社製)にて1週間予備飼育を行った後、動物用飼料D12492
(Research Diet社製]に飼料を切り替え、2週間飼育した。各群12匹となるよう対照群と試験試料群に分け、投与を開始した。試験試料群には1日あたり200μL/10g体重となるよう試験試料1を投与し、対照群には同量の1%プロピレングリコール水溶液を投与した。
試験試料1の投与開始から12週間後に、解剖を行い、肩甲骨褐色脂肪組織および鼠蹊部白色脂肪組織を得て、FGF21の遺伝子発現量を定量的Realtime RT−P
CR法によって評価した。内在コントロールとしては、RPLPOを用い、標準化した。FGF21用プライマーを配列番号1及び2に、RPLPO用プライマーを配列番号3及び4に、それぞれ示す。
本実施例では、C57BL/6マウスを用いて、化合物1及び化合物2を含有する組成物のFGF21発現上昇作用について検討した。
(1)試験試料
前記製造例3で得られた試験試料1を使用した。一方、対照試料には、1%プロピレングリコール水溶液を使用した。
(2)試験方法
6週齢のC57BL/6マウスを日本エスエルシーより購入した。動物用飼料D12450B(Research Diet社製)にて1週間予備飼育を行った後、動物用飼料D12492
(Research Diet社製]に飼料を切り替え、2週間飼育した。各群12匹となるよう対照群と試験試料群に分け、投与を開始した。試験試料群には1日あたり200μL/10g体重となるよう試験試料1を投与し、対照群には同量の1%プロピレングリコール水溶液を投与した。
試験試料1の投与開始から12週間後に、解剖を行い、肩甲骨褐色脂肪組織および鼠蹊部白色脂肪組織を得て、FGF21の遺伝子発現量を定量的Realtime RT−P
CR法によって評価した。内在コントロールとしては、RPLPOを用い、標準化した。FGF21用プライマーを配列番号1及び2に、RPLPO用プライマーを配列番号3及び4に、それぞれ示す。
(3)試験結果
投与開始から12週目の肩甲骨褐色脂肪組織におけるFGF21の発現解析結果を表1に、肝臓におけるFGF21発現解析結果を表2に示す。表中の値は、12匹の平均値±標準偏差で示し、表中のp値は、Student t検定による有意確率を示す。
表1に示されるとおり、対照群に比較し、試験試料群では褐色脂肪組織におけるFGF21発現量が有意に高値を示した。また、表2に示されるとおり、対照群に比較し、試験試料群では肝臓におけるFGF21発現量が高値を示した。これにより、シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を含む組成物を摂取することで、FGF21発現量が上昇し、FGF21活性が増強することが判った。
投与開始から12週目の肩甲骨褐色脂肪組織におけるFGF21の発現解析結果を表1に、肝臓におけるFGF21発現解析結果を表2に示す。表中の値は、12匹の平均値±標準偏差で示し、表中のp値は、Student t検定による有意確率を示す。
表1に示されるとおり、対照群に比較し、試験試料群では褐色脂肪組織におけるFGF21発現量が有意に高値を示した。また、表2に示されるとおり、対照群に比較し、試験試料群では肝臓におけるFGF21発現量が高値を示した。これにより、シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を含む組成物を摂取することで、FGF21発現量が上昇し、FGF21活性が増強することが判った。
また、製造例1で得た化合物1を単独で0.0002質量%含有した試験試料、及び製造例2で得た化合物2を単独で0.0002質量%含有した試験試料についても同様の試験を行った結果、何れも試験試料1と同様にFGF21の発現上昇効果がみとめられた。
[実施例2]
本実施例では、HepG2細胞株を用いて、化合物1及び化合物2を含有する組成物のFGF21発現上昇作用について検討した。
(1)試験試料
前記製造例3で得られた試験試料2及び3を使用した。なお、対照試料はD−MEM液体培地(グルタミン不含)(DSメディカルファーマ社製)とした。
本実施例では、HepG2細胞株を用いて、化合物1及び化合物2を含有する組成物のFGF21発現上昇作用について検討した。
(1)試験試料
前記製造例3で得られた試験試料2及び3を使用した。なお、対照試料はD−MEM液体培地(グルタミン不含)(DSメディカルファーマ社製)とした。
(2)試験方法
HepG2 細胞株を6 well プレートに0.5×106で播種し、24時間培養
した。培地を除去し、試験試料および対照試料を添加して4時間培養した。尚、すべてのwellでジメチルスルホキシドの終濃度は1%とした。定量的realtime RT
−PCR法にてFGF21の遺伝子発現解析を行った。内在コントロールとしては、アクチンβ(ACTB)を用い、標準化した。hFGF21用プライマーを配列番号5及び6に、hACTB用プライマーを配列番号7及び8に、それぞれ示す。
HepG2 細胞株を6 well プレートに0.5×106で播種し、24時間培養
した。培地を除去し、試験試料および対照試料を添加して4時間培養した。尚、すべてのwellでジメチルスルホキシドの終濃度は1%とした。定量的realtime RT
−PCR法にてFGF21の遺伝子発現解析を行った。内在コントロールとしては、アクチンβ(ACTB)を用い、標準化した。hFGF21用プライマーを配列番号5及び6に、hACTB用プライマーを配列番号7及び8に、それぞれ示す。
(3)試験結果
試験試料添加から4時間後のHepG2におけるFGF21の発現解析結果を表3に示す。表中の値は、平均値±標準偏差で示す。
表3に示されるとおり、対照試料に比較し、試験試料2および試験試料3ではHepG2におけるFGF21発現量が高値を示した。特に、試験試料2では対照試料に比較し、FGF21発現量が有意に高値を示した。これにより、シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を含む組成物を摂取することで、FGF21発現量が上昇し、FGF21活性が増強することが判った。
試験試料添加から4時間後のHepG2におけるFGF21の発現解析結果を表3に示す。表中の値は、平均値±標準偏差で示す。
表3に示されるとおり、対照試料に比較し、試験試料2および試験試料3ではHepG2におけるFGF21発現量が高値を示した。特に、試験試料2では対照試料に比較し、FGF21発現量が有意に高値を示した。これにより、シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物を含む組成物を摂取することで、FGF21発現量が上昇し、FGF21活性が増強することが判った。
また、製造例1で得た化合物1を単独で0.0002質量%含有した試験試料、製造例2で得た化合物2を単独で0.0002質量%含有した試験試料、製造例1で得た化合物1を単独で0.00002質量%含有した試験試料、及び製造例2で得た化合物2を単独で0.00002質量%含有した試験試料についても同様の試験を行った結果、何れも試験試料2及び試験試料3と同様にFGF21の発現上昇効果がみとめられた。
[実施例3]
次の組成からなるFGF分泌促進効果を有する医薬組成物は、以下の方法により製造される。
製造例1で製造した化合物1と、及び製造例2で製造した化合物2とを、化合物1:化合物2=1:1の割合で含有した混合物に、カルボキシメチルセルロース(CMC:第一工業製薬株式会社製)を添加し分散させて、前記混合物を0.001質量%含有する組成物を調製する。前記組成物を2質量%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2質量%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4質量%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5質量%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3質量%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、さらに水を添加して全量が100質量%となるように混合して、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)の混合物が最終濃度で0.00002質量%含有するシロップ状の製剤を製造する。
本実施例の医薬組成物は、FGF21の産生及び/又は分泌不全により引き起こされる症状の治療及び/又は予防に有効である。
次の組成からなるFGF分泌促進効果を有する医薬組成物は、以下の方法により製造される。
製造例1で製造した化合物1と、及び製造例2で製造した化合物2とを、化合物1:化合物2=1:1の割合で含有した混合物に、カルボキシメチルセルロース(CMC:第一工業製薬株式会社製)を添加し分散させて、前記混合物を0.001質量%含有する組成物を調製する。前記組成物を2質量%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2質量%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4質量%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5質量%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3質量%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、さらに水を添加して全量が100質量%となるように混合して、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)の混合物が最終濃度で0.00002質量%含有するシロップ状の製剤を製造する。
本実施例の医薬組成物は、FGF21の産生及び/又は分泌不全により引き起こされる症状の治療及び/又は予防に有効である。
[実施例4]
次の組成からなるFGF分泌促進効果を有する飲食品組成物は、以下の方法により製造される。
製造例1で製造した化合物1と、及び製造例2で製造した化合物2とを、化合物1:化合物2=6.1:3.9で含有する混合物を4%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、及び水を10%混合して、シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物の混合物を含有する食品添加剤を製造する。
製造した食品添加剤を飲料に加えて均一に混合することにより、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)の混合物を最終濃度で0.00002質量%含有する飲食品組成物を製造する。
本実施例の飲食品組成物は、FGF21の産生及び/又は分泌不全により引き起こされ
る症状の改善及び/又は予防に有効である。
次の組成からなるFGF分泌促進効果を有する飲食品組成物は、以下の方法により製造される。
製造例1で製造した化合物1と、及び製造例2で製造した化合物2とを、化合物1:化合物2=6.1:3.9で含有する混合物を4%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、及び水を10%混合して、シクロラノスタン化合物及びロフェノール化合物の混合物を含有する食品添加剤を製造する。
製造した食品添加剤を飲料に加えて均一に混合することにより、ロフェノール化合物(化合物1)及びシクロラノスタン化合物(化合物2)の混合物を最終濃度で0.00002質量%含有する飲食品組成物を製造する。
本実施例の飲食品組成物は、FGF21の産生及び/又は分泌不全により引き起こされ
る症状の改善及び/又は予防に有効である。
[実施例5]
製造例3で製造した試験試料1を0.2%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、及び水10%を混合して、シクロラノスタン化合物(化合物1)及びロフェノール化合物(化合物2)の混合物を含有する飲食品組成物を製造する。
本実施例の飲食品組成物は、FGF21の産生及び/又は分泌不全により引き起こされる症状の改善及び/又は予防に有効である。
製造例3で製造した試験試料1を0.2%、中鎖脂肪酸(MCT:理研ビタミン株式会社製)を2%、グリセリン脂肪酸エステル(理研ビタミン株式会社製)を4%、サポニン(丸善製薬株式会社製)を0.5%、エタノール(日本アルコール産業株式会社製)を0.2%、マルチトール(株式会社林原製)を1.3%、グリセリン(日油株式会社製)を78%、及び水10%を混合して、シクロラノスタン化合物(化合物1)及びロフェノール化合物(化合物2)の混合物を含有する飲食品組成物を製造する。
本実施例の飲食品組成物は、FGF21の産生及び/又は分泌不全により引き起こされる症状の改善及び/又は予防に有効である。
Claims (11)
- ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を有効成分として含有する、FGF分泌促進用組成物。
- シクロラノスタン化合物が、9,19−シクロラノスタン−3−オール、及び24−メチレン−9,19−シクロラノスタン−3−オールからなる群から選択される、請求項1に記載のFGF分泌促進用組成物。
- ロフェノール化合物が、4−メチルコレスト−7−エン−3−オール、4−メチルエルゴスト−7−エン−3−オール、及び4−メチルスチグマスト−7−エン−3−オールからなる群から選択される、請求項1又は2に記載のFGF分泌促進用組成物。
- ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を合計で組成物全体の0.00001質量%以上含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のFGF分泌促進用組成物。
- 嗜好性調節、体温調節、心機能向上、及び/又は赤血球増加のために用いられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のFGF分泌促進用組成物。
- 医薬組成物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のFGF分泌促進用組成物。
- 飲食品組成物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のFGF分泌促進用組成物。
- FGF産生不全及び/又は分泌不全により引き起こされる疾患の予防又は改善用組成物の製造における、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用。
- FGF産生不全及び/又は分泌不全により引き起こされる疾患の予防又は改善のために用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物。
- FGF産生不全及び/又は分泌不全により引き起こされる疾患の予防又は改善のために用いられる、ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物の使用。
- ロフェノール化合物及びシクロラノスタン化合物からなる群から選択される1又は複数の化合物を、FGF産生不全及び/又は分泌不全により引き起こされる疾患の予防又は改善が必要な対象に投与することを含む、FGF産生不全及び/又は分泌不全により引き起
こされる疾患を予防又は改善する方法。
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WO2022045354A1 (ja) * | 2020-08-31 | 2022-03-03 | 森永乳業株式会社 | 植物ステロール原料の製造方法 |
JP7475597B2 (ja) | 2019-12-26 | 2024-04-30 | 小林製薬株式会社 | Fgf21産生促進剤 |
-
2018
- 2018-03-01 JP JP2018036828A patent/JP2019151572A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
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