JP2019155379A - 連続鋳造設備の異常検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出精度及び検出速度に優れた、連続鋳造設備の異常検出方法を提供すること。【解決手段】連続鋳造設備1の駆動ロール31の電流値を経時的に取得し、取得した電流値に基いて、駆動ロール31の電流値が連続鋳造設備1の異常に応じて設定される閾値以上または以下となる経過時間の長さが、一定時間以上となる場合に、連続鋳造設備1に異常が発生したと検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、連続鋳造設備の異常検出方法に関する。
連続鋳造設備による鋼の連続鋳造法においては、まず鋳型に溶鋼を連続的に供給し、その溶鋼を鋳型にて冷却凝固させて凝固シェルを形成させる。そして、この凝固シェルを下方に引き抜きつつ、さらに二次冷却水により冷却して完全に凝固させることで、鋳片を得ている。ここで、連続鋳造設備では、鋳片を引き抜く際には駆動力を有したロール(「ピンチロール」ともいう。)を回転させて鋳片を鋳型下方に引き抜くとともに、駆動力を有していないロール(「フリーロール」ともいう。)で鋳片を支持しつつ冷却し、鋳造した鋳片を連続鋳造設の出側に搬出する。
このような連続鋳造設備では、ロールの折損といった設備異常が発生するケースがある。ロールの折損が生じた場合、数時間にも及ぶ生産阻害が発生するだけでなく、鋳片の品質劣化にも繋がるなど、問題が大きい。そのため、このロール折損を事前に予測、あるいは早期に発見できることが重要となる。
例えば、特許文献1には、サルファープリント試験によりスラブ切断面の割れを検出し、スラブ表面からの割れ発生位置までの距離を測定することにより折損ロールを特定する方法が開示されている。
特開平5−161950号公報
ところで、特許文献1に記載のサルファープリント試験により検出される割れは、ロールの折損以外の原因でも生じるため、ロールの折損を検出する方法としては不十分である。また、特許文献1の検出方法では、割れを確認するためのサンプルの採取頻度が限られていることに加え、サンプルを採取してからサルファープリント試験の結果が出るまでに、通常、数日程度の時間を要するため、ロールの折損の発生をすぐに検出することが困難であった。
そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、検出精度及び検出速度に優れた、連続鋳造設備の異常検出方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、連続鋳造設備の駆動ロールの電流値を経時的に取得し、取得した上記電流値に基いて、上記駆動ロールの電流値が上記連続鋳造設備の異常に応じて設定される閾値以上または以下となる経過時間の長さが、一定時間以上となる場合に、上記連続鋳造設備に異常が発生したと検出することを特徴とする連続鋳造設備の異常検出方法が提供される。
本発明の一態様によれば、検出精度及び検出速度に優れた、連続鋳造設備の異常検出方法が提供される。
連続鋳造設備を示す模式図である。 連続鋳造設備の異常検出方法を示すフローチャートである。 連続鋳造設備の異常検出方法を説明するためのグラフである。 連続鋳造設備の異常検出方法の変形例を説明するためのグラフである。 実施例における電流値及びロールギャップの実績を示すグラフである。 実施例における電流値及びロールギャップの実績を示すグラフである。
以下の詳細な説明では、本発明の完全な理解を提供するように、本発明の実施形態を例示して多くの特定の細部について説明する。しかしながら、かかる特定の細部の説明がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかである。また、図面は、簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
<連続鋳造設備の構成>
本発明の一実施形態に係る連続鋳造設備の異常検出方法について説明する。連続鋳造設備1は、鋼を連続鋳造する設備であり、図1に示すように、鋳型2と、複数のロール3とを備える。複数のロール3は、鋳型2を抜けた凝固シェルあるいは鋳片を保持し、鋳造方向(図1の、鋳型2からの延在方向)へと引抜く。複数のロール3は、鋳型2の鉛直方向(図1の上下方向)の下方側に、鋳造方向に並んで設けられる。また、複数のロール3は、鋳造方向に対向する一対のロール3を1組として、このロール組が複数設けられる。鋳造方向の下流側の少なくとも一部のロール3は、駆動力を有した駆動ロール31であり、この駆動ロール31が駆動力によって回転することで、鋳片4が引抜かれる。駆動ロール31以外の複数のロール3は、駆動力を有していないフリーロール32である。また、連続鋳造設備1では、図1の点線で組合せを示すように、鋳造方向に並んだ複数のフリーロール32、または駆動ロール31と複数のフリーロール32が、一体のセグメントとしてそれぞれ設けられる。また、図1に示すように、鋳造方向下流側の各セグメントには、1本の駆動ロール31と、この駆動ロール31を挟んで設けられる2本のフリーロール32とがそれぞれ設けられる。連続鋳造設備1では、鋳型2に溶鋼4が注がれ、鋳型2との界面に凝固シェルが形成される。そして、この凝固シェルが鋳造方向へと引抜かれることで、内部まで凝固した鋳片4が製造される。
<連続鋳造設備の異常検出方法>
本実施形態では、連続鋳造設備の異常として、ロール3の折損を検出する。
まず、駆動ロール31及びフリーロール32のロールギャップ、並びに駆動ロール31の電流値を取得する。ロールギャップは、各ロール組の離間間隔である。このロールギャップは、一般的に、連続鋳造が開始される前のダミーバー挿入時に、ダミーバーに設けられた測定器によって測定される。また、駆動ロール31の電流値は、連続鋳造が行われている間、所定の時間間隔で連続的に測定される。つまり、本実施形態の連続鋳造法では、連続鋳造設備1にダミーバーが挿入されながらロールギャップの測定が行われ、その後、連続鋳造が開始されると駆動ロール31の電流値の測定が連続的に行われる。そして、連続鋳造が終了すると、再度ダミーバーの挿入以降の一連の処理が繰り返し行われる。
次いで、取得した駆動ロール31及びフリーロール32のロールギャップと、駆動ロール31の電流値とを用いて、ロール3の折損有無である連続鋳造設備1の異常が、図2に示すフローチャートに従って判定される。なお、以下に示す判定は、連続鋳造設備1にて連続鋳造が行われている間、電流値の測定間隔または測定間隔よりも長い所定の間隔で繰り返し行われる。
判定では、はじめに、図3(A)に示すように、電流値が、第1閾値以上となる期間の長さが一定時間以上となるか否かが判断される(S100)。第1閾値は、駆動ロール31の折損が発生したときの実績値から設定される値である。また、判定される電流値は、検出精度を高めるため、電流値の測定間隔に応じて、測定間隔よりも長い時間で平均化されることが好ましい。例えば、電流値の測定間隔が3分であるとすると、判定される電流値は、測定された電流値を30分〜1時間程度で平均化した値となる。ステップS100における一定時間は、測定間隔または電流値を平均化した期間よりも長く設定される。また、一定時間は、長ければ長いだけ高い検出精度でロール3の折損を検出することができるが、長くなるほどロール3の折損が検出されるまでの時間が長くなることとなるため、求められる検出精度に応じて適宜設定される。図3(A)に示す例では、経過時間がT1となるタイミングで、電流値が、第1閾値以上となる期間の長さが一定時間(図3における、T2〜T1の時間)以上となると判断される。なお、電流値の測定期間に鋳込み切れ(連続鋳造が一旦終了し、連続鋳造が再開される期間)が発生する場合には、鋳込み切れの時間を除いて上記の判断が行われる。また、ステップS100の判断は、全ての駆動ロール31についてそれぞれ行われる。
ステップS100の判断において第1閾値以上となる経過時間の長さが一定時間以上と判断された場合、ステップS100で判断された一定時間にわたって、ロールギャップが、第2閾値以上となるか否かが判断される(S102)。ステップS102では、図3(B)に示すように、該当経過時間におけるロールギャップの値は、直前に測定されたロールギャップの値となる。なお、ステップS102でロールギャップが判断されるロール3は、ステップS100で電流値が第1閾値以上となる期間の長さが一定時間以上となると判断された駆動ロール31(「当該駆動ロール31」ともいう)のロール組、及び当該駆動ロール31の近傍のフリーロール32のロール組である。当該駆動ロール31の近傍のフリーロール32の組合せとは、連続鋳造設備1に設けられた複数のフリーロール32の組合せのうち、最も近くに配された駆動ロール31が当該駆動ロール31となるフリーロール32である。図1に示す例の場合、ステップS102でロールギャップが判断されるロール3は、当該駆動ロール31を含むセグメントに設けられるすべてのロール3であり、当該駆動ロール31のロール組及びこれに隣接する2組のフリーロール31のロール組である。なお、第1閾値は、駆動ロール31毎にそれぞれ異なる値が設定されてもよい。
ステップS102の判断において、ロールギャップが第2閾値以上となると判断された場合、判断されたロール3のロール組においてロール3の折損が発生したと判断され、連続鋳造設備1の異常が検出される(S104)。異常が検出されると、連続鋳造を停止、または作業者へ異常の発生を警告することで、内部品質に異常がある鋳片である異常材の過剰な発生防止や特定が可能となる。
ここで、本発明者らは、ロール3の折損が発生した際に、連続鋳造設備1の様々な操業条件を解析し、ロール3の折損及びその兆候が分かる条件を調査した。調査の結果、駆動ロール31の電流値及びロールギャップが、通常の操業条件のもの以上に上昇することが確認された。本発明はこの知見に基いたものであり、ステップS100〜S104の処理をすることにより、ロール3の折損を検出できるようになるものである。
一方、ステップS100の判断において第1閾値以上となる経過時間の長さが一定時間未満と判断された場合、またはステップS102の判断において、ロールギャップが第2閾値以上となると判断された場合、連続鋳造設備1の異常の判定が終了する。
また、上記のように、連続鋳造設備1にて連続鋳造が行われている間、ステップS100〜S104の処理が繰り返し行われる。
<変形例>
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態とともに種々の変形例を含む本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された発明の実施形態には、本明細書に記載したこれらの変形例を単独または組み合わせて含む実施形態も網羅すると解すべきである。
上記実施形態では、異常を検出する際に、駆動ロール31の電流値と、当該駆動ロール31のロール組及びそれに隣接する2本のセグメントのフリーロール32のロール組のロールギャップとを用いてロール3の折損を検出するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、駆動ロール31の電流値のみを用いてロール3の折損を検出することもできる。この場合、ステップS100の判断において第1閾値以上となる経過時間の長さが一定時間以上と判断されると、ステップS104の処理が行われることで、ロール3の折損を検出することができる。なお、この場合、折損したロール3は、駆動ロール3または駆動ロール3に隣接したフリーロール32のいずれかである。また、上記実施形態のように、駆動ロール31の電流値とロールギャップとを用いてロール3の折損を検出することにより、電流値のみを用いて検出する場合に比べ、精度よくロール3の折損を検出することができる。さらに、連続鋳造設備1の構成として、鋳造方向の下流側のセグメントに、駆動ロール31とフリーロール32とが上記実施形態と異なる本数で設けられることもある。このような場合も、ステップS102では上記実施形態と同様に、当該駆動ロール31と、その近傍のフリーロール31とのロールギャップが判定される。例えば、1つのセグメントに、1本の駆動ロール31と、この駆動ロール31を2本ずつ挟んだ4本のフリーロール32とが設けられる場合、4本のフリーロール32の異常を検出するためには、各フリーロール32のロールギャップと、同じセグメントの駆動ロール31の電流値とを用いて検出が行われる。
また、上記実施形態では、ステップS100において、電流値が第1閾値以上となる経過時間の長さが一定時間以上と判断された場合、ステップS102の処理が行われるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。ステップS100では、上記実施形態の条件に加え、該当の経過時間の期間において、電流値が経過時間に伴って増大するか否かが判断されてもよい。ロール3の折損が発生する場合、図3(A)に示すように、経過時間に伴って電流値が増大する傾向があることを本発明者らは知見した。このため、上記実施形態のステップS100の判断に加えて、電流値の増大を判断することにより、ロール3の折損を精度よく検出することができる。特に、上記の変形例のように電流値のみを用いてロール3の折損を検出する場合においては、この判断方法を用いることでロール3の折損を精度よく検出することができる。
さらに、上記実施形態では、連続鋳造設備1の異常としてロール3の折損を検出するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。
例えば、ロール3の折損以外の異常として、異常はロール3及びそれに付随した設備に関する異常を検出してもよい。この際、異常は少なくとも駆動ロール3の電流値を用いて検出されるものとする。このような異常としては、例えば、ロール3が昇降不能または昇降不良となる、ロール3の昇降設備の異常を検出することができる。このような異常が発生する場合、駆動ロール31の電流値は、通常時に比べて、図4に示すように低い状態または図3(A)に示すように高い状態となる。このため、図4に示すようにステップS100の判断と同様な方法で電流値が第3閾値以下となる経過時間の長さが一定時間(図4における、T4〜T3の時間)以上となるかの判断、及びステップS100と同じ判断の少なくとも一方の判断が行われ、この判断結果に基いて連続鋳造設備1の異常が検出されてもよい。
また、ステップS100の判断の後に、ステップS102の判断にて、ロールギャップが第4閾値以下となる期間が一定時間以上となるか否かが判断されることで、連続鋳造設備1の異常が検出されてもよい。このような検出方法によって検出される異常としては、例えば、上側のロール3の脱落等がある。第4閾値も、上記の実施形態と同様に、異常が発生したときの実績値から設定される。
さらに、上記実施形態では、ステップS102にて、駆動ロール31及びフリーロール32のロールギャップを判断するとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、駆動ロール31又はフリーロール32のどちらか一方のロールギャップを用いて、ステップS102の判断が行われてもよい。この場合、ロールギャップが判断された方のロール3の異常が検出される。また、設備によっては、駆動ロール31のロールギャップが正確に測定できない場合があり、このような場合にはフリーロール32のロールギャップのみで判断が行われてもよい。
さらに、上記実施形態及び変形例において、第1閾値、第2閾値及び第3閾値を、直近(例えば、直近1週間程度)の電流値またはロールギャップの実績値(例えば、平均値)を用いて、この実績値からの変化率に基づいて設定してもよい。なお、この変化率は、ロール3の折損等の異常が発生した際の実績値から設定されてもよい。例えば、第1閾値を電流値の直近の実績値の130%、第2閾値をロールギャップの直近の実績値の130%、第3閾値を電流値の直近の実績値の70%としてもよい。
<実施形態の効果>
(1)本発明の一態様に係る連続鋳造設備の異常検出方法は、連続鋳造設備1の駆動ロール31の電流値を経時的に取得し、取得した電流値に基いて、駆動ロール31の電流値が連続鋳造設備1の異常に応じて設定される閾値以上または以下となる経過時間の長さが、一定時間以上となる場合に、連続鋳造設備1に異常が発生したと検出する。
上記(1)の構成よれば、連続鋳造設備1の異常を精度よく且つ迅速に検出することができる。
(2)上記(1)の構成において、連続鋳造設備1の駆動ロール31及びフリーロール32の少なくとも一方のロールギャップを経時的に取得し、駆動ロール31の電流値が第1閾値以上となる経過時間の長さが、一定時間以上となり、且つ一定時間内の経過時間において取得した、駆動ロール31またはこの駆動ロール31に近いフリーロール32のロールギャップが第2閾値以上となる場合に、連続鋳造設備1に異常が発生したと検出する。
上記(2)の構成によれば、ロール3の折損といった連続鋳造設備1の異常を、精度よく且つ迅速に検出することができる。
(3)上記(1)または(2)の構成において、駆動ロール31の電流値が第3閾値以下となる経過時間の長さが、一定時間以上となる場合に、連続鋳造設備1に異常が発生したと検出する。
上記(2)の構成によれば、ロール3の昇降不良等の連続鋳造設備1の異常を、精度よく且つ迅速に検出することができる。
実施例では、ロール3の折損や昇降不良といった連続鋳造設備1の異常が発生した際の各種の条件データを用いて、上記実施形態及び変形例における検出方法の効果を検証した。なお、実施例では、設備の仕様から、駆動ロール31のロールギャップを正確に測定できなかったため、連続鋳造設備1の異常として、フリーロール32のロール折損、及びロール3の昇降異常が発生した場合について検証をした。
図5には、ロール3が折損した際における、経過時間に対する駆動ロール31の電流値及びロールギャップを示す。図5に示す例では、鋳型2から数えて40組目のロール組の駆動ロール31に隣接する41組目のロール組のフリーロール32においてロール3の折損が発生している。また、折損したロール3は、該当のロール組のうち湾曲した鋳造方向の内側に配されたフリーロール32である。さらに、このフリーロール32は、中間軸受けを介して長手方向対して2つに分割された分割ロールであり、折損が起きたのはこの2つの分割ロールのうち2面側(湾曲した鋳造方向の内側からみて左側)の分割ロールである。図5において、図5(A)は、フリーロール32のロール組に最も近くに配された駆動ロールである40組目のロール組の駆動ロール31の電流値を示す。また、図5(B)は、41組目のロール組のフリーロール32のうち、2面側の分割ロールのロールギャップを示す。さらに、図5(C)は、41組目のロール組のフリーロール32のうち、4面側(2面側の反対側)の分割ロールのロールギャップを示す。
図5に示す例では、時間T5のタイミングでロール3の折損が発覚したため、該当のフリーロール32を交換し、それ以降は異常なく鋳造ができている。図5に示すように、フリーロール32の折損が発覚する前の時間T6から時間T5の期間において、電流値及びロールギャップが他の期間に比べて大きくなる傾向が確認できる。つまり、図5の時間T6から時間T5の期間において、フリーロール32の折損に繋がる状態(例えば、フリーロール32への割れや皹の伸展等)が生じ、フリーロール32が折損に至ったと考えられる。
図5に示す例において、上記実施形態に係る異常検出方法を適用し、第1閾値を10A、第2閾値を228.5mm、ステップS100及びステップS102で用いられる一定時間を8時間とすることで、通常時に誤検出することなく、フリーロール32の折損を時間T5よりも早いタイミングで検出できることが確認できる。
図6には、ロール3の昇降不良が発生した際における、経過時間に対する駆動ロール31の電流値及びロールギャップを示す。図6に示す例では、鋳型2から数えて95組目のロール組の駆動ロール31(湾曲した鋳造方向の内側の駆動ロール31)を昇降させる昇降装置に動作不良が生じている。図6において、図6(A)は、95組目のロール組の駆動ロール31の電流値を示す。また、図6(B)は、94組目及び96組目のロール組のフリーロール32のうち、2面側の分割ロールのロールギャップを示す。さらに、図6(C)は、94組目及び96組目のロール組のフリーロール32のうち、4面側の分割ロールのロールギャップを示す。
図6に示す例では、時間T7のタイミングで昇降装置の昇降不良によって鋳片の引抜き不良が生じたため、昇降装置の交換を行い、それ以降は異常なく鋳造ができている。図6(A)に示すように、昇降不良が発覚する前の時間T8から時間T7の期間において、電流値が他の期間よりも小さくなる傾向が確認できる。また、隣接するフリーロール32のロールギャップについては、期間に関わらず変動がないことが確認できる。
図5に示す例において、上記実施形態に係る異常検出方法を適用し、第3閾値を6A、一定時間を8時間とすることで、通常時に誤検出することなく、昇降装置の昇降不良を時間T7に操業トラブルが発生するよりも早いタイミングで検出できることが確認できる。
1 連続鋳造設備
2 鋳型
3 ロール
31 駆動ロール
32 フリーロール

Claims (3)

  1. 連続鋳造設備の駆動ロールの電流値を経時的に取得し、
    取得した前記電流値に基いて、前記駆動ロールの電流値が前記連続鋳造設備の異常に応じて設定される閾値以上または以下となる経過時間の長さが、一定時間以上となる場合に、前記連続鋳造設備に異常が発生したと検出することを特徴とする連続鋳造設備の異常検出方法。
  2. 連続鋳造設備の駆動ロール及びフリーロールの少なくとも一方のロールギャップを経時的に取得し、
    前記駆動ロールの電流値が第1閾値以上となる経過時間の長さが、一定時間以上となり、且つ前記一定時間内の経過時間において取得した、前記駆動ロールまたは該駆動ロールに近いフリーロールの前記ロールギャップが第2閾値以上となる場合に、前記連続鋳造設備に異常が発生したと検出することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造設備の異常検出方法。
  3. 前記駆動ロールの電流値が第3閾値以下となる経過時間の長さが、一定時間以上となる場合に、前記連続鋳造設備に異常が発生したと検出することを特徴とする請求項1または2に記載の連続鋳造設備の異常検出方法。
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