JP2019156453A - プラスチックボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチックボトルを軽量化した場合であっても、ボトル内部の減圧を吸収することができるとともに、所望のラベルを容易に貼り付けることができ、意匠性が低下することを抑制することが可能なプラスチックボトルを提供する。【解決手段】プラスチックボトル10は、口部11と、肩部12と、胴部20と、底部30と、を備えている。胴部20に、上下方向に延びるとともに、それぞれリブ機能を有する複数の凹状溝21が円周方向に並んで設けられ、互いに円周方向に隣接する凹状溝21間に、それぞれ変形誘発機能を有する円周壁22が形成され、各々の凹状溝21は、ラベルLaが配置される領域内に収まる。【選択図】図1

Description

本発明は、主として飲食品等の内容液を収容するプラスチックボトルに関する。
近時、飲食品等の内容液を収容するボトルとして、プラスチック製のものが一般化してきており、このようなプラスチックボトルは内容液を収容したのち積載される。
このような内容液を収容するプラスチックボトルは、全体として軽量化が求められている。また、一般に、プラスチックボトルに内容液を充填した後、内容液の比重が変化したり、内容液がプラスチックボトルの空寸部に存在する酸素を吸収したりするため、ボトル内部が減圧する現象が知られている。しかしながら、プラスチックボトルを軽量化した場合、その厚みが薄くなるため、このような減圧が生じた場合にプラスチックボトルが変形しやすくなってしまう。
特開2002−193229号公報 特開2003−285814号公報
一方、プラスチックボトルの胴部に減圧吸収パネルを設けることにより、プラスチックボトル内部の減圧を吸収する技術も知られている(特許文献1)。しかしながら、このような減圧吸収パネルを設けた場合、プラスチックボトルの意匠性が低下してしまうという問題がある。
また、プラスチックボトルの胴部に周状リブを等間隔に配置したものも知られているが(特許文献2)、このようなプラスチックボトルを軽量化した場合、ボトル内部の減圧を十分に吸収することは難しい。一方、周状リブを大きくすることも考えられるが、この場合、プラスチックボトルの意匠性が低下してしまうおそれがある。
また、一般に、従来のプラスチックボトルにおいては、プラスチックボトルに内容物を充填した後、内容物等を表示する様々なタイプのラベルが貼り付けられたうえで商品として販売される。このようなラベル付きのプラスチックボトルは、筒状の熱収縮性フィルムラベル(シュリンクラベル)をプラスチックボトルに装填した後に熱収縮させたり、樹脂フィルム(ロールラベル)をプラスチックボトルに巻き付け、樹脂フィルムの端部を接着または融着することにより製造される。
しかしながら、例えばシュリンクラベルをプラスチックボトルに設ける場合、シュリンクラベルはプラスチックボトルの形状に追従することができるが、プラスチックボトルの製造コストが高くなるといった問題がある。このため、プラスチックボトルの製造コストを安価にすることができるロールラベルを使用することが望まれている。一方、ロールラベルは安価ではあるが、樹脂フィルムの端部を接着または融着するために、プラスチックボトルの胴部に寸胴状の領域が設けられている必要がある。このため、プラスチックボトルの胴部の形状が複雑である場合、プラスチックボトルに樹脂フィルムを接着または融着することができないといった問題がある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、プラスチックボトルを軽量化した場合であっても、ボトル内部の減圧を吸収することができるとともに、所望のラベルを容易に貼り付けることができ、意匠性が低下することを抑制することが可能なプラスチックボトルを提供することを目的とする。
本発明は、ラベルが貼り付けられるプラスチックボトルにおいて、口部と、前記口部の下方に設けられた肩部と、前記肩部の下方に設けられた胴部と、前記胴部の下方に設けられた底部と、を備え、前記胴部に、上下方向に延びるとともに、それぞれリブ機能を有する複数の凹状溝が円周方向に並んで設けられ、互いに円周方向に隣接する前記凹状溝間に、それぞれ変形誘発機能を有する円周壁が形成され、各々の前記凹状溝は、前記ラベルが配置される領域内に収まることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、各々の前記凹状溝の幅は、それぞれ前記凹状溝の最大の深さよりも小さいことを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、前記凹状溝の最大の深さは、0.5mm以上4mm以下であることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、前記凹状溝の高さは、45mm以上160mm以下であることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、前記凹状溝の幅は、3mm以上20mm以下であることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、前記胴部に、前記ラベルを貼り付けるための接着材料が付着される貼付領域が形成されていることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、前記凹状溝の幅は、前記貼付領域の幅よりも小さいことを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、前記貼付領域は、前記凹状溝が形成されていない領域に形成されていることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、前記胴部のうち、前記凹状溝が形成されていない領域は、前記肩部直下から前記底部直上まで均一の径をもつことを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明は、前記凹状溝は、円周方向に所定の角度ずつ等配となるように設けられていることを特徴とするプラスチックボトルである。
本発明によれば、胴部に、上下方向に延びるとともに、それぞれリブ機能を有する複数の凹状溝が円周方向に並んで設けられ、互いに円周方向に隣接する凹状溝間に、それぞれ変形誘発機能を有する円周壁が形成され、各々の凹状溝は、ラベルが配置される領域内に収まる。このため、プラスチックボトルを軽量化した場合であっても、ボトル内部の減圧を吸収することができるとともに、所望のラベルを容易に貼り付けることができ、意匠性が低下することを抑制することができる。
図1は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す正面図。 図2は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す上面図。 図3は、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルを示す底面図。 図4は、胴部の凹状溝を示す水平断面図(図1のIV-IV線断面図)。 図5(a)−(b)は、それぞれプラスチックボトル内部を減圧する前と後とにおける、胴部の水平断面図。 図6は、図4に対応する図であって、本発明の一実施の形態によるプラスチックボトルの変形例を示す断面図。 図7は、比較例としてのプラスチックボトルを示す正面図。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1乃至図5は本発明の一実施の形態を示す図である。
まず、図1乃至図4により、本実施の形態によるプラスチックボトルの概要について説明する。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれプラスチックボトル10を正立させた状態(図1)における上方および下方のことをいう。
図1乃至図4に示すプラスチックボトル10は、射出成形により得られるプリフォームを準備し、このプリフォームに対して二軸延伸ブロー成形を施すことにより作製される。このようなプラスチックボトル10は、例えば150ml以上750ml以下の容積をもつ軽量のボトルからなっている。このプラスチックボトル10は、パネルレスのボトルであり、すなわち、プラスチックボトル10の後述する胴部20に減圧吸収パネル等、プラスチックボトル10内部の減圧を吸収して変形するパネルは設けられていない。
図1に示すように、プラスチックボトル10は、口部11と、口部11下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。また、このプラスチックボトル10の外側には、ラベルLaが設けられている。なお、図1において、後述する凹状溝21を明瞭にするために、ラベルLaを破線で示している。
このうち口部11は、図1および図2に示すように、キャップ18が螺着されるねじ部14と、ねじ部14下方に設けられたフランジ部17とを有している。なお、口部11の形状は、従来公知の形状であっても良い。
図1に示すように、首部13は、フランジ部17と肩部12との間に位置しており、略均一な径をもつ略円筒形状を有している。また、肩部12は、首部13と胴部20との間に位置しており、首部13側から胴部20側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。肩部12は、水平断面が円形状であるとともに、垂直断面において、内側から外側に向けて膨らむように湾曲した形状をもつ。
図1乃至図4に示すように、胴部20は、全体として円筒形状を有しており、この胴部20に、上下方向に延びるとともに、それぞれリブ機能を有する複数の凹状溝21が円周方向に並んで設けられている。この凹状溝21は、主として変形しやすい部分である胴部20の中央部周辺の強度を高め、この部分が水平方向に凹むことを防止する役割を果たす。
また、各々の凹状溝21は、上下方向において、ラベルLaが配置される領域内に収まるように設けられている。すなわち、図1に示すように、プラスチックボトル10にラベルLaが貼り付けられた際に、ラベルLaによって各々の凹状溝21が覆われ、各々の凹状溝21が見えにくく、目立たなくなるように構成されている。
本実施の形態において、凹状溝21は、図4に示すように、円周方向に所定の角度ずつ等配となるように設けられており、具体的には、72°ずつ等配となるように、5つの凹状溝21が設けられている。これにより、後述するように、プラスチックボトル10の胴部20に対して、リブ機能を円周方向に沿って均等に作用させることができ、変形しやすい部分である胴部20の中央部周辺の強度を高めることができる。
また、図1に示すように、これらの凹状溝21は、正面視において、略楕円形状を有している。ここで、略楕円形状とは、厳密な楕円形状のほか、複数の微少な円弧を連続的につなぎ合わせて楕円形状に近似させた形状としたものも含む。また、図4に示すように、各々の凹状溝21は、半径方向内方に窪んでおり、水平断面視において、略円弧形状を有している。各々の凹状溝21は、凹状溝21の幅方向(プラスチックボトル10の円周方向)中央部において、凹状溝21の深さが最大となる。この凹状溝21の最大深さDは、0.5mm以上4mm以下とすることができ、一例として1mmとすることができる。なお、凹状溝21の深さが大きすぎないことにより、プラスチックボトル10の容量が減少することを防止することができる。
また、各々の凹状溝21の幅W1は、それぞれ凹状溝21の最大の深さDよりも小さくなっている。これにより、プラスチックボトル10の内部が減圧した際に、凹状溝21が半径方向内方に変形することを効果的に抑制することができる。このため、胴部20の中央部周辺の強度を効果的に高めることができる。また、後述するように、凹状溝21の幅W1は、後述する貼付領域23の幅W2よりも小さくなっている。このような凹状溝21の幅W1は、例えば3mm以上20mm以下であっても良い。凹状溝21の幅W1を3mm以上とすることにより、ブロー成形時の賦形性を良好にすることができる。また、凹状溝21の幅W1を20mm以下とすることにより、プラスチックボトル10の内部が減圧した際に、凹状溝21が半径方向に変形することを効果的に抑制することができる。ここで、本明細書中、凹状溝21の幅W1とは、円周方向に沿った凹状溝21の長さを言う。
また、凹状溝21の高さHは、例えば45mm以上160mm以下であっても良い。凹状溝21の高さHを45mm以上とすることにより、凹状溝21のリブ機能を効果的に発揮させることができる。また、凹状溝21の高さHを160mm以下とすることにより、ブロー成形時の賦形性を良好にすることができる。
一方、胴部20のうち、互いに円周方向に隣接する凹状溝21間に、それぞれ変形誘発機能を有する円周壁22が形成されている。すなわち、凹状溝21が形成されていない領域は、円周壁22からなっている。このように、胴部20は、各凹状溝21および円周壁22のみから構成されている。円周壁22は、プラスチックボトル10の内部が減圧した際、プラスチックボトル10の半径方向内方に変形することにより、減圧を吸収する機能を発揮する。
この凹状溝21が形成されていない領域(円周壁22)は、肩部12の直下から底部30の直上まで均一の径を有している。これにより、例えば、プラスチックボトル10を自動販売機内で横向きに収納した際、隣接する他のプラスチックボトル10に対して広い面積で接触させることができるので、自動販売機内で胴部20が変形することを防止することができる。
また、胴部20に、ラベルLaを貼り付けるための接着材料が付着される貼付領域23が形成されている。本実施の形態において、貼付領域23は、凹状溝21が形成されていない領域、すなわち、円周壁22に形成されている。これにより、凹状溝21内に接着材料が入り込み、接着材料によりラベルLaを貼り付けることが困難になる不具合を防止することができる。また、上述したように、凹状溝21の幅W1は、貼付領域23の幅W2よりも小さくなっている。これにより、貼付領域23が凹状溝21に重なる部分に形成された場合であっても、貼付領域23の少なくとも一部を、円周壁22に形成することができる。このため、貼付領域23が凹状溝21に重なる部分に形成され、接着材料が凹状溝21に入り込んだ場合であっても、ラベルLaをプラスチックボトル10の胴部20に貼り付けることができる。ここで、本明細書中、貼付領域23の幅W2とは、円周方向に沿った貼付領域23の長さを言う。
一方、図1及び図3に示すように、底部30は、中央に位置する円形状の凹部31と、この凹部31に設けられ、放射状に延びる放射状パネル32と、凹部31周囲に設けられた接地部33とを有している。なお、図3において、放射状パネル32の個数は5個であるが、これに限らず、例えば4個以上11個以下の範囲で設定しても良い。この際、放射状パネル32の個数は、奇数であることが好ましい。このように放射状パネル32を配置したことにより、底部30の強度を高め、底部30に変形が生じにくいようになっている。なお、底部30の形状についても特に限定されるものではなく、従来公知の底部形状(例えばペタロイド底形状や丸底形状等)を有していても良い。
また胴部20の円周壁22におけるプラスチックボトル10の厚みは、これに限定されるものではないが、例えば50μm以上350μm以下程度に薄くすることができる。さらに、プラスチックボトル10の重量についても、これに限定されるものではないが、500mlの容積をもつプラスチックボトル10において、10g以上26g以下とすることができる。このようにプラスチックボトル10の肉厚を薄くすることにより、プラスチックボトル10の軽量化を図ることができる。
このようなプラスチックボトル10は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なおプリフォーム、すなわちプラスチックボトル10の材料としては熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)を使用する事が好ましい。
また、プラスチックボトル10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。すなわち押し出し成形または射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォームを押出成形後、吹込成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルを形成しても良い。なお、このような中間層は、プラスチックボトル10のうち少なくとも胴部20内に設けることが好ましい。また底部30において、底部30の中央部を除く領域に中間層を設けることが好ましい。ケース落下等の衝撃を受けた際この部分がデラミ(層間剥離)を起こすおそれがあるからである。ガスバリア性及び遮光性を有する為に、多層にするだけでなく熱可塑性樹脂同士をブレンドしたブレンドボトルを形成しても良い。
また、プラスチックボトル10は、上述したように、パネルレスのボトルであり、プラスチックボトル10の胴部20に減圧吸収パネル等、プラスチックボトル10内部の減圧を吸収して変形するパネルは設けられていないため、プラスチックボトル10のデザイン性が高められている。また、プラスチックボトル10の胴部20の周囲にラベルLaを配置することが容易である。
次にラベルLaについて説明する。
ラベルLaは、内容物等を表示するものであり、プラスチックボトル10の外面に装着されている。このラベルLaは、例えば枚葉状のフィルムを筒状に形成してその端部を貼り合わせることにより作製されても良い。ラベルLaは、貼付領域23に付着された接着材料によりプラスチックボトル10に接着されている。図2乃至図4に示すように、ラベルLaは、プラスチックボトル10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、ラベルLaは、プラスチックボトル10のうち胴部20を覆うように設けられている。しかしながら、ラベルLaは、プラスチックボトル10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、ラベルLaは、プラスチックボトル10のうち、口部11および首部13を除く、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けられていても良い。あるいは、ラベルLaは、プラスチックボトル10のうち、肩部12および胴部20を覆うように設けられていても良い。さらに、ラベルLaは1つに限らず、複数設けても良い。
ラベルLaとしては、例えば、ロールラベル、タックラベル、紙ラベル等を挙げることができる。これらの中でも、生産性が高いという理由からロールラベルを用いることが好ましい。なお、ラベルLaとして、例えば、接着材料を使用しないシュリンクラベルやストレッチラベル等を用いても良い。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、空のプラスチックボトル10を準備し、このプラスチックボトル10内に例えば飲料等の内容液を充填する。続いて、口部11を図示しないキャップにより閉栓する。プラスチックボトル10を閉栓した後、内容液の比重が変化したり、内容液がプラスチックボトル10の空寸部(ヘッドスペース)に存在する酸素を吸収したりするため、プラスチックボトル10の内部が減圧された状態となる。このようにプラスチックボトル10の内部に負圧が生じると、プラスチックボトル10の内方に向かって応力が発生する。このような内容物としては、例えば茶飲料、スポーツドリンク、コーヒー飲料等が挙げられる。
これに対して本実施の形態においては、胴部20に変形誘発機能を有する複数の円周壁22が形成されている。これら円周壁22は、プラスチックボトル10の内部が減圧された際、図5(a)−(b)に示すように、プラスチックボトル10の半径方向内方に変形する。このため、円周壁22により、プラスチックボトル10の減圧を吸収することができる。なお、図5(a)はプラスチックボトル10の内部が減圧される前の凹状溝21および円周壁22の部分拡大図であり、図5(b)はプラスチックボトル10の内部が減圧された後の凹状溝21および円周壁22の部分拡大図である。
また、胴部20にリブ機能を有する複数の凹状溝21が形成されている。これにより、プラスチックボトル10の内部の減圧を吸収した場合であっても、凹状溝21は大きく内方に凹むことがない。とりわけ、各々の凹状溝21の幅W1は、それぞれ凹状溝21の最大の深さDよりも小さくなっているため、プラスチックボトル10の内部が減圧した際に、凹状溝21が半径方向内方に変形することを効果的に抑制することができる。このため、胴部20の中央部周辺の強度を効果的に高めることができる。この結果、各凹状溝21の剛性により、プラスチックボトル10に陥没変形、楕円変形、屈曲変形等の大きな変形が生じることを抑制することができる。
このように円周壁22がプラスチックボトル10の半径方向内方に変形するので、プラスチックボトル10の減圧を吸収することができる。一方、凹状溝21の剛性により、凹状溝21は大きく内方に凹むことがないので、プラスチックボトル10には、外観上大きな変形は生じない。
ところで、このようなプラスチックボトル10においては、プラスチックボトル10に内容物を充填した後、内容物等を表示するラベルが貼り付けられたうえで商品として販売される。この場合、ラベルLaは、貼付領域23に付着された接着材料によりプラスチックボトル10に接着される。ここで、プラスチックボトル10において、貼付領域23は、凹状溝21が形成されていない領域、すなわち、円周壁22に形成されている。これにより、ラベルLaをプラスチックボトル10に貼り付ける際に、凹状溝21内に接着材料が入り込み、ラベルLaを貼り付けることが困難になる不具合を防止することができる。また、凹状溝21の幅W1が、貼付領域23の幅W2よりも小さくなっているため、貼付領域23が凹状溝21に重なる部分に形成された場合であっても、貼付領域23の少なくとも一部を、円周壁22に形成することができる。このため、貼付領域23が凹状溝21に重なる部分に形成され、接着材料が凹状溝21に入り込んだ場合であっても、ラベルLaをプラスチックボトル10の胴部20に貼り付けることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、胴部20に、上下方向に延びるとともに、それぞれリブ機能を有する複数の凹状溝21が円周方向に並んで設けられ、互いに円周方向に隣接する凹状溝21間に、それぞれ変形誘発機能を有する円周壁22が形成されている。これにより、プラスチックボトル10の内部が減圧した際に、円周壁22がプラスチックボトル10の半径方向内方に変形することにより、プラスチックボトル10内部の減圧を吸収することができる。また、円周壁22がプラスチックボトル10の内部の減圧を吸収した場合であっても、凹状溝21の剛性により、プラスチックボトル10に大きな変形が生じることを抑制することができる。さらに、各々の凹状溝21は、ラベルLaが配置される領域内に収まっている。これにより、プラスチックボトル10にラベルLaが貼り付けられた際に、各々の凹状溝21がラベルLaによって覆われ、各々の凹状溝21が見えにくく、目立たなくなるようにすることができる。また、本実施の形態においては、胴部20は、各凹状溝21および各円周壁22のみから構成されているので、胴部20に減圧吸収パネルを設ける必要が無い。このため、減圧吸収パネルによってプラスチックボトル10の意匠性が低下することもない。
また、本実施の形態においては、各々の凹状溝21の幅W1が、それぞれ凹状溝21の最大の深さDよりも小さくなっている。これにより、プラスチックボトル10の内部が減圧した際に、凹状溝21が半径方向内方に変形することを効果的に抑制することができる。このため、胴部20の中央部周辺の強度を高めることができる。
また、本実施の形態においては、胴部20に、ラベルLaを貼り付けるための接着材料が付着される貼付領域23が形成されている。また、貼付領域23は、凹状溝21が形成されていない領域、すなわち、円周壁22に形成されている。これにより、凹状溝21内に接着材料が入り込み、接着材料によりラベルLaを貼り付けることが困難になる不具合を防止することができる。このため、ラベルLaとして、生産性が高いロールラベルを好適に使用することができる。
また、本実施の形態においては、凹状溝21の幅W1が、貼付領域23の幅W2よりも小さくなっている。これにより、貼付領域23が凹状溝21に重なる部分に形成された場合であっても、貼付領域23の少なくとも一部を、円周壁22に形成することができる。このため、貼付領域23が凹状溝21に重なる部分に形成され、接着材料が凹状溝21に入り込んだ場合であっても、ラベルLaをプラスチックボトル10の胴部20に貼り付けることができる。
さらに、本実施の形態においては、凹状溝21は、上下方向から見て、所定の角度ずつ等配となるように設けられている。これにより、プラスチックボトル10の胴部20に対して、リブ機能を円周方向に沿って均等に作用させることができ、変形しやすい部分である胴部20の中央部周辺の強度を効果的に高めることができる。
なお、本実施の形態においては、各々の凹状溝21が、水平断面視において、略円弧形状を有している。しかしながら、これに限られるものではない。例えば、図6に示すように、各々の凹状溝21が、水平断面視において、円周壁22に連接するとともに円周方向に沿って半径方向に傾斜する第1傾斜面21aと、第1傾斜面21aに連接するとともに円周方向に沿って半径方向に傾斜する第2傾斜面21bとを有していても良い。この場合、第1傾斜面21aと開き角Raと、第2傾斜面21bの開き角Rbとが異なっている。なお、第1傾斜面21aの開き角Raおよび第2傾斜面21bの開き角Rbとは、図6に示すように、その水平断面において、第1傾斜面21aまたは第2傾斜面21bによって形成される角度をいう。本変形例においては、開き角Raは、開き角Rbよりも大きくなっている。これにより、ブロー成形時の賦形性が向上し、最大の深さDが大きい凹状溝21であっても、容易に形成することができる。
次に本発明の具体的実施例について説明する。
(実施例)
まず、図1乃至図4に示す構成からなる、容量520mlのプラスチックボトル10を作製した。
この場合、射出成形により18gのPET単層プリフォームを作製し、このプリフォームに対して二軸延伸ブロー成形することにより容量520mlのプラスチックボトル10を作製した。
得られたプラスチックボトル10に水を500ml充填し、ゴム栓付キャップにてキャッピングを行った。
その後、注射器を用いて、プラスチックボトル10の空寸部(ヘッドスペース)から空気を抜き取った。そして、プラスチックボトル10に陥没変形、楕円変形、屈曲変形等の大きな変形が生じるか否かを調べ、抜き取った空気の量を測定した(表1)。
(比較例)
他方、比較例として、図7に示す、容量520mlのプラスチックボトル110を作製した。図7に示すプラスチックボトル110は、口部111と、肩部112と、胴部120と、底部130とを備え、胴部120には、凹状溝が設けられていない。
この場合、射出成形により18gのPET単層プリフォームを作製し、このプリフォームに対して二軸延伸ブロー成形することにより容量520mlのプラスチックボトル100を作製した。
得られたプラスチックボトル110に水を500ml充填し、ゴム栓付キャップにてキャッピングを行った。
その後、注射器を用いて、プラスチックボトル110の空寸部(ヘッドスペース)から空気を抜き取った。そして、プラスチックボトル110に変形が生じるか否かを調べ、抜き取った空気の量を測定した(表1)。
表1に示すように、比較例のプラスチックボトル110においては、プラスチックボトル110の空寸部から10mlの空気を抜き取った際に、プラスチックボトル110に大きな変形(楕円変形)が生じていた。一方、実施例のプラスチックボトル100においては、プラスチックボトル10の空寸部から10mlの空気を抜き取った際においても、プラスチックボトル10に大きな変形が生じず、プラスチックボトル10の空寸部から20mlの空気を抜き取ることができた。
このように、実施例によるプラスチックボトル10は、比較例によるプラスチックボトル110と比べて、内部が減圧された際に大きな変形が生じることはなかった。このため、プラスチックボトル10の減圧分を効果的に吸収することができると考えられる。
10 プラスチックボトル
11 口部
12 肩部
20 胴部
21 凹状溝
22 円周壁
23 貼付領域
30 底部
31 凹部
32 放射状パネル
La ラベル

Claims (10)

  1. ラベルが貼り付けられるプラスチックボトルにおいて、
    口部と、
    前記口部の下方に設けられた肩部と、
    前記肩部の下方に設けられた胴部と、
    前記胴部の下方に設けられた底部と、を備え、
    前記胴部に、上下方向に延びるとともに、それぞれリブ機能を有する複数の凹状溝が円周方向に並んで設けられ、
    互いに円周方向に隣接する前記凹状溝間に、それぞれ変形誘発機能を有する円周壁が形成され、
    各々の前記凹状溝は、前記ラベルが配置される領域内に収まることを特徴とするプラスチックボトル。
  2. 各々の前記凹状溝の幅は、それぞれ前記凹状溝の最大の深さよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 前記凹状溝の最大の深さは、0.5mm以上4mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のプラスチックボトル。
  4. 前記凹状溝の高さは、45mm以上160mm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  5. 前記凹状溝の幅は、3mm以上20mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  6. 前記胴部に、前記ラベルを貼り付けるための接着材料が付着される貼付領域が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
  7. 前記凹状溝の幅は、前記貼付領域の幅よりも小さいことを特徴とする請求項6に記載のプラスチックボトル。
  8. 前記貼付領域は、前記凹状溝が形成されていない領域に形成されていることを特徴とする請求項6または7に記載のプラスチックボトル。
  9. 前記胴部のうち、前記凹状溝が形成されていない領域は、前記肩部直下から前記底部直上まで均一の径をもつことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
  10. 前記凹状溝は、円周方向に所定の角度ずつ等配となるように設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項記載のプラスチックボトル。
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