JP2019155320A - 慣性力付与装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流動体の表面及び内部の気泡を微細化でき、美観が良く、高品質の大型製品を低コストで効率良く製造する手段を提供する。【解決手段】流動体に変動的な慣性力を付与する慣性力付与装置であって、所定の方向に沿って変動する変動部を複数有し、複数の上記変動部の内、少なくとも一つは、流動体を受容し得る受容部を有して成り、複数の上記変動部は、各々の位置及び/又は変動する方向が装置全体の重心の位置の変動を規制し得るように設定される。【選択図】図1

Description

本発明は、流動体中の気泡を微細化及び/又は消泡するために、流動体に変動的な慣性力を付与する慣性力付与装置に関するものである。
従来、流動体を用いて製品等を製造する場合に、品質や外観上の観点から流動体中に含まれる気泡の処理が必要となる場合があった。例えば、流動体を固化させる際に、流動体中に気泡が存在すると、固化体の内部や表面に空洞や窪みが生じ、その解消のための処理には多大な手間や膨大なコストがかかっていた。
このような問題に関して、例えば、特許文献1には、電動機を連結又は内蔵する振動体と、鋤板と、この振動体と鋤板を連結する連結部とを有するコンクリートの気泡低減振動機が開示され、この気泡低減振動機を未硬化のコンクリートの型枠近傍に挿入し、振動させることでコンクリートの気泡を低減する方法が記載されている。
また、特許文献2には、コンクリート成型品型枠を載置する型枠載置テーブルを形鋼等の枠組みによって構成し、同じく形鋼等の枠組みによって基台を構成し、この基台上に型枠載置テーブルをゴム等の緩衝部材を介在させて取り付け、型枠載置テーブルにコンクリート成型品型枠を載置固定する型枠固定装置を設け、この型枠固定装置から離れた型枠載置テーブルの部位に振動モータを装着してあるセメントコンクリート製品の成型用テーブルバイブレータが記載されている。
また、特許文献3には、各種塗工機や印刷機で使用される、塗工材料やインキ等に含まれる気泡を除去するために用いられる脱泡装置であって、脱泡処理槽と該脱泡処理槽に接続された超音波振動子を具えた脱泡装置が記載されている。
特開2006−16868号公報 特開平5−318422号公報 特開2010−167386号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている振動機では、コンクリートの粘性やセメントペーストと細骨材や粗骨材といった性状や形状或いは大小、比重が様々な混合形態による振動の散乱や乱反射による減衰等から振動が全体に行き渡らず、局所的にしか振動を与えることができないという問題があった。また、振動機を型枠近傍に挿入する作業には、労力や費用が過大に生じる。更にそもそもとして、与えている振動条件では、コンクリートの気泡の消泡条件に合っておらず消泡することが出来ないという問題があった。
また特許文献2に記載されているテーブルバイブレータは、消泡条件に適合しない単なる固定化された所定の微小な振動しか与えることしかできず、コンクリート表面及び/又はコンクリート内部の気泡、所謂エントラップトエアを微細化させたり、消失させたり出来るものではなく、外観上消失できるまで微細化することはできないという問題があった。即ち、与えている振動条件では、コンクリートの気泡の消泡条件に合っておらず消泡することができないという問題があった。
またこの手法の場合には、型枠ごと加振することになるが、コンクリート二次製品のように著しく大きな対象の場合には、型枠だけでも数トンという大きな質量となる。更に型枠内に充填されるコンクリートの質量を加味すると数十トンという質量の型枠を加振しなければならなくなる。このような大容量、大質量の場合には振動の反力をどのようにとるかということを含めて加振に必要とされるエネルギーが巨大化し過ぎ、振動公害も誘発する虞がある等といった課題があった。
また特許文献3に記載されている音波、特に超音波を用いて消泡する技術にあっては、流動体が粘性流動体或いは比重や硬さ大きさや形状の異なる複数の物体を含有して成る混成流動体であって体積が十分に大きい場合、音波を入力している付近では予め設定した条件の波動を印加できるものの、音波入力源から離れるとこれに伴って音波が著しく減衰し、減衰波が設定条件から外れてしまい、不均一で、全体に満遍なく行き渡らず、結果として許容程度まで消泡し切れないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、流動体の表面及び内部の気泡を微細化でき、美観が良く、表面はもとより内部まで一様で高品質の大型製品を低コストで効率良く製造することができる慣性力付与装置を提供することを目的とする。
本発明の慣性力付与装置は、流動体に変動的な慣性力を付与する慣性力付与装置であって、所定の方向に沿って変動する変動部を複数有し、複数の変動部の内、少なくとも一つは、流動体を受容し得る受容部を有して成り、複数の変動部は、各々の位置及び/又は変動する方向が装置全体の重心の位置の変動を規制し得るように設定されることを特徴とする。
また慣性力付与装置は、受容部を有する前記変動部以外の他の変動部がカウンターウェイトであることを特徴とする。
また慣性力付与装置は、変動部の動作が互いに位相差を有することを特徴とする。
また慣性力付与装置は、複数の変動部が互いに直列及び/又は並列に配置されることを特徴とする。
また慣性力付与装置は、受容部が流動体を通過させ得る形態に構成されることを特徴とする。
また慣性力付与装置は、受容部を通過した流動体を、別の変動部の受容部に案内する案内部を有することを特徴とする。
また慣性力付与装置は、受容部が有底又は無底又は開閉可能な底部形態の筒状を成すことを特徴とする。
また慣性力付与装置は、複数の変動部が各々の変動方向における二点間で変動し、変動部の各二点が、各々設定されていることを特徴とする。
また慣性力付与装置は、複数の前記変動部の内、一つの変動部が、他の変動部に対するカウンターウェイトの役割を果たすことを特徴とする。
また慣性力付与装置は、全ての変動部が受容部を有することを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構造によって、流動体の表面及び内部の気泡を微細化でき、美観が良く、表面はもとより内部まで一様で高品質の大型製品を低コストで効率良く製造することができる。
に構成することができる。
本実施形態に係る慣性力付与装置を示す概略図である。 流動体に変動的な慣性力を与える方向を説明するための概略図である。 気泡微細化の第一のメカニズムを模式的に表した図である。 気泡微細化の第二のメカニズムを模式的に表した図である。 気泡微細化の第三のメカニズムを模式的に表した図である。 変動部の例を示す図である。 変動部の開口形状の例を示す図である。 四つの変動部の配置例を示す図である。 複数の変動部を直列に並べた場合の配置例を示す図である。 変動部間に案内部を配置する場合の配置例を示す図である。 一方の変動部の一部を他方の変動部が囲繞する例を示す図である。 クランク機構を有する慣性力付与装置を示す図である。 電磁式機構を有する慣性力付与装置を示す図である。 慣性力付与装置を適用して流動体を圧送する場合の構成を示す図である。 流動体を圧送する場合に適用する慣性力付与装置の一例を示す図である。 慣性力付与装置の一例を示す図である。
以下に本発明の慣性力付与装置について、図1を参照して説明する。慣性力付与装置1は、二つの変動部2a、2b、及び両変動部2a、2bを鉛直方向(上下方向)に往復動させ得る慣性力付与機構4を有する。変動部2aは、後述する流動体を受容する受容部(不図示)を有する。変動部2bは、所謂錘であって、流動体を受容した変動部2aの荷重に相当する荷重を有する。変動部2bは、受容部が流動体を受容している変動部2aの質量と略同一の質量を有する。また変動部2aと変動部2bは、互いに対称形を成す形状で、且つ慣性力付与装置1の重心Gから等距離で左右方向に並列して配設される。即ち、慣性力付与装置1の重心Gから、変動部2a或いは変動部2bまでの距離dは互いに等しく設定される。
慣性力付与機構4は、例えば、駆動部、駆動部の動作を制御する制御部、駆動部と変動部2a及び変動部2bとを接続するリンク部材を有して成る。駆動部は、特に限定するものではなく、電磁式駆動源、モータ、エンジン、アクチュエータ(油圧式、空圧式、液圧式等)或いはこれらの組み合わせ等であって、機械的に両変動部2a、2bを往復動させるものであればよい。例えば電磁式駆動源であれば、往復動における変動幅、単位時間あたりの変動数、繰り返し変動させる時間又は変動回数の制御を容易に行うことができる。制御部は、流動体に含まれる気泡の状態や経過時間に応じて適宜これらのパラメータを変更可能としてもよい。
流動体に変動的な慣性力を付与するための変動部2aの駆動動作は、駆動部によって作出される動作をそのまま変動部2aに伝達してもよい。また駆動部の動作をリンク部材で所定の動作に変換して変動部2aに伝達してもよい。例えば、リンク部材は、駆動部と変動部2aを直接接続してもよい。駆動部が回転的な動作を出力するものである場合、リンク部材は回転運動を直線的運動に変換する変換機構を含んで構成されて変動部2aに接続してもよい。また慣性力付与機構4は、駆動部の動作を制御的に変更可能、或いはリンク部材で機構的に変更可能とすることで、両変動部2a、2bの往復動の変動幅を変更し得るように構成してもよい。
本実施形態における慣性力付与装置1は、両変動部2a、2bを鉛直方向に往復動させると共に、両変動部2a、2bの往復する向きを互いに逆向きとし、各々の重心の変位やそれによるモーメントを相殺するように構成する。更に両変動部2a、2bは、鉛直方向に沿った共通する二点間を往復するように移動範囲が設定される。即ち鉛直方向における上位位置と下位位置とが一致するように往復する移動範囲が設定される。
従って、図1(A)に示すように変動部2aが上方に移動するとき、変動部2bが下方に移動し、また図1(B)に示すように変動部2aが下方に移動するときは、変動部2bが上方に移動する。更に両変動部2a、2bは、一方が上位位置に到達したとき、他方が下位位置に到達するように、互い違いに配置される。これにより両変動部2a、2bは、慣性力付与装置1全体の重心の位置が変動しないように(変動を規制し得るように)、往復動する。このように両変動部2a、2bの互いに逆向きに往復動することで、互いに位相差を有した状態を維持し、一方の動作に伴う振動を打ち消すように他方がカウンターウェイトとなる。
具体的には、仮に変動部を一つだけ動作させた場合、その往復動による反動で慣性力付与装置1が脈動するように周期的に振動する。この振動は変動部の質量によって決定され、例えば型枠で形成される大型コンクリート製品にあっては、20t近くの質量となることがある。変動部の質量が大きくなると装置自体を大きく動かす程の振動が発生するため、慣性力付与装置1をアンカー等で地面に固定する等、強固な固定手段が必要となる。そこで本実施形態においては、変動部2aに対して変動部2bが位相差をもって往復動することで、カウンターウェイトとして機能し、変動部2aの往復動に伴って発生する振動を抑制或いは、振動の発生自体を防止することができる。
次に、慣性力付与装置1による変動的な慣性力の付与について説明する。慣性力付与装置1は、流動体中の気泡を除去するために、変動部2aを鉛直方向に往復動させ、受容されている流動体全体に繰り返し慣性力を付与する。即ち変動的な慣性力を流動体の全体にほぼ均一に行き渡るように付与する。なお均一に変動的な慣性力を与える方法として、鉛直方向に往復動させる他、例えば慣性力付与装置1全体或いは変動部2a全体を振動させる方法等がある。
慣性力付与装置1による変動的な慣性力の付与は、従来の音源装置によって(超)音波を入射(照射)するものとは全く異なる。具体的には音波を入射する場合、流動体自体が波動を伝播する媒体となるため、流動体を構成する物体の比重や粘性等の性状により、波動が減衰し、媒体が振動しなくなる。結果、流動体が振動しないというメカニズムが生じてしまう。
また流動体が複数の物体で構成されている場合、物体同士の大きさの差や比重差、質量差等から音波の諸条件によって振動する物体と振動しない物体とが存在してしまう。その場合流動体全体に亘って均等に慣性力が発生するように運動を与えることができない。結果、流動体全体に亘って気泡を崩壊させる作用を印加できない。特に、流動体が複数の多様な形状や質量、比重の固形物を含有する場合、それぞれの表面や境界面において、入力音波が散乱し、及び/又は粘性抵抗等によって減衰し、流動体の体積全体に波動が行き渡らない。
また上述した特許文献1記載の振動機では、局所的にしか振動を与えることができない。また、流動体が粘性体のような場合には、全体を、振動或いは揺動させることが困難であって、十分に気泡を消失させることができない。そこで振動や揺動は対象とする流動体全体に対して均一に与えることが好ましい。
図2は流動体に変動的な慣性力を与える方向を説明するための概略図である。ここで慣性力付与装置1は、変動部2a内の流動体11に変動的な慣性力を鉛直方向に作用、即ち図2のZ方向に作用させるように設定する。鉛直方向には重力がかかっているため、重力と同方向に変動的な慣性力を与えることにより、流動体11内において効率的に気泡12を微細化して消失させることができる。また気泡12を鉛直方向上方に移動させて外部に追いやることも可能である。
なお、変動的な慣性力を与える方向は、重力と同方向に限定するものではなく、水平方向、即ちX軸方向又はY軸方向であってもよく、またX軸とY軸を組み合わせた方向に慣性力を与えてもよい。更には、鉛直方向及び/又は水平方向に変動的な慣性力を発生させると共に、流動体11全体を鉛直面内回転、又は水平面内回転をするように回転運動を付与してもよい。この場合、流動体11を構成する複数の成分や物体の分離を低減することができる。また流動体11に対する慣性力の印加方法としては、一軸方向に沿った加速の変動によるもののみ成らず、流動体11全体を規制的又は不規則的に回転方向を変動させながら回転させることで変動する遠心力を作用させるように構成してもよい。
ここで、流動体とは、内部に気泡が保持される程度の粘性を有する、液体、粉体や粒体若しくは粉粒体等を有する流動性を示す固体、又は液体と固体の混合物である。流動体は、例えば、シャーベット状、ゼリー状、ペースト状、ゲル状、スラリー状、粘性流体、複数の物体が混合されて成るものやこれらの混合物等である。複数の物体が混合されてなるものにおいては、複数の物体は、それぞれ性状、形状、大小、比重、硬度、存在比等が多様な形態で混合されて成るものであってもよく、或いは均整の取れたものであってもよい。
またペースト状を成す流動体としては、液体と気体との混合系が粉体乃至顆粒状或いは顆粒状より大きな固形物等の形態の固体によって囲繞された形態を成す所謂ペンデュラー状、及び/又は、内部に気泡が存在して成る液体を粉体乃至顆粒状等の形態の固体が囲繞した形態を成す所謂フェニキュラー状、及び/又は、気泡を含有しない液体が粉体乃至顆粒状等の形態の固体に囲繞された形態を成す所謂キャピラリー状の要素体を含有して成る混成状態のもの、不規則状態のものであってもよい。本実施形態における微細化消泡装置においては、気泡が内部に保持されてしまうような高粘性の流動体や混合物として成る流動体に適用するのが好ましい。
また流動体は、自身における反応により固化するものであってもよい。即ち気泡が含まれている状態で流動体を固化すると、流動体中の気泡がそのまま空洞や窪みとして残存する。そこで慣性力付与装置1を適用することにより、流動体中の気泡を外観上、及び品質上問題ない大きさにまで微細化することで、流動体が固化したとき、固化体内部に大きな空洞や、表面に窪みが存在することを抑制する。なお、ここで品質とは、気泡の微細化後或いは消泡後の流動体若しくは固化体の性状を規定する強度や剛性、弾性、質量分布、稠密性、均質性等の内、要求される特性であって、特に要求される特性が要求水準を満たすように、気泡の微細化或いは消泡がなされることが好ましい。
次に気泡が微細化されるメカニズムを図3〜5を用いて以下に説明する。なお、図3〜5中、慣性力の方向は、図2のZ軸と一致し、また、上下方向も図2の上下方向と一致している。またここでは流動体を単調的且つ往復的な運動によって変動的な慣性力を印加させたものとして説明しているが、運動は単調的且つ往復的な運動に限らない。
図3は気泡微細化の第一のメカニズムを模式的に表した図である。流動体中の気泡20は、流動体と気泡との界面に作用する張力Fs(以下、界面張力という。)等が加わって形成される。従って、気泡及び気泡を取り巻く流動体に変動的な慣性力を加える。これにより変動的な慣性力の向きが変わるときに、気泡を取り巻く流動体を構成する要素体の質量に比例して作用する慣性力Fi(特に、界面周辺に存在する流動体を構成する要素体の質量に比例して作用する慣性力をここでは界面慣性力という。)によって気泡に圧力が付与される。詳細に説明すると、単調的且つ往復的な運動に合わせた流動体の上下運動は、上方向への加速移動、上方向への減速移動、下方向への移動方向変更、下方向への加速移動、下方向への減速移動、上方向への移動方向変更を繰り返し行うことになるが、このような加速と減速を繰り返す移動の中で気泡20に慣性力Fiが作用する(図3(A)参照)。
この際、慣性力Fiの大きさが界面張力Fs若しくは後述する崩壊抵抗力よりも大きくなるように往復動を加えることにより、気泡20を変形させる(図3(B)参照)。最終的には流動体中に存在する一つの気泡20を複数の気泡20A、20Bに分断させ、小細化する(図3(C)参照)。この小細化を繰り返すことによって、流動体中の気泡が外観上及び品質上問題ない大きさにまで微細化し、流動体中の気泡を肉眼で見えない状態として消失させることができる。
このように、変動的な慣性力の印加により、気泡と流動体との質量差からもたらされる慣性力差によって気泡を崩壊させ、更に二次の気泡分裂、三次の気泡分裂、・・・のように高次の気泡分裂へと分裂を促進し、これに伴って、気泡を微細化させて行き、所望レベルのサイズまで到達させることで消失効果を得る。従って例えば直径30mmを超える気泡であっても、分裂によって直径が数mm程度に微小化され、更なる分裂により1mm未満、或いは100μm程度の微細化された気泡を得ることもできる。
このとき気泡の総体積は、高次気泡分裂化の前後でそれほど変化せず、気泡は流動体中に微細化して残存してもよい。従って、所定レベル以下に高次気泡分裂化を進行させた結果生じる微細気泡は、例えば、直径約25〜250μm程度のエントレインドエア化させることが可能となる。
図4は気泡微細化の第二のメカニズムを模式的に表した図である。気泡微細化の第二のメカニズムは、流動体が粉体乃至顆粒状等の形態の固体を含有する場合に、主に機能する。例えばコンクリートの製造のようにセメントペースト、細骨材及び粗骨材等を含む場合である。変動的慣性力の印加により、流動体30は、印加する単調的且つ往復的な運動のピークとピークの中間位置、具体的には、流動体30が上方向の移動から下方向へと移動方向を変えて下方向への加速を開始して流動体30の自由落下の速度と一致したときの位置で瞬間的に無重力に近い状態となる。
このとき、流動体30を構成する大径の粗骨材31a及び小径の粗骨材31b(粗骨材31)と、粗骨材31間に存在する細骨材32と、これら粗骨材31と細骨材32の間に介在するセメントペースト33との間に作用していた重力による摩擦力がほぼゼロになる(図4(A)参照)。次の瞬間、振動のピーク(流動体30の運動方向が下方向から上方向に移動方向を変更する位置)に達すると、これら粗骨材31、細骨材32、セメントペースト33は、互いが接触した分布としての再配置が成される。
この過程で、互いの間に作用する摩擦力は、徐々に最大値に向かって変動するため、途中経過ではゆるい摩擦力、即ち、固相的ではなく、液相的な流動状態で、より位置エネルギー状態の低い安定状態に向かって流下する(図4(B)参照)。この流下は、気泡34周辺では流動体30から気泡34内へのセメントペースト33や細骨材32を中心とした流れ込みとして生じることになり、流れ込まれる気泡34は埋まる方向にシフトし、流れ込まれる流動体30側では気泡34内に在った気体との入れ替わりが生じることになる。このような流動体/気体交換流動は、一つの気泡34に対して一箇所で起これば、元々の気泡は崩壊するとともに、気体はより上方へと変位することになり、結果として気泡34が上方に移動したようになる。また一つの気泡34に対する流動体/気体交換流動が複数箇所で生じると、元々一つの気泡34は、より小さな複数の気泡に分裂したように、各々上方に変位する。このように連鎖的に流動崩壊を繰り返すことで、気泡は微細化されるか、又は最上部まで到達して流動体30を抜けきるかする。
図5は気泡微細化の第三のメカニズムを模式的に表した図である。上述した流動体40中には、気泡微細化の第一及び第二のメカニズムでは消失されない気泡41が存在し得る。しかしながら、気泡41は、粗骨材を含まないモルタルの場合には殆ど存在しない。従って気泡41生成の主因は粗骨材42の存在によって生成されると考えられる。つまり、気泡41は粗骨材42に近接されて存在し得、幾つかの粗骨材42に囲まれた空隙が存在して、それら粗骨材42に空気がトラップされることで構成されると考えられる。
このような構成の気泡41は、密度が比較的近い粗骨材42同士が寄り集まって且つそれら粗骨材42と密度の近いモルタル(細骨材43とセメントペースト44)をバインダー材として集合体を成している。このことから気泡41は、第一のメカニズム及び第二のメカニズムでは崩壊しない、或いは著しく崩壊し難いものと考えられる。気泡41が消失するメカニズムとしては、気泡41を構成する粗骨材42に対して、固有振動数の共振振動を印加することが有効である。
現実的には、第一のメカニズム、第二のメカニズム、第三のメカニズムを複合した形態で気泡を微細化できるが、ここでは慣性力付与装置1における変動的慣性力を付与する条件の設定について説明する。なお主に第一のメカニズムを念頭に説明するが、第二、第三のメカニズムにも適用可能な部分は適宜置き換えて理解してもよい。
気泡を微細化するためには、気泡に働く気泡の状態を維持しようとする力(以下、「気泡の崩壊抵抗力」という。)よりも大きな力を気泡に与える。即ち振動や衝撃、遠心力(但し、定常的な遠心力のような慣性力を付与しても気泡を崩壊させることが出来ないことが少なくない。そこで、角速度を加速度的に変化させる等して非定常状態とすることが好ましい。)等を気泡に与える必要がある。
気泡の崩壊抵抗力は、流動体の粘性、比重、構成要素の質量、気泡のサイズ、気泡の界面張力、気泡の内圧、骨材等の固体を含んだ固液混合の流動体の場合にあっては固体間の係合によってトラップされる気体の存在性と固体による気体の囲繞度合い等をパラメータとするものである。従って、対象とする流動体の種類及び/又は気泡のサイズ、形状、形態等により、適宜設定又は推測することが可能である。
単振動によって変動的慣性力を発生させる場合について説明する。なおここでは変動的慣性力として、振動を例に説明するものとし、振幅は適宜設定するものであって、特に限定するものではないが、例えば、気泡の直径の十分の一以上、気泡の直径と略同一以下の範囲に設定するのが好ましい。振幅がこの範囲より小さいと流動体に作用する慣性力が不十分となって気泡が崩壊せず、気泡を微小化することができない。また振幅が上記範囲を超えると過剰な加振エネルギーを加えることになりエネルギー的に非効率であって流動体の構成要素を分離させる可能性が生じるなど不合理となる。なお、流動体が比重の異なる複数の材料の混合体である場合、過剰な振動を加えると、成分が分離する虞がある。振動を加えることによって、気泡は次第に分裂し、微小化していくため、時間の経過に沿って振幅を漸次小さくしてもよい。
ところで流動体全体の系に対する慣性力が一定であれば、系内の至る所に作用する単位面積当たりの力、即ち面圧は概ね一定とみなせる。従って、大径の気泡は、表面積が大きく、気泡全表面として受ける力は比較的大きくなる一方、小径の気泡では表面積が小さく、気泡全表面積として受ける力は比較的小さくなる。つまり小径気泡は、大径気泡に比して崩壊し難くなる。流動体に慣性力を作用させて気泡が細分化していく過程で、慣性力のもととなる加速度を上昇させ、結果として慣性力を増大させていくことが好ましい。このとき、振幅を微細化する対象の気泡の大きさに合わせて漸次低下させ、一方で振動数を増大させることで加速度を増加させる。
また振動数(周波数)により振動を制御することができる。周波数は特に限定しないが、例えば10〜90Hzとする。周波数が大き過ぎると、流動体が比重の異なる複数の成分から構成されている場合に、各成分が分離する虞がある。また振動を与えると気泡は次第に小さくなっていくため、それに合わせて振動数を漸次大きくするように設定してもよい。
また振動時間又は振動回数により振動を制御してもよい。振動時間は特に限定するものではないが、例えば、十秒から十分程度の範囲とする。流動体が固化する場合には、固化反応が終了するまでの間に気泡の微細化が完了するように振動条件を設定する必要がある。また、一定時間を超えて振動させても条件によっては気泡が残存し得て、エネルギーのロスに繋がるので所要の時間程度で停止する、又は振動条件を変更することが好ましい。
このようにして、流動体の種類及び/又は気泡の大きさに応じて、振幅(変動幅)、振動数(変動数)、振動時間(変動時間)から選択される一つ以上の条件により振動(変動的慣性力)を制御する。気泡が振動により分裂して一定以上、サイズが小さな気泡となった場合、それまでの振幅、振動数では小さくなった気泡を更に微小化することはできないことがある。従って振動時間の経過に応じて振幅と振動数を同時に制御し、小さなサイズの気泡に対しても、気泡の崩壊抵抗力を十分に超えるような加速度が加わるようにしてもよい。
ここで図6は変動部2aの例を示す図である。変動部2aは流動体を受容する受容部60を有する。受容部60は、角筒形状の側壁と、当該側壁に連接して一体的に形成された底部を有する有底の筒状体であり、流動体が供給される供給口62、流動体を排出する排出口64を有する。供給口62は、受容部60の上端部に形成された開口である。排出口64は、底部の中央部に形成された貫通孔である。
受容部60には、流動体が供給口62を介して供給され、供給口62から排出口64までの間の受容空間63を通過し、排出口64から排出される。このとき変動部2aが繰り返し往復動することで、流動体は、受容空間63を通過する間の一定時間に慣性力付与機構4によって変動的な慣性力が付与される。
なお、受容部60の側壁の形状は、角筒形状に限定するものではなく例えば内周形状が図7(A)に示す真円形状や図7(B)に示す長円形状、図7(C)に示す楕円形状等の円筒形状であってもよく、更に内周形状が図7(D)に示す三角形状や図7(E)に示す五角形状等の矩形以外の凸多角形状の筒状であってもよい。勿論、受容部60の側壁の形状は、図7(F)に示す星形状等の凹多角形状の筒状であってもよく、また定幅図形(ルーローの三角形等)状等の筒状であってもよい。
また受容部60は、有底の筒状体に限定するものではなく、無底の筒状体であってもよく、また開閉可能な底部を有する筒状体であってもよい。また慣性力付与装置1が貯留器のように予め流動体を貯留し得るものであって、変動部2aが受容部60と排出部64とを有するものでもよい。勿論、変動部2aが排出部64を有しない受容部60を有するものであってもよく、その場合は変動部2aがコンクリート二次製品型枠に相当させ得、コンクリート二次製品の製造に慣性力付与装置1を適用することができる。
なお、変動部2bは、変動部2aと対称形であるものとしたが、勿論同一の外形を有してもよい。また変動部2bが変動部2aの往復動に伴う図1に示す重心G周りのモーメントに釣り合う逆向きのモーメントを発生するようにカウンターウェイトとして機能すれば、変動部2bの形状や設置位置、質量等は適宜設定可能である。
また変動部2a、2bを並列させた場合を例に説明したが、これに限定するものではなく、鉛直方向即ち直列に配設してもよい。
また変動部の配設数は、二つに限定するものではなく、三つ以上であってもよい。例えば四つの変動部2a〜2dを配設する場合は、図8(A)に示すように、前後方向(Y方向)及び左右方向(X方向)に二つずつ並列させてもよい。また図8(B)に示すように、前後方向或いは左右方向に一列に並列させてもよい。また図8(C)に示すように、左右方向に二つの変動部2a、2bを並列させると共に、変動部2a又は変動部2bに変動部2c又は変動部2dを直列させてもよい。即ち変動部2aの鉛直方向上方に変動部2cを配設し、変動部2bの鉛直方向上方に変動部2dを配設してもよい。
また図1においては両変動部2a、2bは、上位位置と下位位置を共通の所定の二点間で往復動し得るように移動範囲を設定したが、往復動の移動範囲、即ち上位位置と下位位置を変動部毎に異なるように設定してもよい。
また変動部2bは、変動部2aと同様に受容部6を有して流動体を受容するように構成してもよい。各変動部2a、2bが受容部6を有し、流動体を排出可能に構成した場合、変動部2a、2bを鉛直方向即ち直列に並べてもよい。なお、直列は必ずしも鉛直方向に限定した配列ではなく、例えば後述する圧送管を用いた流動体の移動では、流動体の流動(移動)方向が水平方向等、鉛直方向以外の方向となる場合がある。つまり直列とは、流動体の流動方向に対して略平行に配列されている関係を示す。これに対して並列は、流動方向に略直交する方向に配列されている関係を示す。
図9は、複数の変動部を直列に並べた場合の配置例を示す図である。二つの変動部2a、2bを直列に並べた場合、図9(A)に示すように一方の変動部2aが上昇するときは他方の変動部2bを下降させることで、慣性力付与装置1全体の重心位置が移動するのを規制する。また三つの変動部2a、2b、2cを直列に並べた場合は、例えば図9(B)に示すように各変動部2a、2b、2cの質量を異ならせ、上から下にかけて質量が軽い順に変動部2a、2b、2cを配置する。更に最上位の変動部2aと中間の変動部2bが上昇したとき、最下位の変動部2cが下降する等して往復動の方向をずらすようにする。
このように、変動部を直列に並べた場合は、最上位の変動部2aに供給された流動体は、変動部2aの排出部62から排出され、変動部2bの供給部60を介して変動部2bに供給され、変動部2bの受容部6に受容される。そして流動体は、変動部2bの排出部62から排出され、変動部2cの供給部60を介して変動部2cに供給されて変動部2cの受容部6に受容される。従って、流動体は、変動部2a〜2cで変動的な慣性力が付与され、上述したように内部に含まれる気泡が微小化または消泡される。
なお、複数の変動部を直列に並べた場合、装置全体の重心位置の変動がないように構成し得るものであれば、各々の質量、流動体を受容可能な容積、往復動のずれ量(位相差の程度)等は適宜設定可能である。従って各変動部2a、2b、2cの受容部6を、流動体を受容する容積がほぼ等しく、水平面に沿った断面積を各々異ならせて形成してもよい。その場合は、図9(C)に示すように上流側から下流側にかけて水平方向の断面積が小さい順に変動部2a、2b、2cを配置する。勿論、変動部の配置はこれに限定するものではなく、最上位に断面積が最も大きい変動部2c、次に断面積が二番目に大きい変動部2b、最下位に断面積が最も小さい変動部2aとしてもよい。
また、変動部2a、2bの各受容部6を経由して流動体が通過する場合、図10(A)に示すように、変動部2a、2b間の流動体の移動を案内するためのチューブ状の案内部70を設けてもよい。案内部70は、伸縮可能な構造で、また可撓性を有する部材から構成されていてもよい。このように案内部70を伸縮可能な素材及び/又は可撓性を有する素材で形成することにより、変動部2a、2bの往復動に追従して伸縮すると共に、流動体の移動を案内して排出を誘導し易くなるという効果が得られる。
また案内部70を配設する場合、変動部2a、2bが直列に並ぶことに限定されるものではなく、図10(B)に示す変動部2a、2bを斜め方向に並べて案内部70を傾斜させて配設してもよい。なお変動部2a、2bは、図10(C)に示すように軸心を鉛直方向よりも傾斜した向きで配置してもよい。また案内部70は、図10(D)に示すように直角の狭いカーブが交互に繋がっている形状であるクランク形状とし、端部を蛇腹状等の伸縮し得る形状としてもよい。なおクランク形状は、直角に屈曲するものに限らず、S字状のカーブ等、適宜設定し得るものであることはいうまでもない。
変動部2a、2b間に案内部70を配設しない場合、変動部2a、2b間における流動体の漏出防止のため、変動部2a、2bを互いに近接させることも可能である。例えば、図11に示すように、一方の変動部2aの一部を他方の変動部2bが囲繞し得るように構成する。即ち、変動部2bの受容部6が、変動部2aを囲繞し得るように構成する。なお、変動部2bによる変動部2aの一部の囲繞は、変動部2a、2b同士が接近したときに成されてもよいが、常時変動部2aの一部が変動部2bの受容部6内に位置することで成されてもよい。
次に、コンクリート二次製品の型枠に生コンクリート(流動体)の投入を行う際に、慣性力付与装置1を適用した場合について説明する。図12はクランク機構を有する慣性力付与装置1を示す図である。ここではバケット100と、コンクリート二次製品に応じた形状を有する型枠102との間に慣性力付与装置1を配設する。
バケット100は、不図示の生コンクリートを収容する収容空間を画成する収容部及び下端が開閉可能に構成されたホッパ等を具える。また慣性力付与装置1は、四つの変動部2a〜2dを有しており、これらの変動部2a〜2dを二つの慣性力付与機構4によって上下方向に往復動させる。具体的には、一方の慣性力付与機構4は、変動部2a、2bを往復動させ、他方の慣性力付与機構4は、変動部2c、2dを往復動させる。このとき変動部2aと変動部2dとは、互いに上下方向の位置を略一致させて往復動し、また変動部2bと変動部2cとは、互いに上下方向の位置を略一致させて往復動する。
慣性力付与機構4は、クランク機構であって、クランクアーム70、クランクピン72、リンク74を有する。クランクアーム70は、回転軸70aによって鉛直方向に回転し得るように軸支される。クランクピン72は、一端が回転可能にクランクアーム70に支持される。クランクピン72は、軸心の位置が回転軸70aから所定間隔を存するように配置される。リンク74は、中途部分において変動部に接続する。またリンク74の一端は、鉛直方向に回動可能に支持台76に接続され、他端はクランクピン72の他端に連結される。従ってリンク74は、一端を支点に上下方向に回動し得るものである。
なおリンク74は、クランクピン72に対して回転可能で且つスライド可能に連結する。同様にクランクピン72においても、リンク74に対して回転可能で且つスライド可能に連結する。
従って、クランクアーム70が回転した際、クランクピン72は、リンク74に対して水平方向にスライドするので、クランクアーム70の回転及びリンク74の上下方向の回動が妨げられることはない。このため、リンク74に接続された変動部が上下方向に往復動する。
バケット100内の生コンクリートを型枠102内に生コンクリートを導入するとき、先ずバケット100のホッパを開放することで内部に収容された生コンクリートを外部に排出する。生コンクリートは、下方に配設された慣性力付与装置1内に落下する。ここで慣性力付与装置1は、上述したように各変動部2a〜2dを往復動させることで、変動部2a〜2dに受容された生コンクリートに変動的慣性力を付与し、生コンクリート内の気泡の微細化及び/又は消泡を行う。従って変動部2a〜2dから排出される生コンクリートは、内部の気泡が微細化され、結果として、美観が良く、高品質の製品を効率良く製造することができる。
また変動部2aの往復動に伴う振動を、変動部2bの往復動に伴う振動によって相殺或いは抑制する。また変動部2cの往復動に伴う振動を、変動部2dの往復動に伴う振動によって相殺或いは抑制する。結果、慣性力付与装置1全体の重心位置の変動を規制して装置に作用する振動を抑制する。
なお、慣性力付与装置1と型枠102との間隔によっては、変動部2a〜2dから排出された生コンクリートが型枠102に落下した際に、エントラップトエアを混入させてしまう虞がある。そこで慣性力付与装置1を型枠102内に導入しながら生コンクリートを排出する。即ち、変動部2a〜2dの排出口を型枠102内部の底面付近に位置させて生コンクリートを排出する。この場合、慣性力付与装置1及び/又は型枠102に昇降機構を設け、型枠102内の生コンクリートの液面高さに応じ慣性力付与装置1を上昇及び/又は型枠102を下降させてもよい。
なお、慣性力付与機構が電磁式機構(電磁式アクチュエータ)を有してもよい。その場合、図13に示すように各変動部の上端部及び/又は下端部に複数の電磁式アクチュエータ110を配置し、電源オン/オフによるプランジャの伸縮によって変動部を上下方向に往復動させてもよい。ここで電磁式アクチュエータ110は、変動部を昇降させる外力が偏ることを抑えるため、変動部の端面に沿って略等間隔に配置することが好ましい。勿論、電磁式アクチュエータ110の数は図13に示すような二つに限定するものではなく、三つ以上であってもよい。
また生コンクリートを圧送によって型枠に導入する場合、即ち図14に示すように貯留部120(例えばミキサー車)に貯留された生コンクリートを送液装置122(例えばポンプ車)により圧送管124を介して型枠126に流し込む場合に、慣性力付与装置を適用してもよい。例えば圧送管124の先端に、流動体を圧送する方向(圧送方向)に沿って変動部2a、2bを配置し、変動部2a、2bを圧送方向に往復動させる。
また変動部2a、2b間には、略筒状の連結部128が配設される。連結部128は、例えば蛇腹状であって伸縮し得る外形を有する。なお連結部128の形状は、これに限定するものではなく、内筒と外筒とを同軸に有する二重管構造とし、内筒が外筒に対して軸方向に相対移動することで伸縮する構成であってもよい。従って連結部128は、変動部2a、2bが互いに逆向きに往復動しても、各々の往復動に追従するように伸縮し、変動部2a、2bの受容部に連通している状態が維持される。
また変動部2a、2bは、駆動源130に接続され、機械的に往復動するように構成される。或いは変動部2a、2bは、鉄系の磁性体からなる材料で形成し、電磁力を利用して往復動させてもよい。具体的には、図15に示すように、変動部2aの外周に磁束を発生させる第一のコイル132を巻回し、電力供給手段136から定期的に交番で向きを変えながら電流を第一のコイル132に供給する。変動部2bにおいても同様に、外周に磁束を発生させる第二のコイル134を巻回し、電力供給手段136から定期的に交番で向きを変えながら電流を第二のコイル134に供給する。なお第一のコイル132は、第二のコイル134に対して巻回する方向を逆方向としてもよく、第一のコイル132と第二のコイル134との電流の位相又は発生する磁極を反転させるようにする。
従って電力供給手段136から供給された電流により各コイル132、134に発生する磁束は常に他方に対して逆向きとなる。結果、変動部2a、2bは、互いに反発し合う力と引き寄せ合う力とを交互に受けて往復動する。
なお、両コイル132、134に供給する電流は、直流電流であってもよく、その場合、変動部2a、2bにそれぞれ往復方向に沿う一方向に付勢するコイルばね等の弾性部材を設け、変動部2a、2bが各々の弾性部材の弾性に抗する方向に移動し得るように、両コイル132、134の巻回の方向等を設定する。また変動部2a、2bを往復動させるため、直流電流は間歇的に供給する。また電力供給手段136は、バッテリや外部電源等、適宜設定可能であることはいうまでもない。
勿論、この種の筒状を成す変動部2a、2bを変位させる手段としては、電磁石を利用したものに限らず機械的なリンク機構やアクチュエータ等を利用したものであってもよいことは言うまでもない。
また、変動部2a、2bを回転させる慣性力付与装置1において、駆動源としてのモータが受ける反作用を利用して二つの変動部2a、2bを互いに逆向きに回転させてもよい。具体的には、図16に示すモータ140は、モータ本体142と、モータ本体142から延びる回転軸144等を有する直流モータであって、回転軸144を無端状ベルト等の回転伝達部材を介して変動部2aに駆動連結させ、モータ本体142を無端状ベルト等の回転伝達部材を介して変動部2bに駆動連結させる。またモータ140は、回転軸144の回転による反作用で自身を回転させ得るように設置される。即ち、モータ140は、不図示の架台等によって回転軸144と軸を一致させて回転自在に支持される。
これにより、モータ140が、定期的に回転方向を切替えながら回転軸144を回転駆動させたとき、回転軸144にかかるモーメントを変動部2aに伝達すると共に、回転軸144からの反作用によってモータ本体142にかかるモーメントを変動部2bに伝達し、変動部2a、2bを同時に回転させることができる。
また、回転軸144とモータ本体142とは、互いに回転方向が逆になって変動部2a、2bにおいても互いの回転方向を逆向きに設定できる。従ってモータ140によって回転方向を切り替えながら変動部2a、2bを回転させても、変動部2aに対して変動部2b(或いは変動部2bに対して変動部2a)が位相差をもって往復動してカウンターウェイトとして機能し、変動部2a及び変動部2bの往復動に伴って発生する振動を抑制或いは、振動の発生自体を防止することができる。
この種の互いに反転する変動部2a、2bを構成するにあたっては、無端状ベルトを利用することに限らず、かさ歯車等を用いた機械式とする等、他の手段によって構成してもよい。
なお、流動体としてのコンクリートは、セメントに水や充填剤(充填材)や通常の骨材等を加えて硬化させ得るコンクリートの他にも、ローマンコンクリート、繊維補強コンクリートやポリマーコンクリート等のコンクリートも含む。また細骨材のみを使用したモルタルや、骨材を使用しないセメントペーストも含む。骨材としてはコンクリートに通常用いられる物や従来公知の物であればどのようなものでもよく、砂、砂利、砕石、破砕ガラス、瓦礫、人工材や廃棄物等を用いることが可能である。更にセメントも、特に限定するものではなく、例えばポルトランドセメント、ローマンセメント、レジンセメント等を使用することができる。
また慣性力付与装置1は、所謂コンクリート二次製品に対して好適に利用可能である。例えば、杭、管、平板、天板、擁壁、床版、床板、壁高欄、コンクリートブロック、ボックスカルバート、アーチアルバート、カルバート、ヒューム管(鉄筋幕壁、帳壁)、外壁、内壁、柱、梁、コンクリート橋、橋桁、トンネルセグメント(シールドトンネル)、配水管、排水管、貯蔵槽、水槽、排水桝、街渠桝、放射性廃棄物の容器、核シェルター、電柱、舗装(道路)、側溝、側溝蓋、マンホール、組立マンホール、マンホール蓋、ボックスマンホール、境界ブロック、縁石、車止めブロック、根固ブロック、インターロッキングブロック、植生ブロック、防護柵、矢板、防音材、消波ブロック、護岸ブロック、マクラギ、オブジェ(像)に適用可能である。また上述の例の他にも様々な製品、例えば型枠を用いて成形する製品(プレキャスト製品)等に対して好適に適用可能である。例えば人造石や人工大理石、タイル、陶器、磁器、側溝部材、蓋、便器、墓石、鳥居、銅像、仏像、石膏像や石膏製品、ガラス製品、鉄系やアルミニウム系、銅系等の各種金属の鋳造物等やダイキャスト製品等、流動体を固化成型して製造するもの等あらゆるものに適用可能である。
なお、慣性力付与装置1は、コンクリートの製造以外にも適用することができる。即ち流動体の種類、配合割合、製造量等によって適用範囲が何ら限定されるものではない。流動体の種類に応じて用いる装置、器具に対して適宜変動的な慣性力を与え得るような構成を付加してもよい。
また例えばエポキシ樹脂のような二液混合系の樹脂、シリコーン、ゴム、口紅やマスカラ等の化粧品、石鹸、色鉛筆、ペンキ等の塗料、シーリング剤、潤滑剤、導電剤といった化学製品等の製造に適用可能である。即ち、必ずしも固化するもののみに限られず、気泡が内部に保持される程度の粘性を有する製品等の製造に適用可能である。
更に食品の製造工程において適用することができる。例えば豆乳ににがりを添加して豆腐を製造する場合のように、材料を混合して固化させる食品の製造等に適用してもよい。このような食品としては、豆腐の他にも、かまぼこ等の練り物、こんにゃく、飴、はちみつ等がある。このような食品の製造工程において、気泡を除去することで、製品の外観を良くするだけでなく、体積と質量の分布の均等化の向上を図ることができ、また気泡の混入による酸化劣化を防止する等、品質の高い食品を製造することができる。
以上、説明したように慣性力付与装置1によれば、変動部に供給された流動体に含まれる気泡が微細化及び/又は消泡化されるので、美観が良く、高品質の製品を製造することができる。また複数の変動部を往復動させることにより、各変動部が他の何れかの変動部の往復動に対するカウンターウェイトとなるので、変動部自体が大きな質量を有するものであっても慣性力付与装置1が振動してしまうことを抑制できる。結果、大きな容積や質量の流動体に変動的な慣性力を与え得るので、大型のコンクリート二次製品等の大型製品の製造を効率よく行うことが出来るという効果が得られる。また宇宙空間のような無重力空間においても効果的に変動的な慣性力を付与することが出来る。
なお、慣性力付与装置1の各部(変動部や慣性力付与機構等)に情報取得手段を設置して各部に生じる、或いは周囲に生じる物理現象を検出してその情報を取得してもよい。情報取得手段は、例えば、加速度センサ、力学的センサ(ひずみゲージ、圧力センサ)、温度センサ、臭気センサ、特定粒子官能センサ、放射線センサ、画像センサ(カメラ)、濡れセンサ、マイクロフォン、位置センサ(GPS)、ジャイロセンサ、人感センサ、誘電(静電容量)センサ、赤外線センサ等である。情報取得手段を用いれば、例えば、変動部内に存在する流動体の量や状態(温度や粘性等)、変動部に供給される流動体の供給量、変動部から排出される流動体の排出量、流動体中の気泡の状態(分裂の状態等)、変動部の動作等に関する各種情報を取得できる。このような情報を利用(例えば各部にフィードバック)することで、変動部による変動幅、変動数、変動時間、稼動時間等の条件から、微細化及び/又は消泡に有効な条件を適宜抽出、設定することができる。また制御部等によって各部の疲労を推定し、装置自体が各部の交換時期又は修理時期等を決定し、有線及び/又は無線通信等を用いて、外部或いは遠隔地等に報知するようにしてもよい。
1…慣性力付与装置、2a,2b…変動部、4…慣性力付与機構、11,30…流動体、12,20,34,41…気泡、31,42…粗骨材、32,43…細骨材、33,44…セメントペースト、60…受容部、62…供給口、63…受容空間、64…排出口、70…クランクアーム、72…クランクピン、100…バケット、102…型枠、110…電磁式アクチュエータ、120…貯留部、122…、124…圧送管、126…型枠、128…連結部、130…駆動源、132…第一のコイル、134…第二のコイル、136…電力供給手段、140…モータ、142…モータ本体、144…回転軸。

Claims (10)

  1. 流動体に変動的な慣性力を付与する慣性力付与装置であって、
    所定の方向に沿って変動する変動部を複数有し、
    複数の上記変動部の内、少なくとも一つは、流動体を受容し得る受容部を有して成り、
    複数の上記変動部は、各々の位置及び/又は変動する方向が装置全体の重心の位置の変動を規制し得るように設定されることを特徴とする慣性力付与装置。
  2. 前記受容部を有する前記変動部以外の他の変動部は、カウンターウェイトであることを特徴とする請求項1に記載の慣性力付与装置。
  3. 前記変動部の動作は、互いに位相差を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の慣性力付与装置。
  4. 複数の前記変動部は、互いに直列及び/又は並列に配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の慣性力付与装置。
  5. 前記受容部は、流動体を通過させ得る形態に構成されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の慣性力付与装置。
  6. 前記受容部を通過した流動体を、別の変動部の受容部に案内する案内部を有することを特徴とする請求項5に記載の慣性力付与装置。
  7. 前記受容部は、有底又は無底又は開閉可能な底部形態の筒状を成すことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の慣性力付与装置。
  8. 複数の前記変動部は、各々の変動方向における二点間で変動し、
    前記変動部の各二点は、各々設定されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の慣性力付与装置。
  9. 複数の前記変動部の内、一つの変動部は、他の変動部に対するカウンターウェイトの役割を果たすことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の慣性力付与装置。
  10. 全ての変動部が前記受容部を有することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の慣性力付与装置。



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